くにさくロゴ
1947/12/03 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第46号
姉妹サイト
 
1947/12/03 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第46号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第46号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○物價引下運動促進に関する陳情(第
 九号)
○製塩事業保持対策樹立に関する陳情
 (第十九号)
○織物の價格改訂に関する陳情(第二
 十八号)
○少額貯金及び各種團体預金封鎖解除
 に関する陳情(第五十二号)
○インフレ防止に関する陳情(第七十
 一号)
○電氣税復活反対に関する請願(第四
 十三号)
○会計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○低物價政策上官営事業料金の値上げ
 反対に関する陳情(第百九十号)
○連合軍兵舎並びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に関する陳情
 (第二百二十一号)
○賠償税の新設に関する請願(第百十
 八号)
○中古衣類の公定價格を廃止すること
 に関する請願(第百三十八号)
○企業再建整備法並びにこれに伴う諸
 施策に関する請願(第百四十号)
○中古衣類の公定價格制度を廃止する
 ことに関する陳情(第二百三十三
 号)
○会計檢査人法制定に関する請願(第
 二百二号)
○非戰災者特別税に関する陳情(第三
 百三十一号)
○政令第七十四号中憲法違反の條項に
 関する請願(第二百五十七号)
○自給製塩制度存続に関する請願(第
 二百九十一号)
○戰死者遺族を非戰災者特別税課税外
 とすることに関する陳情(第三百八
 十一号)
○庶民銀行設立促進に関する陳情(第
 三百九十一号)
○通貨発行審議会法案(内閣送付)
○経済力集中排除法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○物品税免税点の引上げ等に関する請
 願(第三百二十八号)
○今次日立鉱山地区の水害復旧特別融
 資等に関する陳情(第四百十二号)
○金属鉱山事業を経済力集中排除法案
 中より除外することに関する陳情
 (第四百十五号)
○戰死者遺族と非戰災者特別税の課税
 外とすることに関する陳情(第四百
 十八号)
○企業整備に関する陳情(第四百十九
 号)
○自給製塩制度存続に関する陳情(第
 四百二十九号)
○旧軍用施設並びに敷地の無償交付に
 関する請願(第三百五十一号)
○生業資金貸付に関する請願(第三百
 六十二号)
○庶民金融機構の確立に関する請願
 (第三百七十二号)
○木材業者の水害復旧津に対する融次
 並びに國庫補助に関する請願(第三
 百八十号)
○天日製塩実施に関する陳情(第四百
 六十二号)
○経済力集中排除法案に関する陳情
 (第四百八十一号)
○自給製塩制度存続に関する陳情(第
 四百九十二号)
○企業再建整備法の改正に関する陳情
 (第五百六号)
○物品税免税点の引上げ等に関する陳
 情(第五百十三号)
○企業再建整備法等の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○物納せる耕地の公租公課に関する請
 願(第四百六十八号)
○昭和十四年法律第三十九号災害被害
 者に対する租税の減免、徴收猶予等
 に関する法律を改正する法律案(内
 閣送付)
○印紙等模造取締法案(内閣送付)
○特株会社整理委員会令の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○接收家屋の地租家屋税等に関する請
 願(第五百八号)
○経済力集中排除法案より電氣事業を
 除外することに関する請願(第五百
 三十六号)
○政府に対する不正手段による支拂請
 求の防止に関する法律案(内閣送
 付)
○財政法第三條の規定の特例に関する
 法律案(内閣送付)
○竹材加工業に関する陳情(第五百八
 十五号)
○北海道に在動する政府職員に対する
 越冬燃料購入費補給のための一時手
 当の支給に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○財閥同族支配力排除法案(内閣送
 付)
○食糧管理特別会計法等の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
○関税法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○食糧の輸入税を免除する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○慈善事業團体のため臨時資金調整法
 及び相続税法等を改正することに関
する請願(第五百四十一号)
○戰死者遺族を非戰災者特別税課税外
 とすることに関する陳情(第五百九
 十四号)
○食糧管理特別会計が農業災害補償法
 により昭和二十二年度において負担
 する水稻共済に係る共済掛金の負担
 金の財源に充てるための一般会計か
 らの繰入金に関する法律案(内閣送
 付)
○塩業対策の確立に関する請願(第六
 百二十六号)
○接收建物に対する非戰災家屋税に関
 する陳情(第六百十一号)
○旧軍用施設拂下げ價格に関する陳情
 (第六百十五号)
○会社利益配当等臨時措置法案(内閣
 送付)
○財務局及び税務署に在勤する政府職
 員に対する税務特別手当の支給に関
 する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十二月三日(水曜日)
   午前十一時十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○北海道に在勤する政府職員に対する
 越冬燃料購入費補給のための一時手
 当の支給に関する法律案
○関税法の一部を改正する法律案
○食糧の輸入税を免除する法律案
○請願及び陳情に関する小委員長報告
○財政法第三條の規定の特例に関する
 法律案
○食糧管理特別会計が農業災害補償法
 により昭和二十二年度において負担
 する水稻共済に係る共済掛金の負担
 金の財源に充てるための一般会計か
 らの繰入金に関する法律案
○食糧管理特別会計法等の一部を改正
 する法律案
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。本日はまず北海道に在勤する政府職員に対する越冬燃料購入費補給のための一時手当の支給に関する法律案、これを議題にいたしまして審議をいたしたいと思いますが昨日で御質問もほぼ盡きたように思いますが……。
#3
○深川タマヱ君 私ちよつと質問したいのですが……。
#4
○委員長(黒田英雄君) ではまだ政府委員が参りませんので、これは後にしまして、関税法の一部を改正する法律案並びに食糧の輸入税を免除する法律案を御審議願いたいと存じますが、これにつきまして、御質問がございますならばお願いいたしたいと思います。
#5
○深川タマヱ君 終戰後今日まで日本の食事情はこんなに困難な事情にありますのに、食物に輸入税をおかけになつていたのでございますか。
#6
○政府委員(前尾繁三郎君) 從來から、昨年から免税しておるわけです。それは食糧管理法の勅令によつてやつておつたのですから、こういうことを勅令でなく、政令でやるということは適当でないという意味で、今度法律に直してやつたわけであります。こういう意味であります。
#7
○深川タマヱ君 お茶等を輸入しているようでありますけれども、それはどういう御事情になつておるのですか。日本にはお茶は相当あるように思いますけれども……。
#8
○政府委員(前尾繁三郎君) これはいわゆる放出物資になつておりますものを全部掲げたのでございます。お茶は放出物資にそう沢山はないのですが、兎に角高級な罐詰になつておるようなお茶というようなものが只今の放出物資として出されますので、一應ここに網羅されているのであります。
#9
○深川タマヱ君 お魚とか貝類を輸入しているようでありますけれども、これは輸入いたさなければ他に方法はないのでございましようか。
#10
○政府委員(前尾繁三郎君) ここらにある贅沢なものは、すべて罐詰であります。罐詰が放出されるものですから殊に主食代替で放出されるものを皆免除しているわけであります。
#11
○深川タマヱ君 今から何年くらいいたしましたならば日本の農業生産力が復旧いたし、それから工業生産力が復旧いたし、海外の農業生産力も大体復旧いたし、それからもう一つは日本を取巻いている諸國の生活程度と、日本のそれとの均衡、こういうものと見較べなさいまして、日本の食事情が戰前の状態に還えるとお考えになりますか。
#12
○政府委員(前尾繁三郎君) 私としてお答えするだけの能力はないのでありますが、いずれにいたしましても、日本が直ちにこの数年間の中に自給できるというわけには参らんと思います。ただそれが外の物資を輸出するなり、見返り物資を出しまして、そうして或る程度のバランスがとれるということになつて参りますと、場合によつて高級な食料などに輸出税をかけなければならんというような事態になつて來ると思つておりますので、取敢えずこの法律は一年間ということにいたしておりまして、その状勢に應じてこれを延長するなり、或いはその中の内容を変えるなりいたすことにいたしておるわけであります。
