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1947/10/08 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会酒類配給公団法案に関する小委員会 第3号
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1947/10/08 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会酒類配給公団法案に関する小委員会 第3号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会酒類配給公団法案に関する小委員会 第3号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月八日(水曜日)
   午後一時五十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○酒類配給公團法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(波多野鼎君) それではこれから小委員会を開きます。酒類配給公團法につきまして数次に亙つて審議がありましたが、この前の小委員会の結論としまして、今日の小委員会には、各会派から修正案を持ち寄ろうということになつておりますので、修正案お持ちの方から一つ順次御発表を願つて行くということにしたいと思います。
#3
○岩木哲夫君 今日は各会派の纒つた案の持ち寄りになつておつたんですか……。私は委員会の委員としての意見の檢討であろうかと思つておつたので、丁度私旅行中で、本日まだ私所属の民主党の承認を得ておりませんから、ちよつと私うつかりしていたのかも知れませんが……。
#4
○委員長(波多野鼎君) それでは各会派の承認しあとで得られることにして、先ず予備的な意味で案を出して頂いても結構ですが、なるべく早く修正意見を纒めて、この小員委会を切り上げたいと思うものですから、大体議論は盡きたようなふうに感じますから成案を得たい、こう考えております。
#5
○岩木哲夫君 これは衆議院の先議にある三つの食料品関係の公團とも関聯性があるように思うのですが、小委員長は衆議院側における三つの食料品関係の公團の意向等はお汲みになり、御調査なすつておいででありますか。
#6
○委員長(波多野鼎君) 私自身は社会党の関係のことはよく知つておりますけれども、衆議院の委員会の進み方、現在どの程度まで來ておるかということについて、はつきりしたものは持つておりませんのですが、衆議院の方でもこうじやないかと思つております。社会党の方に聞きますと、衆議院の方で特にこの酒類配給公團法について公團方式を檢討しようという議が高まつておるので、この酒類配給公團法が、どういうふうな形で修正されるかということをまあ見極めながら、向うで審議を進めて行こうといつたようなことで、向うも待機しておるような恰好じやないかと、こう思うのです。
#7
○岩木哲夫君 私が所属の民主党の公團法案に対する特別委員会がありまして、先程來特別委員会と会見をしておつたのですが、民主党内においては審議未了といいますか、全面反対という空氣が非常に濃厚で、参議院側においてこれの修正案を非常に熱心にやつておるらしいが、俺の方は困るとは言わんが、まあゆるゆるやつて貰いたいといつたようなことの話が、委員長から実はあつたりしまして、又同じ同僚でありまする、これは自由党所属の方を差置いて私言うわけではありませんが、衆議院の自由党においては、全面反対と、衆議院と同調の修正案に行こうという二つがあるように今朝來承わつておりますが、社会党の方は詳しく存じませんが、参議院としては、酒類の公團法に対して是非早く纒めて行きたいということについては、他の食料品関係の公團に関聯性なく、独自の方法で行こうという思召しか、やはり関聯性を持つた歩み方をして行きたいと思召すのですか。
#8
○委員長(波多野鼎君) 衆議院にかかつておる食料品関係の公團法案の審議の模樣は承わつておりますが、向うの方も非常に大幅の修正をして通そうという意向になつておるように承わつております。大幅の修正といつてどの程度だろうかということは、社会党関係の人に聞いて見ますと、大体ここでこの酒類配給公團の委員会で話になつたような程度のものではないかと、まあ大体推測するのですが、歩調を合わせながらやつて貰いたいということを楠見委員長には私申込んであります。こちらで最終決定にまで至らないが、併し或る程度まで結論を得たところで、向う側とはつきり連絡を取れる可能性があると私は見ております。
#9
○黒田英雄君 先日その点につきましては、楠見農林委員長から私にお話があつたのですが、農林委員会では墾談会を開いて、向うには付託されております三つの法案についてはいろいろな議論があるのです。併しこの際は一つこれを修正をして行こうということに大体話合いがついた。それについてはどういう点を修正するかというような点については、酒類配給公團法案の方と、只今小委員長のお話になつたように、歩調を揃えて行きたいので、こちらの方でどういうふうになるか、連絡を取つて行きたい。自分の方は、その当時新聞にちよつと向うの修正案が出たのですが、まあああいうようなことを大体話合つたというふうな話でありました。ちよつと申上げて置きます。
#10
○岩木哲夫君 そこで本酒類配給公團の小委員会としましては、その方針を先ずお決め願うことと、今黒田委員長からお話しのあつたような要領で行かれるかどうかということをお決め願うことが先決問題と思いますが、併しおのずから本委員会において農林関係の委員会において話合つた程度の線と著しい相違があつた場合には、これは又兩方で話合いせねばならんと思いますが、先ずその態度をお決め願うと共に、次に先般農林関係の三公團法案に対する修正意見の取纒めの案があつたように了承いたしております。実は私も食料品関係の公團の小委員になつておりまして、丁度酒類と同じように掛け持ちしている関係があるのでありますが、行くのに止むを得ないことでこの最後案を纒める時にはおらなかつたのでありますが、後で聽いたわけなんでありますが、農林関係の三公團に対する修正の意見の大要はお持ち合せありますか。
#11
○委員長(波多野鼎君) 私は今ここに揃えておりませんが、新聞で見た程度のことは大体記憶しておりますけれども、私そのとき受けた印象は、我々酒類配給公團法案委員会で議論している点とそうは隔たりはない点が議論されているというふうな感じを受けました。
#12
○黒田英雄君 その時に農林委員長のお話で、私ちよつと申上げることを落しましたが、あちらでも小委員会を拵えて、そうしてなるべく小委員の方は、こちらと連絡のあることをしたいというつもりで小委員を拵えるというふうなお話があつたのであります。どういう点を修正されるとかという内容については、今委員長の言われたように、具体的には話はなかつたのでありますが、大体今まで酒類配給公團法で論議されているような点と大体同じでありますというくらいの話であつたのであります。
#13
○岩木哲夫君 農林関係の三公團に対する修正案の主なるものといたしましては、私が後から聞いたのでありますが、その第一とするところは、安本長官と主務大臣との権限の交錯せる條文等については、これを安本長官に改める。それから名称を公社という名称を採りたい。但し出資は全額政府出資といたしたい。役員の名称は総裁、副総裁を、理事長副理事長という名称に改めたい、役員は運営委員会の諮問を経て、主務大臣がこれを命ずる方式を採りたい、それから第十三條は抹消いたしたい、第十三條とは、例えば酒類配給公團の役員及び職員は、酒類の製造、保管、賣買若しくは輸送を業とする会社の株式を所有し、又はこれらの会社その他の企業の業務に從事し、若しくはその営業につき一切の利害関係を有してはならない」ということであります。それからこの公團の役職員は官吏としない、但し刑法第百九十七條乃至百九十八條の適用については、これを公務員と看做す。
 それから運営委員会を設けて、主要なる事項については運営委員会に諮つて行きたい。それからこの法案の十五ページにあります附則の、この法律は、昭和二十三年四月一日又は経済安定本部廃止の時の何れか早い時に、その効力を失う。ということは、四月一日というようなことは到底あり得べきことではないから、四月一日とかという無用の字句は抹消するが適当じやないか、というような要領と私は聞きましたのですが、実は私は大体民主党の参議院の方におきましては、これが処置は一任されておりますが、正式の党の承認を得てないので、委員個人の考え方としては、とにかくこうした公團方式を採ることは原則としては私たちは賛成をしない。併し私的独占禁止法その他の條例によつて当然廃止さるべきこれらの機関に代るべき新らしい処置を取るということは、何らかの形を取らなければならんという建前で、それでは幸い政府が出している法案の修正を求め、修正をしてその代るべき機関にしたしたいということから、本法案の修正というものについて農林関係の三公團の先程申上げたような修正点と同調でありますれば異議はないと、かように考えているわけであります。
#14
○委員長(波多野鼎君) 外に御意見ございませんか。
#15
○森下政一君 社会党の考えですが、只今岩木さんのお話を承わつたことが大体含まれておるわけであります。社会党の案といたしまては、業務委員会というような委員会というものを設ける。そうしてこれが相当酒類配給業務についての重要な役割を担当する。主務大臣或いは安本長官と共にこの業務委員会の議を経ていろいろなことを行うというふうなことにしたい。もとよりその業務委員会なるものの構成はひとり業者だけでなく、或いは消費者、学識経驗者といつたような者からも適当数が選ばれて、委嘱を受けてその構成の中に参加するというふうなことを考えております。從つて法案の原案の中に見られないところの業務委員会を設けて、そうして民主的な配給が行われることを企図したいという考えからであります。それから岩木さんも御指摘になりましたが、安本長官と主務大臣の権限が著しく錯綜している。交錯しているというふうな印象を受けるのでありますが、これらの点を明瞭に調整する必要があるのじやないかということが考えられるのであります。更に又政府の出資であつて、必要がある時には運営資金というものを復興金融金庫からのみ借入れることになつておりますが、これはその他の金融機関をも含めていいのじやないかという考え方をしております。逐條的に申しますると、いろいろな点で細かい修正がないわけでありまんが、大体社会党の考えております一番主な点は只今指摘しましたような点に盡きるかと、こう考えております。例えば今岩木さんのお話に公社というふうに呼びたいというお話がありましたが、これは公團でも公社でもよいのじやないか。併し考えようによつては、これからの話合いに讓らなければならないことでありますが、すでに公團として発足しているものがある時に、今度同じようなものが別に公社という名前で呼ばれるということは、一層錯綜した感じを與えるのじやないかというふうに思うので、公團として何か差障りがあるだろうか、差障りがなければむしろ公團でいいのではなかろうか。たつて公團でなければならんのだという考え方から言うのではないのですが、そういうふうな感じを持ちます。ですから逐條的に細かい点については、いろいろ皆さんとお話合いによつて成案を得ることができるかと思います。從いまして社会党として基本的に考えておる主な修正をしたいという点は、これは岩木さんの御指摘の中に大部分は含まれておるとこう申上げてよろしかろうかと思います。
#16
○岩木哲夫君 今森下さんの社会党の考え方を承わつたのでありますが、我我が主として深く考えておる國管民営組織と申しますか、役職員は官吏としないという建前については、社会党はどういう考えを持つておるのか承わりたいのであります。我々といたしましては、身分を官吏としないということによる結果から、公社という名称を採りますと、現在の公團は國営の公團であります。國管民営であるから公社という別個の名前を採りたいという考え方から來ておるのであります。何故身分を官吏としないかということは、大体こうした味噌でも醤油でも、その他あらゆる食料品であらうが何であろうが、配給機関に民間人を今更一夜漬で官吏に書換えをしたところで、これは余計鼻持ちのならんことになつて、官吏の身分にしただけ余計惡くなる。又社会党方面においても官吏とすることをいやがつておる。各方面の点から見て、國家の官吏として指揮統制をしますが、運営の実務に当る者は、民間人たるの天命天職によつてやるというような行き方が望ましいということが、修正意見の眼目となつておるのであります。この点についてはいかがですか。
#17
○森下政一君 社会党の考え方としては、お話のように官吏でなくして民間人という立場を與えるということについても、必ずしも反対する考え方を持つておりません。それでもいいのじやないかというふうな考え方をいたしております。
#18
○岩木哲夫君 そうすると、その点は私たちが同じような御解釈ですね。
#19
○森下政一君 話合うと同じような所に到達する余地があると思います。
#20
○岩木哲夫君 それでは今まだ話合いの点にかかつている問題ですか。
#21
○森下政一君 只今のところでは強いてあなたの言われるように、必ずしも官吏でなくしようという修正案を纒めていないだけであります。あなたの御主張に共鳴して、同じような線に沿うて行こうという余地がないわけではないと思つております。
#22
○委員長(波多野鼎君) ちよつと岩木さんにお伺いしたいのですが、公社と仮にいたしまして、政府が全額出資をする、主として又復金が資金を融通するというような組織体の職員を、民間人にして置くということは、いろいろな点で法令その他に触れるようなことはないですか。
#23
○岩木哲夫君 私寡聞にして存じませんが、これは現に政府が全額出資しておるものでも、復金のごとく役人ではない。その他の機関においてもこの例はあるように伺つておりますから、これは敢えて差支えない問題であろう。事業計画はもとより金融面からこれらの收支決算によりまする剩余金欠損の問題、業務計画は挙げて國家管理式に統制するのでありまするから、ただ実務に当る者が民間人でも、民間人の意思というものはただ勞務だけの話で、命令を受けて、受命勞務をするだけであつて、能動的な命令をするのは挙げて政府にありまするから、その点についても差支えない。それから私は國管民営だから公社という名称を使うということについては余り主張するわけではないのであります。それは公團の名称を使つても異論はないと思います。
#24
○黒田英雄君 ちよつとその点について御参考に申上げますが、皆さん御覧になつておる方もあると思いますが、この間配付されたイギリスの、本の名前は忘れましたが、あれを見ますと、イギリスの石炭管理とか、その他のものが全額を政府支出で、そうしてその役員は政府の任命になる。併しそのものは私法人であるというふうに書いてあるようですが、私法人であるが全額政府が出資する。又役員は政府が任命する。それから政府は公共の利益によりまして、あれは何でしたか、そういう公共の利益に関係あるような点でありますが、ついては政府がいろいろ監督をして行くというようなことになつておるということが書いてありましたですが、御参考までに申上げます。
#25
○委員長(波多野鼎君) 外にどなたか御意見は……。
#26
○伊藤保平君 緑風会では纏つておりませんのは事実です。併し寄り寄りの話では、ちよつと今おつしやつたような線で、緑風会内にも修正の案が纒まるのではないかというふうに考えております。どうでしよう高橋さん、大体今のような線でやつたら纒まるのじやないでせうか。
#27
○高橋龍太郎君 私の方は会派としての修正案は持つて來ていないのです。まだできていないのですが、今日皆さんの御意見を承わつて、いずれ幾つかの案を檢討して成案が決まるわけですが、それを取捨して、それで私の方は大抵纒めることができると思います。
#28
○伊藤保平君 今高橋さんがお述べになりましたが、農林委員長の楠見さんが大体大同小異の意味のような方向に行くのじやないかということを、全部の場合でありませんけれども、この間部会の場合に言つておられましたです。敢えてそれに対しても極く根本的な質問もなし、大体是認されておるというふうにも私は聞いておりましたのですが、酒類の方はまだ纒つておりませんが、高橋さんの言われておりましたように、纒つておらんのですが、この空氣は前に申しましたような次第なんです。明日にも会合があつたらこの樣子を知らしてくれということを今日言われておるのでありますから……。
#29
○高橋龍太郎君 私の意見としましては、前回の小委員会の時にも申上げましたように、公團法はやはり修正通過させなければいけないだろうと思うのです。それを民主的に適当な修正を加えるということも当然のことだと思います。それなればその運営の方法についてそう議論が別れるわけではない。つまり最大公約数というものが見出だせるものだと思つております。
#30
○伊藤保平君 これは大体この前論議しましたのですが、一應逐條的にお纒め願つて、決はお採りにならんでも大体お互に意見を交換して一應やつたら纒まりが早いのじやないかと考えますが、いかがでしようか。
#31
○委員長(波多野鼎君) 今伊藤さんの御意見は、逐條的に一應審議して見たらどうかという御意見でありますが、どう扱いますか。
#32
○中西功君 尤もだと思いますが、社会党の修正案が非常に精細にできておるわけなんですから、それを基礎にして討議して貰つた方が早く片付きはせんかと思いますが……。
#33
○伊藤保平君 私はそれを承知しなかつたんですが、何かそういう逐條的なものができていたら、便宜それを拜借しておるということは非常に結構だと思いますが……。
#34
○委員長(波多野鼎君) 社会党の修正案、こういうものは一應できております。お目にかけて差支ないと思います。併しこれによつて審議を進めて頂くか、それとも政府提案の最初の原案によつて逐條的に審議するか、これは問題だと思いますが、自由党の方は修正意見について御発言はないんですが、一つ出して頂けませんか。ちよつと速記を止めて。
#35
○委員長(波多野鼎君) 速記を初めて。
#36
○森下政一君 今中西さんが御提案になつたように、行きなり逐條でやるのが纒まりが早くなるか、或いは岩木さんなり私なり、主なる修正したいという点をやつた方がよいか、そこで主な点を大体話合いした上で、誰かに委員会としての一つの修正の試案のようなものを作つて貰つて、それによつてやつて行つた方がよいのじやないか、どつちが纒まりが早いでしようね。
#37
○岩木哲夫君 森下さんの御意見がよいと思います。そうして私共先程申上げます通り、まだ各党とも、緑風会のも正式のものではないそうですし、民主党も正式の決定は見ておりませんが、これに対して全面的に反対しようということもありますが、結論は何らかこれに代るべきものを考えなければならんということで話は進んで來ておると思いますので、本日の委員会においては、委員会の正式決定に勿論至らんと思いますし、それぞれ本案を否決するという情勢に当つて、その代りにこうした方法を採りたいというようなものをたまたま修正と名付けて、政府提案の法案に対して筆を加えようというような形になつて來るという運び方が私たちとしては望ましい。そこでそれについては中西さんの御意見もありますが、初めからいろはのいから筆を入れて行きましては非常に時間もかかりますから、主として要点として修正点を折衝して、そうして荒がためをしてから農林関係の方に交渉なさつて、やや同調の方が参議院としてはよいのじやないか、酒はこうだ、味噌はこうだということでは変でありましようからということで、そこで両方の意見が完全に一致するかどうか分りませんが、大体纒つた場合に、又連合小委員会を開いて、連合小委員会で内定してから、或いは正式の委員会とかその他の方面に交渉するというような運び方を取つて頂いたらどうですか。
#38
○委員長(波多野鼎君) 今岩木委員の御提案がありましたが、これについて御意見を……。提案は三つあつたわけであります。
#39
○委員外議員(一松政二君) 先般私も発言してありますから……実は衆議院で他の公團法三案は御承知の通り先議になるんです。参議院で先議しておるのはこの酒類公團法だけであります。衆議院でどうしておるかということは、これは別に頓着する必要はないと言えばないようなものの、大体三大公團に対して衆議院が先議してこつちに來なければならんわけで、衆議院がどうしておるか聞いて見ると、殆んど今各党で問題にしていない。いろいろな外の方に氣を取られて、まあ極くザツクバランに話を聞けば、まあどつちだつてよいとか、返上だとかいつたような、極くまだ纒まりの惡いような感じで、皆さんが余りこの審議を好んでいないということは、この法案に賛成でないということだろうと思います。ただ一つ参議院にかかつておる酒だけを衆議院に送付して、そうして又衆議院で別途の観点から公團を考えられるということも、参議院として、果して参議院の通り向うが來るならばよいんですが、又変つたものが三公團について來てもいかがかと考えられるので、やはり衆議院の各党と、参議院の緑風会は別でありますけれども、各自党ではつきりした態度が決まるまで待つて頂いたらどうかという氣もしておりますが、その点についてはいかがでしよう。
#40
○委員長(波多野鼎君) 私の方の関係の社会党では、衆議院の方と十分に常に連絡を取りながら、この酒類配給公團については意見を纒めております。私の方は纒つております。
#41
○委員外議員(一松政二君) 民主党、自由党は纒つていないんですね。
#42
○岩木哲夫君 社会党の案というのは、自由党はまだ分りませんが、先程來話合つた点と略同じような状態ですが、そう解釈してよいですか、やはり著しく相違がありますか。
#43
○森下政一君 著しい相違はないと思います。
#44
○委員長(波多野鼎君) ちよつと私御説明申上げますが、今著しい相違点といつて、別に取上げて申上げる点はないようですが、こういう点は多少問題になるものと思います。岩木さんの案と比べて問題になる点は、役職員を官吏にしないという岩木さんのお考え方に対して、これは余り社会党では問題にしなかつたんです。原案のまま呑んだような恰好になつておる。この点は十分審議しておりません。官吏ということに前提しておるわけなんであります。それからもう一つ公團を公社にするということ、これも社会党としては十分審議しなかつた点なんです。公團という名前が出ておるから、公團でやつて行こうというような軽い意味で扱つて來ておつたのですから、從つて今日ここで民主党の考え方の一端を承わりまして、社会党としてはこの役職員の問題と、公團という名称の問題ですね。これは改めて意識的に取上げて決めなければならんであろうと思つておる。それだけです。
#45
○岩木哲夫君 私の方としては、若し役職員を官吏とするというようなことでありますと、遺憾ながらもうこれに同調の態度は取れないということになる。名称の問題につきましては、役職員を官吏としないことによつて、現に設立されておる公團をまぎらわしいから、公社という名前を使つたらどうかという考え方を持つておるのであります。それでもすべての方面がよいというならば名称の点は深くは拘わらない。
#46
○黒田英雄君 十三條の問題があるでしよう。
#47
○岩木哲夫君 十三條の問題を抹消することは、社会党は……。
#48
○委員長(波多野鼎君) この点も社会党としてははつきり取上げていなかつた点であります。改めて問題を提起された形に私の方としてはなるわけです。一應問題にして考えなければならんと思います。
#49
○岩木哲夫君 そうすると、運営委員会というのと業務委員会というのと名称が違うということですね。何らかの諮問機関を設けたりするということは……。
#50
○委員長(波多野鼎君) これは又社会党が主張の中心をなしておるのでありますから。
#51
○委員外議員(一松政二君) それではまだ自由党案と銘打つわけには参りませんが、自由党で公團については参議院では私がまあ主査ということではおかしいが、私がまあ纒めろというように仰せつかつておるわけなんですが、それで自由党の考え方としては、私はまあ自由党よりも貿易の問題について貿易公團からの話も聞き、石炭公團からいろいろ話を聞いておるが、今の公團に從事しておる人があきたらない。公團が駄目だと、今の貿易公團にしても貿易廳と公團と二重になつておりまして頗るまずいのです。だから公團というアイデイアには、先般も私は申上げておりますが、大体公團は好まないというのが自由党の考え方でありますけれども、若しこれを皆さんの方でまあ根本的に修正をして、そうして取上げて行こうという場合に、更に自由党だけ反対するかというと、まあ左程でもないと考えておるわけなんです。そうして若し自由党が考えるということになりますと、大体のそれが岩木委員の提案されたのと殆んど大同小異だと思うのです。
 ただ問題はもう一つ岩木さんのところで触れていない点は、我々は公社の活動範囲を極限したいのです。いわゆる普通の意味において分ければ、本社が本部と、必要があれば少数の支社なり、支部を置いて、後は挙げて事務の取扱を民間業者の團体なり、一つの團体で惡ければ二つの團体にするし、適当な方法を設けてそれに委託して、そうしていつでもさつと公社は廃止して業者のいわゆる自然の運用に任せるという意味において、極く公社の活動範囲を極限して、必要の最少限度に止めて置きたい。こういう大体考え方なのであります。これはまだ正式に承認を経ておるのではありませんけれども、この間の委員会で黒田さんもこの点おつしやつたと思うのでありますが……。それから官吏にするということは絶対にこれは若し修正案を通すとすれば、官吏ということについては根本的に反対でありますし、極く民営的に任したい。ただいかにして、殊にこれは酒ですが、酒が各消費者に渡つての横流しは、これは防ぎようがないという大藏省の話もあるし、我々もそうだと思うけれども、或る一ケ所の権力に握られておるために起るところのいろいろな弊害をよく聞くわけであります。つまり権力を握つておるために、それによつて場合によつたならば、それが振り廻わされて非常な弊害が出る。公社なり、公團を支持する者は殆んどメーカーに限つて、メーカーはこれによつて保護されますけれども、メーカー以外の者は私はこれに賛成していないということを信ずるのです。まあ止むを得ずこれを極く極限された活動範囲の公社にもつて行くとすれば、頭だけにしてしまいたい。それから官吏にしていけないのみならず、官吏を辞めてから、まあ私どもは二年ぐらいだと思つたが、或る人は五年も官吏を辞めた人はこの役職員に……職員はよいが、役員には少くとも官吏が天降りができないのだという観念を植付けてしまつた方がよろしいという意見もあつて、五年間はこの役員にはなれないというような制限を設けることが必要ではないか、それから十三條は無論削つてしまわなければならんし、後の考え方につきましては大体そういつたようなところです。
#52
○高橋龍太郎君 今の話の中に公團で保護を受ける者はメーカーだというお話だつたのですが、それは意外に私からは感ぜられる。今度の公團法でメーカーがシヤット・アウトされておる。現在の配給機構だというと、メーカーがタツチしておる。それが全然なくなつてしまうのです。メーカーはそういうこの公團法を歓迎するわけはないのだろうと思うのです。ただその点だけ一言申上げて置きます。現在よりはメーカーの立場は非常に惡くなつて來る。全然シヤット・アウトされてしまう。
#53
○委員外議員(一松政二君) それじや私から申上げます。というのはそれは今の公團法をそのままお通しになればそうであると思うのだけれども、我々はこれがこのまま通るということは絶対に信じない。これはこのままであれば全面的に反対である。何らか今の責任者をここに必要とするというのは、殆んどメーカーの立場であると思うのです。これが代金の授受、或いは計算のそこにはつきりした引受者が欲しいというのが、消費者の声にあらずして実はメーカーの声と思う。その意味で私は申上げておるわけです。で私が尚この点について、疑問を拘く点は、余つて料理屋に今までやるべく今後やれない部分とか、或いは自由販賣に移す部分を、これは大藏省の責任ある人から承わらなければ分らんけれども、新聞などに出ておるところにより、又或る方面からの話を聞くと、自由に販賣する部面を少し何らか拡げたいとか、尤も過去においてもそういうことを言つておりますが、もう少し何とか量を殖やして自由の部面をやりたいというようなことは民間でも言われておるし、何か新聞でもそういつたような意見があつたように思うんです。そうすると一方には公社、或いは公團、名前は何でもいいとしても、そこで極く限られたものが一方には勝手に……私はこの報奬物資というものは、これは政府みずからが闇をやるものだと信ずる。報奬物資を貰う者は、それを必ず闇値段に換算して、そうして計算を立てて見るのであつて、何も御褒美にそういうものを貰つたと考えないで、必ず闇値に換算して見る。だから政府みずから闇をやるものだというんです。一方には自由に賣るものを控え、一方には公社でやるものもあり、一方には或る数量を報奬のために勝手に政府が確保する。でこれをやることは今後運営委員会を設けて、その点は相当チエックされることとは思うけれども、殆んど政府自身が、当局者が自分の考え通りにどうでもするといつたうような建前になつておるのでありまするから、私は政府としてはなんらかそこにこれを握りたいという観念が起るのは当然であるし、それから業者としてもそこにしつかりした荷受機関があつて、それで代金も安心して取れ、金も早く取れるということは、業者としては当然そういうことは希望するであろうと思うんです。併しながらこれに対しては消費者の意見というものは一つも入つていない。私はその意味において消費者は全然與かり知らざる配給方法になるのであつて、殊に今日甚だ笑うべきは、例えば何か祝いごとがあつたとか、何かの記念で以て酒一升を配給するということは、ただ名前だけを與えて置いてあれは一般に配給すべきものをただ固めてその時に配給するのであつて、その次にはなんぼ配給するか、配給の基準量も何も一般の人は知らんのです。何かの記念日に配給をすると、それは各月に配給すべきものをそういう名前で以てやつておるのであつて、特別にそういうものを貰つたのでも何でもないのである。そういう意味においてもともと消費者の声が全然入らずに、政府と一部そういうメーカーの責任機関を設けるような恰好の公團この原案のままではありませんけれども、そういう意味の組織のものは、無論臨時的のものであるから、我々も止むを得ずと或る意味においては考えまするけれども、臨時的のものでなければならない。又政府も臨時的であるという説明でありますから、それはよろしうございますが、その意味において私は先程も申しましたように、我々の考え方はそこに置いておりますが、願うならば衆議院の方に先議になつておるところの三公團と余り懸け離れのないような方向に持つて行つた方がよくはないだろうか。まあこれだけの意見を一つ申上げて御参考に供したいと思います。
#54
○委員長(波多野鼎君) 他に御意見ありませんか。
#55
○伊藤保平君 メーカーの責任機関というのがちよつとお話し中にありましたが、どういうのですか。
#56
○委員外議員(一松政二君) 責任機関というのではなく、メーカーがこれは或る中立な一定の機関があつて、必ず金はそこを経れば、代金の掛取りも何もありませんし、買込みの必要もないので、私はこれは率直に申しまして、造石高が減つておるということはメーカーに対して、甚だこれは時期柄止むを得ないことでありますけれども、これは前の自由経済における時代よりも、今政府から配給を受けてやつておられるメーカーは、私はこの組織の方が一番樂であるし、私は遠き將來のことは申し上げられませんが、現在としては一番保護されておる行き方だと思う。これはひとり酒のみではありません。私は言うのは、こういう日本の非常な経済状態におきましては、政府から好きな原料の配給を受けて、政府に一手に買取られるメーカーは最も保護されておる立場におるのです。その意味において酒もその一部であると、私はかく申し上げる次第なんです。
#57
○森下政一君 ちよつと議論が別なところに行つておるように思うのですが、これはこの委員会で何とか纒めようと、前回の小委員会では確正案で行こうじやないか。その修正案というものを纒められる限り小委員会で纒めようじやないか。こういう話合いで、そこで各党の纒つた案を今日は持ち寄ろうということであつたわけですが、先刻來のお話で、まだ纒つていない所もあるというような状態なんですが、どうでしようか。纒める一番近道を一つ考えようじやありませんか。纒めるのにはどうすれば一番早く纒るか。そこで何党の案とか誰の案とかいうことになると、甚だ厄介のことになると思いますが、例えば一つの考え方として、甚だ御迷惑だが、小委員長がさつきから岩木君が言われたこと、或いは一松さんが言われたこと、或いは私が申し上げたことを取入れて、勘案されて、誰の案ということなしに、小委員会の一つの論議の対象になるような試案のようなものを纒めて貰つて、それを逐條に見て行く。そうして各党の考え方から、讓り難い所があれば讓らない。こう修正して行くというようなふうにして、何か纒るならば纒めようということならば、纒めるべく最善の努力を一遍傾けることにしたらどうでしよう。そのことのためには、社会党にも、さつき岩木さんからいろいろ質疑を受けて、著しい相違はないというふうな言葉を以て表現しておるのは、纒めたいという氣持があるからなんで、そうでなければ、もう社会党はこれは一歩も讓れませんいとうような恰好で行つたのでは、これは纒まる道理がないのですね。そこで例えば、官吏でなければならんと堅くは言わん。余地があると思うというような表現を私は使つたのだが、考え方によつては著しい相違があると言えるかも知れないが、纒めるべく努力をしようということにしたらどうでしよう。そうして幸いに決つたら、それを本決りに決めてしまう前に、他の公團法を審議しておる委員諸君の方へ、こういうことで纒めようと思うが、そちらはどう思うかということの意見を徴して、更にその意見によつて、こちらが考え直さなければならんような点があれば、これは更にそれらの点も勘案して再修正して、そうしてその上で本決りにするというようなことにするのが一番纒りやすい途でありませんか。
#58
○委員外議員(一松政二君) 賛成です。
#59
○高橋龍太郎君 賛成。
#60
○委員外議員(一松政二君) 大体波多野さんの所にも、我々の最初考えておつたのが届いておる筈ですから、いかがですか、今の森下さんの意見に從うて……。
#61
○委員長(波多野鼎君) 速記を止めて……。
#62
○委員長(波多野鼎君) 速記を始めて。それではいろいろ御議論がありましたが、審議を進める必要上、ここで開陳された議論を参照いたしまして、討論の基礎となる案を委員長の方で作成して、この次の会議に提出いたしますから、それに基ずいて今後会議を進めて頂くようにいたします。今日はこれで散会いたします。
   午後三時二分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     波多野 鼎君
           森下 政一君
           黒田 英雄君
           山田 佐一君
           岩木 哲夫君
           伊藤 保平君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
  委員外議員
   商業委員長   一松 政二君
ソース: 国立国会図書館
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