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1947/08/27 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第15号
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1947/08/27 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第15号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第15号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○生命保險中央會及び損害保險中央會
 の保險業務に關する權利業務の承繼
 等に關する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改訂に關する陳情(第二
 十八號)
○少額貯金及び各種團體預金封鎖解除
 に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○勞働者災害補償保險特別會計法の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案(内閣送付)
○電氣税復活反對に關する請願(第四
 十三號)
○會計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○復興金融金庫法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○低物價政策上官營事業料金の値上げ
 反對に關する陳情(第百九十號)
○連合軍兵舎竝びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に關する陳情
 (第二百十一號)
○賠償税の新設に關する請願(第百八
 十號)
○中古衣類の公定價格を廢止すること
 に關する請願(第百三十八號)
○企業再建整備法竝びにこれに伴う諸
 施策に關する請願(第百四十號)
○中古衣類の公定價格制度を廢止する
 ことに關する陳情(第二百三十三
 號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年八月二十七日(水曜日)
   午前十時三十一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員會を開會いたします。先ず金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきまして、前囘に續いて御質疑がおありの方はお願いしたいと思います。――これはこれを施行するために別に經費は新たに要らないのでございましようか。
#3
○政府委員(福田赳夫君) 經費は別に要りません。
#4
○委員長(黒田英雄君) 金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきまして御質問はありませんですか。
#5
○森下政一君 これに關連してちよつとこの機會にお尋ねしたいのですが、先般もこの委員會で採上げられて問題になつておつたのですが、近頃非常に闇金融が横行しておる。インフレが段段深刻になつて行くと、生産面に活用される資金が枯渇して、消費資金が非常に多くなつて行く。その必然的な結果であるかと思うのでありますが、現在政府が各金融機關に對して生産面に對する資金の融通についてどういうふうな規正をしておられるのか。我々巷間傳えるところによりまして、自由預金の集まつた範圍であるとか、或いは集まつたその半額であるとかいうふうなことを聞きますが、一應政府が現在採つておられるところの方策というものはどういうことをいたしておられるかということを伺いたい。同時に生産面に融通される金融が枯渇しておるということになると、現在中小商工業者のごときは全く沒落するよりほかに方法がない、途がないというようなことになるのじやないか。貿易が再開されるということになりまして、私はこの中小工業あたりの果さなきやならんところの任務というものは相當重大だと思うのでありますが、そういうような問題に對する政府の金融措置というものを何とかお考えになつておるのであろうかということをこの機會に一應お尋ねしたいと思います。
#6
○政府委員(福田赳夫君) 産業資金の規正と申しまするか、これにつきましては、産業資金を供給する機關といたしましては特に復興金融金庫というものがあるのであります。それからその外に一般の市中金融機關、この二つの仕組があるわけであります。で市中金融機關は自己の責任において融資する關係上、事業の採算その他の關係から、どうもこれは償還能力が怪しいというようなものについては融資いたしません關係上、非常に重要なものであつて、而も市中金融機關から融資を受け得ないというようなものが出て來るわけであります。その場合にその間隙を縫う金融機關が復興金融金庫であります。左樣なわけでありまして、産業資金の供給を復興金融金庫と市中金融機關との分野を分けておるわけであります。そこで兩者の關係をどうするかという問題でありますが、今囘は公價の改訂をやる、公價の改訂をやる趣旨というものは企業の經理を健全ならしめるというのが重大なる狙いであります。そこでそういう公價の改訂によりまして企業の採算の基礎を與えられた。そこで赤字金融というものがなくなる。從いまして金融は只今申上げました筋から申上げますれば、復興金融金庫の筋から大幅に市中金融機關に移るわけであります。先ずそういうふうに兩者の關係を考えております。それから左樣な觀點から復興金融金庫の資金計畫を決めまして、これはややもすれば非常に復興金融金庫に對する資金の要請というものがあるのでありますが、これは極力最小限に止めまして、そうして復興金融金庫は本當の姿即ち市中金融機關において融資し得ないが、併し國家として放任させることを許さざるもの、例外の事例にのみ限定するという建前をとらんとするものであります。それから市中金融機關の融資に對しましては、只今仰せられます通り、市中金融機關の預金というものによりまして、融資を賄うという態勢をとつておるわけであります。即ち市中金融機關が産業に融資するときに、日本銀行から金を借りずに極力自分の手許で資金を賄うという建前をとつておるのであります。市中金融機關の手許で賄うのみならず、市中金融機關はその手許の中、若干財政資金にも廻して貰いたいというような考えを持つておるわけであります。その割合として、只今實施しておる點を申上げますると、先ず先月あたりで市中金融機關の預金が百二十億集まつております。それに對して封鎖預金の減少額が恐らく三十億ぐらいはありはしないかとみております。そうすると純資金が九十億になる。その九十億圓の半分、四十五億圓を市中金融機關が産業に自由に貸出します。併しながら自由と申しましても一定の基準が與えられておる。基準は三月から實施しておるところの資金融通準則に當て篏まる融通順位表でありますが、この融通順位表を見ながら五〇%というものは自由に貸出し得るわけであります。即ち生産方面におきまして乏しき資金、乏しき資材を以ちまして生産能率を擧げて行く上には、傾斜生産の聞藤をとる。それに應ずる金融の仕組は傾斜金融、その方法として融資規正の準則を作つてそれによつてやつて行くというわけです。それから殘りの四十五億圓、五〇%、これをどうするかということになりますと、その五〇%のうちの約二割くらいを特殊の重點産業に融資するという計畫です。それから殘りの八割を財政資金、即ち一般會計の赤字、これは豫定上は出ない計畫でありまするが、時期的ずれの關係上出る場合があるのであります。それから特別會計の赤字、地方債復興金融金庫債、かような財政資金を賄うことになるのであります。併しながらそういう方法によりまして、蓄積の範圍内において財政資金も全部賄う。又産業資金も賄うということにいたしますれば、通貨の増發はないわけでありますが、併しながら只今當面の問題といたしましては、それが完全には參りません。そこでその枠内で掬いきれないところの財政資金というのが若干あるわけであります。これは日本銀行の引受になるわけであります。それから又枠内で賄い切れないところの産業資金は、これはやはり日本銀行から市中金融機關に對して、融資をいたしまして、そうして市中金融機關がその融資を財源といたしまして、融資準則に則つて融資をする。大體さような仕組にいたして、産業資金を供給しておるという状況であります。
#7
○波多野鼎君 その問題に關連して、私はもう少し細かい點について大藏當局の善處を要望したい點があるんですが、それはこういうことなんであります。中小企業家が市中金融機關から金融を受けるという場合に、非常に多くの經費がかかるということをしばしば聞くのであります。その經費がどういう形のものか具體的にはよく知りませんが、まあ銀行から貸出しを受ける場合に、相當の交際費という名前で……交際費が嵩む。從つて金利は銀行金利であるけれども、實際上の金利の負擔はべら棒に大きくなつて來るという話をよく聽くのでありますが、そういう點について銀行の職員はどういうふうな扱になつておるか、具體的には知りませんが、大藏省あたりが銀行の窓口業務といいますか、それに對してもつと嚴重なる監督をして頂いて、この金融が圓滑に表面上の、名目上の利子だけで借りられるように措置をして頂きたいということをお願いする次第であります。
#8
○政府委員(小坂善太郎君) 只今渡多野さんからいろいろ御指摘になりましたが、我々としては十分そういう點のないように努力いたしたいと思つております。ただ一般の戰後の不健康を國民心理、一般の通有性かも知れませんけれども、どうしても借りる方におきましても、互いにさような傾向を馴致し合つておるというような……これは決して金融のみに限りませんで、何をいたしますにも、今お話のございましたような、交際費というようなものを直ぐに物事をなす場合に考えるというような傾向についても、これは金融のみに限りませんで、一般的な大きな見地からこれを是正して行くような政府の施策を採らなければならんというふうにも考えております。いづれにいたしましても、只今御指摘の點は十分に注意いたしまして、それぞれの方面に警告を発したいと、かように考えております。
#9
○木村禧八郎君 これは直接金融機關再建整備の問題に關連するのじやないのですが、企業再建整備との關連なんでありますけれども、企業再建整備法によつて整備する場合、整備した結果が資本と借入金とのバランスが非常に不均衡になつて來る。そういう場合に會社の經營としては非常に不安定な状態になるわけですけれども、その場合に借入金と資本との均衡を調整するためにどういうような措置をお考えになつておりますか。その點をちよつとお話願いたいと思います。
#10
○政府委員(小坂善太郎君) 企業を健全な形に直しまする一つの手段といたしまして減資等を行う場合に、その企業の持つ借入金と資本金との間に著しい不均衡が生ずるということは御説の通りでありますが、これに對しまして私共といたしましては、特に資材を要しないようなものについては、できるだけ増資を許可して行く、即ち借入金をできるだけ資本に振替えて行くようなことをむしろ勸奬したいというような考え方でおります。
#11
○木村禧八郎君 その場合に借入金を増資に振替えて行く。そうしますと貸しておる金融機關が主たるものでありますが、銀行の持つ株の割合というものは相當大きくなつて來るんじやないかと思います。そうすると、その場合に金融機關の、いわゆる金融資本の産業支配というものは相當強くなつて來ると思いますが、そういう面についてはどういうふうにお考えになつておりますか。
#12
○政府委員(小坂善太郎君) 借入金を資本金に振替えまする場合に、直ぐに今まで貸しておつた貸付先が株式を持つようなふうにいたしますれば御説の通りになると思うのでありまするが、我々といたしましてはこの株式の民衆化と申しまするか、資本の大衆化と申しまするか、できる限り投資層を新たに獲得いたしまして、いわゆる新資本層の形成をしたいと、こう考えております。それにいたしましては、今の株式というものは如何にも魅力がないものであります。相當一流の株式においてすら、「りんご」の十個の種段であるとか、或いはピース、コロナ二個の値段にしか當らないという現状なんでありまして、もう少し株式が魅力のあるもので、そうして一般の勤勞大衆も餘剩を割いて株式を獲得し得るような一つの傾向を馴致するような手を打つて見たい。かように考えております。勿論只今仰せのように、金融資本の過當支配ができるような、そういう傾向は極力これは整理をいたして行きたいと思つております。片山さんも演説されておりまするように、特に金融することを以て産業資本の優位に立つというようなことは、これはすべての禍いの根本だと考えておりまするので、こういう傾向を規正して行きたい。こう考えております。
#13
○木村禧八郎君 その場合に、金融機關が債券と振替えに株式を持つ場合に、何か制限というか、限度とか、そういうものを何かお考えになつておりませんか。これは私的獨占禁止法との關係のことだと思うのでありますが……。
#14
○政府委員(小坂善太郎君) 特別にその割合というようなものについて、明確な基準をお示しすることは困難でございまするが、私的獨占の禁止、公正取引の確保に關する法律案との關連もございまする、又企業集中についてのいろいろな意見も出ておる際でございますから、これらと見合せまして愼重に考慮して見たいと考えております。
#15
○波多野鼎君 これは又別の機會に、もつと詳しくお尋ねしたい點でありましたけれども、關連質問として申上げますが、只今金融過當支配の傾向を排除して産業資本を擁護する。そうして産業資本の蓄積を促進する。又株式の民衆化を圖るというような御方針を持つておられることと御説明になりましたが、そういう方針は大體私共の贊成し得るところでありますけれども、その方針を貫くためには、現在の金利關係が産業資本にとつて非常に不利になつてしまつておる。例えばまあ一々具體的に申しませんが、復興金融金庫債券の利廻りと或いは社債の利廻り、そういう利廻りよりも株式の配當率の方が低い。低い所に押附けてしまうというようなやり方をしておつて、産業資本の蓄積或いは株式の民衆化というようなことが行われる筈はないと思うのです。それで金利關係について十分な御檢討を願いたいと思うのです。
#16
○政府委員(小坂善太郎君) 私も正にその點を憂慮しております。金利關係のみならず、この税金等を差引きますと、著しく金融機關の金利と株式配當というものの間に差があるのです。何とかしてこの間を適當に調整いたしまして、株式を魅力あるものにしたい。大衆のために絶好の投資であるというような感覺を持たせるようにしたいと思つております。いろいろと又御協力を願いまして、何とかしてそういう環境を作りたいというふうに考えておる次第でございます。
#17
○木村禧八郎君 最近の新聞を見ますと、この間福田銀行局長の御答辯があつたのですが、この經濟力集中排除法と金融機關との問題ですが、新聞によつては觸れるような記事を書いているところもありますし、又觸れないような談話も出ておるようですが、この點についてまだはつきりした御答辯を煩わすのは無理かも知れませんが、その關連についてもう一度お伺いしたいと思います。
#18
○政府委員(小坂善太郎君) 過當な經濟力の集中を排除するという問題に關連して金融機關をどういうふうに扱うかということは、なかなかむづかしい問題を包藏していると思うのであります。ただ私共としてここにはつきり申上げられますることは、金融機關というものは、一般の企業とはややその性質を異にしている社會的な一種の機能があるというふうに考えているのであります。即ち金融機關を通しまして通貨の信任ということが非常にデリケートな關係にありまして、金融機關は結局一つの企業として利潤を目的として經營せらるるものではなくて、大衆の預金を完全に保管し、これを適切に國家の産業のために維持して效率的に運營して行くという一つの職能を持つております。更にこういうことが完全に行われているということが大衆によつて認識せらるるところに通貨の信任という問題が出て來ると思うのでありまして、この金融機關の機構については輕々にこれをいじることは極力避くべきことであるというふうに、我々として考えているのでありまして、金融は水物ということをよく申すのでありますが、全國的な見地かち、一つの或る金を集めてそれを適宜に配分する機能もございまするので、これを地域的に分散して行くというようなことは全體の效率を著しく阻害いたすものでありますから、我々としてはこういうことは考えておらないのであります。今のところ私共といたしましては、金融機關は今申上げましたような通貨の信任を堅持するということと非常な關連がございまするし、一度通貨が信任を失つたときには、インフレーシヨンをこの限度において喰止めようという我々の努力も畫餅に歸するわけでありますから、金融機關の信用の堅持のために、過當なる企業集中という問題を他の企業とは切離して金融機關に當て嵌めるようにしたい。こう考えております。ただ財閥銀行というようなものがその關連産業に特別な關連があるために、順位を高めて融資して行くとか、或いはそれがいわゆる先程もお話が出ました過當支配的な傾向を持つているというような面については、極力これを民主化するようにする。更に戰時中からいろいろな印象を持つている名稱等について、これ亦これは變えて行かなくちやならんというようなことを考えているわけであります。要するに極力民主化して、そうして信用を堅持するために、信用を破壞するような措置はできるだけ避けるというふうに考えている次第でございます。
#19
○木村禧八郎君 只今のお考えは政府のお考えなんでしようけれども、これについてはもつとざつくばらんのお話を承わりたい。
#20
○政府委員(福田赳夫君) 速記を一つ止めて頂きたい。
#21
○委員長(黒田英雄君) 一つ速記を止めて下さい。
#22
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて……。
#23
○松嶋喜作君 再建整備法實施の實際問題について一二お伺いしたいのであります。大分各會社の再建整備が段々近寄つて參りましたが、ここで一二の債權者のために全體の整備案の決が採られないという事例が澤山ありますが、結局において成立しない場合は大藏大臣の裁斷を仰ぐ、こういうことになつておりますが、裁斷を仰いだ場合、又非常に時間がかかる場合は、外の財産處分とか、いろいろな方面に非常な經濟的の動きのとれない不利益ができますので、澤山ある債權者の中で一人二人の反對のあつた場合はいずれ大藏省へ裁定のお願いに出るわけですが、そういう場合どういうお考えでおられるのか。迅速に處置して頂きたいというのが我々の希望でありますが、その場合のお考えをちよつと伺つておきたいと思います。
#24
○政府委員(櫛田光男君) 只今仰つしやいました點については、大多數の人が早く御滿足の行くように、できるだけ早く私共としては處理いたしたいと思いまして、できるだけのことをいたしたいと考えております。それからこういう措置も講じられると思つておりますが、再建整備計畫で決定されましたところについて債權者の方で異議がありました場合、一ケ月以内の抗告期間があつて、異議の申立がありました場合には、それに對して供託と申しますか、或いは辨濟と申しますか、そういう措置を講ずることによつて、全體の再建整備計畫が滯りなくでき得るような建前も開いてあるかと存じております。
#25
○松嶋喜作君 供託ができるくらいなら苦勞しませんよ。
#26
○政府委員(櫛田光男君) そういうことによつて、先程おつしやいましたように全體としてできるだけ早くけりが付くように盡力をいたしたいと思つておりますから、御了承を願います。
#27
○委員外議員(一松政二君) 特に大藏政務次官に伺いたい。先程波多野さんの御質問に對しまして、借入金は成るべく増資を以て振り替えるように、できればそれを奬勵したい。増資を成るべく認めて行きたいというふうに承わりましたが、これは増資にもいわゆる傾斜生産とか重點産業とかいう順位を認めることをお考えになつておるのであるか。或いは整理を促進させるためには増資を成るべく奬勵するという心構えでおられるのか。その點を伺いたいのが第一。それから先程中小工業者が金を借りるために、金利以上に非常に交際費がかかる。それは金融のみならず、その他の一般のいわゆる産業方面にもそういう傾向があるということは大藏政務次官も認めておられますが、これがいわゆる統制經濟の根本的な病氣でありまして、統制がある限り皆特別にそういうところに縁故のある者を頼む。ただ窓口だけでは物が片付かんから、どうしても何か懇意な筋を辿つて物事を決めて行こう。これは増資についても同じことでありまして、金を借りるのも、或いは資材の配給を受ける時にもそういうことであろうと思います。これがいわゆる統制經濟の一つの病氣にかかる根本であろうと思いますが、その點については今後御注意なさるということですから、私はそれ以上この問題について特に質問は申上げないのでありますが、ただこの點を伺いたいのであります。いわゆる株式の配當が妙味がない。株式に對して一般が殆んど興味を持つていないから、これを興味を持つようにしたいいというお考え誠に結構なんであります。私もそういうことを希望するのでありまするが、ただ問題は、今日のいわゆる世相が利潤追求という言葉を以て一概に論じて、如何にも金を儲ける……儲けるという言葉にも色々ありましようが、事業を育ててそうして利潤を得るような經營をするということが如何にも何だか罪惡であるか、なすべからざることであるかのような世相になつておるような氣がするのであります。新聞等におきましても、個人がそういうことをやつちやいかん……、從つてこれが一つのイデオロギー的の、いわゆる國營、國有、國管というようなものを考える一つの根據でもあると思うのです。その問題につきまして、もう少し企業……いわゆるそこに正當な利潤、或いは正當というようなことにつきましても、これは色々見よう見方によつても違いがありましようが、その點についてもう少しはつきりした考え方を一般國民に持たせるような方向に向つて行きませんと、企業を起す勇氣がなくなつてしまうし、企業家がそういうことをすることがいやになつてしまつて、そうしてあらゆる方面において企業のいわゆる企業心を促進するのではなくして、企業心を萎靡沈滯せしめる方面においてのみ色々な法律や、それから特殊な考え方もそれに交りまして、そういう方面が今いわゆる世相となつておると私は考えるのであります。從いまして、今の先程の大藏政務次官が申されましたような方向に進めるには、餘程の勇氣とそれから餘程のはつきりした認識を國民に與えることが必要であると思うのでありまして、特にその點を今伺いましたから、甚だ大藏政務次官をお留めいたしましてお氣の毒に存じますけれども、その點を特に明瞭に國民にわからせるようにして頂きたいと考えるのであります。
#28
○政府委員(小坂善太郎君) 只今一松さんからの御質問は極めて重要な點であると私は考えております。第一點の増資の件でありますが、私はでき得る限り民間の資本によつて我々の産業を維持し育成して行くのが本筋であるというふうに考えておるのであります。勿論只今の終戰後の變態的な經濟機構の下におきましては、復興金融金庫というようなものも、これはこの状態の下において必要な一つの施策である。確かにこの面において一般の産業が相當復興金融金庫というような組織によつて均霑するというように考えるのであります。これは併しながら本質的なものではなくして、いずれこの時期を克服した後には、すべてその本來の金融機關に代るべきものであろう。こういうように考えておるわけであります。この金融についての私の考えはこういうふうになるのでありますが、更にこの一般の資金を吸收する方法として株式というものをやはり重要視して行かなくちやならん。先程も申上げましたように、株式を極力大衆に魅力のあるものにする。一般の働く者が株式というものに興味を持つ。そうして舊來の資本家が資本を持つということだけによつて生活をするのではなくして、一般の勤勞大衆がやはり株式を持つて、そうして働く者同志がお互いにその持つ資本を……資本と申しまするが、その持つ資金を株式に投げることによつて、企業をお互いに育成し合つて行くというような、新らしい資本層ができなければならんというように考えておるのであります。ただこの順序といたしまして、それでは目下の増資の方法はどうするかという御質問に觸れて參りまするが、これは今の日本を再建いたしまする上に、この乏しい資材と、少ない資金を最も效率的に運營しなくちやなりませんので、政府の今持つております傾斜生産方式というものは、これはどうしても危機突破對策のために採らなければなりませんので、この増資の許可、認可の方針に關しても、やはり重點的に重要な産業からこれを採つて行くということはこれは止むを得ないだろうと思います。ただ重要な産業であるということと大企業であるということとは別でありまして、中小工業におきまして、資本が小さくてもその仕事が經濟再建のために必要止むを得ないものと認められるようなものにつきましては、極力それを育成するような方法を採る。即ちそれの増資についてはできるだけの便宜を圖るというような方針を採りたい。こう思つておるわけであります。第二點の統制の問題でありますが、これは饗應費に關連しておると思いますが、全く今饗應ということはできる筈はないのであります。御承知のように、飲食店は閉鎖されておる。而もそういうことをするということは、如何にも心理が堅固でないということを示す證左であると私は考えておる。こういうことをする人自身がやはり今の國の全體の状況というものを認織をせられて、自分自身でお互いに自制し合つて行く以外に途がないのじやないか。これは上の人が取締るということを申しましても、結局國民がお互いに監視し合つて行かなければ、この大勢の人が混亂した時期に十分な監視が届かぬ面もどうしても想像されるのでありますから、國民自身が堅固な心理を持つてお互いが監視し合つて行くということ以外にないと思います。然らばこういうことがあるのは結局統性がある故じやないかとこうおつしやいますが、それは或る面においてはこういうことは言えると思います。それは又詭辯かも知れませんが、法律があるということが、一體役人を作り、罪人を作るのだというような言い方にもなると思うのでありまして、私といたしましては、この統制ということは今のような缺乏經濟の下におきましては、これは止むを得ざることである。決して統制本來がよいことであるとは考えておりませんが、これを切り抜けるためには、野放圖に個人の活動を認めて置いたのではこれはむしろできない。ただこれは統制の方式が今までのような官吏乃至は警察による統制でなくして民主的な統制でなくてはならん。こう思つておりますが、統制そのものはこれは止むを得ざる、動かすべからざることというふうに考えております。この危機を乘切るためには、民主的な而も合理的な統制ということを私共どうしても止むを得ないことと考えまするので、この點につきましては一松さんとやや見解は違うかも知れませんけれども、私はそんなように考えておるのであります。
#29
○委員外議員(一松政二君) 私はその問題は質問しておりません。
#30
○政府委員(小坂善太郎君) おつしやいました。
#31
○委員外議員(一松政二君) それは言うたけれども、質問はしないと申しました。
#32
○政府委員(小坂善太郎君) 尚、そういうふうに考えます。更にこの利潤の追求ということが非常に惡事であるかのごとくに言われておるが、これに對する考え方を是正して行かなければ、結局株式を優遇するとか何とか言つても成立つものじやない……。
#33
○委員外議員(一松政二君) それが質問の根本なんであります。
#34
○政府委員(小坂善太郎君) この問題に關しまして統制の問題とも關連して來ると思いますが、私共は結局最もよく經濟機構を運營するには、この個人の自由な創意と工夫、責任というようなものを尊重して行かなくちやならんと思うのであります。併しながらこれが國家全體の、國家公共のために必要だというその枠を出てしまつちやいけない。この意味においての統制というものが必要だとも思つております。結局こういう枠を出ないような利潤と言いますか。利潤を追求するために、個人が動いて行こうという欲望、そういうものは規制すべきものではないのだこう考えております。そういうような考えで私はおりまするが、目下のところ、政府のやつておりまする傾斜生産方式なり又色々な産業に關する統制なりというものも、決してこれが干物のように干からびた、何ら潤いのないものであつてはならないので、そこに今申上げましたような個人の脈々たるイニンアテイヴというものが動き得るような形においてやつて行かなければならん。こう考えておるわけであります。簡單でございますが……。
#35
○委員外議員(一松政二君) 今政務次官のお答えになつておるのは、私の質問した要點とかなり食い違つておるのでありまして、私は統制自身のことを今何も聽いていないのであります。私は今、必要止むを得ざるものの統制を直ちに撤廢して自由に戻すというようなことは何も申上げていないし、私もそういうことは考えていない。ただ問題は、資本の蓄積が我が國の乏しい今日において最も必要であるということを、或る場合において政府も強調しておるのであります。その資本の蓄積と言うと、どうかすると資本家が又利潤を追求するというふうに直ぐ曲解する一部の者があるのでありまして、資本というものは、私がここで皆さんの前で何も説明する必要はないと思います。大衆の預金がいつでも資本に變り得るのであります。銀行の預金も資本に變り、或いは勞働者の勞銀もいつでも資本に變り得るのであります。それが假に今の株式の配当にしましても、或いは公定價格の決め方につきましても、戰時中から四分であるとか六分であるとかいうような或る制限を設けておるし、それから利潤追求という言葉は如何にも……利潤追求というそういう言葉は近ごろはやりますし、いやな氣分がするような氣もいたしますが、こういう氣分、或いはそういう言葉、或いはそういう世相について、先程の大藏大臣の、株式を優遇し株式を一般に持ち得るようにしたいという希望と、かなり食い違いがありはしないかと思うのです。この食い違いをどういうふうに一般に知らしめ、そうして事實今政務次官のお答えになつたようなことが行われるようにするにはどうすればいいか、どういうお考えを持つておるのかということが、私の聽きたい主點なのであります。
#36
○政府委員(小坂善太郎君) 私の言葉が足りませんか知れませんが、私といたしましては、先程波多野さんにお答えした趣旨で、できる限り大衆の資金を産業に投資し得るような道を開きたいということで、いろいろ苦慮しておるわけであります。それに關しまして、いろいろ税金のこともございますし、一般金利との關係もございますし、更に又深く、今御指摘になりましたような利潤追求という氣持を、これは正當な範圍というようなものがあると思いますが、その正當な範圍を脱せざる利潤追求欲というものまで惡事と見るような一般の考え方を是正するという考え方もございましようし、いろいろございますが、具體的な問題について、金利はどうであるとか税金はどうであるというような點につきましては、まだ確たることを申上げる段階になつておりませんので、先程も申上げましたことでありますが、皆樣の御協力によりまして、いろいろ御相談して、そういう雰囲氣を作り上げて行きたいものであると、かように考えておる次第であります。
#37
○委員長(黒田英雄君) 金融機關再建整備法の一部を改正する法律案につきまして、もう御質疑はございませんか。
#38
○中西功君 二百十億の政府の補償が整備についてあつたわけだと思うのでありますが、その豫算二百十億は既に使つてしまつたという以前の説明なんですが、大體どんなふうにそれが使われておるのかということを聞きたいのであります。
#39
○政府委員(小坂善太郎君) 技術的な問題で、只今資料を持ち合せませんから、後程文書にしてお届けいたしたいと思います。
#40
○中西功君 もう一點、市中銀行の問題ですが、今の政府の一般の方き方では、市中銀行が獨立獨歩で十分金融機能を果して行くように育てるというふうな點に向けられておるような氣がするのですが、現状で以て果して市中銀行は、そういうふうな獨立獨歩でこの重要な金融機能を負擔し得るかどうかという問題なんですが、それについて一つの點は、日銀或いは國庫というようなものから相當の援助を實際に受けておるわけですが、先程ちよつと日銀の融資という問題も出たのでございますが、そういうものを今後それ程やる必要があるのかないのか。即ち國庫や或いは日銀に依存する程度を今後うんと少くし得る可能性が果してあるのかという問題と、それから今一つは、復興金融金庫という尨大なものがあつて、現在これが融資の限度をもう三百億圓も殖やすというふうなことが現に問題になつておる。それに引きかえて一般市中銀行の融資能力というのは、それ程あるとは見えない。そういうふうな點で、概觀すれば市中銀行の機能が非常に弱いということが言えるわけですが、一體市中銀行が重要な一般産業に對して現實にどの程度の融資を、或いは又そういうことに役立つておるのかという點を、はつきりさせて聞きたいと思うのであります。私の考えを申しますと、市中銀行をして非常に獨立獨歩的に大きな役割をなさせようとしておるけれども、現實においては、さつぱり役立たない、そう思われるのであります。從つていろいろの點で、我々國民の負擔である國庫から、いろいろ援助を現實にやつておる。そういう點がありますので、それに關連して政府の意向を聞きたいわけであります。
#41
○政府委員(小坂善太郎君) 私共の考えは、只今申上げましたように、できる限り市中の金融機關というものを堅實なる形に復歸いたさせまして、そうして政府の財政資金の援助によつて市中金融機關がどんどんと動いて行くというような形に、早い機會において改めたいのだという考えは持つております。併しながら只今の現状は、御指摘のように、日銀或いは國庫の援助というものがこれは相當にあるのは事實であります。併しながらそういうことは一般の企業において赤字を出しておつたという現状が非常に大きな原因を成しておるのでありまして、これをなくしまするために、先般も價格の改訂をいたしたのであります。この價格の改訂が實際に效果を現わしまするまでの期間に相當のずれがありまするわけで、このずれの期間は今銀行局長から申上げましたような現状であります。相當そういう國家依存の點があるのであります。併しながらそういう問題は、結局いたしまするに國の徑濟がノルマルな状況に早く歸れば、それだけ今私共の申上げておるような状況が早く復歸いたして參りまするわけであると考えるのであります。又この過渡的な現状を乘切ることの手段といたしまして、復金というようなものも考えるわけであります。又その間のずれの負擔の多いだけに資金の増資もお願いいたしておるような次第であります。問題はでき得る限りこういう過渡的な形態を早く乘切つて、そうして國民の資金によつて國民の産業を賄うのだ。そういう形に復歸したいということを考えているのでありますが、その間の變態的の情勢を早く切拔けるかどうかということは、結局政府の施策なり、國民自身の覺悟にかかつておるのだろうと考えておるわけであります。
#42
○中西功君 それで、先刻言われたように、マル公の改訂によつて産業が芽を吹き出して來れば、金融もそれに應じて強くなるというお話でありますが、むしろ私としては、そういうふうな公價の改訂によつてだけでは問題は解決しないのであります。銀行がもつと積極的に、市中銀行も復金も併せて積極的に産業に對して奉仕するという態勢を、銀行側でも採らなければいけないと思うのであります。これについてちよつと具體的な問題でお聽きしたいのですが、今中小工業者を初め多くの企業で、確かに資金で困つておると思うのであります。そうした場合に金を借りるというときに、今融資規正の問題もあり、又先程言つたような交際手數料というふうないろいろ餘分な問題もあつて、極めて困難を感じておる。現に又勞働者に支拂う賃金さえないというふうな實情もありますし、又或る資本家においては、金がないということ、又銀行が貸してくれないということを口實にして、賃金の値上げを抑えたり支拂わなかつたりすることが、非常に頻々としてあるわけであります。とにかく重要な面、必要な産業で、企業で、生産を實際やつておる。これを維持して行くということは、これは國家的見地から見て勿論必要なことでありますが、それが現在では、銀行から金が借りられないということのために潰れようとしているし、又從業員に對して給料が支拂えないという實例が澤山あるのでありますが、そういう企業、或いは從業員の給料という問題に對しては、實は從業員の給料支拂については、國家竝びに銀行が……國家ができれば保證した方がいいと思いますが、銀行に、やはりそれを何といいますか貸付けをさせる。そういうふうな特別な處置がとられないかどうかという問題なんであります。これは政府自身が首を切れば、それの失業手當として澤山金をやれば、國家の金として使わなければいけないというふうなことから考えましても、實際働いておる企業、而も働いておる生産が實際に必要ならば、やはりそれを維持さしてやるために特別の處置をとる。特に賃金の支拂に關しては特別の處置をとるというのは非常に當然じやないかと思うのであります。そういう點について政府はどういう態度をとるかお聽きしたいと思います。
#43
○政府委員(小坂善太郎君) 戰後において、いろいろの面において不合理な點があるということは否めないと思うのでありますが、企業の經營につきましても、相當これは研究すべき餘地があるのではないかということも言えると思うのであります。併しながら我々といたしましては、金融の面から企業の整理を促進するということは絶對考えてはいけないと思うのであります。即ち、御指摘のように、金が借りられないために潰れて行くということは不健全なもので、これは國家のために、もつと健全なものに立直らなければならないのだということで以て、企業者自身が自覺をし、その場所に働く勤勞者もそういう自覺を以て企業をノルマルにして政治が行われるのは、これは本筋だろうと考えているのであります。この面におきまして、我々は金融の方から今のように整理を促進させるというやり方は絶對採らないつもりでおりますが、事實の問題といたしまして、政府が當然支拂うべきことを約束いたしておりまして、その支拂の遲延がありましたためにそれだけ市中の金融が壓迫されているという面もかなり多いのであります。政府の未支拂は現在のところ百二十億くらいあるのであります。これを至急に整理するようにということをこの程決定いたし、既に實施の緒についたわけであります。この支拂の遲延ということは、ひとり政府が遲延しているばかりでなく、これを要求する方の側においても整理その他が整わないために遲れている面もありまして、これを著々整理しております。これが整理されますれば、それだけ金融機關の手許は樂になつて來るわけでありますから、この面においていろいろと今までの金融逼迫に關する企業側からする困難も少くなつて來るのじやないかと考えます。更に價格の改訂を行なつたのでありますが、この價格の改訂が現實の企業の面に現われて來るまでに時間的ずれがあります。この時間的ずれを認めるために、このほど枠内の金融ということをいたしました。でございますから、この枠内の金融をしたということは、それだけ生産費がかかるのに、製品の價格が決定しないで上つていない。生産原料或いは勞務者の給料が上つているが、生産費が上つていないために來る經營の困難、そういうものの融資を認めているわけであります。只今御指摘になりました賃金、俸給ということも、その融資の中に入つているというふうに我々考えているのであります。そういうような面から、實はこの施策は實行したばかりなので、その效果は段々現われて來ると思います。只今中西さんの御指摘の點も段々解消されると思います。
#44
○中西功君 もう一點、その枠内、即ち生産價格が決定しない過渡期或いは又その大きなずれがある過渡期においては、その枠内において特別な融資の措置が採られる可能性があるということは、先きの御答辯でその通りなんで、それは非常に結構だと思うのですが、さつき言われたように金融面からは産業の方を促進させるとかいうような手段を採らない。産業が復興するのを待つて金融も漸次立ち直つて行くというふうな根本的な考え方があおりのようですが、私の言つているのは、實際現在までの市中銀行が採つて來た態度というのは、主として儲かる企業には融資をするが、儲からない企業には融資をしない。これは非常に嫌われる話ですが、利潤追求ということから來た根本原則だと思います。利潤即ち儲かる企業というのは、決して本當の生産をやつている企業でない。大體において流通機構で大闇をやつているという方が儲かつた。そこへどんどん放漫に融資されて來たことは、これは否めない事實と思います。私が申上げるのは、そういうふうに自然に放つておいたのでは、これは市中銀行は我々の國民生活の改善や日本の再建に役立たない。だからそういう面からも、はつきりと金融面からの産業資金のために大きな政策を立てて行かなければならない。こう思うのであります。特に私は特別の融資の途を開けと言いますのは、本當の再建のために必要であつて、而も現在こういう事情のために、結局一方において大闇が横行しているというふうな結果、利益がなかなか上り難い、それはその經營の罪であるというよりも、むしろ經濟體制の罪であるというふうな場合に、特にこの點犠牲を蒙むるのはそこで働いている勞働者なんです。ですから、そういう者に對しては特別の考慮を拂わなければ、結局澤山の企業が潰れて行くだけだし、又それを利用して企業家は最近非常な企業整備という形で首切りを狙つているわけです。ですから問題は、市中銀行が或る順位を付けて今後融資いたします場合に、果してその融資が正しいかどうかというのをはつきり見届けたり、監視したりするような機關として……まあ或る機關があると思いますが、私はそれが今後本當に民主化されると言いますか、或いは國家化されなければいけないと思うのです。それに對して政府は今後どういう措置を採られますか。
#45
○政府委員(小坂善太郎君) 銀行が、貸出をいたしまする場合に、その資金の囘收について責任を持つということは、何も銀行が利潤を追求するという面ばかりではなくて、更に大衆の預金を完全に保全しなければならないという責任からだと思つております。ただその融資を受ける先が、自分の努力に拘わらず、價格の全般的な凸凹、不合理のために、その經營が意を得ないような、不如意であるというような企業に對しては、又その企業の性質が國家のこれからの再建のために必要缺くべからざると認められるような企業に對しては、復興金融金庫というものを作りまして、これによつて融資をいたしておるわけであります。で今囘價格の改訂によりまして、企業が合理的な健全な經營をされる限りにおいては赤字にならないという價格が一應決つたわけなんでありまするから、これは銀行はこの面につきまして、その貸出の先に對しては、貸出後の資金の囘收についての計畫表を出させて、そうしてその銀行資金の囘收に對する、大衆預金保全に對する責任を果すということは、これは當然だろうと思うのであります。
 私共といたしまして、それではその貸出の方法等についてどういう責任をとるかという御質問でありまするが、それに關しては極力この貸出の方法を民主化するというように考えておるわけでございます。まあ國家の非常に貴重なる資金でありまするから、その資金の使途が最も重要な方面に流れるように、而もそれが企業經營者の不注意のために浪費せられることのないように、そういう點を十分に氣を付けさせて、これを監督するように考えておるようなわけであります。
#46
○中西功君 何か具體的なそういう機關を設けるという點はどうなんですか。
#47
○政府委員(小坂善太郎君) 只今のところ、その問題について色々と研究中であります。
#48
○高橋龍太郎君 今の政務次官のお言葉のうちに、政府が支拂うべきであつて、支拂が遲れておる金が、百二十億ぐらいであろうというお話でありましたが、私はどうしてもこれはその倍くらいはあるのだろうと思うのです。少くとも二百億、或いは二百四五十億あるのじやないかと私は考えるのであります、それはともかく、支拂が遲延するというのは、國庫に金がないから、或は手續が不備であろというようなことに言葉を藉つて支拂が遲れておるばかりでなくて、どうもこういう方面があるように私は思うのです。それは大藏省でなくて、各省で、各省へ金は入つて來ても何だか金を出してしまうのがどうも淋しいような氣持を役人が抱いておる。期末に追つて相當の見込が立つまで殊更に支拂を遲らしておる。それで元來人に金利という頭が少しもないのですね。遲らして置けばそれで得だ。民間の方はそれがために今日の高い金利を拂つて行かなくてはいけない。その迷惑を少しも察しない。そういう方面も相當あるように私は見ておるのです。政府の支拂を速かにするということに御努力になつておりますが、これは大藏省だけでなく、むしろ各省の問題ですが、そういう方の改善を何かお考え下さることが必要であるように私は感じておりますので、ちよつと只今のお言葉で、別に御答辯を要するわけではありませんが、希望を述べて置きます。
#49
○政府委員(小坂善太郎君) 政府の役人に金利の觀念がないという御指摘でありますが、それは私も實はそうかと思います。實は金利の問題に止まらず、今インフレの進行しておる際に、やはり價格の價値の變動というようなことを考えまして、この考え方をやはり全般に浸潤さして行かなければ非常に不公平になるのじやないかと思つております。ただ税の面におきましては逆に豫算課税の方針をとりまして、これは先に國庫收入を、やはり貨幣價値の下落等とも勘案いたしまして、先に取るようにいたしました。これは一つのそういう金利或いは貨幣價値の變動ということに政府か機動力を發揮したプラスの面ではないかと思つております。全般的に尚非常に機動性の少いところがあるのでありまして、極力窓口を改善いたして、又官廳機構の内部を民主化いたしまして、國民の本當の公僕としての官吏という觀念に徹するようにいたしたいと思います。尚只今の政府支拂の點でありますが、ちようど理財局長がおりますから、尚それについて一應御説明さしたらよいかと思います。
#50
○政府委員(櫛田光男君) 高橋さんからお話がありました政府支拂の促進問題について、今までとりました經過を御報告申上げたいと思います。六月の末から先月にかけまして、この政府の支拂が相當滯つておる。それで民間の金融を壓迫いたしまして資金梗塞の重大なる原因になつておるということを屡屡言われました。私共も非常に憂慮いたしまして、先月の末を以ちまして概算でございましたが各省各特別會計等につきましてその實情を調査いたしたのであります。契約上支拂期限が來て、それで以て何と申しますか、債務の不履行になつておるというふうな性質のものは、實はこれは政府の支拂の會計法上に基きますやり方といたしまして餘りないのでありますが、ただ手續を早めたり或いはその他の措置を講じますれば、もつと早く支拂えるであつたろうものが、延び延びになつておると言われるような性質のものが殆んどであるのでありますが、それは先程政務次官から申上げましたように百二十億見當に相成りましたわけであります。その中で大口のものが終戰處理費關係と鐵道關係でございまして、鐵道關係のことを申上げますと、大體四十八億ぐらい未拂のものがあつたわけであります。その中にはいろいろな理由で遲れておるものもございまして、從來のやり方といたしますれば尤もだというふうなものもあつたのでありますが、これを計畫的に一掃することといたしまして、鐵道については、先ず中旬までに大體その半分見當の二十二、三億の支拂を計畫的に促進いたしまして、それから今週には大體十億見當、來月早々に全部行われるというようなことに計畫を立てたのであります。殊に鐵道の場合におきまして一番問題になりましたのは、石炭の代金の問題であります。石炭の代金は從來からずつと見て見ますと、著炭いたしましても、決濟をいたしますまでに約二ケ月を要しておるような實情でございまして、それはなぜかと申しますと、山元で送炭いたしまして、その送炭の報告と、それから著炭……各驛へ著きました場合のその報告とがなかなか付き合わないのであります。まあ途中でいろいろな原因によりまして量が減るようでありまして、付き合わない。その結果といたしまして、これを付き合せて差額を確定いたしますまでに日取りを相當要しまして、まあ二ケ月ぐらい掛つておるのが實例であつたのであります。鐵道當局といたしましては、この状態を至急改善いたさなければなりませんので、山元の送炭を確認する仕組その他につきまして配置轉換をいたしまして、人員を増加する等のことをいたしまして、手續を促進する。その結果といたしまして、七月分の石炭代は來月のたしか二日か三日に支拂ができるように漕ぎ付けたかと存じます。今後といたしましては成るべく同月中に、一ケ月以内にそういつた關係のものを支拂いたいということで、手續の進捗を圖つておるような次第でございます。
 それから先程仰しやいましたように、資金の點でありますが、資金の點につきましては、非常に何と申しますか、追加豫算が決らない關係がありまして、まだいろいろ決らないところがあるのでありまするが、鐵道にいたしましても、今までは八十三億の借入金の能力があつたのであります。それが四十八億餘というものを七月までに借入濟でありまして、三十四億何がしというのが、今月それを調達いたしまして支拂資金に充てたいということでおつたのでありますが、その三十四億の分につきましては、いろいろ相談する向があるのであります。その相談の手續が今進行中であります。取敢えずの措置といたしまして、一時借入金が二十億できるのでありますので、そういつた方面で以て、先程申上げましたような支拂期間を立てて參りましたような次第でございます。又最近貿易資金の方で、例えば閉鎖機關から引繼きましたもの、或いは生糸關係、或いはお茶關係で約十五億程溜つてしまつたのであります。ところがこれは貿易資金特別會計といたしましては、御承知のように五十億の借入金の限度があつたのでありますが、これが實は全部借入濟であります。これが借入能力を如何程に殖やすかということが……今後の状況によりまして殖やす必要がありますが、これは追加豫算の問題とも關連いたしておりますわけであります。貿易の方では資金調達の繰り廻しの方法がなかつたのでありますが、幸いと申しますか、これも亦政府部内の關係になるのでありますが、食糧管理特別會計の方から輸入食糧の代金として貿易資金の方に支拂うべきものが、相當に滯つておるのであります。それを急ぎまして、食糧管理特別會計の方も同時に又糧券の發行等につきましては、然るべき方面とも相談いたしまして、決めて貰わなければならないのであります。これを他方進行させますと同時に、差當り十八億圓まではこれを發行し得る餘力がございましたので、その十八億圓を發行いたしまして、食糧管理特別會計の止むを得ざる費用に充てるために三億を殘しまして、この十五億圓を貿易資金の方に支拂いまして、それで以て今月中に滯つておりましたところの先程申上げました十五億圓を返濟する。こういつたようなプランを立てて今實行の過渡期にある次第でございます。かようにいたしまして、實は各特別會計、一般會計等につきまして、具體的に一つ相當な大きなところを掴まえまして、政府の不義理というか、それによつて又民間に御迷惑の掛らないように、一生懸命努力をいたしておるところでございますので、何とぞその邊はよろしく一つ御了承願いたいと存ずる次第でございます。
#51
○委員長(黒田英雄君) 只今御質問になられました法案につきまして他に御質疑はございませんでしようか……質疑は終了といたして御異議ございませんか。
#52
○委員長(黒田英雄君) それでは質疑は終了いたしたことといたしまして、直ちに討論に入りたいと思います。御異議ございませんか。
#53
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。これより討論に入ります。御意見のおありの方は、贊否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。
#54
○中西功君 私はこの金融機關再建整備法の一部改正案に對して反對なんであります。これは日本共産黨として反對なんであります。反對の骨子は、この改正案が銀行の増資を認めておるというところにあるのであり、又それが確定損を負擔しないというところにあるわけでありますが、これは一口に言つてしまえば全く銀行資本の單なる擁護に過ぎない。こう思われるのであります。
 増資を許可する理由として、政府委員の方では二つの理由が擧げられておつたと思います。それは一つは、評價基準が急に變つたという新しい事情が生れたこと、もう一つは、最近インフレの昂進があつて、そうしてどうしても金融機關の信用を付けて貯蓄を増強する必要があるという、この二つを擧げられたと私は理解しておりますが、この二つながらおかしいと思うのです。一番問題なのは、結局は評價基準の問題は、以前この法律がなかつたときには、大體時價評價というふうなことが一般の常識になつておつたために、まあこの法律を通しても大體銀行は救濟されるという目途で、こういう規定を特別に設けられなかつたと思うのですが、併しそれが急に變つたために非常に慌ててなくなる銀行を救濟するという理由が出て來たこと、而も殆んど決定的な理由はこれであつて、金融機關の信用を囘復してどうこうするという問題は、むしろこの整備を徹底的に行なつて、不良資産やそうしたものは全部整理し、そうしてそういうふうな中途半端な救濟をやるのではなくて、徹底的に整理することによつて、初めて金融機關に對する本當の大衆の信頼が殖えて來ると思うのです。その上に今度の整備によつて、政府委員の説明にもありますように、銀行は七割以上の資本金を喪失いたしまして、而も七割といえば、いわば五、六億の資本金でしようが、その五、六億の資本金で以て……これは個人の所有する資本金でありますが、その資本金によつて二千七百億の預金、或いは貸付、そうしたものを支配しておるというふうな矛盾が非常によくはつきり出て來ます。即ちもう國民の預金或いは又その貸付業務、これは非常に公共的な事業であります。それを僅かに五、六億の資本金で以て動かしておるというふうな、その矛盾が、この整備によつて非常にはつきりして來たわけであります。同時にもう一つの問題があります。それは現在の日本の金融關係が非常に危機的な状況を呈しておるという問題でありますが、そのために結局重要な産業への融資、そうしたものは復興金融金庫というふうなものを作つてやらなければならん。國家の負擔においてやらなければならないという状態になつておる。而も巨大な預金を擁しておるところの市中銀行は、そういう國家的な事業のために何ら盡していない。盡し得ないような現状になつて來ておる。盡し得ないだけじやなくして、この金融機關整備に當つても、現に二百十億、新らしく四十億が追加されるという話でありますが、そういう尨大な資金を政府がとにかく保證をして、やつと金融界を維持しておるというふうな現状であり、同時に又市中銀行自身が、今日の説明にもありましたように、種々の形で國家資金に依存しておる。こういう點を見ましても、市中銀行の役割たるものは如何に意味のない存在であるかということがわかる。徒らに澤山な預金は擁しておりながらも、而も殆んど役に立たない状態になつておる。而も又市中銀行自身が今までやつて來たやり方は、私は先きに申しましたが、儲かる所には金を貸すが、儲からない所には金を貸さないというような原則で、結局今までの闇とインフレ、そういう世相に對して非常に迎合して來て、却つてそういう面からも非常に無責任な融資をして闇を煽つておつたという傾向は顯著であつたわけであります。結局何ら役に立つていない。それだけではなくしてこういう罪惡をしておるということもはつきり過去の事情から見てわかるわけだと思います。こういう時にこの銀行資本を増資させて、そうしてこれを資本的に強化したからといつて、日本の金融界は決して立直るものでも何でもない。却つてそれは非常に惡い。反對に現在金融機關の整備として何をなすべきかといえば、これは非常にはつきりしております。現に日本の金融界は尨大な國家資本、資金によつてしかもう何も動き得ないことも客觀的な事實になつておる。それならばはつきりとすべての金融機關を統合して、そうしてこれを國有にし、民主的に運營する。そうして必要な場所に、必要な時期に、必要な量をはつきりと供給して行くという態勢をとることが日本再建の基本だと思います。
 もつといろいろな事情があると思いますが、我々はこの再建整備によつて銀行資本が七割或いは九割と減らざるを得ないような時期、こういう時期こそ金融機關を本當に國家的に運營し、國有にする絶好のチヤンスだと思います。これをおいて外に時期はないと思われる程絶好のチヤンスだと思います。こういう一時的に銀行資本を救濟するというのでなく、斷乎として國有とされますことを我々は希望するのであります。こういう思想は、我々日本共産黨の考え方だけではなくして、社會黨の綱領にもはつきり書いてあるのであります。私はそういう點では、社會党の人々にもう一度こういう問題をよく考えて貰うことを希望しておるわけでありますが、時間も經ちますので、以上そういうふうな理由によりまして、我々日本共産黨は、この金融機關再建整備法案に對して斷乎反對する次第であります。
#55
○木内四郎君 私はこの法律案は、過去のことは過去といたしまして、新たなる資本を集めまして、それによつて金融機關の信用を維持して行き、更に延いては通貨の信用をも維持しようとするものでありまして、要するに金融機關再建整備の途上におけるところの一つの障害を除去するものでありまして、極めて必要且つ適切な法律案と思いまするので、本案には贊成するものであります。ただこの機會に一言希望を申上げて置きたいのは、この障害は除去しましたけれども、尚この金融機關再建整備促進の上におきましては、或いは評價基準を速かに確定し、且つこれを評定いたしますと、いろいろの措置を講ずる必要があるのでありまして、政府におきましては速かにこういう處置を講ぜられまして、金融機關の再建整備を促進されんことを希望いたして置く次第であります。
#56
○松嶋喜作君 私は本案に贊成するものであります。今日の銀行は非常な苦境に陷つたことは、戰爭という大きな事實の結果招來したもので、私は體驗から申上げたいのでありますが、戰時中に、日華事變の始まつた十二年頃は、資本が市中銀行の自主的の金融でありましたけれども、戰爭が苛烈になるに從いまして政府の干渉は極度に激しくなりまして、各市中銀行、特殊銀行は申すに及ばず、殆んど金融の自主性を失つたといつても過言ではありませんので、大藏大臣澁澤さんのお話しでも、經理が仕事を支配してはいけない。金融が會社の技術に干與してはいけない。その意味において金融をせよということで、多くの特殊銀行、市中銀行は聯合いたしまして政府の要請するところを殆んど鵜呑みにいたしました。この結果今日莫大な損失が出て參りました。終戰後はいかがかと申しますると、今は賃金支拂が大切であるから、今暫らく賃金支拂は各銀行の窓口においてやつてくれ。こういうことでありました。これはやがて政府が面倒を見るであろう。市中銀行は自己の判斷を以てすれば、非常に痛手を被つた各會社に對して賃金の支拂までも無批判に貸すことはいかがかという銀行が澤山あります。併し政府の要請、而もこれは跡始末をするというようなお話で貸したのでありまするが、これは政府の食言と申しまするか、違約によりまして悉く損失に歸したと思います。かような状況を考えまするときに、私は整理の途上において一應この金融界の整備をする。而もこの再建整備法の改正によつてやるということは止むを得ざる處置であると考えます。今後この金融界の建て直しをするとか、或いは中小工業についてどういう金融をするかというようなことは、別個に、從來の考え方、やり方ではいけないという見解を私は持つております。これは別論でありまするが、今日のところ、この法律は止むを得ぬ。戰爭中莫大な犠牲を拂つても、自巳の意思によらずしてこういう莫大な損失を被つた者に對しては、國家は緊急の措置を講ずる。この法律は止むを得ぬという意味におきまして、私は贊成いたします。
#57
○委員長(黒田英雄君) 他に御發言ございませんか。
#58
○木村禧八郎君 社會黨としては一應本案は贊成することにいたしておりますが、併し本案は應急の緊急措置としての止むを得ざるものとして認めるのでありまして、先程共産黨の中西君がいわれましたように、今後日本のこの金融機關をどういうふうに再建整備して行くかという根本の考え方につきましては、すでに日本社會黨においては綱領を示しておるのであります。そういう根本の考え方については黨としては何ら變りはないのでありまするが、ただ併しそれにつきましてはいろいろな條件その他も檢討して行かなければなりませんし、そこで本案についてはその根本的な金融機關の再建整備の問題と一應切り離しまして、應急緊急措置として本案を認めるものであります。本案に贊成する。そういう意見であります。
#59
○委員長(黒田英雄君) 他に御發言もないようでありまするから、これより採決に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
#60
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは金融機關再建整備法の一部を改正する法律案、これを可決いたしますことについて御贊成の諸君の御起立を願いたいと思います。
#61
○委員長(黒田英雄君) 御贊成は大多數であると認めます。よつて本案は可決いたすことに決定いたしました。尚本會議におきまする委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて、豫め多数意見者の御承認を得なければならないことになつておりますが、これは委員長におきまして、本法案の内容竝びに本委員會における質疑應答の内容、討論の要旨、表決の結果を報告することにいたして、委員長にお任せを願いたいと思いまするが、御異議ございませんか。
#62
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないものと認めます。さようにいたしたいと思います。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出いたしまする報告書につきまして、多數意見者の御署名を要することになつておりまするから、本案を可とされました方は順次御署名願いたいと思います。それから尚要領書は例によりまして委員長で適宜に簡略に認めて提出したいと思いますから、これもお任せを願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
#63
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
#64
○中西功君 國會法第五十四條によりまして、委員長の可決報告に續いて、少數者の意見として本會議で少數意見を述べさして頂きたいと思いますが。
#65
○委員長(黒田英雄君) あなた反對意見を本議場でお述べになるのですか。
#66
○中西功君 はい。一つお取計らいをお願いいたします。その件は委員の方にちよつと聞いておいて頂けませんでしようか。私の本會議場で述べることについて……。
#67
○委員長(黒田英雄君) 本會議で反對意見をお述べになることは、この委員會で諮る必要はないようです。
 それでは本日はこれにて散會いたします。明日午前十時から開會いたしたと思いますいから、どうぞ御承知を願います。
   午後零時二十一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           岩木 哲夫君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           森下 政一君
           西川甚五郎君
           玉屋 喜章君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           九鬼紋十郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  委員外議員
   商業委員長   一松 政二君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (理財局長)  櫛田 光男君
   大藏事務官
   (銀行局長)  福田 赳夫君
ソース: 国立国会図書館
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