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1947/10/18 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会請願及び陳情に関する小委員会 第1号
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1947/10/18 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 国土計画委員会請願及び陳情に関する小委員会 第1号

#1
第001回国会 国土計画委員会請願及び陳情に関する小委員会 第1号
  付託事件
○秋田縣米代川並びに阿仁川改修速成
 に関する請願(第八号)
○千曲川及びさい川改修工事に関する
 請願(第四十二号)
○黒瀬川並びに中川改修工事に関する
 請願(第四十五号)
○賀茂川改修工事に関する請願(第四
 十六号)
○常願寺川改修速成に関する請願(第
 四十九号)
○最上川災害復旧工事の促進に関する
 請願(第五十一号)
○旭川改修工事促進に関する請願(第
 五十三号)
○霞ケ浦北浦治水工事に関する請願
 (第五十七号)
○最上川本支流の改修工事に関する請
 願(第六十三号)
○吉井川下流改修工事費増額に関する
 請願(第八十九号)
○表六甲山系の治水事業促進に関する
 請願(第九十六号)
○肱川治水工事促進に関する請願(第
 百十五号)
――――――――――――――――
昭和二十二年十月三日(金曜日)國土
計画委員会委員長において左の通り小
委員を選定した
           原口忠次郎君
           岩崎正三郎君
           石坂 豊一君
           平沼彌太郎君
           石川 一衞君
           中井 光次君
           赤木 正雄君
           島津 忠彦君
           安部  定君
           兼松 傳一君
――――――――――――――――
昭和二十二年十月十八日(土曜日)
   午前十時四十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○黒瀬川並びに中川改修工事に関する
 請願(第四十五号)
○賀茂川改修工事に関する請願(第四
 十六号)
○最上川災害復旧工事の促進に関する
 請願(第五十一号)
○旭川改修工事促進に関する請願(第
 五十三号)
○霞ケ浦北浦治水工事に関する請願
 (第五十七号)
○最上川本支流の改修工事に関する請
 願(第六十三号)
○吉井川下流改修工事費増額に関する
 請願(第八十九号)
○肱川治水工事促進に関する請願(第
 百十五号)
○常願寺川改修速成に関する請願(第
 四十九号)
――――――――――――――――
   〔赤木正雄君仮委員長となる〕
#2
○仮委員長(赤木正雄君) ではこれから会議を開きます。
 請願第四十五号、黒瀬川並びに中川改修工事に関する請願。
 請願人武則一水。紹介議員佐々木鹿藏。要旨、黒瀬川は源を賀茂郡志和村虚空藏山麓にある並瀧寺池に発し、下見川と合流、蛇行曲折し、準用河川中川に合流、西條盆地を右折左折して廣平野に出て廣港に流入す。水源山地の地質は花崗岩の風化せる眞砂岩にして、山腹は荒廃し禿裸地多く、一朝降雨時における洪水は多量の土砂を含み、急速に西條盆地の折曲流路を通過するため、護岸堤防等の決潰流失数々にして、被害は年々甚大なり。以上のごとき犠牲を拂いつつある現状なるを以て、当局に要望し、早急改修工事に着手せられたい。
 これに対する政府のお考えを伺いたいと思います。政府委員ではありませんが、内務省國土局の三島河川課長より御説明を願うことにしてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○假委員長(赤木正雄君) 御異議ないと認めます。どうぞ……
#4
○説明員(三島利美君) 黒瀬川につきましては、只今御説明がありました通り非常に荒廃いたしておりますので、今年度におきましても、中小河川の改良工事事業として取上げまして、多少の補助金を交付いたしておるような次第であります。來年度におきましてもでき得る限りこれに大幅な補助金を差上げまして、急速にこの川の改修を完成いたしたいというような氣持でおります。現在縣と連語を取つて研究いたしておりますのでは、先ず五ヶ年見当でこの川の改修を完成いたしたいと思つております。本年度の補助額は僅かに三十五万円の補助しかなくて、これら中小河川は二分の一の補助でありますが、いかほどの仕事もできなかつたのでありますが、來年度は少くとも今年度の七、八倍の補助金の増額をしたいという私共気持でおります。その計画で申しますと、大体五ケ年ぐらいには工事を完成したいという氣持でおります。
#5
○仮委員長(赤木正雄君) 何か御意見ありませんか。……御意見がなければ次の請願に移つて差支えありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○仮委員長(赤木正雄君) 請願第四十六号、賀茂川改修工事施行の請願。請願人水戸幾七。紹介議員佐々木鹿藏。要旨、廣島縣内賀茂豊田両郡の中央を南北に貫流する賀茂川は、その流域に米作を初め肥沃の農耕地廣く、これが水利を掌るは勿論、河口に当る竹原港は、附近商工業の中心地として会社工場尠からず、かくのごとき文化経済上重要な河川であるに拘わらず、小屈曲多く、河床埋り、堤防破損に傾きし地点又少くない。古來しばしば水害を被り、昭和二十年九月の災害のごときは、堤防の決潰個所七十、被害実に数千万円に上り、應急修理はできたが、根本改修に触れていないため、流域の居住者は大雨に至る毎にその悲惨の再來を恐怖する念強き実情で、差迫れる不安除去のため且つは産業振興のため根本的改修を速かに完成せられたい。
 政府のお考えいかがでしよう。
#7
○説明員(三島利美君) 廣島縣のこの賀茂川も先程の黒瀬川同様、非常に流域が荒廃いたしておりまして、殊に昭和二十年の九月の災害は非常に激甚であつたのであります。併しながら予算の関係上、今日までまだ中小河川としての改良工事には着手をいたしておらないのでありますけれども、現状は放つて置くわけに参らないように荒廃いたしておりますので、今年度におきましては廣島縣廳と十分協議いたしまして、中小河川改良費の補助金はなかつたのでありますけれども、災害防除施設費補助というものがありまして、中小河川ほどに至らない、局部的な改良工事でありまして、災害を未然に防止し得るような工事に対しましては三分の一の補助金を交付いたしております。その防災施設費の補助という意味で、今年も若干補助をいたしまして工事を進めて貰つておるのであります。來年度におきましては、私共の方針といたしましては、是非とも中小河川の改良工事をやらせたいというつもりで準備を進めておる次第であります。
#8
○仮委員長(赤木正雄君) これに対する御意見いかがでしようか。……別に御意見がなければ、次に移りまして差支えありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○仮委員長(赤木正雄君) では次に請願第五十一号、最上川災害復旧工事の促進に関する請願。請願人酒田市長本間重三。紹介議員尾形六郎兵衞。要旨、昭和十九年七月の大洪水以來、年と共に災害が累加され、立谷沢合流点下流清川地内より酒田港附近まで約三十二キロ間に、いずれも延長八百メートル乃至千二百メートル程度の河岸決潰十五ヶ所の深傷を受け、濁水酒田港内に流入し、重要港湾としての使命もまさにその機能を失わんとしております。目下内務省直轄事業として、災害復旧工事を進めておりますが、インフレの波は昨今いよいよ高く、その停止するを知らず、物價は今日において倍加し、遂に予算不足を來し、工事は遅遅として挙らず、責を現地当局にのみ負わすべきでないと信じ、ここに予算増額配賦方を懇請し、尚災害復旧を速かに実施されたい。
 これに対する政府のお考えいかがですか。
#10
○説明員(三島利美君) 最上川は最近数年間引続きまして出水の被害を受けております。今年度におきましても、三月から四月に掛けましての春水の、雪融水の被害、去る七月の被害、引続きましての九月の水害、再々の被害を受けておるのであります。これに対しましては、一刻も早く復旧をいたしたいと思つておるのでありますが、未だこれに対する予算の面につきましては十分の解決がついておるとも言えませんのでありますが、その都度予算措置もできる限りのことは講じて來たつもりでありまして、先ず七月以前の災害の復旧所要費は四千六百万円程と私共見ておるのであります。引続きまする九号の災害で千七百四十万円程の被害を受けております。その中七月以前の災害につきましては、現在まで予算措置を講じておりますのは、六百五十万円程はすでに予算が確立いたしております。又九月の災害につきましても千二百四十万円程予算措置を講じております。現場におきましては、この範囲内におきまして一刻も早く復旧をいたしたいと晝夜兼行でやつておる次第であります。今後とも十分迅速に予算の措置を講じたいと思つております。又下流におきましては、運輸省の港湾の関係がありまして、この方とも十分緊密な連絡を取つて復旧工事を急いでおる次第であります。
#11
○仮委員長(赤木正雄君) 最上川は殆んど各所が決潰しております。あれは根本的にやり直さなくてもいいのですか。
#12
○説明員(三島利美君) 最上川につきましては、改修工事を一緒にやりまして、それに対しまする停水施設とかいろいろな関係で十分歩調を合わせることができませず、若干遅れましたような関係で、出水毎に相当程度の被害があつて非常に遺憾に思つておりますが、これにつきましては改修工事の方で十分一つ今後停水関係の施設をも促進したい、かように思つております。來年度以降七ヶ年間程に相当程度の、今後の災害を防げる程度の改修工事を進めて行くという大体予定をいたしております。
#13
○石川一衞君 最上川につきましてお伺いしたいのですが、去る八月、私は最上川上流から下流を視察して参つたのでありますが、中流では非常に工合がよく工事が進捗されているようでありますが、上流には殆んど工事らしい工事がされてなくて、全く原始的のままのような感じを持つております。これは何回も申上げる砂防工事が全くされていない。そして最近あの辺では最上川の上流では濫伐が甚しいので、砂土が皆川に流れ込んで、上流決潰箇所に行きますと、どこが川やら殆んど分らないような状態の所があるのでありますが、あれらにつきましても十分の御考慮を願いたいと思います。それから下流が非常に……この間申上げましたように速かに進捗して頂かなければ漁船が出入り困難だと思います。酒田の附近り決潰場所なども殆んど土砂で埋つておりまして、收拾が非常に困難のようでありますが、あの点につきましても御考慮をお願い申上げる次第であります。御承知の通り最上川の下流は庄内平野として非常な穀倉でありまして、あれが一番大事な所なんです。最上川の改修工事は最も急を要するものだと思いますが、その点を御考慮を願いたいと思います。
#14
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御意見がなければ次に移つて差支えありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○仮委員長(赤木正雄君) では次に請願第五十三号、旭川改修工事促進に関する請願でありますが、請願者田中弘道。紹介議員島村軍次。要旨、内務省直轄旭川改修工事と直接関係ある百間川放水工事は今尚放置せられているので、岡山市小橋町附近の挾隘部は極度に疎通を阻止しているので、昭和九年の洪水時のごときは溢水高三尺に及び、浸水は旭川右岸全域に達したのであります。幸い破堤を喰い止めたのであるが、万一破堤することがありましたら岡山市の旭川西部の全滅は必至でありますので、この際旭川改修工事費を増額し木個所の急速な完成を図られたい。
 これに対する政府の御答弁を願いたいと思います。
#16
○説明員(三島利美君) 旭川改修工事につきましては、現在本川筋の狭隘部を拡張いたしまして、洪水の疎通をよくいたしますると共に、又上流部のあの附近廣範囲に亙ります揚水施設がこの改修工事の附帶工事として残つておるのでありますが、これが非常な大工事でありまして、この方面に現在主として主力を注いでおるのでありますが、來年度におきましては、この百間川につきましても本川筋の工事と睨み合せまして、或る程度の工事に取掛かるような段取りにいたしたいと考えております。この旭川の工事は、今後私共理想的に進めて行くといたしますれば、先ず五ケ年間に完成いたしたいというような目標で、來年度からの予算を編成いたしておるのであります。
#17
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御意見がございませんか。
#18
○原口忠次郎君 旭川でちよつと申上げて置きたいのですが、右岸の方の岡山市内の少しばかり高い所で手を着けていないところがある。あの右岸の方だけは成るべく早く先にやつて頂きたい、こういうふうに考えております。
#19
○説明員(三島利美君) それは確か後樂園のちよつと上流の方の右岸側じやないかと存じておりますが、そうでありましようか。
#20
○原口忠次郎君 そうです。
#21
○説明員(三島利美君) それは來年度の施行個所に入れております。
#22
○仮委員長(赤木正雄君)) 今原口君の御質問の個所は請願の場所と同じでしようか。
#23
○原口忠次郎君 これは全体的のことを言つておるようですね。右岸のことを言つているのですが、全域というのはちよつと私分らないのですけれども……。
#24
○説明員(三島利美君) この狭隘部というのはもつと下の方ではないかと思います。ずつと下の方に狭隘部がありますから……。
#25
○仮委員長(赤木正雄君) 一部だけ残つておりますが、その部分でしよう。私は特になぜあの所を今まで残したのか不思議に思つたのですが……。
#26
○原口忠次郎君 是非あれは急速にやつて頂きたいと思います。
#27
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御質問はありませんですか。……なければ次に移つて差支ありませんか。……請願第五十七号、霞ヶ浦北浦治水工事に関する請願。請願者須田誠太郎。紹介議員詰城安次。要旨、茨城縣下霞ヶ浦北浦沿岸土浦市外百二十ヶ町村民は毎年多少の水害を受け、過去七年間において毎年三万余町歩の收穫皆無の損害を蒙り、食糧確保の使命を完了し得ざる状態にあつたので、十数年來これが対策として水位低下工事の施行を政府に要望してあつたが、戰事中の理由により毎度削除されるところとなり現在に至つた。然るに農林省はこの排水工事の未着手にも拘わらず、湖面干拓を計りたるため、沿岸民をして干拓反対運動を起さしめるに至つた次第である。よつて沿岸住民は急速に洪水位低下工事を内務省の計画通り実施せらるよう取計らわれたい。こういうのでありますが、政府のお考えはいかがですか。
#28
○説明員(三島利美君) 霞ヶ浦沿岸一帶は非常に低濕地でありまして、常に落水の被害に惱み続けておる所であります。又利根川の洪水によりますその逆水を受けまして非常に困つておりますことは政府におきましてもよく認識いたしております。できうる限りこの附近の治水対策は急ぎたいと思つておつたのでありますが、今日までまだ予算化を見るに至りませんでした。來年度あたりからは是非とも何とかいたしましてこれを解決したいと思つております。計画といたしましては霞ヶ浦から御承知の北利根川を経、外浪逆浦に連り、更に常陸川に連つて利根の本川に合するのでありますが、この附近がどうも川幅も狹く又川底もだんだん泥土で埋つております。この川幅を、北利根川、常陸川の川幅を拡げ、文浚渫をいたしまして、そうして霞ヶ浦の水吐けをよくするということを考えておるのであります。先ずこれはいろいろな点から考えまして五、六年は要するのじやなかろうかと思つております。来年度の予算には是非これを予算化したいという方針で現在臨んでおる次第であります。
#29
○仮委員長(赤木正雄君) 利根川問題は非常に大きいのでありますが、この利根川改修と関聯しましてやはり來年度から政府として仕事ができるでしようか。
#30
○説明員(三島利美君) この問題については是非そうしたいと思つて臨んでおります。
#31
○原口忠次郎君 この霞ヶ浦の問題は非常に古くから問題のある所でありまして、今度新らしく利根川の改修計画が立案されると思いますが、その際にやはり霞ヶ浦も更に検討して頂く。そうして利根川本川の開発計画の中へできるなら霞ヶ浦も一緒に入れて頂く。それが私は工事が早くできるのじやないかというような感じがいたします。と申しますのは、今河川課長のお話のように、北利根川あたりを拡張するのが非常に結構なんでありますが、何といいましても銚子の所の利根本川の水吐けをよくしなければならないですから、是非この銚子附近の本川の方も考えなければならないのですから、利根川の開発計画と一緒に綜合計画の中に入れて頂いて、そうして非常に重要なことですから急速に案を立てて行かなければならない。それが私は希望であります。
 それからもう一つこの際私特に言つて置きたいことは、農林省が印旛沼とか霞ケ浦とか、こういうふうないい場所があるからといつて大きな河川改修を無視して開拓事業をやるという傾向が非常に多いのです。農林省のやり方は全國で例えば干拓事業を何万町歩をやる。そういう予算を議会に提出して、そうして取つてその予算の中で勝手に今度は省でそれを決める。内務省のやり方はやはり利根川の改修ならば利根川の改修として議会に出して予算を取つて来てやつておるようですから、その辺のやり方を農林省とよく協議をして頂いてそうして内務省の河川改修に悪影響を及ぼさないようなやり方を是非やつて頂きたいと考えております。農林省は名前を食糧増産ということに借りまして、そうして手当り次第に本川の洪水位低下とか洪水の調節計画とかいうことを無意識にやるということが非常に多いようですから、是非この点は協調して頂きたいと思います。附加えて申上げて置きます。
#32
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御発言ありませんか。次に移つてもよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○仮委員長(赤木正雄君) では請願第六十三号、最上川本支流の改修工事に関する請願、請願人山形縣最上郡新庄町長松田久藏。紹介議員 尾形六郎兵衞。要旨、最上川は、大石田町より上流は最上川上流工事として、立谷沢川より下流は最上川下流工事として、それぞれ國費を以て工事を施行しているが、その中間本支流は戰時中における山林濫伐と洪水その他の被害に因り荒廃甚しいにも拘わらず放置のままである。殊に小國川、鮭川等の沿岸は水害甚だしく地元農民は戰々兢々としている有様である。昨年も貴衆両院に請願して採択されたが、この際内務省より係官を派遣され、徹底的に最上川の調査をされ直轄改修を施行されたい。
 政府のお考えはいかがですか。
#34
○説明員(三島利美君) 最上川につきましては、最近出水の度ごとに或る程度の被害がありまして、非常に私共も憂慮いたしておりますが、その直轄工事の区域が、上流と下流との間にいずれの区域にも所属していないで縣によつて管理されておる部分があるのが事実でありますが、何と申しましても、予算が得られませんので、現在直ちにその中間区域を直轄施行区域に編入するということは見通しがないのでありまして、差当りといたしましては、やはり縣におきまして或る程度の改修計画を樹てられました際に、國といたしましてはできうる限りの補助金を交付いたしまして、その事業を援助いたしたいと思つております。併しながら非常に最上川自体が重要河川でありまして、最近の工事の状況からいたしまして、勿論放つては置けない川でありますので、今後國庫財政の状況とも睨み合せまして、十分調査いたしました上、できうる限り全部を直轄施行区域に編入いたしまして御希望に副い得るようにしたいと思つております。
#35
○仮委員長(赤木正雄君) この小國川、鮭川も直轄にして欲しいという要望らしいのでありますが、あれは現在は中小河川でやつておりますか。
#36
○説明員(三島利美君) 現在中小河川でやつております。
#37
○仮委員長(赤木正雄君) 中小河川でやつておれば差支えないのじやありませんか。
#38
○説明員(三島利美君) 鮭川の方をやつております。小國川はやつておらないのであります。
#39
○仮委員長(赤木正雄君) 鮭川は中小河川施行区域ですね。
#40
○説明員(三島利美君) そうです。
#41
○假委員長(赤木正雄君) そうすると小國川は今後どういう方針でしようか。あれは直轄工事になさるほどの大きな川ではございませんが……。
#42
○説明員(三島利美君) 小國川につきましては今直ちに直轄ということまでは考えておりませんのでありますが、どうしましても本川にやりたい個所が戰事中に沢山ございまして、それをやりましても相当年数を要しますので今直ちにと思つておりませんが、中小河川なんかで縣がやる際には相当考慮しなければならんと思います。かたがた今度鮭川、小國川あたりは非常に災害を受けておりますので、その災害の復旧に全力を注ぎますし、又その際に今後の計画等も睨合せて一つやつて行くべきではないかと思います。
#43
○仮委員長(三島利美君) 別に御発言がなければ次に移つて差支えありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○仮委員長(赤木正雄君) 請願第八十九号、吉井川下流改修工事費増額に関する請願。請願人黒田莊吉。紹介議員太田敏兄。要旨、吉井川下流改修工事は岡山縣和氣町より下流延長四十六キロに及ぶ堤防の大改修でありまして、昭和二十一年度より工事に着手していたのでありますが、その後の物價の高騰により工事進捗せず、このままで放置したならば、出水期には九千町歩の耕地に被害を及ぼすことは明らかであります。この際工事費一千万円を増額し急速なる工事の進捗を図られたい。
 これに対する政府のお考えいかがですか。
#45
○説明員(三島利美君) 吉井川は岡山縣におきまして非常に流域面積も廣く、又地味の肥沃な土地を下流としておりまして、非常な重要な河川であることは私共もよく認めております。今年度は三百万円で工事をやつておるのでありますが、只今お話の通り物價高や何かでいかほども工事が伸びておらず、今年度中に予算を二千万円ほどの増額をして貰いたいという御希望でありますが、財政の都合がありまして直ちにそこまで希望に副い得ないのでありますが、先般單價増に伴いまする予算の追加ということが或る程度ありましたので、重点的に吉井川も取上げまして、若干は單價増の場合の追加予算を考慮した次第であります。尚又來年度以降におきましては、相当大幅に予算を増額いたしまして、一日も早く御希望に副いたいと思つております。何しろ相当の大河川でありますので、今後私共の現在の見通しでは、七八年乃至十年程度は全部を完了するまでに日数を要するのではなかろうかと考えております。
#46
○仮委員長(赤木正雄君) これは本年度に一千万円増して呉れという要望ですね。
#47
○説明員(三島利美君) さような意味じやないかと思つております。
#48
○原口忠次郎君 この河川は私最近行きましたのですが、工費が足らんで、それで工事をやるために堤防の前の竹藪、それからいろいろな雑草をすつかり切取つていよいよ始めようとした、ところが工費が足らんで休む、こういうふうな状態になつております所があるのであります。それで地元民は竹藪や雑草がなくなつたから非常な不安を感じて、仕事はやりたいけれども工費がないということを地元で要望されまして、私も特に呼ばれまして行つて見て來たのでありますが、そういうふうに堤防の拡築をやるために手入れをしたから外の所より危険だとは思えないけれども、そういうふうな場所でありますから、できるだけ一つ増額をさして頂いて、地元民に不安を與えないようにやつて頂きたい、こう思つております。
#49
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御意見ありませんか。なければ次に移つて差支えありませんか。……それでは請願第百十五号、肱川治水工事促進に関する請願。請願人田中紺藏。紹介議員久松定武。要旨、本川出水時の惨状に鑑み現在直轄工事として築堤を施工中でありますが、物價騰貴により今年度予算百二十万円では到底所期の効果を挙げることができませんので、予算を相当額増額して工事の進捗を図られたい。尚明年度以降において(一)上流に洪水調整池を築造せられたい。(二)本流大川、菅田、三善、粟津、白滝、支流内子五十崎天神の各町村地域丙に築堤を施工せられたい。(三)下流狭窄地帶障碍岩盤の切取工事を施行せられたい。(四)河口長浜より粟津村八多喜までの浚渫工事を行われたい。
 これに対する政府のお考えはいかがでしようか。
#50
○説明員(三島利美君) 愛媛縣の肱川は山間からずつと流れ降りまして、伊豫の大洲町という町がありますが、この附近に至りまして或る程度の平原に出ております。それから下流が又非常に平野から急に両方に山が迫まりました狭窄部に出ております。それから海へ入るのでありますが、その大洲町下流の狭窄部が而も非常な緩流部になつております。流れが非常に緩でありますので、治水上から見ますと非常に困難な川であります。そのために狭窄部の上にあります大洲町は殆んど連年水害を受けておりますので、現在といたしましては主として大洲町を救うことと、それとその附近の耕地を防衞するという点に主力を注いでおるのであります。併しながら先程も申しましたように非常な面倒な川でありますので、現在も調査を継続いたしておりますが、只今御希望として述べられました第一点から第四点につきましても、それぞれ調査いたしております。その中で上流に洪水調整池を築造することでありますが、これにつきましても一、二候補に上つておりますダムサイトもあるのでありますが、これは資材や何かの関係からいたしまして、今直ちに実現するということは相当困難が伴うようであります。その外、下流の狭窄部に相当の岩盤がありますので、この岩盤を取拂う、又浚渫を行うということは、でき得る限り近い機会にこの方面に手を染めたい、と思つておりますし、直轄工事の施行区域をここにあります通り延長いたしますることも、予算と睨み合せまして、でき得る限り期待に副うようにいたしたいと思つております。荷今年度の予算は当初僅かに百二十万円でありまして、それに最近追加予算を七十方円ほど取つたのでありまして、これでは到底期待に副うような工事ができませんので、來年度からは相当思い切り予算を増額いたしまして、先ず五ケ年程度には工事を完了いたしたいというような目標を置いておるのであります。
#51
○仮委員長(赤木正雄君) この二の要望は、施行区域を延長して欲しいということになるのですか。
#52
○説明員(三島利美君) はあ、そうであります。
#53
○原口忠次郎君 この肱川の改修工事の現在やつておられる区域が、戦時中の、何と申しますか河川改修の本來の目的でなく、戰時中に迫られて、洪水が度々來ますので、大州附近を救うということのみに専念して立てられた工事と私は思つております。この肱川の全体的の改修工事は、今河川課長が言われた通り上流から下流まで一通り一貫した計画で進まなければいかんのですが、今やつておられる工事は戦時中のために非常に不徹底な河川工事になつております。是非この川については、今河川課長がおつしやつたようにどうしても下流まで一貫した計画を成るたけ早く立てて頂いて、そうして予算化して頂くということが私は非常に大事だと思います。それは、この肱川は殆んど毎年のように災害が大小上つておりますが、併し東一層非常に離れておりますのと、あれは四國にあるためでしようか、割合に世間の反響が薄い、そういう関係で、私は肱川の大州の災害は度々見たのですけれども、これが若しも東京附近にあつたならば大変な騒ぎになるのです。併し四國の片田舎にあるものですから、割に世の中に認められない、こういうふうな状態ではないかと思います。私は日本でこんな洪水の來る所が今まで放つてあるのがおかしいということをたびたび感じたのです。大州の町全体殆んど二階の屋根くらいまで洪水が一遍來たことがあります。ああいうふうに恐ろしい洪水が参りますから、戰時中はその大州の町を救うための囲板みたような工事計画になつておると思いますが、これは是非下流までずつと工事区域を延して頂いて、本來の河川改修工事の目的に副うように是非やつて頂きたい、私はこういう希望を持つております。
#54
○仮委員長(赤木正雄君) 別に御意見ありませんか。先に移つてよろしうございますね。
 請願第四十九号、常願寺川改修速成に関する請願。請願人廣井文作。紹介議員石坂豊一。要旨、常願寺川は水源地立山連峰の土砂の崩壊甚だしく、豪雨の際は泥石混合の濁水の流下により河床が著しく上昇し、附近の地面より八メートルも高い所がある。加うるに急流河川で、特に戰時中重要工場存在の関係上、左岸のみ補強工事を施行したので、右岸民は出水期には戰々兢々としている。内務省では右危險個所には何ら施工なく、著手の工事も更に進捗していない。本年度予算も僅少で休工事も亦止むを得ないと聞いております。このまま放置すれば今後の出水で一万町歩の美田と沿岸幾十万の大衆の水害は必然であります。右のごとき危險極まる現状を御洞察下され、速かに本河川の災害防除工事を施行せられたい。
 これに対して政府のお考えはいかがですか。
#55
○説明員(三島利美君) 常願寺川は只今お話の通り、立山に源を発しまして非常に急流河川で直ちに日本海に注いでおる荒川の中の荒川であります。この請願の要旨の通り本年度は二百七十万円で以て改修工事を続けておるのでありますが、到底物價高に追付きませんので、先般來單價増に伴いまする追加予算といたしまして二百万円ほど追加いたしたのであります。これとても到底十分の工事の進捗を見るわけには行かないのであります。こらほどの荒川でありますので、來年度におきましては、相当大幅に予算を獲得いたしまして、先ず七ケ年程度ぐらいにこの川を一つ完成いたしたいと思つております。初年度分といたしましては、現在まあ私共は五千万円ほど必要ではなかろうかということで來年予算の準備をいたしております。又この川が先程お話もありました通り、戦時中左岸側に重要工場が相当数ありました関係上、左岸の方に主力を注ぎ、右岸につきましては比較的手を抜かれておつたことも事実であります。來年度以降におきましてはさようなことがないように、十分左岸右岸両岸の実情に合うように工事を進捗いたして参りたいと思つております。
#56
○仮委員長(赤木正雄君) 御質問ありませんか。
#57
○原口忠次郎君 私はこの常願寺川の改修工事については何川課長のお説は結構なのですが、私は富山縣の河川についてはこういう考えを持つております。こういうふうな、非常に急流な河川こそ上流に余程大きな砂防堰堤を造つて頂く、そうして平地に流れて來るやつはできるだけ低水になるように洪水を流し出す、こういうふうなやり方を富山縣あたりでは特にお取りになる必要があるのではないか。よく今山を治めれば川は治まるということを方々でよく言われますけれども、私はこれは富山縣あたりの河川には非常に適切である。場所によつては山を治めても平地の川はなかなか治まらないという川がありますので、今河川課長がおつしやつたように五千万円程度で河川改修をおやりになるのは結構ですが、それと同時に上流に是非とも大きな砂防堰堤を徹底的にこういう河川にこそやつて頂きたい、こういう希望を持つております。
#58
○説明員(三島利美君) 只今お説の通り、常願寺川のような荒川におきましては、十分砂防と連繋を取つて参らねばならんことも全くお設の通りでありまして、現に立山砂防には相当の力を注いでおるのでありますが、尚又來年度以降におきましては、この河川改修と十分速撃を取りまして、砂防と相俟つて一つ常願寺川の工事をやりたいという方針でおります。御了承願います。
#59
○仮委員長(赤木正雄君) 外に御質問ありませんか。たければ本日の委員会はこれで閉じたいと思います。別に御意見ありませんか。それでは散会いたします。
   午前十一時二十九分散会
 出席者は左の通り。
   仮委員長    赤木 正雄君
   委員
           原口忠次郎君
           平沼彌太郎君
           石川 一衞君
           中井 光次君
           島津 忠彦君
           安部  定君
           國井 淳一君
  説明員
   内務事務官
   (國土局河川課
   長)      三島 利美君
ソース: 国立国会図書館
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