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1970/04/14 第63回国会 参議院 参議院会議録情報 第063回国会 内閣委員会 第9号
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1970/04/14 第63回国会 参議院

参議院会議録情報 第063回国会 内閣委員会 第9号

#1
第063回国会 内閣委員会 第9号
昭和四十五年四月十四日(火曜日)
   午前十時四十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     岩動 道行君     源田  実君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         西村 尚治君
    理 事
                石原幹市郎君
                八田 一朗君
                上田  哲君
    委 員
                源田  実君
                柴田  栄君
                玉置 猛夫君
                長屋  茂君
                安田 隆明君
                山本茂一郎君
                鶴園 哲夫君
                山崎  昇君
                峯山 昭範君
                片山 武夫君
   国務大臣
       国 務 大 臣  荒木萬壽夫君
   政府委員
       行政管理庁行政
       管理局長     河合 三良君
       行政管理庁行政
       監察局長     岡内  豊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
   説明員
       行政管理庁行政
       管理局統計主幹  杉浦  滋君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○行政管理庁設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(西村尚治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のおありの方は順次御発言願います。
#3
○山崎昇君 行管の長官は国家公安委員長も兼ねておるので、一問だけ私はちょっとお聞きをしておきたいと思います。
 たいへん皮肉なことに交通安全週間に入ってから警察官の交通事故がものすごく多い、相次いで起きているんですね。で、その内容もきわめて悪質である。ひき逃げ等々、あるいは飲酒運転、こういうことを私ども新聞報道なり見るというと、国民の側から言わせるとやっぱり納得ができない。取り締まりするほうが一番悪質な事故を起こす。こういうことについて行政処分はやられているようでありまするけれども、国家公安委員長としてどういうふうにこれ考えられるのか、あるいは警察の綱紀が弛緩をしているのかどうか、まずその点一点だけ国家公安委員長としてお聞きをしておきたい。
#4
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 昨日の新聞に載ったことを特に指摘しての御発言かと思いますが、まことに申しわけないことをしました。恐縮千万に存じます。警察が道交法の改正をもくろみまして、飲酒運転はすべて違法であるということに前提を置きましての厳重な取り締まりをしようとするやさきでもありまするし、重々恐縮に存じます。再びこういうことが起こらないように注意を喚起したいと存じます。あの事件にかかわりを持ちました運転手は警察庁の職員でありましたことに特に責任を感ずるわけでありますが、気の毒ながら即日懲戒免職をいたしました。今後えりを正して、こういうことのないように注意をしなければと思っておる次第であります。
#5
○山崎昇君 きょうの本題でありませんから、あんまり触れるつもりもありませんが、きのうの事件は確かに警察庁の職員ですね。しかし現職の警官が飲酒運転して、あとでつかまえて調べるというと、調べに応ぜられないぐらい酔っぱらっている。これは、警察官といえども一市民として勤務外に酒を飲むことはあり得ると思う。特に私がいま重要視するのは、安全週間とか銘打ってかなりきびしいあなた方規制をやっておる。そういうさなかに規制する側が相次いで警察官が事故を起こす。それも一番悪質な飲酒運転ですね、あわせてひき逃げ。こういう事件が相次ぐというところに問題があるんであって、これは国家公安委員長がたいへん恐縮に存じますなんというだけで終わるものではないと思いますが、きょうは本題ではありませんから、あまり多くは申し上げませんが、私は多少警察の綱紀が弛緩をしているんじゃないかと、こういう気がいたしますので、あらためてあなたの決意を聞いて、この問題はピリオドを打ちたいと思います。
#6
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 一般的に士気が弛緩しているとも思いませんけれども、交通安全週間の壁頭にあたりまして、皮肉にもこういう事件が起こりましたことを重々恐縮に存じます。綱紀を一そう引き締めまして、こういうことのないようにつとめたいと存じます。
#7
○山崎昇君 それじゃあ今度行管長官としてお聞きをしたいと思いますが、最初に、これは前の木村長官時代にも私はこの委員会で善処方を要望しておったのですが、相変らずそれが直っておらない。その内容は、政府から出される資料、文書等等が依然として右とじ左とじですね。あるいはまた左から書くもの、右から書くもの、実際整理するほうは整理がしにくい。予算委員会の席上でも二、三名の方々から、何とかこれ統一できないものだろうかという声が私どもに入ってまいりました。そこで、これはこの内閣委員会でも私から要望して、閣議にこれは報告をして即刻直しましたという当時の長官の答弁であったわけです。しかし、それからもう二年経過しているのですが、一つも改まっていない。これはいまの長官にお聞きをしても、あなたの責任ではないと思うのだが、一体事務当局はその後こういうものについてどういう努力をされて、どうなっているのか、この点から聞いておきたい。
#8
○国務大臣(荒木萬壽夫君) これは一行政管理庁としてはやりにくいことでもあります。と申しますのは、いつでしたか、時期は忘れましたけれども、公用文書は左横書きにするということを本則とするような意味合いの内閣訓令が出されておるかと思いますが、そのためであろうと思います。ところが憲法、法律、政令、省令のたぐいは全部縦書きであります。それにもかかわらず、そういう訓令が出ていることに問題があろうかと思いますが、それはそれとしまして、左横書きを便宜とする種類の資料もございます。それ以外は縦書きにしてしかるべしと、私は思うのでありますが、内閣訓令の出ておるたてまえからいたしまして、本則としてはいま申し上げるようなことでありますための御指摘のようなことだと存じます。内閣としても考え直さねばならぬじゃないかというふうに私は思いますが、適当の機会にそういう発言をして、問題を提起してみたいと思います。
#9
○山崎昇君 いまあらためて長官から、訓令もあることだし、内閣に提起をしたいと、こういう御返事なんですが、私のほうもいろいろ調べてみると、たとえば防衛小六法のごときは、法律や政令は縦書きになっている。ところが訓令になると同じ六法の中でも横書きになっている。ですから私は、政府監修の小六法にしろ、それから資料にしろ、その他にしろ、規格がまちまちであり、また、いま言うように、せっかく訓令が出されておりながら、裏とじしなければならぬような文書が出てくる。これはもちろん資料の内容によっては規格が必ずしも統一できない場合も私はあると思う。それから、どうしても右書きにしなきゃならぬ問題もあり得ると思う。しかしこれは例外であっていいと思うのですが、もう各省まちまち、各省の中でも各課ごとにまちまち、こういうことは、私はやはり事務の能率的な遂行から言っても改めなければならぬ点ではないか。内閣の決意いかんでは相当程度これは改められる問題ではないだろうか、こう考えて、先般来この委員会でもかなり要望し、前の長官も約束され、そして閣議に報告し、直すことにいたしましたという答弁であった。ところがそれ以来何も直ってないから、いま再度これを取り上げているので、ぜひこの点は、いま長官から決意が述べられましたから、これもこれで打ち切りますが、善処してもらいたい、こういうふうに重ねてこれは要望しておきたいと思う。
 その次にお聞きをしておきたいのは、これは予算委員会でもお聞きをしましたが、実は総定員法ができてからこれで一年近くになってくるわけなんですが、法定定員と予算定員にやはり二千七百名ぐらい差があるのですね。これはどうしても私は納得できないわけです。そして予算定員と法定定員の差があって、その差が約二千七百ばかりありますが、どういうふうにこれを将来使われようとするのか、これを使うどういう計画があるのか、まずこの点からお聞きをしておきたい。
#10
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答えいたします。
#11
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 総定員法の運用につきまして、法定定員と現定員との差の問題でございますが、三年五%削減を決定いたしました閣議決定におきまして、三年五%の措置によりまして、もって総定員の縮減をはかるという閣議決定になっております。この決定に基づきまして、三年五%削減措置の運用の結果として総定員の縮減をはかることになっております。で、そういうことでございますので、総定員法の法定定員と、それから現定員との間は、これはできるだけ現定員の縮減によって、これを定員の増加を抑制する以上にその縮減をはかるという目的でございますので、その差が開けば、それはそれだけ縮減がはかれたということになっているというふうに思っております。また、この差につきまして、これを将来どういうふうに利用するかというお話でございますが、利用という問題のとらえ方かどうかわかりませんが、各省庁におきまして予算定員の増員要求がございました。その増員要求につきましてそれぞれ審査いたしました結果、必要あればその増員を認めるということになっておりますので、三年五%の実施期間中におきまして、これが三年五%の削減によります欠員のいわゆる原資を越えます定員増の要求を押えまして、しかもその増の要求を認めた場合には、それはその法定定員と予算定員との、現定員との間は差は減ることになると思いますが、その点につきましては、当初申しました閣議決定によります総定員の縮減をはかるという趣旨から、できるだけその差を縮めないように、むしろ広げるように処理していくべきだというふうに考えているわけであります。
#12
○山崎昇君 そうすると、重ねてお聞きしますが、総定員を五十万六千五百七十一でしたかね。その定数はあらためて国会に提案をして、総数を減らすというお考えを持っているわけですか、聞いておきます。
#13
○政府委員(河合三良君) 減らすということに限りませんので、行政需要の増加に応じまして、これは定員の増加がもちろんある場合もあると思いますから、その際にはこの法定定員を越える場合には増加の改正をお願いする、また非常にその差が広がってまいりました場合には、場合によってはこれは減らす法律改正のお願いをする場合もあるかもしれないと思いますが、これは決して減らすということだけに限っているということでは理論的にはないわけであります。
#14
○山崎昇君 そうすると、私がどうしても聞きたいのは、法定定員とは何のためにやったのかということです。あなた方は私どもに説明したときには、三年間五%の数字も入れて、そして毎年の退職率もあなた方計算をして、総体でこれだけの定員があれば、いまの内閣の行政需要はまかなえるのだということで説明されてやったわけですね。だから私どもは、当然法定定員というのは一名も欠員なしに使えという極端なことを言っているわけではありませんが、少なくともあれだけの定員外職員をかかえておりながら、二千七百も下回って配置をしている。政令定員は下回っているわけですから、そういうものの考え方について私ども納得できないわけです。それからこれは第一義的には、厚生省調べてみなければなりませんが、わずか十二名の看護婦が配置にならぬために北大の病院では、世界でも有数だといわれるラジオアイソトープという機能が生かされない。あるいはまた各地からは、気象関係の定員が削減されたためにたいへん不安だという状態を起こして、そして約四十近い自治体がこれについて反対の決議をするという事態も出てくる。そういうこと私ども一々申し上げませんが、考えますというと、どうしてこの法定定員というものがありながら、そんな二千七百も私は下回った政令定員で押えておく必要があるんだろうか、何のために法定定員というものをきめさしたのかということが疑問になってくるわけです。あわせて私は、これは四十三年度でありますけれども、年間の退職というのは約二万三千、パーセントにして、省ごとに違いますが、五%ぐらい、こういう退職者、自然退職率というものとも関連をすれば、私はこの法定定員というのは、運用というのはもっと合理的にやれるんではないだろうかという気がするわけです。そういう意味で、私はいまの措置、定員のあり方というのはどうしても納得できない。いまあなたの説明では、オーバーする場合には増員しなければならない、そんなのあたりまえの話です。私が聞いているのは、せっかく国会で法定定員をきめながら、下回るような政令定員で運用されておる。片や、そして定員外職員を確かにかかえておる。そういうやり方について私はどうも納得できないから、少なくとも法定定員にある程度近づけるくらいの定員は使用すべきでないかと私は思うのです。そういう点についてもう一度聞いておきたい。
#15
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 法定定員と言われますが、最高限度を示しておるのでありまして、それよりも下回る予算定員がきまっておりますが、これは一方において行政の能率化、簡素化、行政機構の改革等が叫ばれます。それは縮減することのみではむろんございませんけれども、原則としては縮減をはかる意図を持って主張されることだと思います。その意味においては、総定員よりは下回るほうが多ければ多いほどよろしい意味も出てくると考えます。そういうことで、自然減耗の分を考慮に置きまして、それとまた三年五%定員縮減の問題をあわせ考えまして、取捨選択をして、予算定員が下回ったということは、ほめていただけるんじゃないかと思うのであります。もちろん必要なところに定員を配分することにやぶさかであってはなりませんけれども、増員と減員を見合いまして良心的に定めた、その結果が総定員の数と予算定員の数との間隔が二千何百名となっておることと存じます。
#16
○山崎昇君 私は政府の行政を遂行するのに、かりに部分的であれ、あるいはまた総体的であるにしても、かなり問題をはらんでおるから聞いておるわけです。単に法定定員を下回るのであればいいというものではないのですね。限度をきめたわけですから、したがって極端に言うならば、限度一ぱい一ぱい使って、それでもなおかつどうしようかというときには、また別の議論があると思うのです。ところが、いま言っている予算定員というのは、実はこれは政令定員ですね。ですから法定定員でありながら政令で二千七百名も定員を使わずに置いといて、そしていまあなたのほうは調査中だそうでありますが、十何万というような臨時職員をかかえて、問題を解決できないでおるのじゃないですか。そういう意味で私はほんとうにそういう問題を解決するというならば、当然法定定員というものをフルに利用して、なおかつ足りない点は国会のほうとも議論をして、どうするのか、こういうことでなければならぬと思うのですね。その場合に、いま長官からお話しのあった年間の退職率というのはやはり重要です。なぜかというと、これはやはり欠員になってくるわけでありますから、そういう意味で法定定員の使い方について、私はやはり事務当局からもっとしっかりした返事をもらいたい。なぜこれ政令定員、こんなに下回って置かなければならぬのか、そしてこの二千七百というものは何に備えるのか、あるいは将来一体どうするのか、去年より四百くらいふえているわけですから、そういう意味でひとつもう一ぺん聞いておきたい。
#17
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 行政機関の職員の定員に関する法律の第一条でございますが、「内閣の機関並びに総理府及び各省の所掌事務を遂行するために恒常的に置く必要がある職に充てるべき常勤の職員の定員の総数の最高限度は、五十万六千五百七十一人とする。」と書いてございまして、これはあくまでも、法定定員とおっしゃいますよりは、定員の総数の最高限度ということに御理解いただくのが適当かと思います。そういうことでございますので、この最高限度以内でできるだけ少数精鋭主義でこの行政事務を遂行していくべきものというふうに存じております。
#18
○山崎昇君 そんな第一条くらい私だって知っています。しかし、あなた方が五十万幾らきめたのは、これだけでやりますということで、その内容の数字も五%削減数字から全部出して必要だというからきめたのですね。ところがいま政令定員というのはかなり下回って配置をされている。問題は生じてないかというと問題が生じているから、そういうものを解決するために、せっかく限度をきめた法定定員があるから、それを使うべきではないかというのが私どもの見解なんです。それを使わないでいいというのなら、二千七百くらい絶えず下回った定員でいいというのなら、最高限度を変えたらいい。二千七百減らしたらいいと思う。去年はたしか私の記憶に間違いなければ、二千たしか四百くらいだったと思う。昭和四十四年度より四十五年度末は三百くらい減っているのです。それで間に合うというなら法定定員減らしたらいいと思うのです。しかし現実はそうじゃないじゃないですか。何回も繰り返して言いますが、多数の定員外職員をかかえてやっているわけですから、そういうものも幾らかでも行政管理庁は解決をはかるというのなら、当然法で許された範囲内で定員をフルに活用して解決をすべきじゃないか、こう思うのです。どうですか。
#19
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 五十万六千五百七十一人と申しますのは、昭和四十二年度末定員の合計数でございまして、それから三年五%の措置を実施されるわけでございますので、五十万六千五百七十一名の中には三年五%の数字は入っておりません。それから毎年三年五%の実施が始まるわけでございます。その三年五%を実施いたしましていく際に、当初の年度において千八百名、次年度に六百名、四十五年度においては三百名の減をいたしましたために、減と申しますけれども、三年五%で集めました欠員の定員の数の中で、新規需要に応ずる新規増員を行なったわけでございますが、集めました欠員よりも新規需要に配当いたしました増員が少なくございましたので、その差がそれぞれただいま申しました数でございまして、その結果、現在山崎先生のおっしゃいましたような二千七百名という差ができているわけでございます。あくまでもこれは昭和四十二年度末の定員の合計数がめどとして適当かということで五十万六千五百七十一名の数をきめたわけでございまして、その範囲内でできるだけ少数で行なうということが本来の趣旨かというふうに存じております。
#20
○山崎昇君 私も総定員法三日も審議したから内容知っておるんですよ。ただ、定員の総数をきめたというのは、法定事項ですから、通称私ども法定定員と、こう言っている。五%の三カ年計画も承知をしております。いずれにしても、欠員で操作をしながらも、五十万何がしかの人は要るということできめたんですね。ところがそれは現実に使われていない。私は何でも無理やりに使えと言っているんじゃない。その使い方についていろんな問題が発生しているではないですか。だから、それを解決するためには、少なくとも法定定員までは二千七百をお使いになって、当然解決すべきではないか。使い果たしても解決できないときには増員するなり、国会も一緒になってこれは議論しなきゃならぬ問題だと思う。ところがそういう形になっていないから、いまあなたにお聞きしているわけですよ。そして、あなたのほうは、これは本題ではありませんから、これ以上やりたくないと思うんですが、臨時職員についても、定員外職員についても、まだ調査中、まだ結論がないというんですね。実際言うと、去年指摘した十九万からそんなに減っているとは思われない。ただ雇用の態様は変わってきている。そういうものをかかえながら、あなたのほうは、やりくりしているんです、やりくりしているんですということで、定員というものは余らしている。そして各大臣にお聞きになれば、事業と定員と合わないと言う、とてもこれでは仕事できませんと言う。そういうやり方に対して私が指摘をしているんであって、この二千七百という問題については、もっとやはり私は真剣に考えてもらいたい。そして一名といえどもやっぱり、定員外職員で仕事をしながら苦しんでいる職員を救うというのが、あなた方の一つの任務ではないだろうか、こう思うんですね。そういう意味でこの法定定員の扱い方について、私はどうしても納得できませんが、きょうの本題でありませんから、この程度にしておきたいと思いますが、いずれにしても、別な機会にもう一ぺん形を変えてお聞きしたいと思うんです。そういう意味でひとつ長官、この法定定員については、事業量と定員と必ずしも合っていないわけですから、少なくとも事業量と定員というのは合うように、法定定員の範囲内でも私は努力をするのが行管の任務だと、こう思うんですが、どうですか。
#21
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 今度の予算定員は行政需要に合っていると思っております。関係省庁と相談をいたしまして、それでがまんできるという確認を得ました数字でございますから、その後に起こった事情は別問題でございますけれども、予算が決定されるまでの間においては、一応そういうたてまえになっておるというふうに理解いたしております。
 それから、この最高限度と予算定員、政令定員との差でございますが、年度途中にも増員の必要があるかもしれない。今年度はこれくらいでおさまっても、明年度としてはさらに多い行政需要をまかなうために増員が必要であるかもしれない、という必要に迫られる課題もあります。いずれにしろ、総定員という最高限度の数字は数年間は維持したいという希望もあります。むろんその間の行政需要の増減ということを厳粛に踏まえまして、一がいにそう言えませんけれども、たてまえとしましては、数年間はこれで維持したいものだという希望を持って運用しておるわけでございます。
#22
○山崎昇君 この問題は別な機会に私はまたやりたいと思うから、本題のアジア統計研修所ですか、これについて二、三お聞きをしていきたいと思うのです。
 実はこの問題は六十一国会にも出されまして、そうして衆議院で審議未了になっている案件なんですね。そこでお聞きしたい第一は、去年の九月にニューヨークで条約について署名をされているようなんですが、今日再提案されるまでの経過について御説明いただきたいと思います。
#23
○説明員(杉浦滋君) 先生御指摘のように先国会に提案をいたしたわけでございますが、当時設置法をお願いいたしましたときには、この協定が同国会の会期中に署名ができるという見通しで御提案申し上げたわけでございますが、その後この協定に署名をいたしますためには、御高承のようにこの協定に基づきまする事業計画が明確になりませんと署名をいたしかねるわけでございまするが、その事業計画の内容につきまして再三にわたりまして協議をいたしたわけでございます。そこの協議に時間を費やしまして、非常に遺憾でございましたが、先国会の、この前御提案申し上げました国会の時期には間に合いかねたわけでございます。その後、先生御指摘のように昨年の九月、ニューヨークにおきまして同意を得まして署名をいたしたわけでございます。そこで九月でございまするので、今度の国会にあらためて御提案申し上げたということでございます。
#24
○山崎昇君 去年の九月にニューヨークで署名をされた協定というのはいつこれ承認をされるのか、その見込を先に聞いておきたい。
#25
○説明員(杉浦滋君) この協定は、申し上げるまでもなく今国会に御審議願っておるわけでございまするが、すでに衆議院の御承認を得まして、ただいま参議院のほうに御承認を願っているわけでございまするので、私どもは、衆議院の御審議の経過等もあわせまして、早急の機会に御承認いただけるものと思っております。
#26
○山崎昇君 その次にお聞きしておきたいのは、国連の開発計画との間の協定がまだ、国会に出されておっても、未承認になっているわけですね。そこでその間、行政権の範囲内でいろいろなことはやってもいいのではないだろうか、こういうことでかなりのことが進められていると私ども聞いているのですが、その内容等についてできればお聞かせ願いたい。
#27
○説明員(杉浦滋君) 先生お示しのように、昨年の九月に協定を署名をいたしましたときに第三交換公文をもちまして、協定が発効いたしまするまでわが国の行政権の範囲内で協定の実質を実施するという約束をいたしておるわけでございます。これもこの交換公文は、国連側からわが国のそういう誓約を待ちませんと、なかなかその準備もしにくいという切なる要望もございましたので、われわれはそれに応じたということのように伺っているわけでございますが、申し上げるまでもなく、行政権の範囲内でということでございまするので、ここに書いてございます協定の実質ということになりましても、これはあくまでこの本研修所を設置する準備ということのために、私どものお示しを願います法律と、それから予算の範囲内で準備行動をやってまいっておるわけでございます。
 それの概括を申し上げますと、この研修所が設置されまするにぜひとも必要でございまする施設の確保、これは現在郵政省の旧庁舎をお借りしておるわけでございます。その他資材、それから私どもの職員によるいろんな準備ということで、昭和四十四年度の予算といたしまして約千五百万円を経費で使わしていただいているわけでございます。
#28
○山崎昇君 次にお聞きをしておきたいのは、日本にこの研修所を置くということが最終的にきまったようでありますが、それまでの間にエカフェ等では、かなり他国からも希望等が出されて、いろいろ議論があったように私ども聞いておるのですが、日本に最終的にきまるまでの経過、あるいは希望された国々がどういう形で辞退されたのか、あるいはそうでなくきめたのか、そこらの事情についてお聞きをしておきたい。
#29
○説明員(杉浦滋君) この研修所は、御承知のように昭和四十二年のエカフェ総会で決定いたしたわけでございまするが、先生お示しのように、当時これの研修所の招致国として希望を表明いたしましたのは、わが国のほかにフィリピン、インド及びタイの三カ国がございました。そこでいろいろエカフェのほうを中心として検討いたしました結果、日本に設置するということを第二十三回の総会で希望いたしましたときに、フィリピンが希望を撤回いたしました。その前に昭和四十一年の七月にインド及びタイは、この研修所を日本に設置するならば辞退をしようという希望を示されまして、その希望を撤回いたされたわけでございます。ただフィリピンがまだ招致の希望を表明されておったわけでございまするが、昭和四十二年の二月にエカフェ事務局長の任命されました専門家調査団が日本とフィリピンを訪問いたしまして、いろいろ調査をされまして、その結果、日本に設置するのが適当であるという報告をエカフェ事務局長に提出いたしましたので、その結果、昭和四十二年の四月の、先ほど申し上げましたエカフェ総会におきまして、フィリピンも希望を撤回いたしまして、日本設置を満場一致できめたという経緯でございます。
#30
○山崎昇君 日本に満場一致で設置がきめられて実はいま進行しているのだと思うんですが、そこで、このアジア統計研修所のおおよその規模といいますか、機構といいますか、それから人員、あるいはどの程度のことをやられるのか、それをできたらひとつ説明願いたいということと、それから私どもあまり勉強しておりませんが、この協定によってかなり日本もやはりいろんな義務を負わされるのではないだろうか、こう思います。そこでこの協定によってわが国はどの程度の義務を負うのか、そして、それについて政府としてはどういうふうにお考えになっておるのか、その概要をできるだけ御説明いただきたい。
#31
○説明員(杉浦滋君) 御質問の順序が逆になりますけれども、わが国が義務を負うのではないかというお示しでございますが、この研修所につきましては、わが国は国連と協力いたしましてこの研修所を援助し、設置、運営するという立場にあるわけでございます。そこで協定によりまして、わが国が行ないまする事業の実施につきましての内容が、協定の第三条を中心として書かれておるわけでございます。
 これはごく簡単に申し上げさしていただきますると、この事業、この研修所の運営につきまして日本政府がこれに協力するわけでございまするが、日本政府としての援助機関といたしまして、協力機関といたしまして行政管理庁が当たるわけでございます。そこでその内容といたしましては、具体的に申し上げますと、研修所の建物の便宜供与でございまするとか、事務用及び研究器材の供与、臨時講師、事務職員の派遣、その他各種の便益に関する事務を行なうわけでございます。これはいま申し上げました行政管理庁の主として当たります、いわば兵たんをまかないますための義務でございますので、そのほかに、先ほど申し上げましたように、わが国がこの研修所につきましての協力をいたすわけでございまするが、これは海外技術協力事業団を通じまして奨学金の供与、研修生の宿泊の施設等の便宜に関する事務を行なうという義務を負うわけでございます。
 それから先ほどの御質疑にございました組織とその内容について簡単に申し上げます。この組織は、まず九人のスタッフから構成されます諮問委員会というのができるわけでございます。これは申し上げますと、エカフェ事務局長、エカフェ事務局の統計部長と日本政府代表と、それから加盟国から選ばれまする有識者五名、それから研修所長、以上申し上げました方からなりまする諮問委員会が設置されるわけでございます。それで、これの基本的なプロジェクトにつきましては、この諮問委員会がいろいろお示しになるわけでございます。
 次に研修所のスタッフ、組織を申し上げますと、国連側から十名、内容を申し上げますと所長一名、それから次長一名、講師が六、七名それから計画官が一名ということでございまして、それから日本側の協力の体制といたしましては、研修所の次長に当たります協力官が一名、以下日本側職員が十一名ということでございます。
 それから研修所の事業でございまするが、これは大体三十名の研修生を対象といたしまして、十カ月にわたりまする一般研修コースの研修を行ないまするとともに、大体四週間から八週間にわたりまして、加盟国の上級職員の研修生を対象といたします特別なコースによりまして、各関係国の中で統計に専門的に寄与するような職員を養成するというような目的で研修が実施されるわけでございます。
 それから経費の問題でございまするが、これはわが国の負担は五カ年間に約五億円でございまして、総額は、全部のこの研修所に費しまする経費の全体は約十四億一千万円、米ドルにいたしまして三百九十二万ドルでございまして、わが国はそのうち百三十九万ドル、それから国連開発計画は約二百二十万ドル、それからわが国以外の十九カ国ございます参加国が合わせまして三十三万ドル負担するということになっております。
#32
○山崎昇君 いまの説明で大体わかりましたが、四十四年から四十九年までの大体五年間と、こういうんですが、そうすると、五カ年過ぎればこの研修所というのは日本からなくなる、そして他の国にまた設置されるのか、あるいはもうこの開発機構としてはこういう研修機関というのは五年で一応いいんだ、こういうことになっておるのか、その辺のことをお聞きしたい。
#33
○説明員(杉浦滋君) 現在定められております事業計画によりますと、先生お示しのように五年半でございまするが、そのあとどうするかということにつきましては、事業計画の中でも、この研修所が始まりまして三年度を過ぎましたときに、関係国で協議してきめるということでございます。ただ事業計画の中で、これが継続して設置されるということを希望するということが示されておりまするので、その間の事情等を勘案いたしまして、三カ年の末に参加国の中できめてまいるということになっております。
#34
○山崎昇君 そうすると、見通しとしては継続されるという公算のほうが強い、こういうふうに判断しますか、それとも、いま御説明のような、三年たったあとに検討されるということですが、一応五年なら五年の期間で終末を告げるというふうに見通されるか、これは見通しの問題ですから、いい悪いの問題でありませんが、お聞かせ願いたい。
#35
○説明員(杉浦滋君) 先生も御承知のように、統計は、ことにアジア極東地域の開発途上の国の統計は非常におくれておるわけでございます。また、わが国におきましても、統計の需要が非常に変化してまいりますので、統計の重要性ということにつきましては、今後ますます高まるんじゃないかというふうなことを考えますると、やはりこの研修所というものは、五年をおきましても十分機能してもらいたいというふうに考えておりまするし、現在所長としておられます国連側から派遣のボーマン博士も、いま申し上げたことと同様のことを希望されております。
#36
○山崎昇君 そこで、関連して国内の統計関係について一、二お聞きをしておきたいと思うんですが、国際的にも統計というものはたいへん重要視をされてきておる。それから国内においても統計というものはやはり重要視をされてきておる。こういうふうに私ども考えるんですが、いま日本の統計事務のやり方を見ていますというと、大きく分けて集中型と分散型なんて呼ばれておりますが、日本の場合は分散形式をとっているのではないか、それもかなりな省にまたがってそれぞれの縦割りで統計事務というのがやられておる。したがって、私は行管の統計担当部局というのは、それらの調整機能になっているんだと思うんですが、ただ残念なことに、一局削減で統計局がなくなっちゃって、主幹なんということに変えられておるんですが、そういう意味からいうと、重要だ重要だという割合に、行政組織面からいえば等閑視をされてきているのではないだろうか、こう考えられるのですが、これは当のあなたに聞くのは、たいへんあなたも答えにくいと思うんですね。そこで長官、どうですか、国内の統計機構の整備といいますか、そういうものについて、ひとつ長官の考えを聞きたい。
#37
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 統計機構のあり方についてのお話がございましたが、統計は行政の基礎資料として、行政そのものに密着して作成される必要があると考えますが、最近のように広くきめこまかな行政が各分野にわたって要請される事情のもとにあっては、各省庁がそれぞれの分野に関して統計を作成されるという分散型機構が適していると思います。しかし各省庁における統計の作成にあたりましては、重複を排除して、より高度に、かつより迅速に統計を利用し得るように、国として簡素強力な体制を整えることが必要であり、このためには、政府としても強力な調整機能を持たなければならないと思います。
 第二の御質問、一省一局削減によって統計主幹ということになったが、不便はないかというお尋ねでございますが、統計の総合調整機能及び作成機能は、機構の変化とは関係なく、一貫した統計関係法規によって行なわれておりまして、統計の真実性の確保については保証されております。コンピューターの時代を迎えて統計情報の高度利用への新しい需要が高まりつつありまして、統計の調整機構もこれに即応した体制をもって対処する必要があると思います。一省一局削減は、起爆剤として提案しまして、その張本人である行政管理庁としては、いたし方ない意味もありましたけれども、統計主幹の名において従来とほぼ同様の機能を果たしつつあります。
#38
○山崎昇君 少し具体的に聞きますがね。たとえば統計がやられているのは、総理府の統計局、経済企画庁調査局統計課、法務省大臣官房司法法制調査統計課、文部省大臣官房統計課、厚生省大臣官房統計調査部、農林省農林経済局統計調査部、通産省大臣官房調査統計部、運輸省大臣官房統計調査部、労働省大臣官房労働統計調査部等とあるんですね。具体的に行政管理庁でこの調整をされるという――こういうこの各省別に、それぞれ私は重要だと思います。それぞれ権威のある統計だと思う。しかし縦でやるからには、やはり弊害もあるんですね。そういう意味で、行政管理庁はこれだけ、いまざっと勘定しただけでもかなりな統計があるんですが、どういうふうに調整をされて、内閣としてどういう統計事務というものを扱うんですかね。少し具体的にお聞かせ願いたいと思う。
#39
○説明員(杉浦滋君) 先生も御承知のように、各省庁で実施いたします統計の中心は、各行政につきまして非常に重要であると同時に、その真実性が担保できるという意味におきまして、指定統計を長官が指定しておるわけでございます。その指定のときには、各省からもちろん申請が出てまいります。そこが十分検討いたしまして、必要なものは統計審議会に諮問をいたしまして、これが重複、それから効果を共用するという面を十分勘案いたしまして指定をいたしておるわけでございます。
 それからもう一つ、統計のことにつきましては、統計調整法が御存じのようにあるわけでございますが、これで指定統計以外の統計につきましても私のほうに承認を求めてまいります。そのときにはやはり従前の統計と重複しないように、それからまた効果が最も発揮できるように、もっぱら審査官が審査をしておるわけでございます。
 そこで、先生も御指摘のように、いろいろ確かに私どもの力の及ばないこともございまして、相当各対象に御迷惑をかけているという御意見もあるわけでございます。そこで私どももなるべく、先生のお示しになりましたような統計の部局長は、統計の作成側といたしまして、統計審議会のメンバーでございますので、常々審議会全体としてもそういう点も留意いたしながら、先生のいまお示しのような方向で逐次努力をいたしておるわけでございます。
#40
○山崎昇君 そこで、いま長官からコンピューターの話が出ましたが、この統計にもかなり私はコンピューターというものが導入をされてきているのではないかと思うんですが、統計というものとコンピューターの導入というものと、どういう点で接点が求められてやられておるのか、それから従来とどういうふうに違ってきておるのか、概略でけっこうですが、説明いただきたいと思います。
#41
○説明員(杉浦滋君) どういう接点で統計が利用されるかというお示しでございまするが、この問題につきましては、確かに統計分野のコンピューターの利用が進んできておるわけでございますが、従来は主として統計調査の集計にもっぱら使われておったわけでございます。最近その方法等も勘案いたしまして、統計情報の加工でございまするとか、分析でございまするとか、いわゆる検索利用の方面にもコンピューターがだんだんと活用されるようになってまいってきております。そこで、どの程度使われておるかということにつきましては、統計専管の部局だけについて申し上げますと、現在九省庁におきまして十二セットのコンピューターが設置されておるわけでございまして、指定統計だけについて申し上げますと、現在私どもで押えておりまする指定統計五十七のうち、センサスのような非常に大きいもの――もちろん申し上げるまでもなく、この統計の利用できるということにつきましては、規模の大きい統計と、それから反復してそれが出てまいるというような統計に利用度が高いわけでございますが、そういったセンサス等の規模の大きい統計調査が、このうちの十一がコンピューターによる集計に乗ってきておるという段階でございます。
#42
○山崎昇君 これは四十三年の八月三十日に、行政事務運営の改善という形から、閣議決定として、電子計算機の利用について積極的に進められておるようなんですが、おそらくこれに基づいて各省で電子計算機というものをいまかなり導入されてやられておると思うんですね。いまその統計関係の指定統計についての御説明ありましたが、あわせて、これはどなたになるのかわかりませんが、各省におけるコンピューターの利用状況といいますか、導入状況といいますか、現状もしおわかりであれば関連してお聞きをしたいと思います。
#43
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のとおり、昭和四十三年八月三十日、「政府における電子計算機利用の今後の方策について」ということで、電子計算機の政府部内における利用の高度化に関する閣議決定が行なわれまして、その閣議決定に基づきまして、行政管理庁が調整役になりまして、関係省庁集まっていろいろと検討いたしておりますが、それはそれといたしまして、現在行政機関の中でコンピューターの導入されております台数は、昭和四十四年度予算におきまして百五十四セット、これはまあセットと申しますと大小ございますが、一応大まかなところで百五十四セット、それから昭和四十五年度予算で新たに設置されますものが十七セット、四十五年末になりますと、その百七十一セットが政府部内で利用される形になります。
 どういう事項について現在利用されているかということをごく簡単に申し上げますと、項目だけでありますが、まず第一に集計計算業務、これはただいま統計主幹から御説明申し上げました統計の集計あるいは給与計算等がございます。それから第二番目といたしましては、定型的な管理業務でございまして、これも幾つか例がございますが、人事管理あるいは資金経理の管理あるいは生産、販売、在庫業務、これは現業機関ではそういうものに使っております。また輸送、通信業務でありますとか、免許、特許、登録管理業務でございますとかという業務、あるいは情報サービス業務、労働市場センターのように情報のサービスもしております。あるいは税務、保険関係も利用しております。そういうようなことで、さらに一番大きな一つの仕事といたしましては、いわゆる資料検索もいたしております。それから第三番目に、分析予測業務につきまして、たとえばこれは経済予測の際のモデル計算でございます。モデルをつくりまして、それにいろいろ計数を入れまして計算いたします。あるいはオペレーションズリサーチ計算でありますとか、いろいろ官庁でいたしております。それから第四番目には試験研究業務でありまして、これは各試験機関、研究機関がそれぞれ試験研究目的に応じて電子計算機を利用しておる次第でございます。ごくざっと申しまして、大体以上のような業務に現在利用いたしております。
#44
○山崎昇君 次にお聞きをしたいのは、中央のほうは、いまも話がありましたように、電子計算機の導入等々、一部機械化もされ、あるいはまた統計関係のスタッフもかなりそろってやられておるのですが、地方の統計機構の整備といいますか、あるいは統計関係職員の整備といいますか、各自治体に委託職員でかなりな数置かれておるわけなんですが、どうもこれらの問題に関連をして、やっぱり一番私どもに文句がきますのは、五%削減に関連をして、統計が重要だ重要だといって、数が少ないのにさらに減らすのはどういうわけだ、こういう形の抗議がかなりきます。そこで地方の統計の整備といいますか、そういうものについて、行管としてはどのようにお考えになっているのか、まずお聞きをしたい。
#45
○説明員(杉浦滋君) 都道府県におきまする統計を主管しておりまする部局につきましての統計職員につきましては、先生御高承のように、昭和二十二年の閣議決定によりまして、全国統一的な水準をはかる必要があるという統計の重要性に着目いたしまして、これを国庫の負担としてまかなうという方針でまいってきておるわけでございますが、確かに先生御指摘のように、五%の削減で人員は減っておるわけでございます。具体的に申し上げますと、昭和四十二年度までは合計で三千二百三十三人でございましたが、現在は三千百十五人と減ってきておるわけでございます。ただこれの統計職員の整備ということが、すでに昭和二十二年以来、私ども見ておりますところでも定着の傾向にあるのじゃないかというふうに期待をしておるわけでございまするが、一方、これの職員の定数が減りましたことに対しまして、国からの委託調査はどういうふうになっているかということが問題になろうかと思うわけでございますが、これは昭和四十二年度の二十七の調査数が、昭和四十四年度で二十五というふうに、ほとんど変化はないわけでございます。多少、もちろん国勢調査等の重要なこともございまするし、業務量によっていろいろ変わってまいると思いまするけれども、現在私どもが各省庁と調整をいたしまして、先生の御懸念のようなことがないようにということで、年間の業務量が適正に配分されるように、たとえてみれば、今年度は国勢調査が実際あるわけでございますが、その関係で通産省関係の統計を一カ月繰り上げて実施するというようなこと等もからみあいまして、留意、努力いたしておるわけでございます。
#46
○山崎昇君 そこで全額国庫負担職員をまあ配置をしているのですが、実際は各自治体におる職員はその自治体の内部で人事交流等も行なわれるのですね。それからそこの給与、出納でやっぱり支給を受けるというかっこうになっている。必ず問題になりますのは、どうも国の予算単価が低いのではないか。私ども聞いておるところによれば、六の五を一応の基準にして人件費が計算をされていると聞いているのですが、どうも全国の統計関係者の話を聞けば、とてもそれでは足りませんと、こういう意見等もありましてね、一体その中央では、国庫負担職員の給与といいますか、それからその他の労働条件等についてね、どういうふうにお考えになっているのか、もし指摘されているように足りないというならば、どういうふうにされようとするのか、あわせて聞いておきたい。
#47
○説明員(杉浦滋君) 確かに一部国庫として十分でないという点がいろいろまあ指摘を受けておりまするし、まあ県の配置の状況につきましては、そういうようなこともあろうかと存じまするが、そういうことを踏まえまして、昭和四十三年度に大蔵、自治省と私のほうと話し合いをいたしまして、統計委託費、職員給与費等の実態調査を実施をいたしたわけでございます。そこでその結果に基づきまして、ただいま先生御指摘のように、行政職の六等級の六号俸というのが大体まあ該当の線ではないか、従来お示しのように六等級の五号俸を予算に組んでおったわけですが、これは本年度から二カ年計画で全部六等級六号俸に是正するという方針で、本年度はその半分につきましてようやく六等級の六号俸をカバーいたしまして、来年度にはこれを全部六の六にしたいというふうに考えております。
#48
○山崎昇君 その次にお聞きしたいのは、ことしはちょうど国勢調査の年に当たるわけですね。そこでこの国勢調査になると膨大な調査員を採用してやるわけなんですが、ただこの統計調査員を私ども見ますというと、しろうともおりますし、いろんな職業の人からその期間だけ雇うわけでありますから、いまのような統計がかなり複雑になってくる、あるいはやり方もかなりめんどうなものが入ってくるというふうに私ども考えますと、従来のような統計調査員の雇い方ではまずいのではないか、こう思うし、さらにいまの労働力、全体的に不足なわけですから、適任者を得るとすれば、かなりこれは待遇をしなければいい人を得られないのではないかと、こう思うんで、統計調査員というものをことしはどの程度の基準で採用されるのか、あるいはどれくらいの人を採用されようというふうにお考えになっているか。それから、時間がだんだんありませんが、できるならですね、何人かに一人ぐらい中心になるような人は、これはやっぱり常任的なものでなければ私はまずいのではないかという気もしているのです。これは私どもは統計の専門屋ではありませんからわかりませんが、そういう意味で完全な国勢調査を短期間で正確にやるにはどういうふうに考えられておるのかですね、聞きたいです。
#49
○説明員(杉浦滋君) いまいろいろ先生がお示しくだすった内容につきましては、常々私どもが悩んでおりますところ全部そのままおっしゃっていただいたわけでございます。まず、その報酬のことにつきましては、昭和四十五年度におきましても一日八百七十円でございまして、確かにそういう仕事をお願いするにつきましては、決して多くない金額でございます。この点につきましては、従来とも代々の大臣等をもおわずらわせいたしまして、努力いたしておるわけでございますが、今後とも十分努力いたしてまいりたいと思っております。それからその人数でございますが、ことしは国勢調査の実施の関係もございまして、全国で約八十万人の予定でございます。それからそのお願いする人の人選にむずかしいのではないかという御懸念につきましては、まことにそのとおりでございます。そこで昨年の八月にも統計審議会から大臣あてに答申をいただいたわけでございますが、その中にもやはり先生お示しのような常任制あるいは公募方式を考えたらよかろうということでございます。そこでまあ私どももまあ常任制と申しましても、なかなか現在の公務員制度のあり方から申し上げまして、なかなかむずかしい点もございまするので、十分検討をいたしておるわけでございまするが、やはりそのアトランダムにお願いするということは、先生示しのように、いま非常に実際上むずかしいわけでございまするので、公募方式のような方法で何かいい知恵はないかということで、来年の予算要求までには十分検討いたして結論を出したいと思っております。
#50
○山崎昇君 この国勢調査は五年に一ぺん行なわれるわけですが、これがその後あらゆるもののやはり基礎になってくるわけですね。そういう意味でいうと、私は従来のようにあまり時間をかけて、実際に使用するまでにはかなりな時日がたっちゃうという意味では、いまのような世の中の進みぐあいから見てまずいのじゃないかという気がするし、それから片方では、いま説明ありましたように、相当正確でなければならぬし、そういう意味で私どももこの国勢調査というのは注目しておるわけなんですが、これは早急に検討されて、私は正確を期してもらいたいし、りっぱな国勢調査をやってもらいたい。そのために、いま説明のありました八百七十円でしたか、一日の日当といいますかね、これでは私はやはり、どういう職業の人を雇われるか知りませんが、たいへんではないだろうか、とても交通費だけでも容易ではないのではないかと思いますがね。そういう意味ではもう少しこの点は検討願いたい。
 それから常任の問題は、なるほど公務員法との関係もあります。私は定員外の問題で、ほんとうは人事院にもお聞きをしたいと思っているのですが、いまの公務員法は昭和二十二年にできたきりでありますから、かなり実情に合わない点がたくさんあるのですね。そういう意味で私なんかに言わせると、たとえば建設現場のものなんかは、一つの工事の計画が終わるまでの間、いわば有期の採用方法だってあっていいのではないだろうか、そういう意味で申すならば、当然この統計なんかも五年に一回ということになるのですから、したがってあなたは、五年なら五年間採用いたします、条件はこれこれです、こういう形のやり方だって私はあっていいのではないかという考えを持っておるのです。しかし、これはいま公務員法を改めない限りなかなか早急にはまいりませんが、いずれにしても正確な国勢調査をやるためには、八十万という人を採用するそうでありますけれども、それだけではやはり私は問題があるのじゃないか、こう思うので、私もいますぐ自分自身に考えありませんけれども、十分この常任制度というものについてはお考えいただきたい、こういうふうに要望をこれはしておきたい。
 それからこの統計調査員の国家公務員になるもの、それから地方で雇うもの、まあさまざまなんですね。そこで、それらの区分というのは、どういう基準によって区分して、それから国で雇うもの、地方で雇うもの、扱い方その他に差がないのか、あるのか、お聞きをしておきたい。
#51
○説明員(杉浦滋君) 確かにお示しのように国で任命いたしますのと、それから知事が任命いたしますのとございます。そこで国家公務員と地方公務員ということになるわけでございまするが、その扱い方について差があるのかということにつきましては、その予算上の待遇といたしましては差がございません。
 それからどういう筋で国と地方と分かれるのかということでございまするが、これは国が直接実施いたしまする調査は、まず国が任命をいたしまして県に委託をいたしまする、これは知事というふうなことでございます。ただし国勢調査につきましては、従来の経緯等もございまして、これは委託でございまするが、総理大臣が任命をいたしておるということでございます。それからしかし、委託調査の中でも従来国において任命いたした例が若干ございましたが、今年度から農林業センサス等につきまして、これを知事のほうにまかせたということで順次改善をいたしております。
#52
○山崎昇君 重ねて申し上げますが、この国勢調査は重要でありますので、待遇その他、人を扱うわけでありますから、そういうことにあとから不満が出たとか、途中でいろんな問題が起きるということのないように、私は最善の努力をひとつ払ってもらいたいということを要望しておきたいと思います。
 そこで最後に管理局長にお聞きをしますが、あなたある新聞で、国民の番号制度について意見を述べられておるようでありますが、私はこの番号制度というのはきわめて重要な内容を含んでいると思うんですね。やりようによっては、かなり人権を私は侵すおそれがあるのではないかという気がします。そこで、あなたは、この番号制度というものについてどの程度までお考えがあってあの対談をなされたのか、そういう点を聞いておきたい。
#53
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 番号制度につきまして、これがどういう過程で検討の対象になってきたかということをまず申し上げますと、これは先ほどちょっと申し上げました、昭和四十三年八月三十日の政府の電子計算機利用の高度化に関する閣議決定、それからまたさらに昭和四十四年七月十一日でございましたか、三年計画の第二次計画の閣議決定、この両者の中にうたってございます電子計算機の利用の高度化の中の各種コードの統一標準化ということがございます。これの一つに当たるというふうに考えております。コードの統一と申しますといろいろございますが、たとえば磁気テープの規格を統一するというふうなこともまあ標準化の一つでございますけれども、コードの統一のいい例を申し上げますと、たとえば都道府県、市町村に対する番号ですね、これが現在のところでは各省庁全くまちまちでございまして、政府全体の中でも十数通りの番号づけがございます。こういうことになっておりますと、せっかくいろいろと資料が集まりましても、それの相互比較でございますとか有機的な利用が非常に不便になるということで、これは統計のほうが中心になりまして、統計審議会でいろいろ検討されました結果、まあ標準的な都道府県、市町村の番号をつくりまして、まあこれを、いま各省庁でなるべくこれを使っていただくように考えております。なかなかすぐには切りかわりませんが、そういうことを考えております。
 そういうことがコードの標準化ということでございまして、国民の番号につきましても、実はこれは現在関係省庁でそれぞれずいぶんいろいろな番号をつけておられるわけでございます。健康保険につきましても、年金につきましても、あるいは免許証につきましても、これすべて番号がついておりまして、ただ、この番号が全く不統一でばらばらになっている。これはやはり統一したほうが行政上便利ではないか、と申しますのは、やはりコンピューターが行政に入ってまいりますと、これはどうしても行政がいろいろな面で機械化される、これはまた非常に喜ぶべきことであるし促進すべきことである。機械化されますと、やはり機械にかけます以上は、資料なりデータは、これはどうしても数量化されざるを得ない。その数量化されました際に、それがそれぞれの所管庁によりましてばらばらの数量化では、これは非常に不便でございまして、どうしても統一的な数量化が必要だ、これはまあいわば機械化の導入ということに基づきます大体の一般的な傾向というふうに考えているわけでございます。
 そういうことで国民についても各省庁がいろいろ番号をつけているけれども、これを統一したほうが非常に行政上便利ではないか。たとえばどういう点で便利かと申しますと、御承知のように各種年金あるいは保険がございます。これが年金の種類、保険の種類が人によって移ります際に、その通算がたいへんに複雑になる。そういう際に、これは番号が統一されておりますと、これはすぐリファーできる。そういう点で通算がたいへん簡単になる。あるいはまあこれは一つの例でございますが、失業保険の受給につきまして、現在九十万あるいは百万人をこえる重複支給の申請がある。これはもちろんいろいろとチェックをいたしまして、重複支給をしていないわけでございますけれども、これはなぜそういうことになるかと申しますと、現在失業保険の番号が、個人に対する番号が府県別、地域別になっております。これを全国一本にいたしまして、電子計算機を使いますと、そういう重複はすぐわかる。しかし、府県別の番号になっておりますために、地域別の番号になっておりますために非常に不便だ。これが各省庁の番号の統一ということの便利な一つの証拠かと思っております。
 また別な面から申し上げますと、東京都の中野区役所が、この区役所も非常に機械化と申しますか、事務の合理化が進んでおる例というふうにいわれておりますが、中野区役所の担当の方に聞いてみますと、各省庁の個人の分類番号がばらばらであることによって、区役所でそれを受け入れる受け入れ方が非常に複雑になる。これが一本になっていると、たいへんに便利であるというようなことも申しております。そういう点から申しまして、これはやはり統一の方向に持っていくのが、機械化の傾向にも合うし、それから行政事務の簡素合理化にも合うんじゃないかということからこの検討を、先ほど申しました閣議決定の標準化の決定に基づきまして、現在検討を開始いたしておるところでございます。
 これにつきまして、先ほど申しました八月三十日の閣議決定によります関係各省庁の連絡会議がございまして、その会議で関係各省庁の意見をいろいろ聞いておりまして、まだ始めたばかりでございまして、これからどういう方向に持っていくかということは、これからの勉強にかかっているわけでございます。
 で、まあ外国の例を申しますと、たとえば北欧四カ国は、これはもう現に国民の統一番号を実施いたしております。また、西ドイツ、フランスは、これは二、三年前から準備をいたしておりまして、それぞれ、フランスは来年と申しております。西ドイツはおそくとも再来年、まあ来年ないし再来年にはこれを実施に移すということで、もう実際に決定をして進めております。またイギリスにおきましても、その研究を始めておりまして、これも日本よりもだいぶ前から研究を始めておりまして、実施に移すべく努力をいたしております。
 そういう事情でございまして、ただいまおっしゃいましたいろいろな秘密の問題については、これはいろいろ問題はあると思います。これからそういう問題について非常に慎重に検討を重ねてやっていくべきものだというふうに思っております。ただ秘密の問題につきましては、現在の状態を申しますと、やはり公務員法によりまして、公務員は職務上知った秘密を漏らしてはならぬということもございますし、先ほどお話の出ております統計の例をとりますと、指定統計の個々の調査票は、これは統計以外の目的に使ってはならぬ。警察の捜査上の目的にも、あるいは税の目的にも使ってはならぬというふうに法律で、統計法できまっております。そのような法律上の担保力が現在もすでにございまして、そういう担保がございまして、しかもそれを管理する職員が、その法律上の規定を確実に守るということの上に立って、現在秘密が守られているわけでございまして、もし国民番号が統一されまして、これが機械が非常に導入されました場合でも、やはりこれこれの資料は外に出してはいかぬということがはっきりきまる、またそれを職員がはっきり守るように管理されておりますれば、これは秘密の保護ということは、機械化が進んでまいりましても私は十分にできるというふうに思っておりますが、ただ、いろいろ便利になりますと、やはり事が早くなりますので、そういう点につきましては非常に慎重に十分に検討いたしまして、そういうことのないようにはからっていくべきだというふうに思っております。
#54
○山崎昇君 そうすると、この国民の番号制度はいま検討されておるようですが、最終的には一つは、じゃあ、これはどこでたとえば所管をされるのですか、そういうことも検討されているのではないか。それから私は、やはり人権の問題を心配しますのは、これはもう徴税――便利ですから、行政サイドからいえば。ですから、いまあなたは、公務員は秘密を守ることになっておるし、いろいろ法律で制約があると言う。しかし、現実に一億なら一億の国民が一連番号で全部できちゃえば、これは私はやはり使われないとは保証できない。そこで、心配になるのは徴税、犯罪の捜査あるいは政治結社の自由に対する侵害、あるいは宗教上の問題等、いわば人権に関する問題まで、何かの間違いで私は利用されないとは限らないと思うのですね。こういう問題については、よほどこれはその国が民主制度なり民主主義というものが発達した段階でなければ、私はたいへんな間違いを犯すおそれがあるのじゃないか、こう心配しておるわけです。そういう意味で、いまあなたが指摘された、たとえば国民年金等、失業保険等云々は、一本になっているからやりやすいんだということは、確かにそのとおりでしょう。しかし、これはそれぞれの利用者、あるいは許可、認可との関連があってやられておるのですから、多少の不便はもちろんあるかもしれません。あるかもしれませんが、私は国民番号制度というのは、これはよほど慎重にやらないと、国民のサイドからいうと、たいへんなことになってくるのじゃないか、こういう気がしているものですから、あなたがまあ新聞紙上でかなりなことをいろいろと述べられておるようでありますし、連絡協でやられているようでありますが、これはくれぐれも私のほうでやはり指摘をしておきたいのは、そういう点で国民のほうからは心配なんです。慎重の上にも慎重にやってもらいたい。単に能率化だとか、それからコードの標準化だとか、そういうものだけでこれは律すべき問題ではないのではないか、こう考えるのです。それについてはどうですか。
#55
○政府委員(河合三良君) 御質問の第一の、どこが使うかという問題でございますが、これはその点までまだ確定をもちろんいたしておりません。ただ中央に非常に大きなデータ・バンクをつくって、そこが扱うというふうなこと、理論的には考えられるかとも思いますが、しかし、事実上はそれは全くそこまでの大バンクをつくることは不可能だと思います。そういうことで、それぞれの部分部分にそれぞれの責任を持って、それをどこかが間を連絡するというような程度かと思っておりますが、しかし、これはまだこれからの検討の問題でございます。
 ただいま第二点として御指摘をいただきましたこの基本的人権に関する問題でございますが、これは私どももその重要性は十分に認識をしておるつもりでございまして、御指摘の点十分に含みまして、検討を進めていきたいと思っております。
#56
○委員長(西村尚治君) 午前中の審査はこの程度にいたし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十二分休憩
    ―――――――――――――
   午後一時十五分開会
#57
○委員長(西村尚治君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑の方は順次御発言を願います。
#58
○鶴園哲夫君 この法案につきましては、特に異をとなえる法案ではないと受け取っておるわけですが、行政管理庁長官もおいでいただいておりますので、まず、これから少し関係はずれますけれども、盛んにいま行政機構改革の問題が、国会の開会中というせいもありましょうけれども、新聞が取り上げてみたり、あるいは行政監理委員会の六人の委員が取り上げてみたり、いろいろいたしておるわけですが、これから行政管理庁長官として、行政機構改革についてどういう考え方を持っておられるのか、それをまずお伺いいたしたいと思います。
#59
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 行政改革につきましては、政府は臨時行政調査会の答申を尊重しつつ、国民のための行政の実現を期して、これの簡素、能率化につとめてきました。ただ、行政改革は、戦後の歴代の内閣が試みて常に多くの困難にあってきたものであり、また臨時行政調査会の答申も、きわめて広範多岐にわたっていて、その中には現行行政制度の基本に触れるものが多く、短兵急にその全面的な実施等、問題の解決を期することはきわめてむずかしゅうございます。しかしながら、社会経済の発展に即応して、簡素で能率的な行政を実現し、国民負担の軽減に資することは、国民各界各層の強く期待するところであります。したがって、政府としては、このような認識のもとに、行政改革を重要政策の一つに取り上げ、行政機構及び運営の簡素能率化をはかるため、昭和四十年度からおおむね三カ年を目途とする第一次及び第二次の行政改革を定め、計画的に行政改革の推進につとめております。また、行政改革の一つの柱である定員管理につきましては、第六十一国会で成立したいわゆる総定員法及びその当面の具体的な運用方針としての三年問五%の定員削減措置により、行政需要の消長に応じた定員の機能的弾力的運用をはかるようにつとめておる次第でございます。
#60
○鶴園哲夫君 これから行政機構改革ということで、新聞等に報道されておりますのは、国家行政組織法の改正を検討しておる、で、それの内容はある程度定まったかのごとき報道も行なわれておりますし、それからいまお話しのございました総定員法を裏づけにした定員管理について、三年間に五%定員を削減する、これも年度が終わりの年度に近づいて、そこで続いて三年間に五%削減するという方針がきまったような報道も行なわれているわけですね。この二つについてどういうふうにお考えになっておられるのか、あるいはどういう検討が進められておるのか、そういう点について、明らかでありますればお伺いをいたしたいと思います。
#61
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 行政組織法は昭和二十四年に定められたものでありまして、新憲法実施後、行政機構その他を定めておりますが、戦前、各省官制通則で定まっておったもの、あるいは各省官制で定めておったもの、あるいは官等俸給令その他諸般の制度は、ことごとく天皇の大権事項とされておりまして、勅令で定まっておりました。それを新憲法に基づいて整備する作業は、昭和二十四年といえば早々の際でございまして、十二分に検討されておるかどうか、疑問なしといたしません。そこで、戦後二十五年を経まして、行政組織法が制定されまして以来も二十年を経過しておりますので、その再吟味をいたしたいというので、検討に着手した次第であります。ですけれども、事が根本法規に関することでございまして、まだ検討の途中でございまして、まとまった意見等を申し上げる段階ではございません。要すれば、次の通常国会に提案を目ざしてせっかく検討中でございます。
 それから定員の三年間五%削減計画でございますが、四十三年度、四年度を経由しまして、四十五年度、さらに四十六年度で終わりになりますが、一応の三年間五%の定員削減というのは、総定員法運用の準備とでも申しましょうか、そういう意味合いにおいて企画したものでござい、まして、続いての、たとえば三年間なら三年間で何%削減するかについては、まだ何とも申し上げかねます。しかしながら、総定員法の運用上は続いて何%かの定員削減を必要とするんじゃないかというふうな意味合いにおいて検討中でございます。
 以上、お答え申し上げます。
#62
○鶴園哲夫君 一つお尋ねをいたしたいのは、昨年の――ちょっと古いことになりますが、十一月だったと思いますけれども、行政管理庁長官の写真が載りまして、長官の意見ということでしょうけれども、長官がお書きになったものかどうか知りませんですけれども、行政管理庁長官の荒木さんの写真入りで相当大きく出たのですが、総定員法というのは、これは行政機構改革の外堀に該当するのだと。いま、政府としては国家行政組織法を検討しつつある、改正を検討しつつある。これが行政機構改革の内堀になるんだと。だから外堀を埋めて内堀を埋めなければ行政機構改革というのは言ってみたって始まらないのだという意味の内容のものが大きく報道されたことがありまして、これは長官が書かれたのかどうか知りませんけれども、そういうのが出まして、これは私は私なりの理解をいたしておるわけですけれども、なかなか激しい話の内容でしたですね。しろうとがいろいろ言っておるようだけれども、何にもわからぬでしろうとは言っておるのだと。行政機構改革というのはそんな簡単なものじゃないんだと。外堀を埋めて内堀を埋めていかなければ行政機構改革はできないのだ、こういうようななかなか調子の高いものでした。ですから、私は私なりにこれは理解する面もありますけれども、そういうものだろうというふうに推定はしますけれども、長官、どういうふうに考えていらっしゃるんですか。
 それからもう一つ、これは長官でなくてもよろしゅうございますが、この間、人事院の資料で検討しましたり、それから実際国家公務員の職場に行って見ますというと、なかなか、公務員になりましてもやめる人が非常にふえている。特に若い人でやめている人がふえているという話を聞きまして、人事院の資料等を調べてみますと、正確な調査はないですけれども、この四、五年の間の初級職ですね、初級職の試験、つまり高等学校を出て国家公務員になるには、初級職の試験を受けるわけですが、その受験者が半分以下に減っておりますですね、この四、五年の間に。二十万をこしておったものが十万を切るという状態になっておりますですね。ですから、もちろん進学の問題もありますし、ベビーブームの問題もひっかかりますけれども、全体として見ますと、どうも公務員になるという、そういう志望者が激減をしていると、半分に減ってしまっているということが言えますし、それから中級職を見ますと、これも志望者というものは半分に減っておりますですね、この四、五年の間には。それから上級職も非常な減り方になっていますですね。ですから、全体としまして、新しく公務員になってくる者が、特に初級職の場合、高等学校出て、入ってくる者、これが公務員の大多数を占めるわけですけれども、非常に志望者が少なくなっている、半減しているということと、もう一つは、これからもっと減ってくるのじゃないかということを心配をするわけですね。それで人事院に聞いてみますと、どうも募集をするときに、初任給が民間と比べると一年おくれになると。民間の場合は、もうことしの夏に募集するわけですが、もう来年の三月の初任給はこれくらいになる見込みだということも出して募集するんだけれども、国家公務員の場合はそういうわけにいかない、勧告を予知することになるので。したがって、民間よりは一年おくれの初任給で募集せざるを得ないし、いろいろ民間とは違ったPRのしかた、あるいは募集のしかたについてもいろいろと制限がある。したがって、こういう事態になっておるのだというようなことを言っておりましたですけれども、相当これからも激減するのじゃないかというふうに思いますし、それから離職率を調べてみますと、確かに離職率は少しずつ高まってまいっております。ですが、五十五歳以上の離職率というのは下がってきていますね。ですから考えられますことは、やはり私どもが公務員の職場に行って見て、初級職の試験を通って、二年、三年しているうちにやめていくことが多いということが、やっぱり裏づけているのじゃないかという気がするわけなんですね。そういう点を、行政管理庁としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。
 それにもう一つ、三年間に五%定員を削減するということが、常識的に言いますと、何か国家公務員の職場というのは、定員的に非常に不安定なのではないか。まあ中身はそうではないのですが、行政需要に応じて政府全体の定員をさいていこうという考え方なのですけれども、外から見ますと、三年間に定員を五%削減するというふうになりますと、どうも定員関係が非常に不安定じゃないかという印象を非常に強く外には与えているようです。ちょっと説明したってわかりません。それはさらにこれからも、おっしゃいますように総定員法というたてまえから言えば、これはやはりまた三年間に五%とかいう削減をしなければならないでしょう。そうしますと、これは一般に与える影響は、相当定員関係がこの五年、十年にわたって不安定だという印象を非常に強く受ける。そうしますと、初級職というような公務員になる人が、公務員の中では非常に多くの部分を占めるのですが、そういうような人たちが非常に不安感を感じているという私は受け取り方をしているわけです。そういう問題について、行政管理庁としてはどういうふうにお考えになっておりますか。これは事務当局にお尋ねします。前のほうは大臣にもし所見がございますれば、大臣のほうから承りたいと思います。
#63
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 外堀、内堀ということを申した覚えはございませんが、しかし総定員法と行政組織法の再検討、これが二つのレールである。戦後の日本の行政機構その他を考えるにあたりまして、また行政改革等を考えるにあたりまして、何としても総定員法というようなものによりまして一応の最高限度を定めて、その範囲内でまかなっていくという考えが、いわゆる役人のセクショナリズムを乗りこえて、行政改革をしていく上にぜひとも必要である。こう考えたのが、内堀か外堀か知りませんけれども、一つのレールである。もう一つは、先刻申し上げましたような見地に立って再検討すべき課題として行政組織法がある。行政組織法の規定が、まだ詳しくは検討しおてりませんけれども、たとえば三条機関、八条機関といわれるがごとく、その分界点が明瞭でないというようなこと、その他基本問題を含んでおりまして、そのことを再検討して、現在及び将来の行政機構についてあるべき姿を想定しまするならばいろいろと問題がある。その問題を解きほぐして再編成をするという課題こそがまた第二のレールで、その二つのレールがあって、初めて行政改革等の与えられた課題に対処できる、こう考えまして、そんなふうなことを言っておったことが内堀、外堀の例によってたとえられて報道されたかと思うのでございますが、内堀、外堀論は以上のような次第でございます。そのあとの二つの課題は政府委員からお答えいたします。
#64
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げますが、先生御指摘の点につきましては、まず第一点の初級職の募集者がだんだん減っていくという点でございますが、これはひとつは労働力全体の需給が、日本全体として非常に供給が減っていくという傾向から考えられますと同時に、御指摘のように、民間と官庁との間のいろいろな条件の差ということから民間のほうに移っていく、二重の点で公務員に対する志望者が減るということがあるというふうに考えております。確かに御指摘のとおりでございまして、現在総定員法のもとで少数精鋭主義ということでやっているわけでございますが、これがまあ二年、三年のうちにそういう事態になるかどうかはわかりませんけれども、五年、十年とたちますうちに、労働力全体のまあ供給の減少ということから、いろいろと総定員法の実施面につきましても影響が出てくるかというふうには思っております。
 ただ、第二点として御指摘の不安定という点でございますが、これは確かに私どもの説明不十分な点もあるいはあって、そういう世上一般の誤解を招いたかと思いますが、現在三年五%による削減は、これは欠員になっております分を、その欠員になっております定員を五%だけ三年間に私どものほうで集めまして、その欠員である定員だけを行政需要の新しく増加してまいりましたところに配り直すという措置でございまして、現在いる人間を動かすということではございません。すなわち出血は伴わないということで、欠員になっております定員の操作ということによって行なっておりますので、不安定な状態を結果として招来するということはないと私どもは確信いたしておりますが、まあそういう点につきまして説明不十分な点が従来ございましたとすれば、これはさらに十分に今後は説明をしていかなくちゃならぬかというふうに思っております。
#65
○鶴園哲夫君 長官の御意見ですが、これは定員を規制する総定員法、機構を規制する国家行政組織法、いずれにしても、これが行政機構の二つのレールであることは間違いない。よしにつけあしきにつけ、二つのレールであることは間違いない。その意味では理解ができるわけなんです。まあ今後国家行政組織法を検討していかれるということでありますが、確かに先ほど長官がおっしゃったような点について問題があることは承知いたしておりますけれども、ただ私が問題にいたしたいのは、新聞等で報道いたしております局、部というものを整理するという考え方ですね。これはいずれまた機会をあらためまして意見も伺いたいと思いますが、二本のレールであるという点についてはどのみちそうだと思います。
 それからいま局長の答弁にありましたように、総定員法による三年五%削減という内容は、いま局長のおっしゃったとおりであります。私もその意味では誤解はしていないわけですが、ただ外に与える影響は、三年間に五%削減という形になっていると、どう説明してもなかなか理解がつかない。ですから外から見ますと、何か公務員は三年間で五%人員を削減するのではないか、それが三年続いている。さらにまた三年続くのだというようなことで、外から見ると非常に不安定だという感じを受けるということを私は申し上げたのです。実際の運用は、これは公務員にすでになっている者は、これは理解をしていると思いますがね。
 その次にお尋ねをいたしたいのは、三月の四日に出ました行政監理委員会の委員という名前をもちまして、安西、犬丸、太田、佐藤、寺尾、吉武、こういう監理委員会の六人の名前で「行政機構等の整理縮小に関する当面の措置について」という文書が新聞報道されまして、私も印刷のものをいただいて拝見したわけですが、こういうものは行政監理委員会の権限として行なっているのでしょうか、どういうものなのか。これは長官でなくてもいいのですが、性格を伺いたいわけです。
#66
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 御指摘の三月四日行政監理委員会の委員、六委員から出されました御意見につきましては、これは行政監理委員会の意見ではございませんで、行政監理委員会の委員六名の方の学識経験に基づく御意見というふうに私どもは理解いたしております。
#67
○鶴園哲夫君 この意見はだれに出したものなんでしょうか。あて名が書いてないんですが、行政管理庁長官に出されたのか、あるいは行政監理委員会の委員長に出されたのか、総理大臣あてに出されたのか、これはどういう性格で出されたのか、あて名がない文書になっている。
#68
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 行政管理庁長官あてでございます。
#69
○鶴園哲夫君 これは六人の委員がそういう意見を述べたということになるわけですか。そういうことであれば、これは委員会としてではなく、六人の委員が意見を述べた。だれでも意見を述べることができますね。ぼくだって意見書をひとつ行政管理庁長官に差し出すことが可能ですね、やろうと思えば。そしてまたお受け取りになるでしょう。そういう性質のものですか。
#70
○政府委員(河合三良君) 形式的に申し上げますと、ただいまお話しのとおり六人の委員の個人の御意見をまとめられたものというふうに理解いたしております。ただ六人の委員の方々、いずれも行政監理委員会委員にお願いしておりますような関係で、行政管理につきましての特に学識経験の高い見識をお持ちの方だと思いますので、そういう意味で拝聴をいたしておるわけであります。
#71
○鶴園哲夫君 こういう行政監理委員会の委員長を除きまして、任意に六人の人が、どういう機会に意見をまとめられるのか、よくわからないんですけれども、これは六人の意見がたびたび出るわけですよね。一回だけではなくてたびたび出ている。これはどういう気持ちなんだろうという――行政監理委員会の権限というのはあるんだから、監理委員会についても私は異議があるんですけれども、監理委員会というのに対しては、それは別にしまして、委員の人たちがどういう気持ちでこういうものを出されるのか、私も疑問に思うんですが、いま局長の答弁ですと、御専門だというお話でありますけれども、これを見ると、とても専門には見えない、しろうともいいところだ。結局よくわからないんですが、こういうのは断わったらどうですか。断わるわけにいきませんか、意見を述べるのを押えるわけにいきませんか、当然のことですから。それと、これはなかなかいかにも権限のあるような言い方ですよ。総合的な点はあとで述べるが、当面緊急に措置すべきことはこういうことだと、強く実現を要望するというような調子の、なかなか権限のある言い回しですね。そういうお気持ちなんでしょうか、六人の方々は。
#72
○国務大臣(荒木萬壽夫君) これはいま管理局長が申しましたように、理屈を申せば、事実上の行為であって、行政監理委員会としての意見ではないというべきであろうと思います。ただ実際問題としましては、六人の委員の方がどういう気持ちで意見を出されたかは、推測を出ませんけれども、四十五年度の予算を編成するにあたって意見を述べたいということが起こるかと思います。ところが行政監理委員長である行政管理庁長官を交えたのじゃ、ある意見を発表するにしても、それが裏づけといいますか、実行可能な案ということで手間どるおそれがある。それで時期を失せず意見を出すについては、委員長を交えてはいけないと御判断したかと想像するんでありますけれども、そういうことで六人の見識ある民間有識者という立場に立って意見を述べられ、行政管理庁長官あてに出されましたけれども、同時にこれを総理大臣にもお伝え願いたいという添え書きがありまして出されたのでありまして、大体以上のような御心境ではなかろうかと想像するわけであります。形式はいかにあれ、一つの意見が出されましたから、それをまともに受けとめまして、検討を開始しているところであります。
#73
○鶴園哲夫君 いまの大臣の御答弁を承っていますと、行政監理委員会の六人の委員の人たちが、個人的な資格なんでしょうか、いまの御答弁を伺っておりますと、何か意見としてだけれども、ほんとうに尊重しておられるような印象を受けたのですが、誤解かもしれませんけれども、何か委員会の委員長が入っていないだけの話であって、何か実質的には行政監理委員会の意見のように尊重されているようないま受け取り方をしたのですが、そういうものではないのじゃないかと私は受けとめておったのですが、どうであるか。
 それともう一つは、こまかくなりますけれども、たとえばここにあります、第二項目にあげております統計調査事務所、これは政府も非常に協力をされて、農林省も協力をして、それぞれ計画を立ててどんどん進めておられる最中なんですね。それとは全く反する見解というものを出されておりますね、全然反対の。これを見ると私は、いいかげんなものだなと、しろうともいいところだと。少なくともこういう問題について意見を言われるならば、もっと現状を把握した上で意見を述べてもらわないと、個人的な意見でしょうから、たいしてどうこう言う必要はないと思いますが、何か先ほどの大臣の御答弁を承っておりますと、そういう印象を受けたのですが、受け取り方が間違えているかどうか。
#74
○国務大臣(荒木萬壽夫君) おっしゃられるように受け取められてもいたし方がないということではあると思います。それはそれとして、六人の委員がせっかく意見を述べられたのですから、実行するものは実行する、実行できないものは実行できないと、はっきり態度を表明すべきであると思いまして、その意味において尊重しておる次第であります。正式には監理委員会の意見ではないということではありますけれども、事実上ある示唆を与えるということであろうと考えまして、検討をいたしておるわけであります。
#75
○鶴園哲夫君 大臣、いまのお話で理解しました。
 次に、一応いまの問題は終わりまして、アジア統計研修所、これを行政管理庁の所掌事務の中に置くということは、これは行政管理庁の中にかつては統計基準局というものがあって、その統計基準局というものがなくなりましたけれども、局はなくなったけれども、行政管理庁ではそういう事柄を所掌しているので行政管理庁に置くという意味なのかどうかということが一つと――これはうっかりしておりまして、各省一局削減のときに統計基準局が姿を消したわけです。局としては姿を消したわけですが、それが監察局に入っているのだと思って、うかつでしたが、管理局に入るんだそうですけれども、管理局の中に入る。かつての基準局というのはどういう内容になっているのか、以上二つお尋ねしたいと思います。
#76
○説明員(杉浦滋君) お尋ねの最初の問題でございますが、行政管理庁がアジア統計研修所に関する事務を所掌するのはどういう点かということでございます。これは設置法におきましても、統計に関する総合調整機関としての所掌をいたしておるわけでございます。従来統計基準局がございました当時から統計に関する国際的な窓口というものも行管として所掌しておったわけでございます。そこで、今度のアジア統計研修所が設置いたされました経緯につきましても、従来から行政管理庁が国際的な場でのいろいろな統計の問題を検討いたしておりまする際に、日本に設置してくれというような要望がございましたので、これをわが国としても受け取りまして設置に協力をしてまいったわけでございます。したがいまして、以上申し上げましたような点から、行政管理庁がアジア統計研修所に関する事務を行ないたいということで、それを明確にするために、今回設置法の御審議をお願い申し上げておるわけでございます。
 それから第二の点で、行政管理庁の中に一局としてございました統計基準局がその後どうなっておるかということでございますが、これは御高承のように、この前の一局削減によりまして行政管理局の中に吸収いたされたわけでございますが、新たに設けられました統計主管が、従来統計基準局で所掌いたしておりました事務につきまして総合調整をいたしております。
 それからなお、従来行政管理庁の統計基準局長が長官から権限を受けておりました統計法並びに統計報告調整法に関しまする権限も、そのまま統計主幹が引き続いて事務を執行しておる、こういうような状況でございます。
#77
○鶴園哲夫君 そうすると、私は、各省庁一局削減という画一的にやらなければ、なかなか局の削減はむずかしいということもあって、画一的にやられたのだろうと思いますけれども、その統計基準局というものがなくなることについては、どうも画一的過ぎるという感じを持っておったわけです。今回こういうふうにアジア統計研修所というようなものができてくるという場合に、日本の政府の中にはそれを取り扱う局がない。局は実際上は統計主幹という、妙な名前ですけれども、私は初めて聞きました、主幹ということばを。主幹という名前も何となくものさびしい話ですね。ですから、やはりどうも統計基準局というものがあったほうが、人間としましても四十人だったと思いますが、きわめて少ない人間だったと思うし、きわめて能率的に動いておったのですから、どうもなくなったのはさびしい感じがしますね。復活させるお考えはありませんか。何も人間はふえるわけじゃないですからね。どうもかっこう悪いですね、統計主幹というのは。どうですか、長官。
#78
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 何せ一省一局削減、これは行政機構改革の起爆剤であるという触れ込みのもとに実行したので、実行して間もなくまた復活するということなどは、その意味においてもいかがかと存じます。統計主幹が基準局当時と同じ気意込みを持って事に当たっておりますから、現状としてまあまあ支障ないということで御容赦いただきたいと思います。
#79
○鶴園哲夫君 こういうりっぱなアジア諸国の統計の研修所が日本にできて、所長もなかなかりっぱな人がお見えになるというわけで、ちょっとものさびしい感じがするわけですけれども、ここに書いてありますように確かにアジア諸国、エカフェに加盟しております諸国の経済発展に対して統計がおくれているということが、その発展を思わしくない形にしている一つの原因だ、そこで統計の研修所をつくるということについては非常に賛成だと思います。私も若いときにいまの中国大陸におりまして、日本から行って向こうにおって、中国の統計というものがいかにおくれているかという、当時の日本から比べてもたいへんなおくれ方、むちゃくちゃな統計だったと思うのですが、おそらくアジア諸国においても、日本に比べて統計というものが非常におくれておるのじゃないかと思うのですが、その意味でこういうものが設けられることは非常に賛成なんですけれども、これもわずか三十人の研修をされることになっておるようですし、それから四年か五年でなくなるわけですね。こういう点はどういうことになっておるのか、せっかくつくられて四年や五年でなくなるというのは。そういう点についてお尋ねをいたします。
#80
○説明員(杉浦滋君) せっかくこういう研修所をつくるのに三十名の研修生では少なくはないかというような御指摘でございますが、御案内のように本研修所におきまする研修は実習あるいはゼミナールを並行して、その中におきまして実際的な行政官としての統計専門家を養成するというような趣旨でございまするので、研修生としての数があまり多うございますと、なかなか効果も少ないというようなことで、まあ三十名程度が穏当じゃないかというようなことで、一応三十名の定員というふうにしたように聞いておるわけでございますが、なお先生御指摘の三十名のほかに、これは少し上級の公務員でございまするが、そういうものを対象といたしまして十五名、四週間ないしは八週間の期間をもちまして研修を実施する計画にしておるわけでございます。
 それから、こういう機関を五年の短期で終了するのはどういうものかというような御指摘でございまするが、これは確かに私どもも統計というものがいよいよ日本におきましても非常な重要な度合いを高めてまいりまするし、いわんや、先生御指摘のように、東南アジアの国々におきましては統計が非常におくれておるわけでございまするので、五年間ということだけでこの問題が片づくとは毛頭思わないわけでございます。そこでこの協定に基づきまするこの研修所の運営につきまして細部を取りきめました実行計画の中で、五年のうち三年間を過ぎましたあとに参加諸国によって今後五年を過ぎたあとをどうするかということを検討するということがうたってございます。なおそこに国連の開発計画といたしましては、なおそれが継続して設置されることを希望するということを書いてございます。そこで、おそらく三カ年を過ぎましたあとには、前向きの議論で参加国がこの設置を継続するような議論になるのじゃないか、これは見通しでございまするけれども、私どももぜひそういうふうにしてこれを継続運営してもらうようにいたしたいと存じております。
#81
○鶴園哲夫君 ここにあります事務職員十一名、これは日本政府職員をもってあてる。そのうちの六名は純定員増、残りの六名は行政管理庁、他の部局から振りかえるということになっておりますね。これはもう研修所に入ったきりになるわけですか、十二名の人たちは。十一名ですか、十二名になるわけですね。次長二名のうち一人は日本政府職員、あと事務職員十一名、計十二名というのは、この研修所に入ったままになるということですか。
#82
○説明員(杉浦滋君) はい。
#83
○鶴園哲夫君 そうすると、振りかえの六名というのは、これは統計主幹のところの職員が行くわけですか、そうでもないわけですか。少ないところへ持ってきて、六名また持っていかれたのでは、統計のほうも困るのじゃないかと思うのですがね。そういう点をひとつお尋ねをしたいと思います。
#84
○説明員(杉浦滋君) 御指摘のように全部で十二人でございます。十二人の内訳は、秘書でございますとか、図書司書、タイピスト、運転手というような、どうしても振りかえのきかない新規増を認めたわけでございますが、その六名のほかのあとの六名は、行政管理庁から振りかえてこれを充てんしております。そこで、統計のほうからは三名振りかえ、あとは監察等の御協力を得て振りかえております。
#85
○鶴園哲夫君 私は、こういう研修所ができまして、アジア統計研修所ですから、おそらく第一次産業の統計というのが非常に中心をなすと思うのですが、幸いにしまして、日本政府の第一次産業についての統計というのはなかなかりっぱですから、大いにひとつ参考になることだろうと思っております。
 以上をもちまして質問を終わります。
#86
○峯山昭範君 きょう私は、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の審議にあたりまして、二、三質問をしたいと思います。
 六十一国会以来、久しぶりのいわゆる行政改革に関する問題の審議でありますので、初めに二、三質問をしたいと思うのですが、いわゆる行政改革というのは、これは何といいましても、国民が一番待ち望んでいる問題であると思うのです。たとえば、前の臨時行政調査会の会長だった佐藤さんがこんなことを言っておりますが、これは当時――四十三年でありますが、「お役所仕事にはどれくらいのムダがあるか、金額で表わそうと努力したことがある。」、しかし、「官庁側が協力しないため、正確な数字をはじき出すことができなかったが、余剰人員に払っている賃金、無意味な補助金、ムダな陳情行政に要する費用、許認可などにかかる時間のロス、損失などを一切合計すると、「一兆円から五千億円」の間になる」のではないか、こういうぐあいに言っておりますが、非常に私はこの行政改革を本格的に進めることによって、確かに国の予算の節約になる。私はほんとうにこの人のおっしゃっているとおりだと思うのです。
 また、ここに四十三年に自治省がまとめた「地方行政の合理化」というものがありますが、これによりますと、この自治省の改革案が実現すれば、国費で五百億円、地方費で二百億円、合計七百億円の節約ができる。
 私はこの問題について、金額とかいろいろなことを言うよりも、要するに行政改革を本格的に取り組んでいけば、ほんとうにいろんな面でいわゆる国民の負担が軽くなる。また、国民のいろんな一般日常の業務が非常にスムーズにいくようになる。そういう点ではぜひとも行政改革というものを本格的に取り組んで進んでいかなければならない、こう思っておるのですが、初めに私は、どうしても、最近この行政改革に対する取り組み方が大臣をはじめ皆さんちょっと変わってきたのじゃないかということを私はしみじみ感じるわけです。この内閣委員会に出ておりましても、皆さんの答弁ぶりやいろんな姿を見ておりましても、前の木村長官のときとはずいぶん雰囲気も違いますし、答弁の態度とか――それは個人的なニュアンスもありますが、違うと思いますけれども、態度というか、いろいろな問題が非常に違うように思うのです。変わってきたように思うのですね。そこでこの行政改革に対する取り組み方、姿勢というものについて、初めに大臣にお伺いしておきたいと思います。
#87
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 取り組み方について基本的に違っておるとは思いません。問題の提起のしかたが違うだけでありまして、たとえば第二次行政改革にいたしましても、検討事項ということがうたわれておりまして、実施事項ということは表面に出しておりません。検討事項と申しましても、検討し続けていって、結論に到達したならば実行するということであります。できもしないことを実施事項として掲げましても、かえって信憑性を害するという気持ちをもってそういう扱いをしたというようなことで、従来と、全然とは言いませんけれども、基本態度としては変わったつもりはございません。
#88
○峯山昭範君 変わっておりましたらやはりたいへんな問題でありまして、やはり変わらないのが私は当然だろうと思うのです。
 そこで一つだけ、先ほどの方もありましたので、関連して一つだけ申し上げたいと思うのですが、この行政監理委員会に対しては、これは長官が委員長さんですか、長官としてこの行政監理委員会に対してどういうぐあいに思っていらっしゃるのか。最近のいろいろな姿を見ておりますと、やはりつくられた当時とは違って、行政監理委員の皆さん方が、こんなことを言ってはまずいかもしれませんが、非常にいやな雰囲気というような感じを持っていらっしゃるのではないかということを私たちは感じるわけですが、この点いかがでしょう。
#89
○国務大臣(荒木萬壽夫君) いやな感じということは毛頭ございません。毎週一回、水曜日に開きますが、きわめて和気あいあい裏に審議をいたしております。行政監察の課題であるとか、あるいはその他行政管理庁の業務に関して報告もし、説明もし、意見も聞きということで、多くは終始しておりますが、その間におきまして、非常に示唆に富む意見等も出されまして、審議しておるのであります。六人の行政管理委員の方々が意見を出されたということだけを取り上げますと、そういうふうに御想像なさるかもしれませんけれども、これとても、六人の方が意見を出されるについては私どももわきにおりまして、その取り運びの様子も承知しております。何らわだかまりもない和気あいあい裏に審議をしていただいておることを申し上げます。
#90
○峯山昭範君 それではちょっと事務当局にお伺いしたいのですが、行政管理庁設置法第十条に該当するいわゆる行政監理委員会は、これから申し上げますが、現在まで大臣が五人かわってまいりましたが、それぞれの期間に開かれたいわゆる行政監理委員会はそれぞれ何回ずつあるか、お伺いしたいと思います。――それではわからないと思いますので申し上げますが、四十三年に荒木さんが就任されてから現在まででけっこうです。
#91
○政府委員(河合三良君) 資料の持ち合わせがございませんので、資料をすぐ取り寄せるようにします。
#92
○峯山昭範君 それは後ほど資料が出てきた時点でお伺いしたいと思います。
 それで先ほどの答弁の中にもありましたけれども、これは行政改革の一つの大きな柱として、いわゆる総定員法があるという話がございました。私は、この定員の問題についてちょっと伺いたいのですが、毎年それぞれの省庁から増員をしてもらいたいという要望が行政管理庁のほうに私はあるのだと思うのですが、そのときに増員を申し入れてきた省庁が、申し入れた定員が妥当であるかどうかという判断はどういうぐあいにしてされるのか、初めに伺いたいと思います。
#93
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 各省庁の定員の査定にあたりましては、業務量の変動の状況を重要な要素としてこれを勘案しておりますが、そのほかにも機械化の状態でございますとか、あるいは民間委託の活用等によって事務の合理化の要素がございますし、また、研修の実施等による能率向上もございますので、そういう点もあわせて判断をいたしております。なお、現業的な業務に関しましては、これはそれぞれの一人の人間がどの程度の処理能力があるかということから、ある程度の計算ができるわけでございますけれども、これとてもその計算だけでいくとは思っておりません。また、企画部門におきましては、特にそういう事務量の計算ということがなかなかむずかしゅうございまして、これは率直に申しまして非常に理論的に計算上ぴしゃっと出るものとは思っておりません。いろいろな点の総合判断から判断をいたしております。
#94
○峯山昭範君 私はいまの局長の答弁ではどうも納得できないのです。というのは、非常に抽象的でありますし、要するに、業務量の増加とか、業務量によってやる。それは業務量によってやることは当然であろうし、また機械化とか、研修とか、能率化とか、いろいろありますけれども、私は各省庁から出てくるいわゆる定員が適正であるかどうか。いわば行政管理庁のほうでは、出てくる定員がおかしい、多過ぎるというので、それを値切るわけですね。値切るからには、要するに基準というものがなければ私は何にもできない。実際の実施基準というのがなければ、これは何もできないじゃないか。もしそういうものがなくて、行政管理庁の担当官の判断でそういうことをやっているとすれば、そうすれば、人がかわるたびに行政管理庁の判断が変わるということになるわけですね。ここら辺のところ、どうですか。
#95
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 通常一人の職員にどれだけの処理能力があるかということは計算の基礎に置いております。
#96
○峯山昭範君 そうすると、一人の処理能力は幾らであるということは、計算の基礎に置いてあるということであれば、それはちゃんと資料としてあるでしょう、もちろん省庁別にです。私が言いたいのは、気象庁とか、また特許庁とか、特に重要なところがたくさんあります。そういうようなところでは、定員が足らなくてやんや言っておるわけですね。現実に国民の側から見ても、仕事が停滞してもうたいへんな事件になっております。そういうような場合に、当然一人の業務量がどのくらいだということを判定しているならば、当然私はその基準という資料がなければいけないし、それもただ単に大まかにあるんじゃなくて、各省庁別にまたは職種別に明細に私はあるんだと、こういうぐあいに思っておるんですが、その点いかがですか。
#97
○政府委員(河合三良君) そういう算定のできます範囲とできませんものとございますが、できるだけそういう基準はつくるようにいたしております。なお、定員の査定につきましては、いろいろと各省庁と折衝いたしまして、これはもちろん各省庁とも非常に御熱心にいろいろ御説明いただきまして、終局におきましては、各省庁におきましてそれでやれるという範囲のもので合意が成立いたしまして、政府として閣議決定をいたしておる次第でございます。
#98
○峯山昭範君 私は各省庁からは当然いろいろな事情があり、いろいろ申し出てくるだろう、そう私は思うんですけれども、先ほど答弁にもありましたように、一人の業務量についてきめられるものもあるし、またきめられないものもある。また、そういう基準もつくりつつあるとか、いろいろおっしゃいましたけれども、これはもうちょっとはっきり答弁してほしいですね。基準はあるのかないのか。人がかわっても、行政管理庁の判定する相談相手ですね、たとえば文部省から相談にくる、相談相手がかわっても当然毎年同じように判断していけるようになっているのか。そうじゃなくて、いま実は基準がない。なくて各省庁の事情を聞いて、そうして各省庁の現在の定員と比較して多いから減らしたらどうだということで減らす、その目勘定というか何というか、いいことば見つかりませんけれども、そういうぐあいでやっているのか。そこのところをはっきりしてもらいたいと思うんですね。
#99
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 基準のあるものにつきましては、これはもちろん基準によってそれを定めるような資料として算定するわけでございますが、基準の有無にかかわらず、これは行政管理庁に管理官が八名おりまして、この管理官がそれぞれの省庁を担当いたしておりますが、その管理官がそれぞれ各省庁からいろいろと大まかな御説明を承りました上、それを局議にかけまして、各省庁間の調整をはかって査定をいたしております。また局議でございますので、これは個人の独断に基づくものでございません。局議としての、局の決定組織としての決定でございますし、また、これは次の年、あるいは次の次の年にも当然それが基礎となって行なわれるものでありまして、一人の担当官の独断によって行なわれるものではございません。
#100
○峯山昭範君 私はそんなことを聞いているのと違うんですよ。一人の管理官で独断でやるとか、そんなこと一言も言っていない。そんなことじゃなくて、たとえば、担当官がかわっても何かの基準がなければ、毎年同じ基準で検討していくことができないでしょう。私は独断でやるんじゃなく、当然その基準に基づいて判断をして、その判断の結論を長官なり何なり、局議に出して検討する、それは当然するでしょう。ですけれども、そこまでにいく基準というのは、ほとんどのものにきめられているわけですね。実施基準というのが必ず一つ一つについている。それと同じように、人事の問題についてもやはりそうでなければ、私は実際問題としていけないんじゃないかと思う。そうでないと、これから私が言わんとするいろいろな問題が出てくる。現実に総定員法の審議のときにも長官から、企画庁から水増しの要求に対してのいろんな問題が一ぱい出てきました。たとえば各省庁は――こんなことは私はないと思いますよ。水増しなんか、そんなことは私は言いたくないのですけれども、それじゃ行政管理庁が八人の管理官で各省庁担当してやるのなら、そうだとすれば、各省庁は、向こうにいけばどのくらいしぼられる、値切られる、減らされるから、このくらいという水増しも成り立つ。その水増しの成り立たない基準というものがなければいけないと思うのです。いまのその点が一つ。それからもう一つは、基準のあるものについてはそれに基づいてやっていると、こういう答弁があった。その基準はどういう基準か。いまある基準は、これはあとで私のもとに出してもらいたいのです。どういう基準があるのか、あるものはそれに基づいてやっていると、こういう答弁がありましたね。初めに、その点はいかがですか。
#101
○政府委員(河合三良君) 非常に多くの分野につきましてそういう画一的な基準があるとは申せないのでございますが、現在査定の資料に使っておりますものにつきましては、これは後ほど説明いたすべきかと思っております。なお、行政の内容は時々変化いたしまして非常に多種多様でございますので、なかなか全く画一的な基準というものはつくりがたい場合もございますので、それもひとつ御了承願いたいと思います。
#102
○峯山昭範君 ですから、私は画一的な基準をつくれと言ってるのじゃないのです。それぞれ各省庁別にきちっとしたその判断の基準というものがなければ、それじゃそこの定員が多いじゃないかと言っているのはどろなわ式ですよ。夜店でたたいているのと同じですよ、人間を。そういうことになりますよ、結局、もしちゃんとした基準がなければ。いろんな社会事情、また業務の量、または機械化のテンポのいろんな問題等がからんでくることも当然ですね。これはわかるのです。しかしながら、この行政改革の重大な一つの面であるいわゆるこの定員という問題について考えてみれば、そこの基準というものを、行政管理庁の担当官の人たちも何らかの基準を持っているか、もしくは持っていなければ私は判断しにくいのじゃないか、こういうぐあいに思うのです。また、この点については前向きで私は検討すべきだと、こういうぐあいに思うのですが、大臣いかがですか。
#103
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 確かに一つの御提案だと思います。実際上は現業の面ならば一つの基準みたいなものがこさえ得るかと思いますが、非現業の場合には毎年毎年繰り返すことによっておのずから基準みたようなものが出てくるというふうに感じます。総定員法ができて間もないわけでございますから、そういう意味における基準もまだできていない面もあるかと思いますが、十分に御提案を含んだ御意見を尊重いたしまして善処したいと思います。
#104
○峯山昭範君 それでは、昨年、私たちの委員会で総定員法を種々審議したわけでありますけれども、いろんな問題がずいぶん出てまいりましたが、いずれにしましても、この総定員法が通りましてちょうど一年たちました。それを振り返ってみまして、直接の担当者でございました行政管理庁としましても、その効果がいろいろあがってきているのじゃないかと、私はこういうぐあいに思うのですが、その辺の事情についてまずお伺いしたいと思います。
#105
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 第一に五十万何がしという最高限度を逸脱しない線でおさめ得たことを喜びとするものであります。しかし、それは行政需要に応ずる増員の面と必要でない面の減員と、かれこれしんしゃくしました結論でなければならぬことは当然でありまして、その点について一応の妥当な線だと信じておりますけれども、さらに年を経るに従って検討を加えていかなければならぬと思っております。それから増員は甘っちょろい、従来の考え方ではできないということが各省庁に浸透し始めまして、少数精鋭の陣容の立て方に持っていかねばならぬという気風が定着しつつあるやに見受けます。新規採用にいたしましても、なるべく優秀な者を採用するという感覚が出てきたように見受けます。そういうことが総定員法制定をしていただいたメリットであろうと考えています。
#106
○峯山昭範君 確かにいま長官がおっしゃったとおりでありますが、それともう一つは、こういうことも長官は御答弁になりました。総定員法が通りますと、現在各省庁でいわゆるきめられた定員をはずして総定員にする、そうすると、いままで各省の設置法を出してその定員を改正する必要があったのが、それがそういうことをしなくてもよくなる、そうして各省庁の定員を機動的に再配分することが可能になった。こういう話がありましたのですが、まあ年度の途中でもそういうことができる。当然私はこれは政府としては待ち望んでおった総定員法であろうと思います。ですから、通った直後でありますので、当然四十四年度、いわゆる通りましてから現在まで年度途中に当然いろいろな異動も行なわれたであろうと、こう私は思うのですね。ですから、私はこの総定員法が通りましてから現在まで、いわゆる各省間の配置転換等を実施したかどうか、実施しているとすればその内容はどういうぐあいになっているか、もし実施していないとすればその理由、それも具体的にあげて。当然これは総定員法の運用ということで、初年度でありますし、非常に大事な問題でありますので、初めにお伺いしておきたいと思います。
#107
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 ただいまの御指摘でございますが、年度間の定員の変更と申しますのは、これは総定員法審議の際にも行管長官よりも御答弁申し上げていたかと思いますが、例外でございまして、原則としてこれは予算の際に審議によってこの次の年度の定員をきめる、そのきめた定員を政令できめまして各省間の異動を行なうという趣旨でございまして、そういう意味でございますので、本年度におきまして年度間の異動はございません。総定員法の趣旨が発揮されましたゆえんのものは、これは三年五%で、各省庁からいろいろな算定方式で三年間五%、各年に割りまして、それぞれのパーセンテージの定員の欠員を集めまして、その集めました欠員を各省庁の壁を破って再配分し直す。たとえばAという省庁は百名出したから百名戻すということではございません。Aの省から百名出しても一人も戻さぬ、そういうこともあるわけでございます。そういうことで定員の融通を省庁間で行なえるようにした。従来は法律事項で各省庁の定員がきまっておりました。これが法律改正によりまして、一つ一つ国会の手をわずらわさないとできなかったわけでございますが、機動性を考えるという意味から総定員法の最高限度をきめていただきまして、その範囲内で政令でまかなうという趣旨が総定員法の趣旨でございます。そういう意味で三年五%で集めました各省庁の定員を各省庁の壁を破って配り直すということができたということが、総定員法のメリットかというふうに心得ております。
#108
○峯山昭範君 ということは、三年五%削減のために各省庁で欠員が出ている。その欠員は、行管庁でまとめて、三年五%削減のためにしていらっしゃる。これはわかるわけです。したがって、この一年間に、それじゃ、それに基づいていわゆる機動的な配置転換が行なわれたかどうか。それはどうですか。
#109
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 配置転換ということばの意味でございますが、これは、ただいま申しましたような、その欠員となっております定員を集めまして、これを配り直すということを意味するということでございますれば、まさにそれを行なったわけでございます。ただ、現実の人間を、これを省庁の間で交流するかどうか。これは現実にいろいろ交流も行なわれておりますし、その問題につきましては、これは総定員法という立場からの省庁の壁を破って行なうということとは別の意味であるというふうに理解をしております。
#110
○峯山昭範君 いずれにしても、実質的ないわゆる配置転換ですね、いわゆるその欠員の問題だけじゃなくて、実質的な配置転換が行なわれていないわけですね。そういうぐあいに理解したいと思います。いずれにしても、実際問題としては、総定員法が制定されて一年でありますけれども、そういうふうな実際的な問題は、この欠員を集めたという点にとどまるのじゃないかと、私はこう思うのです。
 それでは、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、昭和四五年度の計画削減は、いよいよもう三カ年五%削減の計画の最終年度ですか――もう一年ありますか。そういうぐあいになるわけですが、これは、一つは計画どおり五%削減できるかどうかということですね。ということは、もう一つの面からいうと、いわゆる削減を上回る欠員というのが出てこなければ私はいけないのじゃないかと、こう思うのですがね。一つは計画どおりいわゆる五%削減ができるのかどうかということ。それからもう一つは、欠員の数は各省ごとにどういういぐあいになっているのか、その実情を。この二点をお伺いしたいと思います。
#111
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 三年五%、当初、政府において閣議決定いたしましたあれの大体においてその数に合っておりますが、若干例外を認めております。これは、その閣議決定の中に、特に必要な需要が生じた場合には行政管理庁長官に協議をして、この計画を変更することができるという規定がございまして、これはどういうことかと申しますと、あるいは定員の数が足りないために、計画どおりにしようと思うと出血整理になるような場合、あるいは組織としての存続性を保ちますための最小限度の新規需要に備えるというような場合には、計画に若干の変更を加えるという余地を残しておりまして、その部分だけは若干のごくわずかの変更はございますが、その他の点につきましては計画どおりにいたしております。また、現在の欠員状況でございますが、これは昭和四十四年度末の定員が五十万三千九百七十二名おりまして、四十四年十二月三十一日現在の欠員が一万五百二十二あります。
#112
○峯山昭範君 ほんとうは私は各省別にお伺いしたかったのでありますが、各省別にわかりますか。
#113
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。全部申し上げますか――外局も申し上げますか。
#114
○峯山昭範君 外局は要りません。
#115
○政府委員(河合三良君) それでは、これは全部定員が四十四年度末、欠員も四十四年度の十二月三十一日現在の欠員でございますが、総理府が全部で五万七千八百九十八、これが定員でございまして、欠員が八百九十三でございます。それから法務省、これは四十四年度末定員は四万七千九百五十五、欠員は五百六十六でございます。外務省、定員二千七百二十九、欠員四十八、大蔵省、六万七千三百、欠員千七百二十五、文部省、これは国立学校を除きますと定員二千九百八十七、欠員五十四、国立学校は定員十万六千二十、欠員四千二百十一、厚生省、定員五万一千六百十六、欠員三百九十二、農林省、五万九千五百十三、欠員千二百七十、通商産業省、一万三千十一、欠員三百三十、運輸省、三万二千七百四十七、欠員四百六十、郵政省、三千二百五、これは現業を除いております。欠員五十二、労働省、二万四千八百八十三、欠員二百四十八、建設省、三万三千五百七十三、欠員二百六十九、自治省、五百三十五、欠員四でございます。
#116
○峯山昭範君 以上のこの欠員の様子を見ますと、三カ年五%削減計画も非常にたいへんだと私は思います。しかし、この五%削減計画も来年で終了するわけですけれども、それ以後これはどういうぐあいになるのか。この点については衆議院の内閣委員会でも私は問題になったと思うのですけれども、実際私も議事録を読んでみましたけれども、政府の答弁ははっきりしていなかったと思うのですね。いわゆるこの三カ年五%削減が終わったあとどういうぐあいにするのか、これは私たちの立場から考えますと、やっぱりこの行政改革というのは、何といいましても行政簡素合理化ですね、行政の簡素合理化という面、また国家公務員の削減ということが大きく旗じるしになっているわけでありますので、そういった点からは、私は、この三カ年計画だけじゃなくて、将来もやはりこの削減計画を立てていわゆる実施されるのじゃないかと、こういうぐあいに思っているのですが、現在、総定員法もできましたし、この総定員法自体も実はその削減計画の前提になっているのじゃないかとも私は思うのですけれども、この点、いわゆる新しい削減計画等については、昭和四十六年から発足させるのか。またはもうやらないのか。そこら辺の点はいかがなっておりますでしょうか。
#117
○国務大臣(荒木萬壽夫君) たとえば次の三カ年をとってみまして、五%削減をはかるかどうかということはまだきめておりません。おりませんけれども、お説のとおり、総定員法を運営していく上におきましては、何がしかの削減をやることによってゆとりを見ておかなければなるまいというふうに思っております。
#118
○峯山昭範君 次に、私はことしのこの定員の増減の表をいただいておりますが、定員の総数から見ましても、先ほどもちょっと質問ございましたけれども、いわゆる二千七百人程度余裕があるわけですが、実際、現在いろいろ調べてみますと、この国立病院の看護婦とか、それから法務省の登記事務官とか、または特許庁の特許の特許官、それから税関ですか、それから航空局のいろいろな係官とか、海上保安庁とか、または気象庁ですね。そういうふうなところ、行政需要がずいぶん変わってきている。非常に増加の部門があるわけですが、こういう点についてはやはりもっと定員をふやして、増員してあげる、こういう点はどうですかね。
#119
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の看護婦さん、その他非常に業務量のふえております職種につきましては、各省庁と十分お打ち合わせの上必要な増員を認めております。
#120
○峯山昭範君 それはわかっているんですけれどもね。要するに、先ほどからいろいろ定員の問題を言いましたように、当然もともと各省庁と打ち合わせをして、そうしてやっているわけでしょうけれども、現実の問題としていま私が言いました省庁は、確かに私たちが行ってみても、仕事の量といい、混雑のぐあいといい、非常に国民の生活の面から見ても、もっと何とかしてあげたほうがいいんじゃないかという点があるんですよね。そういう点でいくと、再度その点については、これは御検討いただけないかと、こう言っているわけです。お願いします。
#121
○政府委員(河合三良君) 御指摘の点につきましては、来年度予算の査定の際に各省庁からもちろんいろいろ要求が出てくると思いますので、それに基づきまして十分に検討をいたしたいと思っています。
#122
○峯山昭範君 これは長官にお伺いしたいんですが、昨年の総定員法のときに、先ほどもちょっとございましたが、定員外職員のことがずいぶん出ました。それで、総理大臣も出てまいりまして、定員外職員が非常に多い、その点についてはさっそく調査をすると、こういうふうな答弁があったように私は記憶しておりますが、その後何ら音さたがないわけですが、どういうぐあいになっているのか、どこで調査をしているのか。やはり私はこの定員外職員の皆さんを、先ほど同僚議員の質問の中にも直接はおっしゃいませんでしたけれども、私は欠員の分は当然定員外職員を何とかしたらどうだという意味が含まれていたと思うんですがね。非常に定員外職員の方は不安定な職場で、私は実態がどのくらいあるかわかりませんけれども、当時は一万人というお話がございました。きょう聞いておりましたら、もっとたくさんの数字をおっしゃいましたけれども、非常に重大な問題だと思うんですが、調査の実情並びにいつごろ結論が出てくるのか、もう当時からしますと、やがて一年近くになるわけですが、この点いかがでしょうか。
#123
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 定員外職員のことにつきましては、御指摘のとおりでございますが、各省庁に協力を求めまして、実情調査に着手しております。各省庁から報告が出てまいりまして、それをいま行管で調査整理中でございます。いつごろどうなるかにつきましては、政府委員からお答え申し上げます。
#124
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 定員外職員の調査につきましては、ただいま長官より御報告を申し上げたとおりでございまして、現在集まったものの整理をいたしておる段階でございます。何せ任命権をかなり下部機関に定員外職員については委任いたしておりますので、任命権者の数も相当たくさんにのぼります。また各省庁の報告によりましても、これはなかなか各省庁間の何と申しますか、それぞれことばの使い方なども不統一でございまして、そういう点につきましても、実態がそれによって狂ってはいけないということでその点も整理いたしておりますし、また人事局の調査による数字も若干食い違いがございまして、そういう点につきましても、現在調査整理中でございますので、いつということをお答え申し上げるわけにまいりませんが、できるだけ取り急いで整理を済ます予定でございます。
#125
○峯山昭範君 この問題はそのくらいにしまして、行政改革のもう一つの柱であります機構の問題についてちょっとお伺いしておきます。
 先ほど、先般の内閣委員会で長官の説明のあと、管理局長より機構の問題について各省の要求をその査定の結果等について報告がございましたが、私はこの現在の機構のいわゆる整理統合ということですね。これに対して一体行政管理庁はどういうふうな所見を持っているのか、現在私たちが聞いている範囲内ではスクラップ・アンド・ビルドといいますか、いわゆる一つ廃止して一つ認める、要するに、これしかないのじゃないか、要するにこれが唯一の方法であるというような印象を実は私受けるのですけれども、この点については行管としてどういうぐあいに考えているのか、やはりもっとこれも基本的なものがなければいけないのじゃないか、現実の問題としていわゆるこれだけ情報産業が発達して、各省庁ともどうしてもつくらなければならない省はたくさんある。けれども、つぶすほうがないので、どうしてもつくれなくてというような問題も出てきている、現実の問題として。この点についてどういうぐあいにお考えか、長官並びに事務当局の御意見をお伺いしたいと思います。
#126
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 正直なところスクラップ・アンド・ビルド方式以外に当分方法がないと思います。新規にこれを認めるという、これこそ基準というものがないのでありまして、各省庁ごとに時代の進運に応じて行政需要も変化してまいります。その変化の中にスクラップすべき部分が出てくるであろうというので、スクラップ・アンド・ビルド方式によっておるのであります。眼光紙背に徹するような明察があれば格別ですけれども、差し当たりそれがない前提においてスクラップ・アンド・ビルド方式こそが唯一と言っていいやり方じゃないかと思っております。
#127
○政府委員(河合三良君) 事務当局からのというお話でございましたので、私も申し上げますが、基本方針はいま長官のおっしゃったとおりと考えております。現実の問題といたしまして、スクラップ・アンド・ビルドということで四十三年度、四十四年度におきましては両年を通じまして、沖繩問題は特別ということで、これは沖繩北方対策庁が新設されましたが、これは特連局を廃止してのものでございますが、それ以外のものにつきましては、局部課官一切新設をみていなかったわけでございます。従来、昭和四十二年まではこれは大体課、部課大体平均二つないし三つ、それから課、官に至りますと二十ないし三十の新設がありまして、それを実は四十三年、四十四年は全部押えているわけでございます。その結果、四十五年度予算の査定に際しまして、これは特に一つの特徴かと思いますが、十七、八の課及び官を、これは新設でなしに振りかえで認めております。四十四年度はそれほどじゃございませんです。十七、八と申しますと、大体四十二年まで新設、新しく新規増として認めておりました数よりは、そこまではまいりませんが、二、三十でございますから、十七、八ぐらいは振りかえでもって新しい課、官ができた、これは政令組織でございますが、そういうことはやはりいまスクラップ・アンド・ビルドという思想で、従来は新設になっておりましたものがだんだんと古い行政組織、行政需要の下があったものを落して新しくつくるという新しい傾向の一つのあらわれじゃないかというふうに思っております。
#128
○峯山昭範君 確かに定員のほうはまがりなりにも三カ年五%削減という計画で進んでおりますけれども、この機構のほうは確かに例の行政改革三カ年計画によりましても、また行政組織法のほうでも実際問題として整理されるものが非常に少い、また、本年度においても実際問題として機構の増大というのがはかられているような傾向にあります。臨調答申では十八ですか、指摘されておりますけれども、実際問題として非常に現在まで整理等が進んでいないわけです。それにもかかわらず、実際問題でふえたほうが多いいんじゃないかと私は思っておるのですが、四十二年には環境衛生金融公庫ですか、それから京浜何とかいうのがある、それから阪神外貿、何というのですか、公団とか、日本学術振興会等々、四十四年度には宇宙開発事業団ですかね、それから本年度は本州四国連絡橋公団、農業者年金基金ですね、それから心身障害者福祉協会、そういうぐあいにいろいろとふえております。こういう点からいきましても、私はこういうふうな、当然どうしても必要なものについてはこれは私たち一がいに反対はできませんけれども、やはり先ほどの問題とちょっと関連があるのですけれども、六人の委員の意見がやっぱりそこをついているわけですね。そこに何らかの問題があるんじゃないかと私は思っておるんですが、当然こういう問題いわゆる機構の縮少の問題についてはやはり行政管理庁としても前向きで検討していくべきじゃないか、こういうぐあいに思います。この点について長官の御答弁をお伺いしたいと思います。
#129
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 前向きに検討してまいります。ただ、特殊法人等の整理、言うことはやさしいのですけれども、臨時行政調査会設置法通過の際の附帯決議は、実質上特殊法人にもかぶってきますので、出血整理を伴わないという考慮を一部払わざるを得ないという点についてもどかしさを感ずるのでありますが、使命を終わったもの等は当然整理しなければなりませんので、そういう前向きの姿勢でもって取り組みたいと思います。
#130
○峯山昭範君 時間も予定の時間がきつつありますので、本日の設置法の内容に入りたいと思うんですが、初めに昨年の提案理由といいますか、昨年提出された法律案の中を見ますと、日本国に設置される研修機関、こういうぐあいにあったわけですが、ことしはちゃんと、アジア統計研修所ときちんともうなっておるのですが、私はいわゆるこのちゃんと、もっとわかりやすくいうと、協定を結ばない前に、協定を調印しない前に、ちゃんと名前のきまらない前に、いわゆるこういうふうな法改正を行なうということはどうかと、こういうぐあいに思うんですが、そこら辺のところはいろんな事情があったんであろうと私は思いますが、この点いかがですか。
#131
○説明員(杉浦滋君) 確かに御指摘のように、第六十一国会に御提案申し上げましたときはアジア統計研修所という名前は入っておらなかったわけでございます。その理由といたしましては、昨年御提案申し上げましたときには、昨年の九月から研修を開始する計画であるというように、われわれ非常に期待を持っておりましたので御提案申し上げたわけでございますけれども、ただ、その場合に、協定がお示しのようにまだ署名をしておりませんので、その協定のはっきりしない以前にそういった名前を、仮の名前を冠しましたものを法律の中に入れるのはいかがかということで、名前はこれを掲げてなかったわけでございます。
#132
○峯山昭範君 ということは、この協定が発効する前にいわゆる仮の名前で、法律が通ってないわけですから、仮の名前でしなければならなかったという事情はどうなんですかね、そこのところは。
#133
○説明員(杉浦滋君) 先生のお示しの趣旨は、結局この協定と同時に、あるいは協定の承認を国会でいただいたあとに設置法の改正を出したらどうだというようなことかと存じますが、この研修所もさようでございまするがこうした国際的な機関をつくりましてこれを運用してまいりますためには、申し上げるまでもなく、かなりの準備期間を要するわけでございます。少なくとも六カ月以上の準備期間が必要であるというふうに考えられるわけでございまするので、協定もすでに昨年の九月署名をいたしまして、それの御承認をいただけるものというような見通しのもとに、今回ただいま協定を参議院で御審議いただいておるわけでございますが、同時に御審議願ったというようないきさつでございます。
#134
○峯山昭範君 そうしますと、このアジア統計研修所は、この趣意書、概要の中にもありますけれども、あくまでもエカフェ加盟国の要請に基づいて設置されるというふうになっておりますけれども、そういうふうに理解していいでしょうかね。
#135
○説明員(杉浦滋君) お示しのとおりでございます。はっきり申し上げますと、エカフェ域内の加盟国及び準加盟国の要請に基づきまして、エカフェ総会の決議に基づいて設置されるということでございます。
#136
○峯山昭範君 そうしますと、私たちの手元に配られておりますあらゆる資料を見てみますと、すべて、アジア統計研修所の概要、その設置についてのいろいろな資料を見てみますと、すべてエカフェ域内諸国の要請によるもの、いわゆるエカフェ諸国の要請によるもの、こういうぐあいな説明になっておりますのですが、たった一つだけいわゆるこの長官の提案理由によると、「アジア諸国の要請に応じて」と、こうなっておりますが、これは私は同じじゃないと思うのですが、これはどうですか。
#137
○説明員(杉浦滋君) 確かに御指摘のように、提案理由に、「アジア諸国の要請に応じて」ということを申し上げておるわけでございますが、これを正確に申し上げますと、エカフェ域内の加盟国及び準加盟国であるアジア諸国という意味をあらわしたつもりでございまして、これは今度できまする研修所の名前もアジア統計研修所というふうなことでございまするので、非常に簡明にアジア諸国というような表現を用いたわけでございます。確かにお示しのように、アジア諸国ということと、エカフェ域内の加盟国ということは違うわけでございまするので、その点、表現に十分推敲を加えなかったのではないかというような御指摘があれば、またさようなことであろうかと存じます。
#138
○峯山昭範君 そうすると、私はこのアジア諸国でもよろしゅうございますけれども、要するに、先ほど私の前の方が質問されたときに、中国におられて云々というお話がございました。中国とか、いわゆる未承認国というものもありますね、そういうところは研修所には、私が考えると、越えるのか、越えないのか、越えないだろうと思うのですが、ここら辺のところはいかがですか。
#139
○説明員(杉浦滋君) 本研修所に研修生を招聘いたします対象としての諸国は、事業計画によりましてエカフェ加盟国、あるいは準加盟国ということになっておりまして、エカフェに加盟しておりません国は招聘いたさない方針でございます。
#140
○峯山昭範君 そうすると、たとえば各国何人というようなそういうような定員等はもうきまっているんでしょうか。
#141
○説明員(杉浦滋君) それはきまっておりません。と申しますのは、全体で三十名の一般研修の予定でございますが、こちらの気持ちといたしましては、各国になるべく均てんして選考をいたしたいということでございます。国別の振り分けは、いま申し上げたように特にございませんけれども、特に応募者の多い国につきましては、これはなるべく各国に均てんするように、多少その御希望に沿えないという方も出てくるかと存じます。
#142
○峯山昭範君 そうすると、アジア統計研修所のように、現在国連のいわゆる援助を受けて設立されているところの組織ですね、これはこのアジア統計研修所以外にどういうふうなものがあるか、お伺いしたいと思います。
#143
○説明員(杉浦滋君) これは今度のアジア統計研修所と全く類を同じくするというのはございませんけれども、建設省が所管する国際地震工学研究所は、国連開発計画の前身でございまする特別基金の援助をもちまして、建設省――日本に設置した機関でございます。それから法務省が所管いたしております犯罪の防止及び犯罪者の処遇に関するアジア及び極東研修所というのがございますが、これは国連とわが国との共同運営に基づきます研修所、この二つがございます。
#144
○峯山昭範君 そうしますと、あと内容等については先ほどございましたのでダブる問題は省きますが、受け入れる研修生が三十名ということでございますが、その国別の割り振りは実際に運用される面になりますときまってくると思いますが、最近特に海外の日本に留学している学生の間でいろんないざこざが起きております。そういうふうな問題を思いますと、やはりこのアジア統計研修所に派遣されてくる研修生というのは、これはいまいろいろいざこざを起こしている学生と私は多少違うとは思うんですけれども、やはり国際親善というような立場から考えますと、私はやはりこういう研修生をどういうぐあいに優遇、好遇してあげるのかということは、これは大事なことじゃないかと思うのです。宿泊施設とか、それから奨学金とか、または見学旅費ですね、これはどういうぐあいになっておるのか。たとえば先ほどおっしゃいました犯罪に関する国連の機関のいわゆる研修生に対しましては、たとえば研修生旅費として三百三十万とか、また入退所の旅費として三十七万円であるとか、滞在の旅費として百六十二万、見学の旅費として百八万、実習の旅費として二十一万円等が実際問題として予算化されておるのですが、こういうふうないわゆる統計事務所の研修生の待遇という問題は非常に重要な問題だと思うのですが、先ほど予算等については話がございましたが、この研修生に対するいわゆる待遇ですね、これはどういうぐあいになっておるのか、お伺いしたいと思います。
#145
○説明員(杉浦滋君) 確かにお示しのように、今回この研修所に研修生という資格で参ります方は、ただいま申し込みをされております方を見ましても、統計のほうの局長のような方も申し込んでおられまするので、先生の御指摘のような点につきましては十分配慮いたしてみたいと思っております。具体的に申し上げますと、研修生の宿泊施設といたしましては、海外技術協力事業団の東京国際センターを定員分もちろん確保いたしておりまして、研修生には奨学資金として滞在費一日平均約三千円のほかに、往復の航空賃、それから支度料、それから国内見学費――国内見学費の例を申し上げますと、十カ月問の滞在期間に五万円ほどの予算を組んでおります。それからそのほかに医療費、もし病気になりました場合には、事業団の予算から実費支給するというような手当ても考えております。それから図書費として一人一万円の予算を組んでおります。先ほど申し上げました支度金といたしましては、一律に全部邦貨で三万円支給するというような内容でございます。
#146
○峯山昭範君 きょうは私もうこれで終わりますけれども、先ほどの行政監理委員会等の問題につきましては、この次の許認可のときがございますので、そのときにあわせてやらせていただきたいと、こういうぐあいに思っております。
 以上で終わります。
#147
○委員長(西村尚治君) 本案に対する本日の審査はこの程度にいたします。
 本日はこの程度で散会いたします。
   午後三時七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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