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1974/07/01 第75回国会 参議院 参議院会議録情報 第075回国会 文教委員会 第18号
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1974/07/01 第75回国会 参議院

参議院会議録情報 第075回国会 文教委員会 第18号

#1
第075回国会 文教委員会 第18号
昭和五十年七月一日(火曜日)
   午前十時三十九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月三十日
    辞任         補欠選任
     藤井 丙午君     吉武 恵市君
     山田 徹一君     矢原 秀男君
     田渕 哲也君     中沢伊登子君
 七月一日
    辞任         補欠選任
     最上  進君     中村 禎二君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         内藤誉三郎君
    理 事
                有田 一寿君
                久保田藤麿君
                久保  亘君
    委 員
                山東 昭子君
                志村 愛子君
                高橋 誉冨君
                中村 登美君
                宮田  輝君
                吉武 恵市君
                粕谷 照美君
                鈴木美枝子君
                宮之原貞光君
                中沢伊登子君
   衆議院議員
       文教委員長代理
       理事       藤波 孝生君
       発  議  者  塩崎  潤君
       発  議  者  西岡 武夫君
       発  議  者  藤波 孝生君
   国務大臣
       文 部 大 臣  永井 道雄君
       厚 生 大 臣  田中 正巳君
   政府委員
       文部政務次官   山崎平八郎君
       文部大臣官房長  清水 成之君
       文部省初等中等
       教育局長     安嶋  彌君
       文部省管理局長  今村 武俊君
       厚生省医務局長  滝沢  正君
       厚生省医務局次
       長        木暮 保成君
       厚生省児童家庭
       局長       上村  一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○学校教育法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
○私立学校法等の一部を改正する法律案(衆議院
 提出)
○私立学校振興助成法案(衆議院提出)
○義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施
 設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休
 業に関する法律案(衆議院提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(内藤誉三郎君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 学校教育法の一部を改正する法律案及び私立学校法等の一部を改正する法律案を便宜一括議題といたします。
 まず、提出者衆議院文教委員長代理理事藤波孝生君から両案の趣旨説明を聴取いたします。藤波孝生君。
#3
○衆議院議員(藤波孝生君) ただいま議題となりました二法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、学校教育法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 現在の各種学校は、主として職業その他実際生活に必要な知識・技術を習得させる教育機関として大きな役割りを果たしており、また、中学校または高等学校卒業後の青年のための教育機関として重要な地位を占めているものであります。
 しかしながら、現行の各種学校制度は、その対象、内容、規模等においてきわめて多様なものを、学校教育に類する教育を行うものということで、一括して簡略に取り扱っており、制度上きわめて不備であります。
 よって、この際、当該教育を行うもののうち、所定の組織的な教育を行う施設を対象として、学校教育法中に新たに専修学校制度を設けようとするものであります。
 その内容の第一は、第一条に掲げる学校以外のもので、職業もしくは実際生活に必要な能力を育成し、または教養の向上を図ることを目的として所定の組織的な教育を行う施設は、これを専修学校とし、他の法律に特別の規定があるもの及び外国人学校は除くこととしております。なお、従来の各種学校の制度は、そのまま存続するものとしております。
 第二は、専修学校には、高等課程、専門課程または一般課程を置くこととしております。
 第三は、専修学校の名称、設置等の認可、設置者等に関する規定を整備することとしております。
 第四は、この法律は、公布の日から起算して六ヵ月を経過した日から施行することとし、この法律施行の際、現に存する各種学校で専修学校の教育を行おうとするものは、その課程の設置認可を受けることにより、専修学校となることができることとしております。
 以上が本法律案の提案理由及び概要であります。
 本法律案は、衆議院文教委員会において、各党の意見を十分に尊重しつつ慎重に検討した結果、成案を得ましたので、ここに全会一致をもって文教委員会提案として本法律案を提出した次第であります。
 次に、私立学校法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 わが国の私立幼稚園は、昭和四十九年度において、幼稚園総数の六〇%を占めており、わが国の幼稚園教育の普及発展に重要な貢献をしております。この私立幼稚園のうち、六二%は学校法人以外の個人または宗教法人等によって設置された幼稚園であります。これらの中には、施設・設備を初め教員組織等の教育条件が十分でないものがあり、一般に財政事情が苦しいために父兄負担が過重になる傾向があります。一方、現行法のたてまえは、公の助成は学校法人立のものに限られております。そこでこの際、学校法人以外の者によって設置された私立幼稚園の健全な発達を図るため、これについても公費による助成措置を講ずることができることとし、あわせて、その学校法人化を促進するため、所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、法律案の内容について申し上げます。
 その第一は、国または地方公共団体の助成対象となる学校法人のうちには、当分の間、学校法人立以外の私立幼稚園等の設置者を含むものとし、さらに、補助金を受ける私立幼稚園等の設置者は、補助金を受けた翌年度の四月一日から起算して五年以内に、当該学校が、学校法人立になるように措置しなければならないこととしております。
 第二は、日本私学振興財団の貸し付け等の対象に、当分の間、学校法人及び民法第三十四条の法人以外の私立幼稚園等の設置者を加えることとしております。
 最後に、この法律は、公布の日から起算して一ヵ月を経過した日から施行することとしております。
 以上が本法律案の提案理由及び概要であります。
 本法律案は、衆議院文教委員会において、各党の意見を十分に尊重しつつ慎重に検討した結果、成案を得ましたので、ここに全会一致をもって文教委員会提案として本法律案を提出した次第であります。
 何とぞ御審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(内藤誉三郎君) 次に、私立学校振興助成法案及び義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案を便宜一括して議題といたします。
 まず、発議者衆議院議員藤波孝生君から両案の趣旨説明を聴取いたします。藤波孝生君。
#5
○衆議院議員(藤波孝生君) ただいま議題となりました二法律案について、提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、私立学校振興助成法案について申し上げます。
 周知のように昭和三十年代の後半から、わが国の高度経済成長に伴って学校教育に対する国民の需要は急激に増大してきましたが、その需要の大部分の充足は、私立学校の教育に依存してまいりました。
 その結果として、たとえば昭和四十九年度においては大学の学生数の七九%、幼稚園の幼児数の七六%は私立学校に依存しており、高等学校ですら三一%という高い数字を示すようになったのであります。
 このような学校教育における私立学校依存の傾向にもかかわらず、また、昭和四十五年度から予算補助という形態で始めた国及び地方の経常費補助を毎年充実していったにもかかわらず、国の私立学校に対する財政援助のあり方等についての考え方は必ずしも確定せず、また、年々悪化していく私学財政の危機が果たして切り抜けられるかどうか、常に危ぶまれてきました。特に、最近における人件費の高騰と石油危機以降の物価の急上昇は、私立学校の経営に対して大きな打撃を与え、深刻な危機に直面させているのであります。これに対して私立学校は主として授業料その他の学校納付金の大幅引き上げと収容人員の増加等によって対処してきたのでありますが、このことは、反面、国、公立の学校に比べて父兄の学費負担を一層過重ならしめるとともに、私立学校の個性ある教育という理想を損なうのみならず、教育水準の一層の低下を招くこととなっているのであります。
 このような私立学校の当面している危機的状態に対処するためには、まず第一に、これまでの予算補助の形態から一歩を進めて国民の明確なコンセンサスともいうべき法律の形態で私立学校振興助成についての国の基本的姿勢と財政援助の基本的方向を宣明するとともに私立学校も国の財政援助についての法的保障のもとに経営の安定の努力を払えることにすることが必要であります。
