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1947/11/11 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第17号
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1947/11/11 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 鉱工業委員会 第17号

#1
第001回国会 鉱工業委員会 第17号
  付託事件
○石炭生産確保に關する陳情(第二十
 一號)
○自轉車の價格改訂に關する陳情(第
 三十四號)
○石炭増産運動に關する陳情(第四十
 四號)
○炭鑛國家管理反對に關する陳情(第
 百七號)
○炭鑛國家管理に關する陳情(第百四
 十四號)
○炭鑛國家管理反對に關する陳情(第
 百八十三號)
○石炭政策審議會設置に關する陳情
 (第百九十五號)
○炭鑛國家管理反對に關する陳情(第
 二百四十九號)
○炭鑛國家管理反對に關する陳情(第
 二百五十六號)
○臨時石炭鑛業管理法案(内閣送付)
○亞炭増産に關する請願(第二百七十
 一號)
○配炭公團を即時廢止することに關す
 る請願(第二百八十四號)
○石炭生産損出補償金支拂促進に關す
 る陳情(第三百七十九號)
○配炭公團法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○亞炭増産に關する陳情(第四百六
 號)
○釜石製鐵所銑鋼一貫作業再開促進に
 関する請願(第三百七十九號)
○生産合作社法制定に關する陳情(第
 四百四十七號)
○炭鑛國家管理反對に關する陳情(第
 四百八十號)
○東北地方鐵鋼業振興に關する請願
 (第四百二十四號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十一月十一日(火曜日)
   午後一時十三分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○臨時石炭鑛業管理法案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(稻垣平太郎君) それではこれより本日の委員會を開會いたします。
 今度本委員會に加わられました木下盛雄さんの小委員會の所屬は鑛業委員會にお願いすることにいたしたいと思います。さよう御了承を願います。
 それでは前囘に引續きまして、臨時石炭鑛業管理法案に對する質疑を續行いたしたいと思います。
#3
○大屋晋三君 私は質問を大臣竝びに政府委員に申上げようと思うのですが、その質問を先ず四段に分けまして、第一段には在來この石炭の行政關係に對しまして、政府として渉外的にいかなることを交渉をお持ちになつたかという主として渉外關係、第二段につきましては何を申しましても生産を増強するという點が根本の主眼點でございますから、石炭の生産の状態につきまして、第三段には今囘政府御提出の臨時石炭鑛業管理法案の大綱につきまして御質問を申上げたいと思います。更に最後には同法案の逐條に亙つて御質疑を申上げたいと思うのでございます。この際特に委員長にお願いいたして置きますが、私の質問はこの四つの大綱に基いてこれから行わんといたすものでありまして、この四つが揃いまして首尾が一貫いたすのでありますから、豫め御了承を願いたいと存ずる次第であります。
 先ず第一に商工大臣にお伺い申上げたいと思うのですが、特についこの間マツカーサー元帥から總理大臣に對しまして書翰を頂いておりまするが、この書翰につきまして、在來商工大臣はいろいろな機會でいろいろな御答辯をなされたかも知れませんけれども、私として改めてこの書翰に對する政府の御見解を伺いたいと思うのであります。又更に在來GHQとのこの石炭行政問題に對しまして、水谷さんが商工大臣に御就任に相成つた以來の御交渉の經緯というものを若しお差支がないならば伺いたい。それから更に對日理事會におきまして本問題が如何ようにデイスカツスされたかという點に對しまして、先ずこの三點を最初にお伺いしたいと思います。
#4
○國務大臣(水谷長三郎君) この石炭問題に關するマツカーサー元帥から片山總理に宛てられたものは、政府もその書翰の全文を發表したものでありまして、これは飽くまでも國管とは關係のない問題である、このように考えております。更に又私といたしましては、就任以來、少くとも一週一囘の定例會見をマーカツト將軍を中心にいたしましてやつておりまするが、これはお互いにそのとき話合いましたところのいろいろの問題は一切外部に出さないことにする、というお互いの申合せによつて話を進めております關係上、大屋さんの折角のお申出でございまするが、ここにおきまして、詳細にここで語る自由の許されておらないことを御了承願いたいと思う次第であります。
#5
○大屋晋三君 只今の對日理事會の交渉は何か……
#6
○國務大臣(水谷長三郎君) 對日理事會に關しましては、この問題に關していかなる檢討がなされておるかは、新聞以外には商工大臣として何ら知つでおりませんので、この法案というものは、對日理事會或いはマツカーサー司令部の意圖というものとは別に、日本政府の獨自の責任におきまして今度の法案を提出したという工合に御了承願いたいと思います。
#7
○大屋晋三君 只今のマ元帥の書翰を私ここに原文を見ておるのでありまするが、この書翰の趣旨に基いて、政府はこの國管案を持出したために、殊に現在の目標以上を生産せねばならんという趣旨がこの手紙に載つておりまするが、つまり政府はこの國管案を持出したために、在來の目標、私は多分これは年間三千萬トン生産するというのが、マ元帥の書翰に謳われております在來の目標と考えるのでありまするが、この目標以上を生産せねばならんという責任を政府が負わされたと解するのでありまするが、この點大臣の御所感如何でございましよう。
#8
○國務大臣(水谷長三郎君) その點に關しましては、これは政府といたしましても非常に責任を感じておるのでありまするが、この國管案が施行されるのは、恐らく早ければ二月、或いは三月というところになるのでございまして、この國管案通過の後におきまして、在來考えておりましたところの生産目標引上げという點は、大體昭和二十三年度から始まるものである、このように我々は考えております。
#9
○大屋晋三君 然らばこの政府の御提出になりました國管案でない石炭非常増産對策要綱というものを十月三日の日付で頂戴しておりまするが、この要綱に盛つてありまするいろいろな施策は、即ちこのマ元帥の書翰に應うる意味において商工大臣は御立案になりましたのでありますかどうですか、その點を御答辯願いたい。
#10
○國務大臣(水谷長三郎君) この閣議決定の、石炭非常増産對策要綱というものは、そのきつかけはマ元帥の總理に宛てられた書翰に應える意味におきまして立案したのでございまするが、このいわゆる石炭非常増産對策要綱というものの中に盛られておる相當の部分は、これまで政府がやつて來たものをば確認する意味において盛つたのでございまして、こういうきつかけを作られたのは、マ元帥の書翰であるということは言えるのでありましようけれども、併しながらこの石炭非常増産對策要綱というものの相當部分は、從來政府が推進して來た部分が相當に含まれておるという工合に一つ御了承を願いたいと思います。
#11
○大屋晋三君 それでは第一の問題はその邊で結構でございます。
 次に石炭の生産状態につきましてお尋ねをいたしたいのでありまするが、現在御承知のように石炭の生産が非常に振わないということは、いろいろな原因がございましようが、次の諸點に對して商工大臣の御見解を承りたいと存ずるのであります。即ち今年の先ず第一に生産目標を三千萬トンとお決めに相成りました、この根據竝びに考え方というようなものは、どういうところに基いてこの數字をお出しになつたのでありましようか。二十一年度は御承知のように二千三百萬トンの計畫に對して、實績は二千二百五十二萬トンしか出ておらんのであります。今年約三千萬トンをお決めになりました根據を伺いたいと存じます。
#12
○國務大臣(水谷長三郎君) 大屋さんも御承知の通り、この三千萬トンを決定いたしましたのは、片山内閣にあらずして、前吉田内閣のときに決定されたのでありまするが、私の想像するところによりますれば、大體今年度におけるところの經濟事情、更に又それに基きまして、大體日本の産業を下に向いておるものを上へ向くきつかけとして、少くとも産業方面において千五百萬トンの炭をば確保せねばならないというような事情の下に、三千萬トンというものを決められたのではないかと思います。我々といたしましてもこの前内閣において決められましたところの三千萬トンというものは、これは極力その目標を達成したいという工合に考えて努力しておるのでありまして、私がこの三千萬トンの目標を決めたのではございませんので、正確にその點をば説明するわけには參りませんが、要するところ、經濟全般を睨み合せまして需給計畫を立てて、大體三千萬トンが必要である、こうでなければ日本の經濟状態としては、その危機打開の緒を見出すことができないという大きな立場の上に立つて、この三千萬トンという目標が一應前内閣において決定されたのではないか、このように考えております。
#13
○大屋晋三君 只今の點は了承いたしましたが、只今大臣の御答辯の中の需給計畫と睨み合せてこの數量を決定した、これは私もさように考えておるのでありまするが、この席でなくても結構なんでもございまするが、いわゆる需給の數字を後刻お示しを願いたいと思います。
 それから更にお伺い申上げたいのでありまするが、三千萬トンの生産のための、前内閣から引繼いた現在の片山内閣のいろいろな施策の徑路を私がここでお伺いいたしまして、果してこれらの施策に對する政府の熱意乃至責任が十分に果されておるかどうかという點に關しまして、大臣の御見解を承りたいと存ずるのであります。即ち三千萬トンの生産の方法といたしましては、前内閣時代に、昭和二十二年度三千萬トン出炭達成基本方策というものができております。そうして更に昭和二十二年度三千萬トン出炭に關する條件、これを具體的に定めまして、昭和二十二年度生産計畫の策定要綱というものができておるのでありまするが、只今冒頭に御質問申上げました通り、石炭の生産が非常に順調でないという點に對しましては、私は政府が資材或いは資金或いは炭價政策或いは炭從の問題、輸送の問題、あらゆる石炭行政に對しまする出炭に關する條件の達成に對しまして政府のやり方に不十分の點があるのではないかと考えておるのでありますが、細かい數字等の必要はございませんから、この點に對しまする大臣のお氣持を拜承いたしたいと存じます。
#14
○國務大臣(水谷長三郎君) この點に關しましては、このたびの石炭非常増産對策要綱におきましても、政府としては十分自己批判をしておるつもりであります。政府がこれまでやつて來ました點が百パーセント遂行されておるというような考えは少しも持つておらないのでございまして、その原因はいずれに在るかは存じませんが、政府といたしましても、自己批判すべきことは十分に自己批判をせねばならないと思つておる次第でございます。幸い、現内閣が成立いたしましたのは六月一日でございまして、一月經ちました七月から初めて出炭は計畫量を突破して、兩院におきましても感謝決議をしたような次第であるのであります。七、八、九、九月には少しなにしておりますが、大體希望通りになつて來まして、又十月におきましては、下半期において目標が非常に急に上りましたので、その目標には達することができなかつたのでございますが、終戰以來初めて二百四十萬トンをば突破したという成績を收めたのでございます。そこで我々といたしましては、石炭非常増産對策要綱を發表いたしまして、この要旨に基きまして、業者竝びに勞働者が自主的協力によりまして、そうして増産對策を整えてやつて行くという工合に考えております。勿論政府といたしましても、これに自主的協力ということがありまして、すべてを兩當事者に委せて自分らは抛つておくというような考えは持つておらないのでございまして、このたび炭鑛特別運轉資金融資方針を決定いたしました場合におきましても、融資の申込の條件におきましては、巖格なる規定を作りまして、政府みずからの側におきましても、經營者竝びに勞働組合がこの石炭非常増産對策要綱に即するように一つ推進して行こう、こういう考えを以ちまして大體この融資の方面から見ますと、早くて十一月中、更に遲くても十二月には作業方式というものが決定することになつておりまして、このいわゆる増産對策譲綱に盛られておりますところのいわゆる現場三交代五日週間制、或いは坑口九時間三交代七日週間制、坑口十時間二交代七日週間制、このいずれを採るか或いはこれに準ずるいずれを採るかということも決めなくてはならないのでございまして、そういうものが決まりますれば生産というものは相當期待できるのではないか、このように考えておりまして、政府といたしましてはこのいわゆる石炭非常増産對策要綱をば強力に推進することによりまして少くとも本年度三千萬トン確保に一つ進みたい、このように考えておる次第でございます。
#15
○大屋晋三君 只今の問題に關連いたしまして現内閣の石炭政行は御承知の通り七月からその實績が見られておることに私も承知しておるのでありますが、この本年の上半期即ち四月から九月の計畫量は、大臣も御承知の通り千三百二十六萬トンを計畫いたしておりまして、その實績は九七%の千二百九十四萬五千トンとなつております。即ち上半期におきましてはその計畫量の九七%、數量にいたしまして三十一萬四千トンだけ計畫量の達成ができなかつたわけでございますが、この情勢から考え、現在の政府のいろいろな只今御説明に相成りました施策の精神はよく分つておりますが、何しろ貧弱な資材、いろいろな條件の好くないという點から考えまして、私は只今の大臣のお言葉でありましたが、下期の計畫量は即ち千六百七十四萬トンを出さなければ三千萬トンの生産は不可能なのであります。只今大臣のお意氣込で、この石炭非常増産對策で以つて果して千六百七十四萬トンが來年三月までにできるのでございましようか、もう一遍一つ……。
#16
○國務大臣(水谷長三郎君) その點でございますが、これはざつくばらんに申しますと、何と申しましても、最重點施策を斷行しておりましても現在の日本の乏しい經濟事情の下においては限度があるということは、これは大屋さんも御承知の通りでございます。從つてその限られたる資材、資金の下におつて生産を増強して行こうという場合になりますと、どうしても勤勞意欲の高揚ということに大きな重みがかかつて來ると思うのであります。そこで政府といたしましてはこの石炭非常増産對策要綱によりまして、少くとも全國の坑夫諸君が一日一時間餘計働いて貰うように持つて行くならば、大體或る程度の目標に達せるじやないか、このように我々は考えましてこの度のいわゆる石炭非常増産對策要綱を發表したような次第でございます。そうして今度又炭鑛特別運轉資金融資方針の場合におきましても、特にその點を重視いたしまして、政府の作業方式、施設方式いずれかを採らなければ融資しないという線をはつきり決めまして、これをば是非やつて貰おうという具合にいたしております。幸いその施策が滲透いたしまして、少くとも一日一時間餘計働くということになり、更に又その働いた分に對する勤勞所得税の特別措置というようなものを行いますと、或る程度その目標に達せるじやないかと思います。即ち我々がこのような非常増産對策要綱を立てましても、梅ケ枝の手水鉢のように叩いてお金が出るのではございません。大體その限られたる資金資材の下においては勞働力の發揮ということが大事でありまして、政府といたしましてはこの石炭非常増産對策要綱に基きまして、少くとも一日一時間餘計働かすという工合に持つて行こう、そうすれば大體目標が達せられるのではないか、當るか當らんかどうか知りませんが、政府の心持から申しますと、この月は大體二百五十萬トン達成するのじやないか、このように考えておるような次第であります。
#17
○大屋晋三君 只今商工大臣の御答辯に對しまして、非常な私は喜びと敬意を表する次第であります。甚だ率直な氣分を申上げますが、在來議場におきまして、或いは委員會におきましてしばしば商工大臣のお話なり、御答辯を承りましたが、只今の石炭増産對策に對して勤勞者、勞働者諸君に一時間の働きを増して貰うという、その御決意に對しまして大變いいお考えをお持ちになつておる。正に石炭の増産はそれでなければできない。英國の例におきましても商工大臣も御存じと思うのでありまするが、石炭の國有をやつておりまするが、成績がうまく行かない。それに對して勞働の強化、いたずらの強化でなくして國を愛する、産業の基本になりますところの石炭がどうしてもなければならんという、愛國の熱意を勞働者諸君が遂行する。それの指揮棒を商工大臣がお振り下さるということに對しまして、大變嬉しく存ずるのでありまして、そのお考えを強力に、而も勞働者が好んでそれを受入れて實行できまするように、御推進願いたいと存ずる次第であります。そて商工大臣のお意氣込みはさようでありましても、現在のいわゆる國管問題の騒ぎと云つては甚だ言葉が惡いのですが、この國管問題の擡頭以政來府、經營者、勞働者とも或いは多少この重大な國管問題の經緯に熱中の餘り、多少生産を阻害しておるのじやないかというふうに考えられる節があるのでありますが、政府のこの點に對する御見解は如何でございましようか。
#18
○國務大臣(水谷長三郎君) その點も實際生産擔當の責任を持つておる私といたしましては、非常に考えておる次第でございますが、いろいろまあ問題もございましよう。東京なんかに貼られておるビラであるとか、或いはその他いろいろの東京なんかを中心にいたしまする勞資双方の動きというようなものは、考えようによりますと、或いは生産増強に影響しておるように取られておりますが、併し大部分の現地におきましては、經營者も勞働者も現在の日本の經濟危機、それにおけるところの石炭の重要性というものをよく認識して頂きまして、片山總理が石炭の國管方式を採ると言明されたのは、七月一日の施政方針演説であつたのでありまするが、それから後の生産の足取りというものは、東京における一部の空氣に相反しまして、ずつと生産が伸びて來ておるというような状態でありまして、我々政府といたしましても國管は國管、現場の増産は増産ということに區別いたしまして、打つべき手は十分に打つて參りまして、又現場の經營者、勞働者諸君もこの點をよく認識されまして、大屋君御指摘の事實とは相反しまして、七月からずつと生産のカーヴが上昇しておるという事實は、大體認めていいのじやないかと考えておる次第でございます。
