くにさくロゴ
1970/04/02 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 商工委員会 第10号
姉妹サイト
 
1970/04/02 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 商工委員会 第10号

#1
第063回国会 商工委員会 第10号
昭和四十五年四月二日(木曜日)
   午前十時十六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         村上 春藏君
    理 事
                川上 為治君
                近藤英一郎君
                山本敬三郎君
    委 員
                赤間 文三君
                井川 伊平君
                平泉  渉君
                八木 一郎君
                阿具根 登君
                大矢  正君
                小柳  勇君
                林  虎雄君
                浅井  亨君
                矢追 秀彦君
                須藤 五郎君
   国務大臣
       通商産業大臣   宮澤 喜一君
   政府委員
       通商産業政務次
       官       小宮山重四郎君
       通商産業大臣官
       房長       高橋 淑郎君
       通商産業省化学
       工業局長     山下 英明君
       通商産業省公益
       事業局長     馬場 一也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
   説明員
       通商産業大臣官
       房審議官     成田 寿治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○ガス事業法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(村上春藏君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 ガス事業法の一部を改正する法律案を議題とし質疑を行ないます。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#3
○阿具根登君 大臣に、この前質問が中断されておりますので、ちょっと変なかっこうになりますが、ちょっと皮肉になるかもしれませんが、このガス法案は前国会で出されて、そして衆議院のほうで修正になった法案が、今度はこれが原案として出されておる。そうなってくると、政府の考え方と本心というのは一体どこにあるだろうか、この点をお伺いしておきたい。
#4
○国務大臣(宮澤喜一君) 聞いておりますところによりますと、いま阿具根委員の御指摘のようなことであるわけでございますが、衆議院の商工委員会が各党一致で修正をされましたほとんどの点は、大体私どもが行政で考えておりましたようなことを、むしろそれならば法律案の中にこの趣旨を取り込んだほうがいいというお考えに基づくものが多うございまして、その考えそのものには、もともと私ども異存がございませんでしたので、修正されたままで今度は法律案を提出いたしております。一点実体的に違いがあると思いますのは、簡易ガス事業として規制する下限を私ども当初五十戸以上に供給するものということで原案を出しておったわけでございますが、これが七十戸が適当であるという衆議院商工委員会の御意見でございました。この点は考えようによりましていろいろ意見は分かれるかと思いますけれども、最近の団地造成などを見ておりますと、確かに一単位当たりの戸数が相当大きくなっておるような傾向もございます。したがってそうなりますと、簡易ガス事業も供給戸数がふえてくるわけでございますので、七十戸と考えるのも、これも一つの考え方であるというふうに判断をいたしまして、したがって、この点は実体的に前国会に提案をいたしましたものと異なるわけでございますが、そういう判断のもとに七十戸として今回は提出をいたしました。それ以外の点は、先ほど申し上げましたように大体私どもが考えておったことをむしろ法文化しろという御意見、それとしてごもっともなことでありますから、そういたしましたようなわけであります。
#5
○阿具根登君 まあ七十戸とか五十戸という問題でどちらが正しいかという問題は相当議論のあるところだと思うのです。しかし、何かこの法律案が通りさえすればいいんだということで妥協されたという考え方が私はしてならないのですね。変な立場でものを言うようなんですけれども、たとえば労働省で一つの住宅をつくる。そうすると五十戸単位に管理人が一名ずつおるわけなんです。大体五十戸というのは非常に区切りもいいし、一つのめどになる数字だと私は思うのです。七十戸がいいという、それは多いほどいい、中小企業を助けるために多いほどいいという政治的な判断でもって、それならば七十戸より八十戸がいい、八十戸より九十戸がいい、これから大きな団地ばかり建つのです。七十戸というのに対する確固たるものがないならば、なぜ政府ははっきりした態度で進まないか、私は一つのものさしで見る場合には、やはり五十という数字は、日本の観念的な一つのものであったと、そういう考え方からやられておったならば、たとい今度修正になっても、政府はなぜ原案どおりに出さなかったか。そういうふうな信念がない。確固たるものがなくて、そうして政治的に流されていくようなものであったら、この法律は通りさえすればいいのだ、これはその数字だけじゃなくて全般を流れるものが、何とかしてこれを通したいということに尽きていると私は思うのです。だから政府に確固たる信念がない法律案だと、私はこのように思うのですね。いかがでしょう。
#6
○国務大臣(宮澤喜一君) 土地収用法あるいは公営住宅法等で五十戸ということを一つの区切りにしておりますことは、仰せのとおりであります。しかし、これらは昭和二十六年ころの立法でございまして、おそらく当時のわが国のあり方を反映したものと考えます。このごろは、申し上げるまでもなく、最近団地の造成ということが非常に盛んになりましたし、したがって一単位当たりの戸数も大きくなっておる。当時とは二十年もたっておりますから、世の中の動きも変わってきた、したがってというようなお考えが衆議院の商工委員会にもおありになったものと思われます。そこで五十がいいか七十がいいかということになりますと、絶対的にこうだという本来どちらかに論拠があるものではないだろうと考えますので、まず一院ではありますけれども、国権の最高機関の委員会が全党一致で七十のほうが適当であるというふうな御判断であれば、いずれにいたしましても問題は相対的な問題でございますから、私どもはそれに対してはその御判断に従うのも一つの考え方と、こう思いましたわけでございます。いずれにいたしましても、これは絶対的な議論というものはその間にあるとは考えませんので、衆議院の委員会のお考えも尊重していく、また時勢も変わっているからというようなことで判断いたしたわけでございます。
#7
○大矢正君 関連。いま大臣が政府原案として去年の五十戸を七十戸にしてきたことの根拠らしきものを述べられておりますが、私も昨年のこの法律の審議の速記録を全部読みました。これは参議院はありませんから、衆議院しかないわけですが、そこで五十戸というものについての根拠は一体どこにあるのかということに対して、当時の本田局長は、明確に理由を三点ほどあげて答えられておるのです。これは大臣の答弁じゃございませんから、事務当局の前本田公益事業局長が三点明確にあげられて答えられておるわけですね。それは根拠のないものではない、こういう根拠があるから五十戸にしたのだと、こう言っておられるわけですね。私は手元にありますが、念のために最初に、去年答弁をされた内容をここで説明をしてもらいたいと思います。それは私は五十戸より七十戸にしたほうが都市ガス供給者にとって有利であるとか、あるいは比較的力のあるLP業者にとっては有利であるとか、あるいはもっと下げればそれが反対になるとかどうとかいう議論ではなくてお尋ねをしているわけです。そういう政治的な配慮がなくて、純粋な意味で法律論的に法律をつくる根拠となるべきものを中心にしてお尋ねしているわけで、その意味でひとつお答えしていただきたい。本田局長が去年どういう答弁をしたか、まずお尋ねをしておきたいと思います。速記録に書いてあるとおり読んでくれればいいのであります。
#8
○政府委員(馬場一也君) ちょっとここに速記録そのものを持ち合わせませんので、先国会当時、当時の政府委員から五十戸というものを原案にいたしました理由として御説明いたしましたことを申し上げますが、その当時衆議院に対しまして御説明をしておりましたのは、一つは、簡易ガス事業の下限をきめる一つの理由といたしましては、消費者の企業選択の自由と申しますか、これはある程度以上の戸数がまとまって一つの事業者から、簡易ガス事業者から供給を受けることになりますと、ある程度戸数が多くなれば、つまりそのサービスがうまくない場合に他に切りかえるという選択の自由についての意思統一が次第に困難になってしまう。その限度が大体五十戸というところではなかろうかということで五十戸にいたしました。つまり非常に小規模のものであれば、かりに相手が、簡易ガス事業者が非常にサービスが悪いとか、ふぐあいということであれば、いつでも切りかえる、そういう意思統一ができいい。五十戸以上ならばそれができにくくなるのではないかということが第一点でございます。
 それから第二点は、国民経済的観点と申しましょうか、ある程度以上の簡易ガス事業につきましては、それをやるのに相当の設備投資がかかります。五十戸くらいでございますと大体設備投資百万円ということでございますが、これはもし乱立をいたしますと、設備の過剰を招くということから申しまして、ある程度自由競争にゆだねていても差しつかえない程度という規模をできるだけ少なくしたい。そのけじめが五十戸、百万円ということを一つのめどにいたしております。それが第二の理由であったかと思います。
 それから第三点は、ただいまも大臣が申し上げましたように、他の土地収用法あるいは公営住宅法というような他の立法例に五十戸というのを一つのけじめにいたしました規定がございますので、それらをも参照いたしました。
 この三つの理由から、政府原案としては当初五十戸ということを原案にいたしておったと、こういう説明をいたしておったかと思います。
#9
○大矢正君 そういたしますと、結論的には五十戸が七十戸になったということは、五十戸の際にはある程度、絶対的というものではないにしても、ある程度の裏づけはあったが、七十戸というものはそういう裏打ちというものは非常にしにくい内容のものである。しかし、政府案としては七十戸として出してきたのだ、こういう解釈になると思うのですが、その点はいかがですか。
#10
○政府委員(馬場一也君) ただいまの三点を五十戸の根拠として御説明を申し上げておったかと思うのでありますが、ただいまの私の説明でも御了解いただけると思いますけれども、たとえば消費者の選択の自由、五十戸未満というような消費者の数であれば、ある程度意思統一ができいいという理由、それから国民経済的に見まして、一つの地点に対するいわゆる過剰投資を防ぐという点から見ても、ある程度規模以上のものについてはそれを避けたほうがよろしいと、この二つの理由は、これはいずれも言ってみればそういう形成的理由でございまして、たとえば常識的に考えまして、五十戸より七十戸のほうが、住民の意思統一が、数が多うございますからそれだけむずかしくなるということは確かに考えられますけれども、それでは五十戸以下ならば意思統一が非常に容易にできるけれども、七十戸以上ならばそれが非常にむずかしくなるということが、そう絶対的に言えるかどうかという点もございます。それから国民経済的観点と申しますと、たとえば、五十戸ならば設備投資が百万円、七十戸でございますと百五十万円程度ということでございまして、これも国民経済的に申しますと、二重投資の弊ということから見れば、むろん百万円のほうがそれだけメリットが多いということは言えるかもしれませんが、先ほども大臣から申しましたように、これは絶対七十戸であっては意思統一が困難である、あるいは過剰投資の弊がもう絶対的に大きいというほどのことであろうかどうかということをわれわれ考えたわけでございます。それから、先ほども申しましたように、そういうことであるならば、いやしくも国会で四党共同でこれは七十のほうがよろしいという意思決定をいただいておりますので、それが絶対的に困難であるということでなければ、国会の御意思を尊重すべきではなかろうかという判断をいたしまして、今回の案では七十戸ということにして提出をさしていただいたということでございます。
#11
○阿具根登君 まあ質問しておるほうが無理かもしれませんし、大臣のほうでは、何だ、議会が、第一院がこれをきめたのをそんなひねくれぬでいいじゃないかというようなお考えがあるかもしれませんけれども、ならば参議院は要らないんです。参議院は要らない。どちらが正しいかということを言っているんです。なら、大臣の先ほどの答弁で、あらゆるいままでの法律案で大体五十をめどにしているんだ、君の言うとおりだと、しかし、まあ議会が七十にしたんだから、これは五十が七十になってもたいしたことないんだと言うならば、さらに、今度また大型のアパートができるんだと言うならば、それなら百戸なら百戸という区切りがあるんですから、なぜ七十にしたか。八十と七十とどこが違うか。六十とどこが違うか。やっぱりこういう問題は、慣行と、いままでの日本の考え方、それから現在の、先ほど言いました社宅管理にしても、五十までが一番やりいいんです。だから百の場合は二人置く、こういうことが慣習になってきているわけだ。百を一人でやれということはなかなか無理なんです。ならば政府は、五十のほうが正しいんですといままで答弁してきたのは、政府のこういう基本的なものであって、政府は五十と思っておると、しかし、議会の決定だからとおっしゃるならまたそれでもいいけれども、七十でもいいんだと、たいした関係ないんだと、変わりはないんだと言うならば、なぜ百にしないか。八十でなぜ悪いか。かりに参議院で、そうだと、これから大型になるんだから七十じゃ無理だと、八十にしようじゃないかということだったらどうします。これも参議院の御意見だから八十でもいいですと、こういうことになりますか。これは信念がないと思う、私は。だから衆議院でこうきまったからこう持ってきましたというところに、私は、何か政府が、衆議院でさえきめておけば参議院は何とかくっついてくるわい、こういうような安易な考え方じゃなかろうか。これは基本的な問題なんです。私は率直に言って、これは中小企業その他の意見も加味せずに、一議員として、当然のこの法律のあり方として考えるならば、五十戸のほうが正しいんじゃなかろうかと私は思うんです。しかし、それに固執するものじゃありませんよ。しかし政府そのものが、法案を出した人が、確固たる信念もなくて、そしてその修正された法律案をさっと持ってきて、そして審議を頼むと言われるその信念のなさが私は腹が立つんですよ。いかがですか、大臣。
#12
○国務大臣(宮澤喜一君) これはもともと五十あるいは七十、これは先ほど申し上げましたように、結局は相対的な問題であると思うのでございます。したがって、行政府としては、一応五十というところがいいところかなという考えで前国会に御提案をしたのだと私は考えますが、それに対して、国会の御意思ではございませんが、一院の、それも各党一致して、いや、それは七十のほうが適当であるという御判断でありました。いずれにしても、これが絶対的な問題でございますと、私ども、失礼でありますが行政府の意思を貫かなければならない場合があると思いますけれども、少なくとも提案者としては。しかし、もともとは相対的な問題でございますから、一院の、しかも皆さまが一致して七十のほうが妥当であると立法府の一院のお考えであれば、特に、それでは行政上やっていけませんとか、あるいは消費者が被害を受けますとか、公益の見地上まずいところがあるとかということでございませんから、すなおにそういう御意見を聞いて、政府の考え方を改めたと、こういうことでございます。