 次に、以上のような国の財政援助についての法的保障の創設に伴い補助金の執行の適正化をさらに図るとともに、国民の税金が真に有効に使用されることを担保するための措置をこの際採用することが必要であります。
 以上が本法律案を御提案申し上げる必要な理由であります。
 次に、本法律案の主な内容について申し上げます。
 第一は、国が私立の大学及び高等専門学校の教育研究に係る経常的経費について、その二分の一以内を補助することができることとしている点であります。このことは、私立学校の全経費の七〇%以上を占めると言われる経常的経費を取り上げて私立学校の特殊性を考慮して、二分の一という補助の目標を念頭に置きながらも、現下の苦しい国の財政事情を考慮して二分の一以内という裁量権を国に与えたものであります。
 なお、経常的経費の範囲については、恣意的要素を排除して客観的に政令で規定することとしております。
 第二は、都道府県が、私立の高等学校、小・中学校、盲・聾・養護学校及び幼稚園の教育にかかる経常的経費について補助する場合には、国は、都道府県に対し、政令で定めるところによりその一部を補助することができることとしております。
 御承知のように、高等学校以下の教育については、古くから都道府県の固有事務として地方自治の原則にゆだねられる一方、昭和四十五年度から、国の私立大学等に対する財政援助に準じて助成が行われてきましたが、都道府県間のアンバランスと最近における地方財政の困難からくる財政援助の不十分さに対しては、もはや放置することができず国は都道府県に対して補助することにより、これを除去しようとするものであります。
 なお、国の場合と異なり、都道府県の補助の割合を明示していないのは、財政に関する地方自治の原則を尊重するとともに、現に国が私立大学等に対して行うと同様の補助が法律の規定がなくとも行われている事実があるからであります。
 第三は、この国の財政援助の有効性を担保するための各種の措置であります。まず、私立大学等の経常的経費に係る補助金について、その減額及び不交付に関する規定を設けることとしております。
 これは、健全な私学の経営、教育研究の向上を図る観点から、日本私学振興財団法等の施行の経験に基づき、適正な補助金の執行を図るとともに、補助金の減額、不交付の理由を法律上明確にすることとしたものであります。
 次は、文部大臣は、昭和五十六年三月三十一日までの間、特に必要があると認める場合を除き、私立大学、学部等の設置及び収容定員の増加を認可しないものとしております。このことは、国の財政援助の法的保障の創設に伴い当面は、私立大学は個性ある教育という私学の理想を高く掲げて量的拡大よりも一質的向上を図ることが適切であり、また私立大学の一方の意思によって財政負担が無制限に膨張することを避けようとするものであります。
 第四は、その他、関係法律について所要の規定を整備することとしております。
 第五は、この法律は、昭和五十一年四月一日から施行することにしております。
 以上が、本法律案の趣旨及び内容の概要であります。
 次に、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案について申し上げます。
 義務教育諸学校等の女子教育職員並びに医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等は、これらの職場において重要な役割りを果たしておりますことは御承知のとおりであります。しかしながら、これらの者が出産、育児を迎える時期は、職務に慣熟した時期であるにもかかわらず、出産、育児のために中途退職を余儀なくされ、または、退職しないまでも育児をしながら職務に従事することは、本人にとり心身は申すに及ばず経済的にも大きな負担となっており、ひいては教育、医療等の面でもマイナスとなっております。このことは今日のわが国におきまして教育、医療及び社会福祉の面で大きな問題となっているところであります。そこで、この際、これらの者を対象にその子が一歳に達するまでを限度といたしまして育児休業の制度を新たに設け、これらの者が出産、育児のために退職することなく、育児休業の終了後も引き続き職務に専念することができるようにし、わが国における教育、医療及び社会福祉の水準の維持を図ることがきわめて緊要であると考えまして、本法律案を提出した次第であります。
 次に、内容の主な点について御説明申し上げます。
 第一に、幼稚園から高等学校までの国公立の義務教育諸学校等の女子教育職員並びに国及び地方公共団体の運営する医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等(以下「女子教育公務員等」という。)で、一歳未満の子を養育する者が育児休業の許可を申請したときは、任命権者は、その代替職員の臨時的任用が著しく困難な事情にある場合を除き、許可をしなければならないこと。
 第二に、育児休業の期間は、任命権者の定める日に始まり、その日から育児休業に係る子が一歳に達する日までの間において任命権者の定める日に終わることとし、任命権者がその期間を定めるときは申請者の申請を尊重するように努めなければならないこと。
 第三に、育児休業の許可を受けた女子教育公務員等は、その期間中、身分を保有するが職務に従事せず、その期間について給与は支給されないこと。
 第四に、女子教育公務員等は、育児休業を理由として不利益な取り扱いを受けることはないこと。
 第五に、国家公務員である女子教育公務員等の復職時の俸給調整、退職手当及び国家公務員災害補償法の平均給与額の算出について所要の規定を定めること。
 第六に、地方公務員である女子教育公務員等については、第五に準じて取り扱うように所要の規定を定めること。
 第七に、任命権者は、育児休業の許可をする場合には、代替職員を臨時的に任用するものとすること。
 第八に、私立の義務教育諸学校等の設置者並びに国及び地方公共団体の運営する医療施設、社会福祉施設等以外の医療施設、社会福祉施設等を運営する者は、この法律に規定する育児休業の制度に準じて、必要な措置を講ずるよう努めなければならないこと。
 第九に、育児休業の許可を受けた女子教育公務員等はその身分の保有による負担のある関係上、当分の間、この法律の目的の達成に資するため、当該女子教育公務員等に対し、法律またはこれを基準として定める条例の定めるところにより、必要な給付を行うことができることとし、人事院は、一般職の国家公務員に係るこの給付について、国会及び内閣に対し、必要な事項を勧告するものとすること。
 第十に、この法律は、昭和五十一年四月一日から施行すること。ただし、第九の人事院の勧告に関する規定については公布の日から施行すること。等であります。
 以上が、本法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(内藤誉三郎君) 学校教育法の一部を改正する法律案及び私立学校法等の一部を改正する法律案の両案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○宮之原貞光君 ただいま議題となっておりますところの二つの法案のいままでの経緯を見ますと、従来この二つの法案が一本にされて数回にわたって国会に上程をされておったわけでありますが、私どもは、いわゆるその中の通称専修学校法案と称するものの中身についてはさして異議はない。しかし、これがたまたま私立学校法案の一部を改正するところの問題点とからんできたところに、この専修学校関係者の熱烈なる要望になかなかこたえ得なかったという経緯があるわけです。そういういままでの経緯から見ますならば、こうして両法案が分離をされた形で提案をされたということはまことに私どもとしても意義あることだと思いますし、賛意を表したいと思うのであります。したがって、学校教育法の一部を改正するところの法律案の問題については何ら質問がないわけでございますが、この機会に、私立学校法等の一部を改正するところの法律案の問題について一点だけ質問を申し上げておきたいと思います。
 実はまた、この問題がいままで数次にわたって議員立法として提案をされながらなかなか各党間の同意を得られなかったところの問題点は、この法案にもありますように、いわゆる第一条の二十一項の問題が問題であったわけであります。言うならば、補助金の交付を受けるところのものも、当然五年以内には私どもといたしましては、これらが学校法人に踏み切ってもらう、このめどがやはり明確でないというのが従来のやはり問題点であったわけです。少なくとも学校教育、教育という仕事に携わる以上は、学校法人という下に行うということがあくまでも根本でなきゃならない。その点が従来出されたところの法案の中にはなかった。これがこの法案が衆議院段階においていわゆる当初の措置されるものとするというきわめてあいまいもことしたもので、されるものとするというもの自体は、すでに本委員会でもいろいろ問題にしましたような大学臨時措置法の例が示すように、その意思がなければいつまでたってもそのまま野放しになされているという経緯がある。したがって、私はこの点が衆議院段階において各党間の合意を見て設置されるよう「措置しなければならない」という点が明確になった点を私どもも高く評価して、この法案にも賛意を表すわけでございますが、ただ、賛意を表しながらも若干の疑点があるのでお聞き申しいげたいのでございます。
 それは、いま私が申し上げましたところの事項といわゆるこの法案の成立に伴うところの私学振興財団法の一部改正の問題の第七条の問題でございます。これは私立学校等の特例という形で置いてあるわけでありますが、この条項は、端的に言えば、補助金の問題については、補助金を受けるところのいわゆる個人立の幼稚園等も、私立学校等もいわゆる五年以内にしなけれゃならない。しかしながら、いわゆる財団がやっているところの資金の貸し付け等について一体そういうような方向性というものが明確にこの中にうかがえるのかどうか、そこに私は疑点があるのでございますが、おそらく私は、こういう文章はいろいろな各党間の中の協議の過程の中で合意を見たものだと思いますが、「当分の間」云々という規定も、おそらく、五年後には本法の趣旨に沿って、いわゆる個人立のものであろうとも法人化をすると、こういう積極的な意思があって、なおここのところは若干の含みを残して、こういう表現にしておるのではないだろうかと、こう考えておるわけでございますが、その点、提案者の御意向というものを確めておきたいのでございます。と申し上げまするのは、いわゆる個人立の幼稚園関係者のこのいろんな通達を見ますれば、法人化はちょっと待てと、こういう通達が流れておるんですね、いわゆる税金やいろんな問題において。それだと、私どもは、少なくとも学校教育を営もうとする者は法人化しなけりゃならないという大前提が片一方ではしり抜けになっては困りますので、私は、この中身の意図というものは、いろいろあろうけれども、やはり五年後の法人化というものを目指して、それもやはりその趣旨に沿って努力してもらうという過程のものだというふうに理解をいたしたいと思いますが、その点、提案者から念のためにお伺い申し上げておきたいと思います。
#8
○衆議院議員(藤波孝生君) この問題は先生御高承のごとく、ここ五年来の懸案の課題になっておりまして、その間いろいろな形で議員立法等で国会にも提出もされ、その間いろんな議論もされ、今日に及んでいるものでございます。その間に、今日のこの五年目、参議院文教委員会の御質疑を賜るようになりますまでの間にはいろんな問題点が浮かび上がって、それぞれその解決策等も論ぜられてきたわけでございますが、何といいましても、一つは宗教法人立幼稚園、個人立幼稚園が学校法人化をいたします際に、いろいろ個々の特有の困難性があって、それらをうまく解決をして学校法人にもっとしやすいような条件をつくってもらいたいということが一つと、学校法人として踏み切っていく場合に、国公私立の幼稚園間の適正配置ということを非常に心配をして、学校法人として出発をしていくけれども、すぐその横に公立幼稚園が次の年にできたら学校法人の幼稚園はつぶれていってしまう、そういったことをもっと強く文部省が行政指導をすることでないとどうも踏み切れないというようなこと等問題が浮かび上がってまいりまして、これらにつきましては与野党を通じまして文部省に十分働きかけをし、文部大臣も、この議員立法の趣旨を踏まえて、五年以内に学校法人に容易に宗教法人立や個人立等の幼稚園をすることができるように行政の措置をあらゆる角度から講じていく、また、国公私幼稚園の適正配置についても、十分強い姿勢で各県、市町村等を通じて指導していくというようなことを確約をとっておりますので、ぜひ五年以内に関係者が全部学校法人化が完了するものと、こうように私どもは強く信じ、期待をいたしておるようなことでございまして、そのことが前提となって、この議員立法を提出をいたしておる次第でございますので、どうか意のあるところをおくみ取りをいただきまして、速やかに御賛成を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。
#9
○宮之原貞光君 いまの提案者の御答弁からもうかがえますように、いわゆるこの資金の貸し付けという問題は、学校法人化に必要な、言うならば、それを促進するような資金の貸し付けということを意味しておるものだと、このように私、理解をいたしたいと思いますが、そういう方向性のものだというふうに理解してよろしゅうございましょうか。
#10
○衆議院議員(藤波孝生君) 学校法人化に向かっていろいろな作業を進めてまいります中の一つの大きな問題として、先生いま御指摘のような線も当然考えられる、このように考えております。
#11
○宮之原貞光君 終わります。
#12
○委員長(内藤誉三郎君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより両案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 学校教育法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#14
○委員長(内藤誉三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、私立学校法等の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#15
○委員長(内藤誉三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#17
○委員長(内藤誉三郎君) 私立学校振興助成法案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#18
○久保亘君 私立学校振興助成法案についてただいま趣旨説明がございましたが、二、三点お尋ねをいたしたいと思います。
 私立学校の振興助成を行うことによって私立学校に学ぶ学生生徒の負担を軽減をするとともに、私立学校の教育条件を向上させるということは私どもの年来の主張であり、国民のすべての人たちが希望していたところでありますから、私どもは、そのような法案が成立することに賛成をするものでありますけれども、しかし、この法案については、その中に少し問題点があるように考えております。一つは、今回のこの助成法案の中で国の補助を「二分の一以内」としたことであります。当初、この法案を作成をする話し合いの段階では、二分の一とすることを目標として協議が進められたと思うんでありますが、この補助を「二分の一以内」とすることによって、実際には、この法案が私学に対する助成の効果を上げ得ないのではないかという心配が残っております。この点について、この法案の提案者の方でどのようにお考えか、まず最初にお尋ねいたします。
#19
○衆議院議員(藤波孝生君) 先生、御高承のように、五年前から私学助成の道を予算措置で講じてまいりまして、大学に対しては国が、都道府県が高等学校から幼稚園までそれぞれ助成をしてきたわけでございます。議員立法として、ぜひ、私立学校振興助成法案なるものをまとめて、従来、予算措置で年々講じてまいりましたものを、国はあるいは都道府県は私学に対し助成をしていくということを明らかにした法律案としてぜひ国会の通過を図って、政治が内外に対しわが国の教育界の中で占める私学の重要な役割りを高く評価し、位置づけて、財政的にもその援助の道をさらに固めていくということをぜひうたい上げたいと思って努力をしてまいりましたわけでございます。約二年間にわたって、この議員立法の準備を進めてまいりまして、きょう私の隣におります塩崎君が非常に中心になって、いろいろ衆議院法制局を中心といたします議員立法の作業を進めてきたわけでございますが、当初の考え方は、ぜひ国が大学に対し経常費の二分の一を、また、高等学校から幼稚園までは、都道府県が二分の一を、そして、その都道府県に対し国が二分の一をさらに――ですから四分の一、四分の一、国と都道府県でひとつ高等学校以下にも財政措置を講じていこうということを構えといたしまして、これをぜひ五年間で達成をしたいという気持ちで原案をつくってまいったわけでございます。最終的に国会提出に至ります段階で、最終のいろんな詰めをしてまいったのでございますが、御高承のごとく、特に昭和五十年度の財政事情、まあ五十年度が終わってみなければわかりませんけれども、相当大きな歳入欠陥を生ずるのではないかというような二、三年前と財政事情が大きく異なってまいりまして、非常に先行きが暗いという感じが出てきております。そういった中で、ただ、議員立法として私学を大事にしていくということを世に問う、その中で「二分の一」という数字、「五年間」という数字を並べるだけでは政治は責任を持てないので、現実に今日の財政事情の中で間違いなくその私学に対し温かい手を差し伸べていくよという裏づけをいろいろ考えてみました結果、今日の財政事情の中では、私どもが当初考えてまいりました二分の一ということを目標としては明らかに明示しながらも、それまでの間のところで年々の財政事情も十分考慮しながら最善の努力をしていくという構えのものにしなければ、国会提出の運びにもなかなかなりにくかったというような事情がございまして、俗に大骨、小骨抜かれて国会提出になったというような表現でこの法律案の内容が紹介せられておりますけれども、オーバーも脱ぎ、上着も脱ぎ、セーターも脱いだ形にはなりましたけれども、それでも心の中にはほのぼのとした私学助成の温かい愛情がこもっているということを、私どもとしては、自画自賛のようでございますけれども、そのことを高く評価し、その意義を大きく考えまして、今回、国会提出、御審議を賜って、ぜひ衆参両院の可決成立を見ていただきたいというふうに熱願することになった次第でございまして、その間の事情をどうか御理解をいただきまして御賛成を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。
#20
○久保亘君 いまわが国の財政事情などから、ちょうどこの法案の審議の時期が悪かったために「二分の一以内」とならざるを得なかったというような意味のことも少し述べられたんでありますが、であるとするならば、この法案は、できるだけ早い機会に「二分の一」の実質的な助成が行われるものとなるように改善されていかなければならないものだと理解をするんですが、その点については、提案者はそういう理解をされております。
 それともう一つは、「二分の一以内」ということになりますと、どうしても文部省と大蔵省の力関係から言って、以内はゼロからあるわけですから、それで非常に低いところで勝負をさせられる、こういうおそれがないわけでもありません。「二分の一以内」ということは、できるだけ二分の一に近いところで予算措置がされていく、そのために、この法案が役割りを果たすように文部省としても努力をされるべきものだと理解をしたいのですが、その点についてはひとつ文部大臣の御所見も承っておきたいと思います。
#21
○国務大臣(永井道雄君) ただいま藤波先生から御説明がございましたように、わが国の財政事情が非常に困難であるということも勘案されましてこの法案が成立したわけであります。大蔵省と文部省の力関係に関連いたしまして、二分の一以下ということになると、ゼロということもあるから困るではなかろうかという御趣旨の御質疑でございますが、それについてはこう考えるわけです。この法律が全然ない場合もございます。法律が全然ない場合には、私ども文部省として、本来私学の振興というものはきわめて重要であると考えておりますが、法律がない場合には、一層私たちは私たちの立場を強く政府の中で確立していくことに困難を生じるでございましょう。それに比較をいたしますと、何と言いましても、立法府と行政府の関係ということから言いますと、立法府は重要でございまして、国会は国民を代表する場でございますから、その国民を代表する場におきましてこの法律というものができる。それは二分の一以下ではあろうけれども、しかし、ぜがひでも私学振興というものは実現しなければいけないのだという、そういう御意思が国会においてあるという場合には、文部省はもとよりのこと、大蔵省も含めまして、政府はこれを当然尊重すべきことと相なりますから、さような意味合いにおきましては、二分の一以下というのは確かに二分の一よりは少ないのでございます、表現でございますけれども、しかし全然法律がなかった場合というものをやはりお考えいただきたいわけでありまして、それに比較をいたしますと、私たち政府は、国会の御意向を尊重いたしまして私学振興というものを大いに図り得る、かように考えているわけでございます。
#22
○衆議院議員(藤波孝生君) いま、将来はこの法律を改正、改善する意思があるかという御趣旨でございますが、将来いろいろな観点から検討いたしまして、当然そういう時期だという判断に立ちますれば、いずれこの法律が改善されることも検討されなければなるまい、こんなふうに考えておるところでございます。
#23
○久保亘君 次に、お尋ねをしたいのは、この法案の成立に伴って、大学の学部の新設とか、それから定員の増加が規制を受けることになっております。この規制について、特別の事情のある場合を除きということになっておりますが、大体この法案の文面からいたしますと、一律に五年間は規制をされるということになるのではなかろうか、こういう感じがするのでありますが、この点については、大学の全国的な配置の状況とか、それから地域における特殊な状況とか、そういうものについて十分な配慮が加えられると考えてよいのかどうか、それが第一点。
 もう一つは、この法案が成立をいたしました場合、五十一年の四月から施行されることになっておりますが、そうすると、五十一年の四月までにすでに計画中のものがあります。この計画中のもの、定員増や増設などについて計画中のものについてはどのように取り扱われるのか。一定の期間を置いて、その期間内にこの計画を文部省と協議せられたものについては、従来どおりの扱いでいかれるのか、あるいは五十一年の四月以降のものは、すでに計画中のものも全部ストップされるのか。その点について取り扱いがどうなるのかお聞かせいただきたいと思います。
#24
○衆議院議員(塩崎潤君) ただいま久保先生から、附則の十三項についての御質問ございました。おっしゃるように、文部大臣は、五十六年三月三十一日までの間は、大学設置審議会及び私立大学審議会の意見を聞いて、特に必要があると認める場合を除きまして、収容定員の増加については原則として認めない、こういうふうに規定になっているわけでございます。したがいまして、お説のように、文部大臣に多分に判断がゆだねられておることは御承知のとおりでございます。
 そこで、第一点の、一律にやるんではないかという御心配でございますが、この点も私は一律ではないと思っております。立法者の意図といたしましては、ケース・バイ・ケース、そしてまた国の教育方針に従ったものであろうと思いますが、これらの点につきましては、文部大臣の裁量でございますので、文部大臣から伺っていただきたいと思います。
 もう一つの点は、この法律は、御指摘のように、五十一年四月一日施行の予定でございます。したがって、現在の実情がいろいろと各学校によって異なっておることは御指摘のとおりでございます。収容定員と実員との関係、これらは多分に問題があり、実は定員が御承知のように収容定員の二倍というようなところもあり、これもまた財政上の大きな問題になっていることも御指摘のとおりでございます。さらにまた、計画中のものもあるではないか、このような法律が予想されなくて計画しておったんだから、これらの点については、何らかの配慮をすべきではないかというふうな御示唆と伺うわけでございますが、これらの点につきましても、今国会が終わるまでに御承認をいただきまして、法律が公布され施行されますまでに十分な準備期間があるわけでございます。これまでの私どもの私学側との話し合いでは、収容定員については、不自然な姿について根本的な考え方を変えて検討し直すというようなことまで協議をいたしておりますわけでございます。さらにまた、いま御指摘の計画中の学校についても、また弾力的にこの法案の予想をしてないだけに、考えなきゃならぬ点もあろうかと思いますが、この点についても、文部大臣がいろいろと御配慮のようでございますので、文部大臣からひとつお答えしていただきたいと思います。
#25
○国務大臣(永井道雄君) いまの久保先生のお尋ねの点でございますが、原則的なことは塩崎先生がすでに御説明になりましたとおりであります。なお、文部省といたしまして、かようなものについてどのように考えているのか、最終的には文部大臣が責任を負うということはございますが、そのことは、文部大臣の恣意によって勝手気ままに特別の事情というものを認めることができるかどうかということが私は一番重要な点であろうかと考えます。もし、そういうことになりますというと、わが国の高等教育の発展の上に文部大臣が勝手気ままに方向を決めるということに相なりますから、これはわが国の教育の自由あるいは研究、学問の自由という点から言っても望ましくないことは言うまでもございません。
 そこで、私たちは、どのようにこの問題を考えているかと申し上げますと、まず第一に、高等教育懇談会がございます。高等教育懇談会は、年来すでに長期計画をやってきているわけでございますが、高度経済成長の期間に発足いたしまして、初めは非常に高等教育機関の数がふえる、それから進学者の数も急上昇するという予測をいたしてまいりました。ところが、昨年から相当経済の態様に変化を生じましたので、本年の四月に従来の予測計画を改めまして、もう少し弾力的に対処していくべきである、弾力的に対処して、そして将来の大学マップというものを考えていく。大学マップは、久保先生がただいまもおっしゃいましたように、地域のいろいろな事情ですね、たとえば大都市集中現象というようなものは当然改める、また地方、いわゆる高等教育というものの中に、先ほどから御審議がございましたいわゆる各種学校的なものも含めて、広く高等教育というものを考えていかなければいけないんではないか、そういうふうな御意見が、この四月に実は提出されたばかりでございます。それ以後、次の作業にかかっておられまして、そこで、高等教育についての今後の昭和六十年程度をめどにいたしました大学マップ、そして、その中での地域別、それからいろいろな学科の配置、さようなことについての全体的な案がだんだん固まってくるわけでございます。それには私学だけではなくて国公立も入っておりますが、まず、それに基本的に私たちは御意見を承りまして、その御意見を尊重して考えていくということが第一でございます。しかしそのほかに、大学設置審議会、それから私立大学に関しましては私立大学審議会がございますから、その二つの審議会というところで、個々の大学の場合につきましては、また御審議を願う。ですから懇談会、それから二つの審議会でございますね、そういうところの御意見に応じて特別な事情というものが決まってくる、そして、私どもは、それに対して責任を持った立場で対処するということに相なりますから、文部大臣の恣意によって決まるということはあり得ないし、また、あってはならないものと考えております。
 そこで、それでは現状考えまして、特別の必要があると認められる場合と予測されますものはどのようなものであるかということを二、三列挙申し上げますと、先生が申されましたように、わが国においてどう見ましても、大都市地域に高等教育機関が集中いたしておりますから、したがいまして、地方における高等教育機関を充実すべきであるというのが、これは高等教育懇談会も設置審議会も同じ御意見でございます。また、私学につきましては、独自の建学の精神に基づいて私立大学教育に新しい気風、校風をもたらすもの、これはすべての私学が実はそのことに御努力になっているわけでありますけれども、しかしなお、そういう私学の中で、特にそういう点でいわば大きな貢献をなされると考えられるもの、また、今後、産業構造や職業構造の変化などいろいろなことが予測されますから、そういう状況において考えていく、たとえばわが国の国際化、教育の国際化ということが進んでまいりますと、いろいろ地域の研究ということも必要であったり、あるいは東南アジアの方の言葉を勉強している人が必要であったりいたしますが、そういうふうなものを考慮すべきである、以下いろいろございますが、以上のようなことでございます。
 そして、最終的には、久保先生がおっしゃいました現在計画を進めている五十一年度につくろうとしているものについてはどうなるかと、こういうことでございますが、現在新増設の計画が具体的に進行しておりますものにつきましては、これは不当に損害を与えるようなことがないように、これについては十分別途に考慮していくという考えでございます。
#26
○久保亘君 そうすると、現在すでに計画の進行しているものは、五十一年度の増員計画について一律にストップをかけずに、その点については十分配慮されるということですね、これは管理局長の方がいいですかな。
#27
○政府委員(今村武俊君) 先生のおっしゃるとおりの趣旨でございます。
#28
○久保亘君 最後に、この法案について現在、私どもが一番心配をしておりまして、そして、いま申し上げましたような点については賛成ができましても、非常に疑問を持ちます点は、この助成と引きかえに、私立学校に対する文部省、政府の監督権限、介入が非常に厳しくなるのではないかという点について危惧があります。特に、第五条(補助金の減額等)の中では、その第五に「教育条件又は管理運営が適正を欠く場合」という条項があります。この条項は、監督官庁の判断のしようによってかなり私立学校に対する介入の余地を残すものであります。それから、また(所轄庁の権限)、第十二条においても、かなりこの私立学校に対する介入が可能となるような部分を私どもは非常に心配をしながら見るわけであります。この国が金を出すが、そのかわり教育の条件、私学の教育方針などについても口も出すということでは、この私学振興助成法の本旨に沿わなくなってくるのではないか、その点で大変私どもはこの法案に問題を感じているわけであります。
 そこでお尋ねをしたいのは、私学の自主性、私学の建学の精神とか、私学の教育の方針、そういったようなものに対して、助成金をてこにして介入が行われるという心配は全くないのかどうか。その点について提案者と文部大臣の御意見を最後に承っておきたいと思います。
#29
○衆議院議員(藤波孝生君) 先生、御指摘のように、私学の教育や研究というものは、私学のそれぞれの学校の建学者の精神を中心に、独自の校風を持ち、私学のまさに自主性の上に立って教育が進められるのでなければいかぬ。今度、私どもがこの議員立法を作業を進めました中で特に考えましたことは、日本の国が民主国家、あるいは文化国家、平和国家として今後も世界の中でがんばっていきますには、どうしても国公立の学校教育だけに頼っておりますと、先生方もずいぶんがんばってくださいましても、どうしても画一的な教育ということになりがちだ、日本の国にとって非常に大事なことは、多様な価値観を持ってみんなが国家を構成し、毎日毎日の生活を営んでいくということだと思う、そのためには、従来の私学の自主性の上に立ってさらに私学の精神を喚起して、日本の教育をさらに充実させていく、量的にも高等教育の八割を占める私学、高等学校以下につきましても、先ほど申し上げましたように、高等学校で三〇%、幼稚園で八割というような非常に大きなウエートを持った私学にがんばっていただく以外に私は生き生きとした日本の教育を進めていく道はないのではないかと、このように考えまして、その私学の大きな役割りを高く評価をして位置づけて、当然国や都道府県がこれに助成をしていくべきものと、こう考えて、今回の法案をまとめたわけでございまして、御指摘のように一番いいのは、金は出すけれども口を出さぬということでいくのが一番いいと思いますけれども、やはり国民の皆さん方から税金を受けて、財政を構成して、その中から国や都道府県が私学に対し援助していくということになるわけでございますから、従来も、ともすると私学の中には、国民のひんしゅくを買うような経営状態でありますとか、非常に劣悪な教育や研究の条件というものを、何かこう経営という見地からのみ考えてきたような学校も全くないわけではありませんでして、この際、私学人自身が立ち上がって、国家や国民の期待にこたえてがんばっていくということを中心にいたしまして、できる限り私学がそれぞれ自主性を尊重されながら教育や研究を深めていき、向上させていくことができるように、できる限り文部省もいろんな角度から行政指導をすることが望ましい、そういう意味で、若干こう規制をするような形の条項が入りましたけれども、立法の趣旨は全くそこにはありませんでして、私学の上に立って、私学がさらに教育や研究を深めていくということをねらいとして行ったものでございますので、この議員立法の趣旨は、文部省にも事前に十分説明をいたしまして、行政の運用の妙を得て、ゆめゆめいま先生が御指摘になったようなことの心配のないように、最善の配慮をするようにという文部大臣へのお願いもしてまいっておるようなことでございますので、どうか大臣の答弁もお聞き取りをいただきまして、ぜひ御賛成を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。
#30
○衆議院議員(塩崎潤君) ちょっと補足して、五条、十二条を引用されましたので、提案の趣旨を補足していきたいと思います。
 藤波先生の大政治家らしい大原則の御宣明がありましたが、もうそのとおりでございます。その精神によって私は五条も十二条もでき上がっておると思うわけでございまして、御承知のように、先生、四十五年に私学振興財団法がつくられました。そのときは、経常費の半分を補助しようということで始まったわけでございますが、振興財団法ができ上がっただけでございます。このような補助の原則についての考え方はなくして、私学振興財団を通じて国費を流していく、その補助に当たっては、いろいろと例の憲法八十九条の関係もあり、一つの監督が必要であるとされたことはもう御承知のとおりであります。そこで、私どもは、補助金適正化法案の趣旨に従って私学振興財団が不適正な場合には補助金を支出をしないというふうなことになっておることは御承知のとおりでございます。この五条は、いま私学振興財団が補助金適正化法の趣旨に従って運用されておりますものを、ひとつ法律的に明らかにして、民主的に法律の根拠に基づいて、補助金の部面について、このような減額をしようという趣旨だけでございます。五号は非常に広範に見えまするけれども、これはケース・バイ・ケースの思想をあらわしたものだけであって、しかも補助金についての減額でございまして、教育内容については干渉しない、これはもう藤波先生のお話のとおりであると思いますので、これによって私は乱用が行われると思いません。
 それから十二条も、四十五年の私学振興財団法の提案の際に、大変困難した規定を、今度は私学側と十分に話し合いまして、新しい装いをつけまして出直しましたのがこの十二条の規定でございます。これも主として財政面からの監督権限と考えていただいたらいいわけでございまして、実は四十五年の際には、現行法の五十九条の十項に三号ばかりの監督規定が入ったわけでございます。その提案では入りましたけれども、しかし御承知のように、政令によっていまストップされて凍結されておる。それがいま私立学校法五十九条の十項の規定でございます。これをどうするか、私どもは、せっかくの私学振興助成法の制定の際には根本的に考え直すということで、私学側と十分に時間をかけて話し合いました。そこでわかりましたことは、その私学振興財団法の凍結の際のいきさつは、十分な話し合いが行われなかったところにもある、まあこんなこともわかったわけでございますが、今度は私学振興財団法によって直されました私立学校法五十九条の十項ですね、この三号と今度振興助成法に規定されますところの十二条の四号、これとは、一号を除きましてはほとんど内容は変わっておりません。そのことは、教育については干渉しない、補助はすれども干渉しないという精神から規定されておりまして、このいずれの号を見ましても、こういった場合には勧告され、あるいは計画の変更を命ぜられても仕方がないというものに限定されて出てきたものでございまして、私はこの規定によって行政干渉、これがひどくなると思いません。特に文部大臣はもう民間から来られた方でございますので、そういった点については特に御注意があろうかと思いますが、これは文部大臣からひとつぜひともこの法律の提案の趣旨に基づいての運用が行われますことをひとつ聞いていただきたいと思います。
#31
○国務大臣(永井道雄君) 私が御答弁申し上げます前に、いま塩崎先生が述べられたことと関連して管理局長から最初に御答弁申し上げます。
#32
○政府委員(今村武俊君) 提案になっております私学振興助成法第五条の第五項、「教育条件」という言葉の意味でございますが、私ども経常費補助金を担当しております立場からは、学生定員と教授の数、その比率、あるいは学生定員と校舎の面積の関係、あるいは校舎の面積と校地の関係、そのような学校設置基準に示す内容をもって教育条件と考えております。これが一つでございます。
 それから、いま塩崎先生がお触れになった点でございますが、第十二条の(所轄庁の権限)についてでございます。現在所轄庁の権限としては、現行の私立学校法五十九条第四項と第十項にそれぞれ三号ずつ六号の規定がございます。そして御承知のように、第十項の一号、二号、三号は凍結されておるわけでございますが、そのうちの二号と三号は今回新しいこの私学振興助成法案に移しかえられなかったわけでございます。特に申し述べたいのは、その第三号のうちの「授業」について、つまり教育内容についてでございますが、教育内容について、法令または所轄庁の規程に違反した場合その変更を命ずること、授業について変更を命ずることという現行法の規定があったのを、それは全くこの際廃止してこっちの方には移してこられなかった。その辺に今回の議員立法の非常に重要な意味があるのではないかと、かように理解をいたしておる次第でございます。
#33
○久保亘君 いま御説明を伺います限りでは、私も理解できないわけではありません。しかし、法は、法そのものが生きているわけじゃありませんで、法を運用する人によって法が生きるわけであります。塩崎先生が言われましたように、永井文部大臣が文部大臣であれば、あるいはそういうことなのかもしれません。しかし、永井さんがいつまで文部大臣でおられるのか、これは三木さんに聞いてみにゃわからぬことであります。それでやっぱり私どもはかって問題になりました、いまも問題の残っております地教委内申権の問題についても、法は運用する者の判断によってどうにでもなるということが、しばしば権力者の立場においてはあり得るわけであります。だから、そういう点で、危惧の残るものは、これは名刀といえども持つ人によって凶器となる、そういう点で、この条項などは非常に危惧を残すものであるから、こういう問題についてもっとすっきりしておく必要があったような感じがして、どうしても私どもは、この私学振興については全面的に考え方を一にしながらも、この法案の条文について完全に一致できない気持ちが残っているわけであります。しかし、いまその提案者並びに文部大臣がお話になりましたようなこの考え方が――少なくとも永井さんの文部大臣の時代においてそのようなことがないよう私は心から期待をいたしております。
 私の質問を終わります。
#34
○鈴木美枝子君 私、昭和五十年二月二十七日に、私学助成金そのことだけで審議をしたことを永井文部大臣は覚えていらっしゃると思います。あのときは新聞を見ただけで申し上げましたけれども、それから間もなく月謝が上がって、月謝が上がった問題と私学助成金の問題の中にある大ぜいの学生の一人を取り上げて問題提起いたしました。それで文部大臣もその点について絶対に口出しをしないからという問題で終わったわけでございますけれども、とにかく、助成金が出ることによって教員あるいは職員の方たちの生活が確実になり、教育が安心されてできるということはだれ一人それに反対する人はいません。だけど、ここの場所は文教委員会ですから、その助成金が生徒たちにどういう影響を持ち、そしてそれがどうなっていくかということを一番重要に問われなければならないところだと私は思っておりますので、あの新聞見ただけで申し上げました。二月二十七日のことでございますけれども、提案者の方がこのことをお読みになっていないかもしれませんから、議事録にとどめるためにも三行ばかり読んでおきますと、私の調べました国立音楽大学の例を挙げまして、授業料、入学金、施設拡充費を含めて四十八万円の月謝、寄付金二口以上、寄付金も値上げされている。大体寄付金というものは値上げするものじゃなくて、寄付という言葉の持っている内容は、自発的にする方向を持つということが大事なんですけれども、これも値上げという問題で上げさしているという内容の変革がございます。そして五十八万円だった月謝も七十八万円に上がってきた。大変飛躍した言い方でございましたけれども、音楽学校でピアノを使うのにピアノの一時間使用料が三百円だと、この値段を積み重ねていったことは、いまの生活、インフレの中の生活環境で、一人ずつの学生がこの経済の中で学校へ入りにくいという問題を大臣に申し上げながら、どううぞ、あらゆる若者、学生たちが経済に苦しまないで学問ができるようにしていただきたいというのが二月の私のお願いでございました。そして六月、御存じのとおり社会党の嶋崎委員が六月の二十六日におやりになった。おやりになっていらっしゃるから提案者の方はよく御存じでございましょうけれども、その中での私立学校、振興助成法案の提案の理由の中の第三のところでございますね、それが問題になった。嶋崎さんとは話し合っておりませんけれど、二月にやった私の関連の中でここがやっぱり残るんでございます。健全な私学の経営、これにお金を出すという問題を二月のときに、心配だったものですから、もうすでに二月で私は大臣に、この健全な学校というのはどういうふうに規定しますかということを二月に聞いているんです。そしたら六月に――この提案理由の中にこれが書かれておりました。健全な学校というのはどういう学校だか一度伺っておきたいと思っております。提案者にお伺いいたします。
#35
○国務大臣(永井道雄君) 先ほど久保先生の御質疑に対しても、私が最終的に発言いたしませんでしたし、ただいまの鈴木先生の御質疑と関連していると思いますので申し上げたいと思います。
 結局、問題は第五条、そして、第十二条に関連いたしてくると思います。先ほど久保先生から私について過分のお言葉をいただきましたが、私は、実はそういうことと関連なく法案あるいは法律というものはだれが行政に当たります場合にも遺漏なく行われるようにつくられているべきものであると考えております。そこで、この第五条ないしは第十二条につきましての理解、法解釈というものにつきましては、十分ここで御質疑に対して私の見解も述べ、また塩崎先生、藤波先生も御見解をすでにお述べになりましたが、疑義がないようにしておくということが非常に必要であろうかと思います。
 健全な私学とは何かという問題でございますが、それは私学の学校教育の内容とか、あるいは私学の建学の精神が健全であるとか、健全でないということではございません。そうではないんであります。そうではなくて、この私学の学校教育を進めていく上での条件が健全であるかどうかということでございます。どういうことであるかというと、たとえばこの第五条二項に学則に定めた定員というものがございますが、その定員を著しく超えている場合というのがございます。しかし、定員を超えるということを言うのであれば、いまほとんどの私学で著しく超えたとは書いてない。超える場合、ほとんどの私学で定員を超えていますから、どの私学にも補助金を出さないようなことになってしまうんです。そこで、そのちょっと前を見ていただきますと、第五条の最初の文章のところに、二行目に「その状況に応じ」というのがございます。「状況に応じ」というのは、大低の学校で実は定員を超えているんですが、はなはだしく超えている場合がございます。どのくらい超えているのがあるかと言いますと、定員の二十二倍も学生をとっているところがあります。これは二十二倍、学則を超えた定員というときには、これはもちろんすし詰め教室ということに相なるわけですが、これはとても授業はできなくなる。そこで、いま文部省の立場では、もちろん二十二倍のところは、これは御遠慮願って、そして、さらにそれを下げて十五倍にし、十倍にと、こう順番に低いところに、全部の定員を超えているところにすぐ手をつけるということは、「その状況に応じ」つまり現在の状況に応じてできないことであり、必要でしたら管理局長から詳細な数字は申し上げます。
 そこで要するに、私学の内容、精神、これに涵養するものなんです。関与するものではないんです、この第五条は。これは明確にしておく心要があります。そうではなくて、教育の条件に関与するものでございます。なぜかなれば、われわれは国費を使いまして、私学を補助する。これは国立大学に国費を使うのと同じでございまして、そのお金の出どこは国民でありますから、したがって、国民のお金というものは適正に使われなければいけないし、また、実は私学のためにもそのことがよいと。私は一つ次のエピソードを申し上げましょう。ある高名な私学の大学の学長さんが私にこう言われたんです。自分の先輩がりっぱな大学をつくって、そして過去何十年、その大学の精神というものを大いに興そうと思って努力をしてきたが、鈴木先生言われるように、昨今は経営状況が悪くなって、そこで入学金もたくさん取ったり、寄付も取ったりということで非常な経営難である。そうすると、建学の精神というものも経営難の中で滅びようとしている。私は先輩に対して申しわけない。これ以上経営状況が悪くなったら、もうこの学校はつぶしてもいいと思っています。その方がまだ建学の精神に合っているんじゃないだろうかということを、私にしみじみ述懐された方があります。まさにそれほどの悩みを持っておる。そこで私たちの考えは、そしてまた、第五条の精神というのは何であるかと言いますと、そういう経営難に良心的な御経営をなさっているにもかかわらず、悩んでおられる場合に、私たちは、それをお助けする。お助けすることによって建学の精神の復活を図っていただくということです。建学の精神を衰えさせるどころか、そうではない。教育の条件というものには、私たちは補助をさせていただくことによって、むしろ学校の自由濶達な建学の精神を興していただきたい、それが第五条の考え方の基本になっていると。そして十二条もまたさようである。かような点につきまして、これは私個人ということと関係なく、十分法解釈上の合意というものがあることが必要でございますし、また、この文教委員会における先生方のきわめて適切な御質疑に対して、私がかように答弁いたしておりますこと、またすでに藤波、塩崎両先生がお述べになりましたことが議事録に残りますということが、私は第五条、第十二条、さらにまた私立学校振興助成法案というものが持っておりますところの基本的な精神を明らかにしておくという点においてきわめて重要であると考えている次第でございます。
#36
○鈴木美枝子君 それでは、議事録に残りましたそのことが、大変に応用問題として各大学で実行できるように、実行できなければやはり権力のということになりますので、よくよくそれをお含みいただけるように、各学校へ永井文部大臣から通達していただきたいと思うくらいでございます。それはやはり若い学生さんを育てていくという問題は、補助金を出したからといってうまく育つかどうかということは、大いに後の問題があると思いますので。
 次に、第三の続きでございますけれども、「私立大学、学部等の設置及び収容定員の増加を認可しないものとしております。」「昭和五十六年三月三十一日までの間」こうなっておりますけれども、近ごろ夜間の大学を減らしていると言いますか、当然減っていくような状況がございますわね。経済、インフレというようなことと、私が二月に言いましたように、月謝三倍、そのぐらいにしなきゃならない経済状態の中で夜間短大が減っている。またつくらせないようにしているということを私、学生の方たちから伺ったんです。特にはまたあの経済成長の中に、愛知県あたりでは会社が短大のような形でつくり、地方から大ぜいの生徒を集めた。そこももう中止になっているわけでございます。これは中止になるというのは働かなきゃならない生徒さん、学生です。夜間でも働かなきゃならない経済状態を持った若い人たち、いま関連して健全な私学という言葉の中で健全の応用問題なんですけれども、これは貧しかろと金があろうと、学問という形を健全という面でとらえるならば、平等な立場から、そういう働いている人の大学、短大をつぶす――もうつぶれているんです、もうやめているんです。その大学を、短大をやめさせるということは、会社のつくった夜学の短大をやめさせるということは、経済成長の中で人間を集めなきゃならなかったから学校もつくったというふうにもとられるんですね、不景気になったからやめるということは。不景気、景気に関係なく、つまり金持ち貧乏関係なく平等に学問ができるということが、私は健全な学問の場所をつくる私学だと思っておりますので、その辺のところも議事録へとどめながら、私はやはり夜間大学をむしろふやしてもらいたいんです。そのことについて、この提案理由の中に載っておりませんけれども、不景気になる、その状態が違ってきたというならば、そういう若い方たちのために一項目つけ加える必要があるんじゃないか、そのことを提案者は問題になさったかどらか、そして以後問題にしていただきたいということなんですけれども、提案者からお答え願います。
#37
○衆議院議員(塩崎潤君) 大変むずかしい問題でございますが、私どもは、そのような大学が経済上の理由によって閉鎖されることをできる限り避けたい、そんなような意味で援助をできる限りは今度はふやしていって、そのような惨めな状態にならないように考えたのがこの法案でございますので、先生の御希望の趣旨と合致することになるんではないか、こんなふうに考えております。
#38
○鈴木美枝子君 なるんじゃないかではなくて、私はここへひとつ健全な――貧乏、金持ち関係ない学問の自由という立場からおつけ加えを願いたいと思います。
 終わります。
#39
○粕谷照美君 わが党の持ち時間が終わったと思いまして遠慮していたんですが、大体、久保委員が質問されたことと私が質問しようと思っていたことが一致していたものですから一つだけ質問いたします。
 提案理由のところにありますけれども、「私立大学は個性ある教育という私学の理想を高く掲げて量的拡大よりも質的向上をはかることが適切である」と、こういうふうに述べられております。私も、まさにそのとおりだというふうに思うのですけれども、国民の側からしてみれば、憲法の第二十六条に学習権を保障するという立場もあるわけです。それならばなぜ、五年間、私大あるいは学部の設置及び収容定員の増加などを認可しないのかという、こういう疑問が残ってくるわけなのです。御説明にありますように、なるほど財政上ということが問題であるとするならば、減額規定も六条にあるではないかということが考えられます。それからまた新しい学校をつくったとしても、五年間は援助をしないということもあるではないかと、こういうようなことも考えられますので、本質的な御答弁をお願いしたいと思います。
#40
○衆議院議員(塩崎潤君) 附則の第三条の中に十三項を追加いたしましたが、その点について久保先生に次いでの御質問でございます。おっしゃるような考え方も十分成り立つところでございますが、私どもは三つばかりの理由からどうしてもどの十三項のような考え方をとっていただきたい、こんなふうに考えたわけでございます。
 まず第一は、先生が御指摘されましたように財政上の理由でございます。減額規定で十分対処できるではないかとお話がございましたが、減額規定ではきわめて不十分にしか対処できません。何といたしましても、私学はどんどんどんどんと定員をふやすことによって量的な拡大を図りますれば、二分の一以内とはいえ、これは何としても私学振興の精神から助成をせざるを得なくなるかと思うのでございます。私どもはそういった観点から見ますと、やっぱり財政上の理由も考えて適切なところでとどめていただくようにいたしましたのが、この十三項の規定でございます。一方の私学だけの単なる意思によって財政負担が膨張することは避けたい。これは減額規定では不十分でございます。これはもう御承知のとおりでございますので、私どもはそんなことを考えました。
 さらにまた、五年間補助をしなくてもいいではないかと申しましても、これは恐らくなかなかむずかしいことでございましょうし、五年後の問題がある。やっぱり五年間補助をしなくていいという思想が出ることは、私は教育上もやっぱり大学の増加が五年間ぐらいは望ましくないことをあらわしている。やっぱり予算の必要性というものは教育上の必要性とも本来合致すべきだと、こんなふうに考えますので、定員の増加については原則的に五年間は認可しないということにすることが適切であると財政上考えたわけでございます。
 第二は、教育上の理由でございます。言うまでもなく、もう進学率も三二%になった大学の状況でございます。二百万も超えております大学の進学状況は、アメリカに次いで第二位の状態でございますが、これはいろいろ問題があるようでございます。教育上もやっぱり量的な拡大よりも質的な充実、これが大事であろうかと思うわけでございまして、こんな点からもこのような考え方はお許しを願える、そうして五年間の間に高等教育についての、先ほど文部大臣も言われましたが、大学マップ等について根本的なひとつ考え方を示すことができるんではないか、こういうふうに考えているわけでございます。
 第三は、このようにいたしましたのは、実は現行は収容定員の増加は届け出だけでございます。新設については認可制度になっておりますが、新設の際の定員については認可で、その後の増加は届け出になっておるのであります。そんな点も不合理であるような気がするわけでございます。若干の手直しが必要である。もちろん、私学の自主性も大事でございますが、そういった点も手直ししてもよかろうと思うのでございます。しかもまた、現実の運用におきましてはいろいろ補助金も伴いますので文部省と私学側の話し合いによって適切なる教育上の理由が見出せますれば収容定員の増加は認めるというようなことにして、届け出をする前に話し合いによっていまコントロールが行われておるような状況でございまして、現実の問題でこれははなはだ法律なくしてやっていることはけしからんと言いますると別でございますが、いま補助金も出ておるような状況で、このような運用が行われておるのも実情でございます。こういった観点から見ましてそんなに支障も来さないという考え方ができますので、以上三つの理由から、先生もいろいろ御批判もございましょうけれども、十三項のような考え方をとらせていただいた次第でございます。
#41
○粕谷照美君 私、時間がありませんからこれで質問を打ち切りますけれども、やっぱり教育を受ける国民の権利、学習権の保障、それから機会均等という立場に立ちましてやっぱり文部省としては最善の努力を払っていただきたいというお願いをして終わります。
#42
○有田一寿君 本日議題になっております私学振興助成法案につきまして二、三簡単に意見を述べさしていただいて質疑を行いたいと思います。
 一つは、ただいま鈴木委員の方から御意見が出ておりましたが、昭和五十六年の三月末まで制限を加える、早く言えば、ここに書いてございますような設置認可あるいは収容定員の増加を認めないという項目でございまして、これは私学関係者の間にずいぶんといろいろ憶測を呼んだり議論になっておるところであります。ただ、このよって来るところは、私は量的拡大に歯どめをかけて質的向上を図りたいという教育本来の目的を志向したものであると理解しておりますので、このことについては私は賛成でございます。
 ただし、そのときに配慮していただきたいということ、これは収容定員を超える場合、第五条の問題でございます。収容定員に満たない場合、これは減額措置ということが考えられておるようでございまして、この収容定員を超える場合、特に著しく超える場合、これはなるほど経営的には計算は合いましょうが、教育理想から言えばだんだん遠ざかるということは当然のことでございます。ただし、それをどの程度でということ、これがいろいろまた議論になっておるわけでございますが、これは良識によって判断すべきものかとも思いますが、その辺のことについてお考えを伺いたい。
 それから反面、収容定員に満たない場合、やはり減額措置という網がかぶせられておりますが、収容定員に満たない場合の理由について、一つは、学校の経営が不健全である。父兄の信頼を失ったということからくる理由も私はあると思います。このときは減額措置を考えるのは当然であると思いますが、国公立の大学が近所にできたということ、特に高等学校の場合などについて考えれば、これはこの法案の直接の対象になってはおりませんけれども、国公立、特に高校全入運動ということも考えられておりますが、そういうとばっちりを受けて、健全に経営していたにもかかわらず、やむを得ず生徒減ということになって苦況に追い込まれている場合もある。それに減額措置という罰則を加えていけば、もういよいよ立ち行かなくなるということでございますから、要は、そのよって来る原因について深甚の配慮をひとつお願いを申し上げたいということを考える次第でございます。それが第一点。
 それからもう一つ、ついでにお伺いしておきますが、これは大学の収容定員を抑える、あるいは学科増、学校新設を抑えていくという場合に、技術系統の学校についての問題であります。これは先般の文教委員会でも意見を申し述べましたが、イギリス、フランス等の学校制度を見てみましても、理科系統、法学、哲学、神学等はきわめて重視しますけれども、実学に属する工学部系統については伝統的に軽視されてきているように思います。これはケンブリッジやオックスフォード、当然工学部があるべきところがない。ロンドン大学等にできておるというようなことで、これが現在のイギリス、あるいはフランスの特色をなしていると思いますけれども。発明発見はなされるけれどもそれを技術によって量産するというのはアメリカ、日本等にやられて、そこでつくった製品を逆輸入しているという姿を呈しておるわけでございます。これは私は職人仕事であるというような考えが長い間教育の伝統にある。反面、長所はもちろんありますけれども、日本は明治の先輩その他が私は先覚者であったと思います。帝国大学を最初つくったときに、当然日本の大学はヨーロッパの伝統を受け継いだわけですから、工学部等は軽視すべきところを、いち早く工学部をつくったというようなことは確かに私は明治の先輩に敬意を表しなきゃならないと思うわけでございますが、現在の風潮から見まして、人文科学系統にみんな進んでいきますが、技術系統に進むということ、特に高等学校の職業高校について考えてみますと、歴然たる事実があらわれておるわけでございまして、昭和四十七年になれば過去四〇%超しておった就学者が三五%まで下がってくるというようなことで、みんな大学へ大学へ、しかもその大学、特に私立大学の場合は設備等が簡易であるという理由から文科系統に進む学生がきわめて多い。私は定員オーバーしているという大学について考えまして、工学部系統でそんなにオーバーしているところはないと思うのです。これは、実験、実習の設備の問題、教授の問題、実験助手の問題等を考えて拡大できないわけでございます。したがって、拡大を一方に人文科学系統だけでやれば、ますます相対的に技術系の比重は落ちていく。これは二十年、三十年後に日本の大きな問題になる。だから日本の産業構造を考え、社会構造を考えた場合、やはり風潮に流されることなく、この大学における技術教育、ついては高等学校の職業教育というものを確立しなければならないという気がありますので、今度のこの第五条によって一律に網をかぶせて抑えていくということはお考えでないと思いますが、その点を提案者の方々から伺いたいと思うわけでございます。
#43
○衆議院議員(塩崎潤君) 五条の規定は、有田先生御指摘のように慎重に運用さるべきでございます。「状況に応じ」 「することができる」という裁量規定を十分に使っていただいて、いまおっしゃったように一律に運用しない、これはもう文部大臣がたびたび申しておりますし、私どももそういった趣旨で立法いたしましたので、これはもう間違いないところだと、こんなふうに考えております。
#44
○国務大臣(永井道雄君) ただいまの定員の問題、それから理工系、文化系の配分の仕方、これについて数的に管理局長の方から大体の線がございますので御説明申し上げます。
#45
○政府委員(今村武俊君) 定員を超えて学生を在学させている場合に、状況に応じ減額すると、こういった状況を、四十八年度は定員の七倍以上、四十九年度は六倍以上、五十年度は五倍以上という限度で采配しております。定員に満たない場合は、定員の四分ノ一に満たない場合、それも状況に応じ、しかもこれは高等学校以下はまた別でございます。
#46
○有田一寿君 これで質問を終わりますが、この法案をまとめるまでの関係者の御努力多といたします。同時に、この法案に大変賛成しているということを申し添えて、私の質疑を終わります。
#47
○中沢伊登子君 もう皆さんのもろもろの質問が終わったわけですが、私も最後に一言だけ私の意見を交えて御質問申し上げたい。
 この大切な法律案でございますが、幾ら会期末とは言いながら、事子女の教育に関する大切な問題なのでございますから、もう少し審議の時間を得て十分審議をなし、私学の抱えているさまざまな問題をもえぐり出しながら、あるいはまた参考人を招く等、多くの方々の意見をも聞くことを私は強く希望をしておったわけでございます。今日までわが国の教育のうちの大学教育は八〇%、幼稚園教育においては約六〇%、高等学校においては約三〇%を私学に依存してまいったのでありますが、中には一部ひんしゅくを買っているものもあることも御承知のとおりだと思います。一方、私学は国公立とは違って、独特な個性的な建学の精神に基づいて、また、その資産の運用によって多くのりっぱな子弟をあるいはまたリーダーを輩出して大きな貢献をなしてきたことも事実でございます。しかし、最近のわが国の経済状態と人件費の高騰によって大きな打撃を受けていることもまた周知のとおりでございます。この案は、先ほど来の他の委員のいろいろな御質問にもありましたとおり、私もまた、完全に満足すべきものではございませんけれども、私学の運営の深刻な危機を放置することができない、こういうことで、この法案を立案されたと思いますが、私もまた、私学の現在のこの深刻な危機を放置することができない、こういう点では御同感でございます。ですから、この補助金の執行に当たっては十分配意をしていただきたいと思いますし、これを機会に、さらに本当によい教育が施されるように心から希望をするものでございます。
#48
○衆議院議員(藤波孝生君) 先ほど来の先生方の質疑を聞かせていただいておりまして、今日の私学の経営危機を十分踏まえてぜひ私学に温かい光を差しかけよう、また、その中で文部省の行政が私学の自主性を損なうことのないようにという、本当に私学の立場を考えた、私学助成への熱意のこもったお気持ちをはだに感じて聞かせていただいておりまして、提案者といたしまして、心から感激をいたしておるところでございます。
 いま中沢先生から、もう少し早く国会に提案をして十分審議の時間をとるべきではなかったか、こういう御指摘がございましたが、実は早くから立法の作業を進めておったのでございますが、特に今日の財政事情の中で大蔵省、財政当局等の非常に厳しい意見などもございまして、政府全体の意見をまとめるために文部大臣もずいぶん苦労をして今日を迎えたわけでございますけれども、そんな壁が非常に厚うございまして、一つ一つのみで砕き、おので打ち砕きしながらやっと国会提案にこぎつけましたときには、あと数日しか残っていなかったということで、大変申しわけないことであったと思いますけれども、各党とも私学の問題には非常に御熱意を持たれて、それぞれ各党で私学に関する議員立法等の御準備もあるやにも承り、私学助成の政策もそれぞれお持ちになって今日を迎えておられるわけでございまして、そういう意味では、各党から議員立法が提出されることにはなりませんでしたけれども、十分各党とも私学への熱意を持っておられるというようなことを、私どもも常時、先生方の一般質疑等の中からもうかがい知らさせていただいておりまして、そういった中で、本当にぎりぎりのところで提出をして、短い期間の間にぜひ可決成立をとお願いを申し上げますことは、非常に厚かましいような感じがいたしますけれども、こういった財政事情の中であればこそなおさらのこと、経常費補助に法律の根拠を与えることによりまして、予算積算の目標が設定しやすくなりまして、毎年度の予算措置の安定性が期待できますので、一日も早くこの種の法律の可決成立をみてほしい。全国の全私学並びに私学に大きな教育的な役割りを期待している全国民が一日も早く成立することを期待をいたしておるような次第でございますので、どうかひとつ先生方の平素の私学への御熱意をこの法律にかけていただきまして、ぜひとも御賛同を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。
#49
○委員長(内藤誉三郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 私立学校振興助成法案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#51
○委員長(内藤誉三郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#52
○中沢伊登子君 私は、ただいま可決されました私立学校振興助成法案に対し、自由民主党、日本社会党、民社党、以上三党共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   私立学校振興助成法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の運用にあたり、私立学校教育の特質と重要性にかんがみ、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、私立大学に対する国の補助は二分の一以内となっているが、できるだけ速やかに二分の一とするよう努めること。
 二、働きながら学ぶ定時制、通信制高等学校並びに大学の補助については、充分な助成が達成されるよう特段の配意をなすこと。
 三、大学及び学部の新設抑制にあたっては、技術者の養成その他新しい文化形成に必要な部門及び全国の適正配置を充分考慮して、一律規制にならないようにすること。
 四、新規の定員増加は特別の事情のある場合を除き、抑制することとするが、既に収容している実員については実情に即して可能な限り定員化を図ること。
 五、補助金減額等の措置を講ずる場合は、著しく公共性を阻害する場合等に行うこととし、私学の自主性は極力尊重すること。
 六、前五項の進捗状況について、政府は国会に対し、適時報告すること。
  右決議する。
  以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#53
○委員長(内藤誉三郎君) ただいま中沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#54
○委員長(内藤誉三郎君) 全会一致と認めます。よって、中沢君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、永井文部大臣から発言を求められておりますので、これを許します。永井文部大臣。
#55
○国務大臣(永井道雄君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、今後その内容を慎重に検討して適切に対処してまいりたいと存じております。
    ―――――――――――――
#56
○委員長(内藤誉三郎君) 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。――別に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討議に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#58
○委員長(内藤誉三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#59
○久保亘君 私は、ただいま可決されました義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、民社党、以上三党共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び人事院は、本法の施行に際し、次の点について留意すべきである。
 一、育児休業の許可を受けた女子教育公務員等に係る給付に関する人事院勧告の内容については、本俸によってなされ、十分な額であることを期待し、政府は、この勧告に係る財政措置について配慮すると。
 二、任命権者は、本法の運用に当たっては、各職種の特殊性について十分に配慮すること。
 三、育児休業制度適用対象者中、保健婦等の範囲について将来拡大の方向で検討を加えること。
 四、政府は、民間における育児休業制度の設置を一層促進するため、財政措置等について努力すること。
 五、育児休業制度の実施に当つては、地方財政に過大な負担をかけないよう努めること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いします。
#60
○委員長(内藤誉三郎君) ただいま久保君から提出されました附帯決議案を議題とし採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#61
○委員長(内藤誉三郎君) 全会一致と認めます。よって、久保君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、永井文部大臣及び田中厚生大臣から発言を求められておりますのでこれを許します。永井文部大臣。
#62
○国務大臣(永井道雄君) この法律の趣旨に従い、義務教育諸学校等の女子教育職員等の育児休業制度の実施について十分努める所存であります。なお、附帯決議につきましては、その内容を慎重に検討いたしたいと思っております。
#63
○委員長(内藤誉三郎君) 田中厚生大臣。
#64
○国務大臣(田中正巳君) この法律の趣旨に伴い、医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業制度の実施について十分努める所存であります。なお、附帯決議については、その内容を慎重に検討いたしたいと思います。
#65
○委員長(内藤誉三郎君) なお、両法律案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後零時三十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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