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1970/04/23 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 建設委員会 第13号
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1970/04/23 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 建設委員会 第13号

#1
第063回国会 建設委員会 第13号
昭和四十五年四月二十三日(木曜日)
   午前十時十四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大和 与一君
    理 事
                上田  稔君
                大森 久司君
                奥村 悦造君
                松本 英一君
    委 員
                小山邦太郎君
                斎藤  昇君
                高橋文五郎君
                塚田十一郎君
                中津井 真君
                林田悠紀夫君
                柳田桃太郎君
                米田 正文君
                田中  一君
                二宮 文造君
                宮崎 正義君
                高山 恒雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  根本龍太郎君
       国 務 大 臣  佐藤 一郎君
   政府委員
       経済企画庁長官
       官房長      相沢 英之君
       経済企画庁国民
       生活局参事官   西川  喬君
       経済企画庁総合
       開発局長     宮崎  仁君
       建設大臣官房長  志村 清一君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
       建設省河川局長  坂野 重信君
       建設省道路局長  蓑輪健二郎君
       自治省税務局長  降矢 敬義君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       経済企画庁総合
       開発局参事官   桜井 芳水君
       経済企画庁総合
       開発局国土調査
       課長       長  高連君
       農林省農地局建
       設部長      杉田 栄司君
   参考人
       日本道路公団理
       事        高橋 末吉君
       首都高速道路公
       団理事      原山 亮三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
○参考人の出席要求に関する件
○道路整備特別措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大和与一君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#3
○田中一君 前回の十カ年計画の事業が、主として開墾の可能な土地の地籍調査をすると、こういうたてまえでこの促進法ができたわけなんです。そこで、実績としては、済んだものは経済企画庁のほうから図面をもらってあります。あとで見てください。そして、その調査したものは所期の目的にどのように活用されておるかという点を聞きたいんです。この図面を見ると、相当広範に事業は行なわれておるけれども――いいですか、もう一ぺん言いますよ。促進法のたてまえは開墾可能な土地の調査をするんだということにしております。したがって、それが当然開墾できれば農地となるわけなんだから、それが農林省としては、農地局としてはどういう受けとめ方と実態というものがなっておるかを聞きたいと思います。
#4
○説明員(杉田栄司君) 地籍調査はその地域を開発することにより食糧増産に資するというような目的がもちろんあったわけでありますが、現在まで地籍調査が済んでおりますのは、御承知のように九十八市町村でございます。その面積は約四千四百平方キロメートルということになっております。これらの市町村につきましては、いわゆる農用地の造成事業、お説の開墾事業がこれに当たるわけでございますが、そのほか圃場整備事業や農道整備事業、あるいは農業構造改善事業というような各種の土地改良事業をそれぞれ実施しておるわけでございます。その事業実施にあたりましては国土調査の成果を利用いたしまして調査計画、工事の設計、用地の買収、特に土地そのものをいじる仕事でございます関係で、あるいは換地の計画とか権利の調整ということに、地籍調査の成果をきわめて有効に活用してまいっております。農林省といたしましては、今後も農業の生産性の向上あるいは農業構造の改善ということのために農業基盤の整備を進めていくわけでございますが、その際にあたりましては、さらに一そう地籍調査の成果を活用してまいりたい、こういうふうに考えております。
#5
○田中一君 モデルとして一つの地区を君のほうでわかっているところを詳しく聞きたいんです。なわ延びはどのくらいありますか。ぼくが指定していいかな、この地区と言って。
#6
○説明員(桜井芳水君) 先ほど農林省の建設部長お話しございましたが、完了いたしました九十八市町村については、一応私のほうも資料を持っておりますので、先生のほうでその町村の中から御指定いただければ御説明申し上げることができると思います。
#7
○田中一君 それじゃ青森県の田舎館をちょっと見ていただきたい。
#8
○説明員(桜井芳水君) 先生済みません、もう一度町村名を。
#9
○田中一君 青森県の田舎館。
#10
○説明員(桜井芳水君) 申し上げます。四十一年に着工いたしまして四十二年に終わりまして六・二五平方キロで、この村では林業構造改善地区指定のための計画に、それから農道設置のための計画に使っております。なわ延びにつきましては実は町村別の数を持っておりませんが、平均で申し上げさしていただきたいと思います。大体全国平均で見ますと、一〇%ないし一五%という延び率でございます。
#11
○田中一君 そのなわ延びを自動的に、これはそのまま実態というものは登記されないわけですね、土地台帳に入らないわけですね。
#12
○政府委員(宮崎仁君) そのとおりでございます。
#13
○田中一君 ちょうど国土調査法ができたときから、第一回の認証を内閣に持ち込んだ時点から、このなわ延びの措置について非常にうるさい質問を続けてきたわけですね。何かというと、いまこうして米作を減らそうというような状態になっている。当時は何といっても食糧の増産をしなければならぬという見地からいろいろその施策をとっております。しかし、農民はたとえば調査のでき上がったものの、なわ延びというものは収穫には何にも関係なく、地籍がふえたからといって収穫がふえるわけじゃない。ただそのために固定資産税を余分に取られるということになる。これは非常に重大な問題だからそれらは延期しろと、こういう要求をしてきたわけなんです。現在はそのなわ延びに対する固定資産税は、どういうように処置しているか聞いておきます。
#14
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり特に三十八年にこの法律ができますときには、非常にその問題が議論になりましたことは、私もよく承知をいたしております。そしてそのときに御趣旨に沿いまして自治省のほうと御相談して、この地籍調査の結果固定資産税の問題につきまして無理のないようにしようということで、御承知のとおり三十八年十二月に自治省の通達が出ておりまして、結局その一つの町村につきまして全部が完了しない間は変更をしないという原則で運営をいたしております。具体的にはその通達の中におきまして、地籍調査の結果、地籍が変わるわけでございますが、それで課税上著しく不均衡になったり不都合のあるときには、もとの面積で課税をすることができる、こういうことにいたしてございまして、そういったことで全部が終わらないものは変更しないという運用をいたしておる、そういう状況でございます。
#15
○田中一君 その後町村合併が行なわれている。したがって行政別の地区が相当伸びているわけなんです。したがって、その後の処置はどうなっていますか。
#16
○政府委員(宮崎仁君) 市町村が合併をせられました場合におきましては、当然この課税権が承継されることになるのでございますが、この場合においても課税の均衡上の問題がございます。そこで先ほど申しましたような方針に基づきまして、具体的にそれぞれ方針がきめられるわけでございますが、吸収町村において課税基準として均衡を欠くと判断される場合には、あるいは不服の申し出等がありまして、その取り扱いを是正すべきかどうかは、課税権を持つ公共団体のほうで判断いたしましてそうして具体的な措置がとられている。その根拠は先ほど申しました三十八年十二月の自治省の通達でございます。そういうことで個々に処理をされているというふうに聞いております。
#17
○田中一君 いままで、終わったところでなわ延びの部分の固定資産税を徴収しているところと徴収していないところの別は、どのくらいになっておりますか。
#18
○説明員(桜井芳水君) 先ほど全域が完了いたしました市町村数を九十八と申し上げましたが、その中で全域にわたりまして徴収されております市町村数は二十八市町村でございます。
#19
○田中一君 そうすると、完了をしてなわ延び部分の固定資産税を徴収しているところが二十八町村というわけですか。
#20
○説明員(桜井芳水君) そうでございます。
#21
○田中一君 そうすると、町村合併して全地域が広がちゃって、たとえば弘前市に編入されたということになると弘前市の行政区になるわけですが、その場合には取ったものは返してきているのか、あるいはそのままやっているのか、どっちですか、そういう点。
#22
○説明員(桜井芳水君) 完了後、市町村合併した市町村は三でございますけれども、例を申し上げますと、福島県の久ノ浜町をいわき市に合併いたしまして、いわき市は実施中でございますが、久ノ浜町は全域徴収という形に相なっております。それから広島県の吉川村は八本松町に合併いたしまして全域徴収いたしております。それから寺西町は西城町に合併いたしましてこれは実施中でございまして、いずれも一町につきましては未徴収でございます。
#23
○田中一君 合併すると、ことに、いわき市なんかは非常に行政区域が大きいわけです。同じいわき市の中で片方は完了だといって取っちゃってそれで合併した、それではやはり不公平じゃないか。いわき市として徴収するのは不公平ではないか、その場合にはどう扱っているかということです。
#24
○政府委員(宮崎仁君) 確かにそういう疑問も生ずるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、合併した場合においては、その結果非常に不公平になるとか、著しく不均衡というようなことならば、前の台帳でやってよろしいということは、自治省の方針できまっておるわけでございまして、したがって、個々の公共団体、特にこの場合であればいわき市がその実情を判断をいたしまして、そして全域の徴収を新しい地籍によってやることが適当かどうかということで結論を出しておるわけでございまして、この場合の実例で見ましても、自治省の通達を十分知って、そしてそういう措置がとられたようでございます。
#25
○田中一君 当時は非常に農民も窮迫しておったんです。いまでこそ生産者米価がどんどん上がってきているから、農協を中心にして、非常に、楽にはならぬだろうけれども余裕が出てきている。しかし、同一行政地区内でもって、町村合併による不均衡ということが現に行なわれているんです、行なわれるはずです。ばっぱ課税してそれを取ってしまったら、それをどう処置しているかといったら、それぞれの判断でやっているというんじゃ困る。自治省が実際どう指導しているか。やはり税なんというものは公平じゃなくちゃならぬですよ。その点はそういう、それぞれが理解してやっているだろうということじゃ困るんです。
#26
○政府委員(宮崎仁君) 先ほど参事官から御説明申し上げましたように、この九十八の市町村が完了いたしたわけでございますが、そのうち全域について課税の根拠を変えたのが二十八の市町村というふうになっております。その中で合併町村が、これを見ますと三ございますが、そのうち久ノ浜町というところだけがそういうことで徴収されておる。もちろんこれの運用については、三十八年の通達というのを十分承知の上でいろいろ議論があったと考えて、いろいろ住民の了解もとったと思いますが、そういうことで変更が行なわれておるということでございまして、私どもはその点については十分慎重な取り扱いが行なわれておると、こういうふうに考えておる次第でございます。
#27
○田中一君 これは国土調査を行なう場合、政府から意見を求めてやっていく方針が今後とられるはずですね。新全総計画というものからくると、やはり対象が明らかじゃないですか。そうすると、経済企画庁から、これと、これと示してやっているのか。あるいは知事あたりが干渉してやらしているのか、地元が自発的にやっているのか、どういう発想からくるんですか、もとは。
#28
○政府委員(宮崎仁君) 現在までの実情は、大体この市町村長さんが自分のところの地籍調査をやりたいということで、申し出て来られる例が大部分のようでございます。しかし、御指摘のように、新全総で考えました大規模開発。プロジェクトにかかわる地域、現在調査が進められておりますが、そういうところについては、府県が計画の実際の調査等に相当関与いたしますので、府県の知事がこういう地域については地籍調査を進めたいというような方針を出しておるところも現にございます。そういうところにつきましては、おそらく知事が関係市町村長にお話をいたしまして、そして地籍調査をやってもらいたいということを指導しておる、こういうところも出てきておると思います。
#29
○田中一君 いままで、食糧の増産のためにやったという過去の十カ年の実績、その点はやはり虫食いのように点々と、地図を見てもやっておるわけなんですね。その隣接のところは、いまの新全総と一緒になって行なうとするのか、それはもううっちゃっちゃって、全然顧みないのか、あるいはそれらの近接の市町村が自分のほうもやりたいと言えばやらすのかどうか。金はずいぶん少ないから、なかなかそう思うようにならぬと思うけれども、ただ部分的に点のようにちょいちょいと調べて、そのままうっちゃっておくというんじゃなくて、やはり総合的に一つの県なり、ことに後進県は積極的にやって、それを活用するような方法をとらなきゃならぬと思うんですよ。全体の方針としてはどういう指導しているのか。ただ、いま言うとおり、新全総ですか、新全総計画というものだけにやるのか、あるいはいままでやったものをもう少し延ばして継続してやっていこうとするのか、どうもそのときそのときの思いつきのように変わってくるのじゃ困るのです。とにかく、われわれはわれわれの民族の領土というものの大きさも知らなければ形も知らないということなんですから、それをはっきりするのはどこまでも国土計画の基本ですから、これはしなければならぬと思います。その方針はどうなんですか。
#30
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり、いままでの運用におきましては比較的対象面積も狭かったものですから、どうしても散在的な調査になっております。今回この法律の改正をお願いしまして新しい十カ年計画を立てようというのも、まさにその点にあるわけでございまして、この今後十カ年で対象にいたします地籍調査の面積大体八万五千方キロと予定いたしておりますが、これはすでに完了しております二万六千方キロと合わせますと大体わが国の平野部と関連する山林というものがおおえるくらいの面積でございます。こういう形でほとんどのこれから開発が問題になると思われる地域をカバーできる計画を実施することになりますので、この法律が通り、計画がつくられましたならば、都道府県がまた計画をつくります、都道府県別の。その際に御指摘のような開発。プロジェクトの関係等と十分調整をとりまして、そうしてそういった具体的な開発に利用できるような形でこの調査を実施していく、こういうことにいたしたいとわれわれは考えておりますが、何ぶんにも従来のやり方を急に変えるということもなかなかむずかしい点もございます。これはひとつ十分そういう方向でこれから指導し、またわれわれも検討したい、予算措置についてもそういう方向で考えてみたいというふうに考えているところでございます。
#31
○田中一君 そうすると、いままでのものはうっちゃらないで、それも継続してやっていくのですか。金はないじゃないですか。
#32
○政府委員(宮崎仁君) 従来できております成果は、これは十分使えます。そうしてそれが及んでいないところを今度の計画で対象にいたしまして、そうしてやっていくわけでございますが、その際に開発プロジェクトに関係あるところだけというわけにはもちろんまいりませんけれども、そういうところについては重点的に考えていくということで成果の利用が十分役立つようにしたい、こういう心組みでございます。
#33
○田中一君 せんだって要求した資料が出ておりますけれども、ちょっと資料の説明をしてください。
#34
○説明員(桜井芳水君) それでは先般先生御要求になりました資料について説明を申し上げます。まず「地籍調査の実績について」という資料でございます。これは始まりました二十七年から四十四年までにおきまして調査方法、補助金等の率、それから特別交付税の補助内容、それから事業量と、前年度対伸び率、事業費の当年度のもの並びに前年度対比伸び率、それから一方キロ当たりの単価の各年度の比較、前年度対伸び率それから二十七年度を一〇〇といたしまして、その単価の変動指数を年度別に示しております。なお参考といたしまして下に総合物価指数、賃金指数を二十七年を一〇〇といたしまして各年度の上昇率を参考につけております。下には実施地区数と完了地区数をそれぞれ示しております。
 で、調査方式は任意方式から始まりまして、測定計画を立てて、計画方式に三十二年から三十七年まで。三十七年に議員立法で特別措置の推進法を立法いただきまして、それに基づきまして三十八年度からはその十カ年計画にのっとりまして現在進行中でございます。補助金は二十七年当初四分の一でまいりました。三十二年からは経費負担になりまして現在三分の二になっております。特別交付税につきましては三十二年から四十二年までは補助残の二分の一を交付税の対象にしてまいりました。四十三年からそれを五分の四に上げて現在に至っております。事業量につきましては二十七年百三十九方キロというようなことから逐年――中でやや落ちた年もございますが、現在では四十四年で三千二百六十方キロ、四十五年では三千六百五十方キロを予定しております。事業費もその下に書いておりまして、上の欄が補助金で、下が事業費でございます。
 それから、次が単価でございますが、一方キロ当たり二十七年発足当時が十七万八千円、四十四年で六十七万円、その上昇率三七八。なお、四十五年は七十一万七千円を予定しておりまして、二十七年当時に比べますと四・〇五倍になります。下に総合物価指数、賃金指数を入れております。総合物価指数でまいりますと、二十七年を一〇〇といたしまして四十三年までしか出しておりませんが、一九二、賃金指数は二〇七でございます。下に実施地区数を述べております。現在四十四年度までに九百八十八地区を行ないましたが、これには完了地域等が上がりまして、四十五年では七百六十二を予定しております。
#35
○説明員(長高連君) もう一枚の「昭和四十五年度予算の地籍調査一平方キロ当り標準単価七十一万七千円の内訳」を御説明いたします。
 これは、予算運営上縮尺千分の一が大体各縮尺の平均の単価になっておりますので、千分の一縮尺の地籍調査を対象に要求いたしております。それで、これにつきましては一方キロ当たりという単価で積算いたしまして、地籍測量がさまざまな段階に分かれておりますので、約七段階までの単価をそれぞれ積算いたしまして、それを合計いたしまして七十一万七千円という金額を出しております。
 簡単に御説明いたしますと、まず地籍図をつくりますには図根三角測量というのを実施いたしますので、その関係の単価一万八千七百四十五円。これにつきましては先日田中先生から御質問がございました測量技師、それから人夫賃というものにつきましては、これは積算上諸経費が入っておりますので、先日御説明いたしました測量技師千九百円ないし二千円という諸経費がかかりまして二千三百円ということになっております。それから、人夫賃につきましては八百十円。これは先日御説明いたしました八百五十円に対しましてやや下がっておりますが、これは各省庁統一単価で予算要求をいたすというたてまえになっております。以下三角測量をしまして、それをさらに細部の図根多角測量におろす。これが十万七千六百七十一円。人夫賃その他の単価については同様でございます。
 それから、それを受けまして、今後いよいよ地籍測量の一筆地調査、これは各町村の職員、それから各所有者の皆さんの方々に一筆ごとに立ち合っていただきまして、それで十分合意の上で行なう調査でございます。これが十一万一千八百二十二円でございます。それから、それを受けまして、おのおのの境界地を図面上に正確に測量するというものが地籍細部測量でございまして、これが二十六万百七十九円、単価についても同様でございます。その成果を受けまして今度は、面積を精密に測定するわけでございますが、これが地積測定でございまして、十万六千五百三十九円。その結果を今度は図面を整理する、それから土地台帳その他に記載する地籍図及び地籍簿の作成という作業が六万三千五百二十一円でございます。その末尾に、都道府県関係の職員の事務費としまして、大体単価の七%程度を平均計上いたすことになっております。以上でございます。
#36
○田中一君 これは現在、測量士のこれは国土地理院がきめる単価がありますね、これと同じですか。
#37
○説明員(長高連君) お答え申し上げます。
 大体同様と考えておりますが、全く同一とは思いません。
#38
○田中一君 そこで、この間も言っているように、登記書類の作成というのは測量士の役目じゃないのですね。土地家屋調査士の役目になっていたわけです。これは法律的に明らかになっているのです。これは市町村自身がやるのだといえばできます。できますが、やはり、土地家屋調査士の手を経なければ登記ができぬことになっておりますから。その点はどう指導しておりますか。業務分担というものが法律で明らかになっているのですよ。それは、もっとも辺陬な地には土地家屋調査士はおらないかもしれないが、しかし、法律のたてまえとしては、どこまでもそういう仕事は土地家屋調査士が行なうことになっておるのです。その点はどういう指導をしておりますか。実態はどうなっておりますか。
#39
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり土地家屋調査士によりまして、不動産の表示に関します登記手続については土地家屋調査士が行なうように定められております。そこで、土地家屋調査士の行なう測量につきましては、直接、測量法の適用を受けない局地の測量でありますから、測量士と同等の技能を必要とするということではないようになっておるようでありますが、実際にはこの土地家屋調査士につきましても、法務省の行なう資格試験がございまして、測量についてもある程度の技能を持っていなければこれに合格しないということでありますし、制度の維持についても必要な指導が行なわれておる、研修等が行なわれておるようでございます。そういうことでこの実際の事務につきましては、法務省のほうと私のほうとで御相談をいたしまして、円滑にいくように指導いたしておりますし、特にそういう点で問題点はないというように考えておりますが、確かに若干、法律上のたてまえから見まして、そういった意味での調整問題というのが出る場合もあろうかと思います。今後ともそういった研修その他によりまして、またいろいろの資料をこういう方々に配付いたしまして、取り扱い手続の知識の普及をはかるというようなことをやりまして、円滑にいくように努力しておる、こういうことでございます。
#40
○田中一君 問題があり過ぎるのですよ。これは一度宮崎君、国土地理院とそれから民事局のほうを呼んで、いまこの国土調査法が、今度の促進法によると相当仕事がふえるということになると、そういうトラブルが多くなるのです。だから国土地理院、これは測量士を監督している。それから土地家屋調査士、これは法務省の民事局がやっておりますから、その間に立って画然と方針をきめてもらえませんか。これはいままでずいぶん行政訴訟起こしたことがあります。でなければ法律を変えるかどうか。ただ漫然とまかせっぱなしではいかぬです。ことに測量士では専業でも食えますけれども、土地家屋調査士というのは測量士その他がやってしまうから専業じゃ食えないわけです。しかし、きびしい規制を受けているわけですね。本来ならば土地台帳というものは登記所でもって立ち会って、書類関係もよく立ち会って見て確認して登記すべきものがほんとうなんです。ところがいま民間のそういう土地家屋調査士という職務の人がつくった書類はそのまま自動的に、いわゆる国の書類として土地台帳に記載されるということになるわけです。だから、ずいぶんきびしい規制を受けております。そうしてその中でもって、いま言ういろいろな問題が起きて、各所でもって問題を起こしているのです。北海道でしたか、一ぺん行政訴訟やったものだから、困り抜いて、私が立ち会ってやって、その訴訟を取り下げて、そうして測量士と土地家屋調査士の話し合いができて仕事をやるようになっているのです。これでもまだだめなんです。こういう問題はひとつ地籍調査がどんどんふえてきますから、ひとつそういう問題をなくすような、トラブルをなくすような方法を三者で話し合ってきめていただきたいと思います。これは、ひとつ大臣にお願いするのですけれども、もうどこかでしなければならぬです。片一方は法務省、片一方は建設省、こうなっているものだから、なかなか話がつかないわけなんです。これは経済企画庁が主体になって調整をすること、これは確実にやってください。それを一つ、この法律はもう上がるでしょうから、最後の条件としてつけておきますから、その点ちょっと答弁してください。
#41
○政府委員(宮崎仁君) 私から事務的な点をちょっと申し上げます。いま御指摘のとおり、その点は非常に大きな問題でございます。確かに地籍調査が終わりまして、成果の認証が終わりますと、自動的に登記になりますけれども、その後の維持ということになりますと、いろいろの変更によりまして、御指摘の不動産の調査士という方々によって変更が行なわれ、この成果を十分確実に維持していくということが、私どもとしても重大な課題でございます。御指摘の点、十分これから関係の方面と御相談いたしまして、事業量もふえますから、そういったことに遺漏がないように、私どもぜひ方向をきめたいと、こういうふうに考えております。
#42
○国務大臣(佐藤一郎君) いま田中さんの御指摘の点につきましては、経済企画庁といたしましても、今後、十分調整する方向で努力してまいりたいと思っております。
#43
○田中一君 もう少し明確にしてください。これはいよいよ五月ごろ実施でしょう。進めていくわけですからね。だから、ことしじゅうぐらいには調整して、業務分野というものははっきりさせる、時限を置いてくださいよ。
#44
○国務大臣(佐藤一郎君) さっそく検討したいと思います。
#45
○宮崎正義君 田中委員と重複しないようにつとめて質問をいたしたいと思いますけれども、多少重複するところがあるかもしれません。
 いま田中委員からもお話がありましたように、このもとになるものは、大体、私は旧来の行政機構というものが今日の政治情勢、経済等の拡大、発展をしておる過程において、必ずしも現状に即していないということが、いまもう私は議題になっているんじゃないかと思うんです。この本法のような事業を促進する立法というものを企画庁が扱っていくということは、私は少し疑義があると思うんです。たとえば国土調査法施行令第三条によっていけば、国土調査を行なう機関として「次のとおりとする。」といって、一つは「基準点の測量 建設省国土地理院」。二番目は「基準点の測量のうち補助基準点の測量及び基準点の改算」ですね、「農林省 林野庁 通商産業省 運輸省 建設省」。三として「土地分類調査及び土地分類調査の基準の設定のための調査 経済企画庁 厚生省 農林省 林野庁 運輸省 通商産業省 建設省」。四としては「水調査及び水調査の基準の設定のための調査 経済企画庁 厚生省農林省 林野庁 水産庁 通商産業省 運輸省建設省」。このようにやっていくことに対して非常にばらばらなような感じがするわけです。少なくとも都市河川、都市住宅、生活環境施設、都市交通等の関係する事項については、総合的にこれは掌握しなければならないんじゃないかと思います。こういう観点から考えまして、新全総等の考え方も出ておると思うんですが、これらを総括して、私はすべてを国土省というような一つの行政のあり方を統括していく、一元化していくというような考え方を持つべきじゃなかろうかというように思うんですがね。この点について、まず第一に大臣の御所見を承っておきたいと思うし、また事務当局に対しては、これらばらばらになっている各省の分野調整というものを、どのように緊密な調整をとっていっているのか、こういう点について基本的なことから伺っておきたいと思います。
#46
○国務大臣(佐藤一郎君) いまの御質問でありますが、宮崎さんも御存じのように、かつて行政管理庁で勧告がございましたですね。それでこういう関係の行政を一本化したらどうかということで、その場合に二つの考え方がありまして、いわゆる計画部門と事業部門をみんな一緒にしてしまう国土省の考え方と、それから計画部門を事業部門と切り離しまして、国土開発計画というものを中心としたいわゆる開発庁というものと両方考えられるんですが、その際の勧告は開発庁案というのを勧告したことがあるんです。まあ、いずれがいいか。あるいは、これはまた御存じのように、現在の各省のいろいろな分野にも関係しておりますし、そうして何か総合的なものをつくらなければならぬということはわかっているんですが、どの案がいいかということがなかなか帰着をいたしておりません。そういう意味で今日までじんぜんとしておるわけです。先般の全総計画を立てましたときも、いわゆる広域利用、こういうような問題がございまして、特に全総計画においては広域利用行政の促進をはかるために、広域利用促進の体制整備をはかるということで、特に提言の中で入れているわけなんです。これは主としてまず地方ブロック的なものからつくっていこうということで、まずそっちのほうをやって、それから中央官庁のいまの問題のほうに及ぼそう、こういう考え方になっています。私もこの問題については前からいろいろと考えもし、意見も聞いているのですが、どうもまだ中身については、事業まで一体にするほうがいいという意見もありますし、私自身もまだ考え方がまとまっておりません。今日まで政府としてもそういう意味でいろんな意見が対立したままになっているわけでありますが、いずれにしましても、いわゆる広域開発が進めば進むほどこの問題の必要性が痛感されてくると思います。まあこれは大きな行政再編成の一環として、われわれが今後課題として早急にこれを検討してまいらなきゃならぬ、こういうふうに考えております。
#47
○政府委員(宮崎仁君) 現在関係各省たくさんございますが、その調整をどうしているかということをちょっと申し上げます。御指摘のございました施行令第三条の国の機関といいますのは、国が直接国土調査をやる場合のそれぞれの担当が書いてあるわけでございますが、御承知のとおりこの基準点測量というものは、現在この能力を持っておるのは建設省の国土地理院だけでございます。したがってこの地籍調査等の基礎になります基準点測量も、実質的には経済企画庁に予算はつきますけれども、建設省の国土地理院に支出委任をいたしまして、そちらで一括してやっていただく、こういう方針にいたしております。
 それからこの国土調査の大宗をなします地籍調査等は、先ほどから御説明いたしましたように、大体市町村事業でやっておりますので、各省の関係になることは少ないのでございますが、国が直接やる公共事業等に伴って国土調査が行なわれる場合もございます。そういうこともございますので、現在国土総合開発審議会の中に国土調査の部会を置きまして、こういった関係各省の方々にも参加をしていただきまして、そこでいろんな方針をきめたり調整をするということで進めておる次第でございます。
#48
○宮崎正義君 大臣のお話で、まだ煮詰まっていないということであり、いまの局長からも、私はもう少し具体的にどんなふうにやっているんだと、各省間の連係方法、そういうような事務的折衝というものを具体的にはどのようにやっているのかと、そういうことを伺っているのですがね。というのは、よほど緊密な連係を保っていかなければ、次から次へと法律を生み上げていかなければならないことになってくる。そういうきらいが今日の改正案改正案といってふくらんできておると、こういうふうに私は思っておるわけです。
#49
○政府委員(宮崎仁君) 先ほども御説明いたしましたように、今後この十カ年計画によりますと相当広範に調査が行なわれることになります。そして各省の実施される各種の開発事業、これが国土調査の成果を利用して行なわれるようになるわけでございますので、従来とも審議会の部会でかなりひんぱんにそういった具体的な測量なり調査の進め方について専門家同士の相談をし、さらに部会でこれを決定するということでやっておりますけれども、今後は具体的な開発事業というものが行なわれる、その前に計画調査の段階からこれは調整をしていかなければならないと考えております。私どもは今度の全総計画が実施されるにあたりまして、国土総合開発審議会の中に総合調整部会というものをつくっていただきまして、
  〔委員長退席、理事松本英一君着席〕
ここで具体的なプロジェクトについての検討を進めてもらっておりますが、これには関係各省全部参加をいたしておりますので、そういった場において調整していく。同時にまた非常に大きなものにつきましては、経済企画庁は調整費という予算を持っておりますので、これを調査費として各省に渡しまして調査を進めるということを昨年度からいたしております。そういうやり方でそごのないように総合調整の成果をあげていく、こういうことをやっていきたいと思っているところでございます。
#50
○宮崎正義君 申し上げるまでもなく、昭和三十八年を初年度とし四十七年度までを目標として第一次国土調査十カ年計画というものが策定されたわけでありますね。この国の主要施策として行なわれております治山治水、住宅、道路、港湾等すべて大体五カ年計画でやっております。一切の計画の根拠をなす国土調査をなぜ十年計画でやるようにしたのか。ほかでは五カ年計画をやっているのに、これは先にやっておかなければあとのすべてのものが、いま申し上げました治山治水だとか住宅、道路、港湾等の五カ年計画を進めるために、先に先にいくためにやるのか。それであるならば今回また三十八年を初年度として十年の計画を立てたやつを七年でとめてそして新しく切りかえていくというのですが、どうもここのところがわからないのですが、こういう点について。
#51
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり、各種公共事業の計画は大体五カ年計画で行なわれておりまして、三年ぐらいでこの計画が変更になるという、従来そういう通例になっております。この国土調査のほうはその基礎になるところでございまかすら、当然そういった事業との関係からいけば、なるべく早くこちらのほうは終わってなければならないわけでございますが、御承知のとおりなかなか市町村等における認識も高まらなかったというようなこともございますし、予算上の問題なんかもあったようでございますが、まあ前回の計画も五〇%程度の現在進捗率になっておるというような状況でございます。そこで今度の全総計画をつくるにあたりまして、国土全体を有効に利用するということをこの計画の基本方針といたしましたので、そうだといたしますと、やはりこの基礎になる国土調査のようなものはぜひこの計画期間の比較的早いうちに進めたほうがいいということで、今度の新しい十カ年計画を立てようということを、この全総計画の中におきまして書いたわけでございます。この新しい計画のほうはこれから十カ年間で国土の大体今後利用できると思われる平野部全部、その周辺の山林というものを対象にして、大体これが終わればほぼ開発が問題になるようなところについては調査が済んでおるというような形に持ち込もう、こういうことで先ほどから申しましたように新計画で八万五千方キロというものを予定したわけでございます。従来進んでおるものが二万六千方キロでございます。わが国は三十七万方キロでございますので、その中の大体平野部というのは十万ちょっとでございますが、これを終わりますと、ほぼこの開発が議論されるような地域についての調査資料はできてしまう。こういうことになるわけでございまして、こういった方針で今後は努力していきたい、こういうつもりでございます。
#52
○宮崎正義君 そのほかの計画も五カ年計画でやっておりますが、これ自体もずっとおくれているわけですね。順調にいっておりません。またその情勢は刻々変化しておりますし、さらに新しい十カ年計画を立てても、また五、六年経過すればその計画を変更するように私は思えてならないのですが、いまお話によりますと、大体平野部十万をめどとしたところをやっていけば進んでいくのじゃないかというお話でありますけれども、ほかの開発計画と比べて、その点完全に先に先行していけるようなお考えに間違いありませんか。
#53
○政府委員(宮崎仁君) 確かに御指摘のように従来のこの進捗状況が必ずしも芳しくない状況でございますので、十カ年計画を予定どおりやっていくにはかなりの努力が必要だと思いますけれども、計画量をきめますときの作業といたしましては、四十五年度の予算で認められました事業量――地籍調査について見ますと、三千六百五十方キロでございますが、これを根拠にいたしまして今後の伸びを考えていくということで見ますと、一五%から二〇%ぐらいの毎年の伸びをやればできるということになりますが、今後ともこの点につきまして私どもも努力をいたしまして、また、関係府県市町村等においても非常に要望が高まってきておりますので、そういったほうの指導もいたしまして、何とかこの計画を期間内にやるようにつとめていきたい、こういう心組みでございます。相当努力を必要とすることは御指摘のとおりでございます。
#54
○宮崎正義君 大臣、いまお聞きのとおりであります。したがいまして、この計画と事業面と一本化していく考えと、あるいは国土開発計画というものとの分離がいいか一本がいいかということも、これは基本になっていく考えだと思うんです、各省ばらばらの行き方から見ていきまして。そこで、少しでも早くこの考え方を十分練り合っていかなければいけないんじゃないかと、こう思うわけですが、再度確認の意味で大臣の御答弁を願っておきたい。
#55
○国務大臣(佐藤一郎君) おっしゃいますように、大体この計画ができましたときは、御存じのようにあれ昭和二十五年か六年ですが、いわゆる国土総合開発計画というものが始まる――開発法ができて、で始まって、それの基礎資料の整備という性格を非常に強く意識してできたわけなんですね。ところがその後、経済の進展も急激であり、各省所管のいろんな事業、五カ年計画とかそういうものが、率直に言うとばらばらにできたと。まあ最近になって、これではいけないということで新全総計画等もできてきたりしまして、再びこうした調査というものを、やはりそうした総合的なものと結びつけて考えていかなきゃならぬと、こりいう考え方が強くなってきてると思います。われわれも、調査をするからには、そうした総合的な観点の一環としてやるように、したがっていまお話がございましたように、それらの諸事業計画に先行し、そしてそれの重要なデータになるような役割りを果たすと、こういうことでなきゃ意味ないわけですから、できるだけひとついま御指摘になったような点も十分気をつけまして、ひとつ事業の促進ということについても遺憾のないように、まあできるだけ配慮してまいりたい、こういうふうに考えております。
#56
○宮崎正義君 今回の改正で地籍調査機関として新たに「その他の政令で定める者」ということが加わるようですが、これはどのような機関をさしているんでしょうか。国土調査法施行令の第一条の八項ですか、ここにも「その他の政令で定める」と、このようになっております。
#57
○説明員(桜井芳水君) これは、この政令で、いろんな関係のある土地改良区あるいはその団体、それから協同組合等の人たちの諸団体にもこれができるようになっておりますが、前の三十七年の促進法のところでは土地改良区がこの中で指定されておったわけでございます。ただいま局長からも申し上げましたように、今後は広い面積においてこれをやるわけでございますが、この推進にあたりましては各諸団体もいろいろ計画もお持ちでございましょうし、またそういう方からの要望も当然出てまいりますと、こう思っておりますので、片や事業量も多く予定しておりますので、こういう方々もひとつ積極的に御参加を願ってやっていきたい、こういうことで、土地改良区あるいはその連合会、あるいは農業協同組合及びその連合会、あるいは森林組合、その連合会、農業委員会等もひとつこの地籍調査には参加していただく、こういう予定でございます。
#58
○宮崎正義君 そうしますと、諸団体の要望が多くなったから、事業量も多くなったからそういう諸団体のものを加味した、そこで政令をつくる、政令をつくってそういう人たちを入れる、こう解釈していいですか。
#59
○政府委員(宮崎仁君) いま参事官から御説明したように、そういう趣旨でございますが、もともと国土調査法本法におきましては、ただいま申しましたような諸団体も国土調査をできるということになっておるわけでございます。前回の促進法の際には、そのうち土地改良区だけが特に従来実績もございますのでこの中に入れたわけでございますが、必ずしもそこで限る必要はないであろうということもございますし、それから若干の実績もあるわけでございますので、政令で施行することができる事業者を広げようという方針にしたわけでございます。具体的内容につきましては、これから関係各省と相談してきめるわけでございますが、いま参事官が読み上げましたようなものを私どもは原案として考えておる、こういう状況でございまして、だんだんこういう団体での能力も高まってきておるようでございますので、今後はこういう方面にもある程度期待をしたいというふうに思っておる次第でございます。
#60
○宮崎正義君 具体的なことをお伺いしたいのですが、時間等の関係もありますので次にまいりますが、第二条の「この法律で「国土調査事業」とは、次の各号に掲げる調査の事業をいう。一 国土調査法(昭和二十六年法律第八十号)第二条第二項に規定する地籍調査の基礎とするために行なう基準点の測量及び土地分類調査の基準の設定のための調査に係る基本調査で、国の機関」「又は都道府県」「が行なうもの」、それから次に二となって、「国土調査法第二条第三項に規定する土地分類調査又は同条第五項に規定する地籍調査で、地方公共団体又は土地改良区」「その他の政令で定める者」「が行なうもの」という、その他の者について大体わかったんですがこの第二条の二、三、五とあるんですが、四項を除いたということについて私は疑義があるのですが、国土調査法においては、「治水及び利水に資する目的をもつて、気象、陸水の流量、水質及び流砂状況並びに取水量、用水量、排水量及び水利慣行等の水利に関する調査を行ない、」と水の調査を規定されておるのですが、本法において水の調査を除いておる理由、この理由についても私は伺っておきたいと思うのですが。
#61
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり、国土調査法に規定のある水調査を今回の十カ年計画の対象から落とすことにしておりますが、この水調査は御承知のように比較的長期にわたって資料を集収していくということで、二十八年度以降モデル調査として実施してきておるわけでございまして、この内容が比較的各省にもわたりますが、長期にわたって資料をとっていくというようなこと、非常にじみなあるいは長期にわたる仕事でございますので、十カ年間で緊急に実施してしまうというような性格のものではございません。そういうこともございまして、これは従来のような形で、しっかりした基礎的な資料を逐次集めていく、こういうことでやっていくのが適当である、こういう判断で長期計画の対象としないことにしたわけでございます。
#62
○宮崎正義君 そこが私はおかしいと思うんですがね。基本にこれは当然なっていかなきゃならぬと思うのです。地籍調査というのはそんなに早くできるわけじゃない。そういう観点から考えまして、水のほうは長期にわたる、地籍のほうは短期間でできる、こういう考え方は私はどうかと思うのですがね、この点についてどうなんでしょう。
#63
○政府委員(宮崎仁君) 若干説明不十分で御理解願えなかったのかもしれませんが、この水調査で実施しておるものは、たとえば全国の降水量観測所の台帳の整備であるとか、あるいは流量測候所の台帳の整備でありますとか、あるいは主要河川についての降水量、流水量あるいは取水量というようなものの調査をやるというような内容でございまして、こういったものは多年にわたりまして継続的に実施しなければ意味がないものでございます。もちろん、このような関係の調査は建設省あるいは気象庁、農林省、いろいろのところでやっておられます。そういったものの成果もこの台帳の中に、あるいは図幅の中に入れていくというようなやり方で実施しておりますので、何年から何年までの間にやってしまうというような性格のものとは違うわけでございまして、私どもはこれは長期にわたって今後ともこういった調査は必要であり、またそういう計画でこれは実施しておる、こういう次第でございまして、地籍調査のように、具体的な開発事業の関連でこの十年間で大体の国土の主要なところを終えてしまうというようなものとはちょっと性格が違うわけでございます。したがいまして、こういった十カ年計画というようなものには水調査のほうはふさわしくない。むしろ従来のようにじみちにそれぞれのところの継続的な調査をやっていくことがいいではないか、こういう考え方で処理をした次第でございまして、ひとつ御理解願いたいと思います。
#64
○宮崎正義君 複雑であるからというふうに理解していいんですか。ですから、この計画の中には入れられない。そのかわり現在行なわれている方法をそのまま継承していって、将来はあわせて進めていくような考え方は持てないんですか。
#65
○政府委員(宮崎仁君) たとえば流量についての調査について申し上げますと、御承知のように一回調査をしてしまえばそれで終わりというものではございません。主要河川の流量等は明治の初めからずっと継続して調査をしていく。今後ともまたそういう調査をしていく、こういう性格のものでございます。それを台帳に載せ、あるいは図幅に書いていくというような継続的な作業が必要なものでございまして、十カ年計画で一応の調査をやれば、それで終わりというようなことになりませんので、むしろ従来のような考え方で進めていくことが適当である、というような判断でございます。
#66
○宮崎正義君 わかりました。お考え方の違いもあるわけですけれども、私の言っていることも総合開発を計画していくためには、もうこの水資源というものを除いては考えられない。したがって、政府としても水調査に対しては計画的に進めている。法律もできておりますし、それに基づいて行なっていると、こう私は理解しているわけですが、そういう面からいきましても、新全総にいたしましても、この水を除いての開発のあり方はないんです。長い間の歴史を持ちながら水の開発をやってきたという、いま局長の話もありますけれども、今日の水問題に関連してきますと、慣行水利権の問題等がいまの答弁の中からも、日本の長い歴史の上から踏んまえてきてみると、いま申し上げましたような慣行水利権等の問題も出てまいります。こんなような慣行水利権についてどんなふうに考えておられるか、この際伺っておきたいと思います。
#67
○国務大臣(佐藤一郎君) 慣行水利権の問題は、御存じのように、最近のように都市化が進んでまいりましていろいろな問題を提供しておるのは御存じのとおりでございます。もちろん、いわゆる河川法の許可水利権といわれるものと法律的には何ら差別はないことも御存じのとおりでございますが、しかしそのよって来たるところの沿革、それからまたその内容、実態、そうしたものが実にその地方地方によってさまざまでございます。そういうようなことから、実際問題になりますと、この慣行水利権というものの中身というものはずいぶん違っておりますために、われわれが新しいこうした現在の情勢に応じて、国土の開発事業を進めていく際に多くの問題を提供する、こういうことでありますので、最近政府におきましても慣行水利権の問題をひとつ根本的に検討しよう、こういう声が高まりまして、先般閣議においてもその議論が取り上げられ、そうして総理府を中心にしまして、これは関係方面の多いことでございますので、関係各省をそこへ呼びまして、そうして検討を開始し始めておるところでございます。先般も、どういうふうな調査を進めていくか、その進め方等から検討を始めておる、こういうような次第であります。
#68
○宮崎正義君 たしか二月十七日の閣議だと思いましたが、その後のあれは、まだいま大臣の答弁のままでございますか。
#69
○国務大臣(佐藤一郎君) 第一回開きまして、まだ第二回開かれておらないようであります。
#70
○宮崎正義君 この水質環境基準にかかわる基本方針、大体二月からこうやってまいりました。意見調整等も行なわれてきまして、経企庁が独自の諮問調査案を出して閣議決定になったと私は思うわけですが、さらに具体的なことについて、どんなふうなことが決定されたのか、この点について伺っておきたいと思います。
#71
○国務大臣(佐藤一郎君) これは御存じのように、公害基本法というものがすでに四十二年にできまして、そうしてその公害基本法の第九条におきまして、早急に環境基準を設定するように、こういうことになっております。かねがねわれわれとしても準備を進めておったのでございますが、これは、水の関係は大気汚染等と違いまして、また格別に各省との関係がむずかしゅうございます。ただ人体の保護という見地だけでなく、産業間の調整、一方において加害産業があると思うと、一方に被害産業があるというようなことで、それらの調整等も考えなければならない、そういうことでだいぶん時間をとったようでございますが、このところ早急にその設定作業を進めまして、ようやく閣議決定にこぎつけたような次第でございます。
  〔理事松本英一君退席、委員長着席〕
 この中身は、概略を申し上げますと、まず人の健康に関する基準と、それからいわゆる環境保全に関する基準と、こういう大きく二つに分けまして、人の健康に関するものにつきましては、これは一刻もゆるがせにできないものでございますから、いわゆるシアーン、クロム、カドミウムというような七項目の対象につきましては、これは即刻この基準を設定実施をする、こういうことでございますから、もう直ちに規制も行なわれる、こういうことでございます。それから、環境の保全につきましては、これにつきましてはなかなかそう簡単にまいりません。先ほど申し上げましたように、いろいろと産業間の問題もございます。各水系のうちの問題のあるところからどんどん調査を進めてきておりますが、その調査の済みましたものにつきまして、地域を指定しなければならない。そうしてその地域を指定いたしましたところで、その地域の実情、その地域の類型に応じまして、たとえばそこでは水産業が大事な問題になっておるとか、あるいは水道が問題になっておるとか、あるいは工業用水が問題になっておるとか、いろいろございます。そうした地域の特性に応じて類型をその利用目的によって分けまして、そしてそれに応じた基準値というものを設定してまいらなければならない。そういたしますと、関係各省との意見の調整ということがございます。できるだけこれをいま急いでおりまして、今般環境基準の設定が済んだところでございますが、追っかけまして五月には四十四水域について具体的にも地域の指定、いわゆる何というか当てはめ行為とわれわれが言っておりますが、それを行なうための閣議決定、これをやるつもりでございます。なお追っかけて逐次その調査並びに指定の地域を追加いたしてまいりたい。それからまた、先ほど申し上げました人体に関するものにつきましては、いま七項目でございますけれども、これにつきましても、たとえば、従来はメチル水銀だけを取り上げておりましたけれども、水銀についてはメチル水銀だけが有害なんではないということが逐次わかってまいりました。でありますから、全水銀について、あるいはまた御承知の大腸菌のような問題もさらに間もなく追加をいたしまして、そしてできるだけこの人体の関係において水質の汚濁が影響を与えないようにやってまいろう、大体こういうような構想で最初の閣議決定をいたしましたわけでございます。
#72
○宮崎正義君 いまお話もありましたように、水資源に関係する法律には必ず産業との調和が、どの法令にもあるように思うわけです。この点で一番悩んでおられるということは、いま答弁の中からうかがうことができますし、この水質保全を強力に確保するというこの問題は容易なことじゃないと思うのです。またその水質保全個所において将来悪くなると予想されているところ、こういうところがある。こういう点についての処理、こんな点もどんなようにお考えになっているか、参考のために聞いておきたいと思いますが。
#73
○国務大臣(佐藤一郎君) これから非常に悪くなるおそれがあるというような点が、われわれが一番考えておる地域でございます。そういう意味で、いま申し上げたように環境基準がもうすでに設定されておりますから、あとはできるだけ具体的な指定を急いでまいるということでございますして、優先的にこのおそれのあるところ、それから現在汚濁をしているところ、そういうもの、これはもうほとんど全部指定できるようになっておりますが、これをもしも足らないところが、これからおそれがあるというようなところがありましたら、漏れなくこの指定をしてまいる、こういうふうに考えております。
#74
○宮崎正義君 これから悪くなるというところ、これが一番大事なところだと思うのです。で、先ほどもお話が大臣からもありました各省間にまたがるというお話、一番最初に私が申し上げました各自ばらばらな行き方、水質保全法にも経企庁、河川法、下水道法は建設省あるいは工排法、鉱山の保安法は通産省、水道法、清掃法は厚生省など、所管がこれまた全くばらばらになってきているわけです。したがって、これの考え方をまとめていく経企庁という、その仕事というものは本来どこにあるのかなというふうに私は疑問に思うわけなんですがね。これどうしたらいいか、どういくべきか、経済企画庁そのもののあり方といいますか、そういうこともこれら合わせましてお伺いしておきたいと思うのです。
#75
○国務大臣(佐藤一郎君) 確かに企画庁は計画官庁でございますから、ですからいまのような御疑問が出てくるのはごもっともだと思うのであります。で、私たちもこの基準を設定しただけでは何にも価値がありません。問題はいかにして実際の措置を行なうかということでございます。で、工場排水等につきましては、御存じのように、いわゆるこの工場排水についての御存じの法律がございます。それからまた、それぞれ各省の所管の工場につきましては、それぞれ排水についての規制法がございます。そうしたことで、これらの規制をほんとうにやる気があるかどうかということが、やはり問題でございます。もちろんこの基準の設定がなされますと、これについては改善命令も、施設の設置命令も行なわなければなりませんし、告発も用意されておりますから、これは現在のところ、一ぺん基準が指定されますと、そっちのほうは、現在のところは少なくとも正確に行なわれています。ただ全体としての基準の設定は今回が初めてであり、いままでは排水溝の設定だけだったものですから、不十分であったわけです。今回は川の流域全体について設定するということで、さらにそうなれば一つ一つの基準について見直しを行なっていく、こういうことも必要でございましょう。それからまた、この実行については、やはり監視が必要であります。それから一方において、そういう工場排水でなく、最近においては家庭の排水ということが非常に重要になってきておる。これについては何といいましても、下水道の整備ということが重要でございます。大体下水道の事業は、公共事業の伸び率の中でも格段に高くしてもらっておりますけれども、新しい五カ年計画でもこれを特に他の行政投資にぬきんでて高い伸び率で割り当てをしてもらうということで、これは急速に下水道の整備をはかってまいりたい。そのためいまの監視測定の問題であるとか、あるいは実を言いますと、この方面においては技術的な水準があまり高くはありません。現実に監視を、いろいろなことをやるにしましても、その数値の決定についての技術面がまだ未開発の点がある。こういうことで各方面で打つべき手がたくさんございますので、われわれもこの実施については格段の努力をしてまいりたい、こういうように考えております。
#76
○宮崎正義君 私は建設大臣にもちょっと申し上げておいたことがあるのですが、河川の本流はあくまでも清く美しく豊かにして将来ともいかなければならないと思う。先ほどから大臣も言われており、私も言っております上流工業の場合、あるいはその産業との調和ということ、工場あるいは家庭排水、そういうようなものが水質保全に大きく影響してくるということで、本川の脇に、左右に排水溝、排水管を設けて、そこに一本にしぼる。それから上流工場、上流工業、そういうところにはあらためて浄化槽あるいは汚濁装置等の設備をもう一回見直して、再総点検をして、完全になさるという点はどうか。それもやはり下水管のほうに流し込んでいく、そうして河口のほうにいって、もう一回浄化槽をつくっていくとかいうような装置をしていく、活性などの処理をそこでやっていくというような形で、今度はそのほうにやらせていく、こういう将来の計画というものを私は立てなければならない。命あってのものだねで、私たちが生存するからこそ、いろいろな問題点ですべての干渉もできるわけです。命を守っていくという点では、それを考えていくべきではなかろうか、こういうように私は申し上げたことがあるのですが、こういう点大臣はどんなふうにお考えになっておりますか、伺っておきたいと思うのです。
#77
○国務大臣(佐藤一郎君) 全く御指摘のとおりでありまして、特にこの都市周辺地域で産業が、どんどんどんどん工場がこれから建つような地域については、都市下水のようなまとまった形ができないんです。それだけに非常にその点は河川の汚水――さればといって下流のほうはどんどんよごれるのですから、それを防がなければならない。まあそれで、宮崎さんもお聞き及びと思いますが、流域下水ということが最近非常に叫ばれておりまして、下水道事業の中でも流域下水のウエートが非常に高くなってまいりました。これなんかも、いまおっしゃったような趣旨でもって河川に入る前に全部もうそこに集めてまいる、こういう構想であります。われわれも、そうした方面の事業というものをさらに推進しまして、そしてまあ全体に汚濁が広がらないように早く処理をすると、こういうことが何よりも大事である。そしてまあ河川の本流というものをまずきれいにしなければならない、こういうふうに考えております。
#78
○宮崎正義君 河川局長おいでになりますので、いま私の申し上げましたことについて、河川局長の将来の計画といいますか、そういうことを伺っておきたい。
#79
○政府委員(坂野重信君) 先般、建設大臣から答弁がございましたし、いま長官からお話しのとおりでございまして、いろいろな具体的の問題を、流域下水自体を促進するという問題、さらには抜本的の問題につきましては、技術的な問題あるいは法制的な問題等もございますので、そういう方向について建設省としてもひとつ前向きに研究してまいりたいということでございます。
#80
○宮崎正義君 大臣に希望を申し上げたいのですが、通産省とも、閣議のときにはこういう話を出していただいて、練り合っていただきたいということを私は希望申し上げておきます。
 次に、時間もありませんのでだいぶはしょってお伺いいたしますが、第一次十カ年計画に対する四十四年度までの七年間の進捗状況を見ますと、計画に対しまして基準点測量が一一一%、これは相当の達成率を示しているようであります。土地の分類基本調査は六〇%、地籍調査が四五%、土地分類調査が一四%と著しく低い進捗率となっているのでありますが、このおくれている理由、また今回四十七年を待たずに早期改定を行なった、これに対する、新計画に対するメリット、こういったものについてひとつお伺いしておきたいと思います。
#81
○政府委員(宮崎仁君) 前回の計画の進捗状況、いま御指摘のとおりでございます。
 基準点測量は、これはいわば地籍その他土地分類調査等の基礎になるところでございますので、比較的先行いたしておりますが、その他については御指摘のように進行状況が悪いわけでございます。この原因につきましてはいろいろのことがございますが、一つは、やはりこの国土調査というものの成果と申しますか、これの必要性ということが関係市町村長等に十分徹底しなかったということが、最大の原因ではないかと思っております。また同時に、そういったこの調査を案施していく市町村の職員等の不足という問題もあったようでございます。したがいまして、この計画を実施しながら、一方においてはこの成果の利用といいますか、そういう問題について私ども検討いたしますし、同時にそういう面もいろいろ周知徹底をはかっていくというようなこともつとめてまいりましたし、また特に調査に当たります市町村あるいは府県の職員等の研修、指導等を相当力を入れてまいりました。まあそういうこともございまして、最近一、二年だんだんこの実績量も上がってまいりましたし、非常に要望が強くなってきているというような状況でございます。
 そこで先ほども申しましたように、この新全総計画をつくるにあたりまして、今後国土全般を使っていかなければならぬ。そのためにはこういった基礎的な調査が必要になりますので、この際ひとつ従来の計画というものを改めまして、新しい計画で大体の必要なところをこの計画期間にやってしまおう、こういうことで新計画をつくったわけでございます。これができますと各種の土地にかかわる開発事業等につきまして、この成果によってたとえば土地買収の問題であるとか、あるいは施設をどう張りつけるかといったような計画であるとか、そういったようなことが非常に能率よくできるわけでございまして、かなりそういう意味ではメリットがある、こういうことにわれわれも考えております。また関係府県、市町村等でもそういうふうなことで要望が強く出ておるわけでございます。
#82
○宮崎正義君 職員の不足等のいろいろな理由があげられましたけれども、だいじょうぶなんですか。それで、その点の説明がちょっと足りなかったように思うんですが、それに対する手当てとしてはどういうふうに考えておられるのか。
#83
○説明員(桜井芳水君) 現在この事業は、いま局長が申し上げましたように非常に要望も高まってまいりまして、全国各県でこれが行なわれております。当初はこれは町村等の直営が多うございまして、その面で先ほど申し上げましたように私のほうで職員の技術養成指導等をやってまいりました。最近におきましては非常に外注が多くなってまいりまして、それで測量業者の方々にこれを発注するケースが多くなっております。片方におきましては、従前どおり市町村の職員まで含めまして指導を行なってまいりますが、全国の測量業――登録されました業者の能力の面で見ておりますと、全体の測量関係に対しまする国土調査の地籍調査の発注量は一割未満でございまして、十分現在の実施の方向から見ましても、これは消化ができるものとわれわれは思っております。
#84
○宮崎正義君 職員のほうのあれはどうなんですか。職員の実態といいますか、計画。
#85
○説明員(長高連君) 御説明いたします。
 私のほうでも大体全国都道府県の、関係の係というものの数を調べておりますけれども、三十七年からの調査でございますが、逐年増加いたしまして、初めは地籍調査に関する所管は大体農地部それから土木部でやっておりますけれども、そこで専任の係が三十七年当時は五県くらいしがなかったというような状況でございますけれども、現在では約三十県くらいにふえておるというような状況でございます。職員の数も、これは全国で――ちょっと全体の集計はいたしておりませんけれども、約五百名程度にのぼっておるという状況でございます。
#86
○宮崎正義君 あとでもけっこうですから、その職員がどのように配置されておって、今後どのようにふやしていくかという計画のことがわかれば、あとでもけっこうですから……。
#87
○説明員(長高連君) お説のとおり調製いたしましてお届けいたします。
#88
○宮崎正義君 第一次の十カ年計画の事業量をずっとこう比較してみますと、新しい十カ年計画と地籍調査のほうが約二倍、基準点測量が約五・六倍、土地分類基本調査が七・九倍と、相当伸び率を示しておるようでありますが、第一次計画のいままでの点から見まして、これで新計画が完遂できるかどうかということについて、いまの答弁がありましたけれども、外注でこれらを全部、一割、それ以上に将来もやっていくのかどうか、これらについてちょっとお伺いしておきたいと思うんです。
#89
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり、今度の計画で予定しております事業量は、従来の計画に比べてかなり大きくなります。この実施にあたりまして、いま御説明いたしましたように、関係の府県市町村の職員の能力ということが、一つの問題でございます。私どものほうでは、ブロック別また全国という形で、研修をこの数年実施してまいりました。大体、一わたりのそういった関係職員の能力というものはもうつけられた、こういうふうに考えておりますが、今後とも、新しい測量方法なり、あるいは新しい手法も使われていくと思いますので、なおそういった点の能力向上につとめてまいりたいと思います。
 それから測量業者のほうの問題につきましては、御承知のように、非常にいま各種開発事業が進んでおりますので、そういったことで、こういう業者の数あるいは量もふえておるわけでございまして、外注をいたす場合においてそういった面での障害は出ないであろう、こういうふうに私どもは考えておりますが、なお、今後、たとえば航空測量等の活用をどんどんやってまいりますが、そういった新しい面にも十分対応できるように指導してまいりたいと思っております。
#90
○宮崎正義君 そこで、新たに都道府県が実施する開発区域の土地分類調査もずっと加わって、三百図幅ですか、予定していると言われるんですが、新全総の計画によりますと、昭和六十年には日本列島全体が都市社会に加わっていくんじゃないか、全人口の約八割が都市に住む、市街地面積が現在の二倍の九十四万ヘクタールになると予想されていると、こう言われているわけですが、そこで、三百図幅で、このような都市計画の時代の要請にこたえることができるんでしょうか。
 さらに、時間がありませんので重ねてお伺いしますけれども、いまの地方自治団体に量をおっかぶせていくということになりますと、国土調査法第九条の二によって、都道府県が行なう地籍調査に要する経費には三分の二を補助することになっておる。これは先ほどの資料の中からもお話がありましたけれども、調査単価が非常に低い。都道府県においては約一割程度の超過負担をここで来たしているということでありますが、この新しい計画で、地方の自治団体の超過負担の解消をどういうふうに考えているか、この二点についてお伺いします。
#91
○政府委員(宮崎仁君) まず、この開発土地分類調査でございますが、これは御指摘のように、今度の全総計画でいろいろの。プロジェクトを予定いたしておりますが、そういったものの基礎になる土地利用現況あるいは自然条件というようなものを五万分の一の地図でつくろうということでございまして、三百図幅と申しますと、国土の約三分の一近いものでございます。したがいまして、大体これから利用が問題になる平野部あるいはその周辺の山林というようなところをこの計画として対象にしていける。大体、全総計画等で予定いたしました開発の具体的なプロジェクトとこれが対応できるであろう、こういうふうに考えてこの量をきめてあるわけでございます。具体的な個々の地区の選び方は、むしろその開発事業の促進をいたします府県でこれを選定してやっていただくということが適当であろう。こういうこともございまして、今回からこれは都道府県の仕事といたしたわけでございます。
 そこで、もう一点の超過負担の問題でございますが、お出しいたしました資料にもありますように、単価の面につきましては、逐年調査をいたしまして、毎年是正をしてまいっておるわけでございますが、人件費の上昇、その他いろいろの問題がございまして、若干の超過負担が出ておるということは、御指摘のとおりでございます。この計画を今後さらに進めてまいりますにあたりまして、こういった実情を十分調査いたしまして、単価の是正をはかってまいりたい、そうしてこういった問題を解消するようにつとめたいと考えておる次第でございます。
#92
○宮崎正義君 超過負担はどれくらいになっていますか、いま。大体のあれでけっこうですよ、何割程度、何%でもけっこうです。
#93
○政府委員(宮崎仁君) 大体、詳しい数字はあとで申し上げますが、一九%ぐらいの、事業計画と実績と比較しますと、四十四年度で一九%ぐらいの比率ということになっております。特に問題になりますのは、外注いたします請負費のところでの超過負担でございますが、この面では九%ぐらい。あとは市町村の事務費等がかさむということでございまして、この点については、若干この調査内容について議論もあるようでございます。しかし、九%のほうは外注の問題でございますから、これはどうしても今後解消をはかっていかなければならぬ、こういうことでございます。
#94
○宮崎正義君 私は、その一九%が軽くあしらわれているというのがどうも気に入らないのですが、九%は外注だから、これは即刻何か考えてやらなければならないというような、こういう説明であったと、私はそうとったわけです、これは。そうじゃなくても、ほかのもので、あらゆるもので超過負担をこうむって地方自治団体は困っているわけですから、この点についての、どうしていくかという予算措置上の点について、大臣から伺っておきたいと思うんですが。
#95
○国務大臣(佐藤一郎君) 超過負担の問題は、まさしく御指摘のように、この事業だけでなく、全体の問題が一つございますし、そこで、毎年の地方財政計画の策定にあたりましては、超過負担の問題がいつも議論になるわけでございます。政府の自治省とともに、その負担のためにしばしば計画的なものをつくっては解消につとめておりますが、何ぶんにも、実際問題といたしまして、物価の上昇その他いろんな影響でもってまた出てまいる。そこで、この事業に関する限りは、私どもも比較的――単価の是正については、できるだけ誠意を持って行なっていく、こういう方針で、従来も臨んできておるわけであります。もちろん地域によりましては、いわゆる土地の筆数が非常に多いとか、地形が複雑であるとか、しかも、それでいて貧弱な財政の市町村であるとかというようなことで、事業が、経費のかかるわりあいに、そしてまた、経費に合うような事業規模が取り得ない、それでいてなかなかつらい、そういうところもあるわけであります。そういうことで、特別交付税等のことも考えていただいておるわけでありますが、しかし、いずれにしましても、この事業を完遂するもとは、そうした地方団体でございますから、ですから、私たちとしましても、今後もできるだけ超過負担というものによって迷惑をかけないように、また、それがこの事業の実施の阻害にならないように、できるだけひとつ心がけてまいりたい、こう思っています。
#96
○宮崎正義君 私、いまの大臣の御答弁、ほごになさらないようにやっていただきたいと思うのです。非常に困っているという訴えがあるところを私は二、三聞いておりますので、この点、特に大臣に要望しておきたいと思うわけであります。
 時間がないので、どんどんはしょってまいります。
 地籍調査の成果の認証後におけ固定資産税の取り扱いについて少しお伺いしておきたいと思うのですが、地籍調査の成果、地籍図だとか、地籍簿が認定されたあと、これに基づいて登記簿が当然訂正されてまいります。そして、固定資産の評価の際の地籍の認定は、原則として訂正された地籍によることとなっておるわけでありますが、その場合、従来の土地台帳がきわめて不備である、このように言われておりまして、相当な面積の変更が起こることもこれは考えられると思います。先ほど田中委員のほうからも、なわ延びがどれだけあるかという質問をしておりまして、そのなわ延びもかなりのなわ延びがしておる。こうした相当面積の変更がなされてくるわけであります。この場合の実際の課税上の取り扱いについて、土地所有者の間に非常に摩擦が起こってくるようなことも考えられるんてすが、この点についてはどんなふうに考えておられるか、伺っておきたいと思います。
#97
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘の点は、前回この法律ができましたときにも非常に問題になったところでございまして、地籍調査を実施いたします場合に、これは地区単位でやりますので、その完了したところだけが登記が変わり、地積が変わるわけでございますが、それで固定資産税は新しい調査資料によるというのが一応の考え方でございますけれども、そういたしますと、納税上不均衡が生ずるということが問題になるわけでございます。そこで三十八年の十二月二十五日付をもちまして、固定資産税の評価基準というものを自治省のほうから出していただいておりますが、その中におきまして、地籍調査を実施しております市町村につきましては、全町村の地籍は全域が完了するまでは変更しないように指導してきております。この三十八年の評価基準におきましても、地籍調査によって土地の登記が変わる場合におきまして、評価の均衡上の問題で不適当だと認められる場合については、従前の台帳によって実施してよろしいということになっておりまして、そういった運用をいたしておるわけでございます。先ほど田中委員の御質問にも申し上げましたが、現在九十八の市町村が全域完了をいたしておりますが、そのうち新しい地籍によって課税をしておるものが二十八というような状況でございます。これは全域完了が今後ふえてまいりますから、逐次そういったことで変わってまいると思いますが、その辺十分慎重にやっておるつもりでございます。
#98
○宮崎正義君 一町村全域が調査完了しなければ課税の評価はやらないと、こういうんですか。
#99
○政府委員(宮崎仁君) そういう方針で指導しております。
#100
○宮崎正義君 そうしますと、隣接しているような地域ですね。この両方のかね合いといいますか、これがなされなければならないわけですが、先ほど田中委員のほうは隣接地をどういうふうにしていくかという質問だったと思います。私は税の平均の面からいって、相当ズレが出てくるのじゃないか、このように思うのですが、この点どうなんでしょうか。
#101
○政府委員(宮崎仁君) 確かにそういった点も問題であろうと思います。で、そういうことで市町村全域が終わらなければということで一応やっておるわけでございますが、この実施にあたりましては、先ほど申しましたように、通達、比較的弾力的に書かれておりますので、個々に市町村がその地域内の問題と判断をいたしまして変更していく、こういうことでございます。自治省のほうにおきましても、そういう方針でやっていただいているわけでございますが、その点は私どもいままでの実績を見ておりまして、十分そういった意味での取り扱いについて慎重を期して行なわれておると、こういうふうに考えております。特に問題なのは合併市町村の場合でございますが、その点については先ほど田中委員の御質問にお答え申し上げましたとおり、市町村のほうでこれを変更する場合に十分実情を調べて、そうして自治省の方針に従ってやっていただくようにというようなことで指導いたしております。
#102
○宮崎正義君 降矢税務局長、この点について御答弁願いたいと思います。
#103
○政府委員(降矢敬義君) いま宮崎局長のほうから御答弁ありましたような考え方で指導しております。したがって考え方としては、全く変わっていないわけでございます。
#104
○宮崎正義君 評価基準について。
#105
○政府委員(降矢敬義君) 評価基準につきましては、先ほどこの点も御答弁ありましたように、原則としては土地登記簿に記載されておる地籍によるわけでございますが、その土地について調査の結果、地籍が土地登記簿に記載されましたものを用いる場合の考え方といたしまして、先ほどお話ありましたように、課税の不均衡ありと認められる場合には旧地籍によってもよろしいということで、評価基準のほうにも記載しておるわけでございます。
#106
○宮崎正義君 金額はどのくらいありますか。従来の土地台帳等の不備な点で、なわ延び等で違った面ですね、どれだけの課税されたものがあるか、その金額がわかれば。
#107
○政府委員(降矢敬義君) その点につきましては調査しておりませんので、承知しておりません。
#108
○宮崎正義君 これは調査して、そうして御回答願いたいと思います。
#109
○政府委員(降矢敬義君) そのことについては、市町村に照会してみたいと思っております。
#110
○宮崎正義君 昭和三十二年の国土調査法の際に、地籍調査に関する特定計画を定めた規定が追加されたわけでありますが、その後特定計画による規定は、国土調査特別措置法の設定に基づきまして十カ年計画というものが策定されたわけでありまして、事実上は昭和三十八年の三月三十一日をもって廃止となってきたわけでありますが、この特定計画は都道府県と協議の上、全国の主要地域のうちから三万五千平方メートルについて定められ、その関係市町村数は千八百三十四市町村であったと思っているわけですが、そのうち地籍調査が完了したのはどのくらいあるんでしょうか。
#111
○政府委員(宮崎仁君) 御指摘のとおり、三十二年の法改正によりまして特定計画がつくられたわけでございますが、三十八年に現在あります十カ年計画をつくるにあたりまして、この特定計画というのは廃止をいたしたわけでございます。この廃止時までに完了しましたものは五十五市町村、うち全域完了が十九市町村、面積五千五百平方メートルということになっております。この対象の市町村については、その後の十カ年計画の中でさらに調査を実施してきたものもございます。四十四年度の末で完了しておる市町村は百九十七市町村、うち全域完了が七十三ということになっております。
#112
○宮崎正義君 これらの地籍調査が完了した市町村に対しては、固定資産の評価がえが行なわれているんでしょうか。
#113
○政府委員(降矢敬義君) いまの全域完了をしたものについて全部調べておりませんので何でございますが、先ほど局長のほうから御説明ありました百九十七市町村、七十三というものにつきましては完了されているもの、そういうふうに行なっているもの、こう承知をしております。
#114
○宮崎正義君 非常にこの点どうなんですかね、税務局長。不勉強じゃないでしょうかね。評価がえを行なったとすれば、その市町村のこれは一覧が当然これはわかるわけでありますし、一部評価がえを行なったということであれば、その市町村の一覧、あるいはまたその残りの市町村の評価がえを行なっていないという理由等、これらが明確にされてこなければ私はならないんじゃないかと思うのですがね。さらには固定資産の評価がえを行なう場合には、先ほど来申し上げているように、隣接市町村との関係も相当考慮していかなければならない。そうしなければ不均衡というものを排除することはできないんじゃないか、このように思うわけでありますが、この点についてどうなんでしょうか。
#115
○政府委員(降矢敬義君) 地籍調査の結果、適正な地籍が判明いたし、それが土地登記簿に記載されるわけでございますので、たてまえとしてそういう市町村につきましては、それを用いる。ただ全体として不均衡であるという場合には、それによらないで旧地籍によるという考え方でございます。隣接市町村との関係でアンバランスが出てくるのではないか、こういうお話でございますが、やはり地籍の正しいものができましたならば、その市町村ごとに不均衡が生じない限りは、それを用いるのがやはり正しいんじゃないか。したがいましてアンバランスの問題は、それはやむを得ぬというような考え方を持っております。また実際、税負担の問題におきましては、御案内のとおり、市町村間におきましては、税率の相違もまだ見られるところでございまして、そういう意味におきまして、当該市町村ごとに所在する財産をつかまえて課税をする固定資産税といたしましては、市町村ごとに均衡をとるという地籍の面におきまして均衡をとるということをたてまえとして課税をしていくべきものという考え方でおります。
#116
○宮崎正義君 いま私質問申し上げた中の答弁がなかったわけですが、評価がえを行なったとすれば、その市町村の町村名、一部評価がえを行なったときの市町村の一覧、そうしてまた残っているところの市町村に対する評価がえを行なわない理由、それらの点についてここで答弁できませんでしたらば、資料を、たいへんだと思いますけれども、私は取り寄せていただきたい、こう思うわけです。
#117
○政府委員(降矢敬義君) 全体については調べておりませんので、全体を申し上げることはできませんが、一部調べましたところでは、たとえばあまり全体誤差がないということでそれを用いているもの、あるいはまだいわゆる認証が済んでいないので、今回の評価がえを用いないものというようなことはわかっておりますが、全体として先ほど御質問ありましたような状況を把握しておりませんので、全体について御答弁することはできないわけでございます。
#118
○宮崎正義君 全体的に答弁することはできないというのですから、資料を私は要求しておきます。どうなんですか、この資料は出せますか。
#119
○政府委員(降矢敬義君) 先ほどお話ありましたようなことも含めまして、照会をして取りまとめたいと思います。
#120
○宮崎正義君 私は税の公平という点から、その資料があれば、もっとこの点については私の調査したものと比べ合わせて見て、そうしてこれが正当なやり方をしているかどうか、なわ延びしたものだけでも相当な違いが出てきておるわけです。それらの実績をこちらも調べてありますので、その点について資料をはっきり提出していただきたいということを申し添えておきます。