#13
○阿具根登君 そうすると、下限があって上限がないというのは、これは一体どういうことか。上限はどういうふうに考えられておるのか。
#14
○政府委員(馬場一也君) これは、この改正法の前提になりました総合エネルギー調査会ガス部会の答申を尊重いたしまして、この立案をいたしましたわけでございますが、その答申によりますと――ただいまその下限につきましてはいろいろ御議論ございましたが、一応五十戸以上というような御答申をいただいておりますが、同時に、その総合エネルギー調査会ガス部会の答申は、五十戸以上大体千戸ぐらいまでというのが、簡易ガス事業のメリットがあると申しますか、適当な範囲であろう、こういう御答申をいただいておるわけでございます。しからば、その上限につきましても、千戸というのを法定すべきかどうかという点も検討いたしたわけでございますが、法律論的に申しまして、このエネルギー調査会の答申は、一応千戸以上になりますと、ある程度、むしろ簡易ガスというような簡易なガス発生設備による導管供給方式よりは、むしろ都市ガス方式になじむのではなかろうかということで、千戸という御答申をいただいておるわけでございますが、御承知のように、その技術というのは、年々やはり情勢も変わりますし、法律論から申しますと、千戸以上は簡易ガスでやっちゃいけないということを必ずしも法律できめなくてもよろしいのではないか。ただ、そういう御答申をいただいておりますし、われわれも千戸以上というような大規模のものになりますと、簡易ガス方式よりは都市ガス方式のほうが、方式としてはベーターであろうという考え方を持っておりますので、もし千戸以上の大規模な簡易ガスの申請というものがございましたときには、ひとつ行政指導いたしまして、むしろそのくらいの供給事業ならば都市ガスでやったらばよかろうではないかというような行政指導もいたしたい。その程度のことでよいのではないかということで、あえて法律では上限をきめなかったわけでございます。
#15
○阿具根登君 そうしますと、答申では千戸だということを私も聞いておりますが、簡易ガス事業というものは千戸までやっていけると、千戸の集団というのですか、パイプを引いたそのガスが千戸もあるというならば、これは相当大きな企業でなければいかぬと思う。しかも、これには保安という重要な問題がくっついておるわけなんです。他の企業と違うんです。そうすると、漫然と、上限がなくて、そうして七十以上はこれは簡易ガスだと、そうして千戸以上になれば答申もあっておることだからこれは一般のガスにせにゃならぬだろうというような安易なものでいいだろうかと思うんです。千戸ものガス供給者になったら相当なこれは大企業だと思うんですね。で、漫然と、千戸ぐらいになったならば、これは考えなければならないだろうというようなものだろうかと私は思うんですが、これは感覚として大臣いかがですか、千戸にガスを供給しておるという……。
#16
○国務大臣(宮澤喜一君) 実際問題としては、そういうケースが出てまいりますと、これはもう都市ガスの体制で供給をすることが企業から見てもおそらくペイをするでございましょうから、千戸というような規模でなお簡易ガス事業でやるということは、私はあまり起こらないのではないだろうかと、その場合は都市ガスでおやりなさいと申さずとも、おそらくそういう体制に企業が入ってくると思いますけれども、なお行政の考え方としては、保安の点も確かにございますから、そういうものはもう簡易ガスでなくて、正式の都市ガスの方式でおやりなさいという指導をすることが適当であろうかと思います。
#17
○阿具根登君 わかりました。そこで、私が先般大臣にお尋ねいたしましたのも、こういう生活にもう密着して、電気の次にまできておるこのガスなんです。これを大臣は、千戸にもなればこれは企業として一般ガスでこれを規制しなきゃならぬだろうと、こういう考え方なんですね。私は、大臣の気持ちとしてはわかりますけれども、先般来質問いたしておりましたように、私はこういうものを、こちらは一般ガス、こちらは簡易ガス、こちらはボンベの一本売りと、こういうようなことで処理すべき問題ではないんじゃないかということを、この前も御質問申し上げたわけです。そこで、従来の一般ガス事業とは別に、簡易ガス事業という新たなものをおつくりになった。そうして公事益業の規制をこれで行なうと、その理由をひとつお伺いしたいんですが、私の考えは当初申し上げましたように、こういうしかも千戸までというような――先ほうど千戸はだめだとおっしゃったけれども、千戸まで簡易ガス事業として認めなければならなかった理由を私は聞いておるわけです。
#18
○国務大臣(宮澤喜一君) それは簡潔に申しますと、そういう場合を野放しにしておいていいかどうかということに帰着すると思うのであります。もともとが公益事業的なものでございますから、消費者を第一に考えなければなりません。そういう場合に相当大きな簡易ガス――ここで簡易ガス事業と申すことになりましたが――そういったものが成長してきたときに、やはり公益事業的な規制が要るのではなかろうか。従来のように野放しにすることはよくないのではないかということが、今回御提案しております根本的な私は理由だと考えます。
#19
○阿具根登君 そこで、やはり私が考えておりますように、おそらくこういう簡易ガス事業というのが一般地域の中で認められるようになってくると、まあ「みなす」ガス事業の問題にも触れていきますけれども、当然そういう線が強く入ってくるし、住民というものは、こういう危険なものであり、しかも安心して使えるためのもの、そのためには、やはりより力のある人を望んでいくと思うんです。力のあるところをですね。簡易事業よりも都市ガス、一般ガスですね。できれば電気のように一つの大きな力、あるいはできれば水道のように政府の力、自治体の監督、こういうものをより望んでくると私は思うんです。と同時に、また業者も自分の区域の中に七十戸以上のやつが二百になり三百になってくるならば、これは必ず一般ガス事業からは大きな手が入ってくると。それで結局こういうようなことに分けておるけれども、これは当面の中小企業対策であって、長い目で見るならば、これは一つの地ならし的なものになってくるんじゃなかろうかと思うのです。ただ、この法律案を見る場合には、中小企業がなるべくはみ出されないように、既得権を守られるようにという法律のように見れるけれども、これを流れておるものは、一つの大きな企業でもっていかなければならないんだということにこれはつながってくるんだと、私はこう思うんです。だから一般ガス事業と、簡易ガス事業と書いたその理由は、ただいまおっしゃられた答弁だけでは納得しかねる、私はこう思うんですが、いかがですか。
#20
○国務大臣(宮澤喜一君) おっしゃいますように、理想的な形態としては、もう全国に都市ガス的な供給網が生まれるということが、これが一番望ましい。その場合、それが大企業である必要は必ずしもない。どういう企業形態でもよろしゅうございますが、全国にガス網が都市ガス方式でできることが望ましい、これはもう保安上からもさようでございますが、それが現実の問題としてはなかなかそうまいりませんから、そこで一本売りから始まるわけでございます。一本売りでもいろいろ問題はございますけれども、しかしこれが消費者の選考であり選択でございますから、できるだけ高圧ガス等による保安を考えていく、一本売りは危いからもうガスはお使いなさるなというわけにはこれはまいらないであろう。しかしその次の段階で、相当今度は消費者、需要者がまとまってまいりますと、何十戸というような供給パイプを引きます供給になるわけでございますから、それが簡易ガスの部分に当たるわけで、これについてはもうある程度まとまってまいりますから、高圧事業の規制をかけるのがいいのではないかというのが御提案の申し合わせの趣旨であります。それと同時に、本来ならば都市ガス方式が普及することが望ましいのでありますから、従来都市ガス業者が、ここは自分たちの供給の地域であると、かなり幅広く領域を取りまして、その上に眠っているというか、すぐに供給計画もないというような場合は、これはもう消費者に非常に迷惑をかけますから、今後はそういうことは許さない、具体的な計画があるというところでなければ、自分の供給区域だと、従来ばく然とかなり広い領域を取っておりましたものはもう制限をする必要がある、そうしてその地域は簡易ガスが入っていくことを奨励する、これは消費者のためになると思うのでございます。その二つの中間のところに「みなす」ガス事業というものが御指摘のようにあるわけでございますが、これはもうあくまで一種の経過的な、経過的と申しますか、暫定的な措置になるわけでございます。つまり何年何月にはほんとうの導管を入れて都市ガス方式にいたしますけれども、とりあえずこれだけまとまっておりますから、ある期間簡易ガスでやることを認めてもらいたいという場合には、それが文字どおり暫定的なものであって、都市ガスに移行するという具体的な計画がはっきりいたした場合にのみ、暫定的にそういうものを認める、こういう考え方に立っておるわけでございます。
#21
○阿具根登君 もう私の時間は来たようですから、この一言だけにしますが、いまの一般ガス事業ですね、いま大臣に御説明願いましたけれども、そこにも、私が先ほど御説明申し上げましたような一つのつながりがあるわけです。これはあくまでも中小企業で、たとえば一千なら一千までの間を簡易ガスでこれを中小企業にやらせるんだという思想、その限りでは「みなす」ガスということはあり得ないと思うんです。ところがこれを「みなす」ガスといって、ここで、これは一般ガス、都市ガスにみなしますよということをやっていくということは、当然一般ガスに全部なしていくんだという前提になっておると私は思うんですよ。それを何か中小企業を助けるんだというような名目で、そうして簡易ガスだと、こういうようにおっしゃることが私には何かごまかしのような気がしてならない。そうなれば簡易ガスというものは一般ガスからどんどん追い込まれてくる大きな道をあけてもらっておる。だから政府が最初から、いやガスというのはこれは危険なものであり生活の必需品になってきたんだから、当然こういうことをやるんだけれども、いまの暫定の期間でこれをやってくださいというような考え方なら、またそれに対する私たちの気持ちもここで質問になってあらわれますけれども、何か簡易ガスというのをつくったのは中小を助けるんだというようなことを書いておられますけれども、「みなす」ガスということから見れば、これは当然将来は一般ガスにしていくんだ、こういうことにつながっておると私は思うんです。そうしてほとんどの簡易ガスというものは一般ガスになるべくなるようにするんだというのが法の精神じゃなかろうかと私は思うんですがいかがですか。
#22
○国務大臣(宮澤喜一君) 私ども政策一般としては、中小企業がいわゆる大企業の横暴にあって被害を受けるということは排除しなければならない、中小企業を助けなければならないという考え方は持っておりますけれども、しかし事が公益事業になりますと、結局公益あるいは保安といったような見地との妥協点を見つけなければならないことになるわけでございます。でございますから、仰せのように電力などは、これは大企業、まさしく大企業になっておりますし、中小企業がそうそう入る余地というものはございません。ガスについても私は同じような問題があるであろうと思うのでございます。あまり中小企業の保安責任等々、あるいは供給責任が十分に果たせないというようなものに、いわゆる都市ガスのようなものをやってもらいますと、これはいろんなことになりますから、そこで、冒頭に申し上げましたように、結局ガス供給業というようなものの理想は都市ガスが全国に網を張ることだ。こういう企業はえてして大企業になりやすいのではないかとおっしゃれば、私はそうであろうと思います。傾向といたしまして。しかし、それも公益事業でありますから私はやむを得ないのではなかろうか、こういう考えが基本でございます。そこで、しかし従来いわゆる簡易ガス供給をしておったような人、それが都市ガスに取ってかわる、あるいは一本売りが簡易ガスに取ってかわるというようなときには、従来の商権というものをどうやって補償するか、これは当然補償してやらなければこれこそ中小のほうは困るわけでございますから、そういう補償については、原則としては当事者のお話し合いにまかせるけれども、必要があれば調整協議会も乗り出す。その点ではその中小の保護という思想が確かに入っております。しかし一般論としては、公益事業でございますから、消費者の利益、あるいは保安、安全というようなものを、これを基本に考えるのがほんとうであろう、こういうふうに考えるわけでございます。
#23
○浅井亨君 この法案は前にはだめだった。また今度出てきたわけでありますが、衆議院では公明党の各議員からいろいろと質問もありました。それについて大体のことだけはお聞きしたわけですけれども、なお重複するかもしれませんけれども、一応大臣の御意見をお聞きしたいと思っております。
 まず、この法案は消費者の保護の立場から検討されたものと思うのでありますけれども、その重点は、結局業者規制ということになるのではないかと思いますが、この点を御説明願いたいと思います。
#24
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように消費者保護を第一に考えております。したがって、都市ガス事業に対しても、あるいは今回の簡易ガス事業に対しても、供給業者をいろいろな形で規制をしなければならない。その点は一本売りのボンベについてすらそうでございますが、保安の観点から規制ということを考えておるわけでございます。
#25
○浅井亨君 そこで、このガス事業者の大部分は中小企業者でありますから、そういう業者の規制に見合うところのいわゆる中小企業者に対しての対策はどのように考えておられますか。これが一番大事だと思うのです。先ほどもちょっとお話ありましたけれども、中小企業者に対する対策というものは、消費者の保護が根本でありますけれども、中小企業者に対するところの対策が欠けておりますと、これはまずいと思いますが、この点をひとつはっきりと説明していただきたいと思います。
#26
○国務大臣(宮澤喜一君) 規制を強化しなければならないわけでございますから、その反面で助成もしていかなければならないということになると思うのであります。具体的には保安技術あるいは経営についての指導であるとか、長期低利の財政資金の導入であるとか、固定資産税の税制上の優遇であるとか、あるいは広域供給の場合には原材料の共同購入、技術提携等によるガス事業者間の共同体制についての指導等々、きびしい規制をいたします反面、公益事業でありますから、普通と違う助成をいろいろにしていかなければならない、こう考えるわけであります。
#27
○浅井亨君 いまのお話ですと、項目的にはきちんと出ておりますけれども、だからこれからの問題は、そういうケースが出た場合出た場合に考えていくわけですか。いま項目はそういう税制の面とかいろいろとありますけれども、それをいまから考えていくということですが、どういうふうに具体的にやりたいという基本的な考え方があるのでしょうか。
#28
○政府委員(馬場一也君) ただいま大臣からいわゆる中小ガス事業に対するいろいろな政策の筋を申し上げましたが、これは決してこれからやるとか、断片的にやるということではございませんので、最初に申し上げましたいろいろな保安技術なりあるいは経営についての指導につきましては、これは昨年度から、いろいろ各ブロックごとに中小ガス事業者がございますが、これに対するただいま申しました技術なり経営の指導をやるということで、いろいろな他のすぐれたガス事業者、他の地区のガス事業者の専門家にも頼みまして、一つの何と申しましょうか、コンサルティングと申しましょうか、そういうチームを役所と一緒につくりまして、地区ごとに計画的にその地区では実際に手がけていきまして、そこの地区にございます中小ガス事業者の技術指導あるいは経営指導をやっているわけでございまして、このための必要な事務予算も昨年度から取っているわけでございます。それから長期かつ低利の財政資金の導入ということにつきましては、これは中小企業金融公庫並びに開発銀行のいろいろな地方開発融資という制度がございますので、これによりまして中小ガス事業者の必要な資金の確保にこれまた強力にあっせんをいたしております。それから固定資産税等の税制上の優遇措置、これは必ずしも中小ガス事業者に限ったことではございませんが、いろいろ必要なガス施設につきましては固定資産税の減免措置等はすでにとられているわけでございます。それからいろいろな中小ガス事業者の共同行為、原材料の共同購入でございますとか、あるいは共同行為をいたしますときの支援体制につきましては、これはほかの中小企業政策の一環といたしまして、そういうような場合にそれぞれの資金面の融資なりあるいは必要な助成ということはいままでともやっているわけでございます。
#29
○浅井亨君 大体それで私も納得できたのですけれども、卸の業者、卸供給をやっている人とガス事業者と、こういうのは大体大企業でありますけれども、いまの話によりますと、大企業は特別措置法というのがありますが、結局はこの法案ができ上がりますと、どうしても私はこの中小ガス事業者を圧迫するというような気持ちがしてならないのです。そういう点を重ねてもう一ぺんひとつわかるようにお話していただきたいと思うのです。こっちが言わんとするところがちょっと通じないかもしれませんけれども、卸ガス事業者は大企業なんです。だから、いま言われたようないろいろなことで中小企業者のほうを守る、こういうお話はありますけれども、だけれども、どうしても私の考えではこの中小企業者を圧迫していくような感じがぬぐい去れないのですね。そういう点について何かわかるようにお話し願いたい、こういうわけなんです。
#30
○国務大臣(宮澤喜一君) 従業員の数の少ないガス供給業者は、大部分が公営企業でございますから、したがって、これについては圧迫をするという問題は起こらないかと思います。そこで浅井委員の言われますことは、そうでない私企業によるいわゆる中小の供給業者ということかと思いますが、これはやはり私ども公益事業であるという観点から規制をすることが、消費者本位に考えると、どうしても必要であろうと思いますので、その点は確かにその他の普通の中小商工業とは異なった種類の保安上の規制を受ける。これは先ほど阿具根委員にも申し上げましたように、公益事業である限りは私はやむを得ない、必要であると考えるのであります。その反面として、先ほど申し上げましたように、他の企業にはないような税制あるいは金融または行政指導等のいわば助成でございますが、これを加えておる、両方が見合いになっておるというふうにお考えくださって間違いないと思うのでございます。
#31
○浅井亨君 さっき阿具根委員からも話がありましたけれども、いわゆる一般ガス事業というものの区域がありまして、その区域の中に一般ガス事業というものが、将来これは伸びていくものと思うのですが、その区域の中でいわゆる簡易ガス事業者がおります。そうすると、だんだん大企業のガス事業者が中へ入り込んでいきますと、やはりその宣伝とかまた保安上とか、またいろいろの部面でやはり一般ガス事業者のほうがいいのだからそのほうへ入ろうとします。消費者もそうだと思う。そうすると、そこにおりましたもともとの中小企業の簡易ガス事業者ですね、それは自然的に追い出されるといいますか、締め出されるといいますか、そういうふうなかっこうになりはせぬかと、こういうふうに私は思うのです。先ほどもそのようなお話ありましたけれども、こういうことに対して、中小のそういう企業者を守るというか、補償といいますか、そういう点については特に考えていただかなければならぬと思うのですが、そういう面についてひとつきょうは明らかにしていただきたいと、こういうふうに思うのです。
#32
○国務大臣(宮澤喜一君) それはごもっともなお話であると思います。そこで前提になっております考え方が消費者を本位に、中心に考えるということであれば、全国が都市ガス網でおおわれるということが一番望ましい。この前提は私はおそらく浅井委員も御同意願えると思うのでございます。そうなれば中小のいままで供給しておった簡易ガス業者等々は、もう存立の余地がなくなるではないかとおっしゃいますならば、それは既存の都市ガスがそこに入ってくることもありましょうし、あるいは簡易ガス事業をやっておったものが都市ガスに成長するという場合もございますと思います。でありますから、必ずしも既存の業者だけが伸びていくということは考える必要はないと思いますが、いずれにいたしましても公益事業でありますから、供給側が相当しっかりした信用なり体制を持っていなければ困る。それは概して信用力の希薄な中小企業の分野にはむずかしいではないかといわれますことは、私はおそらくそうであろう。しかしその点は消費者本位に考えなければならないだろう。そこで実際起こります問題は、ある簡易ガス供給者があって、そこへ都市ガスが入ってきたときには、これは当然補償の問題になります。当然従来の商権に対して、都市ガス業者が補償を払わなければならない。普通でありましたら両方の間で補償の話し合いができることが望ましゅうございますが、どうしてもそれが何かの事情でできないというときには、この法律案にございます調整協議会、これは地方の通産局長のもとでつくるわけでございますが、そこへ問題を出しまして、その調整にゆだねて、不当に中小の供給業者が圧迫されて犠牲になるということがないようにということを考えておるわけでございます。
#33
○浅井亨君 いまの調整協議会ですか、これもちょっと大臣にはもったいないような質問かもしれませんが、この協議会というのは委員は七名と聞いておりましたが、七名ですね。それはどういう構成なんでしょうか。
#34
○政府委員(馬場一也君) この調整協議会は通産局の区域ごとにつくられるわけでございますが、委員の数は七人以内ということになっております。この構成メンバーといたしましては、いろいろな方面の学識経験者、たとえば都市計画の専門家でございますとか、あるいは公益事業に関する学識経験者あるいは消費者の立場を代表される学識経験者というような、いわゆる中立系の学識経験者で構成をいたすつもりでおります。
#35
○浅井亨君 これもまたこまかい話になりますけれども、この委員は学識経験者、そういうものでありますが、いわゆる――ちょっと小さい話だから大臣には申しわけがないのですけれども――非常勤なんでしょう、そうすると、それに対して手当とかそういう問題で、はたしてそういうりっぱな人が入られるものか。なぜかならば、先ほどの話のとおり、いわゆるこの調整協議会というのはそういうような大企業と中小企業との入れかえといいますか、発展的に入れかわる場合がありますね。そういう場合の調整もしなければならないわけでしょう。そうすると、この学識経験者というのは非常勤であってそこへ来ておる。通勤とか、あっちこっち調査とか、いろいろあるわけですが、そういうものの手当ですね、これは予算上きちっとできているのですか。それがありませんと、これはなかなか問題じゃないかと思うのです。私はそういうものの調整というのは、できそうでできないのが調整でありまして、お互いの意見というものは自主的に言いますから、なかなかそう簡単にいかないのです。それで、そういうところにおいでになる方は、やはり委員の方はりっぱな人でなければいけないと思うのですがね。そういう方が非常勤であり、そうしてその報酬といいますか、手当といいますか、そういうものが完全でなければならないと、こう思うのです。そうするとそれに対する予算の裏づけがなければだめだと、こう思うのですが、そういう点はどういうふうになっておるわけですか。
#36
○政府委員(馬場一也君) この調整協議会の運営の予算といたしましては、四十五年度予算に、これはガス事業法が当初からできておりませんので、いわゆる一年予算でございませんが、一応四十五年度につきましては九カ月予算ということで、各通産局合計約三百万円の予算を計上いたすことにいたしております。それで委員は、ただいま先生仰せのように、会長以下いわゆる非常勤でございますけれども、これは一回調整協議会を開きますごとに、一回につきまして会長の方に四千五百円、それから委員の方には四千円という手当を差し上げるということにいたしております。それからこの調整協議会が活動いたしますのには、ただ集まりまして通産局から議案の内容を聞いて書面で審査するということでは不十分であろうという場合もありますので、実際に委員の方が現地に出られましていろいろ実情を調査していただくというための必要な旅費、調査費もこの中に確保してございます。むろんこれは予算でございますので、これでなおかつ十分な活動ができない、さらにやらなければいかぬということでございますれば、私どもは協議会の活動に支障のないように調整をいたしましてこの予算以上に、御活動には御不便のないように取り計らうつもりでございます。
#37
○浅井亨君 最後に大臣に一問だけ質問して終わります。
 この法案の実効を求めるにあたりまして最も大切なのは法の円滑な運営だと思います。そこで、本案が円滑に実践されるということによって消費者保護がほんとうに有効化するための大臣の決意といいますか、それについてひとつお話し願いたいと思います。これ、ほんとうに有効化するのにはどういうふうな決意を持っておられるかということです。
#38
○国務大臣(宮澤喜一君) 在来、ガスにつきましていろいろ事故が発生する場合がございまして、非常に残念なことだと考えておるわけでございますが、そういう観点から、都市ガス業者につきましてもまた今後規制の対象になる簡易ガス業者につきましても、十分に保安上、公益事業上の規制を加えることによって消費者に御迷惑のかからないようにしたいというのが根本の気持ちでございます。と同時に、消費者から申しますと、できるだけ都市ガス事業の恩恵に浴したいというのが当然の消費者の希望でございますから、新しい地域の都市ガスの供給計画等につきましても、これが計画どおり行なえるように、なるべく都市ガスの普及率を今後五年の間に高めていきたい。と同時に、そのような規制をしてまいりますと、先ほども御指摘がありましたように、小さな供給業者、ことに簡易ガス供給事業者はそれだけのきびしい規制を受けることになるわけでございますから、それに対してはいろいろな助成の措置も講じていく、こういうことで行政をやってまいりたいと思います。
#39
○須藤五郎君 大臣に二、三点お尋ねしたいのですが、最近ソ連から液化天然ガスの輸入の問題が出てきておるわけなんですが、そのソ連からの輸入の見通しをまず伺っておきたいと思います。
#40
○国務大臣(宮澤喜一君) これは先般ソ連に行かれました使節団の方々の報告を伺ったところに基づいて申し上げるわけでございますが、当初、サハリンの旧樺太から供給を受ける、そういう計画で考えて、また、そういうお話が現実にかなりの期間あったようでございます。そこで、主として北海道の需要量を考えて二十年間ぐらいの供給で話を進めるということで今回使節団がまた参ったわけでございますが、中途から、それよりもソ連の本土内――ヤクーツクと言ったと思います――の埋蔵量のほうが非常に大きいものであるから、どうせ引くのならばそこから引いたらどうだというお話が出てきた由でありまして、そうなりますと、これは量から申しましても北海道だけの需要ということではなしに、かなり日本全体の大きな需要と見合った形で考えなければなりませんし、またパイプの引き方もおのずから異なり、輸送の方法も異なってくると思います。そこで、そういう新しい提案を受けて、使節団としてはそれを持ち帰って検討をするということで帰って来られたというふうに聞いております。
#41
○須藤五郎君 そうすると、政府の使節団が持ち帰ったままでそれが具体化の方向にはまだ進んでいないということなんですか。そこらの見通しはどういうふうに立てていらっしゃいますか。
#42
○国務大臣(宮澤喜一君) 使節団としては、今回の場合は非常に埋蔵量が大きいということでございますと、そのためのパイプであるとか、あるいはパイプだけでは済みませんで、途中を船で運ぶということが起こるかもしれぬと思います。そのためのまた資金というのは、在来考えておりましたものより非常に大きなものになります。それからそれだけの需要を、国内でこれはあることはわかっておると思いますけれども、どこにどういうふうにということも、もう一ぺん計算をし直さなければならないというふうなことで、非常にたくさんのそういう新しい要素が加わりましたから、それを持って帰ってこられた。なお、かりに本格的にそういう話に入っていくといたしますと、天然ガスの質、埋蔵量等について、できることならば自分たちの手で調査もしたい、こう考えられまして、そのような専門家による調査を認めてくれるかどうかというようなことも先方に申し出をしてみた、これについてのしっかりした返事がまだあったとは聞いておりませんが、その場では、それも考えてみてもいいというような先方の意向があった、そこまでが現状のようでございます。
#43
○須藤五郎君 そうすると、もうサハリンの問題は御破算にしてしまって、新しい方式に、シベリア本土から引いてくるというそういう方針に切りかえてそうしていまその研究をしているということですか。サハリンの問題はまだ残っているのですか、どうですか。
#44
○国務大臣(宮澤喜一君) どうもただいまの段階では、双方の話を並行的に考えているということで、こっちを捨てて、こっちをとろうというような、はっきりしたものではないようでございます。
#45
○須藤五郎君 それはどちらが価格の問題で言ったら、宮澤通産大臣お得意の経済法則に合うのですか、どうなんですか。
#46
○国務大臣(宮澤喜一君) これは何ともデータがございませんので、申し上げることができません。
#47
○須藤五郎君 もう一つ。日本のエネルギー資源として、この前の質問に対しまして、要するに原子力を考えたり重油を考える、それからもう一つ大陸だなの開発という問題に触れられたと思うのですが、その大陸だなの開発は何を目標にしておるのか、石炭なのか、重油なのか、ガスなのか、また、他のいろいろな鉱物を目標にしていらっしゃるのか、それからその見通しですね、大陸だなの開発を開始する時期とか、そういうものをどういうふうにお考えになっておりますか。
#48
○国務大臣(宮澤喜一君) いまのところ具体的に検討を続けておりますのは、やはり石油が中心であろうと思います。でございますけれども、何分にも未知の分野でございますので、何が出てくるかということも正直なところわからぬことでございますから、将来のことは申し上げられませんけれども、当面は、やはり石油を一番頭に置いておるようでございます。
#49
○須藤五郎君 きょういただいたこの表をまだ詳しくは検討できませんが、この二ページを見ますると、「都市ガスの原料消費量の推移」という表の中に、石炭も入っておるわけですね。それで、そのパーセンテージでいうと石炭が一番大きいように思うのですが、そこで問題になるのは、この都市ガスの原料に使う石炭は、一般なのか、それとも原料炭なのか。それから年々日本本土の国産品がだんだん少なくなっていって、そうして輸入炭がだんだん多くなってきて、四十四年度では国産炭よりも輸入炭のほうが倍以上ですね。輸入炭が六九・一%を占めて、それから国産炭が三〇・九、こういうことになっているのですが、これらの関係、私がこの表を見ると、ちょっとふしぎに思うわけですね。こういうふうにガスをつくるのに、外国から平行輸入しなければならぬか。それならば日本の石炭を少しでもたくさん使う、国産炭をお使いになってガスをつくったらたらどうだろうかと、こういうふうに思うのですが、大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。
#50
○国務大臣(宮澤喜一君) これは一般炭じゃございませんで、原料炭でございます。おそらく原料炭の供給に国内的な制約があるということと考えますが、いま政府委員から御説明いたします。
#51
○政府委員(馬場一也君) ただいま大臣がお答え申し上げましたように、ガスの原料用炭は原料炭でございますが、国産の原料炭は御承知のように大体毎年千二百万トン台ということで推移をいたしておりまして、この原料炭の需要先は、都市ガスのほかに、先生御承知のとおり製鉄用あるいは鋳物用等に需要がございまして、そちらのほうの需要も非常にふえておりますので、国内の原料炭で全部都市ガスの必要な原料炭をまかなうということは量的にできませんので、輸入がふえておると、こういうことでございます。
#52
○須藤五郎君 この一月六日の朝日新聞に載っている記事なんですが、東京瓦斯が周辺ガス会社と提携して、LNGいわゆる液化天然ガスを本格導入の方針を立てたと、こういう記事が出ておるのですが、この記事を読むというと、はっきりわからない点があるのですが、これは東京瓦斯が周辺のいわゆる小さいガス会社ですね、これを合併して――資本的にですね――大きな会社にして、そうしてこういうことをやっていこうという方針か、それともただ施設だけの問題なのかですね、ここらは少しはっきりさしておいていただきたいと思います。
#53
○政府委員(馬場一也君) 東京瓦斯は、昨年から御承知のように主として公害対策と言う事で、ガス源といたしましてLNGの輸入ということを初めておりますが、まだ量的に少のうござます。そこで、将来このLNGの輸入というのは次第にふえてまいるのではないかと思いますけれども、そこの新聞に出ておりましたのは、そのLNGを東京瓦斯自身もたくさん輸入をいたしまして、自分のところの原料として使いますほかに、たとえばタンクローリー等でそのLNGを、東京瓦斯の周辺にいろいろな都市ガスがございますので、そういうところにも場合によっては卸売りをしていこうというような考え方があるように聞いております。まだ具体化しておるとは聞いておりませんが、そういうことでございまして、その場合に周辺の都市ガスを東京瓦斯が合併をしてやるということではなくて、そういう都市ガスに、もし需要があるならばLNGを卸売りをしていこうという考え方があるように聞いております。まだ具体化してはおりません。
#54
○須藤五郎君 将来、大臣、このソビエトからLNGが大量に輸入される場合は、これは何ですか、そのガス会社にずっと全国的にこれを配分していくのか、それとも、いわゆる生産者、メーカーといいますか、そこらが目標なのか、どういうことを目標に置いていらっしゃるのか、どうでしょうか。
#55
○国務大臣(宮澤喜一君) それは全くまだ未確定の話でございますし、相当大きな量でもございますので、この間帰りました使節団がそれを日本として受ける場合にどのような受け方をするか、おそらくは公害のないガスでございますので、鉄鋼業等々も非常に使いたいだろうと思いますし、また一般ガス供給業者も使いたいこともあろうと思います。それから、どこへどのように揚げるかというような問題にも関係がございますが、話そのものがまだこれは星雲状態にございますので、はっきりしたことがきまっていないということであろうと思います。
#56
○委員長(村上春藏君) ここで暫時休憩いたし、午後一時より再開いたします。
   午前十一時二十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十一分開会
#57
○委員長(村上春藏君) これより商工委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、ガス事業法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#58
○浅井亨君 まず、この法案ができることによって事故を未然に防ぐということですが、その保安についてそういう確信といいますか自信といいますか、そういうものをお持ちでございますか。
#59
○政府委員(馬場一也君) ガスの保安でございますが、このガス事業をやっておりましていろいろ保安が不十分なために事故が起こる過程を分けて考えてみますと、一つはいわゆるガスを製造する過程で事故が発生する場合がございます。それからもう一つは、ガスを導管によって輸送をいたしますが、この輸送過程で導管の事故、ガス漏れその他の事故が起こり得るわけでございます。それから第三点は、そのガスが一般家庭等に入りました先で、需用先で起こる事故というのが考えられるわけでございます。したがいまして、ガスの保安はこの三つの過程のそれぞれについて今度の改正で保安を強化いたしたい、こういう趣旨でございます。
 それで、ガスを製造する過程で発生する事故の防止につきましては、今度の改正法によりまして、主要なガス発生設備につきましては、実際に施設をやります前に、工事の前に工事計画というものを出させまして、それを認可をいたすというふうにいたしておりますし、それからさらにその工事が終わりまして、いわゆる竣工いたしました際には、いきなりそれを使用する前に、使用前の検査をやるという制度を、主要なガス発生設備については、ガス工作物につきましては設けておるわけでございます。さらに、そういう主要なガス工作物につきましては、でき上がりまして動いておりましたあとも定期検査を国がするというような、従来なかった規制を強化いたしまして、この製造過程における保安ということに一そう万全を期したいという点が第一点でございます。
 それから第二点の、そのガスを輸送する過程で発生する事故、これに対する保安の問題でございますが、これは従前におきましても、現在の法律におきましても、導管の漏洩検査などにつきましては法律で義務づけられておりますけれども、今回新たに主要な導管につきましては、先ほど申しました発生設備と同様に工事の認可制をしいて強化いたしたい、かように考えております。それからガスの導管の事故はもう一つ、導管自身に落ち度がございませんでしても、御承知のようにガス管は地中に埋没されてておりますから、いろいろな道路工事とかあるいは地下鉄の工事というような他の工事をやります際にガスの導管の防護が十分でございませんと、他工事に伴って事故が起こるという場合がございます。そこで今回の改正法におきましては、保安規定というものをガス事業者から届け出をさせましてこれを順守するように義務づけておるわけでございますが、この届けられる保安規程におきまして、そういう他工事が行なわれます際の他工事をやる業者との連絡体制とかあるいは協議体制、ガス事業者が十分他工事の把握ができるようなことを保安規程に定めさせるということによりまして、この輸送途中における保安の問題も一そう強化していきたい、かように考えております。
 それからガスが一般の需要家で使われますときの事故防止につきましては、いままでもガス事業者にいわゆるガスの内管検査というのは義務づけておりましたが、さらにその内管の先についておりますガスストーブでございますとかガス湯わかし器、ガスぶろというような、いわゆるガス用品につきましては従前特別の規制というものがかかっておりませんでしたが、今回新たに法律の中にガス用品の規制というものを織り込みまして、一定のガス用品につきましては技術基準を定めまして、この基準に合ったものでなければ製造販売してはならないということをいわゆる検定制、登録制等によりまして担保したい。
 これら発生設備、それから輸送途中の事故に対する保安、それからガス用品の規制、この三本のものを強化することによりまして保安に万全を期してまいりたい、かように考えているわけであります。
#60
○浅井亨君 その事故の問題ですが、いわゆる下請企業としては大きなものだと思いますが、東京瓦斯の下請企業である関東瓦斯ですが、これが最近事故を起こしたそうですが、これは器具の不燃焼であったということですが、この経過と、またそういうことに対する――二度、三度の事故があっては相ならぬと、こういうわけでお考えになっているんだと思いますし、先ほどの話の中にもそれはうかがえておりますけれども、これをもう一ぺん、その経過並びに今後二度起こらないようにということについてのことを、もう一ぺんお話し願いたいと思います。
#61
○政府委員(馬場一也君) ただいまお話のございました関東瓦期器具と申します会社は、東京瓦期の下請と申しましても東京瓦斯の子会社でございますが、ガスストーブをつくっているメーカーでございます。この関東瓦斯器具が、いまはもうその型のストーブは製造を中止しておりますが、昔つくりました赤外線ストーブの事故がことしになりましてあったわけでございます。
 その事故の内容を概括申し上げますと、ことしの一月六日に一家三人のこのストーブによる中毒事故がございました。その当時の状況は、被害者の――アパートでございますが――締め切られた部屋の中でガスストーブが燃えている状態、つまり、燃焼状態で、あとからその被害者のねえさんが三日ばかりあとにその状況を発見いたしたと、こういうことでございました。その発見されましたときにはガスストーブは燃えておったわけでございますが、不完全燃焼しておったものか、このガス器具のいわゆる赤外線の当たります四枚の金具のところに相当それが不完全燃焼しておりまして、一酸化炭素がくっついて黒くなっておった、こういう状況だったわけでございます。
 そこでこの事故に対処いたしまして、われわれのほうはもちろん関東瓦斯器具その他にも、あらためてこの種の赤外線ストーブについてもう一ぺん試験を命じておりますが、通産省自身におきましても、通産省の工業品検査所におきまして一つの実験をいたしておりまして、これはこういうアパートのようなわりあい換気の不十分な状況でこのガスストーブを燃焼し続けますと、換気がつまり不十分であり、つけっぱなしにしておけば、ガス器具それ自身に特別のふぐあいがございませんでも、不完全燃焼になって、それでこの事故が起きたものか、あるいはガス器具自身にそもそも不完全燃焼の原因があったのかというのを実験をいたしますために、現在工業品検査所でアパートと同じような不十分な換気状態で燃焼試験をやって試験をいたしておる、こういう状況でございます。
 それで、試験の結果はまだ十分に出ておりませんけれども、経過的な報告によりますと、換気の状態が相当燃焼状態に影響をもたらす度合いが非常に大きいと、こういうことがわかっております。したがいまして、この被害にあらわれました方々のうちで、つまりガス器具そのものに問題があって、途中で、使用するうちに中毒が起こったものか、あるいはガス器具をつけておられて、うっかり三人の方がつけっぱなしで寝ておられましたために換気が自然に不十分になりましてこの事故が起こりましたものか、その辺のところを確かめてみたい、こういうことで現在試験をいたしておるわけでございます。
#62
○浅井亨君 いまの話は器具の問題またはその燃焼の度合いというものについて研究しておると、こういうことでございますが、先ほど話がありましたとおり導管でありますが、この導管の戸籍といいますか、いわゆるいま現在旧導管でやっているという、そういうものの戸籍といいますか、その状態は把握しておられるか。これは鮮明になっているのですか、ないのですか。いわゆる他の工事とともにそういう問題が起こり得るということは、これは仮定しなくちゃなりませんが、その導管に対する戸籍ですね。そういうものは明瞭なものがあるんでしょうか、どうでしょうか。
#63
○政府委員(馬場一也君) 現在使われております導管の中には、かなり古い時期から、わりあい古い導管を使っておるものがございます。その状況は絶えず把握をいたしまして、いわゆる老朽化しましたものは事故が起こる可能性がございますので、これを逐次更新をしていくということをやらなければなりません。それで非常に古い時期、つまり明治とか大正の時代に埋められましたガス導管の状況につきましては、一ぺん戦争で記録が焼失をいたしましたために一部推定も入っておりますけれども、各ガス事業者におきまして、そういう古い導管がどこに埋没されており、延長がどのぐらいであるかという状況は、一部推定がございますけれども、現在では図面が整備されておりまして、各事業者はもちろんこれを把握いたしております。それでこういうような古い導管につきましては、原則として全部取りかえを行なうという方針でございまして、これは各年度ごとに――一ぺんにまいりませんので、各年度におきまして計画的に古い導管の掘り起こしを行ないまして、そしてその導管の現在の状況、それから古うございますので、すでに腐食しておるかどうかというような状況の調査を行ないまして、不適当な導管がございますれば順次これを取りかえるということにいたしておりまして、通産省といたしましても、その更新について十分行政指導をいたしておるわけでございます。で、どのぐらいそういうものがあり、どのぐらい取りかえておるかという状況でございますが、これは一番大きな東京瓦斯、大阪瓦斯、東邦瓦斯の三社について概括申し上げますと、四十二年から今年まで三カ年間に取りかえました合計の延長、老朽導管の数は合計三年間で四百七十三キロメートルに当たる老朽導管を更新をいたしております。御参考までに四十一年末にこれらを含めました全体の三社のガス管の延長キロ数は千四十四キロメートルでございますので、そのうちこの三年間で大体半数に近い老朽導管は計画的に取りかえを完了しておる、こういう状況でございます。
#64
○浅井亨君 いまお聞きいたしておりますと、戦争によって戸籍の焼失ということでわからないものがある、こういうことですが、こういう導管につきましては不測の災害というものがあると思うんです。わからずしてそこに他工事をやった。そういう場合、保安上どういう対策をもってそれに当たられているか。その体制があると思うのです。不測の場合の体制、そういうことはどのようにお考えになっていますか。
#65
○政府委員(馬場一也君) 先ほど私の説明で、少しことばが足りなかったと思いますが、戦災によって記録が焼失をいたしましたために、一部推定と申しましたのは、その埋設年度、つまりいつ、何年ぐらいそれがたっておるかという、その埋設年度の記録に一部推定があると、こういうことでございまして、自分のところの管内の導管がどこに埋没されておるかという状況が一部推定があるということではございません。訂正させていただきます。それで、このような老朽導管はただいま申し上げましたように、計画的に取りかえをやっておりますが、これ以外の導管につきましても、大体三年に一度ずつは、いわゆる古いものも新しいものも含めまして、漏洩検査というのを各ガス事業者でやっておりまして、そうしてもしふぐあいな点がありますれば、古い新しいにもかかわらずすぐ修理をいたすという体制でいるわけでございます。
#66
○浅井亨君 いまお聞きしましてわかりましたが、先ほどのお話ですと一千四十四キロメートルですか、その中で四百七十三キロメートルの更新をしたというふうなお話でありますが、大体約半分だというのでございますが、それをやっても、いまお話の導管の耐用年数というのを、先ほどお聞きしましたけれども、耐用年数はどれくらいですか、三年間に一ぺん見るということですが、検査であって、耐用年数はどれくらいなんですか。
#67
○政府委員(馬場一也君) ガス導管の耐用年数は現在二十二年という税法上のなにがございます。
#68
○浅井亨君 それで、その技術的な検査というものは、いま非常に進歩していると思うのですけれども、百年一日のごとく、やはり導管から漏れているところの漏洩ですね、これの検査法として何かパイプみたいなものでやるのだというお話ですが、これはもっと技術進歩ということについてお考えになっていると思うのですが、それに対してどういうふうにおやりになっているか、それを聞かしていただきたいと思います。
 それからもう一つお聞きしておきますが、各国の例はどんなふうになっておりますか、この技術の面で。これをひとつ。
#69
○政府委員(馬場一也君) このガスの導管の漏洩検査方法について現在主としてやっておりますのは、一般の道路上ではいわゆるボーリングをいたしまして、そうして下に埋まっておりますガス管から、ガスが漏れているかどうかということを、いわゆる臭覚と申しますか、においによって検査をするという方法が現在一般でございます。こういう臭覚検査のほかに、自動的にガスを検知する自動検知器というようなものも一部に使用しておりますけれども、たとえばこのガス検知機を使いますと、いわゆるにおいということで検知するものではございませんので、ガス漏れもわかりますけれども、同時に周囲にございますそのほかのいろいろな排気ガス、いわゆる都市ガス以外のガスまで検知いたしますので、かえって、一体、都市ガスのガス漏れであるのか、あるいはそのほかのガス漏れであるのかという区別ができかねるというふうな不便もございまして、これは世界でも、いわゆる砂漠でガスがあるかないかということを検知するというような場合に用いられているというのが一般の状況のようでございます。したがいまして、この都市中でいわゆるガス導管のもれを検査するというのは、いままでのところ臭覚検査というのが一番適切な方法といわれております。これはほかの国におきましても、大体一見プリミティブでございますけれども、この方法が用いられているわけでございます。なおしかし、もっといい検知方法があるのではないかどうかということにつきましては、十分これからもそういう機器の開発ということを推進していかなければならないと思いますけれども、現状ではその臭覚検査を、日本でもあるいは諸外国におきましても、広く用いているということでございます。
#70
○浅井亨君 導管のことはそれでわかりましたけれども、なかなか鼻でききわけるということはむずかしいと思うのですが、昔大久保石見守は、金山銀山を鼻でかぎつけたということもあったそうですが、うそかほんとうか知りませんが、これはなかなか難事中の難事だと思いますけれども、これは科学の発達によって進歩すると思いますし、また、そのことについては強力な、いわゆる技術の研究をしていただきたいと思います。
 そこで、今度は器具の問題でありますが、器具の問題でよくガス事業者のところにアルバイトに行っておる方が、器具の販売ですが、こういう方がよくうちなんかへひょろひょろと入ってくる。ガス会社から検査に来ましたと、こう言うと、どうぞと、こう言うわけなんです。で、入ってきまして、そしてガスコンロをながめて、穴を、何というのか知りませんけれども、穴をつついてみたり離してみたりして、この器具はよくないなと、私のほうのがいいんだというようなことを口にするのですが、そういうアルバイトの方にどういう指導をしておられるか。何か、売らんがために来ているというようなそういうことじゃなくして、もっと親切にガスの使用ということについて何か使用者に対してはっきりした話をしていくというような姿であってもらいたい。何か売らんかなというような――まあそれは営業ですからしようがないといえばしょうがないかもしれませんけれども、そういうときにガスの使用についての知識を幾分なりとも、パンフレットの一つも渡すとか、そういうことをやっていただければいいと思うんです。なぜかならば、やはり営利会社でありますけれども、保安は非常な問題でございますので、これは特に考えなければいけませんので、こういう点はどのようにお考えでしょうか。
#71
○政府委員(小宮山重四郎君) その点については、ガス器具をどうのこうの言うことはございませんで、検査員は保安の確保のために行くわけでございます。先生もごらんになったかと思いますけれども、テレビでこういうバッジをつけた人が東京瓦斯の社員でございますというようなPRもやっておるようでございます。またガス器具についてもいろいろ問題がございまして、たとえば消費者の問題で、電器などはJISマークでもいろいろ問題があったようでございますので、通産省としてはガス器具については徹底的にそういう不良商品を出さないように指導しているわけでございます。
#72
○浅井亨君 それはいまお話のようにラジオとかテレビとかおやりになっておることも知っております。ですけれども、それは大体どういう企業かというと大企業、東京とか大阪とかこういうものじゃないかと思うんです。そうおっしゃられますと、一つの団地とかまた一つの区域ですかね、そういうところに簡易ガスのほうでやっている区域がありますわね。そういうところに対してのPRはやはり掲示板を出すとかなんとかはおやりになっておりますが、もっと強力にそれをやっていく必要があるんじゃないかと、こういうふうに私は思うんです。やっぱりガスの事故というものはたいへんなもので、あれは知らないうちに死んでしまうわけですから、だんだんとね。ですからこれはよほど注意してやらなくちゃいけないので、このPRというものは強力にしなければいけないと思うんです。ですから、ただラジオとかテレビとか、こうおっしゃっておりますけれども、あれを真剣に見ている人があるかということですね。私は見ていません、やっぱり外題のほうがおもしろいですからね。そう簡単には言われませんし、ただ掲示板だけと言わないで、もっと消費者に徹底する方法を講じていただいたらと、こういうふうに思うわけです。
#73
○政府委員(小宮山重四郎君) 先生のおっしゃるとおりでございます。大手だけでなく、中小ガス会社についてもそういうようなことを指導しなければならないとともに、集金その他のときにぜひそういうことを周知徹底するように今後とも指導していきたいと思います。
#74
○浅井亨君 それから午前中にちょっと大臣にお聞きしたわけでありますけれども、大企業と中小企業のいわゆる一般ガスと簡易ガスでありますが、簡易ガスのほうでいわゆるいままで何年か消費者のためにりっぱにその事業をやってきた、ところがそこへ一般ガスが入ってきて、PRによりまして一般ガスのほうへ加入しよう、こういうことになりますと、先ほども言ったのですけれども、もともとの既得権を持っているといいますか、そういう中小の企業家は締め出しを食うというようなかっこうになるわけです。これに対する補償はという話をいたしましたけれども、ここで問題になりますのは、やはり一般的な考え方でいいますと保険みたいなかっこうですか、いわゆるある程度の額ですか、こういうところ、これくらいのことはという、千差万別ありますけれども、そういうものを法文化するというふうなことはできないものでしょうか、また、そういうことはお考えになれるでしょうかどうかと、こういうことなんですが。
#75
○政府委員(小宮山重四郎君) その問題については、私の地域でもそういう問題がございます。ブタンガス業者が、新しい団地に入る都市ガスとの争いもございます。そういうことで、これは業者間で話し合って円満に解決するような形でなければいけないし、私自身も都市ガスの中に住んでおります。けれどもプロパンガスを使っております。そういうようなことで、今後そういう業者間の問題については、業者間の話し合いを極力できるように通産当局では指導して、円満な解決あるいは指導をひとつしていきたいと思っております。
#76
○浅井亨君 次にお聞きしたいのは、今後団地がたくさんできてきますが、その団地の計画と都市ガスの供給計画でありますが、これについて、やはり都市ガスはいわゆる公益事業でありますので、だからそういう団地なんかのところへガスを先行した行き方、こういうところへ団地ができる、それに先行したガス事業者の施設というものを考えていくということについてはどのように考えておられるか、どういう指導をしておられるのですか、それをお聞きしたいと思います。
#77
○政府委員(馬場一也君) この導管の先行投資というのは、おっしゃいますようにきわめて必要なことでございます。
 それで、先行投資と申しますときに、一つは、こういう東京なり大阪なりあるいは名古屋なりというような非常に大きな都会、これはどの団地この団地と申しますよりは、この東京、大阪自身の市街地化、その中における需要人口が非常に急激に伸びてまいりますので、こういう地域全体に対する将来を目ざしましての大きな先行き導管の布設ということが、まず最も必要かと思うわけでございます。現に東京におきましても大阪におきましても、そういう数年がかりの地域全体の需要の伸びを見込みました大きな先行導管の布設計画というのを、そういう大手の会社はすでに着手をいたしておりまして、これに対しましては、相当国といたしましても税制面その他でそれができやすいような措置をとっておるわけでございます。
 それからもう一点、先行投資と申しますと、そういう地域全体の将来の供給体制ということのほかに、いま先生がおっしゃいましたような都市計画あるいはは団地計画等ができまして、そこに実際に団地の工事が始まり、道もそこに新たにつけられる、こういう時期に、一たん道なり団地ができてしまってからあとで導管を敷きガス管を埋設するということは、たいへん費用も高くつきますし困難でございますので、できればその団地の工事が始まりますとき、あるいは団地のほうの道等がつきますとき、これと並行しまして本枝管を敷くということがきわめて大事であるわけでございまして、これもそういう団地計画あるいは都市計画の、どこにそういうことができるかということにつきましては、絶えずガス事業者はそういう計画当局あるいは団地の住宅公団その他と連係を密にいたしまして、団地の計画が実行されますときにはそれと並行してガス管を敷くというような、まあ先行投資といいますか、実際の需要はもう少し先になりますけれども、そういうことをやるということを最近では非常に活発にやっておるわけでございまして、われわれもそれを十分指導してまいりますし、特に改正法が成立いたしましたらば、いわゆる供給計画、向こう三年ぐらいの具体的な供給計画というのを、毎年届け出る義務を課しておりますので、そういう供給計画をチェックいたします際に、十分そういう新しい市街地なり団地の形成に対しておくれてないかどうかということは、十分チェックをいたしたいと思っておるわけでございます。
#78
○浅井亨君 先ほどもお話は触れましたけれども、ガス布設の場合、またその工事をする場合に、道路の掘り起こしとか、そういうことで非常に困る問題が起こるわけなんです。実は問題は違うんですけれども、先日、私のところの近くに電話、水道、または電気というようなもので共同溝をつくるような工事をやっておりました。ところがどういうものですか、下水のほうの、はけ口でございますか、これがこわれたのであろうと思います。そのために不幸にして、そのあとで雨が降った。家の中がトイレも全部一緒に水びたしになってしまったと、こういうことになりまして、非常に困ったのでございますが、やはりガスの工事につきましても、いわゆる水道とかまたは電気とか電話とか、そういうような工事の問題ですね。それとの連携のことはお互いに話し合って、先ほどお答えはありました、ありましたけれども、ほんとうにそれが実行されるように、はっきりしているのでしょうか、どうでしょうか。それで、やってきて、これは前の下水溝がつぶれちゃっているなということで、これはたいへんだというので、また道路を掘り起こして、そこに下水の排水溝をつくったのでありますけれども、そういうようなことを間々見るのです。現実に私の家はその被害をこうむったもので、下水のことですから、こっちに関係ないけれども、これが先ほどからの話の問題だと思うんです。こういう点について、よほど真剣に考えませんと、私のは雨の降った日にトイレと一緒になったというふうなかっこうになりまして困ったんですが、ガスのほうもこれは漏れたり、いわゆる戸籍不明だと、こういうことになっては、市内ではないと思いますけれども、こういう事例はある地域へ行ったらば、やはり出るのじゃないかと、こう思いますので、特にこれをひとつ厳密に、前向きでどんどんとやっていかなければたいへんだと思うんです。こういう点について、もう一ぺん確実にひとつ御返事を願いたいと思います。
#79
○政府委員(小宮山重四郎君) 先生のおっしゃるとおりでございます。よく道路工事をいたし、かたわら下水管の工事をし、電話線の工事をし、てんでばらばらやられていることがたまたま見受けられます。そういうことで、建設省の指導のもとでいま連絡協議会をつくり、そういうことのないようにいたす。また昨年大きなガス爆発がございました。そういうことでガス導管防工対策会議というようなものも設置いたしまして、いま協議中でございます。ただ、これは先生の御質問の問題以外になるかと思いますけれども、ガス業者は、ただその現場に行って指導するということだけでございますので、私のこれは意見でございますけれども、監督権まで持たなければいけないというような感じを持っております。そういうことでガスの事故災害、あるいは共同事業を一緒に適確にやれるように、今後通産省としても各省に申し入れて、そういうことをやらしていきたいと考えております。
#80
○浅井亨君 上のほうではそうですが、下のほうで現実に生活している市民、国民ですか、そこのところで、いわゆる道路の管理者とか、それは常に話し合いの上やっておられるのじゃないですか、いわゆる直接に話し合っておられるのですね。
#81
○政府委員(小宮山重四郎君) 話し合っております。
#82
○浅井亨君 そうすると、ああいうのはほとんど起こらないというのがほんとうですね。起こったというのはふしぎなんですね。じゃ、私はそれについて当局に、下水の問題ですけれども、ガスとは違いますけれども、そのことについて一ぺん話さなければいかぬと思いますので、やはり同じ関連のことですから、御意見を聞いたわけなんです。
#83
○政府委員(小宮山重四郎君) そういう末端の、現場の監督者その他に趣旨が徹底していないことがあるかと思います。今後とも各省に連絡し、そういうことのないように今後とも注意するつもりでございます。
#84
○浅井亨君 わかりました。
 次に、都市ガスですが、大阪とか東京とか、また名古屋の東邦ですか、こういうような大きなガス会社でありますが、こういうところのいわゆる配当なんかを見ておりますと、ずいぶんあるんですね。何ぼぐらいでしたかな、一割二分ぐらいあるんです。だけれど、これは公益事業でしょう。そうすると、それだけの配当があるならば、それに対して消費者のほうに対してどれくらいのものを還元しておるかということですね。ただもうければいいということじゃなくて、やはり消費者を大事にしなければいけませんし、消費者の生命を守るためには、それに対してこういうことでいわゆる消費者に対して還元しているというような面もなければ、これはほんとにぶったぐりということになってきますから、そういう点から考えると、どうも消費者のほうは、やっぱり大企業は営利主義であって、もうけられっぱなしというようなかっこうになっているんじゃないかなという気持がしまして、私は貧乏のほうですから、どうしてもそういうふうに感じるんですが、こういう点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。
#85
○政府委員(小宮山重四郎君) 私は先生よりもっと貧しいものでございますので、そういう株券がどのくらい出ておるか存じ上げません。しかし実際ガス会社といえども民法上の会社でございます。そういう配当その他もしなければいけないし、反面、公益の会社でございます。そういうことで公益の面に優先しなければいけないことも事実でございますけれども、こまかい点については局長からお答えさせます。
#86
○政府委員(馬場一也君) 補足して御説明申し上げますが、ガス会社は大体いま仰せになられました大手三社は一割二分程度の配当をいたしておりますが、一割二分という配当は同じ規模の他の産業に比べまして必ずしも高くはないと思っております。ただガス事業者は、ただいま政務次官がお答え申し上げましたように、かなりこれから、特に大手の三社につきましては、いままで以上に、先ほど申しました先行投資、大きな導管の先行投資、すぐに収益に――何年か先にならなければ結びつかないような長い資金が必要でございまして、こういう設備資金の調達ということにつきましては、大体このガス事業につきましては、調達源はむしろ財政資金と申しますよりは、民間で社債でございますとか、あるいは長期の借入金をするということになっておりまして、特に非常に長期の資金が要りますが、これに対して普通の民間会社以上の社債発行の特例という措置があるわけでもございません。そういう条件で調達をしなければなりませんので、ある程度世間並みと申しますか、の配当、収益というのは確保いたしませんと、資金の調達が困難になるという面があることを御了解願いたいと思います。むろん公益事業でございますから、消費者に十分なサービスをいたしますと同時に、最も大きな公益企業としての責任は、そういうガスを豊富に供給いたしますと同時に、その料金につきましても、やはり金がないから上げるというようなフラクチュエーションの状況で供給するということは許されないわけでございますが、いろいろ今後増大する設備投資資金を十分にまかない、かつ料金を安定さしていくという、まあ公益事業としての責任を果たしますことに、今後とも一そうわれわれも指導いたしまして、努力をさせたいと、かように考えておるわけでございます。
#87
○浅井亨君 もう一点だけお伺いいたしまして私の質問を終わりたいと思います。
 いま料金の問題が出ましたが、この簡易ガスに対する料金の認可の状況はどういうふうになっているんですか。いわゆるいろいろと地域によってその格差はあると思います。だけれどもこの料金というのが一番消費者と関係の深いものでありまして、これがずさんな気持ちでやられるとたいへんだと思うんです。その料金を、いろいろと違うでありましょうけれども、これはこうだというふうなはっきりしたいわゆる線がやはりありませんと、消費者というものは納得しませんし、こういうところにずさんのないような方法をとってもらいたいと、こういうふうに私は要望するわけであります。また今後、たくさん次から次へと業者も多いわけですから、その点をひとつよく警戒というんですか、監視というんですか、よくお考え願った上でやらなければいけないと思いますが、この点について一応どのようにお考えになっているかお答えを願いたいと、こういうわけであります。
#88
○政府委員(小宮山重四郎君) いま先生のおっしゃるとおりだと私も信じます。今後都市ガスと簡易ガスとの間の格差というものがなくなるように、公平な立場で料金をきめていきたいと思っています。
#89
○須藤五郎君 昨年本法案が提出されましたときに、簡易ガス事業は大いにこれをやってほしいという主張が両者からなされたわけです。この簡易ガス事業によりまして保安価格の確保を含む適正価格が実現されることを、この簡易ガス事業をやっている人は希望したと思うんですが、この適正価格、消費者の立場から見ますと、業者に有利、消費者に不利な、保安に名をかりた高料金のことではないかという不安がまた生じてくる、こういうふうに思いますが、どういうふうにお考えになっていますか。
#90
○政府委員(馬場一也君) 先ほども浅井先生の御質問にお答え申し上げましたとおり、いま御承知のように公益事業規制、つまり公益事業規制と申しますのは、料金の規制をも含むわけでございますけれども、そういうものを現在簡易ガス事業というものについてはまだ改正法まではやっておらない、自由であるわけであります。この法律が改正になりますと、七十戸以上のいわゆる導管供給事業、簡易ガス事業につきましては、これは一般の都市ガスと同様に供給規程と申しますか、料金につきましても国の認可を得てやるということになりますので、その料金の認め方につきましては、都市ガスと同じプリンシプルで、公正な原価主義の原則で安定した料金になるようにわれわれのほうもやってまいりたいと思っております。現在まだいわゆる一本売りのボンベ供給、それからそのほかの簡易ガス事業につきましては、まだ御承知のように料金についての法規制はない状態でございますので、いわゆる両者が任意につけておる、こういう状況でございます。
#91
○須藤五郎君 去年全国簡易ガス協議会から、私たちのほうにいろいろ問題点を指摘した陳情に類する文書がきているのですが、その中に「料金の自由制をもって対抗するというがごときは、まさに過当競争を激化させるものであり、企業の基礎を失うものである。保安価格を含む適正料金の実施こそ正しい在り方ではないか。」と、こういう意見が出されてきておるんですが、政府のほうではこの要求に沿うようにするのかどうかという問題が一つあると思うんですね。そうすると、保安価格を含む料金の適正化ということによって、現在よりも料金が上がってくるのじゃないかということを消費者の側では不安な気持ちをもって臨んでおるかどうかと、こういうことなんです。
#92
○政府委員(馬場一也君) いま先ほど御説明申し上げましたように、まだ簡易ガス、いわゆる導管供給あるいは一本売りにつきましても、今日現在ではいわゆる法規制がございませんので、いわゆるそこに先生の仰せになりましたようなまあ一時の過当競争に起因する、事業をそれで安定的に経営できないような価格で売り込むというようなことも間々あるかもしれませんが、一たんこの法改正ができまして、法規制を受ける簡易ガス事業につきましては、そういう不安定な、一時的に安いと、経営がそれで安定的に継続できないというような料金では、これは公益事業としてのメリットがございませんので、先ほど申しましたように、公正な原価主義の原則で料金の認可をいたしまして、いわゆる安定した、できるだけ安い料金でガスが供給できるような措置をしてまいりたいと、こう考えておるわけでございます。
 で、そういう料金が認可制になりましたときに、いまの実情より上がるのではないか、こういう御質問でございますが、これはただいま、かりに、そういうことがあるかどうかわかりませんが、いま自由になっておりますために過当競争等でいわゆる売り込みのために非常に永続的でないような、一時的な安値で販売をしておると、こういう状況がございますれば、間々そういうものに比べまして今度認可されます料金は、場合によっては高くなるということもあり得るかもしれませんが、そもそもこういう事業は安定した経営をやらなければいけませんので、一定の期間をとって安定した条件ということで考えてみますと、これは認可制にいたしましたゆえをもって特にいままでより料金が高くなるということにはならないのではないか。むしろ簡易ガスにつきましては、その安定と同様に、できるだけ原価主義の原則で低廉に供給できる料金になりますように、われわれとしても認可の運用にあたりまして措置をしてまいりたいと、かように考えております。
#93
○須藤五郎君 簡易ガス事業に対する規制のうち、料金規制があるはずですね。その料金規制について少し伺いたいのですが、料金は供給規程を定め、通産局長の認可を受けるようになっておるわけですね。で、料金認可の基準は、一体通産局長は何を根拠にして料金を認可するのかと、こういう点です。
#94
○政府委員(馬場一也君) この簡易ガス事業が改正になりまして規制を受けることになりますと、いまおっしゃいましたように供給規程、つまり料金その他の供給条件をきめました内容につきましては、通産局長の認可を受けなければならないということになっております。その認可をいたします際に、どういう基準でこれを認可をするかということでございますが、これは一般の都市ガスと同様の認可基準を適用するということになっておりまして、その都市ガスについて定められております改正ガス事業法の十七条をお開き願いますと、そこに認可の基準が書いてございますが、一つはその「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。」、つまり原価主義の原則でございます。それからもう一つは「料金が定率又は定額をもって明確に定められていること。」、つまりはっきりときまっておる。それから第三番目は、これは簡易ガスの場合にはあまり適用はないかと思いますけれども、要するに、そこにガスを引っぱりますときの工事負担金と申しますか、そういう額についてどういうふうにして取るかということが「適正かつ明確に定められていること。」、これは簡易ガスの場合におきましてはあまり問題はないかと思います。それから最後に、特定の需用者に対しまして差別的な取り扱いをしない、つまり原価主義の原則でまいりまして、全くすべての需要者を同じように料金をきめていく、こういう四つのプリンシプルで、そういうふうに供給規程がなっておるかどうかということを見て認可をいたすわけでございます。
#95
○須藤五郎君 確かにこの供給規程の十七条に、いま局長が申された条項があるわけですが、それで問題は、この「料金が能率的な経営のもとにおける適正な原価」、「適正な利潤」、こういうふうになっておるわけですね。そこで料金は原価。プラス適正な利潤であると、こういうふうになるわけですが、通産省はLPガスの原価は幾らであると計算していらっしゃるのか、また適正な利潤とは原価の何%程度を適正な利潤とお考えになっていらっしゃいますか。
#96
○政府委員(馬場一也君) 簡易ガスの場合におきましては、原料がLPGでございます。LPGの値段につきましては、これは御承知のように国産とそれから輸入のLPGと大体半々ぐらいかと思いますけれども、原料になりますLPGの値段の安定ということにつきましては、これはまあ所管は鉱山石炭局ということになりますけれども、十分努力をいたしまして、つまりLPGが余る時期等によって原料のLPGが季節季節によって変動することのないように努力をいたしておるわけでございます。しかしながらLPGの値段は、これは必ずしも全国どこにおきましても一律というわけには必ずしもまいりませんで、いろいろ生産地あるいは輸入地からかなり離れたような地域におきましては、若干高いものもございますけれども、その地域におけるLPGの適正な入手価格というのはおのずから出てまいるわけでございますから、この簡易ガス事業の料金の原価を算定するにあたりましては、このLPGの原価につきましても十分その地域の特性に応じた適正な原価というものをはじき出しまして、それを計算に入れたい、かように考えております。
 それから適正な利潤ということでございますが、これは先ほどもお答え申し上げましたように、公益事業でございますから、必要な供給継続義務を果たしてまいります上に、ある程度の資本に対しまして適正な報酬というのがなければなりませんので、これを一体幾らに見るかというのは、まだ具体的にはここで申し上げることは、ちょっといたしかねすまけれども、大体都市ガス事業その他との均衡等を考えまして、公益事業として安定した適正な経営を続けていけるという、そういうことを考えた上で、一体それにふさわしい利潤というのは幾らかという観点で、適正な利潤というものを考えてまいりたい、かように思っております。
#97
○須藤五郎君 局長、あなたの話を聞いていると、まだ何にもわからぬ、LPGの原価幾らだという具体的な答弁がないのです。利潤はどれだけにするのだというと、それに対しての答弁がない、これじゃおかしいじゃないですか。元来、原価も、利潤もどれだけにするということもきまらないで、どうしてあなた、この法案通していくのですか、それ、おかしいですよ。
#98
○大矢正君 議事進行。私が言うまでもなく、このガス事業法というのは、所管としては公益事業局であることは間違いない。だがしかし、保安に関する面であるとか、その他LPGのかりに輸入であるとか、その価格の問題であるとかということは、これは鉱山石炭局である、高圧ガスその他の問題についてはたとえば鉱山保安局であるとかが関連があるというようなことで、各局にまたがったこれは一つの法律ですよね。よって、どういう理由があるのか知らぬが、本来的にいえば、それぞれの局長がみな出ていなければならぬのにもかかわらず、馬場局長にだけ答弁をさせるところにこの問題があるわけでね、政務次官、少し通産省気合いをかけて、そんなことは呼ばれなくたって各局長がみな来て、この法律に関連のある局長が来て答弁をするようにさせなければいかぬのですよ、議事進行上、あなたの答弁は要らぬから。そこであなたが説明するというなら別だけれども、あなたは説明できぬだろう。だからそういうことを言っているのではなくて、そういうことをしなさいと言っているのですよ。そうしないと、政府委員と説明員というものは違うのだから、やっぱり国会のきちっとしたルールというものはあなた自身が議員なんだから守らなければならない。だから呼ぶ、呼ばないにかかわらず、この法律の審議にあたっては、それに関連した局長がどうしても出られないという理由があるなら、委員長のもとに、出られないからだれだれを説明員としてよこすからお願いしますと、本来的には言うべきものなんですよ。わかったですか。
#99
○委員長(村上春藏君) それでは先ほどの須藤委員の質問に対して成田審議官。
#100
○説明員(成田寿治君) LPGの価格につきまして私説明いたしますが、LPGの価格、もちろん統制やっておりませんのではっきりしたきまった価格はないのでありますが、大体これは月産三トンのLPGを売る小売り販売業者の例でございまして、月間三トンといいますと小売り販売業者の大体八〇%、大部分を占めている零細な規模の小売り店の場合でございます。その場合に、LPGの仕入れ価格は国内生産の場合は三十円ぐらいという見当であります。それでいろんな販売費が四十四円ぐらいかかる。合わせまして七十四円ぐらいで、これは小売り業者が売っている価格でありますが、そのくらいで売られております。したがって国産のLPGの小売り業者が仕入れる価格は、キログラム当たり三十円見当ということでございます。輸入の場合はそれより若干安くなるのではないかというふうに見ております。
#101
○須藤五郎君 えらい意地が悪いようですけれどもね、ぼくはここに持っているわけなんですよ。ぼくの持っている資料が確かか確かめなければならぬ。
 私が一つわからぬことがあるのですがね。国内生産が七〇%ですね、確かめていきますから。それから輸入が三〇%ですね、それは間違いありませんか。
#102
○説明員(成田寿治君) 大体六対四ぐらいだと思っております。
#103
○須藤五郎君 六対四、何ですか国内が六〇%…。
#104
○説明員(成田寿治君) 詳しく計数をもって説明いたしますが、四十四年度における生産を見ますと、国内生産が三百五十一万トン、輸入が二百八万トンでございます。合わせまして五百六十万トンであります。
#105
○須藤五郎君 輸入価格が残念ながらぼくにはわからないのです。輸入価格がわかっておったら教えてください。
#106
○説明員(成田寿治君) これは四十年度の推計でありましてかなり古いデータでありますが、大体輸入LPGの場合にFOB価格がトン七千円強ではないかと思います。これがCIFになりますと一万三千百五十円ぐらいじゃないかと、それに関税、あるいは輸入の経費がかかりまして、大体それからロスもいろいろ見まして販売原価としましては一万九千二、三百円、これに利潤も一割ぐらい見ますと大体二万一千円からまあ二万一千二百円ぐらいであったというふうに、これは四十年度の推計でありますが、そういうわれわれは予想を立てております。
#107
○須藤五郎君 もう少しあとでそこを尋ねますが、この簡易ガス事業は、ボンベの一本売りに比べますと販売規模がはるかに大きいと思うのです。ボンベ売りは明らかに私は小売りだと思うのですが、簡易ガス事業は小売りか、卸し売りか、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
#108
○政府委員(馬場一也君) 簡易ガス事業は、簡易ガス事業といいますか、これは直接消費者に販売する事業でございますから、卸し売りと申しますよりは、小売りということになろうかと存じます。消費者にガスを供給する事業でございますから、そういう意味ではガスの小売りであるといっても差しつかえないと思います。
#109
○須藤五郎君 そうすると、いま輸入価格はわかりました、トン七千円。ところがメーカーの価格、これは一体キロ幾らぐらいになっていますか。
#110
○説明員(成田寿治君) 石油精製工場におけるLPGは、非常にたくさんの製品の一つでありまして、全体から見ますと、三%から五%、非常に少ない比率を占めておりまして、関連製品といいますか、それだけのコストというのは非常にわかりにくいのでございます。それで、われわれのほうはさっき言いましたように、小売り業者の仕入れ価格がキログラム三十円ぐらいということで申し上げたのでありますが、そのメーカーから小売り段階まで、いろいろまた運賃その他経費がかかっておりますので、大体その半分くらい、半分強がメーカーの山元価格――ちょっとメーカーの出す価格がどのくらいであるかということはわかりませんので、小売り段階の仕入れ価格がキログラム三十円ということしか言えないのであります。
#111
○須藤五郎君 もう少ししろうとのぼくでも勉強してつかんでいる数字ですから、皆さん方つかんでいてもらわぬと困るがね。メーカーは一キログラム十八円ですよ。大体メーカーから卸し売りにくる価格が一キログラム三十円、あなたの説明をした。それから卸し売りから小売りにくるのです。今度は小売りです。それは一キログラムが七十四円、六十円から八十円ぐらいの間で売られている、こういうことになっておるのです。私はあなたに質問して正確に確かめようと思ったが、ぼくから言わなくちゃならぬのでは困っちゃう。それでボンベ売り価格、これが私は小売り価格だと思うのです。これがいまの一キログラム六十円から八十円、大体七十四円程度だと、こういうことになるのです。そうすると、先ほど簡易ガス事業は小売りか卸し売りかと私は質問しましたが、あなたは小売りだと、局長お答えになったのです。そうすると、簡易ガス事業は一キログラム平均七十四円くらいの価格で売っておる、こういうふうに理解していいのですか。
#112
○政府委員(馬場一也君) いまたくさんの簡易ガス事業に当たるものがございますが、大体先ほど申しましたように、原料のLPGの値段によりましてフラクチュエーションがございますが、われわれの把握しておりますのは、大体簡易ガスの一立米当たり、一立米でございますから、原料といたしましてはLPG二キログラムの分かと思いますけれども、それが大体一立米当たり百二十円から百八十円という現状のように聞いております。
#113
○須藤五郎君 そうすると簡易ガスの売り値が、いま申しました価格と非常な差があるのじゃないですか。簡易ガスはぼろもうけしている。大体七十四円くらいで売るものをそんな価格で売るというのは、非常な……。
#114
○政府委員(馬場一也君) 先ほど申しましたように、一立米は大体LPGにいたしますと二キログラムでございますから、百二十円ないし百八十円と申しますのは、これはむろんLPGの原料価格だけで簡易ガスが供給できるものではございません。設備の償却等もございますから、それにプラス・アルファがございますが、かりに百二十円ないし百八十円と申しましたものをキログラムにお当てはめになりますときには、これをちょうど半分にしていただいて、半分よりは若干、半分のものにいま申しました設備の償却その他があるわけでございます。
#115
○須藤五郎君 ぼくが聞き落としましたね。
 以上質問した諸点はこういう点なんです。料金認可の基礎的資料というべきものがあって、もし通産省はこれらの料金を持たずに、何の明確な根拠もなしに料金を認可するというのだったら、私は問題であると思ったから質問したのです。第一に、業者の思いのままの、消費者保護のない料金というものが出てくる。第二には、有利なもうけの多い料金の認可を得ようとする業者と、それから認可する通産省との間に、不明朗な関係の生まれる可能性が存在することになる。そこで、この基準というものをはっきりさせておかなければいかぬ、こう思って私はいま質問したのです。
 そこで、参考までにお伺いしたいのは、LPガスと都市ガスとでは、原価はどちらが安いか、高いか、こういうことです。
#116
○政府委員(馬場一也君) このLPガスというのは簡易ガスの大体原料になるものでございます。それから都市ガスの原料は、差し上げています資料にございますように、石炭を原料にいたしますもの、あるいは油系のもの、いろいろなものがございます。したがって、原料的にどちらが安い、高いということには、ちょっとお答えしにくいのでございますが、それらの都市ガスの使いますさまざまな原料を使って、都市ガスが最終的に、これも言ってみればガスの小売りでございますが、その都市ガスの料金、小売り価格が幾らであり、簡易ガスの料金が幾らであるかということの比較で申し上げますと、簡易ガス事業のただいまの実態は、先ほど申しましたように地域によって多少変わるわけでございますが、大体一立米当たり百二十円ないし百八十円というところでございます。それからこれに対しまして都市ガスの料金は幾らかということでございますが、これも全国一律であるわけではございませんが、東京瓦斯、大阪瓦斯、東邦瓦斯について申し上げますと、これはLPガスは御承知のように二万四千キロカロリーでございますから、東京瓦斯、大阪瓦斯、東邦瓦斯の供給しておりますガスを二万四千キロカロリーに換算いたしまして、つまり百二十円ないし百八十円という同じベースにして比較してみますというと、現在東京瓦斯の料金が百二十八円、大阪瓦斯が百三十円、東邦瓦斯が百三十六円というぐらいの状況でございまして、簡易ガスが先ほど申しましたように百二十円ないし百八十円ということでございますから、これらの都市ガスの料金は簡易ガスの比較的低いほうの分に大体相応している、かようにお考え願います。
#117
○須藤五郎君 いま伺ったので、都市ガスとLPガスの値段、大体これはわかりましたが、都市ガス事業者が「みなす」一般ガス事業を行なっている場合、都市ガスの本管接続時つまりLPガスから都市ガスに切りかえるときに、LPガスは都市ガスより料金の高くつく場合は、消費者は切りかえに喜んで応ずると思うんですよ。ところが、その逆の場合ですね、逆の場合には、消費者の一部には、新しい都市ガスよりもLPガスを希望するという、こういう事態が起こらぬとも限らないと思うんですが、そのときには一体どうなさるお考えですか。
#118
○政府委員(馬場一也君) 都市ガス事業者が、いわゆる「みなす」一般、つまり簡易ガス事業をやっておりまして、これを将来一般のいわゆる都市ガス供給に切りかえますときには、おそらく実態としてこういうことになろうかと思いますが、都市ガスが「みなす」一般をやっておりまして、何年後、たとえば二年後なら二年後に都市ガスにかわるという計画があるわけでございます。そこで、その「みなす」一般の供給を受けておりました需要者に対しましては、おそらくその都市ガス事業者のほうから、二年後にこの簡易ガス方式からいわゆる普通の都市ガスにかわりますと。この都市ガスにかわりましたときの料金は大体どのようになりますと――これは普通の都市ガスの料金と均一になるはずでございます。で、そういう状況を需要家のほうに通知いたしますというか、連絡をいたしまして、そしてその場合に、LPガスの簡易ガス事業の場合のほうが、料金が高かった場合には、これは需要者のほうは、当然都市ガスに切りかえることは希望すると思います。かりに、いま先生おっしゃいましたように、従来の「みなし」一般、つまりLPガス方式による場合の料金のほうが二年先なら二年先に切りかわる場合の料金より幾らかでも高いというときには、これは基本的には消費者のセレクションといいますか、選択になろうかと思うわけでございます。つまり、消費者がLPガスであろうが「みなす」一般ガスであろうが、二年後になおかつ料金の高低ということを非常に重く見られますか、あるいは多少料金が上がりましても都市ガス方式というものを選択されますかということによってきまる問題であろうかと思うわけでございます。ただ、先ほど申しましたように、一般にそういう大都市の都市ガスの料金というのは、さっきも申しましたように、いわゆる簡易ガスの料金の総体で比べてみますと、比較的安いほうに属することは先ほど申し上げたとおりでございます。
#119
○須藤五郎君 LPガスは、現在無税なんですか有税なんですか。
#120
○説明員(成田寿治君) 現在有税でありまして、輸入税、関税がトン当たり千二百五十円かかっております。
#121
○須藤五郎君 私が尋ねたのは、いまガスを使うと使用料によって税金がかかるでしょう、そのことですよ。
#122
○政府委員(馬場一也君) 都市ガスには、御承知のようにガス税が七%かかっておりますが、LPガスにはそれはかかっておりません。
#123
○須藤五郎君 都市ガス事業者が「みなす」一般ガス事業を行なっているところの消費者は、都市ガスの本管接続により、LPガスから都市ガスへの切りかえによりまして無税品から有税品、こういう形になるわけですね。強制的に使わざるを得ないということ、その有税品を強制的に使わざるを得ないと、こういうことにはならないのかどうかという点ですね。私、LPガスに税金をかけろという立場で言っているわけじゃないので、ガス税を廃止したらどうかという立場でこれを言っておるわけですが、何かここにちょっと矛盾があるように思うんですよ。これまで無税のものを使ったのを、今度は有税のものを使う、こういうように切りかえてくるわけですから。それだけ消費者にとっては不利だという条件も起こってくるので。こういう矛盾をどういうふうに政府は解決をなさろうとしていらっしゃるかと、こういうことなんです。
#124
○政府委員(小宮山重四郎君) 先生のおっしゃる意味、電気ガス税というのは、私自身の意見でございますけれども、本来無税であるべきだと私信じております。で、今回、来年度からはぜひ低所得者のために千二百円でございますか、無税にしようということで、漸次その金額を上げまして、本来の姿に戻したいという努力はしたいと思っております。
#125
○須藤五郎君 それはあれですか、使用料金ですか。
#126
○政府委員(小宮山重四郎君) 使用料金です。
#127
○須藤五郎君 料金で無税……。そうすると、ガスの料金が現在と変わらなければ、そういうことも一つの目安になりますけれども、ガスの料金が上がれば、そうすればそれはその目安にならないじゃないですか。無税にするという線の引き方がややっこしくなるのじゃないですか。
#128
○政府委員(馬場一也君) 免税点が、ただいま政務次官申し上げましたとおり四十五年度から千円から千二百円になるわけでございますが、これはむろん使用料金に対してでございますから、そのガスの料金が上がれば、それだけ中身は薄くなることは先生おっしゃるとおりでございます。
 それから、先ほど先生御質問の中で、つまりLPガス「みなす」一般から都市ガスに転換する場合に、強制的に有税のガスを買うのではないかというお話でございましたが、私お答え申し上げましたように、LPガス「みなす」一般から都市ガスの供給を受けるかどうかということは、基本的にはそこの需要家の選択と申しますか、需要者が希望しないのに切りかえるというようなことはできないわけでございます。それから、都市ガスには、先ほどのように、免税点以上のものにつきましては、その七%のガス税が含まれておりますけれども、私、先ほど申しました東京瓦斯、大阪瓦斯、東邦瓦斯の、その申し上げました価格は、これはガス税をすでに含んでおります。で、簡易ガスにはガス税はついていないわけでございます。つかないものとついたもの、つまり消費者が実際に払う値段で比較して先ほど申し上げました。
#129
○須藤五郎君 通産省の資料によりますと、簡易ガス事業の数は、昭和四十二年末現在で九百三、そのうち六百七十六、全体の四分の三ですね、これが一般ガス事業の供給区域内にある。一般ガス事業の供給区域内には、都市ガス、簡易ガス事業、それからLPガスのボンベ売りの三者があるわけですね。そこで都市ガスが導管を布設することになりますと、都市ガスに押されまして、いままで長い間実績を持ってきたLPガス業者が倒産するとか、また経営状態が悪化すると、こういう問題が起こってくると思うのですね。この場合、政府はどのような処置をとるのか、どういう方針で臨むのか、こういう点を伺っておきたいのです。
#130
○政府委員(馬場一也君) 都市ガスの供給区域の中、つまり都市ガスとして供給義務を負っておりますところにつきましては、逐次都市ガスが伸びてまいるわけでございます。その場合に、すでにそこに簡易ガス事業がございました場合には、先ほど来からお答え申し上げておりますように、基本的にはそこにおる需要者が引き続き簡易ガス事業を希望するか、あるいは都市ガスが伸びてくることを希望するかという、消費者の利益あるいはその消費者の希望というものを基本にして考えなければならないわけでございます。もしそこの消費者が、いろいろな観点から見まして、都市ガスが延びてくることを希望すると、こういう場合に、そこに都市ガスが参ります場合には、都市ガス事業者と従前ございました簡易ガス事業者との間に話し合いが行なわれまして、そうして都市ガスがそこに延びていく、こういうことに相なろうかと思います。その話し合いにつきまして、先ほど来政務次官もお答え申し上げましたように、基本的にはガス事業者と簡易ガス事業者の話し合いでございますが、もしそこにいろいろなトラブル等がございましたときには、調整協議会にはかりまして、適正な結論を出すということもあろうかと思っているわけでございます。
#131
○須藤五郎君 そうすると、ある場合にはそういうLPガスが圧倒された、それは何ら補償を取れないという事態ですね、そういう事態も起こってくると、こういうことなんでしょうか。そういうことに対して政府はどこまで責任を持っていらっしゃるんですか。
#132
○政府委員(馬場一也君) 簡易ガス事業者がございまして、そこに都市ガスが延びてくるような場合、そうしてその地域の需要者が都市ガスが延びてくることを希望すると、こういう場合には、都市ガスが結局入ることになろうかと思いますが、その場合に、すでに簡易ガス事業者がそこで何年か事業をやっておられまして、もし、たとえばその簡易ガスをやるについての設備の償却もまだ十分回収しておらぬというような状況等があろうかと思いますし、また、やっておられました簡易ガス事業者を、今後都市ガスがどういうぐあいに遇するかというような、いろいろな問題があろうかと思うわけでございますが、こういうことは基本的には午前中以来大臣も申し上げましたようにケース・バイ・ケースでございますので、法律では必ずこの場合にはこうするというパターンをきめるわけにもまいりませんで、両者の話し合いで、いわゆる納得ベースで話をつけていくことが基本になるわけでございますが、もしその話し合いに際しまして、非常に大きい業者と小さい業者との間に非常に話し合いが公正に行なわれないというような事態がございましたときには、繰り返し申し上げますように、通産局に置かれます第三者をもって構成される地方ガス事業調整協議会にはかりまして、適当な解決を見出すということに相なろうかと考えております。
#133
○須藤五郎君 いま本改正案が成立していない今日の時点におきまして、都市ガスの供給区域内、そこで一千戸の団地ができる。都市ガス方式と簡易ガス方式の両者から申請が出ていると、そういうときには政府はどういうふうにこれに対処されるのですか。
#134
○政府委員(馬場一也君) これはまだガス事業法が改正になっておりません現行法の状況におきまして、そういう場合にどうするかという御質問であろうかと思いますが、現在の法律では、つまり簡易ガス事業なるものにつきましてまだ規制がございませんので、そのときには国なり、あるいはガス事業法上どうこうということではなくて、そこに行こうとする都市ガス事業者と簡易ガス事業者との間、あるいはそこにできます団地の方々が一体どちらを希望されるかと、こういうことで判断をしていくよりほかにしょうがないだろうと、かように思うわけでございます。ただ、もう一つ問題がございますのは、われわれといたしまして、そういう法律ベースではございませんが、これも午前中来申し上げましたように、一千戸をこえるというようなかなり大規模な団地ということになりますと、もし一千戸をこえる大きな団地、あるいはそういうものに供給するケースといたしましては、むしろ簡易ガス方式と申しますよりか、できれば都市ガス方式のほうがメリットがあるのではなかろうかという判断をいたしておりまして、いま法律的にどうこうというわけにはまいりませんが、われわれの行政指導の方針といたしましては、そういう大きな千戸以上という事業に対してどちらをとるべきかということで、もしそこの地域の方々が判断を求められますならば、それは都市ガス事業になじむのではないかということを申し上げたい、かように思っております。
#135
○須藤五郎君 具体的な例でお尋ねしますが、東京瓦斯の供給区域である立川でこういうことが起きているのです。七、八年前に千三百戸くらいの大山都営団地というのができました。そのときに都市ガスの要求が非常に強かったのですが、都市ガスができずに全部プロパンガスになってしまったわけです。その後、立川市に四千戸から五千戸からあるけやき台団地ができたわけです。ここは非常に大きいから都市ガスが入ってきたわけです。そうしていま立川市に千三百戸くらいの砂川都営団地が計画され、さらに東京瓦斯の導管のある地域から砂川団地に至る間に二カ所ばかり住宅公団の相当大きな団地計画が同じように並行して進められておるわけですね。これらの団地計画は、戸数にしまして全部で数千戸という大きなもので、東京瓦斯はこれに向けて導管を布設する予定である、こういうふうに聞いております。東京瓦斯は同じ供給区域であるにもかかわらず、前の千三百戸の大山団地へは導管を布設しない。数千戸の大きなけやき台団地や、計画中の幾つかの団地へはガスを引こうとしておる。千戸ではいけないが数千戸なら引くんだ。しかも大山団地は砂川団地よりもっと立川の市街地に近いところにあるわけなんですね。問題は非常にはっきりしておると私は思います。東京瓦斯の方針は、公益事業だ公益事業だと言いながら、公益性よりも収益性を重んじていると、こういうことになるのではないでしょうか。相当大きな団地ができて、もうだいじょうぶここは収益性があるということになると、そこまで引っぱっていってそこへ供給する、こういう現実を局長はどういうふうに考えていらっしゃるのですか。
#136
○政府委員(馬場一也君) 先生おっしゃいました都営大山団地は、昭和三十六年ごろから三十八年ぐらいまでの間に逐次建設をされたというふうに聞いておるわけでございます。この団地には、もちろん立川市でございますから東京瓦斯の区域内でございますが、当時この団地に対しては、東京瓦斯が入りませんで、いわゆる一本売りのボンベ供給ということでこの団地の大半の需要がまかなわれておった状況でございます。どうしてこの当時この地域に東京瓦斯が供給をしなかったのだろうかというその原因でございますが、これにつきましては、この団地は東京都の団地でございますけれども、当時建設主体であります都のほうから東京瓦斯に対しましてガスを引っぱる申し込みがなかったというふうに聞いております。それから、かりに東京都がどうしてそれじゃ申し込まれなかったのだろうかということでありますが、おそらくその当時におきましては、東京瓦斯のその近辺における主要な導管がまだそこまで行っておりませんで、もしその団地にガスを供給することにいたしますと、おそらく相当の工事負担金がかかったはずでございまして、その当時のガス供給源からは、大体導管布設に七キロメートルぐらいあったということでございますので、相当工事負担金がかさむというので、ガスの申し込みが現実になく、東京ガスもそこまで入れなかった。こういう状況であるように聞いております。
 一方、最近に至りまして、ことしから同じ立川市に砂川団地という千三百戸の計画が、これは都でございます。それからそれに至りますまでの間に、相当住宅公団の数々の団地計画があるわけでございます。一方、その間に東京瓦斯といたしましては、立川市に対する導管の延びが相当ございまして、現在の状況におきましては、これらのこれから逐次できてまいります大きな団地に対しまして、大山団地当時のような大きな工事負担金を取らなくても十分東京瓦斯として供給し得るというような態勢が現にできてまいりましたので、この砂川団地につきましても、東京瓦斯はこの団地に対して都市ガスを供給いたしたいという希望を持っておるわけでございます。
#137
○須藤五郎君 あなたの答弁ではっきりしたのですがね、やはり東京瓦斯が、公益事業だ公益事業だと言っておりながら一やはりそれは公益事業なら多少採算が取れなくてもそこへ行くべきだと私は思うのですが、やはり公益事業と言いながら実際は収益事業だ、こういうことがはっきり私は言えると思うのですね。私たちも何も採算は度外視してやれとまで、そこまで言うんじゃないんですよ。言うんじゃないけれども、ある場合には採算を抜きにしてもやらなきゃならぬ。これが私は公益事業の本質だと思うのです。ところがいま局長の話を聞いていると、全然そういうことはない。公益事業だと言っても公益的な面は抜けてしまって、もう単なる収益事業にすぎないのだ、こういうことがはっきりするのですね。だから私は東京瓦斯に対する認識を改めますよ。公益事業じゃないというふうにはっきりこの際確認しておかなければならない、こういうように思うのですね。それで、もし供給区域外であっても供給区域に近いところに何千戸という大きな団地があるとか、あるいはそのような団地ができる計画が立てられたときには、都市ガスは第八条の供給区域等の変更を行なって、そしてそれも全部自分のほうへ抱き込んでいこうと、こういうことができることになっていますね。これももうほんとうに自分かってなわがまま千万なガス独占事業の性格をむき出しにしておると思うのですよ。そうじゃないですか。そういうことをいままでもどんどんとやってきておる。団地などその収益性の高い地域は、供給区域の変更、これは通産省に願い出ればすぐできることなんでしょう。そういうことでどんどん供給区域に入れていくのですね。そうすると、そこのボンベ売りのLPガス業者はみんなそこからおっぽり出されていく、こういうことになる。ますますLPガスの零細企業は非常な困難を来たさなければならない、こういうことになると私は思いますよ。事実そうなっておるのですね。それに対して政府は何ら責任を感じていないように私は思うのですね。立川市の場合を見ましても、これまで役割りを果たしてきたその中小零細のプロパン屋さんの受ける打撃は、私は非常に大きいと思うのです。一方で、既得権を持っている簡易ガス事業は都市ガスと補償の話をするというのに、他方で多数の中小零細企業はそういうことじゃなしにほっちゃらかされていく、これでは私は片手落ちではなかろうかと思います。これら中小零細企業の既得権を尊重して、被害補償は東京瓦斯と話し合って解決するという形で処置すべきではないかと思いますが、どうですか。
#138
○政府委員(馬場一也君) 御質問の中にいろんな論点がございますので、順次お答えしたいと思いますが、先ほど私実情を御説明いたしましたときに、その当初できました古い大山団地に対して東京瓦斯が行かなかった理由、これは先ほども申しましたように、その当時もし大山団地に都市ガスを供給するということにいたしますと、導管がまだ七キロメートル先までしか行っておりませんので、大山団地の需用者の方々は相当膨大な工事負担金を負担される。これは工事負担金と申しますのは、需用家の負担の均衡公平をはかるという意味合いから、それぞれ会社が、ガス事業者が一定分までは工事負担金を自分のほうで持ちますけれども、それをこえる工事負担金のかかるようなへんぴの地域に対しましては各需用家ごとに実費を払っていただくというのが先ほど御説明いたしました十七条にも書いてございますようないわゆる差別的扱いをしない、あるいは適正公平の原則という料金原則からいたしましてやむを得ないわけです。そこで、当時非常な大きな工事負担金に対して、それならば都市ガスは引けないということで入らなかったわけでございまして、これは決して東京瓦斯がただ収益オンリーでやっておるということには必ずしも当たらないのではないかと思うわけでございます。
 それからもう一つ、ガス事業者は、一方において供給区域の中でそういうところにガスを引かないでおきながら、一方、供給区域外でも大きな需要があればどんどん供給区域を延ばしていくではないかという御質問がございましたが、これは供給区域をもし広げる際には都市ガス事業者のかってにはいかないわけでございまして、当然その供給区域を広げるその分について、広げたいということにつきましては、供給区域を最初にもらいますときと同様に、国の認可が要るわけでございます。それで、もしそういう申請がございましたならば、その供給区域を広げるという広げた区域に対して、都市ガスを供給していくということがメリットがあるかないかということについて、供給区域を与えます最初のときと同様の基準で、必要な場合にはこれを与えるということでございますから、決して都市ガス事業者がかってに供給区域を広げるということはできないたてまえになっておるわけでございます。
 それからもう一点、今度は都市ガス事業者が簡易ガス事業者のいるところにパイプを延ばしていくときには、簡易ガス事業者との間には、いろいろの話し合いを行ない、あるいは、協議会等の場にもかかるけれども、いわゆる簡易ガスじゃない、一本売りのもっと零細な業者の場合には、それがないのではないかという御質問であったろうかと思いますけれども、これは一本売りのボンベ供給の方々は都市ガスの供給区域の中でその事業をやられます際にも、あるいは都市ガス事業者の供給区域外でやられます際にも、いままででも全く始められること自身が御自由でありますし、かつ法律が改正されました後も、いわゆる一本売りの方は供給区域内であろうが外であろうが、いわゆる出入り自由と申しますか、商売をやられるのは完全に自由な立場にあられるわけでございます。簡易ガス事業は今後法律が改正されますと、一定の地域で事業を始めるときにはそれぞれ法律上の認可が要るわけでございますが、一本売りの場合には、そういう事態はない、こういうことを御了解願いたいと思いますし、また、そういう一本売りの方が都市ガスの供給区域内、つまり都市ガスが供給区域として持っており、そこに供給責任を持っている地域で、都市ガスが来ない間に事業を始められるという場合には、これは供給区域の中で、いずれ都市ガスがそこに来るかもしれぬという状況をお含みの上でお始めになるということであろうと思うわけでございます。そういうたてまえでやっておられることでございますので、将来都市ガスがそこに延びてまいりました場合に、そこにおります需要者が一本売りを選ぶか、あるいは都市ガスを希望するかという問題にまた相なるわけでございます。
#139
○須藤五郎君 私はもうこれで質問はやめますがね、二、三点問題を出しますから。拡張していく場合ですね、その場合に通産省へ願い出るでしょう。そのときに通産省がそれを許さなかった事例があるならば出してください。おそらく通産省へ願い出れば、通産省はいやおうなしに即座にそれを許可しておるわけです。もしも許可しなかった事例があるならそれを出してください。それから、いまのあなたの話を聞いていると、全く収益性ですよ、これは。小さいところができて、それを包含していく、それは利益になるから包含していくのであって、利益にならなければ包含しないですよね。そういうこともあるでしょう。で、先ほども言われたように一割二分の配当をしているでしょう、東京瓦斯は。それだけの収益を、それだけの利益をあげておりながら、なおそのそろばんもとれないと言って、そういうところには絶対引かないという態度は、これはやっぱし私は正しくないと思うんです。公益性を唱えるならば、多少ある場合には金を出しても、一割二分の配当をしているくらいの会社ですから、金はたくさんもうけておるはずなんですから、やはりそれはやるべきだと、私はそう言いたいですね。
 それから最後に質問しますが、都市ガス事業者は、供給区域内では「みなす」一般ガス事業を行えるというのですね。また供給区域外では、子会社や第二会社をつくって簡易ガス事業を行なうことができるわけです。収益性から見て、簡易ガス事業が利益が大きい場合、都市ガス事業者は供給区域内の供給率の向上に投資することには消極的になりまして、簡易ガス事業などに積極的になるおそれはないかどうかということですね。それからもう一つは、簡易ガス事業の系列ですね、資本の内容、それを出してもらいたいのです。というのは、私はある簡易ガスの事業所へ行きまして聞きました。そこの資本は東京瓦斯から全部入っている、東京瓦斯の資本によっていわゆるいま簡易ガス事業がやられている。そうして、いつかその辺へ東京瓦斯が太い導管を布設すると、それにひゅっとつないで、すべて東京瓦斯がそれを抱き込んでいくのだ、そういうことがいわれておるわけですが、そのために東京都内にある簡易ガス事業でよろしいから、その系列化と、資本の、何といいますか、系列化がわかれば、大体資本がどこから出ているかということがわかるわけですが、その資本構成ですね、それを出していただきたい。それで私の質問を終わりますから……。
#140
○政府委員(馬場一也君) 順次お答えを申し上げますが、都市ガスが供給区域を持っておりまして、さらにその区域外に区域を拡張したいという申請をしました場合に、役所として不許可にした例があるかどうかという事例でございますが、これは積極的に不許可ということをいたしませんでも、その供給区域の申請が出てまいりました場合には、その申請を認めるかどうかという基準は、新たに供給区域を与えますときの基準と、先ほど申しましたように全く同一でございますので、われわれとしてはその供給区域を延ばすことに公益事業としての意味合い、必要性というものがなければ許可はいたしません。逆に言うと、そういう情勢を確かめなければ許可はしないということでございます。
 それから第二に、先ほどのお答えとまあ同じかと思いますが、収益面のみを見ているではないかということでございますが、これは先ほども申し上げましたように、工事負担金という制度がございまして、非常に都市ガス事業者はいろいろな需要家から供給の申し込みがありましたときに、正当な事由がなければ供給を拒んではならないと、こういうことでございますから、先ほどの例で申しますと、大山団地からもし需要の申し込みがありまして、その場合にしかじかの工事負担金がかかる、その工事負担金を払っても都市ガスを引け、こういう申し込みがございますれば、これを拒む筋合いは全くないわけでございます。大山団地の場合には、その工事負担金の額が相当の額に当時としてはのぼり、それを踏まえられまして、おそらく大山団地のほうからお申し込みがなかった、こういう事例であろうかと思っております。もしその場合に、大山団地だけはその取るべき工事負担金を徴しない、あるいは非常に割り引きをして、その特定の地区だけ工事をするということは、これは公益事業のたてまえから、その地域だけ不当に、不当にと申しますか、特定の差別的な割り引きをするということは、先ほどの供給規程の条件からしまして、公益事業として、たとい東京瓦斯がそれをやると申しましても、われわれのほうとしては認めるわけにはまいらないわけであります。こういう扱いをいたしますと、これは特定の需要者だけを有利に取り扱うことになりますので許されないわけでございます。
 それから都市ガスが、今度の法律が改正されましたときに、「みなす」一般といいますか、自分で簡易ガスをやったり、あるいは子会社にやらしたりすることばかりやって、本来の都市ガスの供給義務を怠るのではないか、こういうお話でございますが、これは「みなす」一般事業を、供給区域の中で今度都市ガスが新たに始めようと申します場合には、この改正法にもございますように、それが近き将来に必ず本来の供給方式である本体導管供給方式に切りかえる計画があるということがまだはっきりしない間は、ただばく然と「みなす」一般をそこで半永久的にやりますという申請は、法律によって許可いたすことはございません。必ず過渡的な措置として認めますので、近き将来確実な本体導管の計画のない「みなす」一般事業は認めない方針でございます。そういうふうに法律上なっておるわけでございます。
 それから、もし自分でやるのではなくて子会社という名目で簡易ガスをやって居すわるということについてはどうかということでございますが、これは、子会社といえども別会社でございますから、法律上どうこうというわけにはまいりませんが、われわれとしては、これは改正法後、子会社に自分の供給区域内で簡易ガスを子会社名義でやらせるということについては、行政指導をやりまして、そういうことのないように十分指導をしてまいるつもりでございます。そういうことはやらせないようにいたします。
 それから、現状で今度はこれは東京瓦斯だけについて調べておりませんが、七十戸以上の小規模導管供給事業のうち、ガス会社自身がやっているもの、それから自分の子会社をしてやらしめているもの、それからガス会社と関係のないいわゆる独立のLP業者がやっているものがどのくらいあるのかということは、これは東京瓦斯の区域内について特に調べておりませんが、全国的に数字を申し上げますと、先ほど申し上げましたように六百七十五の地点がございますけれども、ガス会社が自分でやっている小規模導管供給事業は、そのうちの九十九でありまして、子会社をしてやらせておるものが百九十八、この二つを合計いたしますと、全体の四四%になりまして、残り三百七十八、全体の五六%がいわゆるLP業者のやっておる小規模導管供給事業である、こういう割合になっております。
#141
○委員長(村上春藏君) 本法案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#142
○委員長(村上春藏君) 速記を起こして。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト