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1984/06/06 第102回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第102回国会 本会議 第34号
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1984/06/06 第102回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第102回国会 本会議 第34号

#1
第102回国会 本会議 第34号
昭和六十年六月六日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十九号
  昭和六十年六月六日
    正午開議
 第一 地方公共団体の事務に係る国の関与等の
    整理、合理化等に関する法律案(内閣提
    出)
 第二 昭和四十二年度以後における地方公務員
    等共済組合法の年金の額の改定等に関す
    る法律等の一部を改正する法律案(内閣
    提出)
 第三 昭和六十年度の財政運営に必要な財源の
    確保を図るための特別措置に関する法律
    案(内閣提出)
 第四 国債整理基金特別会計法の一部を改正す
    る法律案(内閣提出)
 第五 産業投資特別会計法の一部を改正する法
    律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 地方公共団体の事務に係る国の関与
  等の整理、合理化等に関する法律案(内閣提
  出)
 日程第二 昭和四十二年度以後における地方公
  務員等共済組合法の年金の額の改定等に関す
  る法律等の一部を改正する法律案(内閣提出
  )
 日程第三 昭和六十年度の財政運営に必要な財
  源の確保を図るための特別措置に関する法律
  案(内閣提出)
 日程第四 国債整理基金特別会計法の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
 日程第五 産業投資特別会計法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
    午後零時三分開議
#2
○議長(坂田道太君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、合理化等に関する法律案(内閣提出)
#3
○議長(坂田道太君) 日程第一、地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、合理化等に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長中島源太郎君。
    ―――――――――――――
 地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、
  合理化等に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔中島源太郎君登壇〕
#4
○中島源太郎君 ただいま議題となりました地方公共団体の事務に係る国の関与等の整理、合理化等に関する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、国及び地方を通ずる行政改革の推進に資するため、臨時行政改革推進審議会の答申で指摘された地方公共団体に対する国の関与及び地方公共団体の組織等に関する必置規制の整理合理化並びに臨時行政調査会の答申事項で未措置となっている許認可等の整理合理化を図ろうとするものでありまして、主な内容は次のとおりであります。
 まず第一に、国の関与の整理合理化につきましては、地方公共団体が事務を行うに当たって、法律によって義務づけている許可、認可、承認等のうち、関与の必要性が乏しくなっているものについてはこれを廃止し、現行の関与の方式が過度なものについてはこれを緩和することとするなど、合わせて十八法律の改正を行うことといたしております。
 第二に、必置規制の整理合理化につきましては、法律によって設置を義務づけている特別の資格または職名を有する職員及び附属機関のうち、必要性が乏しくなっているものについてはこれを廃止し、必ずしも一律に設置を義務づける必要性が認められないものについては地方公共団体の自主的判断によって設置できることとし、類似のものについてはこれを統合または統合自由化するなど、合わせて二十一法律の改正を行うことといたしております。
 第三に、許認可等の整理合理化につきましては、臨調答申が指摘した許認可等の未措置事項のうち、都道府県知事が行っている理容師、クリーニング師及び美容師の試験の実施に関する事務を厚生大臣の指定する民間団体に行わせることができることとするなど、合わせて四法律の改正を行うことといたしております。
 本案は、三月十九日本委員会に付託され、四月十八日後藤田総務庁長官より提案理由の説明を聴取した後、審査に入り、六月四日には中曽根内閣総理大臣の出席を求めて質疑を行うなど極めて慎重な審査を行いました。
 質疑は、今後における行政改革推進の手順、国と地方の機能分担の抜本的改革及び機関委任事務等の積極的な整理合理化など広範多岐にわたって行われたのでありますが、その詳細につきましては会議録により御承知願いたいと存じます。
 かくて、六月四日質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党・革新共同の柴田睦夫君から反対の意見が述べられました。
 次いで、採決いたしましたところ、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対して附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(坂田道太君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#6
