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1947/07/11 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第4号
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1947/07/11 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第4号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第4号
  付託事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○財産税等收入金特別会計法の一部を
 改正する法律案(内閣送付)
○造幣局特別会計法の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○生命保險中央会及び損害保險中央会
 の保險業務に関する権利義務の承継
 等に関する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年七月十一日(金曜日)
   午後一時五十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案
○財産税等收入金特別会計法の一部を
 改正する法律案
○造幣局特別会計法の一部を改正する
 法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員会を開会いたします。本日はまず予備審査のために、付託になつておりまする財産税と收入金特別会計法の一部を改正する法律案、これにつきまして政府の説明を聞きたいと思います。所管の主計局長が会議の方へ参つておるので、差支えあるそうでありまして、法規課長の石原君が見えておるのですが、政府委員でないのであります。説明員として石原君から説明することに御異議ございませんでしようか。
#3
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
#4
○説明員(石原周夫君) それでは財産税等收入金特別会計法の改正の法律案につきましてその趣旨を申上げます。
 先ず逐條的に申上げた方がよろしいと思いますが、第一が『第一條の第二項にございます「政府特殊借入金」を自作農創設特別措置法に基いて國の発行する証券を除き政府特殊借入金』に改める。今日御手許に財産税等特別会計法の案を差上げてございますから、それとお比べになつて御覽を願いたいと思います。この趣旨は、自作農創設特別措置法に基きまして農地を買收いたしまして農地証券を出すことに相成つておる。それで從來は農地証券は物納の種目に入つておりません。それからこの立法の当初におきましては財産税等は現物で物納に相成つた。さもなければ農地調整法の自作農創設特別措置法の方で買收せられるということで農地証券が渡されましても、それが物納になるということは当時予想いたされなかつたのでありますが、その後の実際の状況に鑑みまして、農地証券も物納として取ることにいたしませんと、非常に不便な場合があるということに相成りましたので、近く大藏省令を改正いたしまして、農地証券を受入れることができることになる筈であります、それと睨み合せまして、農地証券が物納で入るわけであります。第一條の二項の中に「政府特殊借入金」という言葉を今のように訂正いたしましたのは、第一條で御覽になりますように、國債はここに言いますところのこの会計の所属財産でないのであります。ここで入りました國債はその儘眞直ぐに國債整理基金特別会計に入りまして、そこで公債として償却をされてしまうわけであります。そこで國債ということから考えますと農地証券というものは特別な規定をいたしません限り当然國債で入ります。その場合におきましては財産税等收入金特別会計法の第三條に御覽になりまするように、眞直ぐに國債整理基金特別会計に入つてしまう。それを避けまするために、この第一條第二項におきまして、國債という言葉の中から今度の農地証券を除くということ、從いまして、これは第一條の意味におきます物納と相成りますので、後程申上げますが、これを見合いにいたしまして、その借入金を出します元本に相成つておるということになるのであります。これが第一條の修正の趣旨であります。
 第二番目は、第二條の第一項の中で「処分に困る收入金」という下に「(証券の償還金等を含む。)」という言葉を入れたわけであります。これは今申上げました農地証券というものがこの会計に属することに相成りまするので、從來はこの物納財産として入りましたもの、それを処分いたしましてその收入金が歳入となる、即ち今申上げておりまする修正の問題は第二條でございますが、第二條は歳入歳出を規定しておるわけであります。その歳入の規定の中に、財産の処分に因る收入金というものがあつたのでありますが、農地証券でありますと、これを賣却いたすということは余り考えられないのでありますから、これが將來元金の價還に相成るというところで、初めてこの会計の將來の財源であるという意味で「証券の償還金等を含む」ということにいたしたのであります。ただここで証券という廣い意味の言葉を使いましたのは、実にこの條文がいささか不十分な点がありまして、農地証券以外にも社債とか公債とかそういうような証券類があるわけであります。そういうものにつきましても、公債を処分いたしてその收入金に代るということもあるわけでありますが、そうでない場合もありますので、農地証券に限りませんで、証券という言葉を使つたのであります。次に「償還金等」という言葉を使いましたのは、物納の株式が入つて参つた場合におきまして、場合によりましては、株式の処分をしませんで、残余財産の分配を受けるということもあり得るというような意味を以ちまして、「証券の償還金等を含む」という廣い表現にしたのであります。
 次は、第四條の第三項に「物納財産の処分に因る收入金」とありますのを、「物納財産の処分に因る收入金(証券の償還金等を含む。)」この点は今申上げましたことを重ねていたしたわけであります。それから延納許可額について納付のあつた收入金、実は「延納許可額について納付のあつた收入金」という言葉は、別に農地証券に関係はないのでありますが、延納許可につきまして……これは第四條の、或いは先に頭を申上げた方が早いかと思いますが、第四條は、今問題は第二項でございますが、第一項の方で、物納その他の財産と睨み合せまして公債を発行いたすのでありますから、從つて、見合いとなつておる財産を処分いたしました場合には、当然その公債借入金の償還に当てる時に充当いたすべき筋合でありますというのが第四條第二項の趣旨であります。それが第四條の第一項におきましては、延納許可額というものは公債或いは借入金の見合い財産になつておりますからゐ延納許可に基きまして、後にその延納に基くところに收入金がありました場合には、これは公債借入金の償還に充当すべき筋であります。これもこの前に作りましたものの、言い足りなかつた点を附加えた意味であります。それからその後の「譲受財産の処分に因る收入金」という下に「(証券の償還金等を含む。)」ということを加えましたのは、先程申上げましたのと全然同趣旨でございまして、譲受財産の中にも農地証券というものがあり得るわけでありますが、それ以外の証券もございますので、こういうような「証券の償還金等を含む」ということに調子を合せたのであります。
 次に、第七條の第一項は、これは完全なる字句の修正でございまして、新財政法によりまして、総予算という言葉を用いませんで、一般会計の予算といい、帝國議会という言葉は総て國会と言う、これは今回の憲法、財政法の変りましたことに伴います字句の訂正をいたしたに止まるのであります。
 次に、第七條二項の「歳入歳出」という言葉も、從來歳入歳出予算という言葉を「この会計の予算」という言葉に直したのも同じ趣旨であります。
 次に、附則の三項でございます。これは二十一年度に関します経過的の規定であります。二十一年度の予算におきましては、財産税の特別会計から三百十億ばかりの繰入金を一般会計に入れまして、それで歳計の收支の振合を取つたのであります。その中で先程ちよつと申上げました第四條の第一項に基きます即ち物納、延納というような、この会計に属します財産を見合いにいたしまして、その金額の七割五分を限度といたしまして出しました公債というものを以ちまして充当しておりました分が百八十六億ばかりございます。それが財産税の現実が今までの收納の状況におきましては、その手続の遅延をいたしました関係上、第四條をお読みになりますと分りますように、「この会計に属する財産」ということを申しておるのであります。物納財産というものが國に帰属いたす、或いは延納が許可せられる、こういうことが四條一項の働きます條件に相成ります。ところが、諸般の手続が遅れました関係上、四條一項を以ちまして、そのまま適用して参りますと、四條一項に該当しますところの財産が不足でありまして、そのために一般会計の歳入が不足をいたす。大体現在の見込におきましては、この規定を適用いたしまして公債を起し、それを一般会計に繰入れます場合、所要額が大体百二十二億円程に相成つております。從いまして四條一項に修正を加えませんと、二十一年度の一般会計の締括りがつかないわけであります。そこでここに、以下に設けましたところの三項は、その趣旨といたしまして、今の第四條第一項では「この会計に属する」ということを申しておるのでありますが、今回の改正におきまして昭和二十一年度限り物納或いは延納の申請というものを狙いまして、その申請額に七割五分を乗じた金額、そのうちで公債、借入金をなすことができる、こういう規定を置こう。これは御承知のように申告に基きまして、その申告と同時に物納或いは延納の申請をいたしておる訳でありますから、これは物納或いは延納が許可に相成りますれば、当然この会計に属します。許可に相成りませんければ、現金で納めるということに相成るのでありますから、結局その枠は既に決まつておる。こういう頭におきまして四條一項の予想しておりまするようなこの会計に属するという以前の段階におきましてこれを掴まえましても、その健全さを多く害するということにはならんのであります。こういうのがそのあとであります。
 條文につきまして若干御説明を申上げますと、四條一項の規定によりまして、公債或いは借入金をいたします場合に、二十一年度だけにつきまして、同項但書と申しまするのは「この会計に属する資産の現在額に七割五分の割合を乗じて算出した額を超えてはならない」というのでありますが、その但書の制限を外しまして、この会計に属する資産、即ち本当に物納によりまして國に所有権が移り或いは延納が許可に相成つておる、こういうもののほかに、財産税法及び戰時補償特別措置法に基くところの國債以外のものによります申請、旧勘定預金等による納付の申請及び延納の申請、これの大藏大臣の指定する日におきまする現在額と、それから最初に申上げましたこの会計に属しておりまする資産、その合計額に対しまして七割五分という從來の割合を乗じて出した額によることができる、こういう訳であります。大藏大臣の指定する日ということにいたしておりまするが、これは大体比較的近い数字でありまして、而も相当正確な数字を掴まえるというところを考えまして、一應四月三十日ということにいたそうかと考えております。
 それから第二項の規定でございまするが、第二項の規定は、一應第一項だけで公債の発行は賄つておる訳でありまするが、四條一項の但書は、そこでお読みになりまするように、現在額という言葉を使つておりまして、即ち「この会計に属する資産の現在額に七割五分の割分」ということを申しておりまするから、これは公債を発行いたしまするときの制限でありまするのみならず、それから以後におきまして常時その残額、残つておりまするところのバランスがこれこれの七割五分を超えてはいけない、こういう規定でございます。從いまして第一項だけで公債を出することができるのでありまするが、そこで出しました後で、第四條の一項の但書はどういうふうに働くのかという疑問が出ます。その点を筋を通しましたのが、今申上げておりまする第二番目のことでございまして、そこにございますように、一項の但書の適用につきましては、その公債の発行と借入金の計算の基礎となりました申請額というもの、第一項の申請に基きまして一應公債を発行いたすのでありまするが、その後におきまして、物納が納付せられ或いは延納が許可されるということに相成りますれば、今申上げておりまする附則の第一項は不必要に相成ります。その申請を基準といたしておりましたのが、許可になり或いは物納が國に移るということの爲に、その申請の見合いとしておる金額が段々減つて参る、その減つて参つたものが四條一項但書の本來の制限に附加わる、その余分に申請額の分でまだ物納或いは延納が許可せられていないというようなものに、それだけのものが附加わらんという趣旨におきまして、その申請を元といたしまして公債を発行し、それが恐らくは相当の期間に許可せられる、締括りがつく訳であります。その期間の繋ぎの合法化と申しますか、限度額の規定が第二項でございます。
 第三項は、先程ちよつと御説明で申上げましたように、公債或いは借入金を出しまして、物納や延納の許可を見合いといたしまして公債を出しまして後に、その資産が処分せられる、或いは延納が入つて來たという場合におきまして、当然それらの借入金を返済いたすのでありますが、先程申上げましたように、第一項におきまして、それらの資産にまだなりません申請で入つて参りましたものを見合いとして出すわけであります。その申請というものを見合いにして公債を出しておるのでありますが、それが納付の申請が取消された、或いは不許可になるということになりますと、金銭で納付をせられるか、或いは物納の納付の申請をいたしておりまして、物納の納付の申請は不許可になる。そこで方法は二つあるのでありまして、現金で納めまするか、或いは又延納の申請をいたすか、その場合に延納で許可せられる場合もある、そういうような場合があるわけでありまするが、この末項で申しておりますのは、結局最後は金銭で納付がされるわけであります。從いまして、申請を見合いといたしまして、それに対して公債を出しておりまするときに、後に現金で入つて参る。物納でもなく延納でもないという場合におきましては、直ちにそれを見合いとして出しました公債は償還をいたす、その金額の七割五分を以ちまして償還をいたすというわけであります。
 以上が非常に技術的な規定でお分りになりにくいかと思いますが、これが大体の趣旨でございます。
#5
○委員長(黒田英雄君) それでは政務次官が見えましたから、只今説明しました法案の提案の理由を説明して貰うことにいたします。
#6
○政府委員(小坂善太郎君) 只今委員長からお話になりました本法案の提案の理由を御説明申上げます。
 昭和二十一年度の財政計画におきまして、財産税等收入金特別会計から一般財源といたしまして三百十億九千七百余万円を一般会計に繰入れまする計画に相成つておるのでありまして、そのうち百八十六億八千七百万円は、財産税等收入金特別会計法第四條の規定に基きまして、財産税法及び戰時補償特別措置法に基きまする物納、延納等によつて國に入つて参つた財産を見合いに公債を発行いたしまして、その收入金を繰入れる予定と相成つておるのでありますが、財産税及び戰時補償特別税の物納による納付が遅延いたしました関係で、同特別会計法に基く公債の発行可能額も、予定額に比して相当減少を示すような状況にあるのでございます。又一方一般会計の昭和二十一年度の財政收支の実績は、現在において約百二十億円の歳入不足と相成つておる状況にあるのでございます。從いまして、財産税等收入金特別会計からの繰入金を確保いたしませんと昭和二十一年度の決算を結了いたすことができない、困難であるというような事情にあるのでございます。從いまして、今回これに関する措置といたしまして、財産税等收入金特別会計法に改正を加えまして、財産税法及び戰時補償特別措置法に基く物納、延納等の申請額をも、公債発行限度額の計算の対象とすることにいたしまして、これによりまして一般会計への繰入金を確保して、昭和二十一年度の決算を結了いたすことにいたしたい。かように存じまして、この法律案を提案いたしました次第でございます。
 尚右のほか今回新らたに農地証券を財産税等の物納に充て得ることにする計画がございまするが、この際併せてこれに関する改正をもいたしたいとかように考える次第でございます。
 以上の理由によりまして、この法律案を予備審査のために御提出申上げた次第でございまするが、何卒提案になりました節には、速かに御審議の上御賛成あらんことを切にお願い申上げます。
#7
○委員長(黒田英雄君) それでは次に予備審査のためにこれも付託になつておりまする國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由と内容説明を聽くことにいたしたいと思います。
#8
○政府委員(小坂善太郎君) それでは只今から予備審査のために提案になつておりまする國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案について御説明をいたします。
 現下の金融経済情勢の推移に鑑みまして、速かに惡性インフレーシヨンを防止いたしまして、経済秩序を安定し、経済の再建を促進いたしますることは刻下喫緊の要務であるのでありまして、これがためには各般の施策と並行いたしまして、貯蓄の増強を図りますることが、非常に重要な事柄と考えるのであります。而して國民貯蓄組合は、從來この貯蓄増強上の施設といたしまして、相当の成績を挙げて参つたのでありますが、今後更に本組合を積極的に活用をいたしますために、現下の諸情勢に即應いたしましたところの改正を國民貯蓄組合法に加えまして、國民貯蓄組合の眞に自主的な活動と又民主的な運営によりまして、貯蓄意欲の向上を促進いたしまするために、本法律案の提出をいたしました次第であります。
 改正の要点を申述べまするが、第一は、國民貯蓄組合の組織及び運営を一層民主的ならしめんがための改正でございます。即ち現行法には國民貯蓄組合の組織及び國民貯蓄組合への加入に関しまして、政府が強制的に命令をなし得る旨の規定があるのでございます。又國民貯蓄組合の規約の変更及び組合の代表者の改任についても命令をなし得る旨の規定があるのでございまするが、これらの規定を削除いたしまして、日本國憲法の精神に即應いたしまして、國民貯蓄組合をして眞に自主的なものたらしめよう。かように考えるものであります。
 第二は、國民貯蓄組合の斡旋する貯蓄の利子等に対する非課税の限度を引き上げようとするものであります。現行の非課税限度は、元本が一万円でありまするが、これを三万円引上げることといたしまして、組合貯蓄の優遇を図りまして、以て貯蓄意欲の増進を図ることにいたしたのでございます。
 第三は、市町村農業会等の貯金に対する課税上の特別の取扱を取止めるためのものであります。現行法では市町村農業会、市街地信用組合等の預金は、國民貯蓄組合の斡旋によるものとみなしまして、非課税となつておるのでございまするが、過般の税制改正によりまして、各種の非課税團体が整理されました結果、市町村農業会等の預金についてのみ課税上特別な取扱をたしますることは不適当と考えられまするので、今回これを廃止しようとするものであります。尤も市町村農業会等の会員を以て國民貯蓄組合を結成いたしまするときには、一定限度まで非課税の取扱を受けられまするから、実質的にはさほどの影響はないものと考えられるのであります。
 第四は、地方自治法の制定、その他の法令の改正に伴いまする関連規定をそれぞれ改正いたそうとするものでございます。
 以上改正の主なる点につきまして御説明を申上げた次第でございます。何卒御審議の上、本案提出になりました際には速かに御賛成を戴きまするよう切にお願いを申上げます。
#9
○政府委員(福田赳夫君) 法文の逐條につきましては、極めて簡單なものでありまして、只今政務次官から御説明申上げたことに加える余地もなかろうかと思うのでありまするが、この國民貯蓄組合が、どの程度の活動をしておりまするかということを申上げて見たいと思うのであります。
 ところが、戰爭の影響によりまして、國民貯蓄組合に関する資料等が非常に散逸いたしまして、最近の計数は分らないのでありますが、昭和十九年の九月現在におきまするところの組合の活動の状況を見ますると、組合数は六十万八千四百四十六あるのであります。又組合員数は六千二百五十九万三千名、それから貯蓄の額は百四十二億四千七十二万八千円というふうになつております。只今申上げました通り、最近の計数ははつきりいたしませんが、終戰の結果、この種の組合が非常に衰運に向つたということは事実でありまして、只今の私共の観察といたしましては、大体この十分の一程度の規模のものが現在残存しておるというふうに考えておるのであります。
 それから残存しておりまするところのこの十分の一の規模のものが、どのような活動をいたしておるかと申しますると、これは終戰後、大体貯蓄というような意欲が一掃されました今日におきましては、大体眠つておると考えてよろしかろうと思うのであります。ところが今回地方自治制の改正によりまして、町内会、部落会等がなくなるというようなことになりまして、貯蓄組合には職域の組合と、それから地域の組合というものが主たるものでありまするが、この地域組合が、地方の自治團体の関係上非常な重大危機に立つのであります。で、私共といたしましては、現在非常に活動状況の惡い國民貯蓄組合というものを、ここでどうするかという問題に逢着いたしたわけであります。
 勿論貯蓄組合というものは、戰時中に只今申上げました通りの数字を示し、非常に重大な活動をいたしたのでありまして、その半面におきましては、戰時の色彩が非常に多い、戰時の残滓を多分に持つておるということがあるのでありまして、その点は今後存続するかどうかという問題につきまして、非常に愼重に考慮する必要があると考えたのであります。併しながら現下の通貨、金融の状況を考えますると、財政、又産業の資金供給ということが焦眉の急でありまして、そのためにはどうしても貯蓄の増強ということを、如何なる方法でもこれを一つ強力にやつて行かなければならんということでもあるのであります。私共はこの組合を再檢討いたしまして、過去の戰時中に生れたものでありますから、その内容を一新いたしまして、眞に民主化した姿に引伸した上、この組合の活動というものを今後非常に強力に期待しなければならんというような結論に到達いたしたのであります。從いまして只今政務次官からお話の如く、この國民貯蓄組合というものが、戰時中の如く官製的なものでなく、その地域或いは職域におきまする盛り上るものを、貯蓄意欲ということから出発されるものでありまして、さような線の貯蓄ということができるようになりますれば、これは國民貯蓄生活、それから又國民耐乏生活、かような観点から見まして、稗益するところが極めて多かろうと見ておるのであります。ちよつと一言附け加えまして申上げました。
#10
○委員長(黒田英雄君) それでは、次に、造幣局特別会計法の一部を改正する法律案について提案の理由を御説明願います。
#11
○政府委員(小坂善太郎君) 造幣局特別会計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 貴金属の配給業務に関しましたは、從來日本金属株式会社が取扱つていたのでありまするが、本年の四月私的独占の禁止、及び公正取引の確保に関する法律の制定に伴いまして、民間機関にこの種の業務を担当せしめることは、同法制定の趣旨に鑑みまして不適当と認め、今回造幣局において貴金属の配給業務を行うことにいたしたい、かように存ずるものであります。これがためには造幣局特別会計法を改正いたしまして、貴金属の配給に関する收入及び費用を同会計の所属といたしますると共に、配給業務の遂行上、必要がある場合には一時借入金の借入又は融通証券の発行をなし得ることとする必要があるのであります。
 以上の理由によりまして本法律案を提出いたしまする次第でございまするが、本案提出の節は速かに御審議の上御賛成あらんことをお願い申上げます。
#12
○委員長(黒田英雄君) 予備審査のためこの三案につきましての説明は済みましたんですが、なにか資料の御要求があれば今お話願つて置いた方が、今度本当に審査しまするまでに準備して戴くのに都合がいいかと思いまするが、御都合があればお申出を願いたいと思います。
 別に只今ございませんければ、後から又出して戴いても結構でございます。
 それからこの財産税関係の分は、今度本会議が開かれますれば、なるべく早い機会に上程することを政府も希望しておりますし、又この法律の結果といたしまして、早くないと困る事情もあるように思うのでありまするから、本会議が開かれるようになりましたならば、なるべく最初の機会に上程したいと思いますので、今のところ委員会を二十四日に開きたいと思つておりますから、さようにどうぞお含み置きを願いたいと思います。衆議院の方は明日開くようであります。二十四日に本会議は午前十時から開きたいと思いますから、どうぞお含み置きを願いたいと思います。
 本日はこれで散会いたしたいと思いますが、御異議はありませんですか。
#13
○下條康麿君 委員長、二十四日で間に合うのですか。
#14
○委員長(黒田英雄君) 一つ速記を止めて下さい。
#15
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           岩木 哲夫君
           伊藤 保平君
   委員
           伊藤  修君
           木村禧八郎君
           椎井 康雄君
           森下 政一君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           下條 康麿君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (主税局長)  前尾繁三郎君
   大藏事務官
   (銀行局長)  福田 赳夫君
  説明員
   大藏事務官
   (主計局法規課
   長)      石原 周夫君
ソース: 国立国会図書館
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