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1984/03/12 第102回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第102回国会 内閣委員会 第6号
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1984/03/12 第102回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第102回国会 内閣委員会 第6号

#1
第102回国会 内閣委員会 第6号
昭和六十年三月十二日(火曜日)
    午後零時八分開議
出席委員
  委員長 中島源太郎君
   理事 石川 要三君 理事 戸塚 進也君
   理事 深谷 隆司君 理事 宮下 創平君
   理事 小川 仁一君 理事 元信  堯君
   理事 市川 雄一君 理事 和田 一仁君
      甘利  明君    池田 行彦君
      内海 英男君    鍵田忠三郎君
      菊池福治郎君    塩川正十郎君
      月原 茂皓君    中村喜四郎君
      堀内 光雄君    山本 幸雄君
      上原 康助君    竹内 泰子君
      山中 末治君    山本 政弘君
      鈴切 康雄君    日笠 勝之君
      田中 慶秋君    柴田 睦夫君
      三浦  久君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 後藤田正晴君
 出席政府委員
        人事院事務総局
        給与局長    鹿兒島重治君
        総務庁長官官房
        長       門田 英郎君
        総務庁人事局長 藤井 良二君
 委員外の出席者
        内閣委員会調査
        室長      石川 健一君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月八日
 辞任         補欠選任
  池田 行彦君     玉置 和郎君
  鍵田忠三郎君     山中 貞則君
  新村 勝雄君     岡田 利春君
  田中 慶秋君     吉田 之久君
  柴田 睦夫君     梅田  勝君
同日
 辞任         補欠選任
  玉置 和郎君     池田 行彦君
  山中 貞則君     鍵田忠三郎君
  岡田 利春君     新村 勝雄君
  吉田 之久君     田中 慶秋君
  梅田  勝君     柴田 睦夫君
同月九日
 辞任         補欠選任
  池田 行彦君     奥野 誠亮君
  正木 良明君     日笠 勝之君
同日
 辞任         補欠選任
  奥野 誠亮君     池田 行彦君
同月十二日
 辞任         補欠選任
  石原健太郎君     甘利  明君
  角屋堅次郎君     竹村 泰子君
  嶋崎  譲君     山中 末治君
同日
 辞任         補欠選任
  甘利  明君     石原健太郎君
  竹村 泰子君     角屋堅次郎君
  山中 末治君     嶋崎  譲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
     ――――◇―――――
#2
○中島委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑を行うのでありますが、申し出がありませんので、これにて質疑は終局いたしました。
 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。田中慶秋君。
#3
○田中(慶)委員 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案に対し、要望事項をつけ加え、賛成の討論を行うものであります。
 今回の法改正は、この三月三十一日から国家公務員に定年制が施行されることに伴い、現行の退職手当制度の整備を図ろうというものであります。
 定年制の導入は、計画的な公務運営を可能とし、職員の高齢化に伴う公務能率の低下を防止するという意味では、妥当な措置でありました。退職手当制度の改正は、このような定年制導入の趣旨が生かされるものでなければなりません。また、民間企業における定年制との均衡を失するものであってはならないと思います。
 この点、従来、主として勧奨退職者に適用されていた退職手当法第五条に基づく支給率を定年退職者の支給率に改めたこと、退職手当の支給率の最高限度額を民間とのバランス確保の上から、現在の六十二・五二五カ月を六十二・七カ月に引き下げたこと、勤続十一年以上十九年までの支給率を下げ、二十五年から二十九年までの支給率を引き上げたこと等は、一応妥当であり、評価できます。我々が、本法案に賛成である基本的理由もここにあります。しかし、以下の点については基本的に問題があり、政府は今後その改善に万全の努力を払うべきであります。
 第一は、人事院は、退職手当の官民比較を行うに当たっては、民間産業の実態が正確に反映されるよう調査方法の改善に努力される必要があるということであります。現在の官民比較の方式では、身分が安定し処遇条件に恵まれた公務員と同一レベルのものを民間に求めるとすれば、民間企業でも特に恵まれた企業に働く労働者と比較することになります。第三次産業や生産技術労働者が圧倒的に多く、経済変動の荒波の中で離転職を繰り返さざるを得ない民間企業の実態を想起すべきでありましょう。人事院は、これら民間の実態を反映する官民比較の方法を工夫すべきであります。
 第二は、退職における俸給の一号アップというような適切さを欠く、特別昇給制度の運用を是正する必要があるということであります。特に今回の改正により、個別勧奨に対応する措置として、定年前早期退職特例措置が新たに創設されました。この措置により、退職日における特別昇給の意味は消え去ったのであります。また、民間企業でも希望退職の場合優遇措置があると言われますが、民間企業で希望退職を出すのは会社存亡のときであります。高額給与と天下り先の保証された公務員の勧奨退職の場合とは、条件が全く異なるのであります。政府は、これら諸点を十分配慮すべきであります。
 第三は、国鉄職員の要員合理化を円滑に進めるためにも、国鉄職員についても、事実上の定年を五十五歳とみなして、定年前早期退職特例措置を準用すべきではないかということであります。さらに、住民の厳しい批判にさらされている地方公務員の非常識な高額退職金について、これを是正するため、政府は特段の努力を払うべきでありましよう。
 以上、政府に対し要望を申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)
#4
○中島委員長 三浦久君。
#5
○三浦(久)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案に対して、反対の討論を行います。
 近年、政府・財界は、高齢化社会への対応と称し、中高年齢労働者に対し賃金や退職金を切り下げるとともに、自助精神の名によって、健康保険や年金の抜本改悪など過酷な犠牲を強要しています。これは、社会的富の生産者であった労働者に対し、老後の生活を保障すべき国と資本の責務を放棄し、資本の利潤追求のために、中高年齢者を新たな低賃金労働者に再編しようとするものにほかなりません。本法案に関連して、自治省が、地方公務員の退職手当を国に準じるよう指導していく方針を打ち出したことでも明らかなように、本法案は、広範な労働者の退職金引き下げの役割を果たすもので、中高年齢者に犠牲を強要する政府・財界戦略の一環であることは明らかであります。
 本案は、公務員の重要な労働条件である退職手当の内容を変更しようとするものであるにもかかわらず、政府は、職員団体との合意を得ないまま一方的に法案を提出しており、これは職員団体の交渉権を否定するものとして到底容認できるものではありません。
 法案の内容は、一部に改良的内容が含まれてはいるものの、支給率の切り下げなど改悪内容が中心となっています。例えば、私が審議の中で指摘したいわゆる失業者の退職手当の問題でも、公務員には雇用保険の失業給付水準以上の退職手当を支払うことが法律で規定されているにもかかわらず、定年後再任用した職員の退職手当にはこの規定は適用しないようにする今回の改定は、雇用保険法と退職手当法の整合性を全く欠いているだけでなく、再任用職員は、この改悪によって、標準的ケースで三十万から八十万円の不利益を全く不当に受けることになるのであります。
 また、退職手当の支給率の改定についても、長期勤続者の支給率切り下げはもちろん、事由別の支給率調整もその手法は低い方の水準に合わせる低位平準化を基本としており、退職手当削減による人件費抑制にほかならないのであります。人件費の抑制を言うなら、国民世論の批判を浴びている高級官僚や特殊法人役員の高額退職金の是正にこそメスを入れるべきであります。
 最後に、退職手当の支給禁止規定を強化する返納規定新設についてであります。不当に労働三権を制約されている公務員労働者は、ストライキ等の団体行動の企画、宣伝、実行など、こうした基本的人権の行使についてまで懲戒免職や刑事処分の対象となっているのであります。したがって、退職手当の支給禁止や返納の規定は、労働基本権にかかわる処分を除外するのが当然であります。
 以上、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案に反対する理由を申し述べまして、日本共産党・革新共同を代表しての討論を終わります。
#6
○中島委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#7
○中島委員長 これより採決に入ります。
 国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#8
○中島委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#9
○中島委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、宮下創平君外三名から、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。小川仁一君。
#10
○小川(仁)委員 ただいま議題となりました自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合、各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 一 人事院が、退職手当の官民比較を行うに当たっては、事業規模や就業の態様などの民間産業の実態が適切に反映されるよう調査方法を検討すること。
 一 国鉄職員が、大量に退職する時を迎えていることを考慮し、かつ、国鉄のおかれている厳しい現状等を勘案しつつ、適切な措置が講ぜられるよう検討すること。
  右決議する。
 以上、案文を朗読して説明にかえます。
#11
○中島委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#12
○中島委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 この際、総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。後藤田総務庁長官。
#13
○後藤田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、趣旨を踏まえて今後検討してまいりたいと思います。
    ―――――――――――――
#14
○中島委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○中島委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#16
○中島委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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