○議長(坂田道太君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に
  関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#7
○議長(坂田道太君) 日程第二、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事糸山英太郎君。
    ―――――――――――――
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔糸山英太郎君登壇〕
#8
○糸山英太郎君 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、本案の概要について申し上げます。
 第一は、地方公務員共済組合制度について、恩給等における措置に倣い、地方公務員等共済組合法に基づく退職年金等について、その年金の額の算定の基礎となった給料を昭和五十九年度の公務員給与の改善内容に準じて増額することにより、年金額を昭和六十年四月分以後平均約三・四%引き上げるとともに、恩給における最低保障額等の改善に伴い、長期在職者に係る退職年金等並びに公務による障害年金及び遺族年金の最低保障額を引き上げることといたしております。
 また、昭和六十年四月分以後の掛金及び給付額の算定の基礎となる給料の最高限度額を、公務員給与の改善内容を考慮し四十六万円に引き上げる等の措置を講ずることといたしております。
 第二は、地方団体関係団体の職員の年金制度について、地方公務員共済組合制度の改正措置に準じて所要の措置を講ずるとともに、地方議会議員共済会が支給する退職年金等について、その額の増額改定を行うことといたしております。
 本案は、三月二十日当委員会に付託され、五月三十日古屋自治大臣から提案理由の説明を聴取し、六月四日質疑を終了いたしましたところ、本案に対し、愛知和男君外三名より、施行期日に関する修正案が提出され、その趣旨説明を聴取いたしました。
 次いで、討論を行い、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、よって、本案は修正議決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(坂田道太君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#10
○議長(坂田道太君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 日程第三 昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案(内閣提出)
 日程第四 国債整理基金特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第五 産業投資特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#11
○議長(坂田道太君) 日程第三、昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案、日程第四、国債整理基金特別会計法の一部を改正する法律案、日程第五、産業投資特別会計法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。大蔵委員長越智伊平君。
    ―――――――――――――
 昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案及び同報告書
 国債整理基金特別会計法の一部を改正する法律案及び同報告書
 産業投資特別会計法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔越智伊平君登壇〕
#12
○越智伊平君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 最初に、各法律案の概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案は、特例公債の発行等昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置を定めようとするもので、
 第一に、昭和六十年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債を発行することができることとしております。
 第二に、昭和六十年度における国債の元金の償還に充てるべき資金の一般会計から国債整理基金特別会計への繰り入れについて、国債総額の百分の一・六に相当する金額の繰り入れ等は行わないこととしております。
 第三に、昭和六十年度における一般会計から厚生保険特別会計健康勘定への繰り入れについては、健康保険法に規定する国庫補助額から九百二十九億円を控除して繰り入れるものとする等の措置を講ずることとしております。
 次に、国債整理基金特別会計法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 この法律案は、昭和六十年度以降における国債の大量償還、借りかえという事態に円滑に対応するため、国債整理基金特別会計について所要の措置を講じようとするもので、
 第一に、年度内に償還される短期の借換国債の発行及び償還をこの特別会計の歳入歳出外で行うことができることとしております。
 第二に、翌年度における国債の整理または償還のため、予算をもって国会の議決を経た額を限度として、借換国債を前倒し発行することができることとしております。
 第三に、政府に無償譲渡された日本たばこ産業株式会社及び日本電信電話株式会社の株式のうち売却可能分については、国債の償還財源の充実に資するため、この特別会計に帰属させる等の措置を講ずることとしております。
 次に、産業投資特別会計法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 この法律案は、
 第一に、政府に無償譲渡された日本たばこ産業株式会社及び日本電信電話株式会社の株式のうち政府の義務保有分については、産業投資特別会計の資本の充実に資するため、この特別会計に帰属させることとしております。
 第二に、一般会計への繰り入れ規定を設ける等所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上の三法律案につきましては、そのうち昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案は四月十九日に、他の二法律案は四月二十三日に竹下大蔵大臣から提案理由の説明を聴取した後、五月二十二日から質疑に入り、参考人より意見を聴取する等慎重に審査を行い、六月四日質疑を終了いたしましたところ、三法律案に対し、それぞれ堀之内久男君外三名から、自由民主党・新自由国民連合提案による施行期日を「公布の日」に改めることとする修正案が提出されました。
 次いで、討論を行い、順次各案について採決いたしました結果、各法律案はいずれも多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 なお、三法律案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(坂田道太君) 三案につき討論の通告があります。順次これを許します。戸田菊雄君。
    〔戸田菊雄君登壇〕
#14
○戸田菊雄君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を初め三法案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 まず、中曽根内閣の財政経済運営の基本姿勢について申し上げます。
 今日、我が国をめぐる諸情勢は極めて厳しい状況にあります。さきのボン・サミットでも、名指しの批判こそ避けられたものの、増大し続ける我が国の貿易黒字への批判は一向に鳴りやまず、今後の我が国の対応いかんでは大きな国際問題になることは必至であります。こうした状況の中で、まず米国に対し、膨大な財政赤字の解消と高金利の是正をとらせると同時に、SDI構想に見られる新たな宇宙軍拡競争の中止を要請すべきであります。
 他方、国内においては、大幅な政策減税、適正な賃上げ、社会資本整備促進等の施策によって内需拡大型の政策がとられねばならないのに、政府の経済見通し及び経済運営の基本方針での公約とは全く裏腹に、内需拡大策は空念仏に終わっております。我が国経済の潜在成長能力を圧殺し、経済の成長による税収増加等による財政再建も、その見通しが立たない状況にあります。中曽根内閣の財政経済運営は完全に行き詰まりを来しております。中曽根内閣の経済財政政策の誤りを厳しく指摘し、今こそ我々が両三年にわたって主張してきた自律成長型経済運営に転換すべきことを強く要請するものであります。(拍手)
 次に、法案に反対する理由を具体的に指摘いたします。
 反対理由の第一は、財政再建に何らの展望がないことであります。
 中曽根内閣は、財政再建の名のもとに国民生活関連予算、殊に福祉、文教予算を大幅に削減、経済的弱者である農民、中小企業向けの大幅圧縮、一方で軍事費だけは異常突出となっております。このようなやり方では、財政再建の展望が開けないのは当然で、経済運営の失敗と重なって財政赤字は膨らむばかりで、その穴埋めのために借金をしようとする財確法に賛成するわけにはまいりません。
 反対理由の第二は、中曽根総理公約の特例国債の六十五年度脱却のあかしが立たないことであります。
 五十九年度赤字国債脱却の鈴木内閣の失敗の後を受け、中曽根総理は、脱却期間が短過ぎたためだとして、「展望と指針」では七年間で毎年度一兆円の赤字国債発行減額をすることに改めました。しかし、再建初年の五十九年五千二百五十億円、六十年度七千二百五十億円で目標額に達せず、今回そのつじつま合わせに建設国債の発行を削減して、数字だけは一兆円と説明いたしておりますが、これは許されません。六十五年度赤字国債脱却には、六十一年度以降連続五年間にわたりまして一兆一千五百億円の赤字国債減額が必要なのであります。このように、一・五倍ないし二倍に相当する減額は全く不可能と言えましょう。財政再建は崩壊したと言わざるを得ません。このような借金財政に当てもない赤字国債の上塗り発行を認める本法案に反対するのは当然であります。
 反対理由の第三は、財政の対応力悪化をますます加速させる法案だからであります。
 政府は、財政の対応力強化、財政の自由度拡大を財政再建のねらいとしてまいりました。しかし、五十年代後半の財政の姿は、国債残高、国債費率、赤字国債依存度、税収比率等々いずれの指標をとってみても対応力が強化されたものは見当たらず、一段と弱まっております。本法案を議会が承認することは、財政体質の弱体化と不健全化に手をかし、そのツケだけを後世代の人々に回すということになりますので、反対であります。
 反対理由の第四は、国債償還の当然の責務を回避することにしている本法案は認められません。
 五十七年度補正予算で緊急避難措置ということでとられた国債整理基金特別会計への定率繰り入れ停止が四年連続行われ、繰り入れの停止が恒常化し、本年度も財確法案でこれを実行しようとしています。国債整理基金の償還資金は今や枯渇寸前で、六十一年度は予算繰り入れで大量の償還資金を繰り入れなければやりくりが困難なことは、大蔵省資料でも明々白々であります。減債基金としての機能をも失わせ、無責任きわまる国債管理政策と、借金のある人が借金を返すことを忘れるか逃げ回る図に等しく、政府の無責任な財政運営を助長する法案に強く反対をするものであります。
 反対理由の第五は、政管健保の黒字を口実に九百三十九億円の国庫補助を削減していることであります。
 そもそも政管健保の黒字はこの保険加入者のものであり、政府のものでも、また税金と同じ視点でとらえるべきものでもありません。財政法第十三条の会計区分の原則を忘れ、財政制度紊乱の危険が濃厚である本法案に反対であります。
