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1947/10/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 決算委員会第二分科会 第2号
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1947/10/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 決算委員会第二分科会 第2号

#1
第001回国会 決算委員会第二分科会 第2号
  付託事件
○昭和二十年度歳入歳出總決算
○昭和二十年度特別會計歳入歳出決算
  ―――――――――――――
  委員の異動
八月二十三日(土曜日)決算委員長に
おいて、分科擔當委員を左の通り追加
選定した。
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月七日(火曜日)
   午後一時三十二分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○昭和二十年度歳入歳出總決算
○昭和二十年度特別會計歳入歳出決算
  ―――――――――――――
#2
○主査(山下義信君) これより決算委員會第二分科會を開きます。本分科會の所管は、内務省、司法省、文部省、厚生省、運輸省でございます。
 昭和二十年度歳入歳出總決算竝びに昭和二十年度特別會計歳入歳出決算中内務省所管の分について、内務省政府委員の御説明を願います。
#3
○政府委員(荻田保君) 昭和二十年度内務省所管經費決算の大要を御説明申上げます。
 昭和二十年度内務省所管一船會計經費の予算額は、經常部に於きましては十二億七千七百八十一萬四千餘圓、臨時部におきましては六億七千二百二十三萬二千餘圓、合計十九億五千四萬七千餘圓でありまして、豫算額及び豫算決定後増加額の合計額は、經常部におきましては十三億二千六百六十九萬七千餘圓、臨時部におきましては二十六億四千八百六十九萬九千餘圓、合計三十九億七千五百三十九萬六千餘圓であります。この金額を前の發算額に比較いたしますと、十八億四千六百四十六萬六千餘圓を増加しておりますが、この増加額の内、二億六千八百三十四萬二千餘圓は、前年度より繰越いたしました金額でありまして、九億二千二十八萬七千餘圓は豫備金より支出いたし、八億三千六百七十一萬九千餘圓は豫備金外臨時支出をいたしました金額であります。豫備金支出の内、第一豫備金より支出いたしましたものは、經常部補充費の款へ四千八百八十八萬二千餘圓、臨時部補充費の款へ一千四百五十七萬七千餘圓、計六千三百四十六萬餘圓でありまして、緊急對策費第一豫備金より支出いたしましたものは、臨時部補充費の款へ一億三千三百七十七萬七千餘圓であります。又第二豫備金より支出いたしましたのは、臨時部一般費外一款へ七億二千三百四萬九千餘圓でありまして、豫備金外臨時支出をいたしましたのは、國庫剩餘金より臨時部一般費の款へ四千六百八十一萬八千餘圓、緊急財政處分により臨時部一般費の款へ七億八千九百九十萬一千圓、合計二十億二千五百三十四萬九千餘圓であります。
 次に同年度の支出濟額は、經常部におきましては十二億五千三百七十七萬七千餘圓、臨時部におきましては二十二億七百六十七萬一千餘圓、合計三十四億六千百四十四萬九千餘圓でありまして、これを豫算額及び豫算決定後増加額の合計額に比較いたしますと、五億一千三百九十四萬七千餘圓の減少を示しておりますが、この減少額の内、八千三十萬五千餘圓は、會計法第二十七條及び第二十八條、明治四十四年法律第二號竝びに會計法戰時特例第十一條により翌年度に繰越いたしました、金額でありまして、その殘餘の四億三千三百六十四萬二千餘圓は不用に歸しました金額であります。
 以上は昭和二十年度内務省所管一般會計經費決算報告書の大要であります。
 次に内務省及び大藏省所管地方分與税分與金特別會計について御説明申上げます。
 昭和二十年度地方分與税分與金歳入歳出決定計算書に掲出するところの歳入の收入濟額は、十一億九千六百十八萬七千餘円でありまして、歳出の支出濟額は十一億七百三十六萬五千餘圓であります。歳入歳出を差引いたしますと、八千八百八十二萬一千餘円の收入超過となつておりますが、還村税の收入濟額中翌年度において分與すべき額に相當する金額八千二百九萬五千餘圓を、翌年度歳入に繰入れましたので、結局六百七十二萬六千餘円の剩余を生じたのであります。この剩餘金は地方分與税特別會計法第六條第一項により積立金に組入れ、當年度の決算を結了いたしました次第であります。何率御審議の上御承認をお願いいたします。
 會計檢査院の批難事項中内務省所管に屬するものにつきまして、當局の意見を申上げたいと思います。
 批難事項は、臨時部第四款補充費第三項緊急對策費より支出した茨城縣の水戸勤勞署及び日立勤勞署竝びに宮城縣で支出した石巻勤勞署の廳舍新築工事に關する事項であります。これにつきまして會計檢査院は、これら勤勞署の廳舍新築工事は、いずれも年度内に未竣功であつたのに一應履功したものとして本年度の予算から支出して、經費の年度區分を紊つたのは違法であるというのであります。會計年度の區分に關しましては、從來より特に留意して來た處であり、外ならんこの點に關しまして、檢査院の批難する所となりましたことは、當局といたしまして誠に遺憾に堪えない所でありまして、終戰に伴う資材輸送及び勞力等の惡條件の異積せる中萬止むを得ずとりました方策であるとは言え、明らかに會計年度を紊つたという點に關しましては申譯ないのでありまして、茨城、宮城兩縣知事に對しては、次官の依命通牒を以て、再びこういう失態を繰返さないよう嚴重なる注意を與えたと同時に、部下關係係官にもそれぞれ戒告を與えるように通牒いたしましたような次第でございますが、將來につきましてもかような點につきましては十分注意いたしたいと考えておるような次第でございます。
#4
○主査(山下義信君) 次に司法省の所管の分についてでありますが、司法省の政府委員がまだ見えておりませんから、文部省の政府委員より、それでは文部省所管昭和二十年度の決算につきまして御説明をお願いいたします。
#5
○政府委員(近藤直人君) 昭和二十年度文部省所管一般會計經費の決算につきまして御説明を申上げます。
 昭和二十年度文部省所管經費の豫算の現額は、經常部三億五千四百六十四萬三千七百八十餘圓、臨時部二億九千二百九十一萬三千八百十餘圓、計六億四千七百五十五萬七千六百餘圓、豫算決定後の増加額は、經常部といたしまして、一億千四百七萬千八百八十圓、臨時部におきまして三億二百七萬五千三百六十餘圓、合計四億千六百十四萬七千二百四十餘圓、合計額は經常部におきまして四億六千八百七十一萬五千六百六十餘圓、臨時部におきまして五億九千四百九十八萬九千百八十餘圓、計十億六千三百七十萬四千八百五十餘圓でありまして、右の内豫算決定後増加額は、前年度より繰越しました金額七百八十五萬四千四百九十餘圓と、第一豫備金、緊急對策費第一豫備金、第二豫備金及び豫備金外國庫剩餘金において支出いたしました金額四億八百二十九萬二千七百五十餘圓とであります。昭和二十年度文部省所管經費の支出濟額は、經常部におきまして四億六千五十三萬九千五百八十圓、臨時部におきまして五億五百六十七萬二千六百五十圓、合計九億六千六百二十一萬二千二百三十餘圓でありまして、これを豫算現額に比べますと、九千七百四十九萬二千六百十餘圓を減少しております。右の中百一萬八千二百五十餘圓は、會計法第二十七條によりまして、翌年度に繰越しましたところの金額でありまして、殘餘の九千六百四十七萬四千三百六十餘圓は、節約その他の事由によりまして、全く不用となりました金額であります。尚この繰越しました費目、金額等は、決算報告書に詳細記載してありますから、それによつて御了承願いたいと思います。
 次に學校特別會計の決算につきまして、その概要を申上げます。昭和二十年度學校特別會計の歳入の收入濟額は、二億五千八百九萬三千九百三十餘圓でありまして、これを歳出の支出濟額二億五千六百六十六萬八千九百九十餘圓に比べますと、收入濟額の支出濟額に超過する金額は、百四十二萬四千九百四十餘圓であります。この中會計法第二十七條及び同二十八條によりまして、翌年度に繰越しましたところの歳出の財源に充當するため、これに相當する金額百四十二萬四千二百七十餘圓を翌年度の歳入に繰入れまして、殘餘の金額六百六十餘圓は樺太醫學專門學校、樺太師範學校及び樺太青年師範學校の第一期分(昭和二十年四月、五月、六月)の報告による殘額であります。以上は文部省所管の決算につきまして、その大要を申し述べました次第であります。何とぞよろしく御審議の上御承認下さることをお願いいたします。
 尚、この際二十年度の決算につきまして、會計檢査院におきましては、なんら批難事項はございません。そのことを御報告申上げまして御説明に代えます。
#6
○主査(山下義信君) 次に厚生省所管の部について、政府委員より御説明を願います。
#7
○政府委員(小島徳雄君) 昭和二十年度厚生省所管經費決算の大體を御説明申上げます。
 昭和二十年度厚生省所管一般會計經費の豫算額は、經常部におきまして四億三百九萬三千餘圓、臨時部におきまして二億三千五百六十一萬四千餘圓、計六億三千八百七十萬七千餘圓でありまして、豫算現額は、經常部におきまして四億八百五十三萬三千餘圓、臨時部におきまして十五億千八百九十九萬餘圓、計十九億二千七百五十二萬四千餘圓でございます。而してこの豫算現額を前の豫算額に比較いたしますと、十二億八千八百八十一萬七千餘圓を増加いたしておるのであります。この増加額の中千六十三萬八千餘圓は、前年度より繰越いたしました金額でございまして、十億八百四萬五千餘圓は、豫備金中より支出いたしました金額であります。豫備金支出の内、第一豫備金より支出いたしましたものは、經常部諸支出金の項へ二百八十六萬八千餘圓でありまして、緊急對策費第一豫備金より支出いたしましたものは、臨時部臨時諸支出金外一項へ八億五千七百四十一萬四千圓、計八億六千二十八萬二千餘圓でありまして、第二豫備金より支出いたしましたものは、臨時部緊急勤勞動員諸費外四項へ一億四千七百七十六萬二千餘圓でありまして、二億七十三萬三千圓は豫備金外臨時支出をいたしました金額であります。豫備金外臨時支出の内、國庫剩餘金支出に係るものは二千六百三十三萬千圓、緊急財政處分支出に係るものは二億四千三百八十萬二千圓であります。
 次に本年度の支出濟額は、經常部におきまして、三億六千五百七十四萬三千餘圓、臨時部におきまして十三億六百七十萬九千餘圓、計十六億七千二百四十五萬二千餘圓でありまして、これを豫算現額に比較いたしますと、二億五千五百七萬千餘圓の減少となつております。この減少額の内、七十六萬八千餘圓は、明治四十四年法律第二號によつて翌年度に繰越いたしました金額てありまして、殘餘の二億五千四百三十萬三千餘圓は全く不用となりました金額であります。
 次に昭和二十年度厚生省所管厚生保險特別會計について御説明申上げます。先ず厚生保險健康勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は一億千二百七十四萬千餘圓でありまして、これをその豫算額一億六千七百七十三萬千餘圓に比較いたしますと、五千四百九十八萬九千餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は八千百六十七萬三千餘圓でありまして、これをその豫算現額一億六千七百七十三萬千餘圓に比較いたしますと、八千六百五萬七千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと、三千百六萬七千餘圓の收入超過となりますが、その金額は厚生保險特別會計法第七條第一項によつて積立金に入み組れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。尚、この積立金は、昭和二十年度末におきまして、二億三千七百九十二萬六千餘圓となつております。
 次に厚生保險年金勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は、六億七本十七萬千餘圓でありまして、これをその豫算額八億九百十三萬四千餘圓に比較いたしますと、二億百九十六萬三千餘圓の減少となつております。又歳入の支出濟額は五千五百四十六萬餘圓でありまして、これをその豫算現額八千六百六十四萬六千餘圓に比較いたしますと、三千百十八萬六千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと、五億五千百七十一萬千餘圓の收入超過となりますが、この金額は厚生保險特別會計法第八條第一項によつて積立金に組入れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。尚この積立金は、昭和二十年度末におきまして十四億五千五百八十二萬七千餘圓となつております。
 次に厚生保險船員勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は、二千四十八萬九千餘圓でありまして、これをその豫算額五千百二十萬五千餘圓に比較いたしますと、三千七十一萬六千餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は三百九十萬五千餘圓でありまして、これをその豫算現額三千四百九十一萬八千餘圓に比較いたしますと、三千百七萬二千餘圓の減少となつております。この減少額は、全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと、千六百五十八萬三千餘圓の收入超過となりますが、この金額は厚生保險特別會計法第八條第一項によつて積立金に組入れて、この問度の決算を結了いたしたのであります。尚この積立金は、昭和二十年度末におきまして、五千六十八萬餘圓となつております。
 次に厚生保險業務勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は三千十八萬九千餘圓でありまして、これをその豫算額三千百十八萬六千餘圓に比較いたしますと、九十九萬七千餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は二千八百七十七萬二千餘圓でありまして、これをその豫算現額三千百十八萬六千餘圓に比較いたしますと、二百四十一萬四千餘圓の減少となつております。この減少額は、全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと、百四十一萬七千餘圓の收入超過となりますが、この金額は、厚生保險特別會計法第九條第一項によつて、健康勘定積立金に百十八萬六千餘圓、船員勘定積立金に二十三萬餘圓を組入れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。
 最後に昭和二十年度厚生省所管勞働者災害扶助責任保險特別會計について御説明申上げます。勞働者災害扶助責任保險歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は七本九十八萬四千餘圓でありまして、これをその豫算額千三百四十四萬三千餘圓に比較いたしますと、五百四十五萬九千餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は五百二十九萬四千餘圓でありまして、これをその豫算現額千三百四十四萬三千餘圓に比較いたしますと、八百十四萬九千餘圓の減少となつております。この減少額は、全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと、二百六十八萬九千餘圓の收入超過となりますが、この内未經過保險料に相當する金額百一萬餘圓、支拂備金に相當する金額九十萬二千餘圓とを翌年度の歳入に繰入れまして、殘餘の七十七萬六千餘圓は勞働者災害扶助責任保險特別會計法第三條第一項によつて積立金に組入れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。尚この積立金は、昭和二十年度末におきまして、二千二百七十九萬六千餘圓となつております。
 以上は決算についての大要でございますが、これにつきましては、一般會計におきまして會計險査院より批難せられております事項が一件あります。これにつきまして簡單に御説明申上げます。
 會計險査院によつて批難せられた事項はその報告書の中に記載されておるのでありますが、本件は、鹿兒島、博多の兩引揚援護局が昭和二十年度内にその施設工事の一部が未完成であつたにも拘わらずこれに對し小切手を振出したものを、經費の年度所屬を紊すものとして批難されたものでございますが、當時の状況を申上げますと、鹿兒島引揚援護局は一日の受入能力を二千五百名に、博多引揚援護局は一日の受入能力を五千名になし得るよう、收容、檢疫竝びに檢疫病院の諸施設を急速に整備せねばならないことに相成つたのでございますが、兩市共に甚しい戰災を受けましたので、即時に轉用し得る建物はなく、全施設を新築又は移築する等の方法を採らなければならなかつたのであります。ところが著手いたして見ますると、勞力、資材の不足は、特殊工事開始のため、覺悟していた以上に深刻なものがあり、中央、地方を通じての必要の努力にも拘わらず、遂に兩援護局の工事につきまして、會計檢査院により批難せられましたような事態を生じた次第でございます。
 以上申上げました如く、事情誠に止むを得なかつた次第であつたとは申せ、かかる事態を生じましたことは、誠に遺憾でございまして、今度は監督を一段と嚴重にいたしまして、このようなことのないようにと期しておる次第でございます。何とぞ御審議の上御承認をお願いいたす次第でございます。
#8
○主査(山下義信君) 次に運輸省所管の分について政府委員より御説明を願います。
#9
○政府委員(荒船清一君) それでは只今から運輸省所管各會計の昭和二十年度における決算の概要につきまして御説明申上げたいと存じます。
 先ず一般會計から順次申上げます。一般會計歳出の豫算額は經常部、臨時部を合計いたしまして二億千二百八十一萬餘圓でありますが、これに前年度からの繰越額と豫備金からの補充額及び緊急財政處分支出額を加えました豫算現額は、十五億六千八百六十三萬餘圓となるのであります。これに對しまして支出済額は十四億九千四百八十三萬餘圓でありまして、これを豫算現額に比較しますと、七千三百八十萬餘圓の支出減少となつております。この内一千六百四十三萬餘圓は翌年度に繰越したものでありまして、殘額の五千七百三十六萬餘圓が不用となつた金額であります。これは主として經費を節約したのと、實行上豫定の費額までを要しなかつた結果とによつて生じたものであります。
 次に帝國鐵道會計決算につきまして御説明申上げます。先ず資本勘定について申上げます。資本勘定の歳入豫算額は十億五百七十四萬餘圓でありまして、これに對しまして收入済額は九億三千百三十八萬餘圓でありますから、差引七千四百三十五萬餘圓の減收となつております。これは公債金特別會計からの受入が多かつたのに尚このような減收を見ましたのは、主として益金繰入れが全くなかつたのによるのであります。又歳出の豫算額は十億四千五百五十五萬餘圓でありまして、これに前年度からの繰越額と豫備金外臨時支出額とを加えました豫算現額は十三億六千九百六十一萬餘圓となるのであります。これに對しまして支出済額は九億五千九十八萬餘圓でありますから、差引四億千八百六十三萬餘圓の支出減少となつております。この内七千百九十三萬餘圓は翌年度に繰越したものでありまして、殘額の三億四千六百六十九萬餘圓が不用となつた金額であります。これは主として經費を節約したのと、實行上豫定の費額までを要しなかつた結果とによつて生じたものであります。尚資本勘定の收支計算の結果を申上げますと、資本勘定の收入に属する金額は九億三千百三十八萬餘圓でありまして、支出済額は九億五千九十八萬餘圓でありますが、それに本年度より實施の地方鐵道及び軌道特別資金として積立てるべき積立金七十萬餘圓がありますので、支出の合計は九億五千百六十八萬餘圓となり、これを收入に比較いたしますと、差引二千三十萬餘圓の不足となります。これを前年度からの繰越資金八千九百二十四萬餘圓より差引きました六千八百九十四萬餘圓を帝國鐵道會計法第十一條により資金として翌年度に繰越しまして、本勘法の決算を了したのであります。次に用品勘定の歳入豫算額は十億五千九百十六萬餘圓でありまして、これに對しまして收入済額は十億三千三百八十五萬餘圓でありますから、差引二千五百三十一萬餘圓の減少となつております。これは主として用品賣拂代等が豫定より少なかつたのによるのであります。又藏出豫算額は十億五千九百十六萬餘圓でありますが、これに豫備金外臨時支出額を加えました豫算現額は十二億八千七萬餘圓となるのであります。これに對しまして、支出済額は十二億三千六百七十九萬餘圓でありますから、差引四千三百二十八萬餘團の支出減少となつておりますが、これは金額不用となつたのであります。而してその不用となりました事由は、主として經費を節約したのと、實行上豫定の費額までを要しなかつた結果とによるのであります。
 尚、用品勘定の收支計算の結果を申上げますと、用品勘定の收入済額は十億三千三百八十五萬餘圓でありまして、これに本年度の收入未済額三百九十五萬餘圓、調定未済の收入未清額一千七百七十七萬餘圓、前年度から繰越した支出未済額四千九十二萬餘圓、本年度の前拂金未精算額二千七百二十六萬餘圓、翌年度に繰越した物品の價格三億二千二百六十三萬餘圓、戰災の焼失による損失補失額九百萬圓を加算いたしますれば收入の合計は十四億五千五百四十萬餘圓となります。
 これに對しまして支出済額は十二億三千六百七十九萬餘圓でありまして、これに本年度の支出未済額七千三萬餘圓、前年度から繰越した收入未済額八百三十九萬餘圓、前年度から繰越した前拂金未済算額一千三百十六萬餘圓、前年度かし繰越した物品の價格九千九百九十六萬餘圓を加算いたしますれば、支出の合計は十四億二千八百三十三萬餘圓となりますから、差引二千七百六萬餘圓の過剩を生じましたので、これは帝國鐵道會計法第六條第二項によりまして資本勘定に繰入れ本勘定の決算を了したのであります。
 次に收益勘定の歳入豫算額は二十七億七千四百四十四萬餘圓でありまして、これに對しまして收入済額し三十六億七千四百七十七萬餘圓でありますから、差引九億三十二萬餘圓の増收になつております。これは主として豫算額に掲上してなかつた多額の借入金を受入れた結果によるのであります。
 又歳出豫算額は二十三億二千百九十六萬餘圓でありますが、これに豫備金外臨時支出額を加えました豫算現額は三十四億四千五百四十二萬餘圓となるのであります。
 これに對しまして支出済額は三十二億七千四百二十萬餘圓でありますから、差引一億七千百十九萬餘圓の支出減少となつております。これは全般不用となつたのでありまして、このように不用額を生じました理由は、主として經費を節約したのと、實行上豫定の費額までを要しなかつた結果とになるのであります。
 尚、收益勘定の收支計算の結果を申上げますと、收入に屬する金額は三十六億七千四百七十七萬餘圓、支出に屬する金額は三十二億七千四百二十二萬餘圓でありまして、差引四億五十四萬餘圓の歳入超過を生じましたが、これは先に申上げました多額の借入金受入によりますものでありまして、その借入に關しまする昭和二十一年勅令第百十一號及び第百八十號によりまして本年度歳入剩餘金として翌年度歳入に繰入れ本勘定の決算を結了いたしました。
 以上運輸省所管一般會計及び帝國鐵道會計の昭和二十年度決算の概要について御説明申上げましたのでありますが、その詳細につきましては御手許に差上げてあります書類によりまして御了承願いたいと存じます。
 次に今まで申上げました各會計の決算に關しまして、會計檢査院の檢査報告に擧げられました批難事項について申上げたいと存じます。
 昭和二十年度決算に對しまする會計檢査院の批難事項は、一般會計歳出におきまして、所屬年度の區分が適當でないもの一件、支出の措置が當を得ないもの一件計二件、帝國鐵道會計收益勘定歳入におきまして、運輸收入の徴收措置が適當でないもの一件、同じく資本勘定歳出におきまして、用地の買收その他についての措置が適當でないもの一件、同じく用品勘定歳出におきまして、用品の購入その他の措置が適當でないもの計三件、一般會計及び帝國鐵道會計を通じて合計五件であります。
 以下順次にこれらの批難事項について御説明申し上げます。
 先ず一般會計から申し上げます。一般會計歳出に關しまする第一の問題は、臨時部、一般費、氣象施設整備費より支出の新營工事請負代金が所屬年度區分上適當でないということであります。
 會計檢査院批難の要旨は、中央氣象臺で昭和二十年四月に株式會社木村組に請負わせた低温低壓實驗室新營工事及び昭和二十一年二月楓工務店に請負わせた階段、教室新營工事について、昭和二十一年十月會計實地驗査の際調査したところ、代金は全額請負人に交付濟であつたのに、工事は未だ竣功に至らなかつたというのであります。
 本件工事はいずれもその年度末において、五月末には完成する見込が十分でありましたし、地方請負人からは、工事費の前金拂を要求せられておりましたので、手續としては、一先ず支出を濟ませ、請負人には既濟部分拂をいたしまして、工事の竣功を急がせたのであります。然るにその後資材及び勞力が甚だしく行き詰りまして、その竣功が遲延いたしましたことは、甚だ遺憾とするところでありまして、將來とも十分注意いたしたいと思つております。尚、工事はその未竣功の部分もすでに取り運びまして、全部完成しておるのであります。又事件の責任者はこれを適當に處分をいたしました。
 次に第二の問題は、臨時部、營繕土木費、中央氣象臺、經線儀製作施設費より支出の、中央氣象臺經線儀製作所官舎、その他新營工事外三件についてその支出の措置が適當でないということであります。
 會計檢査院批難の要旨は、これらの工事が當該年度内にそれぞれ竣功したものとして處理せられているのに、昭和二十一年十月會計實施檢査當時においても、尚工事が中途であり、内一部には全く未著手の部分もあつた。その後未著手の部分はこれを取り止め、その工事費は歳入に納付し、工事中途の部分は昭和二十一年度歳出經常部豫算から補足支出して竣功したのであるが、これらの措置は當を得ないというのであります。
 元來本工事施工については、中央氣象臺において戰況とも睨み合せ、その竣功を非常に急いでおりまして、請負人も又これにその全力を盡しておりましたので、遲くも五月末頃までには竣功の見透しがあつたのであります。それに當時工事代金の支拂方法は軍を始め、各官廳においても一般に前金拂を例としておりましたので、木工事請負人からも前金拂が少くとも既濟部分拂の要求をしばしば受けておりましたので、繰越承認の時期なども考慮に入れまして、手續としては一まず竣功として處理した上、請負人には既濟部分拂をいたしまして、一層工事の竣功を急がせたのであります。然るにその後戰況は急速度に惡化いたしまして、本土の空襲は日毎に激烈となり、資材の入手に、又輸送に、或いは勞務の獲得に非常な困難を感ずるに至りまして、自然工事の急速なる竣功も望みが薄くなり、請負人からも竣功期限の延期を願い出る有樣となつたのであります。而もその後請負人阿部組の責任者である阿部貢を始め、その幹部は次々と召集せられまして、結局阿部組による工事の竣功も困難となりましたので、止むを得ず未完成部分は中央氣象臺で直營として工事を續行することといたした次第であります。その後終戰となりましたので、未完成部分はこれを再檢討いたしまして、最早や施行の要がなくなつた部分に對しましては、直ちに工事を中止いたし、これに伴います不用工事費を歳入に納付いたしました外、續行を要する工事につきましては、物價勞銀の値上りにより工事費に不足を生じますので、いたし方なく經常部經費から補足の上直營を以ちまして竣功せしめたのであります。戰爭目的に制約せられました異例的なこととは申しながら、かくのごとき事態となつたのは、誠に遺憾とするところでゐ事件の責任者に對して適當な處分を行つた外將來とも注意いたしたいと思つております。
 次に帝國鐵道會計の分について申上げます。帝國鐵道會計に關しまする第一の問題は、收益勘定歳入の、運輸收入の徴收措置が適當でないということであります。會計檢査院批難の要旨は、昭和二十年度の連絡運輸收入滯納額が年度末において二千二百三十一萬七千餘圓の多額に上つておるのは、徴收上の措置緩慢によるものであり、殊に滯納金のある會社に對し、その後の計算において當省の支拂分がある場合に、差引計算をすることなく、支拂を了し滯納金をそのままにしておるのは當を得たものでないというのであります。昭和二十年度の上半期は、空襲の激化と戰災の累加に伴いまして、省内及び省社間の連絡に著しく支障を來し、このために歳入徴收事務の遂行は、全く困難に陷つたのでありますが、後半期になりまして、諸種の惡條件の中を、鋭意努力いたしました結果、年度末近くに歳入調定手續を全部完了したのであります。併しながらこの調定額が年度末近くに、比較的多額に上つたこと、及び終戰後の未曾有の社會情勢のため連帶會社がいずれも經營難、資金難に陷つていたことが主なる原因となりまして、本件のような滯納金を生ずるに至つたのであります。又滯納金のある會社の中、その後の計算で當省の支拂額と差引計算を要するものに對して、その操作のできなかつたのは主として戰災等のため、當時の通信事情が禍いした結果によるものでありますが、當省といたしましても、徴收手續が遲延したこと、竝びにこれが監督に缺くるところもありましたので、その責任者を適當に處分いたしました外、これらの點に關し、その後十分な處置を講じておるのであります。尚本件滯納金總額の中、昭和二十二年六月末日までに收入濟となりましたものは、二千百五十一萬餘圓でありますから、七十九萬餘圓の收入未濟となるのでありますが、その未收入金の中、七十五萬餘圓は特別經理會社の分で收納不可能のものであります。
 次に第二の問題は、資本勘定歳出の用地の買收及びその利用方法が適當でないということであります。會計檢査院批難の要旨は、東京鐵道局において大井工機部の疎開用として買收した土地、十七萬九千餘平方メートルは買收交渉中終戰となり、疎開の必要がなくなつたのであるから、これを中止すべきであり、又疎開地としては、林地、荒蕪地などを選ぶべきであるのに、既耕地を含む土地を買收したのは當を得たものでないというのであります。
 本件土地は、昭和二十三年五月下旬戰災で燒失した、大井工機部技能者養成所と、同工機部の事務室、その他を疎開するため、苛烈な戰況の下に、急據買收に著手したものでありまして、初めは林地、荒蕪地等を物色いたしましたのでありますが、所要面績は廣大で、而も疎開は一刻を爭ふ有樣でありましたから、結局單一所有者で、所要面積の全部を充たすことのできる本件土地を最適と認めまして、その買收について協議を進め七月上旬漸くその内諾を得たのであります。そこで直ちに疎開に著手すると共に、當時最も緊要でありました夜間給食用食糧確保のために、一部、耕作及び開墾にも著手したのであります。而して本件買收の文書面におきます最終的決裁をいたしましたのは十二月でありまして、終戰後となつたのでありますが事實はすでに用地の一部を利用しておりました關係上、これを買收せざるを得なかつたのであります。尚その後も國鐵經營上徹夜作業に從事する職員への給食の必要はますます緊迫の度を加えましたので、本件土地を食糧増産用に活用することといたしたのであります。又事件の責任者はこれを適當に處分いたしました。次に第三の問題は、用品勘定歳出の用品の購入方法價格、利用等が適當でないということであります。
 會計檢査院批難の要旨は東京鐵道局において昭和二十年八月に磯部某から九十六萬圓で購入した蒲團地用絹練生地六萬ヤードは不經濟であり、又同年九月小栗某から百六十二萬圓で購入した暗幕用木綿幸朱子地十二萬ヤードは終戰前豫約があつたとしても、終戰によつて購入の目的を失つたのであるから、契約解除又は減量の措置を購ずべきであつたのに、これをしないでいずれも殊更に小口に分割し、割当のない多量の物資を高價に購入し、その大部分を適正に利用又は處分することなく保有しているのは妥當の措置でないというのであります。
 本件物品購入當時は、相次ぐ空襲のため燒失する寂空暗幕及び蒲團の補充は緊急缺くことのできない事項でありましたのに、纖維品の入手は非常に困途な状態にありました。即ち品薄は勿論のこと、この種業者を發見することも容易でなく、發見次第即決金で購入する以外には全く購入する法方のない有様でありました。從いまして當時の戰況に對應するためには、是非とも急速且つ大量に獲得しなければならなかつたため、鋭意努力いたしました結果、漸く業者を發見いたしまして、止むを得ず即金拂の方法で購入したのであります。併し間もなく終戰となりましたため、他にこれを利用することといたしまして、實地檢査終了後木綿黒朱子地の殘品は蒲團その他に使用濟みでありましすし、絹練生地の大部分は團鐵從業員の被服等修繕を請負つております鐵道同人社等から加修材料の調辨を委託されておりましたが、この種材料の入手は極めて困難な際でありましたので、止むを得ず手持のものをこれに充當いたしまして拂下げましたので、現在殘品は極めて僅かであります。尚事件の責任者はこれを適當に處分いたしました。以上を以用まして昭和二十年度決算に關する合計檢査院の批難事項についてその概要の説明を終ることといたします。
 次に昭和二十年度決算に關した會計檢査院の檢査未確定となりましたものについて一言申し添えたいと存します。
 昭和二十年度決算に關して會計檢査院が檢査未確定といたしましたものは、帝國鐵道會計におきまして、用品及び工作費外三項であります。而してこれが檢査未確定となりました事由は、會計檢査院において尚院議を要するため、或いは事實が終惻前後の混亂期のことで調査に時日を要するため等に因るのであります。
 又右の外昭和十九年度以前の決算に關して會計檢査院の檢査未確定となつておりましたもので本年度において尚未確定として殘りましたものは帝國鐵道會計收益勘定歳出作業費における五千餘圓だけであります。その未確定となりました理由は前渡資金の未精算に關する會計檢査院の照會に對しまして當省の囘答が遲延したためであります。
 以上を以ちまして昭和二十年度決算概要の説明を終りたいと思います。
#10
○主査(山下義信君) 次に司法省所管の分について政府委員より御説明を願います。
#11
○政府委員(田中治彦君) 昭和二十年度司法省經費決算の大要を御説明申上げます。昭和二十年度司法省所管經費豫算額は、經常部が八千八百三十五萬三千九百三十九圓、臨時部が二千二十六萬五千三百九十九圓、合計一億八百六十一萬九千三百三十八圓でございます。豫計の決定しました後に増加いたしましたものが經常部で五十二萬九千八百八十四圓、臨時部で八千九百三十四萬九千八百十圓、合計八千九百八十七萬九千六百九十四圓であります。これを總計いたしますると、經常部で、八千八百八十八萬三千八百二十三圓、臨時部で一億九百六十一萬五千二百九圓、合計して一億九千八百四十九萬九千三十二圓であります。右の豫算決定後増加をいたしましたものは、第一に前年度から繰越しましたものが六十九萬四千七百三十四円、第二に豫備金におきまして、第一豫備金支出が八百四十一萬一千五百六十圓、緊急對策費第一豫備金支出が千六百一萬九千七百圓、第二豫備金支出三百六十五萬二千七百圓、合計で二千八百八萬三千九百六十圓、第三に豫備金外臨時支出におきまして、二千三百八十萬八千圓、第四に緊急財政處分支出におきまして、三千七百二十九萬三千圓、合計が六千百十萬一千圓、總合計が八千九百十八萬四千九百六十圓ありましたためであります。右の第一豫備金支出に係る重要なる經費を擧げますると、裁判及び登記諸費及び緊急對策費等であります。第二豫備金支出に係りまする重要な經費を擧げますと、恩赦執行費及び衆議院議員總選擧諸費等であります。
 尚國庫剩餘金支出に係りまする經費は、政府職員臨時給與でありまして、緊急財政處分支出に係りまする經賣は退官退職給與金等であります。
 次に支出濟翌年度繰越額及び不用額について申上げます。
 昭和二十年度司法省所管經費の支出濟額は、經常部で七千七百九十七萬三千六十七圓三十三錢、臨時部で八千八百五萬八本九十圓六十錢、合計で一億六千六百二萬三千九百五十七圓九十三錢であります。これを豫算現額に比べると、經常部で千九十一萬七百五十五圓六十七錢、臨時部で二千百五十六萬四千三百十八圓四十錢、合計で三千二百四十七萬五千七十四圓七錢を減少いたします。
 右の減少額の中、會計法第二十七條によりまして、翌年度に繰越しました金額は、臨時部が二百六萬七千八百十六圓でありまして、全く不用となつた金額は、三千四十萬七千二百五十八圓七錢であります。
 右の不用額を生じましたのは、經費を節減いたしました結果と、豫定の費額までを要しなかつたためであります。
 以上經費決算の大要でございますが、御詮議の上御承認あらんことをお願いいたします。
#12
○主査(山下義信君) 續いて本分科所管の決算檢査報告について會計檢査院の方より御説明を願います。
○會計檢査院事務總長(東谷傳次郎君)
 會計檢査院側から決算報告に關しまして御説明申上げたいと思います。御承知の如く昭和二十年度は終戰前後を挾んで……。といいますか、戰爭中と戰爭の後に亙つておるのでございまして、各實行廳の方の決算證明、會計檢査院への書類提出というものも思うように出て參りません。又會計檢査院の檢査も書面檢査が思うように行かないのみならば、實地檢査も御承知の如く空襲下におきましては、思うようにできなかつた面もありますし、終戰後も亦ごたごたで思うに任せなかつたのでありまするが、從來のいろいろな檢査資料によりまして、それを實地檢査で補足いたしまして、ここに二十年度の決算を確定いたした次第であります。
 第二分科会に關係のありまする内務、司法、文部、厚生、運輸、これらの順序に従いまして、只今政府委員の方から極めて詳細な御説明がございましたが、その通りでありまして、私は檢査院の關係の面だけをここに通り上げて置きたいと存じますが、内務省の關係で申上げますると、内務省の一般會計の歳出におきましては、檢査院の未確定は二十年度はございません。特別會計におきましてもございません。ただ只今申しましたように、二十年度の前半は戰爭中でありましたので、内務省の各出先官憲その他におきまして、戰災に大分かかつた所もあるのでありまして、その關係で會計檢査院の證明ができないというものがあつたのであります。一般會計で申上げますると、七百萬圓餘り内務省であつたのであります。特別會計では内務省關係はないようでありますが、これは證明不能でありまして、結局普通に行けば檢査院の檢査は不能なのであります。できないのであります。けれども檢査院におきましては、十九年度までのいろいろの内務省の關係の資料もございますし、二十一年度の關係の書類もございまするので、前後の檢査進捗によりまして、かたがた終戰後におきまする實地檢査の補足によりまして、大體この七百十四萬の二千餘圓も確定いたしたのでございます。尚戰災關係によりまして、款項目の不明というものもあるのでございまして、内務省關係の歳出で申上げますると、百六十八萬四千餘圓というものが戰災關係で書類が燒けて、款項目が不明になつておるのでございます。その他内務省關係では取立てて申上げるものはないのでありまするが、ただその支出におきまして、當を得ていない、不當支出であるといたしまして、會計檢査院が檢査報告で記載いたしておりますものが、先程内務省の政府委員の方から御説明がありました通り、二件ございまして、これらについてはおのおの詳細にここで御説明がございましたので、私から繰返して御説明はいたしませんので、御了承を願いたいと存じますが、件名だけを申上げて置きますと、茨城縣で支出されました二十二萬圓、宮城縣で支出されましたる九萬五千圓、いずれも年度違いで、會計法上違反であるということになつておるのでございます。これらのことは一般、特別兩會計を纒めて会計檢査院では檢査報告に書かれてあるのでございますが、ここに纒めてございまするのは、大藏省關係で三件、厚生省が一件、運輸省が一件、通信關係で二件ということになつておるのでございまするが、私共の檢査の經驗から申しますると、これ以上に相當にあるのでありまして、ここに掲げてありまするのは、この檢査報告にもこの點は明確に記載して置いたのでありまするが、これらの類似の事例というものは他にもあるのでございます。こういつたような事態は考え方によれば會計法に違反しておるだけであつて、經濟的に見ればこの方が有利ではないか、殊に只今のような先上りのときにおいては有利ではないかという見方もあるのでありますが、如何にも書類さえつくればよろしい、書類ができたということにして支拂えばよろしい、こういうふうな面が多分に現われておりまするので、やはりこの所は會計法に準據いたしまして、かようにでき上つていないもの、次の年度のものを本年度に拂うということのないようにいたしまして、これは御承知のごとく大藏省に繰越の請求をなさればよろしいわけなのでありまして、會計法としてはちやんと行き途が作つてあるのであります。なぜそういうふうになるかということは私もよく存じております。存じて居りますが、やはり一應理窟としてはさように會計檢査院としては申上げなければならんのでありまして、かようなことで參りますと、會計法、會計規則一聯の規定というものは亂れてしまうのであります。
 次は司法省でございまするが、司法省におきましても、一般會計の未確定、特別會計の未確定はございません。ただ先程申しました戰災による證明不能がございまして、歳出で七十五萬六千餘圓が證明不能になつておるのであります。款項目不明のものは司法省におきましては歳出で六十六萬七千餘圓ということになつておるのであります。その他司法省につきましては二十年度に關する限りは、ここに取立てて御説明申上げる事項はないのでございます。
 次に文部省の件でございますが、文部省も一般、特別兩會計とも未確定はございません。證明不能の點も文部省では一般會計では僅かでございまして、二千六百六十七圓ということになつておるのであります。
 學校特別會計の歳入において二十八萬五千餘圓、歳出において百十九萬六千餘圓ということになつております。次に款項目不明でございまするが、一般會計においてはございません。特別會計におきまして、學校特別會計で歳入が三千餘圓、歳出が四十一萬五千餘圓ということに相成つております。尚御承知の如く政府の決算額は日本銀行が現金を出します。現金の日本銀行證明額というものを會計檢査院では對照するのでありますが、その對照において合わないものが、只今まで申しました内務省、司法省ではなかつたのでありまするが、文部省におきましては學校特別會計の歳入におきまして、日本銀行の證明額が、決算額よりも六百三十二萬二千餘圓日本銀行の證明額が多くなつております。これの一番大きな點は政府の支出金受入れで取消されたものを日本銀行においてまだその更正してない、日本銀行の方がこれは誤つておるわけでありますが、これが六百餘萬圓ございます。その外戰災その他によつて不符合の事由、不明な點で日本銀行がふくらんでおるものが二十餘萬圓ということに相成つておるのでございます。同じ特別會計の歳出におきまして、日本銀行の證明額が二萬一千餘圓になつております。これも大きな部面は戰災その他によりましての不符合の事由、不明のものが大部分でございます。文部省におきましては特に御説明、御報告申上げたいと存じまするのは、以上を以て盡きるわけであります。
 次は厚生省所管の點を申上げたいと存じます。厚生省におきまして一般會計で、二十年度の未確定が二百萬圓餘りあるのであります。これが確か當然未濟ということになつておつたかと思うのであります。特別會計では未確定はございません。戰災による證明不能という金額は、厚生省では歳出で二千三百六十五萬餘圓ございます。その外に厚生保險特別會計におきまして、歳出が九十七萬八千餘圓證明不能ということに相成つております。尚勞働者災害扶助責任保險特別會計におきまして、同じく歳出が二十五萬七千餘圓證明不能と相成つております。やはり戰災によりましての款項目不明の金額でございまするが、厚生省の一般會計で、歳出が二百四十七萬三千餘圓ございます。その外に厚生保險特別會計におきまして、業務勘定が十二萬三千餘圓、勞働者災害扶助責任保險におきまして十三萬餘圓がございます。尚日本銀行證明額との關係におきまして、厚生省の厚生保險特別會計の歳入におきまして、日本銀行の證明額が決算額よりも多額であるものがございまして、その金額が二十萬四千餘圓と相成つておるのでございまして、それは前年度において出納閉鎖期までに日本銀行に拂込未濟であつたもので本年度中日本銀行に拂込を了したものということに事由は相成つておるのでございます。厚生省におきまして會計檢査院が不當であるとして、檢査報告に掲げましたものが一件あるのでございまして、一般、特別兩會計、歳出のところに纒めてありまするが、先程内務省の茨城縣、宮城縣のところで申上げましたのと同じ問題でございまするが、厚生省の鹿兒島引揚援護局、博多引揚援護局の關係の合計千二百萬圓ばかりの點でありまするが、これらのものも、やはり年度内にできないものをできたとして證明され、而もそれに對して金を金額拂つておらるるというのでありまして、先程申上げました如く、會計檢査院としては遺憾に存じておるところでございます。
 最後に運輸省でございまするが、運輸省におきましては一般會計の未確定は、二十年度はございません。特別會計の未確定は、先程政府委員の方から御説明がございました如くに二千萬圓あるのでございます。戰災によりまする證明不能は、運輸省では一般會計におきまして七百四十一萬八千圓ということに相成つております。尚運輸省の特別會計におきましては相當大きな金額に上つておるのでございまして、帝國鐵道の資本勘定において、歳入が三萬一千餘萬圓、歳出が七千五百四十八萬一千餘圓、用品勘定において歳入が十四萬四千餘圓、歳出が九千九百十五萬一千餘圓、收益勘定におきまして、歳入が一億九千五百六十九万一千餘圓、歳出におきましては三億六千四百七萬五千餘圓と相成つておるのでございます。款項目不明の點は、運輸省の一般會計におきましては百五十五萬一千餘圓でございます。尚日本銀行との證明對照におきましては、格段申上げる點がないようでございます。
 次に既往年度の關係でございまするが、既往年度の關係におきまして、運輸省及び鐵道の關係で、未確定金額があつたのでございまするが、それぞれ一部を殘しては確定の域に達したものであります。
 最後の運輸省關係の不當事項と申上げまするか、檢査報告に掲げました事項についての極めて概略を申上げて見たいと存じます。これにつきましては、先程政府委員から會計檢査院の意見の骨子、政府の辯解というものを詳しく御披露に相成つておりまするので、繰返すことを差控えたいと存じまするが、ただ一言だけお許しを願いたいと存じます。
 運輸省の帝國鐵道の收益勘定、歳入の點で、東京急行その他の會社との交互計算の點でありまするが、末年度におきまして、二十年度の歳入に採入れなければならんもので書いてないものが二千二百萬圓ある、御承知のごとく鐵道會計はなかなか苦しい會計なのでありまするが、いろいろな事情はございましようが、歳入の面は取れてない、支拂面は支拂つておられるというようなことは、經濟面としても餘り面白いことではないというので、一應徴收上措置緩慢であるというふうに、會計檢査院は認めておるのであります。先程も御説明がございましたように、なかなか各會社は金繰りが苦しいのでございまして、二十一年の三月頃がかような状態でございまするが、その後現在もなかなかこういう面は、政府も苦しいのでありまするが、會社もなかなか苦しい、こういう事態については相當な態度で臨まなければならんのではないかと思われるのであります。
 次は土地の問題でございます。同じく帝國鐵道でございまするが、資本勘定で、東京都の南多摩郡忠生村の一部に十七萬平方米の土地を買われたのでありますが、防空に必要だというので話を始められたのでありますが、ぎりぎり結著して支拂うという契約を結ばれたのは終戰後でございましたので、簡單に申上げますれば、話合を止めて契約を中止されたらいいじやないかというふうに一應は考えておるのであります。その後の利用方法としては、先程もお話になりましたように、陸運關係職員の給食材料の確保のためというので、これらの土地を委託生産として相當部分を農家に生産せしめ、他の部分は直營をやつて、主食を得ておらるる、そうしてそれらのものは職員の給食用の一助にしておらるるというのでありまして、起案の見方からすれば大變結構なことをしておらるるのでありますが、鐵道を全體的に見まするというと、かような食糧確保のために使つておられまする經費が、二十年度におきまして各勘定を合計いたしまして千八百二十五萬餘圓に達しておるのであります。これらのものは豫算には積算がないのでございまして、豫算の積算がないのにかような……、假りに自體はいいにしても支出をされるというのはどうであろうかというふうに考えておるのであります。それならば豫算があればよろしいかというと、無論國會において豫算をお認めになれば、いろいろな事情がありましても、豫算を實行されるというのでありますから、檢査院の意見の外にあるのではないかとも思われるのであります。
 次は中央氣象臺の問題でございます。中央氣象臺で低温低壓實驗室新營工事その他階段教室新營工事という工事をやつておられるのでありますが、合計三十二萬五千餘圓でございまするが、これも實地に檢査いたしてみますると、できたとおつしやるのでありますが、できておらないのでありまして、先程内務省の關係のところで申上げましたように、形式上は遺憾の存じ、實質も亦遺憾に存じておるのでございます。
 最後に同じく中央氣象臺でございまするが、これは既往年度といたしまして、昭和十九年度の問題でございまするが、中央氣象臺の經線儀製作所官舍その他の工事を請負に出しておられたのでありますが、これも十九年度の問題でありますが、二十一年の十月に會計實地檢査をして見ますると、やはりできていない。こんな關係で契約を解除しましても、その後をやはり續けて行かなければならんというので、今度は他の豫算で以てつぎ足して工事をやつて行くというようなことに相成つて、結局十二萬一千圓ばかりでできる豫定だつたのがとどのつまりは二十六萬圓もかかつたというようなことに相成るのでございまして、年度違いの支出といたしまして、やはり遺憾に思つておる次第でございます。以上を以ちまして内務、司法、文部、厚生、運輸に關係しまする檢査報告の説明を終りたいと存じます。
 ちよつと今御注意がありまして、甚だ申譯ありませんが、運輸省關係のもので、一つ御説明を落しておつたのであります。
 これも運輸省の政府委員の方から詳しく御説明がございましたのでありまするが、帝國鐵道の用品勘定におきまして、東京鐵道局で蒲團地として絹の練生地、それから暗幕用として木綿の黒朱子を買つておるのでありまするが、合計いたしますると二百五十八萬圓に上るのでありまするが、これらのものは、先程説明がございましたように、戰爭中蒲團地とか或いは暗幕生地として必要であるとして、いろいろ苦慮せられて集められたもので、必要であつたろうし、苦慮せられたことはよく了承はされるのでありまするが、わざわざ幾口かに分けられまして、即決即金でなくちやならんというので、主務課長の決定でおやりになつたというような點とか、或いはこれが八月とか九月に支拂になつておるのでありまして、相當程度は解約すれば解約もできたのではないかと思われますし、蒲團地その他としましても、ちよつと不向きではないかという感じもあるのでありますし、これは公定價格を以て買わなくてはいけないというようなことを、若し責むるとすれば、記述はここにありまするが、非常に公定價格と買取價格との差があるのでありまして、無論會計檢査院と雖も、公定價格で以て買わなくてはならんとは思いまするけれども、事實上買えなかつたろうということは、よく存じておるのであります。先程も申しましたように、終戰後における支拂になつておりますもので、既に第一の目的を失なつておるということであれば、やはり契約を解除されるのが適當であろう、全部できないでも一部でもというふうに考えられるのであります。尚先程、現在においてはいろいろと處理をしたというお話でありましたが、それらは官有物品の處理でございまするので、又二十一年度においてよく事情を承わりまして、檢査の確定をいたしたいと存じておるような次第でございます。以上を以ちまして、五省關係の會計檢査報告の説明を終りたいと存じます。
#13
○主査(山下義信君) それではこれより、質疑なり御意見なりをどうかお願いいたします。
 關係の政府委員に、私から頼んでおきますが、未確定の案件をお持ちで、答辯未濟のものを持つておいでになります省がおありでございますか。若しありましたならば、そのことについて御報告を願いたいと思います。次囘までに出して頂けばよろしゆうございます。
 それから内務省、厚生省、運輸省の關係政府委員の方にお願いしておきます。批難事項の責任者にとられました處置は、只今の辯明御報告で了承いたしまたが、その責任者の官職、氏名及びお取りになりました處置、その處置の年月日を、文書を以て御報告を、當委員會にお出し下さるようにお願ひしておきます。なにか御質疑がございましたらどうぞ……。
それでは本日はこの程度で散會することにいたします。
   午後三時一分散會
 出席者は左の通り。
   主査      山下 義信君
   副主査
           千田  正君
   委員
           吉川末次郎君
           小野  哲君
  政府委員
   内務事務官
   (内務大臣官房
   會計課長)   荻田  保君
   司法事務官
   (司法大臣官房
   會計課長)   田中 治彦君
   文部事務官
   (文部大臣官房
   會計課長)   近藤 直人君
   厚生事務官
   (厚生大臣官房
   會計課長)   小島 徳雄君
   運輸事務官
   (運輸大臣官房
   會計課長)   荒船 清一君
   運輸事務官
   (鐵道總局總務
   局長)     田中不破三君
  ―――――――――――――
   會計檢査院事務
   總長      東谷傳次郎君
ソース: 国立国会図書館
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