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1970/03/24 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 地方行政委員会 第8号
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1970/03/24 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 地方行政委員会 第8号

#1
第063回国会 地方行政委員会 第8号
昭和四十五年三月二十四日(火曜日)
   午後零時十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     西郷吉之助君     柳田桃太郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山内 一郎君
    理 事
                熊谷太三郎君
                安田 隆明君
                山本伊三郎君
                原田  立君
    委 員
                鍋島 直紹君
                増田  盛君
                柳田桃太郎君
                山崎 竜男君
                若林 正武君
                竹田 四郎君
                千葉千代世君
                阿部 憲一君
                市川 房枝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
   政府委員
       防衛施設庁施設
       部長       鶴崎  敏君
       運輸省航空局長  手塚 良成君
       自治省財政局長  長野 士郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       農林大臣官房参
       事官       山下 一郎君
       農林省農地局参
       事官       井元 光一君
       建設省河川局治
       水課長      岡崎 忠郎君
   参考人
       新東京国際空港
       公団総裁     今井 栄文君
       新東京国際空港
       公団理事     高橋 淳二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方交付税法の一部を改正する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の
 特別措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、西郷吉之助君が委員を辞任され、その補欠として柳田桃太郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(山内一郎君) 地方交付税法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き、質疑を行ないます。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#4
○竹田四郎君 前回大臣がたいへんお忙しくて時間がございませんでしたから、お尋ねする機会もなかったわけでありますが、私ども、四十四年度の当初予算に関連して六百九十億の地方交付税の分を国に貸してやる、こういうことで、去年の初めの国会ではたいへん私もこの問題について議論をしたわけであります。ところが、一年たつかたたないうちに、さらに国のほうが三百八十億を返却をする、こういうふうに変えてきたわけであります。しかし、いまの地方自治体というものを考えてみますと、あれもしなくちゃならぬ、これもしなくちゃならぬ。一方それに対する財源というのは非常に困っているわけです。たとえば、今度も土地開発基金として交付税をひもつきで渡しておりますけれども、これをひもつきにするということ自体、私どもはこれは交付税の性格からして反対せざるを得ないわけであります。その問題は一応別としましても、具体的に土地を早く取得をして、しかも御承知のように土地の場合には、もうまさに一般の物価よりも高いウナギ登りをやっているわけであります。公共用地に対する先行取得をしたいという気持ちはどこの自治体にも私はあると思います。そのためにいろいろな措置を講じて、普通銀行から借り入れたり、非常な、さんざんな苦労をして何とが早く土地の手当てをして、それを住宅やあるいは学校や公共施設の住民の需要に充てたいということで苦労をしている。ところが、当初おそらく私どもも、この三税に対する自然増収というものはかなりあるだろう、少な過ぎるだろう、こういうことも議論をした記憶があるわけであります。国のほうの一方的なフィスカルポリシーということによって、今度は自然増収だから、ふえましたからお配りします、こういうことでは、私は、地方行政の計画的な運用というようなことはとてもかなえられないものだ、こういうふうに思いますし、また、国の一方的な意思で、今度はたくさん分けてやるからいいんだろう、こういうのは、一方的な意思でやるということは、自治省がよく言われておりますところの地方行政の計画的、効率的な運用という立場から見ても私は適切ではないと思う。私は、むしろ自治大臣がこの提案をされる際にそうした政府の不明と言いますか、そういう政府のかつて気ままなあり方について、実際に苦労をされている市町村あるいは地域環境をよくしたいと願っているところの住民、こうした人たちに対して私は一言陳謝のことばがあってしかるべきではなかろうか、こういうふうに思いまして大臣の趣旨説明を伺っていたわけであります。そういうことについては一言も触れないでやっていくということは、自治省が考えておられるところの地方行財政の計画的な運用ということと私は大きく矛盾をしていると、こういうふうに思うわけであります。これからの交付税の問題というのがそういう形で次から次へといじられていく、こういうことになりますと、私は幾ら自治省がかねや太鼓で計画的な運営をやれとか、効率的な運営をやれ、こういうふうに言っても、このようなやり方を毎年繰り返しているのでは地方自治体からのほんとうの協力というようなものも私は望むことはできないんじゃないか、こういうふうに思うわけでありますが、これについての自治大臣の所信をお伺いをしたいと思います。
#5
○国務大臣(秋田大助君) いわゆる貸し借りは好ましくない、言うまでもないことでございまして、再びここに説明を繰り返しません。万やむを得ずいたしたわけでございます。その間の反省あるいは陳謝の意を、所信表明にあらわれてないではないかというおしかりでございますが、表面上そのようなことばを申しておりませんので、そのおしかりはそのまま甘受せざるを得ませんけれども、しかし、大蔵省との折衝の過程、テレビ、ラジオ等においても広く国民に知られておるところであり、かつは地方公共団体の理事者当局におきましては、自治省のとりました万やむを得ざる態度といきさつにつきましては、ある程度御了解を賜わっておると思うのでございます。もちろん理屈の上では、すべきことでもなし、また将来もこれを避けたいと、自治省当局も私も思っておりますが、諸般の事情上、万やむを得ずした事情、これは地方自治団体におきましても御了解をある程度賜わっておると思っております。そこいらにつきましては、ひとつ御列席の地方行政委員各位におかれましてもひとつ御了解を願いたいと、こう存じておる次第でございます。
#6
○竹田四郎君 去年の六百九十億のときには、自治大臣は、秋田さんはその当時はタッチしておられなかったという事情があるにいたしましても、やはり自治大臣としてはこれは続いているわけでありまして、秋田さん個人を私は別にとやかく申し上げようとは思わないわけですが、自治大臣としてはこれは続いているわけであります。そうした点では、政府の立場として税収の見込み違いというようなものと大きく関連していることは事実であります。行政サービスを望んでいる住民の立場から見れば、一体何をしているんだ、削ってみたりふやしてみたり、一年のうちに何をしているんだ、こういう批判というのは私は当然あると思います。でありますので、私はいまの自治大臣の所信の表明で一応了解いたしますけれども、こういうような一年のうちに削ったり加えたり、全くネコの目の変わるようなやり方というものは、私は今後慎んでいただきたい。地方財政の計画的な運用ということは私は非常に重要なことであろうと思うわけでありますので、その点をつけ加えまして、私は質問を終わりたいと思います。
#7
○委員長(山内一郎君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 地方交付税法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#10
○委員長(山内一郎君) 挙手多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#12
○委員長(山内一郎君) 次に、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案を議題といたします。
 提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
#13
○国務大臣(秋田大助君) ただいま議題となりました新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案について、その提案理由と要旨を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、新東京国際空港の建設につきましては、昭和四十六年度の一部供用開始、昭和四十八年度末完成を目途として鋭意推進されているところであります。
 新空港の設置に伴い、周辺地方公共団体等は、関連する道路その他の公共施設の整備を計画的かつ総合的に進める必要がありまして、その財政負担も相当な額になるものと予想されます。したがって、この際、国が財政上の特別措置を講ずる必要があるのであります。
 これが、本法律案を提案した理由であります。
 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一は、財政上の特別措置の前提として必要な周辺地方公共団体等が行なう事業に関する空港周辺地域整備計画の決定についてであります。
 自治大臣及び各事業の主務大臣は、千葉県知事が作成する新空港周辺地域における公共施設等の整備に関する計画の案に基づき、協議により空港周辺地域整備計画を決定することといたしまして、計画的な事業実施を期することといたしております。
 第二は、国の負担割合の特例等についてであります。
 国は、空港周辺地域整備計画に基づいて行なわれる道路、河川、下水道、小中学校、土地改良施設等の基幹的な施設整備にかかる一定の事業について、通常の国の負担割合によらず、高率の国の負担割合により負担しまたは補助することとするほか、必要な財政上及び金融上の援助につとめることといたします。
 なお、この法律は、昭和五十三年度までの十カ年間に限り適用があることといたしております。
 以上が新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#14
○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は後刻に行ないます。
    ―――――――――――――
#15
○委員長(山内一郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案の審査のため、必要な場合は、新東京国際空港公団の役職員の出席を求めることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 なお、日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 これにて暫時休憩いたします。
   午後零時二十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三十九分開会
#18
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案を議題といたします。補足説明を聴取いたします。長野財政局長。
#19
○政府委員(長野士郎君) お手元に御配付申し上げております新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案関係資料というのがございますが、この中の、青い紙が二枚ございます二枚目のところをお開きいただきますと法律案要綱がございますので、要綱に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
 第一、趣旨でございますが、提案理由説明にも大臣から申し上げましたように、この法律は、新東京国際空港の周辺地域における公共施設その他の施設の計画的な整備を促進するために必要な国の財政上の特別措置を定めるということでございます。新東京国際空港の事業が国家的に重要な事業でありますことと、それから時期的にも非常に制約がございますことと、また大型空港の設置されますことによりますところの周辺地域の環境の変化というようなものに対応いたしまして、公共施設その他の施設が計画的に整備される必要があるわけでございます。そのための財政上の特別の措置を定めたい。
 第二番目には、空港周辺地域整備計画の決定等というのがございますが、空港周辺地域の整備をいたしますために、これを計画的に行なってまいります必要がございますが、千葉県知事が、市町村長の意見を聞きまして空港周辺地域整備計画の案をつくりまして、これを自治大臣に提出をいたします。その計画には次のページにございますような施設の整備の目標とか整備に関する事業の概要、経費の概算について定めることにいたしております。整備は、ここに書いてございますように、道路、河川、生活環境施設――不水道等の整備でございますとか、清掃施設等の関係の施設整備でございますとか、教育施設――小中学校等の教育施設、消防施設、農地、農業用施設と申しますのは、これは周辺整備の一環といたします土地改良事業その他の関係の事業でございます。それ以外にも、整備を促進するために特に必要と認められる施設、総合的な計画の内容といたしまして、いま申し上げました事業以外の事業でも効果的事業についてはこの対象とするということでございますが、自治大臣は、提出がありました場合には関係行政機関の長に通知をいたしまして、そうしてそれらの関係大臣との協議に基づきまして計画を決定をいたします。計画の決定がありましたときには、千葉県知事に通知をいたします。
 三番目が、国の負担割合の特例でございまして、計画に基づいて行なわれますところの道路、河川、下水道、清掃施設、小中学校、消防施設並びに農地及び農業用施設にかかる事業で、自治大臣が主務大臣、大蔵大臣と協議して指定しました事業については、国の通常の負担または補助の割合によりませんで、高率の負担割合を適用する。その関係は法律案に別表として載っておりますが、通常の負担割合以上に負担割合を国の場合は上げまして、そうして地方の財政負担の軽減に資する、こういうことでございます。
 二番目には、首都圏等の近郊整備地帯の財政援助法がございますので、そういうものの適用対象の事業になっておりますものについての調整の措置を講じておりまして、原則としては首都圏の財政援助法は適用しないことにいたしておりますが、ただそちらのほうの補助率のほうが高いというような場合には、その補助率によるという特例を規定をいたしておるのでございます。
 それからさらに三番目といたしまして、国は、整備計画を達成いたしますために必要があると認めますときには、地方公共団体に対しまして財政上金融上の援助を行なう、こういうことにいたしております。
 この法律は公布の日から施行いたすわけでございますが、この法律の適用期間は、一応昭和五十三年度までといたしております。十カ年の時限法でございますが、関係の事業でおもなものは空港の整備と同時に完了するというものもございますが、それ以外のものにつきましてもおおむね五年間ぐらいで事業を完了いたしたい。ただ土地改良その他の事業で、なお事業の残るものもあるやに見受けられますので、一応この法律の有効期間を十年と、こういうふうにいたしておるのでございます。
 五番目に、他の法律の改正、首都圏財政援助法等に所要の改正を加える、と申しますのは、先ほど申しましたように、原則としてはそういう関係の規定の整備でございますが、内容的には、いま申し上げましたような首都圏財政援助法の適用は原則として排除いたします。ただ首都圏財政援助法のほうで用いられます補助率が高い場合にはその補助率を使うということでございます。それと関連をいたしまして、関係規定の整備を首都圏財政援助法のほうで行なっておる、こういうことでございます。
 以上で、補足説明とさしていただきます。
#20
○委員長(山内一郎君) これより質疑に入ります。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#21
○千葉千代世君 この法案の根底になっています新東京国際空港の建設が公表されましてから約十年、航空審議会の答申案が出ましてからも大体七年ぐらい、しかし場所の決定についていろいろいきさつがあったようでありますが、具体的に閣議で成田の空港の構想が決定した、それからもかなり日がたっているわけでございますね。現在はその当初の計画、その予定と現状はどの程度の進捗状況であるか、いわゆる当初の計画と現在と比較してみて順調にいっているのかいないのか、土地の買収とかその他関連したおもなことについて、概略を述べていただきたいです。
#22
○参考人(今井栄文君) 空港公団の総裁の今井でございます。建設を担当いたしております関係上、先生の御質問に私からお答えさしていただきたいと思います。
 公団ができましたのが昭和四十一年の七月の三十日でございまして、約三年半たっておるわけでございます。おくれているのではないかというお話がございましたが、私どもは空港公団発足以来組織づくり、人集めから始めまして今日まで仕事をしてまいったのでございまして、私どもは全力を傾けてこれだけの大事業を私の部下の方々がこれだけよくやってきたというふうに実は思っておるわけでございます。
 最近の状況を申し上げますと、用地は第一期工事区域、全体で千六十ヘクタールございますが、そのうちの約半分である五百ヘクタールにつきましては、すでに九四%の買収を完了いたしておるわけでございます。残りはわずかでございますが、先般どうしても必要な個所十一カ所につきましては土地収用の事業認定を得まして、立ち入り調査を実施して、一部すでに県の土地収用委員会に対して裁決の申請をいたしておるという段階でございます。
 それから、そのようにして大部分の必要な用地を取得いたしました関係上、現在飛行場予定地の中で工事用道路あるいはまた排水幹線の埋設というふうな本体工事に直結する準備工事をすでに完了しようといたしておるわけでございます。で、御承知のような交通不便な場所でございますので、当初から資材の輸送については、すでに千葉県、茨城県の県道の改良工事、これは全体を合わせますと約五十キロに及ぶと思いますが、こういったものについての道路の改良工事も終わりました。それからまた、貨車で輸送する砕石等の骨材につきましては、鉄道との間にすでに協定を結びまして、ダイヤも組んでいただいて、この四月から栃木県の葛生、山梨県の初狩、あるいはまた東京都下の三多摩から砕石を輸送する計画がすでにでき上がっておるわけでございます。それからまた、成田の付近でございますが、資材の置き場としてすでに十万平米の用地を確保いたしまして、成田駅から専用鉄道を敷きまして、そのヤードに砕石等を集積するということで、これもほとんど工事が終わりに近くなっておりまして、この四月の二十八日には初狩から砕石を輸送する第一列車が入ってくる、こういう状況になっております。私どもはこの四月に入りましたら、主体になります旅客ターミナルの基礎工事を始めると同時に、それから滑走路につきましては箱掘りから始めるいわゆる滑走路の造成工事に入るということでございまして、何としてでも来年の春までには、最小限必要な施設はつくって空港を建設したいと、かように考えております。
 それからなお、先生がおっしゃいました当初計画と現在の計画はどうかという点でございますが、これは富里案、それからまた最終的には現在の成田に変わりましたいきさつでございますので、航空局長からお答えいただくほうがよろしいんじゃないかと思います。
#23
○政府委員(手塚良成君) 富里から三里塚に移転をいたしました経緯でございますが、新空港の位置の決定につきましては、関係の閣僚の間で、政府部内でございますが、関係閣僚懇談会というものをつくっております。四十年の十一月に、一応富里ということで懇談会で内定をいたしましたが、その後地元対策、地元住民対策等につきましてさらに千葉県当局などとも協議を重ねました結果、特に農地の占める割合が富里は非常に多うございますので、その観点から、なかなか富里ではむずかしいということが明らかになりました。そこで、さらに航空技術的な条件その他の問題を詰め、かつその住民対策上の問題点を最小限にとどめると、こういう観点からあらためて検討しました結果、下総の御料牧場及びこれに接続する県有地を最大限に活用するということになりまして、場所としまして現在の成田というところに変更いたしました。こういう経緯を若干重ねましたので、当初予定をいたしておりましたものとは、若干時間はかかったように思いますけれども、先ほど総裁の御答弁にもありましたとおり、現実の工事といたしましては着々と進んでおり、当初から予定をいたしております供用開始時期も四十六年四月ということで現在進んでおります。
#24
○千葉千代世君 この法案の関係資料を拝見いたしますと、用地取得のところでございますけれども、敷地内の民有地、これが大体七一%確保できた。それから第一期工事の区域については、こまかいことでありますけれども、その中では民有地は約八五%の買収が終わったと、こう書かれておりますけれども、そのとおりなんでしょうか。
#25
○政府委員(手塚良成君) 第一期、第二期という区別なしに、全体で買収します民有地に対してのいま先生御指摘のパーセンテージはそのとおりでございます。第一期工事だけにつきましては、先ほどの総裁のお話しにもありましたように、買収すべき民有地が二百八十二ヘクタール、それに対して九四%の買収をことしの一月で済ましております。
#26
○千葉千代世君 これは滑走路の誘導とか、それから進入します場合の照明施設、それからまあいわゆるアプローチ・エリアということばで言われているようですが、それらも含むわけですか。
#27
○参考人(今井栄文君) それは含んでおりません。
#28
○千葉千代世君 この問衆議院の地方行政委員会の答弁では、このアプローチ・エリアについても確保しつつあるので心配はないように言われておったので――私、これは速記録で拝見したんですが、そうしますと、じゃ確保しつつあるならば具体的に数字を示していただきたいのですけれども。
#29
○参考人(今井栄文君) 先生御承知のように、空港をつくる以上は、当然に進入灯並びに必要な保安施設を設置する場所は、空港と、いわゆる飛行場敷地と別に必要なわけでございまして、私どもは空港建設の当初からすでにそういうふうな運輸大臣の基本計画はいただいておりますし、それからまた各滑走路の先端から長さ千百メートル、幅三百メートルというものは保安施設用地として使うべく、当初からすでに地主さんとの折衝もいたしておるわけでございます。特に四千メートルの滑走路の北のほうの区域は、敷地内に土地を提供してくだすった方々と地主さんもほとんど同じ方々であるというふうな点から、早くから話を進めております。それからまたその南のほうは、御承知のように山武郡芝山町、現在反対の一番強い地区でございまして、で、こういった面につきましても、アプローチに住んでおられる方々に対しては、従来非常に努力して折衝いたしてまいってきておるわけでございます。したがいまして、いつか新聞に出ましたように、空港公団がアプローチ・エリアについての計画を怠っておったのではないかということは、ややちょっと誇張し過ぎているんではないか。ただ私どもとしては、敷地内をまずとにかく確保する、それから保安施設用地というものを買っていこう、特に保安施設用地は、主として進入灯並びに方向援助施設であるILSのミドルマーカーというふうなものを設置するという場所でございまして、空港の中の敷地のように、厳格に一定の面積を必ずしも必要としないという面もあって、若干その飛行場としての土地の性格がやや違う点もあるわけでございます。
 ただいまの御質問につきまして、われわれが努力した結果を申し上げますと、滑走路の北のほうの部分につきましては、すでに七三・六%というものは契約を終了いたしております。もちろん、残りの方々が若干あるわけでございますけれども、こういった方々ともほとんど話はもうついておるわけでございます。それから一番反対の強い南側の芝山町のほうでございますが、この反対の強い地区においても約三〇%に近いものはすでに買収を終わっております。なお、われわれとしては、反対の方々を説得して用地を取得するよう現在努力をいたしております。
 第一期工事は御承知のように四千メートル滑走路をまずつくって、それに必要な施設をつくるということでございますので、アプローチ・エリアにつきましても、私どもは現在主としてその四千メートル滑走路の両端に重点を置いておるわけでございます。私は必ず空港開設までには用地を取得して施設を据えつけることができるんではないか、当然にそういうところに据えつけるべきである灯火であるとかあるいはまた方向援助施設等につきましては、すでにその使うものも決定いたしまして、詳細設計の段階に入っておるわけであります。で、製作を依頼いたしますれば比較的短期間ででき上がるわけですから、用地さえ取得すればそれを据えつけるということで、私どもは供用開始に問に合うというふうに考えておるわけでございます。それ以外の滑走路の予定でございますが、これは第二期工事になるわけでございまして、昭和四十九年の三月末までに二千五百メーター滑走路と三千二百メーターの横風用滑走路をつくるということになっておりますので、それにあわせて保安施設用地につきましても、それからまた設置すべき機器等につきましても手当てをすればよろしいと、こういうことになっておるわけでございます。
#30
○千葉千代世君 いま総裁のおっしゃった中に、飛行場としての土地の性格とやや違うということをおっしゃったんです、が、これは性格云々ではなくて、飛行場があれば当然そういう進入路と誘導装置についてはこれはつくるべきもので、私は飛行場の一部と解釈しておったんですが、これはそうではないんですか。
#31
○政府委員(手塚良成君) われわれの厳密な区別のしかたといたしまして、飛行場敷地、飛行場面積という場合と、それから航空保安施設に要しますところの敷地面積とは一応区別をして考えております。で、空港の面積ということにつきまして、四十一年の七月四日閣議決定をいたしましたが、その際に千葉県成田市三里塚を中心とする地区で千六十ヘクタール程度ということで敷地面積をきめております。これは保安施設の敷地はこれとは別であるという観念でございまして、保安施設につきましては同じく四十一年の十二月十二日に運輸大臣から公団総裁に対しまして、新東京国際空港基本計画についてという指示を出しまして、この指示の中で、保安施設のいま問題になっております進入灯というものを設置しなさいということを指示をいたし、続きまして公団の側からこういう計画でその進入灯をつけますという工事実施計画が出てまいりまして、それを運輸大臣が承知をしておる、こういう過程でこの問題が進んでおります。一般の皆さんの常識とやや違っておるかもしれませんが、ほかの空港等におきましても、すべてそういう扱いで進んできておるわけでございます。
#32
○千葉千代世君 これはやっぱり解釈のしかたでありまして、実際的にはこの保安施設がなければ飛行機は飛べないわけでしょう。だから飛行場をつくる場合はこれは切り離せないわけですね。工事の進め方とか、用地の取得とか、そういう場合には区別はできるでしょう、紙の上では。しかし、実際的には一体のものとして計画の中でやられていくべきが本来の姿ではないでしょうか。
#33
○参考人(今井栄文君) なるほど先生のおっしゃるとおりでございまして、私どもは一体として今日まで考えてきておるわけであります。仕事も現にそのように進んでおるわけであります。
#34
○千葉千代世君 そこで伺いますが、いまおっしゃった南のほうが三〇%しか買い付けされていない。北のほうは七五%、そうすると南がまだ七〇%買わなければならぬ部分が残っておりますね。そうすると、それは確保できる見通しだというし、それから今井総裁、いま何とかして確保したいとおっしゃったわけです。しかし、現実に反対していらっしゃる方々がいるわけです。これが思うように進捗しない場合にはどういう手だてをおとりになるつもりなんでしょうか。具体的にどうして買い付けていくおつもりですか。
#35
○参考人(今井栄文君) これは私自身が直接農民の方々ともお会いいたしておりますし、また県知事さんとも常に絶えず連絡をとっておるわけであります。現在でも芝山町の反対の内部は非常に流動的でございまして、先生も御存じだろうと思うのです。そういうことで、実は最近でも相当数のあの付近の方々、特に芝山町の岩山地区あるいはまた菱田地区というところの方々が住民対策連盟というものを新たにつくって、集団移転について実は県と内交渉をされておるというような実情でございます。したがいまして、芝山町の方々、従来とも強く反対をいたしておりますけれども、最近のような空港の敷地内における工事の非常な進捗の状況によって、いろいろ考えもまあ動いてきておられるのではないかというように推測しておるわけであります。そういうような方々に対して集団移転のできるような、専農のための農地を県知事にお願いして、実はいま探していただいておるというような状況でございまして、私どもは南のほうにつきましても、面積的にはごくわずかでございます。特に進入灯の一部は飛行場の中に入ってくるわけでございますので、滑走路の末端から千百メーター、それから幅三百メーターという土地でございますので、それは必ずや県の協力を得て買い得るというように考えております。
#36
○千葉千代世君 いま県知事ですか、県当局と折衝しつつあるということと、それから芝山地区の反対の中に動揺もあるということと、そこで一生懸命進めておるということですが、具体的にそれではいつ幾日ごろまでにどういう方向でいくかということは示されないわけですね。私、千葉県のほうに伺いましたのですが、それはこの法案とも関係があるのです。その主になるべき県知事は一ぺんも現地においでになっておりませんね。一ぺんも行っていらっしゃらないですね。あなたがたいへん信頼を置いて千葉県知事と地元にまかしていらっしゃいますが、全然おいでになっていらっしゃらない。そうすると、ほんとうに反対する住民の声というものをどういうふうに把握して、どういうように動揺していて、そうしていつごろまでにそれを買い上げる見通しがあるのか。日を送って間に合わなければ、強制収用でもいいくらいの考えでおるのか。これは時間の関係で私急ぎますのですが、そういうようなもののやり方ではなくて、ほんとうに千葉県知事が先頭に立ってやっていらっしゃるかどうかということなんであります。御熱心なのはわかります。わかりますけれども、この大臣の趣旨説明の中にも、「千葉県知事が作成する新空港周辺地域における公共施設等の整備に関する計画の案に基づき、協議により空港周辺地域整備を決定することといたしまして、」云々といって、それからいま局長さんが補足説明をなさいましたが、その中には、空港周辺地域整備計画、これの「案を作成し、これを自治大臣に提出しなければならないものとする」と、こうあるわけですね。義務を負うわけですね、千葉県知事は。そうすると、千葉県知事はその義務を負うときに、実際の地域のこういう重大問題が起きておるときに、地域の実情というものをどこでどう把握して、この整備計画に基づいた案をつくって自治大臣に出していこうということでしょうか。それは千葉県知事に聞かなければわからないことでしょうが、やはりそこら辺のところをもう少し解明して……公団の方がいらっしゃるのですから、公団自体の中で、そこにお入りになって調査なさったという実情というものをもう少し明らかにしていただきたいと思うのです。
#37
○参考人(今井栄文君) ただいま千葉県知事さんが現地においでになったかどうかというふうなお話がございましたが、実は知事さんが直接お見えになったこともあるいは一回か二回あるのじゃないかと思いますが、県は主力をむしろ山武郡芝山町に置きまして、連日のように県関係職員の方々が芝山町に入って、芝山町当局その他の方々と打ち合わせをしておるわけでありまして、公団についても同様でございまして、公団の用地関係の人たち、あるいは代替地、またその地区担当の人たちは、常に芝山町に行っていろいろお話し合いをいたしておる状況でございまして、私どもも実は何度でも行っておるわけでございまして、決して私どもが、知事さんをも含めて、全然現地に行っていないから実情を知らないというふうな御判断はちょっといかがか、私どもとしては若干不満な点もあるわけです。
#38
○千葉千代世君 わかりました。それでは、芝山町あるいはその他を含めて、たいへん強い反対がありますね。その反対の理由のおもなるものは何と何だとおぼしめしていますか。詳しいことは要りません。二つばかりあげていただきたい。
#39
○参考人(今井栄文君) 芝山町の方々の反対は、主として空港の南側になるために、騒音という問題が大きな問題であろうと思います。反対しておられる方々のお気持ちを大体三つぐらいに分けられるんではないか。一つはイデオロギー的に、成田が軍事空港的になるんではないかというふうな意味から、軍事基地化反対というふうな意味の反対があるわけです。もう一つは、これは特に敷地の中の、いま反対しておられる一部の方々ですけれども、やはり自分たちはこの農地を離れたくないという、農地に対する愛着、こういうものがあるように思います。したがいまして、広く分けると、騒音あるいはまた軍事基地化反対あるいはまた土地に対する愛着、こういうふうに分けられるんではないかと思います。
#40
○千葉千代世君 やっぱり生活的な問題が直結しているわけですね、たくさんね。で、まあ、騒音の問題についてはあとに譲りますけれども、そうすると、やっぱり話し合う余地がまだあるんではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。このままでただ安易に進めていくというのではなくて、具体的に手を尽くして、たとえば千葉県知事さんは、県庁に来た者には会うけれども、まだ一ぺんも行ってないということですね。これはやっぱり国際空港で、千葉県が自分の中にあるとなれば、私は、自治行政上から考えても、一ぺんも行かないということはあり得ないと思うんですが、どうでしょうか。こわくて行けないとかいうことも聞きます。身に危険が及ぶということも聞いています。いろいろ聞いておりますけれどもね、それはさておき、ほんとうに誠意を持って解決していくという前向きの努力を示しているならば、やっぱりお話し合いをもう少し進めていくという努力を重ねていただかなければならないと思うのですが、いかがでしょうか。
#41
○参考人(今井栄文君) 先生のおっしゃった点はまことにごもっともだと思います。で、私どもも含めまして、空港建設に関係を持っておる千葉県の知事さんや、地元の方とひざを交えて、反対の方は、まあその御意見やむを得ないと思いますけれども、やはりそういうような場をつくっていただいて、いろいろ話し合いをするということは、ぜひ今後とも進めていくべきではないかと、かように考えておるわけであります。
#42
○千葉千代世君 それから、さっき四十九年三月までに三千メートル部分をつくればいいというお話があったわけですね。実際には、答申案の当初の計画は、国際空港としては、四千メートルが二本、三千五百メートルが一本、二千五百メートルが二本、計五本の滑走路というように私伺ってるわけなんです。しかし、私は航空の専門家でありませんから詳しいことは存じませんけれども、そうして、これだけが大体計画の中にあって、これだけなければ国際空港としての態容をなさないということをまあ聞いてるわけなんです。それで、用地としては大体七百万坪用意するというようなことを聞いている。現実には用地についてもずっと少ないし、半分ですね。それから四千メートルは二本ということですが、さっきの説明では一本というように伺ったわけなんです。そうすると、四十九年の三月までには三千メートル云々ということをおっしゃったけれども、四千メートルのあとの一本はどうなってるのでしょうか。これはやらないわけなんですか。
#43
○政府委員(手塚良成君) お話にございましたように、当初の計画といたしましては、総面積が現在の約倍、滑走路も、現在三本を計画しておりますのを五本ということで、主滑走路は、おっしゃいますように四千が二本に二千五百が二本というように計画をいたしておりました。しかしながら、先ほど、場所を富里から三里塚に移行したという中で申し上げましたように、空港の建設につきましては、やはり地元の御協力ということがぜひとも必要であるわけでございまして、そういう観点からいろいろ当時として考察をいたしましたところ、当初の大きな計画ではとても地元の御協力は得られない、こういう見きわめがつきまして、先ほど来申し上げておるような計画の変更ということを、位置とともに行なったわけでございます。しかしながら、今度そういうふうにいたしました空港といたしましても、これは決して中途はんぱな空港ではないと私どもは考えております。もちろん滑走路が四本あります際の飛行場離発着の処理能力と縮小いたしましたものとでは、ざっと半分ということになります。しかしながら、この半分になったものにつきましても、私どもは相当期間、これで飛行機の離発着にたえ得る能力を持つもの、特に今後におきます技術革新の激しさ等を考えますと、高速大型化という方向をたどりますので、そういう面から見ますと、まあ離発着能力というものは、いまのものでも、繰り返すようですが、相当期間十分であろうというふうに考えております。したがいまして、そのあとどうするのだというような問題が、半分にしただけに起こってくるかと思います。そういったことにつきましては、私どもはさらに今後の問題として、一応十分な検討を加えて対策を考えたい、かように考えております。
#44
○千葉千代世君 そうすると四千メートルが一本だというと、もし一本に故障があった場合、着陸できないようなことがあるのじゃないでしょうか。もう一つは、四千メートルが一本で国際空港の態容をなしておるというのは、大体世界の国の先進国の国際空港にはないように聞いております。私もこの間モスクワへ行ったときは、やはり四方にありますね。国際空港ずっと持っておるし、ニューヨークでも四本持っておるし、大体空港見たのですけれども、一本で事足りておるというのがどこかありますでしょうか、日本のほかに。
#45
○政府委員(手塚良成君) 滑走路の長さの問題でいきますと、これは離着陸する飛行機の性能との関係になってまいります。四千メートル滑走路というのを計画し、建設をいたしておりますのは、その対象機材はアメリカから今後数年後に購入できると思いますSSTというものを対象にいたしております。現在飛んでおりますようなDC8あるいはボーイング707ないしは先般来来ておりますジャンボジェット、こういったものは三千メートルグラスの滑走路で離発着は可能でございます。で、おっしゃいますように、このSST対象の場合の四千メートルがやはり二本あるということは、これは望ましい姿だと思います。しかし、もしこれがいまのように一本である場合に、SSTとしては離着陸が不可能かということになりますと、これはやはり技術的に見ましていろいろな飛び方がございます。三千メートルでも飛べるようないわゆる重量制限を行なえば、そういう離着陸は可能だと思います。したがって、もし万一事故だというような場合には、そういったような飛び方で、たとえば羽田の三千メートルを使う、あるいは名古屋、大阪を使う、こういうような臨機の措置でカバーをしていく、いわゆる代替空港というものの使い方になると思います。そういったことで、この四千メートルSSTのカバーをしていきたい。
 なお、国際的に見ました場合に、こういった敷地面積あるいは滑走路の長さ等から考えまして、なるほど決して大きな空港のグループのものとは考えられません。しかしながら、これはやはり先ほども申しておりますように、滑走路はそこで離発着します飛行機の処理能力の問題に関係してきますので、ターミナルの機能的な問題あるいは保安施設の整備の制度の問題等々から考えますときには、これはいま計画しております内容はきわめて高度なものを考えておりますので、そういう面からは私は一級空港になるものというふうに考えております。なお、世界で具体的に四千メーターが一本だけであるというようなものにつきましては、いろいろございまして、たとえばシカゴのオヘアというようなところでは四千メーターが一本。そのほかにたくさん三千メータークラスの滑走路はございますが、四千メータークラスでいけばこれ一本でございますし、サンフランシスコ空港におきましても同様でございますし、ローマにおきましても同様であると、こういうことで、四千メーター級というと、これは現在考えられます中では一番長い滑走路でございますので、先ほど来申し上げておるように、SST用というような感じになりますので、どこでもまだその実際の飛行機が飛び立ってもおりませんので、準備としては一本程度かと考えられます。
#46
○千葉千代世君 私は、いつでしたか日本航空が初めてバンクーバーに乗り入れました時に、たしか運輸省からも御一緒したと思いますけれども、ボーイングの工場を見たわけですね。戦争中B52をあそこで作製しておったので、たいへん興味深くすみからすみまで見せてもらったときに、ちょうど747ができ上がりかけてもうすぐ飛ばすという、試みというか、試乗するときであった。そのときにSSTの問題もあったのです。いろいろ御説明の中に、いまあなたがおっしゃったように、非常な進歩で、どんどん航空事業が進む。だから滑走路――はっきり言えば、飛んですぐ上に上がっていくのも出てくるだろう、こういう話もあったわけです。これはたいへんおもしろいなと思って子供みたいに聞いておったのですが、ですが、それは、いまあなたがおっしゃったように、いますぐの問題ではない。SSTだっていますぐではない。やっぱり五、六年先のことでしょう。それを見越して四千メーター二本ということだったのですね。それが、一本でも何とか足りるということですね。込んできたら名古屋でもどこでも代替空港を使うということをおっしゃった。ですから、もっと話を進めていけば――ここで私どもそうしようと思っておりません、本来そういきたいと思っておるものですから思っておりませんけれども、必然的に、代替だけで済ましてこれから終始いくという、そんな拙速な、まずいやり方では私はいけないと思う。やっぱりどこかに次の空港の予定ということも考え合わせていかなければ当然ならないのじゃないか。なぜならば、これが新しい国際空港をつくろうと言い始めてから十年たっている。こういうふうになってきますというと、その代替で間に合わなくなってからやったんじゃこれはおそいわけです。ですから、そういう構想などをお持ちかどうか。これは運輸省に聞かなければわからないと思うのですが、これはどうなんでしょうか。
#47
○政府委員(手塚良成君) 私、運輸省の立場でお答え申し上げておるのですが、いまのお話で、込んできたらと、四千メーター一本という問題につきましては、込んできたらという要するに離発着の処理能力の問題と、それから、この一本だけであるために、そこで飛行機等が故障が起こったときにあと使えないではないかという問題と、二つ問題があるわけでございます。前段の込んできたらという処理能力の問題といたしましては、おっしゃるように、今後の空港計画でどういうふうに考えるかということをまた別途に考えなければならないと思います。それからもう一つの問題を先ほど来私は御説明申し上げておったので、つまり、いま一本だけである。そうすると、その上でたとえば自動車がえんごしたというときに着陸できないではないかというような問題が起こる。そういうときには別途の、先ほど申し上げましたオールタナティブ、代替空港という別なほうへ着陸をするということでカバーをしていったらどうかという考えで申し上げておりますので、前段の、込んできたら一本では足りないではないかという時期は、私は相当先の話だと考えております。SST用として一本では間に合わないという込み方というのは相当先だと考えるわけです。したがいまして、その時期までには十分時間的余裕もございますので、いろいろな角度からの検討を加えて慎重に調査検討を進めていきたい、かように考えておるわけでございます。
#48
○千葉千代世君 これは衆議院の速記録で、幾日か忘れましたが御答弁の中に、新しいやっぱり国際空港をもう一つ用意する必要がある――必要があるということばじゃありませんけれども、そういうような意味のことを答弁されているのですね。それは、何か何にもなくてただその場だけで言ったんでしょうか。というのは、いまあなたがおっしゃったのとだいぶ違うから聞くのですけれども。
#49
○政府委員(手塚良成君) いま私の申し上げておりますのは、四千メーターを必要とするSSTという飛行機を対象で申し上げておるわけです。国際線という感覚で参りますと、ジャンボジェットとかあるいは現在のDC8、ボーイング707というようなものがやはりまだ多少は混在して使われる。それで、これらの全体をひっくるめての国際空港という場合、この量的な伸び方というのは、非常に輸送事情から見まして激しい。そこでこの激しさを将来ずっとカバーをしていきますのには、時期としましてはだいぶ先だと思いますけれども、関東地域におきましては、羽田と新空港だけでは不足を来たすのではないか、そういった意味で、将来さらにこの地域におきまして別途な対策が必要ではないか、そういう意味の御説明の内容だと考えております。
#50
○千葉千代世君 そこで、これをやっていったらたいへんこれは膨大な範囲ですから切りがありませんが、私は結論としまして、たいへん強い反対があると、反対の原因というものは、さっき総裁がお述べになったのですけれども、まだ少し私あるように思うのです。しかし、何はともあれ、反対の原因というものをきちっと突き詰めて、そしてそれにやっぱり対応した処置をもう少し積極的にとっていただきたいということなんです。なぜなれば、まあ三本のくいを打つのに機動隊が二千人行く。そのはねっ返りが老人決死隊となってくる。そうすると、その老人の方々ですというと、ほんとうにあの人たちは死ぬ気でいるわけなんです。土地を守るということで、事の何といいますか、重大さといいますか、私たちの狭い頭ではたいへん申しわけないほどのきつい覚悟を持っているわけなんです。
 で、私ども特にまた心配になるのは子供なんですね。子供が一緒になってこれに参加しているというこの現実をどうお思いになりますか。私は、これはもう全く個人の見解として、文教委員ちょうど八年やっておりましたが、やっぱり判断の資料を十分に駆使できない子供の段階では、いろいろなそういう場所には参加さすべきではないという私は考えを持っているわけなんです。そうすると、私の考えと、いま現地で参加している子供と、見解を異にするわけです。しかし、それはそれなりの理由があるのだろうと、こういうわけで、何とか子供たちだけでも安心して勉強して、おとなたちが責任をもって勉強させる体制をつくってあげるのが子供に対する親の責任じゃないかしら、あるいは国の責任、もっと言えば私どもおとな全体の責任じゃないかという考えでおるわけなんです。ところが、現地の方々にいろいろ聞きますというと、やっぱり親が反対闘争の中で朝に晩にそのことだけなんですね、何年となく続いているわけなんです。現実に見聞きして、家族ぐるみ参加しているわけですから、子供はいやでもおうでもその中に入り込んでいっている。じゃ学校の先生方はどうしているかと学校の先生の一、二に聞きますというと、私たちもそれについてはたいへん心を痛めている。それで子供が参加しないように、よくわけを話して、そうしておとうさんおかあさん皆さんにまかせて、あなたたちは勉強しなさいと初めは言っておりました。いまでも言っております。ところがそれをあんまり強く禁止してしまうと、永久に学校に来なくなる。よこさなくなる。そうすると学校に全然子供が来なくなる。そのほうが問題じゃないかと、校長さんその他がおっしゃった。そうすると、問題のあれというのは、ただ一人の教師とか私たちの苦悩ではなくして、非常にこれは大きな問題でないかと思うんです。そういった場合に、この解決策を、いますぐこうしたから解決せいというもので解決されるものではないと思うんです。それはやっぱり、さっき総裁が幾度も言われたように、これからも説得――説得ということばはたいへん失礼ですね。説得で土地を取り上げるべきものじゃない。説得で取り上げるなんというのは傲慢きわまることで、そうでなくて、同じ立場に立って、そして納得いくような話し合いにいかなければ、何が問題点だというそこをきちっとして、前向きの努力をしながら、そして解決の方途をもって希望を持たせていかない限りは、この解決ということはできないと思うんです。だからそういう意味で、私は一番心配なのは、子供たちがそのたびにそれに参加していくということは、ただ黙って見て、あれはそれでしかたがないんだ、おとうさんも行くから子供もそうだろうということでは済まされないし、単に子供は行くべきではない、学校で勉強すべきだと、それだけでは済まされない。そこに私たちはやっぱり非常に、問題をお互いに克服していく手だてというのは、やっぱり解決の方策を示してあげるという以外にはないと思うんですけれども、どうなんでしょうか。
#51
○参考人(今井栄文君) 先生のおっしゃる点は、私ども全く同感でございます。特に、反対の方々の子供さん方が、かりに一部であっても、先般の立ち入り調査にお出になられたという点ははなはだ私どもとしても悲しむべきことだと思います。で、先ほどから申し上げますように、私どもとしても、今後とも現地の方々に、どうしても東京の周辺で国際空港としてこの日本の玄関になり得るところは、空域の関係からいってもここだけしかないんだから、ひとつ何とか、あらゆるあなたたちの将来の生活に対しては、できるだけのことをして御心配のないようにするからということで、お話し合いを今後とも進めていきたい。それは単に抽象的にそういうことを申し上げるだけではなくて、新しい営農のための代替地の問題であるとか、あるいはまた離農して就職あるいは事業をやられる方々に対しては、その方々が立っていくように相談をするとかというふうなことで、一つ一つ、やはり御希望を聞きながら掘り下げていかなければならない。現にそういう努力を私どもはしておるわけであります。で、今日でも、公団ができました昭和四十一年の七月当時は、一体どうなんだろうというふうな感じでした。現地は全く反対同盟の渦の中にあったと言っても過言ではないのであります。その中で私どもは、今日までこうやって私どもの立場を、あるいはまた政府の立場をわかっていただく方々が非常に多くなったために、こういうふうに仕事が進んでまいったのであります。今後とも先生のおっしゃるような御趣旨を体して、人間的に、反対の方々ともほんとうにあたたかく接触していくということをひとつ私どもとしても十分心に銘記しなければならない、かように考えております。
#52
○千葉千代世君 次にもう一つ、騒音の問題だけ質問したいと思っていますが、その前に、きょう私ここに来る前に、成田、芝山、富里の町長さん、町会議長さん方の陳情を受けたわけです。その中の一人の方がこういうことを言われた。騒音対策については一番やっぱり問題ですと。その中で、まあこういう小さいこともあるけれども、小さいからといって見過ごしされたんではやっぱりだめだ。どんなことですか、こう言ったら、保育所を経営している。保育所がやっぱり取り払われる運命になってくるんじゃないか。そうすると、その中に基準の問題がありますが、きょうこれは譲りますが、たいへんきびしい。幼稚園なら幼稚園の設置基準が文部省からありますし、保育所なら厚生省の設置基準がありますが、その基準にやや足りないために、やみということばは何ですが、ちょっと設置した保育所みたいなものがあるんです。それは大目に見て――東京でもあった。それに許可したと同じような補助金を出す問題も東京でやってたわけですね。そういうふうなものが全国にあるわけです。しかしそれはそうでありますけれども、たいへんやっぱり幼児の教育、保育に対しては重大な役目を果たしていますから、それも犠牲になってしまうというようなことがないようにということを一言つけ加えて言ったわけです、私に。本人はたいへん小さいことですがと恐縮しながらさがっていきましたけれども、私は小さいことではなくて、これは問題をやっぱりきちっとすくい上げるというのでしょうか、すくい上げるということばじゃなくて、漏れないように、やっぱり既得権なら既得権、そういうものを守り合っていくという対策も必要ではないかと思うのですが、それは保育所ばかりではなしに、その他もあると思いますが、どうなんでしょうか、そういう調査もなさっているわけですね。
#53
○政府委員(手塚良成君) いまのお話の保育所が具体的にどこの保育所であるかちょっとよくわかりませんが、新空港周辺におきまして、いわゆる騒音防止法によるところの騒音対策を実施する対象、これをいままでのところ調査をいたしておりますものとしては、学校が二十一、幼稚園が一、保育所が三、精神薄弱児施設一、合計二十六というのを一応対象として考えております。これを現実に実施をしていきますには、できるだけ早くこれを実施しなければならぬ、こういうことで、四十五年度におきましては、最終確定ではございませんけれども、公団側においては、学校等で約十校ばかりを四十五年度中に実施をしてはどうかということで、いま目下鋭意計画をいたしておるような次第でございます。したがいまして、いまおっしゃいます保育所というのは、この三つの中に入るかどうかは別といたしまして、対象としては一応そういうものは交渉の対象になっておる。ただ、この対象以外に、いろいろ先生の御指摘の条件がございまして、音の強さとか頻度というものがございますので、そういうものとの関連においてどういうふうになるかということがあります。今後この対象範囲あるいはその地域的な範囲というものに関しては、実情に即していろいろ検討していかなければならぬだろう、かように考えております。
#54
○千葉千代世君 いまあげられました学校の数字とか幼稚園の数字でありますね、あれはやっぱり公共施設として基準に合ったものなんですね。それに準ずるものとして取り扱ってもらいたいというのが私の意向なんです。というのは、いまある保育所が正式の設置基準に合っていないために除外される運命にあるらしい。私はこれは、そのあとは推測ですよ、私もたいへん急いでおったために、保育所の名前を聞きそこなって来たんですけれども、一人の婦人が経営しておるわけです。聞きそこなってきたんですけれども、あとでまた聞いてはみますけれども、だからその基準に合っていないというと、これに適合されないとなれば、はずされるわけです。しかしこういう場合には、いま国が整備法案をつくってまでやるという趣旨というのは、現実にそこにあってやっているものですから、多少基準に少しでも準じて救ってやるという方法まで拡大していくべきではないかと思うのですが、それだけ聞いておけば、あとはもういいです。どうなんでしょう。
#55
○政府委員(手塚良成君) 現在対象でいろいろ考えてきめられております範囲、こういうものは特に人体に対する影響等、具体的に言えば聴取障害とか、あるいは言語の明瞭度に及ぼす影響であるとか、発声努力の変化であるとか、精神作業成績に及ぼす影響であるとかいろいろございまして、こういったものを各界で研究をいたしまして、その結果として現状の対象範囲、対象内容というようなものがきめられておる。そうして、これは単に民間空港の周辺だけではございません。軍関係の飛行場の周辺におきましても、同様な範囲と対象でことが進められておるということでございます。しかしながら、こういう対象、あるいは先生のは対象地域の拡大の問題かとも思いますが、そういったものについては、やはり実情に即して、こういったいまあげましたような内容の影響がどうであるかというようなことを考え、また生活環境の違い等、将来起こってくるかと思いますが、そういうものとの関連においてやはり常時検討していくべきものであるというふうに考えるわけでございます。そういう意味で、たとえばいまのお話と少しはずれますけれども、この騒音防止法によりますところの移転補償の範囲というような問題も、従来は滑走路末端から千三百キロメートルということになっておりますのを、これをやはり拡大していこうというようなことで、民間空港につきましても、来年度、四十五年度ではこれは拡大の方向でただいま検討しておるわけです。そういうようなことからいたしましても、ただいまの先生のお説のような問題につきましても今後十分に検討はしていかなければならぬ。特に新空港につきましては、やはり飛び出す前にいろいろ準備も要りますけれども、飛んでみないとまた十分よくわからないという点もあります。特に運航の経路等を指定するわけでございますけれども、そういうものとの関連においてやはりいろいろ問題があろうと思うのです。そういうことで地元におかれての御意見を十分勘案しながら具体的によく調査をし、検討をしたい、かように考えます。
#56
○千葉千代世君 私、わかりが悪いので、やってもらえるようなもらえないようなというような感じしか受けないのですがね。ここに千葉県知事がそれぞれ調べて申請して云々ということがあるわけでしょう。そうすればそういうものもひっくるめてやはり対象になっていくのじゃないですか、やりようによってはね。だからそれは検討しなければ確かにわからないでしょう。だけれども、現実にそうされている身にとっては、やはりこの拡大して考えていくというその姿勢をきっちり、やはりそこを検討するのだということにしてもらわないと、学者が――学者に聞かなくたっていいですよ。そんなこと、学者に聞く必要ないですね。そこに現実に保育所があって、厳然として保育事業を行なって実績をあげて、そしてなくてはならないものになっているのに、何で学者に聞くのですか。それが公害をこうむって困っているというのですよ。ただその適用外の、基準にちょっと足りないということを上げることが何でえらい学者に聞かなければできないのですか。そうじゃないですか。
#57
○参考人(今井栄文君) 先生のお話は保育所の関係でございますが、先ほど局長から約十カ所ぐらいの対象施設を四十五年度に考えておる、まあ公団のほうが考えている、こういうふうにおっしゃったのですけれども、これは成田市、それから芝山町のほうからの御意見を、まあ私どもとしては強く政府にそれだけの施設をやってもらいたいということを要望しているわけであります。その中には、保育所というふうにおっしゃいましたが、対象施設としては、四十五年度中に地元で希望しておられるもの、当然私ども希望しておるわけでございます。芝山保育園というのがございます。そういうような保育所については、防音工事の施設対象としては取り上げておるわけでございまして、ただ先生のおっしゃる一カ所というのは、あるいは現在の騒音防止法の中で適用施設の中に入らない、しかも大切な施設という意味ではなかったかと、私も具体的な名前は実は聞いておらないのでございますけれども、そういう点についても局長はいま前向きで検討するというふうにお答えになったものと御理解いただきたいと思います。
#58
○千葉千代世君 私、了解不十分でした。
 そこで局長さんは、さっき防音その他の適用についても障害防止等の法律は軍関係と同じように適用するとおっしゃったですね。これは全部同じではないでしょう。学校はそうでしょうけれども、たとえば運輸関係では、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律がございますですね。それと防衛施設周辺の整備等に関する法律、こういうのが防衛庁関係にありますですね。そうすると全く同じではありませんね。ありませんね。違いますですね。だから全く同じに適用ではないわけでしょう。
#59
○政府委員(手塚良成君) 私が同じと申し上げました意味は、まず対象につきまして、たとえばいま申し上げたような学校、幼稚園、あるいは保育所、精神薄弱児施設、こういうようなものにつきまして対象が同じである。これは実は私も少しことばが足りませんでしたが、ことし四十五年からだと思いますが、教護院というのと救護施設、特別養護老人ホーム、こういうものが、防衛施設庁の施設周辺整備法では、具体的なやはり対策を必要とするもので出たために、そういうものを入れたというようなことはございます。で、私がさらに同様と申し上げました意味は、この学校の防音工事を実施いたしますについて、それぞれの強度、頻度、そういうものの基準がございますが、そういうものについては同じである。こういう言い方を申し上げた次第です。さらに、違いは私了知しておりますが、先ほどの移転補償の賠償範囲などにつきましても、必ずしもわれわれと同じではないということは事実でございます。
#60
○千葉千代世君 そこで、いま触れられましたのですが、防衛庁関係騒音防止の法律の中に、いま触れましたたとえば老人ホームの問題でありますとか、そういうような適用を運輸省関係の民間航空機の騒音防止法の関係の中にも入れていったらいいんじゃないか、入れるべきだと思うのですが、それはいかがでしょうか。それこそ御検討としか言えないでしょうが、御検討をしてみていただくわけにはいきませんですか。
#61
○政府委員(手塚良成君) そういう対象で、現実騒音の被害の問題があるというような具体的な調査が行なわれ、現存いたします場合には、十分前向きで検討していきたいと考えます。
#62
○千葉千代世君 話が飛びますけれども、防音工事につきまして対象になっているところは、防音工事をすると、夏になってたとえば学校なら学校が暑いから冷房装置をする。こうした場合に、設備はするけれども経常費はやはり市町村負担になるんでしょうか。経常費は全然見ないのですね、その点をちょっと。
#63
○政府委員(手塚良成君) 先生御指摘のとおりでございます。
#64
○千葉千代世君 これは私、経常費はばかにならないと思うのです。で、いまその数があまりに膨大、膨大というか、対象の数があればですれども、防音地区のさっき二十幾つかあげられた中で、ずっと勘定していった場合に、経常費を持つような話は出なかったですか。全然見向きもされないでこのままほおかぶりをして、設備だけやって、そうしてあとは市町村にまかせると、こういうことになるんでしょうか。そうすると具体的にお金を出すのは、県と市が半分ずつですか。学校の工事負担と同じ割合で出るんでしょうか。交付税の対象どうなっておりますか。
#65
○政府委員(長野士郎君) いまのお話の冷房装置等に対する維持費の関係は、お話のとおり市町村が負担するというかっこうにいまのところ事実上なっておると思います。で、この点につきましては、私ども地方自治といいますか、地方財政のほうの立場からいいますと、元来当然に地方負担だというのは、これはどうも少し筋が通らないのじゃないかという感じもございます。私どもは関係のところには強くその向きを申し入れておりまして、改善方、是正方をお願いしておるわけでございます。しかし現実さしむきの問題として、地方団体がそういう負担をしておりますものを見過ごすわけにもまいりませんので、財政的な全体の状況を見ながら、個々具体的な問題として取り上げて、必要な措置、たとえば交付税の措置等におきまして、そういう要素として加算をして特別交付税等を配付するということがどうしても必要だという場合には、そういう具体的な措置を講じたいと思います。
#66
○千葉千代世君 それはちょっとおかしい。というのは、交付税がひもつきでいかないわけでしょう。積算の基礎の中には、かりに防音装置はしてくれた。運輸省だか公団だかやってくれました。芝山なり岩山の学校をやってくれた。そうすると経常費はついていない、経常費については本来交付税の対象にならないとなると、これは問題ですね。するようにと、いま長野局長さんおっしゃったのですね。それを積算基礎の中に持ってこなければなりませんね。持ってきますね。持ってきてもらいますね。そうすると、それはひもつきでない場合にはこれはその町村によってできないこともあるわけですね、いまの交付税の大たてまえとしてね。だけれども、これはその分だよと言って別に補助的な注をつけてやるということはできないわけでしょう。その点がどうなるのでしょうね。私、たいへん心配しますのは、前に四十四国会に板付基地の問題で学校の騒音防止の法案を出したのです。それであのとき、時間切れになって審議未了になったものがあるのです。それはなぜ出したかというと、防衛庁のほうで防音工事をしてくだすったのです。けれども、経常費がたいへんなわけです。それから、やり方も思ったとおりでないものですから、とても環境は悪いし、いまのように進んでおりませんし、いろんな問題が出て、これはいけないから法律の中に盛ってそして経常費を出してもらいたいという法案を出したのです。これは四十四国会ですが、出してだめになった。そしていま現実にそういう問題が起きて考えた場合に、これはどこで処理するといった場合に、いまの交付税の対象としてきちっとするということがぴしっとするならば町長さんたちも安心でしょうけれども。ちょっとだれかに聞いたのですが、自治省の方かどこかに聞いたのですが、いや夏休みになればいないのだから、冷房やっているときはちょっとの時間ですなんて簡単に言って、いやそんなことありません、休みでもこれこれこうこうして子供は学校でやるんですよと言ったら、それじゃ使う教室だけやればいいんじゃないですかなんて簡単きわまることを言っていたというのですよ。それは私はたいへん重大だと思うんですね。そうでないと思うんです、基本的にね。そうすると、これはやはりお金の問題にからんでくるのですけれども、その点も御検討いただいて、いまここでどうというこどもないでしょうが、自治省その他と施設関係御検討いただいて前向きの解決をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。両方で答えて――これは大臣ちょっと答えてもらえませんか。
#67
○国務大臣(秋田大助君) 財政局長から先ほどお話ございましたとおりでございますが、これは元来国がやはり負担をすべきものと私は心得ております。しかし、実際お困りのところもありましょう。それらの事情を踏まえましてひとつ関係方面と十分折衝をしてみたいと思っております。しこうして、その過程におきまして、いま財政局長のお答えしたような措置が万々やむを得ないというときは、これがなきにまさると思います。なきにまさると思いますから機宜の措置をとりたいと思いますが、元来は国の負担とすべきものでありまして、その意味でひとつ関係方面ととくと折衝してみたいと思います。
#68
○政府委員(手塚良成君) いま大臣のお答えになられました趣旨は、私どももそのとおりに考えてやっていきたいと思います。
#69
○千葉千代世君 もう一つ、公害対策基本法というのがございますが、その九条に、その中に航空騒音が入っていないわけですね。運輸省関係になりますかどちらになりますか、どこの関係でしょうか、入っていないわけですね。これはやはり「環境基準」をつくって、きちっと航空騒音を入れるべきだと思うのですけれども、どうなんでしょう。そのことが一つ。
 それから、条例で対処云々ということをよく言われるわけなんですが、私は普通の騒音でしたら条例云々ということもわかりますけれども、少なくとも航空騒音というものは、一県だけのものではなくて空の上を飛んでいくのですから、これは全般的なものになっていきますから、国が法律をつくってそうして対処していかなければ解決できないと思うのです。それでいろいろな法案を見たのですが、私は法案にしろうとですから関連法案がよくわかりませんが、一つだけ考えたことは、やはり基本法の九条の中に入れていくべきではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
#70
○政府委員(手塚良成君) 公害基本法第九条との関係におきまして、航空機騒音をどういうふうに考えるかということで結論的に申し上げますと、やはりそういった航空機に関する環境基準というものですか、そういうものはやはりきめるべきであるというふうに考えるわけです。ただ、基本法自体にも規定がございますように、やはり経済の健全な発展との調和をはかるように考慮をする。特に航空機の場合におきましては、安全運航ということとの調整ということが必要になると考えるわけです。そういうような意味で、なかなか一般の工場騒音などと同一にはきめ得ないという実際的な問題があるわけでございます。しかしながら、最近におきまして、これは世界各国の動向でもございますけれども、やはり航空機の騒音を規制していかなくちゃいかぬという動きが強く出ておりまして、昨年の暮れに国際民間航空機構というところで国際的な騒音規制の検討会がございまして、その中では、たとえば航空機自体の騒音を少なくとも現状よりは大きくしないことはもちろん、なお小さなものにしていくためにメーカーはそういう少ない騒音のものをエンジンとしてつくらなければならぬ。逆に言いますと、それより大きいものをつくったのでは使用することを認めないようにしていこうではないか。いわゆるこういう騒音証明制度などというようなものが議論をされまして、結論というようなものはまだ出ておりません。なおまた、騒音を軽減する運航の方式、飛び方というようなものをどうすればいいのかというようなことが、やはり国際的問題でその場で検討をされております。これは国際的な一律な方式なり内容では参らない日本のように人口稠密だという特別な事情のところもありますが、やはりこういったような国際的な検討の内容をも今後は十分踏まえて、おっしゃるような環境基準の内容に当たる航空機騒音の基準というようなものを今後策定することにつとめていかなければならない、かように考え、目下そういうものについて検討をいたしておる最中でございます。
#71
○千葉千代世君 騒音ですが、これはいろいろ人によって違うでしょうけれども、騒音の国際基準というものは正確にはないのですね。たとえば私たちで言えば、よく使う国際労働条約とかなんとか、そういうのを基準にして一応判断して、国際基準にしていますね。騒音については、そういうものは何を根拠に騒音幾ら幾らだとか、具体的にはいま飛行機が発進して直進二千メートルあるいは滑走路の幅の中心から両方六百メートルとか、七十ホンですか、七十五ホンですか、何か基準を言われているわけなんですけれども、そこで伺いたいのは、いま成田空港について騒音地域と認定するのはどの範囲か。それは国際基準等あればそれと合わして、沿っているとかいないとか、どういうことなんでしょうか。あるいは、将来それをもっと広げていくとか。私はこれをなぜ聞くかというと、衆議院の速記録を拝見したのですが、それには伊丹空港が千メートルで四百五十とかなんとか、そんなことを書いてあるのですね。それよりも広いからいいというようなことをちょっと言われているのですが、だから、それを狭いのを基準にして広いのはいいと、そんな子供みたいなことを言われても困るので、やはりその基準はどこにあるかということで位置づけていくべきだと思うのですが、それはどうなっているのですか。
#72
○政府委員(手塚良成君) ただいま申し上げましたように、国際的な基準というようなものはまだ現実的にはないわけでございます。いろいろ検討をされておる最中でございますが、いま日本でわれわれ防止法できめました観点からいきますと、要するに、七十ホン以上のところにつきまして、これを六十五ホン程度に、学校で言えば、防音工事をしてやっていこう。この程度でありますと、一般の生活環境から見まして、はなはだしい支障にはならないではないかというようなことで、防止法にも基準がきめられておる。いまの成田におきましては、いま先生のおっしゃいました広い狭いという範囲は、これは移転補償の範囲がいわゆる二キロ六百ということでありまして、その範囲だけがこの騒音防止法の対象ではないんです。防止法そのものの対象というのは、もっと七十ホンの範囲で広うございまして、そういう範囲をきめておる。それから移転補償といたしましては、成田につきましては、地元対策的見地も含めまして、大阪などよりは少し長くなっておる。こういうことで、二キロ六百という範囲は騒音としては大体九十八ないし百ぐらいの騒音の範囲だと考えます。こういう範囲の中に置かれて、やはり生活上ふぐあいであるという方については、いまの防止法の適用によりまして、移転御希望の方には移転補償をする、こういうたてまえを現状とっておるわけです。前々、先ほどから申し上げておりますように、なかなかこの騒音問題についてはこれは絶対だという結論が特に現在出ていないというのが実情でございます。試行錯誤と言いますとはなはだ無責任なようでございますけれども、一応いまきまっております範囲につきまして、現状を十分検討しながら、どちらかというと、先ほどのように前向きで拡大の方向へ進んでいくというのが現状であるわけなんです。国際的な先ほどの基準なども十分勘案をしまして、総合的にこういった問題をとらまえて改正すべき法案は改正していくと、こういうような姿勢が私どものただいまの姿勢でございます。
#73
○千葉千代世君 私、いまことばが足りませんで、移転区域とあれと混同したのですが、御指摘のように、ただいま芝山町の例をとってみても、町全体が八十ホン以上になるわけなんです。ですから、成田にしても同様これはたいへんひどいわけですから、ですから、その場合にもやっぱり問題が相当大きく把握されなきゃならないことが一つと、それからもう一つは、いまあなたが、学校が――これは小学校のことですか――六十五ホンとおっしゃったのはそのことですか。
#74
○政府委員(手塚良成君) そうでございます。
#75
○千葉千代世君 小学校の場合の教室のことですか。
#76
○政府委員(手塚良成君) 教室でございます。
#77
○千葉千代世君 そうした場合には、きっとおそらくその場合には、いま文部省の基準で一学級四十五ですね、小学校の場合。それを五カ年計画で四十名にしていこうというように、先に行きますというと、もっと減らしていくわけなんです。そうすると、この航空機の発達状況を見ていって、これはたいへん長い計画、昭和五十三年までこれが適用ということになっていますね。そうすると、これは人数は減ってくるわけです。いまあなたのおっしゃったのは一体学級数、何坪の教室に何人入ってこのくらいの騒音なんですか。そうすると、私の言いたいことは、たいへんきびしいのですが、みな小学校はうるさいものなんだ、子供ががやがやいるから。これがノーマルな学習状態ではないわけなんです。私はずっと方々を見させていただいた中に、これは国によって違いますが、学級の定数の引き下げの問題がいまありますが、やっぱりノーマルな状態で五十ホン以下で勉強をして、そしていい教育をしていくという環境に持っていくという、これは全体の問題ですから、この場では限定しませんけれども、大体小学校が六十五ぐらいだからそのくらいで云々ということの想定で学校の移転とかあるいは防音工事を考えていくというようになってくると、これは先の見通しのないものになってくるんじゃないかと思うのですけれども、どうなんでしょうか。
#78
○政府委員(手塚良成君) 現在の防止法によりますると、学校の騒音防止については学校でいろいろなスペースの違いがありますけれども、一応いま対象で考えられております基準的なものは四十五人を対象にし、七十五平米を対象にしたスペースについてきめられておるわけです。先生のおっしゃいますように、だんだんと学校の学級数が少なくなる。それに伴って騒音を現状以上にやる必要が起こってくる。そういう生活、いわゆる学校における環境の変化というような事態が進んでまいりますことによって、やはり騒音防止の内容につきましても、だんだん、これはさらに静ひつを必要とするということになってくるかと思うんです。そういうのに対応して、先ほど来申し上げておりますように、いろいろ前向きで検討し、それに即応していくという必要があろうかと思います。おっしゃいますように、現在やっておるものからそういうふうにしたほうが経済的ではないかというお考え方もあるかと思いますけれども、これは対象校の具体的な内容のいかんによってそういうようなことがあり、現実問題といたしましては老朽のものの二重窓をやはり建てかえた後にそういうふうにしたほうがいいというようなものについては、相当弾力的にそういうものを考えながら進めております。したがいまして、いま御指摘のようなところが具体的に何かあるとはっきりいたしますれば、またそういうような措置がとれるかと思いますが、総じて基本的には、ただいまのようにいろいろな環境の変化によって現状基準とされております内容がさらに変わっていくというようなことは当然考えていかなければならない、かように考えております。
#79
○千葉千代世君 適用を予定している小学校が近いうちに移転するようなことも聞いたんですが、もう一方から聞いておりますと、どっこいなかなか移転はできそうもないということを聞いておるわけですね。運輸省のほうではそれについてはどういうふうに把握していらっしゃいますか。
#80
○参考人(今井栄文君) 先生は具体的な問題を背景にして若干抽象的にお話しになっておられると思いますが、実は新空港を囲む関係市町村の間では、将来の周辺の変化に伴って学校施設というものをどういうふうに再編成していったらいいかというような点も、実は検討いたしておるわけでございます。特に芝山町等につきましては、空港との関連における今後の町の近代化というものに即応して、学校の統廃合、よりよい教育環境というものをつくり上げていこうというのが町長さんあたりの非常に強い御熱意でございまして、そういうふうな町の今後の教育施設の統廃合、よい教育環境の造成というふうな点で、私どものほうの今後の騒音対策というか防音工事と関連を持ってくるわけでございます。こういった面につきましては十分町当局と話し合いをいたしまして善処いたしたい、かように考えております。
#81
○竹田四郎君 防衛施設庁の方が何か早くお帰りにならなくちゃならないということですから、そのほうの質問を先にやっていきたいと思います。
 その前に、この資料をいただいて、運輸省のほうの資料でございますが、ちょっとわからないんですが、そこの一ページに「強度」というのがございますね。一ページのところの一番下に「強度」――運輸省のほうの資料でございますが、それで二ページにわたって強度の内容が書いてあるんですが、あまりよくわからないんですが、滑走路をコンクリートで固めるだろうと思うんですが、厚さはどのくらいですか。
#82
○参考人(高橋淳二君) 私、工事のほうを担当しておりますが、コンクリートとアスファルトと両方でございます。コンクリートについて申し上げますと、コンクリート部分の三十センチを入れまして、一メーター十センチほどの厚さを考えております。
#83
○竹田四郎君 そうすると、コンクリート部分が三十センチでアスファルト部分があと八十センチ、こういうことなんですか。どうなんですか。
#84
○参考人(高橋淳二君) コンクリートの部分のほうにつきましては、表層三十センチがコンクリート、その下は石の層でございます。アスファルトというよりは、その下に安定処理をいたします層が約二十センチでございまして、残りが石並びに砂でございます。
#85
○竹田四郎君 施設庁の方にお聞きしたいのですが、立川基地が今度米軍から解除になる、こういうふうに私ども承っているのですが、これはいつ解除になるのですか。
#86
○政府委員(鶴崎敏君) 立川飛行場につきましては、昨年の十二月一日から米軍の飛行活動が停止をされております。しかしながら、米軍としてはこの飛行場を今後も支援施設――と申しますのは、住宅地区とかあるいは病院とかそういうものがございますので、そういった支援施設として使っていく意向を持っております。それから、滑走路の飛行場の部分につきましては、これは自衛隊とか民間航空が、米軍が使わなくなったということから、あとこれを使いたいという計画がございまして、現在その計画の内容について具体的に検討を進めておる、こういう状況でございますので、米軍から返還になるという可能性は現在までのところ、ない、こういうことでございます。
#87
○竹田四郎君 立川の基地は、あそこは私ども知っている限りでは、輸送機関係が非常に発着していて、補給関係の一つの中継ぎ点といいますか、そういうふうに理解をしていたわけですが、今度あそこがなくなるということは、そういうものは今度どこへかわったわけですか。
#88
○政府委員(鶴崎敏君) 米軍の飛行活動停止に伴いまして、一部の飛行機は米本国に引き揚げました。それから、他の一部につきましては、隣接の横田飛行場に移転をしたという形になっております。
#89
○竹田四郎君 いままで、羽田の空港に米軍機が着陸したりあるいは米軍のチャーター機がかなり着陸している、こういう話を私ども承っておりますが、どのくらい年間、米軍機及び米軍のチャーター機が発着しておりますか。
#90
○政府委員(手塚良成君) 先生のおっしゃっておりますチャーター機、いわゆるMACチャーター機と呼んでおりますが、このチャーター機の羽田着陸回数、これは四十四年の一月から四十四年の十二月までの合計で千百二十三機。ちなみに、一年前の四十三年の一月から十二月までは千九百二十一機というような次第です。
#91
○竹田四郎君 米軍機は。
#92
○政府委員(手塚良成君) 先ほど申しましたが、四十三年には米軍機が三十三、四十四年が十五、こういう数字でございます。
#93
○竹田四郎君 何か、数字的に若干少ないような気がするのですが、間違いないのですね。ないですね。そこで、新聞なんかでもよく私ども、羽田空港の混雑の一つというのは、米軍機が臨時に発着する、そのために米軍優先ということで、ほかの旅客機や輸送機が非常に滞空で待たされる。空で待たされるというようなことがあるというふうに新聞で拝見しているのですが、そういう事例というものはかなりあるわけですか。
#94
○政府委員(手塚良成君) このMACチャーター機あるいは米軍機自体の離発着によりまして一般の民関の飛行機が、いまおっしゃいますように待たされる。あるいは非常に遅延の原因になっているというような事実は現在のところはございません。しかしながら、これが少ないほうが何かと便利といいますか、民間航空にとってはぐあいがよろしいことであるわけですので、私どものほうでは、こういったMACチャーター機が数がふえてくるという事態の際には、そういう減少方についての申し入れをいたしまして、その申し入れによってこれを処理するということで、これまで多くの成果をあげて、自制をしてもらってきております。
#95
○竹田四郎君 施設庁の方にお聞きしますが、米軍機が羽田の国際空港を使用するということは、これは拒否できないわけですか。
#96
○政府委員(鶴崎敏君) 米軍機が羽田空港を使うような場合の地位協定上の根拠は第五条でございまして、その地位協定の五条によりまして、米国政府がみずから、あるいはみずからの使用のためにほかの航空機を運航するというような場合には、これが公共用の飛行場に着陸する場合に着陸料等を課せられないで着陸できるというような地位協定上の条項がございまして、したがいまして、米軍機の使用についてこれを拒否するというわけにはいかないかと存じます。
#97
○竹田四郎君 新しく成田にできます新国際空港は、新しい国際化時代におけるところの航空機の発着をさばいていくためにやっていくというのですが、この新空港に対して米軍機の発着に対してはどういうおつもりでいらっしゃるのか。これはできたら両方の方から承りたいと思います。
#98
○政府委員(手塚良成君) これはしばしば国会で御議論を願ったお話でございますが、先ほどお話のございましたように、いわゆる安保条約に基づきまして、地位協定上の権利というたてまえにおきましては、お話のありましたように、これは出入を禁止することはできないたてまえになっております。ただ、これを使う使い方として、軍事基地というようなことで施設、区域の提供というようなことは、これは合同委員会を通じなければできない。これはきまっているわけですが、したがって、そういう軍事基地あるいは区域の提供というようなかっこうにおいては合同委員会において日本政府としてこれを拒否するということで、そういう使い方についてはできないように考えております。さらに、その前段の、権利として入るという場合ということにつきましても、先ほどの羽田にもちょっと触れましたけれども、これはやはりいろいろ行政上の扱い、交渉という問題が残されております。羽田におきましても、現実に数がふえて支障を来たすように思われます場合には、向こうにいろいろのルートを通じて話をいたしまして、これの規制を頼み、効果をあげておるという事実がございます。成田につきましてはやはり同様なことはしなければならぬと思っておりますが、さらに成田は、本来の建設目的そのものから考えますと、これは純民間国際空港ということで建設するたてまえでございますので、羽田よりは一そうそういうことを強く相手に申し入れ、実行しなければならないと考えております。その言い方、話し方ということにつきましては、私どもは相当強く考えて、軍が使うというようなことは、むしろ現実問題としては拒否をしたいというようなくらい強い規制を考えております。
#99
○政府委員(鶴崎敏君) ただいま航空局長からお答えがあった考え方と全く同様でございます。地位協定上は、成田の国際空港を米軍が使うという際に、これは協定上拒否はできませんけれども、しかしながら、いまお話がありましたように、施設、区域の提供というような形ではもちろんわれわれは考えておりませんし、また、現実の使用につきましても、民間航空の圧迫になるようなことのないように、もし、そういう事態になるおそれがあれば、十分米側と協議をしてそういう事態を回避するように努力をするということについては、将来のことではございますが、われわれはそういうふうにしていきたい、こういうふうに考えております。
#100
○竹田四郎君 鶴崎さんにちょっとお伺いしたいんですが、立川基地の飛行休止というんですか、飛行休止といったほうが適当だと思いますが、これはブルー14関係の飛行隊には全然関係はないわけですか。たとえば、そのために日本の民間航空が飛べるとかなんとかいうようなことがより多くなるというようなことはございませんか。
#101
○政府委員(鶴崎敏君) どうも航空路のほうは私あまり詳しく存じませんが、ブルー14は立川の飛行場だけではなく、米軍は横田の飛行場、こういうものも使っておりますので、立川における飛行活動の停止がブルー14そのものに何か大きな影響があるかということになりますと、おそらくほとんど影響はないのではないかというように感じます。
#102
○竹田四郎君 航空局長も同じですか。
#103
○政府委員(手塚良成君) 同じです。
#104
○竹田四郎君 それでは、鶴崎さんのほうはけっこうです。ゆうべテレビを見ておりますと、沖繩の基地のこれからの飛行場というのはA5Cというんですか、A5Cというたいへん大型の航空機が今後配属をされるというようなことを言っておりましたけれども、先ほどの「強度」ではA5Cというのは着陸できるんですか、着陸できないんですか。
#105
○参考人(高橋淳二君) 私も航空機の関係につきましてはそう詳しく存じませんけれども、A5Cといいますのはかなり重量が大きい飛行機でございまして、私どもの計画しております四百五十トンすれすれのところではなかろうか。かりに五百トン程度の総重量といたしますと、おそらくすれすれのところではなかろうか、かように考えます。
#106
○竹田四郎君 先ほど局長は、合同委員会に対してこの新しい飛行場を使うことを拒否するのだ、こういうふうにおっしゃられたわけですけれども、これはどういうところでそういうことがきまったわけですか。合同委員会にはまだその問題は出していないようでありますけれども、こちらの政府部内で一体どういう機関で今後新空港に米軍機が着陸するということについて合同委員会で日本政府は拒否をするという態度をきめたようでございますが――これはきめたんですか。あるいはあなたのお考えなんですか。どこかの機関で、はっきり政府部内の機関でおきめになったんですか。もし、政府機関の部内できめられたならば、その機関の名前と、いつきめられたのか、おっしゃっていただきたい。
#107
○政府委員(手塚良成君) これはそういったことを公式の立場できめた、たとえば閣議決定であるとか、閣議了解であるとかというような形式をとっているものではございません。しかしながら、成田の空港自体の建設の目的というのは、先ほど申し上げましたように、民間国際空港というたてまえで非常に地元の皆さんの御協力を強く要請しながらつくっておる。また、将来の必要性というものが、羽田の関係あるいはSSTの関係ということで出るという状態からこれは当然であるということで、しばしば国会の席におきましても、政府の統一見解ということで総理、外務大臣運輸大臣、私の申し上げたような趣旨の御説明を申し上げておるわけであります。
#108
○竹田四郎君 そうすると、各大臣の個人的な意見の総合と、まあ、そういうふうに理解するのが正しかろうと、こういうふうに思うのですが、正確にきめたということはないわけですね。
#109
○政府委員(手塚良成君) いま申しましたように、閣議決定とか了解ということできめられたものではございませんが、総理以下の政府としてそういう心がまえを――心がまえといいますか――そういう決意というもので一致した見解であるということでございます。
#110
○竹田四郎君 この問題をそれ以上お尋ねするのはやめにしておきたいと思うのですが、何かどうもその辺が国民として必ずしも安心のできるというようなそうした体制に現在まだないというふうに私は理解をしなければならないというふうに申し上げておきたいと思います。
 その次にお聞きしたいのは、成田と羽田との空港としての役割りの関係、これは一体どういうふうに将来なりますか。
#111
○政府委員(手塚良成君) 簡単に申し上げますと、羽田のほうは国内線専用、成田のほうは国際線専用、ただし、国内線が羽田においてあふれているというような場合にはこれを成田に収容をする、かような使い方でございます。
#112
○山本伊三郎君 重要な問題ですから一つだけ局長に聞いておきたいのですが、防衛庁帰りましたですがね、地位協定第五条によっては日本の空港は一応は拒否できないということですがね。いま言われましたが成田空港はそういう軍用機、特に米軍のものについては拒否したいという強い日本政府の意思である、こう言われましたね。これは強くやってもらわなければならないが、いまの地位協定第五条で事前協議の対象にならぬと思うのですね、この空港を使うということについては。そこでアメリカ自体でも、私十分アメリカの航空規則なんか聞いておりませんが、アメリカの軍用機ですらアメリカの民間空港には現実にはおりられない、緊急避難の場合は別だと、こういう一つの軍の規定といいますか、そういうものがあるらしいですね。したがって、今後は成田空港は絶対に軍用機はおろしてはいけない。これはいわゆる日本の自衛隊の飛空機でもだめだ、この点ははっきりしてもらいたいと思うのですが、これは日本の場合は日本政府部内のことですからいけますれども、アメリカ軍に対してはその点十分やっておかなければわれわれはどうも不安があるわけです。したがってこの点は航空局長では答弁できるかどうか知りませんけれども、総理大臣はじめ政府はそういうかたい決意であると言われますが、それが現実の場合になってきたらどこまで日本政府が強く要請できるか、協定が、そういうものが成り立つかどうか、そういう点についてあなた航空局一長としてどういう考えかということをひとつ参考までに聞いておきましょう。
#113
○政府委員(手塚良成君) 先ほど申し上げましたことの繰り返しになるかとも思いますけれども、成田をそもそもつくりますゆえんのものは、やはり羽田の空港で飛行機がオーバーフローしたということから、それからまた将来においてSSTの飛行機が出てくるということについて、それの受け入れ態勢をつくる、こういう趣旨と目的で建設をしておる飛行場でございます。したがいまして、そういう趣旨は、いまの米軍機がこれを使うというようなことには当たらないわけでございますので、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、地位協定の規定はございますけれども、現実問題としては、むしろこれを活用しない方向の措置を強力にとっていきたい。また、そういうことが今後将来において可能ではないか。従来羽田におきまして私どもはそういうこともしばしばやっておりまして、米当局もわれわれの要請に対して十分これにこたえてくれておるという実績もございますので、そういった背景をもとにしまして、強い態度で民間空港ということに徹した使用のしかたをしていきたい、かように考えております。
#114
○山本伊三郎君 自治大臣ね、これは閣議で問題になると思うんですが、いまの場合、その協定とか何とか、正式にこちらからアメリカ当局に言うものがないんですね、いまの地位協定がある以上は。しかし、これは良識上わかると思いますので、その点はひとつ航空局長言われましたように、覚え書きということまでもいかなくても――緊急避難の場合はしかたないと思う。これはどこの飛行場でも使わなくちゃならない。これはもう当然のことだと思いますが、成田空港については、いま航空局長言われましたように、国際空港として民間空港としていくのだ、また施設の目的がそこにあるのだからということで、この点はひとつこれは閣議でもその点を了解をしてもらって、少なくとも軍の用に使わないという方向でやってもらいたいと思うんです。これは主管大臣でないんですけれども、一応閣僚の一人としてその点だけ特に希望しておきたいと思いますが、ひとつその点よろしく。
#115
○国務大臣(秋田大助君) いまお話しのように、直接の主管大臣ではございませんが、国務大臣の一人といたしまして、山本先生、また先にお話しになったとおりの、当然のことだと、私も同意見であります。すなわち、新東京国際空港は米軍の施設区域として提供し、または米軍に共同使用せしめることは全く考えておりません。また、他の閣僚も同意見だと思います。また、衆議院でこの法案審議の際、運輸大臣もそのことを話されておったように私は仄聞をいたしております。したがいまして、突発的なときはやむを得ませんが、民間航空の本来の使命に徹しまして、これを米軍の共同使用に供せしめたり、軍事目的のために使用せしめることは断じてさせないつもりでございます。
#116
○竹田四郎君 いま山本委員のほうからもお話がありましたように、空港反対の現地の人の考え方はいろいろあると思いますが、一番やはり重要な点というのは、この新しい空港が、いま東南アジアでベトナム戦争が終わろうというときに、またカンボジアでもいろいろな政変が起きている、ラオスでもまだその情勢というのは必ずしも安定的な情勢にない、そういう中で、特に立川の基地が飛行停止になっているということになりますと、まあ横田の基地にどれだけ移るのか、これもおそらく明確にはなかなかはっきりしないことだろうと思います。そういう意味で、特にいまの東南アジアの情勢、国内における基地の状況、こういうところから見まして、私も特に新空港がいささかでもそういうような動きが出るということを最も警戒しておりますし、その点の保障が明確でないということが、私は現地の人たちをかなり刺激をしておる。戦争の加担者になりたくない、こういうことがやはり一番三里塚の戦いのしんであると思う。そういう点は私はひとつ合同委員会に、施設の提供とか、あるいは過度にここに米軍機がおりてくる、輸送機がおりてくるというようなことを、ひとつ明確にはっきりさしていただく。これは私は、施設庁帰りましたけれども、航空局長のほうもおそらくそういう関係に入っておられるだろうと思いますけれども、そういう点でひとつ日米合同委員会でそうした問題点をやはり早く明確にするということが、私は新空港をほんとうの意味での国際交通の一つの結節点にしていくという一番重要なポイントじゃないか、こういうふうに思うのですが、これはいま局長だけにそういうことを聞くというのも無理かもしれませんけれども、ひとつその点を明確にしてほしいと思うのですが、お覚悟のほどをちょっと聞かしていただきたいと思うのですが。
#117
○政府委員(手塚良成君) 考え方の基本につきましては、先ほど自治大臣からもお答えありましたように、私もるるお答え申し上げましたとおりでございまして、それに対する形式をととのえるという問題につきましては、十分に考えてみたいと考えます。
#118
○竹田四郎君 それから、先ほどの千葉委員の質問と関連いたしまして若干お尋ねをしたいと思うのですけれども、この周辺のテレビの受信料というのは一体どうするつもりなんですか。そのテレビの受信料について、たとえば私は神奈川県の選出ですが、あそこには米軍の海軍の飛行基地がございますけれども、ここではテレビの受信料の半額免除というようなことをやっているわけでございます。これについてはどうもこの資料、これではよくわからないのですが、その問題については、どうも私資料の勉強不足かもしれませんけれども、どういうふうになっておるのか、ひとつ教えていただきたい。
#119
○政府委員(手塚良成君) お手元の資料の中にはその問題には触れていないと思います。ただ現状、民間空港におきましては、騒音防止法の対象になります羽田と伊丹両空港の周辺におきましては、基地の周辺と同様な範囲、対象につきまして半額減免をやっております。したがいまして、新空港ができました暁には同様な扱いをしなければならない、かように考えております。
#120
○竹田四郎君 これはあれですか、できてからそういうふうな点はひとつ、自治省ですか、これは公団ですか、どっちですかわかりませんが、そういう措置をするということですか、どうですか。できた以後においてどこがするのですか、そういう措置は。
#121
○政府委員(手塚良成君) これはいま私どもでやっておりますのは、財団法人の公害防止協会というところでいわゆる受益者負担といいますか、航空会社からの出資をもとにいたしまして実施をさせております。新空港におきましては、これはやはりそういう障害が起こってからの話になると思いますので、事前のことにはなりませんが、飛行機が飛び立つ供用開始後にこういう措置をとることになると思いますが、これを交付する交付主体は、おそらく大体同様な意味で防止協会を通ずることになろうかと考えておりますが、目下その点は検討いたしております。
#122
○竹田四郎君 航空局長さん、私ここで一言御忠言を申し上げたいと思うのですが、政府のやる仕事というのは、必ずそういうことは先に示さないわけです。いま検討中で、飛び立ったらそのことをやる、まあ大体ほかのことでも全部そうですね。私は、これじゃ地域の人はなかなか自分の将来の生活について実は安心しないと思うのですね。こういう問題についてはこういうふうにやっているのだ、これは必ずやりますよ、こういうことを私はもう少し明確にしてもらいたいと思うのですね。これはすべてほかのことでもそうです。道路はこうつくる、鉄道はこうつくりますと言うのだけれども、住民の生活について関係のあることについては、できてから検討しましょう、こういうことでは非常に私は不安だと思う。そういう点は、住民に関係のあることは、これはむしろ御協力を願わなくちゃならない立場だと思うのですね。公団の立場としては、そういう住民の生活にかなり大きな影響があるこういうことは、私は、先にきめて、そして地元の人に、私どもはこういう心配についてはこういたします、こういうふうなものを私は先に出していかなくちゃ、幾ら協力をしてくれと言っても、私はそういう意味での協力は非常にやりにくいと思うのです。非常に不安が多いと思う。先ほどの基地を米軍が使うという問題についても、まあ見解はある程度一致しているのだけれども、具体的にこれは使いませんというはっきりしたものが出ない。こういう点を私はもう少し明確にしなければいけないと思いますが、実際に地元と折衝されている公団の方は、その点はどういうふうにそのことを説明をしているのか。これはそのほかにもたくさんあると思うのです、そういうことは。まず公団の総裁のほうの、そういう基本的な態度をひとつお伺いをしたいと思います。
#123
○参考人(今井栄文君) 騒音のためのテレビあるいはラジオの受信障害というものに対しましては、将来私どもは伊丹あるいは羽田というところと同じように当然措置をするということを考えております。実は昨年も航空公害防止協会ができました際に、私から会長、専務理事のところに参りまして、ぜひひとつ成田についても将来必ず飛行機が飛ぶ場合にはそういう障害が起こるから、その際にはあなた方の業務範囲に入れるようにということを、実はお願いしてまいったのであります。方法は必ずしもこれのみではないと思います。公団が指導して、そういうふうな一つの組織をつくるということも可能でございますし、現在羽田あるいは伊丹で行なわれておる、いま言った聴視料の減免措置というものについても、公団としては責任をもって必ず措置したい、かように思っております。
#124
○竹田四郎君 思うのでなくて、今井さん、思うのでなくて、具体的にそういう約束をされたらどうですか。それはただ単に――一体住民がどこへ行くかということもあるのでしょうが、たとえば地元の市町村長さんとそういうことを具体的に協定を結んで、このとおり地元の町なりあるいは市なりとこれだけ明確に結んだのだということを示せば、私はおそらく市民の方も町民の方も、もっと協力的になり得ると思う。そういう点が何も、大きな仕事をするときにはどうも欠けている。だから不安の気持ちが反対の運動の方向に必然的に向いちゃうと思うので、そういうような事態というものは、まだ今後いろいろ空港をつくっていく上にはあると私は思う。そういう点を先に明確にして出してもらいたい。道路をつくるということが明確になると同様に、そういう住民に与えるいろいろな諸問題も一緒に明確にしていく、こういうような立場で進んでいただかなければならないというふうに私は考えるわけでありまして、この点はひとつ今後しっかりやっていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 それから学校の防音装置については、先ほど千葉委員のほうからお話がありましたけれども、現在の学校教育の中には視聴覚教育がかなり多く取り入れられているわけであります。飛行場がここにできますと、おそらくかなり飛行機が飛ぶと思うのです。いまの羽田に匹敵するほどに、飛行機が五分に一回とか、三分に一回とか、こういうふうに飛び立つと思うのです。そのたびにテレビの映像というものはおそらくゆれると思うのです。だからこそ、さっき言ったテレビの受信料の半額減免という根拠がそこに出てくるのだろうと思う。学校の場合にはどういうふうに措置をすることになっておりますか。
#125
○政府委員(手塚良成君) 先ほどのテレビの受信障害で、私のほうの決意がややなまぬるいような印象を与えたかと思いますが、減免ということにつきましては、これは伊丹、羽田と同様ということでやるという決意で申し上げたわけで、そのやる主体について目下検討中ということで申し上げたので、御了解を願いたいと思います。
 学校の場合におきまして、テレビそのものについては、これは現状におきましても無料になっておると思いますので、この減免の問題は、学校自体のこととしては起こらないというふうに考えます。
#126
○竹田四郎君 私は、減免だから学校のことはいいというわけじゃないんですよ。いまテレビを学校教育の中に多く取り入れているわけですね。それが五分置きに、あるいは三分置きに画像がくずれてしまって、何がなんだからわからない。こういうことは、私は教育に対して非常に大きな障害になると思うのです。だから、学校がテレビの受信料を払っていないからそれはかまわないということであっては、それによって教育がめちゃくちゃにされると、私はこう思うのですよ。だから、そういう学校の視聴覚教育に対して支障のないような措置というものを、どこかでとってもらわなければ私はいかぬと思う。これはどんなふうにお考えになっておりますか。
#127
○政府委員(手塚良成君) テレビの障害の減免措置の問題だと考えましたので、無料であるという言い方をいたしましたが、実際の障害というものの排除の問題につきましては、先ほど来申し上げておりますような防音工事というものを完ぺきなものにしていくということによって、そういうテレビの障害、学校における視聴覚教育におけるテレビの障害というものを減らしていくように進めるつもりでございます。
#128
○竹田四郎君 あのね、幾ら防音装置をやったって画面はくずれるのですよ。いいですか、局長さん、幾ら防音装置をやったって画面はくずれるのですよ。だから、その画面がくずれないように、どういうふうになさるかということを私は承っているわけなんです。防音装置で音のほうはいいですよ。しかし、テレビというものは音と画面でしょう。
#129
○政府委員(手塚良成君) この画面のゆれそのものについては、これを防止するのはなかなかむずかしい問題でございます。現在の伊丹や羽田の周辺においても同様の苦情が非常に強いわけです。で、先ほどの減免という程度しか実際に措置をとり得ないので、そういうことをやっているわけですが、いまいろいろ聞ますところでは、特別なフラッターというような防止のアンテナなどが研究されておるようでございまして、そういうものが十分な効果を発揮するようなことであれば、やはりこれは防音工事の一環というたてまえで取り入れて、特に学校等にはそういう措置を十分にしなければならないと、かように考えます。
#130
○竹田四郎君 これも残念に思います、率直に言って。厚木の周辺ではもうこの問題はほぼ解決できるという、そういう技術的な点があるということがはっきり出ているわけです。でき得たら四十五年度からそれをひとつやろうじゃないかという話までになっているわけです。厚木の飛行場よりももっと飛行回数が多いであろう、こう思われているような大きな事業をなさるところで、私はそういう研究がいまもって局長さんのもとまで上がってきてないということは、非常に私は残念だと思う。これもある、できているわけですね。
 それから、これはさらに申し上げますけれども、たとえば電話あたりでも、飛行機の爆音から避けることのできる装置というのはできているわけです。通話ができると、それが電話どころじゃなく、学校の視聴覚教育に差しさわりある点にまで、まだ皆さんのお心が及んでいないということは、私これも非常に残念だと思うんですが、これはひとつ十分研究していただきたいと、こう思うわけです。それから、先ほどは学校のことばかりでありましたが、病院関係は一体どのようになっているんですか。
#131
○政府委員(手塚良成君) 病院につきましても、一定の基準に当たります病院は、そうした防止の対象になります。
#132
○竹田四郎君 図書館とか公会堂はどうなんですか。
#133
○政府委員(手塚良成君) 現在の防止法の対象にはなっておりません。
#134
○竹田四郎君 これなんかもやっぱり、これだけ大きい空港をつくっていくということであるならば、私はこれも考えてもらわなければ、これはいけないんじゃないか。図書館なんか特に私そうだろうと思うんです。普通のところでも、なるべく図書館というのは静かなところ、こういうところを考えております。そういう措置をしているわけです。これがときどき、地方のローカル飛行場の脇ならば、私はある程度、まあ一時間に一回とか三十分に一回ということであれば、しかたがないと思うんですがね。これもいままでの法律の中にそういうようなものを私は加えるべきだ、こういうふうに思うんです。
 もう一つここでついでにお聞きしたいんですが、さきの学校の防音装置、これは鉄筋にせざるを得ないだろうと思うんですが、たとえば建って二、三年しかたたないような比較的新しい鉄筋校舎でない木造校舎、木造校舎ではとても私は防音の実というのはあがらないと思うんです。そういうような比較的まだ建築後の年限の浅い、こういうものの防音装置は、全部建てかえますか、それとも、とりあえず木造でやって、そうして校舎がある程度経過した後に建てかえると、こういう措置をおとりになるんですか、どちらでございますか。
#135
○参考人(今井栄文君) 先ほども千葉先生の御質問にお答え申し上げたんでございますが、現在四千メートル滑走路を中心にしまして、南北、また西のほうについて、成田市で六校、芝山町で四施設、こういうものが防音工事の御要望を持っておられるわけですが、私どもは、全部鉄筋に改築するというたてまえで進めておるわけでございます。
#136
○竹田四郎君 私の質問内容と全然違うわけです。それは市町村と話し合って直すということで、私の言ってるのは、比較的まだ校舎が新しい、また普通の状況では全然建てかえる必要がない。しかし、空港ができることによって騒音が入ってくるわけです。鉄筋のほうが、これは騒音が入ってこないわけです。ですから、おそらく付近のそれに該当する学校では、その辺はなかなか市町村にしてもつらいところだろうと思うんです。また、新しく建てかえる必要がないというところも建てかえなきゃならぬし、それについては市町村の負担もかなり出るわけです。ですから、まだ建てかえる必要は全然ない、しかし、飛行機の爆音がなかなか激しい、こういうようなのは私は建てかえて、たまたま普通の場合なら新しいりっぱな学校であったはずのものが、むしろ非常に環境を悪くしてしまった。でありますから、たとえば学校は新しくても、私は防音装置を施した、完全に防音装置のできるそういう学校にすべきだと思うのですが、そういう考えに対してはどうお考えですか。
#137
○参考人(今井栄文君) 新しいものでございましても、木造であれば全部鉄筋コンクリートに建てかえる、かように考えております。
#138
○竹田四郎君 その点了解しまして、ひとつそのようにやっていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 それから、今度新しく老人ホーム等がそういう対象になるということなんですけれども、老人ホームの中の構造は、一体どういうものになるのですか。防音のほうはそうですけれども、これはやっぱり冷房を入れてやるということにするのですか、どうなんですか。その辺はかなりいろいろ問題があろうと思うのですが、どうでしょう。
#139
○参考人(今井栄文君) 老人ホームの内部構造等の問題でございますけれども、現在私どもが県のほうと御連絡して建てかえるべき施設の中には、実は老人ホームが現在はございませんので、実は構造等についての研究もいたしておらないこと、申しわけなく思います。
#140
○竹田四郎君 財政局長にお聞きしたいのですが、さっき学校の問題は、夏の冷房の費用については市町村負担で、とりあえずは特交でみるようにしよう、こういうお話でしたね。病院などはどうしますか、公立の病院の場合は同じでありましょうけれども、私立の病院の場合は、一体これはどういうふうにして扱いますか。
#141
○政府委員(長野士郎君) 先ほどの冷房の関係も、元来私どもとしては国が全額負担すべきものだと思っております。しかし逆に支障がある。あるいは市町村の負担の実態というものから考えまして、原則論だけ唱えておりましても、問題が解決しないというのが現在までの状況でございますから、そういう場合に、財政需要というものを勘案して適当な措置をとっていかざるを得ない、こういうことでございます。病院につきましても、公立病院につきましては同じような考え方でやってまいりたい。ただ私立の病院その他になりますと、これは私どもとしてはそこまでのことは考えられないと思っております。
#142
○竹田四郎君 公団のほうではそういう問題は、まあ防音だけの新設の費用はおそらく補助するだろうと思うのですが、そういう点は、これはほったらかしということですか。
#143
○参考人(今井栄文君) 病院につきましても、現在成田の周辺では、私どもが騒音対策をすべき区域の中には、六ベッド以上の実は病院が現在ございませんで、できてまいりますれば、当然それに対して私どもは、国の法律にある防音施設はやるつもりでおります。
#144
○竹田四郎君 おそらく成田ニュータウンというものもできてくるでありましょうし、それから、幸い飛行場ができれば地価が非常に上がらない、幸か不幸か上がらない。そうしてきますと、これは厚木の基地で現実にそうでありますけれども、ほかは高いから基地の周辺に土地を求めて、案外住宅ができるというのが現実ですね。そうなってまいりますと、おそらくいまの状況では、成田周辺も病院ができたり、いろいろな施設もできるでしょうし、幼稚園もつくらなくちゃならぬし、保育園もつくらなくちゃならぬ、そういうようになると思うのですが、先ほどのお話ですと、小学校の冷房施設の維持費、これについてお金を出さないというのですが、民間の場合、あるいは社会福祉法人、医療法人、そういうようなものの場合には、公団のほうでその維持費はお出しになる、そういうふうにいまのお答弁理解してよろしゅうございますか。
#145
○参考人(今井栄文君) これは先ほど自治大臣からも御答弁がございましたのですが、現在の法律のたてまえでは、鉄筋コンクリートの防音施設、あるいはそれのために必要な通風施設というふうなところまでは施設として全部やりますが、冷暖房関係のいわゆる一般の経常費的なものは見られないのがいまのたてまえだという点を一応千葉先生、先ほど御指摘になったわけでございますけれども、先ほど自治大臣がお答えになりましたように、この点については、前向きに関係方面と折衝して、今後積極的に検討していくという御趣旨の発言で、航空局長も同じようなことを申しておりましたが、政府部内でそういうふうな点の御意思が決定されれば、公団として、御指示をいただきました分について、当然公団でもって措置するという点にやぶさかではないつもりであります。
#146
○竹田四郎君 まあお聞きをしておきたいと思いますが、その次に財政局長にお伺いしたいのですが、この法律に書いてあります周辺地域の範囲というのは、これはどういうふうにしておきめになるのですか。
#147
○政府委員(長野士郎君) この周辺地域と申しますのは、千葉県の成田市三里塚町を中心とする区域でございますが、そういう地区として具体的に行政区で申しますと、成田市、芝山町、多古町、大栄町、富里村というような区域でございます。
#148
○竹田四郎君 そういう範囲というのは、何か基準があるのでしょう。範囲を指定した基準ですね、この基準を私はお聞きをしているわけなんです。
#149
○政府委員(長野士郎君) そういう地域と申しますのは、具体的には、空港周辺地域の整備計画に基づくいわゆる空港関連事業を実施する必要のある地域ということで考えておるわけでありまして、具体的には事実関係が多少先行しておるようなところがあるわけでございますけれども、新東京国際空港の建設実施本部というものが、運輸省を中心にいたしまして、関係各省集まりまして設けられ、そしてその場合に、成田空港の周辺の関係のある、関連事業として当然取り上げていくべき事業を持っておりますところの市町村の意向等もただしました上で、千葉県等も参加をいたしまして、そういう関連事業の考え方の意思統一をはかってまいってきたわけでございます。そこで、そういう地域と関連事業の関係というものは、そういういろいろな協議の中から、一応こういう範囲でこういう事業を取り上げるというようなことが次第に形が整ってまいり、関係市町村としても、それに一応事実上の了承を与え、県当局も了承しておるわけでありますが、そういう関連事業の行なわれる地域、これがいま申し上げました行政区域と申しますと、それらの市町村という、地域ということになっております。
#150
○竹田四郎君 そうするとあれですね。空港に関連する事業のあると思われている市町村、こういうのは一応全部入っておるわけですか。だからその辺に何か入っていても、たとえば南関東自動車道路なんというものは、これは一つの空港関連事業にもなると思うのですよね。あるいは鉄道なんかでもあるわけですよね。そういう鉄道沿線の近くとかいうようなものも、これはいろいろな形では空港関連事業の対象の中に入れてもいいようなものもある。その辺、どの辺までを一体そういうものに入れて、どの辺までを除外しておるのか。やっぱり――ただ、私のところはひとつここへ入れてくれと、ここの町長さんは運動が弱いから、これは抜いちゃおうということじゃないと思うのですね。だから、そういう基準があるのだろうと思うのですが、その基準をひとつ教えてもらいたい。
#151
○政府委員(長野士郎君) 端的に申しますと、この法律で特別な財政上の措置をするといいますのは、「公共施設その他の施設」と書いております。「その他の施設」というのは、いま予定されておりますのは団体営の土地改良事業でございます。したがいまして、そういう意味では地方負担を伴う、地方負担を伴うと申しますと、その具体的な事業の行なわれる地域の地方公共団体の財政負担を伴うもの、つまりいままで公共施設の整備につきまして、道路でありますとか河川でありますとか、下水道の整備とかいうようなものは、それぞれ県あるいは地元の市町村が事業実施主体として行なっておるわけであります。そこにはそれぞれ国の補助制度があるわけでございますが、この空港の建設に関連をいたしまして、まあ直接的なものと間接的なものとありますけれども、空港の建設とからみまして、急速にそういう事業を実施していくということが出てまいりますので、それについて特別の財政措置をする。つまり、ですから鉄道というようなもの、いまお話しがありましたものにつきましては、まあ実施主体としてでも、あるいはまた地方負担としてでも、直接負担をするという公共施設の中に入らない、そういうものは除かれる。主として実施主体が県及び市町村のものである。土地改良区は入りますけれども、そういうもので地方負担を伴うものについての援助ということでございます。そういう事業がありますところの関係市町村と県というものがこの中に加わっておると、こういうことでございます。
#152
○竹田四郎君 そうしますと、特に土地改良なんかの場合ですね。土地改良なんかの場合には、これは私、現地あまりよく知らないですから、あるいはいま言われた一市三町一村ですか、これ以外にはそういうことをやるという希望もなければ、あるいはこれらの町の地域のうちで近いところの町があっても、それはやらないと、希望があってもそれはやらない、こういうことですか。
#153
○政府委員(長野士郎君) いま申し上げましたように、そういう関係の市町村の意見を聞きまして、この関連事業というものを整備をはかっていくということでございますから、この関係市町村の中には、そういう事業にかかわり合いのあるものについては含まれるということがたてまえであります。それから、かりにまあ将来と現在と、いろいろこれらの事業を実施していきました場合に、ほかにも関係をするものが出てくるということが、御指摘のように起こるかもしれません。そういう場合には、もちろんそういうものを関係市町村としては考えていくということになると思います。この法律の二条におきまして、千葉県知事が計画を自治大臣に提出をいたします場合には、あらかじめ関係の市町村の長の意見を聞かなければならない、こう言っております。そういう意味で、関係市町村というのは関連をしてまいりますところの市町村は一応全部入るというふうに私どもは考えております。
#154
○竹田四郎君 具体的に酒々井町ですか、その町はなぜ入らなかったんですか。それは農林のほうでお答えいただいてもけっこうです。
#155
○政府委員(長野士郎君) どうも私も具体的な場所につきまして少しうといのでございますが、酒々井町はこれは県営の流域下水の通る区域になっておるようでございます。この場合は県がそういう意味の事業の実施者ということでございますので、事実上は、この町の下水を通しますから、そういう意味では事実上の関係はもちろんございますから、事実上の意見は調整をもちろんしておると思いますけれども、直接、町の事業というわけではございませんので、その点は事実上の関係になっておるかと思います。
#156
○竹田四郎君 畑地かんがいの費用が出ておる。これはあれですか、自己負担がある程度含まれていると思うのですが、自己負担が一体どのくらいになっているのか。実際、畑地かんがいというのは担当地域の人が一体どれぐらいやる気になっているのか。そのことが問題であろうと思いますけれども、どうなんですか、その辺の地域の農民の動きは。
#157
○説明員(井元光一君) 先に負担のことで御説明申し上げます。一般的にはこれは国営事業が主になっておるわけであります。国営事業は国が六〇%で、県が二〇%、受益者が二〇%ということになっております。ところが、この地区に限りまして国営の国の負担が七五%になっております。県が二一%で受益者負担が四%になっております。こういうふうにいたしまして地元負担を相当下げているわけでございます。そのほかの県営事業につきましても、一般的には五〇%くらいが国の負担で、それから県が二五%、受益者負担が二五%となります。この地区に限りまして、県営事業は国が六五%、県が二五%で地元受益者が一〇%となっております。こういうふうに全般的に地元負担が一〇〇%のうちで一〇%程度になるように補助率を上げてまいったのであります。
 それからもう一つ、成田用水地区について受益者がどういうふうな空気でいるか、こういうお話でございますが、土地改良事業は御存じのように申請に基づいてやる事業でございます。この申請によって土地改良法でやるということは、この地区についてもくずしていないわけでございます。したがいまして、これを実際に事業に着工するまでにはそれらの手続を踏んでまいるわけでございますので、したがって、地元の受益者の調印を各戸に取らなくてはできないわけでございます。ただ、この地区はいろいろ空港の問題がありまして、なかなか地区の中にもいままで測量等に入れなかったわけでございます。で、勢いここにほかの仕事が進んでいくといけませんものですから、図面上でも私たちができる範囲の努力をする。事業を急転直下やらなくてはならないようになれば、なかなか追いつかなくなるので、図面上あるいは書類上でもいろんな方法で進めていくように努力はしてきたわけでございますが、現在に至りましても、まだ仮調印程度で、受益者の皆さんからそうした手続が完了するところまではまだいっていないわけでございます。以上です。
#158
○竹田四郎君 都市計画法によると、こういう地域は今度はどういう地域になるのですか、調整地域ということになってしまうわけですか。
#159
○説明員(井元光一君) 成田用水の地区では一部空港地域に入ります。しかしながら、この周辺の現在の受益地区のほとんどは調整地域に入る予定になっているわけです。
#160
○竹田四郎君 土地改良地域の対象になるのが滑走路のはずれから五千五百メーターで、側面が千八百メーターということなんですが、この五千五百メートルというのは空港公団の境界という意味なんですか、そういう意味なんですか、五千五百メートル、横の一・八キロですか、これから外でしょう、土地改良地域の対象になるのは。
#161
○説明員(井元光一君) 外になっておりますけれども、こういう解釈を下して土地改良事業をやっていくわけです。騒音の度合いが八十ホン以上の地区という規定で土地改良事業の網をかぶせているわけです。いまおっしゃった都市計画地域とか、あるいは調整地域というような意味でも、将来は当然問題が起こってくるわけでございます。一部はそういう地区にまたがるような地区も出てくる可能性があると思います。で、ほぼ私のほうでもその地域はまたがるであろうということも予期してこの仕事を進めてまいりたいと思っております。
#162
○竹田四郎君 ぼくは音のほうはよくわからぬのですが、八十ホン以上の地区というと、この空港公団の、この図の境界線のところあたりでは最大どのくらいのホンが出ているようになっているのですか。
#163
○政府委員(手塚良成君) 先生の境界線とおっしゃる御趣旨はよくわかりませんが、この畑地かんがいについてこういう対策をきめましたのは、閣議の決定によりまして、ここに、成田の地区に新空港の位置を決定しましたときに、地元対策ということで騒音関係の一つの対策というのでこの中に入れられたわけでございます。その際の範囲といたしましては、八十ホン以内の地域ということを指定いたしまして、その中に畑地かんがいを希望する者にはやっていくと、こういうたてまえだと考えております。
#164
○竹田四郎君 八十ホン以上じゃなくて、以下の地域に対して土地改良をやる、以上じゃないわけですね。
#165
○説明員(井元光一君) 八十ホン以上でございます。
#166
○竹田四郎君 そうすると、運輸省で出されているこの資料の一四ページに土地改良事業の地図がございますね。これの両端といいますか、あるいはここに一つ横のコースがあると思うんですが、そっちのほうはあまりおやりにならないで、縦だけしか考えていないというようなことは、これは一体どういうわけなのか。このおのおのの両端、わかりますか、この両端、四千メートルはこれですね、このコースでしょう。一番下というか、この両わきで一体何ホンくらいになるのか。たとえば、この問のジャンボジェットなんかの場合に、この両わきで大体何ホンくらいのものになるのですか。
#167
○政府委員(手塚良成君) 大体百ホン程度でございます。
#168
○竹田四郎君 これ最大ですね。
#169
○政府委員(手塚良成君) そうです。
#170
○竹田四郎君 そうすると、百ホンのところに一体土地改良をやって、しかも先ほど申しましたように非常に頻度が高いわけですね。そこで、この百ホンのところで、一体、一日耕作をやっていく者が耐えられるのかどうなのか、私はそれがちょっと心配になるわけですね。
 それから厚木基地あたりでも、南と北というところで、もう耕作はこわくてできないという話が実はあるわけです。だから先ほど、まあ閣議決定でやられるのは私はけっこうなんですけど、一体ここで一日仕事をやるのに耐え得るような音なのかどうか。そういう仕事をするのに耐えられないようなところで土地改良をやったって、私は全然効果ないと思うんですね、その点どうですか。これはできたら農林省の方にもお聞きをしてみたいと思います。
#171
○政府委員(手塚良成君) 農耕のほうは別にいたしまして、一応百ホンという程度の音でございますけれども、これは相当な音であることには間違いございません。都心の中などで言いますと、電車が通るときのガード下の音なんというのは、大体百ホンという例に引かれております。ああいったところでわれわれが体験するような音であるかと思います。また空港の中に勤務しておりますわれわれの仲間の職員なども、大体それに近いような状態、防音が一部してございますけれども、そういうところで勤務をしているというような状態でございまして、必ずしもここで勤務が不可能であるということではないかと思います。まあ軍用基地周辺等におきまして、この辺の問題ではよくこの危険の問題があります。板付周辺で一時問題になりましたように、飛行機の増槽などが、農耕しておると上から落ちてくるというような危険の問題等がございましたが、民間空港におきましては、羽田、伊丹の双方におきまして、いままでの実績に徴しましてはそういう事実はないわけでございます。まあ音そのもので百ホンというのは、いま申し上げました程度であるわけでございますので、一応農耕には全く音からの面で耐えられないいうことではなかろうかと私ども考えております。
#172
○説明員(山下一郎君) はなはだ不勉強で申しわけございませんが、百ホンの地域でこの農耕作業に支障があるかということについて、実は私どものほうで研究いたしたことはございませんが、いま空港局長のほうからお話がありました程度の相当ひどい音響でございますので、支障はないとは申しかねると思います。しかし、それを、まあ空港の職員が勤務しておる状況でございますので、支障はないとは申しかねると思いますけれども、農耕作業ができないということではないのではないかというふうに判断いたしているわけでございます。
#173
○竹田四郎君 どうもその辺が、理論的に可能だというようなお話であって、あまり具体的にそこで一体仕事に耐えられるのか耐えられないのかというような点で十分御研究されていないようなんですけれども、私はこれはかなり、ちょっと行ってすぐ帰るというわけのものではありません。飛行機のほうはほとんど五分に一回とか三分に一回という形で、それだけに近い音を出されたならば、おそらくからだ自体、また公団の御計画ではさらにこれから飛行機は大型化するということであります。そうなってきますと、耳から音が入るんじゃなくて、からだから音が入ってくるという形になろうと思います。そうしてみますと、はたしてここで土地改良をして、そうしてほんとうに農民がそこで蔬菜の生産がはたしてできるかどうかといいますと、私はちょっと疑問に思います。これは私はむしろ農林省のほうでも、そういう地域というのはあちらこちらにあるわけですから、現実に一体できるのかできないのか、御研究の上で。ただ閣議決定で、ここは土地改良にしたからという形だけでそういうふうにおきめになるということはどうも私は適切でない。ほんとうの親切心があっての問題じゃなくて、ただ、おれたちもこうやっているんだから承認をしろというふうにしか私には考えられないわけです。私はおそらく百ホンの音といったならば、それで半日も仕事をするということになったら、これはたいへんな仕事だろうと思うんです。この点はひとつ検討をしていただきたいと思います。ただいたずらに土地改良さえすればいいというものではありません。この点は今後御検討願いたいと思います。
#174
○千葉千代世君 関連。あそこに朝日農協というのがございますね、あそこも対象になっているんでしょう。全国でただ一つで、これはどこからも手が入らないで、自分たちが計画してつくって、計画して出荷してというのでたいへん有名な農協なんですね。あそこも騒音地帯の中に入るわけでしょう。そうすると、そこは一体何ホンなんですか。百ホンであなたは農耕ができると言ったんですが、どういうことなんでしょうか、できますか。具体的に、国電ガードのあそこの、たとえば日劇の前のガードがあるでしょう、有楽町の。あの下のところを通ったときにごおっという、あれが百ホンだとしますと、あの下に立ってごらんなさい。あんなところで、たとえば農耕が、断続的であってもできると思いますか、具体的に。よっぽど神経の強い持ち主なら別ですけれども、やっぱりそこに農民が作業するのは、女の人が、赤ちゃんがおなかにあるときもあるでしょうし、あるいは病後の人もあるでしょうし、いろんな人がいるわけです。特に農業なんかやってる人は働き手が外に出てしまって、そうしてわりあいに労働力が少ないときがあるわけですね。そんなときにやっぱり縦、横考えたらばできるはずがないと思うんですよ。私はあそこの嘉手納基地に行ったときに、種をまいていたら種が吹っ飛んでしまった。あれは何ホンか、想像以上ですから、何ホンか忘れてしまいましたけれども、ああいう特殊環境のところで、あれだって食べなければならないでやっているわけなんですね。それはいいからやっているわけじゃないんですね。それを考えた場合に、百ホンで農業ができると思いますなんて、これは国会ですよ。しかも農林省を代表しているあなたがそんなこと言ったら、一体どんなことになるでしょう。
#175
○説明員(山下一郎君) 先生御指摘の朝日農協と申しますのは、私ども手元の資料では丸朝園芸農協ということになっております。おそらくこの農協のことをおっしゃっているんだろうと思います。芝山町にこういう園芸農協がございまして、この地域も今回の畑かんの事業をやります対象地区になっているわけでございます。だから、この地域で何ホンであるかということにつきましては、手元に資料がございませんのでわかっておりません。
 それから、百ホンのところで農耕ができるかという御質問でございますが、先ほど竹田先生の御質問にお答え申しましたように、率直に申しまして、百ホンの地域で農耕できるかどうかにつきまして私どものほうで検討いたしておりませんので、断定的なお答えはいたしかねますけれども、確かに支障はあろうと考えます。これは私の全く私見でざいます。支障はあろうと思いますけれども、絶対的なものでもないのではなかろうか。ただ、先生御指摘のとおり、国電のガード下の程度の騒音でございますれば、これは相当支障があることは間違いなかろうと、こういうふうに考えますが、これは私の私見でございますので、この点御了承いただきたいと思います。
#176
○参考人(今井栄文君) ちょっと私からいまの丸朝農協の関係で、千葉先生からお話が出ましたので、先ほどの竹田先生の御質問と関連しまして、芝山町のあの付近の音がどのくらいになるかということを一応お答え申し上げます。
 岩山地区滑走路すぐ末端のところは、先ほど局長が申されましたように大体百ホンぐらいですが、丸朝農協は山武郡一帯で高級蔬菜類の栽培を、全国的に出荷するほど大きくやっておるわけでありまして、空港の四千メーター滑走路の南の進入方向に対して丸朝農協の活動する部分については、九十五ホンあるいは九十ホン、八十五ホン、八十ホンというふうに、あるいは遠いところでは七十ホン以下になるところもやはりその勢力範囲に入ってくるのではないかと思います。私どもとしては、これは根本問題でございますが、空港をあそこにつくるということに政府が御決定になって、つくるということで、特に丸朝農協あたりに対しては非常に御迷惑をおかけすることになったわけでございますが、私どもは先ほどの御質問にも出ましたアプローチ・エリアの買収問題、それからまた騒音区域については、現に御希望の方からはどんどん土地を買い取っておるわけでございまして、現在でも主として芝山町を中心にして約四千町歩の騒音地区における土地を、私どもとしては直接施設に必要ということではございませんが、買っておるわけでございます。そういうことで、そういうふうに非常にやかましく、ここで農耕ができない、あるいは住むことができない、住むのは遠くへ住めば出耕作はできるというふうないろいろな方がおられるわけでございます。その方の御希望によりまして買い取りをいたしております。
 それから、先ほどお答えいたしましたように、県知事も現在この岩山周辺の方々の集団移転について、八十町歩ばかりの土地を芝山町内に求めておる、こういうことでございます。
#177
○竹田四郎君 農林省にお聞きしたいのですが、いまの農協ですね、丸朝農協ですか、これはいまのお話では八十町歩ほかに移転させるとか何とかいうことなんですが、そういうことでいままでと同じような営農が続けていけるのかどうか。これは私の聞いている範囲では、国、県の補助も一銭ももらわないで千二百からの農家がやってきて、いまは全国的に有名な丸朝農協ということで野菜の生産もやられているというのですが、それはそういうことでただ買いかえるということだけで、それで前と同じようにいけるのですかどうですか。私はおそらくそう簡単にもとへ戻るとは思わないのですが、そういう面でどういうことをお考えになっておるのか承りたいと思います。
#178
○説明員(山下一郎君) この芝山町の丸朝農協の農民の空港設置に伴う今後の営農につきましては、千葉県が直接指導いたしまして、ただいまお話になっております八十町歩ほどの、他の地域に移転を希望するような農家につきましては、県のほうで具体的な農家の希望を把握しながら、今後の営農が従来どおりにできるように具体的な指導をしているというふうに承知をいたしております。−私どものほうで直接この問題を扱っておりませんので、現在、御質問に対してどういう状況になっているか、具体的にお答えいたしかねますけれども、千葉県で直接この問題を処理しておって、その辺については県を中心に具体的な措置を講じているというふうに考えております。
#179
○竹田四郎君 何かどうもその点は、聞いてみてもはっきり御返事願えないし、県のほうが指導しているという形だけで突っ放されているということは非常に残念だと思うのですが、これだけ日本的にも大問題になっているのです。それを農林省のほうが、県でやっていて私のほうは知らない。これは今井さんのほうではどうなんですか、どうもあまり、いままでせっかく汗水たらしてここまで盛り上げた農協が、どうも国会で聞いてもわからないと言うんでは、あまりにも、何といいますか、いままでの汗水たらした努力というものが、おそらくここは、農林省としても、あるいは千葉県としても、かなりモデル的な地域というふうに考えて、あちらこちらにも宣伝をなさったろうし、またこのところでできた野菜というようなものも、かなり全国的な一つの銘柄になって販路を確保していた、こういうふうに思うのですが、これがとにかく農林省に聞けば全然わからない。これは専門違いでございましょうけれども、ひとつどんなふうにするつもりなのか、今後の営農についてどういう計画で進んでいくおつもりなのか、ほんとうは農林省に聞かないと、専門外の御意見ではちょっとあれかと思うのですが、一応ひとつ今井総裁のほうから伺いたい。
#180
○参考人(今井栄文君) 専門ではございませんが、現地で仕事をやっております関係上、若干いろいろお聞きしたりすることで承知いたしております点をお答えいたしたいと思います。丸朝農協は必ずしも非常に空港に近接した部分に主力があるわけではございませんで、非常に広く蔬菜類の集荷をやっておるわけでございます。したがいまして、数十町歩程度の農家がかりに移転いたしましても、それによって農協の基礎がくずれるような弱いものでは全然ないというふうに私は承知いたしております。かりにお移りになって、そこで移られたところは、当然代替地として県が提供されるのですから、畑地かんがい等をやって代替地を造成して県がお渡しするわけでございますが、そういうふうになった場合、これらの方々はやはり丸朝農協傘下で蔬菜類の出荷をおやりになることは私は当然ではないかと思います。
 今後でございますが、今後かりに空港ができましても、これは丸朝農協自体の今後の御希望によるわけでございまして、マーケットを空港に求めるというようにお考えになればおできになります。それからまた東京その他に対する出荷についての道路事情等も非常によくなるわけです。私は、空港騒音問題によって、ある程度の農家の方々がやかましいからといって、集団移転をされるということによって、この農協の地盤がくずれる、あるいはその経営がむずかしくなるということはないのではないか。これはしろうとでございますので、よくわかりませんが、そのように考えております。
#181
○山本伊三郎君 農林省の方が千葉県にまかしてあるから知らないと、そういうことでなく、これは国際空港の設置に伴う関連の事業ですから、やはり農林省としては親切に答えなければいかぬと思う。したがって、二十六日にもう一ぺんやりますから、あなたのほうから千葉県庁に尋ねて、どうなっておるんだということをやって、やはりこの国会に答弁するのがたてまえじゃないですか。その点だけひとつ私はしてもらいたい。
#182
○説明員(山下一郎君) 先ほど私のことばが足りませんでおしかりをいただいたわけでございますけれども、実は率直に申し上げまして、本日のこの委員会にこの成田空港関係の問題で御質問いただくということを直前に御連絡をいただきまして、私どものほうで準備をいたすひまがございませんでしたので、このようなことになりましたが、次回までに千葉県に照会いたしまして、現地の実情がどのようになっておるかということを調査いたしました上で、わかりましたことを、この席で御報告申し上げます。
#183
○竹田四郎君 じゃ、この次の機会にはひとつ資料か何かで御説明願いたいと思うんですが、農林省の方、あと質問がございませんので、御退席いただいてけっこうです。
 建設省のほうにお聞きしたいのですが、この空港のできるところの水の流れ方というのは一体どういうふうに、どっちへどのくらい水が流れ、どっちへどのくらい水が流れるかという、その流量はどんなふうになっておりますか。
#184
○説明員(岡崎忠郎君) お答え申し上げます。
 ただいまの空港の地域は約十平方キロございまして、そのうち千葉県の利根川に流れております根本名川、この流域になっている部分と、それから栗山川になっている部分とございますが、これはいろいろ河川の上から検討いたしまして、根本名川流域に排水するということで、根本名川の河川工事につきましては昭和三十三年からやっておりますけれども、これをさらに拡築いたしまして、今回、根本名川の改修によりまして、いまお話のございました空港に関連あります地域の排水をやることになっております。
#185
○竹田四郎君 そうすると高谷川というのですか、これは。あるいは木戸川と、そっちのほうはもうほとんどあまり改修しなくてもだいじょうぶだということですか。
#186
○説明員(岡崎忠郎君) 空港に関連ある部分ではございません。いま申しましたように、根本名川のほうへ全部流すようになります。
#187
○竹田四郎君 それじゃ根本名川の改修の概要を御説明いただきたいと思います。
#188
○説明員(岡崎忠郎君) 根本名川は、先ほど申し上げましたように、昭和三十三年から中小河川ということで県の工事をやっておりますが、このたび空港の問題が出てまいりましたので、さらに計画の検討をいたしまして、空港に関連して流出量が増大する、こういうものを負担しなくちゃいけませんので、そういうことを検討いたしました結果、計画洪水量といたしまして七百立方メートル毎秒という水を処理する計画をつくりました。そのうち空港の完成までには空港に直接関係のあるものといたしまして、約四百立方メートル毎秒をはけるだけの断面を空港完成までにつくり上げる、こういうことでございます。
#189
○竹田四郎君 三十三年の改修計画のときの流出量というか、洪水量ですけれども、これは幾らだったのですか、そのときの計画は。
#190
○説明員(岡崎忠郎君) 計画洪水量で百二十立方メートル毎秒でございます。ただいま申し上げました四百というのは間違いでございまして、三百でございます。
#191
○竹田四郎君 そうすると、三百立方メートル毎秒で、いままでより大体河川幅はどのくらい広くして、堤防の構造というのはどういう構造でございますか。
#192
○説明員(岡崎忠郎君) 川幅の問題でございますけれども、これは上流と、それから根本名川の利根川に合流するあたりでございますね、これとだいぶ川幅が違いますので、ちょっと一がいにどのくらい広くなるかということは申しかねるのでございますけれども、上流のほうになりますと、やはり推測で申し上げてはなはだ失礼でございますけれども、五、六倍以上になるところもあると思います。それから下流のほうになりますとそんなに広くはならないと思います。
#193
○竹田四郎君 できたら一回、その設計図ですか、これを見せていただきたいのですが、私が心配するのは、建設省は御専門でございましょうから、たぶんこのことによって溢水あるいは洪水というようなことは万々私はないと思うのですが、しかし、大体建設省の計算でよろしいといって洪水があるという場合が、その被害もまた一番大きいわけです。そういう意味では少しその設計図等をひとつ若干見せていただかないと、いまおっしゃられたように、当面毎秒三百トンで一体だいじょうぶなのかどうだろうか。かなり温水をするのじゃなかろうか。かなりここ広い地域でございますし、それにさっき言われましたように、ほとんど土のほうは、これは取ってしまうような形になりますから、おそらく堤防をこえる水量というようなものも出てくる可能性もあるのじゃないか、こういうふうに思うので、その辺ひとつできたら資料を見せていただいてお話をいただきたいと思うのですが、どうでしょうか。
#194
○説明員(岡崎忠郎君) では先生に御説明するようにいたします。
#195
○竹田四郎君 私そういう点が非常に心配でありますが、もしはんらんした場合というのは、これはどういう処置をおとりになるわけですか。はんらんしないということでおやりになっておるはずですけれども、はんらんしたという場合にはかなり被害も出るのだろうと思うのですが、そういう場合にはどういう処置をなさるつもりでいたのですか。
#196
○説明員(岡崎忠郎君) 根本名川の改修は、何といいますか、いま全国的に建設省でやっております中小河川の改修計画の基準といいますか、考え方といいますか、そういうことにのっとってやっておりまして、かなり大きい雨量を対象にいたしておりますので、先生おっしゃるようなはんらんということは普通の場合は考えられないと思います。しかし、はんらんした場合は土の堤防でございますので、堤防をまるまる上を水が流れますと、部分によってはこわれることもないとは言えないわけでございますけれども、いまの計画としては、大体五十年に一ぺんくらいの降雨を対象にいたしておりますので、そのくらいの規模は河川改修では、何といいますか、そういう中小の規模につきましては一番よくとっておる、こういうふうに考えていただきたいと思います。
#197
○竹田四郎君 非常に力強い御発言で安心をしたわけですけれども、これはその計画どおりいってそうだということでございましょう。若干河川改修もしなくちゃならぬ地域もかなりあるだろうと思うのです。そういう地域の土地はどういうふうにされているのですか。買収がもう全部お済みというのか、あるいは買収については、全部買収できるという確信がおありなのか。まあ往々にして、計画においては絶対洪水はないが、しかし、なかなか土地の買収というのは、特にここでは問題がある地域ですから、必ずしもすなおにいっているとは思いません。そうしますと、ある地域がくびれてしまうというようなことも河川改修には往々にして起きるわけです。それに、しかも上のほうは水をたたえるといいますか、水をとめておくというようなものがなくなってしまう、鉄砲水が出てくるかもしれない。ですから計画そのものは非常にりっぱでも、工事の途中でそういうような問題が往々にして起きておるわけですが、そういう土地買収の見通しというのは、あなたのほうの計画とあわせて順調にいっておるのかどうか。供用開始が四十六年の四月一日ですか、あるいは若干延びるかもしれませんが、そういうことだということになりますと、河川改修もかなり進んでいないと、使用開始のときにはまだ河川の改修が終わらないということになれば、計画だけはりっぱだけれども実際には被害が出てしまう、こういうようなことになってしまうのですが、その辺の関係はいかがでしょうか。
#198
○説明員(岡崎忠郎君) 用地買収の御質問でございますけれども、この根本名川の場合につきましては、用地買収約百五十ヘクタール対象になっておりまして、これは特に上流の取香川筋におきましては現在用地買収はなかなか困難でございます。下流のほうは予算を年度的にきめてやっておりますので、いまのところ特に困難ということは聞いておりませんが、取香川筋につきましては地元の御了解を得られない部分があるようでございます。この点につきましても鋭意努力して地元の御了解が得られるように進めていきたい、こう思っております。
#199
○竹田四郎君 どうもその辺がまた飛行場の供用開始との関連で安心ができないという面があるわけですが、これはひとつあとで資料で、ここに地図もありますけれども、あと具体的にどの辺だ、こういうようなことを教えていただきたいと思うわけです。河川関係は少しその資料を見せていただいて、できたらあとで若干質問をさせていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 帝国石油の鉱区の問題は、あれ解決されましたか。
#200
○参考人(今井栄文君) 敷地内に帝国石油が天然ガスの採掘権あるいは試掘権を持っておるところがございますが、用地はほとんどもう私どものところで買収が実は終わっているわけでございまして、あとは試掘権、採掘権の問題だけでございまして、目下先方と折衝をいたしておるという段階でございます。
#201
○竹田四郎君 その見通しはどうですか。
#202
○参考人(今井栄文君) 見通しといいますか、これはむしろ権利をどのように評価するかというふうな問題で、なかなかこれはむずかしい問題だろうと思います。だから簡単にはそう片がつかないのではないか。ただ工事は、用地は私どものものですから、工事を進めることについては差しつかえない、かように考えております。
#203
○竹田四郎君 それからカントリークラブの問題についてちょっと御説明いただき、そしてそれがいまどうなっているか。何かバランスがクラブのほうは合わない、こういうふうに言っているそうですが、それは一体どうなっているのか。
#204
○参考人(今井栄文君) 三里塚カントリークラブは房総興発株式会社という会社が経営をいたしておるのでございまして、四千メートル滑走路の南側の、私どもはB地区と申しておりますが、将来の整備地域に予定されておるところに約六割程度のものが敷地としてかかっているわけでございます。全体として房総興発の所有地の約五十二町歩程度で、現在交渉中でございますけれども、まだ値段の面で折り合いがつかない。で、まず最終的にきまったということは申し上げるわけにはまいらない。ただ、先方は非常に協力的でございますし、非常に熱心にこちらと折衝いたしておりますし、補償価格につきましては、やはり政府機関として厳正な積算をいたさなければならないわけでございますので、その辺、目下最終的な折衝をやっておる、そういうふうに御了解願いたいと思います。
#205
○竹田四郎君 それはあれですか、いままで公団が買った値段を再検討する、こういうことですか。たとえば反当たりの値段をもう少し引き上げる、こういうことですか。それとも何か他の面で穴のあいた部分について融資を考えてやるとか、その他の間接的な方法で何とかすると、こういうことなんですか、どうなんですか。
#206
○参考人(今井栄文君) 値段の面でどうこうという問題はございません。というのは、農民の方々との買収交渉は、畑反当たり百四十万というものをベースにいたしまして、地目別にこれは団体交渉して決定した値段でありますが、ゴルフ場につきましては、一昨年成田パブリックのすぐそばはすでに買収をいたしたわけでございます。三里塚カントリークラブの用地を買収する、これは全く不動産鑑定の結果出た値段というものをベースにしてやっておるわけでありまして、いわゆる農民の方々との買収価格とは別個な形で積算いたしておるわけでございます。現在食い違いをしておる点につきましては、先方としては、現在、市原に代替地を求めまして、そこで最小限度とにかくゴルフ場をつくるだけの用地をいただかなければ移れないということはごもっともなことでございます。政府機関の補償基準というものは、かわりのものをつくってやるというふうなことが補償基準になっておりません点で、なかなか最終的に折り合いがつかない問題があるわけであります。しかし、私の見通しでは近く何とか片がつくのではないか、かように考えております。
#207
○竹田四郎君 これはかなり重要な場所にあるわけですね。土地のほうはあれですか、すでに公団が工事をしているのですか。それはまだ手がつけられないという状況なんですか。値段のほうだけが問題で、カントリークラブのほうは何ですか、南房総のほうで具体的に仕事を始めている、こういうことなんですか。
#208
○参考人(今井栄文君) さしあたって、私ども現在第一期四十五年度の工事として考えている場所としては、カントリークラブはあまり関係は実はございません。むしろ整備地域そのもの全体を完成する場合にぜひとも必要だ、こういうことでございまして、それがなければ現在工事が動きがとれないというほどのところではないわけでございます。で、房総興発のほうは、当然にあそこは空港の敷地になっておりますし、土地収用の事業認定も当然私どもとしては受けておるわけでありますから、当然、市原の用地の買収なり、新しい工事の設計なりを進めておるわけでございます。
#209
○竹田四郎君 千葉県の開発公社が空港建設のために土地を提供した者に対して代替地を与えるという約束で、代替地を公社に売却した場合に、公社のほうはその売った金に税金をかけないからということで買収したけれども、これは空港そのものではないですね。土地を提供した者の代替地ですから、間接的で、いわゆる公共用地そのものということじゃないと思うのです。ですから公共用地そのものについでは、おそらく税金のかかり方もかなり軽くなるだろうと思いますけれども、公社のほうではそういうふうにおっしゃって、税金は免除であるからということで買い上げる、実際には税金はかかってきた。こういうことで、売った人がだまされた、こういうふうに言っているそうですけれども、これは一体その後どうなったか。これは関係者いらっしゃらないわけですが、経過だけでもひとつ今井総裁からお聞きできたら伺いたい。もしできなければ、また違った人にお聞きしたいと思うのですが、もしわかっていたらお話しいただきたいと思いますが、わからなければ次の機会に。
#210
○政府委員(長野士郎君) 私どもが聞いておりますところでは、当時、いまお話のようなことが問題になりまして、結局、公共用地に提供した場合と同じような扱いをしてほしいというような要求がありまして、これに関連をいたしまして、政府の間におきましてもいろいろと検討があったようでございます。その結果、運輸大臣がその当時から空港の関連でございますので、中心になっておられたわけでございますが、関係の省庁が協議をされました結果、運輸大臣のほうから千葉県に対しまして、そういう意味での配慮をぜひひとつ考えてもらいたいというようなお話がございました。千葉県としてはそういう趣旨をいれまして措置をしたというふうに聞いております。
#211
○竹田四郎君 そうすると、あれですか。そういう措置で終わったということではなくて、売った人は税金が具体的にかかってきたというわけですね。もしおわかりにならなければ、次の機会に関係者をお呼びしますが、その辺の詳しいことは財政局長おわかりじゃないですか。
#212
○政府委員(長野士郎君) 俗な言い方になって恐縮でございますが、つまり税金部分を肩がわりをして、それで公共用地に提供したと同じような状態にしたというふうに聞いております。
#213
○竹田四郎君 しかし、本来そういうことはあってはならないはずだとぼくは思うのですけれども、実際にはその後二重の税金がかかってきたというふうに私ども聞いておりますけれども、財政局長もあまりおわかりにならないようですから、これはまた私のほうでよく調べてみます。むしろこれは大蔵省の人が適当だろうと思うのですけれども、また質問する機会をひとつ与えていただきまして、一応きょうは終わりたいと思います。
#214
○委員長(山内一郎君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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