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1947/07/10 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第3号
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1947/07/10 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第3号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第3号
  付託事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○財産税等收入金特別会計法の一部を
 改正する法律案(内閣送付)
○造幣局特別会計法の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○酒類配給公團法案(内閣提出)
  ―――――――――――――
昭和二十二年七月十日(木曜日)
   午前十時二十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○酒類配給公團法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員会を開会いたします。質問は今日は付託されておりまする酒類配給公團法案につきまして、質問をいたしたいと思うのですが、質問の御希望の方は整理上どうぞ予め委員長にお申出で下されまして、その順序によつて委員長から御指名いたすことにいたしたいと思います。
 それではまず第一に星一君。
#3
○星一君 ちよつとお伺いしたいと思いますが、清酒のアルコールの含有量が幾ら、それから合成酒の含有量が幾ら、燒酎は幾ら、ビールは幾ら、果実酒、雜酒は幾ら、このアルコールの含有量を先に教えて貰わんと、これを審議する上において不便だと思いますから、教えて貰いたいと思います。そうして同時に酒を造る原料といいますか、何を以て造るか、清酒及び合成酒は何を基礎にして造るか、味淋も燒酎もビールも何を以て造るか、又我々が知つておる外の原料を使つておりはせんかと思いますが、果実酒の原料、雜酒の原料、これを一つ説明願いたいと思います。
#4
○政府委員(前尾繁三郎君) 第一の御質問についてはアルコールの含有量が現在どういうふうになつておるかということでございます。まず清酒については第一級酒が十六度、第二級酒が十五度であります。合成酒については十五度、燒酎については二十五度であります。それからビールが三度半乃至四度、味淋は十八度であります。それから果実酒がありますが、皆級によつて違うのでありますが、平均して大体十度程度であります。雜酒は一級が四十二度、それ以外は大体四十度であります。
#5
○星一君 私もつと低いのがある筈だと思いますが……
#6
○政府委員(前尾繁三郎君) もつと低いのもあります。一番低いのは十度位のものもあります。雜酒は種々雜多でありますから……
#7
○星一君 十度の雜酒というのはどんなものですか。
#8
○政府委員(前尾繁三郎君) 果実酒に甘い砂糖の入りましたもの、甘味果実酒であります。
#9
○星一君 甘いのだけれども、何ページかに書いてあるポートワインというのがありますね。ポートワインは幾らですか。
#10
○政府委員(前尾繁三郎君) 十四度程度であります。
#11
○星一君 それからこれに使う資材はなんですか。
#12
○政府委員(前尾繁三郎君) 清酒は大体において米であります。酒造米が六十五万石……
#13
○星一君 清酒は米以外のものも使つておりますか。
#14
○政府委員(前尾繁三郎君) 最近はアルコール添加と称しまして、アルコールを入れてのばす。そのアルコールは芋からできております。清酒であつてもアルコールを使つてのばします。
#15
○星一君 それによつてできた石数は幾らですか。
#16
○政府委員(前尾繁三郎君) それは極く少量であります。
#17
○星一君 少量でもよいから数字を教えて下さい。
#18
○政府委員(前尾繁三郎君) 大体五万石程度であります。
#19
○星一君 五万石をのばすために使うアルコールは幾らですか。
#20
○政府委員(前尾繁三郎君) 二千キロリツターです。
#21
○星一君 二千キロリツターで五万石できるのですか。
#22
○政府委員(前尾繁三郎君) これは酒をのばしますから……
#23
○委員長(黒田英雄君) 星さんにちよつと申上げますが、さういうことは一つ後でお聞き下さつたらどうでしようか。
#24
○星一君 いや、これがなければ酒のことが少しも分らない。後で教えて下さればよいが、併しこれは大きなことだろうと思うのです。
#25
○政府委員(前尾繁三郎君) 大体五万石であります。
#26
○星一君 合成酒はなんですか。
#27
○政府委員(前尾繁三郎君) 合成酒は大体アルコールが主で芋を使つております。
#28
○星一君 それから芋には二通りありますね。甘藷と馬鈴薯と……
#29
○政府委員(前尾繁三郎君) 馬鈴薯は極く少量であります。
#30
○星一君 それから味淋は……
#31
○政府委員(前尾繁三郎君) 味淋は現在殆ど造つてないようなわけですが、要するにこれは糯米と燒酎を少し使うだけです。
#32
○星一君 これは作る原料はなんです。
#33
○政府委員(前尾繁三郎君) 普通の米です。糯米を少量使うわけです。
#34
○星一君 燒酎はなんです。
#35
○政府委員(前尾繁三郎君) 燒酎は芋です。
#36
○星一君 それから葡萄酒は、ビールは……
#37
○政府委員(前尾繁三郎君) ビールは麦です。
#38
○星一君 果実酒は……
#39
○政府委員(前尾繁三郎君) 大体葡萄果であります。
#40
○星一君 それから雜酒は……
#41
○政府委員(前尾繁三郎君) 雜酒はいろいろなものがあります。葡萄も使いますし、中には林檎も使いますし、麦も使います。それからウイスキーなどでありますと麦を使います。いずれにしても大体においてアルコール分は、芋を使つてアルコール分を出しておるわけであります。
#42
○星一君 アルコールを買つて作るわけですね。
#43
○政府委員(前尾繁三郎君) アルコールを買うのぢやなしに、大体においてウイスキー等でありましたら、自分の家でアルコールを作つておるわけであります。
#44
○星一君 私はこれを要求しますのは、合成酒の芋、味淋に使う米の量、燒酎に使う芋の量、それからビールに使う麦、果実酒に使う葡萄の量ですね。それから雜酒の量ですね。これを私に書いて、今日でなくてもよいですが、至急に教えて戴きたい。これをお願いします。
#45
○政府委員(前尾繁三郎君) 大体において先程申上げましたように米は六十五万石です。
#46
○星一君 今このことを書いて下さい。ほかの人の時間を取つてもお困まりでしようから……
#47
○伊藤修君 二、三点お尋ねいたしたいのでありますが、先ず第一に、この法律をいつ頃から施行して、それからいつ頃から業務を開始するか、その予定を先ず第一にお伺いいたしたいのであります。一問一答にしますか。
#48
○委員長(黒田英雄君) 一つづつでよろしうございます。
#49
○政府委員(前尾繁三郎君) 成るべく早く機会にやりたいのでありますが、準備委員もこの法律が通りましたら早速任命いたすのでありますが、なにしろ業界の人に入つて貰います関係上、一月二月の余裕はどうしても要ると思います。一番切りのよいのは酒造年度の変り目でございます。十月一日までには業務を開始したいというふうに考えております。
#50
○伊藤修君 そういたしますと、十月の一日からこの実際上の運営が始まるといたしますれば、この法案によりますと、來年の四月において解散するということになつております。その間僅かな期間でありますが、にも拘わらず現在の配給機関を廃止して公團にしなくちやならんという必要性をお飼いいたしたいのであります。
#51
○政府委員(前尾繁三郎君) この公團法は先日も御説明申上げましたように、成るべく早い機会に廃めるというのが主眼でございます。從いまして一應來年の四月ということに限つておりまするが、御承知のように、食糧事情が緩和されなければ、酒類の需給のバランスが取れませんので、恐らく継続的に相当の期間やらざるを得ない事情に立至るものと考えるのでございます。從いまして恐らく來年の四月一日前に公團の存続の御承認をお願いすることになると私考えております。
#52
○伊藤修君 そうすると、この法案の命ずるところによりますれば、四月ということになつておるけれども、引続いて尚お施行するという御意思があるのですか。
#53
○政府委員(前尾繁三郎君) 先程申上げましたように、この公團の必要性が解消するまでは存続するというふうに考えております。その必要性はこの食糧事情の逼迫した状態が当分継続するものと考えまするので、來年の四月に直ちに解消するということは余り望み得ないというふうに考えております。
#54
○伊藤修君 それで次に、それぢや現在の配給制度は、私らは余り酒を嗜まない方ですけれども、現に私達が見聞きする範囲におきましても、非常に不正も伴いますし、公平も欠いております。殊に炭礦その他の労務配給の酒の如きは、全く名目上の配給であつて、実質上の配給というものは殆どない。にも拘わらず税務署或いはその配給の係員に頼めば、容易にその酒を入手して、そういう酒かどうか存じませんが、一般料理屋に参りますれば、たらふく飲めるだけの酒がどんどん流れておるという実情であります。現在の配給機構が惡いということは、恐らくすべての人が認めておると存じますが、そういうことがこの公團法の施行によりまして、絶滅出來るかどうか、その点をお伺いいたしたい。
#55
○政府委員(前尾繁三郎君) 只今御指摘のこの酒類の配給は、現在において余りよくないというお話でございまするが、私は必ずしも他の配給と比較いたしましては、寧ろ酒類の配給は割合に適正に行われておるというふうに考えるのでございます。炭礦労務者についても名目的にしか行つていないという御指摘でありまするが、その点は成るほど配給量は少量でありまするが、その枠は必ず末端まで行くような組織にもなつており、現実に行つておると考えるのでございます。それから料理屋等に流れておりますものが、或いは税務署等の特別配給という点から行つておるのぢやないかというようなお話でございまするが、これは私は先ず絶対にないと申上げてよいかと存じます。恐らく消費者までは現在の配給機構は一應とにかく適正に行つておるのでありますが、例えば農村に流れました、配給いたしました酒が、料理屋に再び舞戻つて來るというような、一般消費者に参りまして、その後いろいろなバーターとか闇とかいうことが行われておりますことは、我々も承認せざるを得ないと思うのでございます。
 今回の配給公團が出來ることによりまして、一層その点は消費者まで参りますことについては、殊に切符制度の活用等によりまして、十分適正に参るものと考えておりまするが、その後の消費者から或いは物々交換等によりまして行きますものは、嚴重にこれを取締るということは、現在不可能でないかというふうに考えておる次第であります。
#56
○伊藤修君 これはあなた方お役所で以て、机上の空論であつて、消費者が還元して、又中間の販賣業者に戻るということは、一應そういう部面もあるでありませう。併しこれは微々たるものであつて、寧ろ今日料理屋その他において使用せられる酒類というものは、一括して、これはどつかから流れるということが想像せられるのです。これは事実上流れておるのですから、この点に対するところの理事者の將來におけるところの取締方法について、公團において相当できるかどうかということをお伺いしたいのです。
#57
○政府委員(前尾繁三郎君) 繰り返して申上げて甚だ失礼でございまするが、この料理屋等に流れておりまする闇は、一つは密造酒があると思います。それから先程申上げました農民の供出用等の酒が舞い戻つて参りまするので、税務署等で特配用として切ります量は極く少量でございます。殊にそれは特別配給用といたしましては、その用途がはつきりした申請によるもののみに限るのでございまして、その量は極く少量でございます。現在の闇酒と稱せられるものから比較いたしますと多量ではありません。從いましてその点は公團になりますれば尚お一層嚴重になり、先程申上げましたように、切符制度が十分活用されることになりますれば、御趣旨のように参るというふうに考えておるのでありまするが、それ以外に、先程申上げました一旦消費者に流れましたものが、その消費者から、或いは料理屋等に流れるということは、現在ちよつとそれを抑止するということは、余り確信を持ち得ない、と申上げるのはなんですが、或る程度の事情は已むを得ないのぢやないか。兎に角消費者まで適正に行くということが肝要であり、又その点についてはもうあらゆる努力をいたしておるわけであります。その点は公團を作ることによりまして、尚お一層適正に行われるというふうに考えておる次第であります。
#58
○伊藤修君 私のお聽きするのは、結局消費者に流れるというのは結構なことですが、消費者に流れるという部面の外に、一般に闇で流れて行くという量が相当多数あるということは、我々常識上にも考えられるのですが、これを絶減するということができるかどうかということをお伺いしておるのです。已むを得んということは無責任だと思うのですが……
#59
○政府委員(前尾繁三郎君) 一旦消費者に参りましたものが……
#60
○伊藤修君 消費者に行つていない……
#61
○政府委員(前尾繁三郎君) 消費者以外の者から流れるという面は、私は極く少量であるというふうに考えておるのであります。
#62
○伊藤修君 それは認識不足です。
#63
○政府委員(前尾繁三郎君) その点はどういう面から流れて参りますかというと、只今申上げました特別配給用というものは極く少量であります。これはもう大した石数では決してないのであります。又酒屋の自家用酒というようなものもございますが、これも極く少量でありまして、それらがたとい料理屋に流れましても、殆ど言うに足りない、又そういう例は恐らく私はないと考えておるのであります。寧ろ家庭用の酒が相当料理屋に廻る、或は持込みというような式で消費されておるというのが、実際ではないかと私は考えております。
#64
○伊藤修君 只今の御答弁に対して不満足であります。事実上兎に角お金さえ出せば何百ダースでも手に入るということが、東京あたりにおけるところの現状であります。これに対して御認識がなければこれ以上は私はお伺いしませんが、認識不足であるということを申上げて置きます。
 次にこの法案によつて設立される公團が法人であることは当然でありますが、公法人であるか、私法人であるか。これは國家賠償法案その他に関連を有しますから、一應速記録において明かにして置いて戴きたいと思います。
#65
○政府委員(前尾繁三郎君) 性質上は一種の財團法人であり、公法人と申上げた方がいいと思います。公的法人と申しますか、公法人と申上ぐべき性質を持つております。
#66
○伊藤修君 次に第八條、同名及び類似名称使用禁止の規定であります。これは結構でありますが、この第八條が附則の第七條によつて骨拔きになりませんかどうか。附則の第七條によりますというと、六箇月以内は使用を許される。消極的に許されるという規定になつておりますが、少くとも本法が運用せられるところの見込期日は來年の四月である。その間に六箇月の猶予期間を設ければ、大半は同名公團の名前を使用し、或いは類似公團の名前を使用して、第八條というものが骨拔きになつてしまうという関係を生ずるのではないか。寧ろ第七條は除いて嚴格に同名の禁止を求めるというふうに、第八條そのものを生かした方がいいことではないでしようか。この点御意見をお伺いしたい。
#67
○政府委員(前尾繁三郎君) 御趣旨の点は御尤もでございます。ただ現在におきましては、こういうような名称を使つておるものはございません。又そういうような虞も現在ないと私は思つております。御趣旨の点はたしかにそういうような氣もいたすのでありますが……
#68
○伊藤修君 して見れば、理事者といたしましては、附則の第七條はお拔きになつても差支えないという御意見ですか。
#69
○政府委員(前尾繁三郎君) 結局六箇月が長いかどうかという問題であつて、矢張りこの第七條は残して置くべきものだと考えるのでございます。六箇月という期間は、他の公團法と同一歩調に参りましたので、これは長過ぎたかとも思うのでございまするが、第七條は矢張り置くべきものだと私は考えております。
#70
○伊藤修君 他の公團法がどうであろうと、それは他の公團法のことであつて、本法律案を作る場合におきましては、本法律案として考えなくてはならんと思います。第八條を設けられた趣旨は、公團の名称又は類似名称を使用せられることによつて、多数善良なるところの第三者が迷惑を被るということを慮つて禁止したことと思います。して見れば、これを徹底して、善良な國民に迷惑を掛けないという趣旨を徹底する意味において、第七條は寧ろ除いた方がいいと思います。六箇月の間に紛らわしいところの公團名称を使用することを默認することは、法の精神に副わないと思います。而も本法が活動すると予定されるのは來年四月といたしますれば、その大半はこれによつて免れてしまう。私はこれに対しましては、寧ろこの七條を削除する方がいいと思います。重ねて御意見を伺います。
#71
○政府委員(前尾繁三郎君) 先程申上げましたように、この公團は必ずしも來年の四月に解散することを予想はいたしておりません。ただ臨時物資需給調整法の関係等を考えまして、若し延ばす場合には御協賛を経なくちやならんということにいたしておるのでございます。そういうような意味合からいたしまして、將來としては必要もあるのでございます。又第七條は、「本法施行の際」と云つておりますので、この施行の際には恐らく適用になるというようなものは、予想されないという状況でありまするので、一應他の公團法と同樣な形によつた次第でございます。
#72
○伊藤修君 この公團法によりますというと、勿論官吏でありましようが、官吏の俸給が現在安いのでありまして、この特別法によりまして特別にエキスパートを求めるために俸給を高くするということは同意いたしますが、又別に特別に報酬、いわゆるボーナスですか、なんですか、報酬をも與えるという規定もあるようでありますが、これらはやはり比較いたしますと、現在の官吏の收入と、この特別法に基くところの官吏の收入との間に不権衡を來すような結果を生ずると思いますが、この点に対しまして、他の俸給令その他に関しまして、公平を欠くというようなことはありはしないかどうでしようか。
#73
○政府委員(前尾繁三郎君) 現在これは既に閣議で決つておるのでありまするが、公團に入る職員の給與は、從來の俸給相当額を出すというのが原則になつておるのであります。御承知のようにこの民間のエキスパートに入つて戴くというためには、從來の低い官吏の俸給そのままでは、到底そういう方に入つて戴くわけに参りません。從いまして從來程度は出すというのがこの例外規定の設けられた所以でございます。併しその後の昇給等におきましては、漸次官吏との均衡を取つて行くというのも又既に閣議でそういう方針に決つておる次第であります。その点は両方兼ね合つて適正に將來の運営をいたして行くつもりであります。
#74
○伊藤修君 次に、現在の配給機関たるところの設備の借上げ命令を出すことができるようになつておるようでありますが、この借上げ命令に対するところの結果、賃料を拂うことでしようと思いますが、これはどれ程のお見積りでありますか。総体額、予算といたしまして……
 それから資材の讓渡命令を発することになつておるようでありますが、この間の御説明によりますれば主として梱包材荷料、作り材料、そういうものを指しておるのだ。この資材というものはそれ以外のものを含むかどうか。而してその予算額はどの位であるかということと、その量。経費は三千万円の、資本金ですか、基金ですか、これを以て支弁するのか、別にこの予算というものが加えられるのか。この点を明かにして戴きたいと思います。
#75
○政府委員(前尾繁三郎君) 現在の事務所の賃貸料として予想されておるものは極く僅かでございまして、四十四万五千円、それから倉庫の借料が百三十七万七千円、それから事務所用の什器、備品というのが、これはこちらで買はなくちやなりませんので、千九百万円ほど見積つております。尚お貨物自動車等の賃借料というのが二百二十九万五千円ほど一應予想いたしておるのでございます。それからその足りない分につきましては予算から別に支出するように考えておりません。これは総て復興金融金庫から借りまして、又事業としまして收支のバランスを取り得るような仕組であります。利益は出しませんが、そういうような事務費等は酒類のマージンから十分償うようにして出す予定になつております。
#76
○伊藤修君 そういたしますと、只今申されました数字というものはこの三千万円及び借入金を以て償つて、別に他に要求されることはない、こういう御趣旨ですか。
#77
○政府委員(前尾繁三郎君) 大体只今予想されるものはそういうようなものでありまして、それは先程申上げた基本金なり借入金で賄つて行つて、別にそれ以上の予算を要求する必要はないと考えております。
#78
○伊藤修君 讓渡を受ける譲渡命令によつて支拂うべき金額はどれ位ですか。
#79
○政府委員(前尾繁三郎君) 公團は固定設備は持たないわけであります。それ以外に先程お話しました樽とか、そういうようなもの、或いは梱包材料というようなものを借入れるわけであります。それはこの借入金から借入れるのでありまして、その額は極く僅かなものだと考えております。
#80
○伊藤修君 そういたしますと、本法施行によつて國庫から、支出すべきもの三千万円でよろしいのですか。
#81
○政府委員(前尾繁三郎君) 三千万円で十分だと思います。
#82
○委員長(黒田英雄君) 伊藤君の御発言中ですが、大藏大臣がちよつと御挨拶して……他に差支えがありますので、この際発言をしたいということでありますから、どうぞ。
#83
○國務大臣(栗栖赳夫君) 私この度突然重任を拜した次第でございますが、私金融の面にはいささか経驗を持つておりますけれども、財政の面には至つて暗い者でございますし、そうして殊に私参議院に議席を持つておりますので、この財政金融の委員会を古巣のように考えまして、いろいろお話を承り、いろいろ御指図を承りまして、そうしてこの重い任務、健全財政、健全金融というものを置いて行きたいと考えておる次第であります。もう少し前に逸早くここに参じまして、お願いを申し御挨拶をいたしたいと考えた次第でありますが、殆ど就任早々議場に引張られまして、その機を得ませんで、大変遅れたことをお許し願いたいと思つております。
 この財政金融の面の健全性を貫くということは現下の重大問題でございます。これは是非やりたいと念願いたしておる者でございます。これにつきましては、本委員会におきましていろいろ御指図、御指揮を願い、又私も虚心坦懷、所見を述べまして、一つ一丸としてこの難問題を突破したいと思う次第でございます。どうかよろしく御鞭撻と御指導と後押しをお願いいたしたいと思う次第でございます。
 実は、今日は、銀行協会の方の会合へ出席する都合がございまして、最後までおりたいと思いますけれども、その意を得ませんので、これをお許し願いたいと思います。今後は努めて私出席いたしましていろいろ御指導に預りたいと思う次第でございます。よろしくお願いいたします。(拍手)
#84
○委員長(黒田英雄君) それでは質疑を続行いたします。伊藤君。
#85
○伊藤修君 もう一点だけ……。本法によりますと、監督機関が安本長官と主務大臣という二本建になつておりますが、これは主務大臣一本にするとか、或いは安本長官一本にするということの方が、命令、責任その他のあれが二樣に出なくてもいいじやないですか。殊に監督の面に当りましては、安本長官なり主務大臣なり一本にする、少くとも監督の点については、そういうふうにした方がいいのではないか、その点を伺います。
#86
○政府委員(前尾繁三郎君) 只今の建前は、統制することにつきましては、すべて安本長官が最終の責任者であり、権限者であるという建前になつておるわけであります。ただ具体的の個個の配給、或いは割当計画ということになりますと、御承知のように、酒につきましては酒税を取つておりまする関係上、生産者、その他に対するいろいろな権限或いは関係が非常に密接でございまするので、実務的には大藏大臣がやるのが最も便宜でございます。併し統制に関する責任はすべて安本長官の責任であるという建前になつておりまする関係上、こういうふうな二本建になつております。
#87
○西郷吉之助君 この間から本法案に関しまして政府委員の説明を聽いておりまするが、又今日の答弁によりましても、この公團の実施期間は、御答弁によつて考えるならば僅か六ケ月でありまして、僅か半年の間にこういうふうなことをやるということは、どうも腑に落ちないのでありまするが、この法案の表面は御説明の通りであるけれども、他にいろいろの事情があると思いますので、各委員の皆樣の御賛同を得まして、或いは懇談会の形式にするとか、場合によつては祕密会にいたしまして、丁度次官も見えておりまするから、参考のために一切の事情を聽いたらどうかと思いますが、その動議を提出いたします。
#88
○中西功君 賛成です。
#89
○木内四郎君 賛成。
#90
○委員長(黒田英雄君) 只今西郷委員から、懇談会か祕密会というような御要求がありましたが、政府当局に交渉いたしましたところ、速記を停止する程度でよくないかと思いますものですから、さようにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(黒田英雄君) それでは速記をちよつと止めて下さい。
   〔速記中止〕
#92
○委員長(黒田英雄君) それでは速記を始めて。
#93
○木内四郎君 先程伊藤委員からいろいろ現在の酒の配給の状態についてお話がありましたが、私は実は伊藤委員と少し違つた意見を持つておりまして、酒類の配給につきましては、先程政府委員からも御説明がありましたように、非常にうまく行つていると考えているのであります。政府委員の説明のように、消費者まで配給されたものが、今日のいろいろな経済情勢によつて、消費者自らこれを消費せずに、これを他の方に流して、それがいろいろな方面から集つて來るということは、これは仕方のないことでありまして、そういうためにいろいろなことはあるかも知れませんけれども、大体において現在の酒の配給統制というものは非常にうまく行つていると思うのであります。
 それにつきましても、今回この公團方式による場合におきまして、現在の配給の状態に較べて実際どういうふうによくなるというお見込であるか。この御説明を、お配り願つたものによりましても、從來既に定本長官の承認を受けていろいろな計画も立てておられたようであります。今度の案によりましても、安本長官の定める基本方策によつてやるといわれましても、実際問題においては、今運んでおられるようなふうになさる以外にないのではないかと思うのです。詳細のことは大藏省の方で承知せられているから、大藏省の方でやられて、安本の方の承認を求めるというような程度のものではないかと考えられるのですが、現在相当な程度に私は配給統制が行つておると思いますので、これを公團方式にした場合に、一体どういうふうによくなるか、私は大してよくなるなにはないのではないかと思うのです。実際どういうようなふうによくなるのか、伺いたいと思う。
#94
○政府委員(前尾繁三郎君) この公團を作りますために特によくなる面というのは、御説の通り、大して変りはない次第であります。で、この公團自体が現在の機構をどうしても解散しなければならぬ、しかしその解散をしてしまつた場合に、そういうものを全然なしにやり得るかというと、やり得ない。そのなんらか代りのものを持つて來なければならないわけでございます。それは独占禁止法の関係上、私的な企業であつてはならないわけでございまするので、公的な事業、或いは公的な團体によつてやらなければならない。それがこの酒類配給公團を作りました大きな理由でございます。ただこの配給公團によりまして、各酒類が一元的に、今までは清酒、合成酒という面におきましては大日本酒類販賣株式会社、ビールにつきましては麦酒配給株式会社、それから雜酒につきましては全國雜酒卸共販組合、或いは果実酒につきましても同樣共販組合というようなもので、可なりばらばらになつておつたわけでございますが、それが一つに統合せられる。勿論その内部的機構といたしましては、各酒類別の部門を作らなければならないかと考えるのでありますが、とにかく一つの團体の中での一部門として働くということになりますると、非常に集荷について統一が取り易いという面がございます。又この配給にいたしましても、各酒類の代替配給ということが非常にやり易くなるということが一でございます。
 それからまあなんと申しましても、官営とまでは参りませんが、利害関係或いは配当、そういうような問題がなくなりまして、全く公的の機関ということで、非常に純粹な仕事をやつて戴き易くなる。只今までも殆ど各統制機関につきましては公的機関というのでやつて戴いておりますが、併し尚雜多な酒につきましては、いろいろ必ずしも適正な集荷ができ得なかつたというような面もございます。併しこれが本当の独立した公的機関としてやります場合には、そういうような面も強力に、又利害関係を離れてやり得るというような利益もございます。恐らく現状よりは相当よくなるというふうに考えるのでございます。ただ官吏又は政府職員ということになりますために、いわゆる官業の弊が起り得る可能性もありますので、その点は十分戒めなくちやならない次第でございますが、併し集つて戴くのは、主として從來の統制機関の職員の方に來て戴くわけであります。その点もいわゆる官僚独善の行き方とは非常に違つた純粹の官吏じやなしに、もう少し丸い行き方をして戴けるというような考え方を私はいたしている次第でございます。
#95
○木内四郎君 只今の御説明で大体了承いたしました。更にちよつともう一つ伺つて置きたい点は、臨時物資需給調整法の規定によりましても、又その精神によりましても、安本長官は、不足な物資の配給割当或いは配給につきまして、基本的の方策を取られ、或いは基本的の計画を定める、こういうふうになつておるように私は記憶いたしておるのであります。この今回の法案の第十五條によりましても、「経済安定本部総務長官の定める酒類の配給に関する基本的な政策及び計画に基いて主務大臣のなす指示及び監督」というようになつておりますのは、やはりその精神をも入れて書いておられることだろうと思いますが、次に來るところの十六條、十七條或いは二十條の規定の内容などを見ますというと、なにか基本的な政策或いは計画ということ以上に、安本長官の方の権限というのは少し大きくなつて來ているのではないか。言葉を換えていへば、主務大臣の方が縮少されていすぎはしないかというようなふうに考えるのであります。その点につきまして、政府委員の御説明を願います。
#96
○政府委員(前尾繁三郎君) この十五條につきまして、お話の通り安本長官は基本的な政策及び計画についての指示なり監督をされるわけであります。その点は第一條はもつと廣くなつておりまするが、第十五條等がありますことによつて、第一條の内容は明かであるという意味合で、第一條には第十五條と同じ書き方をいたしておりません。併しその内容におきましては同樣の精神である。即ち第一條の内訳をなすものが十五條であるというふうに考えておる次第でございます。十六條、十七條におきまして、最終責任が安本長官にあることを規定いたしております。その点は只今お話のありました通り、総ての物資の統制につきましては、最終責任が安本長官にあるというのが、すべての只今の行き方でございます。從いましてその最終責任を常に十六條、十七條においても明らかにいたしておるのでありますが、その前には必ずこの主務大臣に協議をしなければならないということに相成つておりまするし、只今の両省の行き方といたしましても、我々から常に重要なる問題、勿論基本的な政策等につきましては、安本の関係と協議をいたしまして、從來からやつておる次第であります。又それ以上に強く安本長官の権限が行われるということも予想はされておりません。又この法律の内容についても從來と変らないものだというふうに、経済安定本部でも考えておるような次第でございますので、從來以上に権限が強くなつたとは我々は考えておりません。
#97
○木内四郎君 今の御説明で大体わかつたのですけれども、この十六條の「業務開始の際、業務の方法を定めて、経済安定本部総務長官に提出し」或いは十七條の「六箇月ごとの事業計画及び資金計画を作成し」、こういうようなことは寧ろ主務大臣の方でやるべきことじやないかと思われるのですが、最終責任の点につきましては、今いろいろお話にありましたので、割当物資の配給の責任が安本長官にあるということは、これはそれでようのですけれども、こういう業務の方法とか、事業計画とか、資金の計画とか、こういうことは寧ろ主務大臣がやるのが適当であり、寧ろやるべきものじやないかと思うのですが、その点は如何でしようか。
#98
○政府委員(前尾繁三郎君) 御説の通り、從來の行き方でありますと、少くとも主務大臣に出して、主務大臣を経由して安本長官ということに、從來の法制でありますと、なつておるのでありますが、これは逆に、安本長官に出して、安本長官は必ず主務大臣に諮らなければならないというような行き方になつておるのであります。これは最近責任の所在と権限の所在とを同一にするという、まあ責任を明らかにするというような意味合からいたしまして、その建前が從來とは変つて法文が書かれておるのでございますが、その精神は勿論主務大臣が主として関與いたしまして、そうして逆に安本長官と合議をするというような、実際の運行はそういうふうになると思います。ただ從來と違いまして、責任の所在と権限とを合一させるというので、法文の書き方の建前が変つておるのでございます。
#99
○木内四郎君 大体分りましたが、十六條、十七條或いは十九條等に、最終責任は安本長官にあるというような書き方、これは他の公團法にもあるんでしようけれども、比較的新らしい書き方だと思うのですが、特にこういう文字を入れなくても安本長官が承認するということであれば、こうなるだろうと思いますが、特に入れられた意味があるでしようか。その適用上何か考えておられることがあるでしようか。
#100
○政府委員(前尾繁三郎君) 特にその結果、この法律的責任の結果、どういうふうになるかという具体的の問題につきましては、只今のところ余り予想されていないのでありますが、要するに権限のある所に責任の所在を合一させる、で、一物資の統制につきましては、常に安本長官がすべての責任を負つてやるんだというのが、現在のすべての物資に対する建前になつておりますので、酒類についても同樣のことを規定いたしておる訳であります。
#101
○星一君 委員長、ようございますか。
#102
○委員長(黒田英雄君) ちよつとお諮りいたしますが……。星君はなにかあるのですか。
#103
○星一君 ようございますか。この業務機関の三頁の(イ)と(ハ)についてですね。文字が分らんですが、内容についてお聽きしますが、(イ)のお終いの所に「製造者最高販賣價格に加算して買入れを行う。」とありますが、この製造者最高販賣價格というものは、どういうものを言うのか、私には分らんからお伺いしたい。それから(ハ)の中に同じことで、「燒酎及び味淋を中味で買入れる場合は、製造者最高販賣價格より減價して買入れを行う」とあります。この製造者販賣價格という意味が分らんからお伺いしたいのであります。
#104
○政府委員(前尾繁三郎君) 只今酒の製造者の價格は最高販賣價格ということになつております。最高額を抑えてあるので、それ以下である時にはなんら差支えない。最高價格というもので抑えておる訳であります。併し今は最高價格で行くことになつておりますので、大した意味はないのでありますが、そういうような價格の行き方をしております。
 それから(ハ)の中味で買入れる場合は、樽詰の價格になつておりますので、中味買いの場合には、それから樽の價格を減價するというふうないろいろな調整をやつておる訳であります。
#105
○星一君 例を上げて、(イ)も(ハ)も御説明願いたいと思います。そうでないと、私には製造者の最高販賣も容器の最高販賣かなにか分らん。それから(ハ)の方は、中味で買入れるというが、どうして中味で買入れるか、壜詰を持つて來て、そうして中味を賣つて壜を返すという意味か、そういう場合にはその運賃などをどういうふうに計算するかということをお伺いいたします。
#106
○委員長(黒田英雄君) 星さんちよつと御相談しますが、あなたの御質問は必要ですが、非常に細かいのですね。それで後でよくお聽き下すつたらどうですか。皆さんがどうしてもお聽きになりたいというのでしたらなにしますけれども、大体今実行されておることをお尋ねになつておるのですから……、その方が却つて話がよく御了解なさりやせんかと思うのですが、ようございますか。
#107
○星一君 じや、ようございます。私は外の人が満足すれば……
#108
○委員長(黒田英雄君) それでは次に田口君、どうぞ。
#109
○田口政五郎君 先程からいろいろと御説明を承りまして了承いたしました。私二、三お伺いしたいのは、独占禁止法に牴触するために、現在の機構を改めなければならんということになつたということの御説明でございましたが、その際にこういうふうな公團という大袈裟な機構でなしに、現在の製造業者の組合とか、いろいろな製造業者の中央会とか、或いは各地におきまする組合、この機構を利用して、販賣機構を、直接に製造業者の手から消費者へ計画通りに配給をなし得るような機構を作つて貰いたい。この点は結論において製造業者から直接消費者に配給するということは不可という行き方からという、この間の局長さんの説明でございましたが、その事情について少しく御説明を願いたいと思います。どうしてできなかつたかということを……
#110
○政府委員(前尾繁三郎君) こういう配給関係の公團をなくしまして、製造業者だけの組合でやらしたらどうかという御意見だと思いますが、これは一つは事務的に考えましても、只今配給関係の仕事に從事いたしておりまするこの組合関係、或いは会社関係の総員は約六、七千人になると思うのでございます。これは事務的に相当に分量がございます。と申しますのは、輸送関係、それから各地の酒の集荷、それは非常に大掛りな全國の酒をいろいろとやつておるのでございまして、殊に灘とか、そういう生産地が一箇所に固つて需要地と必ずしも密接に繋つていないという関係で、かなり大きな全國的な配給計画をやつて、しかもその実行をやらなくちやならんというわけでございまするので、只今製造業者の人、又現在の製造業者の機構だけを利用してやるというようなことは到底事実上不可能でございます。又この製造業者の團体を使いまして、統制的に一元的にやりますことは、これ又独占禁止法自体に引掛つて來るのでございまして、私的企業でこの統制的なことを営むということは、同樣の意味で、製造業者のやりました場合でも独占禁止法に引掛つて來るということに相成るわけであります。だから法的にも実情もこういうような機構によつてやらざるを得ないということであります。
#111
○田口政五郎君 それから酒類は、現在の酒税法に掲げておる酒類となつておりますが、これに関連いたしまして、濁酒の問題について御意見を伺いたいと思いますが、どうでしようか、先日も神奈川縣下の事件のことを大臣よりお話を承りましたが、これは今日相当の量が作られておるということを伺つております。これに対して当局の御方針を明瞭に伺いたいと思います。
#112
○政府委員(前尾繁三郎君) 濁酒につきましては、只今お話しの通り、最近は酒の不足、又増税に伴います酒の價格が非常に高くなりました関係、而も農家におきましては、農作等のために米が或る程度手持ちがあるというような関係からいたしまして、非常に大掛りに、廣く行われておるということにつきましては、我々非常に遺憾に存じておる次第でございます。勿論この濁酒の弊ということは、衞生上、風紀上の問題は別といたしましても、遵法的観念からいたしましても、断乎としてやるべき問題であるというふうに考えておるのでございまするが、只今まで税務署員が、財産税その他の仕事に追われまして、間税課員の充実ということができなかつた次第でございます。最近成るべくそういう方面にも人手を廻しまして、全面的にこれをやるということは実際上不可能でありまするが、一罰百戒というような意味合からいたしまして、農村等の濁酒の製造につきましては、極力遵法観念を盛り返すようにという意味合からいたしましても、取締をやる覚悟でございまするし、又最近やらしておる次第でございます。尚惡質の大掛りの釀造につきましては仮借なくこれをやるべきものだというふうに考えておりますので、最近御承知のような神奈川の事件がございましたが、それ以前におきましても、幾分規模はあれよりは小さかつたのでありますが、名古屋等におきましても、又各地に大きな檢挙をいたしております。それにつきましては、司令部等の協力も得まして、一丸となつて濁酒の取締に当るべきものだというふうに考えておりますので、折角皆樣の御協力をお願いしたいというふうに考えておる次第でございます。
#113
○田口政五郎君 この公團の收支予算といいますか、剩余金、利益は出さんでもいいというお話でございましたが、然らば今日やつておりまする配給機構であれば相当利益は出ておるのであります。若し公團になればそれだけ消費者の價格が安くなるわけですが、全体の收支予算というものをちよつと配付して戴けませんか。公團の……。後で印刷にしてでも配付して戴くわけに行きませんか。相当……
#114
○政府委員(前尾繁三郎君) かしこまりました。
#115
○委員長(黒田英雄君) 今のと関連じやないのでしよう。先に一人ありますから……小林君。
#116
○小林米三郎君 今までの各道府縣の販賣会社が、各株主に対して補償金をまだ未拂いの分が大部ある。こういうものは当局においてどういうふうな指示をなさつておるのであるか。
 又もう一つは、資本金が大体三千万円という資本金では非常に私は不足だと思う。ざつと積りまして、百八十何万石の酒を價格に積りますと、年額百六十億内外の賣上げになる。これに対して月々十万石といたしまして約十億円の賣上げになる。これに対しまして三千万円の資本金では、全く大旱にほんのもう雨の少し降つたようなものと思います。非常に税金が高い。月々この庫出税に対して十億円というものが要るわけであります。それでありますから三千万円位の資本金では到底賄つて行くことはできない、こう考えるのであります。こういうようなものは全部借入れになりまして、そうして月々の税金には差支ないようになさることに願いたいと思います。
 それから又中間手数料の問題ですが、現在の会社の行なつておる中間手数料を公團が取るといたしましても、五分としても約年額八億円というような厖大なものになる。これは公團になつたならば、こういうものはもう少し減額して、実際の製造家とか販賣者、或いは消費者の方の幾分でも安くしてやるというような方法にして、公團は手数料を余計取らんというような方法が、私はこの際よいのではないかと思いますが、この辺の考はどうでありますか。
 それからもう一つ、この各府縣の販賣会社が、今度公團ができるために解散しなければならん。その時分には今までの重役並びに職員全体に対して解散手当を支給しなければならん。公團ができて一年位で又公團が解散するというようなことになつたならば、その公團が又解散手当を出さなければならんというようなことに相成るのですが、そういうようなことはどういう方法にお考えになつておるかということにつきまして一つ伺いたいと思います。
#117
○政府委員(前尾繁三郎君) 第一の補償金をどうするかという問題であります。道府縣の補償金については、公團としてはその責任はないわけでございまするが日酒販その他においてはその現在までの利益によつてこれを支拂つて参りましたし、できるだけ余剩金を残して、それを支拂わすというような方法で参りたいと思うのであります。
 それから三千万円の基本金は非常に少ないではないかというお話でございます。この基本金の性格というものが会社の資本金に該当するものでありまして、その他は殊んど全部復興金融金庫から借入金によつて賄うわけでございます。從いまして、只今のところ基本金を使用します目当となりますのは、諸度調弁的な什器以外には、差当つて建物の使用料という程度のものを支出すればよいのでありまして、それ以外については大体復興金融金庫から全部借入れをするというような方式で参りますので、三千万円で十分であるというふうに考えておる次第でございます。
 それから次に、中間手数料の問題でございまするが、勿論公團になりました場合には、從來よりも一元的になります関係もあり、相当整理されるものと相成るのでありまして、中間手数料は少なくなると思います。又配当を行う必要がないのでありますから、自然少額で済むということに相成るのでございます。それは当然價格の改定等においてはそれだけ安くなるということに相成ると思うのでございます。
 次に又手当については、勿論今度会社の解散によりまして、その勤続年数に應じた退職金を出すことに相成るのでございます。併し公團に相成りまして、公團が一年の後にやめるという場合になりますと、勤続年数は一年でありますので、從つてその退職金というものは極く少額になるのでございまして、これらが両方ダブつて支拂うわけのものではないと考えるのでございます。或いは無論まあ一年でやめます場合にも、これは任意にやめるわけではありませんので、実情に應じてやめるという場合に、一年間だけの勤続年数ということで考えて行くべき問題ではなしに、或る程度のことは考えなくてはなりませんが、さりとて五年、十年存続した会社のような退職金を出すわけでもございません。勿論重複しないように、その人がずつと引続きその会社に勤めておつた場合に、幾らになるかというようなことも一つの目安になるのじやないかというふうに考えておる次第であります。
#118
○小林米三郎君 基本金三千万円は今設備費その他にお使いになつて、あとは全部借入金によるというお話ですが、なかなか借入金にいたしましても、我々考えましても、月に十億円以上の金額が要るわけであります。それで御承知の如く、製造家は庫出税によりまして月々税金を拂はなければならん。十億円の金は必ず製造家は月々の支出に要るわけですが、製造家からしてその申出がありましたならば、公團は直ちにその代金は支拂つてくれるか、或いは一ケ月後において支拂うことになつておりますか。酒の中の約八割何歩というものが税金になつておる。非常に金の行き方が遅うございますと、製造家はそれがために倒れてしまわなければならんということに相成るのですが、その辺はどういうふうになつておりますか。
#119
○政府委員(前尾繁三郎君) 公團になりました場合に、勿論復興金融金庫から借りるわけでありますが、只今のお説では十億程度借りなければならんというようなお話でございます。我々の計算したところによりましても、まあ八億程度には相成ると思います。併しそれによつて今度支拂の方は從來より惡くするというようなわけには無論参りません。只今のところ考えておりますのは、総体的に平均四割程度は直ちに拂う、六割程度が二十日位のびるというようなことに相成るのじやないかというふうに考えておりますので、勿論製造業者の立ち行かないようにするわけには参りません。その点十分考慮するわけであります。
#120
○田口政五郎君 ちよつと関連して……
#121
○委員長(黒田英雄君) 関連は長くなりますから、順に一つ……。よろしうございますか、小林さん。
#122
○小林米三郎君 それからもう一つちよつと……。統制会社の今までの弊害は、外の会社とか外の月給取よりも、統制会社は月給は割合に安いかもしれませんけれども、手当が七つも八つも出るわけでありますから、外から見ると、統制会社は独占事業のために会社そのものが贅沢であり、使われておるところの人間も非常に高給である。今度公團でお使いになるものは、今までの統制会社は外のものよりも非常によいということに相成つておるのですから、どうかよくお調べ願いまして、又一般のものと対比いたしまして、そうして統制会社の今までの惡いものを是正して戴きたい、私はこういうふうに思つております。この点はなにかお調べになつたことがございましたら御答弁願います。
#123
○政府委員(前尾繁三郎君) 我々は今この酒の関係について申しますと、酒類の從來の統制会社は必ずしも高いと思つておりません。日酒販等の給與につきましては、我々が役人の給與とも比較して常に見ているのでありますが、他の会社等から比べまして、遥かに低いのでありまして、まあ今囘役人と比較して幾分よいという程度のことに過ぎません。それをそのまま引継ぎ、先程申上げましたように、原則として從來通りの俸給を出すといたしましても、必ずしも役人と不権衡になるという程度ではございません。從いまして他の統制会社等から比べれば遥かに今までが安かつた、從つて從來通りの行き方をすれば、お話のように、特に統制会社がよいというようなことには相成らんと私は考えております。
#124
○深川タマヱ君 今日増産の必要たときに、労務者の慰安用として酒が絶対必要であるということは十分了解ができることでございますけれども、一方非常に主食物の欠乏いたしておりますときに、酒を好まない、甚しきに至つては、婦人の家庭にまでも公平に、大切な主食物をわざわざ酒にして、配給下さる御趣旨がどこにあるかお尋ねいたしますことが一つと、もう一つは、私の想像いたしますところでは、國民を公平に取扱うために、酒を好まない家庭に一樣に酒を配給して置くならば、これを物交の材料にして自然に好む品物も手に入るだろう、こういうふうにお考えになつておるんぢやないかと想像されますけれども、若しそれならば、わざわざ大切な主食物を酒にまで作らなくて、主食物は主食物のままで、できるだけもつと配給のルートに乗せて、酒を好まない家庭にももつと他の欲しいものを配給するようにお考えになつた方が、この際よいのではないか知らんと考えますが、その点について一つお伺いいたします。
#125
○政府委員(前尾繁三郎君) 女子の家庭に酒の配給をいたしましたのは、昭和十九年でありますか二十年でありますか、極く最近でございます。我々はやはり酒の需要のある所に配給するという建前をあくまで堅持いたしておつたのでございますが、非常に又只今のお話とは逆に、女の家庭に酒を配給しないということは、平等の原則或いはその他の点から考えてよろしくないというので、随分投書が参りました。私は当時第二課長をいたしておりました時分でありましたので、一度味淋の配給をいたしたことがございました。これは三月三日の雛祭用として味淋の配給をいたしたことがあるのでありますが、その後東京都その他におきまして、家庭配給をいたしております場合に、どうしても女子の家庭に配給しないというのでは非難を防ぎ切れないということになりまして、次第にそれが各地に拡張されて参つたようでございます。我々としてはお説の通り外の物資が女子の家庭に配給されることを望んでおるのでございますが、どうしても配給すべき適当なものがない。それで割合酒の配給が適正に行われておりますので、その酒をなんとか配給してやつて貰いたいという各都市なり或いは市町村の声に應じまして、只今は極く少量に限つて配給いたしておるような次第でございます。
#126
○委員長(黒田英雄君) 深田君、宜しうございますか。
#127
○深川タマヱ君 又にいたします。
#128
○田口政五郎君 先程資金の問題で御質疑がありましたので、大体承知はいたしましたが、現在の日酒販会社と製造家との間におきまする代金の支拂につきましては、常に問題になつておるのでありますが、只今局長のお話では、約四割程度は直ぐ拂う、あとは二十日とか成るべく早く拂うというようなお話でございましたが、これは出荷の月の初めとか月の終りとかいうようなことで、製造家としましては非常に代金を得ることを急いでおるのでございますから、なんとかこの注文書と、或いは出荷證明書でもありますれば、一應荷物が着いてから御送金を願うというようなことでなしに、各地々々で代金が取れるように、なんとかその点を特に御考慮をお願いいたして置きます。
#129
○政府委員(前尾繁三郎君) 代金の支拂につきましては、從來の日酒販の例等を考えて、只今申上げたのでございまするが、勿論公團になりました場合には、その運営について余程考えなくちやならんと思うのでございます。又一面製造家の方につきましては、税金をお納めになる期間も若干あるわけでありまして、それらと睨み合わせて考慮して適当な措置をいたしたいというふうに考えております。
#130
○委員長(黒田英雄君) いかがでしようか、本日はこの程度にして、又続いて質疑をすることにしてはいかがでありますか。御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(黒田英雄君) 御異議がなければ、本日はこれにて散会をいたします。
   午前十一時五十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           伊藤  修君
           椎井 康雄君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   大藏省主税局長 前尾繁三郎君
ソース: 国立国会図書館
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