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1947/11/17 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第21号
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1947/11/17 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第21号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第21号
  付託事件
○磐越東線三春、船引両駅間の要田村
 に停車場を設置することに関する請
 願(第二号)
○鉄道運賃の値上げ反対に関する請願
 (第三号)
○長岡鉄道を國営に移管することに関
 する請願(第四号)
○海運経営方式並びに船員管理に関す
 る陳情(第十五号)
○鉄道運賃値上げ反対に関する請願
 (第十号)
○高崎、熊谷間に電化工事を実施する
 ことに関する陳情(第四十五号)
○鉄道運賃値上げ反対に関する陳情
 (第四十七号)
○磐越東線神俣、大越両駅間の滝根町
 菅谷に停車場を設置することに関す
 る請願(第十三号)
○日本通運株式会社の営業権並びに設
 備を旧関係業者へ還元することに関
 する陳情(第八十五号)
○海運経営方式並びに船員管理に関す
 る陳情(第九十六号)
○東北本線宇都宮、大宮間、日光線宇
 都宮、日光間及び両毛線小山、高崎
 間の電化実現に関する陳情(第九十
 九号)
○海上輸送力緊急増強に関する陳情
 (第百二十三号)
○鉄道営業法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○木原線鉄道残工事の速成に関する請
 願(第五十六号)
○旧鶴見臨港鉄道線外三鉄道線拂下に
 関する請願(第六十号)
○江差町、東瀬棚村間に國営自動車の
 運輸を開始することに関する陳情
 (第百五十六号)
○学生鉄道運賃の是正に関する請願
 (第九十号)
○東北本線二本松、本宮両駅間の杉田
 村に停車場を設置することに関する
 請願(第九十二号)
○博多、壱岐及び対馬間の國営航路実
 現促進に関する請願(第九十三号)
○矢島鉄道株式会社の救済に関する請
 願(第九十七号)
○信越線高崎、横川間電化工事を実施
 することに関する陳情(第二百一
 号)
○道路運送法案(内閣送付)
○旧小倉鉄道線拂下げに関する請願
 (第百三号)
○信越線柏崎駅附近鵜川鉄橋の径間拡
 張工事施行に関する請願(第百七
 号)
○五條駅、新宮市間の鉄道速成に関す
 る請願(第百八号)
○学生鉄道運賃の是正に関する請願
 (第百九号)
○東海道線沼津、浜松両駅間の電化速
 成に関する請願(第百十二号)
○九州、四國間の省営連絡に関する請
 願(第百十三号)
○愛媛縣東宇和郡宇和町、八幡浜市間
 に國営自動車の運輸を開始すること
 に関する請願(第百十四号)
○山陰線の電化並びに廣島、松江両市
 間直通列車運轉に関する請願(第百
 十九号)
○中央氣象台牛深出張所設置に関する
 請願(第百二十七号)
○九州、四國間省営連絡に関する請願
 (第百三十七号)
○常盤線松戸、平両駅間電化促進に関
 する請願(第百四十二号)
○中央氣象台牛深出張所設置に関する
 請願(第百四十四号)
○旧播丹鉄道線拂下げに関する請願
 (第百六十一号)
○常磐線松戸、我孫子両駅間電化工事
 実施に関する請願(第百六十四号)
○高知縣香美郡山田、大栃間國営自動
 車を岡ノ内まで延長並びに二自動車
 道路開設に関する請願(第百六十六
 号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 百七十号)
○豊川鉄道及び鳳來寺鉄道拂下げに関
 する請願(第百七十一号)
○肥薩線電化工事に関する請願(第百
 七十三号)
○札沼線中の撤收区間復元に関する請
 願(第百八十四号)
○四國循環線の全通促進並びに九、四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 百八十六号)
○常磐線松戸、我孫子両駅間電化促進
 に関する請願(第百八十八号)
○膽振國冨内、十勝清水間鉄道敷設促
 進に関する請願(第百八十九号)
○江差町、東瀬棚村間に國営自動車の
 運輸を開始する陳情(第二百七十四
 号)
○福島縣安達郡二本松、浪江両町間に
 國営自動車の運輸を開始することに
 関する請願(第百九十四号)
○四國循環線の全通促進並びに九・四
 連絡省営航路運航に関する請願(第
 百九十五号)
○旧南海鉄道山手線拂下げに関する請
 願(第二百三号)
○大牟田駅復興に関する請願(第二百
 六号)
○四國循環線の全通促進並びに九・四
 連絡省営航路の運航に関する請願
 (第二百十二号)
○後藤寺、糸田両鉄道線拂下げに関す
 る請願(第二百十五号)
○四國循環線の全通促進並びに九・四
 連絡省営航路の運航に関する請願
 (第二百十七号)
○西彼杵半島の陸海運交通の整備に関
 する請願(第二百二十二号)
○民営事業と競合する國営バス開設反
 対に関する陳情(第三百二十号)
○造船技術の振興方策に関する陳情
 (第三百三十八号)
○道路交通行政に関する陳情(第三百
 五十二号)
○磐城西郷信号所、湯野上駅間に鉄道
 を敷設することに関する請願(第二
 百三十六号)
○九州、四國間の省営連絡に関する請
 願(第二百三十七号)
○東北本線磐城西郷信号所を貨客取扱
 駅とすることに関する請願(第二百
 三十九号)
○松本、長崎両市間外四路線に國営自
 動車の運輸を開始することに関する
 請願(第二百四十九号)
○羽後鉄道災害復旧に関する請願(第
 二百五十二号)
○関門トンネル建設工事促進に関する
 請願(第二百五十三号)
○関門港に外國貿易船の入港促進に関
 する請願(第二百五十六号)
○関門國道トンネル建設工事促進に関
 する請願(第二百六十二号)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運営に関
 する請願(第二百七十七号)
○省線電車を小田原まで延長すること
 に関する請願(第二百七十八号)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運営に関
 する請願(第二百八十八号)
○山陰線余部鉄橋修理に関する陳情
 (第三百七十一号)
○姫路及び新宮両駅、穴粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第三百七十六号)
○横須賀線逗子、田浦間に沼間駅を設
 置することに関する陳情(第三百八
 十八号)
○姫路及び新宮両駅、穴粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第四百一号)
○直江津、六日町両駅間に鉄道を敷設
 することに関する請願(第二百九十
 六号)
○靜岡縣磐田郡二俣町、佐久間村間に
 鉄道を敷設することに関する請願
 (第二百九十八号)
○油津港を第二種港湾編入並びに貿易
 開港場指定に関する請願(第三百
 号)
○油津臨港鉄道線敷設に関する請願
 (第三百一号)
○横須賀開港指定促進等に関する請願
 (第三百六号)
○富山縣東礪波郡城端、赤尾間に國営
 トラツクの運輸を開始することに関
 する請願(第三百七号)
○東海道線沼津、浜松両駅間電化促進
 に関する請願(第三百十一号)
○八戸線久慈駅、岩泉町間に國営自動
 車の運輸を開始することに関する請
 願(第三百十七号)
○徳島縣穴吹駅、白地間に國営自動車
 の運輸を開始することに関する請願
 (第三百十八号)
○大糸線全通促進に関する請願(第三
 百二十六号)
○中央線甲府、塩尻両駅間外二線路の
 電化実現に関する請願(第三百二十
 七号)
○中央線高藏寺、名古屋鉄道小牧両駅
 間に國営自動車の運輸を開始するこ
 とに関する陳情(第四百七号)
○姫路及び新宮両駅、穴粟郡内間に國
 営自動車の運輸を開始することに関
 する陳情(第四百十三号)
○旧有馬線復旧に関する陳情(第四百
 二十号)
○小運送業の戰時統制撤廃に関する陳
 情(第四百三十一号)
○若松港を第一種重要港湾に編入する
 ことに関する陳情(第四百三十七号
 )
○浜原、十日市両駅間に鉄道を敷設す
 ることに関する請願(第三百五十三
 号)
○四國循環鉄道開通促進に関する請願
 (第三百五十五号)
○楯岡、寒河江間左沢、荒砥間の鉄道
 敷設及び楯岡、寒河江間外二路線に
 國営自動車の運輸を開始することに
 関する請願(第三百五十七号)
○栃木縣今市、福島縣田島両町間に鉄
 道を敷設することに関する請願(第
 三百七十三号)
○白棚鉄道復旧に関する請願(第三百
 八十三号)
○東海道線沼津、浜松両駅間電化促進
 に関する陳情(第四百六十七号)
○今次の水害による足尾線復旧促進に
 関する陳情(第四百七十五号)
○川棚、有田両駅間に國営自動車の運
 輸を開始することに関する請願(第
 三百八十五号)
○桃ノ川、彼杵駅間に鉄道を敷設する
 ことに関する請願(第三百八十六号
 )
○土讚線電化に関する請願(第三百八
 十七号)
○下田、飯田両駅間に國営自動車の運
 輸を開始することに関する請願(第
 三百九十号)
○四國循環線の全通並びに九・四連絡
 民営運営強化に関する請願(第三百
 九十五号)
○茂木、御前山間の國営バスの運輸を
 水戸市まで延長することに関する請
 願(第三百九十八号)
○水戸市、波崎町間並びに鹿島、千葉
 縣佐原両町間に國営バスの運輸を開
 始することに関する請願(第三百九
 十九号)
○岐阜市、根尾村間に國営バスの運輸
 を開始することに関する請願(第四
 百六号)
○肥薩線電化促進に関する請願(第四
 百十号)
○都道府縣議会議員に管下鉄道無賃乘
 車券交付に関する請願(第四百十一
 号)
○四國循環線の全通並びに九・四連絡
 民営運航強化に関する請願(第四百
 十六号)
○中央線甲府、塩尻両駅間外二線路の
 電化実現に関する陳情(第四百八十
 七号)
○九・四連絡民営事業強化に関する陳
 情(第四百九十号)
○中央線甲府塩尻両駅間外二線路の電
 化実現に関する情陳(第四百二十九
 号)
○姫路、播磨新宮、若櫻間に國営自動
 車の運輸を開始することに関する請
 願(第四百三十六号)
○大糸線全通促進に関する請願(第四
 百四十号)
○甲府、長野両駅間電化実現に関する
 請願(第四百四十一号)
○上毛鉄道水害復旧に関する請願(第
 四百四十二号)
○中央線甲府、塩尻両駅間外二線路の
 電化実現に関する請願(第四百四十
 四号)
○大糸線全通促進に関する請願(第四
 百四十八号)
○大内駅、野村町間に國営自動車の運
 輸を開始することに関する陳情(第
 五百二十二号)
○都道府縣議会議長に國有鉄道無賃乘
 車証下附に関する陳情(第五百二十
 七号)
○大糸線全通促進に関する陳情(第五
 百三十六号)
○中央線甲府、塩尻両駅間外二線路の
 電化実施に関する陳情(第五百三十
 七号)
○若松港を第一種重要港湾に編入する
 ことに関する請願(第四百六十四号
 )
○山陽本線柳井、岩國両駅間に國営自
 動車の運輸を開始することに関する
 請願(第四百七十三号)
○國鉄電氣工事独占開放に関する請願
 (第四百七十四号)
○福浪線内の馬場、遠西間に國営自動
 車運輸開始に関する請願(第四百七
 十九号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十七日(月曜日)
   午後一時三十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○赤字対策と機構問題に関する件
○道路運送法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(板谷順助君) これより会議を開きます。小泉君。
#3
○小泉秀吉君 この請願、陳情の審議の仕方に対して皆さんにお諮りをして頂きたいと思いますのですが、御承知のように、參議院規則の第百六十八條によりますと、「委員会は付託された順序により、請願書を審査する。」というようなことになつておるのですけれども、こういう行き方をやつて行きますと、こちらに出ておる陳情、請願というようなものをそういう方向でやつて参りますと、なかなか審議がうまくはかどりかねる。すでに百二三十のものの中、ようやく二十数件が審議が決定したというような状態でありますのですが、一つお諮りをいたしたいのは、委員会の御決議によつてこの順序を変更し、そうして審議を促進するというような方向に行きたい。例えば拂下げに関するようなものはそれを成るべく一括してやる。或いは鉄道の電化だとか、國営自動車の開設に関する問題、その他そういう類似のものを、一括をしてそうしてずつと審議をするというような行き方に御決議を願いたいと思うのですが、いかがでしようか。
#4
○委員長(板谷順助君) 只今小泉君の御発言のように、類似のものは一括して審議した方が便利だと考えますがいかがでございますか。
#5
○小林勝馬君 議案が、請願、陳情が沢山溜つておりますから、只今小泉委員から御提案のように、類似のものは是非共一括して進めて頂きたいと、かように存じます。
#6
○委員長(板谷順助君) 御異議ありませんか。
#7
○委員長(板谷順助君) ではそのように決定いたします。村上君。
#8
○村上義一君 今日運輸大臣御出席下さいましたので、一二の点についてお尋ね申したいと思うのであります。平和日本、文化日本の再建のためには今後自動車の発達を來たすということが、これは基本要件であると思うのであります。又当然この自動車の発達を來たすということは、これは自然の勢であると思うのです。それは日本は今世界的に見まして、自動車の利用の水準が極めて低位にあるのでありまして、三流、四流國以下に現状はあると思うのであります。米國のごときは勿論最も発達した國でありまするが、四人三分について一台の車を保有しておるという現状であります。飜つて我が國を見てみますると、今日現在車は十万五千台しかないのであります。大体七百人について一台である。若し稼働車だけについて言えば、千二百人ついて一台しか保有しておらんという実状であるのであります。どうしても今後日本再建の観点から見まして、自動車を急速に発達せしめんければならんと思うのであります。運輸省の当局におきましても將來の計画を立てておられるのを拜見したのでありますが、普通車は現在、只今申しましたごとく、十万五千台、五年後の二十七年には二十一万五千台、更に十年後の三十二年には二十九万台。一面小型車の方は現在四万五百台しかないのでありますが、五年後には十三万台、十年後には三十万五千台という案を拜見したのであります。併しこれは相当の案でありまするが、併しながら私としてはむしろ小規模な計画であるというても、よいように思うのであります。とにかく自動車は今後非常なピツチを以て躍進することと思うのでありますが、さて自動車の発達に対應すべき道路についても飜つて観察してみますると、誠に非観的な実情にあると思うのでありまして、自動車と道路とは申上げるまでもなく、丁度鉄道車輛と鉄道線路との関係と同じでありまして、道路の改善と自動車の発達は全く不可分なものであると思うのであります。道路がよいか惡いかということは、自動車の速度に重大な影響があります。燃料の消費量にも非常な関係があります。タイヤの生命にも、亦積載量の大小にも、修繕費の多い少いにも重大な影響がある次第であります。即ち道路は自動車事業の全く基盤であり、又経営上におきまして輸送コストを左右するものであることは多言を要しないのであります。かく重大な、又不可分な関係にある我が國の道路の現状は、然らばどうか、近年内務省の道路課におきまして、可なり優秀な道路計画を樹立せられたことは数回に止まらないのでありまするが、而も常にテーブル・プランにこれが終つてしまつておる。我が國の最も重要な道路でありまする東海道においてすら、江戸時代のままの部分が現に少くないという実情であるのであります。私は道路の躍進的発達のためには、自動車行政と道路行政とを一元化することが必要であると信ずるのであります。即ち道路行政をこの際運輸省に移して、道路行政と道路運送事業の行政とを打つて一元化するということが必要であると思うのであります。これに関して政府の方針、特に運輸大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。
#9
○國務大臣(苫米地義三君) 只今村上さんからお尋ねのありました自動車と道路の関係でありますが、非常に私共に取りましては、むしろ力強い御声援とでも窺われるのでありますが、自動車の將來につきましては、御説のように全く鉄道と並行して日本におきましては発達すべきである、こう考えます。現にアメリカの発達の状態を見ましても、今日ではむしろ鉄道よりかも交通運輸に対するその任務は自動車において重きをなしておるという実情から考えましても、文明の進歩に伴ないまして、自動車の発達ということは当然であると思うのであります。それ故に自動車の発達は、それを走らせる道路の開発整備と伴なわなければならないことは固より当然でございます。又同時に自動車工業の発達も必然でございましよう。又それによる燃料の供給ということについても非常に大事なことでありまして、この四つが相伴ないましてその國の自動車の発達を促すことであろうと思うのであります。然るに現在御指摘のありましたように、日本の自動車というものは極めて微々たるものでありまして、我が國の交通上から申しましても、運輸の方から申しましても、甚だ心細い状態でございます。どうしてもこれを発達させることが國の方針として採らなければならない重要事だと存ずるのでありまするが、道路の整備開発というものが十分でございませんことは御指摘の通りでございます。これはいろいろ事情もございましよう。例えば鋪裝にしましてもアスフアルトがないとか、或いはセメントがないとか、現在國力がそれに伴なわないとかいうような事情がございまして、直ちにこれを整備することは困難な事情でございます。併しながら今申上げるような世界の大勢からいつて、どうしても自動車交通即道路の整備、こういうことは不可分の條件として考えて行かなければならんと思います。況んや將來日本のこの氣候と風土が、一般の外人を誘致することになりますれば、観光地帶としての道路交通は、一層重要性を加えて來るだろうと思います。その方から申しましてもでき得る限り早くこの点を推進して行かなければならんと思うのでございますが、從來この鉄道或いは自動車運送と道路の行政というものは分離されております。これは今後の道路というものの性格が、人が歩くというよりかも、自動車が走るというような重大なる性格の変更によりまして、その行政管轄の点もおのずからそこに調整が必要になつて來ると思うのでございます。この点に対しましては、今内務省の解体がございまして、内務省所管の行政機構がそれぞれ移動をいたす時期に到達いたしております。その時期でもございまするからこの道路の行政に対しましては、然るべき調整ができ得れば仕合せだと存じまして、その心持を以て、相談を進めて見たいと、こう考えておる次第があります。
#10
○村上義一君 今一点お伺いいたしたいのでありますが、それは國鉄企業、自動車企業の経営形態に関してであります。國有鉄道の本年度の財政状態は、誠に各般の事情によつて巨大な赤字をその收益勘定においても持つておるということなんであります。而も多額の借入金があるに際して、僅かに十億だけを返還するという計画が現われておりますが、借入金について、その償還計画というものも示されておりませんし、又この赤字克服についての計画も未だお示しになつておらないのであります。國鉄の実相報告は八月に配付せられまして拜見をしたのでありますが、爾來約百日を経過しました今日、尚只今申上げるような次第であります。國鉄は本年三月に二割五分の運賃値上げを実行し、更に七月の上旬に二十五割の値上げをしたのであります。而も今日のような未曾有な不健全な財政であるということについては、國民はどうしても理解できない、到底納得できないという意見を各方面で耳にいたす次第であります。尚そういう意見を述べられる人が常に地方鉄道等と比較して言われるのであります。地方鉄道と主な点について比較して見ますると、大体において國有鉄道は非常に優秀な立場にあるのであります。地方鉄道は復興資金の金融事情ということにつきましても、國鉄の資金の問題に比較しまして格段な困難を感じておるということも事実であります。又資材の配給につきましても、その配給量は國鉄に比較して甚だしく少い、どういう標準によつて國鉄と私鉄に配分せられるのか、これは安本において実行せられるのでありまするが、この点についても多大の疑義を持つておるような次第であります。疑義の問題は暫く別といたしましても、こういう資金も資材も非常に國鉄に比して惡いという立場にありながら、設催の復興はむしろ私鉄の方が却つて良好な現状にある。更に本來の経済的な立地條件、これは國鉄が私鉄に比較してすこぶる優秀な立場にあるということは申上げるまでもないのであります。又営業税だとか地方税なども私鉄は巨額の負担を持つておりまするが、國鉄は何らそういう義務を持つておらん、又職員の待遇にしましても、昔日は私鉄より断然國鉄の方がよかつたと思うのであります。然るに現在は私鉄に比して却つて惡いということができるのじやないかと思うのであります。こういう実情であるに拘わらず、收支勘定は反対であつて、最近の決算期におきまして私鉄全國百六十六社の内、その四分の三はとにかくにも黒字の決算をしておる。四分の一が若干の赤字を出しておるという実情であるのでありまして、勿論國鉄としましても八月御発表の実相報告書の結論として御発表になつておりまするごとく、人員の適正な配置を実行する、又徹底した能率給制を採用するというような御意見も見えるのであります。更に石炭事情についても、固より品質は粗惡になり、炭價は暴騰する、いわゆる実質價格が非常な騰貴を來たしておるということは、今日國鉄運営の上において非常な困難を齎らした主なる原因の一つであると思うのであります。これについても石炭の節約という見地から徹底した方法を講ずる、或いは粉炭の煉炭化であるとか、助燃材の活用であるとか、或いは又技術の練磨であるとか、いろいろの点を結論として指示されておられるのであります。更に電化の促進であるとか、或いは作業コストの節約と作業の迅速、的確、安全を目途として作業の機械化を図るとか、いろいろこういうような作業の合理化についても御意見のあるところが見られるのであります。併しこれらについてまだ纏つた御意見を御発表にはなつておらないのであります。私はこういつたような合理化の方策を実行しようとしても今できないという、或るものがこれを阻んでおると私は考えるのであります。それは要するに、六十二万の全職員が独立採算の企業であるという観念に徹底するということがあつて初めて経済白書の結論に羅列しておるような合理化に著手することができるのであるということを思うのでありまして、こういう一日も早く実行せんければならん問題を実行に移すについての根本的原因を充実せんければならんのじやないかということを思うのでありまして、この根本問題を解決しますれば收益勘定のバランスも良好になり、又國民に愛され、親しまれる國鉄を復活せしめる、職員の事実上の待遇も向上せしめ得るという結果を齎すことは、正に決定的であると私は思うのであります。それは國鉄の経営と、そうして國鉄及び私鉄に対する監督行政とを、機構の上におきましても、会計の上におきましても、截然区分するということが、根本的な要請であると思うのであります。私は國鉄の経営と、そうしてその監督行政とを機構の上にも区分し、又会計の上においても区分して、監督行政の会計は一般会計に編入するということが根本的な要件であつて、この要件を滿たすことによつて関係職員が、自分の持つ職場は独立採算の企業であるという観念に初めて徹底し得る、又この観念に徹底して初めて合理化の諸種の事項をたやすく実行に移すことができるのじやないかと思うのであります。監督行政と企業の経営とを分離して行政の民主化を図る必要について只今申上げましたが、これは國鉄の独立採算制の確立、又合理化の実行ということからひとり要望せられるばかりでなしに、その他にも事由が尚あると思うのであります。三つの点が尚考えられると思うのであります。第一に、公共團体や鉄道会社が経営しておりまする地方鉄道軌道の監督行政につきましては、その監督方法につきましても亦物資の配給につきましても、民間に少からざる不平又不満があるのであります。運輸省は日本最大の企業である國鉄を経営しつつ片手で鉄道事業の監督育成をしているのであります。その間知らず識らず不公平になり、或いは又非民主的なことになると思うのであります。一例を申しますれば、連帶運輸というようなものについては、全く國鉄と私鉄と平等の立場に立つて処理すべき性質のものでありまするが、それがそういうことになつておらん。從つて非常に不平があるということは、片手で國鉄を経営し、片手で私鉄の監督をする、同一人がやつておるということによつて生じて來るのであると思うのであります。更に第二には、公共團体や自動車会社が経営している自動車事業の監督行政、省営自動車経営との関係につきましても、同樣なことがいえると思うのであります。特に省営の自動車企業におきましては、計画の時から赤字の收支を平氣で計画をして、而も不当な進出をして、民間の自動車事業を抑圧するという声が業界に絶えないのであります。勿論自動車事業の民間経営者の中には、甚だ感心しない、いわば闇輸送その他闇行爲の行われているということも事実であります。これは只今申しましたような不平不満の声の中にも隨分当らざる自分勝手な批判もあることは認めざるを得ませんが、とにかく業者は資材の配給についても不満を持ち、省営の進出に対して深刻な不安を平素痛感しておる。又半面におきまして、國民は省営自動車のサービスに比較しまして、民間業者のサービスが非常に劣惡であるという非難をし、又この非難を理由として、省営の進出を要望するということも非常に全國的に多いのであります。隨分監督の衝に当つておられる運輸当局は、この板挾み的の立場に立たれて苦心をなさつておることと拜察するのであります。要するに監督が嚴正でないとか、或いは指導育成が不徹底であるとかという声が絶えない、又監督なり指導に際して非常に辛い、一口に言えば辛い立場に立つておられるということも、根本の原因は自動車行政と省営自動車の経営とがごつちやになつておるということに起因していると思うのであります。
 尚いま一つは、第三の点としましては、先刻申しました、又大臣からその御所見を伺いました道路行政に関聯してでありますが、國鉄や省営自動車の経営と鉄道行政、自動車行政とを会計上におきましても機構の上においても截然区分する必要は、全くこの道路行政を運輸省に移管するという上から見ても必要なことであると私は思うのであります。國鉄の経営が非常な大事業であるということは申上げるまでもありませんが、從いまして國鉄の企業経営ということが運輸省が実際において中心となつている。運輸省の中核体をなしているということも事実であります。從いまして私鉄の監督行政も自動車行政も更に海運行政も港湾行政も國鉄企業に全く從属しておるやの感が免れないのであります。庇の隅に押し込められておるというような感を呈しているのであります。どうも行政が先刻も申述べましたごとく自動車事業の監督行政と道路行政とを一元化する必要を一般に認めながら、今日までその実現を拒まれていた主な原因は、道路行政が國鉄の企業と雜居するということであるならば、今日港湾行政と同じように運輸省の庇の隅に蟄居して、道路の発達ということに効果を挙げることができないだろう。こういう反対理由を常に耳にする次第であります。從つて道路行政の受入れ態勢、運輸省への受入れ態勢と申しますか、こういう見地から見ても、行政と鉄道企業、自動車企業を截然区分するということが非常に必要であると思うのであります。勿論この日本の現状から見まして急激な変動を齎らすということは、これは愼まんければならんと思うのであります。英國がこの大戰後実行しつつあるような國有民営のような形態をとるということは我が國においては適当でないと私は思います。國有國営でいいと思うのでありますが、ただ鉄道につきましても、自動車につきましても、監督行政と企業経営とを会計の上にも機構の上にも截然区分する。そうして國鉄企業と省営自動車企業とはそれぞれ別個に独立採算制の態勢をとることが根本に要件であると思うのであります。この際大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。
#11
○國務大臣(苫米地義三君) 只今いろいろの御質問がございましたが、私から一應御答弁をいたしたいと思います。独立採算性をとりますことはこの内閣が最初に発表いたしました緊急経済対策の中にもはつきりと謳つておりまして、特別会計に属する鉄道及び通信の独立採算制をとるということは決つておつたわけでありまして、たまたま新物價体系というものが全面的に採り上げられるということから、この鉄道会計の独立採算に関する計算を含めて安本の方に委せたわけでありまして、このことはこの前にも申上げた通りでありまして、本來の目的は独立採算を維持しようという建前で物價体系を取つた筈でありますが、でき上つて見たところがそれが却つて赤字を殖やしたというふうになり終つたのであります。併しながらこの運賃をいじりますことは、更に他の物價に重大なる影響があるということで暫く物價の推移を見まして、それから運賃を是正すべきであるか、或いは今日の状態では國民の負担において暫く赤字を承認して行くか、こういうことになつておりましたのでありますが、先般財政の均衡を保つという大乘的な立場から一般会計は固まり、特別会計をも独立採算ができるようにという方針を決めたのであります。そこで、それではいつからこれをその軌道に乘せるか、とこう申しますと、今直ちにというわけには參りませんので、本年度の赤字は一般会計から繰入れてもらうということになりまして、現に追加予算を御審議願つておるわけであります。從いましてその基本的な方針に立ち帰りますのはまあ來年度の予算編成に際して考えるのでありまするが、併しながら他の物價の調整ということもおのずからできて參りまするので、或いはその來年度でならない先にでも外の準備ができますれば一應鉄道会計の独立採算制に向つて運賃を調整するという時期があるかも知れないと存じておる次第であります。そこで今までの赤字は実は五ケ年計画で赤字決済をもしようという方針の下に研究を進めておりましたが、今これを変えまして、七ケ年計画でこの赤字を補填して行くような方法を考えておるわけであります。そのやり方は経営合理化によつてできるだけの節約をいたしまして、そうしてどうしてもいけないところは運賃の是正によつてこれを填補する。運賃を是正する際には、これ又貨物の不均衝を先ず以て考える。而してその上に立つ計数によりましては、一般的な調整になるかということは現在研究中でございます。
 それから企業投資に関する借入金が相当ございます。これをもどんどん償却して行かなければならないのでありますが、これは十五ケ年間に今までの鉄道公債に属する種類のものは償還して行きたい、こういうので今これも現在研究を進めております。そこで今御指摘になりましたように、民間の企業よりも國鉄の企業かどうも能率が惡いというようなお話の中に、やはり独立採算でないからとかく國家に依存する観念が強いのではないかということもございましたが、これも或程度はそうかと思われる点もあります。從いまして今まで取つて参りました予算会計を変えまして、そうして一つの大きな企業と見て企業会計に直しまして、そうして独立採算のできますようにということを研究をしておるわけであります。そのやり方は機構をも切り離して全く独立なものにするか、或いは現在の機構において会計だけを企業会計に直して、明確に分離するという方がよいか、この二つを併せて今研究しております。尤も機構のことにつきましては行政調査部の方でも一面研究しておるようにも見えますが、私共の立場からもその点を研究しておる次第でございます。それから自動車の方につきましても、同樣の考え方で、自動車自体の経理を企業経理に直すという点、及びその自動車の経理形態をどうするかということにつきましては、自動車部分のみを切り離して一部門にするか、或いは從來鉄道の先行、或いはその補助ということが今までの國営自動車の建前になつておりますから、鉄道の今の分は全部委讓して、そうしてやつた方がよいかという点をも併せて、今研究しておりますので、実はまだ結論に到達いたしておりません。成るべく早く結論を出してやりたいと思つておりますが、現在そういう機想の下にやつております次第であります。尚從業員の意欲に対しましては、從來非常に穩健な健全分子の、何といいますか、勢力といいますか、或いは幹部と申しますか、國鉄は比較的その方の健全分子が多いのでありまするから、成るべくこれをよく指導もし、又協力も得まして、そうして日本の國の最も大きな企業であるこの國鉄の運行が世間に範を示すようになつて欲しいという氣持を以ちまして、機会あるごとに協力を求めておる次第でございます。併しこれらの点に対しましては、一般の風潮もございますし、いろいろな事情もございまするので、これは皆さんの側面からの非常な御協力を得なければならんと存ずる次第でございます。この機会に私共お願いをいたして置きたいと思います。
#12
○委員長(板谷順助君) よろしうございますか……。この際只今の道路の問題に関聯して、私ちよつとお尋ねしたいのですが、ちよつと速記を止めて下さい。
#13
○委員長(板谷順助君) 速記始めて……。大臣に対する質問はどうですか。今衆議院の予算委員会で提案理由で今頻りに持つておるのをこつちへ來て貰つたのですが、よろしうございますか……。
#14
○委員長(板谷順助君) それではどうぞ……。この際お諮りいたしますが、年末の燃料対策が重大問題でありまして、先般電氣委員長、それから農林委員長と、運輸交通委員長、それが会合いたしまして、第二回目のときには私本会議の関係で丹羽君に出て貰つたのですが、小委員を出してくれというのですなあ。
#15
○丹羽五郎君 先般委員長の代理で打合会に參りました。その席上、農林、電氣、運輸交通、この三委員会から三名ずつの小委員を出して、今日委員会を開いて、この電氣問題を解決して行こうという打合をしたのです。今日の本委員会においてそのことを委員長にお諮りを願つて、この委員会から三名の小委員を出すということにお願いできれば結構です。
#16
○委員長(板谷順助君) どうしますか、運輸交通の委員としては輸送関係ですね。
#17
○村上義一君 それは委員長の御指名に一任したいと思います。
#18
○委員長(板谷順助君) それでは、早川君と丹羽君と中村君の御三方にお願いしたいと思います。御異議ありませんか。
#19
○委員長(板谷順助君) 尚質問を継続いたします。
#20
○小野哲君 先程村上委員から道路行政並びに施行令の問題について御質問があつたのでありますが、私道路運送法施行令即ち政令案の関係につきまして、政府委員の御所見を承つて置きたいと思うのであります。先般頂きました道路運送法施行令案要綱、この内容を私読んでみたのでありますが、三つの点について伺いたいと思うのであります。
 先ず第一はこの政令案要綱によります主管行政廳職権の委任の問題でありますが、先程來も村上委員と大臣との間で質疑應答がありましたごとくに、監督行政と運営とを分離して行く、こういう考え方から見ますと、この政令案中の主管行政廳の問題も、この線に沿つて考えなければならないのではないか。又職員の委任につきましても、同樣の見地から再考を要する点があるように思われるのであります。のみならず主務大臣が、一体どういうふうな所管事項を持つておるかということは、一應施行勅令の内容として決めることが定石になつておりますが、昨今の立法の方式といたしましては、むしろ法律の中に主務大臣の何者であるか、並びにいかなる事項を所管するかということを定める方が、私は妥当であろうと思うのであります。例えて申しますると、自動車道事業の如きは運輸大臣と内務大臣とが共管する、こういうことになつております。その他のものについては運輸大臣が專らこれを所管する、こういうふうな点も、これは政令で書くべきでなくて法律で書いた方が妥当ではないか。從いましていわゆる行政廳という中にも、主務大臣の関係もありますれば、その下部機関である種々の行政廳が恐らくあるように考えられますので、從つて主務大臣が職権を委任いたします場合におきましても、その相手方たるべき行政廳の種類も、恐らくあるように思うのであります。從つてこれらの事柄はこの法律案では極めて簡單に書かれておりますが、政令として書かないで法律に規定した方が妥当であろう、こう考えますので政府委員においてこの点に関する御所見を承つておきたい。
 第二点は政令案の要網の中にありまする道路運送委員会の問題であります。道路運送委員会に関しましては、この法律案では第八條に書かれておりますが、近來の立法の形式から申しますというと、例えば委員の資格であるとか、或いは任期というふうなものは、大体法律に揚げられておるのであります。その他委員会の委員に関する事項で、各種の事柄が他の法律の書き方によりますと、法律自体に挙げられておるものが相当あるのであります。そういうふうな点を考え合せまして、やはりこの法律案の第八條の未項にありますように、「この法律に規定するものの外、道路運送委員会の組織及び運用、委員の資格及び任期その他道路運送委員会に関し必要な事項は、政令でこれを定める。」こういうようになつておりますが、政令で書こうと考えられておりまするような事柄で、相当重要なもの、他の法律との関係から考えまして、法律に規定した方がいいと思われるもの等につきましては、むしろ法律に明らかに規定することが、適当であろうと、かように考えられるのであります。この点に関しまして政府の御意見を承つておきたい。
 第三点は附則の問題でありますが、附則の施行期日に関しましては、この法律案は附則第一條で「この法律施行の期日は、各規定につき、政令でこれを定める。」かようになつております。併し先般成立いたしました道路交通取締法は來年一月一日から実施をされることに決定いたされております。而もこの道路交通取締法が施行いたされまするというと、從來自動車取締令によりまして取扱われておりました自動車の構造或いは車輛の檢査というふうな権限が、この道路運送法の実施に伴ないまして運輸省の所管に相成る、かように聞き及んでおりますので、少くとも車輛に関する部分につきましては、この法律案の施行される期月と、道路交通取締法の施行期日とが同じでなければならない、かように考えられますので、少くともこの点に関する期日を法律で明らかにする必要があるであろう、かように思うのであります。これに伴ないまして、或いは道路運送委員会を早く開きまして、所要の手続をいたしませんというと、政令等の制定もできないような工合にこの法律案はなつておりますので、從つて道路運送委員会を開き得るための、これに関係する各規定の施行期日も定めなければならない。尚又それ以外の各規定につきましても、適当な施行期日を定めるということが私は妥当であろう、かように考えられますので、かれこれ考え合せますというと、施行期日を法律で指定するというふうに取扱うことが必要と存じますので、これらの点につきましても、政府当局のお考を承つて置きたいと思います。以上三点について御所見を承りたいと思います。
#21
○政府委員(郷野基秀君) お答え申上げます。只今お話のございました道路運送法の施行令の要綱に揚げておりましたような事項につきまして、法律で規定した方が適当ではないかというふうに御指摘に預りましたが、第一点の主管行政廳の問題でございまするが、この点につきましても只今お話のございました通り、最近の立法におきましては、從來の法律におけるがごとく、こういう点を全部政令に讓りませんで、その大綱を法律自体に明らかにするという考え方につきましては、お話の通りに考えるべきものと私共も存ずるのでございます。從いまして道路運送法の実施に当りまして、主務大臣をいかに考えるべきか、又主務大臣の職権の一部を委任せらるべき行政官廳につきまして、その行政官廳をどういうふうに考えるか、又各條文に出て參りまする行政廳というものが大体どういう行政廳を考えておるかということにつきまして、その大綱をこの法律案自体に取入れまして、これを明らかにすることにつきまして、御指摘の通りにいたしたいと考えます。
 次に道路運送委員会に関する問題でございまするが、やはり御指摘のごとく、この道路運送委員会の重要性に鑑みまして、特にその組織に関する基本的な事項又委員の資格、定員又その任期に関する事項、こういうものにつきましては、その基本的な事項を、法律自体に取入れまして規定することにいたしますることが適当であろうと私共も考える次第でございます。
 尚施行期日につきましてお話がございましたが、この法案の第八章の車輛の規定につきましては、お話のごとく道路交通取締法との関係におきまして、來年の一月一日からどうしても実施しなければならない関係になつております。從いまして法律で施行期日を明らかにすることにいたしまして、車輛及びこれに関聯する部分につきましては、來年の一月一日を施行の日といたしたいと考えます。
 又道路運送委員会の規定の実施につきましても、やはりこれを取急ぎまして、できるだけ早く実施に移さなければならないものと考えておりまするが、これはこの法律の公布の時期が確定いたしておりませんので、その公布の日を起算点といたしまして、その後四十五日くらいの期間にお指定を願いまして、実施するようにしたいものと考えております。
 その他の一般の規定につきましては、命令案その他委員会におきまして十分御審議を願わなければならない関係もございまするので、相当の必要な時日を與えて頂きたいと存じまするので、大体三月十五日を目標にいたしまして、実施をさして頂くということにお願いいたしたいものと考えます。
#22
○小野哲君 只今政府委員の御答弁によりまして、政府におきましても私の質問いたしました諸点に関しましては考慮をされておるようにも考えられますので、私といたしましても政府の意のあるところは十分に了承ができるかと存じます。從いましてこの法律案の審議を進めて行きます場合におきまして、政府の只今の御答弁の意のあるところも考慮しながら進んで參りたい、かように考えております。
 尚附け加えて質問をいたしたいと思いますのは第八條の道路運送委員会の所管の事項でありますが、その第五号に「自動車運送事業に係る第五十條第一項の協議に対する承諾」こういう事項が入つておるのであります。とかく自動車運送事業、特に國営自動車事業を開始せんといたします場合においては、一般民営企業との関聯におきまして、種々問題を生じつつある状況にあるのでありますが、この道路運送委員会は、國において自動車運送事業を営むような場合におきまして、どの程度の権限を持つておるものであるかどうか、この点につきまして第五号を見ますると、國が自動車運送事業を経営しようとするときは、当該官廳は主務大臣に協議しなければならない、この協議に対する承諾ということだけがここに上つておりますが、これだけで果していいかどうか、もう少し廣く考えるべきではないか、又この第五号を廣く運用ができるのかどうか、こういうふうな点についての御意見を伺つておきたいと思います。
 尚又第五十一條、これ又自動車に関することでありすが、第五十一條を見ますと「路線を定める自動車運送事業を國において経営したため、」云々とこういうことが規定されておりまするが、この法律案を見ますると、路線という言葉が、私の見るところでは、殆んど出ていないので、第五十一條になりまして突如として「路線を定める自動車運送事業」というようなことが現れて來るのでありますが、事業の種別のいかなるものにこれを当嵌めて考えていいのか、路線というものについての意義と申しますか、これをどう解釈していいか、第二條等の規定と考え併せて御説明を承わりたいと思います。
#23
○政府委員(郷野基秀君) 只今お尋ねのございました第八條の道路運送委員会の権限につきましての第五号の規定でございまするが、五十條第一項の、協議に対する承諾ということになつておりまするのは、五十條の規定によりまして、國において自動車運送事業又は自動車道事業を経営しようといたします場合に、当該官廳が主務大臣に協議をしなければならないということになつておりまするが、この主務大臣が協議を受けまして、應諾をいたします場合におきまして、道路運送委員会にその意見を徴して、その意見に基ずきまして行政処分をしなければならんということになつておるのでございます。從いまして國において國営の自動車運送事業又は自動車道事業を経営しようといたします場合におきまして、最後的にそれを決定いたしまする場合におきまして、道路運送委員会の意見を徴することになるわけでございます。從いまして道路運送委員会におきまして、この協議に対しまして承諾を與えるべきものでないということに答申いたしますれば、この意見を尊重いたしまして、そういう処置が取られることになるわけでございまして、実際問題といたしましてはこれが最終的な段階におきまする行政処置でございまするから、これで國営自動車につきましての道路運送委員会の意見というものは、國営自動車全般につきましての見解の最後の決定といたしまして十分に斟酌できることになるものと考えております。併しながら実際の運用におきましては、道路運送委員会におきまして、この協議に対する承諾につきまして諮問を受けまする場合におきましては、廣く関係者の意見も聞き、又みずからも調査することになると思いまするので、これに関聯いたしまして、國営自動車、又その問題になつておりまする附近におきまする民営自動車の状態も詳細調査いたしまして、尚輿論の動向につきましても十分に斟酌できるものと考えておるのでございます。
 次に五十一條の路線を定める自動車運送事業という言葉でございまするが、これは第十條の規定におきましても、自動車運送事業の種類におきましては、路線を定めるというものを、特にここには取上げていないのでございまするが、十一條の規定によりまして、事業計画を定めまして自動車運送事業を経営しようといたしまする者は、主務大臣の免許を受けることになつております。この事業計画におきまして、路線を定めまして経営をするかどうかということは明らかにせられることになるわけでございます。國におきまして自動車運送事業を経営いたしまする普通の場合は、從來におきましても、旅客の乘合自動車につきましても、勿論路線を定めて経営いたしておりまするが、貨物につきまして、いわゆる機動運営と称しまして、必ずしも一定の路線を定めませんで運営をして參りました例もあるのではございまするが、大体貨物におきましても、路線を定めまして、いわゆる区間営業のようなやり方で経営をいたしております。從來やつておりまする機動運営のやり方につきましても、漸次この区間営業のような形に変えて參ることを只今実際にやつておるわけでございます。今後におきましても恐らくやはり路線を定める自動車運送事業を大体建前といたしまして経営するものと考えております。この路線を定める自動車運送事業を経営いたしまする場合におきまして、補償の問題を取上げるという建前にこの法律の規定はなつておるのでございます。
#24
○委員長(板谷順助君) 小野君、私は三時から中労の委員会の方に行きますから、あなたは委員長代理でも御質問できますから、外の理事の方がお見えにならないようですから、一つ御迷惑でもお願いいたします。
#25
○理事(小野哲君) それでは私から只今の質問の継続としてちよつと伺つておきたいのですが、問題は少し細かくなるのでありますが、今の御説明によりますと、事業計画で以て路線を決めることができる、こういうことになつておりますと、例えば第十條の事業種別の中で、一般乘合とか一般貸切というふうなのがありますが、一般貸切もやはり路線を定めても差支えないことになるのでしようか。その辺を伺つておきたいと思います。
#26
○政府委員(郷野基秀君) お話の通りでございます。
#27
○村上義一君 只今五十條について御説明を伺つたのでありますが、この一項、二項に國とありますが、この國というのは大体において省営自動車の場合を指すのだと思うのですが、その以外においてどういつたような場合を想定しておられるのでしようか伺いたいと思います。
#28
○政府委員(郷野基秀君) 実際問題といたしまして、現に経営いたしております省営自動車の場合以外を除きまして、例は余り考えられないと存じまするが、或いは通信事業につきまして、郵便逓送の事業を國営において経営いたしまする場合とか、或いは現に貿易廳におきまて、特殊の関係から自動車を運営いたしておる場合がございます。かような場合を例外的に考え得ると存じております。
#29
○村上義一君 今お話のようなケースに過ぎないと思うのでありますが、逓送自動車のごときはこれは料金とかいう問題でなしに、大体において自家用自動車というようなカテゴリーに入つて來ると思います。今一般民間の会社が通信官廳からその逓送を契約によつて引受けておるというような場合には、これはもう本法によつて当然適用の対象になることと存ずるのでありますけれども、要は通信官廳が経営するという場合だと思うのでありますが、そういう場合に、料金とかという問題は生じて來ないと思う。対外的には……内部的にはまあ儲けられてもこれは何ら差支えないと思う。ただ二項において、國において経営する自動車運送事業及び自動車道事業については、本法で半分以上適用しないというふうに二項によつて定めておるのですが、こういうことで一体いいのか私疑問を持つのですが、運輸省の自動車であつても、そのパブリツクを相手に営業をやるのでありますから、その場合の運賃、料金、或いは運送の約款といつたようなものは当然この監督官廳に含まるべきものじやないかというふうに考える。勿論現在片手で監督をやり、先刻も申述べたように片手で営業をやつておるという場合であると、必ずしもその必要はないということになるかも知れませんが、今後こういつたようなことを民主化して行かなければならんと思うのですが、原則としては民間自動車会社に対する監督と同じ立場で省営自動車事業の監督を同じにして行くというのが必要なんじやないか、勿論この五十條の第一項によりまして、これらの事業を國が経営しようとするときには主務大臣に協議をする、こういうことになつておりますが、後運賃や運送條件は全く治外法権だと、こういうことでは今後においても非常なトラブルが私は除去できまいと思うのであります。この点どういう御意見であるか伺いたいと思うのであります。
#30
○政府委員(郷野基秀君) 只今お話のありました点につきましては、実はここに揚げてありまする各條文につきまして、國で経営いたしまするがために当然適用がないというふうに考えられる規定もございまするが、大体におきましてここに規定されておりまする主務大臣の認可を受けなければならないということになつておりますような規定につきましては、特に主務大臣の認可を受けるという手続を省略したいという考でございまして、この内容につきましては勿論一般の民営の事業と同一の関係におきまして十分その内容も檢討せられ、國営の事業につきまして特段の例外を設けるというようなことのないように運営はせらるべきものと考えておるのでございます。
#31
○理事(小野哲君) お諮りいたしますが、本日は引続いて請願、陳情に関する小委員会を開かれることに相成つておりますので、時間の関係上この程度に止めたいと思いますが如何でございましよう。
#32
○小泉秀吉君 さつき小野さんからいろいろ政府に対し御質問、或いはお話があつたのと、前回にお示しを願つた衆議院の方の修正案というものと、相当マツチしておるようなふうに私は拜承したのですけれども、衆議院の修正案の行方はこれから後段々続いて行くことになるのですか、その点ちよつと伺います。
#33
○理事(小野哲君) それでは私から前回の衆議院の小委員会において一應纒まりました修正案について御報告いたしましたが、目下衆議院におきましてはそれぞれ所要の手続を取り運び中でありまして、未だ決定はいたしておらないようであります。從いまして本委員会といたしましては一應衆議院の修正案につきましても檢討を加えなければなりませんし、尚本委員会自体としても十分にこの法律案の審議をいたさなければならないわけでございます。又政府から提示されまして、先程私が質問いたしました政令案要綱を見ますと、やはりこの点につきましては相当再檢討を加えなければならない部分もあるようでありますので、かれこれ考え合せまして、実は私自身修正をいたさなければならないという考を持つておりましたので、一應政府の見解を質問いたしたような次第でございます。衆議院の修正案につきましてはいずれ手続の進行に連れまして衆議院の方から連絡があることと期待いたしておるような次第で、その節皆様方に御報告申上げたいと存じております。
 それでは本日はこれを以て散会いたします。次会は追つて公報を以て御通知いたしたいと存じます。
   午後三時一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           丹羽 五郎君
           小野  哲君
   委員
           内村 清次君
           小泉 秀吉君
           鈴木 清一君
           中村 正雄君
           若木 勝藏君
           水久保甚作君
           小林 勝馬君
           飯田精太郎君
           尾崎 行輝君
           新谷寅三郎君
           早川 愼一君
           村上 義一君
  國務大臣
   運 輸 大 臣 苫米地義三君
  政府委員
   運輸事務官
   (陸運監理局
   長)      郷野 基秀君
ソース: 国立国会図書館
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