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1947/12/05 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第48号
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1947/12/05 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 財政及び金融委員会 第48号

#1
第001回国会 財政及び金融委員会 第48号
  付託事件
○酒類配給公團法案(内閣提出)
○少額貯金及び各種團体預金封鎖解除
 に関する陳情(第五十二号)
○インフレ防止に関する陳情(第七十
 一号)
○電氣税復活反対に関する請願(第四
 十三号)
○会計檢査院法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○低物價政策上官営事業料金の値上げ
 反対に関する陳情(第百九十号)
○連合軍兵舎並びに宿舎建設用木材前
 受金の第二封鎖解除に関する陳情
 (第二百十一号)
○政令第七十四号中憲法違反の條項に
 関する請願(第二百五十七号)
○通貨発行審議会法案(内閣送付)
○経済力集中排除法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○今次日立鉱山地区の水害復旧特別融
 資等に関する陳情(第四百十二号)
○金属鉱山事業を経済力集中排除法案
 中より除外することに関する陳情
 (第四百十五号)
○旧軍用施設並びに敷地の無償交付に
 関する請願(第三百五十一号)
○木材業者の水害復旧費に対する融資
 並びに國庫補助に関する請願(第三
 百八十号)
○経済力集中排除法案に関する陳情
 (第四百八十一号)
○企業再建整備法等の一部を改正する
 法律案(内閣送付)
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○昭和十四年法律第三十九号災害被害
 者に対する租税の減免、徴收猶予等
 に関する法律案(内閣出提、衆議院
 送付)
○印紙等模造取締法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○持株会社整理委員会令の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○接收家屋の地租家屋税等に関する請
 願(第五百八号)
○経済力集中排除法案より電氣事業を
 除外することに関する請願(第五百
 三十六号)
○政府に対する不正手段による支拂請
 求の防止に関する法律案(内閣送付)
○財政法第三條の規定の特例に関する
 法律案(内閣送付)
○財閥同族支配力排除法案(内閣送
 付)
○食糧管理特別会計法等の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
○食糧管理特別会計が農業災害補償法
 により昭和二十二年度において負担
 する水稻共済に係る共済掛金の負担
 金の財源に充てるための一般会計か
 らの繰入金に関する法律案(内閣送
 付)
○塩業対策の確立に関する請願(第六
 百二十六号)
○接收建物に対する非戰災家屋税に関
 する陳情(第六百十一号)
○旧軍用施設拂下げ價格に関する陳情
 (第六百十五号)
○会社利益配当等臨時措置法案(内閣
 送付)
○財務局及び税務署に在勤する政府職
 員に対する税務特別手当の支給に関
 する法律案(内閣送付)
○特別都市計画法第四條の規定による
 國庫補助を國債証券の交付により行
 う等の法律案(内閣送付)
○未復員者給與法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十二月五日(金曜日)
   午前十一時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○会社利益配当等臨時措置法案
○昭和十四年法律第三十九号災害被害
 者に対する租税の減免、徴收猶予等
 に関する法律を改正する法律案
○印紙等模造取締法案
○特別都市計画法第四條の規定による
 國庫補助を國債証券の交付により行
 う等の法律案
○未復員者給與法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。先ず会社利益配当等臨時措置法案につきまして政府の提案理由の説明を求めたいと思います。
#3
○政府委員(伊原隆君) 只今予備審査をして頂くことになりました会社利益配当等臨時措置法案につきまして、その提案の理由を御説明申上げます。
 会社の利益配当については、昨年四月連合國最高司令部よりの覚書に基きまして制定施行されました会社配当等禁止制限令によりまして、資本金二十万円以上の会社であつて、戰時補償の請求権、在外資産等を有するもの、及びいわゆる制限会社は、現在配当を年五分以下に制限せられているのであります。これは戰時補償等の処理如何によつては、これらの会社の中には経理に大なる影響を蒙むるべきものを生ずることが予想せられましたので、予め会社の経理内容をできるだけ健全ならしめて置こうという趣旨の下に制定せられたものであります。然るに御承知の通り昨年いわゆる戰時補償の打切が行われ、これに伴い損失を蒙る企業については、会社経理應急措置法及び企業再建整備法の規定によつて、これらの損失の適正な処理が図られることとなつたのであります。從いまして、現行の会社配当等禁止制限令は、その制定の趣旨に顧み、これを今後に継続して施行する必要を認めないように相成りましたのみならず、他面今後経済の民主化を図るため、極めて多額の有價証券を廣く國民の間に分散させることが必要であり、又経済の復興再建のためには、多額の新規資本の蓄積を図らねばならない状況にありまして、この見地からいたしますれば、会社の配当を一定限度以下に制限することは、活溌なる有價証券取引を阻害し、國民の証券投資に不利なる影響を與えるものと考えられます。
 以上のごとき理由から、政府は連合國最高司令官に対し、会社配当等禁止制限令の廃止について墾請いたしておつたのでありますが、本年十月二十二日附覚書を以ちましてその許可を得ましたので、同令を廃止することといたしますと共に、その覚書において指示せられましたところに從つて、会社の利益配当につき若干の措置を講ずることといたし、ここに会社利益配当等臨時措置法案を提出いたした次第であります。
 次にこの法律案の内容につきましてその大要を御説明申上げます。
 先ず第一に、この法律の適用を受ける會社の範囲につきましては、從來の会社配当等禁止制限会が、金融機関以外の資本金二十万円以上の会社となつておりましたのと異り、資本金額の大小を問わず、又戰時補償請求権等を有すると否とに拘わらず、すべての会社が例外なくこの法律の適用を受けることになるのであります。
 第二に、会社の配当率については、何等制限を設けておりませんが、配当金総額が、その事業年度の総益金から総損金を控除したいわゆる純益金額を超えて配当することを禁止いたしております。又会社は、借入金によつて配当してはならないことといたしますと共に、その事業年度末までに支拂期日の到來した金銭債務を完全に支拂つた後でなければ、会社は配当してはならないことにいたしたのであります。
 第三に、特別経理会社及び経済力集中排除法により指定を受けた会社につきましては、整備計画又は経済力集中排除法による決定指令の内容を全部実行するまでは、原則として配当をしてはならないことといたし、ただ大藏大臣の許可を受けた場合に限つて配当をなし得ることといたしたのであります。尚制限会社及び金融機関につきましては、この法律には同樣の規定を設けておりませんが、制限会社につきましては、いわゆる制限会社令によつて利益配当をしようとする場合には、すべて事前に許可を要することは勿論であります。
 又金融機関につきましては、金融機関再建整備法の規定によつて、整備の完了までは利益の配当をなし得ないことになつております。
 第四に、会社は配当した場合には、株主総会の承認その他適法の手続を経て、利益配当が確定したときから三十日以内に、決算に関する報告書と準備金及び利益の配当に関する報告書を作成して大藏大臣に提出しなければならないことといたしました。何卒速かに御審議の上可決下さるようお願いいたす次第でございます。
#4
○委員長(黒田英雄君) この法案につきましての御質疑は後に廻したいと思いますが……ちよつと速記を止めて。
#5
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて下さい。
 昭和十四年法律第三十九号災害被害者に対する祖税の減免、徴收猶予等に関する法律を改正する法律案、本案につきましてはすでに質疑終了に相成つておるのであります。直ちに討論に移りたいと思います。
 直ちに討論に移りまして御異議ございませんか。
#6
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。御意見のおありの方はお述べを願います。
#7
○深川タマヱ君 実はこれは私、質問の時間にお尋ねいたそうと思つていたのでありますが、討論となりますとどうかと思いますけれども、結局は賛成いたすのでありますけれども、疑惑の点をちよつと申上げます。これには、災害の程度の調査というのが、この法案には少しも挙げられていないと存じます。非戰災者特別課税のときにおきましては、ちやんと三割以上の被害ということが載つておりましたが、これには載つておらないようでございます
 それから租税の納付期限の猶予の問題でありまするけれども、所得税の場合はよく分つておりますけれども、例えば酒税、清涼飲料税、物品税、入場税などの場合は、この法案は極めて曖昧にできておりますと思います。酒税というものは、私は、酒を釀造しておるところの所得というものは税金とは別で、手数料は別に貰つておるものだと思います。この法案にあるように、住宅と家財道具は被害を受けましても、たまたま酒倉は被害を受けなかつたりした場合に、その酒は十分に釀造できて政府に納めたならば、そこの家はちやんと所得は貰えるのであります。それでも、住宅が被害を受けておることでありまするから、その所得税は減免することになつておる。そこは分りますけれども、税金までも猶予しなければならない理由はどこにあるかと存じます。清涼飲料税の場合も同じこと、物品税の場合も、飴でも、サツカリンでも、造る工場は何の被害も受けていない、物品の製造ができて政府に納めることができたならば、何の被害も受けていないのだから、税金の方で猶予をする必要はないと存じております。この住宅又は家財道具の被害だけを挙げておいでになるようでございますけれども、その他事業所とか、商店というものは挙げて置かなければ十分でないと存じます。今例に挙げました酒の釀造の藏なんか明らかに事業所でありますし、住宅と商店とが一緒になつておる場合なんかはここにやはり商品という項目が上つていなければならないと存じます。
 以上ですけれども、これは実は質問いたそうと思つたんですけれども、時間に間に合わなくて、こういう時間に申上げましたので、一つお含みの上適当なお取扱いを願いたいと存じます。
#8
○委員長(黒田英雄君) 今の深川さんの御意見は、不備があるから賛成できないという御意見ですか。
#9
○深川タマヱ君 これを修正して貰いたいと、こう思つたんですけれども、それは私だけの考では行かないことでしようが、よくこういう技術は分りませんので、一つ適当に……、私が申上げた内容はよくお分りだろうと存じますですが……。
#10
○委員長(黒田英雄君) それではまあ態度を保留される意味ですね。他に御発言ございませんか……。他の御発言ございませんければ、討論は終結して直ちに採決に入つて御異議ございませんか。
#11
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないものと認めます。本案に賛成の方の御挙手を願います。
#12
○委員長(黒田英雄君) 全会一致であります。全会一致を以て議決せられました。
#13
○委員長(黒田英雄君) 次に印紙等模造取締法案を議題にいたします。本案につきましても、質疑は終了と決定されておるのであります。直ちに討論に入りたいと思います。御意見のおありの方はお述べを願いたいと思います……。別に御発言がないようでありまするから、直ちに採決に移りまして御異議ございませんか。
#14
○委員長(黒田英雄君) 御異議ないと認めます。本案に賛成の方の御挙手を願います。
#15
○委員長(黒田英雄君) 全会一致を以て可決いたしました。
#16
○委員長(黒田英雄君) それでは次に特別都市計画法第四條の規定による國庫補助を國債証券の交付により行う等の法律案、これが予備審査のために付託せられております。本案につきまして政府の提案の理由の説明を願いたいと存じます。
#17
○政府委員(河野一之君) 特別都市計画法第四條の規定による國庫補助を國債証券の交付により行う等の法律案の提案の理由を御説明申上げます。特別都市計画法に基く土地区画整理事業は戰災地再建の基礎をなし、又再建の前提をなすものでありますから、早急に実施する必要があるのでありまするが事業の性質上これに要する経費が相当巨額に上るものと存ぜられるのでありまして、而もこの経費につきましては高率の國庫補助を伴うものでありまする関係上、國の財政負担も巨額に上るものと考えられるのであります。從つてこの事業の施行に当りましては、事業の緊急性と現在の財政及び金融の事情との調整を図ることが必要と相成るのでありまして、事業費の支出につきましても、インフレーシヨンの抑制を企図する等適当の措置を講ずることが極めて肝要のことと存ぜられるのであります。この見地からこの法律案を提出いたしました次第でありまして、即ち土地区画整理事業に対する國庫補助金の中、特別都市計画法第十六條の規定に基く公共用地造成のため、私用地の減歩が一割五分を超過する部分について、交付する補償金に対して行つ補助金に対しましては、右のような趣旨によりまして、この際國債証券を以て交付することにいたしますると共に、事業施行者が土地所有者及び関係者に交付する減歩補償金につきましても、その交付を受けた國債証券を以て補償金の交付をなし得る途を開きまして、インフレーシヨンの抑制に資したいと考える次第でございます。尚この減歩補償金はその性質が面積減歩の対象であり、資産の一部が土地から國債証券に移つたものと認められますので、現下の経済事情から見まして、この程度の措置は止むを得ないと考えられるのであります。
 以上の理由によりまして、本案を提出した次第でありまして、何卒御審議の上御賛成をお願いいたします。
#18
○委員長(黒田英雄君) それでは次に予備審査のために付託されておりまする未復員者給與法案を議題にいたしまして、本案につきまして、政府提案の理由の説明を求めたいと存じます。
#19
○政府委員(河野一之君) 未復員者給與法案の提案の理由を御説明申上げます。元の陸海軍に属しておりまして、未だ復員していない同胞に対しましては、從前の例によつて給與が支給されておるのでありますが、この支給は旅費、埋葬費等を除いては、階級によつて相当著しい相違があり、特に兵けたとい内地に扶養親族を殘しておる者でありましても、扶養手当の支給を受けていない実情でありまして、今日の事態に著しく即しない給與になつておるのでございます。そこでこの際階級差の多い從前の俸給を改めまして、階級の如何に拘わらず一律に月額百円といたしますと共に、平生扶養親族を内地に残しておる者に対しましても、新たに兵以外の者と同樣、その扶養親族の一人当り月額百五十円の扶養額を支給することにいたしたいのでございます。ただ兵以外の者で從前の家族渡しの給與額が右の原則による支給額を超える者に対しましては、本年三月における支給実績額まではこれを保障する措置を併せて講ずることが必要であると考へるのでございます。
 以上の給與の改正を旅費その他從前の給與と共に法律化いたしまして、昭和二十二年七月一日以後給與事由の生じた給與について適用いたしたいと思いますので、御審議をお願いすることといたしたのでございます。尚このために要する追加財源は本年度約六億円でございまして、先に提出いたしまして國会を通過いたしました補正第七号の予算に計上してある次第でございます。何卒速かに御賛成の程をお願い申上げます。
#20
○委員長(黒田英雄君) それではこれで休憩をいたしまして、午後一時半からやりたいと思います。午後は請願の小委員会を開くことになつておりますが、それを延期いたしまして、この委員会が散会後に小委員会ということに御承知願いたいのであります。午後一時半まで休憩いたします。
   午後零時一分休憩
  ―――――――――――――
   午後二時三十八分開会
#21
○委員長(黒田英雄君) 午前に引続いて委員会を開会いたします。速記を止めて。
   午後二時三十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時十五分速記開始
#22
○委員長(黒田英雄君) 速記を始めて本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十六分散会
   委員長     黒田 英雄君
   理事 
           伊藤 保平君
   委員
           木村禧八郎君
           下條 恭兵君
           椎井 康雄君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           松嶋 喜作君
           山田 佐一君
          尾形六郎兵衞君
           木内 四郎君
           深川タマヱ君
           星   一君
           石川 準吉君
           九鬼紋十郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           高橋龍太郎君
           渡邊 甚吉君
  政府委員
   大藏事務官
   (理財局長)  伊原  隆君
   大蔵事務官
   (主計局次長) 河野 一之君
   復員事務官
   (官房長)   森田 俊介君
ソース: 国立国会図書館
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