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1947/12/04 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第47号
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1947/12/04 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第47号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第47号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○少額貯金及び各種團体預金封鎖解除
 に関する陳情(第五十二号)
○インフレ防止に関する陳情(第七十
 一号)
○電氣税復活反対に関する請願(第四
 十三号)
○会計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○低物價政策上官営事業料金の値上げ
 反対に関する陳情(第百九十号)
○連合軍兵舎並びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に関する陳情
 (第二百十一号)
○政令第七十四号中憲法違反の條項に
 関する請願(第二百五十七号)
○通貨発行審議会法案(内閣送付)
○経済力集中排除法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○今次日立鉱山地区の水害復旧特別融
 資等に関する陳情(第四百十二号)
○金属鉱山事業を経済力集中排除法案
 中より除外することに関する陳情
 (第四百十五号)
○旧軍用施設並びに敷地の無償交付に
 関する請願(第三百五十一号)
○木材業者の水害復旧費に対する融資
 並びに國庫補助に関する請願(第三
 百八十号)
○経済力集中排除法案に関する陳情
 (第四百八十一号)
○企業再建整備法等の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○昭和十四年法律第三十九号災害被害
 者に対する租税の減免、徴收猶予第
 に関する法律を改正する法律案(内
 閣送付)
○印紙等模造取締法案(内閣送付)
○持株会社整理委員会令の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○接收家屋の地租家屋税等に関する請
 願(第五百八号)
○経済力集中排除法案より電氣事業を
 除外することに関する請願(第五百
 三十六号)
○政府に対する不正手段による支拂請
 求の防止に関する法律案(内閣送
 付)
○財政法第三條の規定の特例に関する
 法律案(内閣送付)
○財閥同族支配力排除法案(内閣送
 付)
○食糧管理特別会計法等の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
○食糧管理特別会計が農業災害補償法
 により昭和二十二年度において負担
 する水稻共済に係る共済掛金の負担
 金の財源に充てるための一般会計か
 らの繰入金に関する法律案(内閣送
 付)
○塩業対策の確立に関する請願(第六
 百二十六号)
○接收建物に対する非戰災家屋税に関
 する陳情(第六百十一号)
○旧軍用施設拂下げ價格に関する陳情
 (第六百十五号)
○会社利益配当等臨時措置法案(内閣
 送付)
○財務局及び税務署に在勤する政府職
 員に対する税務特別手当の支給に関
 する法律案(内閣送付)
○特別都市計画法第四條の規定による
 國庫補助を國債証券の交付により行
 う等の法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十二月四日(木曜日)
   午後一時四十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○財閥同族支配力排除法案
○財務局及び税務署に在勤する政府職
 員に対する税務特別手当の支給に関
 する法律案
○昭和十四年法律第三十九号災害被害
 者に対する租税の減免、徴收猶予等
 に関する法律を改正する法律案
○印紙等模造取締法案
○食糧管理特別会計法等の一部を改正
 する法律案
○食糧管理特別会計が農業災害補償法
 により昭和二十二年度において負担
 する水稻共済に係る共済掛金の負担
 金の財源に充てるための一般会計か
 らの繰入金に関する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。本日は先ず財閥同族支配力排除法案につきまして、政府の提案理由の説明を求めたいと思います。
#3
○政府委員(曾彌益君) 大藏大臣に代りまして官房次長の曾禰でございます。どうぞよろしくお願いいたします
 終戰以來経済の民主化を図るため、財閥の解体に関する一連の措置がとられて參りまして、すでに私的独占禁止法、企業再建整備法の如きは立法化され、更に今次の國会には経済力集中排除法が提案されておりますことは御高承の通りであります。
 これらの措置と関聯いたしまして、政府はこの度財閥同族の経済的支配を目的とする、封建的な人的結合を排除し、財閥解体を促進し、以て民主的且つ健全な経済の発達を図る目的を以てここに財閥同族支配力排除法案を提案いたすこになりましたので、次にその提案の趣旨を概略御説明申上げます。
 凡そ財閥が経済界を独占的に支配する方法に三つあると考えられます。その一つは株式等の保有による資本面の支配、その二つは独占排他的な取引契約等による事業面の支配、その三つは人事統制による人的面の支配であります。
 本案は第三の点、即ち財閥による人的支配を排除せんとするものでありまして、すでに財閥として指定を受けている十大財閥を対象とし、それらの財閥における封建的人事統制から生じた好ましからざる人的関係を排除することを目的としているものであります。これら十財閥同族の戸主につきましては、すでにあらゆる会社の役員として活動することを禁止せられておりますので、本案はこれらの戸主と同一戸籍内にある、いわゆる財閥同籍者について、本法施行後十年間、十財閥に属するすべての有力会社の役員に留任又は就任することを禁止すると共に、過去において財閥会社の役員として、その財閥の利益を代表し、重要な業務に参画していた者については、本法施行後十年間その者の所属する財閥系統のすべての有力会社の役員に、留任又は就任することを禁止することを骨子としているのであります。
 如何なる会社の役員が排除せられるか。即ち本法に、いわゆる財閥会社の範囲については、内閣総理大臣がそれらの会社を指定することになつておりますので、愼重に檢討を加えました結果、只今のところ二百数十社が予定されております。これら財閥会社の役員は、本法に定めるところに從つて、当該財閥関係の財閥会社、若しくは、制限会社、又はこれらの会社の從属会社若しくは関係会社の役員の職に留まり、又は就任することを十年間禁止せられるのであります。
 以上述べました如く、本案は、その施行により経済界に極めて甚大な影響を與えるものでありますから、政府といたしましても、案の作成に当つては長期間に亘る愼重な檢討を行い、飽くまで、本案の狙いとする財閥同族の支配力排除という趣旨の実現に副う如く留意し、特に現在急を要しまするところの、経済の再建整備の上に、徒らに不要不当の惡影響を及ぼさないよう遺憾なきを期しているのであります。
 即ち財閥会社の全役員を一律に排除することなく、その会社の当該財閥内における重要度、及びその役員の在職の時期に應じて、それぞれ排除の度合を異にすると共に、一定の事由の備わる者については、財閥関係役員でないことについて、内閣総理大臣の裁定を申請し得る道を開いております。而してこれらの申請につき、嚴密な個人審査を行いますために、内閣総理大臣の下に審査委員会を設け、更に総理大臣の裁定に対しては再審査を要求し得ることといたしておるところであります。又特別な理由ある者については、期間を限つてその留任を申請し得ることといたしております。
 以上述べました如く、本案は財閥の封建的人的結合を排除し、以て経済の民主化を図るための必要止むを得ざる措置の実施を目途といたしておりますので、何卒以上の御理解を以ちまして十分御審査の上御協賛あらんことをお願いする次第であります。
#4
○委員長(黒田英雄君) 本案につきましての質疑は他日に讓ることにいたしたいと思います。
 次に財務局及び税務署に在勤する政府職員に対する税務特別手当の支給に関する法律案、これを議題にいたしまして政府委員から提案理由の説明を求めたいと思います。
#5
○政府委員(前尾繁三郎君) 大臣に代りまして失礼でありますが私から御説明申上げます。
 只今議題となりました財務局及び税務署に在勤する政府職員に対する税務特別手当の支給に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。
 政府は税務職員の職責の重大性と、職務の遂行の極めて困難な実情に鑑みまして、その事務能率の維持向上を図ると共に、税収を確保するため税務職員に特別の手当を支給することといたしたいのであります。
 即ち税務職員の從事する國税の調査檢査又は滞納処分事務は、変轉極りない経済情勢の下にあつて、納税者の百般に亘る業務の実態を捉えて、これを複雑な税法に從つて処理して行くのでありますから、相当高度の知識と技術を要するのであり、又個人の機密に属する金銭的問題に深く立入る関係上、困難の多い仕事なのであります。
 特に最近インフレの昂進に伴いまして、所得階層に激変を來しておるのみならず、闇による所得が相当増加しておりますため、課税物件を的確に捕捉して課税の適正公平を図るには極めて大なる困難が感ぜられるのであります。更に國民の租税負担が最近の財政事情により著しく加重せられ、而も國民生活が最近における社会経済情勢により窮迫を告げている関係上、税務職員の職務執行上金銭的誘惑は固より、身体又は生命に対する危險の発生する場合が少くない現状にあるのでございます。
 かかろ現状にあつて尚本年度下半期に千九十億円程度の租税収入を確保し百億円を突破する滞納額を整理することは誠に容易ならざることでございます。これがために政府といたしましては、納税に対する全國民の深い理解と協力とを得たいと考えまして、全國的に活發なる納税運動を推進したい所存でありまするが、これと同時に税務職員の官紀を大いに振粛すると共に併せてその士氣を鼓舞し、以て課税の徹底を期したい所存でございます。つきましてはかかる現状に顧み、この際税務職員に対してその職務に精励し得るよう、その職責に應ずる特別の手当を支給いたしまして、大いに事務能率の維持向上につとめたいと考える次第でございます。
 次に本案の内容を簡單に申述べますと、税務職員が出張して國税の調査、檢査事務に從事いたしますときは、その從事日数一日につきましてその職員の受ける本俸、暫定加給及び臨時増給の日額四割を、又滞納処分事務に從事いたしますときは、その五割を支給することとし、これら事務を執行するに当りその者の生命又は身体に著しい危險を及ぼす虞れがあると認められますときは、一日につき更に五十円を加算して支給することとし、本年十一月一日に遡つて実施いたすことにしておるのでございます。尚これによりまして必要な経費は本年度において八千二百万円、平年度において一億九千八百万円の見込で、本年度分の経費につきましては近く國会に提出する予定の補正予算に計上いたしておるのでございます。何分御審議の上速かに賛成せられますよう切望して止まない次第でございます。
#6
○委員長(黒田英雄君) 本案に対しまする御質疑がありますならばこの場合お願いしたいと思います。
 尚昭和十四年法律第三十九号災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律を改正する法律案竝に印紙等模造取締法案、この二法案はすでに提案理由の説明もしたのでありますから、これも議題にいたしまして、只今のと三案につきまして御質問を願いたいと思います。簡單な法律ですからどれについて御質問下すつても差支ありません。
#7
○伊藤保平君 税務吏員の平均俸給が安いということはこの前お話があつたのでありますが、その理由と、それからどういう他の官廳に比べて安くなつておりますか。
#8
○政府委員(前尾繁三郎君) 税務職員が從來低いということはたしか昨年七月の現在で見ましてカード調査をいたしました課果現われた數字は百三十七円、大体二号俸程度低いということになつております。
 その理由はどこにあるかと申しますと、最近この数年間に実際問題として起つて來たのじやないかと考えられますが、いずれにいたしましても大藏省といたしましては予算の査定、その後又給與局ができまして以來は、大藏省は本家でありますので切詰めて來ておりますのと、実情がよく分つておりますために、予算にいたしましてもぎりぎり切詰められるというような関係がついにそういうふうなことに相成つたものというふうに考えられるのであります。又終戰当時を中心といたしまして、最近の物價高で各省いろいろ俸給の引上げというようなこともかなりやつておられたわけであります。大藏省といたしましてはやはり予算を切詰め又給與の建前からかなり嚴格にいろいろな決定事項を忠実に守つて來たというところにあろうと思うのでございます。從いまして本年の一月に凹凸是正資正として凹凸調整の予算が取られましたことによりまして、結局九月分までは平等的に支給されたのでありますが、十月以降は只今実行には移しておりませんが、その凹凸是正資金によつて大体全官廳の平均給までに行くことになつて、大体において二号俸程度引上げになることになつております。
#9
○星一君 これがために殖える金額をもう一遍言つて下さい。
#10
○政府委員(前尾繁三郎君) 本年度は十一月一日から支給いたしますので八千二百万円でございます。一年分になりますと一億九千八百万円ということになります。
#11
○星一君 すると、これで何人くらいですね。私一億幾らは少いじやないかと思うのです。だが何人職員がおるか知らんけれども、一年分として、今聞けば税務署が方々に新たに新設されつつあるように聞いております。そうしたら金額が私は足らんじやないかと思いますが。
#12
○政府委員(前尾繁三郎君) 只今の定員といたしましては、これは官吏でありますが、即ち三級官以上でありますが、三万四千九百八十一人、ところがその中で現在実人員はと申しますと、一万八千二百十七人というようなことに相成つております。これは一つは待遇が余りよくないというような点から補充が困難でありますことと、さの定員を採りまして、一万四、五千人の定員を本年度の六月でありましたか、定員が増加されたわけでありますが、それからいろいろ採用試験等をやつておりますが、まだなかなか補充できないというような実状になつております。尚追加して申上げて置きますが、大体この程度の、又これ以上の雇傭人があるわけでございます。雇傭人になりますると、出張して調査する場合が非常に少いのであります。從つてこの手当は雇傭人の方には、受ける人は割合少いわけでございますが、併し雇傭人でありましても、やはり調査に補助員として出る場合には、やはり支給は受けるわけであります。尚今度の案で参りますと、俸給の割合で参りますので、俸給の高い、從つて熟練者は割合多く貰う。で、そういう雇傭人になりますと、その金額が少いというようなことになつておるわけでございます。して出る場合には、やはり支給は受け
#13
○森下政一君 これは説明があつたんだと思うのですが、この大藏大臣の定める給與月額というのはどういうものでありますか。それを伺いたいと思います。
#14
○政府委員(前尾繁三郎君) いわゆる何号俸と申しております本俸に暫定加給、これは二月以後、いわゆる千二百円ペースに行きますその差額が暫定加給であります。それから千二百円ペースと千六百円ペースの差額が臨時増給というふうになつておるのです。
#15
○森下政一君 臨時増給が千六百円と……。
#16
○政府委員(前尾繁三郎君) 千二百円から千六百円の差額でございます。千二百円ペースに持つて行つたときの差額が暫定加給。
#17
○森下政一君 それで今一般に政府職員、官吏という者は、どことも同じ給與を受けておるわけですか。
#18
○政府委員(前尾繁三郎君) 凹凸是正がやられれば、同一の給與水準になるわけでございます。但し申上げて置きますが、本当の凹凸是正まで行つておりません。というのは全官廳の平均給與よりも從來から高いという分は、そのままになつております。だからそれを凸を是正して凹まで持つて行ければ平均まで持つて行けば本当の皆同一給になるわけでありますが、凸の方はそのままになつておりますから、結局平均俸給に、今までそれ以下の者をそこまで引上げるということになつておるわけです。
#19
○森下政一君 それからここに合計額の二十五分の一というのは、日額を出したわけですか。
#20
○政府委員(前尾繁三郎君) さようであります。休みがありますから二十五分の一で、日額を出しました。
#21
○委員長(黒田英雄君) 財務局及び税務署に在勤する政府職員に対する税務特別手当の支給に関する法律案につきましては……。
#22
○深川タマヱ君 この税務官吏の待遇改善の基礎になつておるのは、從來の待遇が非常に惡かつたということと、誘惑が非常に多いということ、危險が伴うということのように承りましたがその三点におきましては、警察官吏は恐らくこの税務官吏に劣らないものだろうと存じますけれども、その待遇改善について少しも問題にならないようでございますけれども、何か問題にしなくてもいいような理由があるのでございましようか。それをお聞きしたいと思います。
#23
○政府委員(前尾繁三郎君) 私警察官吏がどういうふうな給與になつておるか存じませんが、いずれにいたしましても、職階制の制度を採る間におきましては、いろいろ外にも給與が出て、雜手当というようなものが可なりあるわけであります。併し今囘憲法の精神で從來から出しておりまするものは別といたしまして、新らしいもので出します場合には、こういうような法律を必要とするということにまで考えておりますのと、実はこれも公務員給與法が通過いたしますと、その政令等によつて出し得るものであるとも考えられるのでありまするが、それでは時期を失しますので、特に單行法の法律でお願いじたわけであります。
 公務員給與法によつて從來の雜手当というようなものが政令でその中にいろいろな特殊な手当が織り込まれるというふうに考えておりますので、警察官の待遇、ずつと以前から申しますと税務官吏の待遇が警察官吏の待遇よりよかつたのでありますが、最近においては税務官吏の待遇が警察官吏の待遇よりも劣惡になつたというふうに私は承知いたしております。將來の問題といたしましては恐らく職段制が採られその際に只今の税務官吏等の特別待遇というようなものを職階制の中に織り込まれて行き、或いは警察官についても同様だと考えておる次第であります
#24
○委員長(黒田英雄君) この法案につきまして他に御質問がなければ御質疑は終了いたしたものと認めて御異議ございませんか。
#25
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。
 租税の減免、徴收猶予等について御質疑があればお願いしたいのです。
 租税の減免につきましてはその都度定めたから今度法律に纒めるというふうに御説明の中にあつたと思いますがこれは法律を以て今は決つておるのではないのですか。
#26
○政府委員(前尾繁三郎君) 只今法律で決つております。併しその内容的には勅令で定めることができるということになつて大筋だけ特例を設けることができるようにというふうになつておりまして、内容的には今度はそのときその都度の勅令で決められて來たわけであります。今囘はその内容に関します分もすべて法律にいたしまして、それから從來と違います大きな点は、従來でありますと地域的に可なり廣い範囲にこういう災害が起つた場合に初めてその勅令を制定いたしまして、それによつて減免しておつたのでありますが、今囘はもうあらゆる場合に仮令一縣でもそういうような災害が起つたという場合には適用が受けられる。自働的に受けられるというふうに改正したのであります。從來の政令で決めておりました災害減免は結局範囲が非常に問題でありまして、最近におきましては飯田市の火災にも適用したのであります。段々そうして考えますと限界が非常にむずかしくなり、むしろいかなる場合においてもこういうような不可抗力の災害が起りました場合には、たとえ一縣であつても適用を受けるというのが最も公平な、本旨に副うものであるというふうに考えております。
#27
○森下政一君 これは御説明のときに委員会に出ておりませなんだので、説明を聞き落しておるのだと思いますが第二條に「昭和二十二年五月二日以前に開始した相続に対する」云々、それから第四條には「昭和二十二年五月三日以後に開始した相続」云々というように、五月二日或いは三日ということが明示してありますのは、これはどういう関係なんでしよう。この法律が適用されるのは二十二年七月二十一日ということと何か関聯がありますですか。
#28
○政府委員(前尾繁三郎君) この関係は、相続税法が本年三月改正されたのですが、その施行が五月二日と三日であります。從來はいわゆる賦課課税制度でありましたが、今囘の相続税法は申告納税制度でありますから、この違いからいたしまして、こういうように書き分けないと、一本で書き分けるわけには参らないということになつておるわけであります。
#29
○森下政一君 分りました。第八條になくて、第九條には増加所得税が入つておるのですが、これは何か関係がありますか、何か特別の理由がありますか。
#30
○政府委員(前尾繁三郎君) 第三條に対しましては、申告申請の例外であります。從いまして増加所得税につきましては、七月二十日以後には、申告なり、申請の受付けは全然必要はないわけであります。
#31
○委員長(黒田英雄君) 他に御質問ございませんですか。ございませんければ「昭和十四年法律第三十九号災害被害者に対する租税の減免、徴收猶予等に関する法律を改正する法律案」、これにつきましては、御質疑は終了したものといたして御異議ございませんか。
#32
○森下政一君 もう一つ私が不慣れで分らないものだから教えて頂きたい。甚大な被害の認定はどういうことになりますか。
#33
○政府委員(前尾繁三郎君) これは尚政令によりまして五割以上の被害を受けたもの……それは所得税でございますが、所得税につきましては「災害に因り住宅玉は家財について甚大な被害を受けた者とは、その住宅又は家財につき受たけ損害額がその價額の十分の五以上のものとすることに」なつております。
 それから相続税につきましては「課税價格の決定後又は申告書の提出期限後に甚大な被害を受けた者は相続財産のうち被害を受けた部分の價格が相続感の課税價格の十分の一以上のものとすること。」こういうふうになつております。
 所得税におきまして住宅家財が被害を受けたということは、所得には何も関係のないことであります。処が十分の五以上損害を受けたというときに所得責を減免し得るということであります。
 又相続税におきましては一割以上損害を受けたという場合には、その課税價格を改算するなり、或いは相続税をその割合で負けてやるなりいたします。それで一割以上ということになります。
#34
○森下政一君 それからもう一つお尋ねしたいのは、第二條に所得税の場合所得金額によりまして減免する程度の相違が各段階に分れて示してありますが、これはなんですか、從來の法律における割合と同じでありますか。
#35
○政府委員(前尾繁三郎君) 階級区分については、幾分引上げをいたしております。併し從來全部負けるもの、五割負けるもの、二割負けるものというように三階級に分れておりますのは同様であります。
#36
○委員長(黒田英雄君) それではこの法案につきましては、質疑は終了したものといたして御異議ございませんか。
#37
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないものと認めます。次に印紙等模造取締法案につきまして御質疑は如何ですか。
#38
○森下政一君 現行とは違う所がありますか。
#39
○政府委員(前尾繁三郎君) 現行と同じでございます。唯罰金の金額が從來百円でありましたものが、いろいろ関係方面との折衝で五万円ということにいたしました点が違うだけであります。要するに前は罰則の付くものを省令で規定しておつたのでありますが、今度は総て法律によらなければならんというので、法律に直した次第であります。
#40
○委員長(黒田英雄君) これにつきましては、他に御質疑はございませんでしようか。質疑終了といたして御異議ございませんか。
#41
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。深川君に申上げますが、先程警察官吏と税務官吏との比較のことを御質問になつて、主税局長が自分の管轄でないという答でありましたが、丁度主計局次長が見えましたからその答弁を求めませうか。
#42
○深川タマヱ君 時間の都合で委員長にお任せいたします。
#43
○委員長(黒田英雄君) やはり給與局長の方がいいそうでありますが、又他の機会にお願いいたします。
 次に食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案、これにつきましては、昨日提案理由の説明があつたのでありまするが、御質問のおありの方は御質問願いたいと思います。――ちよつと私からお尋ねしますが、この一條に、「借入金」を「一時借入金」として、「二百億円」を「四百億円」に増額されるのですが、これはどういう算出の根拠で以て増額されたのでありますか。その内容を御説明願いたいと思います。
#44
○政府委員(河野一之君) 現在の食糧の賣買計画を推して参りますと、大体二月の末が食糧証券の発行の期日になりまして、その当時が大体三百三十四億円程の額になります。併しながら食糧営團に対しまして、政府は大体二週間程度の延納を認めておりますので、月間四百万石程度といたしますると、四十億円程度の資金が寢るという関係になります。そういたしますと、三百七十四億円ということになるわけでありますが、その外農家に対して早急に現金を拂うというような関係上、多少の手持もいたしますので、そんな関係も考慮いたしまして、端数を繰り上げまして、四百億円といたした次第であります。
#45
○委員長(黒田英雄君) ちよつとお伺いしますが、この國有林野事業特別会計法の改正におきまして、「事業施設費以外の事業費を支弁するため」とありますが、この事業施設費以外の事業費というのは、どういうものを言うのでありますか。それから尚「第一項に規定する借入金及び融通証券の限度額については、予算を以て、國会の議決を経なければならない。」となつておりますが、これはどれくらい今要求されるのですか。それは補正予算に出ておりますか、どうですか。その点ちよつと。
#46
○政府委員(河野一之君) 事業施設費と申しますと、林道でありますとか、その他の施設でありますが、事業の運営上必要な諸掛りであります。これに関しましては、借入金において賄うことはいかがかと思われるのでありますが、國有林の事業におきましては、最近における物件費の騰貴、人件費の値上り等によりまして、相等歳入不足が起つて參りました。これは結局木材の價格が、現在の物價ベースに適應したものであるかどうかという点まで行くわけでありますが、それは別といたしまして、以上のような状況から赤字が出て参りました。これは單に普通の赤字でやることはいかがかと思われまして、前年度と今年度の保有製品の價格を計算いたしまして、いわゆる手持製品の金額に相当するものまでは、借入金にしてもよいというような趣旨の改正をいたしたいのでありまして、二十一年度末の整品が五億二千万円、二十二年度末が八億九千二百万円、借入金の限度が、從いまして三億七千二百万円程になるわけでありますが、その中今囘の予算におきまして、三億四千六百万円という借入金を予算上で計上いたしております。
#47
○深川タマヱ君 從來の食糧営團の資本金は、全部民間資金を使つておる所と、半分政府資金を使つておる所や、いろいろまちまちのように承つておりますが、その実情はどういうふうになつておるのかお尋ねいたしますのが一つ、第二は、從來の食糧営團は、マージンを五十億、それから政府は六十五億取つておるように聞いておりますが政府のマージンは少し多過ぎますのでこのマージンを取らなければもつと消費者が安く買い取ることができるということを聞いておりますが、これも一つの大衆課税になつていると思いますが、こういう方面から財政の收入を図らないと、外に方法がないものか。それを先ずお尋ねいたします。
#48
○政府委員(河野一之君) 営團は今囘解散いたしまして、主食公團というものができることに相成つておりますが中央食糧営團と、地方食糧営團とございまして、中央食糧営團の方は、國が從來出資しております。地方食糧営團は、これは地方において、從來の民間の資本で設立せられたものでございます。從來マージンがあつたということも、いろいろ言われておるのでありますが、これは必ずしもマージンといい得る程度のものでなしに、資金の運轉上生ずる、金繰り上生ずる現金が、食糧の配給時期と、それから買入時期との間において差がありまする関係上出ておつたのではないかと思われます。その他精白その他の関係で、相当な、糖その他で收入が出たというようなこともあるのでありますが、こういう点につきましては、手数料の調整によりまして、段々と調整して參りまして、現在では、そういうような点は、余りなかろうかと考えております。むしろ最近の状況におきましては、人件費、物件費の値上り、それから配給いたしまして、その代金を徴收いたしまするまでの資金が寢ることによりまする金利等によりまして、非常に苦しいような状況になつていると承知いたしておる次第でございます。
#49
○深川タマヱ君 近く食糧営團が解体されて、公團になるような、ここでも審議が進められる筈になつておりますけれども、今まで殆んど民間の資金で賄つて來ていた。それ程の資本金を今度の公團で、全部政府が出資いたすとなりますと、非常なものだろうと思いますけれども、この頃は、國民の生命に食い込む程の大衆課税まで取つておりますので、今こういう資金を全部政府が出さなければならないものだろうか、むしろ非常に低利資金であれば、民間の資本を使われた方が、はるかにこの場合はいいのではないかと思いますが、それに対してどういうお考えを持つておりますか。
#50
○政府委員(河野一之君) これは最近いろいろな公團ができておるのでありますが、配炭公團或いは貿易公團、肥料配給公團というような公團が続々設立されておるのでありますが、こういつた統制の機関は原則として政府の出資による特別の法人で運営する。こういう建前になりましたので、その一環といたしまして主食公團につきましても新らしい構想の下に政府出資によつて発足するというようなことに相成つた次第でございます。
#51
○深川タマヱ君 もう一つ最近承つたことでございますけれども、縣によつては白米で供出いたしてあるところもあるそうで、そういたしますと、その糠が縣に残りまして、高級の食料油もとれるし、その残りで石鹸を製造いたしますと小さいので二十五円ばかりに賣れますので、非常に收入が多いのだそうでございますけれども、その玄米で供出したり、白米で供出するのは、これは縣の自由にお委せになつていらつしやるのでございましようか、それをお尋ねいたしますのが一つと、その次はこの頃はやはり都会に住んでおります勤労者などは大変生活に困つておりますので、一度に七日分もの米が配給になりましてもなかなか一度に代金が拂われないところもございますが、それに対して少し猶予して頂けるように内示しておいでになるのかどうか、それだけお尋ねいたします。
#52
○政府委員(河野一之君) 原則といたしまして政府は供出米を玄米で買つておりまして、これを精米を政府が直接他の工場に委託しまして賣つておる場合もございます。その場合におきましては糠その他のものは政府の收入に相成るわけであります。その他食糧営團に対して精米をした後に配給するという趣旨を以つてやつておるものも多少從來はあつたかと存じます。
 それから配給についての一時的に多くの配給があつた場合に代金その他を考えておるかということでございますが、政府が直接賣りますのは現在のところ食糧営團、或いは地方の食糧営團に対して賣拂つておるのでありましてこれに対しては先程申上げた通り一週間の延納を認めております。それから直接の消費者に対しましては、営團が適宜な措置をとりましてやつておる、こういうふうに存じます。最近におきましては非常に食糧の事情の関係もありまして非常にこれがために、何と申しましても主食は重要でありますので何とかして支拂つておるというような状況でありまして、特に猶予しなければならんといつたような事情は私は現在までのところ拜承いたしておりません。
#53
○委員長(黒田英雄君) 本案につきまして、他に御質疑はございませんでしようか。御質疑がなければ本案につきましては、質疑終了といたして御異議ございませんか。
#54
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。酒類配給公團も実は今日御審議を願いたいと思つておつたのですが、先程商業、農林と連合いたしまして、懇談会を開きました際に、農林委員長からして農林に付託されておりまする三配給公團につきまして、いろいろ修正の意見がありますので、それを関係方面に交渉しておるというようなお話もあつたのであります。尚商業委員長からして、そういうようになつておるならば、それの結果を見てから審議を進められた方がよろしくはないかというような意見も出たのでありますが、いかがでしよう。これは本日でなく明日にでも審議を延ばした方がよろしいでございましようか、皆さまの御意向を承りたいと思います。
#55
○小林米三郎君 さように願いたいと思います。
#56
○森下政一君 酒類配給公團法の本委員会の扱い方については、この委員会を閉じられたあとで特に懇談したらどうでしようか、この委員会だけで、今日は余り人も揃うておられませんけれども、一應併し農林委員会の場合と少し立場が違うところがあると思いますので……。
#57
○委員長(黒田英雄君) それでは酒類配給公團法案の取扱につきまして、あとで懇談を願いたいと思います。その前に「食糧管理特別会計が農業災害補償法により昭和二十二年度において負担する水稻共済に係る共済掛金の財源に充てるための一般会計からの繰入金に関する法律案」これについて政府委員から提案理由の説明はあつたのでありますが、これにつきまして御質問がありますれば、この場合お願いいたしたいと思います。提案の理由の説明は昨日ありましたが、法案は簡單でありますが、尚政府委員から一つどういうようにこれが今なつておるか、一つ説明を聞いたらどうかと思います。
#58
○政府委員(河野一之君) 農業共済の関係でありますが、これは從來農業保險によつてやつておりましたものを新らしく農業共済制度に直しまして、それに対して更に保險をつける。こういう関係に変つて参つたのであります。從來の農業保險でありますると、水稻とそれから麦及び桑に限られておつたのでありますが、それと共に共済の原因といたしまして、冷害を除いておつたのであります。今度の新らしい農業災害補償制度におきましては、水稻、麦は勿論でありますが、桑の桑葉についての共済制度を蚕繭、即ち繭に改めたのであります。それから共済原因につきましても、新たに冷害を入れております。それから家畜につきましては家畜保險制度というのがあつたのでありますが、これを災害補償制度の中に取込んで法律を一本にいたしたということになつております。そうして農業災害補償については農業共済組合というものが市町村單位にできまして、これに対してお互いが共済掛金によつて共済をする。そうしてこの共済の責任を府縣單位の連合会に保險いたしまして、その保險を政府において、農業災害補償保險再保險特別会計でありますが、この特別会計で再保險する、こういう建前に相成つておるわけであります。そういたしまして共済掛金はどういう負担になるかと申しますと、最末端における農業の共済掛金は、通常の災害については、これは農民が全部負担するのであります。ところが異常の災害、通常ないような異常の災害につきましては、その二分の一を農家が負担いたしまして、後の二分の一を消費者が負担する、こういう恰好になつております。それから超異常、二十年に一遍とかいうような超異常災害につきましては、その全額を消費者が負担する、こういう建前になつております。その消費者が負担するということは、即ち現在の制度の下におきましては食糧管理特別会計が負担する。こういう建前に相成つております。從いまして共済掛金に相当する部分は、米の消費者價格に繰入れらるべき性質のものでありますが、今年度の米價を計算いたします際におきましては、その分は米價の計算の中に入つておりませんでありましたので、食糧管理特別会計が一應負担するのでありますが、その分を價格調整補給金的色彩を有するものといたしまして、一般会計から農業食糧管理特別会計に繰入れてやるべき必要があるために出しました法律であります。大体農業共済関係の負担の関係は以上の通りでありますが、数字的に申上げまするならば、水稻につきましては、平均反当り共済金額が九百円でありまして、その共済掛金の総額は十二億五千万円程になります。それにいたしまして、農家の負担が六億八千二百万円、消費者負担、これは結局國において負担することになるのでありますが、一般会計からの繰入れ、即ちこの法律案によつて負担することになるのでありますが、水稻の関係が五億六千八百万円負担いたします。それから麦につきましては、平均反当り共済金額が四百円でありますが、共済掛金の総額が九千三百万円、農家の負担が五千万円、一般会計を通じまして、食糧管理特別会計が負担いたしますその金額は四千二百万円ということで、これらを合計いたしまして、端数を切上げまして六億一千百万円というものを今度の補正予算に計上いたしてある次第であるます。これによつて大体お分りになりますように、共済掛金の大体半額程度を國が負担いるとこういう関係になつております。その外國庫といたしましては、從來通り事務費を負担いたしております。共済組合及び府縣の連合会の事務費を國が負担しておるのでありまして、この金額は今囘提出いたしました補正第九号の予算に入つておるような次第でございます。
#59
○委員長(黒田英雄君) 通常災害とか異常災害とか、超異常災害というのはどういう区別がありますか。
#60
○政府委員(河野一之君) これは大正以來の災害の率を調べましてそうして保險の共済掛金と申しましても、結局保險料率ということでありますが、それを定めるのでありまして、大体共済金額の二〇%以上の災害というものを從來の例でいいますと超異常災害と考えておるようであります。
#61
○委員長(黒田英雄君) 尚御質問がありますればこれは留保しておきたいと思います。若しありませんければ質疑終了といたして御異議ございませんか。
#62
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。それでは本日はこの程度で散会することにいたします。
   午後二時五十九分散会
   委員長     黒田 英雄君
   理事
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           下條 恭兵君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           田口政五郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           九鬼紋十郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           西郷吉之助君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
  政府委員
   内閣官房次長  曾彌  益君
   大藏事務官
   (主計局長)  前尾繁三郎君
   大藏事務官
   (主計局次長) 河野 一之君
ソース: 国立国会図書館
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