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1984/04/04 第102回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第8号
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1984/04/04 第102回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第8号

#1
第102回国会 地方行政委員会 第8号
昭和六十年四月四日(木曜日)
    午前十時二十二分開議
出席委員
  委員長 高鳥  修君
   理事 愛知 和男君 理事 糸山英太郎君
   理事 臼井日出男君 理事 平林 鴻三君
   理事 加藤 万吉君 理事 安田 修三君
   理事 柴田  弘君 理事 岡田 正勝君
      伊藤 公介君    大村 襄治君
      工藤  巖君    小杉  隆君
      坂本三十次君    中川 昭一君
      細田 吉藏君    松田 九郎君
      小川 省吾君    佐藤 敬治君
      細谷 治嘉君    山下八洲夫君
      小谷 輝二君    宮崎 角治君
      藤原哲太郎君    経塚 幸夫君
 出席政府委員
        自治政務次官  小澤  潔君
        自治大臣官房審
        議官      石山  努君
        自治省財政局長 花岡 圭三君
        自治省税務局長 矢野浩一郎君
 委員外の出席者
        運輸大臣官房国
        有鉄道部地方交
        通線対策室長  荒谷 俊昭君
        建設省都市局下
        水道部下水道企
        画課長     黒川  弘君
        地方行政委員会
        調査室長    島村 幸雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十九日
 辞任         補欠選任
  小谷 輝二君     浅井 美幸君
同日
 辞任         補欠選任
  浅井 美幸君     小谷 輝二君
    ―――――――――――――
四月四日
 住民基本台帳法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第七三号)
三月二十九日
 小規模住宅用地の固定資産税等凍結に関する請
 願(大久保直彦君紹介)(第二五三四号)
四月四日
 固定資産税の増税反対に関する請願(春日一幸
 君紹介)(第二五七三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第二四号)
     ――――◇―――――
#2
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川昭一君。
#3
○中川(昭)委員 ただいま議題となりました地方交付税法並びにそれに関連いたしまして地方行財政一般について、自治省並びに関係各省にお伺いをいたします。
 まず、国の財政状況がまことに厳しいということは言われておりますけれども、私の実感といたしましては、地方財政だって決していい状態ではないというふうに認識をしておりますが、地方財政の現状につきまして自治省はどのようにお考えになっておりますか、事務当局そして政務次官にお話を伺いたいと思います。
#4
○小澤政府委員 お答えをいたしたいと思います。
 地方財政の現状は、昭和六十年度末におきまして約五十六兆に上る借入金銭高を抱えるなど極めて厳しい状況に置かれております。また、個々の地方団体の財政状況について見ますと、財政運営の基本的な指標となる公債費負担比率が年々著しく上昇しており、その比率が二〇%を超える団体が昭和五十八年度決算において全体の四分の一を占める実情にあり、個々の団体におきましても財政の硬直化が年々進み、厳しい状況に置かれております。
 地方財政は国の財政構造とは異なり、義務的経費のウエートが高い上、歳入構造から見ましても自主財源が極めて乏しく、国の制度、施策の影響を極めて強く受けるという特質を持っているとともに、三千三百団体余の財政主体の集合体であることなどを考えれば、現下の地方財政の実情は容易ならざるものであると考えております。
 したがいまして、今後ともこのような地方財政の状況及び特質を踏まえつつ行財政改革を積極的に推進し、経費全般にわたって徹底した節減合理化を行い、国と歩調を合わせまして財政構造の抜本的改造とその健全化に努めていかなければならないと考えております。
 以上です。
#5
○中川(昭)委員 ありがとうございました。
 今、政務次官おっしゃったように、借入残高五十六兆、国の方は百三十二兆ほどあるわけでありますし、公債依存度については二二%の国に対して平均で七・八%、そしてまた公債依存度、公債費率、借入金残高、いずれも国に比べて地方財政の方が数字的には健全な姿を示しているように見えますけれども、国に比べて数字的にこのように地方財政の方がまだ健全であるというふうなこの現状の基本的な要因というのはどこにあるのでしょうか。
#6
○花岡政府委員 国と地方の財政状況につきましては、借入金残高あるいは公債依存度、公債費等の数値を比較しまして、国の財政の方が相対的に財政状況が悪化しているという見方があるわけでございます。しかし、国が単一の財政主体であるのに対しまして、地方は大小三千三百余の団体の集合体でございますし、マクロでとらえました地方財政の指標を国と量的表示で単純に比較して判断することは適当でないというふうに私どもは考えておるわけでございます。さらに、国と地方とでは、本来その行政サービスの内容とか財政構造も大きく異なっておるということもまた見逃すことのできないことではないかと思っております。
 六十年度の地方財政計画の策定に当たりましては、おおむね国と同一の基調によりまして歳出を抑制したこと、それからまた、歳入におきまして地方債の抑制に努めるとともに、地方税、地方交付税等地方一般財源のほぼ順調な伸びが確保された、そのような結果、国庫補助負担率の引き下げが行われない前提では収支が均衡することになったということでございます。
#7
○中川(昭)委員 平均的な姿はともかくといたしまして、今おっしゃったように全国三千三百ある地方公共団体の中に、個別的に見ますといろいろ大変厳しい財政状況を抱えた団体も数多くあるわけでございまして、例えば地方財政計画には出てきませんけれども、地方団体の債務負担行為は、今の段階では目に見えない形ですけれども膨大にあるというふうに思います。まず、その債務負担行為の金額について教えていただきたいと思います。
#8
○花岡政府委員 債務負担行為に基づきます翌年度以降支出予定額は、昭和五十八年度末で八兆二千八百七十一億円でございまして、昭和五十七年度末に比べて四千五百三十二億円、五・八%増加いたしております。
#9
○中川(昭)委員 各団体を見ますと、例えば北海道なんかそうなんですけれども、財政調整基金を全部取り崩して、もうすべてなくなってしまったとか、あるいは富裕な団体とそうでない団体との財政状況の両極化というのが、最近特に顕著になってきたというふうに判断せざるを得ないと思います。そういう意味でその大府県、いわゆる富裕な県とその他の府県、あるいはまた都市と農村というふうな傾向の違いを見た場合、どのような判断を下すべきなんでしょうか。
#10
○花岡政府委員 個別の地方団体の財政につきましては、その団体の置かれております経済環境とか、それから財政構造の違いによりまして一概には申し上げられませんけれども、最近の経済情勢を見ておりますと、緩やかではございますが景気が拡大してまいっております。六十年度におきましては、地方財政計画でも一〇・六%の地方税の伸びを見込んだところでございます。しかし、全国的に見ますと、このような景気の拡大につきましては、地域によりかなり跛行性が見られる。この傾向というのは、近年特に厳しくなってきたのではなかろうかと私どもも認識しておるわけでございます。