 最後に、NTT株式問題について申し上げます。
 政府は、売却可能な株式三分の二は国債整理基金特別会計に帰属させ、その売却収入及び配当金収入を公債償還財源に充てています。また、政府保有が義務づけられている株式三分の一は産業投資会計に帰属させ、その配当金収入を技術開発などに活用することにしていますが、この政府の方針決定は、これまでの審議経過や衆参の逓信委員会の附帯決議、しかも六十年度予算にはNTT株式の売却収入が計上されていないにもかかわらず、その使途について拙速にも結論を出したその責任は極めて重大であると指摘しなければなりません。
 殊に、株式売却のあり方については、利権を防止し、特定の個人、法人への株式の集中を規制するなど一切不明瞭な動きを遮断し、ガラス張りの中で行うこと。株式が広く国民が所有できるようにし、また、社員持ち株制度の実現に配慮すること。加えて、株式の売却を二、三年凍結し、会社の財務諸表や決算書の状況等を参考に対応策を考慮するとともに、負債総額五兆六千億円の還元、各種負担の税、利子、償却等に対し経営の負担軽減を行うよう強く要望し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#15
○議長(坂田道太君) 金子原二郎君。
    〔金子原二郎君登壇〕
#16
○金子原二郎君 私は、自由民主党・新自由国民連合を代表し、ただいま議題となっております三法律案に対し、賛成の意見を述べるものであります。(拍手)
 まず、いわゆる昭和六十年度財源確保法案でありますが、本法律案は、先般成立いたしました六十年度予算と表裏一体をなす重要な財源確保に関する法案でありまして、現在の国の財政状況等にかんがみ、国民生活と国民経済の安定に資するための措置として、いずれも必要かつやむを得ないものと考えるものであります。
 すなわち、第一に、特例公債の発行であります。
 六十年度予算においては、一般歳出の規模を前年度に比べて三億円減額するとともに、税負担の公平化、適正化の推進、税外収入の確保など歳出歳入両面の厳しい見直し等の政府の努力にもかかわらず、なお財源が不足するため、五兆七千三百億円の特例公債の発行を予定するのやむなきに至っておりますが、財源確保のためにはいたし方のない措置と考えるものであります。
 第二に、国債費定率繰り入れ等の停止であります。
 基本的には現行の減債制度の仕組みを維持するのが適当と考えますが、財政状況等によって一時これを停止するなどの措置をとることにより、さらに特例公債が増発されることを避けようとするものであります。また、このような措置をとっても、現在の国債整理基金の資金状況から見て、六十年度における公債の償還に支障を来すことはないものと見込まれているのであります。
 第三に、政府管掌健康保険事業に係る繰り入れの特例であります。
 極めて厳しい財政事情にかんがみれば、政府管掌健康保険事業の運営に支障が生じない範囲内において厚生保険特別会計健康勘定への繰り入れを九百三十九億円を控除し、一般会計の負担を軽減することはやむを得ないものであります。なお、本特例措置につきましては、後日、同勘定の収支状況によっては減額分に相当する金額を繰り戻す等の措置を講ずることとしており、政府管掌健康保険事業の適切な運営が確保されるように配慮されているのであります。
 次に、国債整理基金特別会計法の一部改正法案についてであります。
 本年度から始まる大量の国債の償還、措りかえに円滑に対応し、国債管理政策の適切な運営を期するためには、年度内償還の短期の借換債の発行及び年度越え前倒し発行の各措置はぜひとも必要なものであります。これにより、市場ニーズの多様化に対応することができるとともに、借換債の発行を金融情勢に応じて弾力的に行うことが可能となるのであります。また、国債残高の状況にかんがみ、今回、国民共有の資産である電電株式、たばこ株式のうち売却可能分を国民共通の負債である公債の償還財源の充実に資するため本会計に帰属させることとしたことは、まことに適切かつ時宜を得た措置であります。
 次に、産業投資特別会計法の一部改正法案についてであります。
 ただいま申し上げました電電株式、たばこ株式のうち政府の義務保有分を本会計に帰属させ、その配当金収入を技術開発等のための投融資に充てることは、今後の我が国経済の発展に資する上で妥当な措置と考え、これを高く評価するものであります。
 最後に、私は、政府が今後とも断固たる態度をもって行財政改革を一層推進し、我が国経済の着実な発展と国民生活の安定、向上に努力されることを切に希望いたしまして、これらの法律案に対する賛成討論を終わります。(拍手)
#17
○議長(坂田道太君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#18
○議長(坂田道太君) これより採決に入ります。
 まず、日程第三及び第四の両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも修正であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#19
○議長(坂田道太君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり決しました。
 次に、日程第五につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#20
○議長(坂田道太君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
#21
○議長(坂田道太君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十三分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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