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1947/11/11 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第9号
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1947/11/11 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 電気委員会 第9号

#1
第001回国会 電気委員会 第9号
  付託事件
○日本發送電株式會社水力發電工事に
 關する請願(第百十號)
○水利使用料金の増徴に關する陳情
 (第三百二十八號)
○配電強化に關する請願(第二百四十
 五號)
○電力料金の改訂竝びに電力制限緩和
 に關する請願(第二百六十八號)
○でん粉加工事業用電力の取扱ひに關
 する請願(第二百六十七號)
○電力制限の公平に關する陳情(第三
 百六十三號)
○電化浴場に對する電力制限を撤廢す
 ることに關する請願(第三百二十二
 號)
○九州地方における電力復興に關する
 陳情(第四百三十四號)
○關東地方電源増強に關する陳情(第
 四百六十一號)
○電力割當に關する請願(第四百二十
 七號)
○今冬の電力危機突破に關する請願
 (第四百六十九號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十一日(火曜日)
   午後一時二十九分開會
  ―――――――――――――
 本日の會議に付した事件
○日本發送電株式會社水力發電工事に
 關する請願(第百十號)
○配電強化に關する請願(第二百四十
 五號)
○水利使用料金の増徴に關する陳情
 (第三百二十八號)
○電力制限の公平に關する陳情(第三
 百六十三號)
○綜合燃料對策の取扱ひに關する件
○電力制限に關する緊急質問
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐々木良作君) それでは委員會を開會いたします。
 豫め豫定しております議案は、請願書二件と陳情書二件、請願書第百十號、第二百四十五號の請願書二件、それから陳情書の第三百二十八號、第三百六十三號、この四件の請願書竝びに陳情書の御審議を願つて、それからその次に綜合燃料對策について、從來この委員會で以て檢討を加えておりました件について御相談を申上げたいのでございます。最初請願書から始めたいと思います。
 請願書の第百十號日本發送電株式會社水力發電工事に關する請願を議題といたします。ちよつと御注意申上げますが、このがり版で前にお配りしました文書にはこれが百一號になつておるそうですが、これは百十號の間違いですから御訂正願います。尚ちよつと念のために申上げておきますが、請願書の取扱いは、參議院規則の百七十條によりまして、この委員會で次の二つの區別をして議院に報告することになつております。二つの區分と申しまするのは、ハウスの會議に付するを要するもの、ハウスの會議に付するを要しないもの、つまり本會議に付する必要があると認めるものと、その必要がないと認めるもの、この二つに先ずどちらかに決定するわけであります。そうしてこの同條の二項に、一番目のハウスの會議に付するを要するもの、そういう決定をしました場合には、それが又二つに分れまして、内閣に送付するを要するものと、内閣に送付するを要しないものの二つに分けることになります。要するにこの委員會で以て請願書を處理します方法は、まず本會議に付するを要するか要せないかの決定をし、そうして本會議に付するを要すると決定したものにつきましては、更にこれを内閣に送付することの必要があるかないかという二つを決定するわけであります。内閣に送付したものにつきましては、これは何條か忘れましたが、政府の方からこつちに、次の常會かなんかに取扱いについての報告をしなければならない義務があるということになつております。以上お含みの上で御審議願いたいと思います。それではこの百十號につきまして、紹介議員の原口忠次郎議員から一つ最初御説明をお願いいたします。
#3
○原口忠次郎君 それでは私が百十號の請願の紹介議員でありますから御説明申上げます。これは水力發電工事の問題でございますが、今年の第二四半期のセメントの配給量が各現場で非常に少くなつたということに起因いたしまして、セメントがこんなに少くなつたのだから、今後の工事は、修繕も、新しく取り掛つている工事も全部中止されるのではないかというようなことが巷間に傳えられ、非常に危惧の念を、工事をやつておる者が起したわけなんです。それで御承知の通り水力發電工事場は非常に不便な土地で、いろいろな仕事をいたしますのに相當な設備をされている。而もそういうふうな邊鄙な所に、特定な勞働者が入つて仕事をしておるものが、若し中止をされますと勞働者自身が非常に困るのみならず、將來の發電事業が非常な困難に陷る、こういうことを危惧いたしまして、その工事を擔當しております者は、日本建設工業會傘下の有力なる土木請負業者でありますので、この日本建設工業會が主となりまして、今申しましたような仕事が中止になるようなことがないように是非やつて頂きたいというのが主眼でございます。私は今年の夏、黒部川の發電工事を拜見いたしましたのですが、少しばかりのセメントがあれば非常に電力が出るような修繕工事が非常に多いのであります。そういう所に僅かのセメントが配付されないということは、非常に困ることでありますので、どうしてもセメントをもつと殖やして貰いたいという聲が、現場でも非常に多かつたのであります。そういうようなことでございますので、この陳情は、發電の仕事についての修繕工事は、計畫通り進めて貰いたいというのが主眼でございます。大體以上のような状況でございます。
#4
○委員長(佐々木良作君) いま紹介議員から説明がありましたが、念のために申して置きますが、政府委員として商工省の政務次官の冨吉さんと、電力局長の古池さんが見えております。尚次の請願關係もありますので、内務省の國土局の河川課長が説明員として來られるそうであります。今の原口議員の説明に關しまして、或いはこれの審議のために必要な問題につきまして、説明員に對して、又は政府委員に對して、御質問がありましたらお願いいたします。
#5
○飯田精太郎君 今の請願に對する政府の御意見を一つ伺いたい。
#6
○委員長(佐々木良作君) では今の請願に對する政府の意見を、冨吉次官から願います。
#7
○政府委員(冨吉榮二君) 只今の請願の趣旨については御尤もと存ずるのであります。この件につきましては、商工省といたしましても、非常に憂慮いたしまして、極力セメントの獲得に努力をいたしたのでございますが、セメントの生産量は御承知の如く極めて不振の状態に置かれておるのでございますし、更にその少い申におきまして、連合軍の方との競合もございますので、第四四半期以後建設工事用のセメントは、一時配當を見合せるの止むなきに立ち到つて、この如き状態に立ち到つたのでございます。併しながら少くとも目下工事をいたしておるものにつきましては、現下の電力事情から言つてみましても、萬難を排して工事を續行して貰はなければならんと考えますので、請願の御趣旨に副うように、今後とも連合軍と……司令部との間にいろいろ折衝を重ねて、是非この工事が繼續せられるように努力いたしたいという考えでございます。尚その外の詳しい問題につきましては、御質問あり次第電力局長からお答いたすことにいたします。
#8
○委員長(佐々木良作君) 更に御質問なり、或いはこの問題の審議についての御意見がありましたらお願いいたします。
#9
○栗山良夫君 ちよつと紹介議員に御質問申上げたいのですが、この日本建設工業會の所屬會員の方々が今工事を實際に著手されておりますところの工事場の數、或いはそれを完成せしめるために要するセメントの量、或いは現在その事業場に實際に就業しておるところの勞務者の數、そういうものがお分りでありましたならば伺いたいと思います。
#10
○原口忠次郎君 その表を持つて來るのをちよつと失念いたしました。次の機會に詳しく御報告したいと思います。
#11
○委員長(佐々木良作君) ちよつとお諮りしますが、今の請願、陳情を一つづつ片付けて行くようにいたしますか。それとも説明その他を伺つて一諸に處理することにいたしますか。どういたしましようか。
#12
○西川昌夫君 一つ一つ片付けたらいいでしよう。
#13
○委員長(佐々木良作君) 一つ一つのような恰好で審議して行つて宜しうございますか。
#14
○西川昌夫君 この陳情は建設工業會の陳情で、資材の配給の陳情のようでございますが、この建設に當りまして、發送電會社の資金面の方はどうなつておりますか。資金の面において非常に窮屈であるとか或いは事を缺くとかというようなことがありませんか。その點を紹介議員の方から一つ……。
#15
○原口忠次郎君 これは私が聞いておりますのでは、割當をされておる工事でございますから、資金面はもうすでに決まつておると思います。配給さるべきセメントが非常に少く配給された。こういうことでございます。
#16
○岡本愛祐君 政府委員にお尋ねいたしますが、この水力電氣の新規の開發の面はなかなか容易に實現は困難だと思いますが、もうすでに著手をしておつて今までも段々とやつておつたというところに對してこのセメントとか、それからその他の資材とか、食糧とか、これは十分供給を願うようにこの委員會でも又打合會でも度々政府の方にも、電力の現下の必要性からいつて委員の方からお願いをし、是非やつて呉れというふうにお話しておつたのですが、この第二四半期のセメントだけに例を取つて載きまして、水力電氣工事に對する豫定、それから實際の配給糧、第三四半期における豫定と實際の割當、こういうことはどういうことになつておりますか、御説明を願いたいと思います。
#17
○政府委員(古池信三君) 只今のお尋に對しましてお答を申上げます。この新規電源開發の問題、これは仰せのように二つに分けて考えられると思います。全然著手されていないで、これから全く新たに開發に著手しようというものと、すでに或る程度工事が進んでおりまして、これにセメントを與えれば近い將來において完成をする。完成すればそれだけ新たに電力の供給力が増すのでありますから、これも一つ新規開發に類するものであります。そこで私共としましては最初申上げましたように、今後新たに著手するということはともかくといたしまして、少くとも現在工事を實施中であり、戰爭の末期において中絶しておりますようなものは、なんとかして一日も早くこれにセメントを注ぎ込んで發電可能な状態に持つて行きたい、かような意向をもちまして努力をいたしておるのでありまするが、現在の状態では遺憾ながらそれらのものにつきましても、セメントの配給は非常に困難な情勢にあります。只今電力部門といたしましてセメントを配給して貰いまする對象は、主として設備の復舊と補修用に限られておるような状態でございます。數字について申上げますと、第二四半期におきましては我々の要求としましては二萬九千トンばかり要求したのでありますが、これに對しまして實際の割當は一萬二千五百トンでございました。後は査定を受けた譯であります。それから第三四半期の分といたしましては約二萬九千トン要求をしたのでありますが、これは偶々水害がありましたために、水害の復舊用の分も加えまして大體一萬三千トン餘り割當を受けております。
#18
○岡本愛祐君 それで實際の割當を受けられた第二四半期の一萬二千五百トン、第三四半期の一萬三千トンですか、これは復舊と補修だけに使うのですか。それとも今紹介議員からお話の進捗中の開發工事というものにも使つておられるのですか。
#19
○政府委員(古池信三君) 第二四半期以後は工事進捗中のものに對するセメントは全然割當てられないようになつて來ております。
#20
○委員長(佐々木良作君) 御質問なければ…。
#21
○岡本愛祐君 更に伺いたいのですが、今政府委員の御説明の、進捗中のものにはセメントを割當てない方針なのですか。そのところをはつきりお答え願いたい。
#22
○政府委員(古池信三君) 私共といたしましては進捗中のものに對しましてもいくらかでもセメントを割當てたいと考えております。殊にその中には比較的少量のセメントを與えれば極めて短期間に完成するようなものもありますので、かようなものにはなんとかして割當てたいと考えて努力をいたしておるのでありまするけれども、遺憾ながら第二四半期、第三四半期の實績におきましてはこれが認められないような情勢にある譯であります。併し尚第四四半期以後におきましても只今申上げましたような趣旨で、工事の完成のためになんとかして一日も早くセメントを廻し得るようにしたいと考えて、この線に副つて努力をいたす積りぶあります。
#23
○岡本愛祐君 それは割當てるには量が不足だという意味ですか。或いは他の支障のために……。
#24
○政府委員(古池信三君) 量も固より不足でありまして、只今申上げました數量だけでは補修用にしましても勿論十分ではありません。それもございますが、量ばかりではなく、方針として非常に今工事中のものに割當てることは困難な情勢にある譯であります。
#25
○西川昌夫君 その進捗中の水力發電の個所と、完成すれば發電し得るのは何キロぐらいになりますか、ちよつとお知らせ願います。
#26
○政府委員(古池信三君) 工事に著手いたしまして、現在相當に進捗しておつて、割合に少ない資材で以て比較的早く完成の見込のあるものだけをここで擧げて申上げますと、十七ヶ地點ございまして、發電力で申しますと最大が十四萬六千七百キロ、常時としまして三萬八千四百キロばかりになつております。
#27
○岡本愛祐君 尚それの完成するに要する見込みセメントのトン數はどのくらいありますか。
#28
○政府委員(古池信三君) その資料は後程差上げます。
#29
○委員長(佐々木良作君) この請願の質問が終りましたら、この請願の處理について御意見がありましたら……。
#30
○西川昌夫君 この水力發電を成るべく早急に完成して、國民一般の要望に應えようというのは、當委員會で常々要望いたしておる所でありまして、速かにこれは採擇して頂いて、而も内閣の方に送達をお願いしたいと思うのでございます。皆さんの御意見を……。
#31
○委員長(佐々木良作君) 西川委員から今のようなお話がありましたが、政府委員からも成るべくこの線に副つて努力したいという冨吉政務次官のお話もあつたのですが、今の西川委員の御發言に對しまして御意見がありましたら……。特に御意見ありませんでしようか。
#32
○委員長(佐々木良作君) それでは請願第百十號については先程申上げましたように、議院の會議に付するを要するものと決定をいたし、次いでこれを内閣に送付するを要するものというふうに決定して御異議ありませんか。
#33
○委員長(佐々木良作君) それではそのように處理いたします。
 それでは次の請願第二百四十五號。
#34
○栗山良夫君 ちよつと、十一月二十六日の電力制限に對する實施の問題について緊急質問をいたしたいのですが……。
#35
○委員長(佐々木良作君) ちよつとお諮りいたします。今緊急質問に對する動議が出ております。それは十一月の緊急制限と申しますか、十一月の電力制限に對する緊急質問をしたいという緊急質問の動議が出ておりますが、これを採用するかせんか。竝びに何處にどの時間にするかを加えて御意見を伺いたいと思うのでありますが、今の緊急質問を採上げることに御異議ありませんですか。
#36
○委員長(佐々木良作君) 今やつて貰いますか。それとも陳情請願全部濟ましてからやつて貰いますか。どういたしますか。
#37
○西川昌夫君 直ぐやつて頂いたら……。
#38
○委員長(佐々木良作君) それではこの間に入れて質問して宜しゆうございますか。
#39
○委員長(佐々木良作君) それではどうぞ……。
#40
○栗山良夫君 お許しを得まして、非常に重要なる問題であります十一月の緊急電力制限實施について、政府委員に質問を申上げるわけであります。十一月の緊急電力制限の實施は、十二月から實施されるいわゆる電力の割當制に先行いたしまして、誠の國民生活を破壊しつつある所の電力の危機をなんとかして切拔けて行きたい、こういうような氣持の上に要綱が樹てられ、そうして十一月を限つて、實施されるということにつきましては、まだ閣議決定前でございましたと思いますが、十一月の四日でありましたか、電氣委員會の打合會で政府側から説明がありまして、私共もその内容についてそれぞれ疑問とする所も質したわけであります。ところが數日前の新聞によりまして、私共は當局は九日の日に告示を以て十日から即時に實施に入る。こういうようなことが決められ、そうしてその實施要綱の大要が新聞の記事といて載つたことは、國民の均しく知つておる所であると思います。併し私はこの點について二つの疑點を持つのでありますが、その第一は、この十一月の緊急制限なるものは、これは實に寸刻を爭う、若し當局の言明せられた通りに、正直に解釋をするならば緊急を要する。そうして而もこれは需要者の一人々々に周知徹底させなければならないものであります。そうして協力を仰がなければならない問題であるにも拘わず、私はそれぞれ接する人々によくその内容を聽くのでありますが、何時實施になるのか、或いは實施をする内容というものはどういうものであるか、こういうことについての認識は極めて低いように考えるのであります。事實昨晩も私は或關係……自分の住居の附近でございますが、見ましたところが、一向に徹底していないような工合に感じたのであります。このことは非常に重要なことでありますが、政府があの緊急實施要綱を本當に責任を持つて、そうして完全に施行する熱意に燃えてやる覺悟があつたのかないのかということについて、一つの私は疑問を持つ。というのは、過日の打合會においても、この效果を擧げるのは極めて困難であるということを各議員から質問の中で指摘せられ、そうして政府の方の説明に當られた方も、半ば暗默の中に極めて困難であることを是認せられたような工合に私共は了承しておつたのであります。半ば諦らめのような氣持があつて、そうしてこれの實施について、國民の末端まで緊急に徹底させるという努力が拂われなかつたのか。若しそういうことであるならば、非常に私は電力行政の權威のためにも遺憾なことであると思うのであります。
 それからもう一つ、若し誠意を持つて成功させるためにやるというならば、政府がとられた態度というものは、ただ一片の新聞記事として發表せられただけでありまして、政府がこの施行に對する所の希望竝びに國民に對する協力を要請する言葉としての所信の發表も何ら出ていない。又經營者を通じてもなされておらなかつた。又電力協議會、その他需要者に對しての呼びかけをどういう工合になされておるか。私共は具さに知らないのであります。少くともあれ程重要な問題であり、而も時間を爭ふ所の問題であるにも拘わず、スタートにおいて既に十分の手が打たれなかつたということについては、この要綱がやはり机上のプランではなかつたかというような疑念を一層深めたのであります。
 從いまして、私はこの二つの觀點に立ちまして、政府側に伺いたいことは、この十一月の電力制限の實施要綱というものは、本當に政府が責任を持て電力危機の突破のために十二分の成功を期して、そうして努力をせられる覺悟があるのかないのかということ、電力危機を乘り切るための一つのゼスチユアとして取り上げられたのではなくて、實效を擧げるためにやられたのかどうかということに對する政府のお考を伺いたいということ、若しこれを完全に成功させるためにやるとするならば、少くとも今日まで執られたところの措置というものは、私は不十分であろうと思うのであります。國民の末端まで、この電力危機の眞相の打開のため政府がどういう考を持つておるか、その考え方、或いは具體的な方法について徹底した啓蒙をされなければならないと思いますが、それが今まで少くとも十分でないと思いますが、今後緊急にどういう工合にしておやりになるお積りであるか、その點を伺いたい。それから十日から實施に入つたわけでありますが、實施後の成績は實際にどうであつたか。所期の目的を達しておるかどうか。こういう三點についてお伺いをいたしたいと思うのであります。
#41
○政府委員(冨吉榮二君) 只今お尋の點の大體について私がお答えしまして、その後の實績等につきましては電力局長からお答えいたしたいと思います。勿論御指摘の通りにこれは非常に困難な仕事であることは私共も全く同感でございまして、併しながら非常に大事なことであると考えまするので、やらなければならなかつたのでございますが、決してゼスチユアでこれをやつたというふうにお受け取りを願いたくないのであります。眞面目に、この程度はどうしてもやりませんというと、晝は産業用に、夜は是非共家庭に電力を送つて、さなきだに暗い氣持である一般國民生活を、この電氣の面からでも少しでも明るくしたいというような考え方から、眞面目に考えた末の結論でございますが、併しこれが規制についての最末端までうまく行つておるかというお尋に對しましては、遺憾ながら行つておるといつてはお答はできかねると思うのであります。
 尚この點に關する當局の採つた措置が極めて不十分であつたという御指摘に對しましても、一應認めざるを得ないと思うのでございます。と言いますのは、この事業それ自體の困難性の中に問題が包藏するのでございますが、いろいろこれを全面的に周知徹底せしめますためには、それぞれの經營者等に對しましても勿論協力は求めておるのでございまするけれども、例えば十分にポスター或いは講演というようなものを今日までのところまだいたす十分なる措置は講じ得られない事情にあつたのでございまして、この點は私共といたしましても、今後十二月から行なわれまする電力規制の割當制の實施の上にも、一つの大きな豫備的な訓練と言いますか、そうした意味から申しても、一つの意義がございますことですし、只今御指摘の通り遲れたりと雖もできるだけの力を注いで、目的貫徹に努力したい、こういうふうに考えておる次第でございます。
 尚實績に關しましては局長からお答えいたします。
#42
○政府委員(古池信三君) この問題につきまして實績と申しましても、まだ昨日これが公布になつて施行されたのでありまして、その後の實績として見るべきものは明白になつておりません。
 尚これを發表し實行するにつきまして、周知宣傳が十分ではなかつたじやないかという御意見でございますが、その點は私共も實は昨日こういうふうになつたのでありまして、只今が、即ち昨日がこれは出發點である、こう考えております。と申しますのは、それまでも十分にこういう點はできるだけの措置はしておりますけれども、この要綱自體は政府としてはつきり決められない間は、私共當事者としてもこれを公表するというわけには行かないような關係がございます。そこで先般この電氣委員會の打合會におきましても、私共の持つておりまする腹案をお目にかけて、いろいろ御説明もし御了解を願つたようなわけでありまして、その後その腹案に基きまして政府部内の脇議もいたし、又關係筋の了解も求めまして、金曜日の閣議に上程して決定をみたような次第であります。從つてそれまではこれが決まつたものとして私共は世間に餘り公表できないというような事情にあつたことを御了承願いたいと思います。金曜日に閣議が決まりましたので、告示は印刷の都合上月曜日に出るということが決まりましたので、土曜日には全國の配電會社の社長さんに來て頂きまして、詳しくこの内容を私から説明をして、直ぐにこの實施に取掛つて頂くようなお願いをしたようなわけであります。今囘は昨年と違いまして、國の需用につきましても適用されることになつておりますので、昨日は次官會議において詳しくこの内容を説明して、全く官廳一致して協力をして貰うように私からその趣旨をお願いしたようなわけであります。そんなわけで一般公衆に對しましては昨日詳しく新聞に公表いたしまして、本日の新聞には相當詳細なる發表が出ております。今後尚一層新聞でありますとか、或いはラジオでありますとか、こういう周知の機關をできる限り利用して、國民に周知をして頂くと同時に、又地方々々にありまする自制會のようなものと十分に連絡を取りまして、その御協力を願つて、この實施要領のうまく十分にその目的を達し得るような措置を講じたいと考えておるような次第であります。決して、私共としてはこれをゼスチユアとかそういうような意味で考えておる次第でないことを一言申上げて置きます。
 更にこの機會に私から御報告を申したいのでありますが、十二月一日以降實施の豫定でありました割當制の問題でありますが、産業用の電力の割當につきましては、一々の工場について詳細なる申請書に基ずく調査を遂げなければ決まりませんので、相當な時日が必要でありますけれども、業務用、家庭用の方は一定の基準によつて算出されますので極めて簡單に數字が出るのであります。一方最近の供給力は渇水の程度はますます甚しくなつて參りますので、この際一日も早く實施に移したいと考えて、業務用、家庭用につきましては、十一月十五日から實施する豫定で進めておるような次第であります。從つて割當量の計算は十二月十五日以降檢針に參るものに適用されるわけであります。この機會に御報告をさせて頂きました。
#43
○栗山良夫君 もう一點希望と質問を申上げたいと思ひますが、希望の方といたしましては、この十一月の緊急制限は極めて困難性が強いということは私が申上げ、今次官からも大體是認のようなお言葉がありましたが、非常に我々電氣委員としても關心を持たなければならない重要な問題の一つであると思いますので、今後の實施の成績を、機會を得ましてこの委員會の方に御通告を頂きたい、こういうことを希望として申上げます。それからもう一つは、先程非常に困難ではある。併し責任を持つてまじめに取上げてやる積りである。こういうことをおつしやつたのでありますが、そうするならば、これは需用家までまだまだ徹底しておらなかつたというお話もありましたが、規制をするのは末端の需要家一戸一戸なのであります。問題は末端の一戸一戸がしなければ成績は上らないのである。そういふ意味において政府が強い信念と責任とを持つて實行されるならば、假にです。ここで實施が二三日遲れましても、十分な準備體制を整えて、そうして需要家の一戸々々に完全にこの新しいやり方を徹底させる。又これをしなければならない。その間の事情をよく知らしめて、そうして實施に入つたときに初めて歩調を揃えて私は效果が上げられると思う。それをはつきりしないままに實施期に入る、そうしてその實施の過程において效果を上げて行くと申しましても、そうなるともう國民の腹構えと申しますか、用意というものが、やはり政府はああ言うけれども實際はできないことをやれというので、今までと同じような机上プランの押付けであるというような、非常に今までと同じような觀念に私は陷り易いと思う。そういふ意味で現在あらゆる法令も規則もそうでありますが、實施發表から施行までの期日が非常に短かくて、それぞれ國民に徹底しない憾みがありますが、それにこの電力の危機の問題は、現在の國民生活においては食糧以上の重要な問題になつておると思う。從いまして少くとも政府の考えだけでも、所信だけでもよいが、新聞を通じ、その他の機關を通じまして明らかにせらるべきであつたと思うのでありますが、そういうことをなされたかどうか。意識的になされたかどうかということを一つ伺いたいのです。それから若しなされていなかつたとするならば、急速にとつて頂きたいと思うのでありますが、それに對するお考えを伺いたい。最初の方は希望でありまして、後の方は質問でございます。
#44
○政府委員(冨吉榮二君) お説御尤もであると思いますが、事の鼎の輕重はどうもどつちがいいのかということについて、明らかに判定しかねると思うのでございまして、問題は誠意を以て努力をいたします。でラジオ放送等も實は計畫いたしておるような次第でございますので、やはり單に政府が號令を掛けて、そうして國民がついて來るということも、軌範を示すということは必要でございますが、おのおの電力需要家、或いは先程局長が申しまたような自制組合、そういつた方の面からも、非常に上からと下からの體制を一つ作り上げて行きたい。こういうふうに考えておる次第でございます。尚いろいろお氣付きの點につきましては、一つ今後實際面において逐次電力當局に對しまして御協力の意味でお教えを願いたいと、こう考えております。
#45
○政府委員(古池信三君) 尚實施の模樣につきましては、この委員會に、機會のある毎にでき得る限り詳細に御報告申上げて、今後の御協力をお願いしたいと存じます。
#46
○西川昌夫君 栗山委員の緊急質問に續きまして、幸い次官も見えておりますので、緊急要望を申上げたいと思いますが、よろしゆうございますか。
#47
○委員長(佐々木良作君) 西川委員から緊急の要望をしたいという御意見ですが、よろしゆうございますか。
#48
○委員長(佐々木良作君) それではどうぞ……。
#49
○西川昌夫君 過日衆議院におきまして、可決決定されました電力危機突破の決議案の第三項に、設備の一〇〇%の利用ということが強調せられております。電力合理化の重要部門として力率の改善、特に需要家末端においての力率を九五%、少くも九〇%に確保することが最も必要じやないかと思うのでありますが、現在の状況におきましては、電動機は平均七〇%ぐらいの程度でありまして、將來どうしても九〇%以下のものは、配電會社において認めないというぐらいの覺悟でやつて行かなければならんと思うのであります。この力率の増進にはコンデンサー、進相蓄電池の増設普及が最も必要じやなかろうか。技術的に見てこれより外にないと思うのでありますが、現在この製造技術なり製造工場という方面においては遺憾ない状況でありますが、最近の各配電會社の資金内容から行きましてこの普及が停頓しておるという状況であります。これの普及は各配電會社でメーカーから一括購入し、これを電力需要家に配給するということでありまして、結局の負擔は需要家の方で負擔し、その間、代金の囘收される期間が三ヶ月ぐらい配電會社で立替えなければならんといふわけでありますが、この資金難のため、これが實行が阻まれておるのでありまして、最近聞いたところでは、電力局の方で、このコンデンサーの必要量を各配電會社に調査を命じて、大體の調書は纒まつておるの聞いておるのでありますが、電力の節約竝びに使用の合理化の面からして、この一番の現在の隘路となつております資金難の問題を、大藏省方面と至急何とか打開の途を構じて、七〇%程度になつておるのを九〇%以上に引上げる問題を商工當局としてやつて欲しいと思いますが、これに對して御意見をお伺いしたいと思います。
#50
○政府委員(古池信三君) 只今の御要望になりまして點は誠に御尤もだと存じます。私どもできるだけ早く力率の改善に努めたいと考えておるのでありまするが、今は何分にももつと何と申しますか根本的な復舊、補修が非常にありますので、この方に專ら力を盡して、發變電設備或いは送配電設備自體の復舊の方に資材も資金も重點的に廻しておるようなわけであります。これによつて漸次電壓も正常化し、サイクルも標準に戻し、更に力率の改善まで參りたいと考えてはおります。今直ぐにその方に手をつけるということはちよつと困難ではございますが、追つてその問題は是非やつて行きたいと考えておる次第でございます。
#51
○岡本愛祐君 關連して緊急質問をしたいと思います。
#52
○委員長(佐々木良作君) 緊急質問どういたしますか。豫定がまだ大分あるのですが……。
#53
○岡本愛祐君 今のに關連して極めて簡單です。
#54
○委員長(佐々木良作君) よろしうございますか。
#55
○委員長(佐々木良作君) ではどうぞ……。
#56
○岡本愛祐君 政務次官もお見えになつておりますから私から二點について緊急質問をしたいと思います。この日本が起ち直るには生産の増強が第一であることは言うまでもございません。ところが今生産に對して一番隘路になつておるのは電力であるということは、これは皆が痛切に感じておるところでございます。そこでこの電力の制限をいたしますれば、多少ともこういう生産増強のための電力が廻し得るかどうか。依然として現在までの状況、例えて申しますれば輸出用の機を織つておる機業地におきまして殆んどもう電力が使えない。だから輸出用の政府から割當を受けていながら全然機が織れない。こういうような状況が打開をされ得るかどうか。その制限をいたしましても依然今までのような困難な状態が續きますかどうか。これを伺います。又この前の委員會でございましたか、どなたかからか御質問がありましたが、供出用の脱穀する電力が乏しくてできない。こんなことではもう籾のままで供出するより仕方がない。それを政府に陳情した筈であります。こういうようなことが、こういう制限規制をしますれば打開ができるのかどうか。それを伺つて置きたい、これが第一點であります。
 もう一點、それは東京都民が今非常にこの電燈がつきませんので困難をしておる。ところが進駐軍に便乘しております區域、又進駐軍でなくても段々便乘が殖えて來るようでありますが、この制限によりまして、今度はその便乘組も制限を受けて公平な耐乏生活をするのか。一方では今まで我々の家庭もそうでありますけれども、この一週間というものは殆んど宵の口はつかないのであります。昨日なんかも十時頃になつて初めてつく、それまではつかない、又終日つかないときもあります。僅かに蝋燭よりも暗い電燈が夜中ついておるときもある。そういうようなことで勉強もできない。そういうような状況の一方に、片一方では電熱でも電氣風呂でも自由に沸かしておるところがある。今度の規制によつてそういうひどいところはもう線を切つてしまうというようなことになるのでありましようけれども、ともかく都民が非常に不平に思つておる。この便乘が公然と許されておつて、そうして非常に不公平だ。皆不平組は怒つて、配電會社を襲つて叩き壊せというような聲も聞えて來ております。今度の規制によりまして公平に便乘組もこういう規制を受けるのかどうか。受ける建前になつておつても、それが實行ができるのかどうか。これをお尋ねしたい。
#57
○政府委員(冨吉榮二君) 只今のお尋ねでございますが、いわゆる制限をやる。規制をやることによつて工業用の電力が確保できるのかどうか。もう一つは一般の電燈が確保できるのかどうかというお尋ねでございますが、この二點の目的を達成するための實は規制なのでございまして、若し政府が所期いたしまするような規制ができて參りますれば、夜間における家庭用の電燈も、或いは休電日竝びに使用禁止時間以外の産業の電力も、確實に確保できるという見込を立てておるのでございます。御案内のごとく、進駐軍用竝びに公共用の電力、つまり止むを得ざる絶對必要なところへ送られるところの配電量と、これに便乘いたしまする電力量とが殆んど幾らも變りないというくらい、便乘負荷というものがあるのでございます。この區域に最も制肘を加えなければ、この目的の貫徹はでき得ないことは申すまでもございませんが、關東一圓におきまするその便乘負荷を完全に規制いたしまするためには、すでに御承知と思いまするが、約七百トンの銅を必要とするのでございまして、我が國の現在の銅の需給關係から申しまして、なかなか容易ならざる問題でございまするが、いろいろ研究の結果、約百トンの銅がございまするというと、半分の負荷が切れるという見透しが研究の結果つきましたので、一方においてはそういう根本的な方面に力を注ぐと同時に、一方においてはこうした規制を行いつつ、そうして只今お示しの通りの目的を貫徹したいということに我々は考えておるのでございます。左樣御了承をお願いいたします。
#58
○委員長(佐々木良作君) それでは次の議題に入りましてよろしうございますか。
#59
○委員長(佐々木良作君) それでは緊急質問を終りまして、請願の第二百四十五號、配電強化に關する請願を議題に供します。紹介議員の小林勝馬君に御説明をお願いいたします。
#60
○委員外議員(小林勝馬君) お許しを得まして説明をさして頂きます。本日大隈、深川兩君の缺席のために私から御説明申上げたいと思います。要旨その他は皆樣のお手許にお配りしてあるので、御覽下さいますようにお願い申上げます。この電力飢饉であることは國内的に全般的の問題であると思いますが、特に佐賀縣下におきましては非常に電力危機を來たしておる現状でございまして、殆ど毎晩のような停電を餘儀なくされておる現状でございます。御承知の通り佐賀縣下におきましては、この要旨にも書いてあります通り、貿易品のいわゆる陶磁器その他も盛んに生産いたしておるのでございまして、特にこの電力問題には重大なる影響を及ぼされておる現状でございます。こういう點からいたしまして、この要旨にもあります通り發電能力の再檢討、發送電と配電の兩者を統一して頂きたい。
 尚第三の問題は、一佐賀縣のみならず、全九州におきまする問題でございまして、殆んどこの石炭の生産を引受けておる九州といたしまして、大部分が電力を消費しておる現状でございます。この電力を使用しておる九州におきまして、從前から火力を主體にしておつたために、この石炭の不足の折から非常に困却をしておる現状ではないかと思います。特に中國、近畿地方の水力の盛んな方からの供給を現在頂いておりますが、この石炭の得るにも電力を必要としておる交換條件と申しますか、代りといたしまして、水力の電力を是非ともより以上に配電願いたい。こういうような趣旨でございます。
 尚第四點の節電思想の普及及び徹底という問題は、只今本委員會におきまして、栗山委員からいろいろ御注文がありました通り、いわゆる末端におきましては、節電その他につきまして非常に不徹底なものが多い。こういう點を特に當局といたしまして御考慮願いたいこれが本請願の趣旨でございます。どうかこの點につきまして本委員會におきまして特段の御協力を賜わりますことをお願いする次第でございます。以上の請願につきまして、政府當局の忌憚ない御意見竝びに御考慮を願つておる問題をお聽かせ願えれば好都合と思います。
#61
○委員長(佐々木良作君) この請願につきまして政府委員から御説明を求めます。
#62
○政府委員(冨吉榮二君) 只今御指摘の通りに、九州の電力事情は誠に由々しき重大問題に直面いたしましたために、商工當局といたしましても、これが對策につきましては、少なからず頭を惱ましたのでございます。分けて私自身九州の出身でありますが故に、それらの實情は多くの陳情を待たずとも、身を以て體驗いたしておりまするが故に、これが解決についても亦眞劍な努力をいたしたつもりでございます。御承知の如く日本發送電株式會社の副總裁も技術者を引率されまして、九州に御出張して頂きまするし、又商工省といたしましては、電力局長みずから技術者を連れて、そうして隘路の打開のためにお骨祈りをしてもらつて來たのでございます。そうして九月の十六日、九州の各關係者にお集りを願つて、ここで九州全體の電力危機突破のための御協議を願つて、その御結論によりまして、商工當局といたしましては、隨時その努力をいたしておるのでございまするが、その實情を申上げますと、大體次の如きものでございます。
 現在の水力發電力は渇水のために平均十七萬キロワツトに低下しているのでございます。豐水時には平均三十四萬キロワツト程度の發電が可能でございまして、事故による運轉休止は九月一日現在で五千キロ程度に過ぎません。勿論これらはこの冬の渇水期までには、支障ないように修理を進めておる次第でございます。次に火力發電は戰時中非常に酷使をいたしまして、そうして資材不足のために、その補修整備が不十分でございました。そのため更に戰災による被害、石炭の入手難、又は炭質が非常に惡化いたした等の惡條件が一遍に出て參りましたので、著しく低減いたしまして、ひところは八萬キロワツト程度に低下をいたしたのでございますが、十月におきましては、可能發電量は最大十二萬八千キロワツト程度でございます。これらの火力發電の出力の囘復につきましては、政府におきましても、特に重要視しまして、これが補修整備の促進を圖るために、中央地方にそれぞれの特別な協議會を設けまして、資材、資金、食糧、勞務用物資等につきましても、特別の考慮を加えて、關係官民一致となりまして、強力に實施をいたしておるのでございます。この問題に關しまして、特に勞働組合におきましても、非常な熱心な協力振りを示しまして、全國發送電會社の役員と、勞働組合の幹部とが一緒に仲好く私のところにも見えまして、政府で御計畫の補修計畫については、我々は責任を持つて努力するということをお誓いになりましたので、私といたしましても、非常に滿足に存じていて、大體その補修につきましては、いろいろな惡條件があるにも拘わらず順調に進んでおるような次第でございます。更に又發電用石炭の確保、或いは自家發電の應援というようなことについても、極力努力をいたしておる次第でございまして、大體現在のところ本年の末までには二十五萬キロワツト程度の火力發電力の囘復を計畫いたしておるのでございます。本州からの應援電力につきましても、御承知のごとく中國地方といえども、決して電気が豐富であるわけではございませんけれども、特に犠牲を拂つて頂いて、最大三萬五千キロワツト程度の應援を受けている次第でございます。この問題に關しまして、私はあの地方を見て參りましたが、誠にそれは氣の毒な状態でございましたけれども、特にそれらの關係の方々のお集りにおいて、貰う方の九州の事情はまだ尚苦しいのだから、一つ御辛抱を願つて御協力を願いたいということを懇請して參つたような次第でございます。そうしてこの尚三項でしたかにあります配電と發送電の統一の點に關しましては、電氣事業全體のこれは經營機能の問題となりまするので、この際私からお答え申し上げますことは少しくどうかと思いまするので、これらの問題は別途にその研究を檢討をいたしたいとこういうふうに考えております。さよう御了承を願います。
#63
○委員長(佐々木良作君) この請願に關しまして紹介者竝びに政府に對する御質問がありましたら……尚なければ、直ちにこれの處理に對する御意見がございましたらお願いいたします。
#64
○飯田精太郎君 この請願は、今紹介の方と政府の御答辯によりまして尤もな請願と思いますので、本會議に報告して内閣の方に送附するということにしたいと思いますが、唯第二項の點、發送電と配電の兩者を統一するということは、今後の問題でありまして、まだ參議院としても意見が決つておる問題でもないのでありますから、この點だけは何か除外をするようなことを書き添えて行つたらいかがですか。
#65
○委員長(佐々木良作君) いかがでしようか。今の飯田委員の御意見に對しまして、御意見がありましたら……。尚ちよつと御説明いたしますが、後程お諮りいたそうと思つておつたのですが、内閣に送付するものとして決定しました場合には、意見書案を付して送ることになつております。意見書案に適當なことが入り得るわけであります。從いましてこの請願の中の一項目を削るということも、これはちよつとむづかしいのじやないかと思いますが、その意見書案に、適當に拘束されないような恰好で行けば……。
#66
○飯田精太郎君 意見書案の中にそれを大體書いて頂いたらよいじやないかと思います。
#67
○委員長(佐々木良作君) そういう處理をするとしていかがでございましようか。
#68
○栗山良夫君 この一、二、三、四の項目は總體として何を意味するかと言えば、結局配電強化に關する問題になるわけであります。ところが現在の段階において九州でやり得る問題というのは、やはり九州における水力を高度に活用するということと、それから發電施設を徹底的に修理をいたしまして、現在持つておる設備を最高能率を發揮させるということの二つに私は盡きると思う。この三番目の九州から石炭を出してそれを大部分關西へ送つているのだから、關西の電氣を九州へよこせ。こういう形は結局電力設備があればの問題ですが、私の承知しておる限りにおきましても、いわゆる中國送電線というのはまだ未完成で、送り得る限度というのは現在で豐水期でも一ぱいだ。恐らく渇水期になれば尚更甚しくなるので、實質的にも三番目の問題にもおのずから一定の限度が出て來ると思う。そういう意味で國會として取り上げまするのには、陳情はよく了承いたしますけれども、この表現のいたし方というものは少し好ましくないのじやないかと思うのであります。
#69
○委員外議員(小林勝馬君) 只今の栗山議員のお言葉御尤でございますが、只今までずつと中國地區から電力の供給を九州は頂いておるのでございますから、その量が減らないように殖やして欲しいという意味で、今後又お互いに足らないから、それは忍ぶべきは忍ばなければなりませんけれども、特に送電線を引くとかいう意味ではないので、今まで貰つておる量を減らさずに殖やして頂きたい。こういう意味でございますから……。
#70
○委員長(佐々木良作君) 他の御意見、御質問ありませんですか……それでは只今飯田委員から御意見がありましたように、請願書自體の變更はこれは規則上不可能であります。從つてそういう今のような内容を然るべく意見書案に盛りまして、今のように處置すること御異議はありませんでしようか。つまり今のような内容を意見書の内容に盛りまして、そうしてこれを内閣に送付することに決定することですね。飯田委員の御意見はそういうことでありましたですね。今のような處理、御異議ありませんですか。
#71
○飯田精太郎君 第二項は餘り大した請願の本旨ではないようですから……。
#72
○委員長(佐々木良作君) それではこの二百四十五號の請願につきましては、只今の如く、内閣に送付を要するものと決定をしたします。そうして發表されました意見につきましては、意見書案の中に然るべく盛るように處理いたしたいと思います。
#73
○委員外議員(小林勝馬君) ではどうも有難うございました。
#74
○委員長(佐々木良作君) それでは尚ちよつとお諮りいたしますが、規則の百七十三條によりますると、陳情書その他のものであつても、内容が請願に適合するものはこれを受理して請願書と同樣に處理しなければならんということになつております。その規定に基きまして、最初申しましたように陳情書も同樣の取扱いにしたいと思つてここに掲げておるわけですが、次の陳情書の第三百二十八號の水利使用料金の増徴に關する陳情、竝びに第三百六十三號の電力制限の公平に關する陳情、これを今日の議題に供して審議することに御異議ありませんですか。時間が大分遲れたのですが……。それでは三百二十八號の水利使用料金の増徴に關する陳情を問題に供します。その要點を專門調査員から説明願います。
#75
○專門調査員(渡邊一郎君) 只今の水利使用料金の増徴に關する陳情について申し上げます。その請願の内容は、富山縣は地勢上急流河川が多くて毎年災害が起る。その災害のために、特に最近における河川山地の荒廢が甚だしいために本縣では治水が非常に重要な問題になつておる。一方縣の財政は河川に要する費用によつて非常に支出が厖大になつておる。從つて本縣の財源の一部を災害と最も密接な關係にあるこの水利の使用料の増徴に求めるということにつきまして、本年七月、縣の議會で滿場一致可決したので、從つて次のような比率及び額において水利使用料の増徴をしたい。從來の水利使用料は、常時一理論馬力につき年額三圓、常時と最大との差の一理論馬力につき年額一圓五十錢であつたものを、各々これを各五倍に引上げたい。三圓のものは十五圓に、一圓五十錢のものは七圓五十錢にしたいというわけであります。その理由といたしましては、先程申上げましたように、河川に要する費用が非常に殖えて來たということ。それから富山縣では縣營の水力電氣事業を日本發送電に現物出資したが、それの配當がないために縣財政が非常に困つておるということ。第三には電燈電力料金その他諸物價一般の値上りが非常にしておる。で、水利使用料の増徴はそれから比較して見て決して過重とは言えないであろう。大體こういつた趣旨において先程申上げました五倍に上げたいということを申しておるわけであります。尚念のために附加えますが、富山縣は昨年この水利使用料を三倍に値上げしたわけでありますから、これを更に五倍に上げるということは、十五倍になるということであります。
#76
○委員長(佐々木良作君) この陳情につきまして、政府委員からの説明を求めます。
#77
○政府委員(冨吉榮二君) その水利使用料は電氣事業に重大な影響を持つておりまするので、内務省、商工省協議の上、決定することになつております。從來常時出力一理論馬力につきましては、一圓以内、特殊出力一理論馬力につきましては五十錢以内となつていたのでございまするが、戰後の物價の昂騰、就中河川維持費の増大に伴いまして、昭和二十一年度からこれを從來の三倍に、即ち一圓以内とありますのを三圓以内、五十錢以内とありまするのを一圓五十錢以内と改めたのでございます。而してその後も諸物價の騰貴の事情が激しかつたので、今囘内務省、物價廳と協議の上に、昭和二十二年度下期より更に從來の額を三倍、即ち常時出力一理論馬力につきまして九圓以内、特殊出力一理論馬力につきまして四圓五十錢以内に値上げを認めたことにしたのでございます。本陳情には五倍にという御陳情でございますけれども、目下のところ商工當局といたしましては、現在の三倍ということによつて大體の目的は達せられたものではないかと考えておる次第でございます。
#78
○委員長(佐々木良作君) 御質問がありましたら……。尚説明員として内務省の國土局の加屋事務官が見えておりますから、必要がありましたら、御質問願いたいと思います。
#79
○栗山良夫君 これは水力の使用料オンリーの問題ではないのでありますけれども、電氣事業の經營の面、いわゆる電氣經營の面で中核をなす電氣料金との關係が非常に密接でありますので、そういう觀點から伺いたいと思うのであります。今年の春、電氣料金は一應四月から値上になつたのでありますが、その以後に緊急經濟政策の一環として新マル公の設定のときにやはり八割ばかりの値上げになつておるわけであります。そのときに織込まれたところの値上というものは、主として石炭のマル公引上げによる發送電の經營負擔に對する補償が殆ど全部であつた。こういふうに私共は伺つておるのであります。ところがその後電氣事業が要するところのあらゆる資材のマル公がどんどん引き上げられて、そうして資材だけでなくて、そういうような水利の使用料とか、或いは電柱の使用料の税金だとか、その他いろいろの諸掛りがやはりどんどんと上つて來ております。そうしてこういう面からも、あの當時に出されましたところのいわゆる生産原價主義による電氣料金の基礎が相当に現在ぐらついておるのじやないか。こういう工合に考えるのであります。勿論私は電氣料金は一錢でも安い方がよいのでありまして、安ければ安いだけ國民に奉仕する電氣として有用でありますけれども、併しそれは電氣事業を犠牲産業として、そういふ形に押し付けて行くのならば、やはり國家としてこの電氣事業に對しては何らかの、やはり現在の石炭鑛業に加えられると同じような形のものが考えられなければならないのじやないか。こういうふうに思うのであります。これで、こういうような電氣事業の料金にも直接影響を及ぼすような、諸掛りの引上げについて、電氣料金との關係をどういう工合にお考えになつておるか。この點を一つ伺いたい。
#80
○政府委員(冨吉榮二君) これはいろいろ議論の立て方はあると思いますが、まあこの地方の……御承知の通りこれは發送電に買收いたしますために株式を交付したのでございまするが、この株式の利拂もできないということから、一は以てその地方の財政問題と結び付いておると考えるのであります。私は直接物價關係を擔當いたしておらないので、いろいろ申上げますることはできないのでありますが、又存じてもおらないのでありまするが、大體成る程このことについて電力料金にも影響して來るのではないかというお話でございます。これは一應御尤もと存ずるのでございます。併しながら一方初め交付された株式の配當のないというような地方財源との關係等をも睨み合せる必要がございますので、單なるいわゆる物價の基準という問題ばかりに限定した考えられない事情があるのではないか。大體五倍というような今御要求もございましたが、その諸般の事情等を勘案して三倍というようなことに商工省としては一應の贊成をいたして、兩者の間で結がついたのでございますが、その基本的な諸種の議論竝びに經緯につきましては、實は餘りよく存じておらないので、この點は御了承を願いたいと思うのであります。
#81
○栗山良夫君 そうしますと、今關係各省でお打合せになつたという場合には、あの電氣料金の決定されたときに相當主役を占められた經濟安定本部ですね、こういうようなところとも、…こういうものが、水力使用料だけを考えれば、特に又富山縣だけを考えれば問題ないでありましようけれども、こういう諸掛りが全國的に恐らく巻き起つて來ると思うのであります。そういう面について經濟安定本部とどの程度打ち合せになつておるかどうか。そういつたような點について……。
#82
○政府委員(冨吉榮二君) これは勿論今物價廳が、實は商工局の中にありましたものが、御承知の通り商工省とは關係ございませんが、安本の方の動力部の方とは、これはもう十分に打ち合せのあつたものと私は了解いたしておるのでございます。
#83
○委員長(佐々木良作君) 外に御質問、御意見ありませんでしようか。處理につきまして……。
#84
○飯田精太郎君 この陳情は今政府の御説明によりますと、すでに三倍に引上げるということに御決定になつておるようでありますし、この使用料の値上げということは、結局電力の料金に相當大きな影響があると思うのでありますが、外の府縣にも影響することでありますし、一擧に五倍に上げるということはちよつと大き過ぎるようにも思いますので、政府の御決定を諒としましてこの陳情は内閣に送付しないということに決定したいと存じます。
#85
○委員長(佐々木良作君) 今の飯田委員の御意見は、大體において數量は五倍と三倍と違うけれども、その目的は三倍という所で一應は達せられておるのじやないか、尚これは外の府縣にも全國的な恰好で關連をするので、一應今の政府の措置の三倍ということを妥當として、從つてこの陳情は内閣に送付を要しないものという取扱をしてはという御意見ですが、その前に議院の會議に附することが必要であるかないかという決定をして、議院の會議に附することを要すると決まつたときに、政府へ送るか送らないかという決定になりますので……。
#86
○飯田精太郎君 會議に附する必要はないと思いますが……。
#87
○委員長(佐々木良作君) 如何でしようか。要するに今のような意味で、議院の會議に附するを要しないものという決定にしたらどうかという御意見ですが……。
#88
○栗山良夫君 私は只今の飯田委員の御發言に贊成いたしたいと思います。それはたまたま富山縣からこういう陳情が出て參りましたけれども、すでに政府當局においては、この問題に對して或る一つの成案を得ておられる。而もその成案がこの電氣委員會と只今意見の交換をされて意見の一致を見たということになれば、この富山縣の陳情に對する一つの實行案というものはもうでき上つておるわけでありまして、飯田委員の御發言の通りに運ばれて適當ではないかとこう考えるのであります。
#89
○委員長(佐々木良作君) それではそのように取計うことに御異議ありませんですか。
#90
○委員長(佐々木良作君) それではこの陳情は、議院の會議に附するを要しないものと決定いたしました。
 では次の陳情第三百六十三號の、電力制限の公平に關する陳情を議題に供します。先ず專門調査員の概要の説明をお願いします。
#91
○專門調査員(林誠一君) 簡單に紹介の趣旨を御説明申上げます。
 本請願は、東京都葛飾區柴又町所在の山本榮藏、只今業種は通信機部品、寫眞機、電氣器具、繪具部品等を作つておる工場でありまして、電氣契約二百二十キロを以て生産をやつておる工場であります。たまたま柴又の地區が非常に停電が多い、これに反して隣接地區の金町、小岩等が停電が殆んどなく、その差が甚だ大きい。よつて公平な制限をして貰いたいということが趣意でございます。尚附表がついておりまして、八月十四日から二十七日までの二週間にわたる停電の記録が出ております。二十四時間送電を受けた日は二日だけ、ごく短かい日が三十分一囘、二週間平均一日八時間の停電がある、その結果としまして生産計畫が立たない。工員を遊ばして毎日數千圓の損失を掛けておるというような陳情でございます。或る意味でこのような工場が各所にあるのじやないかと思いますので、その一つの現われだと考えられます。
#92
○委員長(佐々木良作君) 次に政府委員の説明を求めます。
#93
○政府委員(冨吉榮二君) この問題は先程電力規制のときにも御説明申上げましたことと大部分關係があるのでございますが、この東京都内におきましては、電源を遮斷することができない進駐軍用の直接需用と及び公共用の需用が多いために、送電を停止するに當つてこれらの線に連絡しておりまする、いわゆる便乘需用家というものの間には、非常に一般と不均衡がありますことは事實でございます。これは資材の關係で電線の整備ができないために公平を期し得ない現状でございますので、當局におきましては資材を多く必要としない線から逐次配線の整理を實施をして負荷の減少を極力進めておる次第でございます。先程も申しました通りすべての關東地區の便乘負荷を切るためには約七百トンの銅を必要といたしますが、種々研究いたしました結果、必要としないものから切つて參りますと、百トンの銅でつまり半分の負荷が切れるとこういう關係になつておるのでございます。で、尚この緊急制限は、休電日制等の法令に基ずく正規の制限を以ていたしましても供給力が不足する場合に、サイクル維持のために止むを得ず行う緊急處置でございまして、的確にこれを豫測するということは技術上これは困難でございますが、これをできるだけ公平に且需用家の御迷惑を避けるために、最近におきましては地方商工局でその制限の基準を設けてこれを事前に公表するよう留意いたしておる次第でございます。こういう事情で現在のところ不公平は非常に止むを得ない。從つてこれを根本的に直す方法は、先程來申上げました緊急制限によりましてこの不公平をできるだけ芟除して行きたいというのが當局の方針でございまして、この陳情の目的に副うように努力をいたしておる次第であります。
#94
○委員長(佐々木良作君) 御質問なり或いは御意見がありましたら……。
#95
○岡本愛祐君 先程私が緊急質問のときに申しましたのと、これは大體同じようことが陳情に出ておるのでありますが、こういう工場は東京に非常に多いと思います。所々からこういうお話を聞いております。で今御説明がありましたように、非常な不公平が出ておる。それがこういう人の陳情の動機になるわけであります。何とかして早くこの便乘を止めて、そうして公平に配給して貰いたい。そうすれば乏しいながらも努力いたしまして、おのおの耐乏生活ができるのですが、一方には非常な幸福な者がある。一方には非常な不幸な者があるということが不平の因になります。それからもう一つ忌憚なく申しますが、實はだんだん便乘工場が殖えておるということが言われるのであります。便乘が殖えるということは、やはり今御説明がありましたように、銅線が弛む。それが不正な業者、又噂によると配電會社に非常に惡い從業員がいると、そういうことを賄賂を貰つてやるというような噂もある。又そういうことが誰言うとなく…これは事實でなければ非常に結構でございますが、擴がるのですから、憤激を買うということになりますから、この點を十分取締つて頂きたいと思うのです。
 それから自制組合のお話がありましたが、これは電力事情を好轉さすにはどうしても自制組合でなければならないと思います。この前の委員會の打合會のときにも、このお話をしたのですが、そうすると、それは連合國の方針に反する。そういう隣組的のものは作つてはいけないというようなお話がありました。併しそれは話が違うと思うのです。これは政府がそういう電力事情とか何とかいわないで、戰時中の隣組なんというものを、保存しておくことがいけないのである。政府が主力にならないで、自發的にでき上つた電力制限のための自制組合なんというのはちつとも作られて差支えないものだと思います。特に配電會社なんかが需要家にお願いして作つて貰うという建前ならば、これは差支えないと思うのですけれども、この點について御意見を聞かして頂きたいと思います。
#96
○政府委員(冨吉榮二君) 只今お述べになりましたいわゆる不公平なる處置、等しからざるを憂うるという、この思想は、これは人間の心理として極めて當然なことでございまして、この及ぼす結果は非常に重大であると考えまするので、お申し出での通りにできるだけ公平を期するために努力いたしたい、こう考えておるのでございます。尚この自制組合の問題について、誰がこういうことを申上げましたか存じませんが、當局といたしましては、この自制組合を作つて貰うことを非常に希望いたしておるのでございます。いろいろそれにつきましても、二つの型が自制組合にもある、即ち一つは本當にこの國家的新力の危機を乘切るために協力するのだという建前と、今一つは電力不足の不安に乗じて、何らかの政治目的を達成するたるにやつておるという如何わしいものもあるというような、だんだん御批判も承つておるのでございます。併しながらこれは何かやりまする際には、多少の摩擦、何と申しますか、惡い面が出て來ることは止むを得ないと思いまするが、國民が健全であり、且つ電力事情というものが次第に最末端まで國民に認識されて參りまするにおきましては、必ずそうしたいわゆる好ましからざる意圖による組織というようなものは、初めは非常に大衆の人氣を呼びましても、結局するところは、やはり敗北して行くのであるから、餘りそういうようなことに神經をとがらすことによつて、自制組合などというものが警戒しなければいかんというような考えを持つてはならないのではないか。私共は國民の健全なる協力によりまして、又當局の懇切なる指導によりまして、そういうものが次第に薄らいで、そうしてこの電力事情が何らの規正を受けることなく、普ねく國民に電力が配給されて行くという、合理的の運營ができるまでの一つの準備として、甚で遺憾でありまするけれども、規正ということは止むを得ないし、それを遂行する上においてやはり規正組合といつたようなものを自然發生的と申しますか、そういう組織が、願わしいものだと、こういうふうに考えておる次第であります。又だんだん新聞等にも、非常に立派な規正をやられまして、今まで例えば電燈がつかなかつたのに、こうした皆さんの御協力によつて、自制によつて、その地域にかすかながらも電燈がついて、皆幸福を得ておるということも承つておりますし、どうも戰後におきまする何といいますか、自分勝手、手前勝手という思想が相當ございまするので、こうしたお互の間に民主主義や協力によつて、お互の讓り合いによつて、相互扶助によつて達成せられるのだという一面をもやはり進めて行く、いわゆる國民道徳の昂揚の上からいつても、こういう自制組合はお役に立つのじやなからうか。私共はこういうふうに考えて、この發達に非常な期待をいたしておる次第でございます。
#97
○委員長(佐々木良作君) 當陳情書の處理について御意見がありましたら…。
#98
○栗山良夫君 この陳情書の希望を充すということは、即ち過日商工省の方から伺つた十一月の電力制限の緊急實施要綱、あれが果して完全に實行されるかどうか。こういうことになると思うのであります。あれが實行されるかされないかということが、この陳情書を滿足させるかどうかの私はキー・ポイントだらうと思つております。從つて電熱の制限使用の問題にいたしましても、或いは便乘負荷の切離し、或いは自制によつても、又は盗用の抑制、電力の割當、そういつたすべての問題が政府の意圖しておられるところのように、政府の民主的に政治力と、それからこれに呼應して國民の協力、これが一體になつて、そのときに初めて私はこの目的に適うものだというような結果を招來し得るものだと存じますから、若しそういつたような今度の緊急制限實施要綱なり或いは十二月から實施されようとしておるところの電力割當制度、そういうものが完全に實施されなければ、ここにこういうような陳情書が何百通、何千通來ても、そういうものは決してその陳情書の希望を充すことにはならないと思います。そういう意味で、私は今日緊急質問をいたしましたが、政府の所信も伺いまして、ただここで政府の考えておられること、今はなされようとしておることに對して信頼をいたしまして、暫く總括的な大きな觀點から、大體の電力の公平分配、これについての積極的な措置を期待して、そうしてこういう個々の電力使用者の滿足を一日も早く得せしめるようなふうにいたしたい。こう考えるわけであります、從つて私はこの陳情書は一應本委員會止りにいたしまして然るべきものではないか。こう考えるのであります。
#99
○委員長(佐々木良作君) 栗山委員の御意見に對しまして、外に御意見がありましたら……。
#100
○飯田精太郎君 今のお話はなんですか。これの決定を保留しようというのですか。
#101
○委員長(佐々木良作君) 今の栗山委員の内容は、むしろこれは一つの例であるから、議院の會議に付するを要しないものということに決定していいじやないかという御意見じやないのですか。
#102
○栗山良夫君 その通りです。
#103
○委員長(佐々木良作君) 私の意見を申上げて失禮なんですが、私はこういう問題について、こう思うのです、一つの扱い方は、今の栗山議員がいわれたと同じ意味で、全般的に電力の公平配分をやれ。やらなければならない。その一つの例としてこういうのが今來ておる。こういうのに對して十分の意見を見出すような一つの例として扱えという意味で、これを内閣に送付するというのも一つと思います。もう一つは、今栗山委員からいはれるように、これは本來的の意味のものをやればいい。從つて個々の工場の對して公正なる配給ができるかできないか。今のこの陳情者に對しては、今この問題の所管は寧ろ直接には地方商工局なんですね。それで今の意圖をそのまま政府に對してはなにして、そうしてその政府の意圖をそのまま承けて地方商工局にこれを囘付といつたらおかしいが、意見を付して、今の政府の趣旨がこうなつておるから、適當によろしく扱えというような意味で、問題をそつちに移してやるというのも一つの手じやないかと思うんですが。
#104
○飯田精太郎君 私も、政府がやろうという決心はお持ちのようですが、うまく行くか行かんかということは今後の問題ですから、こういう希望は一つ政府の方へ移して置いた方がいいのじやないか。
#105
○委員長(佐々木良作君) それは今のようにこの工場を云々というよりも、全般の一つの例としてというようなことになるわけですね。
#106
○飯田精太郎君 そうです。
#107
○委員長(佐々木良作君) いかがでしようか。この扱い方に對して飯田委員から今のような意見が出ておりますが。
#108
○飯田精太郎君 それからもう暫く模樣を見るというのも一つの手かも知れない。
#109
○岡本愛祐君 例としてといわないまでも、とにかく政府も公平な分配に努力をするといつておられるのですから、それは飯田議員からの御發議のように送ることにしたらどうでございましようか。
#110
○委員長(佐々木良作君) 岡本委員の意見に對していかがですか。ちよつと速記を止めて下さい。
#111
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて……それではこの陳情書三百六十三號の扱いにつきましては、これと同樣な陳情書もこの外に出て來つつある状況でもありますので、もう少し綜合的に檢討する必要もあろうかと思われますから、一應今日の委員會におきましては、決定を留保という恰好にして置きたいと思いますが、御異議ありませんか。
#112
○委員長(佐々木良作君) それでは今日御審議願いました請願陳情の中、最初の請願二件は議院の會議に付するを要するものと決定し、同時に内閣に送付することを必要とするものという結果になつたわけであります。内閣に送付いたします場合には、先程御説明しましたようにこの委員會が意見書案を附して出すことになつております。その意見書案の審議を又すぐやらなければいかんわけなのですが、實は專門調査員その他でそういつた扱いになつた場合の準備も整いかけておるわけなのですけれども、他との關連もありますので、更に又次の委員會も開かにやならんと思われますので、意見書案の審議は次の委員會まで留保して、その間に作文をし、外の委員會の例と合せて見たいと思いますから、そういう扱いにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
#113
○委員長(佐々木良作君) ではそういうふうにいたします。
 それでは時間もありませんが、次の議案に入りたいと存じます。それは先程申上げました綜合燃料對策、これまで扱いました綜合燃料對策に關する件でありますが、この綜合燃料對策を、もう少し廣範圍に連合委員會というような恰好で、内容をもつと檢討する必要があるというところから、これの正式な調査承認を取つて、そうしてそういう正式な手續を執つた方がいいのじやないかという意見があるわけであります。それについて御審議願いたいと思います。今の正式の調査承認要求の案がありますから朗讀いたします。
    綜合燃料、動力對策調査承認
    要求書
 一、事件の名稱 綜合燃料動力對策
 二、調査の目的 燃料及び動力問題に對し、綜合的見地よりの對策、特に今冬期對策を樹立する。
 三、利益 現下の生産復興及び國民生活の安定に資する。
 四、方法 電氣委員會のみならず、鑛工業、農林、運輸及び交通各委員會連合の下に、相互に意見を交換し、綜合的に調査檢討する。
 五、期間 今期國會開會中。
以上であります。以上の調査承認要求書を議長宛に提出することについて御意見がありましたら……、御異議ありませんでしようか。
#114
○委員長(佐々木良作君) それでは議長にこれを提出することに決定いたしました。では他に特に緊急に議題がなければ、今日はこれで閉會にいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
#115
○委員長(佐々木良作君) それではこれで閉會いたします。
   午後三時三十九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     佐々木良作君
   理事
           石川 一衞君
           飯田精太郎君
   委員
           原口忠次郎君
           清水 武夫君
           重宗 雄三君
           西川 昌夫君
           赤澤 與仁君
           岡本 愛祐君
           加賀  操君
           宿谷 榮一君
           栗山 良夫君
  政府委員
   商工政務次官  冨吉 榮二君
   商工事務官
   (電力局長)  古池 信三君
  專門調査員
           林  誠一君
           渡邊 一郎君
   ―――――・―――――
十月二十日本委員會に左の事件を付託
された。
 一、關東地方電源増強に關する陳情
 (第四百六十一號)
  ―――――――――――――
 (陳第四百六十一號)昭和二十二年
 十月一日受理
關東地方電源増強に關する陳情
   東京都墨田區寺島町七ノ二〇七
   淺野榮次郎
現下の火力發電の減少と家庭電力の激
増の状況を繼續して、今冬の渇水期を
迎え、産業の復興と民生の安定を期す
るがための對策としては、積極的に電
源を増強することが急務で、關東地方
においては、陳情書記載の如きこれが
成案を得て速かに實施されたいとの陳
情。
   ―――――・―――――
十一月四日本委員會に左の事件を付託
された。
 一、電力割當に關する請願(第四百
  二十七號)
  ―――――――――――――
 (請第四百二十七號)昭和二十二年
 十月二十日受理
電力割當に關する請願
  請願者  熱海市咲見町 内田貞
       良
  紹介議員 藤井新一君
熱海市の生命とする温泉は、すべて電
動力を用い湯揚げしているが、今般の
需給調整要領に基く消費割當は、昨年
渇水期における制限の四・一六分の一
となり、繁忙期の冬期を控え六日目に
一囘辛うじて營業出來る程度で、現在
のままでは温泉旅館營業を主とする熱
海市民三萬八千の生活上の脅威はもち
論縣下最高の擔税力を持つ熱海市は、
憂慮すべき諸問題を引起すことが明ら
かであるから、電力需給調整に際して
は、土地事情による特殊性を認め相當
緩和出來るよう取計われたいとの請願

   ―――――・―――――
十一月十日本委員會に左の事件を付託
された。
 一、今冬の電力危機突破に關する請
  願(第四百六十九號)
  ―――――――――――――
 (請第四百六十九號)昭和二十二年
 十月三十一日受理
今冬の電力危機突破に關する請願
  請願者  東京都千代田區有樂町
       一ノ三 社團法人日本
       電氣協會内 藤原誠一
  紹介議員 佐々木良作君外一名
民生の安定と産業の復興上最も必要な
る電力は、火力發電の減少と、家庭に
おける消費激増のため危機に直面して
いる。もしこの状況を繼續して今冬の
渇水期を迎えたならば工場の生産率低
下のため産業の復興も民生の安定も期
し得ないことになるから、これが對策
として電源増強、燃料確保、電力の民
主的配分等適當なる措置を構ぜられた
いとの請願。
ソース: 国立国会図書館
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