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1972/06/29 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 交通安全対策特別委員会 第9号
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1972/06/29 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 交通安全対策特別委員会 第9号

#1
第071回国会 交通安全対策特別委員会 第9号
昭和四十八年六月二十九日(金曜日)
   午後二時十一分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         西村 関一君
    理 事
                岡本  悟君
                神沢  浄君
                阿部 憲一君
                田渕 哲也君
    委 員
                黒住 忠行君
                橘  直治君
                中村 禎二君
                中村 登美君
                矢野  登君
                山崎 竜男君
                野々山一三君
                森  勝治君
                原田  立君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  新谷寅三郎君
   政府委員
       内閣総理大臣官
       房交通安全対策
       室長       秋山  進君
       運輸省自動車局
       長        小林 正興君
       建設省道路局長  菊池 三男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池部 幸雄君
   説明員
       警察庁交通局参
       事官       寺尾  繁君
       大蔵省銀行局保
       険部長      安井  誠君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○自動車事故対策センター法案(内閣提出、衆議
 院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(西村関一君) ただいまから交通安全対策特別委員会を開会いたします。
 自動車事故対策センター法案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○野々山一三君 最初に大臣、しょっぱなで申しわけないですけれども、「事故対策センター法」というんですから、「センター」というのは一体何でしょう。「事故対策センター」というのは一体何でしょうかということをまず聞きたい。そのことを聞くために、ちょっとつけ加えさしてもらいますけれども、事故というものは一体――この間もちょっと参考人の人たちにも聞いたんです。事故が起こったからどうするかという角度、そういうイメージが非常にこの法律の題名からいって強いんでございますね。だから、「事故対策センター」とは一体何だということを、まず概論的ですけれども、しかしあんまり抽象論じゃなしに、ずばりのことをお聞きしたい。
 それから、食いものにしてもそうですし、それからえさなどのたぐいもそう、特定化学物質などもそう、すべて、言うならば、国が一種の基準みたいなものをこしらえて、あとは財団法人何々というやつにみんなまかしてしまうということは一体何だろうか。非常に猜疑心を持って見るわけなんです。必ずと言っていいように、もう先に口封じするわけじゃございませんが、役所には人がいないかちそんなことはできない、だがらそいうセンターにまかせるんだ、こういうことを必ずおっしゃるだろうが、そんな答弁ならしてもらわぬでもいい。そんな答弁するんなら、総理大臣にすぐ出てきてもらうということにしたらいいんで、その前置きをしながら、大臣に率直に伺いたい。
#4
○国務大臣(新谷寅三郎君) 「自動車事故対策センター」、これはこういう名前をつけたわけですが、「センター」という字を使うに仕事の内容がふさわしいかどうか、こういう内容のお尋ねではないかと思うんですけれども、これは私から申し上げるまでもなく、非常に自動車事故が多くなっております。これはもちろんわれわれの政策といたしましては、そういう事故をなくするということがこれが本来でございますけれども、あらゆる努力を関係各省と相談をしながらやっておりますけれども、なかなかなくならない。事故が減ってはいますけれども、やっぱり毎年相当の数が出てくる。それに対しまして、事故のいまの法律関係からいいまして、民事、刑事、それから他の公法、いろんな法律の関係で、それをそれぞれに処理されておることは事実でございます。ところが、現在までの法律制度のもとではまだ欠けるところがあるということでございます。そういったものは、こまかい問題かもしれませんが、やはりどこかでだれかがめんどうを見なきゃならぬということだけはこれはもう言えることだと思います。この「センター」という名前をつけたのにふさわしいかどうかとこういうことになりますと、いささかじくじたるものがあるように思います。しかし、先ほど申し上げたような意味において、自動車事故が起こって、いろんな法制のもとでそれぞれの目的に従って処理はされてはおるものの、それに漏れたもの、その中で特に重要だと思われるような事柄を拾いまして、やっぱり国民全体の福祉のためにも処理をしなきゃならぬというような考えを持ちまして、この「事故対策センター」というものを、こういう名前をつけて提案をしているわけでございます。「センター」というのにしちゃあんまり仕事が小さいじゃないか、予算もないじゃないか、きっと野々山先生はそういうことをあとでおっしっるだろうと思います。ですから、あらかじめ申し上げますが、これは自賠責のお金を使ってやるわけですが、とにかくこれで発足をさしたい。そして将来に対しましては、漸次充実いたしまして、私たちの希望としては、この「センター」という名前にふさわしいような内容も充実し規模も拡充いたしまして、国民の方々から喜んでもらえるようなセンターにしたい、こういう将来に対する希望を持ちましてこういう名前をつけておるわけでございます。
 もう一つの自動車事故の問題、これは野々山さんのお尋ねになっている趣旨がちょっと私よくわからないんですが、いわゆる自動車事故でございまして、自動車と自動車の関係もございましょうし、自動車とあるいは列車との関係もございましょうし、いろんな関係がございますと思いますが、しかし、いやしくも自動車が相手になって起こったような事故はこの中でまかなえるだけまかなっていこうということでこういう字を使っておるのでございます。
 大体それで御了解をいただきたいと思います。
#5
○野々山一三君 あなたも結局語るに落ちていらっしゃるんですが、起こってから対策を講じるというところへ落ちていらっしゃる。私が聞きたいのは、起こさないためにどうするかということを率直に聞きたいわけです。
 たとえば、具体論で二、三並べまして率直な感想を伺いたいし、あと具体的なことを個別に伺いますけれども、たとえば初心者マークというやつ、御存じでしょうか。警察当局もいらっしゃるわけですけれども、免許証は、私に言わせると三千万人をこえているわけでございます。それで車が二千三百三十七万台あるわけですね。その一体実際に初心者マークを持つ人はどれだけかというと、増大しつつある、本来。つまり、免許を新しく取る方が増大しつつある。ところが、免許証は三年に一回ずつ交付されるわけです。初心者マークは、あれは「初心者」というマークをつけねばならぬことによって保護されているのは一年でございましょう。免許証をもらいに行くところと、初心者マークを買うのとは違うわけでございましょう。どこで買っていると思いますか。
#6
○説明員(寺尾繁君) 委員長。
#7
○野々山一三君 ちょっと待ちなさい。あなたに聞くときはあなたを指名いたします。ガソリンスタンドで幾らで売っていると思いますか、すぐ答弁してください。初心者マークはガソリンスタンドで売っておるんです。八百円だったり五百円なんですよ――あなたが答えにくいから言ってあげましょう。そうして、それはどうなっているかというと、つけねばならぬという義務があるようなもんですけれども、だれが取り締まっているでしょう。警察庁にも伺いたい。どういうふうに取り締まっておるか。どうしてそんなことを私聞くかというと、ずばり申し上げて、三年も、五年も、十年も免許を持っている人が、あの初心者マークを買ってきてつける。車につけて走るんです。買うことは簡単ですからね、これは。銭持っていきゃ買えるんですから。そうしたらそれは保護されるんですから。あれを追い越しちゃいけない、追い抜いちゃいけない、あいつに近寄っちゃいけないというような道交法の規定があるんですよ。そうすると、こいつがまた悪いことをするわけだ。ということになると、これは一体的ではないということに答えが出るでしょう。だから、警察当局及び大臣にそこのところを聞きたい。そういう問題がある。まず、そこから事故をどうしてなくするかの第一問として伺いたい。これは何問でもございますけれども、とにかく第一問。
#8
○国務大臣(新谷寅三郎君) むずかしい質問ですね。
#9
○野々山一三君 いや、きわめて簡単な話です。
#10
○国務大臣(新谷寅三郎君) きわめて常識的になら答えられますけれども、これはむしろ道交法の問題で、運輸省の所管ではございませんが、運輸大臣ということでなしに、ごく常識的にお答えしましょう。
 こういった問題についていろいろあると思うんです。いまの初心者マークとか何かそういったことだけじゃなしに、あなたがあとでお出しになる問題もあるでしょう。そういった問題について、これは私から言いますと――運輸大臣という立場じゃないんですよ、ほんとうに自分の個人的な見解ですけれどね、車がふえて、そうしていまの道路政策との関係におきまして、どうもこれが斉合性を持ってない。そういうことから、異常な車の運行といいますか、そういう状態でございますね、ですから、そういったものについてもう少し秩序のある運行をさせるようなことを考えると、事故はもっと減ると思うんです。ところが、その秩序を得させるのには、これはよほどの努力をしないと、またよほどの制度を立てないと、どの車もそういう秩序を守って走るというようなことがなかなかできにくい。そこに私は根本的には――たとえば道交法とか、われわれのほうの車両についてのいろんな規定がございます。そういった根本的なことは一応筋道が通ってるわけです。ところが、実際面になると、そういう大きな政策の大綱だけでは動かない部分があるわけですね。そういったところに実際の具体的な事故の原因がひそんでいると思うんです。ですから、私は一言で申し上げると、法律制度がいまのはえらく間違っている。悪いとは思いませんけれども、しかし、それの実際にねらっている事柄ですね、法律制度が。ねらっている事柄を実行するそういう細部にわたった政策といいますか、施策といいますか、そういったものがついていってないんだ。しかも、一方では、どんどん車がふえるもんですから、それとますます距離が遠くなってきているというようなところが今日の自動車事故が絶えない大きな原因になるんじゃないかと、私は個人的にはそう思っているんです。しかしこれは、お断わりしますが、政府の見解ではございませんで、私の個人の考えでございますから、そのおつもりで御解釈を願いたいと思います。
 ですから、もう少したとえば取り締まるなら取り締まる。それから何か、何といいますか、そういったいま初めにあった初心者マーク、これなんかについても、もう少し秩序のある施策を講じまして事故をなくする方向で努力をみんながする。それに似た――私たちもよく自動車に乗って走って困りますのは、免許証をもらう前の、何といいますか、仮免ですね、あれなんかは困りますね。あれがやっぱし同じように走っているわけです。だから、もっと仮免の人は車の通りの少ない場所、あるいはそういう時間を選んで、ここからここまでというような時間帯で、こういう場所ならいいということならいいんですけれども、もう非常に混雑しているところへ一諸に突っ込んでくるもんですから、みんなが走りにくくなっているし、また事故も起こしやすいというようなことがちょいちょいあります。これはやっぱり関係各省が、いま申し上げたようた意識を持ってもう少し徹底して、行政ではなしに、ほんとうに実際面にわたってきめのこまかい施策を実現するように努力をする必要があるということを、私は個人としては痛感しております。
#11
○野々山一三君 初心者マークだけでまず警察当局にも聞きたいわけですがね。あれもやっています。これもやっていますという、各省では、それぞれ、まあ、まあ理想的だとお考えになることをやっていらっしゃる。ところが、食い違ってるというお話をいま大臣からもありましたですね。政策と実際と現状と秩序とが、そういったものが違っている。その端的な例が初心者マークと免許証。片一方は免許を取るとつけなければいけないことになっている。そうすると保護される。ところが、これは免許証とはかかわりなしに、ガソリンスタンドで買ってくることができるわけです。しかも、これは一年です。片っ方は三年です。免許証は。だから、私は積極的な意見として意見を述べながら聞きたいんですけれどもね。初心者マークというのが一年だったら免許証も一年ですよ。免許証を交付するときにそれを与える。そうして今度は、初心者でなくなった、二年目に。そのときにたとえば適性検査をやってみるとか事故率を考えてごらんなさい。大体一般的に一年から二年、三年目ぐらいが一番事故率が高いといわれる。その現実をとらえて見れば――これは数字は言いませんよ、これは皆さん七分御案内のことだから。なぜ一ところでやらないか。つまり免許証を交付するときに初心者マークを交付する。そうして、次にこの免許証を更新するときにもう一回テストをする。これは適性検査をも含めてでもいいと思いますよ。そうして、これは役所でそれをやるというようなことを通して事故を防ぐということが一体的になるのじゃございませんか。右手と左手は違うわい、からだについておるわいと言われれば同じことですけれども、それはやっぱり右手は右手なんで、左手は左手なんだけれども、一つに動くということにしなければ役所としてはおかしいではないですか。その点についてまず御感想をお聞きしたい。
#12
○説明員(寺尾繁君) お答えいたします。
 免許証の更新期間と初心者マークの一年間を一致させ、しかも、その期限の切れるときにもう一度試験もすべきじゃないかということであったと思いますけれども、私ども、二点ほどあるんですか、一つは、初心者マークを義務づけましたのは、一年以内の事故というものが非常に多いという実態を踏まえまして、できれば長いほうがいいんでございますけれども、あまり二年、三年と――長ければ長いほどいいという意見もあったわけでございますけれども、事故の実態を踏まえて、まあ一年以内で押えておけば一応いいだろう。その一年間のうちに、自分は初心者であるという自覚で用心をして、初心忘るべからずで、初心の間に十分注意して運転をするという習慣を身につけさせるということを中心にして考えましたので、一年こしたわけでございます。
 なお、そのかわりに、私どもは、別の制度といたしまして、違反をしたり、あるいは事故を起こしたりした場合には、点数制度によって、一定の点数に達したならば行政処分を行なうという制度を持っておりますので、非常に悪い運転者についてはその行政処分でカバーしてまいる。何しろ二百万人以上の数でございますので、一応その制度と制度を、いま申し上げた行政処分と最初の初心者マークの制度の趣旨をかみ合わして運用してまいりたい、このように考えたわけでございます。
#13
○野々山一三君 運輸省としては、いまの考え方は非常にきれいなお話ですかわらかるんですけれども、そのお話である限りはわかるんですよ、実態として一体それで事故がなくなるとお考えでございましょうか、自動車局長、ちょっと。これは突き詰めた話として聞きますよ。あの初心者マークをつけておれば、初心忘れるべからずということでという初心をどこで買ってくるんですか。何で買うんですか。初心をなぜ買うんですか。初心をやっぱり根性入れたものにするためには秩序、規律として、取り締まりとしてやってもらわなければ、あなたのほうは自賠責などを扱っていらっしゃる運輸省として正しいかどうかということはおかしいでしょう。事故をなくしようなくしようと言ってみたところで、事故をなくしようという紙切れを――紙切れということはないけれども、あの札を買ってくるということはどういうことなんですか。あれを一つにするということは運輸省としてはいかがですか。あれがいいとか悪いとかということについて率直な気持ちを述べてください。
#14
○政府委員(小林正興君) 具体的な初心者マークの制度あるいはそれの取り扱いが改善すべき余地があるかどうか、いま御指摘の点については、私も今後検討してみないと確かなことはわかりませんが、先ほど大臣が申されましたように、私どもは、事故の原因が横に非常に幅広い問題がある、さらにそれの防止対策も縦に非常にきめこまかいところまでいってないと、いい制度ができましてもそれが徹底してない、あるいはそれが行政官庁だけの力でできない面も非常にあると。いろいろな安全協会等の機関もあるわけでございまして、そういった面からのいろいろ指導の徹底というような点をいたしませんと、なかなか事故防止というようなことが果たされないわけでございまして、そういった点につきましては、運輸省の範囲におきましても、主としてはこれは車両の、物の面から見たところの事故防止対策が重点になるわけでございますが、確かに人の免許、ドライバーの運転についての免許行政というのはこれは警察庁でございますが、私ども、もう少しそれを運行のあり方というようなことで、物とか人とかということに厳密には分けられません、一つの運行のしかたと、仕組みというようなものに一つの重点を置きまして運行管理というようなことをやっていく必要があるんじゃないかと。これも先ほど大臣が申されましたが、単に、何といいますか、免許制度そのものだけで問題が解決するわけじゃございませんで、一定の資格を得た者もその後の教育あるいは指導という面を強化すべきだというようなことに考えをいたしまして、運行管理の指導の徹底とかあるいは技術的には適性診断方式というようなものを今回確立したいと、こういうことでこの法案に踏み切ったわけでございまして、そういった点、御指摘のとおり、制度の改善についても余地があるし、あるいはそれの徹底方について非常に問題が多いんじゃないかと思っております。
#15
○野々山一三君 大臣ね、お二人の話を聞いていると、片っ方は検討いたします。片っ方は考えます。まあ、こういう端的な、私の言い方が足りないかもしれないけれども、考えますと、運行の秩序を維持するために考えます――くっついていませんね。これ一つにすることについて政府として統一した行政処置をするという趣旨のお二人のお話がございました。大臣として統一見解をひとつ出してください。
#16
○国務大臣(新谷寅三郎君) 各省にわたる問題ですから運輸大臣だけが統一見解を出すわけにはまいりません。そういうお話であれば、関係各大臣と相談の上で統一見解を出すことにいたします。
#17
○野々山一三君 その際、私は注文つけておきますがね、たとえば免許制度を、初心者マークというシステムと免許を交付する年数、保持する年数とが違いがありますね、これが一つ。これを一体化するべきである。
 第二は、初心者マークをなぜ売るか。なぜ売るか、なぜ買ってくるか、そういうシステムになぜしておくのか。免許証と一緒に交付するということでなければ意味がないと思います。なぜか、適性検査もやってみますというんですから、そのときにやりゃいいんじゃないか。
 三番目に、先ほどちょっと、これは附随的なことですけれども、買ってくればいいようになっていますために乱用するのがいるわけですね。これが事故の要因になっていることは明らかなんです。それを防ぐためには、やっぱり一体化ということを考えるのは当然じゃないかというふうに私は考える。これだけで、初心者マークと免許証というものだけで考えたって、できるはずなんです。なぜか。もう一つつけ加えましょう。安全協会とおっしゃる。安全協会がどういうことをやっているか。すべての資料を、銭をどういうふうに取って、どうやって使って、どういう仕事をやっているか。これを全部資料として要求いたします。なぜか。これを要求しますよ、出してください。そして、なぜか。安全協会に金を取られるわけでございましょう。免許証交付を受けるたびごとに取られるわけですね。その銭取るときには警察でちゃんと取るわけです。なのに、初心者マークをつけさせることについて事務的にできないはずはない。銭取るほうはできるのに、初心者マークは警察ではやれないなんという理屈は私にはない。どう考えてもない。こんなことは簡単にできるはずです。
 四番目に、免許証を更新するたびごとに講習をやられますね。御存じでしょう。講習をやってそして免許証を交付するんですから、その手続をする時間が運転者にもある、役所にもある。そのときになぜ初心者マークをスタンドで売らなきゃいけないんですか。これから先になるとちょっといやらしい話になりますよ。スタンド屋がもうけるためにだとか、そういう話になります。そんなことは私はこれ以上言いませんけれどもね。――という政治的、社会的事情というものをうしろに踏まえているだけに、これは私は免許制度を変える。先ほど言ったように、一年は一年とするということをたてまえにして、交付をする方法も、片っ方は警察で免許証をもらう。片っ方はスタンドで買ってくる。こんなばかなことはどなたが考えたっておかしいとお考えになるでしょう。それを、いま言ったところで一つにするということが私の初心者マークと免許制度という問題についての見解ですからね、そのことを踏まえてひとつ統一した見解を出してください、ということです。
 それから第二は先ほど言った資料です。交通安全協会というものの実態がわからぬ。これは大臣、警察庁にも両方に申し上げておきますけれども、必ずあなた方おっしゃることはわかっているような気がする。あれは、銭いただいたものは警察の免許証交付をする役所の隣のところに看板がありまして、そこに収支決算書というのが張ってありますから、あれでごらんいただいて、公表してあるからけっこうでござんしょうと必ずおっしゃるはずですが、銭は取られっぱなしというのが、端的な運転者の感情とでも言うんでしょうかね、そういうものであることをも踏まえてみて、交通安全協会というものの実態をひとつ、それからどういう人が構成して交通安全協会をやっておるか。それ、早急に日本じゅうの交通安全協会の実態を資料として提出してください。そうしなければ、これは交通安全協会という名前だけが安全で、不安全協会です。警察へ、事故やった、駐車違反をやった、だからひとつあれは何とかしてくださいということを言いにいくのは、多くの場合、そういう人たちの顔がものをいう。また政治家のところへ頼みにくる。私は一切お断わりしてるんですけどね、そういう人には。悪いことをしたときには罰金払いなさい。駐車違反やってつかまりましたからあれ何とか消してくださいと、そんなものは私は一切受けていません。これは政治家の、社会の正常化を考える者の哲学でなきゃいかぬと思うんですね。そういう意味をも踏まえていまの交通安全協会は資料を出してください。そして交通安全協会というものに対して一体どうお考えになるのか、警察当局並びに運輸省当局の見解をひとつ伺いたいわけです。
#18
○説明員(寺尾繁君) 多少誤解がある点もございますように考えますので、一応初心者マークについて少しつけさしていただきたいと思います。
 先ほど初心忘るべからず、ということを申し上げましたが、それも非常に大きな要素の一つでございます。と同時に、その初心者の車を見たならば、一般の運転者の方は、これはしろうとだからいつ横へ寄ってくるかわからぬといったような危険を防止するという目的が二つでございます。と同時に、既成の、初心者でない運転者がその初心者の間に割り込んだりすることによって初心者がびっくりして運転を誤るということのないためにこれは罰則をつけて初心者を保護しております。そういう趣旨でつくったわけでございます。そこで、これをスタンドで売っているじゃないかという問題でございますけれども、私ども、いま先生おっしゃった講習をやったときに渡してやればいいじゃないかということですが、最初のときは講習はございません。これは更新時で、その人はもうすでに三年間……。
#19
○野々山一三君 そんなことを言ってない。あなたは私が言っていることを聞いてない。免許証を初めて交付受けるときに一緒に初心者マークを交付するというシステムにしなさいということを言っているんです。あなたは私の言っていることを誤解している。
#20
○説明員(寺尾繁君) それじゃつけ加えますが、そこで、私どものうちで最初の免許を取る普通免許の八割ぐらいは指定自転車教習所の卒業生でございます。そこで、私どもとしては、その指定自動車教習所が、その卒業するときに初心者マークを渡してやりなさいという指導をしておりまして、大部分のところはそれでやっております。それから、試験場に来るのは約二割でございますけれども、この場合にはその売店で売るようにしておりますけれども、ガソリンスタンドに出ましたのは、実は昨年の十月から施行になったわけでございますが、急に全国に周知徹底するということも兼ねまして、急いでやったわけでございますが、たとえば一台の自動車でありましても、おやじさんは昔から免許を持っているけれども子供は持ってないとか、そういう意味で、新しく車を買ったおやじさんが、近く免許を取る者がおる、おるいは自分の親戚で貸してくれるというときもあるというようなことで、もし初心者者マークが足りない場合には、人に借りてやったような場合に困るじゃないだろうかということで、むしろこれは私ども昨年の十月実施しますときに、できるだけ多くのところで売っていただきたいということにしたわけでございます。
 そこでちょっと長くなりますけれども、一点だけでございますが、初心者マークをそういうふうに運用してございますけども――安全協会との関係でございますが、安全協会も窓口でやることになっておりますけれども、一応誓察とは離れて――監督官庁であることは間違いでございませんが、私どもは一線の警察署におきましても警察署の中に置いてはいけないということで、原則としては警察署の敷地外に置くようにしまして、若干問題のあるところもあるんでございますけれども、強く指導しているわけでございまして、その中身について、理事になるとか、まあ若干残っているんでございますけれども、そういうことを全部排除しなさいということで、最近強く指導しているところでございまして、安全協会との関係につきましても、一定の資料はございますけれども、微に入り細にわたった資料というものは、警察の側ではとれない面もございますので、あらかじめ御承知おき願いたいと思います。
#21
○野々山一三君 安全協会の話と一緒になっているから混乱しますから、初心者マークをまずしぼってさらに伺いますけれども、あなたに先ほどちょっと御答弁中に申し上げたんですけれども、初めて免許証を交付するときにこれを渡せばいい、それ以外の人で初心者マークというものが必要なのかと――経過措置はありますね、一年という間の経過措置はありますけれども、交付するときに初心者マークを同時に交付するということが何で悪いんですか。何で悪いんですか。どうむずかしいんですか。そして、ない人は、免許証の交付を受けて一年以内の人は、こういうふうにしなさいと公示をして、その初心者マークをつけてもらう。それも警察で免許証と一緒にチェックしてやっていくことが何で悪いんですか。どうしてむずかしいんでしょうか。三番目に、あなたのお話の中で、そうしてしまわれるけれども、おやじさんは十年免許を持っている。子供は免許取ったばかりだ。だから、むずかしいとおっしゃるわけですね。そうですね。ところが、あれ簡単にはずせるようになっているんじゃございませんか。車にきちんとくっつけてロックしてしまうというシステムじゃないじゃございませんか。だから、あなたのお話はことばなんですよ、むずかしいというのは。初心者でない人は、乗るときには一台の車を三人が使うんなら、初心者でない人が二人使うときにはずせばいいんですよ。そうするとあなたのほうは必ず、初心者であるのにはずして乗っているということがあった場合に困るとおっしゃる。何んのために警察官は取り締まるんですか。スピード違反、駐車違反、酔っぱらい運転、こういうものを何のために取り締まるんですか。交通取り締まり警察官というものの職務についてもはっきりしてください。いま三つのこと、わかりますか、私の言っていること。あなたとんでもないことを先ほどお答えになったけれども、人のことを悪口言っておいて、人の言っていることは聞いていないじゃないですか。もう一ぺん言いましょうか。
#22
○説明員(寺尾繁君) いえ、わかります。
 まず、なぜむずかしいかという第一点でございますが、これは最初の法律を出しましたときにもいろいろそういうことの話があったわけでございますが、私ども手数料をはじめそれの費用を入れ込んでやっておれば、これは警察としてその場合に公安委員会が渡すということも可能であったと思います。しかし、その際は手数料としては中に含めずに、もっとも、手数料以外でも、国の政策だから、これくらいのものは出してやったらいいじゃないかという意見もあるわけでございますけれども、おおむね三百円以上になるという見通しであったものですから、無料で渡すということは非常に困難な事情がございまして、警察の窓口で渡さないかわりに、その近くで売るようにしました。ただ、これも誤解があってはいけないのですけれども、私ども、その際にガソリンスタンドで売った場合にどういう弊害があるだろうということを一応考えたわけでございます。その場合、よく指摘されますのは、悪いやつがそれを買って、そして初心者をいじめるのに使うのじゃないかという疑問が、これ新聞の投書でもございましたし、そういう点についても承知しておったわけでございますけれども、しかし、私どもは、こういう、私はしろうとでございますということをわざわざ広報宣伝してつけるような人はまずまずの例外であろうというふうに考えたわけでございます。と同時に、その初心者マークの制度そのものの中に、たとえば一年間といっておりますけれども、ペーパー・ドライバーの一年間と毎日運転している人の一年間と比べましたならば、ペーパー・ドライバーの三年間分――三年やってやっと一年分かもしれません。それを毎日運転している者でも一年間と、何もやってなくとも一年間と、こういう矛盾が初めからあったわけでございます。それらの点も考えまして、毎日やるならば六カ月でもいいということも考えたわけでございますけれども、一年間ということにしたわけでございます。
 なお、簡単にはずせるじゃないか、なるほどそのとおりでございまして、私ども簡単に取りはずしのできるようなものを最終的に考えましたけれども、現実には、あれ張りつけておりまして、そう簡単にはずしたならば……。
#23
○野々山一三君 そんなことないよ、知らぬのだよ、あなたが……。
#24
○説明員(寺尾繁君) いや、その前のほうの、前とうしろと両方あるわけでございますが、いろいろございまして、毎日おやじさんと子供さんが交互に使うような場合に、はずしてはつけるということがそうあまりなされていない。そのかわりに私ども、一年以上の人がつけておっても罰則はつけてございません。もしおつけになるならばけっこうでございますという――あまりけっこうではございませんけれども、しかたありませんという制度にしてございますので、一応御承知をいただきたいと思います。
#25
○野々山一三君 いまのやりとりで、大臣、役所ごとによって非常に違いがあるということがあわかりでしょう。わかりませんか。つまり、免許証は三年、初心者は一年、そういうことで、しかも売っているということですね。それで公の免許証、試験を受けるところでは二割ぐらいしか受けていない。しかし、必ず行くところはあるんですよ。運転をする人は必ず行くところがある。それは警察なんです。そこへ行って免許証をもらうんです。そのことについては全く変わりはない。どこでどういうふうに何割だ、三割だ、五割だ、八割だといってみたところで、行くところはそこしかない、そこで、一つのものをきちっとすればそれでいいじゃないですか、ということはおわかり願えるでしょう。これは総理府もいらっしゃるようですから、総理府もこの大臣が言われた、おれのところだけじゃない、よその省と相談するよと、こうおっしゃるけれども、これ一つをもってしても非常に食い違っている。その点を統一してやるような行政措置ないしは法律の改正をするということの必要性を痛感されるでしょう。そのことを踏まえてひとつ統一見解を出すか出さぬかということを、もう一ぺん念を押しておきますよ。
#26
○国務大臣(新谷寅三郎君) いまの初心者云々の問題ですね。これは統一見解といいますよりも、これは警察庁の問題です。だから、国家公安委員長がもっぱら所管していますから、そのほうで私は江崎委員長に申しておきます。これは統一見解というよりも、国家公安委員長からお出しになればいいと思うんです。ただ、あなたさっき言われたように、そういう全般の問題について、きょうは総理府の方も来ておられるからなおさらですけれども、そういう個々の問題よりも、一体自動車事故をなくすのに――いまおっしゃったのも一つの問題でしょう。しかし、各省がそれぞれ権限も分かれているし、仕事も分かれているんです。さっきあなたが私にお尋ねになったように、私は運輸大臣としては答えるべき筋合いじゃありませんと申しながら私の個人的な見解を申し上げましたが、そういう各省にわたった事故防止に対する対策というのが、必ずしもしっくりと、あなたいま言われた一本にまとまったら一番いいんです。いいんですけれども、それが必ずしもそういってないというところから、行政の上にすき間があって、そういうすき間から漏れてくる事故というのがあるんじゃないかという御心配だと私は心得ているんですよ。そういう意味におきましては、これはすぐ一日、二日で出せとおっしゃっても出ません、こんなのは。いままで長い間の行政の積み重ねの上に立っているんですから出ませんが、総合的な交通体系の中で、総合的にそういう自動車の交通安全というようなものを踏まえまして、各省が協同して作業してみて、そうしたらお互いにどうしようかというようなことが、だんだんと各省の間すき間がなくなってきて政策が一本になるような努力は、これはしなきゃいかぬ。そういう意味においては、私もさっき申し上げたように、統一した政府の考えというものを出すように努力をしなきゃならぬし、それは私も関係大臣に申しましょうと、こういうことを言っているわけでございます。だから、いまの初心者マークと免許制度の問題ですね、これなんかだったら、これは警察庁の長官が、私のほうはこうしますとか、ああしますとかおっしゃればそれで済むことです。私はもう少しあなたのおっしゃっている――これからお尋ねになるのかしれませんけれども、全体を通じまして、事故防止のためには一体政府はどうするんだと、各自にまたがっているものを、ばらばらじゃ困るじゃないか、もう少しそれを斉合性を持った一つの政策にまとめるようにして持ってこいと、こういうような御意見があるいはこれから出るのかもしれませんが、そういうことを踏まえまして、私はさっきからお答えしているんです。そういう意味じゃ努力します。
#27
○野々山一三君 大臣、おれの所管じゃないからというふうに言われるので、これは警察庁お見えですから、初心者マークと免許証という関係についていかに食い違っているかというか、谷間がある、そそごがあるという現状はあわかりいただけてるだろうが、あなたにお断わりしておくけどね、ぺたっと張りつけてあるやつもあります。簡単に取れないやつもある。吸いつきゴムのやつがありますね。あれ、ちょっとやればすぐ取れる。あなたは実際に自分で現状を御存じでしょうか。たいへんへんてこな言い方をして申しわけないが、「実状を知らない」というのは、このことのためにことばがあるような気がしますよ。勉強してきてください。これはそれをつけ加えて、いまの免許制度と初心者マークというものを――これは各論のまさに一つです――対処してもらいたいということを申し上げて、初心者マークの問題は早急に大臣も対処するということを言われるから、それを期待します。
 それから次に交通安全協会のやつは、わかりません、わかりませんとおっしゃるが、この事務を所管しておるのはどこですか、聞きましょう。
#28
○説明員(寺尾繁君) なお、初心者マークで私がわからぬとおっしゃいましたけれども、これは十分承知しております。磁石性のやつもございますし、吸着性のものもございますし、張りつけのやつもございますし、すでに法律をつくりますときに用意をして、十分承知をしているつもりでございます。
 それから安全協会でございますけれども、私どもいろいろ運転者から金を取って、一線のほうで警察署に職員を配置しておるじゃないかとか、いろいろ過去に問題がございました。そういうことを通じまして、私どもその姿勢を正すように極力やってまいっておるわけでございまして、できるだけといいますか、中に理事者に入って中身を承知するという形でなくして、通常の監督の形で対処をするということでございますので、一定の限度がございますということを申し上げたわけでございます。
#29
○野々山一三君 先ほどお話をしましたから、安全協会の問題についてもう少し詰めてついでに聞いておきたいんですが、あれは免許証を受けるたびごとに、そのときに運転者の側からいえば、金を取られるわけでしょう。それを管理していらっしゃるのは警察のほうですね、金の管理は。これは間違いないです。それなのに、わからぬということは、たいへんな怠慢もはなはだしいという――乱暴なことばはどうでもいいですけれども、こんなものはわからないはずがないですから、これは委員長ひとつ、私は重ねて資料を要求しましたけれども、出してもらえるように委員長からまとめてもらいたい。それをまず委員長にひとつ伺いたい。
#30
○委員長(西村関一君) 安全協会の資料、出しますか。出せないことないでしょう。
#31
○説明員(寺尾繁君) どういうことであるというその項目がはっきりしましたならば、できる範囲でいたしますけれども、ただ、安全協会で、たとえば東京のように一銭も運転者から取っておらないところもございますし、全国きわめてまちまちでございます。
#32
○野々山一三君 まちまちの話を聞いているんじゃないですよ。そういうまちまちも全部出しなさいということを言っている。出すか出さぬかと言っているわけです。委員長のいまお聞きになっていること、あんた聞こえたの。聞こえたら、正確に出しますということをおっしゃったらどうですか。
#33
○説明員(寺尾繁君) 私ども、先ほど協会の役員の構成、これはお聞きして、それは大体承知できると思うんでございますが、どういう……。
#34
○野々山一三君 だめだよ、そんなばかな答弁なんか。
#35
○説明員(寺尾繁君) 安全協会のどういうことか、ちょっとよくわからないのでございますが。
#36
○委員長(西村関一君) とにかく安全協会の資料というものがあるはずですから、それを出しなさいということです。それは不完全であろうが完全であろうが、不完全なら不完全なものを出されればいいんじゃないですか。
#37
○森勝治君 ちょっと関連で。
 いまの資料ですがね、わからぬとおっしゃるがね、年次の会議を開いているでしょう。あなた役員等わかりますと言うけれども、野々山委員の聞きたいのは、全国の安全協会がいかに活動しているか、どういう活動をしているかというのが、その資料提供方の要求の趣旨だろうと思うんです。役員が何のたれ兵衛であるかということが、資料要求の趣旨でないですからね。各県、それはそれぞれ独自性を発揮しているから、県によっては運用のしかたが多少は違うでしょう。しかし、この安全協会は、皆さん方の御指導の方針のもとに運営されているわけですから、総体的なことはわかるはずですね。わかるでしょう。だから、どういう活動をされたかというのは全国であなた方すでにもうまとめて、あなた方の手元へ報告があるんですから、報告の資料で不足だと思えば、野々山委員が言われたように、それを各県にあなた方要請してとって出せばいいのであって、何も資料提供するかどうかで、中身をめぐってどうのこうのこの委員会で論議するしろものではないですから、あなたのほうは、資料は出すと言ってお約束願えれば、それで済むんじゃないですか、この問題は。
#38
○説明員(寺尾繁君) できるだけのことをいたします。
#39
○委員長(西村関一君) それはどうなんだ。出すのか、努力するのか。
#40
○説明員(寺尾繁君) 出します。
#41
○野々山一三君 出してもらったものを見せてもらった上でなければ、実際は何とも言えませんが、公には。実際にはどれだけ収入があってどういう支出があって、それにはどういうことをやってどういうというのが全部あるんです。なければ、警察へ行くと紙切れに張ってわるあけないですからね。森君からいま私が言おうとしている趣旨を類推して御指摘になったけれども、それでまあいいと思うけれども、あなたの答えというもの、答弁のしかたについて根本的に――こんな論議しているなら何時間でもやりますよ。――態度を改めてもらいたい。
 その次に、たとえば事故対策センターあるいは安全協会というものが、一つの対策センターというものは新しい法律でつくろうという、協会というものは現在あってあれが事故をなくするための一つの手段だみたいに概念的に言われているわけですね。それでなきゃおかしいわけで、交通安全協会と書いたあのおまわりさんの乗ってブーブーブーといって歩くあの車が走っているんですからね。これはそれでなきゃおかしいだろうと私は思うんですよ。だから、そういうものをとらえるわけですけれども、外国なんかでは技術の開発、進歩、社会の進歩というものに対して、事故をなくするためにということと、環境を保全するためにという観点から、ここに外国の立法、いっぱいありますよ。全部読み上げていると大臣がびっくりこいちまうからやめにしますがね。外国の資料全部調べました。そうしますと、日本はたいへんおくれているということをしみじみ感ずるんですよ。
 そこで、そういう一般論はやめにいたしまして対策センターは事故が起こっちゃったからそれをどうするかということだけじゃなしに、これから事故が起こらぬようにするということが本来的なものでなければいけないわけで、それから、それはこの十年間だけを見てみましても、自動車は四百四七七万から二千三百三十七万というところまでふえたわけですね。ちょうど十年の間にね。ということは、社会の進歩でもあり技術の進歩でもありということでしょう。そこで、そういうものに対応する手段として、外国の一つの例は、科学でもそうですし、こういう社会環境でもそうです。俗にいうテクノロジー・アセスメントということをこの間うち私が言いだしてからだいぶ方々で言われるようになった。総理も言われるようになった。そういう構成の中で、階層別、業種別、専門別に人を構成してそれが将来に対応できるような知恵を結集していけるような手段を期待しながらそういうセンターというようなものだとか協会というようなものを考えていくというのがこれからの時代なんですよね。現に日本は、たいへん横着な話なんだけれども、テクノロジー。アセスメント国際会議なんというものには日本は入ってないんですよ。日本政府は。外国はみな入っている。日本は入っているのは業者だけ、メーカーだけだ。そこに根本的な大きなあやまちがあるということをひとつぜひ注視してもらいたい。同時に、そのことについて見解を伺いたい。これをどうするか。この法律じゃだめですよということを私は率直に意見をつけ加えながら、そういう世界の流れというものに対して日本はどうするかという角度で、抽象論ですけれども、まず簡単に答えてもらいたい。
#42
○国務大臣(新谷寅三郎君) そこまで十分私は知識がないんです。しかし、おっしゃること、わかりますね。あらゆる方面で現実の社会というものが非常に急激に変化してきているもんですからね、おっしゃったようなことが各分野で出ていると思います。各分野で。自動車もその一つでございましょう。ことに交通機関は、やがて参議院でも御審議を願うあらゆる交通機関――国鉄をはじめですね、そういった方面でも、まだなかなか運ぶ分量がどんどん多くなっているのにかかわらず、まだ古い型を脱皮し切れないというような面が多分にあることは私もそれは同意見でございます。少し勉強さしていただきたいと思います。
#43
○野々山一三君 どうも私は「勉強する」ということばに非常にこう抵抗を感ずるんですけれどもね。抵抗を感ずるんです。勉強する、というやつにね。勉強している間に世の中ずっと行っちゃうんですよ。たいへんゆっくりした話はいまの時代に合わないということをよく考えてもらいたいんですね。勉強なんていうことばは、それはりっぱなようだけれども、ちょっともりっぱじゃない。たいへん手おくれだということを私は文句を言いながら次の話に進めます。
 次に、過積みの問題で私は重視したいことがある。いま実情は、こまかい数字はやめにいたしますけれども、青ナンバーでも過積みがきわめて多い。きわめてどころじゃない、もうほんとうに五割もこえている過積みなんずすね。これは荷主のほうは、端的にいうと、これだけ積んで運んでくれなきゃ君んとこと取引しないよ、ということを言う。言うから、任意の契約だから、しょうがねえというんで、「任意の契約」ということばがたいへんはやって、それで今度は車の持ち主のほうはそれを引き受けた。運転手のほうは運ばなきゃおまえは、ということで、月給にかかわりがあるから運ぶ。そういう関係にあって、それはしかし三者とも法律の取り締まりを受ける対象になっているわけですね。ところが、実際は過積みが非常に多い。これがたいへんな事故を起こしている。これは御案内のとおりですね、一般論としてじゃなく。この過積み対策というものについてどういうふうにお考えになるかということをお聞きしたいわけです。私は、もう時間がだんだんなくなるから、ずばり言いたい。まず高速道路のゲート、料金を取るゲートには全部過重計を置きなさい。銭取るときにこの車がどれだけ積んでいるかということはボタン押せばすぐ赤ランプがつくようにしたらいいと思う。それから国道――一級、二級を問わず、一定のところには必ずこの過積みをチェックする方法を考える。これは必ずと言っていいほどに、いままで私は非公式に警察当局なんかに聞きますと、人がおりませんのでそれはできませんと、こういうことばがすぐはね返ってくる。人がおらぬでも機械ができる。そういう体制をつくれば過積みは防止できるんですよ。過積みが防止できれば事故は防止できると私はそういうふうに考える。いま実際問題として高速道路を調べてみましたよ。古い機械でございます。だから何トンだかと言われたら、横っちょに行って目方を見なきゃわからないわけですね。あんなもの、この車はどれだけ積める車だということは、みんな商売で毎日見ているんですから、わかるわけです。それさえ覚えてもらえば、ボタンさえ押せば、それで赤ランプがつけばこれは過積みだということにすれば、取り締まり以前の問題として、おまわりさんがつかまえて罰金取るとかなんとかという以前の問題としてそれが解消できるはずではないか。そういう問題の提起を含めまして、過積み対策というものを、過積みが及ぼす事故というものをどうするかということを大臣にお聞きしたい。
 三番目に、これは車両保安基準そのものについても抜本的な検討を必要とする時代になってきている。これはこういう一般論でもう自動車局長おわかりだろうと思う。たとえば従来の道路の速度で走っている車が高速道路へ入る。そのときに幾つかの問題が起こるのです。小さな車がしゅうっと百キロで飛んで来る――百キロまでですからね。そうすると、もうあっという間にぱっとでかくバックミラーに出てくるわけでございます。これは非常に近代的なバックミラーであるようだけれども、実はそうじゃない。五十キロぐらいで走っている状態で形成されたバックミラー――例ですよ、これは。車輌保安基準の一例ですよ。それがいま八十、百というところで走っている状態におけるバックミラーというものと考えてみたら、これは抜本的に直さなければだめですよ。自動車局長は、わしのほうは物だと言われる。その物を扱っているあんたのほうの基準というものはもう全く時代おくれということをこの一例をもってしても言える。そのためにこの事故が起こる。
 次に、今度は大きな車――まあトラック、バスなど大きな車ですね。これと軽車両ないしはまあシリンダーでいえば八百ぐらい、小さい車がすっと入って横っちょに来たときにはもう死角に全然入るわけです。車がどこにおるかわからぬようになる。運輸大臣、私と一緒にあんたも運転してみませんか。私がでかいほうじゃなくて小さいほうをやります。あんたが大きいほうをやってみなさい。これなどは、私がこの前ちょっと警察庁に注文をつけたら、何か指導課の事務官たちが東名を走ってみたそうです。実際問題としてこれはたいへんな――追跡調査も私どもしてますがね抜本的な改正をしなければならない状態に立ち至ておるんでございますよ。それがいかぬというなら、高速道路をやめにしたらいいという問題です
 それから、これは規制の問題、速度及び入線の規制の問題でございますね。高速道路へ、ぼくはこれは申しわけないけれども、ずばり言って、シリンダー三百六十ぐらいのいわゆる軽車両をあそこへ走らしていいかという問題は根本的にございますよ。あんな小さなものがブレーキをぼっと踏んでごらんなさい。車はひっくり返って飛んでいちまう。ところが、この軽車両を扱っている人ほど、実は正直言って、一般的には初心者段階の人が多いわけでございますね。一番運転技術に熟練してない人が多い。こういうものに対してどうするかということをも含めながら、この過積みというものの及ぼす事故、これを実態的に考えなければいけないと思うんですね。過積み対応策というものをまず。それらは例として述べたんですから、そこにこだわりなく、過積み問題としてひとつ見見解を承りたい。
#44
○政府委員(小林正興君) 過積み問題は安全の観点から現在の最大の重要な課題になっております。これは従来から衆参両院において、国会において決議もされ、非常にこの問題を多く論議されておるわけでございます。
 そこで総理府の交通安全対策室に関係各省が昨年集まりまして、十一月十日付で総合的な防止対策をつくったわけでございます。と申しますのは、この過積み――直接過積みそのものは、これは道路交通法の違反でございますので、取り締まりの問題としては当然警察庁の取り締まりの強化をいたさなきゃならぬ問題でございますけれども、これの原因というようなことを非常に広くかつ深く関係各省で検討いたしました結果、九項目にわたる総合対策をつくったわけでございます。
 その第一は、運転視野の問題で関連がございますが、運輸省が所管しております道路運送車両法の保安基準の強化でございます。なお、この問題については、先ほどのバックミラーの関係と関連して後ほど申し上げたいと思います。
 それから第二点は、さしワクの装置の防止ということを掲げてございます。
 それから三番目に自重計の改良、これにつきましては、現在ダンプ、トラックにつきましては自重計をつけるということがすでに規制されておりますけれども、さらに一般の平ボディの車にも自重計をつけることができるかどうか、そういった自重計の改良というようなものと、さらに車自体、荷台自体の改良というものを箱型にしたらどうかというようなことまでにつきましても突っ込んだ検討をいたしたいということでございます。
 それから四番目が、冒頭に先生がおっしゃいました過積みの根本原因に、荷主と運送業者との関係から、その力関係と申しますか、そういった関係から安い運賃を強要される、そういった結果からどうしても過積みを事業者がこれをやるようになる、こういうようなところも発見いたしましたので、この点につきましては、現在それまでトン建ての運賃制度というものをとっておったわけでございますが、これを車ごとの運賃、二トン車は二トン車、四トン車は四トン車で取る、トン数だけでないというふうに改めると。で、しかも、その改めた運賃というものを間違いなく励行するように監査を強化する、こういうことでございます。
 それから、順番といたしましては五番目でございますが、先ほど先生御指摘の非常に重大な問題といたしまして、重量計の整備ということでございます。現在までにもある程度固定式の重量計というようなものもあるわけでございますが、これをさらにふやすと、さらに可搬式の重量計も増備するというようなこと。これは建設省の所管だと思いますが、詳細につきましては建設省の所管でございますが、こういった点を強化するということでございます。
 それから過積みにつきましては、労働条件の問題も、原因のさらにそのまた奥の原因というところまで探求いたしますと、こういう問題もあるのではないかというようなことで、これにつきましては、運送事業者でございますれば当然私どもがこれの監査あるいは指導というものを強化する。一般的に労働省もこれについて強力に監査をするというような対策でございます。
 そういったことにつきまして、七番目に「事業者の監査、取締り」、これは運輸省あるいは労働省関係の法規に照らして監査を強化するということでございます。
 それから八番目に、過積みの一つの問題として、土砂等について非常に過積みが多いわけでございます。で、先ほどのさしワク等につきましても、これ、土砂の運搬に関係する問題でございますが、こういった問題につきまして、やはり建設工事、こういうようなものが現在非常に各地で多く行なわれておるわけでございまして、この関係から、この工事発注者である地方公共団体、あるいは工事をいたします工事関係者という関係者を網羅いたしました地域ごとの連絡協議会をつくって、そうして過積み対策に当たるということでございます。
 そのほか、最後に九番目に、なおその段階までには、いま申し上げましたようなもろもろのことがございますが、今後こういった問題につきましてさらに有効な方法について、関係各省相寄りまして有効な措置を検討していこうということで、必要ならば法律改正というような措置も今後検討しなきゃならぬじゃないかと、こういう認識に立ちまして、現在それぞれの分野につきまして施策を進めておる段階でございます。
 それから、この過積みとある程度直接関係ございますが、先ほども先生が二番目に申されましたバックミラーの視界の問題でございますが、この事故回避対策といたしまして、自動車の安全基準というようなものを見直して、そして今後五カ年計画で拡充強化するということを、運輸省といたしましては運輸技術審議会という専門の審議会がございますので、そこにはかりました結果、これは昨年の九月でございますが、長期計画が策定されたわけでございます。これは今後の考えられる項目を全部洗い出した。
 それから、先ほど先生がおっしゃいました諸外国における安全基準ということも全部取り寄せまして、そして運輸技術審議会におきまして検討をいたしました結果、現在長期計画ができておるわけでございます。
 これの第一の事故回避対策、そのまた最初に、視界という問題でおよそ七項目の具体的な今後の拡充、強化項目があるわけでございますが、それの六番目に後写鏡の視界基準というのがございまして、これにつきましては後写鏡による側方及び後方視界について新たに規定すると。これにつきましては、必要な視界の範囲と映像の質との関係について早急に検討にたしまして、おそくも四十九年までには、四十八年ないし四十九年を目標年度にいたしまして保安基準を強化するということがすでに決定されておるわけでございます。
 大体以上でございます。
#45
○野々山一三君 いまの九項目の中で、建設省にかかわりのある荷重計ですね、これをつくりたい、五カ年計画でというお話ですけれども、先ほど私ちょっと申し上げたんですけれども、昭和三十五年で四百四十七万台が十年たって二千三百三十七万台になっているわけでございますね。五年たったら何台になるとお見通しでしょうか。五カ年計画というものが一体どの程度りっぱなものであるかということをどういうふうに確信を持っておりますか。私はずばり言って、あそこで金を取るわけでしょう、高速道路でいうならば。あのゲートにそういうものをつくるということを考えることが、もはや道をつくること以上の問題と言ったらいいぐらいな重大な問題だとさえ思うんですよ。ゲートに全部ああいうものをつくるとか、一、二級の国道にああいうものをつくる、置くというようなことは、これは私は道路計画、道路建設計画というものと当然並行して、あるいはそれ以上の速度でこれが行なわれていかなければいけないというふうに感ずるんです。まず、そこのところのお考えを伺いたいんです。建設省としての。
 さらに、今度は運輸省に伺いたいんですけどもね、白ナンバーのトラックですね、これは、営業類似行為というきれいなことばを私も使いましょう。この営業類似行為をやっている白ナンバーの車が一体何台あるということで私と突き合わせてもけっこうでございます。私は日本じゅうを全部調べる手段を持っています。あなたのほうも日本じゅうを調べる手段があるわけです。突き合わしていいんですけれども、それはまあどうでもいいというよりは、あとにしましょう。一体何台営業類似行為をやっている白ナンバーのトラックというものがあるんだということをお考えでしょうか。
 それから、これが過積みを一体どうやってやっているか。これは営業ナンバー、つまり青ナンバーの車は荷主、それから車の持ち主、運転者と三者がチェックされることになるわけですけれども、白ナンバーの車というのはいわゆる自家用車ということになっておるわけなんでございますから、チェックのしかたは少ないわけでございますね。これがもたらす事故、これはたいへんな大きな問題を持っているわけです。それをどうするかということについて建設省並びに運輸省の見解を承りたい。
#46
○政府委員(菊池三男君) ただいまの自重計の問題でございます。過載の車につきましては、ただ一いまお話しございましたように、交通事故という面からと同時に、私どものほうは、さらに道路管理者として道路の構造の保全という問題がさらに加わります。舗装がこわれ、あるいは橋梁の耐荷基準を越えるというようなものによりまして橋梁がこわれるということもございますので、さらに私どもとしても自衛上も必要な問題でございます。従来から国道につきましては、主要なところに建設省で設置した重量計の台貫所がございますし、また、警察庁のほうで設置したものもございます。そうして取り締まりのときには、建設省でつくりましたものにつきましても、建設省だけでは取り締まりができませんので、警察庁のほうにお願いいたしまして、一緒に取り締まりをやっているところでございます。
 現在、国道につきましては全国で約六十カ所ぐらいございますが、まだ四十八年度以降に七、八十カ所つくろうというような計画を持っております。
 それから、高速道路につきましては、現在インターチェンジ、たとえば東名高速道路一例取りますと、インターチェンジが二十一ございますが、そのうち、現在までについておりますのが十カ所でございます。現在まで十カ所ございます。さらに十九カ所つける予定でございます。これは四十八年度中に終わります。これは東名、名神高速、中央道、すでに供用を開始しております道路につきましては、四十八年度中に全部のインターチェンジとそれからサービスエリア等につきましてもチェックをするというようなことで、全部四十八年度につける予定になっております。
 それから、首都高速、阪神高速につきましても、同様に四十八年――これは四十九年までかかるところでございますが、チェックの台貫所をつくる予定でございます。
#47
○政府委員(小林正興君) ただいま、この白トラの取り締まりの問題につきまして御質疑がございましたが、一つ冒頭お断わりいたしたいのは、道路運送法が御承知のとおり免許制をとっておりますので、いわゆる営業活動としてトラック事業を経営するという者については、これは免許を取る。したがって、運送を業とする者について、ただいま御指摘のような営業類似行為――免許を取らないで営業する――こういった観点から、これは道路運送法の違反になるわけでございます。ただ、問題なのは安全の問題でございますが、こういった点につきましては、営業用であると自家用であると問わず、同じように車両検査をいたしておるわけでございます。そのほか、必要な整備を規制するというようなこともやっておるわけでございまして、そういった点、よく白トラを全部営業用にすれば安全の問題が解決するというようなことが言われる場合もあるのでございますが、こういった点は、営業の問題と安全の問題と一応別の問題であるという前提でございますが、そこで、この免許を取らないでいわゆる類似行為あるいはもぐり営業というようなことばで言われておりますが、これについての取り締まりでございますが、これは輸送秩序を乱すという観点から私どももこれの取り締まりに当たっておるわけでございます。ただ、先生御承知のとおり、自家用車――白ナンバーの車というものは、本来生産活動なりあるいは販売活動に附帯して自由に国民の権利としてお持ちになると、これには何らの規制がないわけでございます。持つこと自体については規制がないわけでございます。で、そういったものを持ってる者が偶発的に頼まれてそして有償行為をやるというような場合もございます。あるいは運送業者と同じように、もぐり営業といいますか、まあそういったことで堂々と営業をやる、免許を得ないでやる、こういう二つの場合があるわけでございますが、先ほどの、どのくらいの件数があるかというようなことにつきましては、私どもといたしまして、街頭において実際に警察の御協力を得まして取り締まりをやっておるわけでございますが、それで見ただけでも数千件というような取り締まりの件数があるわけでございます。こういった点から、あるいは先生御指摘の、半分はそうだと、まあ、おそらく白ナンバーの半分はそうだというとこまではいかぬと思いますけれども、相当な数あるということについては、私も御指摘のとおりだと思っております。
 そこで問題は、非常に偶発的に有償行為をやるというような二と自体は、これはなかなか街頭での取り締まり以外に取締まる方法がない。そこで重点を、継続してもぐり営業をやっておる事業、こういったものを重点的に取り締まりたいというようなことで、こういったものにつきましては、これは取り締まりの方法でございますが、いろいろなところから情報が提供されるわけでございます。そういった際に監査ということで立ち入り検査といいますか、こういったことで出ていくという方法で、これらの二つの方法、街頭での取り締まり、それから何といいますか、非常に悪質と申しますか、免許を得ないでもぐり営業をやってるというような者につきましては、やはり情報によってそして立ち入り検査をする。そして、こういった者につきましては車両の使用停止という非常に強い行政処分があるわけでございまして、こういったことで現在対処をいたしております。ただ、私ども、そういった数字については各陸運事務所からの報告を受けておるわけでございますが、ある意味においては非常に多い。また、この程度の取り締まりではまだ足りないというようなこともございますが、これは街頭での取り締まりということに期待せざるを得ない部分が多いわけでございますので、今後そういった点については、能率的といいますか、非常に合理的な方法というようなものを考えてやっていきたい。で、現在考えておりますのは、たとえば無保険の取り締まりというようなものと兼ねてこれをやるというようなこと、あるいは公害の、何といいますか、臨時の車両検査といいますか、そういったものを、過積みじゃございませんが、高速道路の入り口でやる。そういった際にあわせて御指摘のもぐり営業等についても取り締まりをやるというようないろいろな方法をこらしまして、多目的な取り締まりといいますか、そういうようなこともあわせましてこの問題に対処していきたい、こう思っておるわけでございます。
#48
○野々山一三君 大臣ね、運輸大臣というよりは国務大臣として伺いたいんですけれども、国道には荷物の過重、過積みをしているやつをはかる機械を六十カ所置いてある。御感想はいかがですか。日本じゅうの国道というものがどれだけあって六十カ所がどれだけの効果を果たせるかということを、一ぺん率直な国務大臣としての見解を承りたい。そして同時に、国務大臣としての対応策について一ぺん聞きたい。私はあらためて建設委員会で建設大臣にも伺うつもりでございますけれども、日本じゅうに六十カ所しかないというのは、日本はよっぽど小さいのでございますね。これは必要がないというのかどうか知りませんがね、そこんところを率直な大臣としての見解を聞きたい。
#49
○国務大臣(新谷寅三郎君) 他の省のことですからあまり具体的には言えませんけれども、まあ、常識で考えてもわかることです。非常に足りないと思いますね。実はね、国道もそうですけれどね、私のほうでいまいろいろカーフェリーなんかの問題を取り扱っているんですよ。この間御審議の際に私申し上げたことがあるんですが、あれは道路といっても、カーフェリーの場合はもうたいした道路じゃないんです。国道か地方道か知りません。そんなところでフェリーのバースがあって、そこへフェリーが着くわけです。車がこう入ってしまう。やはりカーフェリーの中に入りますと、ちょっとこれは普通の自動車としての運送法じゃないわけですね、フェリーが動くんですから。しかし、それが非常にカーフェリーの安全を害する場合が出てくるわけです。ですから、私のほうは、港湾と言っていいか――まあ港湾でしょうね――のカーフェリーの発着場所、そういったものには早く自重計をつけなさいということを申しておるわけです。これは御注意までもなく、いまのトラックの過積み問題、これは非常に交通事故のみならず、ほかにもいろんな弊害をまき散らしておることは事実なんです。それはよく知っております。ですから、建設大臣にもそういう話をしたことがありますが、建設省でもできるだけ予算措置を講じましてそれを完備するようにしてくれると思います。私のほうも、いま御質問になかったけれども、そういった点では非常に重点を置いて考えておりまして、これは予算で許す限りカーフェリーなんかについての措置も並行して早く講じさしたいと思っているわけです。
#50
○野々山一三君 まあ、運輸省、警察庁、両方で、あの自重計なり荷重計を対象にしながら過積みを押える、チェックするということをやっていると言われるわけですけどね、少なくともここ一二年なり三年でもいいんです。どことどことどこで何回やってどれだけ過積みの車があったか、そういう数値を明らかにしてください。これはなぜ私がこれを言うかというと――これも資料として求めますが、機械はございますけれどもさびついちゃって使ったことがないですというのが実情なんです。これは建設省にも同じことが言えるんです。なぜそういうことが起こるのか。このごろは、残念だかいいんだかわかりませんけれどね、建設省というよりは、何とか公団というやつでみなやるわけでしょう、あれを持っているのがね。まあ高速道路なんかでいえば高速道路公団。自重計はありますね、重量計はありますね、そこのゲートはいつでもしまっておるんだ。あいていないんですよ。それでいて、あいているところしか通らない。そこだけしか銭を取らなうんですからね。幾ら何台つくったってだめだということになるんじゃないでしょうか。そこに、私は信用しないということばを使いたい気持ちがするんですが、幾つつくりますということだけではだめだということを、監督官庁たる建設省なりあるいは運輸省、警察庁がこれをどうするかということについてほんとうに真剣に取り組まなかったならば、いま大臣が、カーフェリーの過積みの問題を積極的に取り組むべきだと、私が言わないことまでも言われるほどに熱心におやりになっていることには敬意を表しますがね、ちょっともくっついてないんですね、わかりやすくいえばね。建設省と運輸省と警察庁がちょっともくっついてないわけなんです。ですからさびさびになって動かない。こういうことになっていたんでは、これは意味がないんじゃないか。そこで、私が先ほど申し上げたように、銭を、料金を徴収するときにその係員がボタンを一つ押せば、この車は何トンだからどれだけの目方を持っているからいけないということさえ――そういうものがあれば、銭を取るときにぽんと押せばいいんですからね、銭を取るほうはコンピューターで銭を取っていますわな。それにつなげればいいわけなんですから。もう、すぐできることができない。ここに行政の穴場というか――山八場なんというもんじゃない、落度があると言ったほうが正確かもしれない。そういうことをよく重視しなければいけない。あらためて聞きますよ。六十カ所でいいなんて、予算の許す限りなんてたいへんなきれいなことば、もうだめですね。予算はあるじゃないですか、何千億という道路計画あるじゃないですか。しかも、それは料金を取るんじゃありませんか。赤字ですか。赤字じゃないじゃありませんか。そういう点をもう少し積極的に対処しなければいけないと思うんですよ。あらためてもう一回見解を聞きたいし、お答えを願いたい。
#51
○政府委員(菊池三男君) ちょっと私ごとばが足りませんで、国道全部で六十カ所と申し上げましたけれども、これは指定区間と申しまして、直轄で管理しているところ一万二千キロについての六十カ所でございます。これはさらに八十カ所ぐらいふやしたいということで、大体そうしますと百キロ近くに一カ所ということになろうかと思います。これは国道で、山の中を通るところもございますので、都会地周辺につきましては相当密にということに一応計画的になるかと思います。
 それから、後段のほうは、有料道路は道路公団なり首都高速公団、あるいは阪神公団が道路管理者でございますので、道路管理者がみずからやるということで、先ほど申し上げましたように、各インターチェンジには全部こういうものをつける、四十八年度中につける。これはゲートが通常の場合七つから多いところは十も二十もございます。全部につけるわけにまいりませんので、一番端のところに設けまして、過載らしいという車はそちらへ持っていってそこではかるというような形でインターチェンジには必ず一カ所つくりたい。これは先ほど申し上げましたように、交通安全の問題でもあり、かつ、道路の構造の保全の問題もございますので、これは予算がないからということは決してございませんので、できるだけそういうものを整備し、また同時に、整備いたしましてもそれを有効に使わなければなりませんので、あわせ有効に使うということで進んでまりたいと考えております。
#52
○野々山一三君 いまあなたの、道路局長おっしゃった、金がないというわけではないということは、私も指摘するとおりで、そこで一体監督官庁としてどういうふうにやるべきであるかということを指示する、それと同時にその計画を出してもらうということが、私はこういう問題を解決するための具体策だろうと思うんです。これは資料というか、この審議の過程でやっぱりそういう計画書を示してもらいたいというふうに思うんです。そういうことによって事故をなくするということができるというふうに思いますね。これはひとつぜひ委員長からしかるべく手配を願いたい。
 それから先ほどの高速道路の問題で、たとえばというふうに申し上げたんですけれども、軽車両でもあそこへ入れますね、高速道路へ。あれは、私は率直に言って、軽車両だったらここ以上は走ってはいけないという、走行路線の規制をするという処置が一つあるだろう。もっと積極的には、軽車両というものは高速道路に入れないというような規制をすべきだ。同時に、もっと積極的には、私は、たとえていえばシリンダーで一〇〇〇CC以上の車でなければ高速道路に入れないというように前向きに対処しなければ、この事故というやつが非常に多い現状から見て、解決できないんじゃないかというふうに思うんです。これはあらためて伺いたいんですが、そういう前向きな、これは私は率直に言って、一例というふうに申し上げたけれども、シリンダーの大きさでいえば一例というふうに申し上げたんですけれども、単なる軽車両あるいは普通車、こういう分け方ではなしにやらなければいけないと思います。これは運輸省にもかかわりがございますけれども、車両の種別だとか、通称いうところの軽車両、普通車というこの種別ですね、これをも含めて対処しなければいけない問題だと私は率直に思うので、その点はあとの質問の際につけ加えて見解を述べていただきたい。
 それから次に車庫規制と駐車違反の問題で伺います。車庫規制問題というのは、当初は大都市中心でございましたね。いまは大体日本じゅうの地域に及ぶ地域を車庫規制をとることにいたしました。実際に私が言いたいのは、ほんとうに車庫を持って買っている人は、車を持っている人はいるだろうか。どのくらいの割合でいるだろうかということを御存じでしょうかということをまず提起しながら伺いたい。これは自動車会社なり販売会社にしてみると、たいへんよけいなことをしてくれたと私に文句言うかもしれませんが、実際は車庫もない人が一ぱい車を持っていらっしゃる。それで車を買うときには車庫の保有を証明するものがなければ車は持てないことになっているんで、そこで販売会社のほうは、いやあけっこうです。私のほうで全部善処してあげます。ああそうですか、それじゃあ銭払えばいいんですねというわけで車を買うわけです。実際に正常に届け出してある車庫に駐車してある場合があるでしょう。たいへん少ない。もうほんとうに少ない。もっと端的な例を言いましょう。実際に私調べてみましたよ。ここです。と登録してある車庫の地域に行ってみましたら、十両ぐらいしか入れない面積。登記されている、登録されているものは百何十両というものがそこへ全部入っていることになっている。これでは車庫規制なんというものはほんとうに書いてみているというだけの話であって、何の効果があるでしょうか。これが第一。第二に、したがって、その車は行くとこがないんですから、結局は自分のうちの近所に駐車違反をしている。車庫じゃないところへ置くわけです。まさに駐車違反です。駐車禁止地域をも含めまして置いてある。これが多くの場合、細い道ですよ。狭い道ですよ。このために附随的に道路が狭くなる事故が起こってる例というものは顕著なものがありますね。これは大臣に一ぺん伺いたい、その車庫規制と駐車違反。取り締まり当局にも伺いたい。調べたことがあるか。立い入り検査をしたことがあるか。あったらあったで、はっきり何月何日何時何分どこそこの何々の会社のどこそこについてどうした。先ほどの森君の話みたいなことがありますからね、はっきり言っておきますが、何月何日何時何分どこそこのどういうところでどうしたことを検査したらこうなっていましたというやつを、ひとつぜひ東京なら東京でもいい、東京、名古屋、大阪、横浜、そういうようなところの主要都市でもけっこう。とりあえず全部一ぺん調べてください。その資料を出してください。そしてその資料に対応して、この車庫規制というもののもたらす価値というものは、事故があっちゃ困る、車庫がなければ困るというのが車庫規制というものの本旨でしょう。その実際的効果というものを来たしていないから私はこういう問題を指摘するわけでございますけれども、それをひとつぜひ、どう対処するかという対処策をも含めて見解を承りたい。
#53
○国務大臣(新谷寅三郎君) これも私の守備範囲
 でない問題のようです。しかし、この交通事故をなくするという点からいいますと、あなたのおっ
 しゃるとおりだと思いますね。個人としちゃ私も被害者なんですよ。で、なかなか狭い道に路上駐車しているもんですから、私は気がつくとよく関係の警察署に、こういう状態じゃこれは事故を起こしますよという注意をいつもしているんですけれども、なかなかそれが徹底しないようです。ということは、せっかく法律が出ているようですけれども、この法律が十分守られていない。警察のほうからいうと、守らそうと思っても、逃げ道が多くてなかなかそれの実行を、一台一台トレースしていくのはこれはもう困難なことだ。それもよくわかります。要するに、これは私は根本的には、たとえば市町村なりあるいは国でどういう設備をしてやったらそういうことが起こらないだろうかというふうなことも考えてみる必要があるし、非常にドラスチックですけれども、ほんとうに車庫というものについて具体的に調べて、もう車庫のないのはもう車売らぬというところまで、最後はそこまでいかないとなかなかうまくいかぬじゃないかという――これは個人的見解ですよ、私の守備範囲じゃないんですから。そういうことだと思いますけれども、しかし、これは警察のほうも努力をしておられると思いますが、しかし、実際なかなかこれはむずかしい問題で、一本の法律を出したぐらいじゃこれは実行できない。もう少しやっぱり制度的にも、あるいは財政的なことも考えてあげてそれが励行できるようにしないと、これは路上駐車している人も、これは堂々とやっているわけじゃないだろうと思うんですよ。非常にこれは肩をすぼめて駐車しているんだろうと思いますね。そういう状態で、公衆にも迷惑かけているし、事故発生の原因にもなっているしというんで、お互いにこれは困っている問題だと思うんです。何か、これはわれわれも協力しますが、これは私がやろうたってやれませんから、警察のほうで適当な対策を講じてくだされば、それに対してわれわれも及ばずながら御協力しますということ以外には、せっかくお尋ねですけれども、これ以上にどうも私としてもいまお答えするわけにいかないのです。
#54
○委員長(西村関一君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#55
○委員長(西村関一君) 速記起こして。
#56
○野々山一三君 先ほど来の、ずっとこう質問存通して各省庁の見解が述べられておりますけれども、一例を言いましょう。たとえば、過積み問題を私が問題にします。そうすると、片方では重量計を置くと言う、これは建設省。ところが、重量計を置いたところで、これを取り締まるのはだれか、警察でしよう。したがって、これは連鎖的なものなんでございます。それから同時に、たとえば白トラックの過積み問題を問題にしますと、これは車両保安基準に基づく検査をいたしますという限りでは運輸省の問題です。しかし、この過積みがもたらす事故という観点からいうならば、当然警察当局も、一体的な問題としてやらなければいけない。初心者マークの問題もそうです。そういう意味でいいますと、私は率直に、いま運輸大臣は、私の守備範囲ではございません、私的見解でございますというのは、そうおっしゃるから、私は、国務大臣として、というふうにわざわざ申し上げたんです。運輸大臣としてということ以外の、国務大臣としてどうするかということを申し上げたのです。そこで、あなたはそれが答えられないというならば、おのずと政府に関連所管している問題なんでございますから、これは統一見解を求めるということになるのは当然の私は処置であると思う。したがって、あらためて、まだ私は質問の途中でございますけれども、運輸大臣として、かつ国務大臣として、私が数次にわたって各項目にわたって述べた点について対応策、つまり事故防止及びこの事故防止をさらに定着させるための施策、設備、取り締まり、それから自動車局長も言われた、場合によっては法律を直さなければいけないというふうに言われたそれらの問題について、統一した見解をひとつあらためて提出することを求めたい。政府としての統一見解を求めたいと思います。
#57
○委員長(西村関一君) 速記とめて。
   〔速記中止〕
#58
○委員長(西村関一君) 速記起こして。
#59
○国務大臣(新谷寅三郎君) 個々の問題は、先ほど申し上げたような考えを持ちますがね、しかし、先ほど来お尋ねのいろいろな問題を総合しますと、結局そういうことが重なり合いまして自動車の事故をしげくしているということは事実です。さっきトラックの過積み問題について、交通安全のための交通事故防止対策ということで総理府が中心になりまして、結局各省が集まって突き合わせましてさっき御説明したようなものをまとめたわけですね。だから、こういった作業はしてくれれは車両保安基準に基づく検査をいたしますという限りでは運輸省の問題です。しかし、この過積みがもたらす事故という観点からいうならば、当然警察当局も、一体的な問題としてやらなければいるように総務長官にもよく話をいたしましょう。そして、なるべく早くいまお話しのような点を含めて総合的な事故対策についてもう少し具体的なものを各省共同でやれるように私も努力をいたします。今日まで、一言で御説明すると、そういったことについてあらゆる機会に何回となく協議もしているだろうし、考えもしているだろうし、いろんな法律を出すときにはそういったことは十分配慮していると思うんです。ただ、あなたがおっしゃったように、これが法律つくるときは一本になるのです。ところが、実際実行面になってくると、初めに申し上げましたように、どうもその間にすき間が出てきて、だから、しばらくほっておくと非常に歩調がそろわないという面があることは、これは申しわけないと思うんです。政府としましては。その点は事実です。ですから、そういったすき間を埋めるような意味で、各省がほんとうに歩調をそろえて事故対策に取り組めるような、そういう姿勢を確立する意味でもけっこうだと思いますから、総理府からも来ておられますが、私も総務長官に話をいたしましょう。そういった点で努力をして、なるべく早くそういう総合的な事故対策をまとめるようにいたします。
#60
○野々山一三君 この分の締めくくりをいたしますが、警察当局でたとえば車庫規制の問題をしてみても、これはこうあらねばならない、全部車庫があってほしい、あるべきである、こういうお考えのほどはわかるわけですけれども、実際に取り締まれない、車庫がチェックできないというような現状ですね。何べん聞いてもどうもまあまあと納得できるようなお答えがいただけない。で、私は、初心者マーク、過積み問題、それから車庫規制、交通規制の問題、これはお答えをいただいたけれども、残念ながらこのお答えでは対応策はできないと私は思います。したがって、質問を保留すると同時に、警察庁長官、公安委員長の出席を求めてただしたい、対応策。それから、建設省にも同じことが言えるわけで、国が所管している国道六十カ所で、これから八十ぐらいを何年間にやりますというような、こんなお答えでは、これほど猛スピードで自動車がふえていく現状というものに対応できるものとは考えられないお答えのほどでは、したがって、私は建設大臣にも、もっと積極的に、金はあるんだと言われるんですから、どうするかということを伺いたいし、質問を保留しながら出席を要求します。
 それから運輸大臣、私はいま予定を二時間と考えておって、私の時間がもうなくなってしまいましたけれども、物を扱っていらっしゃる運輸省としては、残念ながら、いまあなたがおっしゃるように、事故が起きた場合にどうするかという対策センターというものだけがピックアップされて法律化されている点から見て、法律に谷間があるという点はお認めになっているわけですけれども、次の機会に運輸省としては保安基準の問題、つまり、道路運送車両法、それからそれを行政的にどどうするかなどについてはまだ残念ながら十分にお答えなくて、最後のところは私見でござんすと言われちまうとこれは困るんで、時間を差し上げますので、次の機会に私はその問題についても質問を保留して審議をさしてもらいたい。これは三つでございます。
 それから、もう時間がなくなりましたから、次の機会に伺います問題点をちょっとだけ申し上げて、その扱いについてお伺いしたい。
 自賠責保険ですね、これは残念ながらいま最高五百万でございますね、なくなられた場合に。この金額というのは、人の命が五百万ということになるわけで、これは安過ぎる、低過ぎる。少なくとも一千万ないしは諸外国の例のごとくオープンにするというようなことをしなければ、被害者というものの将来というものを保全することはできない。また、加害者も支払い能力という面から見て非常に問題がある。たとえば訴訟でこれを争うという場合に、実際問題として訴訟の判決が出ても受け取れない、払えないというような事態がたいへん多いわけです。そういう意味ではやっぱり国家がこれを担保し保障するというふうな考え方である自賠責という考え方は私はいいことだと思いますけれども、もっと額をふやすという考え方はないのか、それが一つ。
 それから、負傷される人たちの給付最高額というのは五十万でございますね。これは実際問題として参考人の皆さんが口をそろえて言われたんで記録で御案内だと思いますけれども、実際は医療費でほとんどでして、慰謝料的なものはもうなし、休業補償的なものなしと考えてもいい。死ななければ五十万円ですからね。これはいかにもひどいものです。大臣、おけがなさったらいかがでしょうか。私はけがしたんです。その自分と市民、自分と国民、それを代表していらっしゃるのが内閣ではないでしょうか。わけても国民を代表していらっしゃるのはあなたでしょう。そういう意味でいうならば、この自賠責の保険額というものを、給付額というものをうんとふやすということがいかに必要かということをしみじみ感ずるはずだと思います。その点についての見解を承りたい。
 そうすると今度は次に、保険掛け金がふえるではないかという問題が必ず起こります。私は、しかしこれはやむを得ないことである。率直にこれは申し上げていいと思います。万が一事故があった場合、自分がかけた場合というので任意保険をやっていらっしゃるのがほとんどですね。その現状を考えてみれば、あれだって二万円だ、三万円だと年にかけられるわけなんですね。それによって自賠責プラス任意保険というものによって被害者を保護する、自分を保護するというたてまえになっているわけなんでしょう。これは大蔵当局の見解をも含めて、改善策を積極的にとるべきである、これは現行を直すべきであるというのが私の考え方なんで、きょう答えられなければ、留保してある問題と一緒に、関係各省と相談をして、その提起をされるべきである、こう考えますんで、その点を伺いたいと思います。
#61
○国務大臣(新谷寅三郎君) 委員長ちょっと速記記をとめてください。
#62
○委員長(西村関一君) 速記とめて
   〔速記中止〕
#63
○委員長(西村関一君) 速記を起こして。
#64
○政府委員(小林正興君) 自賠責保険の限度額の問題につきましては、現在、先生御指摘のとおり、さらに各方面から強い引き上げの要請がございます。現在の限度額、御指摘のとおり制定されましてからもう相当期間がたっております。この間におきますいろいろ物価の値上がり等もございますし、いかにも安いんではないか、低いんではないかという問題があることは私どもも十分承知しておるわけでございます。したがいまして、この問題につきましては、できるだけ早い機会に大蔵省と十分協議いたしまして、政府に自賠責審議会というのがございますので、そこに諮問をいたしまして限度額の引き上げの方向をはっきりさしていきたいと思っております。
#65
○野々山一三君 いまのお答えでは、私、まだ十分納得できませんので、質問を先ほど申し上げた三省について保留して打ち切ります。
#66
○原田立君 大臣が退席されたので、まとめた分についてはまた後ほどお伺いするとして、法案の中の問題をお伺いいたします。
 第四条に「センターの資本金は、その設立に際し、政府及び政府以外の者が出資する」、「政府は、センターの設立に際し、二億四千万円を出資する」と、こういうふうに出ておりますが、補助金を約一億一千万、貸し付け金を約一億、こんなふうにするんだというふうに話を漏れ聞いておるんですが、そこいら辺はいかがですか。
#67
○政府委員(小林正興君) 自動車事故対策センター法におきますこのセンターの設立の際の出資金というものは、法律案第四条第二項にありますとおり二億四千万でございます。これ以外に、このセンター法が通りまして事業を始めました際に補助金といたしまして一億一千万。それから、このセンターの二つの柱のうちの一つの大きな事業でございます貸し付け業務、こと財源に充てるためのものを政府といたしまして貸し付けるということで、これが一億円。これが四十八年度予算、国の予算におきまして当該センターに対する三つの項目でございまして、合計四億五千万、これが、先般の国会で予算として成立いたしておるわけでございます。
#68
○原田立君 「政府及び政府以外の者が出資する」と、こうありますけれども、これはどのぐらい見込んでいるんですか。
#69
○政府委員(小林正興君) 政府出資金二億四千万に加えまして民間出資金五千万を予定いたしております。
#70
○原田立君 そうしますと、補助金、貸し付け金等含めて五億ですね。五億の資金量でこの自動車事故対策センターを開設しようというわけですね。資金量は非常に少ないんじゃないですか。
#71
○政府委員(小林正興君) 四十八年度の計画につきましては、この法案が通りましてから諸般の準備を始めまして、現在の予定では、予算編成時の予定では今年の十二月一日に当該センターを発足いたしたい。したがいまして、この約五億の金というものにつきましては、年度の途中から発足すると、こういうことで、御指摘のとおり確かに少ないかと思います。
#72
○原田立君 少ないと思います。ではなくて、少なかったら仕事ができないのじゃないかというところを指摘したいのです。というのは、交通遺児の対策にしましても、交通遺児育英会、現在四十億の目標に対して三十億、過去四年間やって、しっかりたまったと、しかし、いまんところ先食いしているような状態だと、こういうように言って、玉井さんはこの前嘆いておりました。要するに、三十億の金を集めてやっても、なおかつ資金量は足りないと、こう言っているわけですよ。今度は自動車事故対策センターというのを大々的に政府が取り上げてやるんですから、もうこれで交通事故も減少するであろう、こういうように私らも非常に期待しているわけです。どうもその期待もそのとおり実現――五億円くらいの資金量ではたして対策ができんのかどうか、非常に疑念を持たざるを得ない。また、これを非常に充実していくんだろうと思うんだけど、このセンターは総額どのくらいのものを、どのくらいの資金量を考えているのか、その点をお伺いしたい。
#73
○政府委員(小林正興君) 四十八年度は年度途中、現在の予定では十二月に発足いたしたいと
 いうようなことで、この事業費あるいは貸し付け金の規模というようなものにつきましても少ないわけでございますが、一応予算は単年度でございますので、四十九年度以降につきましては正確に予算として固まってあるわけではございませんが、
 一つの長期計画といいますか、長期の資金計画ということで私どもと大蔵省とで検討いたしましたのがございますが、それによりますと、事業費の規模といたしまして、四十九年度約九億、五十年度十二億、以下漸次一億ずつ程度ふえる。このことは適性診断業務というようなものが、三カ年で施設が整備される。したがいまして、業務が漸次ふえてくるわけでございまして、そういった点から、この事業費の規模というものが約十億。それから貸し付けの規模でございます。これにつきましては、四十八年度が年度途中からでございますので一億と申し上げましたが、これにつきましては現在四十九年度以降、平年度五億というものを考えております。
#74
○原田立君 第二十一条でありますけれども、第二十一条「(役員の欠格条項)」「政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない」、こうありますが、地方公務員、国家公務員以外のこの非常勤者というのは大体どういうのをさしているんですか。まあ、私が言いたいのは、非常勤職員がこのセンターの職員となるときは、その非常勤職員の資格というのもやっぱり取ったほうがいいんじゃないかということなんですよ。ここで特に「非常勤の者を除く」と、こういうふうにありますけれども、そんなのは心要ないのじゃないかと、こう言いたいのですが、その点、いかがですか。
#75
○政府委員(小林正興君) このセンター、政府が出資いたします特殊法人の一種でございまして、したがいまして、このセンターに働く役員というようなものは、このセンターに純粋に専念をしていただく、こういう考え方でございます。一方、当然政府、地方公共団体の職員、国家または地方公務員でございます。そういった地方公務員につきまして、常勤の職員についてはそれぞれの公務員法によって専念の義務があるわけでございまして、そういった点から、政府または地方公共団体の職員といたしまして、公務員といたしまして公務に従事している者につきましては、重ねてセンターの仕事をやるというようなことについてはこれを排除すると。ただ、非常勤につきましては、非常に非常勤の態様というようなものがいろいろあるわけでございまして、そういった中で、非常勤の者までも全部センターに関与できないというようなこともいかがかということで、非常勤の者につきましては除外例を設けたわけでございます。
#76
○原田立君 第二十三条、「(役員の兼職禁止)」というところには、営利を目的とする団体の役員及びみずから営利事業を経営することはこれはいけないと、ただし運輸大臣の承認を得た者はよろしいと、こうありますが、運輸大臣の承認を受けた者というのはどういうことなんですか。
#77
○政府委員(小林正興君) 一般的に、このセンターは非常に公的な事業をやるわけでございますので、営利を目的とする団体の役員、あるいはみずから営利事業に従事するという、いわゆる兼職を禁止しておるわけでございます。このただし書きにつきましては、みずから営利事業を営むという範囲等につきましても、たとえば自己の名前で、名義で事業をいたすが、簡単なたばこ等を販売するというようなものを家族が行なうというようなことも一般的にあり得るわけでございまして、そういった際に、何かあまり例はないと思いますが、現在、公務員におきましても、営利事業等についての関与する場合に、きわめて例外な場合に承認を受けるというようなこともあるわけでございまして、そういった点についての一応例外規定というものもあり得るのではないかというようなことで定めてあるわけでございます。
#78
○原田立君 これは職員なら奥さんがたばこ屋でというようなことはわかるけれども、役員になるような人はそんな問題じゃなかろうと思うんです。よくおわかりになっていないようだから、これは保留しておきますから、あとで答えてください。
 それから二十四条ですね。「(代表権の制限)」のところですけれども、「センターと理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合には監事がセンターを代表する。」と、こういうふうにあるんですが、一体この二十四条はどういう意図でこんなようなことが法律としてきめなければならないのか。というのは、やっぱり理事長はセンターを代表する人なんです。それが「センターと理事長との利益が相反する事項」だなんて、一体、具体的にどういうことなんだろうか。そのときには「監事がセンターを代表する」んですよと、こういう項目を――きのうはあまりこの項目というのは質疑通告をしていなかったけれども、法案を読みながらおかしいなあと思うんでお聞きするんです。わかる範囲で答えてください。
#79
○政府委員(小林正興君) センターを代表いたしますのは理事長でございます。しかし、このセンターが法人といたしましていろいろな業務をやる際に、いろいろ法律行為があろうかと思います。たとえば具体的にと申しますと、土地の取得というようなこともあるいはあろうかと思います。あるいは機械の購入というようなことも、土地の購入等もあろうかと思いますが、そういった際に、理事長自身がたとえばセンターと契約をするというような際に、その利益が相反すると申しますか、その契約内容のいかんによっては、センターの利害と理事長の利害というようなものが相反する場合もあると、そういう際に代表権を有してそういった契約はできないという制限を課する場合も、必要性もあるということでございます。
#80
○原田立君 ちょっと局長、あんまりよくわかりません。わからないから、これも保留して、もう少しわかりやすく説明してもらいたい。この次でけっこうです。
 それから第二十九条でありますが、「(役員及び職員の秘密保持義務)」 「センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。」、こういうのがあるんですが、ときあたかもアメリカではウオーターゲートで秘密漏洩問題で盛んにやっているわけですよね。私も、法律、ずいぶん見たけれども、この「秘密を漏らしてはならない」だなんて、こんな項目は寡聞にして初めての感じなんですよ。何でこんなのをつけたんですか。
#81
○政府委員(小林正興君) このセンターの業務は三十一条かにございますが、たとえば適性診断というようなもので個々の運転者のいろいろ適性というようなところに、たとえば性格あるいは総合判断というようなものがいろいろあろうかと思います。そういった点について、当然、センターの役職員がその業務の遂行上、そういったものについては知り得るわけでございますが、そういったものを他人に漏らしてはいかぬということをやはり規定して、この適性診断という業務の性質から診断が受けやすいようにするという受診者の利益を守る必要もあると、また、貸し付け業務につきましても、非常に生活困窮者というようなものに限定した貸し付けになりますので、そういった点から、いろいろセンター自体としても具体的に生活困窮の程度というものを特定の個人について知り得るわけでございます。こういった点は、個々の貸し付け業務を行ない、あるいは適性診断を公正に行なうというセンターの業務に限るべきでございまして、そういった点を別の目的にいわゆる利用されるというようなことによって、当該貸し付け対象者、あるいはこの診断の受診者というようなものが不利益をこうむることのないように配慮した規定でございます。
#82
○原田立君 三十一条の業務のところでありますけれども、この中に二のところですね、「自動車の運転者に対し、適性診断を行なう」と、こうありますけれども、この適性診断というのが非常に効果的であるということは、これはもう非常に大事なことだと、こう思うんでありますが、現在のいわゆるドライバーの数ですね、非常な数にのぼっております。免許人口は約三千万ともいわれておりますし、そのうち、交通事故を起こすというのは、一昨日も参考人言っていましたけれども、やっぱり自家用車の人たちが圧倒的に多いと。当然、その事故発生を未然に防ぐということになれば、自家用車、そっちのほうにもつと目を向けなければいけないんじゃないのか。ところが、この法律によりますと、営業車ですよ、営業車のほうだけは適性診断をやりましょうと、だけど、自家用車についてはさっぱり何も書いてない。これはおかしいじゃないか。自家用車についても当然適性診断等をやるべきではないのかと、こんなふうに思うんですけどね、運輸省自動車局長はどう考えますか。
#83
○政府委員(小林正興君) 事業用自動車につきましては、他人の生命あるいは財産を輸送するということでその公共性が自家用車に比べて高いということが一つ言えるかと思います。また事故の絶対件数そのものは確かに自家用車のほうがはるかに多いわけでございまして、絶対の事故はあるいは多いかと思いますけれども、事故率というようなものにつきましては、営業車は自家用自動車に比べて高いわけでございます。こういった点から、この法案におきましては、いわゆるプロ・ドライバーというようなものの方々に、まず第一義的に重点を置きまして適性診断の対象といたしておるわけでございます。しかし、このことは、重点を置いているということでございまして、自家用につきましても、たとえば自家用ダンプ等、非常に事業用に準じて事故防止上重要な問題も多々あると思います。こういった点につきましては、事業用自動車に準じまして適性診断の受診方の指導を進めていきたいと思っておるわけでございまして、そのほか一般の自家用自動車につきましても、そういった要請に応じましてこのセンターでもやっていきたい。このことは三十一条に具体的に「(業務)」として、事業用について重点を置いて書いてございますが、自家用につきましては第八号で目的達成のため必要な業務と、こういうようなことで、あわせて自家用についてもいたしたいと、こう思っております。
#84
○原田立君 そうすると、自動車局長、運輸省としてはプロ・ドライバーについては一〇〇%適性診断を受けさせたいと、こういう気持ちが非常に強いんだと、断然そうさしたいんだと、こういう気持ちですね。
#85
○政府委員(小林正興君) そのとおりでございます。
#86
○原田立君 ところで、現在も適性診断、いま強制力はありませんわね。適性診断を受けなさいということはさまっているけれども強制力はありませんわね。警察庁のほうでこれは道交法の改正じゃないから強制力はない。だから、やっぱり任意で受けるというようになってますね。で、現行どうなんですか。たとえば東京だけでけっこうだけどね、東京にはいわゆる自動車免許人口は何万、そのうちプロ――要するに事業用ですね、事業用運転手、要するにプロは何人、そのうち一体適性診断を受けた者は現行何人と、わかっておれば説明してください。
#87
○政府委員(小林正興君) 全体の運転者の免許数は二千数百万ということに全国でのぼっておりまして、事業用の運転者は全国で約九十万ということで、確かに事業用運転者は少ないわけでございます。この事業用の運転者を対象といたしまして、四十三年の十月から東京におきまして運行管理指導センターというところで適性診断を始めたわけでございます。これがその後非常に、追跡調査等によりましても、効果が認められるということで、年々受診者がふえてまいりまして、四十七年度の実績によりますと、年間東京で一万六千人強でございます。これに対しまして東京におきます事業用運転者の数というようなものが十八万六千人おりますので、この率は〇・〇九という比率になるわけでございまして、約一割程度ということでございます。
 それで、事業用運転手にこれをできれば義務づけていきたいというような点につきましては、先ほどお答えしましたとおりでございますが、何ぶんにもこの適性診断の施設というようなものを全国的に整備する必要がひとつあるというようなこと。それから、これを義務づける際のやはり受検料といいますか、受診料といいますか、こういったものをどういうふうに考えるべきかという点がございまして、私どもといたしましては将来義務づける方向で検討をしていきたい。
 それからなお、指導行政で現在までやってきておるわけでございますが、今日までの全国九カ所の適正運行管理指導センターのこの受診の実績というものの傾向を見ますと、義務づけの段階は将来検討いたしますが、指導によりまして、この適性診断の実績というものが関係者方面に非常に認められてきておるということと、もう一つ、非常に当初懸念のありました弊害、これによって配置転換が行なわれるんではないかとか、そういったような問題も幸いに現在まで起こっておりませんで、こういった点から非常に受診者がふえてきておるという状況にございますので、私どもの施設の整備、全国的な整備とあわせてそういった指導を強化していく、その際に御指摘のような自家用車につきましても事業用に準じて指導することによって適性診断の受診を普及をさしていきたいと、当面はそういうふうに考えております。
#88
○原田立君 まあ、自家用車もさることながら、そのプロのほうがね、いまあなたが言ったように〇・〇九でしょう。約一割でしょう。受診率というか、受検率というのかね。これじゃどうしようもないんじゃないですか。これが八割とか九割とか、そういう受検率に受検率がぐっとこうアップしていったというなら話はわかるんだけど、〇・〇九じゃ話になりませんよ、あなた。これは非常に遺憾な話だと思う。そう思いませんか、あんた。
 それで、警察庁お聞きしますけどね、こういう適性診断ですね、これは道交法の改正がなけりゃ強制力を持たないことになるんだけども、これいつごろ改正するんですか。
#89
○説明員(寺尾繁君) 一般の自家用自動車につきましてはそういう面もあろうかと思いますけれども、特にプロの運転者につきましては運輸省のほうで十分措置できるものと考えております。
#90
○政府委員(小林正興君) 先ほど来、この義務づけの問題について施設の整備と関連して検討をいたしたいと申しましたが、そのときの義務づけの方向につきまして若干誤解を受けますおそれがございますので、と申しますのは、この義務づける対象をはたしてドライバー自身にやるのがいいかどうか、あるいは事業用でございました場合には、これを運行管理の一つの手段として使うという観点から事業者に義務づけると、こういった点からその受診料の負担というような問題を含めて検討したいということでございまして、本来免許と直接の関連を持たず、さらにそれの免許制度の上に適性診断をいたしまして、そうして個々のドライバーあるいは運行管理者が指導する際のいろいろな参考の資料にすると、助言をすると、こういうことに使うわけでございまして、こういった点から私どもも義務づけの方向については個々のドライバーということでなく、現在では事業者に義務づけるという方向で検討をしてまいりたいと思います。
#91
○原田立君 そりゃね、事業者なんかだめですよ。そりゃね、あなたの考えは考えだろうからあれだけどもね、事故を起こすのは運転している本人が事故を起こすんですから、そっちのほうをしっかりやらなければ、それを、取り締まる管理者のほうを義務づけただなんていったって、そこはちょっとナンセンスな感じが私はいたします。
 ところで、さらになおあらためて申し上げるんですけれども、やっぱり運転手、プロにしても、自家用車にしても、適性検査については義務化すべきだと思う。さっきあなたは、義務化の方向にしたい、だけれども現状は設備が不十分だからできないんだと、充実していくようにしたいと、こう言っているんだけれども、それが一体じゃあどのぐらいたったら充実するんか。その見通しね。私がなぜこんなことを言うのかというと、適性検査をまじめにじゃあ受けましょうといって受けた人も、それから、そらっとぼけて受けなかった者も同じだというのはちょっとこれまたおかしいんじゃないのか。むしろ、まじめな正直者がばかをみるみたいなことになりはせぬのか。そこに何か差をつけていいんじゃないか。義務化してそれを受けなければ、もうそこに当然罰則規定がつきますからね、いいんだろうと思うんだけれども、受けなかった者についてどうするのか。何らかの特典というものを与えるような制度というものを講じるべきではないか。この点、いかがですか。
#92
○政府委員(小林正興君) 義務化といいますが、それをどのぐらいまでに施設の整備が完備するかという点、義務化に関連いたしまして、現在私どもは検討いたしております内容によりますと、今後三カ年間に、つまり四十八年それから四十九年、五十年というこの三カ年に、全国にこのセンターの支所を整備いたしたいと思っております。それから、それまでの間、かりに義務化できなくても、これを私どもは積極的に普及していきたいということで、何か、先生御指摘のような、特典といいますか、そういったようなものを考えつつ、これを指導を強化して普及していくという点につきまして現在考えておりますのは、事業用の運転手でございますので、そこに運行管理指導というようなことも道路運送法で義務づけられております。したがって、私どもは、それぞれの事業者が企業内の運転者諸君の受診をどのぐらいやっているのかというようなことにつきましては十分監査等で把握できるわけでございます。そういったものを、たとえばいろいろな設権行為、認可等で増車をいたしますとか、そういうようなことがございます。そういった際に、講習であるとか、あるいは運転者諸君の受診というものについて積極的に取り組んでおるというようなところに、そういった許認可にあたって十分配慮するというようなことも考えられるんではないか。
 なお、これらにつきましては、ぜひ適性診断が普及いたしますように、そういった他の行政施策と関連いたしまして、事業者にそういった点を、特典を与える方向でいろいろ行政をやっていきかいと考えております。
#93
○原田立君 第三十一条三号及び四号の中に「生活の困窮の程度が運輸省令で定める基準に適合する」と、こういうようなのが二カ所あるんですけども、「生活の困窮の程度が運輸省令で定めろ基準」なんてあるんですか。どういうことなんですか、これは。
#94
○政府委員(小林正興君) 被害者にいろいろな貸し付けをいたします場合に、貸し付け資金というようなものの一応予算的な限度がございます。したがいまして、その際に、貸し付ける際の優先性もある程度考えなければならない。こういうようなことから、その必要性の強い度合いというようなものを何らか見ていく必要があるんではないか。そこで、具体的には、生活保護法という法律がございまして、その「要保護者」というようなものもございます。また、所得税の免税世帯というようなものにつきましても、生活困窮度によってそういった定めもあるわけでございます。いろいろ、要保護者あるいは準要保護者と申しますか、そういった方々というようなものにつきまして、他の法令で、税法とか、そういった生活保護法とか、いろいろな規定があるわけでございます。こういったものと十分斉合性を保ちまして、貸し付け対象者を運輸省令で明らかにするという趣旨でございまして、当然、運輸省といたしましては、そういつた、一般に他の法令で使われておりますいわゆる生活要保護者、準要保護者といったものを省令で具体的に明らかにしていきたいというのがこの立法の趣旨でございます。
#95
○原田立君 三十一条四号のイは「自動車事故により死亡した者の遺族である義務教育終了前の児童」と、こういうふうに具体的になっているわけですが、センターによる貸し付け金の貸し付け条件等を、これは何か案を私ちょっともらって承知はしているんだけれども、説明してもらいたい。
#96
○政府委員(小林正興君) 貸し付け条件につきましては、法律で業務方法書というものをセンターが明らかにいたしますが、その中で、いろいろ貸し付けの条件というものを定めるわけでございます。したがって、センター法が通りまして、それから正確にはセンターが運輸大臣に認可申請をいたすということで最終的には明らかになるわけでございますが、現在私どもがセンターを構想いたしました段階で考えております貸し付け条件を申し上げますと、貸し付けに三つ種類がございまして、後遺障害の保険金あるいは補償金の立てかえ貸し付けというものにつきましては、五十万円の範囲内で貸し付ける。償還期間につきましては、立てかえ賃し付けでございますので、当然保険金、補償金の支払い時に一括返済をする。利率は年三%ということを現在の段階では考えております。
 それから、不履行判決の貸し付け、これにつきましても、貸し付け額としては、一時金で五十万円以内でございます。これにつきましては、一年据え置き十年償還、ただし債権が回収された際には繰り上げ一括返済をする。これも利率年利三%という条件を考えております。
 それから、いわゆる遺児の貸し付けでございますが、これにつきましては、一時金といたしまして六万円、それから生活費といいますか、育成費と申しますか、そういった考え方で月五千円。これは、法律にございますとおり、義務教育終了済みまでが貸し付け期間でございまして、貸し付け終了後一年据え置きの二十年償還、これにつきましては無利子という条件を考えております。
#97
○原田立君 そこで、一番最後の遺児貸し付けなんですけれどもね、法律では、「義務教育終了前の児童」とこうなっていますから、これは中卒までです。中学卒業までということですね。ところが、現在では、高校進学というはのもうそれ自身が常識化しているわけです。高校進学。だから、交通遺児育英会でも何とかして一生懸命高校進学させようと言っております。これはちょっとある新聞に出ているんだけれども、全国の高校進学率は八七%である。こういう非常に高くなっている段階ですから、高校までは何とか行かしてぜひあげたいと思うんですよね。ところが、ここでは、法律では「義務教育終了前の児童」ですから、中卒までである。しかも、返済は、貸し付け終了後一年据え置いてやるんだと。いうことは、その遺児が高校一年生の間はまだ据え置きになっているけれども、二年生になったらばその父兄はさあもう支払え、返済開始ですよと、こんなことになる。これはちょっと過酷ではないか。むしろここで、「義務教育終了前」というんじゃなくて、やっぱり高校卒という、そこいら辺まで範囲を広げる考えはないかどうか。あるいはまた高校を卒業して大体つとめに出る。あるいは、いま大学だっても進学率非常に高いですからね、あれですけれども、それでも世の中へ出て実際に自分で月給取ろうというのはまあ二十歳以上ですよね。ですから、償還の方法も、貸し付け終了後一年据え置きなんというんじゃなくて、二十歳ぐらいまでは据え置いて、そしてそれから返済していきなさいというふうなことが考えられないのかどうか、その点どうですか。
#98
○政府委員(小林正興君) 業務方法書で将来明確にいたしますこの償還期間等の条件でございますが、これについて、貸し付け対象は、法律で書いてございますとおり、義務教育終了までの交通遺児に貸し付けるということでございますが、この返済の問題はそういった業務方法書で将来明らかにするわけでございますが、そのときの基本的な考え方としまして、先ほど申し上げました、一年据え置き、二十年の分割返済ということを申し上げましたのは、現在先生御承知のとおり高校生以上の育英資金としましては日本育英会というようなところでこの奨学資金の制度が一般的にあるわけでございます。さらに交通遺児というものにつきましては、その特殊性にかんがみまして、交通遺児育英会というところでさらにそれに、何といいますか、プラスした貸し付け制度があるわけでございまして、そういった現状を踏まえまして、ここで今回センターにおいて貸し付けするのは、むしろ欠けておるところ、こういった点といたしまして、義務教育で一般的には教科書その他のものは無償であるというようなことであっても、非常に、教育といいますか、生活といいますか、そういった義務教育中にもいろいろかかるということで、現在までのところでは欠けておるところ、そこに着目いたしまして、今回育成費を貸し付ける。そこで問題は、中学校卒業後高校に進学し、さらに大学に進学するというようなことでございますが、こういったことにつきましては、現在高校を対象とした育英会でございましても、大学に進学した場合に返還を猶予する。いわゆる修業するまでは返還を猶予するという制度になっておりますし、私どもといたしましては、中学卒業後高校あるいは大学に進学するというような際には当然返還を猶予するという、いわゆる例外規定というようなものを業務方法書の中で明らかにする。さらに、高校進学等に限りませんで、その他災害、疾病というようなことも考えられるわけでございまして、そういった、あわせて申し上げますと、返還が困難と認められるような場合の返還を猶予する規定というようなものを完備したいというふうに考えております。
#99
○原田立君 おとといでしたか、参考人に来てもらっていろいろ御意見をお伺いしたわけですが、そのうちの玉井さんという交通遺児育英会ですか、それの専務理事の玉井さんの意見で、今回の自動車事故センター法案が通るときにはぜひこれだけは完備してくれと、こう言って九つの項目を順番をあげて話があった。私、きのう通告しておいたから研究しておるだろうと思うんだけれども、その点、お答え願いたい。一、二、八、十八、十九、二十、二十一、二十二、二十六と、これだけなんですが。
#100
○政府委員(小林正興君) 交通遺児を励ます会全国協議会からの要望書のうち、九項目についてどういうふうに対処するかという御質疑でございますが、その第一の、「交通遺児手当の全国での支給と充実を」ということで月額五千円、これにつきましては、現在国といいますか、地方公共団体を含めまして、国全体として若干の府県で、交通遺児を含めて災害遺児も含めましてこういった支給の制度があろうかと思います。中には渡し切りの支給でございますので、千円とか二千円とかという少ない県もあるようでございます。こういった点について、今回私どもが自賠責の資金から交通遺児に貸し付けをするという制度を考えましたのは、さらに「全国での支給と充実」というものの一環といたしまして、そういった各県でやっておる給付というものとは別に、月額五千円の貸し付けをいたすということで、この要望書の趣旨と全く同じ考え方であるかと思います。
 それから二の「交通遺児家庭の生活つなぎ資金の全国での貸与と充実を」という点、これにつきましても一とほぼ同じことかと思いますが、この点につきまして今回のセンターによって十八歳未満といいますか、十八歳未満ではございませんが、中学卒業までというのにつきましてそういった遺児を対象といたしますが、そういった家庭の生活のつなぎ資金になるということで、この一と二につきましては、分類は別といたして、今回のセンターの交通遺児貸し付けということが一番ぴったり当てはまるかと思います。
 それから一二番目に、参考人も言われておりましたが、母親に有給の職業訓練施設というようなことでございますが、これにつきましては私どもの所管でございませんので省略いたします。
 その次に、車の保険を強制保険一本にまとめ最低千五百万円に引き上げてほしいという点でございます。これはいわゆる限度額の引き上げの問題だと思いますが、この法案とは直接は関係ございませんが、むしろ根本問題、基本問題として、今後この保険の限度額の引き上げの問題に積極的に対処していくということに相なっております。それから補償事務、裁判を早く簡単に。支払いを確実にするための損害賠償の肩がわり機関を設置してほしいという要望がございますが、これにつきましては、内容について非常に取り方によってむずかしいわけでございますが、今回のセンターもこの点の関係いたすものといたしましては、たとえば損害賠償の関連で保険金の支払いというようなものを迅速にやるということが一つありますがそれ以外に、それが出るまでの間の立てかえ貸し付けというようなものもあるわけでございます。それからもう一つ、債務名義を得たということでございましても、なかなか加害者の資力等でもって損害賠償等が進まないというような場合に立てかえ貸し付けをするという制度も設けておりますので、こういった点について、この十九の全部ではございませんが、ここに言われております。要望されております事柄のうち一部を今度のセンターのこれで補うことができるんではないかと。
 それからもう一つ、このセンターで自賠責制度の積極的な普及、宣伝という表現を法律ではとっておりますが、当然ここにおきまして、現在、関係の地方公共団体の事故相談とか、あるいは弁護士協会の事故相談とか、いろいろございますが、そういった向きに対しまして積極的に連絡をいたし、そういった被害者の方々に、この問題の解決に協力するということにつきましてはこのセンターもその一翼をになうわけでございまして、この要望にこれもかなうかと思います。
 それからその次に、迅速的確な医療が受けられるような専門医待機の救急センターの拡充強化と、この問題につきましては直接ございませんが、すでに自賠責特別会計におきましても、いままでに最大の重点、補助の重点をこの救急医療体制の整備ということに補助金を使っておりまして、昭和四十八年度におきましても二億円の補助をいたすということで対処いたしております。
 そのほか、国、地方自治体の大幅な予算づけとか、あるいは「励ます会」の名簿の問題とかいろいろあるようでございますが、そういった点につきましては、直接関係もございませんので、お答えを省略させていただきたいと思います。
#101
○原田立君 大臣、お見えになったんで、一番最初に聞きたいと思ったんですけども、あなたいなかったもんだからあと回しにしておったんですが、この自動車事故対策センター法案、このいわゆる担当省は運輸省でやられるわけですね。それで、この法律をつくる――いろいろと被害者の子弟の保護の問題とか、それもあるだろうけれども、もっと積極的に事故を少なくしようと、交通事故をなくそうと、ここに鋭意目が向けられてこういう法案ができたんであろうと、こうぼく思うんです。
 ところで、死者の数、これなんかをずっと調べてみると、四十五年度が一万六千七百六十五件、四十六年度が一万六千二百七十八件、ここいら辺多少漸減ですが、四十七年で一万五千九百十八件と、こう少なくなってきた。たいへんけっこうであるし、警察庁では今年度これを一万四千件以内に押えようと、こういうふうに目標を立てておられるというふうに聞いておりますが、また負傷者の数も、四十五年が九十八万だったのが四十七年には八十八万と約十万人も減ったということが統計で示されておりますが、大臣、この自動車事故対策センター法なるものをつくって、センターをつくって、そして交通事故を減少させようと、そこには、じゃ現在こんだけ事故があるけども、このぐらいまでにはこう下げたいという目標がおありだろうと思うんですがね。これはだからいわゆる法案担当の省としての担当大臣としての御所見を聞きたいことと、それから、それに関連して、警察庁、それからそっちのほうの総理府ですね、一体事故を、死者を一体どれだけぐうっと少なくするために努力するのか、この法案をつくることによって。その御所信をお伺いしたい。
#102
○国務大臣(新谷寅三郎君) 数字について必要であれば政府委員のほうからお答えいたしますが、いまのお尋ねは、先ほど野々山先生にも初めにお答えしたような問題に関連するのでございまして、この対策センターをつくったから自動車事故が非常に激減をして事故対策の上で非常な効果があるということは、これは将来に対して私たち非常に期待をしておりますけれども、いまこの予算等についても御存じのとおりですが、このくらいのもので非常に大きな効果を目の前で実現できるとは考えておりません。ただ、政府委員から御説明したと思いますけれども、ここでも書いてございますように、提案理由でも申し上げましたが、安全確保上必要な運行管理者に対する指導とか講習を行なうとか、あるいは適性検査をするとか、このセンターとして当面限られた予算の範囲内においてなし得ることを最大限にやりまして、それを漸次拡充していって事故防止に非常に役に立つようなものにしようというねらいでございます。それならば将来にわたってどのくらいの経費を出してどうするんだと、こういうことがすぐに起こってくるわけでございますが、この点につきましては、とにかく今度これを実行に移しまして、実行に移してその効果を見ながら、それから一方、自賠責のほうの会計というものも、財政状態というものもよく見ながら進めていこうということでございまして、これをたとえば十年なら十年の間にここまで広げてそれによってこの事政防止をここまで進めようという数字的なものは、おそらく事務当局でもそこまで今日の状態では出し切れないんじゃないかと思います。しかし、先ほども申し上げましたように、これも一つの事故防止の対策である。それから、さっきからお尋ねがありましたようないろいろな問題、事故につながるいろんな原因がございますから、そういったものを総合的に実施いたしますことによって、お互いに、何と言いますか、相補って効果があがってくることを非常に期待しているというように御理解をいただきたいと思います。
#103
○政府委員(秋山進君) 先生も御承知のとおり、昭和四十五年に私どもを中心として事務的にいろいろ各省協議いたしまして交通安全基本計画というのを交対本部で決定していただきました。これによりまして昭和四十六年……。
#104
○原田立君 もっと簡単でいい、簡単で。
#105
○政府委員(秋山進君) はい。昭和五十年までの交通事故の増加見込みというのを出しまして、これではいけないということで、それを半減したいというような目標を立てて、その基本計画に基づきまして毎年度の計画を各省に出していただいて施策を進めていただいているわけでございます。そして、この法案におきます事故センターの業務といたしましては、御案内のように、事業用の運転者の適性検査により運行管理の安全を期するということで事業用運転者の事故については相当減少することを私どもは期待しておる次第でございます。
#106
○説明員(寺尾繁君) いま総理府から御説明があったとおりでございますが、私ども、道路管理者の行ないます安全施設、私どもの行ないます安全施設、あるいは昨年度から増員をいただいている警察官、その他あらゆる努力をしまして、いま総理府がおっしゃったような数にするということでございますが、ことしは何とか一万四千人台に――一万五千人を切るように私どもも努力いたしますけれども、同時に建設省、運輸省の皆さんともよく連絡をとって、みんなで協力をして私ども力一ぱいやって何とかそれに押えたい。そういう数字を言うべき性質のものじゃないかもしれませんけれども、一応私どものあらゆる施策を講じて死者を減少させたいという悲願でございます。
#107
○原田立君 そこんところを、大臣、聞いているんですよ。私も新聞情報でしかないんですけどもね、昭和三十八年に一万二千人あったと、これがどんどんふえて四十五年は一万六千七百六十五人になった。これが今度は四十六、四十七年でだんだん少しずつでも減ったと。それで、警察庁は、何とか努力して一万四千人台にしようと努力していると、こういうときにこの法案が出たんだから、少しはその――特に総理府だよ、何だか知らぬけれども、あんな答えじゃ答弁になっていない。要するに、この法案を通しながら死者をこんだけ減らしていくんだと、伝え聞くところによりゃ警察庁じゃ一万四千人台にしたいと言っていると、運輸省も総理府も建設省もそのぐらいの努力でがんばっているんだと、てなところをがっちり言ってもらいたかったんですよ。大臣、正直だから、あんまり期待を持ってもらっちゃ困るぐらいのことを言ったけどもね、そんなことを言われたんじゃ、これ、賛成の法案だけどね、反対になりますよ、私ども、ほんとうの話。
 時間がないから、それはもう終わりにしますけれども、大蔵省の保険部長にずっとおつき合いさせちゃったんだけど、一つ言いますけれども、自賠責の最高額を五百万から一千万にしようと、そういう動きがあると。先ほど自動車局長が、この秋ごろには答申を得てそれをやりたいと言っている。これはほんとうは大蔵省の仕事のようですね。ある一部のこれは意見ですけどもね、一千万だなんて言わないで、千五百万ぐらいにはすべきだと、こういう強い意見もあります。これについて自賠責の最高額のこれからの見通し、これを一言詳細な説明はけっこうですから、簡単でけっこうです。
#108
○説明員(安井誠君) 自賠責の限度額の引き上げの問題が各方面で取り上げられておりますことは、先ほど自動車局長からもお話があったとおりでございます。私どもといたしましても、運輸省と御相談いたしまして、自賠責審議会におはかりをする資料を現在作成中でございます。つまり、具体的に事故率がどうなるか、それから金額を引き上げましたときに、百万引き上げるとどれだけかかってくるかということは、実はサンプル調査をいたしませんと資料ができませんので、その一番新しい資料をいま私ども、運輸省あるいは自動車保険料率算定会ともあわせて作業いたしておる、こういうことでございまして、金額を幾らまで引き上げられるということをいまお答えできる段階でないことは非常に申しわけないと思いますが、そういう状況でございますので、御了解いただければ幸いでございます。
#109
○原田立君 きょう時間がありませんから、このぐらいで質問は終りたいと思いますけれども、実は半分ぐらいしかやっていないんですよ。この次にぜひ私の質問をまた入れていただきたい。委員長に要望しておきます。これで終わります。
#110
○委員長(西村関一君) 他に御発言もなければ、本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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