くにさくロゴ
1947/11/26 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第22号
姉妹サイト
 
1947/11/26 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 運輸及び交通委員会 第22号

#1
第001回国会 運輸及び交通委員会 第22号
  付託事件
○磐越東線三春、船引兩驛間の要田村
 に停車場を設置することに關する請
 願(第二號)
○鐵道運賃の値上げ反對に關する請願
 (第三號)
○長岡鐵道を國營に移管することに關
 する請願(第四號)
○海運經營方式竝びに船員管理に關す
 る陳情(第十五號)
○鐵道運賃値上げ反對に關する請願
 (第十號)
○高崎、熊谷間に電化工事を實施する
 ことに關する陳情(第四十五號)
○鐵道運賃値上げ反對に關する陳情
 (第四十七號)
○磐越東線神俣大越兩驛間の瀧根町菅
 谷に停車場を設置することに關する
 請願(第十三號)
○日本通運株式會社の營業權竝びに設
 備を舊關係業者へ還元することに關
 する陳情(第八十五號)
○海運經營方式竝びに船員管理に關す
 る陳情(第九十六號)
○東北本線宇都宮、大宮間、日光線宇
 都宮、日光間及び兩毛線小山、高崎
 間の電化實現に關する陳情(第九十
 九號)
○海上輸送力緊急増強に關する陳情
 (第百二十三號)
○鐵道營業法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○木原線鐵道殘工事の速成に關する請
 願(第五十六號)
○舊鶴見臨港鐵道線外三鐵道線拂下に
 關する請願(第六十號)
○江差町、東瀬棚村間に國營自動車の
 運輸を開始することに關する陳情
 (第百五十六號)
○學生鐵道運賃の是正に關する請願
 (第九十號)
○東北本線二本松、本宮兩驛間の杉田
 村に停車場を設置することに關する
 請願(第九十二號)
○博多、壱岐及び對馬間の國營航路實
 現促進に關する請願(第九十三號)
○矢島鐵道株式會社の救濟に關する請
 願(第九十七號)
○信越線高崎、横川間電化工事を實施
 することに關する陳情(第二百一
 號)
○道路運送法案(内閣送付)
○舊小倉鐵道線拂下げに關する請願
 (第百三號)
○信越線柏崎驛附近鵜川鐵橋の徑間擴
 張工事施行に關する請願(第百七
 號)
○五條驛、新宮市間の鐵道速成に關す
 る請願(第百八號)
○學生鐵道運賃の是正に關する請願
 (第百九號)
○東海道線沼津、濱松兩驛間の電化速
 成に關する請願(第百十二號)
○九州、四國間の省營連絡に關する請
 願(第百十三號)
○愛媛縣東宇和郡宇和町、八幡濱市間
 に國營自動車の運輸を開始すること
 に關する請願(第百十四號)
○山陰線の電化竝びに廣島、松江兩市
 間直通列車運轉に關する請願(第百
 十九號)
○中央氣象臺牛深出張所設置に關する
 請願(第百二十七號)
○九州、四國間省營連絡に關する請願
 (第三十七號)
○常磐線松戸、平兩驛間電化促進に關
 する請願(第百四十二號)
○中央氣象臺牛深出張所設置に關する
 請願(第百四十四號)
○舊播丹鐵道線拂下げに關する請願
 (第百六十一號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化工事
 實施に關する請願(第百六十四號)
○高知縣香美郡山田、大栃間國營自動
 車を岡ノ内まで延長竝びに二自動車
 道路開設に關する請願(第百六十六
 號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百七十號)
○豊川鐵道及び鳳來寺鐵道拂下げに關
 する請願(第百七十一號)
○肥薩線電化工事に關する請願(第百
 七十三號)
○札沼線中の撤收區間復元に關する請
 願(第百八十四號)
○四國循環線の全通促進竝びに九、四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百八十六號)
○常磐線松戸、我孫子兩驛間電化促進
 に關する請願(第百八十八號)
○膽振國富内、十勝清水間、鐵道敷設
 促進に關する請願(第百八十九號)
○江差町、東瀬棚村間に國營自動車の
 運輸を開始することに關する陳情
 (第二百七十四號)
○福島縣安達郡二本松、浪江兩町間に
 國營自動車の運輸を開始することに
 關する請願(第百九十四號)
○四國循環線の全通促進竝びに九・四
 連絡省營航路運航に關する請願(第
 百九十五號)
○舊南海鐵道山手線拂下げに關する請
 願(第二百三號)
○大牟田驛復興に關する請願(第二百
 六號)
