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1947/09/23 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第18号
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1947/09/23 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第18号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第18号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改訂に關する陳情(第二
 十八號)
○少額貯金及び各種團體預金封鎖解除
 に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案(内閣送付)
○會計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○電氣税復活反對に關する請願(第四
 十三號)
○低物價政策上官營事業料金の値上げ
 反對に關する陳情(第百九十號)
○連合軍兵舎竝びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に關する陳情
 (第二百十一號)
○賠償税の新設に關する請願(第百十
 八號)
○中古衣類の公定價格を廢止すること
 に關する請願(第百三十八號)
○企業再建整備法竝びにこれに伴う諸
 施策に關する請願(第百四十號)
○中古衣類の公定價格制度を廢止する
 ことに關する陳情 第二百三十三
 號)
○會計檢査人法制定に關する請願(第
 二百二號)
○貿易資金特別會計法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年九月二十三日(火曜日)
   午前十時四十二分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○大藏省預金部等の債權の條件變更等
 に關する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれより開會いたしたいと思います。
 本日は大藏省預金部等の債權の條件變更等に關する法律案、これについて御審議を願いたいと思います。
 先ず政府委員から前に一應の提案の御説明はあつたのでありますが、政府委員から法案につきまして尚詳しい御説明を願いたいと思います。
#3
○政府委員(小坂善太郎君) この法案は衆議院において、衆議院の財政及び金融委員會に諮つたのでありますが、これを可決して頂くに際しまして、字句の修正がございましたので、一應御説明申上げておきます。
 それは第一條でございまして、第一條には御承知のように「預金部資金の融通を受けた者が、災害その他特殊の事由に因り、元利金の支拂が著しく困難となつたときは、大藏大臣は、公共の利益のため必要があると認める場合に限り、預金部資金運用委員會の意見を聽いて、その融通條件の變更又は延滯元利金の支拂方法の變更をすることができる。」こういうのでありまするが、それを「大藏大臣は預金部資金運用委員會の意見を聽いて、公共の利益のため必要があると認める場合に限り、その融通條件の變更又は延帶元利金の支拂方法の變更をすることができる。」というように、この文章を變えましたことであります。この點御報告申上げておきます。尚逐條的に政府委員より一つ御説明を願います。
#4
○政府委員(愛知揆一君) それでは議題になつております法律案の逐條的な御説明を申上げます。
 第一條につきましては、ここに書いてありまする條文は比較的簡單でございまして、さして詳細に御説明申上げる點も實はないようでございますが、字句的に申上げますると、第一條の「特殊の事由」という表現がございます。「特殊の事由に因り、」と申しますることは、預金部資金の融通を受けました者が、經濟の急激な變動だとか、その他全く豫測し得ないような事由によりまして、元利金の支拂が著しく困難になつた場合を言う積りでございます。
 それから「公共の利益のため必要があると認める場合」と申しますのは、少くとも相當多數の方々のために利益であると認められる場合は、すべてこれに包含する積りでございます。例えて申しまするならば、災害地の地方公共團體やその他のものに對しましてすでに融通いたしました預金部資金の償還條件を緩和するということが、多數の罹災者の負擔を輕減するというような場合は、一例といたしまして、この中に入るものと考えるわけでございます。それから尚この法律の第三條によりまして、前二條の規定ということで、いろいろの規定が準用されることとなるわけでございまするが、準用されまする對象は、預金部資金のみでございませんで、簡易生命保險、郵便年金の積立金の運用資産といつたようなものが、同樣に第三條によりまして準用されますので、第一條と同樣の扱いになるわけでございます。
 法案の第二條につきましては、實はこの中にもございまするように、「政令の定めるところにより」という文句があるのでございまして、その政令で如何なることを決めるのかということが問題になるわけでございます。この政令案につきまして、一應用意をいたしたものを後刻御配布いたすつもりでございまするが、只今ちよつとその印刷が間に合いませんので、その點誠に恐縮でございまするが。間に合いますれば、この會期中にもお配りいたしたいと考えております。大體その内容にどういうことを考えておるかと申しますることを、大體簡單に御説明いたしたいと思います。
 この第二條で規定いたしておりますることは、要するに、預金部の債權の免除ということになるわけなのでございまするが、この第二條によりまする免除は、昨年の五月以來の問題になつておりまする戰時補償の打切の關係の一連の措置の影響を預金部として受けたものについての關係を規定せんとするものでございまするので、それによりまする諸般の關係者が、いろいろの損失を受けたり、或いは特別經理會社としてのいろいろの處置を受けたりいたしますること、それらによつて預金部に對する債務が支拂ができない場合が生ずるのでありまして、それらの關係は、いろいろ最近に制定せられました所の、例えば金融機關再建整備法とか、或いは經理應急措置法とがいつたようなものによつて、詳しく規定されておるわけでありまするし、或いは特別和議法によつて規定されるものもあるわけでございます。それらの結果預金部の生じて參りまする影響によりまして、預金部の債權を免除しよう、こういうことが、一口に申しまして、第二條の立法の理由になつておるわけでございます。
 そもそも御案内のように、預金部資金の融通の方法には二つあるわけでありまして、資金の借受者に對して直接貸付けます場合と、それから第二の場合は、特殊の金融機關なり、或いは地方公共團體を經由いたしまして間接に貸付ける方法とございますわけであります。この第二條の規定は、その後者の場合の、經由機關を通しまして、第三者に貸付ける場合、その第三者である貸付先が例えば特別經理會社になつたとか、或いは特別和議法によつて和議をした場合、或いはその資産状態が不良でありまするために、それに對して貸付けをいたしました金融機關において評價損を立てた場合に、これらにおきまして經由して貸付けた所の經由機關が、債權の全部なり、或いは一部なりの済濟を受けられないときには預金部がその經由機關を通して貸付けましたところの債權を免除してやろうということになるわけであります。こういつた場合に、從來のこういうような場合におきまして經由貸しの場合に、その間に立つた者の責に歸すべき事由によりまして、預金部に損失が及ぶというようなときには、當然經由機關にその責任が負わされることは當然でございますが、今囘のごとく、戰時補償の特別處理に伴いまする一連の措置によりまして、その經由機關が他の法令によりまして損失を生じた場合、それに相當するものは、預金部に對する債務を免除してやろうというのが當然のことだと思うわけでございます。
 こういつた考え方によりまして、政令案として用意いたしておりますものの内容をかいつまんで申上げますならば、この免除をなし得る場合は、直接貸付をなした場合の免除と同様に、同じ評價基準によりまして評價をいたしまして、その評價損を生じた場合に限るということが一つございます。それから第二には、免除をなし得る金額は、先程申しました第三者となりました轉貸された先が、企業再建整備法その他の法律によりまして債務を免れた金額に限られるわけであります。
 この二點が中心になつて政令に規定をされる筈でございますが、その他第三といたしまして、その免除の申請は、一定の様式に基きます書面でこれをなす必要があるかと思います。更に第四には、大藏大臣は免除の場合はその金額なり時期なりを融通先に通知する必要がある。
 第五には、簡易生命保險及郵便年金特別會計法の運用による免除についても、預金部と同様の手續をとり得るというようなことを規定するつもりでございます。例えば法律案の第三條に「政令で定める委員會」とございます。この點につきましては、簡易生命保險。郵便年金事業につきましては、簡易生命保險及び郵便年金事業委員會というようなことも、手續の問題としてその政令に規定せられることになつておるわけでございます。
 又施行期日につきましても政令で規定することに相成つておるのでございますが、施行期日は各條によりまして施行期日を異にする必要があります。その必要があります。その必要はやはり他の法律の施行期日との關係が主たる理由でございます。從いまして、この法律案の第一條の規定と、第三條の中で、第一條を準用する規定とは、本法律案施行の日からこれを施行する。それから第二條につきましては、既に前議會におきまして預金部の損失處理につきましての法律が通つておりまして、これも亦手續の關係で施行していないのでございますが、その施行と同日に本法も施行するというようなことに相成るわけでございます。
 大體以上が逐條的な御説明でございます。
#5
○委員長(黒田英雄君) 御質問がございますればお願いいたします。
#6
○西郷吉之助君 聞き落しましたが、第三條に、預金部資金運用委員會は政令で定める委員會と讀み替えるものとするとありますが、現在預金部資金の運用委員會というのは、どういうふうな構成になつておりますか。
#7
○政府委員(愛知揆一君) 預金部資金運用委員會は官制によつて決まつておりまして、その構成員は、會長が大藏大臣になつております。委員は當然の委員と内閣で任命する委員と、二通りございまして、官制上當然になりまする委員は大藏政務次官、大藏次官、日本銀行總裁、この三人が當然の委員となります。それから内閣で任命いたしまする者は、關係各省の次官、會計檢査院次長及び學識經驗ある者、こういう範圍で内閣で任命することになつております。この總數を合せまして二十二名以内で構成されることになつております。尚學識經驗ある者の任期は三年でございまして、その他臨時必要のある場合は臨時委員を置くことができることになつております。
 尚この際附加えて申上げたいと思いますのは、實は現在できておりまする預金部資金運用委員會の現状は、實は舊來の貴衆兩院議員の方が、大分長年委員にお入りになつておる譯でございまして、その中には既に御退任になつた方もありますが、政府部内の委員會の構成と、立法府との關係から申しまして、この法律を御審議になりまするこの時期を切つかけといたしまして、全體の構想を考えておる譯でございます。要するにこの新事態に既應いたしました委員會の構成ということにいたしたいと思います。
#8
○委員長(黒田英雄君) ちよつとお尋ねいたしますが、この法律によつて大凡免除されるものは、どれくらいのお見込でありますか。
#9
○政府委員(愛知揆一君) その正確なる調査は、實は御案内の通りに指定時におきまするところの、例えば直接融通先の債務の全部なり一部にいたしましても、昨年の八月十一日を指定時といたしまして、その後評價基準の決まりましたのは、極めて最近のことでございますので、正確なる數字はちよつと只今のところ判明いたしておりません。ただ御質問に直接のお答えになるかどうか分りませんが、前の議會で御協贊を得ました大藏省預金部等損失特別處理法というものがございまして、それによりまして運用資産の評價損を、大體金融機關について決まりました評價基準によつて、現在計算中でございますが、それによりますると、運用資産の評價損は、大體五十三億二千萬圓ぐらいではなかろうかというように考えられるのであります。
#10
○委員長(黒田英雄君) 序でに預金部の現状を御説明願つたら如何かと思います。
#11
○政府委員(愛知揆一君) 預金部の状況でございますが、大體昭和二十二年詰り本年の六月末の貸借對照表の中の主に貸方と借方とを申上げたいと思います。
 第一に貸方の部でございます。郵便貯金が四百五十二億五千餘億萬圓でございます。郵便貯金切手收入金の預金、要するに郵便貯金の切手の收入でございますが、これが四億二千九百餘萬圓、それから貯蓄債券收入金預金が十六億四千餘萬圓、報國債券の收入金預金が六億四千四百餘萬圓、簡易生命保險及郵便年金預金、これが五十億三千六百餘萬圓、厚生保險預金二十八億二千八百餘萬圓、それから細かいところは省略いたしまして、積立金二十二億六千七百餘萬圓、收支の差額が七億二千三百萬圓、貸方の合計六百十八億五千四百七十二萬六千圓、借方で申上げますると、國債證券が四百四千七億四千六百餘萬圓、一般會計特別會計貸付金が二十三億八千五百餘萬圓、地方債證券が十二億千九百餘萬圓、地方公共團體等の貸付金が四十一億千五四百餘萬圓、特殊銀行等の債券が二十九億三千四百餘萬圓、特殊銀行等貸付金が十四億八千七百餘萬圓、特殊會社等の債券は二十一億九千餘萬圓、特殊會社等貸付金が六億六千八百餘萬圓、外國國債證券が二億餘萬圓でございます。それから國外關係の債券が十四億餘萬圓、國外關係の貸付金が三億二千九百餘萬圓、現金が一億三千二百餘萬圓、計六百十八億五千四百七十二萬六千圓であります。
#12
○委員長(黒田英雄君) 計は幾らですか。
#13
○政府委員(愛知揆一君) 計は貸方と同じでして六百十八億五千四百七十二萬六千圓です。
#14
○星一君 政府は預金者に對する親切ということをどう考えておるか伺つて見たいと思います。預金を奬勵してそうして、大きな希望を以て國家の健全財政を作る上からということて預金を奬勵します。その預金者に對して親切ということを政府は考えておるか。預金者は預金した金が有效に産業に、國家の健全財政に働きをして貰えれば預金者も滿足することだ。併し預金をしたが今度その預金が預金をした當時の購買力よりも何倍も少ないものになつてしもう。そうしてその預金が國家の復興が何かにどういう働きをしたかということを預金者は疑つておる。一體預金者に對する親切ということは政府はどこに考えておるのか。通貨が膨脹し購買力が少なくなつておる、仕方でないというので、しまいには窮してしもう。この預金者に對する親切はどこにあるのか、いわゆる國民に對する親切、その預金に對する親切を聽きたい。そうして見透しを聽きたいと私は思います。今の預金者が預金をした時の希望のように行けるように、これからその預金を運營して行けるかということを私は伺いたいと思います。
#15
○政府委員(小坂善太郎君) 預金者に對しての政府の考えを聽きたいというお話であるまするが、申上げるまでもなく我々は我々の蓄積した資金によつて一つ國家の産業資金を賄つて行こうという方策を最近立てました。これは今までのように、政府の財政資金によつてすべて依存してやつて行こうということは、預金を助長することにならぬというので結局終戰後二年經ちましたけれども、この際新しい生活基準を一つ立てよう。そうして新らしく國を再建するのだ。そんな氣持で國民が各各自分の金を出して、その金で以て政府が必要なる産業を興して行く。國民が國を動かして行く。そういう氣持でやろうじやありませんかということを申して、今貯蓄奬勵運動を展開しておるわけであります。こういう運動をいたしますからには、これにつきまして、政府としてその預金の價値を保全するということは、これは極力いたさなければならんことは當然であります。で、これはただその保全すると言つて見ましても、非常に廣汎なるこの財政金融一連の政策と關係いたしまするので、我々といたしましては、大きく健全財政、健全金融ということを堅持いたしまして、その足の上に立つて一つインフレーシヨンを撲滅するのだ。そうして我々の資金が結局インフレーシヨンを撲滅して行つて、そこに預金の價値が保全されるのだ。そういう考えでおるわけであります。こういう問題は、局部的な一つの奇手妙手というようなことを考えまするよりも、結局國民すべてが自分らの力で以てこの國を興して行くのだ。いわゆる國家再建のために汗と耐乏の生活をして、そうして國を再建するのだ。そういう氣持が十分に盛り上つて初めてインフレーシヨンの克服ができるのだ。平凡な途でありまするけれども、これが大道であるというように考えておるわけであります。極力預金者に對して通貨の信用を失わしめないような、いろいろ封鎖であるとか登録であるとかいうようなものの信用を傷けないような方法を取るということを考えております。更にこういうことは先きの問題ではありまするが、一應このインフレが安定したような状態になりましたときに、いわゆるデフレーシヨンということも考えられる。そういう際におきまして、預金の價値は保護するというようなことに考えられるのじやないか。そういうようなことをすることによりまして、預金に對する星さんのおつしやる親切ということを考え得るのじやないか。こういうふうに思われます。勿論いろいろな手續上の、サーヴイスの上の親切というようなこともございまするが、その根本の方針は、預金をした方の預金の價値をできるだけ減ぜしめないようにするということが根本であるというように考えております。
#16
○星一君 お話はよくわかつたが、事實はどうして行くのだ。今のは説明であります。その説明を實現するのにはこういう方法で行くのだということを次に話して貰いたいと思う。今は政府は竦んでおる。事業家も竦み、勞働者も竦み、今三つが竦んでおるような状態であります。これは私は強力でなければ、ものは結局成功しない。その強力によつて日本の復興もできるが、その強力なところはちつとも政府にありません。例えば、或る金融界の人曰く、復興金融金庫は、インフレを作つておる根源地だとまで言われる程であります。もうできてから間もなしに五百五十億の資金を出して、それで私はまだ不足を言わないことにしてくれと願つたが、すぐ不足を言うことになると思うのです。ようございますか。ほんに強力に、金も強力に使うということが、金の運營が一向政府にわかつていない。そこで私は外のことは言わんが、預金者に對して親切をこういうふうにしてするのだという具體策を、私は示して欲しいと思う。それと序でに日本勸業銀行は農業の總元締めの銀行と思つておつたのです。併し終戰後農業に對してどんな金が出たか。どんなことをしたか。私にはわかりません。その點日本の農業界にどういう貢獻をしたいと思つてあれが出たかわかりません。富籖々々で、そうして人民が曰く、百姓が曰く、勸業銀行は農業銀行から富籖銀行に變つたのか。こう言うておりまするから、私はこの際に、若し今日わからんければ直ぐ調べて教えて貰いたいと思う。勸業銀行は冨籖によつて得たる金をどういうふうに使つたか。その使途を書いたものをこの委員會に提出して頂きたいと思います。どうぞ明らかに預金に對する親切な見透しを、我々預金者に對して、百姓に對して、すべてに對して安心しろということの言える見透しを教えて頂きたい。それも今日ではなくて、書いたもので宜しうございますが、それと今の勸業銀行の冨籖、この冨籖で集めた金を何に使つたかということを教えて欲しい。これを私は參議院議員の一人として要求します。
#17
○政府委員(小坂善太郎君) 貯蓄を奬勵いたします際に、その貯蓄がいかように使用されておるか。又言葉を換えますれば、いかにそれが國家の産業振興に貢獻しておるかということを明示いたしますることは御説のように非常に必要だということは考えております。勸業銀行の問題に關しましても、これは御承知と存じまするが、最近相當に事業金融の方にも金を貸出しております。それらの實績等に關しまして御要求がございますから、資料を揃えまして御提出申上げるようにいたします。
#18
○星一君 その預金を何に使つたという明示だけでは駄目だ、これからの見透しを、現大藏省の意見でようございますから、それは先に行つて間違うか間違わんか、それはよいから、ちやんと親切に預金者に説明のできる見透しを示して頂きたい。こう思います。
#19
○政府委員(小坂善太郎君) 承知いたしました。御承知のように現在まあ百三十億預金が集まつたといたしますると、その中、第一封鎖からの引出しが二十億といたしますると、百十億で、その中更に十億圓というものが株式等の直接投資に充てられると思います。そういたしますと、百億圓というものが純資金の増加額になる。この中の半分である五十億というものは一般産業の融資に充てます。更にこの殘りました五十億の中の二割、十億圓というものを一般産業の枠外融資に充てる。その殘りの四十億の二十五億圓程度を復興債券、あとを地方債の債券という方に振り向けるように考えておりますが、星さんの御指摘の點は、更にそれがどういう方の産業に多く向けられるのかという點について、というふうに解釋いたしまするが、そういうふうに解してようございますか……そのように解しまして、いずれ又資料を差上げたいと思います。
#20
○星一君 私はその使い途の先よりも、預金の購買價値が減らないということでいいのだ。外のことは餘り詮議しません。その購買價値が減らないで預金者に有效でなければならん。今見ておると、預金者の價値を減らすような方法を政府は取つておるように人民は考えます、私も考えます。預金者の預金の購買價値を減らしておる。持つておつては無價値になるのではないかと心配するような政策を現在政府は取つておるように人民は疑い出す。その疑を解くことのできるような材料まで進んで呉れればいいと思うのであります。だから第一政府の臺所をどうするか。政府の臺所に對する合理的の處置も一向できていないから、このままで行つたらば、間違いなしに預金の購買價値は減るに決まつておる。そこでどうして今の預金の購買力を、預金の購買價値を減らさずに行けるかという財政をどうして取つて行くかということを私は聞きたいのだ。我々國民は今眞劍ですよ。それはこの前のヨーロツパの大戰爭からの不景氣になつた時期と、アメリカが大不景氣になり、失業者の一千萬人も出した時期に、今、日本は接近しておるようだ。それで非常に國民が心配しておるから、その心配を我々は説明のできるようにして行きたいと思う。お願いしますよ。
#21
○西郷吉之助君 第一條の災害等の場合に融通條件の變更ということは、これは大部分は免除でありますがどうか。又これと關連いたしましてこの枠にちよつと出ますが、今囘の災害等の場合には、復興のために、復興金融金庫から中小工業資金等も相當出ておるのじやないかと思いますが、未曾有の災害のために到底その債務等も完全に果せないじやないかと我々は考えるのであります。そういうような際に貸先きが金融機關でありまするから免除ということはどうかと思いますが、その復興のために積極的に條件等を緩和して中小工業資金を出す考えがあるかということについて、御當局の考えを承りたいと思います。
#22
○政府委員(愛知揆一君) 第一のお尋ねでございますが、第一條の關係で債務の免除までは考えておりません。それは例えば融通條件の變更とか、延滯元利金の支拂方法の變更をしても、尚且元利金の支拂が不能であるというような場合も或いはあるかと思いますけれども、その際は今豫想しておりますよりもより一層重大な事項でございますので、預金部資金運用委員會の議を經てというよりもう一層愼重な手續でやるべきものだと思います。つまりその際は今一度法律案で御審議を願つて、そうして債務の免除を考えるべきじやないかとかように考えております。それから今囘の災害等につきましては、私共も一昨日現場を早速視察いたしましたわけでございます。現状は金融的な措置ということになりますと如何かと思うのでありますが、全般的に申しまして全く現状の捕捉が困難でございます。今後やや事態が沈靜するに伴いまして御指摘のような事情も逐次判明して來るのではなかろうかと考えております。できるだけのことは考えたい。尚この法律案によりして處理し得るようなことがございますれば、第一條によりまして相當の考慮が拂い得ると思います。これはすべて改組後の預金部資金運用委員會の議を經ましてやつて參るわけであります。
 それから先程御質問がございました第二條の關係の免除の推定が分らないかという委員長のお話がございました。これは只今手許にございますものは地方公共團體及び金融機關に對する轉貸額の推定でございますが、七億百萬圓ございます。その中、免除しなければならんかと見込まれますものが大體一億四千九百萬圓、七億百萬圓に對しまして一億四千九百萬程度は免除しなければならんかと考えております。
#23
○委員長(黒田英雄君) 如何でしようか。御質問ございませんければ或いは今日はこの程度にいたして……それでは本日はこの程度にいたしまして、次囘は二十六日金曜日の午前十時といたします。若し本會議がありましたら或いは午後に變えるかも知れませんが、大體午前十時ということにいたします。それでは本日はこれにて散會いたします。
   午前十一時二十分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           伊藤 保平君
   委員
           下條 恭兵君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木丙 四郎君
           櫻内 辰郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (銀行局長)  愛知 揆一君
ソース: 国立国会図書館
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