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1947/10/10 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 決算委員会第二分科会 第3号
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1947/10/10 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 決算委員会第二分科会 第3号

#1
第001回国会 決算委員会第二分科会 第3号
  付託事件
○昭和二十年度歳入歳出總決算
○昭和二十年度特別會計歳入歳出決算
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月十日(金曜日)
   午前十時五十二分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○昭和二十年度歳入歳總決算
○昭和二十年度特別會計歳入歳出決算
  ―――――――――――――
#2
○主査(山下義信君) それでは只今から開會いたします。當分科會所管事項に關しまして森專門調査員の所見をこの際承りたいと思います。
#3
○專門調査員(森莊三郎君) 第二分科會の關係の言囲内で、會計調査院の批難事項とされおりますものが幾つかありまするが、その中で特に私の氣のつきました問題は、檢査報告の三十三頁にあります運輸省で土地を購入したというその問題でありまするが、これは實際その必要があつてされたことなのか、それとも外の目的に流用するためにされたことであるのか、檢査院の御報告を見ますると、これが確かに批難事項になつておるのでありまするが、それでは今日この土地を或いは賣却するとか、何か他の方法を執られたのかどうか、同じような状態が今でも續いているのかどうか、尚それに附加えまして、この報告書の同じ項目の終りの方に附加えてありまするが、この事件以外に尚幾多の豫算の積算がないにも拘わらず、外の仕事をして農産、製鹽等の事業を行い、その生産物は共済組合に無償交付し、共済組合は從業員に有償で配給しておる状況であると書いてありまするが、それ等のことも相變らず引続き行われているのかどうか、この事柄そのものは、社會政策とか從業員優遇とかいうような意味で、精神的には結構なこととは思いまするが、併し會計法その他の法律には觸れないことであるのかどうか、目的のために手段を選ばずということが許されてよいことかどうか、社會政策は又外の方法で適當なる合法的な處置を執らるべきではないかと思いますが、これ等について詳細な事情を承りたいと思います。
 それからもう一つ運輸省關係でありまするがゐ報告書の四十頁に、中央氣象臺の問題がありまするが、それから既往年度の分として、報告書の四十九頁に、同じく中央氣象臺で、同樣の事件を惹き起しておりまするが、これは二つの事件がこの二十年度の間に發見されたのでありますか。それとも既往年度の分は、前に一度まあいわば叱られて、それにも拘わらず引続き次の年州で中央氣象臺で同じような事件を惹き起しておるのであるかどうか、同じ一箇所で二つも同じような事件を起したということを遺憾に思いまするが、前に注意を受けないで、二つの事件を同時に指摘されたという場合と、それから前年度に指摘されておりながら次の年度に又同じこととを繰返しておるというような場合と、余程その事情が違うのではないかと思われまするが、私がはつきりしたことを伺いたいと思いましたことは、その二つの點であります。
 尚もう一つ附加えて伺いたいと思いまするのは、拡告書の二十六頁にある運輸省の未納額を適當に處置していないというこの事件でありまするが、これは若しも私立會社が、財政が困難であるために、取りたくつても取れないというような、本當に止むを得ない事情であつたのであるか、或いはそれ以外に情實關係というような、人情問題でもありはしないかというようなことを、余りこういうことは表面に出してかれこれ論ずべき性質のものではないと思いまするけれども、若しいわば懇談的にお話が伺えるようなことならば、序でに伺いたいと思つて附加えたのでありまする。私の氣付いておりますることはそれだけでございます。
#4
○主査(山下義信君) 御質疑がございましたら何卒……。
#5
○千田正君 只今の專門委員の懇談的なお話の中に、運輸省の厚生關経の面として、只今も農村その他から耕地を借りて、實際において農耕その他のことを續けてやつておるようでありますが、この點の面において豫算及び決算の面に現れて來るところに對しての運輸省からの確たる報告が十分になつてないようでありますので、この邊の點を伺いたいと思います。
#6
○政府委員(田中不破三君) 私からお答え申上げます、第一にお話のございました疎開地を轉用して食糧増産その他をやつてるのじやないかというふうな御質問の趣旨であつたと了解いたしまするが、本件につきましては、ここの問題になつております利地につきましては、丁度終戰直前に疎開工場敷地として疎開の目的で購入いたしまして、それを戰爭が濟みましてから直ちに食糧増産に轉用したわけであります。當時の日本の食糧事情、それから鐵道職員の給食状態、こういう點を御參考に申上げますと、丁度戰爭直後の状態におきましては、鐵道職員として果して體力を維持して行くだけの食糧が配給され得るかどうか、むしろ配給されないという點に非常懸念を抱いたのでございまして、そうして鐵道當局としましても何らかその對策を講じなければ、從事員は重勞働その他を繼續して行くのに非常な至難を覺えるのではないか、かく考えた次第であります。そういうわけでございまして、本省には食糧増産本部を設けまして各局に指令を出しまして、でき得るだけ食糧の足しになるように、自給態他ということは勿論望みませんが、食糧の足しになるような食糧増産を圖らなければならん。こういう方針が決定されまして、現場各所でこれを實施したわけでございます。ただ當時豫算面におきましてこれが計上されていたかと申しますると、殊に緊急の、急を要しましたことでありますので、目の間で以て流持をさして頂いております。その後二十一年度におきましても豫算計上方を考えたのでございまするが、これ亦關係當局と折衝しました結果は、項目としての目としてこれを計上するということを見合せまして、實質的にそういうふうな食糧事情であるのだから、この食糧増産をやるのは止むを得ないだろうから、實質的に行なうのは先ず止むを得ないとしても、今これを目に計方するということは少しく見合せよう、こういうふうな話でありました。それから又、今年度の豫算につきましてもいろいろ折衝しまして、一應増加項目としましては、増加の事項としましては、食糧増産ということにつきまして話合がつきまして、不日御協贊を願いまする追加豫算の中にはその額を計上するつもりであるのでございまするが、いずれにしましても、當時の状態におきましては、甚だ申譯ないのでございまするが、目の流用で以てこれを支辨いたしましたような次第でございます。尚そういうふうなわけでございまして、食糧事情逼迫の折から、御承知のように鐵道の職員としましては、或る者は非常に重勞の職務に就き、或る者は車掌、機關手、機關助手その他遠方に乘務いたして參ります者、これらの者は辨當を持つて參らなければならないのでありますが、これらの辨當は代用食では、普通の代用食では夏期、夏の折などには、勿論代用食としては到著してから華持に堪え兼ねる場合があるわけでありまして、配給されました僅かの米はそちらの方に充當する、後は代替食で賄うて行くということから、勢い食糧増産ということで、藷或いはその他の代替食をできるだけ自分で作つて賄つて行く、こういう形を取つて只今に及んであります。併し昨今におきましては大分事情が變りまして、終戰直後には今申しましたように、愈愈食糧饑饉が來るのではないかというふうな觀點から、非常に大きな食糧増産計畫を考えまして、これを指示さたのでありますが、そういう方針を執つたのでありますが、昨今におきましては、この方針を改めまして、折角今まで、勿論夜勤食糧その他食糧が不十分の點を確保するという點では必要でありまするが、昨今はこの方針を變えまして、今まですでに耕した土地、既設の既耕地、これにつきましては鋭意その能率化を圖つて行つて、増産の目的を達する、できるだけ能率を擧げて増産の目的を達する。それで新規に、新たに買收して行くということは、只今のところ方針を執つておりません。そういうわけでございますので、今後そういう食糧増産が擴張されるということはないのでございますが、只今の、現在保有してすでに耕しておる、或いは借りて耕しておるという土地に對してできるだけその能率を擧げて、幾分なりとも食糧の、重勞働その他に從つておりまする從事員の夜勤食糧その他の配給に充てて行きたい、かように考えております次第であります。
 それから連帶會社の未納金の問題でございまするが、これは只今御質疑の中にありましたように、情實の關係はないかというふうにお話でございましたが、これは私どもといたしましては殆んど連帶會社から怨まれるほどに嚴格な督促をいたして參つております。この納められなかつた理由は、お話もございましたように、會社の金融状態の結果でございまして、その後ここに推問事項として擧つております連帶會社の金額については殆んど納つておりまして、殘つておるものは殆んどございません。尚この連帶會社の未納金につきましては、お話にありましたように、できるだけ我々としましても督促しなくてはならない。とにかく國庫金たるべきものを無償といいますか、何らかの對價もなしに會社が保有しておるということになるのでございまして、これは誠に相濟まん次第でございまするので、鋭意今まででも督促を繼續しておりましたが、今後につきましては、もう少しこの連帶契約をする場合の内容を改めたいということを只今考えております。そうしてもう少し納入を促進し得るような、何らかの形で契約をいたしたいと考えまして、只今連帶會社方面とも折衝いたしておるのでございます。一應御答辯申上げます。
#7
○主査(山下義信君) 只今專門調査員から述べましたことを、改めて委員長から質問いたしたことにいたして置きます。御答辯がございましたらどうぞ。
#8
○政府委員(荒船清一君) 運輸省の一般會計の檢査事項についての質問にお答えいたします。中央氣象臺において十九年度の經線儀製作所營繕工事に關する件と、それから二十年度の低温低壓實驗室の工事に對する同じような批難事工が續いて起つて、前者について、その前年度に會計檢査院から注意があつたのではないかという御質問にお答えいたします。これに關しましては、昭和二十一年の十二月二十四日に、兩問題につきまして會計檢査院から御推問がありましたので、前年度にはございません。
#9
○小野哲君 只今運輸省の政府委員から土地の問題についての質問に對する御答辯があつたのでありますが、私は觀點を變えまして政府委員の御所見を承りたいと思うのであります。鐵道事業が多數の從業員を包容いたしまして、特に食糧の問題であるとか或いは住宅の問題であるとか、そういうふうな鐵道事業を運營して行くに必要な從事員の生活の保障というふうな點につきまして、當局は恐らく苦慮しておらるるのではないかとお察しするのであります。特に終戰當時における食糧事情が極めて緊迫しておつた。從つてここに推問事項として現われておりますような事態が發生したということを私は想像するのであります。併し會計整備の面から申しまして、當然なすべきことをなさなかつたというふうな點につきましては、この點については批難を受くべきところがあると存ずるのでありまするが、一歩飜つて考えて見ますと、鐵道事業のごときを經營して行きますのには、一般のいわゆる國の會計制度のようなものでよいかどうかということを考えなければならないのではないか。從つて國有鐵道ではあるけれども、事業の本質から考えまして、極めて又多分に企業性を持つておる。同時に多數の從事員を容し、一般官廳の仕事と違た、現業を主體として經營しておるという點から申しまして、會計制度自體も、この企業經營に合うようなものにいたすべき必要があるのではないか、そうして或る程度機動的な措置を講じ得るということが、企業の經營のために必要ではないか。國有鐵道につきましては、國有鐵道特別會計法があると思うのでありますが、これらの點につきまして、政府委員は、今後鐵道事業を經營されて行きます場合に、只今具體的に問題になつておりますことも、一つの問題ではございまするが、今後の鐵道企業の面から考えましてこれをどういうふうに持つて行くことが、將來問題を起さないで濟むか、又鐵道特別會計の在り方をどういう方向に持つて行くことが妥當であるかというふうな點について、御研究の點がありましたら、この際伺つて置きたいと思います。
#10
