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1947/12/01 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第8号
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1947/12/01 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 通信委員会 第8号

#1
第001回国会 通信委員会 第8号
  付託事件
○電話増設に関する陳情(第百九十七
 号)
○「教育振興」特殊郵便切手発行に関
 する請願(第二百四十号)
○特定郵便局廃止に関する陳情(第三
 百七十五号)
○大多喜、千葉及び大原間直通電話線
 架設に関する陳情(第四百七十六
 号)
○北海道富良野郵便局を普通局に昇格
 することに関する請願(第三百八十
 八号)
○郵便法案(内閣提出、衆議院送付)
○会津高田駅前に郵便局を設置するこ
 とに関する請願(第四百二十八号)
○栃木縣佐野郵便局の電話局舍新築並
 びに交換方式改善等に関する請願
 (第四百六十六号)
○岡山縣勝田郡豐田村に豐澤郵便局を
 設置することに関する請願(第四百
 八十四号)
○簡易生命保險法等の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○大阪府歌垣郵便局の電信電話事務及
 び交換事務開始に関する請願(第五
 百三十九号)
○群馬縣群馬郡元總社村に郵便局を設
 置することに関する請願(第五百六
 十八号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十二月一日(月曜日)
   午後一時二十六分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○郵便法案
○特定郵便局廃止に関する陳情(第三
 百七十五号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(深水六郎君) それでは只今から通信委員会を開催いたします。最初に今まで予備審査をいたしておりました郵便法案が付託になりましたので、この郵便法案について質疑を続行したいと思いますが、御異議ございませんか。
#3
○委員長(深水六郎君) 御異議ないと認めます。それでは郵便法案について質疑のおありのお方はどうぞお願いいたします。
#4
○井上なつゑ君 この前にもお伺いいたしたのでございますが、第六章の損害賠償の方に当るかと思いますが、これは最近に起りました実例でございますが、アメリカに滯在いたしております人から日本の内地に在る人に向けて小包が参るのでございますが、その小包が税関で檢査をされて、そうしてあとが元の通りに封をしてないそうでありまして、細い紐が二筋が三筋しか掛かつていない。そうしてそれが郵便局を通つて宅に渡されますときに、その内容の半分もなかつたり又は殆んどなかつたりするようなことがありますが、これはどういうふうにしてお願いすればよいものか。あちらで書留郵便にして頂いても駄目なものでございましようか。どうでございましようか。実は私聞かれたのでございますが、そんな場合はどうすればよろしうございましようか。お伺いいたしたいのであります。
#5
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の御質問の場合は、外國小包についての御質問でございますが、それは勿論この郵便法の関係から申しますと、第六章は関係がないのでございまして、この郵便法の関係から申しますと、「第十三條(郵便に関する條約)郵便に関し條約に別段の定ある場合には、その規定による。」という規定の関係になるわけでございます。それで実質的に今御質問のような場合にはどうなるかという問題は、実は現在取扱つております外國小包には、特に現在の事態の下におきまして、関係の向きの指令に基いて、ずつと取扱つているわけでございます。本來から申しますれば、勿論外國小包書留扱い、或いはいわゆる價格協定のようなことも考え得るのでございますけれども、今日扱つておりますものは、そういうような特殊の取扱は一切しない、小包を扱うということになつております。從つて只今取扱つております今のギフト・パーセル、贈物小包については責任関係は、書留の郵便物としての責任は負わないわけでございます。從つて賠償の問題は起きないのでございますが、勿論逓信省といたしましては、そういうような小包について事故が起きるようなことは、これは絶対に防ぐようにいたしたい。殊に今日取扱つておりますところの外國小包は、外國に在留しておる人たちから、自分の故郷の親、兄弟の安否を氣遺つて送つておいでになるものでございます。そういうような点を考えまする時には、特にそういうような不祥事故の起きないうように、重点的に考える必要があると考えまして、いろいろ取扱いの点においても、普通の小包の扱い方以上に特別の配意はいたしておるのでございます。併しながら誠に遺憾なことでございますけれども、まま中味が、現在の日本の状況から見まして、非常に魅力があるようなもの、或いはサツカリンでありますとか、チヨコレートであるとか、非常に魅力のあるものが入つておりますものでございますから、稀に年少な思慮の乏しい從事員ができ心から、その中味を抜取るというような事故がこれまでに多少ありましたことは、誠に遺憾でございまして、逓信省といたしましては、將來そういうような事故の起きないように、目下いろいろと取扱いの方法、從事員の指導、いろいろの面について努力いたしておる次第でございます。
#6
○堀越儀郎君 第二十三條の第三種郵便物認可のところでありますが、認可を受けた者は料金二百円を納付しなければならない。この金額でありまするが、これは大分久しい以前の料金であつて、現在の経済状況から比べて、少し余りに低すぎやしないかという考えがあるのでありますが、その外四十八條、五十條の私設郵便物差出箱の取集料だとか、郵便私書函、これは郵便料金が値上げされている状況、又その他の経済状況から考えて、こういうもののみをそのまま据え置かれるというのは、どういう御意向でありましようか。これを現在の経済状況に即應するように引上げられたらいかがでございましようか。
#7
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の御質問にかかります料金は、これは現行料金をお話の通り、踏襲いたしたのでございますが、現行料金は、これはやはり基本の料金を改定したしまする際に、大体同じような割合で引上げて参つて來ております。從いまして一應現在の料金も、外の料金との関係においては、一應、大体從來と同じような権衡は得ておる筈なんでございます。併しながら尚、勿論御指摘のように、大体そういう料金で実際の経費を賄うかどうか、こういう問題になつて來ますと、それは相当研究を要する点がございますので、そういうような問題につきましては、今後料金改定全体につきまして十分檢討いたしたいと存ずるのでございます。殊に、この通信事業特別会計の独立採算制を前提といたしまして、各事業別に、收入、支出を一應明らかにするということを、実は今年度からそういう方針で、目下着手いたしておるのであります。今まで正確なところは、事業別には、一体收入がいくらで、支出がいくらかということは、実ははつきりいたしていなかつたのでございます、今年度はそのように郵便については、郵便料金の收入がいくら、支出がいくらかということを明らかにするように目下取り運びつつあるわけでありまして、更にそれを掘り下げて、個々の料金について、どの程度にすれば実費を賄い得るかということを將來檢討いたしたいと考えている次第であります。
#8
○堀越儀郎君 近くやられる御意思があるのですか。
#9
○政府委員(小笠原光壽君) 成るべく早くやりたいとは思いますけれども、これは非常に複雜な事業になりますので、そう極めて近い將來というわけに行かないと思いますが、できるだけ可能な限度において成るベく早く料金全体を更に合理的なものに……、又勿論いろいろ通信関係、例えば通信教育といつたようなことが問題になつて來ているわけであります。そういつたような料金の関係をどういうふうに見て行くというような問題もございます。前前からここで問題になつて、いるような小包料金の内規制と申しますか、そういつたような問題もあるわけでございます。いろいろ料金の改喜については今後愼重に研究しなければならんと考えております。
#10
○堀越儀郎君 もう一つお伺いしたいのですが、現在まで取扱つておりました料金別納の取扱いをここではどの條項で取扱われるようになるのでありますか。料金別納ですね。前の第七十九條で取扱われておりますが。……
#11
○政府委員(小笠原光壽君) 今の料金の別納につきましては、省令によりまして規定いたしたいと考えております。それで結局料金は前納、矢張り郵便物を差出す場合にいたすのでありますから、この法律案から申しますと、第三十三條の原則に即していりわけであります。
#12
○堀越儀郎君 省令でやられるのですか。
#13
○政府委員(小笠原光壽君) 内容は省令で規定したいと考えております。
#14
○油井賢太郎君 郵便物の配達についてちよつとお伺いいたしたいのですが、都会等においては非常に居住者が轉々として居住を変えたり或いは新らしく轉入したりということで、非常に配達夫がその宛名の人を捜すのに骨を折つていることがちよいちよい見受けられるのでありますが、全國的に位所をはつきりと門標にかけるとか、何とかそういうことを逓信局で実施して、郵便配達夫の手数を成るべく省くというようなお考えはないのですか。
#15
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の御意見は誠に御尤もでございまして、私共もできるだけそういうような方向に利用者の方の御協力をお願いして参りたいと考えております。これまでもしばしばそういうような運動と申しますか、趣旨を宣傳をいたしておるのでございますが、今後も尚努力したいと思います。
#16
○油井賢太郎君 ちよつと忘れましたが、この間逓通從業員関係或いは全逓関係でしたか、何か会合で以て参考人を集めるという際に、切手を貼らずに何か手紙を出したところが、それが受取人の方で料金を倍取られたとかというので、非常に不服を感じたということを新聞で拜見しましたが、逓信從業員の中にあつて、そういうようなことをよく分らないというようなことでは、甚だ國民に対して相済まないと思うのですが、あの件は何かお調べになりましたですか。
#17
○政府委員(小笠原光壽君) あれは恐らく取扱つた者の間違いだろうと思います。これは新聞に出ておりましたが、私見ましたが、結局配達局が不足料金を徴收しております。配達局の処理方は正しいわけです。そもそもそういうような逓信官署にあらざるものが出すということは、今度の郵便法案においては、明瞭に無料郵便としては取扱わないことになるのであります。今度この法案が成立いたしますれば、行き違いのないように十分注意して行きたいと考えます。
#18
○新谷寅三郎君 先般他の委員から御質問になつた点に関連よるのでありますが、小包の料金は都市のような市内関係の料金は軽減するという規定があります。全國的に多少でも收入を殖やすという点から言えば保管制を取つて、鉄道における荷物の運送と同じような式に、距離に應じた料金を取るというようなことはお考えになつたでしようが、採用されなかつた理由を伺いたいと思うのです。この規定を見ますと、小包も相当逓信大臣が必要があると認めたときには二十キロまで行ける。相当重量の点もこれがその通りに行けば大きくなるわけで、そうなると、鉄道との関聯が考慮されなければならんと思うのです。葉書のように重量もないもので、これは全國單一の料金でやられるということはよく分るのですが、小包になると大分性質が変つて來る。観念的には同じように考えられるか知りませんが、内容から言うと、鉄道の小荷物なんかと同じような考え方もできるのではないかと思うのです。特にそれを採用されなかつた理由をお伺いしたい。
#19
○政府委員(小笠原光壽君) 今度の法案に、小包料金の一般的な單一制といつたようなものを採入れてない理由は、一つには料金関係はすべて一應取敢えず現行の單一制並びにその具体的料金を踏襲するという、全体的にそういう方針を取つたということが一つであります。その理由は、料金の問題につきましては、今後の料金値上の問題とも関係もございまして、非常にデリケートな問題でもございますので、差向きは一應すべて現行料金を踏襲して行くということにしたのが一つの理由であります。それからその次には、郵便料金は今のところ大体において均一料金制になつておるわけでありまして、今度市内小包というものを認めるが、均一制という考え方よりは、いわば距離制といつたような現われとも考えられると思いますけれども、大体において均一料金になつておる。何処にでも同じような料金で行くということに、郵便事業としての特異性があり、それから又他の距離制の鉄道の小荷物、その他の制度と両方併存することによつて、國民の側から御覧になつた場合には又便利な点もあるのではないか。これを小包料金を距離制に直すというこうが果して必らず適当かどうかという点については、十分この國会における御意見等を拜聽した上で愼重檢討することにしたいと考えましたのが二つであります。それからもう一つは、具体的に距離制の料金を考えるということになつた場合には、現在の小包そのものが実際どれくらいの距離のものがどれくらい出ておるかということを具体的に、正確に一應把握いたしませければ、新料金を決定する上において決定することができないわけでございますから、その実情を正確に調べるということが、非常に厖大な手数を要します関係上、まだ今日までは具体的の、正確な資料はない。一應一部の地域において調べたものはございますけれども、最近調べたことは調べたのですが、それはまだ十分な資料とは言われないような状況でございますので、資料も十分ございませんといつたような点もございまして、この法案には取入れてないのでございます。
#20
○新谷寅三郎君 結局採用されるかどうか、これから更に御檢討になるのだろうと思います。私共の考えでは、多少の料金の値上りがありましても、先程他の委員から御質問があつたように、確実に、安全に届く、それさえ確保されるならば多少の料金は問題じやないと考える。距離に應じて料金を上げて行く、小包に付て上げて行くというようなことは、鉄道との関聯もあつて、むしろその方が当然であるような氣がするのです。それは將來の御檢討に俟つことにして、もう一つ伺いたいと思いますのは、先般逓信大臣から御答弁がありまして、國民に最も密接な関係のある郵便事業……必ずしも郵便事業だけではないかも知れませんが、通信事業について、國民の声が早く的確に反映するような委員会のような組織を作るというお話がありました。非常に結構だと思いますが、それについてどういうふうな構成で委員会を組織されますか。それからその委員会というものは、中央だけでお考えになつておるのでしようか。各逓信局の所在地とか、各地においても同様なことをお考えになつておるものか。その二点をお伺いしたいと思います。
#21
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の問題につきまして、逓信当局といたしまして目下鋭意研究中でございます。只今お話のような、廣く國民の、利用者側の声を聞き得るような線に副つたようなものにいたしたいという考え方で、目下檢討いたしておるのでございますけれども、今日は具体的に、こういうような線であるということをまだお答えできる程度まで行つておりませんので、その点は一つ惡しからず御了承をお願いしたいと思います。
#22
○新谷寅三郎君 これはいろいろ手続がありましようから、明瞭にできないというお話で止むを得ませんが、逓信省で官制の委員会というようなものをお作りになつたのでは、國民の声が反映しないだろうと思います。むしろ逓信省に対して、常に通信事業の運営に関して、むしろ苦言を呈するような委員会でなければならんと思うのであります。それにつきましては、その委員会の運用がうまくいくかどうかということは、矢張偏えに構成如何にかかつてくるだろうと思うのです。その点については、趣旨は逓信大臣からも御説明があつたその趣旨で結構であると思いますが、構成については特にこの点に留意されまして、本当の國民の声が時々刻々に反映するような、いい委員会を作つて頂きたい。私はそれを希望しまして質問を終りたいと思います。
#23
○油井賢太郎君 大臣がお見えになりましたから、ちよつと郵便法案についてお伺いいたしたいのです。先般大臣がいらつしやる前に、この郵便法案で決定されましたところの料金を以て運営をいたしましては、相当赤字が出るということの御発表がありましたし、又予算関係等におきましても、一般会計からこの通信関係の方に相当の補給をするということも承知いたしておるのであります。ところがつい先頃の新聞を見ますと、又大臣が近いうちに料金の変更ということも考えているというようなことを御発表になつているのでありますが、我々といたしましては、当然通信会計は通信の範囲内において收支を償うのが最も目標とされるのでありますが、大臣が全然この法案で以て、料金の改正を行なわないというようなことをお考えになつておられるのか、或いは近い將來において、どうしても変えなければならないのかということを、ちよつとこの際御開陳願いたいと思います。
#24
○國務大臣(三木武夫君) 先般も申上げたかと思いますが、とにかく四月の料金値上の基準は、今の物件費から言えば昨年の九月、人件費から申しますれば千二百円ベースの上に立つて今日の料金が決められているわけでありまして、從つていろいろ経営の合理化等もこれはいたさなければならん義務を私達は負うておると思うのでありますが、どういたしましても、これだけ基準が違つて参りますと、経営の合理化等によつては、補い得る赤字ではないわけでございますので、事務的に考えれば、この臨時議会に料金の値上を御審議頂かなければならんはずのものであります。併し諸般の経営状態等も考え合せまして、この議会に料金の値上につきましては提案を見合せましたが、どんなに遅くとも、明年の四月一日からは新らしい料金によらなければならんと思いますが、或いはことによると、それの前にも考えなければならん事態が起るかも知れませんが、大体は二十三年度からという考え方で今おる次第でございます。御了承を願います。
#25
○油井賢太郎君 只今の大臣の御説明で了解いたしましたが、郵便法に対する質疑も大体皆さんのお盡きになつたように私は拜見されるのでありますが、議事の進行上この程度に止めて、討論に入つて頂けば幸いだと思います。
#26
○政府委員(小笠原光壽君) 私の方から御説明の足りない点を補足いたしたいと思います。この郵便法の改正によつて特に予算を必要とするかどうか。更に経費の増嵩を要するかどうかという問題がございますが、この点については、この法案の改正そのものによつて、これがために特別な経費の増嵩はないと考えております。勿論それ以外のいろいろの物價の値上りその他の関係における経費の増嵩は、これは別といたしまして、これを改正したがために特別な予算の増嵩という点は原則としてない。非常に細かく申しますれば、今までやつておらなかつた仕事を今度やることになつたわけでありますから、例えば代金引換の取扱とか、或いは通貨價格表記、今度の通貨の保險扱の制度といつたような今迄全然やつていなかつた、中止しておつた仕事を再開いたしますから、又市内小包の制度、今迄殆んど小包として扱かつていなかつた分野のものまでも扱うという点においては、收入も殖えるが、又手数も殖えるという、その程度の問題はありますが、原則としてこれがために特別の経費の増嵩はないわけでありますので、その点御説明を補足しておきたいと思います。
#27
○新谷寅三郎君 油井君の動議に賛成いたします。
#28
○委員長(深水六郎君) 油井君の質疑打切の動議に御異議ございませんか。
#29
○委員長(深水六郎君) 御異議ございませんければこれから討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。別に御意見ございませんか……。御意見もないようでありますから討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。
#30
○委員長(深水六郎君) 御異議ないと認めます。それではこれから採決に入ります。郵便法案を議題といたします。郵便法案を原案通り可決することに御賛成の方の御起立を願います。
#31
○委員長(深水六郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は可案と決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、参議院規則の第百四條によりまして予め多数意見者の承認を経なければならんことになつておりますが、これは委員長において本法案の内容、委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして、御承認をお願いすることに御異議ございませんか。
#32
○委員長(深水六郎君) 御異議ないと認めます。
#33
○千葉信君 そのことに御異議はございませんけれども、一應私希望を申上げたいと思います。それは第七十九條に「とさらに郵便の取扱をせず、」という言葉がありますが、このことについては如才もないことと思いますけれども、先にも他の委員から質問が出まして、政府委員からの答弁がありましたが、その要旨については特に重大な事柄ですから、委員長報告において強調して頂きたいと思います。
#34
○委員長(深水六郎君) それは政府委員の御答弁の要旨を申述べることにして御承認願います。それから参議院規則の第七十二條によりまして、委員長が議院に提出いたします報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますが、どうか本案御賛成の皆さんは順次御署名をお願いいたしたいと思います。
#35
○委員長(深水六郎君) 御署名漏れはございませんか。ないと認めます。
 それでは引続いて次の議題に入りたいと思いますが、議事の日程は公報に書いてある通りでございますけれども、前回陳第三百七十五号の特定郵便局廢止に関する陳情というものを議題にして、質疑がまだ終つておりませんので、外の請願、陳情は後廻しにして、この特定郵便局廃止に関する陳情の質疑を続行することに御異議ございませんか。
#36
○委員長(深水六郎君) 御異議ないと認めます。それでは特定郵便局廃止に関する陳情に対する質疑を続行いたします。
#37
○油井賢太郎君 只今鈴木君から申上げるところを私申上げますが、今朝の新聞において特定局制度の廃止ということを中労委から提訴されたという話が出ておりますが、それに対して逓信局の御方針としては、いかなるお考えを持つておられるのでしようか。あの中労委の裁定というものは、政府としては必らずこれを遵奉しなくてはならない立場にあるでしよう。國民としていずれも注目の的になつておる件でありますから、詳細お答えを願いたいと思います。
#38
○國務大臣(三木武夫君) 中労委の裁定は必らずこれを守らなければならんかというお尋ねでありましたが、この点は労働問題を平和的に処理いたしますためには、中労委の権威を認めて、できる限りその裁定案というものには尊重をして行く態度であります。併しながら必らずしも守らなければならないかという問題につきましては、尊重はいたしますが、場合によればどうしても中労委の調停に服し難い場合があることは止むを得ないと思います。原則的には尊重をして行くという立場で、その線を沿うてできるだけ檢討して行く。併し場合によれば、そのまま裁定案の通りにこちらが受諾ができ難い場合も起り得る。一般論としては、さように申上げるより外にないと思います。特定局の問題に対して、中労委の調停案が出ましたことは御承知の通りでありますが、それは四ヶ條に分れておりますが。第一は、当局は特定局制度廃止の方針を決定すること、第二は、その実施については予算その他の事情を勘案し、期限を限つて逐次これを実施するため具体的計画を立てること、第三は、地理的事情その他普通局を置き難い特殊の事情ある個所については、例外として特定局を置き得ることとするが、その場合、局舍の設備その他労働者の利害に関係ある事項については、在來のごとき弊害を生ぜしめないため、予め適当な規定をなし置ぐこと、第四は、右第二及び第三の事柄を定めるについては、経営協議会に附議すること、こういう勧告を受けたわけでありますがこの特定局制度と申しますものは、一体特定局制度というものは、どういうものであるかということは各位御承知のことと思いますが、この特定局制度の一つの内容は請負の制度になつておること、まあ経費等も局長に対して渡し切りで、そうして局舍等も十分の家屋を提供して請負う制度になつておるということと、局長の任用が、そういうふうな局舍等の提供の義務も從來持つておりましたし、或いは資産的な制限もありました。そういうふうな一つの義務を負うた自由任用制の形になつておる。これが特定局制度の主だつた内容であろうと思うのです。だから特定局というこの名前が問題でなくして、この特定局制度という、この制度を形作つておるこういうふうな請負制度とか、自由任用制度とかいうことに特定局の制度の問題があるわけであります。ところがこの請負制度につきましては、まだ切手の割引、賣捌の方法、即ち切手とか葉書とかいうものを先に局長に買つて貰つて、それを賣つたら四分の手数料をつけておる。こういうのがまだ残つておるのでありますが、その他は大体において請負制度でなくて、公の予算に切替えられておるわけであります。この請負制度はただ局舍の問題でありますが、これを一遍に國の何と申しますか、國が郵便局の局舍を全部持つということも、俄かにやるということは、予算も託しませんが、そういうこともできませんので、これはこれから新らしくできる郵便局については、局舍の提供の義務というものを負わさないで、國がこれを借上げて行く。或いは又必要な場合には、國が直接建築する場合もあるでしよう。又從來の局舍を提供しておるものに対しても、方針としては漸次國が借りて行く。或いは借家料を拂つてこれを借上げて行く。局舍提供の義務というものをなくして行こうという方針であります。そこで特定局制度の中の大きな制度上の要素である請負制度というものは、もう殆んどなくなりかかつておるわけなんであります。又もう一つの大きな要素である自由任用制度という問題も、これは從來は局舍提供の義務があつたから、家と人間というものが結付いたわけでありますが、局舍提供の義務というものがなくなつて参りますし、又國家公務員法が、こういう公務員の任用に対して、御承知のごとく新らしい基準を設けようとしておりますから、この國家公務員法に則つて、局長の自由任用制というものも新らしい形に変つて來ると思うのです。かようになつて参りますと、特定局制度の内容をなしておつたものは、殆んど今日では形は変つておる。こういう意味からいうと、從來の特定局制度というものは、從來のような特定局制度はなくなりかかつておるのだ。こういうことを申上げることが適当かと思われるように変つておるので、何と申しますか、從來のような特定局制度というものはなくなつて行く方針に向つておることは事実なんです。ところが、そんならこういうふうな調停案にあるように、特定局制度廃止、こういう眞向うからこういうことにいたして参りまして、これを直ちに具体化する。そういうような制度を廃止する。而もそれを直ちに短期間の時間を限つて具体化する、ということになつて來ると、それは局舍の問題等も行き詰つて参ります。そうしてそういうことになつて参りますと、非常な衝動を全國の特定局に與える結果になつて参りますので、大体の今までの特定局の中にあつて弊害があるといわれておるものは、改善をして、殆んどなくなつておるのでありまして、殊に今度問題になつたのは、結局中労委はこの労働問題が中心でありまするから、特定局の労働條件を問題にしてこういう案が出たに違いない。純然たる政策ということになつて來ると、これは純然たる政策について中労委がいろいろ決定なさるということについては、私もいろいろ意見があるのであります。これは純然たる政策ということでなくして、特定局制度に含まれておる労働條件というものが中心になつて、労働條件を改善するために、特定局制度そのものが問題になつたと思うのです。その労働條件というものについては、これは從來は請負制度であるからして、金を局長に渡して、その金で局長が人も傭つて來る、そして又経費も賄つて行く、いろいろな設備もやるということから、自然働いておる人は局長の個人的使用人見たいな形になつておつた。そういう状態ですから、十分な設備もできなかつたという点もあつたので、今後はそれをこういう公経済に切替えて行きますし、働いておる人の費用も直轄になつていますから、こういう点は改められて來たのであります。今後局舍の設備というものについても、局舍は政府が借上げると同時に、そうして本省の方で局舍の設備というものも責任を持つて行こう。例えば寢具のごときものですが、これも今度予算に組んで、今までのような請負みたいな形で局長が寢具も用意するということでありますと、十分ではございませんから、これは逓信省が寢具を渡す。それから多少の改善等も逓信省がやつて、いわゆる局舍の設備ということについても、でき得る限りの改善を加えて行きたい。それから又勤務時間の問題ですが、これもできる限り普通局の基準によつてやつて行きたい。ただ小さな局ですから、普通局と同じように何係、何係と小さく分けては、却つて能率の上からいつても惡いし、経済的にいつても惡いので、やはり綜合的にやつて行くような工夫をしなければいかんと思うのであります。末端の田舍の郵便局も、都会の郵便局と同じような機構を以てやれということは、却つて合理的な経営にならない。それはやり方にはそういう相違があるが、労働條件としては普通局と同じような形にして行きたい。こういうことで、中労委が御心配になつておる労働條件の面から來る点も、これも改善をして行きたい。予算的な処置も講じて行きたい方針であります。こう考えて参りますと、從來いわれた特定局制度というものの内容は、もう今日では殆んど変つておるのでありまして、從つて私たちとしては、この中労委の調停案はこれから檢討いたしたいと思つておりますが、併し大きな考え方としては、さまで矛盾をしないのではないか。ただ併しここで特定局制度撤廃、これは非常に政治的な問題にもなつておりますので、こういうことになります結果、それが一般には今申したように特定局とは何ぞやといつて、その内容というものがよく分つて、呑み込んで頂ければ、この問題に対してよく御理解が願えるのですが、頭から特定局廃止だ。こういうことになつて参りますと、不必要な衝撃を各特定局に與える結果になりますので、私たちとしては、今までのように特定局の制度の中に含まれておるものを次第次第に改善して行つておる。だから今日では昔のような特定局制度というものは殆んどなくなつておるのだ。こういう限りにおいては、次第に今までのような特定局制度は廃止の方針になつておるのだが、併し局舎その他いろいろな從來の特定局制度の要素になつておる問題を具体的に今直ぐにこれを全部やめてしまうのだということは、現実はそういうことはできない。從つてこれは相当な時間をかけて、そうして特定局に対しても摩擦と不必要な刺戟を與えない方法によつて、この特定局問題を解決しの行かなければならない。こういう考え方をいたしておる次第であります。
#39
○油井賢太郎君 只今大臣の御説明によつて十分了解をいたしましたのですが、特定局廃止についての陳情書の内容を見ますと、全逓の從業員四十万人、又その中には特定局の從業員も十四万人を含んでおる。皆残らず特定局の廃止ということを叫んでおるかのような陳情書でありますが、私共の聞き及んでおる範囲内では、特定局に働いておる從業員等にあつては、大分改善もされており、もの今日のような状況においても、順次親心を加えられた方針に変つておるのだから、別段これを廃止するというようなことも、自分等をして考えていないということもちよいちよい聞いておるのであります。これにつきましては、なぜ陳情書等において、全逓代表者が、全從業員の声なりとして、このような陳情書を出しておるか。多少不可解なようにも考えられるのでありますが、何か大臣の方へ別な又動き或いは声というものがお入りになつておるのか。お聞かせ頂きたいと思います。
#40
○國務大臣(三木武夫君) 御承知のように、全逓が單一組合として、特定局制度撤廃ということを前から主張いたしておりますから、自然組合員としては……、ここにいろいろ御意見があると思うのですが、組合員としたならば、公な声、議会に出したり、いろいろ言うときには、やはり制度撤廃ということに自然なつて來ると思うのであります。やはり一面において、私たちも單に從業の行きがかりに捉われるような考え方を持つていないし、又そういう考えは捨てなければいかんと思う。特定局制度と申しますか、特定局のいろいろな労働條件なんかも、確かの惡い面もあつたと思うのですが、それはいろいろな設備等におきまして、どうしても非常によくできていないところもある。又部分的には請負制度なんかの関係で、惡いところも確かにあつたと思われる点もありますので、そういう点は、労働條件が、特定局なるが故に非常に惡い労働條件にならないような改善をして行かなければならんと思います。ただ併し、ここにもやはり調停案の中にも言つておる通り、全國の郵便局が例えば同じような組織として、人数は多い少いはあつても、東京中央郵便局みたいな組織を、全國一樣に普通局の組織として持たなければならんかどうかということは、檢討を要すると思う。極く僅かな村落における郵便局も、或いは東京のような中央における郵便局の組織も、同じように、画一的にやらなければならんかということは、非常に疑問があつて、從來逓信省の考え方では、普通局の行き方と、又そういう村落のような小さな郵便局に対しては、普通局の行き方とは違つた行き方があるのではないか。小規模な郵便局には小規模に適したような郵便局の運営をやることが、却つて能率的でもあるし、経済的でもあるし、いいのではないかということで、考えて來ておつたわけであります。だから、そういう形で、これはもう昔の特定局というのではありませんで、余程内容が変つて來るのでありますが、名前はとにかく小さな村や或いは極く山間のような郵便局は、そういう画一的でない一つの郵便局の経営方式がある、全國一律でなくてもいいというので、そういう小規模な郵便局の経営方式に対しては、特殊な形を取つて行く。こういう考え方を私たちはしておるので、それは昔の特定局を残そうというようなものではなく、形の変つた一つの特殊な経営方式をしてみたい。こういう考え方を以て、その線に沿つて政府委員も御答弁を今までして來ておると思います。
#41
○油井賢太郎君 大体了解いたしましたが、一二御質問申上げたいと思います。
 特定局が普通局になつた場合に、非常に経費がかさむということも承わつておるのでありますが、具体的に申しまして、普通局の一番小さい規模の局と、それから特定局の一番大きな設備の局とは、殆んど同じものであると思います。その比較檢討について、詳細御説明をこの際願つておきたいと思います。具体的の例を挙げて、例えば人件費においてはどういうふうに違うとか、或いは人事につきましては、普通局になつた場合に、どういうふうな機構になるとか、そういつたようなことを、一應お聞かせ願いたいと思います。
#42
○政府委員(小笠原光壽君) 仮りに、特定局としては非常に大きく、普通局としては極めて小さい、大体同じくらいの仕事の量のあります局を、普通局の場合と特定局の場合と比較いたしまして、どういう点が現実に違うかという点を申上げますと、第一に人の方の問題から申上げますと、これは要するに、今までの特定局について申上げます。私共が、逓信省としまして、改正しようと今日考えておりますいわゆる特定局……、改正後は、労働條件に関しましては、もう普通局と差異がなくなつて來るのですから、過去における特定局、そういうふうな意味でありますが、その場合には、結局、主として監督方面に從事する人間が、これまでの特定局には配置されておらない。從つて、それを普通局にいたしますと、監督者であるところの要員、それから庶務、会計、或いは監督員、小使、給仕、こういつたような定員が、これまでは特定局には配置されておらなかつたのであります。それが普通局になりますと、新らしく改正の際に、そういうのを配置することにしておりますので、大体九名前後、十人足らず程度の人間が殖えるのが通例でございます。
 それから経理の方は、勿論それに伴なつた人件費が当然必要なわけですが、その他一般の経費の経理については、從來特定局の当時には、いわゆる渡し切り経費という形式で行つたわけでありますが、普通局になりますと、渡し切りという制度は普通局にはないものですから、一般費によつて経理されるということに変つて参ります。
 それから切手の賣捌きについては、特定局は、割引いて賣渡すという方法で、局長に切手、印紙を賣渡したのでありますが、普通局の場合は、現物を各局に配給しまして、それを公衆に賣捌くという方法に変つて参ります。
 それから局舎については、從來の特定局制度の下における特定局長は、局舎提供の義務がありますからして、局長提供の建物である。普通局に変りますと、純粹の賃貸借契約、國と家屋の所有者との間の賃貸借契約によつて、家賃を出すということになるものであります。特定局時代は、局長の提供義務は無償提供を原則としておりますが、それに対して多少の経費を、局舎料として渡し切り費で支給いたしておりますが、これは当然の相互契約ではないのであります。それが普通局になりますと、私法上の賃貸借契約に変つて参りますので、適正な家賃を出さなければならん。さような点が変つて参りますと同時に、從來の特定局長は、局舎提供の義務或いは相当の資産條件といつたような、只今大臣からお話申上げましたような、そういつたような物的な條件を備えて、自由任用によつて任用された官吏であつたわけでありますが、普通局長はそうではなくて、文官任用令によつて任用せられた一般官吏が普通局長に任命されております。その点が大体違います。大体主な点は只今申上げましたような点が変つております。
 それから尚もう少し補足して申上げたいのですが、今のは同じ大きさの特定局を普通局に変えた場合の話であります。そういう問題を離れまして、今日特定局問題について、先程大臣からも御説明申上げたように、非常にむずかしい点は、全逓側は勿論特定局制度を撤廃することを主張しております。これに対して特定局長はどうかと申しますと、特定局長の総意としては、制度撤廃絶対反対の立場に立つているのであります。特定局長側はどういうふうな立場にあるかといいますと、もう御承知の通りに、現在の特定局舎の大多数は局長所有の家屋でございます。これは局長である間だけ提供しているわけであります。若し局長がやめれば当然に直ぐ返さなれけばならない性格を持つている建物でございます。而もその全國の一万三千の現在の特定郵便局の局舎の大多数は、凡そ八制程度だつたと思いますが、只今正確な数字は覚えておりませんが、凡そ八割ぐらいは、局長自身がその建物を所有しているのでございます。その局長が止めればその瞬間において、勿論提供の義務は消滅するわけであります。局舎の返還を請求されましても、政府としては勿論これに應じなければならない。そういうような状態にあるわけであります。要するに全國の特定局長がこの制度の撤廃に対して絶対反対の意見を持つているのであります。それで將來仮りに、今日逓信省が考えておりますいわゆる改正案も、局舎は借上げて行きたいということを考えているのでございますが、最も理想的な形態としては、國有にするということが理想的な形態であることは申すまでもありません。今日普通郵便局舎も、相当数のものは國有の局舎でありまして、勿論普通郵便局の中にも借上げの局金が沢山ございますが、理想的な形態としては勿論國有であるべきだと思うのであります。この一万三千程の特定郵便局舎を、仮りに將來國有にするようなことを考え。又或いは國有にしなければならない場合を考えて見ますれば、大体一つ一つの局は集配事務を扱つている郵便局舎は、平均しまして、四千坪くらい、それから集配事務をやつていない局舎二十坪くらいだと思いますが、これが要するに一万三千あるわけでありまするから、数十万坪の、要するに建物の問題であるわけであります。從いまして、將來理想的な形態として國有形態を考える場合に、ただ局舎を國有にするというだけでも数十億の経費を要することは申すまでもないことであります。そういつたような状態にあることが、この特定局問題が非常に困難な問題であり、必らずしも又財政的にも非常に、今申上げましたように結局それは利用者乃至國民負担の増嵩という問題にかかつて來る点もあるわけであります。必らずしも財政上の問題ばかりでなしに、今日通信事業を円満に経続して遂行するためには、この、今の特定局舎は急に外の建物に変えることができない。今日その建物にいろいろな施設をして使つているわけでございますから、外の建物に簡單に変らないという非常にむずかしい点があるのが、この問題を必らずしも事務的にのみ処理できないという点だと考えております。
#43
○委員長(深水六郎君) 油井君はもうよろしうございますか。
#44
○油井賢太郎君 一應打切つておきます。
#45
○千葉信君 只今の政府委員の答弁についてちよつとお尋ね申上げたいと思います。実は先程油井委員から言われましたように、逓信從業員の中にも必らずしも特定局制度の廃止の問題について全員一致というわけでなく、自分の耳にするところでは可なり相当改善された現在の状態にあるところは、このままでも宜いという意見を持つている者もあるように聞いております。こういう話がございましたが、それと同じように只今政府委員の説明によりますと、特定局長諸君が全部一丸となつて、この問題に対して反対しているのだということのお話がございました。制度を存置すべしということを主張していることの話がございましたが、この場合にも少くとも相当進歩的な進んだ考えを持つておられる局長のうちには特定局制度は廃止すべきだという意見を持つておられる方々も可なり沢山ある。そのことは私は承知しております。それから只今のお話の中では、若し特定局制度が廃止になるということになれば、局舎を借り上げている方が非常に大きな問題になります。一致して局舎を提供するということを断つたという話がございましたが、これは実は只今私が申上げた局長の中にも相当進んだ考えを持つておつて、特定局を廃止すべきだという考えを持つておられるような方々も多数あることでありますし、更に実はこの特定局制度の廃止の問題が当初に組合によつて採り上げられました当時、特定局長の諸君の中で誤解された方がある。それはどういうことでありますかというと、制度が廃止されるということは、自分たちが馘になること、自分たちがやめること、自分たちが局長でいることを忌避するのが從業員の意向だと勘違いされた局長があります。そういうことが原因されて局長の諸君が半ば感情的になつて、この制度の廃止ということに反対せられたのであります。併しながら私共の承知する限りでは、この逓信從業員組合が主張しているところの特定局制度の廃止の問題は、必らずしも現在の特定局長を廃止されて、その新らしい制度の普通局の中において局長となることを忌避するものでない。特定局長諸君が、若し制度が廃止されたならば、その場合に喜んで次の新らしい制度の中の局長になることを肯んじられるならば、それに対して決して從業員組合は反対するものではない。むしろこの問題の最初の採り上げ方は、特定局長諸君と組んで、この問題を改正すべきじやないか。制度を廃止するということについて局長諸君の賛成を得るような方向に持つて行くことが、実は私は作戰上からいつていい方法じやないかと思います。ところがたまたま最初の採り上げ方が突然であつたために、或る程度の誤解とそれから感情的動きを以て反対して來られた。若しこの問題の政府の解決の方法如何によつては、決して只今政府委員から言われたように局長諸君は新らしい制度の下における局長になることを忌避するものでもなれけば、更に又現在の局舎を提供しているということを、これは最近において局舎の提供義務は廃止されるという進み方を取つておられるようでございますが、そうなると、從來のように局舎を借り上げるという制度の経費は、從來もずつと拂つて來たわけであります。それが今度局舎の提供義務がなくなりますと、その局舎の借り上げ料というものは当然政府の方でも負担しなければならない。或いは新築という問題を拔きにしましても、現在の局舎をそのまま轉用するという場合には、そういうふうに局舎の借り上げ料を拂うし、又局長は決して忌避するものでない。そのまま新らしい制度の下の局長になるということであれば、決して只今の御答弁にあつたように、制度が廃止されると同時に、全面的に局舎を引上げてしまう。そういう極端なことは決してしないだろうと私は考えるのであります。そういうことを考えると、局舎問題については、政府委員のお考えになつておる点は確かに問題を歪めて考えておられるように私は取れる。それから更に先程大臣のお話の中にありましたように、実質的には從來も惡い制度であつたところの特定高制度というものは殆んど改善されてしまつて、殆んど現在では普通局と何等差のない程度にまで進んで來ておる。そういうふうなお話でございましたが、その程度にまで進んでおるような中でも尚且從業員組合は、これは労働問題として從業員組合の要求を中労委において考えた場合に、労働條件が基本になつておるからこういうような裁定が下つたのではないかというふうなお話でございましたが、そういうふうに労働條件を基本としてこの問題を廃止しなければならないという調停を行なつたのは、それだけに労働條件を低下せしめるような程度の部分が、まだ特定局の中には残つておると考えなければならない。その点について実は政府の方は何時でももう現在の特定局制度なるものは、制度は残つているけれども、むしろ実際には昔の特定局制度とは殆んど内容において変つておると言われる。而もそういうふうに変つて來ておるという中において、尚且私共は從業員諸君がどうしても現在の特定局そのものを廃止しなければならないということを主張しておる中には、労働條件というものが大きな問題にはなつておりますけれども、併しながら又その労働條件の中でどの程度に一体それでは改善しなければならない点があるか。そのことについて御説明がなかつたように思われますが、大臣のそのことに対するお考え方を承つて、それから更に又お尋ね申上げたいと思います。
#46
○國務大臣(三木武夫君) 油井委員からも御質問がございましたし、念のために締括りをつけて置きたいと思いますが、特定局制度撤廃というものは、普通局と同じにせよということならば、現在逓信者は撤廃する意思を持つておりません。今直ちに普通局と一緒にせよということを意味するならば、これは撤廃はする意思がないというよりはできませんとお答えをするより他にありません。併し特定局制度が今言つたような請負制度でありますとか、或いは請負制度に伴うておるいろいろな局舎提供の義務とか、或いはその他局長が請負によつて人を傭うというような人事権を持つたりするようなことは、いわゆる私経済的なことは、これは公経済的に切換えておる。又自由任用制もこれは公務員法の規定によつてその基準によつてやつて行くようになる。從來の特定局制度の内容をなしておつたそういう点を変えて行くという意味ならば、特定局制度は殆など内容が変つてしまつておる。さういうことを申上げたのでありまして、これが從來逓信省の特定局に対して持つておつた考え方であります。ここで私も今日受取つたのでありますが、こういう調停案が昨日出ましたので、この調停案につきましては今後檢討をいたすので、私が今日申上げることが調停案に対する逓信省の中労委に対しての答弁ではない。逓信省は從來こういう考えを持つておつた。ここで中労委からこういう調停案が出ましたから、更に檢討を今後いたしまして、これに対して囘答を出す。勿論その場合には、この通信委員会にも詳細御報告を申上げたいと思つております。この調停案は特定郵便局だけが出たのではなくて、他に幾つもの調停を要請している項目があるが、全体とも睨み合さなければならないし、又最初に申上げましたように、こういう問題に対しての中労委の扱い方というものに対しても檢討する必要がある。この特定局という政策的な問題についても、これらに対しても檢討いたしたいと思いますので、これは今後の檢討にある。今日申上げたのは從來の逓信省の考え方を申上げたのであります。
 それから労働條件の問題でありますが、これは郵務局長から更に補足的な説明をして頂いていいと思うのでありますが、普通局に比べて特定局の労働條件というものを非常に惡いものにしないで、普通局の基準によりたい。ただ仕事は一人でいろんな仕事をするような、そういうふうな処置は取らなければならん。何故ならば仕事の分量は少いのですから、皆一つの係りに一人がおるというような形は取らないかも知れないが、とにかく一つの條件としては、普通局の基準によるように改善して行きたい。これが根本方針であります。
#47
○政府委員(小笠原光壽君) 先程私が申上げました考え方につきまして、多少私の説明が足りなかつた点があるので補足したいと思います。私が先程申上げました特定局の局長の総意と申しましたのは、勿論全員一致という意味じやなくして、要するに特定局の中には反対もあれば賛成もあります。それの全体纏めて出て來たのが、全國の特定局の局長連合会の意見として出て來たのが制度撤廃反対の考えである。かように御了承願いたいと思います。
 それから又私が局舎について数十億の金が要ると申しましたのは、理想的な形態としては國有形態、國有形態として考えれば数十億の金が要る、こう申上げたのでありまして、制度撤廃によつて数十億の金が直ちに一〇〇%要る。こういうことを申上げたわけではありません。
 それから又仮りに新らしい形の郵便局になつた場合において今の特定局長が全員新らしい形の郵便局の局長になることを拒否する。かように私は申上げたわけではないのでありまして、それは私もよく分ませんが、そういうふうなお話の趣旨ではありませんから、その点は御了承願いたいと思います。
 それから只今大臣のお話の定員に関する点を補足して申上げたいと思いますが、要するに私共が考えておる、いわゆる特定局……、大体この特定局という名前を使つておること自体が或いは誤解の因かも知れないと思うのでありますが、要するに小規模な、小さな郵便局、そういう小さい規模の郵便局の場合と、百人、或いは五百人、千人というような大きい規模の郵便局の場合と、それを同じにすべてをやるということは必らずしも合理的な運営の形態ではない。運営の方法ではないじやないか。小さいものは小さいものに即したような運営の仕方があるんではないか。かように考えておるわけであります。それで今の特定局の場合は小さいのですから……、大きい局の場合には自然分業という方式で以て仕事の管理をして行くことが能率的な運営方法であつて、当然必要なことだと思いますが、非常に小さな五人、十人という局で郵便の人、電報の人、爲替の人、貯金の人、保險の人、年金の人というように一つ一つ分業でやつて行くということは、却つて不経済なことであります。そういつたような仕事を総合的にやるということが、むしろ小さい規模の郵便局については適当なことではないかと思つております。從いまして定員の配分に当りましても、例えば普通局であれば、郵便事業について三人とか五人とか、電信事業については二人とか三人とか、そういうような定員を出すわけであります。小さい郵便局の場合には、郵便、電信、爲替、貯金というようなものを通じて三人とか五人とかいう人間を出すわけであります。その人間を出す基礎になるべき能率と申しますか、取扱の物数を基準にした人を出す物差は、これは別段普通郵便局とか、特定郵便局とかいうことによつて、それぞれ特別な物差を用意するのではなくして、詰り曲尺と鯨尺と両方を用意するわけではないのでありまして、全体を通じて仕事の量、並びに質によつての能率を測る物差をつける。その物差を当嵌めて人間を算出するわけでありますが、大きい規模の郵便局の場合には、その仕事の種類別に、それぞれその物差によつて人間を彈き出しまして、端数が出ればそれを整理してその事業の定員とするわけであります。それが小規模な郵便局の場合には、一應それらの物差を当嵌めて、郵便なら郵便の物差を当てる。電報なら電報の物差を当てる。さういう人間の彈き出して、それを合計して出た端数を整理する。從いまして、仮りに郵便で六人、そういうことはありませんが、実際の数字ではありませんが、例えば郵便、電信、電話、郵便爲替、貯金、電報というようなものについて、それぞれ〇・六人の人間が仮りに出たとした場合には、又それが三つの作業で〇・六の人間が出たとすれば、合計して一・八の人間が出るわけであります。それを総合的に考える場合には、二人の人間を配置するということになります。それを分業的に考えれば、〇・六はいずれも一になりますから、三人の人間を配置しなければならんと、こういう計算になるのであります。これは何分にも非常に沢山の数があるわけでありますから、総合的な定員の決め方というものは、そこに全体としては、相当の人間の開きが出てくるわけであります。併しその基礎になつている能率は、先程申上げましたように、小さい規模の郵便局でも、大きい規模の郵便局でも、量と質から定めたところの一つの、物差で測る。そういう意味で労働條件には差異はなくして、而も実際に彈き出される人間において、経済的な人間が出る。こういう意味で実は申上げたのであります。
#48
○油井賢太郎君 大体特定局制度の撤廃問題についての勤労者側の要求を見ますと、勿論労働状態を直して貰いたいというところもありますが、もう一つは局長が大変いいことをしてはいないか。局長の存在というものが非常に羨望の的になつていはしないかということが見受けれらるのですが、併し私承つております範囲では、特定局長をやつて大資産家になつたという話も聞いたことがないし、まあとにかく他の兼業をしながら特定局の方のお仕事も手傳つてやることによつて、生活の安定を保つているというようなところが多いのじやないかと思うのですが、その特定局長の待遇、或いは今日の状況についてどんなようになつておりますか。ちよつと承つて見たいと思います。それから中には從業員より遥かに局長の方が待遇が惡いということも聞き及んでおるのですが、そりについて御答弁願いたいと思います。
#49
○政府委員(小笠原光壽君) それでは具体的の数字を申上げたいと思います。これから申上げます数字は今年の九月十日現在でありまして、その後において多少又数字を、経費を改正いたしております。今日はこれよりは少し上廻つております。九月十日現在においての特定局の一局平均の月額の経費を申上げたいと思います。これは要するに政府から支給しておる方の経費でございます。大体集配事務を取扱つておる郵便局と、集配事務を取扱つていない郵便局とありますので、最もビテイカルな例を申上げたいと思います。集配事務を扱つておる郵便局では吏員の定員が十人以下の局が二千二百局ばかりあつて、全体が五千二百局ばかりありますので、大体一番標準になる大きさと見てよいのじやないかと思います。この種の局にどれだけの経費を出しておるかということを、概算ですが、全國平均で申上げたいと思います。十人以下の集配局においては、これは五人一分以上、要するに六人以上十人以下の局でありますが、九月十日現在において局長手当としては月額千六百六十六円に当つております。これはその後最近におよそ百五十円から二百五十円程度まで更にこれを引上げましたから、今日ではそれだけ殖えておるわけでありますが、九月十日現在で千六百六十六円、それからいわゆる渡し切といたしまして、局の運用に関する、雜費を支給しておりますが、これが蒔炭即ち燃料費としては月額三百三十五円、備品に対して百七十八円、その他四百七十三円、合計すると約千円程度になります。それから局舎料、局舎を提供しておる義務に対する報償として若干支給しておりますのが局舎料でありますが、これは十人以下の局は平均すると八十九円、大体九十円になつております。それから保險の取扱費という保險関係の物件費として支給しておるものが三百四十六円、それから切手、印紙の歩合の收入が大体四百二、三十円、合計して三千五百十円ばかりになります。これが十人以下の局に対する経費の支出状況でございます。それから無集配郵便局の場合には、全部で約八千局の無集配郵便局がありますが、その半ば以下四千三百局ばかりが吏員定員三人以下の局であります。それが最もピテイカルな例でありますのでこれを申上げますと、三人以下の非常に小さい無集配郵便局の場合において、局長の手当が千八百円ばかりあります。それから雜費としては蒔炭が百二十五円、備品として八十五円、その他の雜費として二百三十円、合計して四百五十円程度。それから局舎料といたしましては五十円ばかり、保險取扱費として四十円程度、切手、印紙の歩合收入百六十円程度、合計して月に二千四百九十円約二千五百円程度であります。勿論局が大きくなつて來ますと、この経費は殖えて來るのでありまして、仮りに集配郵便局で二十一人以上の局について見ると、局長手当はこれは実は集配特定局長の手当を全部平均したので、やはり同じ千六百六十六円になるが、全体の数字としては二十一人以上の局の場合には六千六百十円ばかりになつております。それから無集配郵便局の場合には、極く大きいのが十一人以上の局でございます。こういう局は幾らかと申しますと、局長の手当は、やはり無集配局長に、平均しましたので、千八百円程度でございますが、十一人以上の無集配局に支給しておる経費総額は幾らかと申しますと、四千七百六十円になります。大体現在局長に支給しておる経費はさような程度であります。
 それからこの機会にこの前水橋委員の御質問のありました点につきまして、今日はお見えになつておりませんけれども、お答え申上げたいと思います。この特定郵便局長の服務について、局を局長代理等に委せ切りで、いわゆる不在局長、そういつたような局長に対する指導、監督についてどういううふうにしておるのか、具体的に一体処分した者があるかという御質問でございましたので、早速調査いたしたのでございますが、時間の関係上十分な調査はできませんでしたけれども、今年の二十二年度中におきまして、今年初めから今日までの状況において、東京逓信局管内と大阪逓信局管内について調査いたしました結果、不在局長として不適当であるために退官させたものは、東京と大阪と各々九名宛ございます。それから辞表を提出させたものは……まだ退官は発令いたしておりませんが、辞表を提出したものは、東京逓信局管内に一局、大阪逓信局管内六局、それから退官取計らいの中のものは、東京、大阪各々一局、訓戒をいたしましたものは、東京管内一局、大阪管内六局、目下呼出中のものは、東京はゼロでございますが、大阪管内一局でございます。次に実際具体的に退官させました例といたしましては、余りに具体的に申上げるのはどうかと思いますから、その点は省略いたしたいと思いますが、例えば地方の特定郵便局長であるにも拘わらず、東京で事業をしておるために、始終東京にばかり出て來ていて、自分の局を顧みていないという理由で退官せしめた者もあります。それから又旅館の経営に專念いたしておりまして、一向局を顧みないという理由で、これ又退官せしめられておる者もある状況でございます。この前私が抽象的に、そういう局長の指導、監督について、当局といたしまして常時取つております方法を申述べて、具体的の例は当時ございませんでしたので、留保いたしましたので、只今のお答えを以てこれに代えたいと思つておるわけであります。
#50
○油井賢太郎君 今の続きですが、局長の方は分りましたが、いわゆる局長以外の主査ですね。それの手当等も序でに……。
#51
○政府委員(小笠原光壽君) 主査以下は、これは一般の勿論官吏として、官吏或いはこれに準ずる者として待遇いたされておりますので、これはもう普通官吏、即ち平均いたしますれば、これまで千六百円ベースであつたものが千八百円ベースに変つておるというわけでございまして、今ここに具体的な数字は持つておりません。
#52
○油井賢太郎君 只今の局長に対するいろいろな支給を拜見いたしますと、燃料が三百三十五円とか、これは十人以下の場合でありますが、或いはもつと少ないのは三人くらいのところで、僅かに燃料が百二十五円、そういつたような非常に少ない支給しかしておりませんが、これは一年を通じまして、実際燃料なんかこんなものでは到底補ない切れまいと思います。從つて局長で余裕のある局長は、局員に対しては燃料を三百円或いは五百円と、自分の懐ろから補給して、局員を十分寒さから凌がしてやるという人もありましようし、又この通りきつちりとやつて、この範囲で以てやるんだというふうなことにするために、局員が非常に寒さに困つておるというようなことも出ると思います。こういう点の改良ということは実情に副つてやはりやつて頂かなくちやならない点だと思います。それからこれで見ますと、局長の待遇というものも決して十分であるとは考えられません。このためやはり兼業というようなことも当然これは或る程度認めてやらなくちやならないと思います。又山間僻地等にあつては、恐らく局長は朝から晩まで局舎に在つて、自分で以て陣頭に立つて仕事をしても、隨分手の空いておる時も多いことであつて、いわゆる鶏を裂くのに牛刀を以てするというような形のものが沢山あると思います。こういう点からいうと、今の特定局の制度は相当我々から見て適当じやないかと思うのでありますが、將來やはり相当改善をなさる時には、從業員の待遇と共に、局長に対しても、もう少し本省といたしましても御考慮願いたいというふうな考えを持つております。
#53
○政府委員(小笠原光壽君) 只今の経費についての御意見は誠に御尤もでございまして、勿論只今申上げたのは本年の九月十日現在で支給しておつた数字を申上げたのでありますが何分にも本予算編成以後におきまして、物價が非常に高騰しております。そういうふうな点につきましては、今回の追加予算におきましても所要の経費を計上してありますので、追加予算が成立しますれば、若干只今申上げたような薪炭その他備品、こういつたような雜費につきましても、追加予算で認められた限度においては、更に増額いたしたいと考えておる次第でございます。それから局長の手当につきましては、この間今年度予算におきましては、大体制度改正の方向に從いまして、一般の三級官並もの程度までは引上げつつあるわけでございまして、つい最近先程申上げたように、百五十円乃至二百五十円程度の手当を更に増額するように取計らつたわけでございますが、私共は勿論これで十分であるとは考えておるわけではないのでございまして、一般の三級官というよりは、やはりとにかく小規模と雖も、その局の運営の責任者でありますので、その責任の程度に應じた待遇を今後できるように、來年度予算においてもできるだけそういう経費について努力いたしたいと、かように考えておる次第であります。
#54
○堀越儀郎君 特定局の問題について先程からいろいろ御意見を承つたのでありますが、その中に特定局を廃止すれば局舎提供の義務は免除されるのでありますが、これを請求されても止むを得ないという政府側の御意見に対して、外の委員の方から、全部が全部そうではあるまいというような御意見も出たのでありまするが、併し政府として特定局を廃止すると若し政府が決定すれば、それは当然返還すべき肚を決めなければならないと思うのであります。一部のものは來るが、或るものは來ないだろうというような、そういう曖昧なことで政策は決定できないと思いますが、若し政府が廃止すると決定される御意思があるとすれば、局舎なり、それに伴うて備品も相当あるのでありますから、それを全部返還すべきであるという肚を決めるということでなければ、これは軽々に廃止するという考えをお持ちになることは妥当でないと思うのでありますが、その特定の見積りを大体数十億と言われましたが、もう少し詳しい計算を承わることはできないのですか。それに伴うて、局舎、土地だけでなくして、備品なども相当の金額に上るのじやないかと思うのでありますが、備品は大体どのくらい、数十億にも、二、三十億とも見られるし、五、六十億とも見られるし、相当の額に上るのじやないか。その額によつて、我々も通信委員として、通信のことに関係する者としては、相当の考慮を拂わなければならないものと思いますので、その額を承わりたいと思います。
#55
○政府委員(小笠原光壽君) 実は余り細かい数字を持つておりませんのですが、局舎について申上げますと、局舎の所有関係は、特定局約一万三千の局の中におきまして、局長の所有でないものはどのくらいあるかと申上げますと、これは昨年の八月一日現在の調査で、ちよつと時間的には古いのでありますが、集配郵便局は八百二十四局、それから無集配郵便局は千九百八十七局が局長の所有ではないものになつております。合計しますと約三千局足らず、これが局長の所有でないもの、残りが結局局長の所有になるもの、こういうふうな勘定になつております。即ち約一万のものが局長の所有であり、約三千のものは局長の所有でなくして、外の個人若しくは会社、官公署その他のものに所有されておるという状態にあります。
 それから坪数はどれくらいあるかと申しますと、これも非常に正確な数字ではございませんが、大体のところはこれで把握できると思うのですが、集配郵便局の坪数は全部で二十四万坪になつております。それから無集配郵便局は十八万坪、合計しますと四十二万坪になりますが、集配郵便局一局平均は四十六坪でございます。それから無集配郵便局の平均は二十三坪でございます。大体大よその数字としましては、それくらいの数字でございます。一坪を幾らに見るかという問題になつて來ますと、これは今ちよつとはつきり申上げかねるのですが、一般の情勢から御判断をお願い申上げたいと思います。
 それから備品につきましては、これ亦非常にいろいろ種々雜多でございますので、只今調査中でございまして、実は今幾らということを申上げることはちよつと早過ぎると思います。今年初め頃における実際特定局の局長が交替する場合において、前局長から新らして局長が備品等を讓り受けるわけでありますが、そういう場合の実例から申しますると、これは今年の初め頃の例でございますから、今必らずしもそうも考えられんと思いますが、大体集配、無集配平均しまして、十五万円から二十万円程度だつたように記憶いたしております。
#56
○新谷寅三郎君 私も一言伺いたいのですが、只今配付されました中労委の調停案というものを拜見いたしますと、その中に、「組合の非難する労働状態充分に改善せられることなく自然組合を納得せしめ得ない状態にある」ということを書いてあるのですが、先程逓信大臣のお話によりますと、こういういろいろの労働條件につきましては、今日までに大体において組合の納得し得る水準まで改善せられ、或いは近い將來にそれだけ改善せられる状態にあるというふうに伺つたのであります。中労委がこういうふうな調停案を出されましたのは、大臣のお話と違つて、尚組合の非難する労働状態というものが儼存しておるのでありますか。或いは中労委に対する御説明が十分でないためにこういつた調停案が出たのでありましようか。その点はつきりお伺いして置きたいと思うのであります。
 それからもう一つ、先程油井君からも御質疑がありましたが、当局が特定局制度を、内容についていろいろ改善はやるけれども、この制度は少くとも現在の状態においては廃止はし得ないという事情にあるようであります。私もそうだろうと思うのでありますが、若しそうだとしますと、油井君も言われましたように、特定局長に対する、何と申しますか、待遇と申しますか、それが中途半端で、非常にこれは徹底しない。存置するならば、特定局長はやはり一つの郵便局の管理者としてすベての責任を持つわけでありますから、その個人的な資力に依存するというようなことを止めて、事業経営をする建前から、どうしてもこれに対しては、業務を運行するのに差支えなき程度において十分な手当とかいろいろの雜費とかを支給するのが当然であると思うのであります。その点今日までの逓信省のやり方は中途半端で徹底しない。非常にその点について欠けるところがあるというふうに考えられるので、追加予算を取れば多少は増額するというお話でありますが、多少では今日では足りないのではないかと思うのであります。その局長に対する待遇問題の今後の見通し、それにつきましても併わせて伺いたいと思います。
#57
○政府委員(小笠原光壽君) この労働條件について、すでに從業員側の十分滿足の行く程度に行つておるとすれば、その説明が十分であつたのかなかつたのかというような点についてのお尋ねでございますが、逓通省が考えております改正の方式におきまして、尚從業員側と意見が違つております点は、局長の任用の問題について、全逓は特定局長の任用は文官任用令によるという意見でございますが、政府側はこの自由任用とするという点が違つておりまして、それから切手の賣捌歩合を廃して、物品経理にして貰いたいというのが、全逓の主張でございますが、政府としては切手賣捌歩合を合理化する、即ち物品経理という方法は取らないけれども、その合理化して行くという点、この点が具体的に実は違つておる点なのでございます。その他の点につきましては、制度の改正の方向としましては、大体もう全逓の希望と全く一致しておるのでありまして、勿論細目の点については今後尚十分経営協議会等を通じまして協議して行く必要がある点もあると思いますけれども、大体の方向としては一致しておるのであります。全逓は尚局舍を政府の直轄とせよということを要求しておりますが、これは現在逓信省の考えておるのも、借上げにして行きたいと、こういうふうに考えておりますので、借上げも勿論直轄の一つの形態でございますから、これも別段政府の考えと全逓の要求と背反はしていない。かように考えておるのであります。それで全体的に制度改正の方向は勿論着々その実行をやつておるわけでございますが、何分にも一度に切替えたら直ぐすべてがよくなるということは勿論困難なのでございまして、追々いろいろな点、特定局の制度を直して行く問題もいろいろの要素がありますので、それを逐次に、而も全体的に睨みつつ個々の点を改めつつ進行しておる途中にありますので、今直ちに現状から見ましては、まだ勿論必らずしも十分な状態にはなつていないものとは思うのでございます。殊に一番從業員の労働條件に影響するであろうと思われるところの局舍設備等の問題については、これはむしろ今後に俟たなければならないのである。今直ちに切替えた、借上げにしたからといつても、直ちにすべての局舍の設備或いは厚生保健施設といつたようなものが、その日からよくなるわけには行かないわけでございますので、これは仮すに或る時日を以てしなければならないことは申すまでもないことであります。そういう意味におきましては、今日尚十分な状態になつておらないというわけでございます。そういうわけでございまして、必らずしも中労委に対する説明が不十分であつたとも考えません。又中労委がそれじや我々の説明をどの程度に了解したかという点は、これはちよつと私共といたしましてはお答えいたしかねる点でございます。
 それから追加予算におきましては、勿論現在の物價事情に鑑みまして、一般の物件費の値上り等を見込みまして予算を計上しておるわけでありまして、先程多少と申上げましたけれども、若し予算が成立いたしまして実施されることになりますれば、可なり経費の部面においては改善されて來るものと思います。局長の手当につきましては、先程申上げましたように、來年度予算に更にその引上げを要求いたしたいと、かように考えておる次第でありまして、特定局の経費の組み方については、只今新谷委員のお話の通りに、それぞれの性質に即した合理的な経費の組み方をして行くというようにいたしたい。即ち局長の生活問題に対しては、局長に対する給與においてこれを解決し、外の経費から多少でも割いて、これを局長の生活に当てなければならないというようなことの起きないで済むようにいたしたい。又物件費については、その物件費で物的施設の経費が賄い得るようにして行く。それぞれの目的に從つて必要な経費を支給するようにして行きたい。かように考えております。
#58
○千葉信君 先程の大臣の御答弁を聞いておりまして感じたのでございますが、大臣は現在の特定局を普通局と同じようにするということについては、逓信省としてはできない。そういうことをはつきり言われたようでございますが、あの場合に私聞いておつて感じたことは、普通局と同じということは、普通局と同じ仕事をする機構に持つて行く。例えば人員の点であるとか、或いは職種系統などについても、特定局を普通局と同じにするというやり方につては、到底不可能だというような御答弁がございました。それから又それについて、政府委員からも定員のことについてお話がございましたが、実は逓信從業員が特定局制度廃止の問題について考えておる將來の廃止された特定局のあり方の場合には、決して特定局の普通局と同じような仕事の機構に持つて行けということを全然言つておらないのであります。改正になりましても、山間僻地の郵便局の場合でも、やはり現在のような人員で、そうして而も別に、小さい局舍に監督者を置けとか、或いは小使を置けとか、給仕を置けとか、そういうようにして普通局と同じに持つて行けということは、全然考えておらないし、希望もしておらないのでございます。この点について少々誤解があるようでございますから、申上げたのでございますが、更に定員算定のことにつきましても、先程の御答弁では、兼業しておるところの特定局の場合でも、郵便であるとか、電信であるとか、その仕事の量に從つて定員を算定しておる。そうしてやつて行くし、片つ方の方は、普通局の方は、定員の算定の場合には、その仕事の割合に應じて同じく算定して行くけれども、一方の方は、先程の御答弁では、普通局の場合に算定する仕方と、特定局の場合における算定の仕方とは違うというようなお話がございましたが、私共承知している限りでは、両方の計算の仕方が、ただ数字が違うだけであつて、端数が生じた場合には、普通局でもその端数を皆計算の上に入れまして、そうして総体の端数を切捨てるだけだ。普通局の場合には、例えば郵便には一人要らないで〇・四とか五とという数字が出る。それから又その他の仕事でやはりそういうような零コンマ以下のものができた場合には、それをかけ合せて人員で以て割つて行くというような方法でございまして、ただやり方が大まかに行つておるか、細かく行つておるかというだけで、定員の算出の方法については、両方とも全然同じで、本当に最後の端数だけが切捨てられるという計算を取つておるようでありますが、その点違つておりましようか。
#59
○政府委員(小笠原光壽君) 今の定員の問題につきまして私が先程申上げたのは、こういう趣旨であつたのです。仮りに普通局と特定局と一緒にして考えるのは非常にむずかしいのですが、仮りに事業別に郵便事業、電報の仕事、爲替貯金の仕事、それとそれぞれ特定局の場合には〇・六人ずつの仕事がみんな必要だと仮定いたします。それから普通局の場合には、仮りに三・六人ずつの人間がそれぞれの仕事に必要だと仮定いたします。そうしますと、普通局の場合には、それぞれの仕事は分業的に行われているのですからして、三・六の仕事があれば四人の人間は配置しなければならん。從つて実地の仕事に対してそれぞれ四人の定員を配置いたします。それはなせそうかといえば、それらの仕事が分業的に行われているために、郵便の人は郵便の仕事しかやりません。電報の人は電報の仕事しかやりませんために、結局三・六ずつの人間が出れば、それぞれ四人ずつの人間がその三つの仕事に配置されるわけです。ところが特定局の場合は〇・六人ずつの人間がこの三つの仕業に從事したとすれば、この三つの仕事は一人の人間が綜合してやるわけです。一人の人間が郵便の仕事もやつていれば、その途中で電報を打ちに來られた方があれば、その人が電報の受付けもする。或いは又爲替の振出しに來られた利用者があればその仕事もする。又郵便の小包の引受もするというような式でありますが、〇・六の仕事を合計して一・八の人間がいればいいわけなのです。合計すれば、それを整理すれば、結局二人という人間がいればいいわけであります。從つて特定局の場合には、〇・六の仕事が三つあることによつて、二人の人間があればいい。普通局の場合には三・六の仕事が三つあれば三四、十二人の人間がいなければならん。それを特定局式に端数を整理すれば十一人の人間がいればいいということになるが、普通局の場合は分業のために十二人の人間を要する。そういうところで端数整理が行われております。普通局の仕事はみんな少しでありますから、一人にも充たないとか、或いは一人何分とかいう零細な数字沢山出て來るわけであります。仕事の量が少い。その端数が一万三千の郵便局について起きて來るわけでありますから、それを綜合的に査定をするのと分業的に査定をするのとは全体的に違つて來る。この点なんかも経済的の運営の方法の一つではないかと考える次第であります。
#60
○千葉信君 只今〇・六という数字でお挙げになりましたけれども、これが〇・三とか〇・四とかいうことになると、從來切捨てておつたそうですが、切捨てておりませんか。そうなると全く話がおかしくなつて來ると思いますが。
#61
○政府委員(小笠原光壽君) 特定郵便局の最低配置という人間は、これまでは二人を最低にしておりますから、それを合計して仮りに〇・九にしかならない場合でも、二人になります。
#62
○千葉信君 普通局の場合は〇・六で〇・三とか〇・四とかいう場合には切捨てておりませんか。
#63
○政府委員(小笠原光壽君) 普通局の場合は、事業別に〇・三とか〇・四とかいう数字が出ることは、実際問題として恐らくないと思います。普通局の場合は事業別に必らず一人何分とか二人何分とか或いは三人、或いはそれ以上の数字が出るわけで、普通局の場合には〇・三とか〇・四とかいうものが出ることは、実際問題としては恐らくないであろうと考えております。
#64
○油井賢太郎君 この問から定員の件についてちよつと不審を持つておつたのでありますが、今御説明によつても、普通局と特定局との算定方法は結局同じであつて、その端数の点だけは違うということですが、併し普通局にあつて分業的にやる場合には、貯金なら貯金というような同じ仕事を朝から晩までぶつ通しでやつても、相当能率を挙げることができる。ところが特定局の方で、一つの仕事を、爲替なら爲替をやつて、その次に電信の受付をやつたり、貯金の引受をやつたりというようなことになると、非常にその間に能率の差というものが認められるのですが、これは特定局の從業員はその点普通局と違つておるということを強調される原因の一つがありはしないか。將來そういう点の改良を図るのが当然だと思いますが、どうお考えになりますか。
#65
○政府委員(小笠原光壽君) 今の綜合的に仕事をやつているということは、要するに仕事の量が非常に少いためでございまして、郵便といいましても、小さい郵便局の場合には、そう小包や書留の引受が一日に沢山あるわけではありませんから、その間において又電報を持つて來れば、電報も受付ける。それは実際の実働時間から考えまして、ごく閑散な無集配特定郵便局の例を取りますれば、仮りに八時間、郵便局に朝から夕方までいたと仮定しても、実際に、いわゆる実働と申しますか、そういう時間は正確ではございませんが、およそ三時間及至五時間程度だから、相当と見て五時間程度になります。まあ三時間から五時間くらいの間ではないか、かような状況であるように思つております。從つてそれはいろいろな仕事を綜合的にやつて、尚且そういう状態であります。私は全逓の方でそういうような綜合的な定員の査定に対して、そういうことに反対しているとは私は聞いておりません。これは從業員諸君の方もそういつたやり方自体は、むしろ小さい局の経営の方法としては当然と考えておられるのではないかと思います。ただ要するに特定局であるが故にという考えではなしに、小規模な通信機関であるが故に、かようにいたしたと考えております。
#66
○油井賢太郎君 今の小規模のということになりますが、小規模の局程待遇を改善してやらなければ、さつきからお話になつている定員の割出し方によりますと、例えば大きな五十人いる局の仕事の分量と、或いは五人の局と比べましたときに、たしかにその間には約十分の一ぐらいの仕事しかないということは、これは確定されておるのです。その場合において五人の從業員がいろいろな仕事をお互に受持つてやるのと、五十人の場合において分業的にやるのとでは、同じ分量を取扱つても仕事の能率においては違つて來ると思います。その場合に五人の定員のところには、本省としては六人なり、或いは七人なりという人員を配置して、バランスを取つてやらなければ、特定局のような小さい局においては、いつまで行つてもその從業員というものは、普通局の大きいところから比べて割が惡いということになりはしませんか。
#67
○政府委員(小笠原光壽君) 勿論能率を決めます基準としましては、仕事の量と質と両方から決めるべきだと思います。今具体的にお挙げになりましたような例の場合について、今私は具体的にちよつとお答することは困難なんですが、必らずしも数字的な、量に比例した定員を彈き出す能率ではなくして、そこに要するに質も含んだ、質と量と両方から考えた能率ということで処理いたしているのでございます。
#68
○油井賢太郎君 初めからそういとふうに御説明下さればいいのですが、定員の算定の仕方だけお話し下さつたので了解がつかなかつたのであります。
#69
○千葉信君 これは特定局制度の廃止に関しての陳情でございますが、存置の陳情も出ているように承つております。更に今日欠席している議員の中にもこの問題について、実は政府委員の方に質疑を申上げるという希望の方もあるようでございますから、今日は時間も過ぎましたようですから、このくらいにして、次会に継続して頂いたらどうですか。
#70
○委員長(深水六郎君) どうですか、千葉君の今の……
 その前にちよつと参考のためにお伺いして置きたいのですが、外國にこういう特定局のようなものはないのですか。
#71
○政府委員(小笠原光壽君) 実は外國の例といたしましていろいろ今調べてはおりますのですが、まだ十分余りはつきりしたことを申上げるだけの材料が集つておらないので、例をアメリカにとりますと、御承知のように、アメリカの郵便局制度は、一等局から四等局まで分れております。それで四等局というのは、大体日本の從來の特定局制度に非常に似ておるように思われる。或いはむしろ日本の特定局よりはもつと徹底しておるようにも考えられます。で、全体の郵便局数が……これは去年の三月頃のアメリカの書籍ですが、全体の郵便局数が四万一千八百ばかり、その郵便局の中で、一等局というのは二千二百ばかり、二等局が五千七百、三等局が一万四千二百局、四等局が一万九千六百局、要するに四万一千八百ばかりの中で、約二万ばかりのものが、半分に近いものが四等郵便局ということになつております。四等郵便局というのは、その郵便局長は外の一、二、三等の局長と違つておるのでありまして、大体一等局、二等局、三等局、四等局の区別は何からできておるかというと、その局の收入によつて区別いたしております。四等局というのは、そこの局の收入が千五百ドル以下の局を四等局と言つております。一等局というのは、その收入が四万ドル以上の局を言つておる、そう言つておるようであります。それで一、二、三等局の局長は、上院の承認を得まして大統領が任命するのでありますが、四等局長というのは、普通郵政長官が任命しまして、その旨を文官委員会に通知する。そうして勿論原則として採用試驗は受けるのですが、年俸五百ドル未滿の場合は、採用試驗を行なわないで、郵政長官は監察官を出張させて、志願者の中から適当と認めるものを選んで報告させる。その報告に基いて郵政長官が任用するというようなことになつております。そうしてこの局長に対しましては、局長手当を支給するわけであります。その手当は、自分の局で消印をした切手の價格、即ちそこの郵便局で取扱つた郵便局の料金の收入額と申しますか、実際に消印した額、それから現金でその局に納めた郵便料金等による金額を基礎にいたしまして、例えば最初の七十五ドル以下に対しては十六割、次の百ドル以下は八割五分、更にそれを超過する部分は七割五分というようなふうに、やはりそこの局の收入額を土台にして、一定の率を掛けて、その局の経費として手当を、コンペンセーションといつておりますが、それを支給しております。その外に爲替の取扱いの手数料とか、継越しの手当、或いは私書函の手数料でありますとかいつたようなものを支給いたしておるのであります。それから局の物件費については、局の建物については、その局長が、四等局長は局舎提供の義務を持つておる。局長が提供することになつております。それから又、四等局長は兼業、兼職を認められておる。そういうようなわけで、逓送関係を除いた取扱い業務の全般について局長は請負つておるような恰好になつております。これなどはかなり日本の今までの特定局制度に類似しておるのじやないか。そういうような極く小さい郵便局が、四万からの郵便局の中の約半数がそういうようになつておると一應考えておる次第でございます。
#72
○委員長(深水六郎君) それでは本日はこの程度にして次回に開催することに御異議ございませんか。
#73
○委員長(深水六郎君) それでは本日はこれを以て閉会いたします。
   午後三時四十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     深水 六郎君
   理事
           山内 卓郎君
   委員
           千葉  信君
           鈴木 順一君
           油井賢太郎君
           井上なつゑ君
           新谷寅三郎君
           堀越 儀郎君
           尾崎 行輝君
           藤田 芳雄君
  國務大臣
   逓 信 大 臣 三木 武夫君
  政府委員
   逓信政務次官  椎熊 三郎君
   逓信事務官
   (郵務局長)  小笠原光壽君
ソース: 国立国会図書館
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