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1970/05/08 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 科学技術振興対策特別委員会 第8号
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1970/05/08 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 科学技術振興対策特別委員会 第8号

#1
第063回国会 科学技術振興対策特別委員会 第8号
昭和四十五年五月八日(金曜日)
   午後二時十六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         宮崎 正義君
    理 事
                平泉  渉君
                平島 敏夫君
                久保  等君
                矢追 秀彦君
    委 員
                岩動 道行君
                金丸 冨夫君
                木内 四郎君
                源田  実君
                矢野  登君
                森 元治郎君
                向井 長年君
       発  議  者  矢追 秀彦君
   国務大臣
       国 務 大 臣  西田 信一君
   政府委員
       科学技術政務次
       官        藤本 孝雄君
       科学技術庁長官
       官房長      矢島 嗣郎君
       科学技術庁研究
       調整局長     石川 晃夫君
       科学技術庁原子
       力局長      梅澤 邦臣君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○海洋資源開発振興法案(矢追秀彦君外一名発
 議)
○海洋資源開発公団法案(矢追秀彦君外一名発
 議)
○海洋資源開発技術総合研究所法案(矢追秀彦君
 外一名発議)
○海洋資源開発委員会設置法案(矢追秀彦君外一
 名発議)
○科学技術振興対策樹立に関する調査
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(宮崎正義君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。
 去る二日本委員会に付託されました、海洋資源開発振興法案、海洋資源開発公団法案、海洋資源開発技術総合研究所法案、海洋資源開発委員会設置法案、以上四案を一括して議題といたします。
 まず、発議者から趣旨説明を聴取いたします。矢追秀彦君。
#3
○矢追秀彦君 ただいま議題となりました四法案につきまして、その提案理由並びに要旨を御説明いたします。
 今日、世界の人口の急速な増加に加え、国民生活の向上、産業経済の発展に伴いまして、各種資源に対する需要が増大しております。このため、最近、海洋資源の利用が世界的に注目され、米ソ仏等の先進諸国においては、海洋資源の開発について国としての長期計画を立て、多額の研究開発費を投入して、これに積極的に取り組んでおりますことは御承知のとおりであります。
 これは海洋資源が人類に残された未開発の重要資源であるとの認識によるものであり、投資すれば必ずそれに見合うものが返ってくるであろうとの見通しが、ほぼ確実視されるに至っていることによるものと思います。
 四面海をめぐらし、国土の七五%に当たる大陸だなを有し、しかも陸上資源に乏しいわが国としては、海中、海底に眠っている海洋資源の開発は、最も重要かつ緊急を要する課題の一つであると思います。
 最近における科学技術の急速な発展は、海洋資源の開発を可能にしております。しかし、海洋は陸上と異なり、特殊な環境にあり、その開発には巨額の経費と広範な総合的技術、さらにはすぐれた人材の結集が必要であります。そのため、わが国としても、早急にこれが対策を樹立し、国の施策として総合的、計画的に推進する必要があります。
 この四法案は、こうした最近における海洋資源開発の重要性、緊急性、さらに開発体制のおくれ等にかんがみ、海洋資源の開発に対する政府の目標、基本的施策等を定め、それに基づき、開発のための機構を整備し、海洋の調査、開発技術の研究及び関連産業の育成等を強力に推進しようとするものであります。
 以下、法案の要旨を簡単に御説明いたします。
 まず、海洋資源開発振興法案について申し上げます。
 第一に、この法律は、海洋資源の開発を推進することによって、わが国産業の振興、国民生活の向上に資すべきことを明示し、その達成のため、海洋等の調査、開発技術の研究の推進、その成果の利用の推進、研究機関の整備、研究者、技術者の確保と勤務条件の適正化等の施策を講ずることとしております。
 第二に、海洋資源の開発は平和目的に限られ、しかも自主、民主、公開、国際協力の原則に従って行なわれるべきことの基本方針を明示するとともに、政府はこれらの施策を実施するため、必要な法則上、財政上及び金融上の措置を講ずべきものとし、政府が講じた施策及び海洋資源の開発の進展状況に関し、毎年国会に報告すべきことといたしております。
 第三に、機構の整備につきましては、海洋に関する調査、開発技術の研究などに関する事項について企画、審議、決定する最高機関として海洋資源開発委員会を設置することとし、さらに開発技術等の研究機関として、政府の監督のもとに海洋資源開発技術総合研究所を、また、実際に開発の事業を行なう者に対する資金の貸し付けを行なう機関として海洋資源開発公団を、それぞれ設立することといたしております。
 第四に、委員会は海洋資源の開発に関する基本計画を策定しなければならないこととし、しかも、毎年基本計画に検討を加え、必要があるときはこれは修正しなければならないことを定めております。
    ―――――――――――――
 次に、海洋資源開発振興法案に基づき設置されることとなっております三機関に関する法律案について御説明申し上げます。
 まず、海洋資源開発委員会設置法案についてでありますが、
 第一に、この委員会は、委員長及び委員六人をもって組織することとしております。委員長は国務大臣をもって充てるものとし、委員は両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命することといたしております。
 第二に、この委員会の所掌事務は、海洋資源の開発に関する基本計画の策定のほか、海洋資源開発に関する重要な政策、関係行政機関の事務の総合調整のうち重要なもの、関係行政機関の経費の見積もり、研究者及び技術者の養成訓練、その他海洋資源の開発に関する重要事項について企画し、審議し、その決定に基づき内閣総理大臣に対して意見を述べることであります。
 第三に、委員会の庶務は、科学技術庁計画局において総括処理するものとし、関係行政機関の所掌に属するものについては、その行政機関と共同して処理するものといたしております。
    ―――――――――――――
 次に、海洋資源開発技術総合研究所法案について御説明いたします。
 第一に、この研究所は、海洋資源の開発を総合的かつ効率的に推進するため、海洋に関する調査、海洋資源の開発技術及び機器装置に関する基礎的研究及び応用研究のほか、研究者及び技術者の養成訓練等を行なうことといたしております。
 第二に、研究所は政府及び政府以外の者の出資額の合計額を資本金とすることとし、さらに必要に応じて資本金を増加させることができることといたしております。
 第三に、研究所は理事長、副理事長、理事七人以内及び監事二人以内をもって構成し、理事長は、海洋資源開発委員会の同意を得て内閣総理大臣が任命することといたしております。
    ―――――――――――――
 最後に、海洋資源開発公団法案について御説明いたします。
 第一に、この公団は、海洋資源の開発に必要な資金の貸し付け及びその資金にかかる債務の保証並びに海洋資源の開発に必要な機器の委託開発、購入及び貸し付けを行なうことといたしております。
 第二に、公団の資本金は政府が全額出資するものとし、さらに必要に応じて資本金を増加し得るものといたしております。
 第三に、公団は総裁、副総裁、理事五人以内及び監事二人以内をもって構成し、総裁は、海洋資源開発委員会の同意を得て内閣総理大臣が任命することといたしております。
 以上四法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明いたしましたが、何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
#4
○委員長(宮崎正義君) 四案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(宮崎正義君) 次に、科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。
 御質疑のおありの方は順次御発言願います。
#6
○平泉渉君 本日、私は、この委員会については会期の最終の日でありますので、質問というよりは、単に要望ということで、これから次の来国会にあたりまして、またいろいろ新しい科学技術の問題が出てまいると思います。特に本日は大臣及び政府側の答弁は求めておりません。ひとつ、科学技術の担当国務大臣とされましてぜひ御留意いただきたいという点につきまして、私として希望を申し上げたいと思うわけでございます。
 それは、私もこの科学技術の問題につきまして勉強させていただいておりまして非常に感じますのは、最近、わが国、国内において日本の科学技術の立ちおくれということが民間においても非常に叫ばれておる。そういう段階において、日本の科学技術推進体制というものは、従来の、いわば国をあげての大きな体制をこしらえて大いに世論を喚起するという体制から、むしろ、現実に民間において推進され、また国の各機関においてもいよいよ実施の階段に入ってきた、こういう感じがいたすのであります。
 その意味からいいますと、私は、科学技術庁の中で大いに……。いろんな公害問題、環境問題というのが起こりますと、今度の科学技術白書につきましても、各新聞が一斉に論説にこれを取り上げ、その中でも、新しい科学技術の開発を大いにやってもらいたいということが出てくるわけでありますけれども、そういう場合に、まあ内閣総理大臣のもとで政府全体として推進すべきものだ、こういう考え方でやられなければならない、いわば経済企画庁に当たるような部門と、それから、むしろ現在の段階では、日本の現在のなじみ方から言うと、すでに行政のルーテインに入っている、現実に推進してもらいたいという部面とにだんだん分かれておるのじゃないか、こういう感じがいたすのであります。すでに原子力の問題につきましても、私はもはや、広く世論を喚起し、平和利用を推進するということに結集する、それ自体が大問題であった十数年前に比べれば非常に変わってきておるのじゃないか。そういう階段からいいますと、民間の活力を大いに活用して、まあ普通の民間の自動車工業が重工業局にいろいろ指導を仰ぐというような意味での現実的な指導というものをしていただかなければならない、そういう感じがいたしますので、私は、この際、従来の科学技術のたてまえが、科学技術庁は総理府の外局であって、すべて内閣総理大臣が長であって、科学技術庁長官というのは総合体系のアドバイザーという法制になっておる点があるいは徐々に考え直されてもいいんじゃないか、科学技術庁長官がじかに、直接当たられるという体制というものがむしろ現実に即しておる、こういうことがいろいろな部門からかなり出てきているのじゃないか、こう思いますので、これはかなり大きな問題であると思いますけれども、現実に英国の技術大臣とか、そういうところに現実に行政が求められておる分野が非常に多い、そういう点からいいますと、内閣総理大臣体制というものの好ましい面は、経済企画庁的なブレーンというような面はございますけれども、他面、現実の行政という面を、科学技術庁御自身、行政官庁として大いに強化していただきたい、このように存ずる次第でございます。
 それから第二の私はやはり重要だと思います点は、最近、民間におきます企業の技術開発ということが非常に重要視されてきているわけであります。ことに最近海外との関係でも非常に重視されますのは、お互いに技術をイクスチェンジしなければ技術を提供しないということが言われております。従来、わが国が科学技術を安く買って経済発展を遂げてきたけれども、だんだん出さなくなるぞ、こういうことも言われてきておる段階で、民間の技術開発というものについての体制を整備していただきたい。そのためには、やはり、技術を開発し、発明したものに対する保護というものを十分にしなければならない。この点が、従来もう、商業機密の保護ということについては、原子力関係、宇宙関係についても十分留意なさっておられるとは思いますけれども、さらに海洋の問題などは、これは全く民間が開発しなければならない、こういう際に、民間の技術開発というものを保護する体制というものがなければ、企業の現実としてはそれだけ元が取れないわけでありますから、その点について十分保護するという体制をおとりいただきたい。
 まあ、私たくさん申し上げたいこともございますけれども、最終日でございますので、私は特に最近重要だと思います点を二点取り上げて要望申し上げる次第でございます。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(宮崎正義君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。
 科学技術振興対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが一御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(宮崎正義君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。
 科学技術振興対策樹立に関する調査のため、閉会中委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員の人選、派遣地、派遣期間等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、本院規則第百八十条の二により議長に提出する要求書の作成等も便宜委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 ちょっと速記をとめて、
  〔速記中止〕
#14
○委員長(宮崎正義君) 速記をつけてください。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後二時三十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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