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1947/10/02 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第20号
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1947/10/02 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第20号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第20号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○物價引下運動促進に関する陳情(第
 九号)
○製塩事業保持対策樹立に関する陳情
 (第十九号)
○織物の價格改訂に関する陳情(第三
 十八号)
○少額貯金及び各種團体預金封鎖解除
 に関する陳情(第五十二号)
○インフレ防止に関する陳情(第七十
 一号)
○会計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○電氣税復活反対に関する請願(第四
 十三号)
○低物價政策上官営業事業料金の値上
 げ反対に関する陳情(第百九十号)
○連合軍兵舍並びに宿舍建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に関する陳情
 (二百十一号)
○賠償税の新設に関する請願(第百十
 八号)
○中古衣類の公定價格を廃止すること
 に関する請願(第百三十八号)
○企業再建整備法並びにこれに伴う諸
 施策に関する請願(第百四十号)
○中古衣類の公定價格制度を廃止する
 ことに関する陳情(第二百三十三
 号)
○会計檢査人法制定に関する請願(第
 二百二号)
○貿易資金特別會計法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○失業保險特別会計法案(内閣送付)
○非戰災特別税に関する陳情(第三百
 三十一号)
○政令第七十四号中憲法違反の條項に
 関する請願(第二百五十七号)
○政府職員に対する一時手当の支給に
 関する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月二日(木曜日)
   午後一時五十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○財政法第四十六條第二項の規定によ
 る國庫の状況報告に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) それではこれから委員会を開会いたします。本日は先般財政法第四十六條第二項の規定によりまして、昭和二十二年度第一・四半期の國庫の状況を報告になつたのでありまするが、それが本委員会において審査をするということに相成つたのであります。本日はこの國庫の状況の報告の審査をいたしたいと思います。報告は相当詳細に亘つて掲げられておるのでありますが、更に政府の説明もないようでありますから直ちにこれに関しましての御質疑をお願いしたいと存じます。
#3
○波多野鼎君 この官報の第一ページの下の欄ですが、その下の欄に「当期末における國の預金残高」云々とありまして、その内訳として(1)、(2)、(3)とありますが、(2)のところに書いてあります、右の昭和二十一年度の一般会計残高が非常に大きな赤字になつておるということなんですが、その赤字の内容を次に説明しておるようであります。ちよつと読んで見ますと、「昭和二十一年度一般会計残高のうちには、臨時軍事費特別会計の決算の際証拠書類の未着等のため未整理のもの三八、一五五百万円が支出済として一般会計に引き継がれているから、昭和二十一年度において実際に赤字即ち支出超となつた額は、これを差引いた二四、七七九百万円である。この赤字は財産税等收入金特別会計の收入金を一般会計に繰り入れることになつているのが、まだ繰り入れられないでいるからであつて、決算の時期までには、右特別会計の繰入金で埋め合せがつくものである。」、こう説明してあるのであります。そこでお尋ねしたい第一の点は、この臨時軍事費特別会計関係の未製理分の三百八十一億云々、これは一体どういうふうにして整理されるつもりであるかという点と、それから第二の点は、特別会計收入金がすでに入つておるのに、一般会計の中には「まだ繰り入れられないでいるからであつて」というのは、なぜ繰り入れることができないか、繰り入れることのできない事情はどういう事情であるか、この二点を先ずお伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(伊原隆君) お答え申上げます。簡單でございますので先ず第二の御質問からお答え申上げます。この御報告を申上げましたときに、印刷の……これは八月十三日の官報になつておりますが実は七月三十日に一般会計から繰り入れをすでに了しておりますので、繰り入れられないでおるからという点につきましては、七月三十日にすでに繰り入れをいたしまして埋め合せがついておるわけであります。
 第一点でございますが、これは多少詳細に申上げた方がいいかと思いますので申上げますが、御承知のように臨時軍事費の特別会計につきましては、昭和二十一年の勅令百十号というポツダム勅令がございまして、二十一年の二月末日を以ちまして、臨時軍事費特別会計は終結をいたしました。そうしてその際に、支出額の中で、ここにございますように証拠書類が着かなかつた等のために……支出にはなつておるのでありますが支拂いにはなつておらない、支拂いになつておるかどうか分らないというもので、五月の末までに判明しないものが、この数字にありますように三百八十一億五千五百万円というものであつたわけであります。そこで、これは臨時軍事費特別会計の方の支出済歳出額から除きまして、一般会計の歳計外の歳出として整理をいたしましたわけであります。そうして六月一日以降入つて参りましたり出ました分は、一般会計の歳入又は歳出として取扱つておるわけでございます。そこでここにありますように、昭和二十一年度におきましては一般会計の残高が六百二十九億三千四百万円という赤字支出超過を示したのでありますが、ここには書いてございませんが、実は臨時軍事費の方では二百一億三千二百万円の余剩を生じております。この余剩につきましては、この勅令の四條の規定によりまして一般会計にいずれ繰り入れることになつておりまするので、数字に亙つて恐縮でございますが、実際は三百八十一億と、それから只今申上げました臨軍の余つております二百一億との差額の百八十億の收入不足というものを一般会計が受継いだという形になつておるわけでございます。そうすると百八十億の実際の一般会計の支出超過は何で賄われておるかと申しますと、これも非常に技術的でありますけれども、軍票による超過資金、それから外地に向けて送金をしました支拂未済になつておるというようなものは円資金が要らないのでありましてその関係が百十三億九千九百万円、それから特別会計等の國庫金の流用が可能なものが四十四億一千三百万円、從つて六十九億八千六百万円の足りない金額が出ますので、これは七月の十日に七十億の一時借入金をいたしまして辻褄を合せてあるわけであります。從つて繰り返して申しますと、二十一年度一般会計は、金繰りの上におきましては百八十億の赤字が出るわけでありますが、それを円資金の支拂超過百十三億から特別会許の四十四億円を使つて尚足りない約七十億の一時借入金というもので塞いでおる、こういうことになつておるわけであります。そこで只今お尋ねの三百八十一億なにがしの未整理勘定の終局の後始末というものにつきましては、これはその判明をいたしました額と、それから剩余金の二百一億との差額につきましては、一般会計で若し剩余金がございませんでありましたら、公價を発行し、又は借入金で補填をするということが、昭和二十二年法律第四十二号公債金特別会計法外四法律の廃止等に関する法律第九條第一項によつて権限を與えられておりますので、足りない点につきましては、公債を発行いたしましたり、又は借入金をいたしまして補填をするということに相成るのでありまして、実際におきましては、この三百八十一億五千五百万円につきましては、これが還つて來るというようなことは大体ないだろうという予想でございます。
#5
○波多野鼎君 三百八十一億が支出にはなつておるが、支拂いにはなつておらないという意味は、つまりここに書いてある受取証がない意味でありますか。
#6
○政府委員(伊原隆君) これは非常に技術的の言葉で恐縮なんでありますが支出と申しますのは歳出から落ちますわけであります。支拂いと申しますのは、御存知のように実際に金を使うわけで、つまり歳出にはなつたことになつておりますが、例えば日本銀行の当座預金から現実に拂い出されておらないというのが支拂済みになつておらないという意味であります。例えば一番大きな例で申しますと、外地向の送金なんというものは外地向の送金、軍票で調達しました金等につきましては歳出には出ましておりますが、円資金としては落ちないようなものにつきまして、こういう金額は出て來ておるわけであります。
#7
○波多野鼎君 そうしますと、三百八十一億の中の幾分かは、日銀から支拂済みにはなつていないものもここにはあるわけですね。
#8
○政府委員(伊原隆君) どうお答えしたらお分りになるか……つまり歳出の方からは落ちましたけれども、支拂済みと申しますのは、今のお尋ねにありましたように、証拠書類等が附いておらないというものもあるわけでありまして、日銀との関係から申しますと、どうなりますかな。先程申しましたように、歳出になりまして小切手はあれしておりますが、その小切手が預託をしている場合は相当あります。その預託等が実際に拂い出されないというふうなものがあるわけであります。
#9
○波多野鼎君 そうしますと、この三百八十一億なにがしというものが國庫の赤字になるというのはどういうわけでありますか。
#10
○政府委員(正示啓次郎君) それでは私からちよつと申上げますが、これは先程理財局長から御説明申上げましたように、ポツダム勅令昭和二十一年ポツ第百十五号によりまして二月末を以て臨軍を打切れという聯合軍から指令を頂きまして、五月末日を以て一應出納の完結ということをいたした。そういうふうにいわば一定の時期を限りましていたしましたのでありますから、先刻理財局長の御説明にもありましたように、実際にいわゆる出納官吏といつて、これは日本内地のみならず外地にもおつたわけでありますが、そういう人たちの手許から現実にどれだけの金が拂い出されておつたかということを整理をいたしまして、出納を締切るということは不可能であります。そこで、五月末日現在におきまして歳出予算から落ちておるが、出納官吏の実際手許における支拂いがなされたかどうか不明のものが、今問題になつております三百八十一億になるわけであります。從いましてこれは時日が経過いたしますれば、この中から実際は出納官吏に支拂つたものが出て参りまして、これがはつきりと支出済額の方に上がつて参ります。併しながら、一面におきましては予算からは落ちておるが、尚預託金としては引出されていないというようなのも出て参るかと思うのであります。これらのものは随時復員廳におきまして証憑書類を取纒めてその整理をいたしておるのでありますが、大体先程理財局長から御説明もありましたように、外地向送金として軍票で支弁したものというようなものにつきましては、現実に円資金の手当は要らないものということになりまして、これは別途の問題は外地における臨軍の後始末という問題が残るのでありますが、國庫金として現実に円資金を調達の必要がない先程申したような数字が現われて参る。その他現実にすでに支拂いがあつたものというものは、大体二十一年度の決算上に出て來るものも相当額あらうかと思います。尚不明のものにつきましては先程申上げましたポツダム勅令によりまして、その判明した年度において整理するということになつております。今後或る程度の年度に亘りまして判明しました年度の一般会計の歳計外歳出となる、かようなことになると思います。
#11
○波多野鼎君 今の説明で大体了承しましたが、それならば三百八十一億云云の未整理分の整理のつき次第逐次にその整理の模樣をどうか知らして頂きたいと思います。今まで相当整理がついておるのではないかと思いますが…
#12
○政府委員(正示啓次郎君) これは先程申上げましたように、或る程度のものは二十一年度の決算報告に対しまして御報告できるかと思つております。ちよつと今日は数字は持合せませんが中華等におきましては支出済になりましたものは或る程度分つております。
#13
○波多野鼎君 もう一つ最後にお伺いいたしたいのでありますが、先程御質問しました第二の点の繰り入れてしまつたというのは、七月末で終つたとおつしやるのは二百四十七億幾らが全部繰り入れになつたという意味ですか。
#14
○政府委員(伊原隆君) さようでございます。
#15
○政府委員(黒田英雄君) 私からお尋ねいたしますが、この前も委員会で問題になつたのですが、國庫金の支拂いの遅延の分が相当額にある、当時二百四十億でしたか、そういうようなことをお述べになつたようですが、それらは九月の初め頃までには鉄道に関するものについては、支拂いを完了する見込であるというような御説明であつたと記憶するのですが、これらの國庫の支拂いが遅延している額は、今日どれくらいありますか。世間では國庫金の支拂いが、御報告にもありましたように赤字になつているというふうなことがあるし、又一方にも支拂いを國家がやればそれだけ兌換券の発行が殖えるというふうなことのために、殊更に支拂いを遅延しているのではないかというふうな疑いを持つ者もあるのですが、そうでなくどうしても支拂が手続き上できないで遅れているものもあろうと思うのです。一方にはそういう疑いもあるのですが、どういうふうな状況になつておりますか、その点お分りでしたら御説明願いたい。
#16
○政府委員(伊原隆君) 只今の委員長のお尋ねの最近の政府支拂いの遅延の数字につきましては、ちよつと手許にございませんが、前囘この政府支拂いの促進の問題になりまして以後の経過につきまして極く簡單に御説明申上げたいと思います。
 只今おつしやいましたように鉄道関係では七月末に支拂未済が四十八億八千九百万円ございます。そのうち八月中に三十三億五千七百万円支拂いまして、差引七月末の支拂未済が十五億三千二百万円というものがありましたわけでありますが、この十五億の中にはこれは細かいことでございますが、七月の石炭代が七億四千五百万円含んでおります。これは九月上旬に支拂いを了したことになつております。それから実はここで八月中に一体どのくらい未済額、支拂うべき新らたな債務が生じたかということにつきましては、只今申上げましたように、ちよつと数字の持合せがないわけでございます。
 それから貿易資金につきましては、八月二十日現在で支拂未済が十五億ございます。その内訳は閉鎖機関から引継ぎました六億、生糸の関係で七億、それから綿の関係で二億というようなことであると思いますが、これにつきましては八月二十八日に食糧管理特別会計で食糧証券を発行いたしまして、そうしてそのうちの十五億円で輸入食糧代金を貿易資金に支拂いまして、貿易資金の方で十五億円の金ができましたので、只今申上げました八月二十日現在の十五億円の支拂未済は一掃いたしました。從いまして貿易資金の方は八月末までに支拂未済を一掃いたしたわけでございます。
 尚、最近になりまして、貿易の関係では借入金の限度が五十億円でありまして、それを一杯に借りてしまいましたので、これを百億に拡張する案を國会に持つ出すことになつております。
 それから終戰処理費の関係でありますが、これはどうも数字がよく分りませんのでありますが、調べましたところ、これは古いものでありますが、七月一日現在で三四割の支拂未済があつたようであります。これについても極力支拂いをしたというふうに聞いております。
 ちよつと不十分でございますが、只今まで分つております点は、それだけでございます。
 それから只今委員長がお尋ねになりました点は、只今申上げましたようなわけで、支拂未済の一掃につきましては非常に骨を折つておる次第でございます。委員長のお尋ねがありましたように、支拂いを促進いたしますと、インフレーシヨンを促進しやしないかというような懸念から却つて支拂いを澁るのではないかというふうなことは、政府といたしましては全然考えておりませんので、支拂未済がないようにできるだけ促進は今後も努めて参る考えであります。
#17
○山田佐一君 支拂未済というものは十五億よりないわけですか。何だか先程五十億あるようなお話でございましたが……。
#18
○政府委員(伊原隆君) 政府全体の支拂未済というのは果してどのくらいになつておるかということにつきましては、只今私資料の持合せがございませんので、若し何ならよく調べました上で後刻御報告申上げたいと思います。
#19
○委員長(黒田英雄君) それでは只今の支拂未済になつたものはどのくらいあるか、調べて又お願いいたします。
 それからもう一つお尋ねしますが、この頃追加予算などがどんどん出て來て、非常に困難なことと思いまするが本体この年度内において各関係の政府の支拂いと受入收の方、それからかどういうふうな関係になるかというようなことの何か見通しをつけて、國庫の方などの御計画を立てておられるのでありますか、そういうような何か書類でもあれば参考に一つ頂きたいと思います。
#20
○政府委員(伊原隆君) 実は只今委員長のおつしやいますように、これはまあ主として國庫その他を含みました資金計画の問題になると思うのでありますが、第三・四半期の資金計画につきましては、只今安定本部を中心にいたしまして、見通しをつけるために努力をいたしておるのでありますが、何分にもこの追加予算の問題が決定いたしておりませんために、第三・四半期の資金計画が立たないわけであります。そうしてその主な原因は、政府の收支というものが立たないのでありますから、全体の資金計画もまだ立たない状態にあるわけであります。政府資金、この追加予算を除きまして大体の見通しというのは、これ又非常に、只今申上げましたように、追加予算の問題が未決定でございますので、一應第三・四半期の十、十一、十二につきまして、これは民間資金をも含めまして收支を立てるということの作業をいたしまして、概略の需給の見込みについては数字を持つておるのでありますがこれはまだ発表いたす段階にも実はなつておりません。それから又追加予算等が出ますと相当変更があると思いますので、ちよつと発表を差控えさして頂きます。
#21
○森下政一君 この第一・四半期における日本銀行券の発行増加額について簡單な説明がしてありまするが、この点少し詳しく説明を聞きたいと思うのであります。この年度当初において予算執行に掛かるときに、第一・四半期においてほぼどれくらいの発行増加額というものについての見通しを持つておつたか、若し見通しがあつたとするならば、それと実績との対比をした結果は一体どういうふうになつておるか、一應の説明を聞きたいと思います。
#22
○政府委員(伊原隆君) 個々の御説明では現実の数字を落してございまして第三・四半期におきまして通貨の増発日本銀行券の増発が二百五億九千四百万円ございまするが、これは三月末に千百五十七億二千六百万円、それから六月末に千三百六十三億二千万円でありまするので、差引きこういう数字が出ておりまして、大体毎月の増加額が六十億乃至七十億の間になつておるわけであります。私共といたしましては、年度当初におきまして、殊にまあ四半期毎くらいには大体の見通しを付けておりまして、大体の増加はやはり六、七十億ではないか、或いはもつと殖えるのではないか、率直に申してそう思つておりましたのでありますが、兌換券の増加は毎月六七十億、合計二百五億ということになりましたわけでございます。大体の予想より、私共の腹に持つておりました予想より多少銀行券の増発は少な目のように存じております。併し大体予想と同じような分が実績を辿るわけでございます。
#23
○森下政一君 そうするとなんですか大体月額六七十億増加ということは、この年度を一貫してそういうふうな見通しをしておられますか。
#24
○政府委員(伊原隆君) 只今ちよつと述べましたように、十月から始つております第三・四半期、それから第四・四半期につきましては大体どういうふうになるかということにつきまして、追加予算の問題が非常に大きな役割をいたしまするので、これにつきましては政府全体としてその健全化に努力いたしておりまして、何とかして少くとも兌換券の増発は月々二桁台というふうなことで止めるように、いろいろな政策がもつて行かれるように努力をいたしておるわけでございます。見通しといたしまして三桁にならない、三桁といいますと、百億を毎月超えることのないようにということについては努力はいたさなければならんと思つております。
 ちよつと御参考に申上げますが、兌換券の増加は、只今御報告いたしました四、五、六の第一・四半期は、四月が六十六億、五月が七十二億、六月が六十六億でございましたが、七月におきましてはやはり七十四億、八月が六十九億でありましたのに、九月になりまして非常に少くなりまして、九月中の増加は五十七億三千三百万円ということになります。これは二月以來の増加の最低でございます。資金の環流が非常によかつた、殊に九月の上旬と中旬におきましては、上旬が七億五千万円中旬の増加が六千三百万円、下旬に至りまして急に四十九億になつたのでありますが、上旬と中旬だけから考えますると、九月に入りまして兌換券の増加が非常に鈍つたというふうな状態になつております。御参考までに申上げます。
#25
○山田佐一君 今の兌換券の増発の鈍つたということは、政府の支拂いが遅延しておるということになりはしないですか。
#26
○政府委員(伊原隆君) 兌換券の増加が鈍りました原因につきましては、いろいろ調べておるのでありますが、只今まで大体分りました点では、受入が多かつたということでございます。それは租税の收入が相当多うございました。この所得税の第二期の予算申告納税分が入つて参りました。それからもう一つは食糧管理特別会計というこの食糧の放出、それから消費者價格が改訂になりまして、食糧管理特別会計に物の性質上現金が入つて参りました。その現金の入り方が多かつた。従つて政府に対する何と申しますか、現金形態の受入が非常に多かつたというのが非常に大きな原因であると存じております。
#27
○委員長(黒田英雄君) ちよつと申し上げますが、これはこの前ここで運営委員長からお話があつたのです。御欠席の方もあつたと思いますが、この國庫状況の報告は法案ではないのでありまするから、本委員会に付託されてこれを審議した結果を必ずしも本会議に報告をするということはに相成つておらんのでありますけれども、審査しました結果、特に本会議に報告するような事項があれば、本会議に報告をするということに取扱われたようであります從いましてここで審査いたしましてそうして特にこういう点は本会議に報告して皆樣の御注意を喚起することが必要である。或いはこれに明らかでないことを更に明からにする必要があるということがありますれば、本会議に報告をすることに相成るのでありますさように次第でありまするから、どうぞ皆さんもこれを御研究下さいまして、そういうことを頭にお置き下さいまして、一つ御審査をお願いしたいと思います。どうですか、今日は急にこの問題に対しましたので、まだ十分お調べのないお方もあるかと思うのでございますが、本日御質問がありませんですか。若しなければ更に御研究を願いまして、又他日に御審議を願うようにいたしたらばと思うのですが……。
#28
○山田佐一君 私今思いまするのに、今日の通貨の関係から行きますと、税の未收入、財産税は凡そ決定しましたでしようし、先刻の臨時財産税、特別税の收入金を以て充てたというのは、先般延納と物納の分は赤字公債を出した、その公債で埋められたのだろうと推察いたします。而して今日の通貨の面からいいまして、税の收入があつたため兌換券の増発が鈍つた。その意味におきまして新聞紙で見ましても、勤労所得税、分類所得税が延納になる。相当大きな会社が延びております。或いは臨時利得税、新円階級に対する税金の未收入も随分あることであります。これらの未收入のものが、凡そどのくらいあるか承つて置きたい。
 而して先刻ちよつと承りましたが、以前に承つたのでは、政府の支拂いうべき義務あるものが、約五百億近くあるように聞いたのですが、今伺いますと十五億くらいしか残らんようであります。これらに対しても今少しく明細にお知らせ願いたい。百億としましても今の貿易関係の十五億は相殺ができまして、鉄道関係の十五億が残つておるような御説明であります。それを石炭の價格差補給金、これなども相当の金額になるが、政府が支拂わないために復興金融金庫から借りておると炭鉱業者も申しております。その辺のところを成るべく業者のためにやつて頂きたい。兌換券の増発が鈍つたといいつつも、民間では非常に金融の逼迫を感じております。その辺をいま少し明らにして頂きたい。
#29
○政府委員(伊原隆君) 只今お示しの税の未收入の点、それから政府の支拂義務が先般御報告いたしました百億に対して、今全体がどうなつておるかというような点、その他價格差補給金等の点につきましては、十分調査をいたしましてお答え申上げます。
#30
○委員長(黒田英雄君) 他に御質問はございませんでしようか。それでは先程私が申しましたように本日はこの程度にいたしまして、皆さん御研究を願いまして、この次又御質問を願うということにいたして御異議ございませんか。
#31
○委員長(黒田英雄君) それでは本日はこの程度で散会いたすことにいたします。
   午後二時三十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           椎井 康雄君
           下條 恭兵君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           田口政五郎君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           西郷吉之助君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏事務官
   (理財局長)  伊原  隆君
   大藏事務官
   (主計局司計課
   長)      正示啓次郎君
ソース: 国立国会図書館
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