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1970/04/23 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 地方行政委員会 第16号
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1970/04/23 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 地方行政委員会 第16号

#1
第063回国会 地方行政委員会 第16号
昭和四十五年四月二十三日(木曜日)
   午前十時三十九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     増田  盛君     今  春聴君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     今  春聴君     増田  盛君
     鈴木  強君     加瀬  完君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山内 一郎君
    理 事
                熊谷太三郎君
                安田 隆明君
                山本伊三郎君
                原田  立君
    委 員
                西郷吉之助君
                初村瀧一郎君
                船田  譲君
                増田  盛君
                山崎 竜男君
                吉武 恵市君
                若林 正武君
                竹田 四郎君
                阿部 憲一君
                市川 房枝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
   政府委員
       警察庁刑事局長  高松 敬治君
       農林省畜産局長  太田 康二君
       運輸省船舶局長  佐藤美津雄君
       自治省財政局長  長野 士郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       警察庁刑事局外
       勤課長      原   仁君
       通商産業省重工
       業局車両課長   福田 敏南君
       自治大臣官房参
       事官      佐々木喜久治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方行政の改革に関する調査
 (昭和四十五年度地方財政計画に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前々回に引き続き、これより質疑を行ないます。
 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#3
○阿部憲一君 地財法の第三十二条には、都道府県と指定都市、及び戦災による財政上の特別の必要を勘案して自治大臣が指定する市は、公共事業の財源に充てるために当分の間宝くじの発売を認める、こういうふうに規定したものがありますけれども、この中の「戦災による財政上の特別の必要」ということは、いつまでをさしておりますか、同じく「当分の間」というのはどのぐらいですか、お伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(長野士郎君) 地財法の第三十二条のいわゆる宝くじにつきましては、御指摘がございましたように、当初宝くじといいますかの発行を認められましたのは、ここに書いておりますように、府県と指定都市、それ以外には、「戦災による財政上の特別の必要を勘案して自治大臣が指定する市」ということになっておるわけでございますが、これは条文上の問題としては、御指摘のようにその実態がなくなっておりますけれども、いま残っておるというかっこうでございまして、現在は、府県といわゆる指定都市とが宝くじの発行を協議会等の方式によって行なっておりますが、「戦災」云々の関係の都市というものは、現在発行はいたしておりません。したがって一応空文ということはあれでございますけれども、実態がない、こういうことになっております。
#5
○阿部憲一君 そうしますと、いま行なわれております公営競技ですね、これとこの法律とは何らかの関係があるように思いますが、何も関係ありませんか。
#6
○政府委員(長野士郎君) これは公営競技につきましても、まあ戦災復興というのが、当時公営競技を始めますときの一つの理由といいますか、その戦災復興のために特別な財政需要があるということがあったわけでございます。その点では確かに同じような理由を理由にいたしまして、その当時沿革的にはまいったということになりますけれども、両方に直接の関係というものはないように私どもは聞いております。
#7
○阿部憲一君 そうしますと、いまのいわゆる公営ギャンブルですね、これは戦災というものとは結びついておりませんですね、戦災復興というような目的とは。
#8
○政府委員(長野士郎君) この公営競技につきましても、戦災ということがいわれておりますが、明文の上で戦災ということをはっきりさしておるということではむしろなくて、この当時の背景、それから財政上の困難、そこでその当時の指導といたしまして、それが一つの理由ということで、指導上も理由にいたしましたし、法制定の際の一つの大きな大義名分の基礎になっておると、こういう状況ではあったと思います。
#9
○阿部憲一君 そうしますと、戦災というものを除いたその後に起こったいろいろの災害の復興のために公営競技というものは残っているわけですね、公営競技の場合は。
#10
○政府委員(長野士郎君) 明文の上では、競馬法では一番その点はっきりしておりますが、ほかの競技法では、明文でははっきりいたしておりませんけれども、いわゆる指定をいたしますときの考え方の一つ等におきましては、公共事業なり公共施設の整備事業の大きさということを一つの基準にいたしておりますので、そういう場合に、いわゆる災害関係というようなものが大きな事業のウエートを占めておるということになりまして、財政的にもまた事業的にも一番該当しやすい実質を備えている、こういうことに相なると思います。
#11
○阿部憲一君 そうしますと、そのような災害があったから公営競技を行なわせるという場合に、もう災害復旧の目的は達しられちゃった、もうそのような公営競技を行なう必要はなくなったということでもって、継続することを申請しなかった団体があったというふうに聞いておりますけれども、これは御存じですか。
#12
○政府委員(長野士郎君) 競馬法におきましては、いま申し上げましたように、この災害というもので、競馬の収益によりまして復旧事業を行ないますところの財源に充てるということをはっきり明文にうたってありますから、たとえばこの四十五年の公営競技の指定におきましては、従来災害復旧という理由で、まあ石川県下の町村で競馬の指定を受けておりましたけれども、今回は災害復旧が完了したということでその指定をしなかったといいますか、申請もしないし指定もしなかったと、こういう例もございますので、その点では、競馬につきましてはかなり明確にその点を行なっておるということに相なっております。
#13
○阿部憲一君 今度自治省がこの公営競技について大量認可したということでもって、これは逆に言うとギャンブルを奨励されるような感じを受けておりますので、このような公営ギャンブルについては廃止の方向に持っていこうと、これが当然だと思いますけれども、この辺についてお考え方をお伺いいたしたいと思います。
#14
○政府委員(長野士郎君) この公営競技の指定につきまして、まあこの非常な沿革も一つございまして、全然期限のない指定というので、非常に昔からこう期限なしに指定をされてそのままになっておるところと、それから、三十一年あるいは三十二年ごろに期限つき指定ということが関係法の改正によりまして行なわれ、その後に申請をしておりますところについては期限を付して指定をいたしております。それで、昭和四十五年度の場合におきましても、まあ従来この申請という問題あるいは期限をつけておりますが、そういう場合にはやはり競技の均てん化というようなことと、それから地元と他との関連というようなこともございまして、府県が中心になりましていろいろ調整をいたしております。その調整が整いましたものにつきまして、実情をよく聞いた上で指定をするということになっておりますが、四十五年度は四十四年度と比べまして、四十四年度は三百八十八団体でございましたが、それが四十五年度は三百八十五団体ということで指定をしております。それは、まあ大量にということになりますが、期限の更新期でございまして、そうしてその申請をされておる団体における実質的な理由は昨年と変わらない、先ほど申し上げました石川県の競馬の関係等は別でございますけれども、まあ変わらないというようなこともございます。あるいは岐阜県のほうで少しふやしておりますけれども、これはむしろ県内で均てん化という形の方向で組合の中に加入をさした。また、そういう話し合いはなかなか普通は起こらないわけでございますけれども、つきまして、そうして均てん化の実をあげていく、こういうようなこともございましたし、財政事情もそれに該当しておりますので、多少岐阜県のほうではそういうことをしておりますが、全体といたしましては、まあ昨年と事情の異ならないものにつきましては、やはり指定をしていかざるを得ない、こういうことで指定をいたしたわけでございますが、したがいまして、大量にこれを指定して、今後拡大するというような方向でやっておるわけではございません。むしろ現状を確認をして、積極的に奨励はしないという基本的な態度がございますから、その基本方針に従いまして処理をいたしたいと、こういうことで御了解を願いたいと思います。
#15
○阿部憲一君 そうしますと、結局いまの公営競技ですけれども、財政的には非常に効果がある措置ですけれども、いまのお話だと、結局公営競技はふやすことはなるべく避けたいけれども、存続させると。ここ当分の間は公営競技やむを得ないからやっていくんだということであって、これを縮小したり廃止したりするというような方向で考えておらないわけですか。
#16
○政府委員(長野士郎君) 指定の実質的な背景になっておりますところの要素、財政の問題でありますとか、あるいは事業の進行状況といいますか、関連事業、公共施設の整備の状況でありますとか、こういうものが、災害復旧事業のように一応完了するというような形が整って、そういう指定をしていく、条件に実質的に変化があれば、当然それを存続する理由がなくなってくるという場合がこれはもちろん出てくると思いますが、現在のところ、この公営競技を行なっておりますところの団体で、都市の半分ぐらい――半分までもいきませんかもしれませんが、やや半分近い都市行なっておるというかっこうになっておりますが、この大多数は、ちょうど人口が急増するような地域の都市が非常に多いわけでございまして、現在の都市化のための施設の必要、整備の必要というものに追い回されているというような状況で、ますますその程度も強くなってきておるようなことがざごいますので、現在のところこれを直ちに、条件といいますか、その指定の基礎になっておりますところのそういう基準にすっかりはずれてしまっておるということにはどうもならないと考えております。したがって、決して積極的にふやすというようなことは考えておりませんけれども、そういう事態でございますので、そういうものについての条件の変わらない間は認めざるを得ないというふうな考え方をとっておるわけであります。
#17
○阿部憲一君 そうしますと、いまの考え方はわかりましたけれども、特に都市化が進んでいるところでは公営競技が拡大されていくような傾向があるとおっしゃいましたけれども、結局そうすると、何かそのような都市化が進んでいるような府県だとか、またそれを自治省あたりでも、結局そのように財政的な需要の増加したことを公営ギャンブルでもって埋め合わせていく対策を立てていこうというような様子であって、それを、公営競技そのものをなるべくなくして、ほかに財源を求める努力が非常に欠けているような感じがしますけれども、いかがでしょうか。
#18
○政府委員(長野士郎君) この問題は、私、二つ考えなければならない点があると思っております。一般的に人口急増地域でありますとか、そういうような地域に対しまして十分な財源措置をとるべきであるというような点につきましては、私どももまあその方向において現在もいろいろつとめてまいっておるわけでございますが、今後ともさらにその充実につとめてまいりたいと思います。ただ、沿革もございますけれども、この三百幾つかの公営競技を行なっておりますところ、これはそういう一般的な必要でありますところと同時に、ある点、非常に片寄っているといえば、実施団体が制限されておりますから、片寄っているわけでございます。そこで、しかもそういうところにおいてやはり戦災を受けたその後の復旧、その後の急増、こういうような事態がずっと重なってきておるところがあるわけであります。そういうところに片寄っておりますが、特定のところにつきまして、急速に需要が増高しておりますものに対応する特定のものに対しての特別な需要に十分見合うような財源措置というのは、これはなかなか困難でございまして、一般的にはもちろん考えられますが、なかなか特定のところの特定の需要というものに見合うというものは困難でございます。それと同時に、そういうところの現実のいろいろな必要というものに対応していく一つの有力な財源として公営競技というものが現に行なわれており、その財源が財政力を増強するために大きく寄与しておるというようなかっこうになっておりますから、そこでそういう事態というものを財源充実という一般的制度で行なうということも当然行なわなければなりませんけれども、それがまた反面、ある特定のところだけに寄せられている問題でありますだけに、それだけを解決するということはなかなか困難であります。したがって、財源振りかえといいましても、この競輪収入とか公営競技の収入等を全く肩がわりするようなそこだけの財源措置ということは、これは私は不可能と言っちゃ語弊がございますけれども、非常にむずかしい。そこで、当面の需要に応ずるためのこういう収入というものの現実に対応して措置をし、考えを進めていかなきゃならぬ、こう思うわけでございます。
#19
○阿部憲一君 この公営競技の入場者の最近の人数、それから総売り上げ高、大体どのくらいになっておりますか。
#20
○説明員(佐々木喜久治君) 昭和四十四年度の実績でございますが、入場人員が各競技合わせまして九千二百十七万人、それから売り上げ金が一兆一千四百億ということになっています。
#21
○阿部憲一君 非常な膨大な人数になっておりますが、日本の総人口と同じくらいの人口になっておりますですが、こういうところから見ますと、公営競技、いわゆるギャンブルですね、このギャンブル熱というのはほとんど大衆の、むしろ国民のレジャーとして定着しているというような感じを受けますけれども、それに対してほんとうに国民大衆がレジャー化しているのだ、こういうふうに考えられますが、どうですか。この辺についてのお考えをお伺いしたい。
#22
○政府委員(長野士郎君) 私ども資料の上でだけのことになって恐縮なのでございますけれども、こういう関係のファンと申しますか、ファンの、どう言いますか、経歴というのですか、年数一年未満でありますとか、三年以上でありますとかというような、年数などを調査したものを見ますというと、かなり長い人が相当部分を占めているようなデータにも接しております。したがいまして、ある意味ではファンが固定しているという傾向も示されているように思います。そういうふうな点から見ますというと定着しているというふうにも思われるわけでございますが、全体の、こういうものを含めまして、いわゆるこのレジャーと申しますか、娯楽と申しますか、そういうものの占める地位がどれだけ高いかというようなことになりますと、これはまあそれほど高くはない。しかしながら、そこに通っておる人というものの経験年数と言うと変でございますけれども、まあそのファンになりました期間がかなり長い人がかなりの割合を占めておるように、これは全体の正確な調査ではございませんが、サンプルでファンの回答を得たものなどの資料を見ますと、そういうことになっておりますから、その点では定着をしておるという一面も確かにあると思います。
#23
○阿部憲一君 大臣はこの前あまりこのギャンブルのところには現実に足を運ぶことはないような御答弁をなさっておりましたけれども、私はこのギャンブルがほんとうに大衆のレジャー化しているというような状態から見ますと、私はギャンブルそのものが、やはり同じギャンブルであっても、事実国民のレジャー化しているというようなものならばけっこうなのだけれども、逆に、同時に非常に不正とか、あるいは生活に悪い影響を与えるとか、投機心を盛んにさせるとかいうような性格を持ったギャンブルが相当あると思うのです。率直にいいまして競馬などは、どっちかと言うと、あの競馬を見にきている人たちのほうがレジャー化していると言いましょうか、非常に競馬を楽しんでいるというような感じに見受けられますし、また諸外国なんかにおきましても、競馬というのは昔からの歴史もありまして、ギャンブルというよりもむしろレジャーだというふうに見受けられますけれども、競輪についてはむしろそうではなくして、実際にギャンブルそのものというような感じがしまして、またそれだけに非常に弊害も起きているのではないかと、こう思いますけれども、大臣いかがお考えですか。
#24
○国務大臣(秋田大助君) 先般申し上げましたとおり、私個人といたしましては競馬も競輪も行ったことがございませんし、またやり方すら知りませんものですから、あるいは公営競技を論ずる資格がないかもしれません。したがいまして、ただいま競輪に関する感想等を述べよということでございますが、私の体験として申し上げるわけにいかないわけですが、しかしいろいろ人から聞いたところ、あるいは想像をいたしましたところ、ただいま阿部先生がおっしゃいましたような傾向が競馬と比較してあり得るのではなかろうかと存じております。しかし、いろいろ施設のやり方等々から、だんだん時代の推移とともに、競輪につきましても、徐々に競馬と同じようにこれをレジャーの対象といたしまして健全娯楽化することは可能であり、また競輪につきましても、一部御指摘のような弊害が全然皆無であるとは申せないといたしましても、健全娯楽化の方向へ順次至っておるのではないかと、またそうすべきであると、こういうふうに感じております。
#25
○阿部憲一君 まあよけいな話かもしれませんけれども、同じ国民大衆のレジャーということになれば、やはり私自身も競馬のほうがいいのではないかと思います。というのは、競馬馬自体が、例のサラブレッドなどは、これは何と申しましょうか、ただ夢中で走るだけで、騎手はそれを押えるというだけの役割りしかしていないのですが、競輪とかその他のものにつきましては、やはり人間がやるわけですから、やはりそこにいろいろな不正というものが起きていろいろ物議をかもすというようなことになります。けさもいろいろ千葉のオートレースについて不正事件が大きく新聞にも出ておりましたけれども、そういうような傾向が多いのじゃないかと思います。ですから、やはりどうしても必要悪として公営ギャンブルを認めざるを得ない、実施しなければならぬということだったならば、なるべくその中から国民娯楽と言いましょうか、大衆のレジャーにも結びつくようなものに持っていくべきじゃないかと、そう思うわけでございますが、そうして行く行くはこれは当然廃止してほかに適切なる財源を求めるように持っていくというのが適切じゃないかと、こういうふうに思うわけでございます。
 いま千葉のオートレースの問題がだいぶ出ていましたけれども、最近このような事件はどのくらいありましたか。何か統計はありましょうか。
#26
