くにさくロゴ
1947/07/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第2号
姉妹サイト
 
1947/07/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第2号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第2号
  付託事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○財産税等收入金特別会計法の一部を
 改正する法律案(内閣送付)
○造幣局特別会計法の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○酒類配給公團法案(内閣提出)
  ―――――――――――――
昭和二十二年七月七日(月曜日)
   午後一時五十五分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○酒類配給公團法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員会を開会いたします。本日は先般本委員会に付託になりました酒類配給公團法案について審議をいたしたいと思います。
 先ず政府の本法案につきまする提案の理由、内容等についての説明を伺うことにいたします。
#3
○政府委員(小坂善太郎君) 只今議題となりました酒類配給公團法案の提案理由につき御説明をいたします。
 御承知の如く、近來食糧事情の惡化、原料資材の窮迫のために、酒類の生産は逐次減少の一途を辿つておるのであります。併しながら酒類は石炭その他重要産業労務者に対しましての特配物資、食糧供出用の報奬物資といたしまして、又國民生活の明朗化のためにも欠くべからざるものでありまするので、酒類の配給が適正に行われるかどうかということは國民生活の安定、産業復興、食糧増産等に極めて重大な関係を有するものであります。
 而して今立設立しようといたしまする酒類配給公團は、酒類の適正な配給を目的とするものでありまして、その設立の理由は主として次の通りでございます。
 第一は、酒類は米、麦、甘藷等の主要食糧を原料とするものでありまするが、食糧事情が非常に逼迫しております際に、これらの貴重な主要食糧を原料として製造した酒類については、政府の責任において酒類の配給を統制し、適正且つ有効なるものたらしめるための機関を設けることが必要だと考えるのであります。
 第二に、現在酒類の卸賣り機関といたしましては、清酒、合成酒、合成清酒、味醂、燒酎につきましては、大日本酒類販賣株式会社、都道府縣酒類販賣株式会社、ビールについては麦酒配給株式会社、果実酒につきましては全國果実酒卸共販組合、及び雜酒につきましては全國雜酒卸共販組合を指定いたしまして、政府の監督の下にこれらを一手買取り販賣機関といたしておるのであります。併しながらこれらの会社組合は私的企業でありまして、先に成立いたしました私的獨占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の趣旨に副わないのであります。併しながら酒類生産及び輸送事情を考慮いたしまする時には、これらに代るべき機関を設けて、全酒類を一元的に集荷し、小賣業者に販賣することは最も経済的であり、又酒類の品質保持についても適当と考えるものであります。
 第三に、臨時物資需給調整法によりまして、重要な物資は政府が直接購入切符で消費者に割当てることになり、酒類についても、指定配給物資としてこの方式を執ることになつておるのでありまするが、生産量の僅少な酒類につきましては、單に割当てるというだけでは多数の酒類製造業者から迅速に集荷し、これを適正な價格で以て全國各地に確実に配給することは困難と考えられるのであります。從いまして適当の裏付けをなす現物の流通を把握すると共に、全酒類を通じて價格、運賃、料金、容器代等についてプール計算を行い、以て價格の凸凹を防止する機構を設ける必要があると認めるものであります。
 第四に、酒類につきましては、清酒、ビール、雜酒、その他一切の酒類をアルコール分等を基準とする一定の換算率によりまして、総合的に把握し、酒類の地域的、時期的需給の不均衡、或いは需要者の嗜好等を考慮しながら極力適正な配給に努力しているのでありまして、この点から見ましても、酒類配給公團を設立して、すべての酒類を取扱わしむることが適当であると考えられるのであります。
 次に本案の骨子とするところを概略申述べたいと存じます。
 第一に、酒類配給公團は、経済安定本部総務長官の定めまする割当計画及び配給手続に基きまして、酒類の適正な配給に関する業務を行うことを目的とする法人であります。
 第二に、資金計画につきましては、基本金は三千万円でありまして、金額政府出資といたしまして、運営資金は復興金融金庫から借入れることにいたしております。
 第三に、公團の役職員につきましては、これらは官吏その他の政府職員でありまして、俸給、給與が國庫から支給されると共に、官吏に関する一般法令に服さなければならないという点におきまして、公團が國家の代行機関としての性格を明瞭にしておることは、さきに成立した他の公團と同様であります。而して役職員としては、できる限り公團の設立と共に解散する会社又は組合の從事員、その他民間の優秀な経驗者を採用いたしまして、現下の雇傭事情に應ずると共に、業務運営の円滑適正を期したいと存じます。
 第四に、公團の業務は酒類の一手買取り及び賣渡しが主たるものでありまして、これは経済安定本部総務長官が定める基本的な政策及び計画に基いて、主務大臣のなす指示及び監督に從つて行うものであります。即ち製造された酒類はすべて製造業者から公團に讓り渡され、公團は原則といたしましてこれを小賣業者に賣渡し、小賣業者から更に消費者に配給されることとなるのであります。
 その他酒類の配給のため必要な酒類の保管及び運送を行うことは勿論、他に附帶事業としてリンク容器の回收、運賃のプール計算等が考えられております。
 而して公團の解散が臨時物資需給調整法と等しく昭和二十三年の四月日、或いは経済安定本部の廃止のときのいずれか早い方か、又は経済安定本部総務長官の解散命令によるということになつており、平常の経済状態に復帰した曉には直ちに解散することを前提としておりますのと、政府予算及び貸出に当りまする復興金融金庫の資金関係から、業務に必要な施設は原則として買收せずに、公團設立と共に解散する会社又は組合その他第三者から賃借することにいたしているのであります。
 第五に、公團の監督でありまするが、経済安定本部総務長官は、酒類の配給に関する基本的な政策及び計画に関しまして、指導監督し、主務大臣は、これに基きまして、実施上の具体的な又個別的な監督を行うこととしておるのであります。
 尚お公團の会計につきましては、その基本金が政府出資金である建前から会計檢査院がその檢査に計ることにいたしておるのはこれ又他の公團の場合と同様であります。
 第六に、公團の設立に伴う措置でありますが、酒類配給公團が成立したときは、現在の大日本酒類販賣株式会社、都道府縣酒類販賣株式会社、麦酒配給株式会社、全國果実酒卸共販組合及び全國雜酒共販組合は解散されることとなり、その清算は昭和二十三年四月一日までに終了いたすことといたしておるのであります。
 これを要しまするに、貴重な主食糧を原料とする乏しい酒類の配給につきましては、需給が極めて不均衡な期間に限りまして、政府はみずからその統制の衝に当ることといたしまして、私的な会社又は組合による一手買取り販賣は、経済民主化の趣旨からこれを廃止することといたしたのでありますが、これが公團の設立の眼目であります。郎ち政府機関とも申すべき公團の組織と、その民主的運営とによりまして、酒類の公正な配給を行い、産業復興と國民生活の安定に資せんとするものであります。
 以上を以ちまして酒類配給公團法案の提案理由の説明を終ります。何卒速かに御審議の上可決せられんことを切にお願い申上げる次第でございます。
#4
○委員長(黒田英雄君) 只今提案理由の説明がありましたが、現在の酒類の配給状況から、本案を審議しますことについての多少補足の御説明でも、主税局長から伺つた方が便宜かと思いますから……。
#5
○政府委員(前尾繁三郎君) この配給公團法につきまして只今政務次官から御説明いたしたのでありまして、それ以上に特に附け加えて申上げることもないのでありますが、各條にわたつて概略申上げたいと思います。その前に只今提案理由の説明にもありました如く、現在なぜ酒類配給公團を作らなければならんかという点について幾分誤解のある向もあるかのように聞いておりますので、その点についてちよつと御説明申上げたいと思います。
 只今提案理由で申上げました如く、現在の食糧事情からいたしまして、酒類の配給量というものは非常に減少いたしております。現在におきまして、ビールその他を含めまして百八十万石程度でございます。その自由経済時分から比ベますと四分の一にも足りないというような状況でございます。
 又酒に対する需要がどのようであるかということは、既にどなたも御体驗になつており通りでございます。乏しい量を以ちまして非常に需要が多い、而も現下におきましては、單に酒は奢侈飲料というだけには止まらず、食糧の供出なり、或いは石炭の増産というような面にも廻しており、又家庭配給につきましても相当量を出しておるのでありますが、その家庭配給という点におきましても、可なり重要な物資の一つとして、單に不適正な配給の、いかなる方法でもよいというわけには参らない状況でございます。
 その配給の機構の中心を現在なしておりますのは、大日本酒類販賣株式会社、ビールについては、麦酒配給株式会社、それから果実酒につきましては全國卸共販組合、或いは雜酒につきましても同様に卸共販というものがございます。これは生産の面におきまして、酒造組合或いは麦酒醸造組合その他の組合があるのでございますが、それと大体において相対應いたしまして販賣の機関の中心をなしておるのでございます。そうしてその営んでおります業務はすべての製造者の造りました酒類を一手に買受け、又それを一手に各末端の小賣業者に流しておるというのでございます。酒につきまして兎角の非難はありましても、まず割合に配給がうまく行つておりますのは、この酒類販賣株式会社、或いは卸共販というような組合の活動が割合に適正にいつておるということであろうかと存ずるのでございます。而も非常に乏しい酒類でございますので、それを或いはビールは都会地に、或は酒は農村に、果実酒は産業特配、いろいろな工夫をいたしまして、最も合理的な配給をいたさなくちやならないのでございます。只今我々は基準酒と申しまして、酒一升とビール六本、或いは燒酎等におきましては八合というような換算率を用いまして、そのアルコール度数或いは價格というような面から、それをうまく消費者に按配いたしまして配給しておるというような現状でございます。
 又製造者におきましても、製造原價というものは可なり各地で違つておるのでございます。殊に又運賃につきましても、酒の生産地と消費地というものはいろいろ錯雜いたしておりまして、生産地のすぐそばに製造地があるというわけに参らないのでございます。それらの按配を、いろいろこれらの、先程申上げました会社なり組合が合理的な價格の操作をいたしております。いわゆるプール計算によりまして、價格の操作をいたしまして、北海道におきましても、東京におきましても、長崎におきましても同樣な公定價格で賣つておるような次第でございます。
 然るところ、御承知のように、独占禁止法の発布のために、これらの民間会社でありますところの大日本酒類販賣株式会社、都道府縣酒類販賣株式会社、麦酒配給株式会社、全國果実酒卸共販組合、それから全國雜酒卸共販組合というものは当然解散をいたさねばならない運命になつて参つたのであります。併し若しこれらの機関がなしに、全くの製造者から直ちに自由販賣をする昔のままの時代に返して、果して適正な配給ができるかどうかということにつきまして、我々は随分檢討いたしたのでございます。併しその結論といたしましては、到底これらの機関なしに、現在の非常にアン・バランスな酒の需給を適正に配給するということは、到底不可能であるという結論に到達いたしたのでございます。その点は民間の方々にも十分御相談申上げましたのでございまするが、同樣な結論でございました。從いまして我々といたしましは、どうしてもこれに代わるべき責任のある價格操作なり、配給の適正を期するなんらかの機構が必要である。その機構は、他の重要物資においても行われておりますところのいわゆる配給公團という以外にはないのでございます。
 配給公團につきましては、既に全般的に申されておりますように、これは臨時的な機構でございます。政府のまあ代行機関と申しますか、いわゆる公法人ではございまするが、この拵えました趣旨は、寧ろ民間團体である民間会社に、こういう独占的な事業を営ましておきますときには、そういうような必要がなくなつたときに、直ちに解散させるということは非常に困難である。寧ろ政府の責任におきまして、それをやつて、不必要の場合には直ちにそれをやめる。そのためにはどうしても公的な法人でなくてはならないというのがこのあらゆる場合の公團の趣旨であります。酒の配給公團につきましても、同樣な考え方によりまして、この配給公團法がどうしても必要であり、又これは永久的な機構ではなしに、只今の非常な混乱時代におきまして、食糧事情の非常に惡い現在におきまして、過渡的な機構であるというふうな意味合からいたしまして、この公團法を作つておる次第でございます。
 少しく内容に入つて申上げますと、第一條につきましては、その目的を書いておるのでございます。第一條の「酒類配給公團は、経済安定本部総務長官の定める割当計画及び配給手続に基き、酒類の適正な配給に関する業務を行うことを目的とする。」尚お酒の配給につきましては、主務大臣は大藏大臣でございます。その点は第十五條並びに第二十條に明確に定めておるのでございます。具体的な配給手続或いは割当計当というものは主務大臣である大藏大臣がいたすのでございまするが、最高の責任者は経済安定本部総務長官ということに相成つておるのでございます。そうしてこれは第十五條にあります通りに、基本的な政策及び計画を経済安定本部総務長官が定めまして、それに基いて、大藏大臣が具体的の割当計画、配給手続をやるのでございます。今度は実務の面におきまして、この割当計画なり配給手続に基いて配給の実務を行なうというのが、この公團の目的でございます。
 第二項の酒類とは、酒税法に規定する酒類、即ちアルコール分一度以上の飲料を酒類と申しておるのであります。その点は酒税法と同樣の定義になつておるのでございます。
 次に配給公團は法人でございます。これは後で申上げます基本金は政府が出資をいたしますので、性格から申しますと財團法人かとも考えるのでありますが、いわゆる公的な財團法人でございます。
 次に、第二條は事務所でありまして、主たる事務所は東京都、從たる事務所は地方各所に設けるのでございます。只今我々が考えております機構といたしましては、東京の本部に各酒類の部を置き、又置務局の所在地に支部を置きまして、又各府縣の縣廳所在地に支所を設け、それから税務署の所在地に出党所を設ける。只今酒類販賣株式会社の機構も大体それに準じたようなふうになつておりますので、それ等と税務署その他の関係等を考えまして、大体そういうような機構で参りたいと考えておる次第でございます。
 第三條は基本金を三千万円とする。これは全額政府出資でございます。只今固定資産については、余り配給公團自体が所有するということは考えられておりません。從いまして、或る程度固定資産は、後で申上げまするように、借入れをすることになると思うのでございます。從いまして、基本金は極く少額でよろしいのでございます。
 次に、公團の運営資金てございますが、これは独占禁止法の関係から考えますと、いわゆる、金融資本の支配というようなことも防止せねばなりませんで、復興金融金庫等から借りなければならんということになつておるのであります。即ち民問銀行から借りましたものでは、その民間銀行の支配或いは制約を受ける場合が考えられるという点を考慮に入れておる次第でございます。
 第四條につきましては、定款に規定すべき事項を揚げておるのでございます。大体酒類配給公團法は組織法でありまして、会社の定款等と殆ど内容的に同じようなことになつておるのでございます。從いましてその記載事項又定款の変更については、主務大臣と安本長官の認可が必要であるというようなことを規定いたしておるのでございます。
 第五條につきましては、これは登記のことを書いております。公團登記令に定めるところによりまして登記をしなければならない。又登記をすることが第三者に対抗する要件となつておるのであります。
 第六條は非課税團体であることを明記いたしておりまして、所得税、法人税を課さない。又地方税も課さない。併し中には、例えば坑木税というようなものを考えますと、或いは矢張り公團としても納めなくてはならないものがあるかと考えますので、例外規定を設けておるのでございます。
 第七條は解散のことについて申しております。先程申上げましたように、配給公團は臨時的な経過的な制度でございます。從いましてここに揚げております臨時物資需給調整法の失効のとき、即ち昭和二十三年四月一日、或いは経済安定本部総務長官の命令で解散させることができる。何時でもその必要がなくなりましたときには、直ちに解散させるというようなことになつておるのでございます。尚お「解散に関して必要な事項は、政令でこれを定める。」と書いてありますが、只今のところ予定されておるものはございません。
 次に、名称は「類似する名称を用いることができない。」というのが第八條でございます。
 第九條は、この配給公團の性格が明格でございませんが、民法第四十四條即ち法人の賠償責任の規定と、第五十條即ち法人の住所は主たる事務所である、それから五十四條の理事の内部的代理権の制限をいたしましても、外部には対抗できない。それは法人と理事が利害関係を異にする場合には特別代理人を作らなくちやならぬとか、或いは非訟事件手続法第三十五條、これは裁判所の管轄の事項でありますが、これらを準用するというようなことを規定しておるのでございます。
 次に、第二章の「役員及び職員」でございます。役員としては総裁一人、副総裁二人、理事二人以上と監事一人以上ということにいたしております。酒類の関係につきましては、民間の方々から代表的な方にお入りを願わなくちやなりません。從いまして副総裁を二人ということにいたしております。それから総裁、副総裁、理事の職務権限のことを規定いたしておりますが、他の場合と何等異なるところがございません。
 次に、第十一條は、これらの役員につきましては、主務大臣が任命することになつておる。即ち任命権の在在を書いておるわけでございます。
 第十二條につきましては、代理人即ち「一切の裁判上又は裁判外の行爲をする権限を有する代理人を選任することができる。」という規定でございます。
 第十三條につきましては、この役職員がなんらか利害関係のある立場にある人であつてはならないということを規定しておるのでございます。即ち酒の製造或いは保管、賣買、若しくは輸送を業とする株式を持つておるとか、或いはさういうような業務に從事しておる、即ち兼業するとか、その他一切の利害関係を持つてはならない。只今酒につきましては、酒の保管或いは輸送を專業とする者はございません。例えば現在酒の輸送は日通に頼んでおるわけでありますが、その株式を持つておることは、この規定では差支えないと思われるのでございます。要するに酒の製造、販賣の業に関係がある人であつてはならない。即ち酒の給配公團につきましては、飽くまで政府の責任におきまして、公明にやろうというわけでございまするし、又次の十四條に規定しております通り、この公團の役職員は政府職員の資格であるということ等から考えまして、利害関係を有する人であつてはならない。他の、この公團の特に密接な関係にある営業等の利害関係を持つておる人であつてはならないという、公明にしようという点にあるわけでございます。但しこれについては罰則規定はございません。
 次に、先程申上げましたように、第十四條は、職員は政府職員であるということを規定し、又一般官廳の官吏との格の、何といいますか、格付けをいたしておるようなわけでございます。
 それから給與の点でございまするが、これは民間の方が殆ど全体の人が入つていただくということに相成りまするので、官吏の給與そのままでは、到底現実問題としてお入り願いにくいというような点からいたしまして、特例を定めることができるということを規定いたしておるのでございます。
 次に業務でございまするが、公團の業務は、先程申上げましたように、酒類の一手買取り及び一手賣渡しでございます。それに当然附随する問題として、酒類の保管及び輸送という業務がございます。又それらに附随する業務は当然やり得なくてはならないわけでございます。そうしてその業務は、先程申上げましたように、経済安定本部総務長官の基本的な給配政策及び計画というものによつて、大藏大臣がいろいろ指示なり監督をいたすのでございます。それに從つて配給公團で業務をやるということになつておるのでございます。
 それから業務の方式等につきましては、業務開始の際に安定本部長官の認可を得なければならない。又変更する場合も同樣でございます。その認可の場合には主務大臣に相談をいたすのでありますが、その最終責任は経済安定本部総務長官にある、即ちこの権限のあるところに責任があると、所在を明らかにいたしまして、最高の権限を持つておる者が最終の責任を持たなくてはならないということを明確にいたしておるのでございます。
 第十七條は、事業計画、或いは資金計画ということにつきましても、安定本部長官の認可を受けなければならないのでありますが、その際において主務大臣に相談し、或いはその責任が最終的に経済安定本部総務長官にあるということは、前と同樣でございます。
 次に、会計の規定でございまするが、第十八條は、事業年度を規定いたしております。尤も前期、後期に分けますので、一年事業年度ではなしに、まあ二事業年度のような、実際はそういうような運営になると考えられます。
 第十九條につきましては、諸計算表と申しますか、財産目録、貸借対照表、損益計算書、これを作つて安定本部長官に提出しなければならない。又承認を受けなければなりません。又それは主務大臣に相談され、最終責任が安定本部総務長官にあるということを明らかにいたしております。
 その次の項は、それを公告しなければならないことを規定いたしております。
 それから次に財産目録、貸借対照表、損益計算書につきましては、会計檢査院が檢査をするのでございます。全額政府出資でございます。只今のところ二分の一以上の政府出資をするような場合におきましては、会計檢査院が檢査をすることに相成つておりますので、当然酒類の配給公團につきましても、その会計檢査は会計檢査院の檢査を受けることに相成つておるのでございます。
 次に、酒類の配給公團は、只今申しましたように、酒類の配給の適正を期するために作られておるのでございます。只今の日本酒類販賣株式会社等におきましては、勿論これを配当をいたしております。併し酒類の配給公團は、なんら配当を目的とするものではございません。ただ人件費なり、物件費なり、事業としては收支償わなくてはなりません。殊に職員に出します給與につきましては、これは政府から交付金として交付されるのでありまするが、その半面におきまして、政府に同額を一方に納付金として納めなければならないのでございます。從いまして、配給公團は今のところなんら利益を目的とするものではありませんので、剩余金が出ることはまずないように考えられるのでありますが、若しありとすれば、この人件費を政府に納めるというのがこれに該当する具体的の例ではないかと思います。何れにいたしましても、剩余金がそれ以外に出ました場合につきましても、それはすべて國庫に納付しなければならないのでございます。
 次の項は、書類の整備のことを書いてあります。
 その次の項は、会計檢査院が的確に檢査しなければならないということでございます。
 第五章は、監督及び助成というのでありまして、第二十條は、先程も申上げましたように、経済安定本部長官が酒類の配給に関する基本的な政策及び計画をやるのでございまして、それに関連いたしまして、公團を指揮監督するのでございます。併しそれは常に主務大臣を通じまして、若し監督命令、即ち監督上、必要な命令を出す必要があります場合には、主務大臣を通じてそういうことができるということに相成つております。
 主務大臣につきましては、繰り返して申上げます通り、酒類の割当計画、配給計画という具体的な事項につきまして、一方経済安定本部総務長官の指示いたしましたところに基きましてやるのではありまするが、酒類の配給公團に関しましては監督命令を出すことができることになつておるのでございます。又必要な事項については報告を徴し、或いは帳簿等につきまして檢査をするということができるのでございます。
 次に、第二十一條につきましては、先程申しましたように、給與につきましては特例が認められておるのでありますが、それ以外の特別の報酬、只今余り具体的な例は決つておりませんが、まあ業務手当というようなものを、必要があれば報酬規程を決めて出し得る、それについては安定本部長官の認可を得なければならない。これは主務大臣に相談いたしまして、又その最終責任が安定本部総務長官にあるというふうに相成つております。
 第二十二條は、役員が法令又は定款、法律に基いてなす命令に違反した場合には、大藏大臣が解任することができる。又経済安定本部総務長官におきましては、その役員が不適任者である、或いは適切に業務を遂行していないという場合には解任することができるのであります。
 次に二十三條につきましては、先程申上げましたように、酒類配給公團につきましては、余り固定資産を持たないというのを原則といたしております。と申しますのは、非常にこれが臨時的な制度である、早晩、近い將來においていつでも止められるべきものだというような関係にありますので、そういうものが固定設備を持つということは好ましくないことでございます。從いまして原則として貸借いたしましてそれでやつて行こう。即ち第一項につきましては、現在やつております会社なり組合が持つておる施設でありまして、どうしても業務上必要があるという場合には貸與する命令を出すことができるのでございます。又どうしても業務上必要であるというものにつきましては、それ以外の必要な施設の所有者、又は占有者に対しましても貸與を命ずることができるのでございます。その使用料は経済安定本部総務長官の定める方針で適正に決める、又期間は存続期間以上に亘つてはならない。又それ以外の資材、即ち例えば樽だとか梱包材料というようなものでありましても、特に必要であります場合には、前に申上げました会社又は組合から讓り渡し又は引渡しを命令することができる。それにつきましては正当な補償を支拂はなければならないことを規定いたしておるのでございます。
 それから尚お主務大臣は貸借いたしました施設を管理することにつきまして、十分なる保障をする、即ち監督を怠たらない責任がある。又これらにつきましては迅速に措置を命じ又は求めることができるということになつておるのでございます。
 第六章は罰則でございます。第一は役職員の命令違反……第二十四條は施設の貸與或は資材の引渡しという命令に違反した場合の罰則でございます。
 第二十五條は、役職員が業務以外の業務をやつた場合、或いは安本長官又は主務大臣の監督、命令に違反した場合につきましての罰則でございます。
 第二十六條は、虚僞の報告或いは檢査拒否等につきましての秩序犯を規定いたしております。
 第二十七條は、懲役罰金を併科することができる、或いは両罰規定等のことを規定いたしております。
 第二十八條は、酒類配給公團を詐称したという場合の罰則でございます。
 それから附則といたしましては、第二條で、この法律は昭和二十三年四月一日又は経済安定本部廃止の時の何れか早い時、いずれにいたしましても経済安定本部が廃止になるか或いは來年の四月一日、にその効力を失うということになつておるのでございます。
 そのあとにつきましては、経過的に設立する場合の手続を規定いたしておるのに過ぎません。特に御説明は省略いたしたいと存じます。
 稍稍冗長に亘つたのでございますが、一應の御説明を申上げた次第でございます。
#6
○委員長(黒田英雄君) 只今政府の説明を聽いたのでありますが、今日はこの説明を聽いた程度にいたしまして、質問は又この次の委員会にいたしたらどうかと思うのですが、いかがでしようか。
#7
○委員長(黒田英雄君) 御異議ございませんければ、本日は説明を聽いた程度にいたしまして、皆樣も御研究下さいまして、この次に御質問願いたいと思います。
 尚おこの機会に資料等の提出の御要求がありますならば、今御要求を願いましたらば結構だと思います。
#8
○波多野鼎君 酒類の製造高並びに配給高についての資料を一つ出していただきたい。
#9
○中西功君 もう一つ、今までの配給会社が五つか六つありますね。酒類販賣株式会社など五つありますが、この会社のあらましが分るような……いわゆる統制会社ですね。こういう資料を一つ出していただきたい。
#10
○政府委員(前尾繁三郎君) どういう範囲ですか、その概略を……
#11
○中西功君 私が知りたいのは、結局今までどうして酒類が統制されていたかということを知りたいのであります。
 それからもう一つは、これが実は二十三年の四月一日ですか、そういう期限付になつております。しかも今は二十二年の七月なのです。でこれをやつて行く場合に非常にむづかしいようなものであるかどうか、実際やる場合にですね。現在の統制をやつておるやり方について、どんな会社がどういうふうにやつているか、それに関する参考資料をお願いいたしたい。
#12
○委員長(黒田英雄君) それは現在、どういうふうに今までやつて來ているかということが、ちよつと一覽して分るような説明を欲しいということですね。
#13
○中西功君 できるならば、職員とか主要役員などの名前も知らせていただきたい。
#14
○木村禧八郎君 これは直接これに関連していること以外にも関連すると思うのですが、いろいろ公團というものが沢山できましたね。その公團に対する政府の出資額、それから必要なる運轉資金、大体の見込でいいのですが、復興金融金庫から運轉資金を借入れるというのが、單にこれだけだつたら問題は小さいでしようけれども、その他公團が非常に沢山できまして、その運轉資金はみな復興金融金庫から借入れるという、そういうような建前らしい。そこでいろいろな公團が必要とする運轉資金の大体の額ですね。それと公團の政府出資の問題ですね。大体のお見込でよろしいですが、一つ……
#15
○波多野鼎君 もう一つ資料を欲しいのですが、こういう今までやつていた統制機関の、各種の酒類についての中間手数料がどんな程度に上つているかという資料を一つ出していただきたい。
#16
○政府委員(前尾繁三郎君) それは各酒の種類に從つてのあれでよろしうございますね。総額ではないのですね。
#17
○波多野鼎君 総額ではなくて種類別に……
#18
○中西功君 資料ではなくて質問ですが、この配給公團の法律は前の議会で通つたわけですね。これはそうすると閣議に掛けて、大藏省として新らしく出されたわけですね。
#19
○政府委員(前尾繁三郎君) 酒類の配給公團については、今度が初めて提出するわけでありまして、他の石油とか五つか六つかでありましたか、前議会におきましては、外の物資につきまして配給公團が出來たわけです。酒類につきましては、この三月の議会にはまだ司令部との折衝が、関係方面からもう少し檢討してからということで、前議会には間に合わなかつたわけであります。最近の司令部とのお差し合いの結果、よろしいということに相成りまして、又閣議を経て茲に提出した次第であります。
#20
○玉屋喜章君 附則の第二條に、「この法律は、昭和二十三年四月一日又は経済安定本部廃止の時の何れか早い時に、その効力を失う」ということが書いてあるが、これは昭和二十三年四月一日が來たら廃止するものと思つておつてよろしうございましようか。
#21
○政府委員(前尾繁三郎君) 先程申し上げましたように、この公團はできるだけ早い機会に、その必要がなければ止めなくちやならんというので、こういうような過渡的の規定を設けておるのでありまして、その時になつて尚お必要であるという場合には、議会の協賛を経て延ばすということになるわけであります。
#22
○委員長(黒田英雄君) それでは本日はこの程度に止めまして散会いたしたいと思います。本日の委員会はこれで閉会いたします。
   午後二時五十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤  修君
   委員
           木村禧八郎君
           椎井 康雄君
           伊藤 保平君
           森下 政一君
           山田 佐一君
           玉屋 喜章君
           松嶋 喜作君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           小林米三郎君
           赤澤 與仁君
           西郷吉之助君
           九鬼紋十郎君
           小宮山常吉君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (主税局長)  前尾繁三郎君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト