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1947/11/01 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第27号
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1947/11/01 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第27号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第27号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○物價引下運動促進に関する陳情(第
 九号)
○製塩事業保持対策樹立に関する陳情
 (第十九号)
○織物の價格改訂に関する陳情(第二
 十八号)
○少額貯金及び各種團体預金對鎖解除
 に関する陳情(第五十二号)
○インフレ防止に関する陳情(第七十
 一号)
○電氣税復活反対に関する請願(第四
 十三号)
○会計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○低物價政策上官営事業料金の値上げ
 反対に関する陳情(第百九十号)
○連合軍兵舎並びに宿舎建設用木材
 前受金の第二對鎖解除に関する陳情
 (第二百十一号)
○賠償税の新設に関する請願(第百十
 八号)
○中古衣類の公定價格を廃止すること
 に関する請願(第百三十八号)
○企業再建整備法並びにこれに伴う諸
 施策に関する請願(第百四十号)
○中古衣類の公定價格制度を廃止する
 ことに関する陳情(第二百三十三
 号)
○会計檢査人法制定に関する請願(第
 二百二号)
○失業保險特別会計法案(内閣送付)
○非戰災者特別税に関する陳情(第三
 百三十一号)
○政令第七十四号中憲法違反の條項に
 関する請願(第二百五十七号)
○政府職員に対する一時手当の支給に
 関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○自給製塩制度存続に関する請願(第
 二百九十一号)
○戰死者遺族を非戰災者特別税課税外
 とすることに関する陳情(第三百八
 十一号)
○通貨発行審議会法案(内閣送付)
○経済力集中排除法案(内閣送付)
○物品税免税点の引上げ等に関する請
 願(第三百二十八号)
○今次日立鉱山地区の水害復旧特別融
 資等に関する陳情(第四百十二号)
○金属鉱山事業を経済力集中排除法案
 中より除外することに関する陳情
 (第四百十五号)
○戰死者遺族を非戰災者特別税の課税
 外とすることに関する陳情(第四百
 十八号)
○企業整備に関する陳情(第四百十九
 号)
○自給製塩制度存続に関する陳情(第
 四百二十九号)
○旧軍用施設並びに敷地の無償交付に
 関する請願(第三百五十一号)
○生業資金貸付に関する請願(第三百
 六十二号)
○庶民金融機構の確立に関する請願
 (第三百七十二号)
○木材業者の水害復旧費に対する融資
 並びに國庫補助に関する請願(第三
 百八十号)
○天日製塩実施に関する陳情(第四百
 六十二号)
○金融機関再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○経済力集中排除法案に関する陳情
 (第四百八十一号)
○自給製塩制度存続に関する陳情(第
 四百九十二号)
○企業再建整備法の改正に関する陳情
 (第五百六号)
○物品税免税点の引上げ等に関する陳
 情(第五百十三号)
○補助貨幣損傷等取締法案(内閣送
 付)
○すき入紙製造取締法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月一日(土曜日)
   午前十一時八分開会
        ―――――
  本日の会議に付した事件
○補助貨幣損傷等取締法案
○すき入紙製造取締法案
○金融機関再建整備法の一部を改正す
 る法律案
        ―――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。本日は先ず予備審査のために本委員会に付託されております補助貨幣損傷等取締法案及びすき入紙製造取締法案、この二つを議題にいたして、政府委員の提案理由の説明を求めたいと思います。
#3
○政府委員(伊原隆君) 補助貨幣貨幣損傷等取締法案及びすき入紙製造取締法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 昭和十五年大藏省令第四十号は、地金として販賣し、又は使用する目的を以て補助貨幣を蒐集、鑄潰し又は毀傷することを得ない旨、及びこれに違反した者は懲役又は罰金に処する旨を規定しており、又明治二十年勅令第三十六号すき入紙製造取締規則は、文字画紋をすき入れた紙を製造する者には、見本を提出することを命ずると共に紙幣、兌換銀行券、公債証書、大藏省証券、その他政府発行の証券にすき入れてある文字画紋と同じ文字画紋をすき入れたり、或いは同じでなくとも凸にすき入れを行つた紙、いわゆる黒ずきを製造したりすることを禁じ、これに違反する者は罰金に処する旨を規定しております。ところがこれらの罰則を委任した根拠法であるところの明治二十三年法律第八十四号命令の條項違反に関する罰則に関する法律は、昭和二十二年四月法律第七十二号第三條によつて廃止せられたのであります。然るに省令については、昭和二十二年四月法律第六十九号、行政官廳法第六條第二項において、又政令については、憲法第七十三條第六号において、いずれも法律の委任がある場合でなければ罰則を設けてはならない旨を明定してあり、他方昭和二十二年法律第七十二号第一條は、日本國憲法施行の際現に効力を有する命令の規定で法律を以て規定すべき事項を規定するものは、昭和二十二年十二月末日まで法律と同一の効力を有することを規定しておりますので、結局昭和十五年大藏省令第四十号及び明治二十年勅令第三十六号は共に本年末日までは法律と同一の効力を有するが、それ以後は失効することになります。然るに右の省令及び勅令によつて取締つておる事項は、今後も引続き取締る必要がありますので、この際取締りの範囲及び罰則につき、最近の他の取締法規との関係及び軽重を勘案して多少の修正を加え、新たに法律を制定することといたした次第であります。何卒御審議の上、速かに協賛を與えられんことをお願いいたします。
#4
○委員長(黒田英雄君) それでは政務次官が見えましたから、金融機関再建整備法の一部を改正する法律案、これも予備審査のために付託されておるものでありますが、これを議題にしまして、政府委員から提案理由の説明を求めたいと思います。
#5
○政府委員(小坂善太郎君) それでは予備審査のために本委員会に付託となりました金融機関再建整備法の一部を改正する法律案について御説明をいたします。
 今囘の改正案は、金融機関の再建整備に伴う未拂込資本金の徴收及び再建整備中に解散いたしました金融機関の措置に関して新たに規定を設けることといたしたのであります。
 金融機関は最終処理をなすに当りまして、株主に確定損を負担させる場合におきまして、若し資本に未拂込金があれば、これを徴收しなくてはならないとなつておるのであります。この場合未拂込資本金の徴收については、再建整備の趣旨に則りまして、又株主側の事情をも考慮いたしまして、商法の一般原則によることなくして特別の手続によることといたしたのであります。
 その骨子は大体次の三点にあります。第一点は、未拂込資本金の拂込責任は、指定時即ち昭和二十一年八月十一日午前零時でありまするが、この指定時の株主がこれを負うということであります。從いまして指定時前に株主であつた者、及び指定時後に新たに株主となつた者には責任がないこととなります。ただ指定時後の新らしい株主が拂込に應じたい場合には、拂込をなし得る機会は與えてあります。指定時後の新株主が拂込に應じなかつた場合には、その新株主は失権いたしまして、その株式は指定時の株主に帰属して、これに対して拂込催告が発せられるのであります。第二点は、指定時株主の責任は、その株主が個人であるか、法人であるかによつて責任の態樣を異にしておるということであります。即ち個人及び閉鎖機関は、失権によりまして拂込債務を免れることができまするが閉鎖機関以外の法人は拂込債務を免れることができません。勿論法人の中には、金融機關又は特別経理会社たる法人もあるわけでありまして、これらの者の未拂込資本金の拂込債務は旧勘定に属することとなりますから、再建整備の一般原則に從つて打切整理せらるることとなるのは当然であります。第三の点は、指定時後の新株主が、その株式の取得に当りまして、再建整備による未拂込資本金の拂込徴收のあるべきことを予想しなかつた者である場合には、その新株主が失権によつて被つた損失は、直接の讓渡人に対して求償をなすことができ、逐次指定時株主までその求償を及ぼして行くことができるということであります。指定時の株主はいかなる場合にも求償権は認められておりません。
 次に再建整備中の金融機関が解散いたしました場合の措置に関する部分でありまするが、再建整備法によりまして、整備中の金融機関が解散いたしました場合には、再建整備の整理と清算措置との調整をいかにするかということについて問題を生ずるのでありまするが、その調整に関しまして大体次のように措置をいたしたのであります。先ず解散金融機関の清算人の作製する財産目録及び貸借対照表、並びに債務者に対する債権申出の催告は、新勘定に関するもののみに限定して、旧勘定については清算措置を採らないことといたしました。
 次に新勘定に属する債務の弁済は、旧勘定の再建整備による最終処理が完了するまで停止いたしまして、最終処理完了後には、一般原則による清算措置を進行せしめることにいたしたのであります。
 尚最後に未拂込資本金の徴收に関する部分は、すでに施行せられておりまする企業再建整備法に基きまする特別経理会社の未拂込資本金徴收に関する規定と同一の原則によつたものでありますることを附言いたします。
 以上本案の内容について御説明を申上げた次第であります。以上三件予備審査のために本委員会に付託せられたわけでありますが、何卒十分御審議の上御賛成あらんことをお願いいたす次第でございます。
#6
○委員長(黒田英雄君) それでは便宜上この補助貨幣損傷等取締法案、すき入紙製造取締法案につきまして御質疑のおありの方はお願いしたいと思います。
#7
○木村禧八郎君 この法案以外のことですが、実は今日から煙草の値上げが行われたのでございます。昨日予算委員会におきまして、政務次官から煙草の値上げを政府に責任において行う、從つてこの際御報告申上げますという御報告がありましたが、財政法第三條の精神によりますと、これは國会の議決又は法律を以てやらなければならんことになつております。勿論第三條は附則においてその施行期日は政令によつて定めるということになつておりますが、まだ施行期日が実施されて、発表されておりませんから、この法文上からはやつても差支ないという理窟は立つと思うのですが、併し財政法第三條の精神から行くと、これは私はそれを蹂躙しておる、國会の意思を無視しておるというように考えられるのであります。この点について、國会の議決或いは法律の形を以てこの値上げ実施をしなかつたことについて、政府の御意見をお伺いしたいのであります。
#8
○政府委員(小坂善太郎君) 御指摘のように現在財政法の精神から申しますると、國が國家権力に基いて徴收しまする一般の課金、更に独占價格等は國会の意向を休して行わるべきものだろうと思うのであります。第三條は只今のところ施行せられておりませんが、第三條の解釈につきまして二つの考え方ができるのではないかと我々は考えております。第一の考え方は、すべてこういうものは法律によるという考え方であります。第二の考え方としましては、國会の同意と承認を得るという考え方であります。で、我々としましては國会が國憲の最高機関でありまするので、すべて國会の意思に反して行うということはできないと思つております。ただ現在はこういうものを全部法律にしてやるか、或いは國会の同意と承認を得てやるか、どちらかを決めて、そうして財政法第三條は施行するというようにしたらどうかというように考えて、只今第三條は施行せられないでおるのであります。一方今の日本の経済状況は申上げるまでもなく非常に緊急事態であるというふうに思われるのでありまして、こういう時代に國の財政收入となりますようなものは、できるだけ早い機会に手取り早くこれを決めて、そうしてプロムト・アクシヨンでやつて行かなければならないと思いますので、我々といたしまして、今囘の予算を編成いたしまするに際しまして、煙草が歳入の中に占める割合が非常に大きいのであります。御承知のように二百五十九億もありまして、これを実は一日延しますると、歳入において、正確にいいますると、一億七八千円ぐらいの違いが出て來る、こういう際に財政法の三條の精神と、どういうふうにいたすかということを実は苦慮いたしたのでありますが、まあ我々といたしまして、これから法律三條を施行して、法律によつてやつて行くということは、これはとても時期的に間に合はない。そうかといつて、この歳入は欲しいのでありまして、結局各党に伺いまして、各党の政務調査会中心に予算の内示をいたしまして、御説明をするその時に、特別の御異議がなければあとは政府の責任においてやつて行く今囘は取敢えずそうやつて置いて、そうして更に煙草或いは鉄道運賃或いは遞信等に関する一般的な定めを、國会と十分御相談して、そうしてその上で方法を決しようというように考えまして、取敢えずの措置として、今囘はまあ政府の責任でやるということにいたした次第であります。
#9
○木村禧八郎君 只今の御説明を伺いますと、まあ緊急非常事態である、從つて又財政收入も早くこれを取らなければいけない、そういう意味で急ぐ関係上こういうことになつたというお話ですが、併しながら煙草の收入二百五十九億、そういうものは非常に大きいのです。大きいだけに、國民の生活に及ぼす影響も大きいのです。ですからこういう緊急非常時において緊急非常対策を行う場合、それが又國民経済に非常な大きな影響を及ぼす政策が行われるんですから、それに対しては又急速に國会の承認を得るような手続を執ることが望ましてのであつて、緊急非常時だから、國会の意向を聽くことは後廻しにする、止むを得なかつたということは私はどうかと思うのです。それで、更に別に今後の問題ですが、今後の問題、例えば鉄道運賃とか、或いは郵便料金などの引上げが行われるような場合に、この第三條の施行期日ですね、これはどういうふうにお考えですか。至急に施行期日を定めますか。その点についてお伺いしたのであります。
#10
○政府委員(小坂善太郎君) 只今のところ、政府が経済緊急事態であるということで物價の統制をいたしておりまするし、御承知のように臨時物資需給調整法で大体資材の流れを決めておるわけです。從いまして又煙草或いは鉄道運賃、遞信料金というまあ非常にテイピカルなもの三つを考えまして、これを國会の同意と承認をその都度得るようにするということを考えて見ましても、それを決めれば、次に酒であるとか、或いは塩であるとか、或いは又米の値段、石炭の値段、肥料の値段、全部の物資が一々國会のその都度承認を得るようにせよという議論が当然出て來ると思います。そうしておりまする間に、價格を決定して、いわゆる統制を行なつて行くという機能が段々失われて行くんじやないかというようなことも実は考えられるのであります。まあ私共といたしましては、この経済緊急事態のある間は、包括的委任を政府に與えて頂くという措置が講ぜられれば、まあ最も行動が敏速に行えるんじやないか、ただこれを実施の後において國会の承認があれば、これは修正し得るということにでもして置けばよろしいのではないかというふうにも考えております。財政法第三條の問題はできるだけ早く施行しまするが、緊急事態の場合は、特例を設けるというお考えに若し進んで頂くならば、私が今申上げましたような意味で、やはりプロンプト・アクションというものがとれはしないかというふうに思います。
#11
○木村禧八郎君 只今のお話を承りますと、こういう緊急非常時において、政策を急速に轉換して行くには、包括的な委任法というものを設けて、政府に包括的にその権限を委任することが望ましい。これは私もそういう御議論は成り立つと思うのです。然るに私が申上げておるのは、今米とかその他の物の値段の改訂までも國会の承認を経なければならんことになると、非常にこれは煩雜になる、又政策のスピードが遅れると思う。私が申上げておるのは、第三條に「國の独占に属する事業における專賣價格若しくは事業料金」なんでありますから、それには國会の特にこれは廣汎に國民経済に影響を及ぼすものであります。その点についての措置は何かでき得るのではないか、これはやりようによつてでき得るのではないか、こう思うのです。それから施行期日についてはまだはつきりしてないようなお話ですが、その点もう一度お伺いいたしたい。
#12
○政府委員(小坂善太郎君) 施行期日に関しましては、実はこの問題に関心を持つ方面にいろいろ今、注意を受けておるわけでございます。從いましてまだ施行期日は確定いたしておりません。
#13
○木村禧八郎君 私はそういう関係方面と折衝をされておるということは初めて伺つたのであります。そういうことは全然知らなかつたのです。どういう御折衝が行をれておるか知りませんが、我々としては飽くまでも第三條の精神、これはもう新憲法が實施されておるのだし、これで理窟からいえば施行期日が決まつておらないから、この精神に反してもいいということは成り立たないわけです。飽くまでもこの精神を貫くように我々が努力するのが当然だと思うのです。從つて政府に置かれては、第三條の精神に副うように、今囘の煙草の値上げの問題について善処されることを希望するのであります。
#14
○政府委員(小坂善太郎君) 財政法第三條の精神は、私共守つて参りたいと存じます。だだそりと緊急事態ということをいかに調整いたしますかについていろいろと研究いたして参りたいと思います。今後共いろいろ御叱責を願いまして、大過なきを期したいと思います。差当り私共が採りました措置は、予算の決定が非常に遅れて参りまして、そして一方こういう歳入というものはその時期が過ぎれば全く取れない性質のものでございますので、その間の調整に非常に苦慮いたしたのであります。結局各政党の政務調査会と連絡を取つてやるのがいいと思いましてその方面といろいろ連絡をしたつもりでありますが、尚不十分であつたかと今の御指摘で感ぜられますので、以後注意いたします。
#15
○木内四郎君 只今木村委員からの御質問に対して、政務次官からいろいろ御答弁がありまして、私は今日の事態誠に御尤もだと思つております。政府の採らりた処置は、或る意味において止むを得ない点もあるのじやないかと思うのですが、併しやはり決議が何かの形で議会の決議を取つて、置かれた方がいいのではないかというように私は考えられるのであります。イギリスあたりでは、増税なんかの場合にも、直ぐに決議で仮りにこれを実施して、思惑を防いだり何かする。併し議会の意思を尊重して、議会に諮つてこれを実施した形になつておる。実際は政府の責任でもそう行つた方がいいのではないかと思うのです。更に私今あとでちよつと申上げるような事情を考えると、尚更そうじやないかと思うのです。それは今囘の予算については、非常に政府においても苦慮されて持つて來られたことは、我々は大いに多とするのでありますが、ところが、それについて一部においてはこんなことを言つておるような人もある。例えば特別会計においては歳出の方はそのままにしておいて、歳入の方が足らない。それを補ふたるに一般会計から煙草の値上げで繰入をしなければならないことになつておる。若しその元を正す意味で、特別会計の歳出をすつぱり切落して、殊に國会においてこれを切落してしまうというようなことがあれば、一般会計から繰入れる必要もないじやないか。そうされれば煙草の値上げも実施しないで済むじやないか。そういうような意見を持つておる人もあるように聞いておるのですが、そこで若し仮りに國会の意思によつて特別会計の歳出が或る程度削られるというようなことになつて、そうして國会の意見として煙草の値上げが、それでは必要がないというようなことになつた場合に、やはり政府はそれに從わなくちやならんだろうと思うのです。從つてそういうような事情も考えると、何かやはり予め決議案か何か、簡單なものでも出せば、殊に國会開会中ですから、出されれば即日承認ということになつて、國会の意思も尊重したし、それからあとのことについても、仮りにあとで修正されても、そこは國会の同意を経てこうなつたというようなことであるので、何かその点を政府においても御考慮になつたらどうかというよいな氣がいたします。御参考までに申上げて置きます。
#16
○波多野鼎君 これも又別の問題ですけれども、煙草の値げによる收入も大きな財源ですが、收入を図るためには公聽会を開かなければならんというのが精神だと私は思うのです。委員長はどういうお取扱いをなさるおつもりですか。委員長の御意見を伺いたいと思います。
#17
○委員長(黒田英雄君) 主なる歳入につきましては、公聽会を開くということは國会法に規定しておるのでありますから、歳入の何か出ましたならば、皆様とお諮りして、公聽会でも開くようにしなければならんかと思つております。特に只今煙草だけについてどうということも考えておりませんけれども、全体的にそういう必要が起つて來るのじやないかというふうに考えております。
#18
○波多野鼎君 公聽会を開いた結果として、煙草の値上げなんというものはやらない方がいいというような意見がずつと出て來ますと、これはちよつと抜き差しならんようなことになつてしまうのではないかと思うのですがね。今度の煙草値上げによる増收を図られたということは緊急止むを得ないにしても、何かどこかで打つべき手があつて、こういう場合に備える準備があつてよかつたのではないかと思うのですが、今でも遅くないのだから、何か考えて頂きたいと思います。
#19
○委員長(黒田英雄君) 承知いたしました。それにつきましては理事の方々と御相談をして、どういうふうにしたらいいかをか諮りして決めたいと思います。
#20
○政府委員(小坂善太郎君) 只今木内さん、波多野さんから極めて実際的なお話がございまして、我々といたしましても理事の方とお打合せいたしたいと考えております。決議案ということが直ぐにして頂けるならば結構だと思います。問題は決議して頂けるかどうかということに問題が係つておるように考えましたので、一應政府の責任ということにいたしたのであります。非常に御厚意ある、又示唆に富んだお話と存じます。我々の努力の足りない点は陳謝いたします。今後共御指導願いたいと思います。
#21
○委員長(黒田英雄君) 速記を止めて。
   午前十一時四十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後零時四分速記開始
#22
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。只今中西委員からの発言にありました煙草の値上げのことにつきましてどう処理したらよろしいですか。どなたか御意見があれば……。
#23
○波多野鼎君 先程政府委員からも申しておりましたが、今度の煙草値上げの問題については、政府の側でも多少手落のあつたことは認めておりますしこの委員会としては財政法第三條の精神を抱くまで活かしたいという希望も勿論持つておりますが、事実問題として予算編成上止むを得なかつた点もあるやうに思いますので、この多少手落を伴つた処置についての善後策は、政府側並びに衆議院側の動きもよく見極めながら考えて行くということにしたらいかがかと思います。
#24
○委員長(黒田英雄君) 只今波多野委員からお話のようにいたして御異存ありませんか。中西君いかがですか。
#25
○中西功君 異議ありません。
#26
○委員長(黒田英雄君) それで御異議ございませんですか。
#27
○委員長(黒田英雄君) ではさように取計らうことにいたします。本日はもい時間がありませんからこれにて散会いたします。
   午後零時六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           椎井 康雄君
           玉屋 喜章君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
           石川 準吉君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           山内 卓郎君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏政務次官  小坂善太郎君
   大藏事務官
   (理財局長)  伊原  隆君
ソース: 国立国会図書館
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