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1947/08/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第9号
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1947/08/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第9号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第9号
  付託事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○生命保險中央會及び損害保險中央會
 の保險業務に關する權利業務の承繼
 等に關する法律案(内閣送付)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改訂に關する陳情(第二
 十八號)
○少額貯金及び各種團體預金封鎖解除
 に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○勞働者災害補償保險特別會計法の一
 部を改正する法律案(内閣送付)
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月七日(木曜日)
   午前十時三十二分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○國民貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案
○勞働者災害補償保險特別會計法の一
 部を改正する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員會を開會いたします。前會に續きまして、國民貯蓄法の一部を改正する法律案につきまして、御質問がありますればお願いしたいと思います。
#3
○森下政一君 小坂政務次官に一つ御所信をお伺いしたい。現在のような、この通貨の價値が漸次日の逐うて低落する傾きがある、物價がだんだん高くなつて行く、通貨に對する國民の信用が殆んど零に近いというときに、貯蓄の増強が是非必要なことであるということはよく了承できます。而も貯蓄増強に努力をされるのは非常に困難なことである。現段階において非常にむずかしいことである。難事中の難事だということもよく私は分るのであります。併しながら今日一般國民が今のような状態の下で金利に魅力を感じて貯蓄するとか、免税されることに魅力を感じて貯蓄しようなんということは、先ず考えられないのであつて、それは平時のことであると思うのであります。片山總理大臣は先頃の施政方針演説の中にも、日本の經濟危局を打開する今が最後の機會だとまでおつしやつておるのでありますが、現在の政府が最後の機會を活かして行こうという御決心であれば、本當に平常の状態においては考えることのできないような非常手段を講じて、この危局を打開する大きな決意を持たなければならんと私は思うのであります。今この膨脹しておる通貨、而もその大部分が生活費に投ぜられ、生活必需物資がだんだん値段が高くなつて行くというふうな状態にあるときに、通貨を貯蓄面に吸收するということが經濟安定のために是非必要だということは、言うまでもないのであります。それならこれには思い切つた手を打たなければならんと思うのであります。先頃の委員會でも何か思い切つた手がないかというお尋ねに對して、いろいろ銀行局長から御説明を頂きました。或いは日本で生産される自轉車の九〇%を貯蓄に對する報奬物資として放出したいとか、或いは貯蓄の大部分をその地方々々の實續に應じて大部分地方に貸出すことを努力したい。これは成る程これまでのやり方を考えると、魅方には違いないと思うのでありますが、それくらいのことでは私はこの危機打開のための貯蓄の増強の目的を達成することはできんのじやないかということを懸念するのであります。先般本會議におきましても、波多野議員からこの點についての大藏當局に對する御質問があり、大藏大臣から御答辯があつたのですが、波多野さんの言われる安定價値計算といつたような考え方をした貯蓄の吸收方法がありそうなもんだ、こういうふうに考えるのであります。政務次官もこの間そういつた要素を多少考慮して報奬物資を放出するんだ、こうおつしやいましたが、若し假に今日貯蓄を吸收して將來貨幣價値が下落したならば、政府は預金の引出しに應ずる時には、その時の貨幣價値によつて換算した金額を拂うというような態度を取つて行くならば、私は一遍に貯蓄というものは増強されるだろうと思う。銀行局長はこの間、將來地域の貯蓄よりは職域の貯蓄に重點を置くというようなお話をなさつておられましたが、地域の貯蓄増強の推進力であつた町内會とか、部落會というような便利な機關がなくなつたということで、一應職域に重點を置くということをおつしやつておるのじやないかと思うのであります。職域だからといつて特に貯蓄の餘力が多くダブついておるというような認識に立つておるのじやないだろうと思うのであります。今一體どこに貯蓄増強ができる對象があるかということを考えて見ると、やはり新圓階級である。新圓層のところに一番多くのものが保たれておるんだということを考えると、それを一擧に一つ集めて行くということが、今日の經濟危機を突破する上において非常に效果があるんだということを考えると、私は思い切つた破天荒な方法だが、安定價値計算というような要素をそのまま採り入れた貯蓄の吸收方法が行えないものだろうかと思う。大藏大臣の先般本會議における御答辯では、そうなつて來ると貸付をする場合に金融機關が非常に困るであろうから、やはり同樣の條件で貸付をしなければならんということでありました。これも考えようによつては、貸付をする時には別にそういうことを言わないで、苦し金融機關が將來損失を蒙むるというようなことがあれば、政府がこれを補償しようじやないかというくらいの思い切つた考え方をなさる自信のある政治というものが行われなければならん時期に今際會しておるのじやないかと私は思う。今が最後の經濟危機打開の、安定の機會であるとまで、總理大臣は悲壮な決意の下に政治に携つておると思うのでありますが、そうであるならば、事務當局は暫く措いて、政務次官などこの内閣に關與されておるいわゆる政治家である方は本當にこれが最後の日本を救う機會であると思うならば、平時の常識で考えるならばできないことであると思われるような法則であつても、政府が本當に自信がある、政府の施策によつて立派に物價を安定して見せるというくらいの自信のある政策をやつて行こうとするなら、貯蓄の増強の面におきましても、私はそれくらいの悲壮な、重大な決斷に基ずくところの、自信に滿ちた手が打てそうなものじやないか、こう私は思うのでありまするが、御所見いかがでございましようか。
#4
○政府委員(小坂善太郎君) 森下さんの御意見誠に含蓄のある御意見と深く拜聽いたしました。おおせの通り今の機會が日本の再建のたあに、日本自體として取り得る最後の機會であるという片山さんのお考も、正にこの興亡の關頭に立つておるという現在の危機を率直に認識したものといたしまして、我々もさような考を持つておるのであります。
 つきまして只今の危局を打開する一手段といたしまして、この通貨の價値を安定せしむるということが重要であることは申すまでもないのでありまして、今下落しつつあるというふうに一部からは考えられまするけれども、通貨價値の信任、國民の通貨に對する信頼感を、この機において恢復しなければならないのだということで、我々といたしましても非常な努力をこの問題について傾倒いたす考でおります。
 で、我々といたしまして特になにか特別な、この際思い切つた考を採る意思はないかというお尋ねでありまするが、我々の考につきましては、先般來大藏大臣も、又私共もいろいろ申上げておりまするように、この際なんといつても政府だけがそういうことに幾ら必死になつて見ましても、國民全般がその氣持になつて動いてくれる、即ち通貨の價値を維持するということが、この國家の與亡を賭けておる非常に重大な問題だということを國民全體が認識いたしまして、いわゆる通貨價値が下落して行くということの現象過程を追うて、そうして自分の生活を何とかしてそこの線に食い止めるような、自分自身の範圍だけの、判斷だけの努力、こういうものの努力に限定されないところの自分自身が貯蓄することによつて資本、國民の蓄積が殖えて來る。そうしてこの蓄積をどんどん殖やすことによつて、世界の信用を維持し得るのだ、そういつた國民的自覺をなんとかして盛り上げたい、さような氣持であるのであります。でおおせの價値計算の安定の考え方は、實は私も昨年來いろいろこの問題について主張しておつた者であります。私共現在この衝に立ちまして、こういう點がちよつと問題になるのじやないかと思いますることは、安定價値計算ということは、現在通貨がもう下落しつつあるのだ、信任を失いつつあるのだという認識の下に採られる方針であるという點が、一番問題だと思うのであります。我々としてはこの際は通貨は信任を失いつつはないのだ、我々自身の力によつてこれを狂瀾を既倒に廻すと言いますか、澎湃とした通貨價値下落の問題を、我々の力によつて國民資本を蓄積いたしまして、産業資金の蓄積によつて賄つて行くという努力によつて、通貨の信任を囘復できるのだ、こういう國民運動に持つて行きたいと考えておるのであります。おおせの通り免税とか、金利とかという問題は、今の……こういう言葉は妥當であるかどうかは分りませんが、不健全な國民心理におきましては、これは成る程魅力は何もないと思います。ただここに救國貯蓄という考え方においてこれをなす場合には、これは一つの金利水準というものを勘案いたしまして、まじめな預金というものが適當な金利によつて保護される、又普通よりもそういつた大衆の蓄積資金というものは、普通の基準よりも保護されているのだ、例えば免税點を三萬圓に引上げるというようなことによつて保護されるのだという考を與えるという點で、この國民貯蓄の問題を言うておるわけなのであります。そういう一面多少安定價値計算の考え方を考慮に入れて、物奬を附けて貯蓄をするということを申上げました。それにつきましては、第二四半期に自轉車一萬臺をこの方面に豫定いたしております。他の物資につきましても相當多額のものを今原局と當局におきまして交渉中であります。これは相當なるものが期待できるのではないかと思つております。
 こういつたことで今のところ考えておるのでありますが、御承知のように安定價値計算は預金に對しまして適用することは、これは貯蓄の面だけ考へますると、それも一つの效果が期待されるのでありますが、私ども昨年から言つておりました安定價値計算の考え方は、實は貸出に對して今のインフレを助長するという問題は、要するに金が借りられてそれを換物すれば必ず儲かるというところに、國民の心理のインフレ促進の要素があるのでありますから、金を貸出す元を制限する。貸出を受ければその返金の際において物價の變動だけ餘計に銀行に返金するのだということにいたしますれば、いわゆる先般からたびたび御指摘の闇金融の問題もなくなるのではないかと、こういうふうに考えて實は安定價値計算の問題を考えておつたことであるのであります。併しどうも現實の問題といたしまして、然らばこの安定價値計算をいかなる水準においてそれでは當て嵌めて行くかという問題になりますと、御承知のように物價指數というものが殆んど完全なものを得られない時代におきまして、その物價價値を何によつてやるかという尺度を明確にし得ないことがあるのであります。尚その尺度につきましては、或いは確定價値附の公債とか、株價というようなもので考えることもあるかと思いますが、今のところそういう價値基準が得られない、價値變動の尺度の正確のものが得られないという點と、それから先程申上げましたようにそういうことをやるということは、もう貨幣の信用が失墜しつつあるという前提の上にやつておるのだという誤解を受けることを恐れておる次第であります。只今のところといたしましては、いろいろと御説のようなことも深く考慮せねばならぬと思つておりますが、只今のところといたしましては、こういつた今私の申上げましたような前提で考えて、その一環として國民貯蓄組合の問題を取敢えず是非御贊成願いたい。かように考えておる次第であります。
#5
○森下政一君 よく御苦心は分りますが、安定價値計算という要素を取入れるということになつて來ると、通貨の價値か現實にだんだん下りつつあるという前提の下に、立つことになるので、そういう誤解をなくしたい。政府側の話としてはそう言はんならんのか知らんが、現實にそれは誤解でなく正解だと思う。現實に低下しつつある。私は前の委員會の懇談會で申し上げたのでありますが、一年前の千圓の持つておる購買力と、一年後の今日の購買力は大凡そ四分の一になる。一年前に金を預金した人は結局損をしたじやないかというふうな結果に、現實に陷つてしまつておるというのが、僞わらざる姿なのであります。だからそういう際に貯蓄せよと申しましても、なかなか實績を收めるということが困難であります。今政務次官のお話の通りに、國民の中から、お互に貯蓄をすることが貨幣の價値を安定させ、延いては物價を暴騰せしめないことになるのだという認識を持つて、自覺を持つて澎湃として國民運動としての貯蓄が起つて來ること、これは誠に望ましいことに違いないのであるが、殘念ながら戰時中戰に勝つまで貯蓄をせい、貯蓄をすれば戰に勝てるのだといつたような政府の呼びかけに忠實に應えて行つた國民が、報いられたものは冷嚴なる敗戰の事實である。而も生活苦が犇々と身に迫つて、一日々々と深刻になる。この終戰後の今日に至る状態の下において、政府が希望されるようなそういう自覺に基ずく運動が澎湃として起るということは、これは一つの望ましいことには違いないけれども、期待するということはちよつと困難なのではないかと私は思うのであります。又そういうことであれば國民の方から自發的に起るということが望ましいが、そうだからといつて政府が手を拱いて、その時期の到來を待つておられるというようなことでは、これは到底そんな運動は起つて來ない。この點から考へますと、戰時中に貯蓄増強に大童になつて努力した政府の態度と、今日の國民の關心を呼び覺まそうという政府の態度に格段の相違がある。これは少し政府の態度が手温いのではないかとさえ思うのであります。併しながら只今お話のような安定價値計算をするにしても、その尺度、物差というものの、發見が非常に困難だということは、お説の通りだと私は思います。そこで私自身の氣持から申しますと、この法案の改正が行われたからといつて貯蓄増強には殆んど寄與するところが何もないだろうと感じながら贊成せざるを得ない。誠に割切れん物足らん感じを持つておる。政府當局といたしましても更に一段工夫をされて、貯蓄増強に對して、本當にこれなら本日の經濟危機を救う最後の機會なんだという認識を持つておられるならば、平常の事態においては考え付くことのできないくらいの手を打つて貰いたいと、こう私は思うのです。先刻來私が安定價値計算のことをたまたま取上げてやかましく申しますが、決してもう通貨の價値はこれ以上下らん、信用は囘復するんだ、物は上らん、必ず物は何ケ月間にこの線で止めて見せるという確信に立つ政府であるならば、私は安定價値計算によつて、その物産に多少の狂いがあろうとも、引出されるときには必ずそのときの購賣力によるところの額をお返ししましよう、お拂いしましようというくらいの確信を持つた手をお打ちになつてもよい時が來ておるんぢやないか。貸付の問題におきましても、若し金融機關の方で安定價値計算をしなければならん、そうでないときには採算が採れんというようなことであるならば、貸付の面におきましては政府は更に金融機關の貸付の低落によつて被るところの損害があるならば、政府みずからが補償する、というくらいの宣言をしても私は貯蓄を増強するということによつて膨脹しておる通貨を一と所に集めて、これが生活資金に流用されることなく、更に生産のために充當されるというような健全な途を歩むような手段を講じなければならんのぢやないかと痛切に感ずるのであります。どうぞ一つ政府當局におきましても更に猛省されて、これらの點につきまして手段を講じて頂きたい。重ねてお願いいたして置きます。
#6
○政府委員(小坂善太郎君) いろいろと御注意を頂きましておおせの點もよく了解できるのであります。つきましては勿論この貯蓄をいかにして起すかということが非常に大事であるのでありますが、更に大きく考えまして、やはりこのインフレを撲滅するという大道を、大旗を掲げて歩んで行かなければならない。それには健全財政という手を打つ。我々としてはこれを極力堅持したいと思つておるのであります。この健全財政主義は一般會計に止まらず、特別會計においてもできる限りこれを一定の軌道に乘せて健全財政たらしめたい。更に地方財政についても、できる限り健全財政でやつて行きたい。更にこれに併せて金融の健全化を圖りたい。こういうような大道を歩む。そうして國の全體の經濟がバランスされようとしておる。又バランスするための非常な努力を拂いつつあるということをいろんな方面に認識せしめまして、そうして國の經濟を、我々の生活指導力そのものの機構を、崩潰前夜において食い止めたいという非常な覺悟を持つておりますので、貯蓄組合運動も、その一環でございまして、おおせの通りいろいろと今の物價の昂騰の際に、まあそれに關聯して思われることもなきにしも非ずとは、人によつては考えられるのでありますが、私共はどうしてもこれはそういう現象、形態を追つて行くということでなくて、どうしても國民自身の運動といたしたい。それは國民自身といいますが、國民の代表である國會議員の方に、そういういろいろな議論はありますけれども、是非一つこの運動を推進して頂いて、これは一つの法案としてお認め願いますが、更にこれに附随していろいろな貯蓄増強上の御注意を受けたい、かように考えておる次第であります。尚今の安定價値計算の場合に、物價指數の尺度という點に關しましても、實はこれは統計委員會におきましても、いろいろ完全な統計を出してくれるようにということを、先般來から依頼して努力はしておるのでありますが、なんにいたしましても統計の非常に不備な日本の現在の事情でございます。この點も併せて國會議員各位からいろいろと御鞭撻を賜はりたいと、かように存じます。
#7
○星一君 ちよつと伺いますが、自轉車一萬臺は、これとタイアップしてどういう方法でお渡しになるのでありますか。
#8
○政府委員(福田赳夫君) 自轉車のことにつきましては、これが最も有效に貯蓄と結び付くように注意いたしたいと考えております。差當りその内相當の部分は、福徳定期の賞品といたしまして活用したい。その他まだ案はできておりませんが、只今政務次官からお話のありましたような筋におきまして活用いたしたいと、かように考えております。
#9
○星一君 その一萬臺ですが、無料でくれるのですが、或る値段で與えてやるのですか。
#10
○政府委員(福田赳夫君) 福徳定期にこれを使うという際におきましては、從來は無料でやつておつたのであります。今後そういうものを無料にいたしますか、或いは配給券だけにいたしますか、ちよつとまだ決定いたしかねておるのであります。
#11
○星一君 私は無料でやることは無意味だと思います。そうして無料でやることがこの國民貯蓄という大きな目的に副うかどうかというと、私は副わんと思うのでありまして、もともと物とタイアツプすることは、大變に私は國民貯蓄の成功に大きな目標があると思つておりますから、その自轉車を抽籖か何かによつて與えるならば、私は自轉車に當つた人に五百圓くらいの金を拂わせるということが一番よかろうと思います。そうすると當つた人に五百圓の自轉車代を拂わせるということは、政府はやがて自轉車一臺を五百圓にまで下げる覺悟を持つておると、そういう希望が幾らか出ることにならうと思いますから、日本の物價を考えて、そうしてそういうように値段を取つて行くことにしたらば私はよかろうと思います。そういう意味で私は無料は絶對無意味のように考えます。この法案は第一條と第二條によつて大體目標も運營もわかるのでありますが、今の日本は體全體が惡くなつておるようなものです。眼醫者が眼が惡いと言つたり、腦神經の醫者が腦神經と判斷して見ても、それは駄目ですから、やはり綜合的に直して行くことより外にはないのであります。この前のヨーロツパのインフレから見まして、日本はこの程度に防ぎ得たということは、私は大體の成功と言うてもよかろうと思います。又失敗ということも言えるかも知らんが、大體私は成功と言つてよかろうと思います。そうして今日は日本に澤山に富が普遍しましたから、この國民貯蓄運動が今のようにインフレを直すのだ、健全財政に行くのだということをはつきり言うて、そうして貯蓄増強を言つたらよかろうと思います。今までのような貯蓄ではない方がよかろうかと思います。この物のタイアツプを餘程考えて行つたならば、私は成功しやせんかと思います。法律を作つても、我々はこれを豫想して論議するのであります。併し實際やつて行くときには事によつて豫想と反することがありますから、貯蓄運動そのものから教わつて、どんどん進歩して行けるように、この法律を或る意味ではそういうふうに運營して行くならば成功すると思いますから、どうぞ今のように無料でやるなんという、僥倖で物を貰うなんということは止めて欲しいと思います。但し政府が自轉車を五百圓取れば政府は五百圓に自轉車を下げるのだと思えば、今貯蓄した金がやがて購買力の大きなものになつて自分のところに歸つて來るのだなという希望を抱かせる所似だと思います。このことについてはどうぞ御研究を御願いいたします。
#12
○政府委員(福田赳夫君) 御趣旨十分承りまして研究して見たいと思います。
#13
○波多野鼎君 この國民貯蓄組合法の改正の件、私も先程森下さんが言われたように甚だ不滿足な、これではどうにもなるまいと思う感じを持つながら反對することもちよつとできにくい立場で、甚だ妙な氣持なんですが、この法案に附随いたしまして、先程森下さんが言われたことと關聯しますが、もつと徹底的な貯蓄推進がなし得るような政治を政府の方でやつて貰いたいということを、私からも重ねて希望したいのであります。先程政府側の御答辯でいろいろな點に觸れておりましたが、例えば物價指數が整つていないから、安定價値計算というものを行うのに都合が惡いというようなことが一つの理由になつておりますけれども、併しそれはそう問題じやないと思うのは、これは例えば米價だけ取つても差支ないと私は思う。あらゆる物の物價水準を作る必要はないので、米價だけでもよろしい。或いは綿製品だけでもよろしい。何でもよいと私は思うのです。それからもう少し突つ込んだ點で申しますと、歴代の政府の政治のやり方が甚だ私は遺憾な點が多いと思いますのは、國民に求めるところが多過ぎると思う。私は政治というものは一つのレールを敷くことだと思います。レールを敷いて置けば國民は默つてそのレールの上を走る。レールを敷かずに置いて走れ走れと言つても走れるものではない。救國貯蓄運動にいたしましても、貯蓄をせざるを得ないような條件さえ作れば、もう貯蓄してくれというような運動を我々が起さなくつてもいい。そういう運動を起さないで貯蓄ができるような條件を作ることが正に政治だと思う。その爲には、この貯蓄問題に關連して申しますれば、先程から問題になつておる安定價値計算的な方法を、この際どこかで、どういう施策かにおいてはつきりさせるということが絶對必要だと思います。國民貯蓄組合法の改正に關しまして贊成するしないは後の問題でしようが、贊成するといたしますれば、そういう條件をどうしても附けなければならない。今このインフレーシヨンを食い止めるかどうかという重大危機に際して、こんな小手先のことだけをやつておつては駄目だ。こういう小手先なこともやりながら、併し根本的にこういう態度を取つて行くのだ。目を瞑つて斷崖を飛び下りるぐらいのはつきりした通貨價値安定の方策を取るのだということを、事實において示して貰うようなことをして頂かないと、私は日本の危機は救えんと思う。その點を希望的に申上げて置きます。
#14
○政府委員(小坂善太郎君) 波多野さんからいろいろ御注意を頂きまして、これ又感謝に堪えない次第であります。勿論この國民貯蓄組合法案は、この法案だけで以て貯蓄をやつて行こうということではないのでございまして、度々申上げまするやうにすべてのそういつた一連の施策の一環としての問題なのでございますから、只今のお話のような條件とおつしやることは、條件として特におつけ頂かないでも、又他の機會においていろいろと御支援願いたいと考えておることは多々あるのであります。今の安定價値計算をやるということは、これは確かに一つの考え方だと思うのでありまするが、それにはそれをやり得る條件が熟しておるかどうかということが一番問題になるのじやないかというように私は考えるのであります。たとえて見ますれば、一九二三年に行われましたロンバルド貸付のようなああいう環境が今の日本にあるかどうかといふ點を私は非常に考えておるわけなんであります。例えば今の物價指數がなければ、米の價格だけでいいのじやないかというような話もございましたけれども、諸般の事情をいろいろ考慮いたしませんと、この物價が餘りに大幅には動いていないように思いまするので、この間の事情がかなり困難に考えられるわけでありまして、いかなる良い方法でも、適切の時期にしないといけませんと存じまするので、この問題についてはいろいろと方法を研究をいたして參りたいと思います。かように考えておる次第でございます。
#15
○田口政五郎君 只今森下、波多野兩委員より御高見が出ましたが、この國民貯蓄組合法を改正されてインフレの抑壓の一環の施策として御努力あることは、これは十分認めております。勿論反對するものではありませんけれども、兩委員の御意見同樣、これだけではどうも滿足できない點は私も同感でございますが、安定價値の計算の方法によるとか、或いは又自轉車を報奬的に出すとか、成る程一つの方法としては惡くはございませんが、實に私安定價値の計算というようなことは、今おつしやつたように、これは現在のところ甚だむずかしいことで、殆んど不可能でないかと思います。この點は先程の委員の御意見と少し違いますが、私が直接農村方面に伺つていろいろと現實に農家の方々の意見を聞きますれば、我々がいろいろとインフレの問題を説いて、貯蓄の奬勵の趣旨を話しましても、その理窟はよく分るのであります。併し今日地方で農業家方面の貯蓄の奬勵ができないという點は、毎日毎日貨幣價値が下つておるから、何か買つて置く方が利益かというようなことも、勿論これも理由の一つにはなつておりまするが、もう一つ大きな理由、貯蓄を餘りいたさない一番大きな理由は、私は銀行に貯金をすれば、何時なんどき不意にこれば封鎖せられたり、或いは切下げられはしないかという、その不安が最も今日の農村方面における貯蓄不振の原因をなしておるように考えるのであります。いろいろな方法におきまして、今月インフレーシヨンを克服するために、貯蓄をするということが、これが最も必要なことであるということは、これは國民全部が認めております。然るに認めて置きながら、尚又今日では農村各地におきましても、強盗とか、或いはその他の泥棒が非常に流行いたしております。實は家の箪笥の中に預金をして置くということは、實に不安であるにも拘らずそれを銀行に持つて行かず、その多くの箪笥預金が相当にあることと私は想像いたしております。これは一方から申しますれば、一般國民はまだ日本の我が國の通貨に對して非常な愛著と信用とを持つておる證據であると存ずるのであります。この際に私は國民一般が、毎日下落しつつありますが、その紙幣に對して、銀行券に對して愛著と信用がある間に、何か一つ手を打つて貰わなければ、この權念が今後薄らいで、もう紙幣に對する通貨に對する信用がこの上薄らいだ時には、もう打つ手はない。この意味におきまして、片山首相がおつしやつたように、今日が危機打開の最後の重要な時機であるということであろうと考えます。私は考えまするに、こういう意味から、一夜の中に或いは土曜、日曜日になれば、政令一本で急に預金だ封鎖されたり、或いは巷間傳えるところの切下げとかいうような、こういう重大措置が一夜の中に行われてるというようなことのないような方法を一つ講じて貰うわけには行きますまいか、少くとも國會の承認を、協贊を得るとか、そういう措置を取られるには何か一夜中にぱつと夜が明けたら、金が押えられておるというようなことのないような、その不安を與えずに濟むような方法を一つお考え願えますまいか、こういう措置を採られるのは、或いは急にやらなければいかんというような點もあることは存じておりますが、この點が非常に、殊に農村方面では不安を感じております。この點について一つお考を承わりたいと思います。
#16
○政府委員(小坂善太郎君) 田口さんの御質問に對してお答え申しますが、いろいろとまあ現在の農村の心理について非常に深い御洞察から出た御意見と拜聽いたします。私どもも實は農村出身でありまして、今のおおせの點はよく選擧區に歸りまして聞くのであります。で私といたしましては、この問題は非常に重要なことでありまして、おおせの通り箪笥の中に金があるということは、通貨に對する愛著又信用というものがまだ失われていないのだということの證左であるという御意見も、私も全く同感であります。で政府といたしましてはこの通貨に對する信用を堅持するということを以て、一つの考え方の大きなものといたしております。この新圓に對する再封鎖又は切下げということの絶對に行われないということは、先般來大藏大臣談話を以ちまして新聞或いはラジオ等においてしばしばその所信を表明いたしたのでございまするが、この新圓の封鎖というのは、實際今申上げましたような考え方から絶對避くべきであると思うのでありまするが、又技術的にも非常に行われないことなのであります。例えて申しますと、今日千數百億の新しい圓を準備するといたしますると、これに要します紙が十五萬連要るのであります。更にこの十五萬連という紙を感覺に訴えるような表現に直して申しますと、二百頁の本が千萬册、これだけの紙が要るのであります。こういつた紙を意匠を準備して印刷して札にこなしますにはどうしても一ケ年かかります。更にできた金が全國津々浦々に渡りますまでには、今日の輸發状況ではどうしても一ケ月を要するのであります。こういうようなことは必ず洩れるのでありまして、いわゆる早耳筋から早耳筋に傳わつて洩れて行く。この情報によつて利益を得るのは誰であるかと申しますと、これ又いわゆる戰時戰後のインフレに乘じまして、不當なる利得を貧つておる階級であるに違いないのであります。一般のまじめな勤勞大衆というものは、このインフレ階級に課税しようと思つても、そういう意圖の下に行われたところの、この過程的な措置によりまして、著しく又損害を受けて、逆にインフレ階級を利得せしむる結果になるのであります。こういう措置は技術的にも全く不可能なのであります。このことを一つよく又關係方面に御強調願いたいと思つております。
 更に通貨の切下でありますが、これはいわゆるデノミネーシヨンといつたような感じを持つておるようでありまして、これ全く無意味でありまして、ただ百圓を五十圓にいたしましても、これは何ら經濟界に對して好い影響を與えないことは御説明の要もないと思います。現在國際間に一つの安定した地位を獲得いたしておりません封鎖經濟の下にありまする日本が、そういつた平價の切下、或いはそれに類する措置等を行うことによつて何ら益するところはない。却つて全體の物價の不均衡、ますます不均衡ならしむるだけの惡い效累しかないのであります。かようなことは絶對に我々は行わないということを申上げておきます。更にこういつた新圓の再封鎖、或いは平價のいわゆる切下げ、そういうものを行いまする場合の措置を、國會の承認を要するようにしてはどうか、そういつた非常に、一夜にしてそういう措置が行われないような措置を取るという點に關しましては、私もちよつとこのところそれについても返答を申上げかねるのでありますが、いずれにいたしましても、要するにその場限りの政策というものは必ず次の機會に破綻するのであります。要するに國民の納得と國民の理解の上に立つ政策でなければ行われない。又行なつても意味ないのだということを申上げてお答えといたします。
#17
○委員長(黒田英雄君) 國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案につきまして、他に御質問はございませんでしようか、御質問は終了したとして御異議ございませんか。
#18
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないようでありまするから、質問を終了いたしまして、これより討論に入りたいと思います。御異議ございませんか。
#19
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は贊否を明かにしてお述べを願いたいと思います。
#20
○西郷吉之助君 先般來質疑の間に各委員からも意見があつたのでありますが、この國民貯蓄増強の問題は、諸般の經濟情勢が、今日の物價高であるとか、主食さえも遲配の現状にあつては、國民貯蓄の増強の情勢が不十分であるのみならず、それがいつ安定するか分らんという現状でありまするから、政府におかれましては、そういうふうな貯蓄ができるような情勢を速かに達成せしめるような措置を急速に取られたい。こういうふうな希望條件を附しまして、私は政府原案に贊成するものであります。
#21
○委員長(黒田英雄君) 他に御發言はございませんか、他に御發言もないようでありますから、討論を終結いたしたものといたしまして、これより採決に入りたいと思います。國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案を可とする方の御擧手を願いたいと思います。
#22
○委員長(黒田英雄君) 全會一致であります。よつて本案は可決するものと決定いたしました。尚本會議におきます委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百八條によりまして、豫め多數意見者の御承認を經なければならぬことになつておりますが、これは委員長におきまして、本法案の内容、委員會におきまする質疑應答の要領、討論の要旨及び表決の結果を報告することといたしまして、御承認を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
#23
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それから本院規則の第七十二條によりまして、委員長が議院に提出します報告書には、多數意見者の署名を附することになつておりまするから、本案を可とされましたお方は、順次御署名を願いたいと思います。尚報告書には要領書を附さなくてはならぬことになつておりますが、これは簡單に本案を可決したことと、事件の利害得失がありますが、これは限度を引上げたようなことは、貯蓄を獎勵する上に利益があるだろうというようなことは認めまして、簡單な報告書を作りたいと思いますが、御委せを願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
#24
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。費用は特に要らないということでありますから……
 この度豫備審査のために付託になりました勞働者災害補償保險特別會計法の一部を改正する法律案、これにつきまして政府の提案の理由の説明を願いたいと思います。
#25
○政府委員(小坂善太郎君) 只今豫備審査のために本委員會に付託となりました勞働者災害補償保險特別會計法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。
 改正の第一點は、勞働者災害補償保險特別會計の管理大臣の變更に關する改正であります。即ち第九十二帝國議會の協贊を經まして制定せられました勞働者災害補償保險特別會計法は、本年七月一日から施行せられまして、この法律に基ずきまして設置せられました勞働者災害補償保險特別會計は厚生大臣の管理に置かれておるのでありまするが、近く勞働省が設置せられることになりまして、これに伴いまして、同特別會計の管理大臣を勞働大臣に變更するということになるのでありまして、これに關しまして當然に必要とせられるところの改正を行わんとするものであります。
 改正の第二點は、勞働者災害扶助責任保險法に基ずきまして勞働者災害扶助責任保險事業經營に關しまする歳入歳出を、勞働者災害補償保險特別會計において經理いたしますることにつきまして、所要の改正を行おうとするものであります。即ち勞働者災害補償保險特別會計法は七月一日から施行せられまして、それと同時に同法附則の規定によりまして、從來の勞働者災害扶助責任保險特別會計法は六月三十日限り廢止せられたのであります。これは七月一日から勞働者災害補償保險法が施行せられることを前提としまして取られた措置でありましたが、御承知の通りこの法律は勞働基準法との關係からその施行期日が延期せられましたのでありまして、その關係上勞働者災害補償保險法の附則で廢止せられることになつておりました勞働者災害扶助責任保險法も、その廢止の時期が延期せられました。このために七月一日から同法が廢止されるまでの期間におきまして、勞働者災害扶助責任保險事業經營に關する歳入歳出を、便宜上勞働者災害補償保險特別會計に含めまして經理いたしたい、かように考える次第であります、
 以下の理由によりましてこの法律案を提出いたしましたが、本委員會におきましては豫備審査のために御提出申上げる次第でございますが、提出になりました際には、速やかに御審議の上御贊成を願いたいと存じておる次第でございます。
#26
○委員長(黒田英雄君) それでは政府委員から尚これについて御説明があります。
#27
○政府委員(河野一之君) 只今政務次官の御説明がありました點を多少敷衍して申上げます。
 第一點は、勞働省設置の關係でございますが、第二點は勞働者災害補償保險特別會計法の附則の問題でありますが、この點につきましては從來勞働者の災害補償制度がどういうふうになつておつたかということを一應申上げた方がお分りがよいかと存ずるのであります。勞働者の災害補償制度につきましては從來屋外勞働者、即ち土木建築というような屋外勞働者につきましては、勞働者災害扶助法という法律がございました。それで業務上の傷病災害につきましては、業主がその負擔において補償をいたしております。これに對しまして勞働者の災害扶助責任保險法という法律がありまして、業主の責任を政府が保險してやる。こういう建前になつておりました。これが從來ありました勞働者災害扶助責任保險特別會計法、この特別會計でその責任保險法をやつておつたわけでございます。それから屋内勞働者につきましては健康保險法という法律がございまして、この法律によりまして、業務上のものも業務外のものも、即ち公傷面も私傷面も併せてこの健康保險法によつて保險いたしております。これは現在あります厚生保險法によつて處理されておつたわけであります。ところがこの勞働基準という法律が新しくできまして、これが屋外勞働者も屋内勞働者も併せて業主の負擔において、その業務上の傷病を補償する、災害を補償するということに相成つております。その基礎というものは勞働基準法でありまして、勞働基準法において業務上のものは、すべて業主の負擔においてこれを補償する。そういたしまして、これに基ずきまして、その業主の補償責任を更に保險制度によつて負擔を公平にする。こういう關係に相成つております。從いまして勞働基準法が基礎であり、勞働者災害補償保險法というものが、それに保險制度としてできている從來のような勞働者災害扶助責任保險と異なりまして、業主の補償を保險制度において國が直接やつてやる。業主の責任を保險するというのでなしに、國家が業主に代つてやつてやる。その代り保險料として業主から取る。こういう關係に相成つております。それはその補償を圖滑にし、敏速にするため、いろいろな理由がございますが、そういう恰好に相成つております。そういたしまして、この法律に、勞働基準法が七月一日から施行される豫定になつております。ところが事務上その他非常な、いろいろな關係上、例えば勞働者の從來保險制度に入つておらなかつた者を登録するかというような、いろいろな事務上の問題がありまして、七月一日から施行することができなくなりまして、大體現在の豫定では九月一日から施行いたしたい。從いましてこれと裏腹の關係にある勞働者災害補償保險法というものも、九月一日から施行する。そういたしますと、一方勞働者災害扶助責任保險法の方は七月三十一日で廢止になるという關係で、法律が制定せられておりまするので、その間にギヤツプができる。そうすると困るものでありまするから、便宜勞働者災害補償保險特別會計法におきまして、從來の勞働者災害扶助責任保險の方も合せてやる。便宜的に過渡的の間、新らしい特別會計で、從來の、本當ならば廢止せられているであろうと思われる事業を二ケ月の間やる。こういう改正が附則の改正であります。非常に技術的な法律でありまして、お分りにくいと思いますが、出しました趣旨は以上のような次第でございます。從いましてこれに伴いまして勞働者災害補償保險法の方の追加豫算が今囘の議會にいずれ提出に相成ることと相成つております。大體以上の程度でございます。
#28
○委員長(黒田英雄君) 本日はこの程度にいたしたいと思いますが、次は月曜日即ち十一日午後一時から開きまして、大藏大臣が豫算その他財政のことにつきまして、特にお話があるそうでありますから、それを聽くことにいたしまして、尚餘裕があれば法律の質問に入りたいと思います。午後一時から開會いたしたいと思います。さよう御了承をお願いいたします。それでは本日はこれにて散會いたします。
   午前十一時三十九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (主計局次長) 河野 一之君
   大藏事務官
   (銀行局長)  福田 赳夫君
ソース: 国立国会図書館
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