くにさくロゴ
1947/08/11 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第10号
姉妹サイト
 
1947/08/11 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第10号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第10号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○生命保險中央會及び損害保險中央會
 の保險業務に關する權利業務の承繼
 等に關する法律案(内閣送付)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改訂に關する陳情(第二
 十八號)
○少額預貯金及び各種團體預金封鎖解
 除に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○勞働者災害補償保險特別會計法の一
 部を改正する法律案(内閣送付)
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月十一日(月曜日)
   午後一時二十九分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○現下の我が國財政状態に關する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員會を開會いたします。大藏大臣から發言の要求がありますから、大藏大臣の發言を許します。
#3
○國務大臣(栗栖赳夫君) この二十二年度の追加豫算でございますが、これの大體今日までの經過を申上げたいと存じます。この一般会計の方は、七月以來五囘の閣議で、七月の十七日に大體六百九十餘億圓ということに内定を見たのでございますが、それで直ちに司令部の方へ持つて參りまして、そうして只今まで交渉を續けて、今日も行つておる次第でございますが、司令部の方でも特別會計はどうなるか、一般會計だけに辻褄を合せて、特別會計を放つて置くということは、國民に眞相を知らす上によろしくない、そこで特別會計も一緒に持つて來て、そうして同時に檢討をし、國會にも同時にこれを提出して、一般會計の部においては、赤は出ないけれども、特別會計の部においてはどういうような赤が出るか、そうしてその赤は、併しこういう原因であるからして、五年とか或いは三年というような計畫で以て、黒字に化するというような方針を採るというようなことも、はつきり國民に明示して呉れ、こういうことを要望されておるのでございまして、一般會計は、先程も申上げましように、五月十七日に大體の内容が決まりましたのでございますが、併し特別會計はその後いろいろ折衝を重ねておりまして、未だはつきりしたところまで落付いておりませんが、もう日數も迫つて參りますので、兩三日中にこれを取纏めて、是が非でも一應司令部の方へ持つて行きたいと思つておる次第でございます。本來言うならば、そういうような數字が固まりまして、大體のところが決まつたところで、こちら樣へ上りまして御説明をし、御相談をするといいわけでございますが、併しそうなりますと、時間が非常に遲れますので、實はまだ未確定でございますが、ここに一應の御説明をいたしまして、その後いろいろ司令部その他の關係で數字が動いて來れば、その都度申上げるということにいたしたいと思つております。御了承願いたいと思います。できるだけ皆樣と御相談をしてつくりたいと私思つております。申上げた數字が又後に動くようなことがありましても、そういう事情であると思つて、お許しを願いたいと思う次第でございます。
 大體この六百九十餘億圓、まあ七百億圓弱でございますが、これもまだ今後どうなるかわからん次第でございます。併しその中で五百三十億圓というものを大體税の收入にいたしたいと思つております。それから更に百二十億圓くらいが、ざつとした數字でございますが、新らして甘味料の專賣等でやつて行きたい、こういうように考えたのでございます。それでまあ七百億圓弱というものを作りたいと思つております。
 それから支出の面におきましては、いろいろあるのでございますが、終戰處理費というものが、本豫算では二百十七億決まつておるのでございますが、その後の物價騰勢、或いは人件費、物件費も増加いたしますので、これは相當の増加を見ることと思うのでございます。そうしてその相當の増加は、やはりこの終戰處理費の追加豫算の中に入れなければならんと思つております。これもこの二十一年度の豫算におきましても終戰處理費というものが相當大きな部門に及びまして、そうして成るべく國民負擔の多い現状に鑑みまして、節約をして貰いたい、こういう考をとつて當時の大藏大臣が進まれたのであります。私も、今囘も是非、この國家再建のためにいろいろ費用は要るし、その上に國民はこの重い負擔と、それから生活困難というようなところに喘えでおりますので、成るべく輕減をして貰いたいとしばしば申述べておるのでありますが、まだ數字はいかようにも決まらんわけであります。
 それからこの價格調整費でありますが、この面において、新物價の改訂ということによりまして、價格調整費が相當大きな幅の追加を要すると思つておるのであります。
 それから公共事業費でありますが、これも相當の追加を必要とすると思うわけであります。
 その外に賠償物の撤去費でありますが、これは本豫算にはなかつた問題であります。今囘は或る程度の撤去費を見込む必要がございますので、それを見込みたいと思つております。その代りこれはまあ大體非戰災者課税その他の收益の中からでも睨み合して出したいと思つております。これも目下のところはまだ決まつておらないのでございます。
 それから義務教育費が増加するわけであります。これはいわゆる六・三制の問題であります。六・三制の問題は、前内閣の時に、大體八億で人件費だけを賄おうという方針で決まつたのであります。その後文部省が各府縣その他にこの實施を指圖されたその結果は、むしろ全面的に實施するというような結果になりまして、そこでこの校舍の不足とか、その他いろいろなあい路が出て來て、これが地方財政の上にも好ましくない影響を與えておるのでございます。そういうような現状を考えまして、結局止むを得ない校舍なぞを建てる費用として三十一億圓ばかりのものを見込みまして、その大體半分弱であります、それをこの國庫で賄い、他は地方財政の面で賄わすわけであります。地方財政にゆとりがあつてできる所はよろしうございますが、できない場合は起債によらせたいと思つております、併し起債も資金の裏付その他がない起債であると、どうも思うように參りません。そこで起債による分につきましては、大體預金部資金その他の資金を當がつて狂いのないようにいたしたい、こういうふうに考えてもおります。起債によりましても短い起債でなしに、十年とかその他長い起債によらしまして、地方財政への壓迫をできるだけ避けたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
 それからこの農地改革の補助費とか、今度新らたに農業生産調整、供出制度に代えて新らして制度ができますので、そういうような費用も一部見積ることになつておるのでございます。これも司令部との間の交渉で、まだ纏らん點があるわけでございます。
 それからこういうふうに物價改訂をいたしますというと、給與改善費が相當の大きな金額に上るわけでございます。これも七十億圓見當というものを、これを追加豫算に計上せざるを得なくなるというような次第でございます。
 それからその外に復興金融金庫の出資に關する問題であります。これも本豫算におきましては、大體六十億の出資金が見込まれておるのであります。昨今の金融情勢、その他緊要産業に對する資金の需要上、復興金融金庫の活動へ期待が非常に大きくなつて參つたのであります。そこで復興金融金庫としても、これらの資金需要に應ずるために、大體三百億の増資を決めたのであります。只今が大體二百五十億でありますから、加えまして五百五十億に相成るわけであります。この三百億新規の資金を集めまして、これによつて賄いをつけて行くわけでありますが、併しこの三百億の中で、債券發行とか、或いは復興金融金庫の保證の下に、地方の共同融資、その他によつて賄えるものが相當あると見込まれますので、そういうもので相當部分を賄わし、殘部だけを政府出資として賄いたいと、こういうように考える次第でございます。この復興金融金庫の出資を幾ら位にするかという點は、未だ妥結の點に到達しておらん次第でございます。
 それからいま一つは、貿易資金への繰り入れの問題であります。貿易資金は大體大きな赤になつておるのであります。このドル貨の方と圖の方と、對外的と對内的とかいずれも赤というのは不思議なのでありますが、對内的の赤というのは、これは實は食糧その他の輸入に當りまして、價格調整の意味において非常な赤の負擔の持つておるのであります。そこでこういうものを負擔しておりますので、これを何とか整理しなければならん時機に到達して參つておると思うのであります。その整理の結果、幾らくらい國庫で負擔するのか、或いはその他の負擔でできるのか、これは今整理を進めておりますので、何とも數字が決まらんわけでございます。併し何かの目標をつけて、追加豫算に若し載せなければならんものならば計上し、その必要がないものならばこれを計上いたさないことにいたしたいと思つておる次第でございます。
 大體今申上げましたような次第でございまして、一般豫算の面においても、相當未決の點が多いのでございます。これは併し會期も餘りございませんので、實は今朝も參つた次第でございますが、いろいろ督促をいたし、尚一兩日中には特別會計の方の數字を作りまして、そうしてそれを先方へ持つて行つて、成るべく早い機會にこの案を纒めまして、皆樣の御協議をお願いするように相成ろうと思つておる次第であります。今までの經路は大體以上述べたような次第であります。
#4
○委員長(黒田英雄君) 御協議申上げたいと思いますが、いかがでしようか、公開の席ではまだ發表できないことも多々あるそうでありますが、若し秘密會にして頂けば、もう少し細かい説明もできるということでございますが、秘密會にいたしますか、いかがですか。
#5
○委員長(黒田英雄君) 秘密會にいたして御異議ございませんか。それでは秘密會にいたしまして、議員と、政府の關係の方、事務の關係の方以外の方の御退場をお願いいたします。
   午後一時四十七分秘密會に移る
   午後二時五十八分秘密會を終る
#6
○委員長(黒田英雄君) では本日はこの程度にいたしまして、次囘は木曜日、十四日の午前十時から開會いたしたいと思いますが、御含み置きを願いたいと思います。それでは本日はこれにて散會いたします。
   午後二時五十九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           玉屋 喜章君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           西郷吉之助君
           中西  功君
           川上  嘉君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (主計局長)  野田 卯一君
   大藏事務官
   (主計局次庁) 河野 一之君
   大藏事務官
   (主税局長)  前尾繁三郎君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト