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1947/09/27 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 決算委員会 第13号
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1947/09/27 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 決算委員会 第13号

#1
第001回国会 決算委員会 第13号
昭和二十二年九月二十七日(土曜日)
    午前十時四十一分開議
 出席委員
   委員長 竹山祐太郎君
   理事 竹谷源太郎君 理事 島村 一郎君
      片島  港君    河合 義一君
      高津 正道君    竹内 克巳君
      玉井 祐吉君    辻井民之助君
      馬越  晃君    中曽根康弘君
      長尾 達生君    西田 隆男君
      岩本 信行君    冨田  照君
      平井 義一君    宮幡  靖君
      受田 新吉君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 齋藤 隆夫君
 出席政府委員
        法制局長官   佐藤 達夫君
        法制局次長   井手 成三君
        總理廳事務官  前田 克巳君
        行政調査部公務
        員部長     淺井  清君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 國家公務員法案(内閣提出)(第五四號)
 國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏
 の任免等に關する法律案(内閣提出)(第五八
 號)
    ―――――――――――――
#2
○竹山委員長 これより會議を開きます。
 昨日勞働及び財務金融委員會の方と連合審査會が終日行われまして、兩委員會からの意見を十分伺つたわけで、大體昨日の質疑をもつて連合審査會は一應打切ることを決定をいたしましたので、兩委員會の意向を受けて、今後決算委員會において最後の審議を續けてまいりたいと思います。
 本日は前會に引き續いて質疑を續まいりたいと思います。
#3
○宮幡委員 簡單なる質問をさせていただきます。人事院と給與局との關係はどういうふうに御處理なさいますか。それから給與準則の立案と給與審議會との關係はどのように調整されますか。政府當局の説明を願いたいと思います。
#4
○佐藤(達)政府委員 人事院と給與局案が實施になりまして人事院ができました暁におきましては、今日大藏省の給與局で掌つております事柄のにほとんど大部分は、今後本法案の實施の仕事となると思いますので、從つてこの人事院の一つの部局といたして、給與局という名前をつけますか、給與局となりますか、それは存じませんが、給與のことを主管する部局ができることは、當然であろうと考えます。
 それからそういう關係の行政が圓滑に動くような一つの補助的の機關として審議會といいますか、委員會といいますか、そういうものを設けるかどうかということは、そのときの應じて設けられるべきであろうと考えておる次第であります。
#5
○宮幡委員 ただいまの御説明は了承いたしました。
 次に人事官の職務權限の中に、人事院規則の制定改廢という關係が定められております。一方においては人事院規則の制定は内閣総理大臣の承認を要すると書いてあります。人事官の方には制定改廢ということを規定してございますが、この關係はいかがでございましようか。從つて制定といいますれば、改める場合、それから廃止する場合、これは當然含むという考えでおるわけでおります。
#6
○宮幡委員 それでは昨日合同審査會で御説明にありましたように、内閣に隷属します機關として、ことごとく制定も改廃も内閣総理大臣の了承を得ると解してよろしうございますか。
#7
○佐藤(達)政府委員 おつしやる通りでございます。全部総理大臣の了承を必要といたします。
#8
○宮幡委員 最後に黨としての希望を申し上げておきます。本法案の要旨を拝見いたしますと、職務上の能率向上の點にきわめて重點をおいてあると考えられますが、一面におきましては公務員の社會性の發揮という點においてはなはだ缺くるところがございます。しかしながらこれは畫期的なものでありまして、はたしていかなるものが日本の實情に適合するものか、あるいは日本の公務員制度を改善していく上にいかなる制度がいいかということは、かつて経験者をもたないであります。從つて黨といたしましては、あえてこれに對して修正の意見を多分にもつておりません。しかしながら能率の向上よりも、むしろ公務員の社會性の發揮ということに重をおくべきではなかろうかと存じます。本法案百何條のうち、四十一條に人事院規則の定めるところによるという條項がまじつております。四十一條にわたつてそれぞれの人事規則に委任された規則がございます。これらの點に御考慮を拂われまして、人事規則の制定については、公務員の社會性の發揮ということに留意せられることを希望いたしておきます。
#9
○佐藤(達)政府委員 了承いたしました。
#10
○宮幡委員 質問は終りました。
#11
○受田委員 特別職と一般職の分類でありますが、教員のような特殊な任務をもつているものをこの一般職のほうに入れた關係上、こういうような問題が起ると思うのであります。たとえば試驗及び任免の方で、五十九條に中に、條件附採用期間を設定しております。ところが教員のように一定の學級を擔當して、児童を教育するというものに六箇條月が来たからお前は不合格だからやめろというようなこととなると、もちろん先生はオミツトされたのだ、こういうことになつて、教育上非常に影響を及ぼす。しかも全國五、六十萬という教員が常にこういうような制限のもとに條件附採用をされたならば、全國の教育が一定期間實績を上げるのに非常な苦境に陥るという現實が起ると思うのであります。そこでこのような際に「條件附採用に關し必要な事項は、人事院規則でこれを定める。」こういう言い逃れがしてありますが、これはどうも六箇月期間をどうするかというような問題でこの條項を取り上げるかどうかということも、ちよつと不安であると思いますので、一應お伺いいたします。
#12
○佐藤(達)政府委員 そういう種類の問題が實はございます。われわれとして愼重に考うべき問題が教育についてはあるのであります。從いまして先にちよつと觸れたかと思いますけれども、法律案の附則の第十三條に「外交官、領事官その他の在外職員、學校教員、裁判所の職員、檢察官その他の一般職に属する職員に關し、」その職務の特殊性からくる特例を設ける途を開きまして、そういう種類の問題をとくと研究した上で、特例に必要があれば特例を設けようという一つの構えを設けておるのであります
#13
○受田委員 その特例がこうした問題を取上げるために何かこじつけのようなことになるおそれはないであろうか。たとえば教員の場上は採用期間は設定しないというような規定を設けることになるのでありますか。
#14
○佐藤(達)政府委員 研究をいたしまして、これはそういう特例を設けたがよかろうということになりますれば、今御指摘のような條文の適用はしないというようなことを、別の法律なり、あるいは人事院規則できめることになるわけであります。
#15
○片島委員 特別職のところでお尋ねしておきたいのですが、現業廳というものは特別職の中にはいつておるのですが、現業廳は從來法規的な解釋ははつきりしたものがなかつた。ずつと前には現業員に對しては特別勤勉手當を出すというのがありまして、その勅令によつて識別しておつた時代があります。今度勞働組合法ができて、それによるとやはり現業廳の職員ということが出ておりますけれども、どこまでが現業廳の職員であるかということは、勞働組合法にも書いてないのであります。從つて勞働委員會でこれが判定についてまだはつきりしたものをもつておらない。ここで人事院規則によつて現業廳というものの區別をはつきりきめるかもしれませんが、きめたところで法律によつてきめてあるものに對して、人事院規則で人事院の人事行政の立場から規則の解釋をはつきりつくることは困難だろうと思います。でやはりこの法律の中で、現業廳はどれどれまでを含むんだ、どれは除外するんだということをはつきりしておく必要があるのじやないかと思います。政府側はこの現業廳をこれから研究するというつもりで書かれたのですか、あるいはどの範圍に考えておられますか。
#16
○佐藤(達)政府委員 おつしやる通り、この現業廳の範圍の認定にあたつて限界線を畫すことについて困難な問題がありのでありまするが、勞働關係調整法の一つの規定に現業のことをうたつてありますが、それで解釋が一應きまつたと申し上げていいようなラインがあります。從いましてこの法案の建前といたしましては、今のところはそれに從つて現業廳を指定するほかはあるまいと考えております。但しこの考え方、今のラインこ引き方は、いろいろ精密に研究すればさらにりつぱな引き方もあるかと思いますが、そのときはそのときのことにいたしまして、ただいまのところでは、今申しましたようなことでいこうという考えをもつておる次第であります。
#17
○片島委員 これは説明あるいは質疑があつたかと思いますが、特別職の中の軽易なる業務に從事する者ということの説明をもう少しはつきりお伺いしたい。
#18
○佐藤(達)政府委員 特別職の中に「單純な業務に雇用される者」ということがうたつております。これは例をああげますれば、小使さんであるとか、あるいは給仕人であるとか、あるいは掃除夫の人達というような人達を主として考えておるわけであります。
#19
○片島委員 從來技術員とか、あるいは雇員とか、事務員とかいう、いわゆる雇員級の人がありますが、今お話になつたのは今まで傭人と言つていた人であります。雇員と言われておつたような人は公務員として取扱われるものであるが、そうすればこれはあとで出てくる恩給の問題や定員の關係を調べてみますと、厖大な影響を及ぼすものですが、その點はいかがですか。
#20
○佐藤(達)政府委員 雇員とか傭人とかいう定義についてはそう客觀的にはつきりした定義はないと思いますので、役所々々の扱いによりまして不統一な場面も相當あると思います。それ簡單にお答えすることは困難かもしれでませんが、大體雇員級のほとんど大部分は一般職の方にはいるというふうにお考え願つてよろしいと思います。
#21
○竹山委員長 なお一昨日から審議に際して要求された質問のうちでも、職階制についての参考資料及び今一、二囘質問が出ました公務員の數字については一應の答辯がありましたが、なお可能な限り詳しい數字を近日中に提出を望んでおきます。
#22
○片島委員 ただいま委員長からのお話がありましたが、各省ごとに官職別、たとえば一級官、二級官、三級官、雇員、傭人といつたような別、さらにこれは内譯として事務系統、あるいは技術系統、教育系統といつたような區別をして、出していただきますれば、審議する参考資料として非常に都合がいいと思いますから、今委員長からお話の資料をそういうふうな形で調製していただきたいと思います。
#23
○前田政府委員 ただいまの資料でありますが、今までわが國におきましては人事行政の主要機關というのがありませんので、こういう資料を優先的に集めているところが實はないのであります。それで私どもの方で平素利用いたしておりますのは、大藏省の方で豫算あるいは給與關係としてこういう資料があります。それをやむを得ず使つておるような實情にあるのであります。それで一應の數字はそろつておるのでありますが、ただいま御要求がありましたような官職別、身分別というような數字でありまするが、ただ先般の火災の關係がありますので、御要求通りの資料がすぐ間に合うかどうかちよつと疑問ですが、できる限りの資料を急いで提出いたします。
#24
○竹山委員長 人事院の機構は一體政令に依るようになつておつて、これは前囘以上問題の點だと思うのですが、一體政府の考えておる人事院の機構はどうでありますか。
#25
○佐藤(達)政府委員 この人事院の組織は今のところは政令で決めるつもりは實はありません。委員長がおつしやつたのはたしか人事院の所要の職員をおく場合に、政令をもつて定められるということをごらんになつての上のことであると思いますが、職員の方は豫算の關係がございますから政令できめますが、人事院の内部規則のことは人事院規則に任していいじやないかといい頭であります。大體のわれわれの考えといたしてただいま申し上げ得ることは、事務局の構成として、第一は職階制の調査とその實施準備を擔當する部局、これが一つ、それから試驗と任免に關しまする事項を擔當する部局、それから職員の福利、厚生、その他能率、分限などに關しまする事柄を擔當する部局というものは、これはどうしても必要じやあるまいかと考えております。そのほかの別に必要があれば置くことになりますが、これくらいはぜひ必要じやないかと思います。それから先ほどのお話のありました給與の關係を掌る部局、それから恩給局と申しますか、そういう部局も必要であろうと考えておるわけであります。
#26
○竹山委員長 そうしますと、いわゆる事務總局の機構は單に人事院規則で決められる程度のものじやないと思う、非常に厖大というか、現在の機構だけから見ても相當獨立した衰廳を中に包攝していくことになりますが、それを人事院規則のごときもので、いわゆる省令に準ずるようなものできめられるということについて、政府はそれで、いいとお考えになりますか。
#27
○佐藤(達)政府委員 これは何分昭和二十四年一月一日までにとにかく設置せられるのでありまして、今當面の問題ではございません。今の問題としては、私かように考えるということを申し上げたわけであるます。ただ、今の御縣念の問題は、この人事院というものの特殊な性格、そしてそれに人事院規則というものの制定權を與えているという基礎の考え方から結びつけてまいりますと、人事院規則できめましても一向差支がないのではないかという氣持がいたします。それから國民一般に對して權力を行使するというような役所でもありませんし、これはむしろ役所と役所との間の統轄調整を掌るという職能をもつているわけでもありますし、かたがた今申し上げましたような考えでおるわけであります。一體今までの日本の法律におきまして、部局を政令に任しておるという考え方は、實は部局の長というものがございまして、その部局ま長がその部局を支配する責任及び權能を與えられております以上は、部局の長がいろいろの職掌を決めるのは當然の權能であらうと考えるのが筋であらうと思います。私イギリスの官制やら、あるいはアメリカあたりの官制やらも見たのでありますが、部局のことは法律には全然書いておらぬのでありまして、大體分掌規程というようなもので部局長がきめるというような形でそれに任せてあるから、法律には書いてないだろうというふうに思うのであります。日本ににおきましては、むしろ部局長に任せきりではちよつと輕過ぎるから、部局長には任せないで、すなわち閣議を通る政令という形式のもので、少し重く扱うという氣持で、特に政令で部局のことをきめるというような考え方が實は先に立つておつたのであります。これは法律でお書きになることが民主的で結構だろうと思いますが、實は考え方はそういう考え方で今まできておつたわけであります。ついででありますからさようなことを申し述べて、この人事院においては、その人事院の特殊性と、それから人事院規則というものの認められた理由ということからいつて、人事院規則に定めさせてもよくはないかというような考えを、ただいまのところもつているのであります。
#28
○竹山委員長 法制局長官個人の御意見は御自由と思いますけれども、今の政府の行き方からいえば、部局については法律によることになりつつある、その權衡から言つても、相當重要な官廳を中へ包攝する、それが人事院期則でいいということになれば、先般來説明を伺つている人事院規則なるものは、ほかとの比較からみて決して省令とか非常な簡單な内部的なものでないこに考えられます。人事院規則が初めから問題になつておるのに、法制局長官はきわめて輕いものだと仰しやるが、どこまで重いものがはいつてくるか、今のお話を伺つておると多少不安になるのでありますが、重ねてこの點を伺つておきたいと思います。
#29
○佐藤(達)政府委員 人事院の一つの運營上の組織としてどういう組織をきめるがいいかということは、結局どこでどういう形式の目標をもつてきめるかという問題になるのでありますが、先ほど申し述べましたように、人事院の特殊な性格というものと、それからその人事院の機能というものは、主として官廳同士の調整、統轄ということに主眼があるといこと等から考えまして、人事信の期則で定めることにいたしても差支えないのではあるまいかというふうに考えているわけであります。
#30
○竹山委員長 たとえば人事院事務局になるか人事院になるか、地方に事務所をおくことの條文がありますが、これは一體どういう地方官廳をつくられるおつもりでありますか。
#31
○佐藤(達)政府委員 これはだんだん整理する傾向にはございますが、地方の設計というものが行政官廳の一端としてあるわけであります。それらの設計においてはやはりおのおの出先々々で人事の問題を取扱つておりますから、それを一々中央の人事院までもつてくるということは非常に不便であるというような見地から、いわば若干の出張所を地方の要所において、それらのことに遺憾なきを期したいというような氣持でいるわけであります。
#32
○受田委員 附則の十三條にあるところとの特例の問題でありますが、別に法律又は人事院の規則をもつてこれを規定することができる。この條項について、どれを法律をもつてし、どれを人事院規則をもつてするか。これに對しての漠然としたものでなくて、ある程度の立法的な見透しを、たとえば教員に對しては學校教員身分法とかいう、こういうふうなものをつくる、また國家公務員法に對して地方公務員法とか公吏法というようなものの構想をもつておられるか。そうした地方團體の役人に對する立法用意、こういうものについての御意圖を伺いたい。
#33
○佐藤(達)政府委員 「法律又は」とあります關係から申しますと、要するにこの公務員法案で相當重くとり上げているような事柄の特例は當然法律をもつて規定されることになるわけであります。たとえて申しますれば、裁判所の職員、それから検察官につきましては、現在におきましても裁判所法あるいは檢察廳法事いうようなものにおきまして、檢察官、それと裁判所職員についての身分上の特例を法律自體で解決する、そういう扱いがすべてのものについて、そういうけじめのもとになされる特例が設けられるということになるのであります。學校の教員の關係におきましても、ただいま文部省において相當研究をしております。その結果、相當の重要なる特例を要するということに相なりますれば、ただいま御指摘のような身分法といいますか、法律の形でこれが出る。これはそう申上げ得るのであります。
#34
○受田委員 もう一つの地方公務員、昨日竹谷委員から御質問があつたのですが、そうした公務員法というようなものはお考えにならないのですか。
#35
○佐藤(達)政府委員 昨日申しましたのは、今の地方の自治體の職員についてのことであります。地方の自治體のことについても何らかの法制上の措置は必要であろうと考えておりますけれども、前囘申述べました通りに、これは何分自治權をもつております。自治體に使用されている人たちの身分のことでありますから、その身分のことを國家としてどの程度まで法制をもつて拘束規制するか、その限度の問題は非常に困難な問題であつて、目下愼重に研究いたしているということであります。
#36
○受田委員 よろしうございます。
#37
○竹谷委員 法律または人事院規則、いずれをもつていかなる規則を規定するかという御質問がありましたが、これに關連がありますが、附則第一條の第三項の中頃以下に、「以外の規定は、法律又は人事院規則の定めるところにより、實行の可能な限度において、逐次これを適用することができる。」こうありまして、人事院及び服務に關する規定以外の規定は實行可能な限度において逐次これを適用していくということになりますと、一應この法律が議決せられ、公布せられて、そして實施をいたされましても、活用されない條文が非常に多いことになるのでありますが、これは結局法律かあるいは人事院規則のいずれかで、この規定はいつから適用するというようなことを定めて、初めて逐次適用するようになるのであるか、それともまた、もつと別な意味で順次適用になつていくのであるかどうか、これをはつきりさしていただきたい。それからまた人事院規則で先に定めて、それがいけないとなつたら、同じ事項について法律をもつてそれと違つた規定を定める場合は、むろん法律が優先し、法律で初め定めて、人事院規則はそれと違つた規定ができないということになることは一般の法律上の原則によつてきますことと思いますが、これらの競合作用の關係、それらについての御見解を承つておきたい。
#38
○佐藤(達)政府委員 この末項の人事院と服務關係の規定は、來年の七月一日から全面的に適読される。それからそれ以外の規定と申しますのは、ほとんど大部分は職階制というものを下地においての規定でございます。從つて職階制度というものを實施可能な部分から逐次適用して、それをつくつていくということが本則の方であがつておりますので、それと對應してのこれが條項というようになつておるわけであります。從いましてある官職について、まず第一の職階制が完成したという場合に、その職階制のでき上つた官職のグループにつきまして、この法律の採用であるとか、あるいは昇進云々というような規定が適用になるということを、一つ明らかにする段階が必要になつてくるわけであります。その日附をここでいつからこういう官職についてこれこれの規定が適用になるということを法律なり人事院規則できめることになるわけでありますから、後に仰せになりました人事院規則で一旦きめたものを法律で覆すすことができるか、という問題であるが、これは當然でありまして、人事院規則はかりにきめ方がおかしなきめ方であつたという場合には、法律でこれを直せるということは當然のことでございます。
#39
○高津委員 第百一條の三項、「職員は、政黨その他の政治的團體の役員となることができない。」この政黨その他の政治的團體というのは例をあげればどういうようなものをいうのですか、お伺いします。
#40
○佐藤(達)政府委員 これは政黨その他政治的團體という言葉の問題でありますが、これは實體を押えての、結局政黨その他の政治的團體というものは、政黨、それから政黨に準ずる政治的活動、政治的目的を主として結成された團體の意味を現わします。かりに政黨法ができてきまして、政黨の定義ががつちりときまつてくるという場合を想像いたしますると、政黨法でいう政黨の定義には當らぬけれども、實態上何らそれに變りがないというものがあれ得るにでありますから、それらのものを含めるために、その他の政治的團體という言葉を入れたわけであります。
#41
○高津委員 職員は政黨あるいはその他の政治的團體にメンバーになることは禁じてないが、役員になることだけは禁ずる、役員にはなれないというのは何かむりがないものでしようか。みなが一番よい人だと言つても役員になれない、メンバーになれるが役員になれぬ。何らかの矛盾がそこにないものでしようか、
#42
○佐藤(達)政府委員 役員となりますると、相當責任のある仕事を擔任される立場に立つわけであります。從つて一方において専心公務に從事しなければならぬ立場をとつております公務員が、そういう多少責任のある地位、政治的活動を主としたる仕事をする役員という職につくことはいかがであろうかという氣持から、こういう條文ができておるわけであります。
#43
○高津委員 地方の支部の役員ならば、夜だけ手傳うという仕事ができるので、そういう人々が役員になれないということは――そう支障がないように思いますが、それをまで禁じておる理由はどこにあるのでしようか。
#44
○佐藤(達)政府委員 これはさきに百一條の第二項の關係についても申上げたところと關連しているのでありますが、専心その職務に從事しなければならぬということが一つの重點でありまするが、そのほかにこの國家公務員としてその地位にあるものは、政治的の色彩をなるベく身につけずに、政治的の色めがねで外から誤解を受けるようなことのないようにという氣持が、相當強く働いているわけであります。その意味で、政治的團體の役員として政治的活動を表立つてするというような立場につくことは、今申しましたような方面からの考慮の上においていかがであろうかということになつてくるわけであります。
#45
○高津委員 第二條で、前の質問でも觸れられたと思いますが、特別職の中に入れてある「十二、現業廳、公團その他これらに準ずるものの職員で、法律または人事院規則で指定するもの」それだけが特別職になるのでありますが、なぜ法律だけにしないで、人事院規則できめるということにしたのでしようか。どうも不都合があるように思えぬのですが…。
#46
○佐藤(達)政府委員 これはたとえば現業廳につきましては、先ほども觸れましたように、現在勞働關係調整法において大體各方面で一致した解釋というものはきまつているわけであります。その解釋については、法律も何もなしで大體そこで收まつてきているような事柄です。そういうようなことでありますならば、これをただはつきりさせるために公に示すという意味で、人事院規則で出されて一向差支えないというような氣持がいるわけです。それから「準ずる職員」といいましても、だれが見ても準ずるということがはつきりしているもの、たとえばただいま特別調達廳というものがございます。特別調達廳というものは、公團という名前にはなつておりませんけれども、この法律をごらんになりますと、公團とまつたく實體は違わない。そういうものはこの人事院規則で指定して一向差支えないという氣がいたします。そういう部面もございますので、または人事院規則ということを規定しているのでございます。
#47
○受田委員 附則の規定でありますが、第一條に、「人事院は、遲くとも昭和二十四年一月一日には設置されなければならない。」この遲くともという言葉ですが、それよりも早くできればなお結構であるという意味が含まれておりますけれども、大體法律に規定された人事院をいつつくるというはつきりした設置期日を示すような法文にする方がいいのじやないかと思います。どうせ二十四年一月一日でなければ設置できないと思いますが、それよりも早くできればなお結構であるというような、何だか融通のつくようにできておると思う。法文の辭句の問題ですけれども、それと一番最後の十四條の最後にあります「必要な經過的特例」これは今どういうような點の構想をもつておられるだろうか。たとえば從來の官吏服務紀律などは當然この法律の施行とともに廢止されると思いますけれども、そういうものの必要な經過的特例というものについて、今當局がもつておられる構想をちよつとお話を願いたいと思います。
#48
○佐藤(達)政府委員 遲くともと申しますのは、これは例の臨時人事委員會というようなものもありますし、それらの調査あるいは準備というような作業の關係も考慮いたしまして、遲くともという多少のゆとりを與えたのであります。少くとも一月の一日に設置する、しかしできるならばそれよりもつと早い機會に設置さるベきであるということをうたつているのでありまして、受田委員の大體の御推測のような趣旨であります。それから最後の經過的特例と由しますのは、實はただいまのところ大したものはないのでありますが、たとえて申しますれば、現在の官吏の分限令の關係で、やはり休職制度というものはあるわけであります。今度の國家公務員法案におきましても休職制度というものがございますが、前に休職になつて一年經たずに、また六箇月くらい休職になつておつた者が、本法の休職の期間の關係上どういうふうな形で通算されるか、あるいは元の制度はたしか二年になつておつたと思いますが、それと本法への移りかわりの期間の通算關係の一つの取扱いというようなものが想像できるのであります。これはその場になつて思いがけぬことが起つてきて、何とも動きがつかぬと困るというような用心があるいは先だつていると申し上げた方が正直かもしれません。しかし今の例としてさような場合の例があるわけであります。
#49
○高津委員 第百二條の私企業からの隔離というところで、「職員は、營利企業を營むことを目的とする會社その他の團體の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら營利企業を營んではならない。」と書いてあるし、「職員であつた者は、その退職後二年間は、その退職前二年間に在職していた官職と職務上密接な關係にある營利企業を代表する地位に就いてはならない。」この規定はわれわれの贊成するよい規定でありますけれども、その次の項の「前二項の規定は、人事院規則の定めるところにより、所轄廳の長の許可を得た場合には、これを適用しない。」これでどうも全部殺してあるように思うのですが、この例外をどんどん利用された場合には、今までのようにあらゆる役所に外廓團體がたくさんできて、官僚の古手がみなそこにこもつて、いろいろ今までのように悪いことをする結果になると思うのですが、これを所轄廳の長はどういう基準に基いて許可を與えるものでしようか、お伺いします。
#50
○佐藤(達)政府委員 こういう地位についてはならいといつているこの第二項の條項については、すでにこの委員會の御審議においても二通りの御議論を拜聽したように承知しております。すなわち、民間からりつぱな人を官界に招聘して、そうしてその人が元のところへもどるような場合にもどらせぬ、出口を止めてしまうというようなことでは、りつぱな人が民間からこつちへ取れないじやないかという一つの御懸念があつたように思います。もう一つは、在職中に散々因縁をつけておいて、そうしていわゆる天降りを策して、退職後有利な地位につくということは、ぜひ禁止しなければならぬという一つの要請と、實は二つの問題を調整しなければならぬことになるわけでありますが、そこはただいま御指摘の、所轄廳の長の許可の場合にどういう基準でやるかということにおそらくなつてくるだろうと思うのであります。そこでただいまにような弊害がないと認められる場合、これは所轄廳の長限りの許可で割合輕易な扱いにする。それからわれわれのおそれているいわゆる天降りということに該當するような場合、これは場合によつては所轄廳の長限りではいかがかという懸念もありますから、あるいは人事院の方に協議をしてくる、そうして人事院が公正な立場からそれに同意した場合に限つて許可をしてもらうというようなことにしてはどうかというような氣持をもつて、この「人事院規則の定めるところにより」という言葉を入れたわけであります。ここのところは相當苦勞したわけであります。
#51
○竹山委員長 では午前中の質疑はこの程度にして、午後は二時から再開いたしたいと思います。
 それから先般御審議を得ました内務省解體に關する法律は、政府から取下げの申入れがありましたので、本日その決定が行われるはずであります。どうか御了承願いたいと思います。
 午前中の質疑はこの程度で、午後は二時から開會いたします。
    午前十一時三十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時二十一分開議
#52
○竹山委員長 これより續いて會議を開きます。
 審議の方法について今後のことに關してお諮りをいたしておきたいと思います。最初に申し上げましたように、重要なる法案であり、また政府はきわめてこれを急いでおるという關係で、委員會としては今日まで全力をあげて委員各位の御精勵によつて審議を續けてまいつておるのでありますが、條文も多く問題が山ほどありますので、質疑はなかなか片づきそうもないのもむりもないと思うのであります。社會の注目も非常に多いことでありますから、この審議を引續いて全力をあぐべく、きようの午後もお願いしたのでございますが、明日は當然休日でありますけれども、まことに恐縮でありますが、明日も午前十時から御審議を引續いてお願いをいたしたいと考えます。一方院内としては少くとも關係のあると考えられる勞働及び財政金融各委員會との連合審査も逐げたのでありますが、なお愼重を期する意味におきまして、院外のこの方面に權威のある、あるいは重要な關係をもつ向き等から意見を參考聽取することをいたしたらどうかと考えるわけであります。でき得るならば、正式の公聽會を開きたいことを委員長といたしては當初から希望をいたしておつたのでありますが、なにしろ政府が非常に審議を急ぎますために、御承知の通り公聽會は成規の手續にきわめて日數を要しますので、この公聽會を開くことを不可能といたしておる、政府の要求によつてそういうことになるようなわけでありまして、やむを得ませんから、實質的には公聽會に準ずるような效果をもち得るような意味での參考人の意見を聽取する計畫をいたしたらどうかと考えます。なお審議を促進する一つの方法として、參議院の方の豫備審査とも密接な關係をもつて進んでまいつてもおりますが、今後もそういうことに努力いたしてまいりたいと考えまして、先ほど參議院の委員長とも十分なる連絡を遂げた結果、今申しました意見の聽取は、兩院の合同審査會で行うようにいたしたらいかがかと考えるのであります。大體の豫定は來週の水曜日にそれをいたしたいと考えます。本日及び月曜日の午前中までにその人選を兩院協議の上でいたしたいと考えますので、委員各位は政黨方面からこの適任の候補者を委員長まで御推薦をいただきたいと思います。できるだけ公平に贊否兩論の立場に立つ人を求めたいと考えますので、さような意味で各方面から廣くお考えいただきたいと思うのであります。御提出をいただたく候補者によつて、月曜日の午前中に大體兩院の豫定者を決定いたしまして、それによつて水曜日に今申す上同審査會を開きまして、そのあと引續いて審査を續けてまいりたいと考えるわけであります。以上の審査の方針につきまして別の御異議はございませんか。
#53
○竹山委員長 御異議ないと存じますから、さよう決定いたします。では引續いて質疑に入ります。受田君
#54
○受田委員 この國家公務員法案の非常に重大であることがはつきりして、公聽會をもつて廣く民間學識經驗者、そのほか各種の勞組團體その他との密接な意見の交換でこれをやるべきであるが時間がないので暫定的なもので廣く意見を聽きたいというお言葉が委員長からあつたのであります。願わくは私は公聽會を設けていただきたいと思つていた一人でありますけれども、しかしそれに準ずる手段がとれることをここで確認して、早速午前中に引續いい質疑をしたいと思います。
 この國家公務員法が非常に大事である關係上、私たちはその審査によほど愼重を要するのでありますが、全文を通じて人事院規則というものが、私が考えるところによると、法律の委任に類するようなところへまで手が擴げられているように思うのでありますが、この點について願わくは各條の人事院規則の政府當局がもつておられる構想について、一通りお伺いしたいと思います。それをお伺いする前に、一應次のような問題をお伺いしておいたらと思います。この法案が憲法の十五條の「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、國民固有の權利である。」云云というこの條文をいかに活かしているかということをはつきりするために、前文その他第一條によるとかいうような方法をもつてその趣旨をはつきりする必要があるのではないだろうかと思いますが、その點お伺いいたします。
#55
○佐藤(達)政府委員 この法案の中に人事院規則で定むべきように規定しております各條項につきまして、若干の時間を拜借いたしまして、われわれの豫想しておるその内容を、すべて洗いざらい申し上げてみたいと思います。
 まず第一は、第二條の各號列擧の中に、十二號というのがあります。それは先ほど御説明いたしました通りでありまして、現業廳の範圍とか、あるいは公團に準ずるもの、調達廳というようなものを指定するつもりであるということであります。
 次に十三號に「これらに準ずる職員で、法律又は人事院規則で指定するもの」とございます。この準ずるものの範圍を明らかにしようという趣旨でありまするが、たとえて申しますならばある委員會に委員というものがあり、專門委員というようなものがおかれているものがあります。こういう場合にこの專門委員のごときは、もとよりこれらに準ずるものということを言い得まするから、さようなものを人事院規則で――法律できめればもちろん別でありまするが、人事院規則で指定することもあり得るということであります。それから一號飛びまして第十五號に「法律又は人事院規則で指定する」云々、とございます。これは宮内府の職員の中で、待從長及び待從と、本號の表に掲げられておりますものに準ずるようなもの、たとえば皇后樣についております皇后宮大夫、それから東宮についております東宮大夫というようなものが、指定せられ得るものと考えます。指定するかしないかは別として指定せられ得るものと考えます。
 次は第二章の關係で第五條のとじ目の邊に「任命の日以前一年間において、」云々とあつて、「人事院規則の定めるところにより、人事官となることができない、」ということがございます。公選による都道府縣の公職の候補者、この公職の範圍、たとえば都道府縣知事であるとか、あるいは都道府縣會の議員であるとかいうふうな公職を明らかにしよう。それからもどつて恐縮でありますが、「政黨の役員」とあるが、この「政黨の役員」というのはどういうものを言うのか、これを明確ならしめようという趣旨でございます。
 次の第六條にあります條項は、宣誓についての規則でございまして、その宣誓文、宣誓の儀式のようなものを行えば、その式の次第というような手續的のことを規定するつもりでございます。
 第七條の最後に「但し人事院規則の定める場合においては、この限りでない。」というのがあります。すなわち事務官であつたものが退職した後一年間は官職につけない。しかし除外例を設け得る。この除外例を人事院規則で定めようというのでございます。この中身となりますものは、弊害のない官職、すなわち純粹な技術的の官職であるとか、あるいは一定等級以下の責任の非常に輕い官職は、除外いたしても差支えはないではないかと考えられますので、これを規則で定めさせることにいたしておるのであります。
 第八條に移りまして、印刷物のとじ目の左に「但し」というのがございます。人事官の二人以上が同じ政黨に屬するようになつた場合には、とにかくどの人かをやめさせなければならない。そのやめさせる場合には、兩議院の同意を經てやめさせるという建前になつておりますけれども、ある場合を考えてみますると、甲、乙、丙と三人の人事官がおりまして、甲の人が黨籍をもつておる。乙、丙はまだ無黨籍であつた。ところが後に乙が黨籍を取得した。ある政黨に加入した。その政黨がたまたますでに甲が所屬しておる政黨であるというような場合には、あとからその黨籍を取得したところの人を、内閣はただちに罷免することができる。一々兩議院の同意を經る必要はあるまい。その趣旨であります。これはさらに追駈けまして、この次の項に「前項の規定は、政黨所屬關係について異動のなかつた人事官の地位に影響を及ぼすものではない。」とあります。これは法律から當然わかつておることでありますけれども、この項を受けての條文であります。
 次は第十二條、ページで申しますと十五ページのとじ目の左に、人事官の定例會議の規定がございます。これは「人事院規則の定めるところにより」云々とあります。これは御推測の通り會議の場所、それを何日おきにやるかどうかというような、會議の運營についての定めをなそうとするものであります。會議の運營と申しましても、ただいま申しました場所をどうするとか、定例集會日をいつにするか。「少くとも一週間」となつておりまして、一週間に三囘あるいは毎日やるというようなことをきめる。それから内部的な運營の事柄は、その條文の一番最後にございます「人事官會議の議事に關し必要な事項は、人事院規則でこれを定める。」この人事院規則で、たとえば議長が缺けたときの代理はどうするか、あるいは議事の手續をどうするか、議事の發表はどうするかというような、普通の委員會の規則と同じようなことが豫想されるわけであります。
 次の條文の第二項に「人事院規則の定めるところにより、地方の事務所を置くことができる。」ということに相なつております。これは先ほども觸れましたように、必要な地に置きます。その場所、その受持の仕事の範圍というようなことが、この條文の内容に相なるわけであります。
 第十九條、十七ページの左の側に「人事記録の記載事項及び樣式その他人事記録に關し必要な事項は、人事院規則でこれを定める。」ということになつております。これも大體御推測がつくと思いますが、記載事項として何をあげるか。これは前に記載事項樣式としてあがつておりますが、それに準ずるようなもの、すなわち調製者、保管者、これをつくる時期というようなものが、こまかくきめられることと考えます。
 それからその裏のページの十八ページの一番右に、第二十條、「人事院は、人事院規則の定めるところにより、職員の在職關係に關する統計報告の制度を定め」云々とあります。これも御推測のつきますように報告の事項、あるいは報告の樣式、報告の時期というようなものが、その内容と相なることと存じます。
 それから左側のページの第二十四條であります。これは附けたりで申しますが「内閣總理大臣の定めるところ」、これは珍しい條文でありますが、ここだけであります。これは業務の状況の報告を人事院からも求めますについて、注文主としての立場から、その内容たる事項、樣式、時期等をきめようというのであります。これは人事院の説明ではありません。附けたりの説明であります。
 それから第二十五條に「人事院規則で指定するその他の機關」これは前囘の御質疑にお答えしたのであります。人事主任官を置かなければならぬという義務づけの規定であります。たとえば各省、總理廳に準ずるような世帶の大きな部局、たとえば、安定本部でありますとか、外務省の終戰連絡事務局、大勢の人數を抱えているような部局というようなものを指定することになろうと存じます。
 それから第二十六條の最後の、主任官會議についての人事院規損云々という條項であります。これも會議の開かれる場所とか、議事の手續をこまごま規定されることと考えます。
 それから職階制につきまして、第三十條第二項に「この法律に定のあるものを除いては、人事院規則でこれを定める。」これは最初の御説明に觸れましたように、この施行細則は省令や政令によらないで、人事院規則で統一的にきめるのだということをうたう趣旨であります。その方に主眼がある條文であります。
 次の第三十一條には、「人事院規則の定めるところにより、職階制の適用されるすベての官職をいずれかの職種及び等級に格付れなければならない。」ということがございます。これは結局分類による格付表というものは、人事院規則の形で明らかに示されなければならないということを言うのと大體同じだろうと思います。また分類の手續、技術的な手續等もここできめられると思います。それからその第二項に再審査についての人事規則云々の條項があります。これを想像してみますと、再審査をかりに定期的にやるとか、随時にやるとか、あるいは再審査の方法をどういう方法でやるとか、それから改訂した場合の改訂そのものも、人事院規則の形で公表するようなことがきめられるものと想像いたします。
 それから第三十三條の第二項に、「根本基準の實施につき必要な事項は、この法律に稲のあるものを除いては、人事院規則でこれを定める。」とございます。これも先ほど三十條について申しましたのと同樣に、むしろ省令や政令で定めずして、人事院規則で統一的にきめてもらうということをうたうことに主眼をおいた條文であります。施行細則の形式についてうたつているというふうに御了解を願つてよろしいのであります。
 それから第三十五條は缺員を生じた場合の條文でありまして、法律または人事院規則に別段の定めのある場合を除いては、任命權者はどういう方法によつて任命してもよろしいという條文であります。ここには「法律又は」とございますが、法律で豫想しますのは、たとえば現在の法令にもありますように、外務省の外局として、終戰連絡事務局總裁という官職がございますが、この官職は外務大臣が必ず兼ねるということになつております。これを言葉をかえて言いますならば、終戰連絡事務局總裁の採用は、必ず外務大臣の兼任という形をとらなければならぬということになつてまいりますから、こういうようなことは法律できめてしかるベきものと思いますが、この人事院規則で定めるものとして豫想されますのは、個々の缺員、個々の官職について一つの基準を設ける。すなわちある官官についてこれこれ以上の數の缺員が同時に起つて、それらの缺員を同時に埋める場合は、全部昇進だけで埋めるということもいかがであろうか。あるいは全部新規採用だけで埋めてしまうということもいかがであろうか。これは人事運營の適正を期する上においてその比率を、何分の一は採用により何分の一は昇進によるというように、きめることが、必要な場合もあろうというようなことは、人事院規則に期待されるところであります。
 それから三十六條に、競爭試驗の但書といたしまして、「人事院規則の定める職種及び等級について、人事院の承認があつた場合は」ということがございます。これは前囘の御質疑に對してお答えしたところでありますが、ある官職、等級を指定いたしまして、選考によるものという指定をする。たとえば一定の免許状を有するものについて、その仕事が比較的機械的の業務であるような場合においては選考だけで濟ます。あるいはタイピストとか、筆耕を主業とする者というような人たちはこれを除外する。あるいはまた先に申しました民間からむしろこちらが三顧の禮をとつて迎えなければならないような職種、等級もあります。そういうようなものを指定するというようなことにならうと存じます。
 その次に「人事院の定める基準」とありますが、これは規定のことではありませんが附け加えて御説明いたしておきます。人事院の定める基準によつて、選考機關が行う。これは各職種、等級ごとに、書面審査でやるか、あるいは面接によるか、それを兩方併用するか、あるいはまたその内容として前の公職にあつた在職の經歴をどの程度に見てやるかというようなこと、あるいはまた面接の場合につきましても、メンタルテスト的のことをやるかというようなこと、あるいは免許状を見せてもらう必要のあるものについては、免許状の提示を求める旨を定めるとかいうようなことがあらうかと存じます。これはいろいろこまごましたことが考えられ得るのであります。
 その次の行に「人事院規則の定めるところにより」というのがありまして、これは從前在職したことのある、そういう經歴をもつた人を再任する場合の規定であります。これで定めます内容として想像されますのは、無條件に從前在職したものを全部拾い上げるということもかえつていかがかという場合もあります。たとえばずつと昔に在職しておつて、長い間休んで役所の空氣から離れておつたという人を無條件に再任することもいかがであらうかということについての條件、すなわち從前の經歴と、遊んでいた期間とを考え合わせて多少の調整を加える、また從前官職を離れたときの原因が、非常に悪い原因であつたというようなことを考慮に入れてこの間の調整をする。これはこの條文にありますように「これを行ふことができる」のでありますから、できる場合と、できない場合があり得るわけです。そこについてのこまかい規則を設けてもよろしかろうということでございます。
 それから三十八條、缺格條項をきめた條文であります。官職に就く能力を有しない者を掲げまして、但し人事院規則の定める場合は除かれるということになるわけであります。これで除かれる場合は、大體臨時職員とか、あるいは肉體的勞務に近い仕事を内容とするもの、あるいはまた翻譯の囑託をやつているというようなものについては、これを嚴重にしばる必要もあるまい、そういうようなこともいろいろ檢討の結果、除外し得るような途を設けているわけであります。
 それから次の四十二條に、試驗のところで、人事院規則云々とあります。これは職種及び等級に應じて行う試驗のやり方であります。ある職種については、たとえば毎年一囘やるとか、時期の問題、それから職種ごとの試驗の程度、それからまた科目、あるいは試驗の出願の手續等、いろいろと考えられますが、さようなことがこの内容に相なろうと思います。
 次の四十四條に同じく受驗資格のことがきめられております。最少限度の客觀的かつ畫一的な要件を定めるについて、その細目を人事院規則をもつて定め得ることにしておるのであります。これで想像されることは、たとえば職種等級のいかんによつては、警察官のような場合、非常なお年寄りでも困るという年齡の制限であるとか、あるいはまた化學の實驗に從事する官職については色盲の人々では困る。あるいは場合によつては醫師の免許状を要する場合もあろうし、そういうことを具體的におのおのの官職についてこまかくきめる必要があろうと思う。その場合を豫想してのものであります。
 それから四十六條に、「人事院規則の定める受驗の資格」という字句がございますが、これは四十四條について申したその資格のことを言つておるのであつて、ここで總説的に人事院規則が出るわけではありません。言いかえれば前の條文で定められた受驗の資格というように御了解願つて結構であります。これは全然實のないものであります。
 第四十七條の試驗の公告の規定があります。「人事院規則の定めるところにより」公告をラジオでやるか官報の載せる、あるいは新聞を利用する、郵便局にビラをはるとかいう、適切な方法を人事院規則できめられるわけであります。
 それから四十八條に、試驗機關の場合について人事院規則ということがあります。これは大體上位の、責任の重い官職については中央の試驗機關で行う、あるいは中位のものはどう、下位のものは場合によつては地方事務所でやつたり、あるいは各省との連繋のもとにおいて試驗機關をきめてやるという事柄がその内容になります。
 五十條に名簿の關係の人事院規則があります。これは名簿のつくり方、これについては、たとえば氏名のほかにどういうことを記載するか。點數は總平均點數を書くか、各科目の總點數を書くかということを規定するはずであります。
 五十四條、名簿の失效の規定であります。「人事院の定める事由」という言葉があります。これはたとえば名簿に載つておりますが、何遍推薦をしてもどこからも蹴飛ばされてもどつてくる。そういう人が上の方につかえているとあとの人が浮かび上る機會がないから、五囘以上不採用になつた人は名簿から落とすとか、あるいは受驗後に本人が資格を失つた場合には落すとか、あるいは試驗がたまたま全部無效であつた場合には名簿そのものも失效させるとか、大體あたりまえのことを規定することになろうと思います。
 それから五十八條二行目に「人事院規則の定めるところにより」というのがあります。これは任命權者に對して、候補者名簿から推薦すべきものの手續であります。本人の氏名、生年月日、住所、あるいは試驗の成績などを備えた書面で任用者に指定してやるというようなことを規定することになりましよう。
 五十九條で條件附の採用の事柄ですが、その條件附採用はどういう人たちについて行うかということ、職種、等級を指定してやらなければならぬ。その職種、等級の指定は人事院規則をもつてはつきり示す。たとえば今の制度で言えば二級、三級程度の中堅層の人と、中級の人たちについてはこの條件附採用を必要とすると考えております。
 それから末項に人事院規則で必要な事項を定めることになつておりますが、どうも本人が勤まらぬという場合、これを罷免する場合は六箇月以内にその旨人事院に通知してやる。お前の方の試驗を通つたけれどもとても通えぬという通知の義務を課す。任用權者の方から通知させるという事柄が内容になろうかと思います。
 それから六十條にある人事院規則は、臨時任用の場合の手續きをきめることになろうと思います。臨時任用の場合、人事院の承認を得るのでありますが、その承認を受ける場合に、それを申請する形式としてこれこれの員數、その理由、あるいは臨時任用を行おうとする職種、等級等を明らかにして申しこんでくれというような形式がきめられることと相なりましよう。
 それから次に「人事院の規則の定めるところにより」とありますが、これは六箇月の期間を更新する場合の承認を求める場合についての手續で、今申したと同じような事柄が内容となると考られます。
 六十八條の未項に、給與簿に關して必要な事柄は政令または人事院規則で定めることに相なつております。この政令がここにあるのは非常に珍しいのでありますが、給與簿の關係は會計法、會計規則の系統の面を一面においてもつておりますから、この面においてはこれは政令事項でありますから、當然政令と書いたのであります。人事院官吏の系統の面におきましては、これは人事院規則の部面としてここにきめたということになりまして、給與簿の形式であるとか、あるいは記人事項あるいはその他の關係だとかいう事柄をこまかく規定されることと思います。
 それから七十一條の能率の關係のところで、二項にある「根本基準の實施につき、必要な事項は」とあります。これは前にたびたび出てまいつたのと同樣に、この根本基準の施行細則は省令あるいは政令によらずして、人事院規則で統一的にきめるのだということをうたうだけの方に主眼をおいておるのであります。
 それから七十四條の第二項にこれと同じ形が出ております。これはみんな同じ韻をふんだ形になつており、その趣旨はただいま申した政令等を排除する目的であります。
 七十五條の身分保障の關係では「人事院規則の定める事由に該當するときは、降給される」とあつて、降給は人事院規則で定める。この降給をする場合は、非常に精密なる規準を必要といたしますから、たとえば成程不良の場合にどの程度の月給を下す。あるいはまた降任によつて、上の等級から下の方の任命外に降任された場合に、今までもらつておつたと同一俸給が、その下の方の職種になかつたという場合にはどういう處置をとるかといういろいろこまかい場合がありますから、これは網羅的にきめなければならぬと思います。そういうことが豫想されます。
 次に七十六條に人事院規則に定める場合を除くとありますが、これは三十八條とここにうたつてあります。その三十八條について先ほど御説明いたしました人事院規則に定める場合は除くのだ、その場合をそのままにここに移しただけでございます。實體はございません。
 それから七十七條の人事院規則の定めるところによる降任または免職でございます。これはその理由を一、二、三號と列擧してありますが、これにはいろいろ程度の差がございまして、比較的程度の重いものは免職にする、比較的程度の經いものは降任で濟ますことに相なるわけであります。もちろんそれの標準がきめられることは一つの内容と相なるのでありましよう。それからたとえば心身の故障のためという場合の認定をどうするか、この場合には必ず専門の醫者に判定せしめた上でなければならないというような認定の手續等も必要であろうと存じます。
 それから第八十條の「前項各號に掲げる」云々とあつて、人事院規則で必要な事項を定めることができるのであります。第八十條のあげております臨時的職員、條件附採用期間中の職員という項については、一應この法律の分限規定から放り出してあるわけであります。しかしそれらの分限について全然放つておくことはできませんから、人事院規則で必要な事項はきめてもよろしい。想像いたしますれば、條件附任命についても病氣の休職ぐらいは恩惠的に認めてもよくはないかということが研究の結果出てきますれば、そういうものを人事院規則で設けてもよかろう、あるいはまた過員を生じたというような場合に休職の扱いをしてもよかろうというような場合、人事院規則できめられ得るのであります。
 それから九十五條にまいりまして、ここにまた「根本基準の實施に關し必要な事項は、この法律に定めるものを除いては、人事院規則でこれを定める。」これも先ほど申したように、この施行細則は省命、政令等によらないのだということを主眼とした表現でございます。
 それから九十六條で服務の宣誓についての規則で考えられますが、これは宣誓の内容でいろいろな職務によつて違いますから、人事院規則で適切にきめる。また宣誓する職員の範圍というものも考られましよう。
 それから九十九條にまいりまして、「法律又は人事院規則の定める條件及び手續」という言葉があります。これは法律できめられる場合があるかとも思いますが、人事院規則の内容として一應申し上げますと、たとえばこれを拒む場合には、政府として必ず閣議にはかつて政府の責任において拒むというような手續を規定する場合があろうかと思います。下の方の役所の長限りで拒んではいかぬ。政府は閣議にはかつてはつきりした態度をきめれば拒むことは許されることもあろうというようなこと、それからこの條件といたしましては、非常に外交上デリケートな關係があつて、どうしても漏洩は困るというような報合、あるいは經濟上々ラトリアムというような關係、そういう考慮を要するような場合ということが條件として具體的にきめられ得ることであろうと思うのであります。これは全體として手續的の事情ということになります。
 それから百一條、これはたびたび申し上げましたから、省略いたします。百一條の第2項「人事院規則」、それから百二條の「人事院規則の定めるところにより、所轄廳の長」これも先ほどしよつちゆう御説明申し上げました。それからその次の項に營利企業の關係で、「人事院は、人事院規則の定めるところにより、株式所有の關係をその他の關係について報告を徴す」これもこまごました株式の銘柄、株數、報告の形式をどうするか、また報告をするときには本屬長官を通つてから報告せよというような事柄があります。
 その次にも「人事院規則の定めるところにより、」がございますが、この場合には、適當でないと認むるときには、人事院から當該職員に通知するその手續の事柄になります。たとえば本屬長官を經由して、次屬長官に見せて本人に通知するとか、また一定期間に通知するというような事柄が考えられます。
 その次に「人事院規則の定めるところにより、人事院規則の定める期間内に」と二つがございますが、この上の方の「規則の定めるところにより、」は、企業との關係を絶つときにはやはり人事院に知らせてくれとか、また官職を退く者が願書を出したら出したで知らしてくれとかいうことが内容になろうと思います。
 それから百五條に「職員の勤務條件その他職員の服務に關し必要な事項は、人事院規則でこれを定めることができる。」とございますが、服務條件として考えられますのは、たとえばなるべく役所の近所に住まえとか、役所に遠い所に住んでおつて勤務に差支えるような場合には本屬長官に申し出てもらいたいとか、旅行をする場合は一應本屬長官の方に申し出て許可を得るとか、手續をそてくれとか、賜暇の場合はどうだとかいうような事柄が内容として考えられます。そしてこれは割合廣い形になつておりますから、特に第二項を設けて「前項の人事院規則は、この法律の規定の趣旨に沿うものでなければならない。」ということで法律でさらにしばつておけるわけであります。
 それから附則にまいりまして第一條の末項の「法律又は人事院規則」、これは先ほど竹谷委員のお尋ねに對してお答えしたところで、すでに書きておると思いますから省略いたしたいと存じます。
 それから第二條の終りに「法律又は人事院規則」とございますが、これは臨時人事委員會のこまかい事柄についての内容を、これに豫想しておるわけであります。
 それから第九條に、人事院規則の定めるところにより試驗又は選考に合格した者とみなすというようなことが書いてありますが、これもたしか前回指定する日において指定するということを申し上げたいと思いますが、官職毎に切替えの日が違つてまいりますから、その切替えの日において切替えに該當する官職を押えまして、この官職に在任しておる者は今度の新しい官職に任命されたものとなるという該當關係、それから舊の職と新しい職との該當關係、またどういう種類の試驗に合格したものと見るとかいうことを、一々こまかにきめなければならぬと存じます。
 それからまた十一條に同じようなところがございます。人事院規則の定めるところにより臨時的職員に任命されたもとのみなす。これはやはり舊の職と新の職を比較して、この職に現在おる者はこの新しい職の臨時職員となつたものとみなすというような該當關係を定めなければなりませんので、それをここできめようということであります。
 それから十三條の特例の關係におきましては、先ほど受田さんでありましたかに對して、一應お答えしたのでありますが、重要事項は法律を要する。殊に現在檢察官、裁判所職員等については法律でできておるものがあるということを申しましたが、それでは人事院規則としてどんなものが豫想されるかということが一應考えられるのであります。どうも大したことは想像できませんが、たとえば在外公館の職員について人事記録を正しくきめておく。あるいはまた在外公館の職員について一々人事院の方へ報告をするということは不可能でもあり、必要でない場合もありますから、そういう小さな特例ならば人事院規則できめても差支えないではないかということを――實は強いて考えるのでありますけれども、考えるのであります。
 それから十四條の經過的特例につきましても、先ほどお尋ねがございました、休職期間の計算關係等はどうなるかということが問題になろうと思いますが、今さしあたつて豫想されるものは、十四條の關係では大してございません。
 以上たいへん長い時間をとりましたけれども、一應われわれの今考えておるところを申し上げればさようなことでございます。
#56
○受田委員 非常に詳細にわたる御説明をいただいて大體了承いたしました。それで今質問した中に、二番目の項としまして、憲法十五條の趣旨の則つてこれを制定するというような意見の字句を、前文かまたは第一條にか挿入する必要はないでしようか。お伺いします。
#57
○佐藤(達)政府委員 憲法に直接つながりをもちますような法律については、同樣な問題があると思います。勞働基準法なんかにしても、實は問題になり得る事柄であろうと思うのであります。一々法律の表に書くまでの必要はないと思うのであります。それではどこにそういう趣旨が現われているかということは、結局この憲法の十五條の問題、ただいま御指摘の選定罷免の權利、それと國民全體の奉仕者であるということが十五條の本體であろうと思うわけであります。そこで國民固有の權利というものは、この選定權、罷免權の根源が國民に發するという趣旨であることは、前囘申し上げた通りであります。これはこのすべての條項が民主的に運營されなければならぬ。殊に第一條にも、「民主的な方法で、これを選擇し」というような言葉にもうかがわれますし、その他この法律全體の精神というものがこの十五條に則つておるということは當然であろうと思います。それから全體の奉仕者であるというようなことも、服務の基準等におきましては特にはつきり掲げておりまするし、この二つの面を總合して考えますれば、ただいま受田委員の仰せられました趣旨は、この法律案の全編にみなぎつておる。むしろこの法律案全體がこの精神を示しておるというふうに申してよろしいのではないかと考えます。
#58
○受田委員 一應私の考えておる事柄をお尋ねして、しかる後に總括した答辯を願いたいと思うのでありますが、三十六條、先ほど人事院規則の内容をお伺いしたのでありますが、ここにありまするところの「前項但書の選考は、人事院の定める基準により、人事院又はその定める選考機關が、これを行う。」この選考機關の構想として各廳の人事委員會のようなものが考えられてあるのかどうかお尋ねしたいのです。
#59
○佐藤(達)政府委員 正直に申し上げまして、この選考機關はこの人事院のできました後において、人事院がその知能を集中いたして、適切なる選考機關を定めるものと思うのであります、でありますから今ただちに選考機關の顔ぶれがこうなるということを豫測することはできませんが、ただ大きなわくといたしまして、たとえば中央の責任ある部署の役人の選考については、中央の人事院のおひざもとの選考機關が行う。あるいは地方の割合に責任の輕い部署におる人たちの選考については、地方の出先でしかるべき選考機關を取りまとめて、そこでやつてもらうというような行き方に相なろうと思います。その程度お答えすることに止めるほかは、ちよつとないわけであります。
#60
○受田委員 ただいまの問題で選考の内容ですが、どういうようなものを選考するか、先ほどちよつとお伺いしたのでありますが、この中に含まれておるもつと具體的な内容をお伺いしたいと思うのであります。
#61
○佐藤(達)政府委員 これはいろいろな職種、等級によることと思います。たとえば例をある省の局長級の人について考えてみますと、まずその選考の方法としては、その人の精密なる履歴書というものが、どうしても必要な要件となると思うのであります。それからその人が過去において著書を出したということの業績があれば、それを證明する著書のようなものをとつてみる。それからまた實際その人の人柄というものを見るためには、やはり面接を必要とする場合もあろうという場合には、面接による選考をそれに加味するというような方法、そういう種類の方法が考えられます。それからさらにまた違う種類について言いますならば、たとえば技術的の職種に屬するものであれば、醫者の免許證を出させ、そしてその經歴を調べて、それを合わせてみて採用をきめるというようなことになりましよう。また場合によつてはメンタルテスト式なことをやるという場合もありましよう、これはいろいろな場合があると思います。
#62
○受田委員 今の選考機關のところで、どういう人を入れるか、たとえば官公廳の勞働組合の代表を入れるというようなことも考えるということ、これはまた後ほど具體的に進められるときになつてわかるのでありますが、今はそこまでは……。
#63
○佐藤(達)政府委員 今のところは何もそういうところまで考えておりません。ただ今の選考機關として現在も一種の選考をやつておるわけでありますが、たとえば技術者の選考の場合であれば、その技術の方の專門家が必ず加わつてもらわなければなるまい、そういう程度のことを考えておるわけであります。
#64
○受田委員 六十三條の「職員の給與は、法律により定められる給與準則に基いてなされ」これでありますが、これはたとえば勞働組合の團體交渉權を否定するというようなことにこの法文がなるようなおそれはないか。特にその次の「これに基かずには、いかなる金錢又は有價物も支給せられることはできない。」というようなところから、いささか不安を感ずるのであります。
#65
○佐藤(達)政府委員 その點は現法の法制のもとにおけるとまつたく同樣でございまして、現在におきましても官吏の給與法規というものがありまして、またそれに豫算が一つの條件として加わつておるわけであります。そしてここに團體交渉というものが行われておるわけであります。この邊は同じわけであります。
#66
○受田委員 七十二條、職員の執務に關する項でありますが、この勤務成績の評定は、だれが、どんな方法でしようとするのであるか。民主的な委員會制度のようなものをもつべきではないか。任命權者とか上司だけで獨斷でやるというようにならないか。その點をお伺いいたします。
#67
○佐藤(達)政府委員 これは上司がひとりぎめでやつてしもうようなことでは、またいろいろな弊害が考えられまするから、そういう懸念のないような方法を相當注意して考えなければならぬものと思つております。あるいは少くとも二、三人で相談してやるとか、上司がきめたにしても、特定の公示をするということはよほど勇氣を要することだろうと思いますけれども、何かそれに似たような方法はぜひ考えられなければならぬというふうに考えております。
#68
○受田委員 八十五條、勤務條件に關する行政措置の要求問題ですが、「職員は」というあの職員という内容はその次の要求するところの事柄と關係するのでありまして、個人でもよい、團體でもよいという意味か、または個人であつて團體ではないという意味か、それをちよつとお伺いしたいと思います。
#69
○佐藤(達)政府委員 これは個人としていく場合もありましようし、團體の代表者という意味で職員が出ていく場合もあると思います。
#70
○受田委員 八十七條にはいりまして、「その他の事項については、その職員の所轄廳の長に對し、その實行を勸告しなければならない。」この文章でありますが、これについてたとえば教員の場合でありましたならば、府縣立の學校、公立學校の教員は地方長官の監督を受けておる。そういう際に人事院が文部省を抜きにして、ただちに、府縣知事にその勸告をすることができるかどうか、こういう問題であります。
#71
○佐藤(達)政府委員 これは要するに適當な行政上の措置を行う責任と權能をもつておる人に勸告するということでありますから、文部大臣の場合は文部大臣にまいりましようし、地方府縣知事である場合においては政縣知事にいく場合もありましよう。その行政上の措置が行われるについての責任者、それがすなわち言いかえれば所轄廳の長ということに相なるものと考えております。
#72
○受田委員 最後に附則第九條によりまして、この「人事院の指定する日において」云々、ここでこの一定の職階以下のそのときの在職職員に對して大幅の昇任試驗のごときものを施行して、現在非常に不均衝になつているのを是正するというような意思をおもちではないか。たとえば學歴そのほか經歴等で相當な差異がある。それが切替えられたる時機において、一通りの不均衝の是正策を講ずる必要はないかと思うのでありますが、それをちよつと伺いたいと思います。
#73
○佐藤(達)政府委員 理想としてこれは官界の建直しを意圖しており法案でありますから、できるならば全部一新して出なおしをしていくというのが、極端なことでありますけれども理想であろうと思います。しかし一方において、この間ちよつと申しましたように、大變な數字の大量の職員がおるわけでありまして、その人たちについて全部一遍濾過機を通して濾過をし直すということは、技術的にみてとうてい不可能なことで、はつきり不可能と申し上げてよろしいと思いますが、それのみならずそれらの多數な人たちに對してこれは非常な不安動搖を與えるであろうと思います。それらのことを勘案いたしますと、その結果行政事務に對するその動搖に基く行政事務阻害というようなことも考えられますし、これは大問題であると思うのであります。それはともかくとして、とても技術上の問題としても不可能であろう、そういうようにお答えした方がいいと思います。
#74
○受田委員 一應それで終ります。
#75
○高津委員 本案五十五ページ、百二條についてですが、職員は、商業、工業または金融業その他營利を目的とする私企業を營むことを目的とする會社その他の團體の役員、顧問もしくは評議員の職を兼ねてはならない、それはわかりましたが、みずから營利企業を營んではならぬという意味は、妻の名義で營業をしておつて、その妻の相談に與かり、顧問となり、參謀となるというようなことは許されないのですか、その點を伺いたいと思います。
#76
○佐藤(達)政府委員 御指摘のような場合を考えますと、かりに妻の名義の場合はいかぬと書きますと、伯父の名義にする、子供の名義にする。脱法を考えますとなかなか智慧のある人が考え得ることでありましようから、いろいろな手があると思います。これは大きな精神を打出しまして、みずからというのは自分の名義で、これはそうならざるを得ないと思います。そのあとの脱法行為はこれはあくまでも脱法行為であるというように、この法律としては考えておるといえことになると思います。
#77
○高津委員 公務員の待遇を非常によくしてある場合は別ですが、わが家で煙草屋とか、八百屋とか文房具店とか家具店とか、何でも奥さんがやつておる、その状態は許すわけですか、待遇をよくしてやらなければ奥さん子供は家でやつてもいいわけでありますから、それは許すのですか。
#78
○佐藤(達)政府委員 結局脱法という言葉の意味になりましようが、脱法というのは悪い動機からということになります。從つてその純眞なというか、たれがみても納得し得るような動機というものは別にあるだろうと思いますので、その場合場合の具體的な判定にまつほかないではないかと思います。
#79
○高津委員 やはり一家で家族の者がそういう仕事をしておれば、相談に興かるということは普通のことであつて、その判定は非常にむずかしいと思うのですが、そこをどう裁かれるのでしようか。
#80
○佐藤(達)政府委員 本人がやつたのと實際上同じことであるが、その百二條を逃れるために、形式だけをたれかの名義にしたといえような場合は、私は脱法という言葉で言つておるしでありますが、そうでないほんとうの、別の觀點からみて正しい、もつともだと思われるような場合については、もちろんこの條文は觸れておるのではないと思います。
#81
○高津委員 第百三條の職員が報酬を得て、營利企業以外の事業團體の役員顧問もとくは評議員の職を兼ねるためには、所轄廳の長の許可を要する。他の事業に從事し、もしくは事務を行うにも所轄廳の長の許可を要する。この他の事業というのはどういう意味でありましようか。
#82
○佐藤(達)政府委員 これは恐縮でありますが、ちよつと正誤がございます。御質問については關係はないと思いますけれども、「評議員の職を兼ね、その他の」となります。要するに上の方にありますのは、「營利企業以外の事業の團體の」と、そこに「の」の字が正誤ではいつておりますが事業の團體役員、顧問もしくは評議員の職を兼ねるという形によつて、他の事業に從事する場合、それからその他そういう役員、顧問、評議員という形でなくても、およそ他の業務に從事するというときにはというこになりますから、おそらく御質疑の趣旨は、何でも他の事業に報酬を得て從事するときには許可を得るのかという御質問だろうと思います。よけいな正誤のことを申し上げて時間をとりましたが、これは前から、たとえば政治關係の役員となるとか、政黨關係の役員に關する條文などで申し上げましたような、一つの根本基準といいますか、すなわち專任公務員として職に從事しなければならないという、その一つの基準に對する抵觸關係をもたらす事柄でありますからして、これは所轄廳の許可で適切な手續をとるという趣旨で、現在の服務紀律においても、こういう他の事業を報酬を得てやる場合には、必ず本屬長官の許可を受けなければならぬという建前になつておりますが、それと同じ趣旨であります。
#83
○高津委員 百五條は「職員の勤務條件そり他職員の服務に關し必要な事項は、人事院規則でこれを定めることができる。」となつており、今御説明を聽いたのでありますが、勞働條件というのと勤務條件というのはどう違うのでしようか。
#84
○佐藤(達)政府委員 むずかしいお尋ねでありますが、ここで勤務という言葉を使つておりますのは、むしろ公職の職務という面をクローズアツプいたしまして、その職務を遂行していく面からの條件ということであります。でありますから勞働條件という言葉と、あるいは場合によつては同じ事柄を、一つの面と他の面からとらえたということになり場合もあるかと存じますけれども、この押えている面は、あくはでも公職という方面からくるその職務の遂行についての面を押えての勤務ということに、御了解願つてよろしいと思います。
#85
○高津委員 そうすると勤務條件という中には、もちろん出勤時間であるとか、勞働時間などが含まれておるわけすね。
#86
○佐藤(達)政府委員 さしあたつては先ほども例に申し上げましたように、それは實は考えておらなかつたのであります。これはむしろ勞働基準法の方の系統の問題として考えておつたのでありますけれども、これらの調整關係は、勞働基準法と申しますか、勞働關係の憲法の條文があるのでありますが、その精神のもとに何らかの形できめられることになります。實はこれできめるということは考えておりませんでした。
#87
○高津委員 それならば職員の勞働時間を含む勤務條件その他の職員の服務に關し、必要な事項は人事院規則でこれを定めることができると言えば、勞働基準法を無視したようなことにならぬでしようか。
#88
○佐藤(達)政府委員 これは法制の一つの型と申しますか、いわゆる一般法というものがありまして、その一般法の特例を他の法律でつくつて、すなわち特別法としてその特例をつくるような場合は、もとよりその事柄を具體的に法律自身で取上げなければ特例にはならないと、私自身考えております。從つてこういうように漠としたような書き方で、他の法律の特例が含まれるとは、夢にも考えておらぬわけであります。――今勤務時間の御質問がありましたが、ちよつと私氣にかかることがありまして、先ほど徹底しないお答えをしたと思いますが、これはやはり勤務時間というようなものもこと人事院規則で定められ、勞働基準法のわくの中で定まつておるというふうにお答えしておきます。
#89
○受田委員 續いてお尋ねいたします。三十八條の五號に「日本國憲法施行の日以後において、日本國憲法又は」云々とあつて、ここに「政府を暴力で破壊することを」ということで、一昨日法制局長官からこの「暴力で破壊」の内容を、大衆の壓力により非合法的な手段でというお言葉があつたように思いますが、そうすると去る二月一日のゼネストの場合において、官公職員組合が、勞調法で非現業廳の職員として禁止されていた罷業を斷行するというような問題は、大衆の壓力で非合法的な手段というあのお言葉に含まれるや否や。今後こういう問題が起つた場合に、それを全面的に拒否するような態度をとつておられるかどうか、お伺いしたいと思います。
#90
○佐藤(達)政府委員 大衆の壓力で非合法の力でと私は申し上げたつもりはございませんので、この暴力でというのは非合法の力でという意味でございます。その非合法の力にはあるいは個人の大きな力もありましようけれども、大衆の壓力というものもある。これは別の面の問題でありまして、暴力でという定義は、非合法の力であるとお考えおきを願いたいと思います。今二・一ゼネストというのを例に引いてのお尋ねでありますが、この第五號はこの間もちよつとふれましたように、こういうことを主張する政黨その他の團體、その政黨なり團體なりの性格がそういう性格のものであるということをうたつておりますが、二・一ゼネスとの例はそのまま直接にこれにあてはまつてこないということが、申し上げ得ると思います。
#91
○受田委員 官公職員に罷業權が與えられてない。その與えられてないものを實施するということは非合法的なものでありますが、今後は官公職員のストライキは全面的に拒否される。こういうものから出たものは採用しないという内意が含まれましようか。
#92
○佐藤(達)政府委員 この條項にありますようなことを主張する政黨その他の團體を結成したり加入したもの、その主張する政黨その他の團體というのは、一體どういうことを言うのかという點を申し上げればおわかりと思います。たとえば政黨の綱領の中に、大いに政府を暴力で被壊すべしというようなことを祕密綱領に揚げる。あるいはたびたびの團體行動によつてこれを願みると、あらかじめ暴力行為を揚げておるのと、ちつともわからないという團體の行為と考えておりますが、個々の人の集まりの行為がどうだということは、實はこの場合にはあてはまらぬのであります。
#93
○辻井委員 これはさきに高津君から一應御問題が濟んだ點なんですけれども、もう一應御参考までに承りたいと思います。第百一條の三項ですが「職員は、政黨その他の政治的團體の役員となることができない。」これはもう質問が濟んだそうでありますから、くどくは申しませんが、黨へ入いることが自由であれば、いきおい、たとえば一つの役所に相當多數の黨員ができるというような場合に、連絡のために支部の職員を兼ねるというようなことが、實際合黨加入が認められる以上はこれは必要なことで、もしそれが認められぬと、ほとんど黨加入も否定されるのと同じような結果になるのですが、それがつけないということは非常に苛酷ではないかと考えるのですが、どういうふうにお考えになるか。それからまたアメリカあるいはイギリスなんかではどういうふうになつておるか。私外國のことは一向にわからぬので、おわかりになつておりましたら、参考までにお聽かせ願いたいと思います。
#94
○佐藤(達)政府委員 この政治的團體の役員に對する就職の禁止というものは、これは前に申しましたところと違つた言葉で表現する能力はもちませんので、同じことを繰返すことになるかと思いますが、要するに公務員としては、専心わき目もふらずに、その仕事を天職としてそれに勵まなければならないということと、もう一つは政治的の色がついているというようなふうに、一般の民間から色めがねで見られますと、その人のやる行動がいろいろ誤解の的になるというようなことをおそれての條項でございます。政治的團體のただ黨員になつておられる分には、黨員として別段お忙しい仕事をお受けもちになるということもありませんし、また政治的の活動の面もそうはでにはないであろう、ただ役員ということになりますと、相當の責任のある地位でありまして、役所の仕事の方もおろそかになりがちてあろうし、また政治的の動きという面が非常に濃厚になつてきはしまいかということをおそれての條項でございます。
#95
○辻井委員 もう一應突き進んでお尋ねしたいのですが、この法律が制定されると、自治體にもやがて適用されるいうふうなお答えがあつたそうですが、またそうあるべきだと思いますが、ところが實際問題として自治體では、たとえば私京都ですが、京都市の職員なんかのうちに、この春の選舉に立つて當選して府會議員を兼ねておるものが何人もあるわけです。從つて議員に出ているくらいですから、もちろん役員にもなつておるわけであります。それからもう一つは前の項目の、「職員は、人事院規則で別段の定をした場合を除いては、公選による公職の候補者となることができない。」これは現在事實行われておるようでありまして、春の選舉にも何人も立ちましたが、みな一應辭表を出して、休職の形で選舉をやつて、當選した場合にまた復職をする。もちろん市の職員は市會議員を兼ねるわけにいかぬので府會へ出ていますが、選舉後また復職をして、支部の役員も兼ね、職員も兼ねておるというわけになつておる。もしこの法律が制定になり、そうして自治體にまで擴大されるということになると、現在そういう地位におるものはみなあるいは公職の方を辭職するとか、あるいは支部の役員をやめるとかいうことをしなくてはならないようになるのですけれども、現在においても別に大した支障もなしにやつておりますし、ただ役人だけが實際わき目も振らずに公職に專念しなくてはならぬということもどうかと思うのですが、實業界においてもやはり專心やらなくちやならぬわけですから、その職務に差支えない範圍でやり得ることなら差支えないのではないかと思いますが、重ねてお伺いしたいと思います。
#96
○佐藤(達)政府委員 自治體にも適用されるというお話がちよつとありましなが、それは自治體の職員、すなわち府縣あるいは市町村の職員、いわゆる今公吏といわれている人たちのこういう採用分限等の規定をどうするという問題は、これは別問題でありますということを先にお答えしたのだありますが、今のお尋ねの趣旨を私少し取り違えているのかとも思いますが、今のお尋ねの趣旨は、官吏が自治體のたとえば府會議員を兼ねているというような例でありましたでしようか。たとえば大阪府の吏員で政黨の役員を兼ねている人がある。その兼ねている人は、大阪府の吏員のお話でありましようか、官吏の場合でありましようか。そこのところはちよつとはつきりいたしませんので……。
#97
○辻井委員 今例にあげましたのは、自治體の公吏、京都市の吏員が京都府の府會議員をかねておるわけです。もちろん現在も同一自治體の議員になれぬことになつております。
#98
○佐藤(達)政府委員 わかりました。そうしますと、最初の自治體の職員、すなわち今公吏と呼ばれているそういう人達の身分等に關する法規をどうするかという問題に歸著すると思うのであります。私どもはそういう種類の、すなわち專心その職浪に從事しなければならないという原則は、およそ國家に奉仕している者であろうと、自治體に奉仕している者であろうと、これは共通の原則ではないかと思うのでありますけれども、前にもたびたび申したと思うのでありますが、自治體というものは何分自治權というものを憲法でも保障されてもつているのでありますから、その自治體に使用されている人たちのそういう關係の規律を、國家がちようど自分の職員について公務員法をきめているような態度で金縛りに自治體の方の職員を國家がきめて縛つてよいかどうか。ある程度は自治體で適當なる定めをしてもらうべきではないか。そこの境目の問題がいろいろむずかしくて、具體的の事項についてのどうというお答えは實はできない現在の段階にあるのでありまして、精神は先ほど申しましたように、その勤務の相手方がどこであろうと、同じ精神でいくベきような性質のものと思われるが、いかがでございましようかというようなことのお答えになると思うのであります。
#99
○高津委員 政府各省の本省においても、またその出先機關の官吏の中にも、私の屬している社會黨の黨員になつている人が、同じ役所の中である程度數がまとまつたところがありますが、そういう場合に會合の通知などをするのに世話人をきめるというようなことまでも、やはりこの法案は禁止しているのでしようか、お伺いします。
#100
○佐藤(達)政府委員 これは結局役員という範圍がどういう範圍のものを指すかという定義の問題におそらくなると思うのであります。これはいづれ政黨法というようなものができますれば、おそらくその役員の範圍というものもはつきりするのではあるまいがというような氣持をもつております。非常に末端の方の一つの職務を擔任している人たちがすベてこの役員になるというところまでは、これは考えておらぬのであります。
#101
○受田委員 百一條の問題ですが、この場合「これらの行為に關與してはならない。」ということになりますと、たとえばある特定の官吏の代表者を直接立候補はしないけれども、選擧資金のようなものを寄附してそれを應援するというようなことが全然できないというようなことになりますか、それとも個人的な行為でそれを應援するというようなものは認めるのかということと、もう一つは教員の場合は、これは今日の法規で立候補を禁止しておらず、また政治運動を禁止していない關係上、全國に多數の縣會議員、市町村會議員となり、現職の教員のままで、現在政治に携つている者がすこぶる多數おる。このすこぶる多數いる者の實績もまだ見ていないで、ただちに法規を變改してこれを禁止するというようなことになりますと、あまりにも法令の朝令暮改を來たすようなおそれがある。これは全國的な問題でありますし、また法規の權威にも關するものと思いますので、いま一度お伺しておきたいと思います。
#102
○佐藤(達)政府委員 百一條の一項の關係の「關與」という言葉についての御質疑がございましたが、これは今の寄附金を求めるについて、あるいはまた寄附金を受領するについて斡旋行為をしたり、あるいはその取次をするというようなことは、この「關與」という言葉の中にはいるというふうに考えております。
 次の現在の公務員である人が現に公選による公職を兼ねておるという問題につきましては、この法律が適用になつた場合にただちにその地位と申しますか、公専による公職の方の地位を失うかどうかというようなことはここからは出てまいりません。それは候補者となることの方の面を押えただけでありまして、兼任の面はほかの立法なり何なりの方できまつてくるものだと思うのであります。ここからはただちに公職の方を退くということは、形式論であるけれども出てこないのではないかというふうに考えております。
#103
○竹山委員長 それでは本日はこの程度で散會をいたします。先ほど申上げたように、明日午前十時から引續いて審議をいたしたい。なお高津委員その他からの御質疑も出ましたように、給與の問題が相當關聯し裏づけになることと思いますから、明日は大藏省の給與局からも來て給與の現況についての説明を求めたいと考えております。
 ではこれで散會いたします。
   午後三時五十四分散會
ソース: 国立国会図書館
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