くにさくロゴ
1970/02/26 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 内閣委員会 第2号
姉妹サイト
 
1970/02/26 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 内閣委員会 第2号

#1
第063回国会 内閣委員会 第2号
昭和四十五年二月二十六日(木曜日)
   午前十時四十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月二十日
    辞任         補欠選任
     山崎 竜男君     沢田 一精君
     前川  旦君     足鹿  覺君
 一月二十二日
    辞任         補欠選任
     沢田 一精君     山崎 竜男君
 二月十三日
    辞任         補欠選任
     北村  暢君     上田  哲君
     林  虎雄君     鶴園 哲夫君
     村田 秀三君     矢山 有作君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     山崎 竜男君     西村 尚治君
     浅井  亨君     峯山 昭範君
 二月二十五日
    辞任         補欠選任
     田中 茂穂君     山崎 竜男君
   委員長の異動
二月十四日八田一朗君委員長辞任につき、その補
欠として西村尚治君を議院において委員長に選任
した。
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         西村 尚治君
    理 事
                石原幹市郎君
                八田 一朗君
                足鹿  覺君
                上田  哲君
    委 員
                源田  実君
                佐藤  隆君
                柴田  栄君
                玉置 猛夫君
                長屋  茂君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                山本茂一郎君
                矢山 有作君
                山崎  昇君
                峯山 昭範君
                片山 武夫君
                岩間 正男君
   政府委員
       内閣官房副長官  小池 欣一君
       通商産業大臣官
       房長       高橋 淑郎君
       運輸大臣官房長  鈴木 珊吉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○派遣委員の報告
○国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調
 査
 (今期国会における本委員会関係提出予定法律
 案に関する件)
○国の防衛に関する調査
 (今期国会における本委員会関係提出予定法律
 案に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(西村尚治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 最初に一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。
 私、このたび、はからずも内閣委員長に選任されました。何ぶんふなれな上に微力な者でございますが、誠意をもって職責を果たしたいと念願いたしております。何とぞ格別の御指導、御協力をお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#3
○委員長(西村尚治君) この際、八田前委員長から発言を求められております。これを許します。八田君。
#4
○八田一朗君 一言お礼のことばを申し上げます。
 委員長在任中は不行き届きの点が多々あったと存じますが、理事並びに委員の各位の終始変わらぬ御支援、御協力をいただきましたことを心から厚く御礼申し上げます。
 なお、今後も本委員会におりますので、よろしくお願い申し上げまして、お礼かたがた、ごあいさつにかえる次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○委員長(西村尚治君) 理事の辞任につきましておはかりいたします。
 柴田君及び山崎君から理事を辞任いたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(西村尚治君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、ただいま理事に三名の欠員を生じておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。
 その方法は、先例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(西村尚治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に八田君、足鹿君及び上田君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(西村尚治君) 次に、先般行なわれました国の出先機関、公務員制度及び自衛隊の実情調査につきまして、派遣委員から報告を聴取することにいたします。
 まず、玉置君。
#9
○玉置猛夫君 第一班の御報告を申し上げます。
 八田委員長、北村委員、安田委員及び私の四名は、去る二月三日より八日まで、六日間の日程をもちまして、鹿児島県に出張いたし、国の出先機関、公務員制度及び自衛隊の実情を調査いたし、特に奄美大島本島におきましては、離島開発行政並びに奄美群島に勤務する公務員の実情等につき調査いたしてまいりましたので、以下順を追って概要を御報告申し上げます。
 私たち一行は、第一日、対潜哨戒機P2Vに試乗いたし、海上自衛隊鹿屋基地におもむき、航空集団第一航空群、鹿屋教育航空群及び鹿屋航空工作所の各部隊を視察いたしました。
 まず、各部隊司令より説明を聴取いたし、基地内を一巡いたしましての問題点を申し述べますと、まず、航空機乗員に支給される航空手当の増額の問題であります。現行では、同手当の額は、ジェット機乗員五五%、プロペラ機乗員四〇%となっておりますが、たとえば、同基地に配置されているP2Vの乗員は、その作業度においても、機上時間においても、決してジェット機に劣らず、私たちの調査した範囲内では、両者に一五%の格差を設けているのはいかがかと思われました。
 次に、パイロットの民間引き抜き問題であります。多くの金と長い時間を費やして育成したパイロットがかなり民間に流出しているようで、その数はただいま調査中でありますが、これは何としても防止せねばならず、私たちも一、二その方法を検討いたしたく考えております。
 次に、施設について申し上げますと、隊舎は旧海軍時代、すなわち昭和十一年に建設されたもののため、その老朽化は申すまでもなく、もちろん新築の必要性を感じましたが、ただ単に新築するのではなく、若い隊員たちも現代青年の例外ではありませんから、現代生活にアジャストするような隊舎を考えられるよう関係者の配慮を願いたいものです。
 なお、先年本委員会が同基地を視察されたおり指摘されました格納庫の一棟増設問題は、解決いたしておりましたことをあわせて御報告いたしておきます。
 続いて、国の地方出先機関について申し上げますと、まず、東京大学鹿児島宇宙空間観測所へ参り、初の国産人工衛星を目ざす研究機関を視察いたしました。本観測所は、東京大学宇宙航空研究所の付属施設として昭和三十八年十二月開所したもので、鹿児島県内之浦町に位置しております。東大宇宙航空研究所長より概要説明を聴取し、特に去る十一日に打ち上げられましたラムダ4S型五号機について、玉木、斉藤両教授より、その施設と相まって説明を聞き視察いたしました。建物並びにその環境はまことに同慶に値するものですが、その反面、本観測所の定員並びにその待遇についての要望は、まさに私たちもその必要性を十分認識いたさせられました。すなわち、本観測所の定員九名、この数は、本観測所の建物一棟に一人すら配置できない数であります。また、打ち上げの時期に東京から一定期間本観測所に出張される研究者の宿舎の問題をあわせて解決すべき問題のように考えました。
 次に、国の出先機関について申し上げます。
 鹿児島市におきましては、鹿児島入国管理事務所、鹿児島税関支署、鹿児島検疫所、鹿児島食品衛生監視員事務所、・門司輸出品検査所鹿児島支所、動物検疫所門司支所鹿児島出張所、門司植物防疫所鹿児島支所、福岡通産局鹿児島アルコール事務所、九州海運局鹿児島支局、鹿児島海上保安部の十機関が入居いたしております鹿児島港湾合同庁舎に参り、それぞれの機関より概要説明を聴取し、庁舎を視察いたしました。
 二、三の問題点を申し述べますと、まず昭和三十七年本委員会が視察されましたおり、御指摘になりました合同庁舎の管理運営については、思い切った合理化が痛感させられました。なかんずく、庁舎の共用部分の経費の配賦等は、一括所管庁にこれを行なう方法を講ずる必要を感じました。また、合同庁舎の管理庁から、来年度において冷房装置及び自動車車庫の増設について強い要望がございました。
 また、先年本委員会が視察されました際、御指摘になりました港湾行政多元化がもたらす国民の不利不便は、極力これを避ける努力がなされている結果、入船側等から苦情が出ていないとの報告がございました。また、一部の機関からは離島をかかえての行政遂行に万全を期するため、いま少しの機動力の確保の要望がございました。最後に、本合同庁舎に入居しているいずれの機関も、沖繩が本土に復帰した際は、その業務量の著しい減少を見ることは必至でありますが、その時期に備え、いまからその対策を考えるべきではなかろうかと存じます。
 次いで、奄美大畠の実情について申し上げます。
 私たちは、まず、鹿児島県におきましては、奄美群島の離島振興計画並びにその進捗状況及び離島に勤務する鹿児島県職員の給与等について説明を聴取いたしました。奄美群島は、御案内のごとく、鹿児島市から南へ三百七十九キロ、東シナ海と太平洋に囲まれ、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与輪島の五つの島からなり、一市九町四村、人口十七万五千を有しております。昭和二十八年十二月、日本に返還されて以来、復興特別措置法及び振興特別法の施行により、産業基盤の整備に力を入れ、昨年、振興特別法の五カ年延長により、四十四年度十八億円、四十五年度二十一億円の国費により二年目に入ろうといたしており、その進度率も、初年度の四十四年は一七・五%、二年目の四十五年は二〇・二%の率を示しております。返還以来、無から出発したにもかかわらず、その振興は、まことにりっぱでありますが、いまだその社会資本の立ちおくれはなお著しいものがあり、奄美群島をめぐる諸条件は依然としてきびしく、住民の実質的生活水準は、その所得を比較しても、昭和四十二年において国民所得対比四六・八%、県民所得対比にしても八三・六%となっております。県職員の離島における勤務状況は、大島本島には県の総合出先機関として大島支庁があり、七百九十名の職員が勤務いたしておりますが、職員の住宅、人事交流、給与等に特に意を用い、なかんずく、離島特別昇給制度につきましては問題はあるが、国家公務員にも参考になる制度のごとく思われました。
 島内の産業は製糖業及び大島つむぎの生産以外に特に見るべきものがなく、従って生活必需品はすべて移入にたよるほかなく、ために、物価が非常に高く、大島支庁の小売り価格の概況によりますと、キャベツ、白菜が二・五倍、水道料二・七八倍、電気代二・五倍等となっております。私たちは、大島本島内に操業する二つの製糖工場のうち、富国製糖株式会社を視察いたしましたが、本工場におきましても労働力不足は砂糖生産に大きな隘路となり、稼働日数の必要なサトウキビの不足は深刻な問題であり、企業の努力もなみなみならぬものがありました。支庁側からは、サトウキビ増産のために、その栽培機械化の予算化を要望いたしておりました。
 最後に、大島本島内の国の出先機関について申し述べます。
 本島内で視察いたしました機関は十省庁三十一機関であります。まず、名瀬市にあります陸上合同庁舎及び海上合同庁舎にそれぞれの機関にお集りいただき、施設、離島に勤務する公務員の実情及び業務概要等について説明を聴取し、でき得る限り庁舎等の施設を視察いたしました。以下、順を追って御報告いたします。
 まず、陸上合同庁舎、海上合同庁舎は、いずれも昭和三十一年合同庁舎として発足し、前者には大島税務署、名瀬労働基準監督署、名瀬婦人少年室駐在員事務所、名瀬公共職業安定所の四機関が、後者には名瀬海上保安部、海運局名瀬支局、検疫所名瀬支所、入管名瀬港出張所、食糧事務所大島支所の五機関がそれぞれ入居しておりますが、他はそれぞれの庁舎で業務を執行しております。この合同庁舎につきましても、先に述べました鹿児島市にある港湾合同庁舎における問題点と同様のことを指摘しておきます。なお、一部機関より、徳之島に合同庁舎を建設していただきたい旨の要望がありました。海上合同庁舎はいまだ冷房装置がございませんが、これの改良はぜひ実現を見たく存じます。
 次に、離島公務員の実情ですが、まず、給与面では、隔遠地手当の増額は、すべての機関の皆さま方から強い要望があり、私たちも、さきに触れましたごとく、物価が日本一高い現状を見るとき、その額の不当であるという主張は肯定せざるを得ません。宿舎は一部季節的研究員に対する公務員宿舎の増設の要望のほか、大体充当しているようですが、ただその老朽化対策は必要と感ぜられました。
 次に、本島に御承知のごとくハブという毒蛇が棲息いたしておりますため、血清が発達した今日でも、ハブの咬傷患者は年間二百十名くらいあり、死亡する数も一、二名あるといわれます。ために、職務の性格上、営林署、労働基準監督署、測候所等から、ハブに対する危険手当の新設を強く要望されました。
 人事交流は、大体各機関とも離島勤務二、三年のようでございました。次に、各機関の所管事項について要望及び問題点を述べてみますと、奄美和光園におきましては、医師の増員、補充が全くできなく、やがて近い将来、園長以外の医師はなくなってしまうであろうと思われますが、和光園の医師は、本園の患者の診療に従事するだけでなく、奄美群島区民の疾病の予防、診療、衛生指導に当たらねばならぬ現状を考え合わせるとき、この方策は特に深刻と言わねばなりません。
 次に、婦人少年室におきましては、婦人少年室協助員手当の増額と年少労働者の福祉員に手当を支給すべきではなかろうかと思われます。名瀬測候所につきましては、本機関は、本土及び中国大陸に向かうすべての台風の通過地点にも当たり、わが国の気象を予知するための重要な地点に位置するため、特に職員も真剣に観測器械の保守及び事務研修を実施されたい旨の強い要望がございました。
 以上、視察の概要について御報告申し上げます。
#10
○委員長(西村尚治君) 続いて山崎君。
#11
○山崎竜男君 中尾委員、牛山委員と私の三名は、二月四日から同七日までの四日間の日程をもって岡山、広島両県庁をはじめ、陸上自衛隊第十三師団司令部、呉防衛施設局、中国管区行政監察局、中国四国農政局及び人事院中国事務局を視察いたしましたので、以下その概要について御報告申し上げます。
 まず、岡山、広島両県庁におきましては、国と地方公共団体との間の行政事務再配分問題、職員の定員、給与関係及び開発計画の概要等について、その実情並びに所見を聴取いたしましたが、第一の行政事務の再配分の問題につきましては、まず、基本的な立場において、最近の社会、経済の進展に伴い、新しい行政需要に即応し、能率的かつ民主的な行政体制を確立するため、すみやかに臨時行政調査会及び地方制度調査会の答申の実現をはかるべきである旨の意見が述べられました。
 具体的には、国の地方出先機関は、県行政との関連において二重行政、二重監督の弊害を生じており、民主的行政の執行並びに効率的な地方行政の推進上の障害となっていること等から、実情に応じた統廃合、業務運営の改善、あるいは行政事務の再配分等を積極的に進め、地方公共団体に対して大幅な権限委譲を行なうとともに、これに伴う財源措置をとられたいこと、また、委任事務の運営については、地方公共団体の自主性にゆだね、補助金制度等によって中央からの統制を必要以上に強化することのないようにされたい旨の要望がありました。
 これに関連する地方事務官制度につきましては、現在、地方事務官が従事している社会保険関係、職業安定行政、陸運事務所の行政事務は、都道府県知事に機関委任されており、その指揮、監督権は知事にありながら、人事権はそれぞれ主務大臣に属しているため、知事は責任ある行政を行ないがたいこと、これらの行政事務は、そのすべてが地域住民の生活、地方産業等と密接に関連しており、他の県政との関連のもとに総合的、一体的に行なわれるべきものであるから、可及的すみやかに、これらの事務を地方に移譲し、地方事務官は地方公務員とされたい旨要望されました。
 第二の定員関係につきましては、岡山県では、すでに四十年度から三カ年計画で定員の五%削減を実施し、すでに完了しているが、事務改善、事業の整理等により極力増員を抑制し、四十五年度も現定数を維持する方針であること、また、勧奨退職制度については、両県とも五十五歳で適用しているが、ほとんどの者がこれに応じており、退職者はいずれも再就職の道を得ているとのことでありました。
 なお、岡山県において、福祉事務所の現業職員、児童福祉施設の保母、指導員等の定数は、法令、通達によって規定されているが、全国画一的な基準によって規定することなく、弾力的に地方の特殊性に合った職員配置ができるよう改めることが望ましいこと、国庫委託金、補助金により支弁している職員については、人件費単価の不足により約五億六千万円の超過負担となっているばかりでなく、事業運営はもとより、その職員定数についても国からの必要以上の指示監督がなされるので、職員の適正配置が行なわれがたいこと等、問題の指摘があったことをあわせて御報告いたします。
 次に、給与についてでありますが、現行の給与制度は、国家公務員に準じて取り扱っているが、岡山県では、技能労務職員の給料表については、職員組合との交渉の上で、すでに県独自の給料表を定めているが、他の給料表についても、国と県との間には、行政組織、職員構成に相違があるばかりでなく、地域における民間企業との競合及び生活水準等、考慮すべき事情が種々生じているので、早急に職務と責任に応じた独自の給与体系を確立する必要がある旨が強調されました。
 なお、両県ともに、特に強調された点として、医師の採用は極端に困難であり、思い切った給与面の改善によっても、各保健所の医師の欠員補充が行なわれがたい実情にあるので、保健所の所長については必ずしも医師に限ることなく、一般職員をもって当てることができるよう法令の改正をせられたい旨の要望がありました。
 次に、県の開発計画については、特に岡山県について申し上げますと、私どもは、県南水島臨海工業地帯におもむき、県の船で湾内を一巡し、すでに開発された地区についてつぶさにその実情を視察いたしましたが、その広大な開発地に石油、鉄鋼、電力などの基幹産業が、日本の代表的な新鋭重化学工業のコンビナートとして活動している姿はまことに壮観でありました。しかし、当臨海工業地帯におきましても、すでにばい煙による公害問題が発生しており、県は倉敷市に公害センターを設ける等、その対策を進めておりますが、このような新産都市の建設、ことに重化学工業のコンビナート開発にあたっては、国の産業立地行政及び公害対策が適切かつ強力に行なわれるべきであることを強く感じた次第であります。
 なお、懸案の本州四国連絡架橋の問題につきましては、両県とも県知事以下、県民こぞってその早期実現を待望しておりました。
 次に、防衛庁関係について申し上げます。
 陸上自衛隊第十三師団司令部は、中国、四国九県にわたる広大な地域の防衛、警備を担当しております。第六十一回国会で、陸上自衛官六千人の増員が認められたことにより、そのうち二千人が当師団に配置され、一連隊戦闘団が編成されることになり、当師団は従来の七千人師団から甲師団、いわゆる九千人師団となり、その防衛力は飛躍的に向上することとなりましたが、戦闘団の編成に伴う隊員の充足は、四十五年度以降三年がかりで完了したいとのことでありました。
 教育訓練については、基本教育と練成訓練に区分されており、練成訓練においては、真に役立つ部隊としてきびしい実地訓練が行なわれており、年三回の師団訓練のほか、秋には大部隊訓練も実施しております。
 また、演習場は、三百六十万坪という広大な日本原演習場をはじめ五カ所あり、演習場には恵まれておりますが、砲迫射撃については管外の滋賀県あえば野、大分県日出生台等の演習場を使用しているとのことであります。
 このほか、災害派遣、部外工事及び部外行事協力等については、部隊の生きた訓練の場として、また、地域開発への寄与を考慮して、効果的に実施しておりますが、特に災害派遣については、年平均十五件程度出動しており、また、本年一月、厚生省が行なった大久野島における旧軍廃棄の毒ガス調査の際には、師団から技術者等を派遣し、平素の訓練の成果を発揮する等、各方面から感謝されているとのことであります。
 隊舎については、当師団管内の各駐屯地の隊舎は、旧軍時代に建てられたものが多く存在しましたが、現在はその大半が新隊舎に建てかえられたとのことであります。われわれが隊内を一巡し、関係施設を視察いたしましたときにも、すでに老朽化したものが一部見られましたが、四十五年度には、これらのうち二棟が建てかえられることになっているとのことであり、また、このほか、日本原の隊舎も二棟改築されるとのことであります。
 次に、呉防衛施設局について申し上げます。
 当施設局は中国の五県を管轄しており、管区内には、自衛隊関係百七十五、駐留軍関係十一の施設が所在し、その土地面積は四千八百七十二万一千平方メートル、建物面積九十四万三千平方メートルに及んでおります。駐留軍関係施設のうち、おもなるものは、川上、秋月、広の三弾薬庫でありますが、一昨年十二月、日米安全保障協議委員会で合意された、広弾薬庫の一部返還については、すでに返還のための改修工事が行なわれており、その工事も今月中に完成し、近く返還されることになっております。なお、返還後の利用計画についても検討が行なわれているとのことであります。
 また、弾薬の集散基地としての広弾薬庫と北九州市の山田弾薬庫との間の陸送に伴う公害問題等につきましては、ベトナム戦争との関連もあって多少の変動はあるものの、現在一日六十両のトラック輸送を月三回程度行なっているが、呉の繁華街を通過することを避け、迂回輸送をしているので、特に問題にはなっていないとのことでありました。
 また、基地周辺整備法に基づく諸施策については、最近における基地問題の複雑、多様性にかんがみ、基地の実態に即応した施策を効率的に推進しているが、当施設局が四十四年度に執行した施設周辺対策関係予算は約十一億円であり、その内訳は、障害防止対策事業一億七千万円、民生安定助成事業一億四千万円、騒音防止対策事業二億円、道路改修事業二億七千万円、集団移転補償一億二千万円、漁業補償九千万円、その他八千万円となっております。なお、四十五年度におきましては、当関係予算はさらに大幅に増額される見込みとのことであります。
 次に国の地方出先機関について申し上げます。
 まず、中国管区行政監察局におきましては、その業務内容について同局長から詳しい説明を受けました。当監察局では、国の重点施策の実施状況を中心とする中央計画監察のほか、交通、公害、福祉を重点とした地方監察等、広範かつ綿密な監察業務に加えて、年間一万件をこえる行政相談業務に当たっているとのことであります。また、中央計画監察の一環として、四十五年度から三カ年計画で管区所在の行政機関の組織、人員、業務運営について、実態と問題点を把握するための行政機関別調査を実施するという意欲的な計画策定が行なわれておりました。
 当監察局を調査いたしまして特に感じた点は、行政事務の量と定員との関係であります。御承知のごとく、最近、国の行政事務は増大し、機構は複雑化しており、また、国民の行政苦情あっせん案件も著しく増加しており、このため行政監察及び行政相談業務の充実、強化が望まれているのであります。しかし、これに対する人員は、削減計画により年々減員しており、当監察局及び管内の地方監察局の総定員は、四十二年度百四十一名であったのが、現在は百三十四名となっておりますが、四十五年度にはさらに三名が減員されることになっており、地方局においては最低基準といわれる二十名を割るという現状にあります。したがって、定員削減計画の実施にあたっては、これら地方出先機関の実情を考慮する必要があること、また、定員を削減する場合には、これに見合った機械化等の合理化をはかり、業務運営上支障ないよう配慮さるべきであると感じたのであります。
 また、行政相談業務におきましては、昨年四月から十二月までの間の総受付件数は八千六百三十二件に及んでおり、この処理を行政機関別に見ると、厚生省、建設省、農林省、総理府関係の順となっており、公害、交通、生活保護、年金等、国民生活に密着した行政分野からの相談事案が多く出ております。
 これらの問題に当たっている行政相談委員は、各市町村一名を原則として、管内五県に三百七十二名配置されており、年間総件数の八四%を受理し、その九〇%をみずからの手で解決しているとのことであります。しかし、これら相談委員に支給される実費弁償金はわずかに年額四千百円であるため、委員活動に伴う旅費はほとんど自弁という実情にあるので、活動をささえるに足る実費弁償金を確保されたいこと、また、行政相談委員の業務執行中における災害の危険度は高く、すでに災害事例も起きているので、保護司、民生委員と同様に、災害補償の制度を確立されたい旨の要望がありました。
 次に、中国四国農政局について申し上げます。
 中国四国農業の特徴は、多様な気候、複雑かつ劣弱な土地基盤等の自然条件にあって、狭い農地に労働力を多投することによって、多種多様な商品作目を生産してきたところにありますが、最近における地域経済社会の変動、また、国民の食糧需要構造の変化等に伴う政府の総合農政等のもとで新たな試練にさらされているのが現状であります。
 当農政局は、これらの動きに対処し、地域農業の長期的発展を期するため、管区内の地域を山陰、瀬戸内海、南四国の三地域に区分し、それぞれの条件に合った適切な諸施策を積極的に推進しており、また、これらと並行して大規模な土地基盤整備事業を実施しており、これに加え五カ所に及ぶ干拓、開拓、農業水利の国営事業を実施しており、さらに四十五年度以降四カ所の新規国営事業の実施を計画いたしております。
 当機政局において調査事項に関し特に説明された点は、組織面においては、総合農政を進めるため、農政局長直属のもとに新たに企画調整室を設け、各部の所掌事務に関する総合調整を行なうこととしたことであります。
 また、定員関係につきましては、削減計画により、特に事業所において人員不足が生じており、土曜、日曜を問わず昼夜兼行の作業に当たらせているが、超勤手当が一カ月二十時間以内に限定されているため、業務遂行上苦慮しているとのことであり、また、人員の不足については、欠員補充が困難な上に、地元の兼業農家出身の職員は他地区への異動を好まぬという事情等も重なり、その解決は非常にむずかしい問題である旨の説明がありました。
 なお、現在国会に提出中の農林省設置法案が成立して、統計調査事務所が地方農政局に移管されると、当農政局の定員は二千六百人の規模となり、その人事行政が今後の重要な仕事となること、また、人事行政の一つである勧奨退職については、退職職員の再就職のためにも、その年齢は五十五歳程度が適当である旨の意見が述べられました。
 最後に、人事院中国事務局について申し上げます。
 当事務局の人員はわずかに二十名でありますが、その業務内容は、任用状況調査、人事記録等の監査、各種試験の実施、給与関係の調査研究、服務、能率、公平関係の業務、レクリエーションの実施等、広範多岐にわたっております。
 このため、年間十数種に及ぶ各種採用試験の実施にあたっては各出先機関から、また、人事院勧告のための基礎調査の時期には人事院本院及び県人事委員会の協力を得て、これらの業務を行なっているのであります。
 御承知のごとく、昭和四十年以降、国家公務員の採用試験応募者は漸減しておりますが、当管区におきましても同様の傾向にあり、その対策に積極的な努力を行なっておりました。一例をあげますと、管区内各学校をめぐっての説明会、パンフレット等の配付によるPR活動を行なうほか、山間部、隠岐島等における試験場の増設等をも行なっているのでありますが、合格者のうちには遊学あるいは民間企業、地方公務員等への就職による辞退者等もあり、初級試験などでは採用者が必要定員に達せず、選考採用で補充する場合もあるとのことであります。私どもは、国家行政に携わる有能な公務員を確保するためには、給与、勤務条件の改善とともに、宿舎、福利厚生施設等の充実について特段の措置を講ずること、また、今日の変動する労働経済下における青年労働者の感覚にマッチした適切な措置がとられる必要があることを強く感じた次第であります。
 以上概要を申し上げましたが、なお詳細については、各視察先でいただいた調査資料を当委員会の調査室に保管させてありますので、適宜ごらん願いたいと存じます。
 以上で報告を終わります。
#12
○委員長(西村尚治君) ただいまの派遣委員の報告に関連いたしまして御質疑もあろうかと思いますが、本日は一応これにてやめることにいたします。
#13
○委員長(西村尚治君) 次に、本委員会所管の今期国会における内閣提出法律案の説明を聴取いたします。小池内閣官房副長官。
#14
○政府委員(小池欣一君) 官房副長官の小池でございます。
 内閣提出予定の法律案につきまして御説明を申し上げます。
 今国会に内閣から提出を予定をいたしております法律案は、きょう現在におきまして総数百十件でございまして、うち予算関係法律案は五十八件でございます。そのうち、当内閣委員会に付託を予想されます法律案の数は十五件でございまして、そのうち予算関係法律案は十二件でございます。この十五件の件名と要旨は、別にお手元に差し上げてございます資料のとおりでございます。このうち、国会に提出をいたしておりますものはすでに九件でございます。この九件とも予算関係の法律案でございます。残りは五件でございますけれども、これにつきましても、できる限り早期に提出するように努力中でございます。
 個々の法律案につきまして御説明を要する点がございますれば、各省庁から担当官が参っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 以上でございます。
#15
○委員長(西村尚治君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト