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1970/03/31 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 大蔵委員会 第12号
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1970/03/31 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 大蔵委員会 第12号

#1
第063回国会 大蔵委員会 第12号
昭和四十五年三月三十一日(火曜日)
   午前十時四十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     田渕 哲也君     瓜生  清君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     田村 賢作君     今  春聴君
     二木 謙吾君     津島 文治君
     林田悠紀夫君     矢野  登君
     小山邦太郎君     岩動 道行君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         栗原 祐幸君
    理 事
                小林  章君
                沢田 一精君
                成瀬 幡治君
                鈴木 一弘君
    委 員
                青柳 秀夫君
                伊藤 五郎君
                岩動 道行君
                大竹平八郎君
                鬼丸 勝之君
                今  春聴君
                津島 文治君
                中山 太郎君
                木村禧八郎君
                戸田 菊雄君
                上林繁次郎君
   衆議院議員
       内閣委員長    天野 公義君
   政府委員
       総理府総務副長
       官        湊  徹郎君
       大蔵政務次官   藤田 正明君
       大蔵省主計局次
       長        竹内 道雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
   説明員
       外務省アメリカ
       局安全保障課長  松原  進君
       大蔵省理財局国
       有財産第一課長  市川廣太郎君
       運輸省航空局監
       理部長      川上 親人君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法
 律の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○空港整備特別会計法案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(栗原祐幸君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨三月三十日、田村賢作君及び二木謙吾君が委員を辞任され、その補欠として今春聴君及び津島文治君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(栗原祐幸君) 次に、理事の補欠選任についておはかりいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行ないます。
 選任は、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(栗原祐幸君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に瓜生清君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(栗原祐幸君) 次に、引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、衆議院内閣委員長天野公義君から趣旨説明を聴取いたします。天野公義君。
#6
○衆議院議員(天野公義君) ただいま議題となりました引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律は、長年の懸案であった在外財産問題の最終的解決をはかるため、引き揚げ者、その遺族及び引き揚げ前死亡者の遺族に対して、特別の措置として特別交付金を支給する趣旨により昭和四十二年に制定されたものであります。
 この特別交付金は、原則として本年三月三十一日まで請求しなかった者に対しては支給しないこととなっており、大部分の方々はすでにその請求手続を終了いたしているのであります。
 しかしながら、戦後二十余年を経過しておりますため、請求に必要な資料の収集などの理由により、いまだ請求されない方々もあるように考えられます。
 そこで、この際、この法律制定の趣旨からして、一人でも多くの方々がその利益に均てんできるようその請求の期限を一年延長し、昭和四十六年三月三十一日までとするとともに、引き揚げ者の引き揚げの日または死亡者の死亡の事実が判明した日が昭和四十三年四月二日以後である場合におけるその請求の期限についても一年延長して、それぞれそれらの日から起算して三年を経過する日に改めようとするものであります。
 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成くださいますよう、お願い申し上げます。
#7
○委員長(栗原祐幸君) これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言願います。――別に御発言もなければ、質疑はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(栗原祐幸君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(栗原祐幸君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#10
○委員長(栗原祐幸君) 全会一致と認めます。よって、本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(栗原祐幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#12
○委員長(栗原祐幸君) 次に、空港整備特別会計法案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言願います。
#13
○戸田菊雄君 本論に入ります前に、けさニュースで、私も全部は聞かなかったんですが、727ですか、羽田から福岡へ向かった飛行機が、赤軍派のだれかが乗っていて乗っ取りをされて、北鮮に行けと、こういうことがあったんですね。油が足らなくなったので板付へ着陸をする、こういうことになったのですが、その辺の事情の詳細についておわかりになればひとつ――まあいろいろそういう安全を守る立場から非常に危険な状態だろうと思うので、あるいは言えないこともあるかもしれませんが、でき得る限りでひとつ状況を報告していただきたいと思います。
#14
○説明員(川上親人君) すでにニュースその他でお聞き及びかと存じますが、けさ発生いたしました日航機のハイジャックについて、いまわかっている限りの情報に基づきまして御報告を申し上げます。
 日本航空のJALナンバー三五一便、これは七時二十一分に東京を出まして福岡に直行する便でございます。これには機長その他六名乗員がおりまして、乗客百三十一名――百三十一名のうちの二人は三歳以下の幼児でございます。満員の状態で福岡に向けて出発したわけでございます。途中計器飛行――日航の場合には常に計器飛行で飛んでいるわけでございますが、羽田から名古屋に向かいます途中におきまして、東京管制部に、いわゆるハイジャックと申しております航空機乗っ取りの情報が通報されてまいりました。この内容は、「JAL三五一はハイジャックにより北朝鮮に行くよう指示されている」という旨の内容でございます。
 続きまして、七時四十三分に、東京の管制部は、このJAL三五一便と直接交信をいたしまして、機長から、次のような連絡を受け取っております。「JAL三五一便は、赤軍派学生と称される十四、五名の乗客により、短刀、日本刀をもって脅迫され、平壌に行けと要求されている。乗員はコックピット――いわゆる操縦室でございます――から外に出られない。名古屋、米子経由の北朝鮮へ行く管制承認を要求する。なお、要求を拒否したら爆破する、爆弾も持っているというようなことを言って脅迫している」旨の連絡があったわけでございます。
 機長としましては、燃料が足りませんので、北朝鮮までは行けないということで、その赤軍派の学生と称される十四、五名の乗客に対して説得をいたしまして、福岡に八時五十四分一たん着陸をいたしまして、九時五分に国際線スポットにランプインいたしておるわけでございます。現在、私がこちらにまいりますまでの状況におきましては、ドアはまだ締めたままでございまして、乗客、乗員いずれも外に出れない状態でございます。
 警察それから自衛隊その他との密接な連絡のもとに現在この三五一便に対する警備を実施しているわけでございますが、何ぶんにも人命にかかわる問題でございますので、第一に乗客を無事誘導して飛行機の外に出せないかという点に重点を置いて現在鋭意努力中でございます。
 なお、空港は、現在クローズされている状況でございます。
 それから着陸いたしました後のキャプテンとの連絡が、妨害によりまして――機内と機外との間におきますキャプテンとそれから事務所関係の責任者との連絡が、現在の段階では必ずしも十分にとり得ないような状況でございます。もしそれが十分にとれることができますと、有効な対策というのもはっきりするかと存じますが、その点が現在は妨害されているようでございます。キャプテンからのいろいろな通知がなされておらないということで、この問題については慎重に現在進めている段階のように思われるわけでございます。
 以上、まだまだ情報が心ずしも十分でございませんので、きわめて簡単ではございますが、御報告を申し上げます。
#15
○委員長(栗原祐幸君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#16
○委員長(栗原祐幸君) 速記をつけて。
#17
○説明員(川上親人君) なお、先ほど報告に一点落としましたので、つけ加えさしていただきたいと存じますが、万が一給油をいたしまして、言うとおりに北鮮に行かなきゃならぬといたしますと、韓国を経由して北鮮に行くということになるわけでございます。現在、その相手方からは、韓国の海岸を通って平壌に行くようにというふうな強い要求が出されているようでございます。ただ、このことにつきましては、韓国自体はまた日航機の727が飛行するにつきましてスクランブルを出すという可能性もございます。そういった関係で、韓国との間にもしもの場合におきましては何らかの了解を取りつけなければならないということで、外務省ともその点を十分いま連絡をいたしまして、万が一の場合に備えられるように用意を進めているところでございます。
#18
○大竹平八郎君 いまその韓国の問題はわかりますが、これから給油をして、いわば人命をとうとぶという点からいってあるいは離陸はやむを得ないかもしれない。そういう場合、これはあくまでも国際航路になるわけですから、向こうで着陸地をかりに平壌なら平壌に指定する場合に、これは国際航空上北鮮自体とも連絡をとらなきゃいかぬでしょう。それからむろんその連絡についての機長の管制塔への連絡というのはやらなければならぬし、そういう点はどうなんですか。ただむちゃくちゃに彼らがそういう発言も許さぬ、そうしておどかしのままで離陸したというようなことになると、これは情報としてはあるいは北鮮のほうは通っているかもしれないけれども、そういう場合、これは必ず主任管制官に連絡して向こうに連絡しなきゃいかぬでしょう。そうでないと、安全な着陸はできないでしょう。どうなんですか、その点の連絡は。
#19
○説明員(川上親人君) ただいまの先生の御質問で、韓国を通っていく場合に、韓国に対する機長からの直接の何らかの……
#20
○大竹平八郎君 違う。北鮮です。
#21
○説明員(川上親人君) あるいは北鮮につきましても、機長からの何らかの連絡がなければいけないのではないかという御質問かと存じますが、北鮮の場合には、いまのところ、連絡の方法が、きわめて有効な連絡の方法というのがちょっと見当たらないような状況でございます。鋭意その点に対する検討をしておるわけでございますけれども、南鮮につきましては、管制部から727の三五一便が韓国の海岸沿いに北上していくということは連絡可能であると思います。ただ、北鮮につきましては、国友関係もございませんということもございまして、どのような方法で連絡をとってその安全を確保するか、そのルート設定について現在検討中でございます。
#22
○戸田菊雄君 いまの状況というのを二、三伺っておきたいんですが、その一つは、いまの報告ですと、十四名程度赤軍派と称せられるそういう者が乗っている。そうして、機長はじめ乗員関係を拘束ないしは脅迫をしているということですね。そうして、爆薬等も持っていると、こういう話ですが、税関で乗る場合にはそういうものに対して検査があるわけでしょう。(「検査しない、国内線だから」と呼ぶ者あり)あ、それはやらないんですね。そうすると、そういう面についての乗車というものは、何といいますか、汽車なんかもそれが発見されればそれ相当の罰則規定はあるわけですけれども、これは野放し状態になっているわけですね、いまのところ。それからもう一つは、確かに、南朝鮮のいわゆる沿岸を通っていくと、こういうようなことを言っていることはわかったと。だけれども、南朝鮮との通信関係は、いまの日本と韓国との関係の国交状況からいけば、若干の通信その他は可能だろうと思うんですけれども、しかし、これが一歩踏み越えて北朝鮮のほうに入っていくということになると、これは全く国交断絶状況ですからね、いまの日本と北朝鮮の関係はですね。そういうことになると、これを強引に行った場合には、領空侵犯その他でこれは非常に危険な状態になると思うんです。ですから、そういう各般のいまの日本の置かれている情勢から非常に複雑な諸問題というものがかもし出される要因ということになるのじゃないかと思うんですがね。だから、そういう問題について、わかっている範囲内でけっこうでございますから、ひとつこの対策を含めてどういう手を打っているか、報告を願いたい。
#23
○説明員(川上親人君) 福岡におきます対策につきましては、現在、警察におきましては、県警本部長以下全部空港当局に詰めておられまして、二百五十人ほどだと聞いておりますが、制服で近づきますと殺すというふうにおどかされておりますために、私服に着がえまして、目立たないようなかっこうで飛行機の周辺を警備していただいているようでございます。そのほか、目立たないところにはもちろん制服を着た警察官もおられると思います。
 それから何ぶんにも飛び立たせないようにするために飛行場をクローズするということで、そのためにいろいろな手段を今朝来検討しておったわけでございますけれども、一つの方法といたしましては、航空機をランウエーの上に駐機させる。実際に飛ぼうにも飛べないような状態でランウエーをクローズする方法があるいは有効ではないかというようなことで、あるいは現在実施されつつあるのかとも思いますけれども、はっきりいたしませんが、そういったことも、本朝検討いたしておったわけでございます。ただ、そういったことが非常に刺激的になりまして、かえって爆弾を爆発させられるというようなことになりますと、これはたいへんな問題でございますので、そこら辺のタイミングということについて非常に慎重な配慮をしなければならないということでございます。それらのところを、この二、三十分間、私は連絡を受けておりませんので、こまかくは申し上げられませんけれども、検討をいたしておったわけでございます。
 なお、北鮮との関係につきましては、先ほど来申し上げておりますように、有効な連絡の方法がない。それで、場合によってはNHKの放送を通じて連絡できる方法はないだろうかというようなこともけさ検討いたしてみております。これらにつきまして、いまどのように対策をとられているか、まだ報告を受けておりませんので、詳しく申し上げられないのは残念でございますけれども、けさほどはそういうふうなところまでは検討いたしておったわけでございます。
#24
○戸田菊雄君 まあいまお答え願った程度でしょうから、本問題についてはまた状況が変わればお伺いするということにいたしまして、本論に入りたいと思います。
 この前も若干質問を申し上げたのでありますが、最初に、四十四年度の年間の統計はまだ出ないと思うので、四十三年でけっこうですが、現在の輸送実績ですね、国際線、国内線でどのくらいあるか、その辺をひとつお伺いしたいと思います。
 それから飛行機そのものも、従来、DC3型あるいはDC4型、こういうようなプロペラ機が三十四年当時は大部分だったと思うのですが、いまは大半が高速のジェット機時代になってきているのではないかと思うんですね。ですから、そういう意味で、飛行機等々の構造その他も非常に大型化している、その設備のほうもですね。日航にしても従来からそういう方向にある。こういうことになっているわけですが、そういう大型化に伴って当面の施設状況ではたして間に合うのかどうか。もちろん、空港整備五カ年計画というのがあります。そういうものに対応できる安全施設を含めた各般の施設をいろいろ進めてきておるのでありますが、まあそういう全体の計画に基づいた一つの施設増強、こういったものがはたして十分なのかどうか、その辺の御見解をお伺いしたい。
 それからもう一つは、今回の特別会計法に伴って、労働条件という問題に対して基本的な考えはどういうふうにお考えになっておるか。
 以上三点についてお伺いしたいと思います。
#25
○説明員(川上親人君) 四十三年におきます輸送実績は、国内線におきまして八百四十四万人でございます。さらに、引き続きまして、四十四年の十二月までの数字はおおよそ千百万人近い旅客数になっているようでございます。国際線につきましては、四十三年の実績は二百九万人でございます。
 なお、第二の問題としまして、現在のように大型化、高速化される段階におきまして、空港の整備が間に合うのかという御質問かと存じますが、航空機の非常に激しい需要の伸びに伴いまして、大型化、高速化という段階を経ていくことは、これはもう必然であると思うのでございます。そういう角度から、実は、四十二年に策定されました空港整備五カ年計画におきましては、まず、羽田におきまして、現在の三千メートルの滑走路のほかに、千五百七十メートルでございましたBランウエーを二千五百メートルに延長する。しかし、それでも羽田空港における処理能力は近々限界になるわけでございますので、一方で成田に新東京国際空港の整備を急ぐという基本方針を立てまして、これは鋭意その努力をしてまいりまして、明年四十六年の四月供用開始というような計画でいま整備を進めているわけでございます。それから大阪国際空港につきましても、非常にあの空港が混雑しつつございますし、また、急激に伸びてまいります輸送需要に対応するため大型化を進めるにつきましては、従前の大阪国際空港におきます滑走路の長さが千八百メートルということで、やや短い長さでございますので、新しくB滑走路といたしまして三千メートルの滑走路一本新設ということで進めてまいりました。これは万博対策の一環という性格をもあわせ持っておったわけでございますが、本年の二月五日にその新しい三千メートル滑走路の供用開始ができるようになり、大阪国際空港におきます受け入れ能力、処理能力というものも非常に高められたわけでございます。しかし、国内におきます今後の大型化、高速化ということを考えますと、現在千五百メートル級に整備されております二種空港、あるいは千二百メートル級に整備されております三種空港、それぞれ小さくなってくるわけでございます。これらの主要なローカル路線に今後ジェット化をはかっていくとしますと、二千メートル級の滑走路が必要であると存じます。また、千二百メートルでYS11の離着陸というのは性能上からは一応安全にできるわけでございますが、先般の四十一年でございますか、あの松山におきます事故にかんがみまして、安全性をさらに高めるためには、性能上は千二百メートルでよろしいといたしましても、パイロットのミスその他をあわせ勘案いたしまして千五百メートル級に延長したい、こういう基本方針のもとに空港整備五カ年計画を策定いたしまして、その五カ年計画に基づいてその後の整備を鋭意実施しておるわけでございます。この空港整備計画の第四年目が四十五年度の予算でいま御審議いただいておるとおりでございますが、これらの予算が成立いたしますと、かなりのテンポで空港整備規模というものが充実してくると思います。四十六年には二千メートル級の滑走路を持った空港が八カ所整備されることになるわけでございます。ローカル空港の大型化、ジェット化、そして旅客に対する利便の増進ということにこたえられることになろうかと存じます。他の三種空港におきましても、千五百メートル級の整備をいたしますとともに、保安施設の整備に一つの重点を置いて整備をいたしまして、安全でかつ定時性をある程度高める対策ということを進めていく方向で現在整備が行なわれているわけでございます。
#26
○戸田菊雄君 方向としてはわかりましたけれども、具体的な問題について逐次質問してまいりたいと思うのですが、その第一点は、公務員のいわゆる定員五%削減がされましたが、そういうところの管理事務要員が極度に労働条件が強化をされた、こういうふうに聞いておるのでありますが、今回の特別会計新設によって要員増はわずか七名ですね、私の知る範囲では七名しかふえていない。このいただいた資料の内容によりましても、従来までは総計三千三十九人、自己の特別会計定員が一千四百七十二名、こういうことになっているわけでありますが、そういう中で今後の特別会計の事務処理というものを円滑に進めていく自信があるのかどうか、要員からいってはたして自信があるのか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
 それからどうしても納得がいかないのは、前に政務次官にもお答えを願ったのでありますけれども、特別会計へ繰り入れの各科目なんですが、ここから通行税をはずしたということについて、どうも私は納得がいかないんですよ。この特別会計に入っているやつは、空港使用料、いわゆる着陸料と停留料ですね。それから一般会計からの繰り入れ、ないし財投からの借入金、こういうことになるわけだろうと思うんですけれども、そういうことになると、特別会計の財源を生み出す安全弁というのは非常に薄れてきているのではないかという気がするんです。前にもちょっと私指摘したのですが、この通行税というのは、言ってみれば、戦時中の遺物なんで、われわれの立場からすれば、当然廃止すべきものだ、こういう主張なんでありますが、政府の意向としてはいまのところ廃止する意向はないようであります。そうして、なおかつ、この通行税というものを少し値上げをして今後増徴体制をとっていこう、こういうのが偽らざるいまの政府の考え方ではないかと思うんです。そうだとすれば、特別会計移行をせっかくやるというならば、本問題を念頭に置いているということでなければ、独立採算制というそういう形からいろいろいままでも特別会計移行措置をとられましたけれども、決して審議した当時の政府の答弁のような情勢には特別会計は行っておらない。一つは、国立病院の特会移行措置等を見ましても、当時は、政府といたしましては、これさえやれば、もう今後の国公立というものは、新しい建築で、新しい医療器械で、看護その他の問題についても万般至れり尽くせりの状態になるんだ、こういう答弁であったのですが、現状行ってみますと、そういう状況にはなっていない。これは見解が違いますから私は意見を申し上げませんが、独立採算制というのは、言ってみればあくまでも独立採算制でありますから、企業利益追求という考えが主体になっていますから、どうしても節約とか合理化とかというものがこの裏に付き添ってくるわけですね。そういう面から見れば、今回の空港整備に伴っての特別会計移行措置というものも、政府は一般会計から何か事故があった場合には空港整備とか保安施設とか安全体制をとれとかいうことでやられて無用の出費をせざるを得ないという状況なので、一つ逃げ道じゃないかと思うんです、悪く解釈すれば。そういう考えも持つわけです。ですから、そういう意味合いにおいて発足をするならば、それに見合う一つの財源措置というものをやはり定着化しなければいけない。事故の憂いがないようにそういう財源措置というものもやっていくのが至当ではないか。そういう意味合いから、通行税というものは非常なウエートを占めてきているのじゃないか、こういうふうに考えますので、その辺の見解についてお答えを願いたい。
#27
○説明員(川上親人君) 第一の、空港特会移行に伴いまして定員の不足、特に管理要員の不足という点から、勤務条件その他において非常に苛酷な面が出てくるのではないか、あるいは特会そのものの事務を十分こなし得るかという御質問かと存じますが、特会になりましても人事関係の制度自体には何ら変更がございません。空港の受益者の負担その他を通じて経理の明確を期しまして、それによってあわせて空港整備を促進していくという目的のもとに特会制度をこの際御審議をお願いしているわけでございます。それと、定員関係におきましては、特にそれに基づいて定員関係における制度が変わるというわけでもございませんので、特段の支障はないと存じます。また、定員につきましては、毎年航空局におきましてというか、運輸省におきまして、航空の激しい伸びに対応した定員の確保に努力をいたしてまいっておりまして、来年度におきましても二百十九人の増員を現在の予算で御審議をいただいているような状況でございます。かなり定員におきましても確保されてきつつあるかと私は考えるわけでございます。管理要員その他については、先生御指摘のように、決して十分ではない面があることはそれも事実ではございます。しかしながら、必要最小限度の定員については十分に――十分にといいますか、一応確保されている、業務の運営について支障はないというふうに判断をいたしております。なお、この人事管理につきましては、私ども常々十分意を払っているところでございまして、業務増の激しい航空の行政面におきまして、そのために特に労働過重にならないようにというようなことについては十分の配慮をこれからもいたしてまいるつもりでございます。
 それから第二の通行税についてでございますけれども、あるいは先般御説明があったと存じますけれども、今回新設を予定いたしております空港整備特別会計におきましては、通行税は御指摘のように特定財源とはしていないわけでございます。これにつきまして、運輸省としてなぜそのようなことを特定財源にしなかったかという面につきましては、空港整備の現状からいたしますと、今後、四十五年度予算でもうその形がすでにあらわれているわけでございますけれども、通行税収入相当額よりもそれを上回る一般会計からの援助をいただかなければ、この空港整備の緊急な促進ということができない段階であると存じます。当分の間そういう通行税を特定財源としていわゆる独立採算的にやっていこうといたしましても、空港整備はそういう規模ではとうてい無理である。より以上の一般会計の負担をお願いしなければならないような段階であると存じます。そういう角度から通行税の繰り入れを特定財源とすることにつきましてやめた次第でございます。
#28
○戸田菊雄君 本問題は、あとで運輸大臣の出席等を要請をしまして、この一点はあとでひとつ確かめてみたいと思うのであります。
 それで、こまかいことでありますが、空港使用料の徴収問題ですが、いま完全な体制で行っておるのでありましょうか、それが一つです。
 それからもう一つは、新東京国際空港が部分的に四十六年の四月から一部開始という考えでおるのだろうと思うんですね。そういうことになって、いろいろと組合等から要員養成の問題で実は出ているのですね。その内容を見ますと、たとえば、管制、通信、航務、こういった各般の要員確保と教育訓練体制が確立しておらないということになっておるのであります。新空港要員として百十五名の当局要求、これは当局自身がやったのですが、それで実現しているのが五十二名です。それから運用開始当初の各職場の要員、これも当局要求で百八十四名の計画に対して、既存の職場からの九十九名の振りかえ要員を見込んでも三十三名不足する、こう指摘しております。それからもう一つは、国際通信及び管制に電算機の導入、こういうものが計画されておるのでありますが、これに対する要員の養成計画というものが一体どう具体的に行なわれているのか。この辺の問題は基本的には対労組の問題でありますから、当局としても具体的に一定の土俵に乗せて話し合いをして円満解決の方向に常に進行さしていると思うのでありますが、そういう具体的な問題が未解決のまま現行一般会計から一千四百七十二名の要員異動を自動的にやっていかれるのですから、そういう意味合いでの心配というものが非常につきまとっているのだろうと思うんです。だから、前段でのいろいろな要求ですら通っていない、そういう中で特別会計移行措置、こういうことになるのでありますから、そういうことになってなおかつ一般会計と特別会計の弾力的な運用というものが人事面では考慮できません。今回切り離してしまう、そういうことになるわけでありますから、それぞれ専業分化するわけですから、そういうことになれば、もっとこういう面での苦痛というものが出てくるのじゃないか。そうして、おっしゃられましたように、飛行機というものは、将来に向けては庶民の足として大量に利用されるということになってきておる。一面、業務というものが極端にオーバーしていくわけです。それに見合った要員措置というものが逐一打たれていないわけです。総体的にその負担をかぶるのは、やはり労働者ということになりはしないか。だから、そういう部面での解決方策というものを考えていかないと、特別会計に移行しても円滑なる業務遂行ということまでいかない。まあいくにしても、きわめて当該労働者が苦労しながら仕事についていく、こういうことになりはしないか。こういう点が非常に心配をされるので、その辺の見解をお伺いしたい。
#29
○説明員(川上親人君) 第一に御指摘の、使用料徴収その他が現在の定員の中で完全にできるかという御質問かと存じます。私どもは、各空港における使用料の徴収につきまして、現在部内的に鋭意電算化システムを導入しつつあるのでございます。東京、大阪におきましては、すでに完全なその体制に入っており、逐次他の主要空港につきましても、料金計算その他を電算化することによりまして事務の合理化をはかることによって労働過重にならないように、すでにそのための対策は進めつつあるわけでございます。
 なお、職員の養成につきましては、四十四年度に航空保安職員研修所というものが認められまして、必要な管制関係の業務増あるいは施設増に伴いまして定員をそれぞれ毎年増員を認めていただいておるわけでございますが、その養成につきまして、この研修所におきまして、航空管制料で毎年三十五人――これは二年制でございますので、四十四年からスタートいたしている関係で、第一学年三十五名、二学年三十五名、七十名が在籍いたしておるわけでございます。それから航空通信科十五名、航空電子科二十名、計七十名の本科学生を高校卒から採用する。この採用につきましては相当数の応募がございまして、かなり優秀な人たちが得られておると存ずるわけでございます。そのほかに、大学出の者から採用いたします専修科のコースが、四十五年度から六十人という規模で採用できるわけでございます。いろいろこういった採用人員の数につきましても、今後整備すべき保安施設、あるいは管制業務の質的量的増加に対応した対策としてこれを進めておるわけでございます。
#30
○戸田菊雄君 大蔵省のほうにお伺いをしたいのですけれども、新空港施設の設置予算について、一般会計で空港公団に対してどれだけの出資金、予算化があったのか、その点が一つ。もう一つは、国の直轄事業としての施設整備費、これは要求がどのくらいあって、実現した金額は一体どのくらいか。それから新空港関連施設整備費ですね、これはどのくらい一体認められたのか。この三点についてお伺いしたいと思います。
#31
○政府委員(竹内道雄君) 四十五年度におきまして新東京国際空港公団に対する出資は七十億でございまして、四十四年度の四十億に対しまして三十億の増加となっております。
 なお、新東京国際空港公団の事業といたしましては、四十四年度の百五十億に対しまして、ただいま申し上げました出資金並びに財投、自己資金等を含めまして三百億円の事業費を組んでおります。なお、要求は六百億円でございました。
#32
○戸田菊雄君 この空港公団には、確かに、七十億、総体で三百億、要求は六百億、そのはね返りがおそらく施設整備費五十九億円の要求に対してわずかに三分の一以下の十五億五千万円見当、これしか認めていないんですね。なおかつ、新空港関連施設整備費として五億七千万円の要求は全く認められていない。この範囲のものは、私は最小限度必要な額ではないかというように考えるのですけれども、大蔵省が削減をした理由は一体どういうところにあるのですか、その内容についてちょっと説明をしてください。
#33
○政府委員(竹内道雄君) 要求の五十九億の施設整備費につきましては、新東京国際空港の整備事業の促進等を考えますと、明年度当初に支払いが集中するものが多いと考えられましたので、予算としては五十九億は認めなかったわけでございますけれども、明年度の当初に支払いをいたすということで空港の事業運営には支障がないもの、こういうふうに考えておるのであります。
#34
○戸田菊雄君 もう一つ、要員関係ですが、少なくとも空港施設の維持、管理保守、こういった各般の業務というものは、それぞれ専門分野なんですね。私はそう思うんです。しろうとを連れてきてそういうこの仕事をやりなさいといっても、とてもできない。高度の機械文明の時代ですから、そういうものの最高を集めているのですから、そういうことからいけば、あらかじめこの要員体制についても十分な所定の訓練ですね、こういうものを経て一定の資格要件というものを保持していないと、そういうものに対する操作というものはできない。
 そういうことに対して、四十五年度の新空港関係要員の要求は、運用要員の訓練が四十七名、研修所の訓練要員として三十八名、保安施設整備として十八名、同じく本省関係が七名、電算機プログラマーが五名、百十五名の要求をしているわけですね。ところが、大蔵省の内示決定でまいりますと、上から見ると四十七人に対して十四名しか認められていないんですね。それから研修所の訓練要員に対しては十八名ですから、これも半分も認められておらない。それから保安施設整備、これはまあ九〇%くらい実現して十五名ということになっているのでありますが、いずれにしても百十五名総体に対して五十二名なんです。だからこういう部面は、今後の空港整備ないし安全飛行あるいは高速化するそういう飛行機に対応する整備要員でありまするから、すぐに速成できるというようなものじゃないんですから、やっぱり一定の計画、プログラムによってそういう要員というものを一体どういった養成をしていくか、総体的な計画に基づいて四十五年度どうするか、こういうことでいかなければ、ほんとうの意味での要員訓練ということにはなっていかない、養成ということにはならない、まあこういうように考えまするので、この要員の内示削減の問題が一つと、それから今後の空港施設整備、そういうものに対する訓練養成というものはどういう計画を持たれているのか、その辺の問題についてお伺いしたいと思います。
#35
○政府委員(竹内道雄君) お話にございましたように、百十五名の増員要求があったわけでございますけれども、もちろんこれは予算の要求でございまして、予算の要求はもちろん要求なりにそれだけの根拠を持っておるわけでございまするけれども、運輸当局と予算折衝の結果、従来の職員につきましても重点的な配置をさらに考えるということ、あるいは今後の運営事務にあたりまして、機械化等を導入いたしまして合理化を進めていくというようなこともあわせまして、五十二名というふうに決定をいたした次第でございます。
 なお、申すまでもなく、空港整備の問題は人命にかかわります問題でありますので、空港の整備あるいは要員の養成というようなことにつきましては、今後とも運輸当局とよく話をいたしまして、遺漏のないようにいたしたいというふうに考えております。
#36
○戸田菊雄君 運輸省のほうにお伺いをするんですけれども、東京国際空港の要員配置計画と要員振りかえ計画というものがあると思うんですね。業務別に、国際通信、国内通信、管制通信、あるいは国際通信技術、こういう各般の業務種別ごとに四十六年四月の要員配置計画というものがあると思う。同時に、要員振りかえの計画内容というものがそれぞれこうあるわけですね。四十七年度にまたがるものもあるし、四十九年度にまたがるものもあるし、それは振りかえ要員計画の場合はいろいろありますけれども、このトータルで、四十六年四月の要員配置計画、それから要員振りかえ計画の内容、これをひとつお示し願いたい。
#37
○説明員(川上親人君) ただいま手持ちの資料に東京国際空港の事務所の定員の職種別の配置につきましての資料でございませんので、後ほど資料として提出さしていただきたいと思います。
#38
○戸田菊雄君 じゃ、その資料はあとでお願いしたいと思うのですが、結論的に、この要員配置計画と要員振りかえ計画、その実施結果になった場合に、はたして満足な要員なのかどうか、その辺の見解だけひとつ聞いておきます。
#39
○説明員(川上親人君) 昨今の東京国際空港におきます混雑ぶりその他から、業務の質的量的な増加ということについてはもう率直に私ども認めておるわけでございます。しかし、管制関係につきましては、来年度の予算におきまして東京国際空港分として十名現在予算要求をさしていただいているところでございます。これらを通じてポジションも二つふえるかっこうになっておりますし、管制官の仕事の忙しさあるいは精神的な疲労というものに対応する定員というものは、一応必要最小限度の人員としては確保できる、かように考えております。その他各般について、決して十分とはいえないまでも、東京空港事務所につきましてそれぞれの部分におきまして定員が少しずつでも認められておりまして、この混雑しております東京国際空港ではございますが、十分に業務はやれるというふうに確信をいたしております。
#40
○戸田菊雄君 東京、大阪の場合の一日当たりの飛行機の発着陸回数はどのくらいありましょうか。これは昨年の八月の統計でけっこうです。
#41
○説明員(川上親人君) 東京国際空港におきます一日の離発着回数は、管制能力の一応限度に近い状態で現在行なわれているわけでございますが、一日平均四百五十回くらいというふうに存じております。大阪におきましては、それよりもやや年間を通じまして一万機ないし一万四、五千機くらいの規模で東京よりも離発着機数が少のうございますので、それに対応した分が減っておると存じております。
#42
○戸田菊雄君 そうしますと、大体、一分半に一機くらいの割合ということになりましょうかね。
#43
○説明員(川上親人君) ただいまの御質問につきましては、かねて、東京国際空港におきます過密対策ということで、航空局の中で私が委員長となりましてダイヤ調整委員会というのを編成いたしております。このダイヤ調整委員会でいろいろ検討しているときにはっきりしたわけでございますが、管制上遅延なし――ディレイなしにさばき得る限度と申しますのは、現在Cライン一本しか使えないという現状におきまして、一時間天気のいい場合におきましては三十四機、ただその三十四機という状態が長時間続くわけにはまいりませんが、一時間三十四機で、三時間にならしてみますと平均して三時間延べ九十機、こういうふうな状況でさばくということであるならば、一応遅延なしに羽田における離着陸を円滑に処理し得る管制能力の限度ではないか、かように考えておるわけでございます。そういたしますと、おおむね二分に一機ということでございまして、現実にも原則といたしましては二分に一機という間隔で離着陸をさせておる状況でございます。
#44
○戸田菊雄君 天候が不良だったり何か事故のためにかりに一時間くらいとまったということになると、上空で飛んでいる飛行機はどのくらいになりますか。
#45
○説明員(川上親人君) 羽田空港の周辺の気象状況あるいは風向き、それらによって管制能力から来るいわゆる一時間の処理機数というのは少しずつ変わってまいります。天気が悪いときでございますと、一時間に二十八機というふうないわゆる管制能力のダウンはやむを得ないかと存じます。それからさらに、現在の空港の改善対策として、それに対する別途の対策を現在進めておるわけでございますが、南風が吹きます場合、これはもう少し落ちるわけでございます。木更津から羽田に入るにつきまして、直進して羽田のCランウエーに直線進入をするわけにまいりませんので、一たん北側に回りまして、北側から着陸する。出発機は北側に向かっていく。そうしますと、途中で交差するようなかっこうになりますために、この間のセパレーションを十分にとらなきやならないということもございまして、安全上から考えますと、さらにその場合の処理機数というのは落ちる。天気がよければ、三十四機というのは通常でございます。それらの状況を平均いたしまして、年間、一時間三十四機、三時間で九十機という原則をいま考えておるわけでございます。
#46
○戸田菊雄君 飛行機の安全輸送の第一要件というものは、制空権というのですか、これなんですね。いまの日本の飛行機というものは、常に翼を極端につぼめて飛び上がったり着陸しなければいけない、こういう状況だと聞いているのでありますが、そういう状況の中で天候不良とかなんか来た場合には、一時間で二十八機程度が上空で飛び回っている飛機行が出てくる。そのほかに、米軍機も飛ぶ、あるいは日本の自衛隊機も飛ぶ、こういうことになる。安全対策については万般十分やっているのでありましょうけれども、非常に過密で危険な状態だと、われわれしろうとでもそういう印象を受けるんですね。そういう意味においての事故対策というものは、いまの施設状況その他からいって完ぺきなのかどうか、その辺が第一点。
 それからもう一つは、いま、飛行機が、私もときどき急用があって乗せてもらうのでありますけれども、やはりおくれるんですね。国内線でも、ローカル線で仙台あたりまで行くときには、汽車の運行整理と同じ犠牲にされる場合が多いのですね。そういうことでおくれる場合が非常に多いのですけれども、十分以上おくれるというのは一体どのくらいあるのか、この辺をひとつ教えていただきたい、総体の割合でけっこうです。
#47
○説明員(川上親人君) 第一点の、現在の管制システムにおいて、航空安全対策、事故対策という、事故にならないための安全対策というものが完ぺきであるかという御質問かと存じます。航空交通管制の基本といいますのは、この前も申し上げたかと存じますけれども、私は、航空機と航空機の問のセパレーション、一つの航空機について見ますならば、その前後左右上下の空間を、一定の空間をとりまして、その中に他の航空機を入れないことにあるのだと存じます。そういう意味で、航空機と航空機との問の空間のセパレーション、それを時間的にし、あるいは距離的にし、いろいろの角度からのセパレーションが行なわれるわけでございますが、この管制業務というのが、東京国際空港におきましては、空港事務所にございます管制部、タワー、それからレーダーを通じて行なわれておりますし、飛行場から出ましてエンルートに入ります場合に、これが東京管制部の管制に入る、両方ともレーダー管制を行なっておるわけでございます。レーダー管制を行なっております場合には、機長が自己の目でもって前後左右を視認するというだけでなくて、レーダーで地上から航空機と航空機の間のセパレーションの状況その他を十分にチェックすることができるわけでございます。そういう意味で、東京空域におきましては、特別に安全対策が他の空域以上にとられているということが言えるかと存じます。
 なお、もう一つ、東京国際空港周辺のこの混雑する空域におきましては、世界的にもまだ実施の例は少ないかと存じますけれども、特別管制空域というシステムを東京周辺の空域においては実施いたしております。VFRで飛ぶ航空機と、IFRで飛ぶ航空機との間にニアミスいわゆる異常接近という事態がよくあるわけでございますが、そういったことを未然に防止するための特別な管制空域というものを設置いたしまして、レーダー管制その他の新しい近代的な管制技術を駆使いたしましてその安全確保に現在つとめておる状況でございます。これらの空域を今後逐次拡大していきたい、かように考えているわけでございます。
#48
○戸田菊雄君 東京管制部の取り扱い機数の推移でありますが、これは私の持っている統計が誤っておりましたら指摘をしていただきたい。三十五年から四十四年度までの統計でありますけれども、機数が、三十五年が一一・六機、三十六年が一二・五、三十七年が一四・一、三十八年一五・二、だんだん来まして四十四年現行で三七・五機になっていますね。一日平均も相当上昇しておるわけでございますけれども、こういうふうに業務量というものはこれ一つ見ても相当オーバーしている。
 それから異常接近の発生件数、これはどういう状態でやるのか一定の基準があるのだろうと思いますが、それは当局でやってもその他のいろいろの研究所でやったやつでも全部同じだと思います。その発生件数が、年度別で見ますると、三十八年からですけれども、三十八年は六件、三十九年が十件、四十年が十件、四十一年が十八件、四十二年十八件、四十三年三十件、四十四年の十二月末で十八件ということになっておりますね。こういうことになりますと、取り扱い機数の推移と異常接近の発生件数というものがほぼ正比例してふえている。だから、こういう傾向が今後もこのままで行くとすれば、相当危険な状態になっているのじゃないかと思うのですけれども、いま御説明願ったところでは万般の対策はとっているということでありますが、現実にこういう数字を示されていますね。だから、こういう点での心配はないのかどうか。
#49
○説明員(川上親人君) 先生御指摘のように、航空交通量の非常な増加に伴いまして、しかも、非常に速いスピードの航空機が出てくる。また、一面には、小型機でプロペラ機のような非常にスピードのおそいものもある。無線機器も十分に搭載してなくて、天候のいい日というか視界のいいときでなければ飛べないという飛行機も混在している。こういう状況の中で、交通量がふえるに従いまして、ニアミスの危険が高くなってくる、これは御指摘のとおりかと存じます。それに対する対策といたしまして、私ども、先ほど申し上げましたように、今後全国的にその規模を拡大しながら特別管制空域というようなものを設定し拡大してまいりたいと考えておるわけでございます。四十五年度におきましても、東京それから現在大阪まで特別管制空域はあるわけでございますけれども、それぞれの東京、大阪における管制空域の範囲を拡大いたしまして、そのほかに、名古屋でございますとか、福岡でございますとか、あるいは鹿児島、宮崎というふうな混雑する空港周辺のレーダー管制が逐次可能になりました段階におきまして、これらの空港はもうレーダーが設置されておるわけでございます。地上からのレーダー管制によってそれらのコントロールが現在できる段階まで来ております。逐次そういう特別管制空域というものを設定してまいりたいと考えておるわけでございます。
 なお、エンルートにつきましても、おもな航空路については同じような特別管制というものを実施すべく、現在検討中でございます。
 なお、そのほかに、ニアミス防止対策といたしましては、やはり基本的にはパイロットが前後左右に対する注意義務を十分に航空法の規定どおりに実施するということでなければならないと存じますし、それから先ほど申し上げましたような航空交通の非常に混雑する空域内あるいはその周辺において訓練ないしは点検飛行等が行なわれるということ――昨年淡路周辺で発生いたしました全日空機と読売新聞社機との接触事故というものはそういう形で起こったわけでございますけれども、これらを防止するためにも、空域の分離ということを今後厳密にやってまいりたいというふうに考えております。
 なお、特別管制空域を設定いたしましても、これを効果あらしめるために、現在、地上の管制レーダーでコントロールいたします際の、二次レーダーを使ってやるわけでございますが、そのための受信機といいますか、トランスポンダーを航空機自体が持つように、小型機についてもそういった航空機自体がトランスポンダーを持つように促進している状況でございます。
 まあ完全とは申しかねるわけでございますけれども、現在の航空交通の状況というものを十分に検討いたしまして、それらの対策を逐次実施に移しつつある段階でございます。
#50
○戸田菊雄君 もう一点だけ運輸省のほうにお伺いをするのでありますが、航空保安要員ですね、ことに無線関係要員でありますけれども、これも前段でいろいろと質問しましたように、速成というわけにはまいらぬと思いますが、いまどういうふうな研修養成の段階か。たとえば、大学卒業は専門研修機関とか何かあるんでしょう。そういう研修の内容について、どういう養成訓練で一定の資格要件を取得さしているか、その辺についてひとつ……。
#51
○説明員(川上親人君) 現在航空保安職員研修所で行なっております職員の研修についてでございますが、航空局で取り扱います航空保安無線施設といいますと、レーダー機器、それからILS、VOR、一番やさしいものでNDBというような多種多様の、しかも非常に時代の先端をいくような、そういう新しい機器がきわめて多いのでございまして、これらの機器操作に十分なれさせるために二級通信技術士の資格を少なくとも得させる必要がある。二級通信技術士の資格を得たというだけでなくて、現実にそれらの機器に十分取り扱いもなれておる者でなければならないというのが空港の場合の特別の要請かと存じます。それらを配慮いたしまして、四十五年からでございますけれども、空港無線関係の職員につきましては二年制をとることといたしました。二年間の中でそれらの教育を十分にいたしまして、二級通信技術士の資格を取得させる。あわせて、新しい無線航行援助施設あるいは管制施設というものの取り扱いに研修所の中において習熟できるようにする計画で、いま教育を進めておるところでございます。
#52
○戸田菊雄君 もう一つですけれども、今後のエアバスとか、あるいはジャンボ・ジェットとか、SSTとか、こういう大型化高速化というものがこれからどんどん進んでくるわけですね。いま、羽田空港で、そういう専用の滑走路ですね、こういうものはあるんですか、そういうものは必要としないのですか。基本設備設置として空港全体を整備していくというようなそういう構想は別にお持ちじゃないんですか。こういう大型化に対して、そういう問題は現行で十分だと、こういう解釈ですか。それとも、また、もっと滑走路を延長して、そうして十分安全態勢を整えるように、乗り入れに支障のないように、そういうものが必要でないのかどうかですね。もちろん、新東京国際空港の開始も来年度からやられるから、そういったものはそっちのほうに移転さしていくという意向かもしれませんが、現行の羽田や大阪の場合、そういう基本設備に対する変更は必要ないのか、その辺はどうですか。
#53
○説明員(川上親人君) 新東京国際空港における並行して進めております対策はさておきまして、東京国際空港において現在進めております対策について申し上げますと、空港におきます基本施設と申しますと、着陸帯、誘導路、エプロン、この三つになるわけでございます。
 着陸帯の中の基本でございますランウエーについてみますと、先ほど申し上げましたように、羽田の現在千五百七十メーターしかございませんBランウエーを二千五百メートルに延長する。これは羽田における横風対策というものをどうしても考えていかなければならない。これは、大型機対策であると同時に、羽田の能力アップの対策としても必要でございます。そういう意味で、二千五百メートルの滑走路ができますと、管制上からも非常に容易になってまいります。大型機は、それを用いまして、いかなる風向きの場合でも安全に離着陸できる。先生御引例のトライジェットといいますか、エアバス、それから747というそこまでの機材でございますと、滑走路の長さといたしましては現在の三千メートル級の滑走路があれば十分でございますし、舗装の厚さにいたしましても単車輪荷重としてはいまのDC8とほぼ同様でございます。そのために滑走路のかさ上げということは必ずしも必要としない。大阪につきましては、先ほど申し上げました三千メートル級の滑走路を一本新設をいたしたわけでございます。
 なお、エプロンにつきましては、747対策といたしまして、現在、エプロンの増設をいたしておりまして、大阪につきましても、将来の大型化ということに対するエプロンの増設工事を万博対策の一環としましてすでにほぼ実施し終わっておるわけでございます。
#54
○戸田菊雄君 大蔵省のほうにお伺いをしたいんですが、今後この特会へ移行になれば、それぞれ特会計の科目というものが設定をされて、それを土台にして運用されるわけですが、今後も、政府としては、借入金その他ですね、この特別会計に対する便宜供与といいますか、そういう部面の弾力運用というものは考えておられるんですか、それが第一点。
 それからもう一つは、第一種空港、第二種空港、第三種空港というぐあいにありまして、それぞれ国とそれから地方自治体の負担割合というものがきまっておりますね。しかし、一定の水準があってそれぞれの事業その他整備を進めていくわけですけれども、その場合に時価と比較した場合に、国が出す分あるいは地方公共団体が出す分、そういう問題が時価に見合わないものが生じてくると思うんです。そういうことをほうっておくと、いわゆるいまの地方財政と同じように超過負担という関係で相当負担がふえてくるというようなかっこうになってまいる。そういう場合でも、時価に見合って国から出す負担経費というものはあくまでもやっていく方針なのか。
 その辺の二点について大蔵省のほうでお答えを願いたいと思います。
#55
○政府委員(竹内道雄君) 今回、空港整備特別会計をつくりましたのは、その第一のねらいといたしますところは、繰り返し申し上げているかと存じますけれども、空港特会の歳入歳出を一般会計と区分いたしまして特別の経理をやる、それによって空港整備を促進するということが主眼でございます。その財源としての借り入れ金あるいは一般会計からの繰り入れというようなものにつきましては、今後の情勢に応じて空港整備を促進するという方向でやってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 なお、一種、二種、三種のおのおのにつきましても、御承知のように国の負担率が違うわけでございますけれども、時価と食い違うかどうかという点につきましては、これは空港の問題だけでなくて、一般的に公共事業全体について従来から超過負担の問題等が問題になっているわけでございまして、原則的にあくまでそれは適正な単価というものを中心にものを考えていくということであるべきではないだろうかと思っております。
#56
○委員長(栗原祐幸君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#57
○委員長(栗原祐幸君) 速記をつけて。
#58
○戸田菊雄君 ただいまのお答えですけれども、私は適正化が非常にくせ者だと思うんですね。そういうことであるならば、かつて一千何億かの超過負担は地方自治体は負担しなくてもいい、そういうものが出てきているんですね。だから、決していまおっしゃられるような適正価格でやっているわけじゃない。そういう意味合いで、本特会移行措置以後において、そういった問題が起きてきた場合にも、また同じような負担割合を国が地方自治体に負わせているというようなことになれば、それはやはり私は問題だと思う。だから、そういうことになると、国としては、そういう抜け道を、たとえば飛行機事故が起きたから五カ年計画で空港整備をやりなさい、一千百五十億出資なさいというようなことになるとたまらないから、特会に移行しちゃってそこで独算制を押しつけていく。国ができるだけ金を出さないということのそういう国のねらいがどうも入っているような気がするんですね。いままでだって何回もあるんですから。たとえば学校一つ建てれば、小学校を建てる場合において二分の一負担しますよ、あるいは中学校を建てる場合には三分の一負担しますよと、国がこう言ったって、現地で物材費その他が上がってくれば、時価の基準というものが狂ってくるんですよ。それがいままでの常態で、そしてあとは知らぬふりでしょう。だから、そういう答弁では私は了承しかねるので、特会移行に際して空港整備に対してどうするのか、その辺をひとつ明確にお答えください。
#59
○政府委員(竹内道雄君) まず、第一に、空港整備特別会計をつくったという趣旨のものは、先ほど申し上げましたように、空港の整備を促進するということであって、その空港特会の歳入項目を見ますとわかりますように、要するに、完全な意味の独立採算――ほかの印刷の特会でありますとか造幣の特会でありますとかいうような事業収入をもって歳出をすべてまかなうというような厳格な意味の独立採算制の特別会計ではないのでありまして、ちょうど道路でありますとか港湾でありますとかいうように一般会計の繰り入れ金も合わせて歳入としてそれをもって歳出をまかなうという特会なのでありまして、したがって、私どもの考え方としましては、今後の空港整備を促進していく上では、現在のたとえば着陸料収入というようなものだけではこの特会はまかなっていけないので、今後とも一般会計の繰り入れをかなり相当額やっていかなければ空港の整備は促進できないというふうに考えておりますので、その点はひとつ御了承を願いたいと思うわけでございます。
 なお、超過負担の問題でございまするけれども、一般的な問題としましても超過負担の解消ということはまだ完全に実現はいたしておりませんけれども、従来ともそういう解消につとめておるところでございますし、空港整備につきましてさようなことがないように十分心してやってまいりたいと考えておる次第でございます。
#60
○戸田菊雄君 けっこうなんですけれどもね。ただ、国公立病院の特会移行等については、前途二年間とか政府からの繰り入れその他の場合はという制限があったのですが、そういう制限はこの場合はございませんか。それは状況に応じていまお答えになったような形で移行後も見ていくという考え方ですね、そういう理解でいいですね。
#61
○政府委員(竹内道雄君) さような制限はございませんです。
#62
○成瀬幡治君 鈴木君が質問があるので、私は一言だけにします。外務省がせっかくお見えになっておりますから、何か会議の途中から来てお見えになるようですので、時間の関係等もございますので、一言簡単にお尋ねし、あとの問題はまたあとで後刻質問したいと思います。
 そこで、問題は、松原さん、こういうことなんですよ。航空路管制権は完全に日本の国が掌握をしておる、こういうふうに運輸省のほうから御答弁があり、非常にけっこうだと思うのです。それで、米軍の専用機が飛び立つような場合も飛行計画は日本に事前に通達をされておる、こういうふうになっておる、だから日本に完全にありますよと、こういう説明でございました。ところが、かつてU2機というのが来たことがあった。そういうようなことが二度と繰り返されない保証というものはどんなものだろうかというようなところが問題になりまして、これは安保条約の関連になりますから、運輸省としては自分からの守備範囲、答弁の範囲内ではない、こういうことになりましたから、外務省のお方に来ていただいたわけです。そこで、その辺はどうなっておるのか、御説明が承りたい。
#63
○説明員(松原進君) ただいまお話しの、まずU2機でございますけれども、U2機と申しますのは、一九六〇年の五月にソ連の領空で撃墜されたという事件がございました。当時、日本に二機おったのでございますけれども、当時日本に二機おりました目的は、高空の気象観測、こういうふうに日本政府は承知をいたしておりましたけれども、ただいま申し上げました撃墜事件が起こりましたあとで、国民感情その他も考慮いたしまして、アメリカ政府と話し合いました結果、日本にはU2機は置かないということで、すべて撤去したわけでございます。したがいまして、直接U2機そのものに関連いたします問題でございますと、現在、日本の基地を利用して非合法な活動が行なわれるということは事実上ないわけでございます。
 さらに、安保条約との関連でございますけれども、日米安全保障条約の規定によりまして、米軍は日本において施設区域を使用することを許されております。ただし、これは当然非合法的な活動を行なわないという前提のもとにおいて使用を許されておるわけでございます。安全保障条約そのものによって日本が施設区域の使用を認めるということは、その前提として米軍が日本の施設区域を利用して非合法な活動は行なわないということが自明なこととして前提されておるわけでございます。したがいまして、いま先生お話しのような日本の施設区域を利用して、あるいは航空法上の特例に基づきまして、米軍機は日本の上空を飛ぶことができますけれども、それは決して非合法な活動のために飛ぶのではないということが当然の前提になっておるわけであります。その点においては、私どもは、米国政府がそういう当然の前提をくつがえすような非合法な活動を過去においても行なっておったということは承知をいたしておりませんし、今後におきましてもそのような活動は行なわないであろう、こういうふうに確信をいたしておるわけでございます。
#64
○成瀬幡治君 まあこれは若干意見になりましてあれですが、ぼくは、日本の国内の企業間の中でも、情報法動というものが非常に行なわれておるわけです。いわゆる産業スパイというのでときたま新聞紙上等をにぎわしておる。それほど情報活動というのは激烈なものだと思うんです。また、これを入手するのは、合法だとか非合法というそういうことばよりももっと要求するのは高度な要求があると思う。ところが、片方では、もう人工衛星等ができまして、いろいろな情報というものはキャッチできるじゃないかと言えば、それまでかもしれませんけれども、なおなおいろいろな活動というものが行なわれておるのは、当然のことだと思うんですよ。これがないのがあたりまえだというような点の認識でかかることが私は間違っておる。ですから、非合法がそれでいいというわけではございません。いいというわけではございませんけれども、情報をとるのが常識であるというふうに認定してかかって、そして対策というものをお互いが立てていく必要があろう。日米の間でございます、お互いに信頼の上にやっておりますよと言えば、それまたそうでしょう。しかし、お互いが生きんがためには、もっともっと激烈な競争があるということを認識をして、今後、いろいろな点で、善処方と申しますか、二度といろいろな国をあげて騒がなければならないようなトラブルが起きないように、ひとつ、運用上と申しますか、信頼感の上に立ってなおそういうことについて十分留意をしてやっていただきたいということを希望意見として申し上げて、私の質問はこの点についてはよろしゅうございます。
#65
○鈴木一弘君 空港整備特別会計に入る前に、最初に、その問題にちょっと関連して、運輸省のほうに伺っておきたいんですが、今度、御承知のように、ジャンボ・ジェットという巨人機が入ってきましたし、日航でもことしの六月ですかに就航になると、こういうような話がありますが、だんだん空港を整備するについても、そういうようないろいろな大型機あるいはSSTのようなものというように変わってくるということが考えられます。それに伴って整備ということが必要です。
 そこで、一体、ああいうような大きなエアバスというようなジェット機が使われるということは、やはり損益分岐点がほかの機種とは違うということだろうと思う。その点で機種別の損益の分岐点というものがおそらくあると思いますのですが、それについて伺いたいと思います。たとえば空港整備五カ年計画でこれを進捗さしておりますけれども、現在――先ほどの福岡へ飛んで行った事件の起きた飛行機を見ても、百三十一人も乗ってほぼ満員であると。損益分岐点によっては、これが五割でいいのか、四割でいいのかという点も出てまいります。その点、ひとつ機種別の損益分岐点を、いま申し上げたどの機種であればどのぐらいの率といいますか、お客の乗った率がどのくらいであれば大体採算はとれるというふうになっていくのか、こういう点についてまず伺いたいと思います。
#66
○説明員(川上親人君) 航空機の損益分岐点についての御質問だと思いますが、一般的に申しまして航空機の損益分岐点については、運賃なりあるいは航空機の償却年数というような会社ごとにいろいろと経理方法によって異なるものでございますから、一般的に一つのラインで損益分岐点がきまるものとは考えられないわけでございます。
 そこで、一つの例といたしまして、国際線におきます日本航空の使用している機材の損益分岐点を一例として申し上げたいと存じます。日航の国際線のうち、太平洋線に使われておりますDC8の50シリーズといいますやや古いタイプの航空機でございます。これのブレーク・イーブン・ポイントは約四八%でございます。それから新しく最近購入いたしておりますDC8の62型、これは同じDC8の中でも新型に属するものでございます。これでございますと四六%でございます。なお、この七月から日航が太平洋線に飛ばすジャンボ・ジェット、いわゆるボーイングの747ということになりますと、日航の現在のシステムの中におきましては約四〇%で、逐次大型化に伴いまして採算分岐点というのは下がってまいります。
 それから国内線につきまして、今度は全日空の大阪−宮崎線という一つの線でとってみますと、これは距離その他でいろいろ変わってまいりますので、一つの代表的なケースとしてたまたま大阪−宮崎というものをとってみたわけでございますが、ボーイングの727――先ほど先生御引例の727でございますと、採算分岐点は五二%でございます。それよりもやや小型のボーイングの737、百十五人乗りのジェット機でございますが、これでございますと約六〇%でございます。それから通常使われておりますYS11、これは全日空の場合におきましてはほぼ八〇%というような状況でございます。
#67
○鈴木一弘君 いまの傾向を答弁から伺ってみると、YS11の場合は八〇%なければ損益分岐点を上回れないということは、約満員にしなければ採算がとれないということになるわけですね。そうすると、いまの答弁から見ても、だんだん大型化せざるを得ないだろう。そこで、国内線の各社も、乗客をさばかなければならぬということから、エアバスの購入ということが言われておるわけであります。各航空会社で一体どういうようなエアバスといわれるものの購入計画があるのかどうか、その点を言っていただきたいと思います。
#68
○説明員(川上親人君) 国内航空輸送需要の急激な増大に対処しまして、先ほど来申し上げておりますような東京あるいは羽田というような空港能力の制約、あるいは現在の乗員の数的な不足という現状からいきますと、大型化をはかっていくということは、これはもうやむを得ない、いわばもっとも効果的な対策であるとも言えるわけでございまして、運輸省におきましても、需要の増にフォローしながら、いまの乗員、空港、それらの現状のもとでは、大型化対策を進めていかなければならないと存じます。現在の見通しでは、四十八年ころになりますと、国内幹線を中心にいま先生がおっしゃられましたいわゆるエアバスといわれる大きなクラスの機材の導入ということが考えられるのではないか、実は私どもかように考えておるわけでございます。日航、全日空におきましても、その点につきましては同様でございまして、目下開発が進められております各機材につきまして、いろいろの詳細な検討をいたしまして、あわせてその運航あるいは整備、そういった各般にわたるいろいろな対策検討を進めて、将来の具体的な機種あるいはその機数、購入の時期等を策定しているような現状でございます。
#69
○鈴木一弘君 四十八年ころに国内幹線が747SRのような大きいのが入って来るということになりますと、空港整備も、先ほどの答弁では、大体現在の滑走路でも問に合うようなお話だったわけですけれども、とにかく一ぺんごとの乗客の数がものすごくふえるわけです。そうすると、確かに、三便を一便にするとか二便を一便にするということは、これはあるだろうと思いますけれども、乗客をさばいたりなんかしていくのには、サービス業務等は相当低下をしなければならないし、空港の整備が、この五カ年計画がはたしてそこまで見込んでやっているのかどうか、そこら辺のところはどうですか。
#70
○説明員(川上親人君) いま御指摘の問題については、二とおりあろうかと思います。空港の中における旅客あるいは手荷物、貨物の荷さばきというような面に対するサービス対策はどうかという問題かと存じます。あるいは、第二の問題としては、空港に至るアクセスの問題というふうにも了解したわけでございます。
 東京におきましては、いま、ボーイングの747が国際線に使われてまいりますこれの受け入れ対策といたしまして、到着ビルというものを新しく設置建設中でございます。これは五月中に建設が終わり、六月から使用開始になろうかと思います。これは、将来、新東京国際空港に国際線が移行した場合におきまして、国内線の使用がさらにひんぱんになってくると思います。それらに対する対策としてもまた使えるのではないかというふうに考えます。東京国際空港におきましては、国際空港としていま対策をとっておりますことが、将来の国内線の急増に対する一つの対策ともなるものというふうに考えられるわけでございます。
 大阪につきましては、現在の空港ビルその他の施設も、東京の例に徴しまして、大規模な空港ビルを最初からつくってございます。将来の需要増というものを相当見越した計画で整備されておるわけでございます。当面の問は、旅客あるいは貨物の荷さばきとしては十分処理できるものというふうに確信いたしております。
 空港アクセスの問題につきましては、かねて建設省と十分に連絡をとりながら、高速道路等の整備について鋭意これを進めていただいているわけでございます。いまの羽田にございます高速道路は、必ずしも最近高速でないという面があるわけでございますが、湾岸道路その他全般的な計画の中でそのアクセスの問題をさらに前向きで解決していただくということで、鋭意寄り寄り協議中でございます。
#71
○鈴木一弘君 これは、はっり申し上げると、そういうようなエアバスを使うようになると、これは運輸省のほうを責めてもしようがないと思いますけれども、道路事情等は完全にもうパンクするだろう。そういう点については、十分に打ち合わせ等はやって、計画的に四十八年ころまでにはこうこうこうなるという青写真はできておるのですか。打ち合わせば終わっておるのですか。まだ要求はしていないという段階ですか。
#72
○説明員(川上親人君) ただいま御指摘の、四十八年までの具体的な計画としてどこをどうするということについては、ただいまこまかい資料を持ち合わせがございませんので、十分な御説明ができないのをお許しいただきたいと思います。
#73
○鈴木一弘君 それはあとで資料か何かでいただきたいと思います。
 それからその次に、エアバスの機種候補にはいま三種があげられております。DC10でありますとか、ロッキード1011でありますとか、こういうのが取り上げられておりますが、いずれも三百人、五百人乗りということで、一体何人ぐらいずつ乗るような機種になるのか、その点をちょっと聞かしていただきたいと思います。
#74
○説明員(川上親人君) 現在エアバスといわれている機材には、御承知のとおり三機種ございまして、一つは、ただいまも御引例になられたDC10、それからロッキード1011、この二つについては、現在発表されている資料によりますと、約三百三十人を乗せる機材でございます。それからさらに、現在国際線に就航しておりますボーイングの747を短距離用に改造いたしまして、ボーイング747SRタイプというのがいずれ登場するのではないかと予測されておるわけでございます。これになりますと、四百九十人ないし五百人の旅客を乗せる機材でございます。
#75
○鈴木一弘君 そうなると、一つはいまのような受け入れの空港の体制もありますし、それについてはこれからいよいよ資料が出てくれば私もわかると思うのですけれども、その点については別としても、この大きいエアバスということになりますと、こういう購入が今度されるとなると、一つは安全性ということなのか、それともとにかく採算性ということからエアバス導入が先なのかといういわゆる安全性の問題が出てくるわけです。その点は、すでに運輸省ではDC10をきめたとかきめないとかということをちょっと聞いたことがあるんですか、どういう基準でもって機種の選定というようなことは考えていくのか、これは空港関係のことから見てどうなのかということ、その点を伺いたいと思います。
#76
○説明員(川上親人君) どの機材を選ぶかという前に、私どもといたしましては、航空というのはやはり航空安全が何にも先立つ第一の先決条件であると考えております。そういう角度から機材の選定というのがまずなされるべき性質のものというふうに考えておるわけでございます。また、現在、日航あるいは全日空がこれらの機材の検討をいたしますにつきましても、乗員のプロモーション、あるいはブラッシャーといいますか、在来型からこの大型機へ移行するための訓練、あるいはその必要な要員の確保、それから地上のディスパッチャーと申しますいわゆる運航管理者の養成――気象その他の状況を十分把握いたしまして、この際飛ばすか飛ばさないかを決定する運航管理者の養成、訓練、それからこれらの機材の整備につきましての整備施設、要員の教育、訓練というようなことをあわせて並行的にやっていかなきゃならないと考えるわけでございます。機材の選定が先行するという性質のものではないと存じます。
 しかし、それらの体制を十分にとるといたしますと、さらにどの機種を選ぶか、その機種ごとにそれぞれまた内容的に変わってまいりまするでしょうし、現在それらの角度から総合的な検討を日航、全日空いずれも慎重に進めている段階かと存じます。
#77
○鈴木一弘君 それで、エアバス購入というそういうエアバスについての調査団というようなものが各航空会社なり運輸省あたりから行ったり来たりというようなことが実際行なわれているわけですね、すでに。あるいはアメリカあたりから機種の売り込みというようなことがすでにもう照会が来ているのかどうか、そういう点もちょっと伺っておきたいと思います。
#78
○説明員(川上親人君) それぞれメーカーが自分のところの製作にかかわる機材を売り込みたいということで来るということは、まあいまに始まったわけではございません。今回のエアバスということについても、たびたび来ているようには私どもも承知いたしております。しかしながら、また、全日空自身も、実はことしの初めでございましたか、調査団をアメリカに派遣いたしまして、いま日本として持っております資料の不足を補う意味でメーカー三社を十分調査をいたしまして、それぞれの機材の性能なりあるいは各路線ごとの特性に対応する経済性の問題でございますとか、そういったもの各般にわたって調査してきたようでございます。
#79
○鈴木一弘君 これら運輸省自体の考え方ですけれども、先ほどの損益分岐点から見ても、まあエアバスのほうが非常にいいということであります。それから現在乗客が非常にふえてきて、空港へ行っても直ちに切符が買えないとか、急用の場合に非常に困るとか、往々にしてわれわれもそういう目にあうわけであります。そういう点で、どうしても空の交通混雑といいますかラッシュアワーを解消しなければならない、これは当然のことだと思うんです。その点での考え方ですね、エアバス購入はもう当然である、そういう方向に向かわなければならないと考えているのか、いやまだ空港整備のほうが片づかないのだから急ぐけれども待ってもらいたいという考え方なのか、その辺を伺いたいと思います。
#80
○説明員(川上親人君) エアバス問題に対します私どもの考え方は、先ほども若干触れましたように、東京、大阪という空港が現在非常に過密状態でございます。現在でも、二十日前あるいは一カ月ぐらい前でないと切符が買えないというふうに、最も時間のほしい人が必要なときに切符を買うことができないという状況では公共輸送機関として使命に欠けるのではないかということで、エアライン各社に対しまして十分なるそれらに対するサービスの提供を慫慂しているわけでございます。それらの急増する旅客需要に対応する対策として、座席提供数が非常にふえますこれらの機材を使っていくということは一つの有効な方向であると考え、また、そういたしませんと、現在の東京、大阪がいまでも混雑しているわけですけれども、運航回数のみをいたずらにふやすということでは上空でのホールディングをまた延ばすだけであって、また、パイロットの現状からいきましても、727に三人必要であるといたしまして、このトライジェットについてもパイロットは三人で済むわけでございます。三人でいまの百二十九名ないし百三十名という乗客で三百三十名運べるということになるわけでございます。乗員の面からも実は必要であって、それら各般を考えまして、需要をフォローしながら現在の情勢下におきましては大型化、ジェット化をはかっていく、こういうことを私どもとしてはどうしても推進していかなければならぬというふうに考えているわけでございます。
#81
○鈴木一弘君 それについて、経済的効率がよいということは、先ほどもわかったし、いまのことでその方向に向かうことはわかったのですが、一体、一機の購入の金額ですね、これはどのくらいになるのですか。エアバスというのは、いままでのものとは比較にならないのではないかと思うのですが、その比較もあわせてお願いしたいと思います。
#82
○説明員(川上親人君) はっきり数字がまだわかりませんけれども、747のSRタイプでございますと、約七十四億くらいというふうにいわれております。また、DC10あるいはロッキードの01ということになりますと、五十一億から五十五、六億くらいまでの範囲ではないかというふうにいわれておりますが、はっきりした数字はまだ流動的のようでございます。
#83
○鈴木一弘君 727は一機どのくらいしているのですか、それをちょっと教えていただきたい。
#84
○説明員(川上親人君) ただいまちょっとはっきりした数字を覚えていないのでございますが、トライジェットに比べますとかなり安うございまして、二十億かそこら辺ではなかったかと思いますけれども、はっきりした自信のある数字ではございません。
#85
○鈴木一弘君 そこで、これは、これからの購入の問題についての秩序ということが問題になると思うんです。たとえば727を十機入れても二百億か二百二、三十億、しかし、747を入れるとなると、十機入れても七百億ということになりますから、非常な売り込み合戦というものが出てくる。その点で、そういうことで大きな混乱になったら困ると思うのです。相手の受注メーカーとの問題でありますが、その秩序については厳重に維持していただきたいということを、これはお願いでございますので、質問じゃありません。
 それからここで一つ伺いたいのですが全日空が、いま、プロペラ機の整備の場合、新明和工業に外注をしている。ジェット機についてはいま日航にお願いしいるのだろうと思いますけれども、将来のエアバスの整備は新明和にやらせるというような話があったりいろいろしているわけですけれども、技術的に十分なのかどうかという点と、いま申し上げた点と、この二つの点を伺いたいと思います。
#86
○説明員(川上親人君) 全日空の場合におきますエアバスの整備をどこで行なうかということは、まだきまっていないように私ども承知いたしております。といいますのは、完全にこれらのエアバスを使うにつきまして、できれば日航と全日空と統一機材を使っていく。その統一機材を使用して部品管理あるいは整備も共通に行なうというシステムが、現在727については、そのシステムをとっておるわけでございますけれども、今後購入いたします大型機材についてもそれがきわめて合理的であるというふうに考えておる面もあるからでございまして、それらの点を十分勘案いたしながら、今後、どこでどういうふうに整備するか、これは具体的な機種統一あるいは統一整備の問題というものもあわせて決定されていくものというふうに考えておるわけでございます。
#87
○鈴木一弘君 それで、ここで整備マン問題ですけれども、一機当たりの整備関係者の数ですね、日本航空の場合と全日空の場合といろいろあると思うのですけれども、その点について一方は何人、一方は何人とお教えいただきたいのですが。
#88
○説明員(川上親人君) すべてについて必ずしも統一した答えになり得ないかもしれませんが、ボーイング727−100というものを一応とりまして、それを整備するについての必要人員というものを計算してみた数字がございますが、日本航空は二十九・三人、全日空の場合に二十八・六人ということで、整備要員につきましては大差がない状況でございます。
#89
○鈴木一弘君 これは私のところにあるのはどういう資料かわからないんですが、一機当たりの整備関係が、日航五十一、全日空が十四人にしかならないというようなものが出てきているのですけれども、この辺の資料もおわかりだろうと思いますが、その点はどうなんでしょうか。これでは整備の差があり過ぎる気がするのですが。
#90
○説明員(川上親人君) 必ずしもそのような数字を私どもそのままというふうには受け取っていないわけでございますが、毎年日航あるいは全日空については定期検査を実施いたしますほか、年末に総点検を実施いたし、昨年の総点検の結果におきましても、全日空のこういう整備関係の要員についてはかなり整備されてきているという報告を受けているわけでございます。
#91
○鈴木一弘君 ここで、先ほどの損益分岐点の問題から大きなエアバスが使われるようになると、おそらく料金も上げないで済むのじゃないかという感じがしてまいりますし、場合によれば安くできる場合もあるというように思います。その点についての運輸省としての考え方、これが一つ。
 それからいま一つは、これはいただきました資料で全国の空港の分布図を見ると、関東地方は非常に少ない。この理由も、東京を起点とすればということであのように近距離過ぎるということで少ないのであ思いますけれども、その空港を置かなければならない基準というものがあるのか。また、将来、エアバスのような大型でなくても、いわゆる小型バスのような形で持っていくということでは、そういう近県の飛行場の整備等も必要だろう。横浜等も、すでに、けさのテレビでも、はっきりと空港整備のことを予算を入れているようでありますけれども、そういう点から見て、その辺の構想というのは運輸省はどういうふうに持っていらっしゃるか。
#92
○説明員(川上親人君) 航空運賃の問題につきましては、実は、昭和二十七年に民間航空再開以来、航空運賃というのは約二十年間を通じて実質的にほとんど上がっていないわけでございます。たまたまその途中におきまして、通行税の値上げがあるその他の理由によって運賃を上げるということはございましたけれども、航空自体の立場からする原因によって航空運賃が上がるということはまずなかったわけでございます。これは、航空機の機材の合理化といいますか、年々大型化、高速化することによりまして、その合理化効果というものが一面におきます物価の値上があり、あるいは賃金のアップというようなものを吸収しながらまかない得てきたということにあると存じます。そういう点におきましては、今後エアバスが導入されてくるようになりますと、先ほど先生御指摘のように、ブレークイーブンポイントも非常に下がってくるわけでございます。収益力もきわめて高い合理的な機材を使うことになろうかと思います。その限りにおいては、必ずしもそういう面から運賃を上げなければならない、将来運賃が上がることになるだろうとはにわかに考えられないと思います。ただ、この大型機を購入するにつきまして、一機の単価、価格というものが非常に高いこと、したがって、それらに対する金利負担というものが今後かなりの額になっていくだろうと思いますし、先ほど来申し上げております乗員の自社養成訓練といものに対してそれぞれの会社が非常に多くの負担をしていくことになろうと思います。それらの面を勘案してみなければ結論的にはっきりしたことは申し上げかねますけれども、いま想定しているところによりますと、運賃値上げの必要は必ずしも生じないのではないだろうか、かように考えております。ただ、今後空港整備のためにさらに受益者負担の規模を大きくするというような問題がまた将来の時点において出てまいりますと、それらの事情はそのときに考えなければならない問題の一つであろうかとは思います。
 それから近距離問の航空輸送あるいはそれらに伴う空港整備の基準についてどうかという質問かと存じますが、現在の段階におきまして、私ども、総合交通体系の中における航空のあり方というテーマのもとに、各斯界の第一人者であられるいろいろな先生方の御審議を実はちょうだいしておるわけでございますが、現在の段階におきましては、鉄道と航空との比較という点から見ますと、三百キロ以内の都市と都市を結ぶ交通はやはり鉄道が中心である、航空は鉄道にその主体性を譲らなければならない、それ以上になりますと逐次航空輸送に対する比重というものが高まるであろう、こういうふうな一応の推定が現在なされておるわけでございます。これは以前からも大体言われておったところでございまして、日本の都市構造その他から国土の骨格を考えますと、地方の都市はいずれにいたしましても東京、大阪その他中枢都市に結ぶというところに意味があると存じますし、それらを結ぶことによって航空輸送の意味というものも出てくるわけでございます。そういう角度から、東京、大阪その他の中枢都市に結ぶという点において時間的な節約の価値、あるいはその距離等を勘案いたしまして空港を整備してきたわけでございます。ただ、現在の飛行場の現在使われている航空機というものを前提とした場合の議論でございまして、第三に先生がお話しになられました、将来の機材としては、滑走路の非常に短いSTOLあるいは垂直上昇できるVTOLという新機種が開発されてくるのではないだろうか。これがある程度の経済性を持ってまいりますと、近距離の都市問輸送に使われるということは十分考えられるわけでございまして、その場合には、関東周辺におきましても、路上の混雑その他をむしろ緩和する対策といたしましてこれらのSTOLあるいはVTOL用の空港の整備というものを考える必要が将来は出てくるのではないだろうか。それらの時点につきましては、昭和六十年というような時点までの間にはそのような時代が来るであろうというふうないまの一応の推定を持っておるわけでございまして、将来の問題として出てくる問題であろうかと考えております。
#93
○鈴木一弘君 次に、特会計法案そのものに入っていきたいと思いますが、この会計の歳入の中に、空港の使用料収入というものがございますが、この空港使用料収入は、現状のはいま資料でいただいたわけでありますけれども、これのいわゆる着陸料等について、今回の特会計法ができると上がってくるようになると思いますが、その場合ですね、わが国のランクといいますか、世界に対しての状況ですね。高過ぎるとか安過ぎるとかいろいろあると思いますが、その点について二、三の都市をあげてお答えいただきたいと思います。
#94
○説明員(川上親人君) 世界主要空港の中で着陸料の羽田との比較で申し上げますと、これは一つの統一機材で比較を申し上げたいと存じますので、DC8百四十八トンというものを前提といたしました各空港での料金で見ますると、ニューヨーク空港、あるいはワシントンダレス空港、サンフランシスコ空港というアメリカにおきます空港使用料金というのはきわめて安いのでございまして、ニューヨークにおきまして二万八千円、ワシントンが一万九千円、こういうようにアメリカにおいてはきわめて安い料金でございます。それからデンマークのコペンハーゲンが九万二千円、西ドイツのハンブルグが十三万一千円、パリのオルリ空港は十一万五千円、イギリスのロンドンはきわめて高うございまして二十二万六千円、これに対します東京におきます改定前の現着陸料でまいりますと十一万一千円ということでございます。パリのオルリ空港におきますDC8着陸料とほぼ同一水準でございます。現在の水準におきまして、ヨーロッパにおける平均的な料金であると思われるわけでございます。
 国際線につきましては、これを来年度二〇%アップをはかりたいと考えておるわけでございまして、二〇%アップをいたしますと、西ドイツのハンブルグあるいはフランクフルトよりやや高い、ヨーロッパ主要空港の中でロンドンに次ぐ料金水準になるというふうに考えております。
#95
○鈴木一弘君 使用料の中には、着陸料のほかに停留料もありますね、それはどうなんでしょう、その比較はございますか。
#96
○説明員(川上親人君) 各国、体系がいろいろ違っておりますために、それらについての統一比較ができておりません。現在手持ちの資料としては、停留料あるいは夜間照明料というようなものについての比較はなされておりません。夜間照明料は、所によっては着陸料そのものの中に込められておるところもございます。いろいろの制度がございまして、必ずしも御説明できるような資料が用意されていないわけでございます。
#97
○鈴木一弘君 着陸料は、二〇%上げると十三万円をこえることになるだろうと思いますけれども、この場合、ヨーロッパの水準の中ではかなり高いものになり、アメリカに比べたら五、六倍くらいの感じになってきますけれども、これに対する非難攻撃というようなことはございませんか。
#98
○説明員(川上親人君) これは、それぞれの国の政府が定めていきます−政府側といいますか、空港公団が実施いたしております場合には、その公団が定めていくわけでございます。定めるにあたりまして、世界各国の航空会社の事業連合でございます一ATAという組織がござます、それらと十分な打ち合わせをしながらこの料金をきめられていくことになるわけでございます。今般の値上げの案につきましては、すでに外国エアラインそのの他とは一応の打ち合わせをいたしました。わが国における東京空港の過密状態、あるいは地価の問題、その他を全般的に説明いたしまして、十分h了承を得ているつもりでございます。
#99
○鈴木一弘君 空港の使用料というものになると、これは当然国際収支の中に入ってくるのだと思いますけれども、いままでの収支状況はどういう状態になっており、これから値上げした場合はどうなっていきますか。
#100
○説明員(川上親人君) ただいまの御質問は、日本航空が外国で払っている着陸料とそれから外風のエアラインがわが国で支払っている空港使用料との比較においてバランス上どうなっているかという御質問かと思います。
 四十三年度につきましては、外国エアラインがわが国で支払いました空港使用料の額は十三億五千万、日本航空が外国へ支払いましたものは十二億四千万、約一億一千万円の受け取りになっておるわけでございます。四十四年度につきましては、まだ年度末までの計算が十分にできておりませんので、一部の推定を含みますけれども、外国エアラインのわが国に対する支払い分が十七億六千万円、これに対してわが国の支払い分が十六億六千万、約一億ほどの受け取り超過でございます。四十五年度に料金が値上げになりまして、また、現在国際線についてとっております割引制度を大幅に改定した結果、これは一つの試算でございますけれども、外国エアラインのわが国に対する支払い分が三十一億七千万、わが国の外国への支払い分が二十二億一千万、九億六千万ほどの受け取り超過ということになるのではないかといま試算をいたしております。
#101
○鈴木一弘君 それからもう一つは、現在ある空港の中で、東京国際空港、あるいは大阪の空港いろいろな空港があちらこちらにありますけれども、航空局からもらった資料によると、そこに国有財産としての土地を貸し付けしているわけですね。たとえば、空港ターミナルビルであるとか、あるいは羽田でやっておりますような東急ホテルであるとか、こういうところへ貸しておりますが、金額がどういうふうになっているのか、平米当たりの使用料といいますか、貸し付け料といいますか、それを伺いたい。
#102
○説明員(川上親人君) いま手持ちの資料といたしましては、東京国際空港におけるターミナルビル、あるいは羽田の東急ホテルに貸し付けている実例、大阪国際空港のターミナルビル、あるいは千歳、宮崎のターミナルビルに貸し付けている実例についての資料を持っているわけでございますが、これによりますと、東京国際空港の場合につきましては、ターミナルビル本館を約四万四千平米ほど貸しておりまして、これは四十三年度の資料でございますが、使用料といたしましては一千五十四万四千円、これは基準単価が二百八十九円二十銭平米当たりでございます。東急ホテルにつきましても、同じ二百八十九円二十銭の平米当たりの基準単価で、一万三千平米の土地の使用許可をいたしてございますが、それに対する使用料が年間三百七十八万四千円でございます。大阪におきましては、基準価格が東京に比べて安うございまして、平米当たり九十五円二銭というような評価でございます。空港ビルに対して約四万七千平米の本館に対する貸し付けを行なって、四百五十二万の使用料であります。千歳におきましては基準使用料が平米当たり十円ということでございます。宮崎についても十三円というふうな基準使用料単価でもって貸し付けをいたしております。
#103
○鈴木一弘君 この使用料というのは、整備特別会計の中ではどこに入っておるんですか。附属雑収入というのか、空港使用料の中に入るのか、どこに入るんですか。
#104
○説明員(川上親人君) 附属雑収入でございます。
#105
○鈴木一弘君 そこで、伺いたいんですけれども、東京国際空港の場合は二百八十九円という平米当たりの使用料単価を取っている。ところが、大阪は九十五円、千歳は十円、それから宮崎が十三円と、非常に差があるわけです。これは契約をしたのが毎年のように更新をしているのだろうと思いますけれども、一番最初の契約をしたときの時点からこういうように安かったのがそのあとずっと続いているのか、非常に差があるように思います。といいますのは、空港のターミナルというもの、あるいはその他の宿泊施設、休養施設としてのホテルということになれば、競争する相手はいないわけですね、はっきり申し上げまして。ですから、独占的、寡占的ということばは使えないかもしれないけれども、実はそうなっておる。ほかに行きたくても店もないということになるわけですから、その点では、建物を建てて中に店舗等を貸しつけても、かなりの収益があがってくるだろうと思いますね。そういうことを考えると、いかに国有の土地であっても、平米十三円あるいは十円というのと差がつき過ぎるのじゃないか。片方は二百八十九円です。二百八十九円というのが高いのか、それとも十円というのが安過ぎるのか、わかりませんけれども、いまのようなほかに行くべきところの建物もないというような附属施設でありますから、そういう場合であれば、もう少しこれは上げていいのじゃないか。ターミナルビルの会社の経営にもよるかもしれませんが、その点単価の計算等においては間違いはないと思いますが、どういうふうに考えておりますか。
#106
○説明員(川上親人君) この単価の決定につきましては、大体三年に一回単価の改定が原則として行なわれるわけでございますので、その考え方について御説明申し上げたいと存じますが、まず、当該土地あるいは近傍類地の価格といいますか、その相続税課税標準価格の百分の三を乗じて得た数字がこの基準使用料単価ということに原則的にはきめられてございます。相続税課税標準価格の開きの結果、東京、大阪、千歳、宮崎というものの単価が変わってくるわけでございます。ただ、三年に一回改定いたします際に、その課税標準価格の百分の三を乗じて得た数値が対前年の基準価格の丁四倍をこえますときには、丁四倍を限度とすることに定められております。これは四十一年から四十三年までの民間におきます貸借実例が一・四倍ということで、国の場合におきましても
 一・四倍を限度とするというふうに承知いたしておるわけでございます。そのような原則の中で、それぞれの相続税課税標準価格を基準といたしまして算出されているわけでございます。
#107
○鈴木一弘君 理論的には確かに法的には問題がないだろうと思いますけれども、たとえば千歳の場合、近傍類地といったって、近傍類地のほうがこれは値段にならないだろうと思う。商店街があるとか、そういう土地じゃありません。そうなれば、そこだけが、商店も置ける、いろいろあるということで、本来ならば単価が高くなっていいところではないかというふうに思うのですけれども、その点、東京国際空港の場合でも、近傍類地といったって、実際ほかに同じ商売をやっているとか同じような類似の建物があるというわけじゃありませんから、そうすると、私は、その点では、単価のきめ方ということが少し間違っていやしないか、そういう点を勘案する必要があるのじゃないか、こう思うのですけれども、その点はどうですか。
#108
○説明員(市川廣太郎君) そのような使用料をきめますときに、私どものほうにおきまして運輸省のほうから料率はこれでよろしいかということで協議を受けます。そういう立場でお答えいたしますが、先ほど運輸省のほうから御説明がありましたとおり、かりに相続税の課税標準額を定めるとすれば幾らになるであろうかということを税務当局に依頼をいたしまして調査していただきまして、それを基準にいたしまして百分の三を乗ずる。それから先ほど、前年度の貸し付け料の一・四倍にとどめたという御説明がございましたけれども、私どものほうの資料によりますと、たしか一・三六倍にとどめたと思います。
#109
○鈴木一弘君 これは、近傍類地というのは、どういうのを標準にしてあるのか。いわゆる農地ですか、どういうものですか。
#110
○説明員(市川廣太郎君) その飛行場そのものでございます。その飛行場に本来相続税の評価はないのでございますけれども、かりに相続税の評価作業をするといたしますれば幾らになるであるhかと、そういう観点から調査していただきました資料でございます。
#111
○鈴木一弘君 飛行場そのものが、それでは、宅地になるのですか、何になるのですか。原野ですか。
#112
○説明員(市川廣太郎君) 地目そのものが宅地になりますか雑種地になりますか、いま手元に資料がございませんので明快に存じませんが、飛行場のあり姿に着目いたしまして評価をしていただいたわけでございます。
#113
○鈴木一弘君 それは、私、もう少しこれは調べてみたいと思いますし、研究してみたいと思いますので、その点の資料をいただきたいと思います。
 それと、もう一つ、これは航空局のほうに聞きたいのですが、各空港ビルであるとかターミナルビルあるいはホテルについての損益計算書等があると思います、その点を資料として出していただきたいと思います。航空局、どうですか。
#114
○説明員(川上親人君) どのような資料であるか、あとでまたお伺いいたしまして、そのような資料を提出いたしたいと存じます。
#115
○鈴木一弘君 鹿児島空港についてちょっと伺いたいのですが、本年度というか四十五年完成ということになっておりますが、その辺の事情はどうなんでしょうか、鹿児島空港の整備についてどうなっているでしょうか。
#116
○説明員(川上親人君) 鹿児島空港につきましては、新鹿児島空港を四十六年度中に完成しまして、四十七年度から供用を開始するという線でいま整備を進めております。
#117
○鈴木一弘君 ここは、なんですか、古い敷地を売ってその金額を空港の建設に充てるとかなんとかいう話があったんですけれども、そういうことが実際なのかどうか、ありとすれば売り払い契約などはどうなっているか、お伺いします。
#118
○説明員(川上親人君) 鹿児島空港につきましては、昨年、特定国有財産整備特別会計におきまして、新鹿児島空港を五十一億八千六百万をもって整備をする。その反面、現に鴨池にございますところの鹿児島空港を六十一億でもって県に売却をする。その建築交換といいますか、現空港を売りまして、それでもっていわば新空港をつくるという考え方のもとに特定国有財産特別会計の中で五十一億八千万の債務負担行為がなされております。その債務負担行為に基づいて現在鹿児島県との間に基本協定を結んでおるわけでございまして、その売買契約その他につきましては、現実に四十七年度の当初に供用を開始いたしまして、現空港を供用を廃止するその時点で売買契約をすることとなっておるわけでございます。
#119
○鈴木一弘君 そうすると、五十一億八千万という売り払い代金というのは、供用開始後に歳入に入ってくるわけですか。
#120
○説明員(川上親人君) 先ほど少し申し落としましたので、ふえんして申し上げさしていただきたいと存じますが、この特定国有財産特別会計の中で行ないました県との関係におきます債権債務関係は、この空港整備特別会計法が成立いたしますと、その地位をこの特別会計において承継することとなっておりまして、今後空港整備特別会計法の中で新鹿児島空港の建設、現空港の処分ということが行なわれてまいるわけでございますが、現空港の売り払いとして一応予定されておりますのが六十一億でございます。そうして、特別会計におきまして成立いたしておりました債務負担額五十一億八千六百万というのは、この四十五年度の空港特会移行に関連いたしまして、新鹿児島空港建設に対する地盤の問題その他がございまして、国庫債務負担行為の額も若干改定されるということで、現在予算を御審議いただいておるわけでございます。その売りますところの六十一億は、買うときの、何といいますか、その五十数億円の買収するときの金額を支払う時点で入手するか、そこら辺のところはまだ最終的にきまっておりません。
#121
○鈴木一弘君 これは資料をお願いしたいんですが、鹿児島空港の建設の計画書ですね、事業の計画書、これを要求して、本日の質問を終わりたいと思います。
#122
○委員長(栗原祐幸君) 本案の質議は、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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