○四國循環線の全通促進竝びに九・四
 連絡省營航路の運航に關する請願
 (第二百十二號)
○後藤寺、糸田兩鐵道線拂下げに關す
 る請願(第三百十五號)
○四國循環線の全通促進竝びに九・四
 連絡省營航路の運航に關する請願
 (第二百十七號)
○西彼杵半島の陸海運交通の整備に關
 する請願(第二百二十二號)
○民營事業と競合する國營バス開設反
 對に關する陳情(第三百二十號)
○造船技術の振興方策に關する陳情
 (第三百三十八號)
○道路交通行政に關する陳情(第三百
 五十二號)
○磐城西郷信號所、湯野上驛間に鐵道
 を敷設することに關する請願(第二
 百三十六號)
○九州、四國間の省營連絡に關する請
 願(第二百三十七號)
○東北本線磐城西郷信號所を貨客取扱
 驛とすることに關する請願(第二百
 三十九號)
○松本、長野兩市間外四路線に國營自
 動車の運輸を開始することに關する
 請願(第二百四十九號)
○羽後鐵道災害復舊に關する請願(第
 二百五十二號)
○關門港に外國貿易船の入港促進に關
 する請願(第二百五十六號)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運營に關
 する請願(第二百七十七號)
○省線電車を小田原まで延長すること
 に關する請願(第二百七十八號)
○沿岸荷役業者の貨物自動車運營に關
 する請願(第二百八十八號)
○山陰線餘部鐵橋修理に關する陳情
 (第三百七十一號)
○姫路及び新宮兩驛、宍粟郡内間に國
 營自動車の運輸を開始することに關
 する陳情(第三百七十六號)
○横須賀線逗子、田浦間に沼間驛を設
 置することに關する陳情(第三百八
 十八號)
○姫路及び新宮兩驛、宍粟郡内間に國
 營自動車の運輸を開始することに關
 する陳情(第四百一號)
○直江津、六日町兩驛間に鐵道を敷設
 することに關する請願(第二百九十
 六號)
○靜岡縣磐田郡二俣町、佐久間村間に
 鐵道を敷設することに關する請願
 (第二百九十八號)
○油津港を第二種港灣編入竝びに貿易
 開港場指定に關する請願(第三百
 號)
○油津臨港鐵道線敷設に關する請願
 (第三百一號)
○横須賀開港指定促進等に關する請願
 (第三百六號)
○富山縣東礪波郡城端、西赤尾間に國
 營トラックの運輸を開始することに
 關する請願(第三百七號)
○東海道線沼津、濱松兩驛間電化促進
 に關する請願(第三百十一號)
○八戸線久慈驛、岩泉町間に國營自動
 車の運輸を開始することに關する請
 願(第三百十七號)
○徳島縣穴吹驛、白地間に國營自動車
 の運輸を開始することに關する請願
 (第三百十八號)
○大糸線全通促進に關する請願(第三
 百二十六號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實現に關する請願(第三百二十
 七號)
○中央線高藏寺、名古屋鐵道小牧兩驛
 間に國營自動車の運輸を開始するこ
 とに關する陳情(第四百七號)
○姫路及び新宮兩驛、宍粟郡内間に國
 營自動車の運輸を開始することに關
 する陳情(第四百十三號)
○舊有馬線復舊に關する陳情(第四百
 二十號)
○小運送業の戰時統制撤廢に關する陳
 情(第四百三十一號)
○若松港の第一種重要港灣に編入する
 ことに關する陳情(第四百三十七
 號)
○濱原、十日市兩驛間に鐵道を敷設す
 ることに關する請願(第三百五十三
 號)
○四國循環鐵道開通促進に關する請願
 (第三百五十五號)
○楯岡、寒河江間左澤、荒砥間の鐵道
 敷設及び楯岡、寒河江間外二路線に
 國營自動車の運輸を開始することに
 關する請願(第三百五十七號)
○栃木縣今市、福島縣田島兩町間に鐵
 道を敷設することに關する請願(第
 三百七十三號)
○白棚鐵道線復舊に關する請願(第三
 百八十三號)
○東海道線沼津、濱松兩驛間電化促進
 に關する陳情(第四百六十七號)
○今次の水害による足尾線復舊促進に
 關する陳情(第四百七十五號)
○川棚、有田兩驛間に國營自動車の運
 輸を開始することに關する請願(第
 三百八十五號)
○桃ノ川、彼杵兩驛間に鐵道を敷設す
 ることに關する請願(第三百八十六
 號)
○土讚線電化に關する請願(第三百八
 十七號)
○下田、飯田兩驛間に國營自動車の運
 輸を開始することに關する請願(第
 三百九十號)
○四國循環線の全通竝びに九・四連絡
 民營運航強化に關する請願(第三百
 九十五號)
○茂木、御前山間の國營バスの運輸を
 水戸市まで延長することに關する請
 願(第三百九十八號)
○水戸市、波崎町間竝びに鹿島、千葉
 縣佐原兩町間に國營バスの運輸を開
 始することに關する請願(第三百九
 十九號)
○岐阜市、根尾村間に國營バスの運輸
 を開始することに關する請願(第四
 百六號)
○肥薩線電化促進に關する請願(第四
 百十號)
○都道府縣會議員に管下鐵道無賃乘車
 券交付に關する請願(第四百十一
 號)
○四國循環線の全通竝びに九・四連絡
 民營運航強化に關する請願(第四百
 十六號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實施に關する陳情(第四百八十
 七號)
○九・四連絡民營事業強化に關する陳
 情(第四百九十號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實現に關する請願(第四百二十
 九號)
○姫路、播磨新宮、若櫻間に國營自動
 車の運輸を開始することに關する請
 願(第四百三十六號)
○大糸線全線促進に關する請願(第四
 百四十號)
○甲府、長野兩驛間電化實現に關する
 請願(第四百四十一號)
○上毛鐵道水害復舊に關する請願(第
 四百四十二號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實現に關する請願(第四百四十
 四號)
○大糸線全通促進に關する請願(第四
 百四十八號)
○大内驛、野村町間に國營自動車の運
 輸を開始することに關する陳情(第
 五百二十二號)
○都道府縣議會議長に國有無賃乘車證
 下付に關する陳情(第五百二十七
 號)
○大糸線全通促進に關する陳情(第五
 百三十六號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實現に關する陳情(第五百三十
 七號)
○若松港を第一種重要港灣に編入する
 ことに關する請願(第四百六十四
 號)
○山陽本線柳井、岩國兩驛間に國營自
 動車の運輸を開始することに關する
 請願(第四百七十三號)
○國鐵電氣工事獨占開放に關する請願
 (第四百七十四號)
○福浪線内の馬場、遠西間に國營自動
 車運輸開始に關する請願(第四百七
 十九號)
○大糸線全通促進に關する請願(第四
 百八十九號)
○中央線甲府、鹽尻兩驛間外二線路の
 電化實現に關する請願(第四百九十
 號)
○上野、土浦及び平兩驛間の電化實現
 に關する請願(第四百九十三號)
○千葉、成東兩驛間電化促進に關する
 請願(第四百九十九號)
○舊宮城電氣鐵道株式會社の鐵道拂下
 げに關する請願(第五百四號)
○中央線東鹽尻信號所を一般貨客取扱
 い驛とすることに關する請願(第五
 百二十七號)
○佐原、成東間の栗源より山倉、常磐
 村に國營自動車の運輸開始に關する
 請願(第五百三十號)
○鹿兒島縣福山港を指定港とすること
 に關する請願(第五百三十一號)
○船員法戰時特例を廢止する法律案
 (内閣送付)
○造船事業法を廢止する法律案(内閣
 送付)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月二十六日(水曜
日)
   午前十時五十分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○小委員長の報告(請願及び陳情)
○船員法戰時特例を廢止する法律案
○造船事業法を廢止する法律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(板谷順助君) 只今から委員會を開會いたします。
 先ず請願及び陳情について、小泉小委員長の報告をお願いします。
#3
○小泉秀吉君 請願第二號外九件及び陳情第四十七號の審査の經過及び結果につき御報告いたします。
 小委員會は數度に亙り開催せられ、紹介議員の熱心な説明があり、これに對する政府當局の詳細なる説明がありました。委細は速記録、請願書等を御覽願うこととし、簡單に御報告いたします。
 請願第二號、盤越東線の三春、船引兩驛間の要田村に停車場を設置することに關する請願に對し、政府より請願地點は勾配線上で一般驛の設置は困難であるが、簡易驛の設置について調査に著手する旨の説明があり。