○政府委員(長野士郎君) 私どもの手元で調べましたのでは、四十四年中におきましていわゆる競技場における紛争事案と申しますか、この中にはいろいろなのがございまして、つまり騒ぎが起きたということで一口にくくらざるを得ないのでございますが、中身といたしましては、判定に不満があるとか、あるいはまた失格、まあ選手の失格問題でありますとか、あるいは本命と言われておりましたものが、何ですか、着外というのですか、いいところへ入らなかったというのですか、レースを脱落したと言いましょうか、そういうようないろいろなこと、あるいは主催者の不手ぎわによりますところの問題とか、いろいろな紛争事件があるわけでございますが、それの四十四年中のものが出ておりまして、これは競輪も競艇も競馬も全部入っておりますが、四十四年中にそういう事件がありまして、まあ警察官等が出動をいたしておりますものが三十一件ばかり全国でございます。
#27
○阿部憲一君 警察のほうにお伺いしますけれども、いまの数字、大体――警察の方いらっしゃいますか。
#28
○説明員(原仁君) 警察庁のほうに報告が入りましたのは三十件でございますので、大体同じではないかと思っております。
#29
○阿部憲一君 これに動員されました警官の数その他はおわかりでしょうか、三十件について。
#30
○説明員(原仁君) 三十件の紛争事案に動員されました警察官は約五千六百名になっております。
#31
○阿部憲一君 五千六百名ということですが、やはりあれですか、逮捕された人その他等の人はどのくらいあるわけですか。
#32
○説明員(原仁君) 九十九名になっております。
#33
○阿部憲一君 まあその他の事件、一般事件と比べてまだ人数は非常に少ないような感じもいたしますけれども、しかし、言うならば警察としてはよけいな仕事であるといいましょうか、ただでも交通関係その他等、一般の犯罪等が多い際に、公営競技のためにただいまのこのような事件が起きるということは非常に私は遺憾だと思いますが、これについては主催者側にも相当ミスがあるのじゃないかと思います。けれども、それについての対策を何かお考えになっておられますか、自治省のほうで。
#34
○政府委員(長野士郎君) この事故防止につきましての対策というものは、各競技ごとにいろいろ競技の実施団体あるいは振興会等を通じていろいろ措置がなされてきておりますが、現実には、大きく分けまして二つあるように思われます。
 一つは、公正なレースが行なわれるようにする。そのためには、選手の訓練でございますとか、選手の待遇でありますとか、そういうような身分保障といいますか、そういうものを含めまして、選手の地位の向上といいますか、そういうものをはかっていくということが必要になります。
 それからもう一つは、競技場の施設関係並びに警備関係と申しますか、秩序維持関係というものになっていくと思います。その点では、施設の改善をはかり、そうして快適な条件の中でレースを楽しむというような環境づくりをしていく、同時に、紛争が起きますようなことがございますことを避けますために、いろんな施設の強化を行なう。たとえば、窓口でありますとか、さくその他のほうも問題が、いつもなだれを打ってどうとかということになりますので、そういうものの施設の強化をはかる。それから警備体制、これはまあいろんな意味で、ガードマンとかそういう自衛の警備員とか、そういうものを強化いたしまして、そして紛争を未然に防ぐ。しかし、それは同時に開催をしておりますものが責任を持って現場で直接の指揮をしていくと、こういうことが大切なようでございます。そういうことであります。
 それから、監督官庁としての各省におきましては、やはり全体の回数その他につきまして、あまり一時期に殺到などいたしますと、やはりレースがおろそかになるとかいろんな関係がある場合も考慮されてのことだと思いますが、開催回数等につきましての調節を各省におきまして行なっておるわけでございます。こういうようなことで、紛争の事故防止という、全体の対策として進められておるというふうに考えております。
#35
○阿部憲一君 この公営競技のいわゆる収益金、そのうちの二五%取っておるわけですけれども、これは高過ぎるという声がありますけれども、この二五%はどうして二五%とおきめになったか、そしてまた、内訳はどうなっておるか、競馬とか競輪とかありますけれども、お知らせを願いたいと思います。
#36
○説明員(佐々木喜久治君) 払い戻し金の率をどうするかということは、この公営競技の射幸性との関連において非常にむずかしい問題だろうと思います。大体、諸外国の例から見まして、七〇%ないし八〇%というのが現状でございます。そういう点を勘案いたしまして、あまり払い戻し金を大きくすればそれだけ射幸心を刺激するのではないかというようなことから、またあまり低くすれば魅力がなくなるといった面もあるかと思いますが、外国の例等も勘案いたしまして、大体平均的なところ七五%という率がきめられたものと思います。さらにまた、二五%の手取りのうちで開催経費あるいは収益金というものの割合等も大体見込みながら、二五%と七五%という率がきめられております。
#37
○阿部憲一君 これは、そうすると競馬も競輪も全部一緒でございますね。
#38
○説明員(佐々木喜久治君) 現在は一緒でございます。
#39
○阿部憲一君 これは自治省だけにお伺いしてもどうかと思いますけれども、このいまの公営競技につきまして、農林省、通産省、競馬、競輪等につきまして、お役人の方がだいぶ天下って役員をしているケースが多いように承っておりますので、これについて何かお調べになったことがありましょうか。どのくらいの人数が各省から行って、どのような役職についておられるかということ、いま公営競技の主催者の一員として参列しているかということ。
#40
○政府委員(長野士郎君) これはもう私が申し上げるまでもなく、公営競技の実施主体は地方公共団体――府県とか指定を受けました市でございますから、そこは自治体の職務によって主催者としての管理をしておるわけでございます。それ以外に、先ほど申し上げましたけれども、自転車振興会でございますとか船舶振興会でございますとか、そういう振興会というのが、法律に基づきましてできております。この関係は、関連産業の振興でありますとか、社会福祉事業のための協力でございますとか、スポーツの振興でありますとか、それから、船舶振興会だけは別でございますが、ほかのところでは、選手の養成でありますとか、それから指導、訓練等もいたしておるわけでございます。そういう振興会というものがありまして、これは具体的には公営競技の売り上げ金のうちの一定割合を、これを法律によって交付金として交付を受けまして、そうしてそういう事業をやっておる特殊な機関が法律によって認められておりますが、この機関の経営者の中に、理事とか監事とかいうのがあるのでございます。そういうところには、関係の主管省の関係者が参加しておる、こういうことは、その点がいま御指摘のほうの問題かと思いますが、この振興会等にはそういう関係者が参加しておる、こういうように聞いております。
#41
○阿部憲一君 いまおっしゃった振興会、それから競馬の場合には競馬会がございますけれども、農林省のお役人の方も相当行っておると思いますが、その人数などおわかりになりませんか。
#42
○政府委員(長野士郎君) 振興会、地方競馬全国協会におられます役員とか関係者のリストまでは私どもいまちょっと持っておりませんので、申し上げかねるのでございます。
#43
○阿部憲一君 そういったリスト――リストと申しましょうか、要するに人数でございますね、氏名を入れたのを持っておりませんけれども、どのくらいのお役人の方がいわゆるそちらのほうに関係されているのか、役員になったかということを知りたいと思いますけれども、あとでもけっこうですから、一応お調べ願えますか。それともこれは自治省だけじゃわかりませんか。
#44
○政府委員(長野士郎君) いまのお話しの点は、私どもではわかりませんから、各省あるいはそれぞれの振興会等に照会をいたしまして、その資料を取りまとめて提出をさせていただくようにいたしたいと思います。
#45
○阿部憲一君 お願いします。私、ただ、相当の人数の方がやっぱり関係しておられるのじゃないかという感じがいたしますけれども、そうすると、いよいよ先ほど御質問いたしましたように、この公営競技、いわゆる公営ギャンブルそのものが定着してしまって、ずっともう廃止どころか、そう発展もしないだろうけれども、ギャンブルがずっと行なわれるようなことになりはしないか、それをおそれているわけです。そういう意味でもって、現実にどのくらいの方が、元お役人が関係しておられるかということを知りたかったわけです。それはお願いします。いずれにいたしましても、必要悪としての公営競技そのものは現在実施を認めざるを得ないと思いますけれども、私どもとしましては、これはできる限り早い機会に縮小し、また廃止したいと思いますけれども、その辺について大臣にもう一度御意見を承りまして、私の質問を終わらしていただきます。
#46
○国務大臣(秋田大助君) 御承知のとおり、この法案を提出いたしました根本には、公営競技に対する考え方がございます。その点につきましては、先ほども局長からも説明がありましたとおり、また従来自治省で御説明申し上げましたとおり、現状以上には奨励をしない、しかし弊害はこれをなるべく除去いたしまして健全な娯楽という面の出るように指導をしてまいりたい、こう考えております。しこうして、一方に戦災復興の面は消えてまいりましたが、いろいろ時々発生をする災害ないしは過疎過密、ことに過密対策としての都市に対処する一助といたしまして、この公営競技による収益金の一部均てん化等を考えておるわけでございまして、この点の要望に関しましては、何もこれを主体に考えるというわけではございませんが、いろいろ財源措置を講じながらも、この収益金ということもその対策の一助になっておりますので、将来の情勢をながめながらこれが措置を誤らないようにしてまいりたい。いまにわかにこれを廃止の方向に指導するかという点になりましては、それらの事情を勘案しながらできるだけその方向に持っていきたいとは考えておりますけれども、にわかに断定的なことは申し上げられない、複雑ないろいろ財政上の熾烈な要求というものを考慮ぜざるを得ない実情でありますので、慎重に対処をしてまいりたいと考えております。
#47
○竹田四郎君 すでにいろいろ御質問がありましたので、あるいは重複する面も若干出てくるかと思いますが、その面についてはお答えをいただかなくてもけっこうなんでありますが、まず自治大臣にお伺いしたいと思いますが、こうした競馬、競輪、オートレース、モーターボート、こういうようなものが非常に伸びておりまして、売り上げ高から見ますと毎年二割程度くらいずつ伸びているわけです。そのほかに、最近テレビのクイズ番組とかあるいはいろいろな番組というのがたくさんありまして、たとえばハワイ旅行とか、あるいはヨーロッパ一周だとか、こういうようなものもテレビ番組でかなりやられているわけでございます。そうなってまいりますと、射幸的な風潮というものが非常に多くもなってきております。たとえば射幸的な興行場というか、そういうものに対しては、未成年者は一方では入場お断わりだということで、パチンコ屋に至るまで未成年は入ってはいけない、こういうことを片っ方でやりながら、実際にはテレビというものを通じて、あるいはスポンサーの視聴率の調査ということもあろうかと思いますが、そういうものを通じてたいへん多額な賞品を出しているということで、非常に射幸心を全体的にあふっているというふうに私は思うわけであります。どうもこういうふうな射幸心をあふっているということは、他方において勤労というものに対する考え方、こうしたものがどうしても薄くなってまいる、射幸心によって一時の金銭を何とか手に入れよう、あるいは大きな商品を手に入れよう、こういうことが全体的にいまの社会的な風潮になっているわけでありますが、私はあまり好ましい状況ではないと思いますけれども、こういうような社会的風潮というものを一体自治大臣はどのようにお考えになっているのか。あるいはこういう風潮というのはしかたがないのだ、あるいはこういうものは奨励すべきでないとか、いろいろなお考え方があろうと思います。全体のギャンブル的ないろいろな競技、そういうものに対して自治大臣としてのひとつお考え方、それに対応する国民の考え方もいろいろあろうと思いますが、そうした射幸心を目あてにする社会的な風潮、そうしたものについてのお考え方をひとつお伺いしたいと思います。
#48
○国務大臣(秋田大助君) ただいま先生から、われわれがいま問題にいたしておりますこの公営競技以外に、テレビ等のクイズ番組による賞品授与の点にもお触れになり、これらを含めまして射幸性の傾向というように一括して論ぜられ、それに対する所見を述べられたわけでございますが、テレビ等のクイズ番組による賞品授与の方法等、これが単純にギャンブルとは言いかねる面があろうかと存じます。しかし、この問題は自治大臣として論ずべき分野でないかもしれませんが、私個人といたしましては、これが過度な状態にまで持っていかれるということはあまり賛成いたしかねる気持ちでございます。しかしこれは別途のところで論ぜらるべき問題かと存じます。しこうして、この公営競技に関しましては、ギャンブルに関係していることはもちろんでございますけれども、一部やはり大衆の健全娯楽の面も多少あります。またこれを厳禁することによりまして、むしろ非公開のギャンブル性にある程度大衆を走らせる、それを防ぐという面もありまして、多面的に考慮をしなければならない面があるわけでございます。したがいまして、先ほども申し上げておりますとおり、これが地方財政上に与えるいろいろな関係等も考えまして、奨励をすることはできないが、現状以上にこれがふえることは慎しんでいくような措置を講じなければならない。同時に、これが大衆娯楽としての健全性を持ってくるように指導もしていかなければならない。したがって、これが現在における過度に奨励と申しては過言でございますけれども、行なわれているような社会の風潮というものは決して好ましいものではない。基本的にはそう考えております。
#49
○竹田四郎君 自治大臣のお考え方大体わかったわけですが、そこで公営競技についても、先ほどの大臣のお考え方から見ますと、必ずしもいまの公営競技が健全娯楽として推奨に値するというような考え方ではなさそうでありますが、健全娯楽としてある程度これを進めていきたいというようなお気持ちのほうが強かろうと思います。
 こうした公営競技を真実に大衆の健全娯楽としていくために、いま佐藤政府は一体どういうふうな施策を進めていこうというふうにされるのか。ある意味で、大臣が健全娯楽化していきたいとおっしゃる以上は、何らかそれに対する対策というものが私は当然あるべきだろうと思うんです。何かそういう対策というものはおありですか、どうですか。
#50
○国務大臣(秋田大助君) これは直接には、自治省の分野よりはむしろ通産省であるとか農林省でありますとか、実地に開催等に権限を持たれる官庁の権限のお仕事であると思いますけれども、もちろんこれに関係のある自治省といたしまして、私といたしましては、やはり健全娯楽化する施策をとるべきだと考えておりますし、また政府としてとっておるであろうと思われるものについては多少承知をいたしております。すなわち施設等につきましてこれを近代化し、競技が明朗に行なわれるような雰囲気、環境をつくるように改善をしていく、それから、ただいま阿部先生からお話しのように、こういう競技の種類につきましても、これはいま直ちにということはできませんが、私は、これは個人的見解でございますが、種類によりまして、これはあるものはなるべく縮小の方向へ持っていくべきではなかろうかというようなことは考えております。すなわち人力による点の多いものにつきましてはいろいろ弊害がございます。しかしそういうものにつきましても、やはりその選手等の待遇の改善あるいはこれらの人々のいろいろ思想につきまして指導をしてまいるという点につきましては、政府といたしましても年来力を入れていろいろ指導をしてまいっておるところでございます。その他教育一般によりまして、人がほんとうの健全娯楽にいくような教育をしていくということも基本的に必要なことであろうかと思います。これらの施策の総合によりまして、ギャンブル競技にまつわるいろいろの弊害を除去いたしまして、これが健全化を策していくということは必要なことであり、また政府もやっておるところであると思っております。
#51
○竹田四郎君 だいぶ非常に抽象的なお話であって、それにもかかわらずとにかくギャンブル王国という名前を得ているわけでありますが、ひとつ農林省あるいは通産省にお聞きしたいと思うのですが、法律によりますと、競馬と競輪については場外の券の発売所というものがかなりある。ひとつ中央競馬、地方競馬あるいは競輪、これについて一体場外の券の売り場というものは幾つくらいおのおのの競技においてはあって、そこにおけるところの売り上げというものは一体どのくらいになっているのか、これをひとつ明らかにしてもらいたい。
#52
○政府委員(太田康二君) 私のほうは、中央競馬と地方競馬があるわけでございますが、地方競馬には場外馬券売り場はございませんので、中央競馬について申し上げますと、現在中央競馬の場外馬券売り場は十四カ所でございます。昭和四十四年度の売り上げ額で申し上げますと、約千四百二十九億円となっております。なぜそういった施設があるかということでございますが、競馬場へ行けないファンの要望を満たすということ、あるいはまた私設馬券の発生を防止するという観点から認めているものであるわけでございますが、この場外での発売額というものは、総売り上げ額の約四四%、これは四十四年度の数字でありますが、に達しておりまして、かなり大きな比重を占めております。
 以上のとおりでございます。
#53
○説明員(福田敏南君) お答えいたします。
 競輪の場合には全国に七カ所現在ございます。総売り上げは五十六億一千二百四十七万九千五百円でございます。それで、全国の総売り上げに対しますこの場外車券売り場の売り上げ高の比率は一・五%という形になっております。
#54
○竹田四郎君 私もあまり競輪、競馬というのはやったことはありませんからよくわかりませんけれども、やった経験者にいろいろ話を聞いてみたわけですけれども、競輪、競馬については場外の馬券及び車券の売り場は認められる、しかしオートレースとかモーターボートについてはこれは禁止されておる。同じような性格だと思うのですが、モーターボート、オートレースは禁止されていて、競馬、競輪には場外売り場が認められる、これは一体同じ性格のもので片一方には認められ、片一方には認められていないこの理屈というのですか、理論的な根拠といいますか、これはどういうことになりますか。――どうもおわかりにならないようでございますから、ひとつこの点は、どうして片一方には認めて片一方には認めていないのか、この根拠をあとでお調べいただいてひとつお述べをいただきたいと思うわけです。
 もう一つお聞きしたいのは、私は、非常にギャンブルがどんどんどんどん売り上げが盛んになってきたというのは、券の売り方にも私は非常に関係があると思う。競馬、競輪、たとえば二つでいいですが、一番最低の券というのは幾らですか。
#55
○政府委員(太田康二君) 百円券でございます。
#56
○説明員(福田敏南君) 競輪の場合も百円でございます。
#57
○竹田四郎君 ところが実際は、かなり特券というのが出ておるそうであります。これは私、特券というのは見たことも買ったこともないから、経験者から話を聞いたわけですが、一枚百円という券ではどうもあまりギャンブル性が少ない。百円買っても二百円ぐらいの手取りではつまらないということで、勢い千円を何枚買うという形で特券というのが出ているそうです。一体これらの各公営競技の中で特券というのは幾らから幾らまでを言うのか、私はよくわかりませんが、おそらく百円券を最低とすれば二百円券、五百円券、千円券というものがおそらく出ているだろうと思いますが、その各券の種類ごとの発売枚数といいますか、そういうものが当然あるだろうと思う。それをひとつお知らせをいただきたい。
#58
○政府委員(太田康二君) 実はいま発売しておりますのは、百円、二百円、五百円、千円の券でございまして、よく特券、特券といわれますのは千円券のことがいわれるわけです。これはやはり混雑緩和のために、ある程度こういった高額の馬券も発売するということにいたしておるわけでございます。発売枚数はちょっと手元に資料がございませんので、売り上げの金額の比率で四十四年度について申し上げますと、中央競馬の場合は、百円券の売り上げ額が〇・四%、二百円券が三九・六%、五百円券が八・六%、千円券が五一・四%でございます。それから地方競馬の場合は、これは百円券と二百円券と千円券でございまして、百円券が一九・四%、二百円券が三一・六%、千円券が四九%と、こういうことでございます。
#59
○説明員(福田敏南君) 私どものほうも百円券、二百円券、五百円券、千円券がございます。私どものほうには統一した調査というものがございません。ただ、これをある特定の月に特定の競輪場について調べたものがございます。それで、月も違いますし、年も違いますんですが、大体の傾向はつかめるかと思います。それによりますと、百円券が大体五〇%でございます。それから二百円券が九%程度、五百円券が一%、千円券が四〇%でございます。
#60
○竹田四郎君 それからもう一つ、特に競馬の場合に、場外売り場でその特券というのが一体何%ぐらい売られているのか、場内では一体どのくらい売られているのか、その数字をひとつ知らせていただきたい。
#61
○政府委員(太田康二君) ただいま申し上げました中央競馬の売り上げ比率の中で場外の分を申し上げますと、全体の平均では、先ほど申し上げましたように二百円券が三九・六%と申し上げましたが、その比率が四四・一%、五百円券が四%、千円券が五一・九%、百円券は場外では発売をいたしておりませんので、以上申し上げたような比率に相なっております。
#62
○竹田四郎君 そうしますと、大体場外の売り場というのが私は全体の中で非常にギャンブル性を強くしている、こういうふうに思わざるを得ないわけです。実際千円券にいたしましても、全体の平均が五一・四%のものが場外では五一・九%ですから、平均よりも高い。そういう形で、確かに競馬場へ行って、いまであれば桜の花を見ながら家族で百円券、二百円券ぐらいを買ってやるということは、ある意味では私は健全娯楽として認めてもいいと思うんですけれども、これを見ましてもほとんど千円券、競馬にいたしましてもあるいは競輪にいたしましても四〇%、こういうことで、大多数が千円券に集中しているということが言えると思いますし、また、自治省でお出しになりました公営競技関係資料を見ましても、一人平均の一日に使うところの、券を買っているのは、これは四十三年度の資料でございますが、競馬で一万二千五百円、それから競輪で一万一千円くらい、こういう形で、非常にやはり金額の多いのに集中をしておる。そこが私はギャンブル性というものを一そう高めている理由だろうと思う。でありますから、健全娯楽にしていくということであるならば、私はこういう千円券なんという特券というものは廃止したらどうか。そうすれば私はかなりギャンブル性というのがなくなっていって、自治大臣のおっしゃるようないわゆる健全娯楽性へと進んでいく可能性も出ると思うし、それからもう一つ、私は場外の馬券売り場というものは全国で十四カ所というのですが、これはおやめになったらどうか。これは実際馬券売り場というのは交通の便利のいいところに大体あります。大体そういうところは競馬があるということになりますと、もうほとんどその付近の交通というのはそれによってネックの状態になってしまっておることも事実である。そうした付近のやはりいろいろな風紀というようなものもこれは必ずしも私はよくないと思う。そういう意味で、自治大臣が健全な娯楽に持っていくということであるならば、これは場外の馬券売り場なんというのはまさにギャンブル以外の何ものでもないのです。場内であれば、付近の広々とした風景を見ながら馬の走るのを眺めるのも私は一つの楽しみだろうと思う。そういう点では私は場外の売り場というもの、これをやはりやめていく必要がある。あるいは特券というようなもの、こうしたものも、せいぜい二百円くらいはいいだろうと思いますけれども、千円というような券は発売を禁止する、こういうふうに私はしていくべきであろうと思うのです。これについては、ひとつ健全娯楽を定着させたいという自治大臣に、そうしたことについてのお考え等をお聞きしたいと思います。
#63
○政府委員(太田康二君) そういう意見をおっしゃる方もあるわけでございますが、実は場外馬券売り場といい、千円券の問題といい、実は混雑緩和のためにやっておる面が非常に強うございまして、私どもとして、射幸心の抑制ということのためには、実は中央競馬につきましては、昨年十月から連勝単式を廃止いたしまして、地方競馬につきましても、本年度からごく一部の競馬場を除きましては全面的に連勝単式を廃止いたしまして、連勝複式を採用するということで、射幸心の抑制ということはいたしておるわけでございます。
 それから場外馬券売り場の問題につきましては、昭和三十六年の公営競技調査会の答申もございますので、この趣旨に沿いまして、場外発売所の増設は認めないということで、できる限り場外発売所の混雑等の弊害を可能な限り除くために、施設の整備改善というものを極力推進いたしますよう中央競馬会を指導いたしておる実情でございます。
#64
○竹田四郎君 何かそういう特券を出すことを混雑緩和というところにちょっと私は逃げていると思うのですね。ほんとうに国民に健全な娯楽を与え、健全な娯楽に転化するというならば、私は、収益金だって相当あるわけですから、それ相当に場外の整備をやっていけば、そういう混雑もなくなるし、特券を廃止するということが――特券があるからこそみんなひとつ千円券を買ってこれは一万円のもうけをしよう、こう考えるわけです。一万円買って十万円もうける、ここにギャンブル性が私はあると思う。百円券を買って千円くらいだということになると、そんなにギャンブル性はない。そこでいまあなたは連勝単式を連勝複式にする、私も連勝何とかというのはあまりよくわからないので、あるいは私の言うことはときどき間違うかもしれません。いままでは一着−二着の馬の番号がこれがおそらく単式であって、その逆の場合と着順どおりの場合両方に払い戻し金があるのがそれが複式である、それは正しいかどうか、私やったことがありませんからわかりませんけれども、私は、何も一着−二着でなくていいじゃないか、払い戻し金が一着−三着だっていいじゃないか、その反対のものだっていいじゃないか、あるいは二着−三着、三着−二着、そういうふうな形にすれば、結局払い戻し金というのは均分されていく。一人の人に特殊にたくさん金額が集中するというようなことはなくなるわけです。自分が買った馬が二着−三着になったな、幾らかかもうかるな、こういうところに私はむしろ全体的な楽しみがある。健全娯楽としての問題点がある。私も人間のギャンブル性というものを全面的に否定しようとは思いません。若干あることは事実であります。そういう意味で金のあり方というのも、法律を改正してもっと広く払い戻し金が渡るようになるということが私はもっと健全性を高めるゆえんではないか。あえて連勝単式だけに、あるいは連勝複式だけに、いまのものにこだわって、先ほども混雑緩和だとかいろいろありましたけれども、ほんとうに健全娯楽に定着させていくのには、私金かけていいと思う。そういうような形になれば、それは若干複雑になるかもしれぬ、複雑にはなるかもわかりませんけれども、いまの形であれば、コンピューターだってあるわけです。そういう計算というものはすぐ出てくる。そうなってくれば、私はギャンブル性というものをなくして、国民の健全娯楽という形に定着をさせていくということはできるはずだと思う。ですから、この点はひとつ佐藤内閣の閣僚として、そういう、私の主張としては場外馬券売り場をなくすること、それから特券というようなものはこれはひとつ高い金額のものは発売をしない、それから賞金の払い戻しにいたしましてももっと入場者に対して均てん化するような、そういう措置を私はとるべきである、そうすることによって、健全娯楽として初めて定着性をさらに増していく、射幸心というようなものを私は薄めていく可能性がそこに出てくると思う。こういう方法について、閣僚としての自治大臣の御批判なり御所見をひとつ承わりたい。
#65
○国務大臣(秋田大助君) だんだん技術的なこまかい問題になりますと、私にわからない面が多うございますが、感じといたしまして、場外馬券売り場の許されましたのには、やはりそれだけの沿革的な理由がありまして、ある程度交通の緩和であるとか、施設と需要との関係とか、やはり事実上の関係から、しかしこれ以上は許さない、これ以上のいろいろ弊害が起こらないようにというような点を考慮しつつ現状を認められておるのであろうと思います。しこうして、それが必ずしもまたその中における千円券ですか、特券というものの存在がそれほど射幸性を高めておるかどうか、ただいまの貨幣価値の関係から申しまして、それは技術的に、そういうものがなければ多少違うかもしれませんが、やはり貨幣価値からいって、ある程度の券を買いたいということになりまして、やはり何枚かの枚数を買うということとの事務的ないろいろ手続の簡略あるいは事務能率というような点も多少考えられておる面もあるのではなかろうかと思われます。また、場外場券の存在によりまして、施設のいろいろこういうものを売るようなものの存在をとめるという点もある程度考慮されているのではなかろうかというような点もしろうとながら考えられるわけでございまして、要は現状以上にこれをふやさない、しこうして場外売り場の施設等についてもいろいろ改善を加えていくという程度が妥当な措置なのではなかろうかというような気がいたされます。しかしまたいろいろ売り方、それから連勝複式とかいろいろの点につきましての御意見等につきましては、私、知識がありません。しかしながら政府としては考慮すべき問題であろうかと思いますので、ひとつ専門家に検討をわずらわしたいと存じます。将来御趣旨をよく尊重いたしまして研究してみたいと思います。
#66
○竹田四郎君 場外の券の発売所というのは、私は、先ほどオートレースとモーターボートについては禁止しておるということで、この点はお答えをいただかなかったわけであります。これは私の単なる推測でございますが、おそらく場外というものはあまりほめられたものじゃない。どちらかとすればそういうものはなくすべきである、こういう形で、おそらくモーターボート、オートレース等については私は禁止をしたのじゃなかろうか、こういう私の一方的な推測であります。でありますから、私はやはり場外馬券売り場あるいは競輪の車券売り場というようなものは縮小方向を進めていくべきである、こういうふうに思いますけれども、そこでちょっとお聞きしておきたいことは、競輪、競馬等についてはおのおの法律で、学生生徒、未成年者は券を買うことができない、こういう法律におのおの条項があるわけであります。競馬法二十八条、自転車競技法については七条の二、オートレースについては十条の二、モーターボートについては九条の二、こういうことになっております。ところが一方、全国競輪施行者協議会の四十四年十二月に出ました参考資料の表を見てまいりますと――もしおありになりましたら開いていただきたいと思うのでありますが、八八、八九ページのところを見ますと、実は十九歳以下の、競輪競馬を四十一年と四十二年の九月中に実行したかどうかということについて、調査が出ておるのであります。それを見ますと、十九歳以下という年齢層の人の競馬、競輪に対する割合は、そのほかドライブをやったとかあるいはゴルフをやったとかマージャンをやったとかボーリングをやったとかという娯楽のうちでの競輪、競馬の割合は、四十年が〇・三%、それから四十一年が〇・七%、四十二年になって二・〇%という形で、十九歳以下の年齢層の競輪、競馬を楽しんだという比率が非常に高くなっておるのですね。〇・三、〇・七、二・〇ですから、高くなっておる。ところが一方、先ほど申しましたように、競馬法の二十八条、自転車競技法の七条の二以下、そういうところには、学生生徒、未成年者は馬券を購入しちゃいかぬと、あるいは車券等を購入しちゃいかぬ、こう書いてあるのですけれども、実際上には、ここにこのように、そういうことを楽しむ人たちがふえてるわけです。これは一体どういうことなんですか。これは幾ら健全化しようとしても、射幸心というものを、これはどこの役所が悪いと、私は一がいには言えないと思います。全体的には射幸心をあふって、そういうところに青少年が出入りをしている、こういう数字が出ているわけであります。これとの関係は一体どうなるんですか。買ってはいけないと片一方に書いてある。法律には明記してある。ところが実際はそれがふえる。これは一体どういうことですか。
#67
○政府委員(太田康二君) 私のほう、どの程度実は学生生徒、未成年者が券を買っているかどうかということの実態の調査をいたしておりませんので、実態はわからないわけでございますが、もちろん、こういう規定を設けておりますゆえんのものは、先生が御指摘のとおりでございまして、私どももその施行者に対しましては、この趣旨の徹底をはかっております。ただ、現実の問題として、まあ窓口で売ってる状況を先生ごらんになっていただきますと、一々未成年者であるとか何とかを確認することも非常に困難な実情でございます。間々そういったことがあろうかと思いますが、もちろん法律の規定もあるわけでございますから、十分施行者等に対しまして、こういった面の指導には当たってまいりたい、かように考えております。
#68
○竹田四郎君 これは、おそらく現状においては、取り締まるつたって私は取り締まりはできないと思うのです。だから、私は全体として射幸性を少ないものにしていく努力をしていかなければ、こういう法律をつくったって意味ないんです。どんどんどんどん青少年が巻き込まれていく。まだ競馬場である場合にはかなりチェックができると思うんですが、場外の馬券売場じゃ全然できないと思う。だれが買いにきたってどんどん売っちゃう。こういう形に私は進んでいってしまうんじゃないか。ですから政府みずからが法律違反を犯していると言わざるを得ない。それだけに、こうしたギャンブルというものをやっていけば、それは避けられない。幾ら政府であれだれであれ、避けられない。だからギャンブルも、ひとつ射幸心をなくした健全なものに、いまいっぺんにこれをやめろといっても、これはなかなかできないことだろうと思います。私もおそらくかなりの気違いがやめてしまえば出てくる可能性もあると思いますから、あるいは実際競輪場、競馬場の従業員のいろいろな問題もあろうと思いますから、すぐやめろといっても、私はやめられるもんじゃないだろう。少なくともそうした方向に変革をしていく。それでなければ、一つ一つの政府が明記しているところの法律を国民が守らなくてもいい、その競輪、競馬じゃまさに守らなくてもいいという無法の社会になりつつあると私は思うわけです。そういう意味で、一々こうした面について、私は、ただ単に自治大臣のおっしゃるように、非常に抽象的なことを言っているんじゃなしに、具体的に場外の売り場はやめる。一ぺんにやめることができないにしても、年度計画をつくってこれはやめていく。そして券の売り方あるいは払い戻し金、これらについても、私は早急にひとつ検討をせざるを得ないだろう、こういうふうに思うわけですが、そういう点では競馬が一番罪が深いわけでありますから、ひとつ畜産局長のほうから御答弁いただきたいと思います。
  〔委員長退席、理事熊谷太三郎君着席〕
#69
○政府委員(太田康二君) 先生のことばで、たとえば千円券をやめたら射幸心の抑制に非常になるじゃないかというような御意見もあるわけでございますが、二百円券を発売いたしておるわけでございますから、結局千円券をやめれば二百円券を五枚買うということで、場合によってはもちろん千円券を発売しないほうがよろしかろうと思うのでございますが、現実の問題として、実は非常に混雑をいたすわけでございまして、その辺はなかなか技術的にむずかしい問題がございます。しかし、おっしゃる御趣旨よくわかりますので、われわれもさらに検討を深めていきたいと、かように考えております。
#70
○竹田四郎君 その次に自治省にお伺いしたいわけでありますが、自治省からいただいた資料を見ますと、こうしたギャンブルの収益金が、歳入総額に占める割合が半分にいっているというようなところが実はあるわけですね。たとえば静岡県の何というのですか、名前よくわかりませんが、雄踏町ですか、あるいは新居町、舞阪町、こういうのにいたしましても、歳入の半分以上になってる。新居町はちょっと欠けますけれども、そういうふうになってるわけですが、実際この資料で、たとえば歳入の半分以上を収益金が占めている団体、あるいは三分の一以上を占めている団体、あるいは四分の一以上を占めている団体というのは、それぞれどのくらいありますか。もしおわかりにならなければ、あとでひとつ調べていただきたいと思いますが、確かにかなりあるようですね。私の目に触れただけでもかなりある。こういうふうなギャンブル収入がその市町村の歳入の半分あるいは三分の一を占めるということは、私は異常だと思うのです。こういう問題について財政局長、一体これでいいのか、どう思いますか。
  〔理事熊谷太三郎君退席、委員長着席〕
#71
○政府委員(長野士郎君) お話のとおり、公営競技の収益金が財政規模の相当な割合、半分以上も占めるというようなことがいいか悪いかということになれば、私どもは決していいと思っておりません。もちろんそういう偏在というものの弊害というものが、そういう場合には極度にあらわれているという見方もできるわけであります。そういうこともございますから、均てん化ということも、非常に微温的な今回の措置ということにもなりますけれども、なるべく均てん化をして、その弊害を避けるようにしたい。しかし、これを低度にできるかといえば、私はできるとは申し上げられないわけでございます。
 それから個々の団体の状況は、これは沿革等もございます。また団体の財政事情というものもまたその面では考えてやらなければならないという点もあるわけでございます。私どもがしかし一番心配いたしますのは、ただ、これらの財源がいわゆる公共施設の整備を中心にいたしまして、事業費として充当されておるということで、公営住宅でありますとか、あるいは道路あるいは学校の施設というようなものになっております限りは、非常に占める割合の大きいというところに問題がございますけれども、財政運営上の心配というものもわかりますが、まだまだ何と申しますか、ある程度のことは安心もできると思いますけれども、こういう大きさが、結局その団体の財政運営の実は根底をなしておる。少なくともそれを考えなければいかなる財政運営もできない。つまりそういう意味では、経常的な収入として考えられる。そしてその収入が経常的な支出のために不可欠のものになっておる、こういうような運営になっておるようなことになりますというと、これははなはだおもしろくない結果を来たすと思います。そういう意味の指導を今後ともつとめてまいらなきやならぬと思いますが、じゃ、全体の団体の中にそういう心配は一つもないかということになれば、これは残念ながら相当の心配がございます。そこでまあ今後ともそういう点につきましては十分指導を加えてまいりまして、これに全部寄っかかってその団体の運営が行なわれるということがぜひないようにいたしたい、こう考えております。
#72
○竹田四郎君 まあ私もこれはたいへん問題が多いだろうと思います。それはただ均てん化だけで私はその問題が解決するとは思いません。おそらく私がもし単なるソロバンだけはじいて考えるということになれば、それが一番気楽なわけです。収入としては気楽なわけです。そういう意味で公営競技全体として考えていかないと、一部の町村だけを、それを考えていくということは私は決して正しい方向には行かないし、ほんとうに地方自治というものが実際定着をしていかないだろう、こういうふうに思うわけでありますが、四十五年度で、実際自治省の計算によって、納付金を納める都道府県数、市町村数あるいは組合施行の団体数というのは、予想でおのおのどのくらいありますか。
#73
○説明員(佐々木喜久治君) 昭和四十三年度の実績から推定をいたしますと、三百八十五団体のうちで、約二百七十市町村ぐらいが納付団体になるであろうというふうに考えております。
#74
○竹田四郎君 これは都道府県からは取らないわけですか。
#75
○説明員(佐々木喜久治君) ただいまの数字は都道府県を含めました三百八十五団体のうちで、約二百七十団体程度であろうというふうに推定いたしております。
#76
○竹田四郎君 わかりませんか、その内容別にはは。都道府県が何団体、市町村が何団体、事務組合等でやっている場合は何団体、わかりませんかこれ。各市町村にいたしましても、大体もうそういう予算というのはおそらく終わっているでしょうから、これは調べればわかることでしょう。それひとつ出してくださいよ。
#77
○説明員(佐々木喜久治君) 三百八十五団体のうちで、都道府県が二十三ございますが、都道府県は全部の団体が納付することになるだろうと思います。それから組合で施行しております団体は、五億円の控除額が各施行団体ごとに計算をされてまいりますので、組合施行でやっております団体の大部分のものは納付をする必要のない団体になるであろうというふうに考えております。したがいまして、大体都道府県と市の大部分のものが納付団体になるのではないだろうかというような推定でございます。
#78
○竹田四郎君 そうしますと、その辺がよくわからないのですが、売り上げ金から五億円を控除して、当面はそれに〇・五%をかけて、その金額を収益金から払う、こういう形になると思うんですが、その施行事務組合等でやっているのは、その五億円というのは、各市町村にこう分かれていくのですか。案分をして、たとえば五団体でやって二十億あるといたしますれば、売り上げが二十億あるとすれば、それを五で割って一つの市町村に均分に割り当てるとすると四億円になりますね。そういうところは全然納める必要がない、こういうことになるわけですか。
#79
○説明員(佐々木喜久治君) ただいまおっしゃったとおりでございます。
#80
○竹田四郎君 この納付金を納める金額が平均いたしましてどのくらいになるかわかりませんけれども、まあ大した金額にはならぬだろう、全部で五十億程度のものだろうと思うわけですが、ただ私はこういう制度をやっていくということになると、先ほども極端な例を申し上げましたけれども、一つの市でかなり収益金が、その市の財政収入に占めているところ、こういうところは、そういうものが減ることもかなり私は問題が出てくるだろう。そうしますと、まあ二億なら二億、その収益金から納付金を納めたということになれば、その二億の穴埋めはどこかでやらなければ、新しい事業もできないし、どこかでそれだけは極端な節約をしなくちゃならぬ、こういうふうになりますと、その穴埋めを私はそこの市長さんがそろばん勘定をはじくということになると、その穴埋めに努力するだろう。そこで納付金は納めて財政の均てん化はやるけれども、納付金を取られるために、私は、ひとつ競輪の売り上げあるいはモーターボートの売り上げ、そういうものをまたふやそうと努力するだろう。こういうものについては心配はないわけですか。むしろ私はそのためにはギャンブル性をさらにふやしていくだろう。またこの開催についての経費を節約しようと努力するだろう。先ほどもその点は語るに落ちたと私は言いたいのですが、たとえば券を売るための人件費をひとつ減らそう、競輪はもう少し少なくしようじゃないか、場内の整備もひとつ人を減らそうじゃないか、こういうふうな形に必然的に私は向いてくるのじゃないか。そうすれば、百円券を一枚印刷して売るよりも、千円券を売ったほうが手数が省けるわけです。人件費も、なるべく高額のものを売れば、もう百円券はありませんよ、二百円券はありませんよ、あと残っておるのは五百円のと千円券だけですよ、こういうことになれば、この納付金を納めることによって、ますますギャンブル性が必然的に高くなっていくのじゃないかという心配が出てくるわけです。もちろんことしから非常にギャンブル性がすぐ高くなるということはなかろうと思う。五年たてば、〇・五%という数字も場合によれば限度一ぱいというような可能性も出てくるわけです。そうなってくれば、収益金から差っ引かれるものはますます多くなる。そうすれば売り上げをもっと伸ばして実際の収益はもっとひとつ穴埋めをしてしまおう、こういうことに私はならないかということが心配になるわけですが、そういうものに対しては心配ないのですか、あるのですか。あるいはそういう形のものについては、何らか予防の措置をするのですか。
#81
○説明員(佐々木喜久治君) 収益金の率の〇・五%、あるいはこれが一%にまいりましても、納付金のこの比率は、収益に対しましては、納付金の〇・五%の場合は五%程度でございます。最近の売り上げの伸び率、したがって収益の伸び率は大体二〇%程度でございますので、この納付金制度ができましても、いわば自然増収の四分の一程度のものが納付金になってくるというようなことでございますので、各地方団体の意向をいろいろこの問題の解決の過程におきまして話し合いをしました段階におきましては、そうした自然増収の範囲内のところに納付金の額がおさまるということであれば、まず現在各団体が考えております長期的な計画等についても支障を生じないというような観点から、大体こういう率もきめられてきたわけでございます。そういう意味におきまして、各地方団体のほうが特に利益をふやさなければならないといったような、納付金に見合うべき分を、せめて利益をふやそうといったような努力をするというようなことにはならないだろうというような感じがいたします。なおまた最近の状況から見まして、各地方団体とも、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、施設の改善あるいは自衛警備の強化といったような点は相当現在でも努力をしておりますし、また将来ともそういう方向での施設の改善、環境の浄化あるいは警備の強化というものはあわせて行なっていく、こういう体制でおるわけでございます。
#82
○竹田四郎君 これは将来の予想の問題ですから、とやかくいま確定的な議論はできないわけであります。参事官は適当に自然増収という形で答弁をのがれておりますが、私は必然的にそれは人件費の節約という方向に進む、それは特券をなるべく多く売るということによって人件費はかなり縮小することができるわけです。なるべく百円券なんか手間のかかることはしない。そういう形で、おそらく今後自然増収というのは、参事官の言う自然増収という形がふえてくるでしょう。そうしてギャンブル性はますます高くなっていく。私はいまそれを警告しておいてもよろしかろうと思う。十分そういう点についてはひとつ御注意をいただかなければ、自治大臣の考え方というものが一向に通っていかない、そういうふうになるのではなかろうかというふうに考えるわけであります。
 次の問題に移りたいと思いますが、どうも自治省は人が持っている金をひとつ自分のほうでひもをつけてあちらこちらにばらまくというような考え方が非常に強そうに私は思います。私はもっとその点では、戦後十何年、二十年近くたっているわけですから、各地方団体の本来的なあり方の税源改正というものを進めていく。ギャンブルの金やその他のつまらない収益金を目にしてそれを取ることばかり考えないほうが私はいいだろうと思う。実際いままで自治省は盛んにそういうことをやってきております。これは年代はいつか知りませんが、私の知っている限りでは、府県の中でかなり金があるというところでは、義務教育国庫負担法の法律にもかかわらず、これを政令によって頭打ちをさしてきている。それから五、六年前ですか、たばこ消費税の配付におきましても、もともとは売り上げ金額によって各団体に割り振りをしておりましたけれども、それを本数によって割り振るというような形で、これも一種の財源の調整をやっておる。あるいは地方道路譲与税ですか、そうしたことでもそういうことをやっているわけであります。私は今度のこれも、広く見ればそうした大きな意味での財源調整、こういうふうに思うわけでありますが、念のためにひとついままでのそうした形での義務教育国庫負担法、あるいはたばこ消費税の売り上げ高から売り上げ本数に、従量制といいますか、そういうふうに変えた、あるいは地方道路譲与税ですか、これの配付率というものを変えてきたのですが、一体それはどのくらい、全部で財源調整に使われた金額は大体どのくらいになるのか、四十三年度でも四十四年度でもけっこうですが、大体どのくらいになるのかお示しをいただきます。
#83
○政府委員(長野士郎君) いまお話のございました関係でございますが、いわゆる不交付団体に対しますところの義務教育の国庫負担金の頭打ちといいますか、そういう制度によりましていわゆる抑制された額は、義務教育の関係におきましては四十三年度で百九億に相なろうかと思います。それから地方道路譲与税につきましては四十三年度で約三十億でございます。それからこれは推計が入りますが、先ほどお話しのたばこの関係におきますところの本数割り、従価制でなくて本数割りにしたという関係におきましては、これは同じような大府県を中心にして考えてみますというと、これは推計が入っておりますけれども、大体四十三年度で十七億ぐらいに相なるだろうということがいわれております。しかしこれは、いま申し上げましたのは御質問の点について申し上げたわけでございますが、そのいまの公営競技の納付金を均てん化するかという問題とこの問題とは全部同じというわけには、これはお話でございますけれども、私はまいらないと思うのでございまして、やはりこの地方団体間の財源調整というような大きな問題、それから国と地方との間の調節というような問題は、いまお話がありましたような関係のところの財源の配分なり調整というものではこれは常に出てくるわけでございます。交付税制度などはその中で最も代表的なものかもしれませんが、この公営競技につきましては、これはやはり端的に申しまして施行団体のいろんな沿革その他の事情、しかもその事情が変わらないということをもって非常に片寄っておるわけでございまして、その点で、それ以外の団体からの均てん化の要請というものも非常に強いわけでございます。しかも公営競技の納付金というのは、それでは安定した財源であるかと言えば、これは事柄の性質上非常に不安定なものだということになるわけでございます。そこで不安定なものであるが、しかも相当続いておる。普遍的なものじゃない。これをどういうふうに調整するかというのは、いままでの義務教育の関係とか、たばこの関係、地方道路譲与税の関係と違った形でこれの均てん化という要請にこたえながら考えていく方法はないのかという、ただそれだけのことでございます。これは財源調整とか何とかという、非常に広義に考えればお話のようなことになると思いますけれども、とてもそこまでのことで考えるというわけではもちろんない、そう思っております。
#84
○竹田四郎君 私は、非常にいまおっしゃるように不安定なものだということであるならば、これは、こうしたギャンブルというのはほんとうの意味での健全なものにしていく、そして地方財政の当てにするものではないように私はしていくべきだろうと思うのです。こういう形を続けていけばいくほど、私はギャンブル性は強まり、ギャンブルの悪弊というものはもっともっと深化をしていくのではなかろうかと思います。そういう点で、もう一つここで、大臣のほうがいいと思いますが、お聞きしておきたいと思うのですが、これは先ほどからお話があったのですが、売り上げの七五%は償還金として払い戻し、あとの二五%は施行者が取って、その中から経費とか、あるいは自転車振興会をはじめとする各団体へ交付金とする、その一部をまた国庫へ納付するという形になるのですが、その二五%、七五%の割合というものをもう少し私は変えていって、ほんとうに大衆の軽いタッチで楽しめる娯楽にこういうものを変えていくということが必要だろうと思うのですが、その割合については何らか変えていこう、検討してみようというお気持ちはございませんか。
#85
○国務大臣(秋田大助君) この割合につきましては、いろいろ問題があろうかと存じます。返しの分を多くいたしますれば射幸性との関係がどうなるか。しかし、これもやり方によって薄く広くまくという、いろいろ技術的な方法もあろうかと思います。ひとつ検討させていただきたいと思います。
#86
○竹田四郎君 検討していただくということで、ひとつ十分御検討をいただきたいと、このように思うわけです。
 次に、時間もありませんので、公営企業金融公庫の貸し出し残高、これを対象企業ごと、それから、できましたら、ひとつ都道府県、市町村の団体別といいますか、そういうふうに、もし資料がありましたらひとつお示しをいただきたい。
#87
○説明員(佐々木喜久治君) 公営公庫の昭和四十五年三月末、ことしの三月末現在におきます貸し付け残高は三千八百四十七億円でございます。この貸し付け額につきまして、事業別に見てまいりますと、上水道事業が千六百九十七億円で大体四四%でございます。それから工業用水道が四百二十九億でございまして、一一%でございます。それから電気事業が三百二十八億円で約八%、有料道路事業が百七十四億で四・五%、それからおもなものについて申し上げますと、交通事業が四十九億で約一・三%。事業が非常に、十四事業になっておりますので、おもなものだけ申し上げますと、大体そんなものでございます。
 それから団体別にまいりますと、府県分が千四百二十八億円、県の数で四十三県でございます。それから市の分が千九百二十四億で五百四十二市でございますから、大体ほとんどの市にいっているわけでございます。それから町村分が約二百五十一億円で、町村数は八百三十町村でございます。それから組合分が二百四十三億で九十四組合。
 大体以上のようなものになっております。
#88
○竹田四郎君 ありがとうございました。
 ところで、大体こうしたギャンブルの売り上げ額というのは、どうしたって都市的な部面のほうが多いだろうと思います。したがって、納付金も、都市的な面の市ですか、府県、市が非常に多かろうと思います。ところが実際、いまこの数字をおっしゃっていただいたわけでありますけれども、都市では、そのほか市場とか、病院とか、あるいは住宅とか、公共下水道だとか、こういう面の需要が非常に急がれて、この面では非常に金が足りない、こういう形におそらくなっているだろうと思います。納付金を納めたはいいけれども、公庫の安い金利の金は借りられない、こういうふうなアンバランスというのが私は出てくる可能性が多かろうと思うのですが、そういうようなことはないですか。
#89
○政府委員(長野士郎君) この納付金は、公庫の経営健全化基金として引き入れられております。そうして公庫が貸し付けをいたしますのは、いま説明もありましたが、大体十四の公営企業に対しまして貸し付けをする、これは資金計画で公庫の受け持ち分がきまりますと、そういうことになるわけでございます。その関係では、公営競技から納付した団体と納付しない団体とで区分をしてもよろしいということは、これはまあ公営企業金融公庫のたてまえ上はあり得ないわけでございます。したがいまして、御指摘のように、納付をしたのに自分のところには資金が回らないというようなケースが出てくるおそれがあるのじゃないか、そのとおりだと思います。しかし、そこのところはそういう事情もございますから、やはり公庫の資金の貸し付けの運用につきましては、少なくとも納付金を納付した団体のいままでのいろんないきさつの気持ちもございます。その辺はお互いに理解し合いながら円滑な運営をしていくためのくふうは、これはさらにこらしてまいらなければならないと思いますが、さらばといって納付団体だけにこの資金の有利な条件が回っていくということには、たてまえ上はできないわけでございますから、そこのところはお互いに理解をした上での運営を一段と深めてまいりたい、こう考えております。
#90
○竹田四郎君 一生懸命競輪、競馬をやってお金は納めたけれども、納めるだけはたいへん納めさせられたけれども、借りることはできないという場合が実際上はかなり多いだろう。それで競輪、競馬がなくなれば、それにこしたことはないわけでございますが、おそらくなくなるという方向に向かないで、もっとかせぎまくるという方向にいくことを私は一番おそれるわけです。大体、いろんな地方債等の許可の問題にいたしましても、とかく大都市には軽く扱われている、おまえのところはみずから縁故債なり市中銀行なり、そういうところで起債する能力があるからそこでやれと、そういう能力のないところへ貸すなんということで、かなりこれは大都市にはそういう点では優遇されない。社会的な需要はあるにもかかわらず優遇されない。こういう形がいままで非常に出ていましたね。今度の場合もそういうものはかなり出ると、こういうふうに見込んでいいわけですね。
#91
○政府委員(長野士郎君) これは全体の地方債計画で、いろんな資金の需要に応ずることにしておるわけでございますが、この公営企業金融公庫に限って、その中で申し上げることはなかなかできないわけでございますけれども、公営企業金融公庫の関係におきましては、これはその成り立ちが、地方団体が個々に資金の調達がなかなか困難だというので、共同して資金を調達するということのために、公営企業金融公庫というものが公営企業の資金調達機関としてでき上がってきたその関係でいいますと、大きな有力な団体は、当然みずから資金調達能力を持っておるわけでございます。そういうこともございますし、また、公庫の資金ワク、資金量との関係もありまして、大きな団体がこの中に入ってきますと、たちまちその団体の資金需要というもので、公庫全体の資金ワクに大きな影響を与えるかっこうでございますから、そこで従来から自分から資金調達能力のあるようなところ、まあ公募債とか縁故債に関係する部分でございますけれども、そういうものについては、大きな団体は自分でなるたけやってもらいたい、公庫のほうは、みずから資金調達能力のない団体のほうにかわってやっていく機関だから、公庫の貸し付けはそっちのほうへ持っていく、こういうことをずっとやってきて今日に至っておりますけれども、最近ではやはり相当資金事情もいろいろございますし、事業量によっては相当膨大な資金も要る。また公庫の資金ワクも次第に拡大をしてきたというようなことと見合いながら、大きな団体に対する公営企業につきましても資金調達を公営企業の公庫の貸し付け金でやっていくというようなこともだんだん始まってきておるわけであります。これは全体の資金量との関係をにらみ合わせながらこれから進めていくということで、現在まあ考えておるところでございまして、将来ともに大きな団体はそのまま振り向きもしないでやっていくんだということを考えてやっておるわけではございません。むしろある面では次第次第にそういうところも、公庫の貸し付け対象団体に加わってきておるというのが現状でございます。
#92
○竹田四郎君 これは大臣ね、ひとつお伺いしたいんですが、大臣あまり競馬法、競輪法の内容よく御存じないようで、たいへん恐縮なんですが、この収益金から、たとえば地方競馬協会、中央競馬協会、こういうところ、あるいは自転車振興会あるいは船舶振興会というのですか、あるいはオートレースなんかの場合にも同じような振興会というのがあるわけですから、それに一号交付金、二号交付金という形でいっているわけですが、一号交付金というのは、おもにその関係の、業界の関係に対する補助金的な役割りでいっているものが多いわけでありますが、二号交付金は、社会福祉施設だとか、あるいは体育関係とか、まあそういう関係にいっているのが多いと思うんですが、大体資料によりますと、金額にいたしますと、大体半々くらいのように思いますけれども、しかし、いまの佐藤内閣の内政重視、人間性尊重の立場からいきますと、私は一号交付金をもう少し減らしていいのじゃないか。たとえば輸出振興なんかの問題というのは、補助金の中で非常に大きなウエートを占めておりますが、輸出振興にしても、最近輸入をもっと多くして、収支のバランスをはかることが大切だというような方針に変わっているわけです。これはひとつ大臣、大臣の所管じゃございませんけれども、一号交付金と二号交付金の割合、その使途というようなものも一回洗っていただいて、そうして私は、かなり時代おくれになっているようなものもその中にはあるような気がいたします。そういう点をひとつ洗って、交付金の金額についても、一号交付金にどのくらいの割合が適当なのか、二号交付金にどのくらいの割合が適当なのか、二号交付金の内容もまた洗っていただいて、この点はひとつ十分に検討していただきたいということをお願いをしておきたいと思います。これはいまここで大臣もお答えすることがおそらくできないだろうと思います。ひとつその点はお願いしておきます。
 これは質問でございません。私の要望でありますけれども、根なし草みたいな財源を当てにすると同じに、私は本来政府の出資額をふやすとか、何とかそういうような形でこの問題を解決するのが至当であって、こういうふうなことを当てにするということは、むしろ全体として、ギャンブル奨励というような受け取り方を一般国民はしてしまうと思うのです。そういう意味で、現在のギャンブルですら良識人のひんしゅくを買っておるという中で、それを一そうオーソライズするということは、私はあまり感心をしないことであります。しかしそういって、じゃ現在のギャンブルを一ぺんに一日にしてなくするということも、これは不可能なことであろうと思います。大臣もおっしゃいましたように、ギャンブルのほんとうの意味での大衆娯楽性、健全性ということにつきましては、ひとつ佐藤内閣として十分御検討いただいて、こういう金を当てにしないでもいいように、そしてこういうものがもっと健全化されていくように、そういうふうな御検討を切望いたしまして、私の質問を終わります。
#93
○委員長(山内一郎君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#94
○委員長(山内一郎君) 速記をつけて。
 暫時休憩いたします。
   午後零時四十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時二十分開会
#95
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 休憩前に引き続き、質疑を行ないます。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#96
○政府委員(長野士郎君) 午前中の委員会におきまして、竹田先生から、ボートあるいはオートレースについて場外売り場の設置がないのはどういう理由かというお尋ねがございました。関係各省の意見を総合いたしまして判断をいたしたのでございますが、競馬、競輪につきましては、先に発足をしておりましたものでございまして、ボートとか、オートレースの発足はおくれたわけでございます。そして、競馬、競輪につきましては、混雑緩和、地理的な事情などの原因によりまして場外売り場が設けられましたけれども、ボートやオートレースにつきましては、場外売り場の設置に至らないうちに公営競技の調査会の答申が出まして、答申の趣旨を尊重いたしまして設置をしていない、こういう状況でございます。
#97
○説明員(佐々木喜久治君) 収益の歳入に対する割合の高い団体ということでございますが、昭和四十三年の実績から見ますと、二分の一以上を占めております団体が二団体でございます。それから三分の一以上を占めております団体が十一団体ございます。いずれもこれは市町村のほうでございます。
 それからなお、先般、阿部先生からの御質問の中で、基準財政需要額に対して二〇〇%以上の団体というお尋ねがございましたが、そのときに若干申し忘れたことがございますので申し上げますが、四団体ございまして、東京都の青梅市、静岡県の雄踏町、舞阪町、それから広島県の宮島町、この四団体が基準財政需要額に対して二〇〇%以上の市町村でございます。
#98
○竹田四郎君 いまのこれは自治省の、各省の意見を総合した判断だと、こういうことで、どうも的確な御指示ではないと思うのですが、しかし、少なくとも片方のほうは場外売り場というものができた。で、ボート、オートレースの場合にはその間に公営競技の調査委員会の答申があったということは、少なくとも場外売り場というものはあまり適切でないということを、文書の上にはあるかないか、私もそれをちょっと明確には見ておりませんけれども、そういう趣旨と判断  これは私の判断です。先ほどは自治省の判断ですが、私の判断です。そういうことからいいますと、まあ競輪場とそれからオートレースの場所というのはこれは同じような地続きのところで行なわれているのだろうと思うのですが、モーターボートは確かにこれは陸の上ではできませんから、水の上だということもあろうかと思うのです。むしろボートなんかの面ですと、観覧席等においても制約がある。こういうようになれば、むしろ場外売り場的なものは、収益的な立場から見ると、むしろそのほうがあるほうが適切だ、こういうようにすら私は考えるわけですが、どうもこういう立場から見て、場外売り場というのはあまり好ましい存在ではないということは認めたといってよかろうと思うのですよ。そういう意味では、まあとりあえず、競輪にいたしましても、先ほどのお話で七ヵ所の場外売り場がある。こういうものもひとつ、まあなかなか全部を一挙にすぱっとなくするということもいろいろな問題でできないと思うのです。ひとつこれは、畜産局長さんもおいでになっておりますから、中央競馬を含めて私はどうしてもこれは場外売り場をなくしていく、そういうような計画をやはり組んで、実際に、大臣が言っているように、公営ギャンブルの健全化というところで、どうしてもこれはひとつ計画の中に加えてもらわなければいけない、こういうふうに私は思うわけでありますが、これは強く要望しておきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#99
○市川房枝君 初めに自治省の当局に、今度の法案を提出されるまでの経過を伺います。
#100
○政府委員(長野士郎君) この公営競技につきましては、これを実施しておりますところの団体が本年度におきましても三百八十五というような団体でございまして、三千五百以上あります地方団体からいいますと、非常に一部のものに片寄っておるわけでございます。そういうことからいたしまして、その収益金によるところの財政力を強める度合いというものも、したがいまして、一部の団体に片寄っている、そういうことからいたしまして、他の団体の方面から、この公営競技の収益の分配が片寄っているということは、はなはだ地方団体の運営の中で非常に不均衡、不公平がある、そういうことがあるから、その収益の均てん化をはかるべきであるという強い要請が多年続けられておったわけであります。そういうことを軸にいたしまして、公営競技にはほかにもいろいろ問題がありますけれども、少なくとも財政運営というような観点から公営競技を認める一つの理由にもなっていることでありますから、そこで、均てん化の方式というものについていろいろの意見が関係者の間で提出されたわけであります。その中では、やはり全団体に及ぼすのが一番理想だというようなことから、府県を中心にいたしまして県単位に――公営競技というものを、言ってみれば県が行なって全市町村に均てんさせるとか、あるいは県と全市町村と両方が一つになるような形で考えていくというような議論が非常に多く行なわれておるわけであります。しかしながら、これはやはり正直申しまして、ある程度、一つの開催県という資格を持っておりますところの団体にとりましては、その点でなかなか、そういう議論はわかるといたしましても、納得をいたさないわけでございまして、そこで、そういう均てん化措置というものは幾たびか考えられながらなかなか実を結ばないということになっておったのでございます。そこで、いろいろと考えました結果、関係の方面の意見その他をだんだん集約してまいりまして、結局、公営競技の収益の一部を全地方団体に均てんさせるような方式が考えられないかということから、地方公営企業の現在の運営の中で、資金コストが非常に高くなってまいっておりますので、その関係の金利の引き下げということにそれを結びつけるということで考えていけば、おおむね両方の要求というものが、公営企業という上下水道とか、あるいは交通事業とか、いろんな事業の資金コストの引き下げにも役に立つし、また、それが住民の福祉サービスにも大いに利用されておるところでありますから、そういうものの金利の引き下げのために、収益の一部を無償で提供しておるわけです。こういうことができないだろうかというような議論にだんだんなってまいりまして、そこで、均てん化というには、現実はなお微温的だという御指摘であるわけですけれども、一応そういうことが次第に煮詰まってまいりまして、今日御提案申し上げているようなところへ結論が出てまいりました。そして、これを制度化していくということにお願いしたい、こういうことで今日に至っておるわけでございます。その間におきましても、その納付金の割合でございますとか、それを何年間やることがいいか悪いかというふうないろんな紆余曲折がありましたが、大筋はそういうことで関係各省の御了解も得まして、そして今日御提案申し上げている、こういう状況でございます。
#101
○市川房枝君 ここまでくるのに自治省当局としては御苦労なすった模様なんですけれども、その経過の中で、局長からもちょっとおことばがありましたけれども、いままで開催権を持っているといいますか、開催していったところは一つの既得権になってしまっている。それでもう容易に放さないといいますか、出さないような態度が強いのだということをお感じになっただろうと思うのですが、これは今度ですけれども、今後もやっぱりこれはなかなかむずかしい、もっとむずかしくなるんじゃないか。額が多くなればなるほどやっぱり出すのがいやになるでしょう。それの御感想はどうなんですか。
#102
○政府委員(長野士郎君) 特定の団体に片寄っていると申しますか、そういう関係になりました事情は、収益が非常に上がるからという点も確かにございますが、またそれ以外に技術的な問題もあります。全般的な問題もあります。と申しますのは、一つには全般的には公営競技の関係において、調査会の答申もございましたし、これ以上積極的に奨励しちゃいかぬ。しかしながら、その存在はある程度の意義を認めて、存在は認めるという現実論に立たなきゃならないけれども、何といいますか、正常化というものと、その均てん化というものはこれは考えていくべきである。こういうことになってくる。したがいまして、全体の開催回数とか、開催場というものは、全般としてこれ以上ふやさないという一つの制約を受けておるかっこうになっておる。そこで、新しい団体がそれに加入するということを考えましても、それは一つのそういう意味の制約が大きくかぶさっておりますからなかなかそこへ話が煮詰まらない。それから、また競技を施行いたします上でも、やはりこれはある程度の経験なり、技術なり、管理能力というものにつきまして、特別な技術や知識を必要とするわけでございます。それからまた競技場の施設その他の問題もございます。そこにも一つの制約があるわけです。そういう全体のまあ一つの体制なり、あるいはまた技術的な面なりというようなものも加わってまいりまして、やはり特定の団体というものからなかなか抜けがたき状況は確かにございます。しかし、そうはいいましても、最近のものにつきましては期限もつけておりますし、また条件もつけたりなどいたしまして、なるべく一部事務組合を使って経営をするというようなことにも、関係各省でも、私どももともにそういう指導をいたしております。これも実は均てん化という方向の実質をなるべく与えていきたいということでございまして、しかし、まあそれもなかなか現実には容易にすぱっとした解決になっていないことは確かでございますが、本年におきましても、そういう意味で岐阜県の町村におきまして、たしか五団体を組合に新しく加入させることにつきまして、関係団体の了解が得られまして、そういうことで組合加入町村がふえました。これは開催の回数は同じでございますから、結局その売り上げをよそに分けるということができたわけでございますが、そういう事情でこれからもそういう均てん化の努力はいたしてまいらなければならぬと思いますが、いま申し上げたようないろんな関係がございまして、片寄っているという現実は御指摘のとおりだと思います。
#103
○市川房枝君 御苦労の結果、やっと一応関係方面と協議が成立してこの法案が提出されたわけですが、そこでも、金融公庫に集められます納付金の額は、四十五年度、それから十年先まで継続するような法律になっていますが、そのときの売り上げ総額と納付金額はどのくらいになりますか、その計算のしかたといいましょうか、これは推定でしょうけれども、それでけっこうですから、ちょっと伺います。
#104
○説明員(佐々木喜久治君) 納付金額の推計は、これからの売り上げの推移等をどう見るかによってだいぶ違ってまいります。それでまた、納付金の率につきましては、前にも御説明申し上げましたように、最初の五年間につきましては〇・五%でまいりたい、その後の五年につきましては、その時点において公庫の資金需要なり、あるいは売り上げの状況等を見まして一%以内の額で別に定めるということで、まだ納付の率があとの五年間分はきめておりませんので、私ども一応現在推定いたしておりますのは最初の五年間についてでございます。昭和四十五年度――本年度の場合におきましては、大体売り上げ額が一兆三千五百億、納付金の額が五十七億でございますが、このうち年度内に収入される額が四十七億というふうに推定いたしております。それから五年間の売り上げの総額は九兆七千二百億、そして五年間の納付額は約四百三十五億円というふうに推定いたしております。競技場の施設も数が限定されておりますし、施設をむやみに拡大するというわけにはまいりません。そういうわけで施設の改善はつとめておりますけれども、現在の伸び率はやや高い目になっているんじゃなかろうか、もう少し落ちついてくるのじゃなかろうかというような推定も加えておりまして、大体最初の五年間は一五%ないし二〇%の伸び率があるであろうというふうに推定した数字でございます。
#105
○市川房枝君 その計算のしかたで、売り上げ高五億以下のは納付させないのですね、五億以上だけですね。ところで、この金が公営企業金融公庫の資金として積まれて、それを公営企業のほうで利息を安くして回されるのですけれども、先ほどから御質問もありましたように、全国の自治体とすれば一体どれくらい借りられるのか、ほしいときにほしいだけ借りられるかどうか、きわめて疑問なわけでしょうし、これでギャンブルをしていないところの自治体の不平と言いますか、不平は大体これでおさまるとお思いですか。
#106
○政府委員(長野士郎君) 確かにそういう面での問題は私どももなおあるかと思います。しかしながら、非常に微温的ということになるかと思いますけれども、やはり開催いたしております団体のほうから無償で納付をしてもらうというような現実問題を考えてまいりますと、やはりいまのような案が、ある程度両者の歩み寄ったところではないだろうか、こういうことを考えますと、一応均てん化問題というものについては、これは将来長きにわたってというわけにはまいらぬことも起こるかもしれませんけれども、事情も変わってまいりましょうけれども、一応現在のところは均てん化問題はこれで一応のけりにしてもらいたい、こういうふうに考えております。
#107
○市川房枝君 それは自治省当局の御希望と言いますか、希望的御意見でしょうが、なかなかそうおさまるまいと私どもは思うのです。ところで、市町村が公営企業をする場合には自治省の指定がなければできませんね。そう言えますか。競技の場合、指定がないとできないということになると、指定の権限をお持ちになっておる自治省の権威というものはたいしたものだと思うのですが、その指定をされる場合に基準といいますか、いままでやっていたところは一種の既得権みたいで、やはりずっと引き続いて指定をされているみたいに思われるのですけれども、そこらはどうですか。
#108
○政府委員(長野士郎君) この指定につきましては、各競技法で多少ずつニュアンスも違いますが、多くのところ、競輪につきましては「人口、財政等を勘案」し、競艇につきましては「人口、財政等を考慮」する、こういうような言い方で多少ニュアンスは違いますけれども、大体同じようなことを法律としては意図されておると私どもは考えております。そこで、指定を必要とする理由は財政事情を中心として考えていくということに相なるわけでございますが、この場合に、全般的な収支の状況でありますとか、財政力指数でありますとか、経常収支率でありますとか、税の徴収ぐあいでありますとか、あるいは今後三年間の建設事業の必要量等を勘案するということになっておるわけでございます。そこで、そういうことを勘案しながら指定をしてきたということに相なります。相なりますが、その状況が変わってしまう、すっかり前提が変わってしまうということであれば、引き続いて指定をするという必要は、期限つきのものについては少なくともない。それから、期限のない指定がずっと前にでき上がっているところもございますけれども、そういうところでも実質的な事情がなくなれば、指定の取り消しということは理論上は一応可能と思っております。ただ、そういう団体の状況は個々には必ずしも一様ではございませんけれども、やはり多くのところが人口急増地域に該当するところが非常に多うございまして、従来の需要とは違った原因ではございましょうけれども、建設的な経費に多額の投資を必要とするというような状況がますます続いておる現状でございます。そういうところでは、やはり実態についてあまり変化を見出せない限り、やはり指定をしていくということになってくるわけでございます。ただ、競馬におきましては、著しく災害を受けた市町村が指定が受けられることになっております。そこで、その災害につきましての災害復旧事業、災害関連事業等の一応の完了を見ました場合には、次の指定はいたさない、こういうことにいたしております。その点は競馬においては明確に取り扱いが行なわれるようになっております。四十五年度の場合におきましても、石川県の八市町村につきましては、そういう事情がなくなりましたので指定の継続をいたさなかった、こういうことになっております。
#109
○市川房枝君 競馬のほうでの指定は災害――これは確かに競馬法にそう書いてあるわけなんですが、しかし、その災害の理由がなくなったところでも、これはまあほんとうにはっきりした理由はわかりませんけれども、たとえば東京都の二十三特別区においては、品川区は競馬場の所在地ですから、これは指定を受ける権利を持っているわけですけれども、ほかの二十二区はそういう理由はなかったわけなんです。ところが法律を改正して、その品川区の上に乗っかっちゃって今日も続けているというわけで、これは一体どういう理由なんですか。これはもちろん、自治省が指定をしておいでになるわけだと思いますが、それはどうなんですか。
#110
○政府委員(長野士郎君) 都の特別区につきましては、先生の御指摘のような御意見ももちろんあるわけでございますけれども、特別区二十三区というものを一体的に考える考え方も実は一つあるわけでございます。そういうことと同時に、特別区におきましても戦災復興という時代はとうに過ぎておることは当然でございますが、同時に、しかし都の中心部に位しますところの区の財政需要、住民の生活に密着して、どうしても整備が必要な公共施設というものの需要というものは、なおなお、ますます大きなものがある状況でございます。区によって状況は違いますけれども、概して言えば同じような状況が続いておるということがやっぱり言えるのではないか、そうだといたしますと、やはりそういう趣旨を含めて、特別区に特別な制度が開かれたと、われわれもまあ受け取って運用を考えていかざるを得ない。そういたしますならば、やはり指定を続けていくと、当分の間ということでございますけれども、当分の間を続けていくということで現在に至っておる、こういうふうに御了解を願いたいと思います。
#111
○市川房枝君 いまの特別区の問題は、これは自治省の責任ではなくして、それは国会のほうの責任でしょうけれども、そういう法律を改正したところに問題があるんですが、とにかくその指定をなさるときに、そういう理由をちゃんと書いてなさいますか。何も理由を書かないんでしょうか。それ、どうでしょう。
#112
○政府委員(長野士郎君) この指定は、自治大臣が直接関係の団体との間で指定をするというわけでございませんで、指定の手続といたしましては、市町村から都道府県知事を経由いたしまして進達をしてくるというかっこうに相なっております。で、事実問題といたしましては、各都道府県におきましてその申請者との間の状況の調査なり、意向の調整なりということを遂げまして、そうしてそういうことで都道府県知事が指定を是とするという形で持ってまいりましたものにつきまして指定をいたしておるわけでございます。したがいまして、その判断の実質は都道府県の段階で、これの選別と申しますか、そういうことを実質上はお願いをしているというかっこうでございます。これはいずれにいたしましても個々の市町村間の問題でございますので、やはり全体としての常時指導なり連絡調整に当たっている都道府県の役割りというものを尊重することが事務を円滑に処理するゆえんでもございますので、そういう形でいたしております。いずれもそういうことの結果、実質上は都道府県知事が指定を是として進達いたしておりますものについて指定をする。こういう形で処理をいたして今日に至っております。そこで、自治省が指定をいたしますときに、こういう理由というような理由を実は命じはいたしておりません。むしろ、その理由の実質は都道府県の判断ということにゆだねておるという状況でございます。
#113
○市川房枝君 そうすると、指定には実質的には自治省は責任はない、都道府県にある、こういうことに承知をいたしたわけなんですが、四十三年度の決算額について、決算として基準財政需要額に対する収益金額の比率、分布状況、これは先ほど、前の委員の方からも御質問があったんですけれども、その市町村においては一〇〇%から二〇〇%をこえるという団体が二十三あるわけですね。ことに、二〇〇%をこえる四団体については、それはその場所も先ほど御答弁があって伺ったんですが、こういうのはどうも私がしろうとのせいですか、了解しにくいんですが、自治省はこういうのでも都道府県から申請があれば、それをお認めになっているということですね。
#114
○政府委員(長野士郎君) 確かにいま御指摘のありましたような、基準財政需要額を大幅に上回るような団体がございます。こういう団体の公営競技の実施というものには、またそれなりに昔からの非常な沿革等がございます。そういうことがありまして、また期限のついていないような団体が多いわけでございます。その点では大ざっぱに申しまして、ある程度こういうところは既得権化しているというようなところの一つの代表的と言っちゃ語弊があるかもしれませんけれども、事例だと思いますが、この点についての均てん化の調整ということは、都道府県を中心にしていろいろ努力はしてもらっておりますけれども、現在のところそれが十分な形になっていない。これはもう正直に申しまして、こう申し上げざるを得ないと思います。そういう意味では、その実情はいろんな面から考えられるわけでございますが、それにいたしましても、それらの団体の公共施設の整備の状況というものを、なお一そう進めることが適当だというような考え方の上に立って府県との間の相談というものもでき上がっておると思いますし、また、私どもそういう前提の上で認めておる、こういうことに相なっております。
#115
○市川房枝君 さっき御報告のありました四団体、一〇〇%から二〇〇%こしている団体がどんな状態か、その金をどう使っておるかということはちょっと私わからないんですが、ただ広島の宮島については、下水道が全部完備しているという話をちょっと聞いたことがあるんです。それから青梅については、実際私行って見て、青梅にはすばらしい市役所の建物ができているんです。一体どういうことにその金が使われているか。これは前の委員の方からも御質問があったようでしたが、指定をなさるときに、理由が書いてないんだが、府県を信用するんだということですと、やっぱりその使い道、どう使ったかということにも制約がないんですね、これは法的にもないんですね。そうすると、このギャンブルによる収入が必ずしも必要なところ、やむを得ざるところに使われているかどうかというのはきわめて疑問に思うんですが、どうですか。
#116
○政府委員(長野士郎君) 先ほどの先生のお尋ねの中で、私ちょっと正確を欠くようなことを申し上げましたが、いまの四団体、青梅はやはり指定をしておりますが、ほかのところは自転車というか、競輪に関しましては期限がない。もう初めからずうっと指定というか、当然にそういう地を持っておるようなかっこうになっているところが多いようでございます。そういうこともありまして、いろんな競技実施の沿革というものが相当影響しているということもひとつ御了解をいただきたいと思いますが、この競技の収益金の使途の状況を整理してみますと、一番多く使っておりますものは土木費でございます。この内容は公営住宅の関係の資金に充てておる、地方負担に充てておるというのが一番多いようであります。それからその次は学校でございまして、これは義務教育の小中学校の校舎の建設、敷地の購入、増改築というようなものに一番多くを充てておると思います。四十三年度におきまして土木費関係に充てておりますものが四百六十一億、教育関係に充てておりますものが三百三億ということになっておりまして、一番多くのものはそういうところに充てておりますが、中には先生御指摘のように、下水道の管理などは私はこれは非常にけっこうな仕事だと思いますけれども、庁舎その他に充てていろいろ批判を受けておるものがあるではないかという御指摘をいただいたようでありますが、多少そういうところにも施設整備という形で充てておるところもそれはあるかと思います。
#117
○市川房枝君 ギャンブルの金の使途をいま御報告いただいたように、いま種類別で報告が出ておりますね。それを拝見すると、まことにけっこうなような数字になっておりますが、はたして実際そうかどうかということはちょっと疑問な点があるんです。実は私、二、三日前に埼玉県の草加市へ参りまして、市長はじめ市の議員の方とちょっとギャンブルの問題についていろいろ話を聞いたんですが、草加は人口が十一万人、戸田というのが近くにあって、そこは六万人。戸田のほうはギャンブルで収入が相当多い。草加も少しこのごろ組合に入ってできたらしいんですが、その十一万人の草加のほうが予算三十億で、戸田のほうが二十七億なんだ。この内容はよくわからないんですが、その戸田のほうは非常に金が余っているんだ、こういうことを草加のほうは言うんです。その実例としてあげられたのは、草加のほうは庁舎を四階にしたがったんだけれども、金がないものだから三階にした。ところが、戸田のほうは最初十一階の建築をすることを計画したところが、自治省からしかられて、それで八階にしたんだという話でした。それから、たとえば職員の給料も、草加は選管の委員が月四千円なのに、戸田のほうは倍額の八千円払っている。それから選管の書記長も、草加のほうが戸田よりも一万円低いんだ、吏員の待遇にもそういう格差が出てきているわけです。いや、隣に川口市というのがあって、ここはギャンブルで収入が相当に多いらしいのですが、その川口市では、この四十五年度に一千万円の予算をとって、そうして吏員の人たちの大阪の万博見物に行くことを予定しているんだそうですよ。それで草加なんかも誘われたらしいのですけれども、とんでもない、うちはそんな金はないのだといって断わったのだと、こう言う。だから、ギャンブルをやっているところは金があって、そういうふうに、むだだということもないかもしれませんが、従業員の待遇がいい。そこで、隣同士の自治体で非常に格差が大きくなっていくのだ、これは一体どうしてくれるんだということをしきりに言っておりましたが、そういう事実をお認めになりますか。
#118
○政府委員(長野士郎君) おっしゃいますような事実は私ども詳しく知りませんのでございますけれども、そういう格差がある。隣が公営競技を実施しておる、自分のところは実施していない。その格差についてのいろいろな議論というのは確かにございます。これがいわゆる均てん化問題というものの一番の素朴な気持ちが反映されてくる一つの理由でございます。そういうことからいたしますと、この均てん化というのもほんとうに微温的だというおしかりを受けるかもしれませんが、先ほど来おっしゃいますように、やはりこの公営競技を実施しておりますところも、そういうことを言うと競技のほうにえらい肩を入れるような感じにお受け取りになるかもしれませんけれども、やはり実施をするところは実施をするところなりの苦労なり、またいろいろな環境整備なりというものも必要になってまいりますから、そういう意味での住民の理解とか協力を得るということも近ごろだんだんむずかしい時代でございますので、そういう苦労もあるわけでございます。そういうことでただふところ手をしておってそういうものが入ってくるというわけでは必ずしもない。それなりの苦労もいたしておるわけでございまして、私どもも均てん化という、大筋はできればいろいろな状況の中で考えていかなければならないと思いますが、現状においてはこの辺のところになってしまったということでございます。いまおあげになりました草加は、これはまあ最近非常に人口が伸びていきましたところでございますが、戸田とか、川口におきましても、これはもういわゆる近郊都市として非常な膨張をいま続けておるわけでございます。幾ら収入があっても足らないという現状だろうと思います。したがいまして、そういうことで、この収入が一般の経常的な支出のささえになっていくというような御指摘を多少受けたような財政支出があるというようなお話でございます。私どもはそういうことは、これは厳に慎しんでもらわなければならない、そういうことにならないように、そしてそういう運営によっていろいろと批判を受けることのないように、これはまあ私どもも今後ともそういう団体に対しましては十分自粛するように指導は強くいたしてまいりたいと思います。
#119
○市川房枝君 どういうふうにギャンブルの収入を使っておるかということの実態を、ギャンブルをしていない自治体との間で比較して、たとえばいまのような吏員の待遇なんかも違っておるのだというようなことなんかの私は総調査をひとつほしいのですけれどもね。これはまあそのために、今度の法案を均てん化するためのささやかなというか、案だというような御発言もありましたけれども、私はこれは非常に地方の自治体にとっては重大な問題なので、何とかお考えにならなければならないのじゃないかと思うのですが、まあ私は、本来そのギャンブルの収入を自治体の財源にすることには反対の立場をとっておるわけですが、しかし、まあその格差の問題は私は考えていただかなければならない。これはやはり草加へ行って、向こうから聞かれた問題ですが、その指定を自治省が個々の市町村というか、府県を通してですけれども、指定しておいでになるけれども、それをやはり県に指定をまかせてもらうと、そうすると、県が適当に県下の市町村の実態を調べて指定するというか、配分するというか、そういうふうにしてもらえばいいと、こういうことを言っておりました。これはまあ再配分の一つのやり方と思うのですが、その県というのでなく、それだとやはり現在の偏在を幾らかその県内においては是正するかもしらぬけれども、国全体としての偏在は、それはそんなことじゃできないと思うのですけれども、ギャンブルの収入をもし地方財源として認めるという立場ならば、やはりそういう問題を考えなければいけないと思うのですが、どうですか。
#120
○政府委員(長野士郎君) これは先ほども申し上げましたように、実はこの指定の問題になりますと、実質的には県の市町村間の調整というものの結果を私どもは基礎にいたしまして考えておるわけでございまして、現在までのところ、県がこうしろといいましたものを、私どもが、いや、そうしないのだといった事例は実は一つもないのでございます。実質的には県の中での調整の努力を県知事以下のところに依頼をしておるといいますか、強くそういう均てん化の方向への何といいますか、実現を実は要請をしておるわけでございますが、これはやはりいろいろな関係、事情があると思われまして、なかなか、少しずつは――まあほんの少しは出てきておりますが、どうも思い切ったそういう均てん化の実がなかなか上がらない、こういう状況に立ち至っておりますけれども、私どもも今後粘り強く府県、各省と一緒になりまして、そういう処置の方向に向けてまいりまして、格差を少しでも少なくするという方向には、これはぜひ持っていきたいと思っております。
#121
○市川房枝君 いまそのギャンブルの均てん化ということは非常にむずかしいとおっしゃいましたけれども、これも私はなかなかむずかしいだろうと思うのですが、そういう方向じゃなくして、私はすぐそれを簡単にできる方法があると思うのですが、それは交付税の配分の際に、ギャンブルによる収入は計算にお入れになっていないのでしょう。全然それは別個でしておいでになる。だから、ギャンブルをやっておる自治体は、交付金は交付してもらう、そうして別にギャンブルの収入が入ってくるというのだから、それだけ収入が多くなるというわけだ。だから、ギャンブルの収入も税金と同じように収入として加えて、そしてその上でその不足分を計算する。そして交付金を配分するということにすれば、そこである程度の均てん化が出てくるのじゃないでしょうか。なぜ交付金の配分の際にギャンブルの収入をお考えにならないのかという点が、どうもしろうとかもしれませんけれども疑問なんですけれども、どうです。
#122
○政府委員(長野士郎君) この収入につきまして均てん化ということを考えます場合に、確かにお話のような方法は私はないとは言えないと思います。そういう意味で交付税制度というものを軸にいたして均てん化をするということもあり得ると思います。しかし、公営競技の収入は事実問題としましては相当長い間の収入になっておる、実績といいますか、そういう事実はございますが、元来この公営競技の収入というようなもの、収益というようなものは、本質的性質といたしまして安定したものでも普遍的なものでもなく、そしてそれを地方団体の公の収入として税と同じような形のものとして財政調整をするということは、やはり問題がありはしないかということになりますし、また同時に、不交付団体との関係におきましては、そういう制度をとるということも事実問題としてできないわけでございます。そういうことがございますので、均てん化の方式として交付税制度を用いて均てん化をするということは、やはりもっと考えてみなければならないというところへ突き当たるわけなんでございます。そこで、今度考えましたのは、やはり収益そのもの、こういうものの収益はある程度補完的なものとして二次的に考えざるを得ない。その二次的なものをどうやって均てん化の方向の効果をあげるようなものに持っていくかということで措置をしていきたい、こう考えておるわけでございます。また従来とも、そうは言いましても、そういう収益の非常に多い実態を持っておるのでございますから、交付税の際に、特別交付税等の配分等にあたりまして、あるいは地方債等を措置をする場合にあたりましては、現実のそういう収入の多寡というものはある程度考慮に入れながら調節はいたしております。しかし、一般的な制度としてこれを考えていくということは、これは財源の性質上、地方税その他の収入と同じように扱うことはどうもやっぱりその本質にそぐわない、こういうことが言えるわけでございます。そういう意味で、交付税制度を使いながら完全な調節をするということには踏み切り得ない、また、性質として踏み切るべきものではないということで今日に至っておるわけであります。
#123
○市川房枝君 特別交付税でまた調整をしているのだということは、前にも一応答弁で伺ったことがあるんですけれども、特別交付税というのは六%ぐらいでしょう。金額にしてはわずかなんで、調整するという中に入らないといってもいいわけだと私は思うのです。交付税の中では、ギャンブル収入というものは、税金のように安定しない、固定しないから扱えないとおっしゃったのですけれども、ギャンブルを始めてからもう二十年以上たっているわけです。そうして、あなたのほうは今度は十年のこの法律をお出しになっているのじゃないですか。それがやまったら途中でやめればいいんであって、安定しないという理由はどうも私には受け取れないのですけれどもね。その入れないという理由が納得できないのですけれども、どうでしょうか。
#124
○政府委員(長野士郎君) これはどうも繰り返すようで恐縮でございますけれども、やはり公営競技というものの性質にかんがみましても、これを地方財政の中で安定した収入、公の収入として扱っていくということはやはり本質的な問題にかかわるということ、これは私は当然考えていかなければならないと思うのでございます。そういう意味で、また同時に、公営競技を実施しておりますところの団体というものは、ざっくばらんに申しまして非常に偏在をしている。そういうことがありますから、よけい偏在についていろいろと措置が考えられるべきじゃないかという御意見もわかるわけでございます。また逆に言えば、偏在しておるだけに、そうしてまたこういう性質の収入であるだけに、地方財政の基礎の収入として加えるということにも問題がある、補完的なものであるので、本質的な収入として考えるということにはやはり問題がある、こう考えざるを得ないと思うのでございます。まあ、そういう観点から、わずかな調整しかしていないという御指摘でございますが、まさにそのとおりでございます。しかし、そういうことの中でも、置かれておりますところの公営競技実施団体の相当多くの部分は、極端な例もございますけれども、一般的に言いますならば、やはりいまではほとんど大多数のものが人口急増地域の都市を中心にして行なっておるという状況でございます。そこで、そういうものの急増する財政需要というものに非常に努力をしておる実質もあるわけでございますから、そういう都市の施設を中心にした整備にこの収益が投入されるということは、ある程度競技法の本来の趣旨にも適合しておるのではないか、こう考えておるわけでございます。
#125
○市川房枝君 ギャンブルの収入を本来の地方財政の財源として認めたくないのだ、本質的にはとりたくないのだという御意見には賛成なんです。私も当然そうあるべきだと思うのです。それはいいんですけれども、しかし、それは表向きの理由であって、それじゃだんだんそういうものをなくしてやめていくのかという御質問に対しては、さっき局長は、何だかあまりはっきりした回答をなさいませんでした。大臣のほうはかろうじて、将来はだんだん減少の方向に持っていくということを最後にちょびっとおっしゃったのです。だから、実際はやはりその収入は必要だというか、あっていいというふうにお考えになっているらしいのですが、そのあとの、現在ギャンブルをやっている自治体は人口が急増し、環境の整備が必要なんだ、そのために金が要るから当然だというか、やむを得ないというか、何だかそういう御意見ですけれども、これも私はおかしいと思うのです。大体、大都市近郊の自治体における人口の急増だとか、あるいは環境の整備とか何とかというものは、その自治体の責任じゃありませんわね。それは人口の移動といいますか、人口が移動すれば、やっぱりそれに対する環境の整備を国全体で考えるのが当然であって、それをその自治体の責任におっつけるというのは私はずいぶんおかしいと思う。そういうのに対しては当然国がめんどうをみるべきだ、国の費用を出すべきだ。で、それを自治体に押しつけられるために金が要るからというのでギャンブルを奨励するみたいなことになるのは、自治省としてはずいぶんおかしいと思うのです。どうですか。
#126
○政府委員(長野士郎君) 確かに、人口が急増していくという現実は、都市自体の責任に転嫁するのにはあまりに問題が大きいということは私ども痛感しております。が同時に、現在の流動している状況の中で、本来ならば抜本的に国なり地方の事務配分なり、財源配分ということも考えながら措置をしていくべきものだと思っておりますが、またそういう努力も続けていかなければならないわけでございますけれども、現実、多くの人が集まりまして、そうして住宅の建設、道路の整備、上下水道の関係の整備、義務教育というようなものについて需要が差し迫まって、日々大きな要請となってあらわれてまいるという現実が目の前に大きく立ちはだかっておるわけであります。そういう問題を考えてまいりますと、そのような抜本的な対策というものももちろん講じていかなければならないわけでございますけれども、現実の需要に少しでも追いつくためのてこ――てこと申しては失礼でございますけれども、そういう収入が、ある力を与えるということも事実でございます。また、公営競技法の考え方も、そういう地方財政の状況なり事情というものを一つの重点に置いておる関係もあるわけであります。そういうところにつきましての公営競技をずっと続けている現状をすぐに打ち切るということは現実に即さない面がある。また同時に、財政措置として私どもも年々急増地域についての財源対策を考えてきておるつもりでございますけれども、これはやはり一般的に、そういう地域について全体としてはそういう考え方をとってまいるというわけでありますが、こういう、これだけの財源を振りかえて充当するということはなかなかむずかしいわけであります。そういう意味で、現実問題に対する処理というものが十分行なわれないのじゃないか。そのゆえにこういうものをある程度認めざるを得ぬだろうという御指摘は、そういう点は全くないとは私ども申せませんが、やはり現実の必要との両方かね合いで、公営競技の収入というものがそういう整備のために充当されるということも、全く大賛成というわけで申しておるわけではございませんけれども、これもやむを得ないものだというふうに考えておるわけであります。自治省としましても、決して競技を盛んにならしめる、回数もどんどんふやしてというようなことを考えておるつもりは毛頭ございません。それからまた競技を行ないます団体は、団体の住民なり議会なりの一応の了解を得なければ競技の継続ということも行ない得ないわけであります。そういう意味で、この法案で十年間ということを書いておりますが、私ども決して十年間公営競技の存続をオーソライズしようという気持ちは持っておりません。それは個々の団体がその競技の続行をやめたいということであればそれでけっこうであります。そういうことがなお続いております間、その収益の一部を均てん化のほうに回す、これだけのことを考えておるわけでございます。それぞれの団体の自主的な判断というもので、その継続なり廃止なりというものの第一義的な最初の基本的な考え方はそこから始まってくると考えておりますので、これをつくって十年間絶対に盛んにさせる保障にするというようなつもりは決してございません。現実に立脚して均てん化が続きます限り、均てん化のことを少しでも行ないまして、多少の格差是正に役立てたいと、こう考えておるわけでございます。
#127
○市川房枝君 さっき通産省ですか、宮島の場合は自治省は関係はない、最初からずっと続いて期限なしということをおっしゃいましたが、通産省ですか。あれは競艇ですね。そうすると、運輸省の方はいらっしゃいますか。どういうことになっておりますか、運輸省のほうは。競艇は期限をつけないで初めに許したところがずっといつまでも継続できるんですか。
#128
○政府委員(佐藤美津雄君) 公営競技につきましては、先ほど御説明いたしましたように、期限のあるものとないものがございますが、宮島につきましては期限がございません。
#129
○市川房枝君 それは法の上ではそうなっているかもしれませんが、そうすると、それこそ既得権になって、自治省の局長は下水けっこうだとおっしゃいますが、しかし、大都市で下水ができていないのに、あそこだけできるのは、けっこうには違いないが、非常な格差ということになって、私はあまり望ましくないのではないかと思うんですが、そういう一種の既得権としてずっとそこが競技を続けていく、こういう方針はそれでいいとお考えなんでしょうか。
#130
○政府委員(佐藤美津雄君) 三十六年の公営競技調査会の線に沿いまして一応実施しておるわけでございまして、先ほど財政局長からお話しがありましたように、その施行者及び都道府県の判断によりましてこれをやらしておるというふうに考えております。
#131
○市川房枝君 その問題はまだ問題がありますが、それは省きまして次に進みます。
 いまも三十六年の内閣の答申によりとおっしゃいましたけれども、自治省のほうももちろん内閣の公営競技調査会の答申の線に沿ってやっておいでになるのですね、競技については。
#132
○政府委員(長野士郎君) そのとおりでございます。
#133
○市川房枝君 そうすると、その答申の六の(ロ)にこういうのがありますね。「一部の地方団体において、その財政が公営競技に強く依存しているのは好ましくないことであるので、国及び地方団体は協力して出来るだけ早く、かかる事態をなくすよう努力すること。」、こういう一項目がありますけれども、自治省はなくすようにといいますか、努力をどのようにしておいでになったのか、その努力の具体的な事実がありましたら伺いたい。
#134
○政府委員(長野士郎君) この関係の答申の線に沿って自治省並びに関係各省でいたしておりますことの一番大きなのは、先ほど申し上げました組合化でございます。組合にいたしまして加入団体を少しでも広げてまいる、そしてそれによって均てん化の実をあげたいと、こういうことでやっておるわけでございますが、お示しのとおり、期限のあるところではそういう条件が実はつけやすいのですが、期限のない、昔指定を受けたところにつきましては、それがなかなか実行がしにくいという現状であることは、先ほどの広島県の場合におきましても、これは宮島町ばかりではございません。大竹市、大野町、この三つの町が二十九年に宮島競艇施行組合という組合で競艇を実施しておるわけでございます。こういうところにつきましてもなるべく加入を広げていくということは、これはいままでも関係者についてしんぼう強く説得をいたしておりますが、この関係についてはまだなかなかそういうことが実現していない。しかし、今後ともそういうことをやりながら均てん化をしていくことによりまして、特定の団体が、この答申にありますように、公営競技に強く依存するという状態をなるべく避けていきたいと、こういうふうに考えております。
#135
○市川房枝君 均てん化と、それからだんだん地方財政がギャンブル収入に依存するということはちょっと違うと思うのですが、なるほど、その組合といいますか、組合ということになればそれは均てん化するでしょうけれども、しかし、それはやはりそのギャンブルの収入に地方の財政が依存するということは変わりがないといいますか、そのギャンブルの収入がだんだんふえるにつれて依存する度は強くなってきておる。だから、私はいまの項目は地方財源がギャンブルの収入に依存する。それこそあなたがさっきおっしゃった表向き交付税の計算の場合に、それをはっきりと地方の収入として認めることをちゅうちょするとおっしゃった、その趣旨には合っていないと思うのです。だから、むしろ自治省としてはだんだんこれを少なくしていく、財源に依存しないようにしていくということが私は当然趣旨に沿うゆえんだと思うのですけれども、どうもそういう点が自治省の態度には見られない。非常にギャンブルの収入によるのは安易だ――非常に骨が折れるとさっきもいろいろおっしゃいましたけれども、それは新しい財源を見つけてそれを徴収するのがずいぶん骨が折れるので、それはギャンブルによるあぶく銭集めは、それで金が入ってくるから、それに対する少しの苦労は何でもない。だから、必要な経費はそれから引けばいいから、だから、またやはり非常な地方の財政といいますか、地方の自治体をむしろ毒することになる。こういうふうに実は考えておるのですが、まあ自治省の態度、大臣おいでになりませんので、大臣にもう一ぺんその点を確かめたかったのですが、もしそれに対する返答が伺えたらお願いします。
#136
○政府委員(長野士郎君) 先生いま御指摘になりましたけれども、確かに公営競技調査会、この調査会の答申は基本的には公営競技の存続は認めて、それなりの存続の意義を考えておられると私は思います。ただし、これを積極的に奨励するというようなことはいたさないし、同時にまたそれに伴う弊害というものをできるだけ除去していく、こういう考え方に立って、そこでいろんな提案をされておるわけでございますが、その中で一つ地方団体間の問題としては、いわゆる収益の均てん化ということをひとつ考えて、軸にして答申がされておると私どもは受け取っておるわけでございます。もう一つは、競技の存続を認めるという立場でございます。ここにひとつ御異論もあろうかと思いますが、しかしながら、それの健全化といいますか、そういうものを一つの柱にいたしまして考えてこういうことになっておると思います。そこで、その線で考えてまいりますときには、この答申のこの部分も、交付税措置の中に収入として加えてしまうということを答申しているとは私どもは受け取って実はいないわけなんです。いま申し上げましたような存続を認めております立場でありますから、それの均てん化をなるべくはかれという考え方での答申であり、また公営競技全体を健全化していく方向にぜひしろという御答申だと思います。しかし、これを離れまして考えました場合には、そういうことではいかぬ、むしろ全体として公営競技の収入に依存することを地方財政の立場として切り離していくことに努力しろ、こういう先生の御意見、お立場だと思います。これも一つの私どもは確かにそういうごりっぱな御見解というものは常時あることであります。私どももできます限りその線に沿っていきたいと思います。現実との両方の調和というものを考えますと、現在のところでは均てん化、合理化というところを強く進めていくという現状以上には奨励はいたさない。そうして弊害はできるだけ除去するようなことにつとめてまいる、こう考えております。
#137
○市川房枝君 時間がございませんけれども、もう一つ、三十六年の内閣の答申に対する解釈が、これをすなおに読んだ場合と、いま局長がおっしゃったのとは少し違うと思うのですが、その議論は時間がかかりますから省きます。
 最後に伺いたいこと、これは自治省並びにきょうおいでいただいております農林、運輸、通産の当局から伺いたいのですが、今度の法律はギャンブルでもうかった金の上前をちょっとはねて、金融公庫で集めてそれを今度貸し出すというんですが、大体ギャンブルでもうけた金の処分のことだと思うのです。これも私いつも申し上げているんですけれども、大体ギャンブルでもうかった、どのくらい利益があるかということは数字的にも出てくると思うのですけれども、ギャンブルでもうかるというのはやっぱり損をする人があるからもうかるのであって、別にそこに生産的な何もないわけなんです。その損をした人たち、そういう人たちが一体どういう影響を受けているのか。そのために犯罪を起こすのもあるし、それから損をした人の家族がそのためにずいぶん困っている。いわゆるギャンブルからの直接の被害者、その最も被害の大きいのは私は婦人だと思う。だから、婦人はギャンブルに反対をしているという現実でございますが、一体そういう人たちの調査は自治省に何かありますか。そういう損をした人、被害者というか、そういう人たちのことは一体頭にお持ちになっておりますか、どうですか。それも自治体の構成員であり、国民なんですけれども、それはいかがでしょう。そういうことは自分たちのほうの役目じゃないんだと、こういうことですか、どうか、まず自治省から。
#138
○政府委員(長野士郎君) 私ども、いままでそういう関係のものを私どものほうで直接追跡調査のようなことをしては実はいないのでございますけれども、そういう関係の資料として必ずしも適切かどうかわかりませんが、昭和四十年の家庭争議と申しますか、そういう調べがございまして、家庭争議――と申しましても、離婚申し立て調べ、離婚申し立ての理由というのがあるわけですが、そういうのを見ますと、総数において妻が申し立てた場合というので一万八千六百九十二件、その中でいろんな理由がありますが、その中でギャンブルに近いと思われますものはかけごと、申し立て一万八千件の中でかけごとは六百五十二件、そのほかに不貞というのが四千四百二十一というようなことがありまして、あるいは酒乱、飲酒が二千四百三十三ありまして、それだからといって弁護するわけではございませんけれども、この点から見れば割合はかなり低い。夫の申し立てておりますものの中にもそういうものはありますが、その中でも不貞は千二百三十三件、夫の尊属との不和千二百八十六件というのがずっとありまして、かけごとというのは、このときのだけでございますから何とも申し上げられませんけれども、二十三件というふうになるのでありまして、まあ特にそれで非常なと申しますか、たいへんなことになっておるということは、必ずしもこれを見ます限り言えないのではないか。これは何も、こんなことを申し上げるとおしかりを受けるかもしれませんが、競馬、競輪にぜひ行ってくださいということを申しておるわけではございません。あくまで本人の自由意思でお酒を飲んだりいろいろいたしますのと同じような関係でございますから、やはりそういう射幸行為的なものが好きな人は、まあこういう機会がなくても、ほかのことでもそういうことをおやりになるということではないか、しかし、全体を見ましても、いま申し上げた資料はそういう関係のところはそれほど多いとは必ずしも言えないというふうな、これはいい資料だということで申しておるわけでもございませんし、かけごとを奨励したいという気持ちで申しておるわけではございませんが、そういう資料があることだけを申し上げておきます。
#139
○市川房枝君 私の時間が参ったのですが、大臣がおいでになりましたから、私、大臣に一言だけ質問を許していただきたいと思います。それで終わりたいと思います。
 大臣、先ほどから今度の法律及びそれに関連してのギャンブルのこと、主として長野財政局長からそれを伺ったのですが、自治省のといいますか、あるいは政府の現在のギャンブルに対する基本の方針が、大体三十六年の、内閣に設けられました公営競技調査会の答申によっておいでになるのではないかと考えますけれども、この答申には三十六年のとき、その時点においての決定でございましたし、それから関係のそれぞれの法律は三十七年にできていると思うのです。ですから、それよりも一年あとですけれども、しかし、やがて十年近い、その間に日本の情勢はずいぶん変わってきておりますし、あるいはギャンブル人口も非常にふえているといいますか、私はもう一ぺんギャンブルの問題については、先ほどからも委員の方々の御質問も伺っておりまして、政府として再検討をすべきときがきているのではないか。そうして、もしこれを大衆娯楽として必要とお考えになるなら、いかにして健全な大衆娯楽にするのか。地方財源としてのギャンブルの収益、もう終戦後二十五年もたっているのですから、この辺でいいかげんにそれは切って、税金もずいぶんふえてまいりましたし、再出発すべきときではないかと思うのですけれども、大臣、国務大臣としてこの問題のひとつお考えをいただきたいと思うのですが、どうでしょう。
#140
○国務大臣(秋田大助君) ギャンブル、公営競技に対するこの法律を提案するにあたりまして、基本的に公営競技のことにつきましていろいろ考慮をいたしたわけでございます。ただいま御指摘のありました内閣の、この問題に対する調査会の答申からすでに十年近くたっておりますので、まさに再検討すべき時期でもございます。しかし、戦災都市からの脱却はできましたが、同時に過密過疎の問題を生じまして、大都会における人口の急激なる集中、これに対処するいろいろ財政措置、それに関連する財源の問題が新たに問題に浮かび上がってまいりました。これらの点を考えますと、もちろん、これに対処すべき行財政の措置はそれ相当に考慮しなければなりませんが、同時に、この公営競技の収益金の均てん化の問題も、この際等閑にもちろんできない問題であると同時に、一つの財源であることはいなめない実情にございます。これらの点を考慮いたしまして、基本的には三十六年度に出されました答申の趣旨によりまして、今後これが奨励はいたさない、しかし、これが弊害というものは、施設の改善あるいは事業措置のくふうにおきまして、その他、選手の人格向上、陶治という点につきましても十分配慮をしつつ、これが大衆の健全娯楽の提供、レクリエーションの場の提供等につき考慮を、改善を加えながら、いましばらく推移を見たい。少なくとも均てん化の一方法としてこの法案を提案しようと、こういう考え方でございます。
#141
○市川房枝君 大臣にはいろいろ伺いたいことはありますけれども、時間がありませんので、また別の機会に譲ります。
 いまの大臣の御意見にはちょっと賛成いたしかねるわけですけれども、一応伺っておきます。ありがとうございました。
#142
○山本伊三郎君 二日間にわたる法律の改正案の趣旨、その他政府の考え方は十分、賛成はしませんが、わかりました。
 そこで最後に、ほんの簡単に二、三政府に聞いておきたい。これは自治省並びに農林省、運輸省、それから通産省ですか、たまたま出席されておりますのでお答え願いたいと思います。
 ギャンブル事業の根本的な考え方ということで、ギャンブル事業としては競馬法、自転車競技法、小型自動車競走法、モーターボート競走法、これらを総称しておるようでありますが、ギャンブルというのは、大体投機的な相場というふうなことを意味しておるようでありますけれども、俗にギャンブル事業といっておりますが、このギャンブル、競馬とか自転車競走とか、こうしたもの自体、本質的に必要なものであってこの法律をつくっておるのか、それとも、これによって地方財政に寄与さそうということでこの法律をまず詮議しておるのか。まず聞きたいのは、いろいろギャンブル問題、弊害のあることはもう御存じのとおりであります。また、競馬にいたしましても、馬質の改良等と長い歴史の中で運営されてきたことはよく知っています。まあ自転車の振興とか、あらゆる名前をつけておりますけれども、これは私考えると、やっぱり賭博行為であろうと思っておるわけです。したがって、これが国民に与える単に実態的な、まあ市川委員が言われたように、そういう実態的な弊害もありましょうけれども、いわゆる教育的と申しますか、思想的と申しますか、こういうものも大きく国民に影響しておると私は思うのですね。したがって、本質的にこういうギャンブル事業というものは存続すべきかやめるべきか。答申も読んでおります。答申もわかっておりますが、政府としては不必要なものである、しかし必要でないけれども、地方財政に対して寄与するということでやはり存続してくれというのか、この問題についてひとつ自治省からお答え願って、各省ごとにそれぞれお答えを願いたいと思います。
#143
○国務大臣(秋田大助君) 公営競技につきましては、もちろん奨励をすべきものでもなければ、これ以上ふやしていくという考え方もございませんが、ある程度やはり健全娯楽としての面を持っておる。また、これを現段階におきまして公営競技としてのこの種の競技を全部この段階におきまして禁止をすることは、賭博行為が非公開の場所においてむしろ行なわれる弊害も考慮しなければならないという点を考え合わせて、これが地方公共団体における行財政の遂行上のいろいろプラス面も考慮をいたしまして、これが弊害をなるべく削減をいたしまして、健全化の方向をいろいろ具体的に講ずることによりまして、しばらくこれが地方財政に対する私たちはプラス面とも考慮して、その推移を見てみたい。当分はこの問題を存続をせしめたい、健全なものとして存続せしめたい、このように考えております。
#144
○政府委員(太田康二君) 競馬につきましては、御承知のとおり、先進各国におきましても、わが国におきましても、戦前から法律によってその施行を認められておったものでございまして、現在競馬につきまして、私たちは、先ほど先生がおっしゃいましたような馬の改良、増殖、その他畜産の振興に寄与するというような目的、それから、ただいま自治大臣がおっしゃいました大衆に対する健全娯楽の提供、それから第三番目に、これはいろいろ議論のあるところでございますが、財政への寄与というような形で、こういう目的をもって運営されておるというふうに理解をいたしております。もちろんギャンブルの一種でございますから、これまた先ほど自治大臣がおっしゃいましたように、やはり健全な大衆娯楽の提供というような面にいろいろ力を入れて、そういった方向に持っていく必要はあろうと、これらの内容につきましては、けさほど来いろいろ申し上げたわけでございますが、さらにこの点につきましても、われわれは関係団体を十分指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#145
○政府委員(佐藤美津雄君) 船舶局におきましても、この競艇はまずスポーツの一種でありまして、これがギャンブルとして弊害があるという御指摘に対しましては、これを極力除去するように今後努力をしていきたいと思います。なお、現在健全娯楽としての地位をだんだんと固めつつございます。したがいまして、これの法律の目的に沿うように十分に指導、監督いたしまして、当分続けていきたい、かように思います。
#146
○説明員(福田敏南君) 私どものほうにおきましても、この公営競技の実施につきましては、いま農林、運輸から申されましたとほとんど同じ考えでございますが、こういうギャンブリングに対します規制というものは、ほとんどの国が昔から抑制政策というものをとってきたわけでございますが、そういう抑制政策が、戦後、特に世界大戦以後、そういう単に抑制という形ではなくて、みずからの責任のもとに射幸性娯楽を楽しむことを是か非かというようなことを、特にイギリス、スウェーデンというようなところで、国会もしくは王室委員会というような公の場で議論されてきております。したがいまして、そういう結果としましては、そういう射幸性娯楽を一がいに禁止するということはかえって弊害がある。これはむしろしかるべき規制のもとに、射幸性娯楽として規制を加えて実施すべきであるというような答申がいずれも出されております。で、たびたび問題になります昭和三十六年の公営競技に関する答申におきましても、こういう公営競技をこのまま実施をさせるということは、社会的に好ましくない影響は確かにある。しかしながら、その反面、産業の助成とか、あるいは地方団体の財政維持、あるいは大衆娯楽という面から見て無視できない面があるので、しかも、こういう公営という公開の場で行なわれるということは、弊害を防止する上において確かに効果があるというような答申が出ております。したがいまして、私どもとしましては、そういう答申の線に沿って実施していくのが至当であるというふうに考えて実施しております。
#147
○山本伊三郎君 警察庁お見えになっておりますか――各省から自治大臣はじめおのおのギャンブルに対する考え方の意見を聞いたわけでありますが、もちろん競馬、自転車、小型自動車、モーターボート、おのおのやはりできた趣旨なり、あるいはまた原因と申しますか、そういうものが若干違うと思います。ただ同じことは、おのおの金をかけておるということが、これが同一なんですね。いま最後に言われました、射幸心と申しますか、射幸本能と申しますか、これは人間の性質としてぬぐいがたい本能としてあるものだという考え方をある学者は述べておる人がありますけれども、私はこの競馬も自転車競技も、あるいは小型自動車の競走も、それ自体はある意味において私は意味があると思う。スポーツもありましょうし、またモーターボート操縦が一つの技能をみがくということもある。競馬といたしましても、ただ馬質の改良じゃなくて、馬をならすということの、いわゆる人間的な技術と申しますか、技能と申しますか、あるのですが、ただ問題は、金をかけるという賭博行為ですか、金をかけるということに一つ大きい問題があるというふうに、私はそういう考え方をしておる。それがなければ私は大いに奨励していいと思う。これはもうスポーツでもオリンピックをやって、競争ということが人間の本能だと思う。しかし、それにギャンブルという名称がありますように、何かのものをかけてやらなければ人間おさまらないものかどうかという、この探求をもう少し私は真剣にやってもらいたいと思う。これは避けがたいものである。射幸心というものは避けがたいものであるから、何かのかけごとをやらなければ、公営でやらなければ私営で隠れてやる。そこに犯罪が起こってくる。これを防止するために公営論が出てきていると思うのです。一つの公営論はそうだと思う。それも一つの理屈だと思う。避けがたい、これは人間としては射幸心はどうしても取れない。こういうことであれば、ある程度何か、何といいますか、制御するといいますか、ある程度皆さんのことばでいえば、健全な娯楽として、育成といわないけれども、残そうという考え方。しかし、皆さんずっと答えられたけれども、何とかこれを抑制しようと、奨励はしませんと、抑制しようという気持ちはみんなあるんですね。それは弊害があるということを認められておると思うのですね。この点を私はギャンブル事業について、われわれ、単に政府じゃなくて、国民として考えなければ、非常に私は大きい問題が出てくると思います。
 私は基本的にはそういう射幸心というものは、われわれの社会的訓練によって――私は社会的訓練ということばを使うのですが、なくせると、ただし、競争というものは人間としてなくすことはできない。私はそういう一つの大きい信念を持っている。この点はそう考える。私はなぜそう言うかといいますと、皆さん方のことばでいえば、健全なものにしてもらいたいと思う。先ほどから各委員が言われたのも意思は通じておると思う。しかし、いまの段階でこれを取るようなことは、おそらくできないような実態でしょう、長い間ならされてきたのですから。したがって、その点は十分考慮してもらいたいと思う。
 それは私説教になるかもしれませんけれども、皆さん方も考えた末で出されたと思いますが、ただ心配なのは、最近プロ野球に対しても非常にスポーツ精神を侵害するような事件が起こっていますね。これは陰に暴力団が糸を引いていると、こうなってくると、単なるギャンブルとしてわれわれが見のがすことのできない社会的悪というものが出てきておる。スポーツの中にも、プロ野球はスポーツかどうか知りませんが、われわれはスポーツだと思って称賛しておるわけですが、こういうものが出てきた場合に、一方はギャンブルとして公営として認めておる。野球ですか、プロ野球ですか、その他競艇でもあったようでありますが、そういうところに八百長競技というのが織り込んでくると、私は非常に大きな社会的な問題が起こってくると思う。したがって、この問題については、これは自治大臣よりも警察当局に、いまの起こっておる八百長競技による暴力団の背景ですね、一体どうなっておるのか。新聞にも報じられておりますけれども、われわれ自体十分わからないので、どういう経緯でああいうことが、純真なスポーツマンを毒するようなことが起こってくるのか、この経緯をひとつわかる程度で知らしていただきたい。
#148
○政府委員(高松敬治君) ギャンブル、あるいは最近うわさされておりますプロ野球の八百長についての暴力団との関係、こういう御質問かと思いますが、いわゆる公営競技について暴力団がどれくらい犯罪を犯しているかという数字は、実は持ち合わしておりません。ただ、公営競技に関するのみ行為あるいは八百長というものについては、暴力団関係者の行なっておるものがかなり多いということは事実でございます。それによる収益というものもかなりの額にのぼろうというふうに見られております。
 それから、最近問題になっておりますプロ野球の八百長問題につきましては、これは御承知のように、公営競技とプロ野球とは異なっておりまして、プロ野球のほうは八百長自身を処罰する規定がございません。それでその限りにおいては犯罪ではないわけでございますけれども、ただ、そういうふうに八百長が行なわれる裏には野球賭博が行なわれておるのではないか、それにあるいは暴力団の関係者がやっておるんではないか、こういう推測が非常に行なわれておるわけであります。そこで暴力団――まあ一般に野球賭博で事件を検挙した事例も、これはかなりございまして、その中で暴力団がやっている野球賭博というものが大半であることは事実でございます。しかし、八百長と結びついて暴力団がやっているという確証を握ったものは、実はいままでほとんどないわけであります。巷間うわさされておりますことが事実かどうか、これからいろいろまだ明らかになってくることが多いと思いますけれども、一般的に申しまして、大体そういう状況でございます。
#149
○山本伊三郎君 ぼくもその法律関係は十分調べなかったんですが、そうすると、ギャンブル事業、公営企業における八百長は、一つはこれは違反として摘発できる。プロ野球の場合は、八百長自体はスポーツマン自体の良心的な問題、しかしその裏には賭博行為があるから八百長というものが出てくる。その場合、暴力団があとから糸を引いているという――これは新聞記事で、私自身知らないんですが、その場合、かりに暴力団がある選手と結託をして、これはわれわれわかりませんけれども、勝つところを負けてくれ、こういうことになると思うんです。私よく野球知らぬけれども。そういう密約の場合に、協議をした場合には、これは犯罪行為にはならぬですか。
#150
○政府委員(高松敬治君) 何と申しますか、いわゆる八百長と一緒に賭博をやる、賭博に勝つために八百長を仕組む、その間に八百長を頼まれた者も、そういう事情をよく知りながら八百長をやったということになれば、それは詐欺、賭博の共犯だ、こういう形になります。ただそういうふうな賭博があるかどうかわかりませんで、ただ八百長を頼まれてやったということではそういう犯罪にはならない、こういうことになります。
#151
○山本伊三郎君 これは取り締まり関係のほうに事情を聞いただけでどうこうせいということは無理だと思いますが、そこで、自治大臣はじめギャンブル事業の関係の方々に最後に質問したいんですが、ギャンブル事業における八百長は犯罪行為だということは明らかなことだと思うんですね。競馬でも競輪でも八百長ということは非常に問題起こしますね。私白状しますと、小さい孫ですが、小学校に行っているのがいるんですが、非常に教育上問題を起こすんですね。なぜあんなことをやるんですかということを言われたら、親は困ると思うんです。
 それから、私はギャンブル事業に対して先ほど基本的に尋ねましたけれども、何とかならぬかと思うんです。ああいう八百長を起こすとか何とかによって、大きく世間に出てくると、非常に社会問題として、教育問題もありましょうが、私は問題あると思うんですが、先ほどからいろいろ質問されましたが、これは自治大臣に聞きますが、いまのような状態で、健全娯楽として政府は依然として続けていくという考え方なのか。こういう八百長の問題もあり、プロ野球まで影響してきているという事実について、政府はまだあの答申をたてに続けていこうという考えがあるのかどうか。それとも、地方財政がまだまだ十分でない、地方財政に若干寄与するということにおいて、いましばらく続けていかなければならぬということかどうか。それから最後にもう一点お願いしておきますが、先ほど各省から言われましたが、本質的にこれはある程度射幸心の健全化ということでいいんだということで、概念づけられるといいますか、もう考え方をはっきりさすことになるのかどうか。この三つだけを端的にお答えを願いまして、非常に気に入らぬことがあれば、私もう一ぺん言いますが、大体それを聞いて終わります。
#152
○国務大臣(秋田大助君) これはまあ健全娯楽としてのメリットを認めて、人間性からいってある程度やむを得ないから、これを積極的に認めていけと、その上でいろいろ弊害を除去しながら続けていけと、こういう考えに立ってはおりません。しかし、そこいらの点は、人間性を十分踏まえて、これは考える人の受け取り方によって多少違ってまいると思う。しかしそれについてもいろいろ意見がございます。しかし、自治省といたしましては、とにかくこれが弊害を除去しながら、健全娯楽の方向を求めつつ、それには選手等の人格の陶冶を求め、これが施行の方法等につきましても、できるだけの弊害除去の対抗策をとりつつ、しばらく地方財政上の需要も認め、かたわら、これが関連産業の振興に資するメリットも考慮しながら、将来の善処を考慮しつつ当分の間これが施行を認めていく、そこに均てん化の措置をとっていく、大体こういう考え方に立っております。
#153
○山本伊三郎君 自治大臣としてはそれぐらいの答弁が精一ぱいだと私は思います。私らもこの問題につきましては、今後わが党はこれは反対という態度を終始一貫持っておるわけなんですが、やはり反対だといっても、現実というものは無視できないということをわれわれよく知っておるわけなんです。ただこれをどう社会的悪影響を食いとめていくか、これは手段の問題もあると思います。したがって私は、今後この法律案は、きょう、内容は私の言ったようなものでなくて、一応ギャンブルから上がる一部のものを納付金として、各関係ない市町村にも均てんさせようという、そういうことですが、これを認めると、ギャンブル事業そのものを前提として認めることでありますので、私らは反対をいたします。しかし、趣旨はよくわかるわけです。やっておるものを、一市町村だけこれはべらぼうにやっていくことについては、これは問題があるということで、それは私も考えることがあります。
 ただ私は、これはお願いしておきたいのですが、先ほどの財政局長の話では、この金で学校の校舎をたくさん建てておるのですね。で、私は、市長の名前を言いませんけれども、埼玉の市長に会ったときに、山本さん、実はこれを廃止されると、私どもの学校の児童の教育ができませんよと、こういうことを言われました。ばくちの金で校舎を建てる、非常に情けないと思ったけれども、地方財政の実情はこうでありますので、願わくはこういう金で学校を建てないような方法で財政を運用してもらいたいということを、最後に私の希望を申しまして質問を終わります。
#154
○委員長(山内一郎君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでごさいますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#156
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#157
○委員長(山内一郎君) 挙手者多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#158
○熊谷太三郎君 私は、ただいま可決されました法律案に対し附帯決議案を提出いたします。
 趣旨説明を省略し、案文を朗読いたします。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。
#159
○委員長(山内一郎君) 熊谷君提出の附帯決議案について採決をいたします。
 熊谷君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#160
○委員長(山内一郎君) 挙手多数と認めます。よって、本附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、秋田自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。秋田自治大臣。
#161
○国務大臣(秋田大助君) 地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案につきましては、慎重御審議をわずらわし、かつ、すみやかな御可決を賜わりましたことをまことにありがたく御礼申し上げます。
 なお、本法の実施に際しましては、ただいま御決議賜わりました附帯決議の趣旨を尊重いたしまして、今後善処をいたしてまいりたいと存じます。
#162
○委員長(山内一郎君) なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#163
○委員長(山内一郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#164
○委員長(山内一郎君) 次に、昭和四十五年度地方財政計画に関する件及び地方交付税法の一部を改正する法律案を、一括して議題といたします。
 まず、昭和四十五年度地方財政計画に関する件について説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
#165
○国務大臣(秋田大助君) このたび、昭和四十五年度の地方財政計画を策定いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
 昭和四十五年度におきましては、最近の経済情勢の推移及び地方財政の現状にかんがみ、国と同一の基調により、行政経費の効率化と重点化に徹し、節度ある行財政運営を行なう必要があります。
 地方財政については、かねてからその健全化と行政水準の向上をはかるため、各般の措置を講じてきたのでありますが、昭和四十五年度におきましては、以上のような基本的な考え方のもとに、地方財源の確保に配慮しつつ住民負担の軽減合理化を推進するとともに、財源の重点的な配分を通じて地方の行政水準の一そうの向上をはかり、あわせて地方公営企業の健全化をさらに促進するため、所要の措置を講ずることといたしたのであります。
 次に、昭和四十五年度の地方財政計画の策定方針及びその特徴について申し上げます。
 第一は、地方税負担の現状にかんがみ、個人の住民税、事業税等について、その軽減合理化をはかることであり、減税の総額は七百三十八億円となっております。
 第二は、行政の広域化への要請にこたえて、広域市町村圏の振興のための体制を整備することであり、そのため、地方交付税、地方債等を通じて所要の措置を講ずることといたしております。
 第三は、都市化の著しい進展に対応し、都市財源を強化して都市行政の充実をはかることであります。そのため、
(一) 法人課税の増徴に伴う法人税割りの増収を全額市町村の税源として付与するとともに、
(二) 人口急増地域における各種の施設整備を前年度に引き続いて推進し、
(三) 公共用地の先行取得を円滑化するための措置を強化するほか、
(四) 都市交通対策に資するため地下鉄の建設及び経営に対する助成措置を拡充することとし、また、
(五) 都市圏補正の合理化等により地方交付税の配分を充実することといたしております。
 第四は、過疎地域の振興をはかるため総合的に過疎対策を推進することであり、
(一) 過疎地域における生活関連施設、産業基盤施設等を整備することとし、そのため、
(二) 過疎対策事業債制度を創設するとともに、辺地対策事業債を充実することとするほか、
(三) 過疎地域における行政水準の維持向上をはかるための措置を充実することといたしております。
 第五は、住民の日常生活に直結する各種の公共施設の計画的な整備を推進して、住みよい生活の場を整備することであります。そして、その重点は、
(一) 地方道、下水道及び清掃施設など特にその実施が急務とされている施設を積極的に整備すること、
(二) 交通安全対策、公害対策など新規の財政需要に対処するための措置を講ずるとともに、防災・救急体制をさらに整備することなどに置いております。
 第六は、地方公営企業の経営の基盤を強化して、その健全化をはかることであり、
(一) 地方公営企業に対する貸し付け資金の増額をはかるとともに、公営競技収益金の一部の公営企業金融公庫への導入等により貸し付け条件を改善するほか、
(二) 公営企業会計に対する一般会計の負担の合理化を進めることといたしております。
 第七は、地方財政の健全化を推進するとともに、財政秩序を確立することであります。そのため、
(一) 地方交付税の総額について、法人課税の増徴に伴う増収を確保すること。また、市町村民税臨時減税補てん債及び特別事業債の償還に要する経費は地方交付税で措置することとすること、
(二) 昭和四十五年度の地方交付税の総額について、その増加状況等を勘案し、所要の特例措置を講ずること、
(三) 定員管理の合理化を推進し、既定経費を節減すること、
(四) 国庫補助負担事業にかかる地方団体の超過負担及び住民の税外負担を解消するための措置を講ずることといたしております。
 なお、地方公務員の給与改定など年度途中における事情の変化に対処するため、あらかじめ財源を留保することといたしております。
 以上の方針のもとに、昭和四十五年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は七兆八千九百七十九億円となり、前年度に対する増加は一兆二千五百八十二億円、一八・九%となるのであります。
 以上が昭和四十五年度の地方財政計画の概要であります。
#166
○委員長(山内一郎君) 次に、地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
#167
○国務大臣(秋田大助君) ただいま議題となりました地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由と内容の要旨を御説明申し上げます。
 昭和四十五年度の地方交付税については、地方団体の行政経費の増加に対処するため、地方交付税の単位費用等を改めるとともに、昭和四十五年度分の地方交付税の総額について特例を設ける等の必要があるのであります。
 以上がこの法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 まず、地方交付税の算定については、市町村道その他各種公共施設の計画的な整備に要する経費その他給与改定の平年度化、各種の制度改正等に伴い増加する経費を基準財政需要額に算入するため、関係費目の単位費用の改定等を行なうとともに、最近における社会経済の進展に対処し、それぞれの地域の特性に即応した財源措置の強化をはかってまいりたい所存であります。
 次に、昭和四十五年度分の地方交付税の総額については、三百億円の減額措置を講ずるとともに、昭和四十五年度までの繰り延べ額の総額九百十億円は、昭和四十六年度分から昭和四十八年度分までの地方交付税の総額に加算することといたしております。
 以上が地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#168
○委員長(山内一郎君) 両案に対する質疑は後日行ないます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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