 その原因といたしましては、税収の伸びを分析しておりますと、自動車産業とかハイテク産業とかこういうものが立地しております関東、東海地方の経済基盤が強化されている。一方、産業構造の高度化に立ちおくれた地域の経済というものはかなり悪化しておりまして、個々の団体の税収も、現実に見ましても関東、東海の各府県、それから北海道、東北各県、あるいは都市と町村、こういったものの間に格差を生じてまいっておるわけでございまして、私ども今後ともこういった格差というものがある程度広がる傾向は出てくるのじゃなかろうかというふうに見ておるわけでございますが、今後とも景気の立ちおくれている地域にありましては特に財政運営に慎重を期していただきますとともに、やはりその地域の経済の振興に配慮していただくような措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
#11
○中川(昭)委員 今もお答えありましたように、地域的に景気の動向に非常にばらつきがある。例えば、経済企画庁の地域経済動向、最近のものを見ましても、地域によりまして景気が力強く拡大しておる地域、あるいは着実に拡大しておる地域と景気回復の足取りが依然として鈍いというふうに言われておる地域、全国土地域それぞれ景気の回復あるいは拡大に大きな差があるわけでございます。これはハイテクあるいは自動車といった輸出関連産業に引きずられた地域とそうでない地域というふうな見方もあると思います。
 例えば北海道の例を挙げさせていただきますと、北海道なんかは昨年は農業収入が大変よかったのでございますけれども、農業経営の負債の返済のために、単年度収入はよかったけれども、実際に町の中に大きな所得が流れていかない、したがって依然として景気がよくないというふうな見方もできると思います。
 そこで、今お答えにもありましたように、地域の経済のばらつきをいろんな意味で対策を考えていかなければいけないというお話でございましたが、昨年の四月二十七日の当委員会でも私、質問したのでありますけれども、去年も同じように景気回復の程度が地域によってばらつきがある、したがって、景気回復という意味からも公共事業というものが経済政策として大きな意味があるわけでありますけれども、そういう意味で景気の回復状態にばらつきがあることを、公共事業の前倒しをさらに一層進めるとか地域によって前倒し率を違えるとか、こういうことをぜひお願いしたいというふうに質問をしたわけであります。
 その結果、自治大臣、大蔵大臣と協議をいたしまして、地域によって前倒し率を変えていただいて、特に景気の悪い地域にはより積極的な公共事業投資をやっていただいたわけでありますけれども、簡単に言えば、去年どことしと景気回復のよくない地域はそうよくなってない、依然として悪いという状況でありますので、ことしについてもそのような対策をお考えになっているのかどうかということをお伺いいたします。
#12
○小澤政府委員 最近の景気の動向は、昨年に比較いたしまして地域的なばらつきが少なく、全国的には着実な回復拡大傾向を見せておりますが、その中でも北海道の景気回復の足取りは遅いようであります。昭和六十年度の公共事業の執行については、経済動向の推移や地域間の跛行性等を勘案しながら、予算成立後関係各省庁におきまして取り扱いが検討されることになると思いますが、その際には御意見も念頭に置きながら関係省庁と十分検討してまいりたいと思います。
#13
○中川(昭)委員 今の政務次官のお話を伺って、まことに力強く、うれしく思いました。ぜひひとつ自治省一丸となって、景気回復のおくれている地域に対しまして一日も早く景気が回復できるように、公共事業の前倒しあるいは地域別の前倒し率を変えてでもやっていただくようにお願いをいたします。
 ここで、地域経済に非常に関係のあるということで運輸省にお伺いをいたしたいと思います。
 昨年六月に赤字ローカル線の廃止の決定がされたわけでありますが、その中で北海道の四線につきましては冬期間の、冬の時期の厳しい天候状況を調査しなければならないということで、いわゆる協議会の開始時期が保留になったということがございました。ことしの二月に実際に冬期間の調査をやったわけでありますけれども、まず、二月という時期が果たしてよかったのかどうかということ、そしてその関係市町村の担当者の人にお話を聞きますと、その厳冬期の調査が、たまたま来た日がいずれも天気のいい日であったということを聞いております。
 幾ら冬の厳しい時期であっても天気がよければ――冬の厳しい吹雪の時期だとかあらしの時期だとかに国鉄がますます必要ではないか、そういう意味で調査をするというのが本来の目的であったと思いますけれども、二月の末にやったということ、そしてたまたまその日が晴れの日もあったということが、果たして本来の調査の目的に合致していたのかどうかということについてお伺いをしたいと思います。
#14
○荒谷説明員 ただいまお尋ねのいわゆる北海道四線につきましては、先生御指摘のとおり、昨年の六月にほかの二十七線の承認をいたしました際に、この四線につきましては、冬の厳しい状況をよく調査をした上で取り扱いを決めるということになっておりまして今日に及んでいるわけでございます。
 その調査の一環といたしまして二月に現地へ参りまして実情を見てきたわけでございますが、この現地調査をいつやるかということにつきましては、私どもも過去の統計等から北海道全体として見た場合に、やはり気候が一番厳しいのは二月ではないかというふうに考えまして、この二月に四線の全体の調査をできるだけ効率的にやりたいということでいろいろと関係のところと調整をさせていただきまして、結果的に四線のうち三線は大体地元の御要望の日に行けたわけでございますけれども、一線につきましては、確かに先生おっしゃるとおり私ども地元の要望と若干ずれた日に行っております。
 それからまた、四線全体を含めまして、確かに私ども参りました際には大変天気がよかったということもございまして、地元の方々がふだんおっしゃっておられるような厳しい実情というものを目の当たりにすることはできなかったということも私ども承知いたしております。
 ただ、この北海道四線をどうするかということにつきましては、現地調査の結果だけで私ども決めるつもりはございませんで、冬の気象状況ですとかあるいは道路の通行状況ですとかいろいろな要素を総合的に勘案いたしまして決めてまいりたいというふうに考えておりますので、現地調査の日がたまたま天気がよかったということも十分念頭に置きまして総合的に判断をしてまいりたいというふうに考えておりますので、この点ぜひ御理解を賜りたいと思います。
#15
○中川(昭)委員 北海道あるいは北海道に限らず冬の厳しい地域の厳しい天候というものは、たまたま見られた天気ではなくて、本当に一寸先も見えないほどの、零下三十度、四十度で、風速三十メートルにもなるような猛吹雪の日も年に何日があるということもぜひとも頭の中に入れていただいて、その調査結果を出していただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
 それでは、本来の話に戻させていただきますが、五十九年度の補正予算におきましては、国は法人税、酒税等で大体二千三百九十億円ほどの国税収入の補正を行いましたが、地方団体におきまして、五十九年度の地方税の決算見込みは、地方財政計画に比べて実際にはどういうふうになっていたかということをお伺いいたします。
#16
○矢野政府委員 昭和五十九年度の地方税収の決算見込みにつきましては、最終的な数字は入っておりませんので、現段階で確定的な見通しを立てることはまだできませんが、道府県税につきましては、この一月末の徴収実績によりますと、法人関係税の伸びが順調であるといったようなことによりまして、前年同月と比較をいたしました道府県税の伸びは、当初地方財政計画で見込んだ伸び係を上回っておるところでございます。ちなみに、当初の地方財政計画では、対前年度六・八%という道府県税の伸びを見込んだわけでございますが、先ほど申し上げました一月末現在の数字では九・四%ということでございますから、地方財政計画に計上した額を上回る趨勢にあるわけでございます。
 また、市町村税につきましても、昭和五十九年度の個人住民税の減税の影響という要素はございますけれども、五十九年度の地方財政計画に計上した額は確保し得るという状況にあると考えられます。
 こういった結果、昭和五十九年度の地方税収全体といたしましては、地方財政計画において見込んだ地方税収入額二十兆三千五百九十四億円に対して、これを四千億円余り上回るのではなかろうか、こういう見通しを立てておる次第でございます。
#17
○中川(昭)委員 全体としてはそういうことになると思いますが、先ほども申しましたように、地域によって経済の動向、したがって税収の見込みも違ってくると思います。例えば北海道では、景気低迷等で思ったほどの地方税の収入がないということで、五十九年度分として減収補てん債の発行を予定しておると聞いております。北海道の減収補てん債のこと、あるいは全国でほかにそのような減収補てん債の発行を予定しておる都道府県はどのようなものがあるのか、あるいはその金額についてはどういうふうになっているのかということをお伺いいたします。
#18
○花岡政府委員 五十九年度は、都道府県におきまして減収補てん債の申請を行った団体が三団体ございます。北海道がこの起債の希望が七十六億円、それから青森県が三億四千万、高知県が十四億円でございます。その他市町村におきまして十一団体、合わせて十億三千八百万円ございます。
#19
○中川(昭)委員 昭和六十年度の都道府県の当初予算の状況を見ますると、予算規模の伸び率が全体で四・八%と、地方財政計画の伸びの四・六%をやや上回っておりますけれども、個別に見ますと、八%を超えるところもあれば一%未満という極めて低い伸びの団体もあります。また、地方税収入の伸びに至っては、今のお話にもありましたように、二〇%を超えるところもあれば一%台の伸びしか見込んでいないところもあります。このように六十年度においても大きな都道府県別の格差が生じる原因は、一体どういうところにあるのでしょうか。
#20
○花岡政府委員 御指摘のように、昭和六十年度の都道府県の当初予算を見ますと、予算規模、地方税等の伸びは、各団体の間にかなりの差が見られるわけでございます。予算編成は各地方団体がそれぞれの財政事情を総合的に勘案して策定するものでございますので、予算規模等の伸び率の理由を一概に言うのは困難でございますが、一つには、対前年度当初予算に比べて伸び率が大きな団体と申しますのを挙げてみますと、福井県が八・六%、福岡県が八%、東京都七・九%でございまして、その主な要因としましては、歳入面で法人事業税、法人住民税等の地方税の増収が見込まれる。それから歳出面でも、大規模プロジェクト等による普通建設事業費の増、それからもう一つは公債費の増もあるわけでございます。
 一方、伸び率の小さな団体を見てみますと、宮城県、これは五%減でございます。鳥取県〇・六%、島根県〇・九%、このうち宮城県は知事選挙がございましたために骨格予算になっておりましてちょっと別格でございますが、他の団体の伸びの小さな主な原因というのは、税収の見込み方にもよりますけれども、税が伸びない、また、大規模な建設事業が前年度に終了したことによる普通建設事業の減、また、前年度に大きな災害復旧事業があった、これが終わったというふうな事情のところもあるわけでございます。総じて六十年度の予算編成につきましては、かなりなばらつきがあることは御指摘のとおりでございます。
#21
○中川(昭)委員 地方財政計画で見込んだ地方税の伸び一〇・六%を確保できない団体というのは、予算編成に大変苦労したというふうに聞いております。北海道の例ばかり挙げて恐縮なんですけれども、先ほども申しましたように、財政調整基金を全部取り崩して何とか予算編成をしたということも聞いております。こうした予算編成において大変苦労した団体については、何らかの財政措置を自治省として配慮をする必要があるのではないかと思いますけれども、その点についてお伺いします。
#22
○花岡政府委員 六十年度の地方財政計画におきましては、御承知のように地方税と地方一般財源が大幅に伸びたわけでございまして、マクロ的には歳入構造は改善をされたわけでございますが、個々の地方団体の財政運営について見ますと、税収が全国的な伸びまで期待できないで、予算編成で大変御苦労された団体があるのは事実でございます。これらの団体につきましては、税が伸びないという場合には地方交付税の算定におきましてそのようなことが措置されるわけでございますので、こういった点からも適切に措置をしてまいりたいと思います。また、この新年度に入りましてからも個々の団体の財政状況をよくお聞きしながら、その財政運営に支障が生じないようにしてまいりたいと考えております。
#23
○中川(昭)委員 ぜひとも御配慮をしていただきたいと思います。
 六十年度の予算編成に各団体とも非常に苦しんだ理由の一つとして、財源対策債が一挙に廃止をされたためという声を、特に市町村の農業基盤整備事業なんかを抱えている地域から非常に強く聞いております。地方税が財政計画の伸びを確保できない団体が非常に多いという状況で、この財源対策債を一挙になくすのではなくて少しでも残すべきではなかったのかというふうに思います。昭和五十七年度のときには激変緩和措置として、調整分として千二百億円ほどを充てて、それで起債を認めたというふうに聞いておりますが、本年度、五十七年度と同じあるいはそれ以上に厳しい激変の中でこのような特別の措置をとらなかった理由というのはどこにあるのでしょうか。
#24
○花岡政府委員 御承知のように、六十年度の地方財政というのは、国庫補助負担率の引き下げがない前提では地方財政の収支見通しは均衡したわけでございます。これに伴いまして、従来のいわゆる財源対策債による措置というものは講じないことにしたわけでございます。特に、現下の地方財政というものは借金依存体質からの脱却ということが最重要の課題となっておるということから、五十七年度と同様の激変緩和の措置はとらなかったわけでございます。
 ただ、五十七年度と今回の場合を比べてまいりましても、五十七年度の地方財政というものは、やはりある程度の交付税の借入金をして収支が均衡をするという状況であったわけでございます。また、当時の税収も一一・七%という、これは目いっぱい見積もった税収でございました。そういったことから激変緩和措置ということも講じられたものだと考えておるわけでございますけれども、今回の場合には先ほど申しましたような状況でございましたので、特に交付税の借り入れなどをしなくても、国庫補助負担率の引き下げがない場合には収支が均衡するという状況であったわけでございます。そういったことから財源対策債を計上いたさなかったわけでございますが、やはりこの財源対策債を充当して公共事業等をやってきた団体、これは充当率が引き下げられますと、この分につきましては交付税等の一般財源等で措置されることになるわけでございますが、そういった意味では支障が生じないのが原則でございます。
 ただ、農業基盤のようにいわゆる起債の拡大分と申しますか、通常の場合には起債が許可されないもの、これについて財源対策債を充てておった団体、こういう団体はおっしゃいますように非常に執行が苦しくなる面もあるだろうと思います。そういうことでございますので、私どもも、こういった個別の団体につきましては、その財政状況を考慮しながら、その他の地方債等についてどのような考え方で対処するか、そこらのことを十分考えながら、地方団体の事業の執行に支障がないように措置をしてまいるつもりでございます。
#25
○中川(昭)委員 個別の財政状況、あるいは特殊な地域状況に基づいて柔軟に対応していただけるというふうに考えてよろしいのですか。
#26
○花岡政府委員 できるだけそういった面を考慮しながら配慮してまいりたいと思います。
#27
○中川(昭)委員 ぜひともよろしくお願いいたしたいと思います。
 一般論といたしまして、起債を認めずにその結果地方の財政状況が厳しいということで、継続事業につきましてはやめるわけにはいきませんから、その年度事業を縮小してやっていけば当然完成もおくれる。そうすると、その事業の完成がおくれればその地域の生活に資する時期がまた遅くなるわけですね。それから、期間が長くなれば当然それだけ金利負担がかかったり、物価が上昇してその事業にかかるお金もふえていくというふうに考えられると思います。継続事業については逆に計画進度を進めた方が、財政状況から見ても、また地域の生活になるべく早く資するという意味からもいいのではないかというふうに考えられるのですけれども、その点はいかがでしょうか。
#28
○花岡政府委員 継続事業につきましては、御指摘のように既に始めた事業を途中でやめるということよりも、できるだけ早く完成した方が経済効率もよろしいわけでございますし、実際問題の今後の財政運営にも資するものであろうと私どもは考えております。
#29
○中川(昭)委員 それでは、国庫補助負担率の引き下げについてお伺いいたしたいと思います。
 全国の市長会あるいは町村会等が、今回の措置は、国の制度改革による五千八百億円の地方負担分については全額交付税で見るべきだという強い要望を出しております。一方政府は、万全の財政措置を講じたことであるから、個々の地方団体に対しても事業の執行に支障のないよう十分な措置が講じられるというふうに言っておりますけれども、そのように理解してよろしいのでしょうか。
#30
○花岡政府委員 今回の国庫補助負担率の引き下げによります地方負担の増加に対しましては、昭和六十年度におきまして地方交付税の増額と建設地方債の増発によって所要の財政措置を講じまして、また、増発される地方債の元利償還など、後年度の財政負担に対しましても国として必要な措置を講じて適切に対処してまいることとしておるわけでございます。
 そういう意味で、自治省といたしましては、現在の厳しい財政環境のもとにおきまして見れば万全の措置を講じたと考えておりまして、地方団体における事業の執行に支障が生ずることはないというふうに考えております。また、個々の地方団体に対しましても、地方交付税の算定等を通じまして事業の執行に支障がないようにしてまいる所存でございます。
#31
○中川(昭)委員 今回の国庫補助負担率の引き下げ、それから昭和五十七年度以降行われております例の地域特例六分の一一律カット、この開係はどうなっているのでしょうか。それから両者が競合して適用される場合にはどういうふうになるのでしょうか。
#32
○花岡政府委員 今回の公共事業の補助負担率の引き下げは、原則といたしまして二分の一を超える補助負担率について、例えば四分の三を三分の二とするというふうに一段階下の補助負担率にすることにしておるわけでございます。一方、行革関連特例法は国の財政収支の改善を図る見地から一年延長されまして、この法律に基づきます地域特例に係るいわゆる六分の一カットにつきましても一年延長されることになったわけでございます。
 しかし、この法律の中の地域特例のほとんどが今回の補助負担率の変更の対象となりまして、六分の一カットと重複して適用することは、その地方団体の事業の執行及び財政運営に影響があるということでございますので、今回の補助負担率の変更の適用がある事業につきましては、重ねてこの行革関連特例法による地域特例の縮減措置は適用しないということにされたわけでございます。
 したがいまして、引き続きこの行革関連特例法による地域特例の縮減措置が適用されますのは、地域特例に係る補助負担率が二分の一以下のもの、それから通常の補助負担率が二分の一以下の事業で、後進地域特例法等において補助負担率のかさ上げ対象になるものに限られるわけでございます。
#33
○中川(昭)委員 公共事業に対する国庫補助負担率の引き下げ分と、いわゆる事業量の確保分についてはともに地方債で見るというふうに言われながら、地方債計画上別の地方債を充てている理由、それから地方債の元利償還に対する財源措置、この二点についてお伺いいたします。
#34
○花岡政府委員 投資的経費系統に係る国庫補助負担率の引き下げによる国費減額相当額、いわゆる二千億円相当分でございますが、これにつきましては、先ほど申し上げました行革関連特例法に基づく特定地域に係るかさ上げ補助等の縮減措置の取り扱いに準じまして、地方債措置及びこれに係る元利償還に要する経費につきまして地方交付税措置を講じますとともに、国はその二分の一に相当する額を交付税特別会計に繰り入れる措置を講ずる、こういうふうにされましたために、この分は新たに臨時財政特例債という項目を起こしたものでございます。
 今回増発されました建設地方債四千八百億円のうち、先ほど申し上げました臨時財政特例債を除きました二千八百億円につきましては、いわゆる調整分として計上いたしまして、これに係る元利償還に要する経費につきましても地方交付税の措置を講ずるということにいたしておるわけでございます。
#35
○中川(昭)委員 それでは、個別の事業について一つ二つお伺いいたしたいと思います。
 まず、社会保障費等のいわゆる経常経費について、補助負担率の引き下げの影響はどのぐらいになるのでしょうか。また、都道府県別に見たときに特に影響を受ける地域、そしてまたその理由についてお伺いをいたします。
#36
○花岡政府委員 経常経費系統に係る国庫補助負担率の引き下げに伴います地方負担の増加額は、約二千六百億円でございます。個々の地方団体に対する具体的な影響につきましては、特に生活保護費の受給者の多少により異なるわけでございますが、都道府県別に見た場合に影響額の大きい団体は、これは過去の補助金の実績から見たわけでございますけれども、福岡県が二百五十二億円、東京都が二百五十二億円、それから大阪府が二百三十六億円及び北海道二百十億円というふうに見ております。
#37
○中川(昭)委員 経常経費に係る補助負担率のカット分は二千六百億円というお話でございますが、これについては交付税によって措置されると考えておりますが、このうち特例加算分一千億円だけでは交付税に不足を来すことにはならないのでしょうか。
#38
○花岡政府委員 昭和六十年度におきましては、厳しい財政状況のもとでその全体を交付税の増額で措置することができなかったわけでございまして、交付団体に係る経常経費系統の地方負担の増加額相当額の二分の一とすることで決着を見たわけでございます。残余の額につきましては、投資的経費に係る交付税措置分を地方債措置に振りかえることにいたしまして、これによって確保された交付税を経常経費に振り向けるという措置を講ずることにいたしましたので、配分する交付税総額としては不足を生ずることはございません。
#39
○中川(昭)委員 六十年度はこういう措置でありますけれども、六十年度以降の社会保障関係に係る高率補助については政府部内で検討する、いわゆる三大臣の覚書というものがあるというふうに聞いておりますけれども、検討を進めるに当たって、今回の措置をどうするのかということに対して自治省は基本的にどういう姿勢で臨むのか。また、これは社会保障だけでなくて、ほかの高率補助についても来年度はどのような姿勢で臨むのか、お伺いいたします。
#40
○小澤政府委員 国と地方の役割分担、費用負担のあり方の検討に当たりましては、行政の果たすべき役割及び国と地方との間の機能分担等の見直しを行いまして、地方自治の確立と地方財政の健全化を図る方向で対処してまいりたいとしておりますが、特に社会保障関係につきましては、国の基本的な責務が貫徹されることを基本として検討されるべきものと考えております。
 また、社会保障につきましては、今回の補助率引き下げに至る経緯から見て、またそれが重要な分野であることから特に検討を行うことについて確認を行ったものでありますが、他の分野におきましても、必要に応じ同様な協議をし、検討を加えていく所存であります。
#41
○中川(昭)委員 それでは次に、下水道関係事業についてお伺いをいたします。
 私の地元の市町村でも下水道事業の促進については非常に積極的でありますが、この下水道事業を行うに当たりまして地元の市町村の人たちは、会計処理について自治省と建設省とで考え方が異なっておるというふうに理解をして非常に困っております。
 自治省の場合には、公営企業法を適用して特別会計にするように指導しておるというふうに聞いておりますが、建設省は必ずしもそうしなくてよろしいというふうに指導しておるということで、末端の市町村ではどうしていいかわからないというふうに聞いております。なぜこういうことになるのか。自治省そして建設省からお話を伺いたいと思います。
#42
○花岡政府委員 下水道事業の会計処理のあり方につきましては、第四次下水道財政研究委員会の報告書におきまして、これは自治省、建設省ともに入って研究したものでございますけれども、「公共下水道事業の経理内容の明確化を図るため」「地方公営企業法の財務規定等を適用し、その財務を処理することが適当である。」というふうに提言をされたわけでございまして、自治省としては、この提言に基づいて指導をいたしておるところでございます。
 現在、私どもの考え方といたしましても、この厳しい地方財政の状況のもとにおきまして、下水道の使用料の適正化、あるいは一般会計と下水道の会計との経費負担区分の適正化ということが求められておりまして、そのためには、事業の規模等に留意しながら、こういった財務規定の適用を促進することが必要であるというふうに考えておるところでございます。
#43
○黒川説明員 下水道事業につきましては、申すまでもなく国民が健康で安全、かつ快適な生活を送る上で基本的な施設だ、ナショナルミニマムだということで、基本的には、事業主体でございます各地方公共団体が責任を持ってそれを推進すべき公共事業だというふうに考えているわけでございまして、そのため改善命令等の行政権力もいろいろ下水道管理者に付与されているところでございます。
 なお、当然でございますが、下水道事業を行います場合に、特に受益があるというふうなものにつきましては、適正な原価の範囲内で条例によって使用料を徴収するわけでございますけれども、そういったこともございまして、経理内容を明確にするということはいずれにいたしましても必要だということで、我々もそういう指導をしております。
 地方財政法によりますと、公共下水道事業につきましては特別会計を設けて経理することとされておりまして、建設省におきましても特別会計を設けてそれを処理するようにという指導をしておるところでございまして、現在全国で九百ぐらいの市町村が公共下水道事業をやっておりますけれども、そのうち昨年の私どもの方の実績では、大体八百六十ぐらいがそういった特別会計で処理している。
 残りのものがいわゆる地方公営企業法の規定の一部または全部を適用されているわけでございますけれども、地方公営企業法によりますと、法律に書いてございますように、「主としてその経費を当該事業の経営に伴う収入をもって充てるものについて、」公共団体の判断でそういったものを適用するというふうにされておりますけれども、下水道事業につきましては、全体として公共的な役割等もございまして、主としてその経費を収入で賄うという段階に至るのには相当程度下水道事業が成熟した段階に至ることが必要だろうという認識を持っておりまして、そういった段階に至りましたものにつきましては、地方公共団体の自主的な御判断によって公営企業法を適用されているというのが現状だということ、これにつきましては何も建設省として意見を申しているわけではございません。
 特別会計で経理を明確にするということにつきましては、同様な指導をしているところでございます。
#44
○中川(昭)委員 国庫補助金のあり方につきましてちょっと大上段に振りかぶってお伺いをいたしますが、補助金というのは時代の要請、あるいは国と地方との財政状況、あるいは地域の特性、特に景気がよくないとか特別の問題を抱えておるとかということによって変わり得ると思いますけれども、国庫補助負担率の問題も含めまして国庫補助金の基本的な考え、特に今の時代における考え方についてどのようにお考えになっているのかということをお伺いします。
#45
○小澤政府委員 国庫補助金等の整理合理化につきましては、今後とも推進していかなければならないと考えておりますが、その実施に当たりましては、これまでの臨時行政調査会や地方制度調査会等の提言にもあるように、国、地方を通ずる行財政の簡素効率化を図るとともに、地方団体の自主性、自律性を強化するという見地から進めなければならないと考えております。
 したがって、具体的には事務事業の廃止縮減を前提とする国庫補助金等の整理縮減、地方団体の事務事業として同化定着しているものに係る国庫補助金等については、地方一般財源への振りかえ、補助金の総合化、統合メニュー化等の補助方式の改善、零細補助金の整理等を進める必要があると考えております。
#46
○中川(昭)委員 そういう中で地方の特性については、特に先ほどのお話にもありましたように、財政力の非常に豊かな地域と、それからもうパンク寸前の地域等があるわけでありますが、そういう両極端の地域を一律に取り扱っていくということは、結果的に財政力の弱い地域により大きな、より深刻な影響を与えるというふうに考えますけれども、そのような公平ということが実質的に不公平になるというようなことはぜひとも避けるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
#47
○花岡政府委員 国庫補助負担制度の見直しを行います場合に、国と地方との機能分担、費用負担のあり方を根本から見直すことなく国庫補助負担割合を一律に引き下げることにつきましては、私どもはこういうやり方はすべきでないともともと考えておったわけでございます。今回は残念ながらそのような措置をとられたわけでございますけれども、一般論といたしまして、財政力によって国庫負担率に差等を設けることにつきましては、地方団体間の財源調整というものは地方交付税制度において行うことになっておりますので、国庫負担制度においてそのようなことを行うのは、必ずしも適当でないのではないかと私ども考える次第でございます。
 ただ、今回の国庫補助負担率の引き下げ措置に伴う地方負担の増加分につきましては、先ほど来申し上げましたように所要の措置を講じておるところでございますけれども、個々の団体の税収の動向等によりましていろいろ予算編成に御苦労のある団体についての御指摘もございましたが、これらの団体につきましては、地方交付税の算定を通じて適切に対処してまいるとともに、各団体の個別の事情もよくお聞きいたして財政運営に支障のないようにいたしたいという考え方でございます。
#48
○中川(昭)委員 ぜひとも各団体の個別事情というものを特段に配慮してやっていただきたいと思います。
 それでは次に、公営企業金融公庫への納付金制度の改正について質問をいたします。
 今回、納付金制度について、制度を十年間延長することと、納付率の上限を一%から一・二%に上げるという制度改革がされるわけでありますけれども、その理由、必要性はどこにあるのでしょうか。
#49
○花岡政府委員 現在の厳しい地方財政事情のもとにおきまして、一部の施行団体に偏在した財源となっております公営競技収益金の均てん化を一層推進することの必要性につきましては、最近の臨時行政改革推進審議会の意見等においても指摘されておるところでございます。
 また、公庫納付金制度が、公営競技収益金を全国的な見地から均てん化するための最も有効な仕組みであると考えておりまして、六十年度で期限切れになるこの制度については延長を図りますとともに、納付率を一%から段階的に一・二%までに引き上げることにさせていただいたわけでございまして、こういった内容を盛り込んだ法改正案を今国会に上程いたしておるところでございます。
#50
○中川(昭)委員 公庫納付金は公庫からの貸し付けということで地方団体に還元されておりますけれども、六十年度の公庫納付金の納付見込み額はどのくらいになるのでしょうか。それから、公庫納付金の金利引き下げ効果はどの程度に見ていらっしゃるのでしょうか。
#51
○花岡政府委員 公庫納付金の額は、公営競技の売り上げの減少に伴いまして、昭和五十五年度の三百六十二億円をピークとして減少してきておりまして、五十九年度におきましては約二百八十二億円と見込まれておるところでございます。この傾向がさらに続くならば、六十年度におきましては二百六十億円台となると今見込まれております。
 それから、過去の納付金制度における公庫の貸付金利の引き下げ効果につきましては、五十四年度から五十八年度の五カ年度平均で、公営企業七事業の場合に〇・五八%、臨時三事業の場合に〇・八八%となっておりまして、納付金制度というのは、公庫の低利融資制度の維持充実に大きな役割を果たしてきておると考えております。
#52
○中川(昭)委員 納付金制度の今回の改正に当たりまして、納付金の納付率の上限を一・二%に引き上げたかわりに、基礎控除額を八億円から十億円に引き上げることによって負担軽減措置も講じています。今回の改正によって納付金の増はどの程度と見込んでおるのでしょうか。
#53
○花岡政府委員 今回の改正によります納付金の増加額につきましては、今後の公営競技の売上額や収益額の推移等によりましてかなり変動するであろうと考えております。そういった意味で、現時点でその推計を明確に見通すことは困難でございますが、仮に五十八年度ベースで申し上げますと、五十億円弱程度ではないかと考えております。
#54
○中川(昭)委員 今のお話にもありましたように、公営競技というのは軒並み売り上げが減少いたしておりますけれども、短期的にはともかくといたしまして、将来的に納付金によって公庫の金利引き下げ措置を継続することが悲観的に見えるような気がいたしますが、どうでしょうか。また、その公庫の金利引き下げ効果のためには、早急に抜本的な制度改革も検討すべきではないかと思いますけれども、その点についてもお伺いいたします。
#55
○花岡政府委員 公営競技の売上額が近年減少傾向にございますために、将来を見通しました場合に、納付金制度による公庫の低利融資制度の維持が従来に比べましてかなり厳しくなってくるということについては御指摘のとおりでございます。
 このような状況のもとにおきまして、地方団体が行います公営企業その他の事業の原資として、低利で安定した資金を融通するという公庫の役割を果たすためには納付金制度の延長、拡充を図りますとともに、中長期的な観点に立ちまして、特利のあり方あるいは貸付規模のあり方、貸付原資調達コストの軽減策といったもの等について検討を行って、公庫自体の経営の健全化を図っていく必要があると私ども考えて、研究いたしているところでございます。
#56
○中川(昭)委員 交付税の交付時期についてお伺いいたします。
 普通交付税は四月、六月、九月、十一月と四回交付されます。四月分は毎年上旬に交付を受けておりますけれども、六月、九月、十一月については例外なく月末に交付されております。特に財政状況の悪い地方公共団体の資金繰りから見れば、一日も早く、本当にその月の第一日目に交付を受けたいと非常に強く要望しておりますけれども、資金繰りの面から見ましても、この交付時期をその月のできるだけ早い時期に交付できないかと考えますが、いかがでしょうか。
#57
○花岡政府委員 地方交付税の交付時期といいますものが、各団体の資金繰りの上で非常に大きなウエートを持っておりますために、私どももできるだけ各月の交付時期は早めてまいりたいということで財政当局とも折衝しておるわけでありますが、このところ、ずっと引き続き国庫の資金繰りの悪化に伴いまして交付日がおくれてきております。
 結局、地方団体が現在の四月、六月、九月、十一月という交付時期のうちで一番税収等の入ってこない時期は四月でございますので、この四月については、国の方もその事情を勘案してかなり早期に交付する措置をとっておりますけれども、先ほど来申し上げましたような国庫の資金繰りの悪化に伴いまして、なかなか国の方でも早期交付ということについて難色を示しておるのが実情でございます。私ども、この交付日をできるだけ早期にするように今後とも大蔵当局とも折衝してまいりますし、地方団体の財政運営に支障を生じないように対処してまいりたいと考えております。
#58
○中川(昭)委員 最後になりますが、現在、中曽根総理は、財政再建に当たって税制の抜本的な改革、シャウプ税制以来の改革ということを折に触れて言っております。そういうことになれば、地方税あるいは交付税についても当然大きな変革が出てくると思いますし、現在の地方税の中心が資産税的なものが中心になっておるという状況が、これから先抜本的な見直しの中で変わっていくということも考えられます。また、現在、国税三税の三二%が交付税に充てられておりますけれども、これも変わっていく可能性が当然考えられる。三二%が上がればいいことなんですけれども、下がるということに対して今から地方団体は大変心配をしております。
 そういう中で、税制の抜本的な改革という中で、地方財源をさらに一層確保するという観点から自治省にぜひ頑張っていただきたいと思いますが、その辺の御決意についてお伺いいたしまして、質問を終わります。
#59
○小澤政府委員 お答えいたしたいと思います。
 国税、地方税を通ずる現行税制の抜本的検討が必要な時期に来ていることは税制調査会の答申でも指摘されているところであり、その際には直接税、間接税のあり方を含め地方税体系のあり方等が重要な検討課題となると考えます。その方向づけを初め具体的な内容は現段階では全く白紙でありますが、基本的には、税制の抜本的検討に当たっては、今後の社会経済情勢の推移に対応して地方団体が自主性、自律性を持って適切に対処できますよう地方税源の充実強化を図るとともに、あわせて地方交付税の所要額を安定的に確保していく必要があると考えます。
 今後とも地方制度調査会や税制調査会の御意見等を承りながら、地方財政をめぐる情勢の推移に即応し、その具体的なあり方について十分検討してまいりたいと考えております。
#60
○中川(昭)委員 どうもありがとうございました。
#61
○高鳥委員長 小杉隆君。
#62
○小杉委員 それでは関連して、短時間でありますが質問をさせていただきます。
 まず、不公平税制の是正という見地から質問をしたいのですが、国、地方を通じて大変な財政難、しかも増税をしないで財政を立て直そうということですから、今日ほど税制について厳しく見直しを行わなければならない時期はない、しかも国民の税金に対する関心は非常に高まっているということでございます。
 そこで私は、不公平の是正ということは今この機会が絶好の機会だと考えております。政府でも昭和六十年度の税制改正で、今まで手のつけられなかった、いわば聖域とも言うべきところにかなり足を踏み入れて、例えば新聞業などマスコミに対する事業税の課税であるとか、あるいは宗教法人を含む公益法人への課税の強化というような点で前進を図っているところは私は評価したいと思います。
 ただ、この中で社会保険診療報酬については非課税のままに据え置かれたという点が非常に不可解でございます。既に政府税調におきましても、この社会保険診療報酬につきましては、昭和五十九年度、昭和六十年度の答申におきましてもこの見直しを行えということを指摘しておりますが、昭和六十年度の税制改革の中でこうした不公平税制とも言える社会保険診療報酬の事業税が見送られた理由について、率直にお考えを聞きたいと思います。
#63
○小澤政府委員 税制の基本が公平、公正の確保にあるということは言うまでもないところであります。
 地方税の非課税等特別措置については、税負担の公平確保の観点から、社会経済情勢の推移に応じ必要な見直しを行ってきております。六十年度の地方税制改正におきましても、事業税における新聞業等七事業に係る非課税措置の廃止等、特別措置の整理合理化を実現したところであります。今後とも社会経済情勢の変化に対応して必要な見直しを行っていく所存であります。
 以上です。
#64
○矢野政府委員 全般的な不公平税制の是正の基本的方向につきましてはただいま政務次官よりお答え申し上げたところでございますが、後段、特に社会保険診療報酬の特例措置について、なぜこれが見送られたのかという点につきまして私よりお答え申し上げたいと存じます。
 御指摘のとおり政府の税制調査会におきましては、数度にわたりまして社会保険診療報酬の事業税における非課税措置の是正につきまして御答申をいただいておるところでございます。これが昭和六十年度におきましてもまだ実現に至ってないということは私どもの力の至らぬところでございます。まことに遺憾に存じます。
 昭和六十年度の税制改正におきましても、このような社会保険診療報酬に係る特例措置につきまして、先ほど政務次官からお答え申し上げました新聞業等七事業の非課税措置と並んで検討課題にもとより挙げたところでございます。さまざまな面からの検討を重ねたところでございます。その中でいろいろ議論があったわけでございますが、この社会保険診療報酬に係る事業税の特例措置廃止の問題につきましては、いろいろな御意見が一方でございました。特に医業の法人化についての制約など、ほかの事業には見られないいろいろな特殊性を考慮すべきであるという御意見、あるいは医療体制の整備など、保険医療に係る諸政策との関連において総合的に検討すべきであるという御意見などがございました。残念ながら今回はその見直しの実現を見るに至らなかったところでございます。
 先ほど申し上げましたように税制調査会の御答申におきましても強くこの点を御指摘いただいておるところでございます。今後とも引き続き保険医療政策との関係も考慮しながら、答申の趣旨に沿った方向で鋭意検討いたしてまいりたいという考え方でございます。
#65
○小杉委員 一応、表面的な理由はよくわかりましたけれども、もう少し具体的にこういう事情があったのだというような真相を少し明らかにしていただきたいと思うのです。由川前自治大臣はマスコミ出身ですけれども、あえて自分の出身であるそのマスコミ等に対して、しかも相当大きな抵抗があったにもかかわらずこれに踏み切ったということでありますし、やはり国民の本当に税に対する信頼感を確保するには、そういったさまざまな障害を乗り越えて、今不公平だと思われているところに勇気を持ってメスを入れていくという姿勢こそ、これからの税に対する国民の信頼をつなぎとめる源泉だと私は考えているわけです。通り一遍ではなくて、もう少しこういう事情もあった、ああいう事情もあったということをざっくばらんに明かしていただきたいと思うのです。
#66
○矢野政府委員 重ねてのお尋ねでございますが、事業税における二つの大きな非課税等の特例措置、これにつきましては、いずれも昭和二十年代の後半におきまして、国会の御修正によりましてこういった特例措置が導入されたわけでございまして、相当の長期間にわたってこういった特例措置が続いてきたわけでございます。もちろんその当時こういった特例措置が設けられたことにつきましてはそれなりの理由があったと思うわけでございますが、何分にもこういった長期にわたって存続してまいりました非課税措置を整理していくということにつきましては、やはり今までの経緯にかんがみていろいろな御意見があったわけでございます。
 新聞業等七事業の方につきましては、そういったことを考えながらも、結果的には経過措置を設けながら非課税措置の廃止ということが実現を見たわけでございますが、社会保険診療報酬につきましても、私どもも当時とは、昭和二十年代の後半とは大きく事情が変わってきておると存じます。当時におきましては、社会保険制度そのものがまだまだ今日のような発達の度合いを示しておりませんでした。しかし、数十年を経まして、その間に大きく社会保険診療報酬の充実が図られてまいったわけでございますので、そういった情勢を踏まえるならば、やはり不公平税制の是正という見地からは当然見直しをして、所得税における見直し後の措置に見合った措置まではとるべきではないか、こう考えておるところでございます。
 ただ、先ほどもいろいろ申し上げたわけでございますが、確かに医業における法人化の制約というものがございます。それから、社会保険制度、いわゆる健康保険制度等の大きな改正が行われたばかりで、その影響、推移というものをやはりどうしても見定める必要があるのではないかというような御意見などはかなり強かったところでございます。そのほか、源泉徴収の税率が最近において医業の場合引き上げられたというような事情などもございましたけれども、それらを総合いたしましていろいろの御議論があった結果、残念ながら実現を見るに至らなかったところでございます。
 ただ私は、その議論の過程におきましては、従来に比べてやはり大きく一歩進んできておるのではないかというぐあいに信じておるところでございます。今後とも引き続き努力を重ねてまいりたいと存じます。
#67
○小杉委員 問題点がだんだん絞られてきたようですけれども、医療法人の法人化の制約であるとか保険制度の改正とか源泉徴収の問題、るる最近の変化を勘案したということですけれども、こういうものが一段落したところで、一時診療報酬も少し横ばい状態だったのが、今また十五兆円を突破して上昇傾向にあるわけです。法人化の問題とか保険制度の改正の問題とか、こういうものが一歩落ちついたところでやはりこれを実現する、この不公平税制を是正するという決意を自治省としても固めるべきだと思いますが、今後の取り組みをひとつ聞いておきたいと思うのです。
#68
○矢野政府委員 事業税における非課税措置等の二つの大きな特例のうちの一つが、さまざまな経緯を経ながら実現を見たわけでございます。私ども、御指摘のような情勢の推移も十分見きわめながら、ぜひともこの特例措置の見直しについては実現を図ってまいりたい。具体的には昭和六十一年度の税制改正におきましては、再びこの問題と真剣に取り組みたいという所存でございます。
#69
○小杉委員 それでは、もう一つの不公平税制の面で源泉分離課税を選択した場合の利子所得に対する住民税の非課税について質問したいと思うのです。
 所得に対する課税でありながら、所得税で課税されて住民税で課税できない所得はこの利子所得等だけてあります。昭和六十年度の税制調査会の答申でも、いろいろな問題点はあるけれども、「税負担の公平を図る見地から住民税を課税すべきであるが、なお解決すべき問題があり、国税・地方税を通ずる徴収事務簡素合理化の観点をも踏まえ、更に、検討すべきであると考える。」ということですけれども、この税調答申に対する自治省の見解を伺っておきたいと思います。
#70
○矢野政府委員 所得税が課税されながら住民税が課税されていない、いわゆる源泉分離選択課税の問題につきましては、長年にわたる地方公共団体側からの強い要望でございます。私どもも従来から鋭意これに取り組んできたところでございます。
 この問題につきましては、かってさまざまな議論の結果、いわゆるグリーンカード制による総合課税制度の実施ということで、所得税とともに住民税も総合課税できる、こういう仕組みが制度化されたことによりまして一たんは解決を見た、決着を見たわけでございます。しかしながらその後、御承知のような経緯をたどりまして、そういったグリーンカード制度の凍結、今回の税制改正におきまして、いわゆる非課税貯蓄等の限度額管理の強化の一方でこの制度が廃止をされたということによりまして、結局問題はまた振り出しに戻ってしまったわけでございます。
 昭和六十年度の税制改正に関する税制調査会の御議論におきましても、もしその源泉分離課税を引き続き存続するということになった場合に、つまり振り出しに戻った場合に地方税を一体どうするのか、住民税をどうするのかということは、これは率直に申し上げまして、あの答申の内容、特に前段の方をお読みいただいてもおわかりのとおり、やはり賛否両論の意見がございました。
 国税と地方税は必ずしも課税ベースを同じにする必要はない。もし地方税においてそういう利子所得課税を新たに設けるということになるならば、国民の租税負担がふえるではないかとか、あるいは国税の場合は銀行等の金融機関の窓口で徴収するだけであるけれども、これを地方税、住民税ということになりますと、そのためのまた手間暇、金融機関等の手間暇も含めまして非常に大きな事務的な負担がかかるではないかというような議論。
 これに対して一方では、それはやはりおかしい。一つには、国税、地方税間の税源配分の不公平の問題、それから同じ地域住民でありながら、事業所得や給与所得のある方は住民税を納めるけれども、利子配当所得に関しては原則的に住民税が納められておらないということは、これまた住民間の不均衡だという見地から、ぜひ源泉分離課税制度が存続しても、なおその方向を検討すべきであるという御意見がございました。
 税制調査会におきましては、そういう賛否両論あったわけではございますが、結論的にはやはり税負担公平の見地から住民税も課税すべきであるという考え方はお示しになったわけでございます。しかしながらそれを具体にどうやっていくかといいますと、先ほど申し上げたような問題がございますし、またこの住民税、市町村段階でこういった方式をとるということになれば大変な手間暇がかかっていく。したがって府県段階で、しかも現年課税でできないかとか、その場合に現在の住民税の基本的性格と果たして一致するのか。つまり住所地主義をとり、前年課税主義をとっております住民税の性格と果たして一致するのか、そこを理論的にも実際的にもどう解決するのかというような問題もある。そういう点を踏まえて今後検討をしていくということに税制調査会の結論がなったわけでございます。
 これは技術的な問題も含めてなかなか難しい問題があろうかと思いますが、私どもの方は、こういった形になった以上はぜひ住民税が所得税と並んで何らかの方法で課税され得るよう、適切な方策を鋭意検討をしてまいりたい、また現に検討を続けておるところでございます。
#71
○小杉委員 国の財政が厳しくなると、今回の高率補助一括削減というようなことに見られるように、だんだん地方に対する攻勢が強まってくると思うのですね。今の御答弁で詳細わかりましたが、グリーンカードがもう今の段階では絶望的である。今の源泉分離課税が当分続くという状況を考えますと、やはりこの問題については自治省としても、いろいろ難しい状況があることはわかりますけれども、積極的に大蔵当局とも詰める必要があると思うのです。
 例えば地方財政対策臨時特例交付金というのは、ここ数年大体千三百億円とか千億円、千八百億円まで行ったことがありますけれども、ずっと一千億円台を確保していたのが、昭和五十九年度から五百億円に減らされて、六十年度でも五百億円に減らされている。こういうものを、本来取るべき住民税が取れないということで、大蔵省とこれを従来どおり一千億以上確保する、これは当面の一つの緊急対策ですけれども、こういう面も削られるというのは、住民税に課税できないということであるならばこういう点で一つの妥協点を見出すことはできないか、これは現実論として考えられないか、その点はいかがでしょうか。
#72
○花岡政府委員 財対臨時につきましては、御承知のように各年度において変動がございます。この臨時、いろいろ種類がございまして、いわゆる利差臨時、それから地域臨時、これらにつきましては国と地方との約束ということで非常にはっきりされておりまして、国の持つべき額というものはきちんとしておるわけでございますが、財対臨時につきましては、一応住民税におきまして源泉分離に係る部分が課税されていないというふうなことを考慮して、地方財政の状況も勘案して交付するという形のものでございますので、御指摘のような形で年々変動しておったわけでございます。
 六十年度におきましても、この財対臨時相当額につきましては自治、大蔵両省間でいろいろ協議をしたわけでございますが、結局、厳しい財政環境のもとで昨年度と一応同額とする。しかし、これにつきましては今後地方交付税総額の安定的確保と地方財政健全化の観点から、六十六年度以降において交付税総額に加算するという措置が講じられたわけでございまして、一応六十年度に計上はしないまでも、将来への約束という形でこれを確保できたという点は非常によかったのではないか。今後税制改正に持っていく足がかりと申しますか、やはりこの重要性というものはお互いに認識し合っているという点において意味があると思うわけでございまして、それまでの間におきましてはこういったつなぎと申しますか、この財対臨時の確保には私どもも大きな努力を払ってまいりたいというふうに考えております。
#73
○小杉委員 攻撃は最大の防御なりと言いますけれども、今まで見逃されていたこういう税制面での不合理を、こういう機会にこそもっと真剣に、攻勢に転ずる姿勢でひとつ改善をしていただきたいということを私は申し上げて次の質問に移りますが、時間が大分経過しておりますので、それでは一点だけ、ちょっと簡単にやりましょう。
 今、大蔵委員会で補助金の一括法案、約六十に上る法案が審議されておりますけれども、この中には自治省が昨年の九月ですか発表した国庫補助金等の整理合理化の方策についてのメモ、例えば地方の自主性にゆだねるべきものは一般財源に移せとかそういうようなメモを発表しましたけれども、この中のかなりの部分が今度の一括法案の中にも取り入れられていると思うのですが、その辺の評価はいかがでしょうか、何割ぐらい反映されているとか。
#74
○花岡政府委員 今回の国庫補助削減の中におきまして、私どもは自治省として国庫補助負担率の削減についての基本的な考え方を示して、このようにやってくれということを申し上げたわけでございます。
 一つは、人件費補助についてはこれを廃止せよということを申しておりますが、人件費補助につきましてごく一部分一般財源化されたものもございますが、大半はいわゆる交付金化ということで、交付金化につきましては四百二十億円の措置がとられたわけでございます。私ども、交付金化を目的としたわけではございませんで、廃止を目的としたわけでございますので、これは経過的に一歩前進したというふうに考えているところでございます。
 それから地方公共団体に同化定着している補助金、こういったものは一般財源化すべきであるというふうな議論をいたしておりました。結果としては、これは義務教育関係の教材費等も含めまして四百二十三億円一般財源化されたということでございまして、私どもが考えております奨励的補助金等も含めまして一般財源化すべきものであるという観点からいたしますと、まだまだ不十分なものであるというふうに認識いたしております。
#75
○小杉委員 質問はたくさんあるのですけれども、時間がありません。
 今度の一括法案を見ますと、大変数多くの他省庁との関連のものがあるわけですね。総理府関係が十二、文部省関係が六、厚生省関係が十一、農林水産省関係が十四、運輸省が五、建設省が九というようなことです。この中で特に厚生省関係については大蔵、厚生、自治の三大臣の覚書があって、六十一年度以降の国と地方の役割分担、費用負担の見直しをやる、そしてことし一年以内に結論を得るということになっておりますけれども、六十一年度の概算要求基準の各省庁への提示というのは大体七月ごろだと思うのですけれども、もう三カ月ぐらいしかないわけですよね。それで、その三省の協議はどうなっているのか、どんなスケジュールで行おうとしているのか
 それから、これは厚生省関係だけじゃなくて、先ほど申し上げたように農林水産、運輸、建設などすべて関係があるわけですけれども、こういう省庁との関係、先ほど中川委員も質問されましたが、もう少し具体的に今後のめどなり考え方なりスケジュールなりをお示しいただきたいと思うのです。
#76
○花岡政府委員 社会保障等に係る国庫補助負担率のあり方につきましては御指摘のように三省の覚書がございまして、今後一年以内に結論を得るということにいたしております。
 その具体的方法等を検討する場の設定につきましては、現在関係省と協議中でございますが、できるだけ早く結論を得るように努力いたしたいと考えておりますけれども、こういった重要問題が概算要求までに結論が出るということは難しいのではなかろうか。概算要求は概算要求といたしまして、これはやはり一年間十分議論しなければ、そう簡単に結論が出る問題ではないのではないか。だから概算要求時までというのは必ずしもこだわらなくてもいいのではないか。かなり激しい議論になると思いますので、私はその時点までに煮詰まるということはちょっと難しいかと考えております。
 しかし、いずれにしましても明年度の予算に組み込まなければならない問題でございますので、これはできるだけ早く結論を出すよう、そういった考え方でおるわけでございます。
 それから、三省庁で合意いたしましたいわゆる社会保障関係以外のものにつきましてどうかということでございます。
 これは今回の予算を編成する過程の問題を踏まえまして特に議論になった、基本的な論争になったいわゆる社会保障関係が中心として取り上げられたわけでございますが、その他のものにつきましても必要に応じて検討するということになっております。ただこれまで、例えば公共事業等につきましても補助率の変動がございましたけれども、そういったものでなく、制度が発足いたしましてから十分の八にずっと固定されておりましたような社会保障関係の経費、これが一番の議論の中心になろうということで、特に三省庁の合意をしたわけでございます。
#77
○小杉委員 本会議の予鈴も鳴りましたので、あと補助金の手続の簡素化とかいろいろ質問があるのですけれども、きょうはそういうわけでこれで中断して、また次の機会にやらせていただきます。
 ありがとうございました。
#78
○高鳥委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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