#19
○大屋晋三君 この石炭増産非常對策と國管法案とは、直接の關連を持たないということは、先刻の御答辯で了承いたしましたが、さて先日商工大臣が私たちにお示し相成りました石炭の生産五ケ年計畫と、國管法の關連につきましては、過日同僚委員諸君から二、三の質問がありまして、大臣の御答辯を私も承つたのでありまするが、やや不明瞭な點があると考えまするので、改めてこの石炭五ケ年計畫と國管法との關連を御説明願いたいと存じます。
#20
○國務大臣(水谷長三郎君) このいわゆる石炭五ケ年計畫或いは石炭非常増産對策要綱、こういうものと國管法との關係ということになりますと、これは形式論といたしますれば、これは兩者は別個のものでございます。併し實質的に考えますれば、こういう五ケ年計畫を遂行する上においても、更に又、石炭非常増産對策要綱を遂行するにいたしましても、その組織法としての、増産組織法としての國管法が必要であるかどうかということは、これは見解の相違というのでありますか知りませんが、問題になるのではないかと思うのであります。私の考えるところによりますならば、これは形式においては兩者は別である、併しながらこの石炭非常増産對策要綱或いは又石炭五ケ年計畫というものをやつて行く、こういう個々の増産具體方針をば遂行して行く場合におきましては、その組織法であるところの、増産の組織法であるところの國管というものが必要であるというのが、これは私の考えでございます。從つて形式論といたしますれば、兩者は別でございますが、事實論といたしますれば、そういうような緊急増産要綱を遂行する場合においては、増産組織法であるところの國管がある方がこれは好ましいことであり、又いいことである、このように考えております。
#21
○大屋晋三君 只今の大臣の御答辯は國管法は組織法であるから、實施法として増産對策なりを以てこの五ケ年の生産計畫を遂行すると仰しやいましたが、私の質問申上げた趣旨は、この五ケ年の計畫の數字乃至これに要する資材の量など編まれたときには、國管法でやる考えで編まれたのか、又は國管法が必ずしも通るとは限らないのでありますから、どういう氣持で編まれたかを伺つたのであります。
#22
○國務大臣(水谷長三郎君) この點に關しまして、ざつくばらんに大屋さんの理解をなにするときに、この國管法という法律というものは、これまでに何もなかつたのをばつと出して來たのでなしに、これまで大體國管が終戰以來石炭の非常増産對策要綱としてやつて來たのを明確化するために、こういうような國管法というものができたのでありまして、從つていわゆる出炭五ケ年計畫というものは、國管法というものを提出する決心をする前に假りにできたといたしましても、それはそういう意味におきまして、何ら影響のないものである、このように私は考えております。
#23
○大屋晋三君 それではこの増産對策五ケ年計畫の數量は、結局まだよく分らないのですが、今の御説明で國管法を適用しなければ、實施しなければあれだけの數量は出せないとお考えになるのでありますか。もう一度一つ御答辯願いたいのですが……。
#24
○國務大臣(水谷長三郎君) 私はこういうことを申したのですが、出炭五ケ年計畫という増産推進のために國管法の裏付がある方が、それがいいことであるということをいつたのであります。從つてここにありますところの新鑛の開發の問題であるとか、或は現有設備による出炭増強というようなものも、組織法がある方が、例えば五ケ年計畫で、國管をやらなければ五ケ年かかるから、或いはそれを三年、四年というものにつづめて行くのに、こういような組織法がある方が私はいいというような意味のことをいつたのでございます。
#25
○大屋晋三君 そうすると増産のためにしばしば問題になつておりますが、國管法は勿論イデオロギーのためにあらずして増産のために國管法をやる、私もさようで相成らねばならんと思つておりますが、國管法を適用した場合には、政府は、商工大臣はこの五ケ年計畫の生産量を達成するという確信がおありのわけでございますか。
#26
○國務大臣(水谷長三郎君) この五ケ年計畫を達成するというよりも、できるだけこれをば縮めたい、このように考えております。と申上げますのは、この國管法におきまして、國管法のいわゆる期間が三ケ年ということに大體決められておりますので、できればこの三ケ年間にこの五ケ年計畫の目鼻をつけたい、このように考えております。
#27
○大屋晋三君 然らば商工大臣はこの三ケ年計畫の數量は、現在の私企業の形態では達成がむつかしいと考えておいでになりますか。
#28
○國務大臣(水谷長三郎君) 國管法というもの、これはいわゆる經營形態というものには、原則として何らの變更もないのでありまして、いわゆる私企業と公企業とを能率的に結び合わしたものでありまして、國管法ができた後におきましても、從來と同じ經營形態の下に生産の増強がやつて行ける、いわゆる國家の突つかえ棒があつてはつきりと責任を以てやれるという點が違いであるのでありまして、勿論國管法が通過いたしました後におきましても、經營形態というものは何らの變更はないというのが、私の考えでございます。
#29
○大屋晋三君 成る程商工大臣のお考えは、國管法と雖も必ずしも私企業の破壞を企圖しておるのではないかも知れませんが、少くとも國管法は、私が後日又質問をいたしまするが、その中數ケ所の點においてあの立法の理論の中には、現在の私企業の形態を非常に制約しておるという面が多々あるのでありまするが、これは暫く後日の機會に讓りまして、然らば石炭の生産費は、現在の形にあらずして、國管法を實施いたしました際には、商工大臣は相當生産費が引下げ得るとお考えになりますか、若しも引下げ得るといたしましたならば、その際にとる炭價政策はどういう形をおとりになるつもりでございますか、すなわち生産費主義の査定價格式をおとりになるか、戰いは單一價格の前決の制をおとりになるか、この點をお伺いしたい。
#30
○國務大臣(水谷長三郎君) 物價の方針は從來通りを踏襲して行きたいと思います。更に又、この炭鑛特別運轉資金融資方針の下におきまして、大體これは經營の合理化ということをやつて貰うことを前提として、それまでの繋ぎ資金というような意味でこの融資をやつて行く關娘であるのでございまして、そういう方面からできるだけ生産費を下げさすという傾向に導いて行きたい、このように考えております。
#31
○大屋晋三君 只今の御答辯、方針は了承いたしましたが、これで現在のこの石炭の炭價の問題でございまするが、この間炭價が決定に相成りましたところの九百五十六圓は、すでに商工大臣も御承知の通り、現在の實勢におきましては、コストがこれを上廻つておる、即ちこれの決められる以前の四月には、御承知の通り七百八十四圓、五月には八百七十四圓、六月には九百六十八圓、更に七月には千百圓というふうな數字を出しておるのでありまするが、現在の状態におきまして、この炭價と實際のこのコストとの關係に對しまして、商工大臣は如何のようにお考えでございますか。
#32
○國務大臣(水谷長三郎君) 結論的に申しますと、炭價の引上げは當面これを行わないということは、石炭非常増産對策要鋼の基本方針の第二に謳つてある通りであります。併しながら政府といたしましても、この炭價が果して妥當であるかどうかということは、これは全く無關心たり得ないのでありまして、相當の研究をいたしまして、九州、山口地區におきまして或る一定の結論を得たのであります。併しながらこのいわゆる政府が決めました炭價で引合わない、一體原因はどこにあるかということも、私は檢討しなくちやならんと思います。例えば政府が炭價を決めましたときの基準であつた勞働賃金というものがどのように動いておるか、或いは又本數の決め方がどのようになつておるか、或いは又そのいわゆるどのくらいの生産量ということを目標にして決めたか等々、いろいろの點がございまして、我々はこの炭價で引合うか、引合わないか、そうして又一應數字が出たことは事實でございますが、その引合わない原因は一體どこにあつたかと、そうしてその原因はどのようにして除いて行けるかということを、これは檢討しなくてはならないのでございまして、いわゆる政府が決めた炭價よりも、生産費が或る程度上廻つておつたという事實だけで、直ちに炭價の引下げということは、これは絶對にできないものであると、このように考えております。併しながら我々は一面におきまして、そういう基本的な堀下げをいたしますると共に、又他面生産増強ということを考えまして、炭鑛特別運轉資金融資方針を決定したような次第であるのでございまして、それらの事情をよく考えまして、この炭價というのは米價と共に、基礎物資の中の又基礎物資の價格でございますが、故に、これらの價格というものは輕々に動かすことができないので、政府としては極めて愼重の態度で、四方八方を睨んでこれを決めたいというので、方針といたしましては、炭價の引上げは、これは當面これを行わないという方針を堅持いたしますと共に、地方又一時の便法といたしましては、炭價特別運轉資金融資方針というようなものを決定いたしまして、石炭の生産の増強に支障のないように心掛けておるような次第でございます。
#33
○大屋晋三君 この業者は昨年の四月以來本年の六月までに六十數億圓の赤字の融資を受けておりまして、その中返濟いたした分を除きまして、現在尚三十數億圓の赤字の補償を政府から頂かなければならんということに相成つておるのでありますが、只今の商工大臣のお話の融資方法において、方策の決定におきまして、これらの問題が急速に解決せられることが、非常に必要である状態にあるのでありまして、大臣は御承知かどうか知りませんが、昨今は或る相當の大きな大手筋の會社に、炭鑛會社におきましても、勞務者の給料も拂えないというほど、金融の逼迫しておる面があるのでありますが、この差額の補償問題を、どういうふうにお取扱いになるお考えでありますか。
#34
○國務大臣(水谷長三郎君) 只今の御指摘の點は政府といたしましても、これは極めて憂慮をいたしております。併しながら先に申しますように、一體そういう工合になつた原因はどこにあるかということもやはり檢討いたしまして、業者において、或いは勞働組合において反省すべき點は十分に反省して貰わなくてはならないと思うのであります。ただその結果として現われた數字だけを捉えて、その原因に何らの檢討を加えずに、政府が徒らに炭價の引上げをやつて行くとか、或いは又それに類似した政策を推す進めて行くならば、その結果がいかに恐らしいものであるかということは、經濟状態を大屋さんは十分に御認識のことであろうと思うのでございます。從いまして、政府といたしましては繰返し申上げますように、只今のところでは前に申上げたような方針以外にとる考えは、毛頭持つてはおらんのでございます。
#35
○大屋晋三君 本日は同僚議員の御質問もございましようから、私はこの邊で御免を蒙つておきますが、最後に商工大臣に重ねてお尋ねしたいのですが、只今の勞働時間を一時間、勞務者諸君に餘計に働いて貰うという考え方の實施は、いつ頃實現できる工合に相成つておりますか、その點を一つ伺いたいと思います。
#36
○國務大臣(水谷長三郎君) その點は先に融資方針でも御説明申上げましたように、政府といたしましては、十一月から十二月の間にそういう問題を、勞資双方が自主的に解決して貰いたいという方向に持つて行きたいと、このように考えております。
#37
○中川以良君 炭鑛の資金につきましては、私共は非常にこれは憂慮をいたしておるのでありますが、先般炭鑛の特別運轉資金融資方針というのを決定されまして、これは新聞紙上におきまして私共承知をしたわけでありますが、本委員會においてはこれに關する政府からの資料も頂いておりませんし、御説明も承つておりません。これを一つ先ず以て御説明を頂きまして、この點を私共といたしましても、非常に愼重にこれは考えなければならん問題と思いますから、お願いいたします。
#38
○國務大臣(水谷長三郎君) 實はこの問題は資料の一つとしてそちらにお手許に配付するつもりであつたのでありますが、いろいろの手違いでまだ參つておりませんので、至急御配付をいたしまして適當な機會に説明いたすことにいたします。
#39
○中川以良君 今のお答でよく分りましたのでありますが、とかくこの重要法案につきまして、いろいろな點が新聞の方に先に發表になりまして、最も大切な我々の委員會に遲く御發表にななるという點は、誠に遺憾だと思います。今度の如き新聞に出ましたのは餘程前で、私共は頂戴に行こうかと思つておつたのでありますが、もう委員會があろうと思いまして、その節はお持ち頂けると思つて待つておつたのでありますが、この點は十分お考え頂いて、そういう抜かりのないように御注意願いたいと思います。
#40
○委員長(稻垣平太郎君) 外に御質疑の方は……。
#41
○平岡市三君 先般お配りを願いましたところの資材關係の表を拜見いたしますと、非常に我々の腑に落ちないようた點が多々ありますために、その點を一つお伺いいたしたいと思うわけでございますが、本年の第一・四半期と第二・四半期の各資材統計を見ますと、第一・四半期と第二・四半期と比べますと、その割當てに對しまして、各資材の入手が非常に低下いたしておるわけであります。そこでこれを第一・四半期と第二・四半期の入手の合計額と、それから二十三年度の資材の所要數量との比較をいたしてみますと、話があまり數字的になりますので、説明もちよつと困難を來しますのですが、銑鐵について考えて見ますと、本年の第一・四半期の入手は四千四百トン、それから第二・四半期の入手は二千二百五十トンであります。これを合計いたしますと、六千六百五十トンになりますからして、第三、第四・四半期の入手量は掲げておりませんが、これを倍額といたしまして、結局二十二年度の所要の入手の推定量か一萬三千三百トンと、こう考えますと、そうすると二十三年度の銑鐵の所要資材は、これが三萬六千三百トンになつておるわけであります。二十二年度の所要推定量と二十三年度の所要量と比較しますと、結局來年度は本年度の約三倍近くのものが必要であるという統計になるわけであります。これが普通綱材がそういう計算をいたして見ますと、二十二年度の入手推定量に對して來年度は十三萬一千四百トン、本年度と來年度の所要量は二・四倍というような高になるわけであります。これが、鐵綱の第二次製品について考えましても、約二倍になりますし、セメントについて考えますれば二・二倍になる、こういうふうな數字が出て參るのであります。こういうふうに各資材とも二十二年度、二十三年度の所要量を比較すると、二倍乃至三倍以上の所要量が統計に掲げられておるわけでありまして、私といたしますれば、こういう資材の生産の高から見まして、かような二倍乃至三倍の所要量が來年度で得られるか、得られないかということを考えて見たのであります。どうもこういうような所要量は、到底我々が翌年度においてその入手ができないのじやないか、結局これは物動計畫その他からお考えになつてお作りになつたかも知れませんけれども、何だか一つの不可能なペーパー・プランのように考えられていたし方がないのであります。どうかこの點を一つお伺いしたいのであります。殊に火藥に至りましては、一方の表には出ておりませんけれども、二十三年度の所要資材表の方には一萬六千八百トンというような、非常に多額の火藥が計上されておるわけでありますが、この點は當局の皆さんよく御存じの通り、火藥は結局連合軍の管理の下にありまして、來年度こういう多量のものが入手できるかどうか、その點も先ず第一番にお伺いしたいと思うのであります。次に國管實施になりましたとしたら、これに要する官吏の人員はどのくらい見積られておるでしようか。それに對する俸給額はどのくらいに概算されますか。ちよいとお教えを願いたいと思います。
#42
○政府委員(渡邊誠君) それでは只今の資材の點につきましてお答え申し上げます。昭和二十二年の第二・四半期の數字の下の方の備考欄に書いてございます通り、八月現在で締切られておりまして、御承知のように第二・四半期は七月から九月までに相成つておりまして、入手は、發遺が順次多少ずれて參りまして、ちようど第二・四半期の發遺は統制方法の變更のちようど時期に際會いたしまして、發遺が多少遲れておりますので、特に入手の状態が惡うございますが、これは八月までの數字でございまして、九月までには第二・四半期程度、或いはそれ以上に廻つておるというふうに考えられております。尚先程御指摘の前年度の不足分を順次換算して行くということについての御意見につきましては、入手できなかつた分がそれだけ生産設備の改善、或いは次に増産をするための準備の施設というようなものが遲れて行くということに相成るわけでございまするが、そのためは絶對必要なものについて入手をどうしてもしたいというものにつきましては、次年度の要求の中に入つて參るわけでございまして、結局その年に足りなかつたということが、運轉資材の場合にはその年の生産力に影響を及ぼし、尚建設資材の分につきましては、翌年度以降の生産準備の方が遲れて行くということで、その年度を終りまして翌年度に……前年度の状態に不足を來しまして新たなる要求があつて、それに對して割當が決められ發遺されて入手をして行くということになりますように存じますので、この不足分を次年度に繰越して加算いたして行くということには相成らんかと考えております。そういうような次第でありまして、私もまだ只今の數字を計算いたしておりませんから、御指摘の點はちよつと勘定いたして見ませんが、明年度の需要というものが本年度の、前年度以來の不足分を加算して行つたものが明年度の需要にならなければならんというふうには考えておらん次第でございます。
 尚火藥につきまして御指摘がございましたが、火藥の所要量につきましては、聊かお示しのように數量を餘分に見てあるように感じられる點は御指摘の通りだと存じまするが、これを計畫いたしました當時といたしまして、又現在もこの計畫所要量がございまして、順次檢討を加えておりますが、明年度にかけては新らしい地域の掘進というような方に特に力を注ぎたい、そういうような希望の下に、火藥につきましてはそういう原單位の多い所要量が掲げられておる、こういうふうに御了承を願いたいと思います。
#43
○平岡市三君 結局本年度の第一・四半期と第二・四半期とを我々が比較して見たときに、備考欄にいろいろの理由は書いてありますが、結局割當に對して、理由の如何を問わず、確實に入手できなければ、いかに割當數量を計上いたしても、これは増産には何ら役立たないのでありまして、第二・四半期におきましては、第一・四半期より非常に割當に對して入手のパーセンテージが非常に少なくなつておるのであります。そればかりでなく、絶對數量も少なくなつておる。かような工合であるにも拘わらず、翌年度の數量というものが非常に莫大な所要量を計上いたしておりますから、私として見ますれば、どうもこんな大きな數量を掲げていても、とてもこれは今日の日本の状態でありますならば入手は困難じやないか、こういうふうに考えられるんですから、どうか内閣の石炭生産所要資材表の數字というものは、物動計畫か何か翌年度のものを立てましてここに計上されたんでしようか、それともただ單にこういうような資材があれば非常に便利だ、こういうふうに簡單に計上されたのでありますか、その根據を一つ明らかにして頂きたいと思います。
#44
○政府委員(渡邊誠君) 繰返して申上げますが、最初に御指摘の第二・四半期の入手竝びに絶對數量とのパーセンテージの少ない點は、これは第二・四半期半ばの八月を以て締切つておりまするので、九月の終りまでの入手はここに載せてございませんが、重點主義で配給いたしておりまして、大體第一・四半期の入手の程度或いはそれ以上に入手ができておるものと考えておりますので、それ程惡い入手状況とは考えられておりません。第三・四半期も同樣に今後入手されます數字は、十二月終りまでに入手したのが、翌年になりますと分ると思いますが、ちようど昨年の第四・四半期以來、順次石炭向けの資材の現物の確保という點に力を入れて參つておりますので、本年度の入手は、これはたまたま第二・四半期は、その期の中間のところで、この統計表の數字の資料を締切つておりますために、少いのでございまして、半ばでこの程度入つておる、こういう數字でございます。
 それから尚資材の計畫というものについての、あれば大變いいというふうな御指摘でございましたが、勿論資材は十分ある程結構だと思いまするが、併し徒らに倉庫に貯つても意味のないことでございまするが、大體長年の統計に基きまして、平常の作業に對する出炭量に對しましての原單位に基礎にいたしまして、大體の數字を計算いたしておるわけでございます。
#45
○平岡市三君 分りました。一ケ月だけずれになつておるのですね。第二・四半期は、九月分だけの計上がまだしていないわけですね。
 それではもう一つお答を願いたいのは、國管實施のときにおいて必要とする官吏は、どのくらいの概數を必要とするか。これに對する費用の概算がどのくらいになるかということを、お分りになつたらお答え頂きたいと思います。
#46
○政府委員(平井富三郎君) 國管に必要といたしまする官吏の數につきましては、目下大藏省と連日折衝いたしまして、計數整理中でございますので、今暫く御猶豫を願いますれば、確定した數字を申上げられまするので、暫く御猶豫頂きたいと思います。尚この國管の人員は、主として石炭局關係に増員するという目途で現在大藏省と折衝中でございます。
#47
○平岡市三君 從いまして、これに對する豫算は、今囘の追加豫算案には計上していないようでありますが、勿論計上していないのでございますね。
#48
○政府委員(平井富三郎君) これには、提出されました追加豫算案には計上されておりませんわけで、更に追加豫算第十號でありますか、何號かで今議會に提出するという見込みであります。
#49
○委員長(稻垣平太郎君) ちよつと商工大臣は衆議院の本會議へ出席されますので、中座されるそうでございますから、どうぞさよう御了承を願います。從つて本委員會で、若し商工大臣への御質問ということでございましたら、この次の議會にお願いいたしたいと思うのであります。政府委員の方は殘つておられますから、若し政府委員の方に對する御質疑等がございましたら、このまま繼續いたしたいと思いますが、如何でございましようか。
#50
○下條恭兵君 石炭廳の當局に一、二の點についてお尋ねいたしたいと思います。勞働者の生産意欲の上らない一つの原因に、資金、資材の横流れがありはしないかということが、非常に疑惑を持たれておることは、公廳會における議論におきましても、又勞働組合側の主張においても、御承知の通りだと思うのでありますが、この點につきまして、割當てた資材がいかように使われておるかということについての、現在までどのような監督の方法、或いは監査の方法をやつておられたかということが一つと、今一つは、資金の貸出しは、石炭廳におきまして、證明と申しますか、斡旋と申しますか、とにかく計畫を見て必要と認めたものについての貸出しがなされておると思うのでありますが、この資金の使途についてどのような監督をやつておられるかということをお尋ねしたいと思います。
#51
○政府委員(平井富三郎君) 資金、資材の點でございますが、率直に申しまして、從來の石炭行政のやり方といたしまして、それに人員その他の點から言いまして、炭鑛が所要いたしまする資金、資材をいかにして充足するかということに追われておるのが現状でございまして、いわゆる計画を確定して、それの現物化を圖るという點に行政の主力が置かれておるわけでございます。最近この炭價問題にも關連いたしまして、物價廳が主體になりまして、全國地區に亙りまして、現在經理監査を實施中であります。それから北海道につきましては、技術班を編成いたしまして、これらの資材その他がどういうふうに使われておるかというようなことにつきましても、實地調査實施中でございます。
#52
○下條恭兵君 今一つお尋ねいたします。九州の方では、軍政部の方か何かで、炭鑛で闇の資材をどのくらい買つたかというようなことまで調査をやつておるそうでありますが、その點につきまして、只今の質問に關連するわけでありますけれども、政府側としての、正規の監督機關としての資料でなくても、復金の借入金なんかがいかように使われたか、或いは闇でどれくらいのものを買入れるために實際に資金が公定價格で換算した表のものよりも餘計必要であつたということの調査がありますれば、そういうものがはつきりしますると、勞働者側の疑惑も餘程緩和されて來るというふうに考えられますが、そういう調査はありませんでしようか。
#53
○政府委員(平井富三郎君) 現在の資材、資金の使途につきましての監査が、御承知のように、最近實施をいたしました關係上、資材につきまして、闇入手の分がこの程度だというはつきりした數字は申上げかねる状況であります。併しながら、從來の炭價の構成につきましては、主として公定價格によつてその原價計算を行なつておるわけでありまして、從來の傾向から見まして、資材費につきまして非常な誤差を生じたというようなことはないのでありまして、主として人件費の増嵩ということが、炭價がやつて行けるか行けんかという點の大きな原因をなしておるような状況でございます。殊に鋼材でありますとか、機械でありますとか、そういう主要な物資につきましては、大部分がいわゆる で入つておるものというふうに考えております。ただ若干の副資材等につきましては、或いは 以外の價格で入手しておる部分も若干は當然あることと思つております。そういうような状況であります。
#54
○大畠農夫雄君 この法案の各條に見えます。「炭鑛管理委員會に諮つて」という文字ですが、これは衆議院方面においても相當議論があるようでありますが、この文の解釋といたしまして、「諮つて」ということはどういう意味か、はつきりここで御説明願えないですか。
#55
○政府委員(平井富三郎君) ここに「諮つて」という字句を使いましたことを形式的に、純法律的にいいますれば、諮問機關ということに相成るわけであります。これは炭鑛管理を實施いたして行きます實際の運用面におきましては、炭鑛管理委員會というものと石炭廳、或いは石炭局というものが二位一體の形において、その決議を尊重して行つて行くということにおいては、しばしば衆議院においても申上げておる通りでございまするが、ただ行政上の責任を最後はどこが持つかという點から見まして、いわゆる複數體の炭鑛管理委員會というものがいわゆる決議機關であり、行政上の方針、その他具體的な行政上の事項を決定して行くということよりは、寧ろやはり最後の行政上の責任は商工大臣が持つべきであるという觀點から、こういう形式をとつたのでありまして、いわゆる法律的な意味、いわゆる行政上の責任という意味を明確にするために、商工大臣の諮問機關という形式をとりましたけれども、これが實際上運用されまする場合においては、勿論この炭鑛管理委員會というものの議を尊重して運用して參りたいというふうに考えております。
#56
○大畠農夫雄君 そういたしますと、尊重して諮問機關として活用するということになるのでありまするが、尊重してということは承諾を得た上でという意味になりますか。管理委員會に諮つてということを解釋するのには、管理委員會の承諾を受けた上でという解釋でいいのですか。
#57
○政府委員(平井富三郎君) 只今申上げましたように、これを純法律的に解釋いたしますれば諮問機關であります。從つて法律的に申し上げますれば、諮問をいたすということに相成るわけでありますので、必ずしも法律的な抱束力を持つということにはなりませんけれども、そういたしました理由は、行政上の責任は石炭に關しては商工大臣が負う。内閣が議會に對して責任を負うということを明確ならしむるためにそういう形式をとつたのでありまして、事實上の運營におきましては、その議を經た事項についてはその議を經た通り行なつて行くということが、原則的な運營に相成るかと考えております。
#58
○大屋晋三君 今頂いたこの表に配炭計畫を入れて貰つて、それで實績がどうというのを見たいのですが、何パーセントの實績が行われたかということ……。
#59
○政府委員(平井富三郎君) この表はこの前の委員會でございましたか、大體産業別の配炭の内容が知りたいという御質疑がございましたので、これを作成いたした次第でありますが、必要とありますれば早速調製して、御配付したいと考えております。
#60
○大屋晋三君 それから二十三年度にどう配炭をするという配炭計畫というものは、まだできておらんのですか。
#61
○政府委員(平井富三郎君) 二十三年度につきましては、目下編成中でございまして、決りました案がございます。
#62
○委員長(稻垣平太郎君) 何か外に政府委員に御質問のあります方は續行して頂きたい。もう政府委員に對する御質問はよろしうございますか。速記を止めて。
#63
○委員長(稻垣平太郎君) 速記を始めて。それでは今日はこれで散會いたします。
   午後二時三十五分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     稻垣平太郎君
   理事
           下條 恭兵君
           小林 英三君
           川上 嘉市君
           中川 以良君
   委員
           大畠農夫雄君
           カニエ邦彦君
           清水 武夫君
           荒井 八郎君
           大屋 晋三君
           木下 盛雄君
           堀  末治君
           平岡 市三君
          池田七郎兵衞君
           入交 太藏君
           林屋亀次郎君
           佐伯卯四郎君
           宿谷 榮一君
           細川 嘉六君
  國務大臣
   商 工 大 臣 水谷長三郎君
  政府委員
   商工事務官
   (石炭廳生産局
   長)      渡邊  誠君
   商工事務官
   (石炭廳管理局
   長)      平井富三郎君
ソース: 国立国会図書館
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