#13
○木村禧八郎君 一点だけ伺いたい。この関税法の一部を改正する法律案とは直接の関聯はないが、関税という字に関聯して居るのでお伺いしたいが、今後講和條約後における関税の問題、これは今から直ぐ予測することは困難ですが、どういうふうにやりますか。世界のいろいろな通商條約、その他最近における通商條約の傾向とか、そういうものと睨み合せて、その関税政策なり、関税というものはどういうふうになつておるか、御研究であろうと思いますが、その点お伺いしたい。
#14
○政府委員(前尾繁三郎君) 現在の貿易は管理貿易でありまして、特殊な状態に置かれておることが一つ。それからもう一つは爲替というものが全く常態のものでありませんし、又爲替相場というものがございません。從つて今直ちに関税をどういうふうにして行くか、或いは具体的に現在あります関税法を直すというようなわけには参りません。と申しまして、関税制度を全然廃止して、すべて自由貿易をやるかということになりますと、ただ我が國だけがそういうような政策を採り得るかということについては相当疑問があると思います。で只今申上げられますのは、御承知のようにいわゆる國際貿易憲章というのが、最近において世界聯合に属して居る意味で、いろいろ討議されて居ります。その國際貿易憲章に我々としてはマツチして、それに適合した関税制度にする。で、その國際貿易憲章の中では関税は引下げるという方向に皆強調しておられるようであります。低関税、関税引下という方向に我々も努力しながらその制度にマツチして、そうしてお互いに諸外國との國交を結ぶという方向で行きたい、行かざるを得ないというふうに考えておるのでありますが、具体的にはまだ國際貿易憲章自体の具体的な内容が決定いたしておりません。我々としましてはそういうようないろいろな状勢を研究しながら、又現在の爲替関係のそういう見透しなり、又それが爲替に対する見透しが附きませんでも、とにかく世界聯合の國と同調するという意味で何らかの関税改正は遠からずやらなくちやならんというふうには考えておりますが、まだ具体的にどういうふうにするかというところまでは進んでいないのであります。又関係方面との話もいろいろやつてはおりますが、ただ方針として只今申上げましたような方針でいろいろ話はしておりますが、具体的には何ら今のところ触れていないわけであります。
#15
○木村禧八郎君 ちよつと速記を止めて下さい。
#16
○委員長(黒田英雄君) それでは速記を止めて。
#17
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて。他に御質疑はありませんか。御質問がおありでなければ質疑終了として御異議ございませんか。
#18
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは関税法の一部を改正する法律案と並びに食糧の輸入税を免除する法律案、この二案を一括して討論に移りたいと思います。御意見のおありのお方はお述べを願いたいと思います……別に御発言もないようでありまするから、直ちに採決に入りまして御異議ございませんか。
#19
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。両案を一括して採決をいたします。両案に賛成のお方は御擧手を願います。
#20
○委員長(黒田英雄君) 全会一致と認めます。よつて両案は全会一致可決せられました。
 次に北海道の在勤する政府職員に対する越冬燃料購入費補給のための一時手当の支給に関する法律案、これを審議いたしたいと思います。
#21
○深川タマヱ君 北海道の暖房装置はどういうふうになつておるかよく存じませんけれども、映画などで見ますとストーブのところもあるようでありますけれども、囲炉裏のところも多いのであります。若し囲炉裏でしておるといたしますと、暖房と同時に家庭の食物の調理が一時にできておると存じます。北海道より他の地方におきましては、今日家庭の食物の調理のためには相当の燃料代を支拂つておりますので北海道の政府職員に、家庭の食物の燃料代まで政府は支辨いたすとしますというと、他の地方の公務員との均衡の点がどんな具合になつておるかお尋ねいたします。ことが一つと、もう一つは日本の経済復興にとりまして、石炭は正に血液であると存じます。それ故に石炭を使用いたしておる方面では、何処でもできるだけ最小の石炭で、できるだけ最大の効果を現わすように工夫いたさなければならないと存じますが、私が聽いておる限りでは、世界の暖房裝置で一番朝鮮のオンドルが一番少ない材料で目的を果しておるというふうに聽いておりますので、將來北海道の暖房裝置について改良の余地がないか、そういうこともやはり工夫しなければならないことかと存じます。それからもう一つは北海道の民間の会社は暖房用の石炭代を支拂つておるのかどうか、やはり当然支拂わなければ勤労者の人は生活はできんと存じますがそういたしますと北海道の工業生産品は、それに関する限り、コストは高くなる筈だと存じます。それから商店におきましても、通勤の店員に支拂いますために、やはり卸賣値段、小賣値段が他の地方よりは高くならなければならない筈だと存じます。それから考えまして、北海道の生産品は、同じ種類のものでありましたら、他の地方よりは公定値段をそれだけ高くするようにお見積りになつておりますかどうか、それをお尋ね申上げます。
#22
○政府委員(今井一男君) 私からお答え申上げられる問題と、そうでない問題とございますようでございますが、一應存じております限りお答え申上げます。
 北海道の石炭の從來の消費実績は、大体一戸三・五トンでございます。これは平時におきましてまだカロリー量の高い六千級の石炭を使いました場合におきまして、三・五トンが暖房用だけに使われた過去の実績でございまして、炊事用のものは全部含んでおりません。のみならず外に只今御質問にございましたように、薪ストーブなり、或いは囲炉裏なり、或いは木炭なんというものを利用いたしております。その上に石炭を三・五トン使つて参つたのが從來の実績でございます。併しその後御承知の通り石炭のカロリーは相当低下いたしました。從いましてその割から申しますと、まあ從來の見積り考え方で進めば五トンくらいの石炭が欲しいというようなことにも相成るのでありますが、御承知のような石炭事情から、政府では二・二トン以上は配給しないという建前を採つております。今囘の石炭手当も二・二トンが基礎になつて算出されておりますので、勿論生産がはかばかしく行かない場合は、これも削られる場合も考えられ得るのでありますが、併しながらその場合はやはりその他のものを配給いたしませんから、実費は高くなりますから何らか見てやらなければならない、かように考えまして、政府の当初の配給計画の数字を基礎にいたしまして算出しましたものでありまして、それも全額は見ないで、端数は切捨てるというような含みでやつております。從いましてこの石炭手当というものは他の地方の官公署のものには直接の差別待遇ということには相成らんと考えます。又昨年もこういつた意味合から四百五十円を世帶主に対しまして支給いたしておるのであります。それから民間の方の例を見ますると、概ね六千円乃至一万円程度のものを支給しておるのが通例に相成つております。從いまして御指摘のように、その関係から北海道のコストが高くなりはしないかということは、一應御尤もでございますが、又日用雜貨品等につきましては、一般的に北海道は從來の自由経済の時代におきましても、物價は比較的高うございました。從いまして現在でもそういつた特殊な瘤がつきますだけに、コストは或る程度高くなることは考えられるのでありますが、併しながら北海道には外に、食糧の自由價格が、米を除けますと、例えば馬鈴薯でありますとか、澱粉でありますとか、牛乳でありますとかいつたようなものが比較的安うございますので、全体つつくるめますと、非常に全生産物のコストも、無論響くものもございましようが、達観いたしますると、北海道に特別の價格を認めなければ工合が惡いというところまでの影響はないように無論この問題は私共の所管ではございませんが、私共の感じといたしましてはさように感じております。
#23
○委員長(黒田英雄君) 他に御質問はございませんでしようか。御発言もないようですから御質疑は終了したものといたして御異議ございませんか。
#24
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは本案の討論に移ります。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います。別に御発言もないようでありますから、直ちに採決に入りまして、御異議ございませんか。
#25
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは北海道に在勤する政府職員に対する越冬燃料購入費補給のための一時手当の支給に関する法律案、これについて御賛成の方の御挙手を願います。
#26
○委員長(黒田英雄君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。御賛成の方の御署名を、先程の二案と共にお願ひを申上げたいと思います。尚本会議におきまする委員長の口頭報告の内容は、多数意見者の承認を得なければならないことになつておりますが、これは委員長におきまして、本法案の内容及び本委員会におきまする質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することにいたして御承認を願うことに御異議ございませんか。
#27
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
#28
○委員長(黒田英雄君) それではこの場合、請願、陳情に関しまする小委員会の経過及び結果を、小委員長から御報告を願いたいと思います。
#29
○伊藤保平君 本委員会に配付されました請願及び陳情に関しまする小委員会の経過及び結果を御報告申上げます。
 先ず議院の会議に付するを要するものといたしまして採択いたしました分から申上げます。
 一、請願第二百二号、会計檢査人法制定に関する請願、請願者大阪市北区日本計理檢査協会理事長木村禎橘、紹介議員高瀬荘太郎君、松野喜内君。
 計理士法は昭和二年実施後二十年を経まして、その間、税務代理士法の制定があり、計理士数は二万を超えております。同法は無きに等しい状態となつておりますので、むしろこれを廃止いたしまして、檢査計理士法案等のごとき國際的水準による会計檢査人法を制定することの必要があるとの趣旨で請願されたものであります。これは会議に付するを要すると認めたのであります。
 二は、請願第二百九十一号、自給製塩制度存続に関する請願、請願者水戸市茨城縣廰内大内竹之助外二千四百九十五名、紹介議員柴田政次君。
 陳情第十九号製塩事業保持対策樹立に関する陳情、陳情者全國專業製塩業者岡山大会。
 陳情第四百二十九号自給製塩制度存続に関する陳情、陳情者茨城縣知事友末洋治。
 陳情第四百六十二号天日製塩実施に関する陳情、陳情者廣島縣豊田郡南生口村山本善之助。
 陳情第四百九十二号自給製塩制度存続に関する陳情、陳情者千葉縣自給製塩協会会長秋山盛一。
 右の中、請願第二百九十一号、陳情第四百二十九号、第四百九十二号は、いずれも同一趣旨でありまして、終戰前後の塩の輸入困難な時期に、政府の奬励により発達した自給製塩制度が、本年七月閣議決定によりまして、本制度の廃止を決定せられ、補助金は打切られ、石炭、電氣の供給は杜絶しております。現在の輸入状況は、尚不安定で、國際陳情、船腹不足、外貨入手等に左右せられ、國内生産もはかばかしくないのであります。而も自給製塩の生産は、事業製塩よりも多い状態であり、電力石炭の供給が不足でも、鋸屑とかその他の代用燃料を使用しておりますので、本制度の存続は適当な措置を考慮せられたいとの趣旨であります。政府においても早急にこれが廃止を考えていないとの答弁がありましたが、陳情第十九号及び天日製塩に関する陳情第四百六十二号、天日製塩については政府でも実地調査の上研究しているということであります。これらと併せまして、我が國の製塩制度全般について確固たる対策を樹立するよう内閣に要望することに決したのであります。
 三、請願第三百二十八号、物品税免税点の引上等に関する請願、請願者福島縣若松市若松商工会議所会頭林平藏紹介議員橋本萬右衞門君。
 陳情第五百十三号、右同。陳情者右同。
 原料難を始め運賃労賃の大幅値上げにより、相当高額に販賣しなければ收支の償わん状態にある漆器の実費價格に対する物品税五割課税は非常な過重なもので、若松市内漆器事業者一千五百余戸の生計は危機に瀕しておるから免税点を三百円程度に引上げると共に税率を二割に引下げられたいとの趣旨でありまして、政府も免税点引上げは考慮しておるとの趣きでありますからこれを内閣に送付することにいたしました。
 四、請願第三百六十二号、生業資金貸付に関する請願、請願者東京都築地本願寺内阿部勇外二名、紹介議員矢野酉雄君、岡元義人君。
 生業資金の貸付は資金難のため昨年末以來、殆んど全國的に申込の受付を中止いたしております。八月末現在で申込の六十一%が貸付けられておるに過ぎないのであります。且つ目標額が二十一、二十二年度合計十六億六千万円で、対象人員は三十三万乃至五十五万名であるのでありますが、引揚者はすでに百二十万世帶あり、その六、七割が需要者である。需要者五十一万世帶、一口五千円ということを以て計算いたしますれば、二十五億円を要するのであります。よつて本年度貸付目標額六億六千万円の緊急放出、未借入者に対し暫定的に二十五億円の追加放出、政府はこの追加放出につきましては原則的に了解を與えておるということであります。一口の額を五千円の三倍程度、即ち一万五千円に引上げを要望するのであります。これも可といたしまして、内閣に送付することを要するもと認めたのであります。
 五、請願第三百七十二号、庶民金融機構の確立に関する請願、請願者東京都築地本願寺内阿部勇外二名、紹介議員千田正君。
 請情第三百九十一号、庶民銀行設立促進に関する陳情、陳情者山口縣廳内山口縣厚生会長岡崎茂樹。
 右二件は同一の趣旨でありまして、資本金十億円、金額政府出資の特別法人たる庶民中央銀行を設立し、市街地信用組合、無盡会社、質屋はその下部機関とし、経営の民主化を図るため運営委員会を設け、預金貸付、有價証券引受、債券発行等を行い、引揚者、復員者、中小業者に対し生業資金を供給し、中小業振興を行われたいとの趣旨であります。これも内閣に送付することを要するものと認めたのであります。
 六、請願第四百六十八号、物納せる耕地の公租公課に関する請願、請願者新潟縣西蒲原郡吉田町今井洞流外十六名、紹介議員北村一男君。
 財産税のため所有耕地を物納した者に対し登記未了のため公租公課を課せられておりまするが、これら税金の納入は全く困難であり、仮りに小作料を徴收したとしても、現在の公租公課の昂騰には堪えられないから、納税義務が完遂できるまで小作料、米價の引上げ等につき考慮ありたいとの趣旨でありまして、これも内閣に送付することを要するものと認めたのであります。
 七、請願第百三十八号、中古衣類の公定價格を廃止することに関する請願請願者東京都千代田区神田松下町十九新谷要藏、紹介議員大野幸一君。
 陳情第二百三十三号、右同、陳情者右同であります。
 中古衣類に対する現行公定價格制度は、供給者たる筍生活者が苦しみ、却つて業者が闇値で儲けておる。又中古衣類の品質上公定價格の制度は不可能で、マル公が地区別に違うために、高價な地域の方へ偏在して流れて行く等の欠陷があるので、これを廃止されたいという趣旨であります。これも内閣に送付を要するものと認めたのであります。
 八、請願第百四十号、企業再建整備法並びにこれに伴う諸施策に関する請願、請願者東京都港区三田四國町日本電氣内鈴木一郎、紹介議員佐々木良作君。
 陳情第四百十九号、企業整備に関する陳情、陳情者東京都中央区月島十二の六野口祥一。
 陳情第五百六号、企業再建整備法の改正に関する陳情、陳情者全関西地方電氣工業労働組合岸本初二。
 平和的民主的経済体制を動り上げるための企業整備諸施策及び企業再建整備法は、その制定の趣旨に反し、闇とインフレによる生産の停滞、実質賃金の切り下げ、設備資材の隱退藏、中小企業の圧迫となり、國民生活は破壊され、労働者は働こうとして働けず、経営は正当な生産を以て成り立たない状況にあるから、全人民の生活安定と完全就業、あらゆる生産施設と資材の全面的活用により経済復興を実現せられたいとの趣旨であつて、これを内閣に送付し、同法制定の精神に副うよう要望することに決しました。
 九、陳情第九号、物價引下げ運動促進に関する陳情、陳情者姫路商工会議所会頭斎木亀治郎外四名。
 物價対策として統制を最小限度の主要物資に止め、緊要な生産に対し資材及び資金を確保し、行政の能率を高め経費を節減し、官営事業の値下げを断行せられたいとの趣旨であります。これも内閣に送付を要するものと認めたのであります。
 十、請願第五百四十一号、慈善事業團体のため臨時資金調整法及び相続税法を改正することに関する請願、請願者東京都千代田区三年町日本社会事業協会長中川望、紹介議員中平常太郎君。
 私設社会事業團体は、戰前の六千七百あまりから、戰後三千五十に激減し、戰災により六損害を受け、國庫補助も受れられないことになつたので、窮状打開のため社会事業共同募金中央委員会を設け、各府縣に地方委員会が発足しておるが、本募金運動のため委員会が免税興業を主催でき、又富くじの発行をなすことができ、個人、法人の本委員会に寄附する際、免税できるよう関係法を改正されたいとの趣旨であります。これも内閣に送付を要するものと認めたのであります。
 十一、陳情第五百八十五号、竹材加工業に関する陳情、陳情者島根縣松江市東朝日町二百八十高木貞市。
 竹材は國内特有の資源であつて無盡藏であり、木材の不足を補う等の長所があつて建築資材として重要を加えておりますが、すでに陳情者の工場において、竹材による天井板、壁板、屋根瓦、竹骨コンクリート板等を製造しておるが、官廳の机上主義によつて竹材工業は金融面で丙の部となつておるので融資が認められぬ状態であるので、竹工業の重要性を考慮の上、融資を認められたいという趣旨であります。これも内閣に送付を要するものと認めたのであります。
 以上が議院の会議に附するを要すると決定した分であります。
 次に議院の会確に附するを要しないものと認めたものを御報告申上げます。
 一、請願第百十八号、賠償税の新設に関する請願、請願者東京都杉並区和田本町千八十一倉持高之進、紹介議員櫻内辰郎君。
 請願者は戰時中、國防献金月額五円づつを行い、終戰後は賠償の費用に充てるため月額十円づつ献金を行なつておるが、日本國民八千万が毎月一円づつ献金を行えば、年額約十億円となり連合國もこの誠意を認めれば賠償を軽減するであろうから、かかる賠償税を新設されたいとの請願でありますが、こういう新税は人頭税であり、大衆課税であり、現在の租税負担の重圧に鑑みまして、これを会議に附するを要しないものと認めたのであります。
 二、陳情第二十八号、織物の價格改訂に関する陳情、陳情者東京都八王子市明神町百四十二東京都絹人絹織物工業協同組合理事長八木岡英一外二千八百十名。
 現在の織物の生産者販賣價格は、昨年八月二十一日に決定されたもので、コストが五、六倍に昂騰したおる今日生産を行うことはできないから適正な價格に改められたいとの陳情でありますが、これは六月二十四日に受理したのでありますが、その後本年七月新物價本系により、織物價格も概ね五、六倍に引上げられておるますので、その理由も一應消減いたしておると認められますので、会議に附するを要しないものと認めたのであります。
 三、陳情第三百三十一号、非戰災者特別税に関する陳情、陳情者京都商工会議所会頭中野種一郎。
 陳情第三百八十一号、戰死者遺族を非戰災者特別税課税外とすることに関する陳情、陳情者京都市中京区中川源一郎。
 陳情第四百十八号、右同、陳情者松江市松江遺家族更生会長池田磯右衞門。
 陳情第五百九十四号、右同、陳情者北海道北見國池田己三郎外二百名。
 非戰災者特別税に関する陳情は、本税が終戰後三年間の経済状態の変化により納税負担能力公正の原則を欠き、且つ財産税と二重課税であるから担税能力ある層を税源とされたいとの趣旨でありまして、右三陳情は同一趣旨で戰殘軍人遺家族に対しては非戰災者特別税課税外対象とされたいとの内容でありますが、本税はすでに國会において議決されたのでありますから、これを会議に附するを要しないものと認めたのであります。以上御報告申上げました。
#30
○委員長(黒田英雄君) 只今小委員長の御報告通り決定して御異議ございませんか。
#31
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
 次に予備審査のために本委員会に附託されております財政法第三條の規定の特例に関する法律案、これについて政府の提案の理由の説明を求めたいと思います。
#32
○政府委員(河野一之君) 財政法第三條の特例に関する法律案提出の理由について御説明申上げます。
 財政法第三條の規定は御承知の通り租税以外の課徴金、法律上又は事実上國の独占に属する事業における專賣價格若しくは事業料金の決定方法に関する規定でありまして、新憲法の精神に從つて財政処理の民主化に関する施策の一環として財政法中に設けられたのでありまするが、この規定の施行につきましては現下の経済事態に顧み、これを適当とする時期の到來を待つて行う必要がありました関係上、政令でこれを定めることといたしたのであります然るにその後鉄道料金、專賣價格につきまして法律又は國会の議決に基かないで政府の責任においてその値上を行う必要を生じました関係もあり、第三條をそのまま施行することは現下の経済緊急事態においては未だ必ずしも適当でない実状も存する訳でございます。よつてこの際一應財政法第三條の規定を近く施行することとはいたしましたが、物價統制令により價格等について或る程度政府が権限を委ねられておる実状にも照らし、この際同條の規定を排除する必要があるかと考えられるのであります。仍つてこの趣旨からいたしまして財政法第三條の施行に当りましては、同條に規定する價格、料金等については物價統制令の存続する期間中は、法律の定め又は國会の議決に基かないでもこれを決定し、又は改定することができることといたし、今囘これに関する法律案を提出いたした次第であります。尚前述の如く第三條に規定する價格料金等の決定又は改定につきましてはできる限り事前に國会に聯絡いたします等、適当の措置を取らねばならないと考えております。以上の理由によりましてこの法律案を提出いたした次第でありまして、何卒御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#33
○委員長(黒田英雄君) これに対しまする御質疑は又別の機会に讓ることにいたしまして、引続いて食糧管理特別会計が農業災害補償法により昭和二十二年度において負担する水稻共済に係る共済掛金の負担金の財源に充てるための一般会計からの繰入金に関する法律案、これも予備審査のために付託されておるのでありまして、実は本日の公報には落しましたのでありまするが特に皆さんのお許しを得て議題にいたしまして政府の提案の理由の説明を求めたいと思います。
#34
○政府委員(河野一之君) 食糧管理特別会計が農業災害補償法により昭和二十二年度において負担する水稻共済に係る共済掛金の負担金の財源に充てるための一般会計からの繰入金に関する法律案、これについて提案の理由を御説明申上げます。
 食糧管理特別会計におきましては、今期國会において成立いたしました農業災害補償法第十二條第一項の規定によりまして、農業共済組合の組合員の支拂うこととなります水稻の共済掛金の一部を負部することになるのでありまして、その負担金につきましては、更に食糧の消費者に負担せしめる旨が定められておるのであります。併しながら本二十二年度における負担金につきましては、これを消費者に負担させることが困難な実情にありますので、同法の附則第百五十條を以て特段の規定を設けて、消費者に負担せしめないことといたしました関係上、六億百十余万円の負担金は事実上、食糧管理特別会計の負担となる筋合でありますが同会計の收支の現状よりいたしましてはその負担金の財源はこれを一般会計から繰入れるの止むを得ない実情にあるのでございます。そしてこの繰入れをいたしますには、法律を以てその旨の規定を設ける必要がございますので本法律案を提出いたした次第であります。
 何卒御審議の上、速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
#35
○委員長(黒田英雄君) 次にこの予備審査のために付託に相成つておるのでありますが、食糧管理特別会計法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由の説明を求めたいと思います。
#36
○政府委員(河野一之君) 食糧管理特別会計法等の一部を改正する法律案について御説明申上げます。
 先ず第一條の食糧管理特別会計法の一部改正についてでありますが、これは先に決定いたしました昭和二十二年産米及び甘藷の生産價格の引上げに伴う措置でありまして、即ち米及び甘藷等の買入価格の今囘の大幅の値上げによりまして、現行の食糧管理特別会計法第四條の二に定めてあります。食糧証券の発行限度額二百億円を以ていたしましては食糧の買入の円滑を繰作が不可能でありまする関係上、今囘その限度額を四百億円に引上げる必要がありますので、これに関する所要の改正を行わんとするものであります。
 尚この機会におきまして、食糧管理特別会計法の規定内容を先に制定いたしました財政法の規定の趣旨に適合するように所要の改正を加えたいと存ずるのであります。
 次に國有林野事業特別会計法の一部改正について申上げまするが、御承知の通り國有林野事業特別会計は本年度新たに設置された会計でありまして、その收支の状況は、價格改訂等に基く人件費、物件費の増嵩によつて歳出の増加を必要といたします半面、業務收入の増加がこれを賄うに足りない状況であります。從つて当初予算に計上いたしました一般会計に対する益金の繰入も不可能と相成るのみならず、歳入不足を招來する状況と相成つて参りました結果、この際差当りの措置といたしまして、今囘この会計の製品の対前年度比較増加額を見返りといたしまして、借入金をいたしまして、斫伐に要する経費等を支弁し、これを以てこの会計の運営を円滑にいたさんとするものであります。
 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたした次第でありまして、何卒御審議の上御協賛をお願いいたします。
#37
○委員長(黒田英雄君) 本日はこの程度で散会いたしたいと思います。それではこれにて散会いたします。
   午後零時四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           波多野 鼎君
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           下條 恭兵君
           椎井 康雄君
           森下 政一君
           西川甚五郎君
          尾形六郎兵衞君
           深川タマヱ君
           星   一君
           九鬼紋十郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
  政府委員
   大藏事務官
   (主税局長)  前尾繁三郎君
   大藏事務官
   (給與局長)  今井 一男君
   大藏事務官
   (主税局次長) 河野 一之君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト