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1947/10/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第15号
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1947/10/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第15号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第15号
  付託事件
○磐越東線三春、船引兩驛間の要田村
 に停車場を設置することに關する請
 願(第二號)
○鐵道運賃の値上げ反對に關する請願
 (第三號)
○長岡鐵道を國營に移管することに關
 する請願(第四號)
○海運經營方式竝びに船員管理に關す
 る陳情(第十五號)
○鐵道運賃値上反對に關する請願(第
 十號)
○高崎、熊谷間に電化工事を實施する
 ことに關する陳情(第四十五號)
○鐵道運賃の値上げ反對に關する陳情
 (第四十七號)
○磐越東線神俣、大越兩驛間の瀧根町
 菅谷に停車場を設置することに關す
 る請願(第十三號)
○熊本縣人吉市を基點とする三路線に
 省營自動車運輸開始に關する請願
 (第十五號)
○日本通運株式會社の營業權竝びに設
 備を舊關係者へ還元することに關す
 る陳情(第八十五號)
○海運經營方式竝びに船員管理に關す
 る陳情(第九十六號)
○東北本線宇都宮、大宮間日光線宇都
 宮、日光間及び兩毛線小山、高崎間
 の電化實現に關する陳情(第九十九
 號)
○高崎、熊ヶ谷間に電化工事を實現す
 ることに關する請願(第三十六號)
○海上輸送力緊急増強に關する陳情
 (第百二十三號)
○海難審判法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○鐵道營業法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○木原線鐵道殘工事の速成に關する請
 願(第五十六號)
○舊鶴見臨港鐵道外三鐵道線拂下に關
 する請願(第六十號)
○中央線高藏寺、名古屋鐵道小牧兩驛
 間に國營自動車の運輸を開始するこ
 とに關する請願(第六十二號)
○山形縣最上郡内に國營貨物自動車の
 運輸を開始することに關する請願
 (第六十四號)
○柳井驛より三路線に、及び田布施よ
 り二路線に國營自動車の運輸を開始
 することに關する請願(第七十六
 號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事
 實施に關する請願(第七十八號)
○江差町、東瀬村間に國營自動車の運
 輸を開始することに關する陳情(第
 百五十六號)
○學生鐵道運賃の是正に關する請願
 (第九十號)
○東北本線二本松、本宮兩驛間の杉田
 村に停車場を設置することに關する
 請願(第九十二號)
○博多、壱岐及び對馬間の國營航路實
 現促進に關する請願(第九十三號)
○宇部東線電車運轉を山口市宮野地區
 迄延長することに關する請願(第九
 十四號)
○矢島鐵道株式會社の救濟に關する請
 願(第九十七號)
○常磐線松戸、水戸間電化促進に關す
 る請願(第九十九號)
○信越線高崎、横川間電化工事を實施
 することに關する陳情(第二百一
 號)
○道路運送法案(内閣送付)
○舊小倉鐵道線払下げに關する請願
 (第百三號)
○信越線柏崎驛附近鵜川鐵橋の徑間擴
 張工事施行に關する請願(第百七
 號)
○五條驛、新宮市間の鐵道速成に關す
 る請願(第百八號)
○學生鐵道運賃の是正に關する請願
 (第百九號)
○東海道線沼津、濱松兩驛間の電北速
 成に關する請願(第百十二號)
○九州、四國間の省營連絡に關する請
 願(第百十三號)
○愛媛縣東宇和郡宇和町、八幡濱市間
 に國營自動車の運輸を開始すること
 に關する請願(第百十四號)
○山陰線の電化竝びに廣島、松江兩市
 間直通列車運轉に關する請願(第百
 十九號)
○中央氣象臺牛深出張所設置に關する
 請願(第百二十七號)
○九州、四國間省營連絡に關する請願
 (第百三十七號)
○常磐線松戸、平兩驛間電化促進に關
 する請願(第百四十二號)
○中央氣象臺牛深山張所設置に關する
 請願(第百四十四號)
○舊播丹鐵道線拂下げに關する請願
 (第百六十一號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事
 實施に關する請願(第百六十四號)
○高知縣香美郡山田、大栃間國營自動
 車を岡ノ内まで延長竝びに二自動車
 道路開設に關する請願(第百六十六
 號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百七十號)
○豐川鐵道及び鳳來寺鐵道拂下げに關
 する請願(第百七十一號)
○肥薩線電化工事に關する請願(第百
 七十三號)
○札沼線中の撤收區間復元に關する請
 願(第百八十四號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百八十六號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間天化促進
 に關する請願(第百八十八號)
○膽振國富内、十勝清水間鐵道敷設促
 進に關する請願(第百八十九號)
○江差町、東瀬棚村間に國營自動車の
 運輸を開始することに關する陳情
 (第二百七十四號)
○福島縣安達郡二本松、浪江兩町間に
 國營自動車の運輸を開始することに
 關する請願(第百九十四號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百九十五號)
○舊南海鐵道山手線拂下げに關する請
 願(第二百三號)
○大牟田驛復興に關する請願(第二百
 六號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路の運航に關する請願
 (第二百十二號)
○後藤寺、糸田兩鐵道線拂下げに關す
 る請願(第二百十五號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路の運航に關する請願
 (第二百十七號)
○西彼杵半島の陸海運交通の整備に關
 する請願(第二百二十二號)
○民營事業と競合する國營バス開設反
 對に關する陳情(第三百二十號)
○造船技術の振興方策に關する陳情
 (第三百三十八號)
○道路交通行政に關する陳情(第三百
 五十二號)
○磐城西郷信號所、湯野上驛間に鐵道
 を敷設することに關する請願(第二
 百三十六號)
○九州、四國間の省營連絡に關する請
 願(第二百三十七號)
○東北本線磐城西郷信號所を貨客貨客
 取扱驛とすることに關する請願(第
 二百三十九號)
○松本、長野兩市間外四路線に國營自
 動車の運輸を開始することに關する
 請願(第二百四十九號)
○羽後鐵道災害復舊に關する請願(第
 二百五十二號)
○關門國道トンネル建設工事促進に關
 する請願(第二百五十三號)
○關門港に外國貿易船の入港促進に關
 する請願(第二百五十六號)
○關門國道トンネル建設工事促進に關
 する請願(第二百六十二號)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運營に關
 する請願(第二百七十七號)
○省線電車を小田原まで延長すること
 に關する請願(第二百七十八號)
○沿岸荷役業者の貨物自動車に關する
 請願(第二百八十八號)
○山陰線餘部鐵橋修理に關する陳情
 (第三百七十一號)
○姫路及び新宮兩驛、宍粟郡内間に國
 營自動車の運輸を開始することに關
 する陳情(第三百七十六號)
○横須賀線逗子、田浦間に沼間驛を設
 置することに關する陳情(第三百八
 十八號)
○姫路及び新宮兩驛、宍粟郡間に國營
 自動車の運輸を開始することに關す
