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1947/08/26 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第14号
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1947/08/26 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第14号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第14号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○生命保險中央會及び損害保險中央會
 の保險業務に關する權利業務の承繼
 等に關する法律案(内閣送付)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改訂に關する陳情(第二
 十八號)
○少額貯金及び各種團體預金封鎖解除
 に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○勞働者災害補償保險特別會計法の一
 部を改正する法律案(内閣送付)
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案(内閣送付)
○電氣税復活反對に關する請願(第四
 十三號)
○會計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○復興金融金庫法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○低物價政策上官營事業料金の値上げ
 反對に關する陳情(第百九十號)
○連合軍兵舎竝びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に關する陳情
 (第二百一號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月二十六日(火曜日)
   午前十一時三十二分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○酒類配給公團法案に關する小委員會
 設置に關する件
○復興金融金庫法の一部を改正する法
 律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員會を開會いたします。昨日委員長と理事と打合會を催しました結果、酒類配給公團法につきまして、既にいろいろ御質問もあり、又先般の農林、商業兩委員との懇談會におきまして、いろいろ各派から御意見も出たようでありまして、各派相當本委については修正の御意見もあるように窺われるのであります。つきましては、この際小委員會を設けまして、小委員會においてこの酒類配給公團法案につきまして御研究を願い、若し修正ということに御意見がありますれば、この修正の案を御協議を願つて、委員會を開くように願つた方が、議事を進行する上において便利ではないかというふうにお話合があつたのであります。いかがでございましようか。これの小委員會を設けるということについて皆さんの御意見を伺いたいと思います。
#3
○委員長(黒田英雄君) 小委員會を設けるということには御異議がないようでありまするから、さように決定をいたしたいと思います。つきましてはこの小委員の數等につきましても、昨日の打合會では、大體委員長、理事の外、各派からお一人づつということではどうか。計十名になりまするが、それではどうかというお話合もあつたのでありまするが、これにつきまして皆さんのお考えはいかがでございましようか。今申しましたように十名で大體御異議ございませんか。
#4
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めまして、さように決定いたしたいと思います。つきましては、理事の外の委員について、無所屬懇談會と共産黨の方はお一人づつ委員のようでありますから、中西君と川上君にお願いしたいと思います。外の方はどういうふうにしますか。
#5
○西郷吉之助君 各派から理事の外の委員を決めることを委員長に一任いたしたいと思います。
#6
○委員長(黒田英雄君) 只今西郷委員より、一名づつ委員長に指名を任すという御動議でございますが、それで宜しうございますか。
#7
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます、それでは緑風會から伊藤理事の外に高橋龍太郎君、それから社會黨は、波多野理事の外に森下君、それから自由黨は山田君、民主黨は……ちよつと速記を止めて…
#8
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて、それでは民主黨は岩木理事の外に田口君、そういう方々にお願い申上げたいと思います。そうしますと、小委員會はいつ開きますか。開きまして、小委員長を互選をして頂きたいと思います。
 それではお諮りすることはそれで終りました、本日は國庫状況につきまして御質問を願う筈でありましたが、時間も實は餘りありませんのと、大藏大臣が本日は止むを得ない差支がありますので、お見えになれないのであります。つきましては國庫状況の質疑は次囘に廻したいと思いますが、さよう御了承をお願いいたします。大藏政務次官が見えておりますから、先般本委員會に豫備審査のために付託されました復興金融金庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明を願いたいと思います。
#9
○政府委員(小坂善太郎君) それでは只今議題となりました復興金融金庫法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申上げます。
 先に復興金融金庫は、戰後における日本經濟再建のために必要な、資金の供給を任務といたしまして、本年一月末にその設立を見たのでございまするが、爾來今日に至りますまでの資金、資材の各方面に亙りまして極めて困難な時期であるにも拘わりませず、産業界の要求にこたえましてその目的を果し、石炭、鐵鋼、肥料等の超重點基礎産業、その他各種重要産業に對しまする資金の供給を圓滑ならしむると共に、戰後の經濟の中核たる中小企業の育成にも相應の效果を擧げ、その融資總額は七月末日現在百七十九億八千百萬圓の巨額に達しました次第であります。御承知のように復興金融金庫は、日本經濟復興のために必要な資金であつて、他の金融機關等から供給を受けることの困難な資金の供給を圖るために設立せられたのでありますが、併しながら一般金融機關におきまする資金の増加状況がとかく不圓滑がちな今日、經濟再建のために最も必要とする基礎産業に對する資金であつて、復興金融金庫に需要せられるものは次第に多額となりつつある現状であります。加えて近時續々と設立を見ることになりました各種の公團の所要資金は、貿易公團を除きましてすべて復興金融金庫から融資することになつておりまするために、最近におきましては、復興金融金庫に對する産業界の依存の傾向は極めて著しいものがあるような次第であります。勿論政府といたしましては、他方において國民貯蓄の奨勵によりまして、努めて市中金融機關の資金増加に意を用い、これを産業方面に活用することに留意をいたして參つておる次第でございまするが、諸般の情勢上、今後復興金融金庫の所要資金は極めて巨額に達することと想像されるのであります。即ち最近決定いたしました第二四半期におきまする融資計畫におきましても、一般産業資金として百四億六千萬圓、公團所要資金として九十六億三千萬圓、合計いたしまして二百億九千萬圓の巨額の融資を行うことになつておるのでありまして、本年度中に豫想せられまする資金の總額は、今次の物價改訂の影響等を勘案いたしまして、更に今後設立を豫想せられます公團所要資金を見込みまするときには、年間の融資總額は恐らく五百億に近い金額に達する見込であります。御承知のように復興金融金庫は當初百億圓の資本金を以て出發いたしたのでありまするが、産業資金の需要の増加と共に、去る四月一日これを二百五十億圓に増額いたしますると共に、これが所要資金は、設立當初政府によつて拂込をせられました四十億圓の外、残額二百十億圓の未拂込資本金の限度内におきまして復興金融債券の發行によつて調達して参つたのでありまするが、すでに今日債券發行額は限度一杯に達しましたので、ここに今後の所要資金を勘案いたしまして、更に三百億圓の増資を行いまして、即ち資本金額を五百五十億圓に改めることにいたしたいと存ずる次第でございます。又これによつて私共は概ね明年一月頃までの資金の供給を確保し得ると、こういう見込を立てておる次第でございます。以上復興金融金庫法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明いたしました。何卒十分御審議の上速かに御贊成あらんことを切にお願い申上げます。
#10
○波多野鼎君 復興金融金庫が重點産業その他中小工業に貨付ける場合に、復興金融金庫自體は何か調査機關でも持つておるのですか。
#11
○政府委員(小坂善太郎君) 御承知のように五千萬圓以上の大口の貸出につきましては、復興金融委員會というのを設けまして、これが融資を審議いたしまするが、同時にこれが決定機關としての役割を果しておるのであります。尚詳しいことは銀行局長から御説明申上げます。
#12
○政府委員(福田赳夫君) 只今政務次官から申しました通り、大口のものにつきましては復興金融委員會、これは經濟各省の大臣と、それから産業界、金融界の代表的な方々が委員になつております。その方々が十分審査せられる。それから五千萬圓以下のものにつきましては、關係各省の財務擔當者から成るところの融資懇談會というものを作つて、これを復興金融金庫の産業金體の計畫を見る觀點からのブレーン・トラストとしておるということになります。それから極く具體的な企業につきまして、これが果して適切な融資であるかどうかというような、いわゆる信用調査、さような觀點からの調査といたしましては、審査部という機構がありまして、これが十分審査をしてやる。かように相成つております。
#13
○波多野鼎君 從來の復興金融金庫の大口貸出ですね。これの一覧表のようなものを出して貰えんものですか。
#14
○政府委員(小坂善太郎君) これは個人の信用状態に關する極めて微妙な關係もございまするので、公表ということはちよつといかがかと考えるのであります。併し個々の具體的な事例について、これはどうかというお話がございますれば、これは又別個に申上げたい。かように考えております。
#15
○波多野鼎君 できることならば内密に、この委員會の委員の方だけにでもよいから何とかならんものですかね。その點はお知らせ願うことができないものでありますか。
#16
○政府委員(小坂善太郎君) 特にそういう御希望がございますれば、特別な懇談會というようなことで、お書取り願わない程度でお話を申上げることにしてもよいというように思つております。
#17
○波多野鼎君 それから一月末以降の復興金融金庫の貸出がどんなようなふうに囘收されておるかといつた問題も知りたいのですが、その具體的なことを、二點の御説明を同時にお願いしたいと思います。
#18
○政府委員(小坂善太郎君) それではそういう御説明をする、際に併せてお話いたしたいと思います。
#19
○委員長(黒田英雄君) 今の波多野委員のは個人別、個々別々に何か業種別くらいなもので、ずつと表でも拵える……。
#20
○波多野鼎君 五千萬圓以上の大口のものについて個別的に知りたいのですが、それは國家の大きな資金を出しておるわけなんですから、それに今度又三百億の増資をやるというここになつておるが……。
#21
○委員長(黒田英雄君) それでは適當な時に、この審議をする時に、別の懇談會を作ることにいたしましよう。
#22
○田口政五郎君 只今のに關聽して……波多野委員から御意見が出ておりますが、この復金の資金融資の問題は、今國民全體が非常に關心を持つて見ておる點でありまして、特にこのインフレーシヨンと密接な關係があると思うのであります。それですから波多野委員は五千萬圓以上と申されましたが、金額の大小に拘わらず、今日までの融資調査を詳細に一つ委員會に御報告を願いたい。それと囘收の状況とを詳細に承りたいと思います。
#23
○木村禧八郎君 五千萬圓以上についての復興金融委員會のその委員の名前、それから復興金融懇談會を構成しておりますが、それについてはどういうメンバーになつておりますか。それも併せてお伺いいたしたいと思います。
#24
○政府委員(小坂善太郎君) そのように一括して全部お話いたします。
#25
○岩木哲夫君 私ちよつと遅れて参つて失體いたしましたが、この五百五十億に金融總額を増額することを述べられましたが、これはどういう……例えば公團であるとかその他産業別の、どういつたような公團になんぼ、どういつたような方面になんぼというような明細を承りたいということと、從つてこれに對する物資別の金融對象の明細を承りたいということ、それから若し公團等を主として對象とされておる場合に、この公團法が政府の意圖せられるような公團法にならずして、別個のものができた場合には、この五百五十億は豫算を削るのであるか。別個のものを對象としてこれを豫想しておるのかどうか。
 それからこの金融は製造加工とか、或いは販賣とかいつたような方面の金融には使わないのかどうか。こういつた點をお尋ねしたいと思います。
#26
○政府委員(福田赳夫君) この三百億増資ということはどういう根據からかというお尋ねと存ずるのでありまするが、大體本年度即ち昭和二十二年度におきまする資金の所要量は、第一囘半期におきまして、これはすでに決定を見たのでありまするが七十九億、第二四半期におきましては、これ亦閣議においては決定を見ておるのでありまするが二百億、第三四半期におきまして百六十億、第四四半期におきましては百三十八億、合計五百七十九億ということに相成るのであります。この五百七十九億圓の中、只今考えておりますのは、一般の産業資金が三百八十八億でありまして、公團の方の資金が百九十一億、公團の資金は、第二四半期は二百億の中約半分でありまするが、第三、第四四半期におきましては漸減いたすという計畫をとつておるのであります。ということは、第二四半期におきまして、公團の大多數ができてしまいまして、第三四半期におきましてはもう食糧關係の公團だけしか先づできまいというふうなこれは大體の見當でありますが、さような見透しを以ちまして、漸減するというふうに考えておるのであります。一般産業資金は大體この第二四半期の數量が、第三、第四四半期におきましても續くというような見方をいたしておるわけであります。かような極く大雜把なものでありまして、第二四半期におきましては相當詳細な内譯をつけまして、その内容を積上げたものが只今二百億圓という推定なのでありますが、第三四半期、第四四半期につきましてはこれは極く大雜把なものでありまして、私共としては、内容につきましては申上げる程の資料を持合せておらないのであります。極く達觀的な見積りをいたしておるというわけであります。これに對しまして資金はどういうふうになるかと申しますると、前期、即ち昭和二十一年度からの繰越金が七億圓あるわけであります。それから貸出の囘收を豫定しておる額が七十八億圓、差引きいたしまして不足額が四百九十三億圓となります。この四百九十三億圓の債券に相當する額面債券は幾らになるかということを考えますると、五百二十億圓となるのであります。五百二十億圓の債券を昭和二十二年度において必要とするのでありますが、債券の發行餘力というものが、本年度といたしましては百八十億圓あるのであります。差引き三百四十億圓の増資を必要とする。かようなことになるのであります。いずれ通常議會もありましようから、四十億圓を切捨てまして、三百億圓の増資をいたす。かような計算にいたしておるわけであります。
 次に公團の關係が將來どうなるかということでありまするが、只今申上げました通り、大體の見當を立ててこれはやつておるのでありまして、あら見當でありまするから、どうなることかよく分りませんが、若しこの公團が非常にあら見込よりも少なくなるということになりますれば、自然三百億を増資いたしましても、それだけ公團の所要資金というものは減るわけであります。從いましてそれはその次の年度に使いまするとか、或いは次の通常議會において當然要求すべき増加額、これを減額いたしますとか、さような調整はいたすわけであります。
 それから復興金融金庫が、その性質上製造加工というようなものに融資をいたすかどうかということにつきましては、これは事業が本當にこれは國家の産業計畫上どうしても融資を要するものであるかどうかという觀點から決まるのでありまして、必ずしも製造加工であるから融資しない。或いは製造加工であるから全部融資する。さようなことは考えておりません。
#27
○岩木哲夫君 もう一つ重ねてお伺いいたしたいことは、現在政府が意圖せる公團に包攝せんとする組合、統制會社等の方が現状において融資或いは投資しておる總金額は幾らと政府は推定しておるかどうか。それに對して今度復興金融金庫で公團に豫想されたる金融總額というものとの比較を承りたいのであります。それが一つと、それから現在政府の意圖せる公團に包攝されんとする統制組合、統制會社等が私的獨占禁止法によつて解散を命ぜられることによつて、野放しではないが、相當民間資本がどうなつたか分らんが、民間資本がそのまま民間に或いはインフレ昂進その他の惡作用をしておるんではないかという議論があるわけでありますが、こうしたものをその儘置いておいておるのかどうか知りませんが、若し置いておるという場合に對して、今度の債券を發行するその債券が、そういつた融資も囘收されればよいが、囘收されない場合に、そこに金融上非常に矛盾が生ずるような虞れのあるような感が深いのでありますが、この點につきましての御説明を承りたいのであります。
#28
○政府委員(福田赳夫君) 現在公團の前身であるところの各統制組合、統制會に對しまして幾ばくの融資をしておるか。又これに相當する公團の融資額は如何なる額に達するかという點につきましては、只今綜合的に調査をしておりまするから、次の機會に申上げて見たい。かように存じます。
#29
○岩木哲夫君 融資だけではない。それらの統制組合が現在幾ら民間資本と政府融資を合せて現在使用しておるかということを承りたい。
#30
○政府委員(福田赳夫君) それから各種の統制會等は閉鎖になる。その結果いろいろ金融上の問題が起つて來るだろうという問題でありますが、この中で金融機關から見た一番大きな問題は、これは金融機關が投資をしておる、その投資が一體どういうふうになるのかどうかという問題と、それからもう一つは、閉鎖されそうな虞れのある統制會の金融をどういうふうにして一體付けるかという、この二つの問題が一番むずかしい問題じやないかと思うのであります。第一の金融機關の投資したところの債權額の確保につきましては、これは成るべく閉鎖によつて殊更に金融機關を不利な地位に置くということはいたしたくない。ということは、即ち一般大衆の預金を非常に危殆に陷れるというような結果になりますので、この閉鎖機關というものが續々出る現状におきましては極めて重大な問題である。極力金融機關の債權を確保する措置を關係方面とも打合せつつ企圖しておるような状況であります。それから今後例えば何々統制會がどうも閉鎖されそうだというような噂が立ちますと、もうこれに對して金融を付けるというようなものはなくなるのであります。そこでこの統制會というものは先行き極めて困難に相成る。これが統制會ばかりでなく、いろいろな方面に影響を及ぼすのでありまして、相當重大なる關係があるというふうに思うのであります。それは結局第一に申し上げました問題が、適正に解決されるかどうかという問題であろうと私は思つております。金融機關が統制會に金を貸しておつた、過去において貸しておつたものが確保されるならば、今後貸すものも當然確保されまして、そうして優先的な支拂を受けるというような結果になるのであります。それが、今後貸すものが、過去において貸したものが取り立てができなかつたというようなことになりますれば、今後も同樣でありまするから、極めて危惧な感じを起しまして金融が止まるということになりますので、私共只今申上げました通り第一次の問題につきまして、極力一つそういうような方向を確保するというふうに、只今關係方面と打合せ中であります。
#31
○木村禧八郎君 三百億の債券を發行した場合に、それをどういう形に消化するか。例えば民間消化でどのくらい、それでできないものは日銀引受という形になると思いますが、そういう點に對するフアイナンスの計畫もおありじやないかと思うのですが、そういう點について伺いたいと思います。
#32
○政府委員(福田赳夫君) 復興金融債を發行する場合に、これをどういうふうに消化して參るかというお尋ねでありますが、只今考えておりますのは、只今までの實情を先ず申上げますると、一割が、一般消化となりまして、九割が日銀の背負い込みであるというような状況に相成つております。併しながら今後におきましてはこの状態は大いに改善をいたしたいという計畫であります。そういうことは資金計畫全體の運用に關係ある問題でありますが、只今私共が考えておる資金計畫の運營といたしましては、假に百二十億圓の貯蓄が集まりまして、そうして二十億圓の封鎖の支拂があつたとすると、銀行の手持の純資金額というものは百億になるわけであります。その百億圓の半分の額、即ち五十億圓というものは、これは銀行が融資を直接にするわけであります。殘りの五十億圓、これをどうするかというのでありますが、これは管理されて、資金融通準則によつて管理を受けるわけであります。その内、私共が今腹積りとして考えておりますのは、五十億圓の内十億圓は、これは重點作業に對する融資、即ち産業資金として、これを特殊な産業資金として融資をする方向に使いたい。殘りの四十億圓は國債と復興金融債と地方債、この四つに分けて參りたいというふうに考えておるのであります。大體の方向といたしましては、この四十億圓の内、復興金融債が最大なる割合を占めるだろうというふうに考えるのであります。と云うことは、復興金融債は利廻が國債に比べて宜しいのであります。國債よりは優先する。併しながら地方債の方は更に國債より利廻がいいのであります。併しながら地方債は別に預金部という引受先がありますので、この方で相當持つというようなことにもなりますので、先ず四十億の内一番大きな額は復興金融債でなければならんというふうに考えておるのであります。從いまして百億圓の純預金の内、六十億圓が産業資金、四十億圓が財政資金、復金を含めたる意味の財政資金というふうな意味になるのでありますが、産業資金が六十億圓では少い。當面の問題として非常に少いのじやないかという問題になつて來ます。それは日銀からの貸出で一つ行こう。即ち資金計畫上財政資金の四十億圓は是非確保して參るというふうにいたしたいと思うのであります。そうすると、復興金融金庫の増資額の三百億圓の關係は如何ということになつて來るのでありますが、この四十億の内幾ばくを復興金融金庫に廻すかということは、まだ一般會計の豫算、又特別會計の豫算、この追加額というものは相當の額に上るのでありまして、まだそこをはつきりと決めておりません。大部分が復興金融債であるというふうな決め方しかしておらないのであります。從いまして先ず四十億圓の大部分が復興金融金庫であるというふうにいたしますれば、この三百億増資の中で相當多額は、一般の市中消化ができるのじやないかというふうに考えておるのであります。尚別途問題になつておることがあるのでありますが、それは今度出んとしておるところの追加豫算におきまして、復興金融金庫の拂込をするという問題があるのであります。これは當初は拂込なしということであつたのでありまするが、矢張りこれだけ多額の復興金融債を發行するという以上は、拂込を極く一部でも考うべきじやないか。又拂込と併行して、大體拂込プラス市中消化という額で全部三百億を賄いまして、そうして日銀では一切背負込みをしないという建前の方がいいのじやないかという議論も出て參りまして、只今拂込ということも若干考えておるのであります。まだ内容は決まらんのでありますが、方向といたしましては、拂込を考えたいというふうに考えております。日銀引受というものを極力減らしたいのでありますが、まあ幾らかは出て來るかも知れんという只今の状況であります。
#33
○木村禧八郎君 拂込の金額は六十億ですか。
#34
○政府委員(福田赳夫君) これは當初金庫ができます場合が百億圓の資本金で、それに對しまして四十億圓の拂込をしておる。それから今年の春の議會で百五十億圓増資になりまして、その増資額の中で六十億圓を出資をするということに決まつたわけであります。
#35
○岩木哲夫君 お話を段々承つておるのでありまするが、我々は安本經濟指導が續く限り、金融官僚化ということは好むと好まざるとに拘わらず擴大強化されて行く感が深い。從つて民間資本が否定はされないが、肯定されない。利用されない。利用されるのは、闇流通する面が民間資本に多くなつて、健全な金融政策の上においてはどうであろうかという感が非常に深いのであつて、將來あらゆる官僚經濟統制を進めて行くという場合を豫想しての將來の復金の金融問題でありまするが、先程來伺つておることでも三百幾十億の債券を発行せにやならんというような状態にある。併し民間資本というものは、流通しておるものは相當莫大な金額なることは御案内の通りであります。民間資本を利用せずして官營、官僚、金融政策一本に走るということは、さなきだに將來いろいろの復興上に必要なる資金の需給面において必ず行き詰りを生ずるのではないか。こういうことが又インフレに拍車をかけることになるというので、こうした傾向は將來の金融政策上由々しき問題とも考えられますが、政府は民間資本をもつと上手に圓滑に適正にキヤツチするような方法で、これを運營資金に充當するような政策を立てて行かなくては、必ず復興金融の増額ばかりに追われて、而もこれの工面に困るばかりで、實際の復興が却つて金融面に蹉跌を生ずるのではないかという感が深いが、この點に對する政府の方針は如何でありますか、承りたい。
#36
○政府委員(福田赳夫君) 御説誠に御尤もなことでありまして、私共といたしましては復興金融金庫というものの存在は極めて異例的、臨時的なものであるというふうに考えております。金融業務といたしましての分野を考えまして、復興金融金庫というものは敗戰から立ち上る過程の極く臨時的な異例な存在であるというふうに考えておるのであります。從いまして、これは存立三ケ年というような期限付きのものである。これは御承知の通りどういうことを使命とするかと申しますると、他の金融機關においては融資し難い、即ちその先の見透し等でどうも危いところがあるというようなことですが、他の金融機關に於ては融資し難いが、國家としてどうしても育成を要する。左樣なものに融資をするのであります。過去におきまして、殊に最近におきましては、赤字融資、重要産業の赤字融資ということが非常に金額として多かつたのであります。併しながら、今囘公價の改訂もいたしまして、赤字金融をいたす基礎もなくなつたというような今日におきましては、思い切つて復金というものは制約いたしまして、市中金融の上に持つて行きたいというふうに考えておるのであります。それから金融機關相互の間の關係といたしまして左樣に考えると共に、これは市中金融機關に相當の資金力を集める必要があろうということ、これ又お説の通りであります。闇金融という方面に廻るところの現金、これをなるべく多量に多額に金融機關に集中する。このためにはどうしても預金をすることが最も安全であり、又有利であるという經濟環境を作ることが、これが何といたしましても先決問題でありまして、物價が非常な勢で騰るというような状況におきましては、どうしても預金に集まるという、即ち統制のルートに乘せるとか或いは又國家的な肝要な方面に使うというふうなわけに行かないのでありますから、どうしても預金ができる環境を作らなければならんというふうに考えておるのであります。預金ができる環境と申しますのは、物價の點でありましようが、主として物價という點が最も大きなものでありましようが、その他におきましては、税金の問題、新圓再封鎖というようなデマに對する問題、いろいろ問題があろうと思いますが、最も重大なる問題は、物價が逐次に安定するという問題であろうかと思うのであります。幸いに食糧も一應端境の見透しも付きまして、それから國際貿易參加の第一段階にも入りましたのであります。この預金の増強、それの基をなすところの物價の安定、又更にそれの基をなすところの生産の増強と、それから通貨の現正、そのための健全財政、健全金融ということを強力にやるべき絶好の機會が正に到來したというふうに考えておるのであります。これは議會と政府、又國民が一緒になつてこの好機を捉えて、その問題を克服して行かなければならんというふうに考えまするが、お説誠に御尤もだと拜聽いたしました。
#37
○委員長(黒田英雄君) 本日はこの程度で散會いたしたいと思います。明日午前十時から委員會を開きまして、金融機關再建整備法の改正、生命保險中央會その他の法律、その他勞働者災害補償保險特別會計法の改正、これの御質問を續行したいと思いますが、場合によりましては御決議を願うようになるかも知らんと思います。どうぞそのお含みでおいでを願いたい。尚そのあとで小委員會の委員長を一つお決めを願つて、今後の方針をお決めを願えれば仕合せと存じております。それでは本日はこれにて散會いたします。
   午後零時十八分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           岩木 哲夫君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           椎井 康雄君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (理財局長)  櫛田 光男君
   大藏事務官
   (銀行局長)  福田 赳夫君
ソース: 国立国会図書館
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