 最後に私は大臣にお伺いしておきます。先ほど来から私がずっと申し上げておりますけれども、国土調査を行なう機関が非常に複雑多岐にわたっている。こういうことから考えまして、この事業を円滑に推進していくためには、各省、これは広範囲な連絡会議になると思いますが、部会等の連絡会議も小範囲やっていかなければならないと思いますし、これらの行政を、どう会議を持ち続けたがら、どのような種類のものを持っていこうと太れるか、その点を最後に長官の所見を伺っておきたいと思います。
#121
○国務大臣(佐藤一郎君) 御説のようにたいへん各省、各機関にまたがっていることでございますから、私たちもその点については重複あるいは行き違いの実際ないように、よほどこれは連絡を十分密にしていかなければいかん、こういう必要を感じております。まあ大体お話でいま伺っております、いわゆる地理院との関係、あるいは地質調査所との関係、あるいは自治省との関係、あるいはまた広くその前に建設省、農林省をはじめとする各省との関係、これはもう全総計画においても同様の問題があるわけでありますが、それの基礎となる資料を早急に整備するという点については、特にその点が重要であると思います。企画庁といたしましても直接の責任官庁でございますから、ひとつできるだけその点については遺漏のないように今後も注意していきたい、こう思っております。
#122
○高山恒雄君 長官にちょっと御質問申し上げたいと思います。
 私はこの案に賛成するものですけれども、あまりにもこの政府がやるのについてはおそ過ぎる、こう思うのです。しかも七年間やったその計画が、まだ実績が出ておりませんですね。いまや必要なのは、先ほど農林省からも出ておりましたけれども、土壌の調査とか、一体農村にはどの地域には何をつくるのかというような重要な問題が押し迫っていると思うのです。それは、過密地帯と過疎地帯の問題の一つでもあります。そこで、企画庁としての総合計画が全くばらばらの感があるのじゃないかと思うのです。それを今後どういうふうに統合して全体的の立場からおやりになろうとするのか、所見をひとつお伺いしたいのですがね。
#123
○国務大臣(佐藤一郎君) いまの御質問は、必ずしも要点が私まだつかめておりませんが、一つは地質調査の問題、それから全体の計画のこともお話が出たように思います。両方私は重要であろうと思います。これは総合化されなければもちろんやっていけないわけであります。どうも企画庁というところは計画官庁で、実施面については弱いじゃないかというような定評がありますが、そういうことで、私たちも最近は特に調整のための会議、組織というものをできるだけ十分に活用してまいる。こういうことで、われわれの物価についても水質についても、できるだけ閣僚会議を使うようにしておりますが、それと同じような意味で企画庁のこれから仕事を進めていく上におきまして、いま御指摘のような点がないようにするために関係機関の総合的な調整会議というものを持ちまして、そうして遺漏のないようにやっていきたい。特に計画だけで満足しないで実施についてもそういうことで実施官庁と連絡してトレースしていく、こういう気持ちで進めたいと思っております。
#124
○高山恒雄君 私の質問が悪かったかもしれませんが、私は何年かのこれまでの経過の地図を見せていただいて、この調査の結果を見ますと、やっぱり日本の基本的な問題を考えざるを得ないと思うのです。一体この過密都市と過疎地帯の将来をどう考えるかというこれはさっきの質問にも出ましたけれども、その場合やっぱり地質の調査とかむろん水資源の問題もございましょうけれども、あるいは交通の面もありますけれども、交通はこれから開発すればできることでありまして、したがってそういう問題を考えますときに、この調査の方法ですね。ただ市町村にまかせて自主的に市町村がやろうとすることで事は足るのかということを、私は長官に聞きたいのです。むしろ全額負担しても早急にやるべき地域が多数いま残っておるのではないか。それは過疎地帯だと農業の改革にしてもその一つだと思う。あるいは産業開発にしてもその一つだと思います。こういう点を総合的に考えたときに、政府はいまの地方自治体だけにまかせて、この調査を十カ年間でやって、やった結果が日本の大きな国土開発のために役に立つのか立たぬのかということを長官に私は質問申し上げたい。
#125
○国務大臣(佐藤一郎君) いまの御指摘の点は、われわれも実際問題心配しなければならぬ問題だろうと思います。まあ国が直接やる部分がもちろん相当ございますが、これについては。それからまた府県にまかせるといいましても、まあ補助事業ということで相当の高率補助で行なうことになっているのは、御存じのとおりだと思います。そういうことであとは、先ほどからいろいろと議論のありました地方職員の地方の能力の問題とかいろいろな問題も関連してくると思います。そういう点はよほどわれわれも注意しまして、実行上遺漏のないようにこれはやっていきたいと思っておるわけであります。この十カ年計画をとにかく計画どおりとにかくやるということが私はまず先決問題であろうかと思っておるわけであります。そういう意味でそれについてもし足りないようなことがありましたら、さらにその点について訂正を加えてそうして実効を確保していく、そういうふうに考えております。
#126
○高山恒雄君 局長にお尋ねしたいのですがね。この青写真の中には、通産省に地質調査所というのがあるのです。これで調査したのは入っておるのか入っていないのか。
#127
○政府委員(宮崎仁君) いまごらん願っておりますのは地籍調査の結果でございます。地籍調査の内容としては地質の問題というのは対象にいたしておりません。そこで別途土地分類調査というのは、これは図幅には入っておりませんがやっております。今度の計画にも主要なものとして入っておりますが、この土地分類基本調査という中に、表層地質の資料が入ると思います。これは地質調査所の調査の結果を利用さしていただきまして、あるいはそれがありませんところにつきましては、その地元の大学のそういうほうの専門家とか、関係の機関の資料そういったものを利用いたしまして土地分類調査の内容として入れていくということでございまして、地質調査との関係は通産省のほうで御調査が済んでおりますものは、こちらのほうでそういうかっこうで利用さしていただくそういうことでございます。
#128
○高山恒雄君 いま長官お聞きのとおりです。せっかく調査があるのですね。それですらまだ入れられていないのですね。これはやはりそういう問題も、先ほどどなたか委員からも指摘がございましたように、総合的な法律をつくっても総合的な利用というものが非常にできていない。これは私は一番大事なことだと思うのですよ。なお今度はこれは新しくお考えになったのでしょうけれども、「自然的人文的状況を五万分の一 地図上に記載し」としてあるのです。国土地理院というのが建設省にあるわけです。これはダブる上にダブルものをつくっていくということになるわけですが、総合的なものがやはりこれ反映してこの法案として今後十カ年の計画でやろうとされておるのかどちらなのかですね。これはだれが見てもやはり疑義をはさみますよ。そうでしょう、ここには、地形、地質、土壌その他の各種の自然人文的な状況を調査するということになっておるわけでしょう。そうするとそこに必要なものが何ぼかあるわけです。そういうものとやはり話が十分できて、しからばこれから都市計画の、何ですか、学園都市の計画をいまやろうとしておるわけです。そうして国家調査機関を全部そこに移動しようとしているわけです。その中にはこの地質調査所もあるわけです。あるいは国土地理院というのもあるわけです。そういうものがあるのだが、一体こういうものはまたこの学園都市を建設するところにも移動していく。そうして十カ年計画でいまそうした問題をこれから調査して、各都道府県の自主性にまかして補助金も三分の二を出してやろうとされている、こういう点が非常にあいまいではないか。もっと、そういうものがあるならば、それをすぐ統合した形において法案として出てくるべきではないかという感が私はするわけです。こういう点どうお考えになるか。
#129
○政府委員(宮崎仁君) 私からちょっと内容的なことをまず申し上げますが、御指摘の通産省地質調査所の行なっておりますのは、御承知のとおり地殻を形成します岩石、地層、その形成過程というようなものを調べるわけでございまして、実際にはボーリングをやって調べるわけでございます。私どものほうの土地分類調査として使いますものは、主として土地の利用をどうするかということでやりますものですから、そういった地殻の中までの資料というのは専門的なことになりますので、必ずしも必要ではございません。表層の地質を調べるということでそれがこの土地分類図として入ってまいるわけでございます。この表層の地質につきましても、その資料は通産省の地質調査所のほうで調査されたものが使える場合が相当ございますから、そういうものは御指導を受けましてこれを使わせていただく、そうして図面の上に落としていく、こういうことをやっているわけでございまして、その関係について重複するというようなことはないわけでございます。それから国土地理院の御指摘も受けましたが、これは御承知のように地形測量を専門にやっている非常な研究機関的なものでございまして、私どもの調査におきましてもそういった三角測量をいたしますが、この分については、したがいまして、専門機関である国土地理院にお願いをするということで、予算を移しかえいたしまして、そうして国土地理院のほうで調査していただく、こういう方式になっておるわけでございまして、この間も十分調整がとれておる、ほかではやっておりません、国土地理院にお願いするというやり方になっておるわけでございます。
#130
○高山恒雄君 それは通産省がやっておる地質の研究というのはおっしゃるとおりなんです。それは産業上必要だからやるのであって、それはそのとおりだが、だからといって地質がわからぬということはないわけです。したがって私は打ち合わせをして、この地図の中には、一応完了した地域の中に入っておりますかというのは、それを言ったのです。しかしそれが入っていないということならば、完全な打ち合わせがないということです。こういう点が非常にまずいではないか、こういうふうに私は考えるわけです。完了地域に入っていないということであれば、通産省が持っておる地質研究所は、これ長い歴史も持っておりますし、むろん地下資源その他の調査もやっているのですから、それが根本的ではありましょうけれども、だからといって地質がわからないことはないと思うのです。入っていないというのはおかしいじゃないかと、こういうことなんです。
#131
○政府委員(宮崎仁君) いまお示しの図面でございますが、それは地籍調査の完了したところを示した図面でございます。地籍調査といいますのは、先ほど来議論が出ておりますように、土地の所有権を一筆ごとに調べるという調査でございます。それにはそういった地質の問題等まで入れるということはいたしておりませんですから、土地分類調査として、そういった地質等も調査をいたしておるわけでございます。この完了した図面というのは、この前御要求がございませんでしたのでお出ししてございませんが、それにはもちろんこの地質調査もお調べになったものを利用させていただいて入っておる、こういうことでございまして、ちょっと説明不足でございましたので……。
#132
○高山恒雄君 それはわかりました。それで大臣、もう最後に私の希望意見を申し上げたいのですが、先ほど申し上げましたように、いま日本のこの現状を見ますと、産業のあまりにも都市化、過密化し過ぎておるという、しかも過疎地帯の開発をどうするかというような問題が残っておりますが、この物価の上昇からいってみても、もっと過密を過疎化に何とか再開発をするという方針をとらないと、東京――約十分の一の人口に全国から供給するということはたいへんなことだと思うのです。そういう面に対する広壮な計画をやはり立てていただいて、そうしてこの国民生活の安定する方向にやっていただく。それがためには各都道府県だけの財政と補助金にまかせないで、もっと有利な方法で特別の調査を加えて、この過疎地帯の調査をして産業の移動等も考えるべきではないか、こういうふうに考えますが、こういう点どうお考えになりますか。それをもって私の質問を終わります。
#133
○国務大臣(佐藤一郎君) いま御指摘のような点が一番一つの問題になっておりますことは、われわれも非常に心得えておるつもりでございます。まあ全国総合開発の考え方も、ごらんのようにそうしたことを頭に置いて、いわゆる国土利用の再編成、こういうことが主眼になっておるわけでございます。それらを達成するためには、やはりいま御指摘のように、調査を十分にしなければならない。これは各地域、地域の特性に応じて各地域の調査、各府県の調査も尊重しなければならないし、国全体として、やはり資料等を持つべきものは持たなければならない。そういう意味でも、その一環としてもこれは重要な国家の事業でございます。まあわれわれもできるだけこの事業が予定どおりに実現できるように、またさらに不十分なものがありますれば、今後さらに検討を加えてまいらなければならない、こういうように考えております。
#134
○高山恒雄君 終わります。
#135
○委員長(大和与一君) 他に御発言がなければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#136
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、これにて質疑は終局いたしました。
 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますから、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#137
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、討論は終局いたしました。
 それではこれより採決に入ります。国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#138
○委員長(大和与一君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に報告すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#139
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午前の審査はその程度にとどめ、一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時三十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三十二分開会
#140
○委員長(大和与一君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 道路整備特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、必要な場合、日本道路公団及び首都高速道路公団の役職員を参考人として随時出席を求めることとし、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#142
○委員長(大和与一君) 道路整備特別措置法の一部を改正する法律案(衆議院送付)を議題といたします。
 本案は四月二日提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#143
○田中一君 今回の改正に伴う実態の、相手方の問題はどこどこで想定しているか、その点きまっているかどうか、その点説明してほしい、最初に。それから今後相手方になるという対象というか、人格というか、どんなものがあるか、それもあわせて答えてください。
#144
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は今回出しております道路整備の特別措置法の改正の中の一番大きな問題でございます道路公団かS県に有料道路を移管いたしますものと、県及び道路公団が、二つ以上で非常に密接な関係のあるものをプール採算とれるという趣旨の問題でございます。いま具体的に、その例といたしましては、これはいろいろ県議会の議決を経なければならぬ問題がございまして、必ずしも私たちこれから言いますところが、それらが得られるか得られないかの問題は今後あろうかと思いますが、こういうところは合併採算にしたらどうかという地点を申し上げますと、まず阿蘇の登山道路、これは県営の道路公団がやっておるものでございまして、もう一つ阿蘇の観光道路、これも熊本県がやっております有料道路でございますが、これを阿蘇の登山道路を公団から県に引き継ぎまして、この二つを合併採算するというようなことが、これは一つの例でございますが、そのほかには、道路公団の中で考えておる将来検討の対象になるというものの中には、小田原−厚木道路と箱根新道、これには、あそこでなお道路公団でやっております有料道路といたしましては、大磯から小田原にいく西湘道路、また熱海のほうにいきます真鶴道路というのがございます。この辺は一体どの程度がプール採算が適当か、これはこれからの検討事項にしております。なおそのほかには、九州の北九州道路と関門トンネル、山口県の長府道路、これがほとんど一本につながっておる。ところどころ切れておりますがつながっておる道路でございまして、交通上非常に密接な関係があるという問題で、この辺が一つの対象になろうかと思います。これについては問題は関門トンネルは御存じのように関門の架橋がございますので、架橋とトンネルとの料金のバランスがございまして、はたしてうまく合併採算とれるかどうか、これから検討をしたいというふうに考えております。そのほかに道路公団としては東伊豆道路とそれから分かれます遠笠山道路、こういうもの及び県の行なっております有料道路といたしましては、秋田の男鹿半島にあります寒風山の道路、入道崎、入道台道路、金ケ崎道路、これは全部男鹿半島に集まっております。この辺は非常に交通上密接に関係があるものでございますので、こういうものは合併採算がとれるのではないかというように考えております。そのほかには山梨県の富士登山道路、河口湖大橋、これは現在工事中でございますが、これと御坂トンネル、この辺も非常に交通上密接な関係がある、また長野県蓼科道路と霧ケ峰道路というようなものが、いま私の考えて検討を要する問題はございますが、やってできないものではないだろうというような考えでございます。
#145
○田中一君 これ資料を出してください。
#146
○政府委員(蓑輪健二郎君) これいまの説明いたしました合併採算が今後できるだろうという道路の案でございますが、これもう少しもう一、二ございますが、一緒にまとめまして資料として提出いたします。
#147
○田中一君 そこでこれは地方公共団体と道路公団ということになっておりますが、たとえば箱根にまたできましたね。何か川の向こう側に。いわゆる終点は違うけれども箱根新道と並行して山の中に入っている、民間でつくったやつありますね、ああいうものどうなんですか。
#148
○政府委員(蓑輪健二郎君) いま先生御指摘のは、たぶん東急でやっております東急ターンパイクだと思います。これは実はいまの特別措置法の有料ではございませんで、一般自動車道、道路運送法の有料道路でございまして、どうもこの二つは料金のきめ方が違っております。一般の自動車道の場合は民間資金で、それによって配当をするような形で料金がきまっておりますので、償還しても無料になるというような道路ではございません。そういうことでいまの箱根の新道とターンパイクをいまのままで合併採算するということは非常にむずかしいという考えでございます。
#149
○田中一君 それから芦ノ湖の西側を通っている道路ありますね。
#150
○政府委員(蓑輪健二郎君) これも藤田観光でやっている有料道路かと思います。これもやはり道路運送法による一般自動車道でございまして、先ほど言いましたように償還をしても無料になるというような性質の道路じゃございませんので、この辺はちょっとプール採算としては問題があろうかというように考えております。
#151
○田中一君 どうも建設大臣、運輸省は許可をしてかってにどんどん適当なところに適当な道路を開発して、そして採算とれる金を取って有料道路として国民に供用しているのですが、これは、全般的な道路行政の面から見て、あるいは道路計画の面から見ても、障害になることがありませんか。まあ多いほうがいいんだと、道路は多いほどいいんだというようなことで割り切るのか。その点はどうですか。
#152
○国務大臣(根本龍太郎君) 御承知のように、道路運送法による道路は、歴史的に見ましても、ちょうど私鉄を許すような形でこれをどうもやってきたようです。で、現在まではほとんど観光的な観光開発的なものを主体としてやってきておる。そういう意味で、建設省も関係はしておりまするけれども、料金は運輸省が専管みたいな形になっておる、こういうことでございます。今後、道路計画が財源的にも充実してまいりますれば、やはり本来の道路法によって道路をつくっていくのが主体だと思います。これができてまいりますれば、必然に、利用する人はどうしても道路運送法に基づく一般道路というものは結局利益配当するだけ料金高くなりますから、だんだんそれが押えられていくという結果になるだろうと思いまして、いまにわかにこの道路運送法に基づく一般有料道路を廃止することまでは考えていない状況でございます。
#153
○田中一君 建設大臣所管が違うから、そうは言えぬでしょうけれどもね。しかし、藤田観光が、いや道路公団でも、観光ルートというものをどんどん開発しているわけです。そこで、芦ノ湖の西側を通っている藤田観光かがいまやっている道路、これは料金が高い。したがって、ひとつ公団がもっと安いものをつくろうというので並行線をつくるということはなかなか困難でしょう。それは困難でしょうと思うのです。また二重投資でむだになりますよ。しかし、道路というものは、藤田観光が一本持っているからといっても、並行して公団がつくることもできるはずなんです。そうすると、妙な先願というか既成事実というか、それをもっと有効に低廉に使わせよという、建設大臣の所管するいわゆる道路をつくることができなくなる。つくればつくれますけれども、結局二重投資でむだになるとなれば、どうにもならなくなる。財源が豊かになれば、そういうものは国が買い取る、適正価格で買い取る。かつて私鉄を相当買い取った時代もございます。また、必要に応じては、買い取ることのほうが国民が利益だという場合には、買い取った場合もある。したがって、自分の持っている土地だから、それを提供して民営の道路業――道路業というかなを行なうということになると、国の意思でもって国民のために一つの新しい道路をつくろうということが不可能になってくる。常識から見ても、二重投資は避けたほうがいいのじゃないかということになる。したがって、建設大臣が考えられておる、日本全国の縦貫道ができ上がり、そしてネットワークになって山にもあるいは海にも出るというこの計画が、そごを来たすのではないかと思うのです。だから、むろんこの過疎過密の問題もありますけれども、まず日本全土、日本の国土全部に向かって一つの計画を、これはいつでもできるかできないかという問題は別にしまして、一つの計画を立てる必要があるのじゃないかと思います。そして、いたずらに私利私欲のために道路業――道路運送業には違いないけれどもね、名目は。しかし事実は道路運送というものじゃなくして、観光なり何なりに使われておるということになるというと、これは道路に対する国民の観念というものは変わらざるを得なくなる。われわれは、かつて有料道路というものが当初に考えられて、それが出るときにも、ずいぶん激論を戦わしたものです、道路は結局無料公開とすべきではないかという。だから、今日道路公団がやっているところの有料道路というものは、一応償却ができれば、それに対しては無料公開という、わが国の道路が持っている本来の性格に戻るということが前提となって考えられている。しかし今日、道路公団も、観光ルートなり何なり、産業ルートなり、あらゆる面において手を伸ばしておる。また伸ばさなければ国民としても困る。その場合に、それに並行して、そうした私利私欲を目的とする道路が新ルートとしてでき上がると、全体の計画というものは立てにくくなってくる。一応藤田観光なら藤田観光の持っているところのそのルートを意識しなければだめになってしまう。道路というものは起点と着点があるわけなんです。また起点と着点がなくても、環状線のようにぐるぐる回ってもいいわけなんです。そこだけが異質のものが入ってくる場合、私利私欲でもってつくられることになり、あるいは、道路じゃなくとも、周辺でその辺が開発されれば土地が高く売れるじゃないかという何らかの利益追求のためにやっているということになると、建設大臣が、いまだに日本の国土に対する道路政策、これがないのだということになるわけなんです。何かそういう構想を、道路局でもあるいは道路審議会においても――道路審議会はそういう性格のものじゃないでしょうけれども、少なくとも、何とかネットワークというものをこれに敷かなければ、単なる過密過疎の問題を、現象を云々するのじゃなくして、もとをなすところの道路、流通ですね、これがないところに大きな欠陥があるというように考えられるわけです。その点についてはどういうお考えですか、
#154
○国務大臣(根本龍太郎君) われわれといたしましては、全体の国土の均衡ある発展を確立する基礎としての道路政策をまず第一に考えておるわけです。したがいまして、国道幹線からそれから地方道、さらには最近は生活圏を含めて一つのネットワークをつくっていくというふうに考えております。これはいつを終点として考えるかというと、なかなか、これは人類が生きている限り永久に続くわけですけれども、一応の目標を昭和六十年に想定して、いわゆる新全総あるいは新しい経済社会発展計画と歩調を合わせて、これはこの前も御質問に答えておきましたように、道路のみならず交通の総合的な体系化をはかろう。その一環としての道路政策を考えていこうということで、御指摘のように、その中には観光開発をもみんな含めて考えるつもりでございます。で、そのようなネットワークをつくっても、おそらく道路運送法に基づくところの道路業なるものは、今後はかなり特殊なものになっていくんじゃないかというふうにわれわれは考えています。たとえばある私鉄とかあるいは民間デベロッパーが観光なら観光として大きなプロジェクトを自分自身で持っている。その地域内の道路をつけなければそれが有効に使えないというような面に、だんだんだんだん制約されていくんではないか。過去においても、みんな富士五湖周辺だとかあるいは芦ノ湖とかあるいはまたそうしたあそこの鳥羽みたいなところとか、ごく一部の観光を中心としたものにそれが出ていっておるわけでして、従来は政府としてはそういうことをやりたいけれども、それ以上に、一般国道なり地方道に重点を入れられておりまするので、そういうところにはなかなか政府が有料道路をつくることも手が伸びなかったというので、そういうものが相当出てきたと思いまするが、今後は御指摘のようにでき得るだけ政府並びに公共団体でそうしたことができ得るように取り計らっていきたい。そのために地方道路公社等をつくる構想を示したりあるいはまたそうしたものができるだけ地方自治体で適確にやれるように、今回お願いしている法律によって合算等もできてそうして有効に動くというように考えておる次第でございまして、御趣旨の点はわれわれも基本的には同感でございます。ただし、そういうふうな構想をやりながら道路運送法に基づく有料道路は一切これはやめるべきだということは、ちょっといまの段階ではその時期でないような感じをいたしておるわけでございます。
#155
○田中一君 そこで私が言っているのは、現在道路行政を担当する建設大臣は日本の道路はかくあるべきだというものを持っておらないと言われたのですね、いまの御答弁は。というのは、それを持たなければ先ほど言っているように、道路運送法によるところの利益追求の道路がどこどこに出る、出た場合には、まさか建設大臣が持っているところの路線計画、道路計画の中に当てはまっていればこれは国がやるよと、国費を出してやるのだからおまえのほうはそれはだめだと、できないのだと、こういうことにならなければだめだということです。しかしまあ道路運送法の道路とそれから建設大臣が主管するところの高速道路なり一般道路というものと、何か目じるしが、においの違いか色の違いか何というか路線の敷設のぐあいが違うのか、何か異質のものがあるのですか。道路運送法の道路と道路法によって主管する道路とか何か異なった形かにおいか、高さか低さか、異質のものがあるのですか、私は同じものだと思う。ただ根拠法が違うのだといって同じものをつくっている。こうしたことは過去の悪い行政の一つなんです。これを道路運送法の道路は人間は通れないのだ、トラックだけだあるいは荷車だけ通るものだというものじゃない。また一般道路に道路運送法できめている車なりトラックなり、通らないかといえば通るのです。同じものじゃありませんか。ここにどうもぬぐうことのできない官僚のセクトがあるのですよ。日本の天皇政治のセクト、官僚という、そこにいる局長でも昔ならばたいへんなものだ、高等官――一等官、二等官…、二等官くらいだな、たいへんなものですよ。われわれ平民がそばに行かれないような地位の人、そうした方々が自分の立場を守るために非常に複雑怪奇な行政をやってきたのです。いま新憲法になってすべてが平等、民主主義、国民主権、こういうことになっているわけです。にかかわらず、これは根本さん、あなたは昔は官僚だった、いまはもうほんとうのわれわれと同じ立場になったようだが、まだ蓑輪君のような官僚の卵がはびこっておって、そうした悪い行政を直すということが一番大事なことなんですよ。建設大臣が全国的にいまこれは地方公社の場合にはもう少しくどくお伺いするつもりでいるのですが、一体地方公社に何かそれの行政区域だけの道路なんというものはないのです。そういうものはあり得ないのです。いいですか、愛知県なら愛知県、名古屋市なら名古屋市だけなんという道路はないのです。ただ自分の行政区域内だけは、これはおれの道路だといって公社をつくらして、隣接の町村、府県等々は一体どういうようになるのですか。これはまあこの次のときにお伺いしますけれどもね。こういう意味の矛盾があるのです。ことに日本の道路の中にも、道路運送法の道路、運輸大臣と建設大臣がそれぞれ別の、同じ形態の物理的に何ら変わってないものを許可権を持っているなんということは、これはもう新憲法以前の問題です。道路というものは、御承知のようにまず維新革命から後にきたものは、県庁所在地、これを結ぶ。日清戦争でぼつぼつ勝ったころになると、もう今度は師団、旅団、これを結ぶ、軍港を結ぶ、軍港、要塞を結ぶ、それに伴う小さな兵舎等から兵隊が行けるような道路にする軍用道路、日本の道路は当時は軍用道路にすぎない。行政道路、これを権力道路です。県庁から隣の市に向かうとか、大体県庁から県庁に結んだものです。これは権力道路というのですよ。次に来たのが、日清戦争に勝ったら今度はむくむく出てきたのは、いま言う軍用道路です。国民の道路はないのです。平民はそれらが通ると道ばたに平伏しておじぎしてお通りと迎え送りしておったのです。いまは違うのです。まだ二つの二元的な道路行政というものが横行している。またここにもいまの局長から説明があった、小さくいっては説明があった、公団経営のものと、有料道路そのものの間にもまだ問題が残っている。したがって根本的には道路運送法の道路と一般国民が堂々と自分のものとして歩く道路とどこに違いがありますか。つまらぬ手直しはしないで、建設大臣は日本の国土の開発という問題も含めながら、また大きな経済的な、経済性というものを考えながら、人口の集散を考えながら、人間の富の公平な分配を考えながら、環境の整備を考えながら、みんながしあわせな生活が送れるという道路網をひとつ考えてください。これがあなたの頭にないところに――あなたというか、根本さん個人ではありませんよ、日本の建設大臣がそれらのものをせめてですよ、せめて夢のようなものでもかまいません、そういうものを持たないところに今時点の交通問題公害問題等の原因となっているのです。そうして一番いまひっかかるような道路運送法上の道路と一般の道路法上の道路と、これらのものがいまだに解決しないで、二元的な主権を持っている運輸建設の間のこの問題が解決されない限り、ほんとうのものはでき上がらないのです。運輸大臣が持っているところの権限の道路ができ上がると、それにまさか並行して道路法上の道路を敷設するわけにいかないじゃありませんか。たとえば、そこが非常に重要なルートになった場合、これは産業構造の変革なり何なり、ありますよ。その場合、手もつけられないじゃありませんか。買収だとか、高い金でもって売りつけて、また利権騒ぎが起きる、収賄騒ぎが起きるのです、疑獄が起きるのです。そういう場合にどうしてもそういうものを避けて、ほんとうに国土を管理し、国土というものを掌握する建設大臣は、せめて日本の国土全般にわたるところの道路のネットワークの夢ぐらいは、ビジョンぐらいはおつくりにならなければ何やっても同じことなんですね。道路運送法上の道路が敷設される。それに一般道路法上の道路を並行してつくることはできない。くどく言いますけれども、そういうところにわれわれ国民が困るものがたくさんあるのです。これ、ひとつ根本さん、いま橋本運輸大臣来るだろう……。
#156
○委員長(大和与一君) ちょっと速記をやめて。
  〔速記中止〕
#157
○委員長(大和与一君) 速記をつけて。
#158
○田中一君 これはね、根本さん真剣に考えてください。道路はやはり――ちょっといま統計の数字を思い出せませんけれども、大体ワシントンあたりは、その面積の三〇%以上は道路であったはずだと思うのですよ。三〇%以上が道路、それから二〇%ぐらいは公園があったはずですよ。東京は一〇%ないのじゃないですか。露路はありますよ、露路は、若干の。しかしほんとうの道路法上の道路というものは一〇%ないのじゃないですか。局長どれくらいあるのですか、東京都は。
#159
○政府委員(蓑輪健二郎君) 一応東京についてはちょっと詳しい資料がございませんが、私たちいままで常識的考えているのは一二、三%だと思います。
#160
○田中一君 そんなものなんですよ。道路運送法上のいわゆる有料道路というものは、どういう基準で許可しているか、これは局長、ちょっと説明してください。
#161
○政府委員(蓑輪健二郎君) 有料道路の許可の基準でございますが、これはやはり原則的に言いますと、無料で通れる道路があるということ、それが原則だと思います。さらに無料で通れる道路があるところに、有料で相当便益がある場合に、これを有料で料金を取って行なう道路を認可するというようなのを原則としております。ただそのほかに、やはり山の上に行くような場合に、現在道路のないようなものでも一部有料によって非常に便益を受けるというようなものについて、有料の道路の認可をしているものもございますが、原則といたしましては、やはり無料の道路があり、それにバイパス的なものであって、かつそれを利用することによって十分通行者に利益がある。これを有料道路の認定の基準にしておるわけでございます。
#162
○田中一君 公団の有料道路を許可する場合と同じ基準ですね、そうでしょう。公団のほうでもやはり並行線がなくちゃいけませんですね。また並行線がなければ許可しないでしょう。道路公団の道路と同じこと。しかしどっか違うところがあるんじゃないですか。
#163
○政府委員(蓑輪健二郎君) いま一般の特別措置法でいう有料道路の基準を申し上げましたが、実は一般自動車道、道路運送法に基づきます免許基準でございますが、これを運送法の四十九条にございまして、これを要約いたしますと、その事業が公衆の利便を増進するということと、さらに道路法上の道路との関係が十分調整されなければならないということになっておりまして、そういう意味では、一般自動車道は無料で通れる道路でなくとも、それによって通行者の利便が非常に増進するという場合にこれを免許するということがいまの四十九条にございまして、それで免許しておる次第でございます。
#164
○田中一君 かりに、なるほど道路法上の道路があると、それに並行して、どこでも、どの道路でも――そこまで地方道が整備しておらぬわけでありますから、日本の道路法上の道路の整備が、完全に拡幅とか何にもできておらない。必ずそれに利便がある。いまのように、どこでも許可されますよ、条件としては。地価の高いところを買って道路を開発するばかはいないですからね。街路にはないでしょう。少なくともどこでもあります。それくらい日本の地方道というものは整備されておらないのですよ。かりにいま局長が言っているような定義で許可するなら、どこを申請をしても許可になりますよ。だから私の言うのは、そういうようなことでは、これはまあひとつ建設大臣に稟議でもするのですか。
#165
○政府委員(蓑輪健二郎君) 運送法によりますと道路の免許は、これは運輸大臣と建設大臣の共管になっておりまして、建設大臣のほうにいくわけでございます。ただいま先生おしゃるように、どこでもできるということの問題でございますが、やはりこれには道路法の道路との調整がされなきゃいかぬというたてまえをとっておりまして、一例をあげますと、先ほど出ました芦ノ湖の西側の道路と同じで、あそこにああいうような地区に、公共の道路をつくるような計画があるときにはよく話をして、公共の道路ができてしまえば、こういうような高い有料道路をつくっても採算とれないのでございまして、そういうこともありまして、認可の際はやはり公共の道路の五年なり十年ぐらいの計画がどうあるか、その辺も十分考慮して、とても公共の道路はつくれるまでいかないというような場合だけ、これを認可しておるような次第でございます。
#166
○田中一君 だから言うんですよ。だから公共の道路というのは、現時点じゃできないということであって、将来のことを考えているわけじゃないでしょう。だから少なくとも六十年までの道路計画じゃなくて、もう二十一世紀の道路ということを考えてくださいよ。三十年なんて何でもない、そのくらいのものを考えなきゃだめですよ。こう何というか、現象を追っかけ追っかけ、公共事業というものがくっついていっているわけです、あと始末を。こういう意味で、いまの五カ年計画なんていうやつは、大体整備の五カ年計画ですね。いわゆる道路計画じゃない。ネットワークの実現じゃないんです。直していこうっていうことにすぎないのですからね。そのほうが現時点では先でございますと、こう答弁するでしょうけれども、できないでもいいんですよ。できないでもいいというとおかしいけれども、将来できるんですよ。三十年、五十年、日本の国土をどうする、日本の民族をどうするか、私は場合によれば山の中だって通したっていいと思うのですよ、そういう道路を。これが一番いまわれわれ国民にとって必要です。したがって蓑輪君も、情熱を傾けて道路行政に取り組んでいるんだから、君個人の考えを持っていないのかね。そのくらいの夢を一人くらい持たなきゃだめですよ。いま道路運送上の一般道面との問題は、これはあとに残しますが、二元的な道路行政じゃ困るんだなあ。こっちができないからあっちにやってもらおうというようなことだと思うんですよ、いまの局長の答弁は。こちらができないからあっちにやってもらおうということだと思う。そうすると、あっちにやってもらったものに対して、並行線をこっちどうしてもつくらなければならないような、変革がありますよ。あった場合にどうするか、あった場合には何とかしなきゃならないということで、道路計画、道路網というネットワークの政治的な配慮がまだできておらぬということは残念です。ひとつ根本さん、これに対してあなたうんと大きな計画でも、夢でもいいから書いてください、これは必要です。そういう意味のひとつ御答弁を願いたい。
#167
○国務大臣(根本龍太郎君) 道路網をわれわれは一応構想はしておりまするけれども、二十一世紀にまでこまかいところまでのこれは実際上、観念的につくることはできるかもしれませんけれども、なかなかこれははたしてそれがどれほどの政治的効果があるかという点は研究しなきゃならぬと思います。ただ、いま田中さんから御指摘にたりましたけれども、われわれとしては原則として道路運送法による道路によって道路問題を解決しようということは考えていないのです。これはどこまでも普通の道路法に基づく道路として整備していくという方針でございます。ただ歴史的にも道路運送法に基づいて、そういう計画の当分ないようなところ、しかもそれが道路運送法に基づく道路ができますれば、その会社自身の利益もさることながら、一般公衆の利益になると判定されたところにおいてのみこれを許可するということでございます。したがいまして、これは鉄道において国鉄と私鉄があるがごとく、これはどこまでも私は日本の――適当ではないけれども、国鉄を全部廃して私鉄にしろという議論もありますけれども、現段階ではそれぞれ一つのバランスをとりながらやっておるので、それよりももっと強く、道路法においてはもう国並びに自治体が行なうことが道路の本格的な主流でございまして、道路運送法に基づくところの道路は非常に例外的なものと、こういうふうに取り扱っておるわけでございます。したがいまして、これに基づくところの弊害というものは私はあまりない。もしそういうふうに道路運送法に基づいてつくられた道路でありましても、その周辺の経済社会情勢の変化に基づいて、どうしてもそこを国でやったほうがいいという場合にはこれは国で、たとえ二重投資になろうともそれをやってけっこうなことであるし、あるいは場合によっては買収してもいいということでありまして、私は道路運送法に基づく道路というものをそれほど気にしなくてもいいじゃないか。これは少し楽観的といってあるいはおしかり受けるかもしれぬけれども、現実に道路運送法に基づく道路があるために、現在道路政策上非常に重大な支障を来たしているということをいままで聞いていないので、今後特に田中さんから御指摘になりました点を考慮に入れつつ、さらに国並びに公共団体がやる道路政策に重点を置いていきたい。現実にもいまのような状況から見て、道路運送法に基づく道路が非常に延びるということは少ないのじゃないかとこう見ています。従来はそういうところにおいては地方団体も力がなかったと、それから国自身も税金だけでやるというような場合には非常に拘束されておったけれども、現在ではもうすでに国会の御決議にも基づいて、国土開発幹線道路網というものもできておるし、それに関連して有料専用道路も出てくる。それに道路の特別財源も充実されていくということになりまするので、私はそれほど道路運送法に基づく道路によって道路政策の歪曲が行なわれるという危険は少ないであろうと考えておる次第であります。
#168
○田中一君 運輸大臣は鉄道は私鉄も全部所管しているのです。だから何も道路運送法上の道路は共管なんかおやめなさい、建設大臣持ちなさい。そして運輸大臣からお申し込みがあったら、それに対し建設大臣が協議して許可するなり断わるなりしなさい。少なくとも、主権というものは運輸大臣は持っているように、おそらく道路局長なんかそう認めているんだろう、ことばの節々から見ると。あれはおれのほうのものじゃないんだ、あれは運輸省がやっているんだと、それならば建設大臣がお持ちなさい。ちょうど私鉄、国鉄を運輸大臣が握っていると同じように、道路の一つとして建設大臣が主管なさい。そしていわゆる有料道路ですから、有料道路の申し出があった場合には公団――各公団ですね、道路公団、これからつくろうという公社、それぞれ事業主体なんですよ。国道はなるほど今日は国が直轄しておりますけれども、道路そのものの管理者にすぎないのですからね。建設大臣にしたって、都知事にしたって、町村の長にしたってみんなそうなんですよ。国民、民族のものなんですよ。だから、それならば道路運送法上道路も、建設大臣が主管なさいと言うんです。それならば、国鉄、私鉄のたとえ話と同じ立場に立ちますよ、これは一歩下がってですよ。そうなると、やはりあなたの頭の中に、道路の主管者としての頭の中には、やはり三十年ですよ、たった三十年でもってあなたが考えている道路をできると思っておりますか。夢でいいからやりなさい。それを持っていなければだめですよ。ただ管理者でございますということのみならず、そのくらいのビジョンを持たなければ、われわれ道路行政に対する――行政ですからね、期待が薄くなりますよ。それは、根本さん、いいじゃないですか。ずばりとおっしゃいよ。運輸大臣来れば一緒にお二人に、離しておいて別々にしていやな質問をすると何とか出てくると思うんだけれども、しょうがない。こいつはひとつ問題として残しておきます。これは何といっても金がかかる。
 そこで本論に入りますが、いま道路局長が言っていた道路ですね、数々の道路、これはみんな主管、何というんですか、主管経営者というんですか、管理者ですか、県か何か、書き込んでください。そこで言いたいのは、いまのそうした有料道路の場合ですね、道路運送法上の道路と流通交通の関連、これらを考えられませんかということになるわけなんですが、県とかあるいは団体があるでしょう。市とかたくさんありますよ、いろんな種類がありますよ。市がやっているのもあれば、県がやっているのもあれば、同じような範疇で会社がやっているのもあるんですよ。われわれが道路を見る場合に、これは藤田観光の道路、これは県営道路なんといって一々認めてから通りやしないんです。道路は道路として見ているんです。これを見ると、これは、そういう民間の道路というのは関連なさそうに書いてありますが、それは考慮されませんか、ということです。
#169
○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在提案しております特別措置法の改正では、やはり民間の道路、いわゆる一般自動車道、こういうものの合併採算は考えていないわけでございます。ただいま先生のおっしゃいましたように、通行車から見ればどの道路であろうと同じだ、これは確かにそうだろうと思います。実はやはり私たち道路行政をやってまいります場合に、いま先生おっしゃいました民間の有料道路、一般自動車道、こういうものの扱い、これは一つの大きなこれからの問題だと思います。実は道路整備のいろいろな中で民間資金の導入も考えておりますが、じゃ民間資本の参加ということになってまいりますと、またこういうことを積極的にいまの道路おくれておるから、民間資金を参加さして道路整備を促進したらいいじゃないかという意見もございます。ただこの問題は、やはり道路運送法によります民間会社のいまの一般自動車道、こういうものと非常に関連が多くなってくる問題でございまして、その辺は道路審議会その他にもはかりまして、慎重に検討をしていく所存でございます。
#170
○田中一君 そうすると、そういう点も今後の問題として考えると、こういうことですか。
#171
○政府委員(蓑輪健二郎君) いまの私の言いましたのは、要するに運送法の一般自動車道を今後どう扱うか、これは道路整備の場合に民間資本を入れたらという意見もありますのでそういう点で今後ひとつ慎重に検討していきたいというところでございます。
#172
○田中一君 やはり頭の中には道路運送法上の指路というものと異質なものであるというような考え方がある。これは道路行政をなさっているあなた方にはやむを得ぬだろうけれども、私鉄はこれは営利会社です。むろん公共性ある交通機関でありますけれども、これは営利会社です。そうするとこれと相互乗り入れやっているんですよ。料金たんか全部相互乗り入れというんですか、料金なぞ国鉄通って向こうへ行くのに共通の切符一枚でもって行けるわけですからね。それならばできないはずない。理論的にできないはずないじゃありませんか。
 じゃもう一つ資料を要求しましょう。今日、施設というのかな、道路運送法上の道路をまず全部洗ってください。洗ってください、全部ね。それで今度それ全部出してもらって、それがこれから想定される道路との接点というものがあるかどうか。まあ一般道路に出たって一キロ走って今度また有料道路ですね、民間有料道路に入るというやつ、これは別々でもいいです。接点があって、乗り入れというのですかね、乗り入れできるような接点がどこにあるのか、それをひとつ調べて資料で出してください。
#173
○政府委員(蓑輪健二郎君) その資料、さっそく用意いたします。
#174
○田中一君 根本さんね、これ、いまの点はもうあなた、さっきから言っているように、私鉄も国鉄も共通な乗り入れやっているんだから、そういうことは考えられると思うんです。そういう個所があれば、これは非常に国民は助かるんです、こういう点は。それひとつあなたから答弁しておいてください、方向を、大臣から。
#175
○国務大臣(根本龍太郎君) これはいわゆる合算というか通算というか、それをある料金の徴収の便宜のためのことだけであるならば、それは法律で規定しなくても、道路交通法に基づくところの道路を経営しているところと、あるいは地方自治体が経営しておる道路の管理者との間でこれはできるだろうと思います。しかし、この法律に基づくところの合算ということは、全部とってあるのを、得たところの収入を全体としてこれを補修、維持等に使うということになってくると、これはまた違ってくると思うのです。そういう性格のものではないということでございます。すなわち、やはり同じ管理者が数カ所にわたって有料道路を経営しておる。これを合算して取らせる。それも償還もしたがって同じペースでやるということでありまするが、今度は道路運送法に基づくところの管理者と接続するところの違った管理者が同じに合算してやるとなりますと、いままでの積算の根拠や、それからいままで田中さんが御指摘になったところの立場とも若干これは矛盾してくるのではないかと思いますので、今日いまこの法律ですぐにいわゆる合算によって得たところの収入を償還まで、無料にするまで同じように取り扱おうということは非常に問題があろうかと考えている次第でございます。
#176
○田中一君 公団並びに各都道府県が行なっている有料道路は、結局償却をしなければならないのですね。維持管理はその後なのですね。年に償却をしつつあるのです。だから関門トンネルにしてもあれは二十七年だったか八年だったかで償還をこれは法律できめているのです、法律でちゃんと。――法律でないか、政令だったかな、それを償却をしてからあとの問題なのです。同じことなんですよ。道路運送法上の有料道路も利潤――これは利潤を生んでいるわけですからね。だから、これも一定期間の償却というものもむろんしなければならぬ、私企業ですからなおさらのことです。けれどもこれを永久にやはり料金を取っていくのです。むろんその中の利潤というか、収入から維持管理や補修もするでしょうが、そこで全く異質のものなのです、実際は。しかし、それは料金の収受だけが問題じゃないのですね。道路の性格として無料公開が原則なのです、どこまでも。だから道路法上の道路の性格に直すことなんですよ。また一定のそれこそたとえば保険会社にしても銀行にしても、配当というものを制限している。あるいは法律か行政措置でやっているのかどうかわかりませんけれども、配当を制限している。やはり何らかの、最高の道路管理者であるところの建設大臣は、やはりああした異質な道路というものが存在することは、おそらく好ましくないと思うのです。これは一本になったら、あなたは楽でしょう。実際建設大臣の立場として、どうしてもそれができないものに対しては、いまでは公共団体がやるのですよ。公共団体が、地方公共団体が何も決して、またいま公社法にかかるものとか、ああいうものが存在しないでもできるのです。できるし、やっているのですよ。ましてもうかるところから資金をやっていくのです。それではやはり道路行政の混乱ですよ。それこそ国の一般道路というものは、町村道においてはまるきり改良もされておらないのですよ。それに並行して有料道路をくっつければ喜んでそれに乗ります。一般の町村道には乗らないで、その有料道路に乗ります。何といっても、車の損傷程度から何からすべて、ガソリン代から何からみんな入れたら、危険度からいっても時間からいっても、相当優秀なはずであります。道路行政としてはやはりああいうものの存在はなくすることなんです。かりに一歩譲って、私鉄というものを考えた場合には、あなたが私鉄と国鉄という考えを持つならば、あなたのほうで主管して、あの性格を変えていくのですよ。何ら変わりはないのですよ。金がないと何とかあなたが言うけれども、金があるないの問題ではないのです。国民が平和に暮らせるという前提のもとに、また通れるという前提のもとに一元化しなければいけないと思うのですよ。私はどこまでもそれにひっかかるのですよ。そんなことはないです。まあわれわれが政権をとったら直ちにそういうことはやめます。道路というものは何のものでもない、民族のものなんですから、そういう政策はとらないのです。大みえを切りましたが、あなた時間がないのでしょう。きょうはこの程度にしておきますか。
#177
○委員長(大和与一君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#178
○委員長(大和与一君) 速記をつけて。
#179
○田中一君 そこで、どういう形で――いま建設大臣が言っていることを聞くと、すべて料金は、――ちょっともう少し、道路局長の説明した並行道路、それから交差道路、一緒になっている道路までそういうぐあいにそれを持っていくのか。これに書いてあるように、共通なものにするというやつですね。料金ばかりでない。一元的に改修もすれば修理もするし管理もするということですね。で、地方公共団体の有料道路はやはり全部償却をしてすることになっておりますね。大体が金があってやっているのではない。どうしても収入を得るためにばかりやっているのではないだろうけれどもね、道路行政の上から言って。しかし、それで公団との見合いですね、公団の場合の観光道路、産業道路等は、あれは結局、償却したならば無料公開になるのが原則でしょうね、そうでしょうね。それから、地方公共団体で行なっているものは、一体どういうことになってるんですかね。多くは、これはケースバイケースかもしれませんけれども、いろいろ違うけれども、同じものですか。
#180
○政府委員(蓑輪健二郎君) 先ほど、たとえば阿蘇登山道路とか阿蘇山観光道路、これの例をとって説明いたしますと、実は、これは一方は道路公団が昭和三十二年から供用を開始しております。一方は熊本県が昭和四十年から供用を開始しております。昭和五十二年までは徴収期間になりまして、それが非常に成績が、交通量多いためにこの一年くらいで、このままでいけば無料になるというような性格のものです。また県のほうは、六十二年までが徴収期間になっておりまして、その料金の収入は大体計画ほぼ同じように入っている。いまのままだと六十二年まで料金を取らなければ償還できないということになっております。またこの形が、公団の阿蘇の登山道路が阿蘇の山の上まで行きまして、その途中から平場に降りる。これを県営がやっている。これをよく考えてみますと、公団の阿蘇登山道路は早く供用を開始したために非常に早く償還できる。このままにしておきますと、県営の阿蘇の観光道路が公団の阿蘇登山道路が無料になりますと、同じ阿蘇の山に行くのに県営の有料道路通らなくても行けるというような実態になってしまうわけでございます。結局これは観光道路でございますが、そういうようなこれは丁字型につながっておるわけでございます。やはりこういうものについては、利用者が阿蘇の登山をするということは、ほとんど同じ目的でございますので、こういうものについては、先ほど言いましたような、どっちから登っても一つの料金を適当な料金にする。で、将来無料公開の原則ですから、両方とも建設費管理費を償還したら同時にただにするというのが現実の姿じゃないかということで、この制度によってそういうことができるようにしたいというふうに考えておる次第でございます。
#181
○田中一君 建設大臣、私は、いつも金がない金がないと言っていい道路ができなくなっていますけれども、この辺でひとつ道路公団並びにこういう県営の有料道路、有料道路全部を一ぺん洗ってみて、償還年限を延ばしてもたいしたことないのかもしらぬけれども、ある一定の期間延ばして、そして数をふやすというような考え方がないのかなということがあるんですがね、それはどういうもんです、道路公団全部プールしちゃう。去年供用したものでも十年前に供用したものでも、全部プールしちゃって、そして数多く各地域に、もうまんべんなく建設するという考え方は、おそらく私のほうなんかでも政治的にあんまり反対ないんじゃないかという気がするんですがね、そういう構想どうですか。
#182
○国務大臣(根本龍太郎君) わが党内にもややそれに似た構想があったことは事実です。いわゆる路線別に償還年限をきめて、償還年限が来たら無料でやっていく。これは、その路線を早く無料公開にする点からいえば、それが最も合理的ですけれども、それでいきますと、交通量の多い都市中心だけはどんどん無料で、やがては無料化してすばらしくなっていく。ところが、北海道とか東北、北陸、山陰になりますと、もともと産業も少ないし人口も少ないから、一線別の独立採算償還でいきますと、ほとんどできない。だからむしろ、ちょうど国鉄が全部ネットワークができて運賃がみな合算と同じように、いわゆる有料自動車道路網を全部合算して、これは主として道路公団だけでございましたが、道路公団とそれから首都高速、こういうものを全部合算してやったらどうかという構想が出たことはございます。しかし、それに、いまあなたが言われまするように、地方のあれまで入れたらどうかというところまではまだ出ておりませんでした。ただ、公団並びにそれに類似する国家機関でやるものについても、法制局において非常に異論がございます。これは、いわば道路は、いずれは無料公開にすべきだということになりますれば、非常に、全部道路網をつくって、これを償還、非常に長くかかるから、それは非常に問題があるというような議論があったように記憶しています。そういう意味で、そういう発想がかなり有力であることは事実でありまするけれども、まだ国民の合意をそこまでとり得るかどうかというところはまだまだ問題があると思います。しかし、一つの私は、行政上、法律上いろいろ問題あるかもしれぬけれども、一つの道路政策を推進するための発想としては、私は、有意義な発想の一つだと考えている次第であります。
#183
○田中一君 いまでき上がっている何キロか十何キロかの立体有料道路ございますね。平面的な道路は改修でもいいけれども、あれは耐用年数は幾らになっているの、首都高速。
#184
○政府委員(蓑輪健二郎君) ああいうメタルの構造物につきましては、大体、耐用年数五十年というように考えております。
#185
○田中一君 建設省の償還計画は何年。
#186
○政府委員(蓑輪健二郎君) 償還計画は大体おおむね三十年ぐらにしておる次第でございます。
#187
○田中一君 これね、あれが五十年のために、そうすると、あれが私企業ならば二十年分もうかるのだということだね。あれは一体無料公開にする、三十年たったら無料公開にするという、この原則を貫くつもりですか。
#188
○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在の制度では、やはり有料道路の制度については、償還をしたら無料にするというのが原則でございます。ただ、それじゃいまの首都高速をその時点になって無料にするか、問題があろうと思います。私たち、まだその時点について、いまの都市内の交通がどうなっておるか、やはりその点が相当、これは無料にする有料にするという問題の一つの大きなポイントになろうかと思いますが、まだ私たちそこまで考えておりません。現在のところは償還したら無料だという形で進んでおる次第でございます。
#189
○田中一君 私、非常にむずかしい問題だと思うのですよ。これは道路の問題じゃないのですからね。道路の問題を離れて、やっぱり都市問題になってくるのです。交通問題でなくなってくるのですよ。まあ普通の道路ですと、一ぺんつくったらば、維持管理さえよければ永久ということばで置きかえられていますが、建造物としてあるものがやっぱり滅却する時期が来るわけです。寿命が来るわけです。その場合にどうするのか、あの建造物を。なるほど五十年の耐用年数として設計されたもの、これはわかりますけれども、しかし無料公開にしたらふん詰まりです、直ちにふん詰まりになる。しかも寿命が五十年となると、五十年の間に大改造でもすることが可能なのか不可能なのか、どうなんですか。
#190
○政府委員(蓑輪健二郎君) 首都高速の将来を考えますと、いずれ大改造しなければならないかと思います。そのときの交通をいまどうするか、これは一つの問題になろうかと思います。やはりこれからの首都高速につきましては、ことに都市内のああいうような道路は、やはり道路の容量をふやせばふやすだけ交通の需要がありますので一ぱいになってしまうと思います。そういうこともありまして、将来いまの都市高速をどう延ばしていくか、どうキャパシテイをふやしていくかという問題になりますと、やはりいまみたいな――これはちょっと私見でございますが、首都高速の一つの都内にリングがありまして、それから各方面に足が出ているというような状況でございますと、まずそういうような一つのネットワークのほかに、もう一つのネットワークを考えるべきではないか。そのネットワークによって新しい交通の容量をふやすということと、またそういうネットワークによってそちらに車を回しながら、いまの首都高速の大改造をやっていくというようなことしか方法がないんじゃないかというふうに考えております。
#191
○田中一君 あれはまた使えるような大改造ができるのですか。
#192
○政府委員(蓑輪健二郎君) けたその他強弱もございますが、相当程度の補強工事なり改造はできるというふうに考えております。
#193
○田中一君 そうすると、根本さん、やはり堀割りを通るやつだと、地下を通るやつだとそんな改造は要らないんだと、そう変わってきますね。あれだけの……これは私もあなたも死んでしまっていませんけれども、その時分には。けれどもあとの若い人たちにそんな苦労をかけるということはたいへんなことですよ。したがって道路――都市内にあるから街路ですか、あの考え方は相当変えなければならなくなるんじゃないかと思うのです。たとえば、新富町辺を通っているあれはそんな必要ないですか、あの道路は地下の川を通っているやつ、あれはどうです。
#194
○政府委員(蓑輪健二郎君) ああいう新富町の堀割りみたいなところを通っているのは、問題はやはり路面についてはこれは舗装をすればそれは簡単にできると思います。やはり周辺の擁壁の寿命があろうかと思います。これは一番端ですから、ある程度交通に多少支障あるかと思いますが、改造することが可能と思います。問題はそこの上にかかっております橋の橋脚、橋そのものは上からかけ直せばできるわけですが、橋の橋脚をどう強化していくかということでございます。やはりああいう橋脚みたいなものの強化、やはりいまの橋脚を中心としてくいを打つなり、そういう方法で脚の補強の方法は幾らでもあろうと思います。そういう意味ではやはり高架の道路よりはああいう堀割りのほうが、将来そういう改造といいますか補強は非常にたやすいというように考えておるわけでございます。
#195
○田中一君 品川から新橋、都心の東海道と上野からずっとありますね、れんがの高架が。あれは何年でしたかね。いままでに何年たっていますか。五十年たっていますか。
#196
○政府委員(蓑輪健二郎君) ちょっとあれは古いことではっきりしませんが、やっぱり五十年以上はたっているのじゃないかと思います。ただその間でいろいろ当初のものよりは相当補強がされていることは事実だと思います。
#197
○田中一君 最近、帝国ホテルが建ちましたね。あのときに基礎を掘ってみた、れんがが積んであるやつを。もうぐじゃぐじゃになっていますね。たいへんなものなんですよ。けれども使われていますよ。震災の後に一ぺんコンクリートの注入をやったことをぼくは記憶しておりますがね。震災の後に基礎にコンクリートの注入をやった。結局岩盤をつくったわけですね。下へ注入して、それかられんがには全部これも強化セメントの注入をやってくっつけているということをやったことも記憶にあるのですがね。あれでも五十年以上延びる。あれだけひんぱんに東海道の列車が通っているのですから、これは自動車が通るよりも振動なり何なりが、揺らぎが激しいでしょう。何か技術的に、都心を通る高架道路だからこれをもっと強化する方法はないのですか、金がかかったって。どうですか局長。
#198
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実はこれは、首都高速の渋滞の対策の一つとして、いま一号線の浜崎インター、あれから汐留間を、四車線をもう一車線ずつふやそうという、これも一つの容量をふやすための補強工事でございます。これがいま非常に技術的には私たち首都高速道路公団でいろいろ設計しておりまして、ことしからそれを実施しようということになっております。問題はやはり車を通しながらやってそういう振動がある、これは非常にいまの継ぎ手のところに問題があろうと思います。ある程度やはり夜なり車をとめた静止した形でやっていかないと、継ぎ手のところに将来弱点を残すのではないかというように考えております。そういう意味でいま全体を見ますと、やはりけたそのものの補強は、これはある程度できると思います。問題はやはりそのけたから上のスラブの問題、これは相当車をとめてやりませんとできないように思います。それからやはり今度の浜崎橋と汐留のあれを考えますと、私たち将来やるときには四車線を六車線にするくらいの、やはり補強できるようなことを初めから考えておくということも必要になろうかと思います。初めから考えておいても、いまの振動その他の問題がございますが、やはりそれでもあとから補強するということは非常に容易だと思います。また車を一部とめるにいたしましても、上下線を分離して片側だけで車を切り回すという方法も考えられますので、これからのやっぱり高架の橋の設計には、そういうようなことも必要かと思いますが、何ぶんにもできるだけ工費を節約して延長を延ばそうということは、ちょっと矛盾してまいりますが、やはり将来広げなければならないところについては、当初から金がかかってもそういうことにすべきだというように考えております。
#199
○田中一君 道路公団と首都高速道路公団の理事が来ておりますので、お伺いしたいと思います。
 首都高速道路公団の原山さんですか、いまあなたのところでは、全部ゲートではあれは請負でやっておるのですか、料金徴収は。
#200
○参考人(原山亮三君) 現在直営でやっておりますのは六カ所でございます。それ以外は全部委託でございます。
#201
○田中一君 直営はどことどこですか。
#202
○参考人(原山亮三君) 銀座の内側と外側にございますが、銀座の内、外、それから京橋、宝町、白魚橋、呉服橋、以上でございます。
#203
○田中一君 これだけが職員がやっているのですね。ほかは全部請負でやっているのですね。
#204
○参考人(原山亮三君) いま申し上げた六カ所が公団の職員がやっております。それ以外は民間に委託しております。
#205
○田中一君 その請負でやっている民間の会社というのは、かつての首都高速道路公団の役職員が役職員になっておりますか。
#206
○参考人(原山亮三君) 役職員に入っておられるところもございますが、入っていないところもございます。
#207
○田中一君 それをひとつ明細書にして出してください、資料として。この六カ所以外のところの会社は一つでないのでしょう、たくさんあるのでしょうが、一つなら一つ、あるならあると。その会社の構成人員。首都高速道路公団の役職員がその役職員になっている、あるいは経営者になっているかどうかを知りたいものですから、それを一ぺん表にしてください。それからもう一つ、路面掃除その他でもって維持管理している会社がありますね。この会社の役員もどういう人がなっているか。それでもしあなたのほうの公団の元役員がなっておればこれは元役員だ、こういうぐあいにしるして出してください。
 それから道路公団のほうも同じようにその請負をしているところの全部、それを資料として出していただきたいと思います。
#208
○委員長(大和与一君) 原山参考人、わかりましたか。
#209
○参考人(原山亮三君) 料金徴収の関係の民間委託いたしております会社の中で、公団のほうから役員がおるかどうか、それを……。
#210
○田中一君 かつての道路公団、首都高速道路公団の役員が、その委託された会社の役員になっているのがいたら全部書いて、役職員を書いて、これがそうだこれがそうだ、たとえば高樹町でやっているのは元原山理事が社長をしている、こう書けばいい――なっていれば。こういう意味ですよ。道路公団のほうもひとつそういう意味で。――わかりましたね。
#211
○参考人(高橋末吉君) はい。
#212
○田中一君 それから料金徴収をやっている人と公団との契約書の写しがあったら、これも資料に出してほしい。契約書。それからその現場において徴収――切符を取ったりお金をもらったりしている人たち、この人たち何人いるか。どの会社で何人使っているのか。それでゲートごとに定員が何人か。これは二十四時間勤務だからたいへんだと思いますがね、それはどういう形で交代しているのか、そういうものもひとつ実態を知らしてほしいと思うんです。
 それから公団のほうではゲートの監督というか、ゲートにはだれか一人か二人ちゃんと公団の職員がおるのかおらないのか。なるほど徴収の仕事はその会社にまかしておるけれども、これを監督する監督なり、これがそのゲートに一人はいるかいないか。いなければいない、いればいる、その人が何人いるか。これは二十四時間勤務だから、二十四時間以上はできないから何人かいなければならぬと思うのだが、これは道路公団も同じです。それもひとつ出してもらいたいと思います。ただ、これはなぜかというと、非常に激務であります。激務だけれども、とにかく金を払って通っているのだから、つい乗っているほうも何だいという調子で、私見ていると、毎日通っておりますとみんなその調子で通ります。ただなれない人がいる、そういうのをどういう教育をしてあの人たちにやらしているか。年寄りなんか、ありがとうございますなんと言ってあいさつするのもいますし――さもなければそれこそ切符を一枚一枚とって、とるとちゃんと格納して手を出すというようなしかたなんか教えているのですか、首都高速なんかではああやれといって。
#213
○委員長(大和与一君) 話を二つにして、前段のたくさんの御注文がありましたが、それは両公団わかりましたね。それをしっかとわかった上で、いまの質問に答えてください。
#214
○参考人(原山亮三君) 料金徴収の監督でございますが、これにつきましては各路線ごとに委託いたしております。たとえば二号線の白金のほう、それから渋谷のほう、それから四号線新宿のほうと、こういうふうにおおむね路線ごとに会社が違っておりますが、そういうふうな各会社の各料金所ごとには、別に公団のほうから職員を行なっておらないわけでございまして、われわれのほうの現場機関といたしまして中央管理局というものがございまして、そこのほうで、そこの営業関係の者がそういう料金徴収の営業面の指導監督に当たっているわけでございまして、よくサービスの問題についておしかりを受けますので、そういう料金徴収の接客態度と申しますか、そういうような問題については毎月そういう者を呼びまして具体的に逐一指導監督をしている、こういうことでございます。
#215
○田中一君 道路公団のほうにも、ひとついまのような状況をそれを説明してください、実態というものを。
#216
○参考人(高橋末吉君) 道路公団のほうは首都高速のほうと多少違っておるのでございますが、一般有料につきましては、その路線その路線に私どものほうの事務所をそれぞれ置いて、その一カ所で徴収する。たとえば草津の道路であれば草津の料金所というところに私どものほうの監督の者、あそこは草津のほうに委託してやっていただいておりますが、町のほうの者といったようなこと、また高速関係の道路のほうはインターチェンジに私どものほうのそれぞれやはり事務所がございまして、そのほかの維持補修関係の事務所もインターに置いてございます。そこにやはり監督者として私どものほうの職員が全部置いてございます。
 以上であります。
#217
○田中一君 そこでこれは道路局長に伺うのですが、道路公団と首都高速道路公団とはこの料金徴収はこの式でいくことはできないのですか。ということは、同時に何というかな、経過していくのを一カ所でもって……。
#218
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実はそういう道路公団と首都高速、たとえば東名から入ってまいりまして東名へ出るときに料金を払う、さらに今度は首都高速へ乗ってまた料金を払うというような、これを一本にしていくというようなことだと思います。実はそれと同じようなことが、大阪の名神の豊中インターで、阪神高速につながります。これはいろいろくふういたしまして、豊中インターの名神をおりるところの料金所と、それから阪神に入るところの料金所が非常に接近しておる。これを一本にいたしまして、両方で料金を一緒に取るというようなことを考えております。ただ、いまそういうような方式を、じゃあ、今度は三号線ができまして東名高速と首都高速がつながった場合どうするかということになりますと、これは現在、東名高速については、御承知のようにかなり川崎寄りにゲートがございまして、そこで料金を取る。それから出てきた車が、環状八号線の上で、新しい首都高速に乗るのと、あそこの環状八号線におりるというような二つの種類の流れが出てきますので、あの場合は、ちょっと両方一緒に料金を取るというようなことは非常にむずかしいんではないかというふうに考えられます。できるだけ、そういうふうな料金所が接近しておるところについては、利用者の便宜をはかって、一緒に徴収することをくふうしていきたいと思います。
#219
○田中一君 非常に混雑しておるところは、料金収受だけは何とか便法がないものかと常々思っておるんですが、豊中は一つになったんですか。
#220
○政府委員(蓑輪健二郎君) これは最近でございますが、一つにしたわけでございます。
#221
○田中一君 あなた方は一生懸命研究しているんでしょうけれども、ラッシュのときにはどうにもならないくらい非常に込むのを承知しておるでしょうけれども、何とか方法を考えてください、この点は。
 大体、いままで有料道路は、計画された収入といいますか、利用ですか、これは大体計画されたようにできていますか。それとも、非常に悪いところもありましょうか、計画よりも非常に低い。
#222
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は、先生おっしゃいましたように、計画より非常にいいところと、計画よりも非常に悪いところというものがございます。またもう一つは、やはりつくったばかりでまだはっきりしないというような、三つございまして、一つの統計で言いますと、現在、道路公団では六十一路線を供用しておりますが、そのうち非常に計画よりいいと思われるのが三十七路線ございます。それから計画よりきわめて悪いというのが十六路線、あと八路線が、まだどっちか、供用開始したばかりでわからないというような状況になっております。
#223
○田中一君 そうすると、いいというほうの例は三十七、これはどのぐらい短縮されているんです、計画よりも一番いいのは。それはどこですか。
#224
○政府委員(蓑輪健二郎君) どこが一番いいかというのは、ちょっといまの資料ではっきりいたしませんが、たとえば、笹子トンネル、二十号線の。これなんかは、三十三年に供用いたしまして五十二年の償還というようになっておりますが、これは四十六年、来年ぐらいでも無料になるような、非常に当初の計画よりは料金収入は上がっておるというものもございます。
#225
○田中一君 悪いのはどこです。
#226
○政府委員(蓑輪健二郎君) 一番悪いといいますのは、これは立山登山道路がございます。これは今度、四十五年の三月三十一日で償還期限がまいりまして、赤字のまま無料にしたわけでございますが、これなんかは、当初の計画と非常に違いまして、結局最終的には赤字のまま無料公開したというようなところがございます。
#227
○田中一君 これは何ですか、償還期間をきめれば、それからあとはもう必ず無料公開しなければならないという、どこかに条文があったのかな。そんな条文があったのかな、そういう条文ないんじゃなかったかな。
#228
○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は償還期限がきて赤字の場合、その償還期限を延ばす方法はございます。ただ、いまのところは、こういうものについては償還期限がきたら無料開放しているわけでございます。と申しますのは、そのために各有料道路とも大体一〇%の損失補てん金というものを積み立てておりまして、それがある間はそれをもって赤字を穴埋めして、無料にしておるわけでございます。
#229
○田中一君 それは、全部の路線から一〇%積み立てたものがどこかの赤字補てんと、こうなるんですか。
#230
○政府委員(蓑輪健二郎君) 全部の路線から一〇%損失補てん金を取って、それを積み立てて赤字の路線の開放に使っておるわけでございます。
#231
○田中一君 建設大臣、いまお聞きのとおり、やはり全体をプールするという一つの形式、ちょっと、とば口ぐらいやっておるわけですね、現に実際に、これは。おそらくそういう発想はもう出ているわけですよ。それで、法制局がいけないというのはどういうところなんですか。
#232
○政府委員(蓑輪健二郎君) 私、直接法制局と議論したことございませんが、やはり道路は無料公開が原則だということで、それをやっぱり有料の制度にして、借り入れ金で建設をして、その建設の償還が終わったら、当然無料の原則によって無料にしなきゃいかぬじゃないかということだと思います。これが、全国プールいたしますと、建設の償還が終わっても、さらに取り続けるものができてくるという結果になります。そういうことに対して、そういう現象が出てまいりますので、全国のプールというのは、無料公開の原則からいうとうまくないということだと思います。ただ今度のように、交通の非常に密接な関係があるようなものにつきましては、これは現在ある区間を有料道路にしておりまして、さらに延伸の計画としてこれをこっちに延ばす、これはやっぱり一本の道路として採算の計算をしておるわけです。そういうものの、実質変わりないということで、地域的に、非常に交通の関係のあるところは、まあプール採算をしても無料公開の原則に大きくさわるものではないという考えだと思います。
#233
○田中一君 建設大臣、そうなると、だんだん近づいてきているような気がするんですがね。有料道路網というものを一応政府が考えて、それで全体の計画というものを長期的に策定して償還計画立てりゃ、法制局だってそんなに――全体を一つのものにしてやったらば、そう抵抗ないんじゃないか。むろん、これはもうわれわれは無料公開の原則というやつでずいぶん論戦をやっていたから、もうそれは正しいんですけれども、いまのように、こういう法制局のためにわれわれが道路を走っているんじゃないですよ、使っているんじゃないですから、少なくとも現時点の交通困難の事態を考えた場合に、数多くほしいんです。もうとっくに、一々首都圏整備委員会にはかって、そして高速道路の延長をしなければならぬということはばかばかしい話なんですよ、全体計画の中で。たとえば渋谷から今度東名に乗せるにも、一々あらゆる機関、形式的な機関を経て、そうして決定しなければならない。当然ではありませんか、渋谷から、東名ができるのに東名までの延長というのは当然じゃないですか。だから一体都市問題、都市交通の問題を長期の展望のもとにだれかが描かなければならないのですよ。東名ができ上がるまでにすっかりその接点、乗り入れば完成しなければならぬと思うのですよ。もう甲州街道のあの混雑をごらんなさい。あれは何号線ですか、新宿の先でとまっていますがね。あと中央高速道路に乗り入れるにはたいへんな工期がかかりますよ、何年ぐらいかかりますか。あれは首都高速道路公団だったかね。
#234
○政府委員(竹内藤男君) 首都高速道路は新宿から延伸をやっております。現在、甲州街道の拡幅をやりまして、買収がほとんど今年度、四十四年度で九割以上進んでおります。四十七年度には、首都高速道路の分はでき上がります。
#235
○田中一君 あんなようにかたわなんですよ。これは大臣に聞いているんですよ。調布から新宿までたいへんなことですよ。四十七年なんというのでは、これもたいへんなことですよ、四十五年ですからね。もっと早くできる方法はないのですか。金がないというんでしょう。金がなければその方法を考えようじゃないかというんですよ。何とかしなければ、とうてい公害だ何だといって、たいへんな政治問題化している最中に、何人か死ななきゃ政府が立ち上がらない、犠牲者が出なければ立ち上がらない、こういう点について、大臣どうお考えですか。何とかしなければしょうがないでしょう。四十七年末なんてしょうがないですよ。
#236
○国務大臣(根本龍太郎君) まず先ほど田中さんがいろいろ言われました、いまの有料道路のネットワークを一本で計算したらどうかということについては、少なくともわれわれ国会の皆さんの御同意を得て意思統一できれば、私は例のいわゆる五道と称せられる高速自動車道路ですね、これについては一本計算すべきだという私は考えを持っております。そうでありませんと、東名とか中央道はまだいいですけれども、東北それから山陰、北陸になりますと、とてもこれはできかねるような気がする、一本一本独立採算でいくということになりますれば。そうしていままで田中さんが言われましたように、これこそほんとうに日本の道路の根幹をなすという基本線であるから、これは全部合算していっていいじゃないかということで、そういうふうにこれから大いに進めたいと思っています。ただいま御指摘になりました首都高速道路と中央道との接続の問題ですが、これは工程上そうなるようでございます。今日まで一番むずかしかったのは、いわゆる土地買収であり補償の問題であったんですが、ただいま都市局長から御説明申し上げたように、大体それの見通しがついた。これから工事ということになりますと、四十七年度までによほど努力しなければできないというような状況でございまするから、さらにできるだけこれは事務当局を鞭撻いたしまして、早期に完成するように努力いたしたいと考えます。
#237
○委員長(大和与一君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、これにて散会します。
   午後三時二十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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