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1970/03/25 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 災害対策特別委員会 第3号
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1970/03/25 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 災害対策特別委員会 第3号

#1
第063回国会 災害対策特別委員会 第3号
昭和四十五年三月二十五日(水曜日)
   午前十時十三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         西村 関一君
    理 事
                佐田 一郎君
                増田  盛君
                武内 五郎君
                塩出 啓典君
    委 員
                上田  稔君
                河口 陽一君
                小林 国司君
                佐藤  隆君
                森 八三一君
                鈴木  力君
                上林繁次郎君
   国務大臣
       農 林 大 臣  倉石 忠雄君
   政府委員
       総理府総務副長
       官        湊  徹郎君
       水産庁長官    大和田啓気君
       通商産業大臣官
       房会計課長    飯塚 史郎君
       運輸大臣官房審
       議官       内村 信行君
       建設省河川局長  坂野 重信君
       消防庁長官    松島 五郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       農林大臣官房参
       事官      大河原太一郎君
       建設省道路局国
       道第二課長    川上 賢司君
       自治大臣官房調
       査官       成田 二郎君
       日本国有鉄道施
       設局長      北沢 秀勝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (昭和四十五年度防災関係予算に関する件)
 (新潟県小千谷地区の地すべりによる災害の対
 策に関する件)
 (集中豪雨等による災害の対策に関する件)
 (昭和四十五年一月三十日から二月三日までの
 暴風雨による水産関係災害の対策に関する決議
 の件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(西村関一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 最初に昭和四十五年度防災関係予算に関する件について調査を行ないます。初めに政府からその概要について説明を聴取いたします。湊総務副長官。
#3
○政府委員(湊徹郎君) ただいまお話ございました昭和四十五年度において実施すべき防災に関する予算についてその概要を御説明申し上げたいと存じます。
 私ども総理府、いわば災害対策関係の窓口をやっておりまして、後ほど申しますが、災害関係の全体の予算は五千四百五十二億円にのぼっておりますが、総理府自体は実は五百万足らずの予算、一万分の一弱の予算でございますので、総理府自体の予算以外に各省にまたがるその概要をこの機会に申し上げたいと思うわけであります。そのこまかい内容につきましては、お手元に昭和四十五年度における防災関係予算案の概要、まだ成立しておりませんのでこれに書いてございますが、まあいわば実施部隊の大株主とも申すべき農林関係、建設関係、運輸関係及び自治関係、これについては後ほど補足説明を各省から参っておりますので申し上げたいと思います。
 まず、第一番目には防災科学技術の研究でございますが、これにつきましては科学技術庁、これは国立の防災科学技術センターというのがございますが、そこが中心になり、また各省のいろいろな防災科学技術の研究開発に必要な経費として特別研究促進調整費というのがございますが、これも科学技術庁が各省に配分していろいろと研究を進めてもらっておるわけでございます。そこで風水害、あるいは雪冷害、あるいは地すべり、あるいは地震、霧、さまざまの現象に対して防災科学技術に関する試験研究をやりますために、概略九億五千五百万円を計上してございます。さらに文部省予算におきましては、これは地震予知研究計画というのがございまして、これを推進いたしますために、主として各大学、特に東大の地震研究所それから京都大学の防災研究所というのがございますが、その辺を中心に観測所等の新設及び施設設備など七億六千八百万円を計上してございます。さらに通産省におきましては、主として危険物の取り扱いになりますが、工業技術院ここが中心になりまして、火薬あるいは高圧ガス、あるいは可燃性の天然ガス、これらに関する災害防止に関する実験研究等に二億一千三百万円、それらを含めまして全体の研究経費が二十七億九千七百万円、これだけの予算措置を講じようとしておるわけでございます。
 第二番目には、災害の予防の関係でございますが、まず第一に、災害予防等に関する教育訓練、これにつきましては消防大学校、あるいは非常無線通信訓練、水防防災訓練等、さまざまの訓練を各省庁で実施をいたしてまいっております。さらに予防の関係で特に防災施設設備の整備、これに毎年力を入れておりますが、そのおもなものは、建設とかあるいは国鉄、電電、それぞれやっておりますが、そのほかに科学技術庁においては、原子力施設の安全審査並びに原子力施設周辺の放射能監視、これらに二億五千九百万円、また文化庁におきましては、史跡その他指定文化財に対する防災施設設備の整備等、これ概略十九億円、厳密にいいますと必ずしも防災のみの目的ではございませんが、そういう予算を計上してございます。厚生省におきましては、これは主として国立病院あるいは国立療養所等、医療施設の防火設備等に二億一千二百万円、その他を含めて災害の予防関係は総額八百三十七億八千八百万円になっておるわけでありますが、その主要なものはさっき申しましたように建設であるとか、あるいは国鉄であるとか、電電の関係になっておるわけでございます。
 三番目には、国土保全でございますが、国土保全はもちろん二の防災の基本でございまして、特に最近の災害発生の状況にかんがみまして、まず第一番目には、東京、大阪等のいわば過密地帯、重要地帯と申しますか、そういう都市部を中心に、二番目には砂防地すべり地帯、三番目には、最近各地で地域開発が進んでおりますので、それらの地域開発などによって急速に発展をいたしております地域、これらの地域に災害防除の重点を置いて治山治水、農地防災など各種の事業を実施いたしますほかに、新しく今年度から海岸事業五カ年計画、これを策定するものといたしまして、それらを含め総額二千七百二十六億二千万円を予算措置しておるわけでございます。
 次に四番目といたしましては、災害応急対策でございますが、これはもちろん災害が発生した場合に迅速かつ適切な救助活動ができますように、厚生省におきましては御承知の災害救助法関係の災害救助費の補助として二億円を予算に計上してございますが、総理府におきましては、これまたこの委員会で再々御論議をいただいておりました災害共済制度、つまり個人災害に関する共済制度、これらの調査経費約四百七十万円でございますが、それを含めて総額で四億五千万円の予算を計上しております。もちろん応急措置でありますから、災害が発生いたしますれば、必要に応じて従来どおり予備費の支出を行なう、こういう形で適切な措置を講じてまいりたいと思っておる次第でございます。
 五番目、最後に、災害の復旧でございますが、昭和四十二年から昭和四十四年までいろいろな災害がございましたが、そのうち激甚災としては、御承知のように四十二年には西日本の七月豪雨災害がございましたし、さらに八月には、いわゆる羽越災害がございました。四十三年には御承知の十勝の地震災害がございましたし、昨年は九州の集中豪雨災害、続いて北陸、富山、新潟を中心にした集中豪雨災害がございました。それらの激甚な災害につきましては、例の激甚災に基づく財政援助法、これらによりまして特別の財政援助または助成を行ない、また行なおうとしておるわけでございます。
 昭和四十二年災害の進捗状況を申しますと、その復旧の点でございますが、現在おおむね直轄災害はもうすでに進んでおりますけれども、補助災害については、おおむね現在九〇%ぐらいの進行状況でございます。これはもちろん今年度に完了させることといたしております。さらに四十三年災、四十四年災につきましては、一部四十三年災でことしに繰り越されたと申しますか、そういう分もございますが、これは両方とも直轄に関しては今年度中に完了させたいと思っております。補助事業につきましては、それぞれの進度に見合って、四十三年災についてはおおむね九〇%程度を目安に、四十四年災については二年目でありますので、大体七〇%程度の復旧をはかっていきたい。同時に、災害融資措置等につきましても、これは農林公庫、あるいは住宅金融公庫、さらに起債等がございます。総額四百七十一億程度になっておりますが、それらの金融措置もあわせて講ずることにいたしておりまして、その金額は総額一千八百五十五億九千百万円を計上しておるわけでございます。
 以上五つの項目、科学技術の研究、それから災害の予防、国土の保全、災害応急対策及び災害復旧、これに対する事業費総額が先ほど申しましたように五千四百五十二億四千六百万円、こういうことになっておるわけでございます。
 以上四十五年度における防災関係予算の概要について申し上げたわけでありますが、もとより災害については、予防ということが何より大事でございますので、災害の予防に重点を置いて、その総合的対策を講じますと同時に、災害が発生した場合は迅速、適切な応急対策をとりつつ災害の復旧に万全を期してまいりたいというように存じておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
#4
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 次に、農林省にお願いをいたします。大河原参事官。
#5
○説明員(大河原太一郎君) 農林省関係の昭和四十五年度におきます防災関係予算について、概略御説明を申し上げます。
 お手元の資料に即して申し上げますと、一ページの中ごろに当省関係の事項別及び総額が載っておりますが、千四百七十七億六千四百万円、ほかに農林漁業金融公庫融資百九十三億円が関係部分としてあるわけでございます。
 内訳について申し上げますというと、二ページの科学技術の研究から申しますと、二ページの中段にございますように、農林省関係科学技術の研究は一億五千百万円でございます。これは例年のとおり、各種農作物の冷害、凍霜害、風害等の防止、土壌保全等の研究、あるいは耐冷性品種の育成等の農作物の育種事業等、国の試験研究の機関及び都道府県等の試験研究機関等に対する助成等を含めまして行なうわけでございます。
 また農地の地すべり対策なり、あるいは堤防、ダム等の農業用施設の安全性に対する研究は農業土木試験場において引き続き実施をいたす、及び海岸浸食防止及び海岸施設保全についても同じく農業土木試験場において研究を行なうということに相なっております。さらに今年度は、林業試験場において、新規に火災に安全な木質材料の開発に関する研究を開始いたしまして、建築材料としての木質材料の安全なものの開発という点について研究を進めるということに相なっております。また林業試験場においては、山地の荒廃復旧並びに予防あるいは防災林の造成、水源林の涵養というような治山技術の確立及び森林に対する各種の災害の防災に対する研究を、引き続き行なうことになっております。
 また漁船については、最近における漁船の高度省力化に対応いたしまして、省力化漁船の荒天時における安定性等についての研究及び転覆事故防止に関する研究というものを漁船研究室において行なうことに相なっておりまして、それらを合わせまして一億五千百万円というものを計上しておるわけでございます。
 次に三ページの災害予防につきましては、最下段にございますように八千六百万円を計上しておりますが、これにつきましては、漁船については漁船保険特別会計によりまして、漁船の元請組合に対する機関検診員の設置や事故防止奨励金を交付するというような従来の施策を行なうとともに、地域によって特殊な漁船の操業とか、船型に応じました安全基準の設定というようなものを新規に行なうことになっております。
 また森林火災につきましては、多発する森林火災にかんがみまして、本年度一般会計に六百万円計上いたしまして、発生予防宣伝を新たに実施すること以外に、森林国営保険の助成によりまして、森林組合に巡視員の配置あるいは携帯無線機等の整備というような各種施設を充実するということに相なっております。
 また非常用備蓄食糧等の問題につきましては、従来どおり乾パンの三十五万食分の備蓄そのための買いかえと並びまして、実験的ではございますけれども、米飯かん詰めを新たに備蓄いたすということに相なっております。
 その他、災害用の応急用の雑穀種子等の予備貯蔵なりあるいは野菜種子の農業団体などの自主備蓄等については例年のとおりでございます。
 なお、国有林特別会計におきましては、従来どおり約五万立米の応急用の木材を備蓄いたすということに相なっております。
 次に、五ページの国土保全について申し上げますと、農林省関係といたしましては、六百八億一百万円を計上してございますが、まず御案内のように、第三次治山五カ年計画の第二年目でございますので、民有林及び国有林を通じまして総額三百六十八億七千五百万円を計上いたしまして、復旧治山及び予防治山事業を実施いたすということになっております。
 また従来に引き続きまして、全国の保安林整備計画を樹立いたしまして、保安林の配置の適正化と施業の合理化をいたすということに相なっておりまして、このための事業費二億三千五百万円ということに相なっております。
 なお、本年度、新たに各省関係を通じます海岸事業五カ年計画が策定されましたので、当省分といたしまして、農地海岸及び漁港海岸につきましての海岸保全事業を五十三億一百万円計上して実施することにいたしております。
 また、老朽ため池、防災ため池、その他の特殊土壌その他農地防災事業、地すべり防止等に百三十七億三百万円、地すべり対策事業等にも四十一億円を計上して、それぞれ国土保全についての施策を推し進めるということに相なっております。
 なお、災害関連事業についても同様でございます。
 六ページの災害復旧におきます当省関係分といたしましては、お手元の資料にございますように、八百六十七億二千六百万円でございますが、そのうち災害復旧につきましては、ただいま総務副長官から御説明を申し上げましたように、四十四災については直轄災は一〇〇%完了、補助事業につきましては、四十二災一〇〇%、四十三災九〇%、四十四災七四%というような原則で災害復旧事業を推し進めるということに相なっております。なお、ほかに国庫債務負担行為として、例年のとおり約三十億円を計上しておるわけでございまして、これらによりまして農林省関係各種施設の災害復旧事業を推し進めるということになっております。
 次に、天災融資法関係の被害農林漁業者等に対する災害融資等につきましては、利子補給及び損失補償を合わせまして十六億一千八百万円を計上いたしております。
 次に、農林関係各種災害補償制度――御案内のように、農業災害補償制度、漁業共済制度、あるいは漁船保険制度、森林火災制度というような各種補償制度がございますが、これらにつきましては六百五十六億一千四百万円を計上して、災害に伴う補償制度の充実を期するということに相なっております。
 以上、簡単でございますが、農林省関係の防災関係予算の説明を終わります。
#6
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 次に、運輸省にお願いをいたします。内村審議官。
#7
○政府委員(内村信行君) 運輸省関係を御説明申し上げます。
 運輸省関係につきましては、運輸省、海上保安庁、気象庁、それに日本国有鉄道を含めまして、一括御説明を申し上げたいと思います。
 まず、総括的なことを申し上げますと、科学技術研究といたしましては二億九千九百万円、災害予防に関しましては、国鉄をも含めますと百九十億八千七百万円、国土保全につきましては七十九億二千一百万円、災害復旧につきましては十億六千万円でございまして、これを総計いたしますと、国鉄を除いた場合に百九十億三千二百万円、国鉄を含めますと二百八十三億六千六百万円というのが総体の額でございます。
 次に各内容について御説明申し上げます。
 まず、第二ページの科学技術の研究でございますが、運輸省といたしまして一億一千四百万円を計上しておりますが、そのうちおもなものは、港湾技術研究所におきます大型平面水槽の設置でございまして、これは四十四、四十五年度二カ年計画でございまして、その後半分が計上されておるわけでございます。そのほかに港湾及び海岸保全施設構造物の建設技術の合理化に資するために沿岸波浪の特性を研究することとしております。
 次に、海上保安庁の千二百万円でございますが、これは地震多発海域における海底地形及び地質構造の測量等を行ないまして、地震予知に必要な基礎資料を得ようというものでございます。
 次に気象庁の一億七千三百万円でございますが、これは気象、地象、水象に関します観測技術等につきましての経常的な研究を行ないますほかに、台風、集中豪雨、地震等の機構を解明いたしまして、またそれを予知することのための研究でございまして、その中にはロケット観測による超高層大気の研究でございますとか、あるいは梅雨末期の集中豪雨の研究等の研究費が含まれておるわけでございます。
 次に四ページにまいりまして、災害予防関係でございますが、運輸省といたしまして、十二億二千百万円計上しておりますが、大部分は航空関係でございます。すなわち、航空路管制施設及び航空保安施設等の整備に要する経費、それから飛行場、特に東京、大阪両国際空港の消防体制、それから千歳飛行場の除雪体制、そういった空港における消防・除雪体制を整備するための経費でございます。そのほかに危険物運搬車両の事故防止をはかるため、事業者に対する監査及び運行管理者の研修に必要な経費を計上いたしております。
 それから海上保安庁の三十九億七百万円でございますが、この内容は、航路標識整備費といたしまして、二十四億九千二百五十一万円、これによりまして大体新営が約百七十、改良改修約三百基というようなことを予定しております。次に、海上保安署・分室の新設及び巡視船艇の代替建造十九隻、それから航空機――これはベル型のヘリコプター一機でございますが――を購入するための費用、そういったものの費用のために十一億一千五百六十三万円を計上しております。なお、海上保安署は鹿島の海上保安署でございます。それから分室は鹿児島の喜入分室でございます。これが新設されるわけでございます。それから港湾における火災発生に備えまして大型消防船の建造、これが二億四百四万円を計上しております。それから海上保安通信体制の強化及び巡視船艇にレーダーを装備するための費用、これが六千四百四十四万円、また、大型タンカーによる大規模の災害防止、あるいはその被害の局限、そういった必要のため、そのための必要経費といたしまして資材、器材等を整備する費用といたしまして二千九百二十一万円を計上しているわけでございます。
 それから、気象庁の四十六億二千五百万円でございますが、このおもな内容は、一般気象観測及び予防業務の整備強化に充てるために気象レーダー観測網、レーダー情報伝達網の整備、あるいは気象ロケット観測の整備強化等のために三十四億六千三十六万円、航空機の安全性を確保するための航空気象業務に六億一千四百七万円、農業災害及び水害防止のための気象業務に四億三千九百八十二万円、それから小笠原諸島の復帰に伴いまして、気象観測所の充実をはかるために一億一千六十四万円が計上されております。
 それから、日本国有鉄道に計上されております九十三億三千四百万円は橋梁あるいは橋げたの改良、除雪設備、それから幹線における地すべり地帯の線路変更といったようなことがそのおもな内容となっております。
 今度は国土保全でございますが、六ページにまいりまして、運輸省の七十九億二千百万円のうち、これは大部分が四十五年度を初年度といたします海岸事業五カ年計画、これに基づく海岸事業でございまして、これは先ほど農林省のほうからも御説明あったとおりであります。その初年度といたしまして、東京、大阪等の主要港湾海岸及び一般の港湾海岸の海岸保全のための経費が計上されております。そのほかに港湾海岸施設の災害関連事業費が含まれております。
 最後に、災害復旧でございますが、運輸省の十億五千九百万は直轄事業及び補助事業を含めた港湾施設の災害復旧費でございます。
 以上で説明を終わります。
#8
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 次に、建設省にお願いをいたします。坂野河川局長。
#9
○政府委員(坂野重信君) 一ページに総括表がございますが、その中で、建設省が全体で二千七百二十一億八千二百万でございまして、三ページに科学技術の研究関係の記載がございまして、二億五千八百万でございます。洪水の予知、山地崩壊、浸食及び地すべりの予知、防止工法、ダムの安全管理、河道計画、海岸災害対策等に関する研究。建築関係といたしまして、建築物の防災性向上に関する研究、地震予知実用化に資するための基礎的調査研究、高層建築物の安全施工に関する研究でございます。
 災害予防といたしましては、五ページに、まん中どころにございまして、二百一億二千二百万でございまして、水防施設の整備、積雪寒冷地帯における防災対策の強化、あるいは道路の崩壊防止等の事業の実施、防災建築街区の整備でございます。
 国土保全といたしましては、六ページの上のほうに書いてございますが、二千二十億六千七百万円でございまして、河川改修事業、高潮対策事業、ダム事業、砂防事業、地すべり等防止事業、急傾斜地崩壊防止事業、災害関連事業及び海岸事業五カ年計画に基づく海岸保全事業の実施でございます。治水事業といたしましては第三次治水事業の三年目に当たっておりまして、海岸事業につきましては、先ほどお話しがございましたように初年度でございます。
 災害復旧といたしましては、この下に書いてございますように、建設省全体といたしまして四百九十七億三千五百万でございまして、河川、海岸、砂防施設、道路災害復旧事業等災害復旧事業でございまして、国庫債務を含めまして、直轄は二年でございますが、補助のほうでは三年目で、九六%の進捗を見ることになっております。
 その他住宅金融公庫で十億の融資を予定しております。
 以上でございます。
#10
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 次に、自治省にお願いいたします。成田大臣官房調査官。
#11
○説明員(成田二郎君) 七ページの自治省の二百七十五億四千百万円の数字でございますが、これは二つに分かれておりまして、一方が公共土木施設等の小災害にかかる地方債の元利補給の数字でございます。カッコ書きを差し引きいたしますと、八億四千一百万、こういう数字が出てございますが、これは四十四年度の場合の数字でございますと二十億六百万、こういう数字がございます。何で減ったかということでございますが、これは三十四災が四十四年で終了いたしましたし、いままでそう小災害がございませんので、元利補給部分についても減額になったわけでございます。
 あと、カッコ書きの二百六十七億、これは地方債計画の問題でございますが、四十五年度の予定といたしましては、過年の補助災害の関係といたしまして百八十億円、それから過年の単独災害の関係といたしまして三十二億円、現年の補助災害分といたしまして二十億円、現年の単独災害分といたしまして十五億円、また火災復旧関係の地方債といたしまして二十億円、合計いたしまして二百六十七億円、こういう数字を計上いたしておるわけでございます。ちなみに、四十四年度の計画計上額は二百二十一億円という数字でございましたが、実績といたしましては三百一億五千万円、こういう数字に相なっておるわけでございます。
#12
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 次に、消防庁からお願いいたします。松島消防庁長官。
#13
○政府委員(松島五郎君) 消防庁関係の災害対策予算は二十一億八千万円でございます。その内訳は、科学技術の研究関係が六億七千万円、災害予防関係が二十一億一千三百万円でございます。
 科学技術の関係は三ページにございますが、大震火災に対処するための消防水利の開発、あるいは火災の延焼状況に関する研究、あるいは地下街・角層建築物の防災対策としての煙対策、防炎剤の開発研究といったような特別研究並びに経常研究を含めまして六千七百万円と相なっております。
 次に、災害予防関係でございますが、五ページにございますように、二十一億一千三百万円でございますが、そのうちおもなものは、消防施設等の整備に必要な経費に対する補助金十四億八千九百五十二万九千円でございます。これは消防一般の、消防ポンプ、消防水利としての防火水槽、消防無線といった地方団体が整備いたします消防施設に対します補助金でございます。次に、科学消防力強化促進に必要な経費がございますが、これが四億九千九百六十九万六千円と相なっております。科学消防車、はしご車、救助工作車といったようないわゆる科学消防力強化のために地方団体の整備しますこれら施設に対する補助金でございます。そのほか、救急業務施設、消防人待機宿舎等を含めまして二十一億一千三百万円に相なっております。
 以上でございます。
#14
○委員長(西村関一君) ありがとうございました。
 以上で説明を終わりました。
 本件に対する質疑は、後日に譲ることにいたします。
    ―――――――――――――
#15
○委員長(西村関一君) 次に、新潟県小千谷地区の地すべりによる災害の対策に関する件について調査を行ないます。
 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#16
○武内五郎君 私は小千谷地区における地すべり、特に国鉄飯山線沿線の地すべりに関して御質問申し上げたいと思います。
 本年の一月二十二日に、飯山線の高場山トンネルが地すべりのために崩壊いたしまして、今日まで国鉄の運行が停止しておるわけです。その前に、すでにこの高場山を中心とする地すべり現象がだんだん顕著になってまいりまして、昨年の十二月二十八日、すでにその危険が明らかになって、それ以来国鉄は運行を中止してまいりました。私はその措置は災害を甚大にならしめることを防止する点において、まことに適切であったと考えるのであります。御承知のとおり、あの地域は地すべりの多発地帯、いわゆる地すべり地帯であります。三十六年にも川井地区で地すべりがありまして、土砂が鉄道を越えて道路を決壊し、田畑を埋没した事態がありました。私はそういうことを考えまして、今後の措置についての重大な関心を持ってもらわなければならないと考えて、あえてこの質問をするわけであります。
 御承知のとおり、高場山トンネルというのは長さが約二百メートル未満、百八十七メートルですか、大体標高が三百九十メートルの山でありまするが、その中央部をトンネルが走っているわけであります。中間大体二百メートルの線をトンネルが走っております。そのトンネルの二十メートル下が県道の川口−岩沢線があります。これは越後川口から内ヶ巻を通って岩沢に入って十日町に通ずる線であります。さらにその県道の下には信濃川が蛇行して流れているという状態であります。この県道から信濃川の水面までは約三十メートル、こういう傾斜地を鉄道が走っている。したがって一たび地すべり等の災害が起きますると、いろいろな災害の波絞が大きく広がってまいることは御承知のとおりであります。この高場山のトンネルは、実はその地元民の話を承りますと、四十年ごろからすでにもう幾らかずつ動いているということが、その地元民にすらわかっておる。今回そういうことが起きまして、ああもうなるほど来たんだなと、こういう印象を受けておるのであります。昨年の七月から八月にかけての集中豪雨の際には、もうこれは危険だという考え方を地元民の人たちは強く持っておる、これは危いぞと。ところが、その間、国鉄では岩沢と越後川口の間だけを約一ヵ月にわたって運行を停止した事態がありました。その間、国鉄ではトンネル内の排水工事をやったり、あるいは亀裂等に対する補強工事をやったりなんかして、一応とにかく運行復旧をはかったわけであります。ところがだんだんそういう補強工事くらいでは支え切れなくなって、昨年の十一月から十二月にかけては非常に激しく動揺してきた。とうとう十二月の末にいよいよ国鉄では運行を停止しなければならぬという状態になったのであります。この沿線は御承知のとおり豪雪地帯である。今日でもまだ三メートルの雪が積もっておるところであります。平均して二メートルをこえておるという状態。数日前のまた雪でそのかさが大きくなっておることは御承知のとおりであります。で、その運行を停止いたしました国鉄では、代行バスを使って交通運輸をはかってきておるわけでありますが、ところがそういう豪雪の状態でありまするので、昨年から今年の激しい雪で国道がほとんどこれは運行ができない。しかも国道の百十七号線、これが小千谷から十日町へ通じる主幹道路、そして国鉄とこの国道の両方の道行運輸によって中魚沼地帯、長野県、十日町を通過して上越線に通じたり、あるいは長岡、新潟に通じ東京に通じるような運行の経路でありますが、それが国鉄がそのとおりの状態なんです。国道百十七号線がまだそういう状態で停止しておる。しかも小千谷の塩殿という地区では、国道百十七号線の豪雪施設がくずれてこれは完全に運行が停止した状態。そういうようなことで、もう主要運行ルートというものは何も役に立たぬ。わずかに県道、これは主要地方道ですが、まことに細い道路を小型トラックがようやく一車線の運行で保ったという状態である。したがって地方の人々は非常な不便を感じ、御承知のとおり十日町を中心としてあの地方は高級絹織物を産する地域で、その搬出等も全然できない。人間の運行もできない、こういう状態になって経済上の活動の大きな障害を、人間の生活においても大きな障害を受けてきておったわけであります。そこで、私はすでに運行停止いたしまして今日約三カ月、どういう対策を持ってその災害を切り抜けて、そうしてその地域住民の受ける不便、あるいは苦痛というものを排除して、あるいは産業経済の経営をいかにスムーズに復活させるかということが非常に大事な問題であって、実は私もどういうふうな形で出るかといろいろ見てまいりましたが、まことにこれは重要な問題でありまするので、あえて私は運輸省あるいは国鉄さらに建設省の道路行政等に関する考え方を伺ってまいりたいと思います。
 まず、第一に、国鉄について、運行停止後の対策を明確に、どういうふうな対策をとってまいりましたかを伺いたい。それからこのようなすでに前科がある路線、ルートでありまするので、もちろん復旧あるいはその他の計画があろうと考えるのでありまするが、危険地区に対する予防措置が、復旧について重大な問題であると考えるこの予防措置を持たない復旧計画があるとすればこれは問題がある。それらについて一応とにかく説明をお願いしたい。
#17
○説明員(北沢秀勝君) ただいま飯山線の高場山の地すべりによる災害によりまして、国鉄の運行停止で非常に御迷惑をかけております点について、いろいろ御質問がございました。
 第一番に、今後の停止後の対策、国鉄はどうやってきたかという点でございます。先生御指摘のように、昨年の夏くらいから急激に高場山の隧道の天井が進行いたしまして、当初は入口付近だけの変状でございましたが、夏過ぎましてから、集中豪雨を受けまして、中央部の亀裂も発生いたしまして、山全体が地すべりをしているだろうという観点が非常に強くなってきました。したがいまして、私どもといたしましては全山に地すべり予防装置等をつけまして、探照を続けてまいりました。十二月の二十八日に至りまして、中央部の変状が激しくなりまして、運行を停止するのをやむなきに至ったのであります。
 その前でございますが、各界の先生方を委員といたします調査団を派遣いたしました。この地すべりの対策について十分協議いたしました。この地すべりの規模でございますが、当初われわれが考えておりました規模また先生方の御意見によりましても、急激な、大規模なものではないだろうという観点のもとに、たとえば上の土砂を取り除きまして、山を安定させる方法もあるというふうな見解もございました。いろいろな検討をしてまいりましたが、しかしながら先ほど申し上げましたように、二十八日に中央部の変状が列車運行をさせるには支障をいたすということになりました、ので、運行は停止したわけでございます。
 その輸送上の対策といたしましては、私どもの持っております国鉄バスを急遽運輸省から臨時の認可をいただきまして、輸送したわけでございます。これは年末年始における輸送が非常に多忙期でございますし、われわれといたしましても、そういう臨機応変の措置をとるためには、国鉄のバスを運行させることが最良の策であるという見解のもとにやってまいりました。
 それから隧道の変状に対する予防措置でございますが、これにつきましても、たとえば先生方の御意見を受けまして、山の上の土砂をある程度とりまして安定させるということで、それの準備もしてまいりました。それから排水等によりまして、いわゆる地すべり面の水を抜くという措置も講じてまいりましたが、一月に入りまして急速その地すべり予防装置の進度を見ますと、非常に急激な変化を示してまいりました。ここに至りまして、私どもは現在の隧道を放棄せざるを得ないという観点に立ちました。一月十五日私どもはその観測地点における職員の引き揚げを行ないまして、すべて機械的な観測に切りかえました。残念ながら、二十二日に至って崩壊をいたしたわけでございまして、その間におきましても、現在まで全部運行は、先ほど御説明ありましたが、実は国鉄線の下を通っております越後岩沢から川口に至る県道は同時に崩壊をいたしておりますので、これは使用不可能でございます。また国道におきましても、先生御指摘のように、いろいろの問題がございますので、私どもの国鉄バスは越後岩沢から県道を通りまして越後小千谷に抜けるルートによりまして一応の客の輸送を今日までやってまいりました。その間におきまして、途中二月二十日から越後交通に、非常に今後の対策が長くなるという見解のもとに、越後交通にその輸送をゆだねたわけでございます。
 それから、この隧道の復旧工事につきましては、先ほどいろいろ今後の予防措置等をどうするかというお話もございました。私どもも急速いろいろ先生方の御意見を再度伺うと同時に、今後の対策につきまして、部内でも緊急会議を数回にわたって開きましていろいろ検討したのでございますが、現在の崩壊土砂がすでに隧道の崩壊した地点より約十メートルくらいすでに積もっております。それで隧道は約百八十メートルございまして、そのうちの約半分が崩壊しておりまして、そのあとに排土をいたしまして崩壊土砂の上に線路を敷くということは非常に危険でございます。またそれにいたしましても、その上ののり面が非常に長くかかっておりますので、それをそのまま通しますと今後もやはり雪の問題、あるいは土砂崩壊の問題等もございますので、私どもはこの現在線を生かすという方法を捨てまして、別線のトンネル案によって、この危険地帯を回避するという方法をとることにいたしました。これを着々準備を進めております。このようにいたしまして、先生の今後の予防措置というお話でございますが、現在ルートより約七十メートル山側に入りまして全長約四百三十メートルのトンネルを掘りまして迂回いたしますので、今後こういう危険地帯は避け得るものと考えております。
 以上、簡単でございますが……。
#18
○武内五郎君 昭和三十六年の隣接地帯の内ケ巻地区で地すべりによって土砂が崩壊しておる。約二週間くらいにわたって運行が停止しておる。そういうような地帯であって、しかも非常にトンネルの多いところ、それらの地すべり地帯――トンネルが多くて。だから危険度というものがあからさまになってきたが、ちょっとわからぬところも多い。そういうような地域でありますので、これは常時観測が必要であろうかと思う。私は昭和三十八年の能生町の小泊における地すべりによる国鉄の被害というものをまりあたりに見ておりますが、トンネルから出てきた列車がそのまま三百メーター先の海に運び出されてしまって、家は崩壊する、死人はたくさん出る、こういうような事件が起きた。こういうような苦い経験を新潟県ではなめておる。そこで私はそういう経験というのは非常に大事なので、災害を防止し、災害のない運行を期待するためには、そういう苦い経験、痛い経験を生かしていかなければいかぬ。ことに私はあの当時の昭和三十八年の小泊の災害のときに国鉄に対して戦前に非常に精細な新潟県における国鉄沿線の地すべりの調査があったはずです。ところが、それはどうなっているかわからぬが、それに基づいて対策を立てるべきじゃないかということを再々あのときに繰り返して申し上げたわけです。私は、今回で、もう私が知っておる限りにおいてこれで三回です。その前にもたとえば能生町でやはりこれは戦時中でありまするが、列車が軍需品を載せてそのまま海に運び出されたというような事態があった。そういうようなことが再々繰り返された。私知っておる限りでもう三度目の事態なんです。実は非常な関心を持って私はこの事態の成り行きを見ておるわけですが、この対策のために強く反省をいたさなければならぬと思うのです。そこでどういうふうな常時の観測をやっておるのか、ことにこれからまだほかにたくさんのトンネルがありまするので、どういう事態が起きているのか、これがもう常に観測しておらなければ安全な運行ができないと思いますので、しかもあの地域では、最近地すべりが二回繰り返されておる。住民が国鉄の列車を利用することに非常な不安を感じておるのであります。ことに十日町周辺でも大体人口が十四、五方あるわけです。それがあるいは長岡へ通勤する、学校へ行く、あるいは小千谷に通勤される。その往復の人員を考えてみただけでも、大体一日に五千人近い人間が国鉄を利用しておったはずである、平常。それが今日ほとんどなく、かろうじてバスを利用しておるのですが、バスの運行では国鉄だけの運行能力がないはずなんです。そういうようなことを考えますると、できるだけ早く運行の復旧をはかる、安全な計画のもとに災害が再び起こらぬという安全な施設を持った復旧を望まざるを得ない。その点を特に強調してもう少し明確な計画等があったらはっきりしていただきたいと思うのであります。たとえば常時観測の対策等はどういうふうになっておるのか、一応その点からお伺いしたい。
#19
○説明員(北沢秀勝君) 飯山線沿線における隧道の常時監視体制等でございますが、これは一般的に申し上げまして飯山線だけに限りませんで、私ども持っております隧道とか橋梁とかこういう構造物につきましては監視体制に万全をしいているつもりでございます。と申し上げますのは、毎年時期をきめましてこういう大きな構造物につきましては、常時細密の検査をしております。こういう構造物につきましては、たとえば山が動くとかそういう状態になりますと必ずどこかに亀裂だとか変状が出てまいります。それをチェックいたしましてその進行というものを押えるわけでございまして、たとえば亀裂が出てまいりました隧道についてはこれは常時観測するような段階に切りかえます。またそういうものにつきましては上に地すべり計等計器をつけまして、目で見る以外に計器等による観測も十分行なうことにいたしております。先ほどお話のありました高場山隧道におきましても、四十年当時から幾らかそういう傾向もありましたので計器等も取りつけましたが、地すべり等は出ておりません。先ほど申し上げました昨年憂以来の動きが非常に活発になっておるということでございまして、この沿線におきます他の隧道におきましては現在そういうものは一つも見当たりません。したがいまして、私どもの警備体制から申し上げましても、ほかにこういう隧道で変状を来たすおそれのあるものは現在のところ一つもございません。
 それから、この復旧計画につきまして、危険のない、もう少し具体的な方法というお話でございましたので、先ほどのお話と重複いたしますが、現在のルートから平面的にいいまして高さは大体同じでございますが、山側に七十メーターくらい入れまして、約四百三十メーターのトンネルを掘りまして取りつけるわけでございます。したがいまして、今後高場山等につきましては、もうこれだけ崩壊いたしますと、第二次的な崩壊というのはおそらくないとは思いますが、しかしながら、それも長い年月のことを考慮しまして七十メーター入れましたので、今後そういうことは絶対ないと思います。またその工事工程につきましても、災害の起きました一月の二十二日後、急速いろいろな方法で観測をいたしまして、ボーリングも二月四日から実施いたしました。直ちに工事に入っております。で、実際の工事につきましては、ボーリングの結果を見まして設計に移りまして、実は本日入札にかかっている予定でございますので、今年中には必ずできると、この冬までには絶対間に合わすという予定で、現在工事を進める予定でございます。よろしくお願いいたします。
#20
○武内五郎君 他のトンネルについては絶対安全だというようなお話ですが、そういうやはり安全性についての確信のある調査ができておるのですか。
#21
○説明員(北沢秀勝君) 飯山線の隧道につきまして全部調査をしておりますので、たとえば亀裂が大昔入ったところにつきましても、それについてはいつごろ亀裂が入った、それから進行しているかどうかということを全部チェックしておるわけでございますが、いま飯山線の隧道につきまして危険と思われるものはございません。それは全部検査済みでございます。
#22
○武内五郎君 あの地域では先ほど申し上げましたように、通勤通学等だけでも約五千人に及ぶ。その間、内ケ巻から十日町の間だけでも五千人に及ぶ人間の一日の運行です。ことに、先ほど申し上げましたように、あの地域は絹織物の日本における、最近のもうほとんど、だんだん少なくなってまいりました絹織物の主産地なんです。年間約三、四百億の生産があるはずです。で、最近減っておりまするけれども、それでもそれくらいの生産がある。そういうようなまことに重要な地域なんです。しかも新潟県から長野県に入る最短ルート、長野県の地方の人も東京へ出るには最もあれを利用したほうが近い、そういうような重要な国鉄の線であります。安全性を第一にして早く復旧するということを、地方の人は念願しておる。これを趣旨にして本日入札に付するという、復旧工事の入札をやるというお話でありますから、できるだけ早くそういう復旧工事の進行をはかっていただきたい。
 それから次に建設省にお伺いしたいんですが、先ほど申し上げましたように国道百十七号線がまたこれが国道だかというような状態になっておる。地方道でさえようやく雪を割って小型トラックがよたよた通る状態なんですから、ああいう豪雪地帯における道路の行政というものはもう初めからわかっているはずなんでありまして、その対策を十分とっていただかなければならぬ、一体どういうふうな措置をとっていかれるつもりなのか、お伺いしておきたい。
#23
○説明員(川上賢司君) ただいま道路交通の確保の現状と対策につきまして先生からお話がございましたが、交通確保の現況は先生のおっしゃるとおりでございます。すなわち一月二十二日の小千谷の川井地先高場山の地すべりによります国鉄の飯山線の高場山トンネルが崩壊いたしまして、これに並行しております一般県道川口−岩沢停車場線も被災いたしまして、被災現場は延長が百五十メートル、崩壊土砂約十五万立米に及び交通不通になっておる現況でございます。それでこれの応急対策といたしましては現在工法を検討中でございますが、とりあえず応急の措置といたしましては歩行者対策といたしまして、信濃川の州を利用いたしまして八メートル程度の木橋をかけまして歩行者の通路を確保する計画をいたしております。
 それから自動車交通につきましては、先生お話しのように県道小千谷−千手−十日町線及び仙田−小千谷線を迂回させまして交通確保いたしております。ただ、この線が何しろ非常に現在の幅員が五メートルないし六メートルで、一車線に待避所をつくるというような現況でございますので、大量の交通を処理することは非常にむずかしいということで、幹線でありますところの国道百十七号線並びに国道二百五十三号線の改良を促進することにいたして、現在鋭意努力している次第でございます。国道百十七号線につきましては小千谷市内塩殿地区三・七キロメートルが、多雪となだれのために現在交通不能の現況でございますので、昭和四十五年度におきましてこの地区を重点といたしまして整備いたしまして、早急に交通確保をはかるよう努力する所存でございます。それからまた二百五十三号線につきましては、十日町−六日町間を通りまして国道十七号線に通ずるわけでございますが、この区間の通称八箇峠、この八箇峠の改良を四十五年度中に完成いたしまして、冬季交通の確保ができるようにはかりたい所存でございます。
#24
○武内五郎君 その八箇峠を、いまあそこから通じる道路というものは、十日町から出てくる道路、国道では百十七号線と八箇峠を通る二百五十三号線、この二つよりないのです。しかもこれが国道で、最も安全な道路でなければならぬ。しかしどちらもこれはそういうふうな状態で、交通の確保ができないという、まことに私は豪雪地帯の道路交通の確保の対策というものはどうかしているんじゃないかと思わざるを得ない。いまにして八箇峠のこれはもう道路、国道としては十日町地方から東京へ通じる最も最短距離です。十日町から六日町に出るのだから最短距離です。そういうようなことでまことに道路行政としてどうかと思うのであります。そういうような状態に放置されておりますことを残念に思います。これはいっその工事にかかるのですか、八箇峠通路は。
#25
○説明員(川上賢司君) 八箇峠につきましては、現在工事中でございまして、完成年度を繰り上げまして、四十五年度中に冬季交通が確保できるように、四十五年度の冬季交通に間に合うように改良を完了いたします。
#26
○武内五郎君 四十五年度内に使用できるようになるのですか。
#27
○説明員(川上賢司君) さようでございます。
#28
○武内五郎君 先ほど説明がありましたが、信濃川の中州を利用して仮木橋でいま通行しておることは、私も知っております。しかしこれからいよいよ四月に入って融雪期、いま幸い乾水期で水が少ないから中州の利用もできます。しかもそういう木橋も仮木橋で、ようやく人間が通れる状態の木橋になっているとすれば、融雪期になったら一体その利用ができるのかどうか。いま現在あの湾曲した信濃川の沿岸を通っている道路には、県道には十メーターから十五メーターの土砂が積もっておるわけです。その上に雪がかぶっておる。そういうような状態でありまするので、一体これから融雪期に入って洪水がどうっと押しかけてくるときに、道路交通の確保に自信があるのかどうか。
#29
○説明員(川上賢司君) ただいまの仮の木橋は、融雪期には交通確保は非常に危険だと思います。それで、これは冬季間の応急対策でございまして、本格的にはこの川口−岩沢線の本格的な復旧をやらなければいけませんが、それが間に合いませんので、川口−塩殿線、もう一つの県道でございますが、こちらのところに現在渡船で交通いたしておりますが、西倉橋と申します、これの永久橋化に四十五年度より着工いたしたいというふうに考えております。
#30
○武内五郎君 まことに道路行政としては心細い話なんですが、やっぱりそんな状態ではいかぬと思いますので、ひとつ奮起してやっていただきたい。
 次にお伺いしたいことは、河川局長、今度の地すべりは国鉄沿線に起きたんでありまするが、その地すべり対策としてこれは国鉄が担当すべきものか、河川局、建設省が担当すべきものか。そうしてまた、建設省としてのこういう事態に対する対策をお伺いしておきたい。
#31
○政府委員(坂野重信君) それぞれ道路なり、鉄道なりでもって自分の自衛手段というものは当然とっていただくわけでございますが、この地帯は、御承知のように地質的にも問題があるようでございますし、今後雪解けを待ちまして、地質調査あるいは地下水等につきまして詳細な調査を行ないまして、林野庁の保安林とも隣接している関係もございますので、よく相談いたしまして、必要に応じまして地すべりの防止地区ということに指定をして、そうして防止工事ということに万全を期するように考えてまいりたいということでございます。
#32
○武内五郎君 大体終わりますが、幸い総務副長官がおられますので、このような状態で国鉄が運行停止してすでに三カ月、まことに地方の人民並びに経済活動等に大きな支障が出ております。これらについての早期の復旧はもちろんのこと、今後の安全な対策について、ひとつ災害担当の総理府として各関係官庁を激励しつつ、災害対策の振興をひとつはかっていただきたいと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
#33
○政府委員(湊徹郎君) 先ほど来いろいろお話がございましたが、全国に地すべりないし急傾斜地等でかなり心配な危険個所、数多くございます。その中で、あるいは直接災害に関連し、あるいは地すべり常襲地帯というような形で、いろいろだだいまお話があったような規模の大小はございますけれど、そのような災害が発生しております地帯、これ、かなりございます。それらに関連していろいろ各省でことしも、たとえば建設省の河川局には特に地すべり対策のために対策室をつくってもらうとか、そういう特殊な災害に対する全般の措置について集中的にやるような体制を、逐次前進させておるわけでありますが、特に先ほどお話もございましたように、現に起きております災害については、地元住民の皆さん、非常にこのために不安もあり、お困りになっていらっしゃるわけでございますので、特に災害の復旧、あるいはそれにかわる措置等については、私のほうでも促進をして各省鞭撻してまいりたいと思っております。
#34
○委員長(西村関一君) 本件に関する質疑は、本日はこの程度にいたします。
    ―――――――――――――
#35
○委員長(西村関一君) 次に、湊総理府総務副長官から特に発言を求められていますのでこれを許します。総務副長官。
#36
○政府委員(湊徹郎君) 過般の委員会において、いわゆる台湾坊主災害に関連し、あるいは激甚災の指定、さらには天災融資法の発動等すみやかにやって、ひとつ地元の皆さんに御安心いただくようにせい、こういう御激励がございまして、あの節も申し上げたのでございますが、特に今回は水産物並びに関連施設あるいは漁船等の災害が非常に多うございました。これらについては、たとえば養殖施設につきましては、さきに十勝沖の地震、あのときにたった一度激甚災害の発動をした例があるだけでございまして、それだけに、つとめて今回も激甚災指定対象にいたしますように、私どもとしても全力を尽くしたわけでございますが、その結果、激甚法第七条第三号、いわゆるワカメとか、ノリとか、カキ、ホタテ貝等水産動植物の養殖施設の復旧事業、それから、同じ激甚法十一条、これは共同利用の小型漁船の建造費の補助、これについて、二つながら激甚災害の指定を見るに至ったわけでございます。きのうの閣議で正式に決定をいたしまして、二十七に日公布施行をいたす予定にいたしております。同時に天災融資法につきましても同じ昨日の閣議で御決定を願いまして、二十七日にこれまた同じように公布施行をいたす予定になっております。
 過般来の皆さんの御尽力を感謝申し上げ、御報告といたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#37
○委員長(西村関一君) 次に、集中豪雨等による災害の対策に関する件について調査を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#38
○上林繁次郎君 昨年の十一月に建設省の河川局で普通河川の実態調査の結果について発表してあります。これによりますと、八県、いわゆる山形、埼玉、神奈川、石川、三重、兵庫、広島、長崎、この八県を抽出して普通河川の実態調査を行なっているわけです。それで、非常に私はこういったことは大事なことだと思うので、この八県に限らず、今後全国的にこの調査を進めていくべきだと、こういうふうに考えるわけですけれども、次のこういう調査についてはどのように考えておられるのか。その点からひとつ。
#39
○政府委員(坂野重信君) お答えします。
 行ないましたのは、四十三年度で一応サンプル的に調査いたしました、いろいろの問題点の解明といいますか、一々一つ一つの河川を調べるというよりも、むしろ管理状況がどうなっているか、あるいは利用状況がどうなっているか。それから、財政の現況調査がどうなっているか、その他管理関係の組織及び職員というようなものに重点をしぼりまして、いわばサンプル調査として八県について調べたわけでございますので、これに基づきまして今後の普通河川の対策を、いかにあるべきかというような、そういう検討の資料に実はいたしたわけでございますので、今後はどちらかというと、これに対する行政的な検討に進むわけでございますので、実態調査としては一応現段階においては、いままでのところで一応打ち切りまして、いま直ちに全般的に、これを拡大するということは考えてございません。
#40
○上林繁次郎君 いまのお話はわかりましたけれども、これをいろいろと見てみますと、非常に参考になるような点があるわけです。そして問題点もあるわけです。当然これはサンプル調査とかいうような問題でとどめておくんではなくて、全国的に河川については問題があるわけです。ですからこれは当然その県によっていろいろ条件が違う。そういう一つ一つの条件を加味しながらその対策に当たっていくという考え方が必要じゃないかと思うのです。そういう意味では、やはり今後こういう調査を全国的に進めていくべきである、そういうふうに私は考えるんだけれども、サンプル調査で終わっちゃうんだということでは、何かしり切れトンボのような感じがするんですが、その点、もう一回ひとつ。
#41
○政府委員(坂野重信君) お答えします。
 まことにごもっともでございまして、私どももこの調査をいま分析中でございます。で、その結果によって、今後必要とあれば、またこういうことも考えたいと思いますが、まあこういった調査は国がみずからでなくても、県の単独調査でもできるものがございますので、とりあえずそういう行政指導については、さらにひとつ私どもも続けてまいりたい。特にこの都市河川のといいますか、都市の周辺が非常に問題が起きております。治水上の問題、利水上の問題、都市の開発の進展に伴っていろいろと問題が起きておりますので、そういう問題につきましては、いろいろ管理上の問題、あるいは工事上の問題につきましてもいろいろ検討を行なっておりまして、昭和四十五年度におきましても都市の小河川に対する補助政策というものも新たに立てることにいたしておりまして、その辺の進展ぐあいといいますか、実績を勘案しながら、まあ今後の実態調査をもう少し大々的に進めるかどうかという問題につきましても、先生の御指摘もございますし検討してみたいと思っております。
#42
○上林繁次郎君 この問題はその程度にしておきます。で、いわゆるこの実態調査の中で、普通河川の管理の問題ですけれども、この管理条例が設けられている県は広島県と山形県、この二県だけである、八県のうち。市町村においては九十八市町村が管理条例を設けておる。で、残りの四百四十七市町村は管理条例がないという、言うならば野放し状態である。こういうような状態、これは非常に危険なわけで、当然これらに対して強力な対策を考えていかなきゃならぬ。こういったところに最大の一つの原因があるんではないかと、こう思いますが、こういう状態でいいのかどうかということですね。今後こういった市町村に対する指導をどういうふうに考えておられるのか、この点ひとつお答え願いたい。
#43
○政府委員(坂野重信君) お答えします。御指摘のとおりに、この普通河川につきましては、国有財産法に基づきまして建設大臣の部局長である都道府県知事が財産管理という立場で行なっているわけでございますが、なお地方自治法に基づいて地方公共団体が条例をつくって、必要な行政管理をすることができることとなっておる。そういう立場からいまおっしゃいましたように、昨年の六月現在で都道府県では十九、市町村で二百十六の市町村が管理条例というものを設けて管理を行なっておるわけでございます。それから別の立場で、災害復旧等に対しては、もちろんそういうことにかかわらず地方公共団体に対しての国庫負担法に基づいて、法律の財政負担を行なっておりますので、災害復旧につきましては、あまり心配ないわけでございますが、一般管理につきましては、確かに御指摘のようなことがございまして、市町村の財政問題もまたあるわけでございますので、なかなか市町村の独自でこういった管理ができないという実情は確かでございますので、できるだけ都市河川等につきましては、先ほど申し上げましたように、できるだけ河川法の中に組み入れて、これに対して補助政策をやろうというようなことで踏み切ってまいったわけでございますので、それ以外の河川について、いま直ちに全河川をそういう法定河川にするということもたいへんでございますので、とりあえずそういった条例をなるべく各市町村にたくさんつくっていただくように行政指導してまいりたいというふうに考えておりまして、全般的な問題として確かに普通河川のあり方という問題については、一つの大きな問題でございますので、私どもも今後の研究課題として大いに勉強したいと思っておりますけれども、いま河川法を改正して直ちに三級河川というようなことまではまだ実は踏み切っておりませんが、今後の研究課題としていろいろ研究してまいりたいと思いますけれども、その間においてはさっき申し上げましたように、できるだけ行政指導の面で、条例をもう少しつくって等理の適正化を期するようにひとつ行政指導してまいりたいと、かように考えております。
#44
○上林繁次郎君 この普通河川の実態調査によりますと、いわゆる全水系は二万九千百六十四キロメートルとしてあります。で、全水系の六六%が普通河川である、こういうふうにあります。三四%が法定河川である。このいわゆる普通河川ですね、この中で最も危険であると、早急にやはり処置しなければならぬ、こういうふうに考えられる河川がどのくらいあったのかということですね、そういったことがこの資料にはないように思うんですけれども、その点どうでしょうか。
#45
○政府委員(坂野重信君) 普通私どもの調査、これはなかなかさっき申し上げたようにサンプル調査でございますのでむずかしいわけでございますが、法定河川の延長の約二倍、さっき申し上げましたように六十何%――法定河川の二倍に達する普通河川が存在して、その七五%に相当する区間が現に管理が必要である。その中の何%が危険であるかということになるわけですけれども、七割くらいはその中で危険な個所があるというぐあいに考えておるわけでございます。なかなかこの危険である危険でないというのは、実は法定河川の中でもいろいろな解釈あるいは実態等によって問題がむずかしいわけでございますけれども、およその見当としてはそのくらいに考えておるわけでございます。
#46
○上林繁次郎君 何か私は、やはりこれだけの資料を集めてつくる以上、何が目的であるかということは明らかなわけですね、当然。もちろんこの普通河川は野放し状態であった、そこに非常に危険な問題をはらんでおるわけですね、で、こういう調査をやる以上は、やはりそういったところまでぼくは突っ込んでいくべきじゃないか、こう思うんですね。調査を通して、最も早急に処置していかなければならぬ河川はこれとこれであるというところまで、それくらいまでは私は当然見ていくべきじゃないか、にらんでいくべきじゃないか、こういうふうに考えるわけです。あなたの話を聞いておると、サンプル調査なんだサンプル調査なんだということで、さっぱり先に進まないわけなんですけれども、私はそういう必要があると思う。七割ぐらいだろうといういま話ですけれども、それがわかった以上、ではそれに対してどう手を打っていくか。災害はいつくるかわからないわけです。当然そういった問題に対しては国として何らかの手を打って、そうして安全をはかっていくという姿勢が私は大事だと思うんですが、それらの点についてお答え願いたいと思います。
#47
○政府委員(坂野重信君) まあ危険であるか危険でないかということは、これを議論すれば一日でもかかる問題でございまして、これはたいへんむずかしい問題で、私は技術的な問題はむずかしいということを申し上げたんで、まあ、これは別に普通河川でなくても法定の河川、一級河川についてもそういうことが言えるわけです。延長であらわすか。パーセンテージであらわすか、これはなかなか簡単な問題ではございません。災害に際して危険であるかどうかということは、どういう災害に対して危険であるか、どういう雨に対して危険であるか、いろいろ技術的にむずかしい問題があるということを申し上げているので・調査の結果、概括的に考えて七五%、七〇%ぐらいが危険であろうということを言っているわけでございます。
 そこで対策でございますが、先ほど申し上げましたように、災害待ちということでは非常に残念な話でございますので、危険な個所についてはできるだけ一級河川、二級河川に編入をして、そうしてできるだけ国なり県なりがめんどうを見るようにしていく。特に都市の周辺の問題については、いろいろな問題が出ておりますので、そういうものは重点的にさっき申し上げましたように一級河川あるいは二級河川に格上げして、そうしてめんどうを見ていこう。しかし、それでもなかなかまだ漏れるものがたくさんありますし、そう一挙にできませんので、そういうものについては、さっき申し上げましたように、市町村の条例をつくってもらって、地方自治法に基づいてできるだけ運営の適正をはかっていくということでございます。
#48
○上林繁次郎君 少し意地の悪いような話になるかもしれませんけれども、危険であるかないかということは非常にむずかしい問題だという、議論すれば一日でも二日でもかかるみたいな話なんですけれども、ということは内容の問題である。どういう災害に対して危険であるか、そういうことを論じたらきりがないというようないまあなたの話だけれども、私はここに通告してあることは、集中豪雨等による災害の対策ですよ。こういうふうにはっきり言っているのですよ。じゃ、意地の悪いような話だけれども、いわゆる集中豪雨に対して、集中豪雨が来たならば、この河川は・調査の中でこの河川は非常に危険である、こういうふうに見られる河川はどのくらいあるのですか。それでははっきりしましょう。焦点をしぼりましょう。
#49
○政府委員(坂野重信君) 少し技術的な問題にわたりますので恐縮でございますけれども、たとえば、一つの河川が安全である危険であるというふうな問題ですけれども、その河川の中で、実はいろいろな長い延長の中で、いろいろなその工事の段取りがあるわけでございます。それで工事の施行中でもって、いろいろな上流下流の問題があるわけでございます。これは全体として、一ヵ所でも何といいますか、ある災害といいますか、災害を受けるような集中豪雨に対して安全であるかどうかということは、これは全体をながめぬと、ぐあいが悪いわけでございまして、ある長い延長の中の一カ所だけつかまえてみても、それがどの程度安全であるかどうかということが、全河川を代表できるかどうかというような問題もあるわけでございます。それからダムを建設中のものでダムとの関連、あるいは河川の中でそういった洪水を一時調節する遊水池的なもの、そういうものがございます。それから河川の中でも堤防の高さだけではあらわし切れない洪水、流れている時間の問題に対する安全の問題、それからまあ堤防が切れるといいましても、ある時間的にはもつけれども、長い時間たつと危険であるもの、それからそういう長い時間に対してじょうぶなものと短い時間に対して危険度の非常に強いものと、そういった洪水の流れの状態、あるいは洪水の継続の時間、そこでまあ土石を含んだ場合と含んでいない場合と、それからまあ雨の降り方にしましても、長い雨と短い雨、その辺のいろいろな組み合わせがあるわけでございます。それから洪水の対象にいたしましても、百年に一ぺん起こる洪水を対象にするか、あるいは三十年に一ぺん起こるような洪水を対象にするか、そういう対象のとり方によってまた安全性というものがいろいろ変わってくる。そういう実に複雑なことがございますので、客観的に申し上げて、私ども堤防の高さであらわそうかというようなことを一次的には考えているわけでございます。その辺が私どもの実は技術的な観点から模索といいますか、概括的に河川の安全度をいかにあらわすかというのが、実はそういうことでいろいろな要素の組み合わせがございますので、一がいに言いがたいということを申し上げているわけでございます。それから河川の下流のほうに行きますと、今度はまた高潮との組み合わせがどうなるかというような問題もございます。それから堤防の安全性にしましても、長い雨が降っておってそのあとに大洪水が来たという場合と、長雨ではなくて、乾燥しているところにいきなり雨が降ったという場合、いろいろな組み合わせがあるわけでございます。そういうことを実は申し上げているので、別に私は先生のあれについて意地悪な回答をしているわけではございませんので、その辺をひとつ御了承を願います。そういう立場でいって、七割ぐらいというのは、そういうことで概括的な考え方で言っているわけでございます。
#50
○上林繁次郎君 なかなか平行線のような感じで進みませんので、次へいきます。
 政府の新全国総合開発計画によりますと、昭和六十年の市街地面積は現在の二倍以上、いわゆる九十四万ヘクタールに増加するだろう、こういうふうに予想されているわけです。それだけに今後特に都市地域の河川対策というものは重要な問題になってくる。そこで私は、昭和四十五年度から六大都市に対して三分の一を国庫補助をすることにきまっている、その事業費は二十二億円が計上される、こういうふうに聞いているわけです。その二十二億円計上されることによって、これでどの程度の改修工事、これらができるのか、ひとつその点についてお答えを願いたいと思うのです。
#51
○政府委員(坂野重信君) 三分の一の、さっき申し上げましたように、都市の河川の補助制度を設けたわけでございますが、事業費は二十三億ちょっとでございますが、これに対して三十七河川を予定しておりまして、その中で十二河川は、さっき申し上げましたように、従来の一級河川あるいは二級河川に入っているものをここの新しい制度に振りかえる。それから残りの二十五河川につきましては、全く新規に、従来都市の市当局が管理をしあるいは工事をやっていたものを取り上げて、そうしてこいつを都市の小河川の改修事業ということでやっていこうというわけでございます。二十三億で三十七河川に手をつけることになります。
#52
○上林繁次郎君 そうしますと、昭和六十年には現在の都市部の倍の九十四万ヘクタール。そこで人口の過密化からいろいろな障害が起きてくる。そこで、六十年を目ざしていろいろと整備をしていかなければならぬわけですけれども、いまあなたがおっしゃった幾つかの河川をこの対象にして今後の予算をもってこれを改修していくのだ、こういうことなんですが、六十年を目ざしたときに、はっきり六十年にはこういう状態になるだろうという予想が立っているわけですね。そういう状態で、現在の状態で進めていって、六十年に完全ないわゆるそういう態勢ができ上がるというふうに考えておられるのかどうか。
#53
○政府委員(坂野重信君) お答えします。まあこの都市河川の問題は、六十年の時点に至るまでにいろんな状況の変化があるかと思います。私どもは、昭和六十年を対象にいたしまして、治水の全体計画というものの中で、六十年までに、そういった国土の開発が行なわれ都市化した場合に対応して、治水の施設はどこのレベルまで上げるべきかということを実ははじいているわけでございますが、その額は、これは単価によっていろいろ違うわけてごさいますけれども、二十三兆――実は巨費を投ずる必要がある。その中でいわゆる都市河川の対策というものに年々実はウエートが一般河川から移りつつあります。現在のところ、中小河川対策等の中で大体三割程度は、どうしても都市河川関係に向けざるを得ないということでございますので、その辺の比率がどうなってくるかというまた今後のなかなかむずかしい問題がございますが、六十年の時点になってくるとその比率がさらに上回ってくるということを考えておりまして、いろんな試算をやっておりますが、二十三兆の中で相当な額が都市河川対策ということに向けざるを得ない、というふうに考えております。
#54
○上林繁次郎君 次に移ります。次は、職員の配置についてちょっとお尋ねしたいと思うのですけれども、専任職員を配置している県は石川県一名だけだ。他はすべて併任職員である。最高は兵庫県の百七十九名、最低は三重県の三十名である。いわゆる併任職員ですね。また県の土木関係職員に対する管理関係職員の割合は、平均して五・五%である。その最高は兵庫県の一〇・五%、最低は三重県の二・二%。そこに、職員の配置について各県非常に差があるわけですね。この職員の問題もこれは大事な問題だと思う。そこでお尋ねしているのですけれども、いま申し上げたように、非常に各県差があるわけです。ばらばらなわけです。こういうばらばらな状態でいいのかどうかという問題、統一して、やはりこの糧度までは職員が必要である、そういったものを明らかにしていく必要があるんじゃないか、こう思うわけですけれども、この点について。
#55
○政府委員(坂野重信君) 御指摘のように、私どもの実態調査でもかなりアンバラがあるようでございます。これはなかなか、自治体の問題でございますから、私どももそこまではなかなかむずかしい問題があるわけでございますけれども、できるだけそういった事務員とこの職員の数が合うような方向でよく自治省とも相談して努力いたしたいと思います。
#56
○上林繁次郎君 地方の問題だからというようなお話なんですけれども、いままでこの問題それ自体が全部地方の問題です。この実態調査も地方の問題だからという考え方では私は進まないんじゃないかと思うからお尋ねしているわけです。国として、少なくとも地方に対して、こう指導していくとか、ああ指導していくとか、現在の定員では確かに少ない、そのアンバランスはどこから来ているのだ、こういうところがら来ているからこういうふうに手を打たしていくべきである、当然財政上の問題がいろいろあると思うのです。やはり国がきちっとした手を打っていかなければ解決できない問題もあると思う。私は、そういう突っ込んだ答えをいただきたいと、こういうふうに思って質問しているわけなんですがね。
#57
○政府委員(坂野重信君) まあお気持ちはよくわかりますし、そのとおりだと思いますけれども、これはやはり行政的にはあるいは管轄的には自治省の問題でございますので、自治省と十分相談いたしまして遺憾のないようにやっていきたいということでございます。直接的には先生御承知のように、私どもはやっぱり河川法を守っている立場でございまして、河川法の範囲内においてものを言う権限がございますので、その点ひとつ御了承をいただきたいと思います。
#58
○上林繁次郎君 決してあなたが逃げ手を打っているというふうには解釈しておりませんけれども、やっぱりあなたの立場で、建設省の立場で河川を守るためには、いろいろな付帯する問題もある。こういった問題はこうじゃないかということはやはり当然積極的に建設省の立場でもって私は推進していくという考え方もあるのじゃないかと思うのですよ。そういう意味で言っているわけなんですからね。まあその程度の話にいたしまして次へ行きます。
 最後になりますけれども、豪雨による集団移住の問題なんです。これについてお尋ねをしてみたいと思うのですけれども、昨年の八月に新潟県に豪雨がございました。その後、非常に危険であるということで移住をしたい、こういうことですね、地域的に言いますと、これは私が言うまでもなくおわかりのことと思いますけれども、新潟県の青海町というのですか、外波部落、あるいは六日町山口部落、こういうところで集団移転の計画があるということなんです。これは、その地域に非常に危険を感じて早く移転をしたいという人たち、この新潟県の方だけでなくて全国的に言ってほかにも私はあると思う、できればそういう希望を持っている地域はどのくらいあるのだということもお尋ねをしてみたいわけなんですが、こういった集団移住の実態ですね。この実態を当局はどういうように把握しているか、こういう点についてひとつお答え願いたいと思います。
#59
○委員長(西村関一君) ちょっとおはかりをいたしますが、農林大臣が出席されましたので、先ほど御了解を得ておりました決議の件に移りたいと思います。
 本件につきましては、一時中断をいたします。
    ―――――――――――――
#60
○委員長(西村関一君) 本委員会の決議に関する件についておはかりいたします。
 まず決議の案文を朗読いたします。
   昭和四十五年一月三十日から二月三日までの暴風雨による水産関係災害の対策に関する決議案
 本年一月三十日から二月三日までの暴風雨による水産関係の被害は甚大で、漁民の生活と再生産に重大な影響を与えている。よつて政府は、これが救済措置に万全を期するとともに、わかめ養殖業が沿岸漁民の重要な漁業経営として、近年急速に普及し、その安定に大きく寄与していることにかんがみ、わかめ養殖共済制度について、速やかに検討を行ない、早期実現を図るべきである。
 右決議する。
 本決議案を、本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○委員長(西村関一君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 なお、本決議の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(西村関一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 ただいまの決議に対し政府から発言を求められておりますので、これを許します。倉石農林大臣。
#63
○国務大臣(倉石忠雄君) ただいま御決定になりました決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重いたしまして、検討いたしたいと存じます。
    ―――――――――――――
#64
○委員長(西村関一君) では、先ほどの集中豪雨による災害の対策に関する件について調査をいたします。
 先ほどの質疑の答弁が残っておりましたから、答弁から始めていただきます。
#65
○政府委員(湊徹郎君) ただいま各種災害、特に昨年の北陸、富山、新潟の集中豪雨に関連して、青海町の外波地区と六日町の山口地区の集団移転の話がございましたが、実はこの集団移転の問題、一番先に起きましたのは、昭和三十六年と記憶いたしておりますが、長野県の伊那谷でかなり、部落全体が引っ越さなきゃいかぬという事態になりまして、そのときに長野県としましては、地元町村とともにいろいろ具体的な対策措置を講じたことがございます。その後四十年の集中豪雨の際も福井県の西谷村、これは文字どおり村をあげての移転、こういうことになりまして、これについても具体的な措置が講ぜられております。さらにその後四十二年の羽越災害、これまた同じ新潟県でございますが、これについては相当広範な規模で、九町村三十五部落五百六十六戸、こういう集団移転がございまして、私ちょうどたまたま、その災害現地視察の責任者でございましたので、知事さん方やなんかといろいろ御相談にあずかりながらやったことがございます。そういう幾つかの経験を通じて集団移転の場合のいろいろな措置について、おおむねこの種のものについてこういうことをやる、その場合に、国においてはこういう手を打つんだというふうな幾つかの前例というものが出てまいっておるように存じます。したがって、今回ただいま話のございました昨年の集団移転、これは羽越災害のときに比べるとかなり規模は小そうございますけれども、それらについていろいろと県市町村と相談してやってまいりたいというふうに考えております。
 なお、その実態がどうなっておるかというお話でございましたが一これにつきましては、先ほど河川局長といろいろ意見のやりとりがございまして、そのときに、いま河川に関する危険地区が一体どのぐらいあるか、これは同じように地すべり地帯あるいは急傾斜地帯、特に土石流等を伴うような危険地帯、これはどのぐらいあるだろうかというようなことを、私どもも従来から非常に関心を持っておるのでありますが、さっき河川局長が申しましたように、かなり技術的にさまざまな条件が組み合わさっておりますので、荒らっぽく四十三年に、これまた地すべり、急傾斜地等で概数として一万三千カ所ぐらい、それに対していろいろな対策を講じよう、こういうふうな過去の経過もございます。そこで、その中で今度は移転の対象になるようなもの、こういうことになると、さらに限局されてまいりますが、いずれにしましても、移転する場合に移転先を具体的に見つけたりなんかしますためには、実際は県あたりが中心になって地元の町村といろいろと御相談を願いながらかためていかなきゃいけないもんですから、具体的にいま移転の希望が実際に出され、あるいは客観的に見てこれはもうあぶないから移転願ったほうがいいではないかというふうな個所については、自治省を中心にいろいろ当たらしておりますけれども、まだはっきりしたこれだけのものというのは現在まだ私どもの手元にございません。
#66
○上林繁次郎君 皆目見当つかぬという感じですけれども、もう少し具体的に話ができますか。
#67
○政府委員(湊徹郎君) 具体的にと申しますと、さっきのように地すべり等防止法という法律がございますし、それから急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律、これらによってそれぞれここに、たとえばいろいろな家屋の移転、それに伴って住宅金融公庫のお金を出すとか、それから地すべりの場合ですと、市町村のほうで関連事業計画を立てて、知事の承認を得て、その中で家屋の移転等を伴うようなケース、これはそれぞれの所管に応じて全国的にある程度はっきりしているわけでありますが、しかしお話のございましたような災害に関連した集団移転と、こういうことになりますと、私ども承知しておるのは、いまの新潟と同じように福島県の只見町、金山町、ここにおいても集団移転の計画が現にございますし、知事のほうからも相談になっております。そういう具体的なケースとして相談になっておるのはつかめておるわけでありますが、それ以外に大体全国的に、客観的に見て移転したほうがいいだろうかとか、ここは非常に危険度が高いとか、そういうことについてはまだ具体的なものとしては私ども承知しておりませんと、こういう意味でございます。
#68
○上林繁次郎君 そうしますと、私ただいま申し上げたのは、新潟県の場合を例にとって申し上げた。そこで少なくとも新潟県の青海、外波部落、山口部落、これは昨年の豪雨以来集団移動が問題になってきている。そこで少なくともこれを対象にして、この分を対象にしての国家補助であるとか、あるいは建設計画であるとか、こういったものはまだまだ見通しがつかぬという、こういうことになりますか。
#69
○政府委員(湊徹郎君) 先ほど申しましたように、この移転の問題については、過去においてさっき御紹介しましたように前例もございますし、特に同じ新潟県において、四十二年にかなりの規模の実績もございますので、ただいまの青海町それから六日町、これについては具体的にいろいろと相談が現在進行中でございます。たとえて申しますと、青海町においては非農家三十四戸のうち、公営分としては十六戸を建てます。それから自力分では十八戸を建てたい。それについて自治省のほうでは、自力分についてはいろいろほかの村とのかね合いもございまして、起債をある程度認めていこうというので、現に手続を進めておる。それから公営住宅等については、これは四十五年度分としてやるというので、建設省において大体そのワク組みをいまきめつつあるというぐあいで、具体的に現地と相談をしながら進めてまいっております。六日町で大体非農家、これは七戸でございますが、いずれも現地では公営を希望しておりますので、それらについても同様に手続を進めておる、こういう状況でございます。
#70
○上林繁次郎君 私の質問はこれで終わるわけですけれども、非常に人命その他いろいろ施設の問題、災害というものは、大きな影響を及ぼすものでございますので、ひとつ今後もっともっと強力に前向きの姿勢で推進していただきたい、このように要望いたしまして終わりたいと思います。
#71
○委員長(西村関一君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後、零時二十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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