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1947/10/09 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会第二小委員会 第4号
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1947/10/09 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会第二小委員会 第4号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会第二小委員会 第4号
  付託事件
○熊本縣人吉市を基點とする三路線に
 省營自動車運輸開始に關する請願
 (第十五號)
○高崎、熊ケ間に電化工事を實施する
 ことに關する請願(第三十六號)
○中央線高藏寺、名古屋鐵道小牧兩驛
 間に國營自動車の運輸を開始するこ
 とに關する請願(第六十二號)
○山形縣最上郡内に國營賃物自動車の
 運輸を開始することに關する請願
 (第六十四號)
○柳井驛より三路線に、及び田布施驛
 より二路線に國營自動車の運輸を開
 始することに關する請願(第七十六
 號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事
 實施に關する請願(第七十八號)
○宇部東線電車運轉を山口市宮野地區
 迄延長することに關する請願(第九
 十四號)
○常磐線松戸、水戸間電化促進に關す
 る請願(第九十九號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月九日(木曜日)
   午前十時二十九分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○高崎、熊谷間に電化工事を實施する
 ことに關する請願(第三十六號)
○熊本縣人吉市を基點とする三路線に
 省營自動車運輸開始に關する請願
 (第十五號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事
 實施に關する請願(第七十八號)
○宇部東線電車運轉を山口市宮野地區
 迄延長することに關する請願(第九
 十四號)
○常磐線松戸、水戸間電化促進に關す
 る請願(第九十九號)
○柳井驛より三路線に、及び田布施驛
 より二路線に國營自動車の運輸を開
 始することに關する請願(第七十六
 號)
○中央線高藏寺、名古屋鐵道小牧兩驛
 間に國營自動車の運輸を開始するこ
 とに關する請願(第六十二號)
○山形縣最上郡内に國營貨物自動車の
 運輸を開始することに關する請願
 (第六十四號)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小泉秀吉君) それでは運輸交通の第二小委員會をこれから開會いたします。前會第二囘に亙つていろいろ討議をいたしましたのですが、結論に持つて行かずに來ておる請願もありますから、それで今日はそれを全部改めて議題にして御檢討を願いたいと思いすま。
#3
○飯田精太郎君 先達つて紹介議員の御説明と政府の意見だけは聞いたのですが、專門調査員の方でお調べがあれば、一つこの電化に對する一應の御説を伺いたいと思います。
#4
○專門調査員(小倉俊夫君) 請願第三十六號、高崎、熊ケ谷間に電化工事を實施することに關する請願、これにつきまして調査いたしましたのですが、先般政府からも説明がありました通りに、二十一年度において經續實施中の路線の電化は上越線の石切、長岡間。奥羽線の米澤、福島間。それから二十二年度著手豫定のものは東海道線米原、大阪間。それから高崎線の上野、熊ケ谷間というようなことになつております。
 それで本路線としては熊ケ谷と高崎間でありまするので、來年度の實施豫定にはなつておらないのであります。併しながら請願書にもあります通りに、この區間は都市交通に準ずるものでありまして、電化が將來必要なことは申すまでもないという結論を得たのであります。但しこの電化につきましては、先般政府からの話もございました通り非常に利點が澤山ありまするが、他方資材及び豫算を非常に食うということは否めない事實でありまして、その豫算及び資材をいかに獲得し、これをいかに順次路線の必要性に應じて割振つて行くかということが問題なのであります。
 そうして電化順位といたしまして、どういう路線から電化するのが適當であるかというようなことを調査いたしましたのですが、電化の目的が石炭の節約ということに最も大きな理由があるといたしますれば、電化の順位といたしましては、先ず輸送量の大きい、從いまして石炭の節約上有効な線區というものを先ず第一に選ばなければならないと存ずるのであります。輸送量が大きければ列車囘數が多い、從いましてこれを電化することによつて多大の石炭が節約できるということに相成るわけであります。それから次には石炭の生産地から遠隔の線區を電化するのはいいと思います。これは當然のことでありまして、只今鐵道の貨物輸送の大宗をなすものは石炭と木材でありまして、若し石炭の生産地から遠隔の線區が電化されたとすれば、その地方までの石炭を輸送する必要が消滅いたしまして、輸送力が非常に餘裕を持つて來るということでありまするからして、石炭の生産地から遠隔の線區を電化するのが適當ではないとかように考える次第であります。
 それからその次には、長大な隧道又は勾配の多い線區、こういう線區を選んで電化するのが至當だと考えます。これは勿論長大隧道におきましては石炭を焚きますために、乘務員が非常に難儀をする。又勾配の多い線區でありますれば、最近石炭の炭質が非常に落ちておりまするために、消費量も多いし、又運轉事故を起すことが頻繁でありまするからして、かような區間を電化するのが至當だと考えます。
 それからその次には、電化いたしますとしても飛び離れた區間を電化いたしますれば、すべてのコストが比較的に不經濟に投資されるわけであります。兩端がまだ電化されていないのに、間だけ電化するということになりますれば、いろいろの設備が餘計要るわけでありますからして、成るべく有效な投資をするという意味合からいたしましては、すでに電化された區間との關聯のある線路、言い換えますれば從來の電化線の延長ということが、電化をするのに至當な線區ということが云えると思います。
 それからその次には、大都市近郊の旅客混雜の特に甚だしい線區というものを選定する必要があると思います。勿論これは申すまでもなく、電化によりまして輸送力を強化し、列車囘數を殖やし、又旅客に對する、サービス、旅行の不愉快さを減少せしむるという意味からいたしまして、旅客混雜の特に甚だしい線區を電化するのが至當だと思います。
 まあ大體そういうふうな選定の順位で、電化の順位が決定されるものと考えたのであります。
 で、以上のような電化の必要な標準に、丁度適應した線區というものは、日本の鐵道としては非常に多いのであります。と申しまするのは、石炭が大體北海道と九州というものにかたまつておりまするし、地勢狹隘高峻なために、隧道、勾配の多い線區が非常に澤山あるのであります。又人口が非常に多いために大都市に人口が集中いたしまして、その大都市近郊はすべて只今旅客が超滿員の殺人的混雜にさらまれておるというようなことで、全國的に非常に電化の必要を認める線區が多いのでありまするが、と云つて金もなし、資材も窮屈であるというようなことから見ますれば、やはりその中で順位の決定をして行かなければならないのではないかと思います。
 ところで、本請願の高崎、熊ケ谷間はどうであるかと申しますると、今の標準に合せまして相當高い順位が與えられるのではないかと思います。輸送量も相営大でありまするが、電化區間との關係も、若し熊ヶ谷まで電化されるとすれば、その延長にもなりまするし、又請願にもございましたように、旅客輸送が極めて混雜いたしておるのであります。それでありまするからして、本請願の線區はできるだけ速やかに電化されることを至當と考える次第であります。
 以上私の調査いたした點を御報告いたします。
#5
○委員長(小泉秀吉君) ちよつと專門調査員にお尋ねしますが、今の三十六號以外についても先般政府竝びに請願紹介者の方のお説を拜聽したのですけれども、同時にそうしたものの電化のすでにこの間或る程度審議されたものについて、一廳專門委員としての御意向を、三十八號に準じたようなふうに拜聽したいのでありますが、いかがでしようか。
#6
○專門調査員(小倉俊夫君) 次には請願の第七十八號、常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事實施に關する請願であります。これにつきまして調査いたしました概要を申上げますると、上野、我孫子間は三十三キロ餘でございまするが、すでに第六十四議會で豫算も通り決定いたされております。そういたしまして、約その半分の十七キロ餘が昭和十一年に上野・松戸間工事の完成を見たのであります。で、松戸・我孫子間におきましては、昭和十二年に日支事變勃發のために工事が中止いたされまして、當初上野・我孫子間の電化の計畫が、上野、松戸間を完成いたしまして、松戸から我孫子までの十五キロ餘が中止となつておるのでございます。そしてこれにつきましては、すでに計畫がございましたことから見ましても、電化が必要なことは當然でありまして、その後の情勢から見ますと、ますます電化の必要を痛感され、地元の方々の請願が誠に御尤も至極ではないかと考える次第であります。運輸省におきましては、先般本小委員會で話もありましたように、松戸・我孫子間のみならず取手まで電化したいというふうな計畫があると承知いたしております。これは豫算、資材等の關係がありまして、本年度に著手の運びには至らなかつたが、最も早い機會にこれが著手されるべき順位であるということは疑いを容れないのであります。從いまして、本請願の趣旨は誠に御尤もだと感ずるのでありまして、松戸・我孫子間の電化はできるだけ速かに實施せらるることを至當と考える次第であります。
 それから次に、これに關聯いたしまして、一つ飛びまして九十九號松戸・水戸間電化促進に關する請願でありまするが、只今申上げましたように運輸省としましては上野・取手間までできるけだ電化をしたい希望がありまするが、やはり請願にございます通りに、更に進んで水戸までの電化は諸種の事情を考慮いたしましてやはり必要であると考えるのでございます。但しこれには資金、資材等いろいろの事情もありましようが、運輸當局のできるだけの努力によつてこの松戸・水戸間の電化を促進せられることが至當であると考えるのでございます。
 それから一つ戻りまして、請願の九十四號、宇部東線電車運轉を山口市宮野地區迄延長することに關する請願でありまするが、これも調査いたしました結果、輸送の現状に鑑みまして、やはり本請願の趣旨の通り宇部線電車を山口市宮野地區まで延長することが必要と考えるのであります。政府におきましてもいろいろ豫算、資材の關係もありましようが、然るべき方策を立てて、できるだけ速かに本請願の趣旨を達成することが適當ではないかと考える次第であります。
#7
○飯田精太郎君 これで各方面の御説明は伺つたのであります。これらの電化の請願と、それからこの前説明を聽きました自動車の方の請願の取扱いをどうするかということは一つ懇談の形式で忌憚なく御意見を伺つて纏めたらどうかと思いますが、速記を止めて頂いて御懇談を願つたらよくはありませんか。
#8
○委員長(小泉秀吉君) 今の飯田さんの御發言よろしうございますか。
#9
○委員長(小泉秀吉君) それじや速記を止めて下さい。
   午前十時四十九速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時十一分速記開始
#10
○委員長(小泉秀吉君) それでは速記を始めて。
#11
○飯田精太郎君 先日來國營自動車と電化に關する請願の審査をいたしましたが、結局國營自動車の分は請願の第十五號と第六十二號、第六十四號、第七十六號でありますが、これらの請願の趣旨は、各地方共その地方の交通の需要に對して自動車の輸送能力が不足しておつて、地元としては非常に困つておるようでありますので、請願の趣旨は大體尤もだと認められます。ただこの國營自動車を開設することに對しましては、既存の民營自動車の営業を先ず強化することを最初にやつて、どうしてもそれがうまく行かん場合に國營自動車をやる。それで國營自動車を開設する場合には、即存の民營の自動車との間に圓滿なる調整を圖るということを愼重に考えて貰いたいというような意味のことを附記して、一括して政府の方に送ることにしたい。お諮り願いたいと思います。
#12
○委員長(小泉秀吉君) 只今の飯田さんの御案のようなことでいかがですか。
#13
○委員長(小泉秀吉君) そういうことに確定いたします。
#14
○飯田精太郎君 次に電化に關する請願は、やはり各地方の非常な輸送の混雜が因でありまして、至極趣旨は尤もだと認められますので、これも政府において、豫算、資材と睨み合して順次電化を實施せられたい。尚現在の電車運轉區間の輸送が非常に混雜しておるので、この方の輸送の強化も同時に合せて考慮せられたいという意味のことを附記して、これも一括して政府に送つたらどうかと思うのであります。
#15
○中村正雄君 今の提案に對しまして賛成です。
#16
○飯田精太郎君 大體その趣旨で、一つ附記する文案は委員長に一任したいと思います。
#17
○委員長(小泉秀吉君) それではそういうことに取計らいます。
 今日の議題になつておりますのは只今のことだけでございますが、あとの請願をいたしますか。この程度で如何ですか。
#18
○中村正雄君 本日はこの程度で散會せられんことを望みます。
#19
○委員長(小泉秀吉君) 散會をしたいという御意見に御同意はありますか。
#20
○委員長(小泉秀吉君) それではこれを以て散會いたします。
   午前十一時十五分散會
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小泉 秀吉君
   委員
           中村 正雄君
           大隅 憲二君
           飯田精太郎君
           尾崎 行輝君
   專門調査員
           小倉 俊夫君
ソース: 国立国会図書館
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