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1947/11/04 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第18号
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1947/11/04 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第18号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第18号
  付託事件
○磐越東線三春、船引両駅間の要田村
 に停車場を設置することに関する請
 願(第二号)
○鉄道運賃の値上げ反対に関する請願
 (第三号)
○長岡鉄道を國営に移管することに関
 する請願(第四号)
○海運経営方式並びに船員管理に関す
 る陳情(第十五号)
○鉄道運賃値上げ反対に関する請願
 (第十号)
○高崎、熊谷間に電化工事を実施する
 ことに関する陳情(第四十五号)
○鉄道運賃値上げ反対に関する陳情
 (第四十七号)
○磐越東線神俣、大越両駅間の瀧根町
 菅谷に停車場を設置することに関す
 る請願(第十三号)
○日本通運株式会社の営業權並びに設
 備を旧関係業者へ還元することに関
 する陳情(第八十五号)
○海運経営方式並びに船員管理に関す
 る陳情(第九十六号)
○東北本線宇都宮、大宮間日光線宇都
 宮、日光間及び両毛線小山、高崎間
 の電化実現に関する陳情(第九十九
 号)
○海上輸送力緊急増強に関する陳情
 (第百二十三号)
○海難審判法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○鉄道営業法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○木原線鉄道残工事の速成に関する請
 願(第五十六号)
○旧鶴見臨港鉄道線外三鉄道線拂下げ
 に関する請願(第六十号)
○江差町、東瀬棚村間に國営自動車の
 運輸を開始することに関する陳情
 (第百五十六号)
○学生鉄道運賃の是正に関する請願
 (第九十号)
○東北本線二本松、本宮両駅間の杉田
 村に停車場を設置することに関する
 請願(第九十二号)
○博多、壱岐及び對馬間の國営航路実
 現促進に関する請願(第九十三号)
○矢島鉄道株式会社の救済に関する請
 願(第九十七号)
○信越線高崎、横川間電化工事を実施
 することに関する陳情(第二百一
 号)
○道路運送法案(内閣送付)
○旧小倉鉄道線拂下げに関する請願
 (第百三号)
○信越線柏崎駅附近鵜川鉄橋の徑間拡
 張工事施行に関する請願(第百七
 号)
○五條駅、新宮市間の鉄道速成に関す
 る請願(第百八号)
○学生鉄道運賃の是正に関する請願
 (第百九号)
○東海道線沼津、濱松両駅間の電化速
 成に関する請願(第百十二号)
○九州、四國間の省営連絡に関する請
 願(第百十三号)
○愛媛縣東宇和郡宇和町、八幡濱市間
 に國営自動車の運輸を開始すること
 に関する請願(第百十四号)
○山陰線の電化並びに廣島、松江両市
 間直通列車運輸に関する請願(第百
 十九号)
○中央氣象台牛深出張所設置に関する
 請願(第百二十七号)
○九州、四國間省営連絡に関する請願
 (第百三十七号)
○常磐線松戸、平両駅間電化促進に関
 する請願(第百四十二号)
○中央氣象台牛深出張所設置に関する
 請願(第百四十四号)
○旧播丹鉄道線拂下げに関する請願
 (第百六十一号)
○常磐線松戸、我孫子両駅間電化工事
 実施に関する請願(第百六十四号)
○高知縣香美郡山田、大栃間國営自動
 車を岡ノ内まで延長並びに二自動車
 道路開設に関する請願(第百六十六
 号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 七十号)
○豊川鉄道及び鳳來寺鉄道拂下げに関
 する請願(第百七十一号)
○肥産線電化工事を関する請願(第百
 七十三号)
○札沼線中の徹收区間復元に関する請
 願(第百八十四号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 百八十六号)
○常磐線松戸、我孫子両駅間電化促進
 に関する請願(第百八十八号)
○擔振國富内、十勝清水間鉄道敷設促
 進に関する請願(第百八十九号)
○江差町、東瀬棚村間に國営自動車の
 運輸を開始することに関する陳情
 (第二百七十四号)
○福島縣安達郡二本松、浪江両町間に
 國営自動車の運輸を開始することに
 関する請願(第百九十四号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 百九十五号)
○旧南海鉄道山手線拂下げに関する請
 願(第二百三号)
○大牟田駅復興に関する請願(第二百
 六号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路の運航に関する請願
 (第二百十二号)
○後藤寺、糸田両鉄道線拂下げに関す
 る請願(第二百十五号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路の運航に関する請願
 (第二百十七号)
○西彼杵半島の陸海運交通の整備に関
 する請願(第二百二十二号)
○民営事業と競合する國営バス開設反
 対に関する陳情(第三百二十号)
○造船技術の振興方策に関する請願
 (第三百三十八号)
○道路交通行政に関する陳情(第三百
 五十二号)
○磐城西郷信号所、湯野上駅間に鉄道
 を敷設することに関する請願(第二
 百三十六号)
○九州、四國間の省営連絡に関する請
 願(第二百三十七号)
○東北本線磐城西郷信号所を貨客取扱
 駅とすることに関する請願(第二百
 三十九号)
○松本、長野両市間外四路線に國営自
 動車の運輸を開始することに関する
 請願(第二百四十九号)
○羽後鉄道災害復旧に関する請願(第
 二百五十二号)
○關門國道トンネル建設工事促進に関
 する請願(第二百五十三号)
○關門港に外國貿易船の入港促進に関
 する請願(第二百五十六号)
○關門國道トンネル建設工事促進に関
 する請願(第二百六十二号)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運営に関
 する請願(第二百七十七号)
○省線電車を小田原まで延長すること
 に関する請願(第二百七十八号)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運営に関
 する請願(第二百八十八号)
○山陰線餘部鉄橋修理に関する陳情
 (第三百七十一号)
○姫路及び新宮両駅、宍粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第三百七十六号)
○横須賀線逗子、田浦問に沼間駅を設
 置することに関する陳情(第三百八
 十八号)
○姫路及び新宮両駅、宍粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第四百一号)
○直江津、六日町両駅間に鉄道を敷設
 することに関する請願(第二百九十
 六号)
○靜岡縣磐田郡二俣町、佐久間村間に
 鉄道を敷設することに関する請願
 (第二百九十八号)
○油津港を第二種港湾編入並びに貿易
 開港場指定に関する請願(第三百
 号)
○油津臨港鉄道線敷設に関する請願
 (第三百一号)
○横須賀開港指定促進等に関する請願
 (第三百六号)
○富山縣東礪波郡城端、西赤尾間に國
 営トラツクの運輸を開始することに
 関する請願(第三百七号)
○東海道線沼津、濱松両駅間電化促進
 に関する請願(第三百十一号)
○八戸線久慈駅、岩泉町間に國営自動
 車の運輸を開始することに関する請
 願(第三百十七号)
○徳島縣穴吹駅、白地間に國営自動車
 の運輸を開始することに関する請願
 (第三百十八号)
○大糸線全通促進に関する請願(第三
 百二十六号)
○中央線甲府、鹽尻両駅間外二線路の
 電化実現に関する請願(第三百二十
 七号)
○中央線高藏寺、名古屋鉄道小牧両駅
 間に國営自動車の運輸を開始するこ
 とに関する陳情(第四百七号)
○姫路及び新宮両駅、宍粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第四百十三号)
○旧有馬線復旧に関する陳情(第四百
 二十号)
○小運送業の戰時統制撤廃に関する陳
 情(第四百三十一号)
○若松港を第一種重要港湾に編入する
 ことに関する陳情(第四百三十七
 号)
○濱原、十日市両駅間に鉄道を敷設す
 ることに関する請願(第三百五十三
 号)
○四國循環鉄道開通促進に関する請願
 (第三百五十五号)
○楯岡、寒河江間左澤、荒砥間の鉄道
 敷設及び楯岡、寒河江間外二路線に
 國営自動車の運輸を開始することに
 関する請願(第三百五十七号)
○栃木縣今市、福島縣田島両町間に鉄
 道を敷設することに関する請願(第
 三百七十三号)
○白棚鉄道線復旧に関する請願(第三
 百八十三号)
○東海道線沼津、濱松両駅間電化促進
 に関する陳情(第四百六十七号)
○今次の水害による足尾線復旧促進に
 関する陳情(第四百七十五号)
○川棚、有田両駅間に國営自動車の運
 輸を開始することに関する請願(第
 三百八十五号)
○桃ノ川、彼杵両駅間に鉄道を敷設す
 ることに関する請願(第三百八十六
 号)
○土讃線電化に関する請願(第三百八
 十七号)
○下田、飯田両駅間に國営自動車の運
 輸を開始することに関する請願(第
 三百九十号)
○四國循環線の全通並びに九、四連絡
 民営運航強化に関する請願(第三百
 九十五号)
○茂木、御前山間の國営バスの運輸を
 水戸市まで延長することに関する請
 願(第三百九十八号)
○水戸市、波崎町間並びに鹿島、千葉
 縣佐原両町間に國営バスの運輸を開
 始することに関する請願(第三百九
 十九号)
○岐阜市、根尾村間に國営バスの運輸
 を開始することに関する請願(第四
 百六号)
○肥薩線電化促進に関する請願(第四
 百十号)
○都道府縣議会議員に管下鉄道無賃乘
 車券交付に関する請願(第四百十一
 号)
○四國循環線の全通並びに九、四連絡
 民営運航強化に関する請願(第四百
 十六号)
○中央線甲府、鹽尻両駅間外二線路の
 電化実現に関する陳情(第四百八十
 号)
○九、四連絡民営事業強化に関する陳
 情(第四百九十号)
○地方鉄道法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月四日(火曜日)
   午前十時五十八分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小運送業
  ―――――――――――――
#2
○委員長(板谷順助君) これより会議を開きます。鉄道一般に関する質問を継続いたします。
#3
○橋本萬右衞門君 運輸省にとつてはきわめて小さな問題で、事務次官まで煩して答弁を求める程の問題ではないと思いますが、幸い丁度おいででありますから……。最近上野駅に参りますと、上野駅は御承知の通り北海道方面の始発駅に拘わらず、北海道行きの切符を賣つておらないのであります。青森以遠は全部日本交通公社をして賣らしております。それも結構なのですが上野駅の構内で賣らずに、雨の降るさ中でも松坂屋まで行つて買わなければならない。どういうわけかと聞いてみますと、或いは聞き違いかも知れませんが、外廓團体である交通公社が赤字であるために、その赤字補填のために交通公社に手数料を取らせるためにそうしておるのである。甚だ心外千万のことで、若しさようであるならば、別の方法で交通公社の赤字を補填して行くなり、育成する方法があるのではないか、又交通公社をして賣らしめるのも結構ですが、一部を上野駅の構内で窓口を別にするなり、或いは案内所の脇で賣らせるようにすればよいんじやないかと思いますが、それに対する眞相を承りたいと思います。
#4
○説明員(佐藤榮作君) 実は今事務当局から私も説明を聽いたような状況でありまするが、お話の北海道行きの切符が交通公社の手で賣られておるという事実は、青函間の航送船の輸送力が非常に逼迫しておりました際に、止むを得ず実は採用したものなんでございます。と申しますのは、青函間の連絡船の受持といいますか、発賣枚数と申しますものに制限があるものでありますから、それを数ケ所の手で発賣いたしますことは統制上困るというので交通公社をして一括してその青函間の連絡船に係るものについての発賣を取扱わしたそうでございます。今お話のありましたように、そのためにお客さんに迷惑を及ぼしたということはこれは誠に遺憾に思います。從いまして今後そういうような事態があるといたしますれば、十二分にその発賣の個所等につきましても考慮をいたしまして、御利用なさる方に特別に御不便を與えないように十分注意をいたしたいと思います。ただ交通公社をして発賣いたさせましたことは、青函間の輸送力がないための統制上止むを得ずしてやつたことでございまして、交通公社の赤字補填のため云々、こういうわけのものでないことは御了承頂きたいと思います。尚最近は青函間の航送力は増加されております。從いまして只今では北海道へ参ります切符につきましても、交通公社だけではなくして上野駅でも扱つておる筈でございます。只今事務当局の方でも最近はそういう事例はない模樣だと、かように申しております。尚只今のお話では、一般の取扱い上に対する御注意だと考えますので、その点につきましては十分將來注意をいたしたいと思います。かように心得ております。
#5
○橋本萬右衞門君 只今の事務次官の御答弁に対して了承する者でございますが、十月の二十六日までは事実上野駅では扱つておりません。ということは高橋駅長が言明しております。それから交通公社をして賣らしむることに対する不便は、交通公社は御承知の通り夜勤はやつておりません。後で認められたる範囲で途中下車するかも知れない、夜中でも購入の必要あることは今更申上げるまでもありません。どうぞ今後はそういうことのないように御注意を下さるように重ねてお願いいたします。
#6
○説明員(佐藤榮作君) 大変御親切な御注意でありますが、十二分に注意するようにいたします。
#7
○小林勝馬君 この前大隈委員から伊能長官に対しましてお伺いしました例の丸通運送店の問題でございますが、今後大きい駅に対しまして何店かの取扱店をやらして頂くようになりますかそれとも從來の程度を余り超えない程度でおやりになりますか。次官の御意見を承りたいと思います。
#8
○説明員(佐藤榮作君) 運送店の將來の規模なり、又その指導、或いは監督の方針についての一般的な御質問だと思うのでございますが、この点につきましては、いろいろ省内におきましても審議研究をいたしておるものが実はあるのでございます。法案の問題といたしましては通運事業法の整備というような観点で研究を進めておるものがありまして、できるだけ早い機会に議会に提案いたしまして御審議を頂きたい、かように考えておりますが、それ以外の問題といたしまして、運送店の取扱いをいかにするかという問題が、最近独占禁止なりその他の法令の観点でいろいろ研究を進めておるような次第でございます。ただ只今のところ非常にはつきりしたと申しますか、これだけのことは最小限度やらなければならないのではないかと思いますことは小運送の業界におきまして、相当の範囲において競爭し得るような形態を採用せざるを得ない。これだけは実は非常にはつきりしておるように思うのであります。ただその場合に公共事業でありますから、無制限と申しますか、完全な自由形態に放任することはできないのではないか、公共の利益を擁護し得る形態で、而も事業相互間において競爭し得るような形態を採用すべきではないか、かような意見を持つておるわけであります。然らば具体的に大駅においてはいかになるかという問題になりますが、その点につきましては只今までのところはつきり纏つた考えは生れておらないのでございます。いずれ通運事業法等が御審議を頂きまして御決定を見ました曉には、余程業界の行き方というものについても明らかなものが考えられるのではないか、かように考えます。從いまして只今申上げ得ることは、独占的な事業形態では困る、それに対して競爭し得るような形態にするが、同時に公共事業の性質を失わないようにする、その意味でいかなる條件を附すべきかというようなことをいろいろ審議しておる、かような程度のお話を只今する程度でございまして、御了承を頂きたいと思います。
#9
○大隅憲二君 只今小林君からの質問に関聯しておるのでありますが大体只今の佐藤次官の御説明で大体は分りましたけれども、一應能率的に非常に何とかおつしやるような形を一日も早く促進させないと、能率的に非常に損があるかように考えておる者でありますが、港湾業者と通運との間に、どうもやはり通運が一駅一店で独占しておる関係上、港へ揚つた荷物の處理に非常に難関がある。それは余程よく連絡を取つても、なかなかやはり繩張り繩張りで自分の勝手なことを言つておる。貨車の廻し工合とか、尚今度一番にそこに隘路があるのは、港湾業者にはトラツク営業の権限がないから、やはりこれは日通の方でトラツクを持つて行つて運搬しなければいけないということで荷捌きに非常に損がある。從つて能率が非常に惡い。例えば燃料の問題にしても相当滯貨しておる。この滯貨を処理するのにはやはりこういうような一つの隘路があるようであります。かように考えております。これは一日も早く只今次官のおつしやられたようなことにいたした方がよくはないか、かように考えております。これにつきまして大体今御研究中だということも伺いましたが、大体お見通しはいつ頃これば実行に移せるか、その点を一つお伺いしたいと思います。
#10
○説明員(佐藤榮作君) 港湾業者と通運との関係におきましていろいろ無駄があるのではないかという御意見のように伺つたのであります。只今までのところ、お話のごとく陸上は通運でやり、港湾は港運会社でやる、こういう二本建になつております。而もその間に專門のトラツク営業者も介入いたしますし、又港運会社に方におきましても、艀なり或いは沿岸荷役なり、その他の業種で下請等でいろいろ働いておる向もあります。從いまして最も大事な港における荷物の扱ひ方が陸と海とが別の業者になつておる、その点に相当の無駄があり、能率的にも考えなければならないものがあるように思うのであります。これは御指摘の通りに私共も考えております。ただいろいろの問題があると思いますが、一二説明を要すると思いますことは、海上の荷物と陸上の荷物、これは同所に相互の関聯を持つものでありますが、在來の港の使い方から見ますと、必ずしもいつも海上からのものが鉄道によるというわけのものでもないのであります。從いまして港運会社の方といたしましては、主たる観点を海上に置いて考えるし、又通運の方、いわゆる日通の方におきましては、鉄道本來の作業形態を考えましていろいろ施策をいたすのであります。そのためにやはり二樣の統制と申しますか、二樣の業態に岐れることは、これ亦、或る程度は止むを得ない次第であります。併し今日のような事態になつて参りますると、海上と陸上ともつと緊密に結び付けまして、そうして一体的な運用をする方がより緊要な事態に相成つておると思うのであります。その意味におきましての施策については、運輸省の性格において十二分にこれを考えて参りたい。又過去におきましても海上と陸上を一体にするような実は努力を拂つて参つたのであります。最近の独占禁止その他の観点から業界の再編成という問題に当面しておるのでございますが、かかる際におきましては、只今申しました海陸の業者がより緊密に連繋し得るような組織体、経営形態を勿論考えたいと思うのでございます。海上を主にするもの、或いは陸上を主にするものこれは勿論それぞれの観点からこれにふさわしい経営形態を取るべきだと思うのでございますが、双方に関聯を持つ荷物を相手にいたしましては、双方を円滑に遂行し得るような形態を是非取りたいと、かように考えるのであります。かような観帰に立ちますれば、今後事業法等が制定いたされます際におきましては、先程申しました公益擁護の観点からの制限は勿論必要でございますが、その制限を満たしてその條件を満たしておりますれば、免許或いは事業を承認するというような点は、もつと廣範囲に取入れたい、かように考えるのであります。これらのことも港運会社の方の改組はもうすでに一、二具体的に進行しておる港がありますから、まだ陸上の方の通運事業の方につきましての経営形態がはつきり決まつておらない今日でありますので、いつからどうなるかというようなことは只今のところ申上げ兼ねるのでございますが、この通運事業法ができ上りました曉におきましては、その点は非常に明朗になり、もつと業界の進出が容易になりまして、先程御指摘のような不都合は解消を見るのではないか、かように考えておるような次第でございます。
#11
○大隅憲二君 御参考に一つ申上げたいと思うのでございますが、海運業者の方で倉庫を使わない場合にそういう不都合があるのでありまして、船から直ぐ貨車に積む、このときに貨車を廻せ、廻らんということで以て非常に隘路があつて、能率的に非常に工合が惡いと思うのであります。倉庫を使う場合にはこれはもう相当期間がありますから、お互いに話合いでできるのであります。その貨車を使うに期間のないときに、先程申上げましたような隘路が大変あると思いますかつ、これは御参考までに申上げて置きます。
 それから次官のおつしやる御研究中今のような形にするのは、お見通しは大凡いつ頃これが実現できるかということをもう一つ伺いたいと思います。
#12
○説明員(佐藤榮作君) 只今の第一点の貨車廻しのお話、これは先程私申上げるのを落しましたが、只今の実情におきましては、海上から上ります荷物が、倉庫の不足、或いは荷物の送達と申しますか、そういうことを非常に急いでおる現状におきましては、しばしば問題が起るのであります。殊に食糧等の輸送の問題におきまして貨車の廻りが非常に惡い、こういうような点からいろいろ強い御要望を受けることが多いのでございますが、これにつきましては、鉄道といたしましてはできるだけ計画的な輸送をいたすようにいたしております。殊に海上の方も、船は大体において沖取りでございますし、それが艀で陸揚げされまして、直ちに貨車積みをし、そうして製粉工場に入つて行くとか、或いは事業地に送られるのでございます。只今のところ海上の艀もなかなか十分ではありませんし貨車の方も十分でありません。從いましてそういうような荷物の扱い方は、事前に非常に綿密な計画を立てないと艀に無駄ができたり、或いは貨車の停留時間が徒らに長くなる、こういうようなことが起り易いのであります。從いましてできるだけ事前に綿密な計画を立て、只今御指摘になりましたようなことのないように実は努力をいたしておるのが現状でございます。從いまして特別な荷物輸入食糧等の輸送におきましては、港運会社の要求であるから特に貨車廻りが惡い、日通の扱いだから特にうまく行くとか、そういうようなものでは実はないのでありまして、これは大体元の計画によつて扱つておりますので、最近は大分改善されて來た、こういうように私は考えております。尚現在のごとく倉庫が非常に不足し、又倉庫を利用しない荷物が相当大量に動いておる現情におきましては、海陸の関係を一層緊密にし又その輸送をできるだけ計画的にするという方向にいたしたいと、かように考えておるのでございます。
 第二点の本筋の問題でございますがいつ時分からよくなるのだ、こういうお尋ねにつきましては、先程申上げるように通運事業法の決定を見ないことには如何とも実はいたし兼ねるのであります。事務当局といたしましては、できるだけ早い機会にこの法案を國会に送り込みたいと思いまして、あらゆる努力をしておるのが現在でございます。この点は余りはつきりしたお答えをいたさないので申訳ないのでありますが、どうか通運事業法が通る時期までお持ちを頂きたいと思います。
#13
○委員長(板谷順助君) 尚私から伺いたいのですが、日通の現在の営業がいわゆる独占禁止法に引掛かると思いますのですが、從つてこの日通の改組ということについて、今お話の法案は最近お出しになつたのでありますか。
#14
○政府委員(佐藤榮作君) 只今のところ、日通自身の改組を直接目的とする法案を今日出すことはまだ時期として実は早いのではないか、こういうような考え方を実はしておるのであります。と申しますことは、小運送は鉄道の輸送力と非常に密接な関係を持つております。不可分一体に実は考えなければならんと思つております。ただその点について、関係方面ともいかようにしたら鉄道の輸送力に支障を來さないで済むだろうかというような点でいろいろ意見の交換をし、研究を続けておるものが実はあるのであります。この日通の改組自体を本体として考えました案は、実はまだはつきり決まつていない。從いましてこれらの取扱い方をいかにするかということは只今のところまだ申上げる程度に進んでおりません。ただ日通の方を主体に考えるという意味でなく、独占禁止法、その方を主体にして実は日通に対するいろいろの改革或いは変革を考えなければならないのではないか。その意味において考えますことは、只今のところ日本通運が、運送店として唯一であります。これははつきりした独占形態を取つておる。この独占的な問題については、これは勿論修正を加えざるを得ない。又日本通運自身の生い立ちから見まして、特別に日本通運を擁護しておると申しますか、特権を附與しておるというような点がありますならば、これにも亦修正を加えなければならない。その点に変更を來さなければならない、こう実は考えております。これらの二点は現在まで出ております独占禁止法等の精神からいろいろ研究を進めておるのでございます。ただそれらのものは考え方といたしまして、通俗的な言い方で申せば、先程御質問になりました一駅一店の経営形態に対しては変更を加えるのが当然ではないか、又鉄道との契約におきましていろいろ日本通運に與えておる、日本通運の特權と考えられるようなものがありますならば、これに又修正を加えなければならないし、或いは日本通運が全國的な統制をすると申しますか、統制力を発揮する上の一つの機構があるといたしますれば、それにも修正を加えざるを得ない、かように私は考えておるのでございます。ただそれらのものの扱い方をいかにするか、これに修正を加えました際にどういうような扱い方をするかと申しますると、それは通運事業法が出て來ないとその扱い方が決まらない。その法の中に今申上げるような諸点に触れるものが規定されるんだと、かように私は考えておるのでございます。
#15
○橋本萬右衞門君 日通の解体と申しますか、今後の扱い方に対しましては私自身の考えとして、從來の一駅一店とか一駅二店とか、そういうようなことに囚われることなく、例えば汐留のような所は一駅数店主義でも結構であります。ちつぽけな閑疎な所も一駅一店でなく、大きなところの支店制度にする。要は伸縮自在の御方針でおやりなさることを希望する次第であります。資格のないものまでも一駅一店の有資格者にする必要はない。適当なものであれば一駅数店でも差支えないからどうぞそういうことに……。
#16
○小野哲君 今、日通のお話が出ましたので私から所見を伺いたいと思うのでありますが、日通の改組の問題、或いは小運送業者の一駅一店主義をどうするかというような問題等も、要は我が國の鉄道の輸送力をどういう工合に維持して行くかということと非常に重大な関係があるんじやないか。次官からの御答弁によりますと、通運事業法が成立した曉においてその方針が確定するんだということになつておるようでありますが、むしろ國有鉄道の経営の面から日通の形態はかくあるべきであるというふうな御意見があるべきではないかと、かように思うのであります。そういう点につきまして率直な御見解を伺えれば大変結構だと思います。
 それから引続いて、先般運輸大臣から、今囘の追加予算と関聯いたしまして鉄道運賃の措置のお話がありましたが、今囘の追加予算を見ますと、一般会計から五十億円の繰入れをされるということになつておりまして、今後七ケ年計画によつて赤字を補填して行きたい。言い換えれば黒字会計にまで持つて行きたいというふうなお話があつたのであります。併しながら運賃の値上げの問題についてはこの際これを行わないでやつて行きたいという御答弁があつたように思います。併しながら赤字の補填についての七ケ年計画をお立てになることは勿論妥当なことだと思いますが、他面もつと積極的に有効適切な施策を実行されまして、七ケ年計画というふうな、何と申しますか、ことに囚われないで、極力早く國有鉄道の再興の方向にお進みになるということが望ましいのであります。それについては企業的に國有鉄道を運営する。現在の國有鉄道事業特別会計法を企業的に運営するというために特別の法律ができておることは私から申上げるまでもないのでありますが、例えば現在の國有鉄道の組織が果してこのままでいいかどうか、特別会計法が期待しておるような企業的に運営いたすためには、思い切つて監督行政部門と現業部門と切離すような措置を講ずる必要がないか、この点についての御意見を伺つて置きたいと思います。
 第三点は、積極的な措置を講ずる方法といたしましては、勿論行政整理の問題も考えなければならない。と同時に又莫大な物資を使用しなければならない事業の経営でありますので、一つは物資をいかにして獲得するかということと、物資の價格の問題が非常に影響があるのではないか。例えて申しまするならば、石炭の價格、炭價の問題にいたしましても、從前は鉄道については特別な措置が認められておつた。然るに今囘は、新物價体系ができました以後におきましては、一般並みの炭價を設定されておりますために、莫大な経費が加算されることになつたというふうなことにつきましても、國有鉄道自身の経営の合理化なり、或いは赤字財政の立直しという点からいいましても、特別の方法を取る必要があるのではないか、かように思うのであります。以上申しましたような点について幸い事務次官の御立場において、何かと御研究のことと思いますので、御所見を伺いたいと思います。
#17
○説明員(佐藤榮作君) 第一は小運送の問題でございますが、先程ちよつと申上げたように実は思うのでございますが、今後日本通運をいかにするかという問題、或いは小運送業界をいかにするか、こういう問題は、勿論國有鉄道の輸送力或いは海上輸送力等の関係におきまして、その形態はいろいろ考えなければならないと思います。先程來申しまするごとく、今日尚いろいろ研究中でありまして、結論を見出していない、と申しますことは、この國鉄或いは海上輸送力、いわゆる大運送の輸送力の維持ということとの関係におきまして、今尚実は確信ある案を得ていないという結果、はつきりしたものが申上げ兼ねておるような次第でございます。ただ日本通運の改組自身は、そういうような観点でいろいろ問題を將來に残しておりまするが、一面に一般事業者の進出と申しますか、或いは日本通運が独占的形態でいろいろ批判を受けておるという、その点について修正を加えるということは、その点は実ははつきりしておると思うのであります。ただそういう場合におきましては、公益という観点から、いろいろの條件を考えて参りたい、かように思つておるのであります。この点は先程の説明でやや明確を欠いておつたと思いますので、重ねて申上げて置きます。
 次に追加予算の問題でございますが國有鉄道の経営の衝に当つております私共といたしましては、國有鉄道が赤字状態でなくて、黒字の状態において運営されるということを堪えず念願しておるものでございます。そうすることが國有鉄道の國民に対して負つております責務を果す所以である、かように考えますので、経営の観点につきましては、長い期間ということも考えないで、今日只今からその赤字を克服することを考えなければならない、これは毎日々々の問題であるように思うのでございます。併しながら只今までいろいろ努力いたしましたものの、一般経済情勢の変動は予測を許さないものがいつも出ております。從いまして経営の衝に当つております方が非常に押されておる、いつもその手が有効適切な効果を発揮し得ないという結果になつておるように思うのでございます。今まで多額の赤字を出しまして議会並びに國民からいろいろ批判を受け、我我もその責任を、痛感いたしておるような次第でございます。今囘の赤字におきましても、できるだけその赤字を最小限度に止める、こういうような方策は勿論取つて参つたのでございます。できるだけ切詰めまして予算の收支が合うように案をいろいろ考えましたが、尚且つ今囘の追加予算におきましては、五十億の一般会計からの繰入れを余儀なくするというようなことに相成つたのでございます。この追加予算を見ます前の年度予算におきましては、すでに御審議を得ましたごとく、借入金によりまして処置して参つたのでございまするが、今囘の予算編成に当りましては、いかなる方法を講じても收支のバランスを取るという強い原則に立ちました結果、特別会計のみにおいて賄い得ない現状におきまして、止むを得ず一般会計からの補助を受けるということに相成つたのでございます。いずれこの予算は近日議会に提案されまして皆樣方の御審議を頂くことになると思うのでございますので、その内容について今私から申上げる筋合いではないと思うのでございまするがただ扱い方の問題といたしまして、この國有鉄道が負つておる赤字をいかに処置するつもりか、或いは來年度の予算を編成するに当つてはいかに考えるか、こういうような御意見につきましては、実は平素より私共いろいろ研究を続けておるのでございます。御承知のごとく、只今お尋ねに與りました七ケ年計画というものが、議論になりましたことは、この前鉄道の白書を出しまして、そうして國有鉄道が当面しておる今日の経営難打開のためにいろいろの案を從來当局としてはいろいろ工夫をし又研究を続けておるのでございます。その際に或いは五ケ年計画というような言葉を用いたのではないかと思うのでございますが、それらの問題は、いずれ鉄道復興会議等を持ちまして、十分に研究を遂げ、更に國会の御批判或いは御指導を頂きまして、強力に我々はそれを実施して参りたい、かように考えるのでありまするが、今囘七ケ年計画として言われておりますものは、追加予算を編成するに当りまして歳入歳出のバランスを先ず取りますが同時に過去の赤字をいかにして消すかという問題について確信のある案を作らなければならない事態になつておるのでございます。今までの赤字の総額は非常な額に上つておりますのでこれを短期間の中に片付けるということは非常に困難なことであります。又最近の経済情勢から見ましても國有鉄道の復興が短日月の間に完成されるものとも実は考え得ないものであります。從いまして止むを得ず長期計画を今囘立てるというようなことに相成つたのでございますが、先程申上げまするごとく、我々の経営は長期計画は長期計画として一つの目標の下に進んで参りまするが、毎日の経営におきまして、赤字を克服し、收支のバランスが取れるように不断の努力を実はいたさなければならないのでございます。この点につきましては我々の覚悟も、不断の努力をするということは実はでき上つておるのでございます。そういう観点からこの七ケ年計画なり、又今日の運営の衝に当つておる実績等も一つ御批判を頂かなければならないと思うのでございます。そういうような観点に立つて來年度の予算編成というような問題にぶつかつて見ますると只今お尋ねの監督行政と管理の面とを区分すべきではないかというような、大きな問題に実は当面すると思うのであります。この点は過去におきましてもしばしば論議されたところでございますが、最近の監督行政の面は、自動車行政の非常な発達を來しております今日におきましては、その予算額も相当多額に上らざるを得ない事態でございます。過去におきまして一体的な運用をいたしておりましたのは、恐らく便宜上かような一体的な予算の編成をしておつた、かように考えるのでございます。本來の理論から申せば、監督行政と管理の面とは区分さるべき筋のものだと思うのであります。今までそれが一緒にやられた、一緒に同一の予算の下で運営されていたということはこれは恐らく便宜の問題だろうと私は考えるのであります。今日のごとく監督の面が非常に膨脹して参りまして、相当多額の予算に相成るといたしますれば、それはやはり本筋の理論的なものに還るということもすでに今日はその時期になつておると、かように実は言えるのではないかと思います。只今來年度予算編成に当りまして、これを明確に区分するというところまで行つておるわけでは実はないのでありまして、いろいろ御批判等も頂かなければならないと思いまするが、考え方といたしましては、恐らく現状はすでにその区分を必要とする時期に到達しておるのではないかと、かように考えるのであります。
 次に行政整理、或いは物貨獲得と價格との問題等のお話でございますが、これ亦先程申上げました経営上の基本的な問題でございます。毎日々々を経営合理化の線に副つて努力をいたさなければならない私共でありますので、大きな問題として行政整理をやるというような考え方は今日私共といたしましては考えなくて、日常の業務運営に当つていかに経営合理化を実施するか又いかなる努力を拂うかということをいたさなければならないと思うのでございます。勿論経営に当りましては、多数の人を使わないように能率を上げて行くということが只今申上げる基本的な考え方でございます。その方法によりまして、我々はできるだけ諸経費を節約すべきではないかと思うのでございます。從いましてお尋ねの行政整理ということが、我々に対して不断の努力、能率増進の努力を拂うべきではないか、こういうような御意見でありますならば、私共は至極賛成でございまして、実は今日もそういう意味においての努力は拂つておるのでございます。
 次の物貨獲得の問題になりまするがこの点につきましては特別な要求が出ておりまして、政府自身といたしましては闇物資の購入は一切止めるべきだという強い指図を実は受けておるのでございます。御指摘のごとく、國有鉄道は、現在におきましては國内における最大の消費事業官廳と申してもいいかと思うのでございますが、石炭を初めその他の諸物資にいたしましても、國内生産の二割から三割程度のものを消費しておる官廳だと思います。從いまして事業運営に当りましては、この事業官廳で消費されるものが、嚴密な意味においての公定價格が維持されるということでありますれば、これは独り國有鉄道の運営がうまく行くばかりでなく、同時に一般経済界にも好影響を齎らすものと思うのでございます。今まで数囘御説明申上げたと思いまするが、現在の経済状態或いは物資の生産状況からみますると、年度を通じての物資割当計画なり、或いは各四半期毎の物資割当計画等におきましても、なかなか計画通りのものが入手できないような現状にあるのであります。我我はこの割当計画の現物化につきましてあらゆる努力をいたしておりまするがなかなか思うように参らない。一方で一日も停止することのできない事業を運営しておるのでございます。それらの物資の獲得如何は直ちに事業運営に支障を來す、こういうことになります。從いまして必要止むを得ざる場合におきましては、余り望ましくないことでありまするが、特別な方法によりまして所要物資の獲得をも実は今までやつて参つた事例がないでもないのでございます。併し最近政府が闇をやるということが、只今申上げますように一般経済界にも非常な惡影響がある、政府自身率先して闇を撲滅すべきだ、こういう強いお指図を受けております。その観点に立ちまして今後は経営に一層努力を拂わなければならないのでございます。先程行政整理と並べてお尋ねがありましたが、我々の運営に当りまして、経費を節約するという場合におきましていつも問題になりますことは、人件費と同時に所要物資の價格、この二つだと思うのでございます。人件費の方につきましては、先程申しますように、絶えず所要の人員を減らす工夫はないか、言葉を換えて申せば、能率を上げる方法はないかという観点でいろいろ努力を拂つております。物の面におきましては、節約をすると同時に、一面にマル公でこれを獲得するということを強く努力をいたす次第でございます。この二つが効果を奏しますならば、我々が当面しております赤字の克服もこれ又順次軌道に乘つて來ることだと思うのでございます。殊に第一の方の点につきましては、或いはお尋ねに副わない御答えを申上げておるかと思うのでありますが、と申しますのは、この人の問題につきましては、実はいろいろの社会情勢その他の問題もありますので、理論だけでかくすべきということはなかなかやり得ないことであります。これらはいずれ政治の問題ではないかと私は思うのでございます。次に物の方の面につきましては、これは事務的な問題が多分にあります。これをマル公で獲得するということにつきましては、最大の努力をいたしたい、かように考えております。
#18
○小野哲君 只今次官からも御答弁がありましたが、これと関聯して私から伺つて置きたいのは、先程の監督行政と現業部門とを分離するということは二つの点から考えられる。一つは、恐らく次官の御答弁の重点は、会計法の上での区分ということに重きを置かれたのではないか、かように思うのでありますが、もう一つの考え方は、運営組織、行政機構の上でこれを分離するこういう考え方ができるのではないか。今お話になりました諸般の問題を合理的に扱つて行きますためには、運輸省の現状の姿でよいかどうか、一層企業的な性格を持たせるための機構を整備する必要があるのではないか、從いまして鉄道事業と一般監督行政部門とが会計の上ばかりでなく、行政機構の現実の上でもこれを分離することが必要ではないか、こういうふうに考えられますので、この点についての補足的な質問をいたしたいと存じます。
#19
○説明員(佐藤榮作君) 御指摘のごとく先程來の私の話は、会計制度の問題といたしましていろいろ申上げたのでございます。只今のところ行政機構についてこれを変革するような考え方を実は持つておらないことを申上げて置きます。
#20
○委員長(板谷順助君) 今の質問に対して私も関聯してお尋ねしたいことがありますが、御承知のように現在殆んど毎月十億円の赤字を出しておるわけで一般会計から五十億補填するということについては、國民によく納得させる必要がある。今小野君からの御質問のように、先ず第一に行政整理をしていわゆる産業合理化を計つて鉄道としての独立採算制を持たせなければならんという意味におきまして、先般運輸大臣は現在のところでは余剰人員がないというようなことをお話をされた。勿論部門によつて過不足はあるだろうが、余剰人員はないというような意味の答弁をされておるのでありますが、現在の鉄道のキロも戰前に比して別に殖えておるようなところもないし、又一面において戰災のために或いは修理増強をせねばならんという必要もあるのでありますが、御承知のように昭和十二年には二十四万人のものが現在約六十万人、これをキロ当りに計つて見ましても、昭和十二年に十二人であつたものが現在二十九人というようなことになつておるのでありまして、そうしてこの一般会計から今お話する五十億を補填することについては、國民によく納得させる必要がある、恐らく國民は、現在鉄道の人員の配置轉換も見られず、現在のままでは人が余つておるのではないかという疑いを持つておると思うのでありますが、この点が余程はつきりせんというと、或いは將來鉄道に対するいろいろな問題が起りはしないかと私はその点を非常に憂うるのであります。でありますから、あなたは專ら現在鉄道の將來の経営についてその衝に当つておいでになるが、五ケ年を七ケ年に延ばしたということについて、一体現在この行政整理をせずして收支相償う独立採算制を取り得るかどうか、この点をもつとはつきりお考えを願いたいと思います。
#21
○説明員(佐藤榮作君) 國有鉄道の本質から申しまして國民に実情を明らかにし、又國民の理解ある御支援を頂かなければならんことは御尤もなお話だと思います。その観点に立ちまして、いろいろ議会等におきましても、私共もその立場においていろいろお話を申上げておるのでございます。只今御指摘になりました國有鉄道の職員の数はこれは多いのではないか、こういう問題でございまするが、我々は事務的にこの数字を見ますると、これは過日大臣がお話になりましたごとく、その数字自身はこれは御指摘のごとく、二十四万が六十万になつた、いかにも多いではないかとこういうようなお感じがあるか分りませんが、最近の情勢の変化と申しますか、勤務時間の問題であるとか、或いは特別要員の関係であるとか等を考えますと、必ずしも多いという感じは持たないのでございます。又実際も大臣がお話になりましたごとくその数は決して多いものではないように思うのでございます。ただこの際に一つ考え方をはつきりいたしたいと思いますことは、然らば今日のこの人員で能率は満点なのか、十分なのか、こういうようなお尋ねがあろうかと思うのでありますが、この点につきましては私共遺憾ながらもつと熊率は上げなければならないということを実は申上げざるを得ないのでありまして、ただこの点は國有鉄道だけにおきましてそういうことはなかなか取り得ないように思うのであります。今日まで我々の関係しておりますこの國有鉄道の能率は大体七二・三%を発揮しておる、こう言うことができるのでございますが、その他の産業の面におきましては実はもつと低いものではないか。三〇%或いは三五%程度ではないか、こういうふうに実は考えるのでございます。かように考えますると、國有鉄道は只今非常にまずく行つておるというような御非難もあろうかと思いまするが、或いは他の産業に比べれば相当成績を上げておるということが実は言えるのではないか。私はこの能率の問題を國有鉄道だけの問題でなくして、他の産業と関聯し、國内の問題として是非考えて頂きたいという点は、実はここにあるのであります。私は現状を以て満足すべきものとは実は思えない、尚工夫し、あらゆる努力をして、立派な成績を上げるように努力すべきだと思います。幸いにいたしましてこの点につきましては、労働組合の方も積極的な協力意見を発表しております。かように考えますれば、國有鉄道の各從事員が持ちます能率は漸次改善されて行くということが実は言えるのではないかと思うのであります。ただこの際に思い切つた処置が取れるのかどうかこういうことを申しますると、これに対しましては私共は社会的な情勢なり又部内の考え方から申しましても、そういうような考え方はしなくて、本筋の、組合の協力による立て直しと申しますか、組合と或いは管理者とが一緒になりまして、この國有鉄道の能率を上げる方向に更に更に努力をいたすべきではないか、かように考えておるのであります。その意味から、お尋ねのような行政整理はしなくてもいいのではないか。総体の数としては実はこの程度は現状においては止むを得ないのではないか、こういうような考え方をしております。ただもう一つ説明をさして頂きたいと思います点で、我々がもつと力を入れて工夫をしなければならないと思いますことは、総数の職員数につきましては、概観して必ずしも多いということは考えないのでありまするが、各職域或いは地域等におきましては、從業員の偏在と申しますか、そういうような事態が発生しておるのでありまして、この偏在をいかにして補正すると申しますか、或いはその偏在をなくするか、これについての努力は從前にも増して一層いたさなければならないのではないか、そうすることが、冒頭に申しました総体としての能率を上げる所以にも実はなるのではないかと思うのであります。いろいろ工夫いたしました結果が、配置轉換というような方策を取つておりまするが、遺憾ながら今日までのところこの配置轉換は十二分の成績を挙げておりません。この点は今後配置轉換をやるといたしますならば、もつとこの面では積極的な努力を必要とするのではないかかように考えます。ともかく國有鉄道の問題といたしましては、総体の数の問題というよりも、部分的な職種別或いは地方における偏在をいかにして直して行くかという点に実はあるのではないかと思うのであります。この点につきましては、管理者といわず、組合といわず、もう少し協議を遂げ、強力にその方面に向つてこれが解決を図りたい、かように考えております。
#22
○内村清次君 運賃問題につきましては後で運輸大臣の御出席を待つてお尋ねしたいと思うのでありますが、ここで國鉄從業員の待遇改善の問題についてお尋ねいたします。先般全逓從業員組合におきまして、東京地方の方で集團欠勤があつた、これに対して政府からの声明もあつたというようなことで相当社会的にも衝動を起したような現状であつたのでありまするが、勿論この全逓の組合におきましても、國鉄の組合におきましても、現在中労委に提訴中の問題でありまして、労調法によるところの正当な爭議権の獲得はまだない、こういうふうに考えておる者でありまするが、この現情においての発生事であるからして、私はこの是非についての論は先ず差控えまして、ただ今後この從業員の生活不安の状態、即ち生活困窮の状態から起るところの自然発生的な問題を憂うる者でありまして、先般の委員会におきまして、伊能長官の言明によつて、國鉄においてはまだかようなところの兆候がないということを聞いて、私としてもその点を望んでおる次第でありまするが、経本の策定になるところの千八百円の水準というものが、現実と非常にギヤツプがあるということは私たちも認めております。殊に官公吏の俸給賃金というものが、一般私企業の労務者の賃金よりも概して劣惡であるというような点については、これは新聞論調におきましてももうすでに國民的な輿論にもなつて來ておるように私は察知しておりまするが、かような状態の下に六十万の從業員の、これは各職階級の面におきましても、非常に混乱した面が確かにあることも察知しておるわけでありまするが、この問題を早く解決しなくては、いわゆる今後の國鉄再建の上についても大きな障害になりはせんかということを憂うる者でありまするが、この待遇改善について当局として何らか現在手を打つておられるかどうか、こういう問題を一つお尋ねしたいと思います。
#23
○説明員(佐藤榮作君) 從業員が安心して、又何ら不安を感ぜずして職場において働くそういうことが仕事がうまく行く所以であるということにつきましては、私共もその考え方でおるのでございまするが、今日問題となつておりまする待遇改善の問題は、実は一事務当局がとやかく申上げる問題では今日ではもうすでにないのであります。勿論私共といたしましては、冒頭のその基本的問題についてはあらゆる努力を注いでおります。從業員が不安のないように、又心配なく生活ができて職場に働けるように努力いたしたい。ただこれは抽象的な氣持であります。今日当面しておる問題は、御指摘のごとく、中央労働委員会に提訴され、そこでいろいろ審議が進んでおるのでございます。すでに経過的に見ますれば、近く調停案が出て來るのではないかと実は私は考えておるのでございます。実はその調停案の出て來ることを待つておるような氣持でおるのでございますが、その調停案が出て参りますればすでに御承知のごとく、これを政府としていかにするか、或いは組合としてそれをいかに取扱うかという問題に発展するのだろうと思うのでございます。從つて今調停に掛かつておりまする問題につきましては、私共はとやかく申上げる材料もないのでございます。ただ今日私共が管理者として注意をいたさなければならないことは、今日の生活困窮というものが段々昂じて参りまして、職場抛棄の方向に進むとか、或いは職場に出ましても立派な仕事ができないような事態に発展するとかいう点につきまして、絶えずこれを注視する責務があるように思うのでございます。幸いにしまして、國有鉄道の関係におきましては、只今までのところ、生活困窮の結果職場を抛棄するとか、或いは又職場に出て参りましても、働きが段々鈍つて來て、作業遂行上に支障を來す、こういうような事態は発生をいたしておらないのでございます。この点では、國有鉄道職員が組合と共にあらゆる努力をしておられることだと思います。私共は非常に感謝しておるような次第でございます。勿論私共は今日の生活状態が十二分なものだとは実は思わないのでございます。今日重大な責務を持ち、同時にこの生活困難とでも申しますか、それと闘つておる努力につきましては心から敬意を表する者でございますが、一面敗戰後の日本といたしましては、ここに國民としての努力すべきものがあり我慢すべきものがあるのではないかと思うのであります。職員自身があらゆる努力を拂つて職場を守り、立派な仕事を遂行すべく努力しておられるのでありますので、我々といたしましてもこれに対して力を與へ、又元氣をつけるようには是非ともいたしたいと、かように考えるのであります。今日提訴中の問題が一日も早く調停を見ることを心から希望しておるような次第であります。
#24
○政府委員(田中源三郎君) この際特に一言佐藤君の説明に補足いたして置きたいと思います。全官公労の待遇問題は單に國鉄だけでありませずして、この水準の問題については中労委に提訴されておるものであります。これは佐藤君が申しましたように私はこの問題については一切触れたくないと思います。併し日本の官公労に対する待遇の問題というものを將來に考えまするときに、先ず企業全体の面からここに政府がこれを檢討いたして行かなければならんと思います。私企業にはその私企業の利潤というもののためにはあらゆる努力を拂われるし、併し今日の國家経済の上から、私企業そのものが国家の保護の下においてそれぞれの一定の水準を維持して行くものもありましようし、又みずからの力によつてなし得ることもできると思うのであります。この國営事業に対する問題は、私企業と國営事業とおのずからこの企業の管理において考えて行かなければならんのじやないかと思います。私企業のように自由に能率を増進させ且つこれを処理して行くことが、すべて法によつて一定の監督とその範囲を限定されておりまする國営事業に対しては、おのずから異つておると思うのであります。殊に國営事業の將來のあり方として、その私企業との間においての区分を考えると同時に、國営事業そのものの実体の企業の性質を研究して行かなければならんのではなかろうかと考えるのであります。そうしてその企業の合理的なる計画性と同時に、一定の合理的なる計画性が整うように國家機関がこれを認めて貰わなければならんと思うのであります。例えて申しまするならば、独立採算を取るまでには一定必要なる賃金を、止むを得ない事態に立到つた場合には國会はこれを承認して頂かなかつたならば、或いはその面においての赤字公債の発行、つまりこれを助成すべきところの、財源を補填して頂かなければ企業の独立的な経営というものは成り立つて行かないのであります。この点において私は將來官営の企業というものは、現在のあり方ではいつまでもその勤労者との間における爭いが絶えないと思うのであります。將來の國営企業のあり方に対しては、先ず企業実体を合理化して行くということと、でき得るだけ行政の面におきまして、或いは経理の面におきましても、先程佐藤事務次官から御説明申しました通り、根本においてはやはり行政の面においての一大刷新を行い、同時に又企業面におきましても、会計面におきましても刷新を行いましてその上においてこれが必要なる採算的な面が、積極性と消極性との上に公共的な企業というものの面に副つた考え方をここに附加されて頂きましてそうしてそれの企業の合理性の中に勤労者自体が一定水準生活ができ得られる賃金を與えるところのもの、そのものが含まれて企業が営んで行ける、こういつた立て方にならなかつたならば、恐らく今日の状態から考えて見ますると仮りに國家支出が増大してインフレが増大するならば、ここに一定の水準が立てられましても、給與規程に再び又問題が起りはすまいかと懸念するのであります。そこでどういたしましても、企業そのものの中に從業員、いわゆる國営事業であるところの從業員が、一般國民と等しきところの生活の水準における給與を頂くところの労銀が織込まれた企業的な計画が齋らされて行かなかつたならば、どうしても私はそれはなし得られないと思うのであります。この点について今後國家企業に対するところの、これらの管理の面におきましては、考え方を新たにいたして経営を行うということが、最も我々に取つては必要ではないか、かように考えておりまして、先程事務次官から申しましたように、行政面におきましても、或いは企業の合理的な面におきましても、研究いたしておりまして、これを近く研究に到達いたしました結果を現実の上に現して、御期待に副うようなふうに仕向けて行かなければならんと、かように考えておるのでありまするが、端的に申しまするならば、國鉄從業員でも、その他の官公労の從業員が、國営企業の中において一般國民と同等水準の生活を営まれる賃金を織込んだ合理的なる企業面が行われる、そのときに立到らなかつたならば、どうしても待遇問題は繰返される、從つて今後の待遇問題の解決というものは、そうした面においての企業の合理性を考えて行くより外に途がなかろうと考えておるのであります。こういう点につきましても、国会の方面においでできるだけの御援助をお願いしたいと思うのでありまして、これを私は補足的に申上げまして御了承を願いたいと思うのであります。
#25
○委員長(板谷順助君) この際諸君にお諮りいたしますが、まだ鉄道一般に対する質疑も終つておらんようでありますから、他の法案と連関してこの質疑を継續したいと思いますが、よろしうございますか。
#26
○委員長(板谷順助君) それからこの際資料を要求したいと思います。勿論予算に関係のある問題でありまするが予算総会に一般予算に関する資料が提供されたその折でよろしうございますが、一般会計の五十億の赤字の補填をしなければならんというこの内容の説明と、船舶運営会の予算が今度更に追加予算として七億二千二百万円が増加されておるのでありますが、この船舶運営会の予算の内容、これも各委員諸君に全部配付するようにお手配あらんことを要求したして置きます。
 本日はこれにて散会いたしまして、次囘は六日の午後一時から開きたいと思いますが、よろしうございますか。……それではこれにて散会いたします。
   午後零時十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
          橋本萬右衞門君
           小野  哲君
   委員
           内村 清次君
           小泉 秀吉君
           鈴木 清一君
           中村 正雄君
           若木 勝藏君
           大隅 憲二君
           小林 勝馬君
           高橋  啓君
           新谷寅三郎君
  政府委員
   運輸政務次官  田中源三郎君
  説明員
   運 輸 次 官 佐藤 榮作君
   運輸事務官
   (鉄道総局主計
   課長)     田中健之助君
   運輸事務官
   (業務局総務課
   長)      石井 昭正君
ソース: 国立国会図書館
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