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1972/03/07 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 交通安全対策特別委員会 第4号
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1972/03/07 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 交通安全対策特別委員会 第4号

#1
第071回国会 交通安全対策特別委員会 第4号
昭和四十八年三月七日(水曜日)
   午後二時三十八分開会
    ―――――――――――――
   出席者は左のとおり。
    委員長         戸叶  武君
    理 事
                岡本  悟君
                二木 謙吾君
                神沢  浄君
                田渕 哲也君
    委 員
                岩本 政一君
                黒住 忠行君
                中村 禎二君
                中村 登美君
                野々山一三君
                原田  立君
                星野  力君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  新谷寅三郎君
   政府委員
       運輸大臣官房審
       議官       原田昇左右君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池部 幸雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○交通安全対策樹立に関する調査
 (交通安全の基本方針に関する件)
 (昭和四十八年度海上交通および航空交通安全
 対策予算に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(戸叶武君) ただいまから交通安全対策特別委員会を開会いたします。
 交通安全対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、交通安全対策の基本方針について運輸大臣より所信を聴取いたします。
 新谷運輸大臣。
#3
○国務大臣(新谷寅三郎君) 運輸大臣を拝命しました新谷でございます。どうぞよろしくお願いします。
 運輸大臣といたしまして、交通安全対策について所信を申し述べます。
 今日、国民福祉の充実向上をはかるとともに、国土の均衡ある発展をはかり、真に住みよく豊かな社会の建設を促進することが、わが国の急務となっており、その実現のために運輸行政が果たすべき役割りは、広範かつ多岐にわたりますが、特に、交通の安全確保は、最も重要な課題の一つであると考えております。
 昨年、北陸トンネル列車火災事故、ニューデリー及びモスクワにおける日航機墜落事故等の痛ましい事故が相次いで発生するという事態を惹起いたしましたことは、まことに遺憾でございます。
 私といたしましては、運輸大臣に就任いたしました際、輸送機関についての交通の安全確保こそ運輸行政の最大眼目であると強調した次第であります。
 今後、交通安全対策全般にわたり、人命尊重の基本理念に立脚した具体的諸施策を機を失せず強力に実施し、事故の絶滅を期して邁進する所存であります。
 まず、陸上交通のうち自動車交通の安全確保につきましては、自動車の検査登録体制の強化をはかるとともに、本年十月から新たに軽自動車についても検査を実施することとしております。また、事故発生の未然の防止と自動車事故の被害者の救済のための措置を推進するため、自動車事故対策センターを設立し、従来の施策をさらに拡充強化する所存であります。
 鉄道交通の安全確保につきましては、踏切道の改良、立体交差化及び保安設備の整備をはかるほか、長大トンネル内列車火災事故対策として、トンネル内の防災設備の整備、車両の不燃化の推進、事故時の即応体制の確立と実践的訓練の実施等に全力を傾注させる所存であります。
 次に、海上交通の安全確保につきましては、航路・港湾・航路標識の整備、船舶の安全性の強化、船舶運航要員の資質の向上及び海難救助体制等の強化をはかってまいることはもちろんでありますが、特に、船舶の大型化、ふくそう化等に対応して制定されました海上交通安全法が、本年七月から施行されますので、関係海域における安全航法の励行等につきまして、船舶関係者に対する法の趣旨の徹底をはかり、その施行に際して遺憾なきを期しております。
 また、最近におけるモーターボート、遊漁船等の急増による事故の多発に対処するため、小型船舶の検査の実施と、操縦者の資格・免許制度の創設をはかり、これら小型船舶の安全確保につとめてまいる所存であります。
 最後に、航空交通の安全確保につきましては、航空保安施設、航空管制施設及び航空気象業務の整備拡充を強力に推進するとともに、空港の整備、航空保安要員の確保、航空機乗員養成体制の充実、航空機の運航方法等に関する法規制の強化をはかってまいる所存でありますが、同時に、航空会社に対しましては、機材の点検整備の強化、運航乗務員の資質の向上等社内における安全運航管理体制の整備を強力に指導してまいることとしております。
 さらに、常設の航空事故調査委員会を設立して、事故原因の究明と事故再発の防止に徹底を期する所存であります。
 以上、当面の重点施策について所信の一端を申し述べましたが、今後とも、輸送の安全に対する国民の期待にこたえるべく、交通安全行政を推進してまいる所存でありますので、委員会の皆さま方の御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
#4
○委員長(戸叶武君) 以上をもちまして運輸大臣からの所信聴取を終わります。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(戸叶武君) 次に、昭和四十八年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。
 原田審議官。
#6
○政府委員(原田昇左右君) 昭和四十八年度におきます海上交通及び航空交通安全対策関係予算について御説明申し上げます。
 陸上交通安全対策につきましては、さきに総理府のほうから一括御説明がございましたので省略さしていただきます。
 お手元に縦長の用紙で横書きの資料、右端に「運輸省」と書いてございます資料をお配りしてございますが、これに基づきまして御説明申し上げます。
 まず、海上交通安全対策予算でございますが、一部未定のものを除きまして、合計百七十七億三千七百万円を計上してございまして、対前年度比一三一%となっております。
 内訳を御説明申し上げますと、まず第一に「交通環境、交通安全施設等の整備」といたしまして百二十億九千万円計上してございます。内容といたしましては、東京湾口、瀬戸内海、関門等の航路整備のための経費六十七億六千七百万円、防波堤の建設、泊地のしゅんせつ等の避難港の整備のための経費十億二千万円、その他シーバース建設調査のための経費がございます。これは港湾調査費の一部でございまして、現在実施計画を作業中でございますので、金額は未定となっております。
 以上は昭和四十六年度を初年度といたします港湾整備五カ年計画に基づくものでございます。
 それから「航路標識の整備および海上交通情報機構の整備」のための経費四十三億三百万円がございます。このうちには、電波によりまして船の位置を精度高く決定するシステムでありますオメガ局の整備のための経費が含まれております。
 第二に「船舶の安全性の確保」といたしまして一億四百万円計上してございます。内容としましては、船舶の検査を行ないますための経費八千六百万円。この中には新たにモーターボート等の検査を実施いたします小型船舶検査機構に対する出資金三千万円が含まれておりまして、この件につきましては、今国会で御審議をお願いすべく、船舶安全法の一部改正法案を提案いたしましたので、何とぞよろしくお願いいたします。
 それから船舶の安全基準作成のための経費一千七百万円、その他、「国際条約履行体制の整備」のための経費がございます。
 第三に、「安全運航の確保」といたしまして四億一千七百万円計上してございます。内容といたしましては、「海上交通安全対策」のための経費三億一千七百万円。これは、景近におきます船舶の大型化、交通のふくそう化に対応して昨年制定されました海上交通安全法が本年七月から施行されますので、その円滑な施行のために管制所、通信施設等を整備し、また関係者に対する法令内容の周知等を行ないますための経費でございます。
 その他、「旅客船の安全対策」のための経費、船員法で船長に課せられております発航前検査義務の履行状況を監査するための経費。短波放送による船員災害防止指導の経費。最後が「海技従事者国家試験の実施」のための経費でございます。この中には、モーターボート等の小型船舶の航行の安全を確保するため、これら小型船の操縦のためにふさわしい免許制度を設けることといたしまして、この免許のための実技試験を国にかわって実施する機関に対して補助するのに必要な経費三千二百万円が含まれておるわけでございます。この小型船舶操縦士の資格免許制度の創設のため、今国会で御審議をお願いすべく、船舶職員法の一部改正案を提案いたしましたので、船舶安全法の一部改正案とともに、何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 第四に「警備救難体制の整備」といたしまして五十億六千百万円計上してございます。
 内容といたしましては、「巡視船艇および航空機の強化」のための経費四十七億三千八百万円、それから「海難救助体制整備」のための経費三億二千三百万円がございます。
 最後に、第五の「海難防止に関する研究開発」といたしまして、備考にございますとおりの研究を実施いたしますための経費六千五百万円を計上してございます。前年度に比べまして減となっておりますけれども、これは一部の研究につきまして前年度において所要の研究施設が整備されたことによるものでございます。
 以上が海上交通安全対策関係の予算でございます。
 次に、三ページ目の「航空交通安全対策関係予算」でございますが、合計六百八億八千七百万円を計上いたしまして、対前年度比一二一%増になっております。
 内訳を御説明しますと、まず第一に、「交通環境、交通安全施設等の整備」といたしまして、五百二十億四百万円計上してございます。内容といたしましては、空港整備のための経費四百十五億四千三百万円、航空の安全を強化するためのレーダー等の管制施設、航空保安無線施設を整備いたしますための経費九十七億五千四百万円、なお、これにつきましては、別途国庫債務負担行為限度額として百七十二億七千九百万円を計上してございます。
 以上が四十六年度を初年度といたします空港整備五カ年計画に基づくものでございます。
 それから「航空気象業務の整備」のための経費七億七百万円がございます。
 第二に、「安全運航の確保」といたしまして五十五億六千三百万円計上いたしております。内容といたしましては、「空港の維持運営」のための経費三十八億一千七百万円、「航空路施設の維持運営」のための経費八億九千六百万円、それから「航空保安施設の検査」のための経費八億五千万円がございます。
 最後に、第三に「航空従事者の教育訓練の充実」といたしまして三十三億二千万円計上してございます。内容といたしましては、「航空保安大学校の充実」のための経費十三億八千万円、それから「航空大学校の充実」のための経費十九億四千万円がございます。
 以上が航空交通安全対策関係予算でございます。
 なお、先般陸上交通安全対策関係予算の説明が総理府から一括して行なわれておりますけれども、運輸省といたしましては、自動車事故発生の未然の防止対策と事故後の被害者の救済措置を充実いたしますため、自動車事故対策センターを設立いたしまして、運転適性診断の実施及び被害者に対する資金の貸し付け等の業務を行なわせることとしており、このため、今国会で御審議をお願いすべく自動車事故対策センター法案を提案いたしましたので、船舶安全法及び船舶職員法の一部改正法案とあわせまして、重ねてよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。
#7
○委員長(戸叶武君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時五十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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