○政府委員(田中不破三君) お答え申上げます。只今御質問になりました會計制度、國有鐵道特別會計の制度につきましてのお話でございまするが、御承知のようにいろいろ御協贊を願いまして、成立しました國有鐵道の事業會計法のこの要點は、御承知のようにそれまでの國有鐵道の會計が、一般會計と同じような状態であつて、事業の經營に不適當であるという觀點から改正されまして、從來官廳會計としていたしておりましたいわゆる現金主義から、新たに債權債務の發生する發生主義への帳簿記載の方式を採りまして、又複式簿記の樣式も採りまして、一應形だけ帳簿上或いは方式上の事業會計的な制度はでき上つたのでございまして、これだけでも從來の事業會計制度から見ますと、相當に進歩をしたと申すことができるのであります。又一方、原價計算の方式を採入れまして、從來は何らこれに對して無關心であつた點から原價計算をし、それに續いて減價償却をして行く、こういう考え方も採入れました。そういう點では從來の帝國鐵道特別會計法に比べまして進歩いたしたのでございます。又今原案にはなつておりまするが、いわゆる豫算の彈力條項という點でございまして、業務料が上り。おのづから收入が上つて參れば、その範圍内で經費の支出をいたしてもよろしいというふうな項目も御協贊下さつておるわけであります。これも亦一つの進歩ではございます。そういう點で從來と比べまして、幾分事業經營的な會計方式ができ上つたのでございまするけれども、この春そういう制度ができましてからこれを運用して參りまして、只今までの經過を見て見ますと、これは相當の進歩はいたしましたものの、まだまだ事業經營的な會計制度と言うことはできないのではないかと、かく考えておる次第であります。一般の事業會社等の資金運用或いは經費の支出等につきましてのやり方を參考に見て見ますと、この大きな國有鐵道の事業經營の方式としましては、まだまだ新會計制度は不十分のように思われるのでございます。その第一點として採上げられますものは、鐵道事業で入りました收入が一般會計と同樣、いわゆる國庫金としての扱いをいたしておりまする點におきまして、只今御質問の中にございますように、資金の機動運營、從つて事業の機動運營という點において、非常にこと缺くように私どもは考えられるのでございます。從いまして現在の會計制度においては、尚且つ我々が考慮しなくちやならんのは、この國庫金制度に縛られて、と申しまするか、この適用を受けまして、事業金體のもと首が自由自在に事業に即應して機動的に運營できないというところから、すべての事業のあらゆる方面にその影響を受けまして、十分な活動をいたし得ない、こういうふうに考えておる次第でございます。併しこれは何分にも國の導政全般に通じまする國庫金の問題でございまするので、我々としましては只今できるだけその改善に研究を重ねておりまするが、まだ十分な結論には達しておりません。實情、私の感じますところはそういうところから國有鐵道の會計制度を變えて參らなくちやならないのではないかというふうに考えております。
#11
○千田正君 もう一つ運輸省の御當局にお伺いしたい點は、この檢査院の報告の三十六頁における第六項目で、運輸省で支出したところの東京鐵道局において買入れた蒲團生地竝びに暗幕用の生地として買入れたところの木綿の黒朱子の生地に對する納入の状況においては、鴨論當時空襲の最も劇甚なときであるから止むを得なかつたとしても、その後の處分において、この報告によりますると、絹練生地においては五萬九千二百五十ヤード竝びに暗幕用として買入れたところの木綿黒朱子生地におきまして四萬二千九百ヤードというものを多量に保有して未ダにそれを適當に處分又は利用しておらないという狂告をされておりまするが、この點につきましては、何らかその後において方法を講じられておられますかどうですか、その點をお伺いしたいと思います。
#12
○政府委員(田中不破三君) お答え申上げます。只今の御質問の件、丁度檢査を受けました當時においてはその報告に載つておりまするような實情でございまして、何分にも急に用途を失いまして、而もそれを直ちに利用することが遲れました結果、そういうふうに非常に澤山の殘高を殘しておりまするような次第でございまして、これは甚だ申譯ありません。その後利用いたしたのでございまして、黒朱子の殘高は、只今ではこの二十一年度末、三月三十一日には全部使い果しております。
 それから絹練生地の方でございますが、これは二十二年の三月三十一日、二十一年度末でございます。三月三十一日には五千八百ヤードを殘して、後は使用濟になつております。
#13
○千田正君 續いてお伺いしますが、そうしますと、それは大體わかりました、この蒲團生地として買入れたところの絹練生地の點において、當時のいわゆる羽二重第三號に相當するところの價格というものと、それから實際の絹練生地の取賣價格との間の差額が相當の開きがあつたようでありまするが、この價格の差額を、その損失をカバーするだけの方法によつて、この二十一年度末において處分をされたのでありますが、その點はどういうふうになつておりますか。三十七頁でございます。
#14
○政府委員(田中不破三君) お話の通りでございまして、當時は何しろ割當はありませんし、それにこういうふうな目的が緊急止むを得ないような目的でございましたものですから、急いで而も大量買わなくちやいかん、そういう結果から御質問に相成つた通りに價格に非常な差ができておりまして、これは官廳のやり方としまして、誠に申譯ないのでございまするが、まあ實情そういうふうなことで、それでなければ入手ができなかつたというふうな事情でございます。後利用の方法としましては、只今申しましたように、鐵道の方の品物になるわけでございますから、それぞれそのまま利用いたしたわけでありまして。その點御了承願いたいと思います。
#15
○主査(山下義信君) 私からちよつとお尋ねしたいことがあります。食糧増産部の生産物は、共濟産合に無償で交付して、共濟組合は從業員に有償で配給しておいでになるようでありますが、共濟組合には隨分差額の收入があることになるわけでありますが、その邊の運用はどういうふうになつておりますか。
 それから今一つ、運輸省としていわゆる運輸收入でありますか、そういう收入の状況が、會計上、運輸省自體として御監督になりまして、それらのことが正確かどうかということがわかりまするのに凡そどのくらいの日數がかかるのでございますか、例えば東京廳の切符なりを發賣したした收入金とかが正確であるということが運輸省自體で何か監督なさつて、その正確さがわかることがどのくらい日數がかかるものか伺いたいと思います。
#16
○政府委員(田中不破三君) お答え申上げます。先ず第一の食糧の點でございまするが、これは先程もちよつと申上げましたように、夜勤食糧としてこれを使つておるのであります。そうじまして夜勤食糧でない部分は、これは勿論實費を購入者から取つております。御檢査の當時は、これは夜勤食糧が主なものでございまして、こういうふうに御報告になつておりまするが、この夜勤食涼は御承知でもございましようが、夜勤食糧の金額は、政府から支出することになつておりまして、それで共濟組合が無償で受けまして、そうしてそれを受けた者から代價を收入するということになつておりますが、これは一應私ども鐵道だけでその方式を考えましたのではございませんで、關係御當局といろいろ御相談申上げまして、どういうふうにしたらこの食糧を増産をして、そうして夜勤食糧は政府が出さなくちやいかん形になつておるが、その代りに食糧増産ででき上つたものを出す、そうしてそれを實際給食しなければならない。これは從業員に給食し得る状態で渡すのだという。この三つのことを考えて、どういう方法が一番よろしかろうか、いろいろと鐵道單獨でなしに關係の方々とも御相談申上げまして、そうして一番いいのがここに御報告になつた方法ではないかということになりまして、そういうふうに食糧増産でできましたものは、夜勤食糧の分として一應中間機關である共濟組合に出しまして、共濟組合がこれに加工しまして、そうして從業員にでき上つた食糧を給する。そうしてその間に共濟組合はその加工賃その他を加味して取りまして、その收得しました金額で以てこれを又食糧増産に使つて行く、こういうふうな形を取つたのでございます。
 それから次に收入金の状況でございまするが、これはお話のございましたように、東京鐵道局で切符を賣ります、或いは荷物を扱います、そういたしますと、その報告書を各局で纏めまして、そうして局から又本省へその證憑書類が參るのでございます。局に審査課というのがございまして、そうしてその集りました書類につきまして一一檢査をいたして、對照照合いたしております。大體において戰爭中、その後少し惰性もありまして、幾分遲れてはおりますけれども、先ず一月ぐらいで收入調定が確定いたすのではないか、かく考えておる次第でございます。
#17
○千田正君 次に進みまして、ちよつとこれは内務省關係にお願いしたいと思います。三十八頁の五項目における一般特別兩會計歳出の面におきまして、ここに報告によりますと、「左記はいずれも年度内未著手又は未竣功の工事を竣功したものとし、或は未納の物品を納入したものとして本年度の豫算から支出し、經費の年度區分を紊つたものである。」という見出し書の下に、茨城縣及び宮城縣で支出いたしましたところの工事費の内容がかかつておりますが、これに對して辯明といたしましては、二十一年度に至つてそれぞれ戒告又は注意を受けておりまするけれども、これは緊急對策費の中から支出しておりますので、宮城縣、茨城縣ともにこの度は災害を蒙つて、再び政府としましては當然緊急對策をしなければならない状況にあるのでありまするが、かかるような緊急對策の場合におきましても、簡單な注意若しくは戒告くらいで今度は濟まないと思います。ということは、苟くも國庫の歳出を、濫りに年度區分を怠つた方法によつて支出するということは、殊更に今後多額の金額を要するところのいろいろな災害の緊急對策費に關しまして、十分なる御注意をお願いいたしたいと同時に、この點につきまして、將來再び不祥事の發生しないように、特に内務關係の方にお願いしたいと思いますが、この點につきまして、將來の御所信について承りたいと思います。
#18
○主査(山下義信君) 只今政府委員が出席して御答辯申上げるはずでございます。
 それでは私から、厚生省の所管のことで、一つ伺いたいと思うことがあります。報告書の三十九ページに、串良元航空隊兵舎移築工事外の代金でありますが、この串良元航空隊兵舎というのは、どこにありました建物でございますか、お分りでございますかしら。その建物をどこへ移築したのでございましよう。私の質問しまする要旨は、串良附近にあります建物ならば、極めて簡單な建物で、この移築は非常に容易にできるはずのものなので、年度内に未竣功のものを、先走つて拂うほどのこともない。早くこの移築工事はできなければならんはすだと、あの附近の建物及び地理の状況から思いますと、そう考えられますので質問しておるのであります。
#19
○政府委員(小島徳雄君) 只今の御質問に對してお答え申上げたいと思います。會計檢査院から御批難事項になり、只今御質問のありましたところの年度區分の問題でございますが、この前の本委員會におきましても御説明申上げました通り、鹿兒島引揚援護局を、司令部の命令によりまして、あそこに施設を設置すること、こういうことで終戰直後參つたのであります。御承知の通り鹿兒島は、縣下殆んどが戰災を受けまして、非常なひどい状況になつておつたのであります。從いまして厚生省といたしましては、鹿兒島に引揚援護局を設置することは非常に困難である、殆んど戰災を受けてこういう状態になつておる、こういうようなことで、司令部に對して、縷々事情を陳情し、同時に長官が引揚援護局長に指名された關係もありまして、知事初め縣廳の方も、それぞれ出先の司令部に對していろいろ御陳情申上げたのでありますが、併し鹿兒島引揚援護局をどうしても設置せねばならんというようなことになりまして、その當時縣知事は引揚援護局長として、縣を總動員して、ありとあらゆる施設を殆んど、木材關係或いは人を動員いたしまして、非常に努力を拂つてやつたのでありまするが、終戰直後の問題でもございますし、いろいろの隘路がございまして、思うように工事が捗らなかつたのであります。殊に鹿兒島の方は非常に澤山の收容能力あるものを設置せよというようなことでございまして、當時の出先の引揚援護局としては、最善の努力を拂つたのでありますが、できなかつたことは違憾に考えております。只今御質問の串良というのは、私もよく地理は存じておりませんが、相當鹿兒島からは距たつておるところにあると思うのでありますが、その關係を考えておりますが、實は詳しい地理は私は分りませんので、後で詳しく御報告申上げたいと思うのであります。
#20
○主査(山下義信君) 重ねて伺いますが、工事を急いだということはよく事情は了承するのでありますが、半分もできんのに殆んど全額を渡しておるというこの状況は、これはよくあることなんであつて、實際の工事費以外にその工事費を他に流用する、建築費だけでなく、備品を買うたりいろいろなことをするため便宜上先に渡してしまうということがよくあるのでありますが、實際は串良の建物はん殆どバラツクなんであります。もう汽車も毎日宜い便があるので、解いて持つて行けば串良から鹿兒島まで持つて行くのは、簡單にできたのじやないかと推測しますが、これは私共委員の邪推でありますが、バラツクはできていたが、他の費用が要るから工事費を先に渡しておけというようなことになつておるのじやないかと、こう邪推されるのであります。殊に援護局關係は餘程會計を嚴重にして殆んど援護局の仕事は濟んだのですが、會計なども御注意を願いたい。又いろいろ物資があるのだろうと思います。それらの物資が適當によくなさらんというといけませんから、どうか十二分の今後も御注意を願いたいとこう思うのであります。
#21
○政府委員(小島徳雄君) 只今の委員長の御注意、大變恐縮に存じます。將來こういうことについて誤りがないように指導して參りたいと考えております。只今の串良の場所はよく存じませんが、當時の契約の關係から申しますと、串良の元航空官兵舎の移築工事、鹿兒島引揚援護局新築復舊補修工事、國分元航空隊兵舎移築工事、鴨池元航空隊兵舎移築工事、鹿谷元航空隊松原住宅移築工事、七高宿舎新築工事、歴史館宿舎新築工事、これらの相當の建物を全部引揚援護局の收容施設の建設に充當しなければならんので、各方面の工事が錯綜した關係上、そういう次第になつたと思いますが、只今御注意がありました適り、將來これらの問題につきましては、監督官廳といたしまして出先官廳に注意いたしまして、間違いがないようにいたしたいと考えます
#22
○主査(山下義信君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#23
○主査(山下義信君) 速記を始めて下さい。
#24
○千田正君 先般の第二分科の際、委員長から特に檢査院に申請して頂きましたところの、昭和二十年度會計檢査院批難事項に對する責任處分調というものを提出して頂きたいという申入れに對しまして、只今私の手許には運輸省からの責任者の處分調が出ております、他の各省の分は出ておりませんけれども……。
#25
○主査(山下義信君) 委員長からお答えいたします。出ております。お手許へお廻しいたします。
#26
○千田正君 續いてお伺いしますが、これは調べによりますと長官その他一番上の方が勿論責任者でありますが、責任者としての責を負うたことく見えておりますが、實際こういう面において現場に携つておる者に對して、嚴重なる戒告を發してあるがどうかという點について、重ねてこれを各省の關係の方々にお願いしたい。それは國家に正に耐乏生活をしなければならない今日において、最も乏しい中から歳出をする日本の政府といたしましては、十分嚴重なる御注意の程をお願いしておきたいと思うのであります。
#27
○主査(山下義信君) 内務省の政府委員から、先程の千田委員の質疑に對して答辯を求めることにいたします。
#28
○政府委員(荻田保君) 只今、衆議院の方に呼ばれておりまして失禮いたしました。御質問の内容を係から聞きまして、間違つておりましたら御指摘願いたいと思います。こういう事柄が起りましたのは、非常に遺憾と思いまして、直ちに起りました縣につきましては、嚴重なる通牒を出しますと同時に、將來このようなことを繰返さないように指圖しておいたのでありまするが、一般の全國の問題といたしましても、やはりこのようなことが起りませんように、こちらといたしましても、殊に會計課長の會議あたりの際に嚴重に指示いたしておりますし、又費用と手間のあります限りは、實地に檢査に歩いておりまするので、そういうことを今後とも十分行いまして、他の縣におきましてもこういうことのないように努めたいと考えております。
#29
○主査(山下義信君) ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#30
○主査(山下義信君) 速記を始めて……。只今懇談中に皆さんの御意見を伺いまして、當分科會の假決議の方買も定まりましたわけであります。その申合せに從いまして、正副主査會にこれを提出いたしまして、本委員會に報告いたしたいと存じますから、御了承を願います。それでは本日はこれを以て散會することにいたします。次會の開會は決定次第お知らせいたします。
   午後零時一分散會
 出席者は左の通り。
   主査      山下 義信君
   副主査
           千田  正君
   委員
           吉川末次郎君
           小野  哲君
 政府委員
   内務事務官
   (内務大臣官房
   會計課長)   荻田  保君
   文部事務官
   (文部大臣官房
   會計課長)   近藤 直人君
   厚生事務官
   (厚生大臣官房
   會計課長)   小島 徳雄君
   運輸事務官
   (運輸大臣官房
   會計課長)   荒船 清一君
   運輸事務官
   (鐵道總局總務
   局長)     田中不破三君
ソース: 国立国会図書館
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