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1947/11/14 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第30号
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1947/11/14 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第30号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第30号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○物價引下運動促進に關する陳情(第
 九號)
○製鹽事業保持對策樹立に關する陳情
 (第十九號)
○織物の價格改定に關する陳情(第二
 十八號)
○少額貯金及び各種團體預金封鎖解除
 に關する陳情(第五十二號)
○インフレ防止に關する陳情(第七十
 一號)
○電氣税復活反對に關する請願(第四
 十三號)
○會計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○低物價政策上官營事業料金の値上げ
 反對に關する陳情(第百九十號)
○連合軍兵舍竝びに宿舍建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に關する陳情
 (第二百十一號)
○賠償税の新設に關する請願(第百十
 八號)
○中古衣類の公定價格を廢止すること
 に關する請願(第百三十八號)
○企業再建整備法竝びにこれに伴う諸
 施策に關する請願(第百四十號)
○中古衣類の公定價格制度を廢止する
 ことに關する陳情(第二百三十二
 號)
○會計檢査人法制定に關する請願(第
 二百二號)
○失業保險特別會計法案(内閣送付)
○非戰災特別税に關する陳情(第三百
 三十一號)
○政令第七十四號中憲法違反の條項に
 關する請願(第二百五十七號)
○政府職員に對する一時手當の支給に
 關する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○自給製鹽制度存續に關する請願(第
 二百九十一號)
○戰死者遺族を非戰災者特別税課税外
 とすることに關する陳情(第三百八
 十一號)
○庶民銀行設立促進に關する陳情(第
 三百九十一號)
○通貨發行審議會議會法案(内閣送
 付)
○經濟力集中排除法案(内閣送付)
○物品税免税點の引上げ等に關する請
 願(第三百二十八號)
○今次日立鑛山地區の水害復舊特別融
 資等に關する陳情(第四百十二號)
○金屬鑛山事業を經濟力集中排除法案
 中より除外することに關する陳情
 (第四百十五號)
○戰死者遺族を非戰災者特別税の課税
 外とすることに關する陳情(第四百
 十八號)
○企業整備に關する陳情(第四百十九
 號)
○自給製鹽制度存續に關する陳情(第
 四百二十九號)
○舊軍用施設竝びに敷地の無償交付に
 關する請願(第三百五十一號)
○生業資金貸付に關する請願(第三百
 六十二號)
○庶民金融機構の確立に關する請願
 (第三百七十二號)
○木材業者の水害復舊費に對する融資
 竝びに國庫補助に關する請願(第三
 百八十號)
○天日製鹽實施に關する陳情(第四百
 六十二號)
○金融機關再建整備法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○經濟力集中排除法案に關する陳情
 (第四百八十一號)
○自給製鹽制度存續に關する陳情(第
 四百九十二號)
○企業再建整備法の改正に關する陳情
 (第五百六號)
○物品税免税點の引上げ等に關する陳
 情(第五百十三號)
○補助貨幣損傷等取締法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○すき入紙製造取締法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○企業再建整備法等の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○物納せる耕地の公租公課に關する請
 願(第四百六十八號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十四日(金曜日)
   午前十一時十一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○補助貨幣損傷等取締法案
○すき入紙製造取締法案
○企業再建整備法等の一部を改正する
 法律案
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員會を開會いたします。本日は先ず補助貨幣損傷等取締法案及びすき入紙製造取締法案、この二法案が今まで豫備審査でありましたが、更に衆議院を通過いたしまして付託に相成りましたので、これを本日議題にいたしまして御審議を願いたいと思います。既に政府の提案の理由の説明は先般あつたのでございまするが、何かこれについて御質問がございましたならばお願い申したいと思います。
#3
○森下政一君 このすき入紙製造取締法案、この法案自體についてではありませんが、過般新聞で共同印刷ですか、印刷濟の紙幣で、番號の入つていないものが盗難に罹つたということを報道しておるのを見ましたが、ああ言つたことはこれまでにもあつたことなんでしようか、相當監督は嚴重にさるべきものだと思うのですが、あの眞相を一度御説明願えませんでしようか。
#4
○政府委員(伊原隆君) 過般共同印刷で盗難事件のありました點は、新聞等の報道に出ておつた點でありまして、監督につきましては印刷局が紙幣印刷等につきましてはこれを管理工場といたしまして、十分な監督といたしており、又印刷會社といたしましても、いろいろな工夫を重ねて從來監督をいたしておるのでありますが、ああいう不始末なことができましたことにつきましては、甚だ申譯ないことと存じております。詳しい内容につきましては、只今私ちよつと御報告するだけの準備を整えておりませんものでございますから、お示しによりましては印刷局長等をあれいたしまして、お答え申上げたいと思います。
#5
○木村禧八郎君 この機會に紙幣の印刷能力、そういうものについてお伺いしたいのです。大分近頃紙幣が出るようでありますが、紙幣の印刷能力というものは、今どういうふうになつておりますか。今お答えできなければ別の機會で結構であります。
#6
○政府委員(伊原隆君) 紙幣の印刷能力、それから只今の手持状況等につきましては、ちよつと數字を只今持つておりませんのでございます。ちよつと速記を止めて頂きたいと思います。
#7
○委員長(黒田英雄君) 速記を止めて……。
#8
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて……。
#9
○山田佐一君 結局すき入紙や補助貨幣の鑄潰しにこれだけをいたしましても、製造中に、前には百圓札の印刷したのをトラツクで運搬中に散らかしたということがあり、今度は番號なしのものを窃盗にやられたというようなことで、或いはこれは社會不安のいたすところとは思いますが、十分管理者に責任を持つて頂かなければならんと思います。それにつきましては、一應今までの顛末を御報告を願つて、そうして委員の諸君にもよく了承をして頂き十分の責任を感じて貰いたいと思います。私は森下君の説のように、一遍一應の經過だけの御報告が願いたいと思います。
#10
○政府委員(伊原隆君) お仰せの次第非常に御尤ものことでございますので、詳細に申上げるようにいたしたいと思います。御猶豫願いたいと思います。
#11
○委員長(黒田英雄君) 他に御質問はございませんか。
#12
○山田佐一君 補助貨幣の鑄潰しの罰則でありまするが、一萬圓以下の罰金、これも今日の通貨の面から見て、或いは輕きに失しはせんかと思うのであります。而して懲役の面も、すべての刑罰が輕きに失するようなきらいはないかということと、補助貨を鑄潰して、今日の價格で見て、どのくらいの差額があるかというようなことを一應お示し願いたいと思います。
#13
○政府委員(伊原隆君) 罰則の點につきましては、補助貨の方も、すき入紙の方もそうであまりすが、司法省の方が、主として責任を持つてくれまして、今あります法令を全部參照いたしまして、作りました次第でありまして、決して輕きに失せず、重きにも失しないように、非常に注意した次第でございます。
 それから現在の補助貨の地金の價格と市價との關係でございますが、これにつきましては鑄潰してなにを造る方が得だというふうなものは、先般もちよつと申上げましたように、アルミニユームの貨幣が一度問題になりまして、二十一圓分のアルミを潰しますと、闇で五十圓の辨當箱ができるというようなことがあるようでございます。今製造いたしておりますのは、御存じのように、小さくしました黄銅の五十錢だけでございます。あれは、闇は公定價格よりも低いというような状況でありまして、鑄潰すような心配はない。アルミにつきまして、ちよつとそういうふうな話があります。併し事件にはなつておりません。
#14
○山田佐一君 元のアルミの十錢のやつは、今は造つておりませんね。
#15
○政府委員(伊原隆君) 造つておりません。
#16
○山田佐一君 どのくらい囘收できて、どのくらい出ておりますか。凡そ見當がつきますか。
#17
○政府委員(伊原隆君) 數字を以て申上げれば直ぐ分りますけれども、今出ておる貨幣の現在高を種類別にした表を今日持つて參りませんので、あとでお届けいたします。
#18
○委員長(黒田英雄君) 刷つて、至急皆さんに渡るようにして下さい。
 他に御質問ございませんか。御質問はないようでありますから、兩案の討論に入りまして御異議ございませんか。
#19
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。然らば補助貨幣損傷等取締法案、すき入紙製造取締法案、この兩案を一括して討論に入りたいと思いますが、御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。別に御發言もないようでありますから直ちに採決をいたしたいと存じます。御異議ございませんか。
#20
○委員長(黒田英雄君) それでは兩案を一括して、全部を議題に供しまして採決いたします。兩案共、現案通りで御異議ない方の御擧手を願います。
#21
○委員長(黒田英雄君) 全會一致と認めます。よつて本法案は全會一致を以て可決せられました。尚本會議におきます委員長の口頭報告は、本院規則第百四條によりまして、多數意見の御承認を經なければならんことになつておりますが、これは委員長におきまして、本案の内容、本委員會におきまする經過を報告することにいたしまして、御承認を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
#22
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。尚本院規則第七十二條によります委員長が議院に提出しまする報告書につきましては、多數意見者の署名を願うことになつておりますので、本案を可とされます方は順次御署名をお願いしたいと思います。御署名を願つておりまする間に、企業再建整備法等の一部を改正する法律案竝びに企業再建整備法の一部を改正する法律案の兩案を議題にいたしまして、政府委員から先日お手許にお配りしました法律案の要旨につきまして、説明を求めたいと思います。
#23
○政府委員(伊原隆君) お手許にございます企業再建整備法等の一部を改正する法律案は、第何條を左のごとく改めるというふうに書いてございまして、非常にお分りにくくありまするので、印刷をいたしましてお手許へ差上げました法律案の要旨ということにつきまして、逐條的に御説明申上げたいと思います。今囘の法律の改正は率直に申上げまして、何か一つの目的を持つているということでございませんので、いろいろな改めなければならなくなりました點をごたごた組入れたものでありまするから、特別に特色というものが出ておらない。且技術的の點が多いのでありますが、先ず第一の企業再建整備法の改正の項目別につきまして御説明申上げたいと存じます。
 これは朗讀を省略いたしまして、極く内容だけを申上げて參りますが、一にございますのは、これはこの企業再建整備法ができました以後に、賠償指定施設の轉換使用をいたします場合には許可が要るということに相成りましたので、賠償指定施設の轉換使用に關する許可申請書と、それから整備計畫の認可申請書と同一の一通で兩方の許可申請ができるようにするという極く簡單な事務簡捷に關する問題であります。從いまして一通の申請書で許可がとれることになりますので、それに伴い簡單な補正をいたしましたのが第一の點でございます。
 第二の點は、これも技術的の點でございますが、企業再建整備法に基く整備計畫に對しましては、後で九番のところに行きまして申上げますような、第三者を拘束いたしますような法律效果が今度規定せられましたために、現在の整備計畫の記載事項を整備いたさなければならんという必要を生じまして、例えば整備計畫の中に入つております事業計畫であるとか、資金計畫であるとかいうふうなものは、これを添付書類の方に落しまして、その他整備計畫の記載事項につきまして、會社の稱號でありますとか、資本金でありますとかいうふうな細かい點を補足をいたしたという點でございます。これ亦極めて技術的の問題でございます。
 次の頁の第三の問題はこれも商法等の改正で、法律技術的のことでございますが、例えば特別經理會社が新勘定の資産の全部又は一部を出資いたします場合には、出資を受ける方の會社は新勘定の債務を承繼しなければならないということになつているのでありまして、例えば或會社が一億圓の資産を第二會社に讓渡して、それと一緒に三千萬圓の借金も第二會社に讓渡したという場合におきましては、七千萬圓というものを商法の規定における現物出資という觀念にいたしまして、後三千萬圓の債務と見合う分は無償讓渡であるという法律觀念になつておりますので、一億圓だけいろいろな資産を移しまして、三千萬圓債務を承繼いたしました場合には、七千萬圓を現物出資、後の債務と見合う分は無償讓渡であるという法律觀念でありますので、それに基く規定を置きましたわけであります。これは極めて法律的のことであります。
 第四番目と五番目は多少實質的の意味があるのでありますが、從來第四番目は整備計畫會社が整備計畫をいたします際には、その内容につきまして、利害關係人から反對意見の開陳がありました時には、特別の管理人はその意見を附けて出さなければいけない。それから第五にございますのは、從來できました整備計畫に對しまして異議を申立てることができますのは、株主と債權者だけになつておりましたのを利害關係人に改めたという點でありますが、これはいずれも從業員等が、從來は整備計畫を出します際に反對意見をつけるというふうなこともできませんでしたが、その點を意見を述べることができるようにし、且整備計畫におきまして、これに對する申立も、從業員も利害關係人としてできるというふうにいたしたものであります。
 第六番目は、これも極く簡單なことでございますが、從來は整備計畫の認可に際しまして、異議の申立のあつた事項に關してのみ、且その範圍においてのみ、主務大臣が變更して決定することができたのでありますが、今囘は主務大臣が職權を以て變更又は追加認可をすることができるようにいたし、且そういうふうな場合には、異議の申立の途を開いておるという點であります。
 第七番目は、これも非常にごたごたしておりますが、極めて技術的のことでございまして、整備計畫の提出がない場合、その整備計畫が不認可になりました場合には、主務大臣は、その會社に對して期限を指定して、何時までに整備計畫を出してくれということを何度でも繰り返して言える、そうしてどうしてもきかない場合には、會社に對して解散を命ずることができる。それから新舊勘定の合併の申請につきましても、何度でも出してくれ。出さないような場合には、出してくれということを督促いたしまして、若しどうしても出さない場合には、解散を命ずることができるというふうな規定に統一をいたしましたわけであります。そうしてこれも技術的でありますが、新舊勘定合併の時期も、いろいろまちまちになつておりましたのを整理いたしまして、いずれも認可を受れた日、又解散を命ぜられた日に、新舊勘定を合併するというふいにいたしたわけであります。
 それから第八番目でございますが、これは整備計畫におきまして、例えば千萬圓に賣れるというような豫定で出しておきました資産が、後で千五百萬圓に賣れたというふうな場合におきましては、五百萬圓だれは豫定より高く賣れたわけでありまして、それは現在の規定におきましては、豫定より高く賣れましたような利益金は、假勘定として整理をいたしておきまして、そうして先ずその債權を切られた、詰り例えば銀行からの借金を打切つた、三割打切つたというような場合におきましては、その打切られた額に應じまして、假勘定の中の利益を債權者に割り戻すことになつております。割り戻して尚餘りがありますと、それは、會社の利益として積立てて置くことになつておつたのでありますが、それを今囘は債權者に戻して尚餘りがありば、減資等によつて損失を受けました株主に對しても割り戻しをするようにしたという點でございます。
 第九番目は、これは實質の規定でございますが、九番と十番におきまして、例えば十番について申上げますと、舊債權の條件の變更ということを整備計畫に書いて出しますと、その條件の變更は第三者をも、又債權者をも拘束するということになつたわけであります。例えば一千萬圓の七分の利子で借りておつたのを、債務の整理のたるに三分にするというような整備計畫を出しますと、債權者はそれが認可になりますと、債權者は拘束されるということになりましたわけであります。
 第十一番目は、これも實質的の規定でございますが、非常にごたごた書いてありますけれども、要するに例えば一億圓の或會社が三千萬圓の財産を移しまして、三千萬圓の會社を、第二會社を建てたといたします。そういうふうな場合には、一時一億圓の會社が、三千萬圓の會社の全株を取得しておるわけであります。一人株主になつておるわけでありますが、その第二會社に株式をうまく捌かせるために、親會社の方の一億圓の會社が三千萬圓減資いたしまして、その減資益で株主に第二會社の株を割當てる。つまり減資をして株主に第二會社の株を割當ててしまつて、第二會社の株式の急速な圓滑な處分の途を開いたというのが趣旨でございます。これは解散する場合におきましても殘餘財産を株で分配する第二會社の株で分配するというふうなこともできるようにいたしましたわけであります。
 第十二番目は、これも實質的の規定でございますが、御存じのように、獨占禁止法の規定によりまして、會社というものは株式を持てない。持つておるものは賣ならければならないということに現在なつておりますのですが、例えば非常に内容の良い會社の株を或他の會社が持つておつた。その内容の良い會社が今度の經理基準等に基きまして増資をいたします場合には、普通ならば、皆株主に引受權が生じまして、株主がその株を、取得することができるわけであります。然るに株主の中に、會社である株主等がありますと、それは獨占禁止法の趣旨から言つて、それが取得するのは望ましくないということでありまするので、それじや引受けさせないかというと、含みのある會社の株を引受けないということは、その株主たる會社に非常に損失を及ぼすことになりまするので、從つてそういうふうな場合には、新株發行の際のプレミアムの交付を株主たる會社は請求することができる。それから新株を引受ける權利を他に讓渡して、そうして含み利益の享受をさせる。こういうのが趣旨でございます。
 それから十三は、これは簡單な規定でございますが、要するに工場財團等を設けます場合には、土地、建物以外に對するいろいろの機械は一括表示をすることが一年間はできるということにいたしたものであります。
 十四番も簡單なものでありますが、從來商法によりますと、役員の選任、解任、清算人の選任、解任等はそれぞれ株主總會、その他の手續が要つたのでありますが、整備計畫に名前を書けば、それでいいということにいたしたのであります。
 十五番は、これはずつと書いてありますのは、第二會社の設立の際に、職員の退職金をどういうふうに取扱うかということでございます。原則は、ここの十五の(一)にございますよいに、整備計畫によりまして第二會社を建てます場合には、そこに引繼がれて、大部分の職員が引繼がれて參るわけでありまして、その引繼がれて行きます場合には、退職と見ない。從つて、退職金は出さない。つまり親會社から第二會社に移りました場合には退職金は出さない。併しながら二番目にございますように、從來の在職期間は今後退職いたします場合の在職年數に繰入れて通算して考える。そうしてこの新會社に引繼がれました場合の退職金の財源といたしまして、財源の一部といたしまして或程度(三)にございますように、積立金等を第二會社に持つて行くということにいたしたわけであります。そしてその第二會社に退職金の目當として持つて行きました積立金等は、退職金の支拂の目的以外には使えない。尚その引繼ぎますにつきましては、税法上の關係でそれは益金と見ない。こういうことが十五にあるわけであります。この勞務對策と言いますか、第二會社設立の際の職員の退職金の基準につきましては、閣議におきまして昨年も決定いたし、最近におきましても勞務對策として今のような方法が適當であるということを安定本部、それから勞働省等におきまして考えまして決定いたしました内容をこの法律に盛り込みましたわけであります。第十六はこれもつまらない規定でございますが、舊債權の履行としまして、舊債權を社債に振替えますような場合におきましては、御承知のように商法で社債は拂込資金の額を超えて社債が出せないということになつておりますのを、その制限を考えないでよろしいということにいたした規定でございます。
 それから十七番はこれは非常につまらない規定でございまして、百萬圓以下の會社、評價益を出さないような會社は、法律上整備計畫は出さないで、新舊勘定を合併していいということになつておりますが、そういうような會社が減資をいたします場合にも、株主總會の決議は要らないということにいたしたのであります。
 十八番は、この整備計畫の認可を受けました特別經理株式會社は整備計畫の實施状況を定期的に主務大臣に報告をして貰うということにいたしました。從來は整備計畫完了報告というものだけしかなかつたのを時々實行状況を報告して頂くことにいたしたのであります。
 十九番は、これはおのおのの特別經理株式會社には、御承知にような特別管理人というのがこの會社側から二人、債權者側から二人出ておりますわけでありますが、それらの特別管理人は整備計畫の立案に至りますまでは、いろいろの權限は持つておるのでありますが、實行につきしましては、何も權限がございませんのでしたのを、舊債權者の利益に關係する事項に關しましては、必要な物件を檢査いたしましたり、報告を取ることができるようにいたしましたわけであります。そうして、特別管理人の整備計畫實行の際における權限の強化をいたしたわけであります。
 二十番は、これは私的獨占の禁止及び公正取引の確保に關するいわゆる獨占禁止法の規定におきまして、公正取引委員會の認可を受ける事項がございますが、それらにつきましては、この委員會の意見を求めなければならん。それはまあ當然のごとでございますが、そういうような規定を置いたわけでございます。これが企業再建整備法の改正でございます。
 第二に會社經理應急措置法の改正というのがございます。これは又澤山書いてございますが、要するに擔保權の効力に關する問題でございまして、非常にごたごたしておりますが、要するに特別經理會社におきまして、新舊勘定を分けまして、從來の資産を生産に必要なものは新勘定に移しまして、生産に必要でないものを舊勘定に殘しておいて、特別經理會社というものに整理をいたすのでありますが、生産に必要なる設備等を新勘定に移しますと新勘上に移した瞬間に從來擔保權がついておりました場合には、擔保が消えてなくなるということにいたして現在はあるわけであります。そうして整備計畫によりまして、その整備がしつかりつきまして、もう一度新舊勘定を合併いたしますと、擔保權が復活をするということになつております。但し、二つの場合においては、一遍決めた擔保權は復活をしない。その一つは新勘定に移つてから又新らしい擔保が設定せられた場合、もう一つは新勘定に移つた後に、第二會社等にその設備等を渡してしまつたような場合においては、擔保が復活しない。併しながらその復活しない代りに、擔保權者の債權額に相當する金額を供託しなければならんということに現行法が相成つておるのであります。それを多少修正いたしましてと申しますのは、債權者の債權額に相當するだけの金額を供託しなければならないという規定は實際上動きませんので、この規定を發めることに關連いたしまして、できるだけ擔保權は、一應消えた擔保權も復活をする。例えば新勘定に移した後に新しい擔保權が設定されましても、新舊勘定が合併したときには、元の擔保權を復活する。併しその復活の順位は新舊勘定併合のときに復活したものといたしまして、つまり第二順位になつて復活をする。こういうことにいたしたわけであります。それから供託の規定を取りましたので、その代り先取特權、他のものに先きだつて權利を行使し得る先取特權を作ることにいたしまして、保護をいたそう、こういうことであります。非常に技術的で分りにくいと思いますが、要するに新勘定に設備を移しますと、今まで附いていた擔保が消える。新舊勘定を合併いたしますと復活いたしますが、復活しない場合は二つ程ありましたのを、新勘定に移しまして後に擔保が設定されても復活をするけれども、第二順位となつて復活するというのが大體の考え方でございます。
 それから第三の有價証券の處分の調整等に關する法律の改正でございますが、これは御存じの通りに昨年の暮に御制定を願いました法律でありまして、現在財閥解體の關係で持株會社整理委員會が持つておる株式とか、或いは財産税で入つて參りました株式、閉鎖機關の處理のために整備をいたします株式等が非常に多額に止りまするので、それらの株式を順序なく滅茶々々に處理いたしますと、混亂が參りまするので、それらの株式、有價證券の處分を調整いたしますためにできました法律でありまして、この法律の施行には、證券處理調整協議會というものができまして、現在當つておるわけであります。その規定を二つ改正いたしまして、その第一點は先程申上げましたように、獨占禁止法との關係で株主になることができないものに對しまして、増資新株の引受權を他に讓渡して含み益を亭受させるということをちよつと申しましたが、その讓渡を證券處理調整協議會、これは證券の處理についての專門的機關でありますので、それに頼むことができるという規定を一つ作りましたのであります。第二は證券處理調整協議會では、只今申しましたように株の民主的な配分をいたしておるのでありますが、それの處理に必要な場合には、その株を發行しておる會社の經理業務の内容等を審査することができるということを法律的に規定をいたしたわけでございます。
 これで、企業再建整備法等の一部を改正する法律案の要旨は只今申上げたような點でありますが、もう一點は、企業先建整備法の一部を改正する法律案は、石炭國管法との關係で認可、許可の規定を調整いたしたというだけの法令でございます。甚だ技術的のことで、御説明も不十分かと思いますが、これで一應説明を終ります。
#24
○委員長(黒田英雄君) 本日はもう十二時でありますからして、次囘に御質疑をお願いいたしたいと思います。明日は午前十時から開會いたします。今日はこれにて散會いたします。
   午後零時一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           下條 恭兵君
           森下 政一君
           西川甚五郎君
           山田 佐一君
           木内 四郎君
          尾形六郎兵衞君
           深川タマヱ君
           星   一君
           赤澤 與仁君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           高橋龍太郎君
           川上  嘉君
  政府委員
   大藏事務官
   (理財局長)  伊原  隆君
ソース: 国立国会図書館
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