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1947/08/21 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 水産委員会水産関係法令整備のための小委員会 第2号
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1947/08/21 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 水産委員会水産関係法令整備のための小委員会 第2号

#1
第001回国会 水産委員会水産関係法令整備のための小委員会 第2号
  付託議案
○委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月二十一日(木曜日)
   午後一時三十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(江熊哲翁君) それでは只今から水産関係法令整備のための小委員会を開催いたします。本日の委員会は、実は小委員会結成後初めての会合でありますので、今後この小委員会の運営について、更に又現在最も問題になつておるところの漁業法の改正、漁業協同組合法等の問題について、皆樣の忌憚のない御意見を承わり、本会の運営をして最も効果あらしめようと考える次第であります。
 從いまして、本日はできるだけ皆樣の御忌憚のない御意見を承わつて行きたいと思うわけでありますが、いかがでございますか。
#3
○青山正一君 只今小委員長からいろいろお話を承わつたわけでありますが、現在の状態を見まするに、この水産廳の問題も一應白紙に返つて、初めからやり直すというやうなことになつたとは言いますものの、まあいろいろな角度から考えて見ますと、早急に実現も困難の模樣だし、それから價格の問題も、昨日物價廳の第二部長から報告のあつた通り、これも今明日中に発表になるわけですが、果して資材の裏付けのないのに、たとえ價格を二倍にしても、或いは三倍にいたしましてもやつて行けるかどうか、これも亦一つの残された問題であろうと、まあこういうふうに考えております。又集出荷とか、或いは又配給の面におきましても、今議会中には解決しなければならん立場にありながら、これもはつきりした目安が立つていない。その外或いは金融の問題とか、或いは信用の問題とか、それから漁港、漁船の問題なども、こういつた事柄は、まあ参議院におきましても、衆議院においても、外の常任委員会とは比較にならん程の努力はしておるものの、その努力の結果得たものは、ただ一つとして國民の前に、つまり号にはつきりと現われておるものはない。昨日の朝日新聞の社説ですかあれにも書いてありましたのですが、つまり國民なり漁業者に対してなんと申訳してよいか、誠に歎わしい次第である。こういうふうに考えております。殊に最近系統機関である中央水産業会なり、或いは各道府縣水産業会なり、又はその下部組織であるところの漁業会なりが、丁度この農業協同組合法と殆ど同じ行き方である漁業協同組合法の施行と同時に、急角度に一大轉換しなければならんということがまあ予想されるわけでありますが、これも亦いろいろな都合で、漁業法の改正法案と共に今議会に縣けられないというような情ない状態であります。こういうことを行政府自体に任せて置くということ自身に間違いがあると、私はそういうふうに考えております。こういつた二つの法案は、どうあつても立法府の建前から進んで頂いて、後から、これは行政府の案だからというような言い遁れ的なことを言うたり、或いはそういつたようなことを言う卑怯な態度は、少くとも捨てて欲しいと、こういうふうに考えております。殊に実質的に中水なり、或いは道府縣水産業会あたりの事業というものが殆ど停止しておりまして、金融とか信用の事業もストツプされておる段階における、例えば生産者とか、これには勿論資本漁業なども入つておるわけでありますが、それから出荷業者とか、或いは卸賣業者、つまり荷受面、小賣面、配給面、皆が皆複雜多岐な世の中の進み方に現在の状態は非常に苦しみ喘いでおるようなふうであります。何らかの活路を見出さなければ、而も一寸一刻も爭うような立場に現在の状態は追い込まれておるのではなかろうか、こういうふうに信じております。それでこの出荷とか配給の基というものはやはり生産から出て來ておるわけなんですが、その生産の基礎というものを裏付けるところの漁業法の改正問題とか、或いは漁業協同組合法案は、是非とも一つ今議会を通して頂きたい。たとえ通らんまでも國民に申譯できるように、或いは漁業者なり、その他水産関係者に言訳できるように一つ誠意を持つてやつて頂きたい。GHQなどとの関係も水産廳の二の舞にならんように委員長なり、或いは小委員長、それから理事、こういつた責任あるお方達を以て一つ是非交渉を進めて頂きたい。こういうことを一つ初頭に申上げて置きたいとと思います。終り
#4
○水産委員長(木下辰雄君) 只今青山委員の発言にありましたように、現在の系統機関、或いは中央水産業会、並びに縣水産業会というものは、上級團体は今月、或いは來月一杯ぐらいで殆んど大部分の事業はなくなる。経済事業は殆んど終止符を打たねばならん運命に遭遇しておる。そういう場合において、それに代るべき協同組合の法律が出ないということは非常にこれは遺憾なことであります。出るまで團体を存続すれば、收入皆無の團体が徒らに支出のみ嵩んで、遂には破算の運命に陷るという虞れも多分にあります。それで大体與えられた業務が終了したならば、遅滞なく解散するというのがこれは当然の措置であつて三百万漁民に対しても、国家に対しても当事者の業務であろうと私は考えております。そうしてこれに代るべき團体がどんどん出てきて、初めてその事業も行われ、もつと民主的に漁業者の経済機関として水産事業の進展、増産確保に大きな役割を演ずるというわけでありまするが、その新たな團体のできる法案が行政官廳の方ではまだ整備していないということは、行政官廳としても非常な責任であり、怠慢であると私は考えます。併し青山委員がいわれるようにこの國会は立法府であるという関係上行政官廳が出さないからといつて傍観しておるということは、これは立法府としても大いに責任があると考えるので、責任ある水産局長なり次官なり、大臣なりを委員会に呼んで、そうして篤とその辺の見透しを声明して貰つてそうしてこの小委員会はそれに対処する方策を立てねばならんと信じておるのですが、それだけ申上げておきます。
#5
○田中信儀君 只今、青山さんからお話しあつたと思うのですが、右漁業会としては協同組合の設立を待望しておるわけであります。然るに農業協同組合は今議会に提案を見たので、水産業としても、協同組合法の提案を見ないというのは、どういう所に難点があつて、政府が提案せられないのでしようか。木下委員長その間の事情を御承知と思いますから、この機会に率直に、提案できないといふ理由をこの委員会で話して頂きたいと思います。
#6
○水産委員長(木下辰雄君) 私が聞きましたところでは、協同組合法案には難点はない。漁業の改正について、殊に漁業権の問題でまだGHQとの交渉が進んでいない。それがいろいろの面において妥結点に到達していないというのが原因らしいと思います。
#7
○青山正一君 委員長にお聞きしたいと思いますが、いろいろな点というのは……。
#8
○委員長(江熊哲翁君) 速記中止。
#9
○委員長(江熊哲翁君) それでは速記を始めて。
#10
○青山正一君 現在の状態は木下委員長からお話のあつたように、総ての点において漁業或いは水産一般に関する限りの問題は行き詰りにまで來ている訳ですから、この二つの法案を出すことによつてその活路を見出すというようなことになるのではないかと私はそういうふうに考えておる訳でありますから、若し行政府の方でこの次の機会に明日でもあさつてでもいいですが、こちらへ責任者の方をお呼び願つて、現在どういうふうに進んでいるかということを一つお聞き願がつて、その上で立法府としての、詰りこの委員会としての進み方を進めて行つたらどうかとこういうふうに考えております。どちらにしましても、行政府ばかりに委せるべき筋合のものではなかろうかと私は思います。從つてこういう問題は小委員長なり理事あたりが、相当行政府ばかり委せずにこちらの委員会が一つGHQの方へ十分に折衝をやつていただきたいと思います。こういうことを一つ希望として申述べておきます。
#11
○三好始君 当局の方で、今議会にこの特別委員会に二つの法案の提出ができそうにないという見透しを一應つけられたのは、会期が八月末日までということを前提にしてのお話でなかつたかと思うのです。現在の状態では予算の提出が遅れておりますし、会期の延長は必至と思はれますので、努力すれば法案提出に至ることも一應可能でないかとも思うのですが、その辺当局によく事情を質して、できるだけこの特別委員会に提出するように、督励と申しますか、鞭撻と申しますか、一應そういうことに努力してみることが必要ぢやないかと思います。いかがでしようか。
#12
○大畠農夫雄君 法案のことですが、きのうも例の許可の問題で物價廳から見えて、既にこれは関係筋と協定済みだというので、何だかどうも新聞に出る前に、一應議員に先に知らせるという程度の話であつて、何等委員会というものをさつぱり重視と申しますか、認めないというふうに我々は思はれるのですが、今後仮りに政府からそういつた法案が出るといたしましても、まずそういつた押付け的の法案を持つて來て、議員に見せるのではなくして、少くとも我々委員に相当に相談をして民意を反映させるというような法案を作らなければならんと思います。そういう意味におきまして、今後そういう法案ができる際には、特に委員に重きを置いて、勝手に関係筋と協定して、できたものを直ぐさま押付けて、これ以上変更ができないのだと、こういうふうな法案の作り方をしないように、特に委員長の方から政府に向つてこれを要求して頂きたいと思います。
#13
○委員長(江熊哲翁君) 只今大畠君からの御意見もありましたし、委員会としては是非その御趣旨のようにしたいという考えはかねてから持つておるのでありますが、尚青山委員からもいろいろ御意見がありましたし、尚三好委員からも会期の関係上、本國会に提案ができるのじやないかというような御意見もありましたのですが、委員各位の総意もそこにあるようでありますが本委員会として是非とも今國会にこの両案の提案をするということを前提として最善の努力をするということに決定して進みたいと思いますが、いかがでございましようか。
   〔「賛成」と呼ぶものあり〕
#14
○委員長(江熊哲翁君) それでは皆さんの御賛成があるようでありますのでさように決定いたしまして、小委員長は木下委員長とも十分連絡を取りまして、その趣旨に沿うように努力いたす覚悟であります。尚そういう方向に進むといたしまして、この際皆さん特に御意見なり、或いは何かのお考えがありますれば、承つて置きたいと思います。
#15
○青山正一君 その間のことは全部小委員長に一任いたします。
#16
○委員長(江熊哲翁君) 只今青山委員から御意見がありましたのですが、いろいろと小さな事務的な問題もありましようが、一應小委員長に一任せられて、大体において下準備をいたし、更に日を改めて御協議申上げることにいたして差支ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#17
○委員長(江熊哲翁君) それではそういうふうに決定いたしまして、大いにこの両案を今國会に提案するように努力いたします。尚今後皆さんの方においてお心付きの点がありましたならば個人的に御注意、御協力をお願がいして置きます。木下委員長何か他に……宜しうございますか。それでは次囘は追つて通知いたします。本日の小委員会はこれで散会いたします。どうも有難うございました。
   午後一時五十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     江熊 哲翁君
   委員
           大畠農夫雄君
           田中 信儀君
           青山 正一君
   水産委員長   木下 辰雄君
ソース: 国立国会図書館
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