 る陳情(第四百一號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月七日(火曜日)
   午後一時二十六分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○道路運送法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(板谷順助君) これより會議を開きます。道路運送法案に對する質疑を繼續いたします。
 先般小野君から御質問のありましたアメリカにおける法制關係について、郷野政府委員から説明して頂きます。郷野政府委員。
#3
○政府委員(郷野基秀君) それでは米國における自動車運送關係につきましての法制の概要につきまして御説明申上げたいと存じます。手許にございまする資料につきましても、新らしい資料の入手をし得なかつたものもございまするので、特に洲内の自動者運送につきましての法制は、その後におきまして規定が變つておるかも知れないのでございます。この點につきましては豫め御了承を願つて置きたいと存じます。米國の自動車關係の法規は、洲の法律と聯邦の法律とに分れております。即ち米國におきましては、各洲獨立の法制の下に立つことを原則といたしておりまするので、各洲は各自洲内における自動車運送を規律する權限を有しております。併しながら洲際又は國際の自動車運送に關しましては、各洲におきましては監督の權限を持つておりません。洲際又は國際自動車運送につきましては、聯邦の法律であります洲際交通法即ちインターステート・コンマース・アクトが制定せられておるのであります。
 先ず洲内の自動車運送に關する法制につきまして、概略御説明申上げたいと存じます。
 各洲における自動車法規は大體におきまして内容を二つに分けることができるのでございます。一つは、私用の自動車即ち一般運送に供しない車輛に關する法規でございまして、他は公共用の自動車、即ち一般運送に供する車輛に關する法規でございます。私用自動車に關する法規は原則といたしまして公共自動車にも適用せられる建前をとつております。
 私用の自動車に關する法規は各洲それぞれ規定は多少異にしておるのでございまするが、大體共通的な規定事項といたしましては、免許證の發行、免許證と申しまするけれども、結局使用許可證であろうと存じます。車輛に關する課税についての規定、これは免許手數料、ガソリン税及び自動車に關する財産的な税金、こういうものが規定されております。次に車體の大きさ及び重量の制限、速度の制限、所有權の證明書についての規定、その他保安に關する規定を掲げております。
 公共用の自動車に關しましては右の外、自動車事業法規が適用せられるようなことになつております。大多數の洲法におきましては、自動車運送事業を委員會の組織によりまする監督機關の統制に服せしめております。この委員會の名稱或いは組織につきましては洲によりましていろいろ違つておりまするが、大體數人の專門的な委員を以て構成せられる建前になつております。これらの委員會の權限は次のようなことになつております。即ち公益免許慨の下附、旅客及び貨物運賃の決定、時刻表及び路線の認定、貨物等級の設定、營業につきましての監督、保安に關する監督、定期又は臨時に報告を徴收すること、路線の賣渡し及び貸借につきましての認可、附隨車使用許可證の發行、運送上の諸契約の取締り、社債發行の取締り、施設の設置命令、速度の制限に關する規定、こういうものを包含しております。
 委員會におきましては自動車運輸營業を行わんとする者の申請に基きまして公益免許證を下附するのでございますが、その下附の要件といたしましては、公道の保護、公共に對する適當なるサービスの提供、既存運輸機關との競爭制限というような點が考慮せられております。
 自動車運送營業につきましての免許は、各洲におきまして、いずれも前に申上げました委員會が權限を持つておりまして、洲内の公非のいろいろな團體がございますが、洲の縣等の機關にはこの免許の權限を與えておりません。尚公益免許證の外に、多くの洲におきましては營業開始の附帶的な前提條件といたしまして、擔保證券又はその代用といたしまして責任保險證券というようなものを、委員會その他の監督機關に提供させることを規定しております。尚市の交通につきましてはこの道路運送法案の第二十九條に規定いたしておりまするように、市長の意見を特に重視する建前になつておることでございます。
 次に洲際又は國際自動車運送に關する法制につきまして御説明申し上げます。洲際及び國際交通を行いまする自動車運送事業に關しましては、洲際交通法の第二編の適用を受けることになつております。監督機關といたしましては、この法律の第一編の規定によりまして設立せられておりまする洲際交通委員會、即ちI・C・Cがこれに當ることになつております。この委員會は大統領が上院の勸告及び同意を得まして任命いたしまする五名の委員から成つておりまして、任期は六年となつております。委員は他の業務、職業又は雇用關係におきまして從事することを禁じられております。
 洲際交通委員會の監督の對象となりまする自動車運送の要旨は次のようになつております。自動車運送によりまする一般運送コンモン・キヤリアーがあります。これは即ち一般旅客又は貨物を一定又は不定の路線によりまして運送することを業とするものでございます。次に自動車によりまする特約運送にコントラクト・キヤリアーがございますが、それは特約によりまして旅客又は貨物の運送に從事するものでございます。この他自動車によりまして貨物の自家用運送をいたしまするもの、次に自動車によりまして旅客、貨物の輸送を仲介することを業といたしまするブローカーの規定もこの中に含まれております。自動車の營業の種別につきましての考え方は、從來の自動車交通事業法における考え方を根本的に改めまして、このアメリカの法律に採つておりまする一般運送人と特約運送人、この考え方を新らしい道路運送法案におきましては採り入れておるのでございます。
 尚洲際交通を行いまする場合におきましても、この洲際交通法の適用を除外いたしておるものがございます。固よりこれらのものにつきましても一般洲法の適用を受けることは当然でございます。即ちスクール・バスというようなもの、或いは定員六名以下のタクシーの車でありまして一定の路線上又は特定地點間を運行するというようなものではないもの、ホテル送迎用の車でありますとか、國立公園の旅客專用車でありまして、内務省の監督を受けるもの、農耕者の所有する車でありまして、自己の耕作用品又は農産物の運送に專用するもの、協同組合によつて運行せられます車、家畜、魚又は農耕用品の運送に專用せられ、その他の貨物又は人の對價を得て運送するというようなことに使用せられない車、新聞紙の配達の專用の車、航空運送に附隨して行なわれまする人又は物に專用せられますものの車、一部市内、接續した都市内又はかかる都市の一部とみなされまする圈内におきまする旅客又は貨物の運送というようなものにつきましては、洲法の適用に委ねまして洲際交通法の適用を除外いたしております。
 尚洲際交通委員會は一般及び特約運送人に對する會計記録でありますとか、報告の統一、記録の保存、從事員の資格及び最高勤務時間竝びに自動車の運轉及び施設の安全に關する規定を設けることができることになつております。又特に一般運送人に對しまして、繼續的且つ適正なサービス及び手小荷持の運送に關する規定を設けまして、自家用運送人に對しましてもこの必要がありと認められまするときは、運轉の安全性を増進する目的のため、從事員の資格及び最高勤務時間竝びに施設の標準を規定いたしまして、ブローカーに對しましては免許、金錢的な責任、會計記録、報告等に關しまして適當な規定を設けることができる建前になつております。
 この外洲際交通委員會におきましては本法の規定を實施し、且つこれに必要な規則その他の手續を定めまする權限を有しております。そうして本法及びこれらの規定に關しまして生じました一切の事項をみずから審査決定いたしまして、或いは委員會の委員若しくは檢査官を設けることができることになつておりまするが、これらに付託いたしまして審査決定させる權限をも持つておるのでございます。委員會は尚この法律の實施上必要がありまするときは業者から報告を徴し、且つ隨時議會に對する關係におきましても立法に關するものをも含めまして勸告をすることができることになつております。
 洲際交通委員會の補助といたしまして、この外に聯合會、ジョイント・ボートというものがございます。審査を必要といたしましたる事件が三洲に亙つて行われる運輸に關する事項につきましては、委員會は聯合會に事件を付託しなければならないことになつております。この聯合會には審査事項に關する營業の行われまする洲の代表者をそれぞれ一名出しまして、これを公正に行うことになつております。
 尚洲際交通委員會がいろいろな審査をいたしまする場合、この檢査官或いは聯合會につきましても、必要に應じまして公聽會を開くことになつております。
#4
○委員長(板谷順助君) 要點だけでいいです。
#5
○政府委員(郷野基秀君) はい。アメリカの大體の法制につきましては只今申上げたような状態になつておりまするが、序でに簡單に英國の法制につきまして一言説明をさせて頂きたいと存じます。
 英國におきましては、一九三〇年に道路運送法が制定せられまして、これによりまして旅客關係の運輸業者につきまして、バスや驛遞馬車のようなものでございまするが、公共事業の免許を貰わなければ營業ができないという建前をとりまして、適當な運賃又は從事員の勤務時間の制限などにつきましての規定を設けまして、更に一九三三年に至りまして、道路鐵道の輸送法という法律が出まして、トラツク事業につきましても免許を得まして、運賃その他につきましての監督を受けなければならないことになつております。
 そしてこの免許をするに當りましては、アメリカにおけると同樣に、イングランド、スコツトランド及びウエルズ等十三の地區に分けまして、各地區毎に地區の交通委員會というものが設けられまして、ここにおきまして公益上の必要を審査し、免許を與えるという建前をとつております。この委員會の委員は、その交通區のございまする管内につきまして、各洲の參事會から指名せられました委員の候補者の中から主務大臣が委員に任命するという建前をとつております。
 かようにいたしまして、アメリカ、イギリス共に委員會の組織によりまして道路運送の重要な行政を擔當いたしておるのでございます。
#6
○小野哲君 只今、私の前囘の質問に對しまして、英米における自動車運送法規に關して詳細な御説明があつたので感謝の意を表したいと思います。これに關聯いたしまして、先程お話がございましたが、アメリカにおける自動車運送事業、これが大體コンモン・キヤリアー或いはコントラクト・ヰヤリアーというように分類されておるということも了承いたしたのでありますが、今囘の道路運送法案の中で自動車運送事業の定義的な規定を拜見いたしますというと、第二條にございますが、第十條においてその自動車運送事業の種類が掲げられておるのでありますが、この第二條の自動車運送事業の定義と、第十條の事業の種類を考え、又アメリカの只今お話のありました法制の内容をも考え合せまして、我が國の今囘の道路運送法案の自動車運送事業の種類が、一般と特定とに分れておる。併し免許、その他の取扱いにつきましては、一般、特定、同じような扱いをされておるように見受けるのであります。併しながら公共性と申しますか、そういうふうな見地から考えますと、例えば我が國におけるバス事業と、それからタクシー、ハイヤー或いは又その他の特定の自動車事業、これを一律に取扱うということは少し行過ぎではなかろうかというふうな感じがいたすのであります。從いまして同じ自動車運送事業という定義の中に全部を追い込んで、一律にこれを規律して行くということは、果して事業の實態から考えまして妥當であるかどうか、この法律案を起案されました場合に、これらの點についていかなるお考えを以て對處されましたか、この邊の事情を伺いたいと思います。
#7
○政府委員(郷野基秀君) 第十條におきまして一般の自動車運送事業と特定自動車運送事業と分けておりまするが、この二つの業種について考えてみますると、お話の通り特定の事業につきましては、その公共性が多少一般自動車運送事業に比べまして、程度におきまして差があるということは確かに認められるところでございます。從いまして第三十二條の規定を設けまして、一般自動車運送事業につきまして適用いたしておりまする規定におきましても、特にこれを適用する必要のないと認められまするものにつきましては、特定自動車運送事業に對しまして適用を除外することにいたしまして、尚又第二項におきまして、事業の休止、廢止につきましても屆出で足りることにいたしております。この一般と特定との二つの分け方をいたしましたのも、結局公益事業といたしまして、同じようにこれを取扱う必要が必ずしもない場合もあるということを考えまして、この建て方を採つたのでございまするが、從いましてこれに應じまして、一應の法律の建前におきまして、そういう規定の適用の上におきまして差を設けております。
#8
○小野哲君 只今の政府委員の御説明によりまして、一般の自動車運送事業と特定の自動車運送事業との區別は了承いたしました。これに關聯してもう一つ伺いたいことは、今度は一般自動車運送事業の中の問題でございますが、この一般自動車運送事業の中にはいわゆるバス、乘合自動車というものもありますれば、ここに一般貸切旅客自動車運送事業というのが出ておりますが、これは恐らくタクシーとかハイヤーというふうなものではないかと思うのであります。そういたしますると一般と特定との區別はこの法律案の規定によつてはつきりといたしておりますが、一般の中にもおのずから公共性の程度の違いがあるんではないか。例えばこれは古い思想かも知れませんが、從來の自動車交通事業法によりますというと、乘合自動車というものは、一定の路線を決めて、そうして定期に運行するものである。こういうところに一つの公共性が見られておつたのではないか。貸切旅客自動車即ちタクシーとかハイヤーというふうなものは、むしろ個々の契約によつて、お客樣との間で話が纏まるというふうなことで、いわゆる公共性が一段と落ちるものではなかろうか。從つて一般の中でも、さような程度の違い、取扱いの差異を設けてよいようなものがあるように見受られますのに、いずれもが第十一條によりまして、事業計畫を定めて主務大臣の免許を受けなければならない。又道路運送委員會が今囘設けられますが、その場合におきましては、免許に關する基準の設定及び變更というような重要事項について、道路運送委員會の意見を更に徹することになるのではないか。特に又第十二條におきましては、免許に關しては妥當な基準を定め、これを公示しなければならない。こういうことになりまして、公共性の違いがあるものに對して、取扱い方が非常に畫一的であり、又これらの實情に合わないような扱いをしておるかのごとく見受けられるのであります。特定の場合においては適用いたさない規定がありますので結構でございますが、乘合自動車、言い換えればバスとかタクシー、ハイヤー等のごとく貸切自動車というふうなものにつきましても、かような同樣な扱いをなさらなければならない政府としての御所見を伺いたいと思います。
#9
○政府委員(郷野基秀君) お話の通りこの一般の自動車運送事業につきましても、おのおの業種により特異性がございまして、從つてこれに應じまして多少その公共性又その公共性のあり方につきましても違つて參ることであらうと考えるのでございます。從いまして第十五條の運送約款の規定のごときは、貨物自動車運送事業者のみに對しましてこれを規定いたしております。その他の面につきましては、法律の規定の上におきましては特に差を設けておらないのでございまするが、或いは事業計畫におきまして、或る程度の業種によりましての差を設けまして、これを認可をするといふうな場合も考えられるであろうと存じまするし、又第十二條の基準を定めまする場合におきましても、道路運送委員會の諮詢を經まして法規となりまするが、それも業種によりまして違つた基準が設けられるものと豫想いたすのでございます。從いまして一應一般的に申しますると、一般自動車運送事業につきまして、法規の上におきましてはつきり區別を設けておらないのでございますが、おのおの各規定の適用におきまして、能う限り實情に即するようにこれを適用して參りたい、かように考えておる次第でございます。
#10
○小野哲君 甚だ恐縮でありまするが、只今の私の質問と關聯いたしましてもう一點伺いたいと思います。只今の御説明のような一般自動車運送事業につきましても、適用の範圍と申しますか、運用の面において然るべくこれが調節を圖りたい。こういうふうな御意見でございますが、この自動車運送事業の免許ということが、從來はいわゆる警察許可であつたものを、事業の免許というふうなところまで高められて來たのでありますが、今囘は更にこの自動車運送事業の免許に關しては、妥當な基準を定めましてこれを公示しなければならない、若し「前項の基準に適合する申請があつたときは、左の場合を除いては、事業の免許をしなければならない。」、こういうふうな規定が設けられておるのでありまして、主務大臣が自由才量で以て、自動車運送事業の正否その他を勘案いたしまして、免許するか否かを決定するということではなくして、今囘は一定の條件を具備した場合においては免許をする義務があることをこの法律によつて定められることになつたものと思うのであります。從いましてこの妥當な基準をいかに定めるかということが、自動車運送事業の免許に關しましては重大な要素をなすものではないかと思うのであります。尤も今囘は道路運送委員會を設けられて諮問された上で決定されるということになりますので、極めて妥當な基準が發見されるであろうとは期待いたすのでありますが、この基準を定めて免許をするというところに今囘の法律の一つの特徴があるのではないか。それと免許をできるだけ民主的にやりたいという考え方から、決議機關ではないけれども、諮問機關としての道路運送委員會を設けられて、民主的な監督行政を行われようとする御意圖があるように見受けられるのであります。この御意思に對しましては、極めて結構だと思うのでありますが、問題は基準の定め方でありまして、これが一般自動車運送事業、特定自動車運送事業、而もこのおのおのの中にそれぞれの細かい種類がありますので、これを決めることは技術的にも誠に至難ではなかろうか。而もこの決め方如何というものが、事業の上に重大な影響がある。又免許を行う際において、主務大臣といたしましても大きな責任を負わなければならないということになりますので、この際どういうふうな方法で基準をお定めになるか。又その内容について、すでに御腹案がございましたらお聞かせを願いたいと思います。
#11
○政府委員(郷野基秀君) 只今お話のございました通り、第十二條の規定は、この法案といたしまして一つの最も重點を置かるべき規定でございます。この免許につきまして妥當な基準を定めることになつておりまするが、これは第八條の規定によりまして、道路運送委員會に諮問いたしまして決定せられることになつております。今後この基準がいかに定められるかということが、新らしい業界の態勢を決めて行きまする上におきまして、頗る重大な意義を持つのでございまして、私共といたしましても、この點につきましては、できるだけいろいろな資料を集めまして、あらゆる角度から檢討をいたしまして、委員會にお決めを願う資料を整えたいと思いまして、只今努力をいたしておるのでございます。併しながらこの基準につきましては、私共といたしまして、まだ確信のある案を見出すことはできない状態でございます。御承知の通り、新らしい免許につきましては、資材その他の關係におきまして非常に窮屈な事情もございまするので、特に緊急を要する絶對的必要のありまする場合を除きましては、新らしい免許を只今まで差控えて參つております。
 尚本法の實施を目前に控えまして、いろいろと免許基準につきましても、民主的な方法で決めて頂きたいと存じておりまする關係からいたしまして、新規の免許につきましては、一般の方針といたしましては、消極的な方針といたしまして臨みたい、かように考えておるような次第でございまして、積極的に免許をするという態勢になつておりませんので、行政運營の實際におきましても、只今はつきりいたしました免許基準というものは定めていない状態でございます。從いまして現在の免許基準、又今後この十二條の規定によりまして定めらるべき免許基準につきまして、御説明を申上げることのできませんのは甚だ遺憾でございまするが、この邊の事情を御了察願いたいと存ずるのでございます。
 大體今後の基準について考えて見ますと、結局只今お話のありました各種の業種につきまして、その地區々々の運營の實情に照し合せまして、所要の運輸數量をこなして參りまする關係から、どれだけの規模を持つべきか、又公益事業といたしまして、完全にその使命を遂行いたしまするためには、一般に資力、信用の點におきましてもどの程度の規模を持つべきかという點につきまして、具體的によく檢討をして決めて頂きたいと存じておりまするが、結局各業種につき、又各地域につきまして數種の段階が用意せられ、これに對するや多くの基準が定められるものと考えております。そうして基準といたしましては、結局今申上げましたような關係からいたしまして、資本でありますとか、車輛その他の設備、從事員の數というようなものが考えられまして、これらについて具體的な數字を、除送數量その他の關聯におきまして決めて頂くべきものと考えておる次第でございます。
#12
○小野哲君 私はこの程度に質問を止めたいと思いますが、最後に、この基準の問題につきましては、尤も道路運送委員會が結成されました上で決定或いは變更するということになつておりますけれども、只今具體的な腹案の持合せがないということも一應了承いたしますが、政策的に申しまして、戰時中各縣内において適當な時期に自動車運送事業の統合を慫慂されたことは御承知のことと思うのでありますが、今囘の道路運送法案によりまして、これらの基準と考え合せて、將來、現在においても統合された事業はできるだけ適當なものに解體して貰いたいというふうな聲が地方にあるようにも聞いておるのであります。これは乘合自動車或いはトラツク兩方に共通の問題であろうと思うのでありますが、政府は現状におきましては、この統合體に對していかなるお取扱いをなさろうとされておるか、將來の基準との關係もあるのでありますが、差當り政府の御方針を伺つて置きたいと思います。
#13
○政府委員(田中源三郎君) お答え申します。戰時中に各種の企業を統合いたしまして、戰時協力を強化いたしたいのであります。その後におきまして、戰後におきまする現状におきましては、これらの企業會社が眞に公益の上に立つて業務を行つておりまするかどうかということは、目下調査はいたしておりますが、今世論に二つの問題が起きておるのであります。一つは一般の企業會社、これらの統合された會社が獨占的な行爲を行い、眞に公益的な業務を營んでいない。從つて地方においては非常に迷惑をしておるから他に代るべき處の企業會社を許し、或いは又國家でこれをやれ、或いはこれを解體せよ、かうよな世論が起きておるのでありまして、國會を初め私共の方にも政府の方にも陳情もありまするし、又市井においてもこれらのものが論議されておるのであります。又反面考えて見まするというと、この統合されたる企業會社は非常に公益的な業務をやろうと考えて見まする場合に、戰時中竝行路線になつたものはこれを政府みずからが休止命令を出した場合もありまするし、或いは又今日のごとく財政、資材の面におきまして、企業會社が企圖するところの公益的な業務と完全に營むことができない現状にあることも見受けられるのであります。從つて今政府が持つておりまするところの資材を民間企業にできるだけ十分なる配分を與えるならば、我々もできるだけの行爲はなす、こういうふうに申出て來るのであります。これは他面私は民間業者の唱うるところも、企業會社の唱うるところもこれは尤もなるところがあると考えるのであります。そこで今この企業體が集中排除法案竝びにアンチ・トラスト・ローとの關係を睨んでいかなる關聯性を持つておるかということを一應考えて見なければならんと思います。この點が一點。
 そうして企業そのものが、國家も私企業も、すべて日本經濟の現状に置かれたる企業としての企業が眞に能う限りの能力を以て、國家企業に協力をしておるかどううかということを十分に調査をいたしまして、その民間の企業體が眞に國家の意圖に副うべくやつておりまするものに對しては飽くまでもこれを助長して民間企業を擁護いたしますると共に、若しそのものが公益に反したる業務を行なつておるといたしまするならば、これを速かに解體或いは解散を命じまして、新らたなる民間企業、若しくは國家においてこれを行なつて行かなければならんと思うのであります、
 併しながらこの際持に申上げて置きますることは、最近の實状は此二つの流れのために非常に輿論との間に摩擦を生じておるということは事實であります。これがためその摩擦が正しき摩擦で、その摩擦の起つて來る原因を解剖いたしました場合は、今申しましたような二つの答えが出て參るのでありまするが、今後におきましては、只今申しましたように十分これらの運營状況を精査いたしますると共に、先程申しましたアンチ・トラスト・ロー或いは集中排除法案等の關係等も考慮いたしまして、適當に一應これらのものに對する一般の根本方針を定めて、近く當委員會にもお話を申上げます機會を持つことであろうということを御了承願いたいと思います。
#14
○委員長(板谷順助君) 只今小野君の御質問を、政務次官は少し逸脱してお考えになつておると思うのであります。小野君の質問の趣意は、戰時中につまり利害の共通しておらざるもの、掛け離れたるものを、これをみな統合して一本にしてしまう、それを今度北海道のごときが三地區に分れて、それで利害は何ら關係がない。勿論民営でありましても公共性を持つておることは、これは當然、當然であるが、それを適當に分離をして、そうして獨立企業をさせる。この改訂の意味じやないかと思うのですが、あなたの意味はそういう意味でしよう。
#15
○小野哲君 只今政務次官から獨占企業としての根本方針についての御所見を拝聽したのでありますが、この獨占禁止法との關係につきましては、本法案の中にも除外例を設けられておりますので、又すでに適用除外等に關する法律案も本委員に送付されておるような次第でありますが、私はそういう法律論ではなくして、只今委員長が御指摘になりましたように、戰時中特定の目的のために事業を統合した。而もそれがやや強制的な性格で以て行われたとした場合において、終戰後の今日尚かかる統合體を斷續する必要を認められるかどうか。又その目的が變つて來ておるとするならば、解體を望む者に對しては、政府はいかなる御見解、御處置をされるつもりかという極めて常識的な、具體的な問題でありますので、その點私から附加えて、補足的な説明をいたして置きます。
#16
○政府委員(田中源三郎君) 御趣旨はよく了承いたしておるのであります。戰時中に統合いたしたものは、戰時目的のために統合した、統合すべからざるものを統合して戰時目的にこれを強化した。從つてその目的を執行したる現在においては、適當解體すべきであるかどうかという趣旨なんでございまするが、これが戰時中さような目的で統合されておつても、現在のその企業が國家性の上におきまして非常に效力を發揮してやるという場合、或いは又御趣旨の通りの點もあろうと思うのであります。そこへ加えてこの集中排除法案であるとか、或いはアンチ・トラスト法というものがここに出て參りましたので、單に戰時中統合したものを直ちに目的が失われたからここで直ぐこれを解散するかどうか、そうしてこれを分離せしめるかどうかということは、各種の法案とその實際とを綜合的に勘案をいたしまして、適當なる處置をとるよりいたし方はないと、政府は考えておるのでありまして、その方策といたしましては、目下考慮中でございますから、政府において適當な見解を定めましたる場合におきまして、當委員會に、餘り遅くない機會においてお答えをいたしたい、かように申上げた次第であります。
#17
○政府委員(郷野基秀君) 只今政務次官から全般的な方針の問題につきましてお話がございましたが、事務的な立場から少しく補足をさして頂きたいと存じます。戰時中の統合會社につきましても、只今政務次官からお話がございました通り、現在のこの資材の不足いたしておりまする現状におきましては、やはり概括的に申しますれば、公益事業といたしまして、必要な輸送を確保して行くという面におきまして、この困難な情勢の下に責任を果して行きまする上におきまして、相當の效果を擧げているものと考えているのでございます。從いまして現状におきましては、特に又解體その他の問題を取上げて參りますると、過渡的にもいろいろ能率を低下するという虞れもございまするので、一般的に申しまして、特に戰時中、その中でも戰爭末期におきまして、無理な統合をしたというような場所におきまして、殊に會社内部の事情におきまして一日もこの總合體を維持して行けないような場合というようなものを除きましては、原則的にはこの統合體を差當りは維持して參りたい。尚その會社の實情につきまして、交通企業の特殊性といたしまして、經營の合理化、能率の増進、又輸送全般の圓滑化というような點につきまして、いろいろの見地から檢討をいたしまして、今後の新しい免許基準というようなものとも照し合せまして、對策はこれからいろいろ研究をして參りたい。かように考えておる次第でございます。
#18
○丹羽五郎君 この法案を大略目を通して見たんですが、今のこの委員會制度を以てやるというような、非常にアメリカ式な進歩したところも見受けらる點でありますが、私のお尋ねを一つして見たいのは、第五十一條の、現在自動車交通業者があるところに、國家が必要としたその路線に乘り入れをしたときには、その相手方によつて生じた損害或いは又その損失を、政府は政令でこれを定めて支拂うということがあるんですが、この第五十一條が業者の立場から見てみれば、一番大きな恐ろしい點じやなかろうか、かように考えます。而も政府は乘り入れて、ただ一片の政令で切捨御免で、それに對しての補償をして行くというようなことが採られないでもないように私は考えるのですが、この補償を「政令の定めるところにより」云々ということを、これをもう少し政府の懐を割つたところのお話を聞かして頂きたい。かように考えます。私はこの法案の中じや五十一條が一番事業者としては恐ろしい點じやなかろうか、かように考えるのでが、この點について詳細に承りたい。
#19
○政府委員(郷野基秀君) この五十條竝に五十一條の規定につきましては、現行の自動車交通事業法、この規定をそのまま踏襲いたしておるのでございまして、補償につきましても、現在の自動車交通事業法に基きまする補償の、この規定を今後におきましても、大體におきまして踏襲して參りたい、かように考えております。これを政令に委ねておりますることにつきましては、いろいろ御議論もあろうかと存じまするが、現在の法律におきましても勅令に委任いたしておりまするし、大體におきまして現行し補償のやり方をそのまま繼續いたしたいと考えておりまするから、今囘も政令に讓つて頂ということにいたしましても差支えはないのではないか、まあかように考えまして現行法の通りにいたした次第でございます。
#20
○政府委員(田中源三郎君) ちよつと補足いたして置きます。大體事業が繼續することが乘入れによつて、できなくなつた場合を假定をいたします。それから非常に收益が減る。そのときには國營の營業の開設のために、その會社の年間收入が過去三ケ年間の二分の一に達しなかつた場合、それから政令に定めておりまする事項は、大體補償金額の査定、支給の方法、申請期間等に關するものでございまして、今の自動車交通事業法の施行令の十三條乃至十六條の規定するところと殆ど變らないと思います。只今政府委員の申し上げた通りであります。
 政府は無理やりに乘入れて民間事業を壓迫するという意思は持つておりませんが、政府において企業をいたさなければならんということに立至つた場合には、この委員會に諮りまして決定いたしまして、これらのすべての基準によりまする補償をやつて行きたい、かように考えておようなわけでございます。
#21
○丹羽五郎君 今の政務次官のお答えによりますると、民間事業の壓迫をする考えはないというお答えがありましたが、無論政府は民間事業の壓迫というようなことは、今考えられる點でもなからうと思いますが、最近バス事業者から、省營バスがいろいろ自分らの事業を荒すのだ、或いは省營バスの乘入れによつて自分らの事業が根本的に覆つたというような、或いは又そういう方途に對しては、各委員にもいろいろの陳情が葉書で來て、最近葉書攻めになつたということがありまするが、實は私この五十一條を眺めて、政府が或いはこれによつて民間事業の壓迫とはならんが、傳家の實力ではないが、立派にこれによつて民間事業を押えつけるというようなこともでき易い條文ではなからうか。かように私はこの點を杞憂しておる次第であります。
 それから私は、この乘合自動車に對しては政府はもう少し監督を強く行使をして貰いたいということを申上げたいと思うのであります。その一例は最近或る一定の發著時間を揚げたバスに乘るべくはるばる遠方から行つたところが、その時間にはそのバスは他の方に團體貸切りかなんかで、少數なバスの中からそれを廻して、ためにそこで一晩泊つて、翌日のバスに乘らなければならないというようなことになつて、非常な迷惑をしたというような私の所に申出でがありました。又或る會社におきましては、闇物資の方にトラツクの代りにこのバスを使つて、殆ど公益にそのバスを使わなかつたというようなことで、非常に迷惑を被つたというような、縷々いろいろの陳情がありますが、この條文によつて、もう少し私はその點を國家として十二分に守れるような一つ方法をお作りになる意思はないのであるか、むしろ私には作つて貰いたいと、かように考えております。この十六條にありまする點は、これによつても、乘合自動車は一定の料金と、それから一定の發著時間表によつて、初めて運送契約というものを私は成立すべきものと、かように考えております。又これを公示しなければならないということは、この公示によつて初めて運送契約が成立するということで眺めて行くならば、これをもう少し……私はこれは第十八條によつて取締られて行くと考えておりますが、ただ單なる公共の福祉の確保のために必要なる措置を講ずることができるというようなことじやなく、私はもう一歩進めて、そういうようなことをやつた事業者に對しては政府は嚴重な取締りをやつて、公共の本當の福祉に副うように努めるということが必要じやなかろうか、かように考えております。その點について政府の一應所見を伺いたいと思います。
#22
○政府委員(田中源三郎君) 政府の監督權の問題についての御質問でございまするが、至極御尤ものことでございます。御承知の通りに、乘合自動車は第十六條にもありまして、只今丹羽委員から仰せられた通りであります。一定の路線の上を運行いたしまする場合には、發著時間、運轉囘數、賃金はそれぞれの事業計畫表を所轄官廳に提示いたしまして、これの許可を得て、これを公示して現今やつておるのであります。これは舊來の自動車交通事業法によつて規定されておるところでありまして、丹羽委員の仰せられた通りであります。然るに最近の現状を申しまするというと、從來はガソリンで走つておつたものが、代燃車になり、タイヤ及び燃料の入手その他についての資料の非常な入手難から運行が自然亂れ勝ちであります。トラツクにおきましては、一定の物を出さなければ荷を積んで呉れないというようなことで、非常に各方面では業者が非難をいたしております。例えば、誠におはずかしいことでございまするが、鐵道においても貨車一輛三千圓持つて行かなければ廻して呉れんのではないかというような風評さえも我々の耳に入つて參ります。そうして現行のトラツクの業者には、幾らかの金を持つて行くか、物を持つて行かなければ、荷を積んで呉れないというような非難が非常に出ておりまして、或る地方におきましては、實際の現行トラツク企業會社が持つておりますところの車輛數と實稼働數との間に相當の開きがありまして、而もそれが十分に荷物を運ばないで滯貨をしておるというような見地から、擧郡自家用自動車を廢止いたしても、營業業者には迷惑をかけないから、省營でやつて呉れとか、悲壯な陳情が出て來ております。かような實状もありまして、これはお説のごとくに、監督權というものを十分に行使ができていないと言われてもいたし方がないと思いまして、政府の方では先般來バス業者を全部集めまして、バス統制事業に對して、既往のような屆出でたるところのものの通りに營業をいたさない場合においては、今後においてその營業權を取消すかも知れないというくらいまで嚴重な申入れをいたしておるのであります。假に運轉囘數を減す場合においても、餘り運轉囘數をこれこれにいたすということが許可を得てなければ、現状としては原則としては運轉囘數も減すことができない状態になつておるのでありますが、最近の燃料の關係でありますとか、車輛の古くなつて參ります關係等によつて、資材の關係に制約されまして、ともすれば亂れ勝ちになります。その者に對しては十分に戒告を、全國に向つて各自動車部を通じて戒告をいたしますと共に、或いはその事業を確立せしめて、そうして現在の運行をいたしておりますものが確實に運行されているか、休止路線を一體どうしているかということを精細に調査いたして、戒告と同時にいたしておるのであります。乘合自動車の全國の組合の本部に對しては、先般陸運監理局長より嚴格に警告を發しておるような状態であります。又トラツク業者に對しても、世論に鑑みまして、特に全貨連に對して、かような世論の起らないように、その使命を達成するように、いかなることがあろうとも、組合といたしましては公共の、殊に現實のごとくに滯貨がある場合においては、いかなる困難があつても進んでこれを一掃するように努力して貰いたいと、萬一そういうことのない場合においては、政府としても相當な處置をとるというような、今全貨連に對して申入れをしておるような次第でありますので、御趣旨のように十分に副つて行きたいと考えているようなわけであります。
#23
○政府委員(郷野基秀君) 法律の規定の關係につきまして、ちよつと只今の御質問にお答え申上げたいと存じます。法律の監督規定の運用につきましては、只今お話のございましたように日本の從來の運用は徹底を缺く嫌いがある。法律につきましては、非常に嚴重な規定ができているに拘わらず、違反した場合などに對する處置が十分でないというふうな批評を、アメリカの專門家からも私共伺つておると思います。從いまして今囘の立法に當りましては、できるだけ公共の福祉の増進につきまして、又その確保につきまして、法律の規定を明瞭にいたしますると同時に、これに違反しました場合の處置につきましても、これを明らかに規定いたしまして、特に罰則の關係におきましては、從來罰則の規定が非常に抽象的であつたのでございます。併し今囘の法案におきましてはできるだけこれを具體的に規定いたしまして、こういう場合にはこういう罰則の適用を受けるということを一々明らかにいたしまして、從いまして今囘のこの立法、又これの運用につきましては、只今御指摘のような點につきまして十分注意をいたしまして當つて參りたいと考えております。
 尚只今お話の十八條の「事業計畫に定める自動車の運行を怠り、不當な運送條件によることを求めその他公共の福祉に反する行爲をしてはならない。」という規定がございまするが、これに違反した場合におきましては第三項におきまして、主務大臣は「當該行爲の取止その他公共の福祉を確保するため必要な措置を命ずることができる。」ということをはつきり規定いたしておりまするし、それに對しましては、違反いたしますると三千圓以下の罰金、拘留又は科料という規定も第五十九條に設けてございます。又これらの規定に違反しております業者につきましては、事業の取消しその他の停止、免許の取消などの行政處分もできることになつておりまするし、又必要に應じまして二十四條の規定に基きまして改善命令が出せることにもなつております。これらの規定の運用につきましては、十分氣を付けて參るつもりでございます。
 尚先程お話のございましたバス事業の車輛を、大型貸切りその他の營業に振向けるという點につきましては、現に十分に戒告も與えてございまするし、業者におきまして定期の運行を確保することができないに拘わらず、こういう方面に車を使うというようなことは嚴重に取締つておる次第でございます。
#24
○高橋啓君 五十二條の第一項ですが、この狙いは恐らく營業用の自動車に對する關係だろうと思いますが、實は實際問題として、私は大體木材を扱つておるのですが、これから穀物とか肥料とかいうものが盛んに出て參りますが、その時に片荷になりまする自家用の自動車、つまり木材を積んで行つた歸りに、村の人たちが肥料とか何とか積んで呉れということが始終あつたんですが、そうすると營業者がそれを押えてしまつたりなんかして、地方の方では非常に迷惑をしておる。そういう地方は、殊に奧地なものだから、自動車なんか入りやしない。特別な目的の自家用自動車でなければ入らない。そういう場合に、この事項によつて何らの報酬がなければ運轉手も動きませんし、大體まあ運轉手が問題なんですが、こういうような規定が非常に動かすべからざるものとするならば、そういうような場合に何らか援和法を設けて置かなければならんと思います。このように嚴格に規定してあるのだから、何かまあ交渉されれば……そのような運送に全然關係しちやいかんということになつてしまいますから、こういうことはどういうふうになるのですか。これは少しばかりの問題ではなく非常に地方にある問題です。殊に片荷で全然空で歩くということも非常に勿體ない場合が多いと思う。
#25
○政府委員(郷野基秀君) お答え申上げます。五十二條の第一項の規定は、自家用自動車につきましては、「對價を得てこれを運送の用に供してはならない。」ということになつております。この意味は、自家用自動車の營業行爲、營業類似行爲を取締りまして、公益事業といたしまして自動車運送車業を經營いたしておりまする者と、自家用自動車の關係者と、各々その本來の使命に基きまして輸送の秩序を守りまして、國の必要といたしまする自動車の輸送を果して參りたいという考えに出ておるのでございます。從いまして、自家用自動車につきましては、營業又は營業類似行爲をして貰いましてはその秩序が保てないのでございます。それでこれを禁止いたしておるのでございまするが、お話のように自家用自動車の運行について見ますると、場合によりまして、その片道が空車になるという場合も多かろうと思います。大體におきまして、鐵道の輸送につきましても、全體の貨車の走行キロに對しまして、四割くらいの走行キロは空車になつておるということでございまするが、自動車につきましても或る程度の空車の走行キロがあるということは、全體から見まして誠に止むを得ないところであろうかと存じます、これは營業用、自家用を通じまして見られる現象でございます。從いまして、空車の場合は輸送力が勿體ないから何でも輸送したらよいじやないかという考え方は、必ずしも全面的に當て嵌まるものではないと存じます。特に空車の利用ということを考える場合といたしましては、その自家用車の動きまする範圍におきまして、營業用の車もない、又營業用の車も同じように空車で走つておるというような事情もないというような場合におきまして、特に輸送の實情からいたしまして、そういう物資を自家用車が輸送を手傳わなければならないというような顯著な事例がございましたならば、特別にこれに對しましては法的な手續を經まして、これを運送に使うということも考えられると存ずるのでありまするが、これは全く非常の場合の考え方であろうかと存じます。そういう場合につきましては、相當にそういう貨物があるような時におきましては、場合によりまして營業の免許を受けることも今後におきまして可能であろうかと存じまするが、この場合におきましては、すでに自家用の性質を失いまして、營業となるのでございまするが、尚自家用であるという建前で、さような特別の事態に處しまして輸送をやつて行こうというのにつきましては、現在臨時物資需給調整法というようなものもございまして、これによつて輸送命令が出せるという建前にもなつておりまするので、場合によりますると、この法律によりまして自家用車に輸送の命令を出しまして、輸送をして貰うという行き方もあるかと存じます。尚特に營業或いは營業類似の行爲として、常時營業として考えられるような、對價を得て運送の用に供するというのでなければ、これは又本法のこの規定の精神から申しまして、差支えないことじやないかと存じます。
#26
○内村清次君 本道路運送法案の重要骨子でありまする第十二條の免許基準の點でありまするが、この點につきましては先般小野委員から私の質問せんとするところを妥く質問されたのでありまして、この基準の設定が、妥當な基準の設定が直ちにこの民主的な事業意欲に燃えているところの業者の選定につきまして、又事業意欲につきまして非常に至大な關係があると存じますが、この基準がまだ政府當局においても決まつておらないというような答えであつたのであります。ついては先ず法案を審議中においてその大綱でもいいのでありまするが、これをお示しになる意圖があるかどうかということをお尋ねしたいと思います。
 それから第十八條の公共の福祉に反する行爲の禁止でありまするが、この十八條のいわゆる第三項に該當いたしておりまするその他公共の福祉に反する行爲をしてはならない、その點について、例えば業者の雇傭しておりまするところの從業員が勞働法の正當なる法律の下において罷業をやつたというような事件が發生をした場合、この公共の福祉に反する行爲であるというような點について、この罰則の第五十九條の中の第五號に決めてありまするが、この點に對していわゆる道路運送法を以て適用するかどうか。或は勞働法に示してあるところの問題として取扱うかどうか。この點について御質問をいたします。
#27
○政府委員(郷野基秀君) お答え申上げます。免許の基準につきましては、先程も申上げましたように、私共といたしましてはできるだけ自由に、道運送委員會におきまして御決定を願いたい、かように考えておりまするので、豫め私共の方から資料はいろいろ提供するように努力はいたしたいと存ずるのでありまするけれども、結論を出しましてお願いするというような行き方は避けたいと考えております。
 尚十八條の第一項の解釋の問題でございますが、これにつきましては勞働組合法その他勞働法規と別に規定がございますれば、その關係におきまして第十八條の運用は當然制限を受けるものであろうと考えます。
 尚罰則の關係の問題でございまするが、五十九條の第五號の罰則は、十八條の三項によりまして主務大臣が當該行爲の取止めその他公共の福祉を確保するため必要な措置を命じました場合に、これに從わなかつた者に對する罰則でございます。從つてこの第一項の場合におきましてそれぞれ他の法令によりまして正當な行爲でありますような場合におきましては、主務大臣は第三項の措置を命ずる場合につきましても、その點を考慮するであろうと存ずるのであります。
#28
○飯田精太郎君 第八條の道路運送委員會というのは政令で決めるということになつておりますが、組織や構成など何か決まつておりますればお伺いいたしたいのであります。
 それからその次に、國營自動車を開始するときには、この委員會に諮問するように伺つておるのでありますが、ここに明記してありませんが、すべて國營、自動車を開始されるときにはこの委員會に御諮問になるかどうか。
 それからもう一つ、ここに書いてないのでありますが、自動車道事業、これはこの委員會に御諮問にならないのでございますか。その三點を伺いたい。
#29
○政府委員(郷野基秀君) 道路運送委員會の組織その他につきましては衆議院の運輸交通委員會におきましてもいろいろ意見がございまして、特にこの關係を全部政令に讓ることはどうかと思われるというふうな御意見もございまして、私共この點につきましては只今研究をいたしておるということを最初に申上げて置きたいと存じます。大體道路運送委員會につきましては、この法律が實施せられる場合におきましてこの法律の實施に必要な政令、命令の制定というようなものにつきまして道路運送委員會の諮問を經なければならないという關係もございますので、この委員會の規定は一番先に實施いたしたいと考えておるのでございますが、從いまして道路運送委員會につきましての政令も、道路運送委員會令というような形を以ちまして、別にこれを一番先に公布して頂くようにお願いいたしたいと考えております。
 お手許に道路運送法施行令案の要綱というものを先般差上げたことと存ずるのでございますが、この中に第三章といたしまして道路運送委員會という章がございまするが、現在におきましては、道路運送委員會の組織、運用、委員の資格、任期その他に關しましては、この要綱に掲げておりますようなことを考えております。その概路を申上げますると、中央道路運送委員會は九人を以て組織いたしまして、地方道路運送委員會はその關する地區内の都府縣の數に應ずる員數の委員を以てこれを組織いたしまして、北海道におきましては一道でございますので、適當に委員の數を別に決めたいと存じております。中央道路運送委員會及び地方道路運送委員會には委員長を置くことにいたしまして、これは委員の互選にいたしたいと考えております。そうして中央道路運送委員會の委員は、各地方の道路運送委員會の委員長を以てこれに充てるという構成にいたしたいと存じます。地方道路運送委員會の委員は關係の都道府縣知事の推薦に基きまして、運輸大臣の申出によつて、内閣總理大臣がこれを任命するという建前にいたしたいと存じます。そうして道路運送委員會の委員といたしましては、刑餘者でありまするとか、準禁治産者、禁治産者及び破産者というような者を除きまして、又委員會の性質上民意を聽くという建前からいたしまして、官吏、場合によりますと吏員につきましても除いたらどうかと考えておる次第でございます。その他委員會の運用に關することは省略いたしまして、任期について申上げますると、任期は五年ということにいたしまして、再任は妨げないという建前にいたしまして、最初に委員になられる方につきましては、將來一度に交替されることのないように任期について差を設けたいと考えております。尚委員長及び委員は、旅費その他の實費の支給を受けるという建前にいたしたいと存じております。
 次に國營自動車の開設に當りまして、この道路運送委員會に諮問すべき場合でございますが、從來鐵道會議におきましては、重要なる國營自動車は路線の選定を鐵道會議に諮問する建前になつておりましたが、この法律案によりますると、第三項の第五號の規定によりまして、すべて國營自動車を開設いたしまする場合にはこの委員會に諮問しなければならない建前をとつております。この第五號の規定がその意味であります。
 尚自動車道事業につきましては、この委員會の諮問事項としてございませんが、御承知の通り自動車道事業につきましては、現状は自動車運送事業の經營者がこれを開設いたしまして、自分の事業に使いますると同時に、一般に開放いたしまして自動車道事業を營むというのが、大體今後におきましても、この種の業態としては普通であろうかと考えるのでございます。從いまして、この意味から特に自動車道事業を諮問いたします必要は、實質的に餘りないのではないかと考えたからでございます。尚自動車運送事業を營みませんで自動車道事業だけを經營する場合について考えて見ましても、餘り大きな自動車道事業というものが近い將來に現われるものとも考えられませんし、又これは施設でございまして、この自動車運送事業の經營の面から見ますと、相當にこれを區別いたしまして考えるだけの理由もあるかと考えまして、ここに諮問事項といたさなかつた次第でございます。
#30
○委員長(板谷順助君) よろしうございますか。
#31
○飯田精太郎君 もう一つ、これはちよつと讀んで分らなかつたのでございますが、第八章の車輛というところで、この車輛の中には自家用車も全部含まれるわけですか。
#32
○政府委員(郷野基秀君) さようでございます。
#33
○飯田精太郎君 もう一つお伺いしたい。車輛の檢査その他がここにやかましく書いてありますが、車輛以上に重要だと思われます運轉手の試驗その他がこの中に入つておらんのですが、これは何か外に免許について規定があつて、ここにお入れにならなかつたのですか。
#34
○政府委員(郷野基秀君) 運轉免許につきましては、只今別途内閣から提出せられて御審議を願つておりまする道路交通取締法案にこれを規定いたしておりまするので、道路運送法案の中からは除くことにいたしました。從來自動車取締令というのがございまして、車輛の檢査登録に關する規定と併せまして、運轉免許についての規定もその中に包含されていたのでございまするが、車輛の檢査登録などに關する規定は、車輛が道路運送という點から見まして重大な要素でございますので、これをこの法案に取入れまして、こちらに規定することにいたしたのでございますが、運轉免許につきましては、やはり自動車の運送或いはその運送事業と密接な關係があるのでございますが、又考え方によりますれば、道路交通取締の對象といたしまして、これは對人的なものでもあり、むしろそちらに讓るということが一通り筋といたしまして考えられますので、そちらに讓つてこちらの法律案の中に入れないことにいたしたのでございます。
#35
○委員長(板谷順助君) 本案に對する質疑は本日はこの程度に止めて置きまして、尚御研究の上に次囘に又繼續することにいたします。
 それからこの際尚御報告いたすことがあります。次の請願、陳情を小委員會に付託したいと存じます。第一小委員會に第百三號、第百八號、第百九號、百十三號、百三十七號、百六十一號、百七十號、百七十一號、百八十四號、百八十六號、百八十九號、第二小委員會に百七號、百十二號、百十四號、百十九號、百二十七號、百四十二號、百四十四號、百六十四號、百六十六號、百七十三號、百八十八號、外に陳情二百七十四號、以上を付託いたします。
 それから小委員會は明八日午後一時より第一小委員會、明後九日午前十時より第二小委員會がありますから御出席を願います。尚本委員會は十日午後一時半から開會いたしたいと存じます。
 尚この際政府當局に注意をいたして置きまするが、海難審判法が小委員會に付託されておりまして、この委員會において本案中のこの政令に關する問題について政府當局から答辯があつて、その中例えば施行期日を政令に讓るというこれらの問題について未だ運輸當局から解答がないために、小委員會が終了することができない状態になつておりますから、成るべく早くこの小委員會に報告あらんことを切望いたします。それから更にパス發行高についての取調べの御請求があつたのでございますが、これも適當な時期においてお答え願いたいと思います。
#36
○小泉秀吉君 第二小委員會を二度開いたのですけれども、出席が惡いのですが、成るべく一つ……。
#37
○委員長(板谷順助君) 小委員會ばかりでなく、本委員會におきましてもどうも餘り低調で、委員長としては非常に苦心いたしておるわけであります。どうか皆さん各派にお歸りになりましたら御警告あらんことを希望いたします。
 本日はこれにて散會いたします。
   午後三時十二分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           丹羽 五郎君
          橋本萬右衞門君
           小野  哲君
   委員
           内村 清次君
           小泉 秀吉君
           大隅 憲二君
           小林 勝馬君
           高橋  啓君
           飯田精太郎君
           尾崎 行輝君
           新谷寅三郎君
           村上 義一君
  政府委員
   運輸政務次官  田中源三郎君
   運輸事務官
   (陸運監理局
   長)      郷野 基秀君
ソース: 国立国会図書館
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