審議の結果豫算及び資材の事情とも睨み合せの上實施すべきものであるという意見を付して内閣に送付するものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第三號、鐵道運賃値上げ反對に關する請願につきましては、審議の結果すでに新物價體系の一環として實施に移された事項でありますから、これは院議に付するを要せざるものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第四號、長岡鐵道を國營に移管することに關する請願でありまして、社線長岡鐵道は經營困難で沿線住民の不利不便多大であるから國鐵に移管されることを要望する趣旨でありますが、これに對し政府より現状においては買收は到底困難である旨の説明があり、審議の結果種々の觀點から見て買收困難であるから本請願は院議に付するを要せざるものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第十號、鐵道運賃値上げ反對に關する請願は第三號と同一趣旨でありますが、特に學生の割引運賃及び定期券運賃を現状のままに置かれたいという趣旨が併せて要望されて居ります。これに對し政府は學生割引證制度は從前通り二割引を存續するし、學生定期券は普通乘車券から見れば七割乃至九割の高率な割引であるから、これ以上考慮することは困難である旨の説明があり、審議の結果院議に付するを要せざるものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第十三號、磐越東線神俣、大越兩驛間の瀧根町菅谷に停車場を設置することに關する請願につきましては、政府は本請願地方は優良な石灰石の産地であり、すでに驛設置のつもりで調査をいたしたのであつたが、戰爭のため中絶となつた旨の説明があり、審議の結果豫算及び資材の事情とも睨み合せ實現を圖る必要がある旨の意見を付しこれを内閣に送付するを要するものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第九十號及び第百九號、學生鐵道運賃の是正に關する請願は、第十號と同一趣旨でありまして同じく院議に付するを要せざるものと議決いたしました。
 次に請願第五十六號、木原線鐵道殘工事の速成に關する請願に對し、政府より本區間は財政上の都合で中止されたが僅かの區間が開通すれば木更津、大原間が全通することとなり極めて便利となることだから成るべく速かに工事を實施したいという趣旨の説明があり、審議の結果豫算及び資材の事情とも睨み合せ工事の促進を圖ることが必要であるとの意見を付し内閣に送付を要するものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第九十二號、東北本線二本松、本宮兩驛間の杉田村に停車場を設置することに關する請願につきまして、政府より現在の驛間距離は長く、不便な事情はよく承知しているので具體的に研究中であるとの説明があり、審議の結果豫算及び資材の事情とも睨み合せ、實施を要するものとして内閣に送付するを要することに全員一致議決いたしました。
 次に請願第九十三號、博多、壱岐及び對島間の國營航路實現促進に關する請願につきまして、政府より同航路には最近七百トン型の船舶が就航したし、又近く五百トン級新造優秀船を配船する豫定であるとの説明があり、審議の結果は願意は概ね達成したのであるから、改めて院議に付する必要はないものと全員一致議決いたしました。
 次に陳情第四十七號、鐵道運賃値上げ反對に關する陳情は前に申上げました請願第三號と同樣の趣旨でありますので同じく院議に付するを要せざるものと議決いたしました。
 引續いて請願第百六十六號外十一件及び陳情第三百二十號外六件の審議の經過及び結果を御報告いたします。これらの案件は總て國營自動車路線開設に關する請願、陳情でありますから取纏め簡單に御報告いたします。詳細は請願書又は陳情書等を御覽願います。
 請願第百六十六號は高知縣香美郡山田、大栃間の國營自動車を岡ノ内まで延長運轉を要望するが、それには道路の改修を必要とするからこれを促進して欲しい。その他の二道路を自動車の交通し得る道路に改修せられたいという趣旨でありまして、政府のこれに對する説明は、縣道路の改修はそれぞれ關係の向で促進中であるが、國營自動車を岡ノ内まで延長運轉については道路の改修と睨み合せ實施を研究中であるということでありました。審議の結果延長運轉は道路改修と合せて實施を圖ることとしこれを内閣に送付を要するものと全員一致議決いたしました。
 次に請願第百十四號、愛媛縣東宇和郡、宇和町、八幡濱市間に國營自動車の運轉を開始することに關する請願、同じく第二百四十九號、松本、長野兩市間外四路線に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、同じく第三百十七號、八戸線久慈驛、岩泉町間に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、同じく第三百十八號、徳島縣穴吹驛、白地間に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、陳情第百五十六號及び第二百七十四號、江差町、東瀬棚村間に國營自動車の運輸を開始することに關する陳情、同じく第三百七十六號、第四百一號及び第四百十三號、姫路及び新宮兩驛、宍粟郡内間に國營自動車の運輸を開始することに關する陳情でありますが、紹介議員の熱心な説明及び政府の意見を聽取し、愼重に審議の結果、これら各地方の運輸交通の需要に対する自動車輸送力の不足を改善せられたいとの願意は妥當なものと考へられる、政府は民營、國營のいずれが適當であるかを愼重に研究の上速かに當該地方の自動車輸送力の増強を圖ることが必要であるとの趣旨の意見を付しこれを内閣に送付するを要するものとして全員一致議決いたしました。
 次に請願第百九十四號、福島縣安達郡二本松、浪江兩町間に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、同じく第三百七號、富山縣東礪波郡城端、西赤尾間に國營トラツクの運輸を開始することに關する請願、同じく第三百八十五號、川棚、有田兩驛間に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、同じく第三百九十號、下呂、飯田兩驛間に國營自動車の運輸を開始することに關する請願、同じく第三百九十八號、茂木、御前山間の國營バスの運輸を水戸市まで延長することに關する請願、同じく第三百九十九號、水戸市、波崎町間竝びに鹿島、千葉縣佐原両町間に國營バスの運輸を開始することに關する請願、同じく第四百六號、岐阜市、根尾林間に國營バスの運輸を開始することに關する請願は紹介議員の熱心な説明とこれに對する政府の意見とを聽取し愼重に審議の結果、これら請願の地方の運輸交通の需要に對し自動車輸送力が不足してゐることは認められるが、いずれも相當の民營事業が存在するから政府は先ずこれら民營事業を強化して地方の要望に應えることが必要であるとの意見を付し、これを内閣に送付するを要するものを全員一致議決いたしました。
 次に陳情第三百二十號、民營事業と競合する國營バス開設反對に關する陳情に對しては、政府より極力民營事業の育成強化を圖る方針であるが、國有鉄道との關連において緊要な路線については國營自動車を開設する。そういう場合は既存民營事業と協定し極力摩擦を避けるつもりである。尚又道路運送法が施行になれば國營自動車路線の開設についても道路運送委員會の意見を尊重することになるという説明がありました。審議の結果國營自動車の開設の可否は個々具體的に判斷すべきであつて本陳情の願意のような一般的原則的に斷定すべき問題ではないという理由で本陳情は院議に付するを要せざるものと全員一致議決いたしました。
 次に陳情第四百七號、中央線高藏寺、名古屋鐵道小牧兩驛間に國營自動車の運輸を開始することに關する陳情は、請願第六十二號と全く同一の趣旨でありますので同請願と同じくこれを内閣に送付することを要するものと議決いたしました。
 以上御報告いたします。
#4
○委員長(板谷順助君) 小委員長の報告通りで御異議ございませんか。
#5
○委員長(板谷順助君) それでは小委員長の報告通り採擇することに決定いたします。
#6
○理事(小野哲君) 次に船員法戰時特例を廢止する法律案及び造船事業法を廢止する法律案に關する政府の提案理由をお願いします。
#7
○政府委員(田中源三郎君) 造船事業法廢止に關する法律案につきまして御説明申上げます。
 造船事業法は準戰時體制下昭和十四年に制定せられ戰時の船腹増強を目指して造船事業の統制と保護育成とを目的としました法律でありまして、造船組合の規定その他、先般制定を見ました「私的獨占の禁止及び公正取引の確保に關する法律」即ちいわゆる獨占禁止法の精神に反する規定が少なくありませんので、ここに同法廢止の法律案を提出する次第であります。尚船舶の建造及び造船所の開設等につきましては、今日の國際情勢におきまして、又我が國經濟の現状におきまして、何らかの調整を加える必要があると認められますので、これらの點を中心としました新らしい「造船に關する法律」を制定すべく事務當局において準備中でありまして來期國會には提出し得る豫定であります。從いましてこの廢止法の施行期日は右の新らしい法律との關係及び造船事業法廢止のために必要な諸準備の關係等を見合はせまして、來年三月三十一日にいたしたいと考えておる次第であります。本案の要旨はおよそ以上申述べました通りであります。何率御審議の上速かにお取運びの程を切望いたします。
 船員法戰時特例は、昭和十八年三月二十八日に公布された許可認可等臨時措置法に基く委任命令でありまして、舊船員法下における船員の雇入契約の更新又は變更の場合管轄官廳の公認を受けること、及び公認を受ける場合船員は管轄官廳に出頭すること、この二點を免除した勅令であります。戰時中におきましては、かかる窓口事務の簡易化によりまして船舶の速發を企圖したものであり又終戰後はふくそうせる歸還輸送等のため止むを得ずその存續を必要としたのでありましたが、一方このため船員の勞働保護を完璧ならしめんとした船員法の趣旨からは、やや遺憾な點があつた次第であります。
 政府としましては、高度の勞働保護を目指した新船員法が施行されるに際し、船員法戰時特例を廢止して船員の勞働保護の十全を期する方針で進んで來たのでありますが、特例の廢止が意外に手間取つて今日に及んだ次第であります。船員法戰時特例は、舊憲法下における勅令でありますがその實質は法律に相當する重要な勅令でありますから、新憲法の精神からしましても國會の議決を經て法律で廢止するのが妥當と考えられますから法律案として提出した次第であります。
 次に法律案の附則の説明を申上げますが、先ず第一にこの法律は公布の日から一ケ月を經過した日からこれを施行するのであります。その理由は管轄官廳の末端まで通知が充分行き届き窓口事務においてそご來さないようにする趣旨からであります。
 第二にこの法律施行の際雇入契約によつて乘船中のもので、船員法戰時特例によつて公認を免除されていた更新又は變更はその更新又は變更がこの法律施行のときにおいてなされたものとして船員法第三十七條の規定により遲滯なく公認の申請をしなければならないということであります。
 即ち手續としましては、その公認の申請は船員から雇入契約を結んで以後今日までの間に數囘に亙る契約の更新又は變更がありとすれば、今日から見て最も近い時になされた更新又は變更を捉えてそれがこの法律施行の日になされたものとみなして船員法第三十七條の規定によつて公認の申請をすることになるわけです。從つて雇入契約の内容には何らの變りはなくただ更新又は變更の公認の申請という點でのみこの法律施行の日に更新又は變更がなされたものとみなすだけであります。かくすることによりまして管轄官廳としては公認の際に船員の勞働條件に目を通すことにより、新船員法の盛られました船員の勞働保護を圖らんとするのであります。以上が附則の内容であります。
 この機會に多少疑義にわたると思はれるような點を附加えて申上げます。何故改正船員法の施行と同時に廢止しなかつたというに、先づ船員法の施行と併せて準備を進めておりましたけれども諸般の事務が竝行することが困難なために間に合いませんでした。又施行後も直ちに廢止する豫定で政令案を以つて手續を進めていたのでありますが關係方面で手間取り、又法律案でなくてはならないと認められたので最初から手續をやり直した關係で遲延したのであります。そのために改正船員法の施行と同時に廢止することができなかつたのであります。
 次に船員法戰時特例はどんな役割をしたかというに、戰時中における船舶速發の觀點から來る船員法窓口事務の簡易化という役割をなしたのであります。
 第三に何故これを廢止する必要があるかというに、終戰後の社會諸情勢に即應して公認手續の平常化を圖り船員勞働保護の完璧を期すため、これを廢止する必要があるのであります。
 第四に勅令を何故法律で廢止するのかというに、船員法戰時特例は戰時立法である。許可認可臨時措置法の委任に基く勅令でありまして、法律的には政令を以つて廢止し得るものでありますが、その内容は本來法律事項に屬しますので新憲法の精神に鑑み法律で廢止するのが適當であると認めまして法律案を提出したのであります。
#8
○理事亀(小野哲君) 本日は政府の提案理由の説明だけで、質疑は次會に譲ることとして、本日はこれで散會いたします。
   午前十一時二十五分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     板谷 順助君
   理事
           小野  哲君
   委員
           飯田精太郎君
           新谷寅三郎君
           村上 義一君
           大隅 憲二君
           若木 勝藏君
           小林 勝馬君
           内村 清次君
           小泉 秀吉君
           鈴木 清一君
           中村 正雄君
           水久保甚作君
  政府委員
   運輸政務次官  田中源一郎君
   運輸事務官
   (陸運監理局
   長)      郷野 基秀君
   運輸事務官
   (船舶局長)  大瀬  進君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト