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1947/08/02 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第10号
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1947/08/02 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第10号

#1
第001回国会 議院運営委員会 第10号
昭和二十二年八月二日(土曜日)
    午前十時五十六分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 土井 直作君
      工藤 鐵男君    田中 久雄君
      吉川 兼光君    小島 徹三君
      石田 一松君    中野 四郎君
      森 三樹二君    岡部 得三君
      後藤 悦治君    小澤佐重喜君
     山口喜久一郎君    林  百郎君
 委員外の出席者
        衆議院副議長  田中 萬逸君
        衆議院事務総長 大池  眞君
        衆議院法制部長 諸橋  襄君
        衆議院法制部第
        一部長     三浦 義男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 水産、鉱工業各常任委員会國政調査承認要求の件
 請願及び陳情書の取扱に関する件
 裁判官彈劾法案
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより会議を開きます。
 常任委員会の國政調査承認について議長からの諮問があります。これを議題といたします。事務総長より説明があります。事務総長。
#3
○大池事務総長 國政調査の承認要求書は、鉱工業委員会と水産委員会の両委員会から出ておりまして、鉱工業委員会の方は、調査事項を纖維工業、化学肥料工業及び鉄鋼業に関する事項を調査したい。その調査の目的は増産対策の樹立に資したいというのでありまして、この三工業の増産対策の調査をいたしたいという要求であります。それから水産委員会の委員長よりの要求事項は、魚港の災害状況及び復興の状況を調査したい、その調査の方法としては、委員を派遣したり、各関係方面から意見を聽取したい、こういう御説明でございます。この二つの調査事項の要求がありました。
#4
○淺沼委員長 何か御意見ございませんか。――なければ、ただいま議長から諮問の、水産委員会、鉱工業委員会の國政調査承認については、議長において承認を與えることに異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○淺沼委員長 異議がなければそのように決して、さよう答申いたします。
    ―――――――――――――
#6
○淺沼委員長 次に請願及び陳情書の取扱に関する件を議題に供します。請願及び陳情書については、從來と異なり、すべて常任委員会においてその所管に属するものを審査することになつており、また國民主権のもとにあつては、國民の請願は、議案とともに愼重に審議すべきだと考えられますが、さきに常任委員長会議において協議の結果、お手もとに配付しておりますものを申し合わせ決定し、運営委員会の正式決定を求められている次第であります。私も委員長として出席をいたしましたが、事務総長から常任委員会の申合せ決定について御説明を願つて、皆さんの御意見を承ることにいたします。
#7
○大池事務総長 ただいま委員長から御報告のように、先日の各常任委員長会議で、大体今後請願及び陳情書の取扱いも各委員会とも統一をして、こういうようにやりたいということで、お手もとにあります十項目のものができております。これを一應ざつと読みまして、わからないところがあれば御説明を申し上げます。
 一、請願は、議案その他の審査と睨み合せ、委員会が適当と認める時期に審査する。
 これはその委員会に付託されている請願及び陳情書等であるならば、いつ何時やつてもよいわけでありますが、やはりその委員会に付託されている議案等があるならば、その議案等の運命とも関連性がありますので、そういうものとにらみ合わせて、委員会が適当と認めたときに審査をするということで、別に大した規定ではありません。
 二、請願を審査するときは、先づ紹介議員の説明を聽取する。
 これは規則第四十四條に規定してあります。大体その通りになつております。
 三、請願については、公聽会を開くことができない。
 請願というものは議案でございませんので、公聽会は議案についてできるということになつておりますから、こういうことになつてまいります。
 四、請願については、両院の合同審査会を開くことができない。
 両院合同審査会を開くという規定は、ほかの方にございますが、八十二條の方で、請願というものは衆参両院が互いに関與しない、おのおの独立の権限でやるということになつております関係上、合同審査会でやることは、この條文から見て不合理であろうということで、こういう取扱いにいたしたのであります。
 五、請願の審査のために、証人の出頭を求め委員を派遣し及び報告及び記録の提出を要求することはできる。
 この事柄は、請願の内容の重大性に鑑みまして、場合によれば証人の出頭を求めたり、委員を派遣したり、また報告であろうと、記録であろうと、提出を要求することができる。こういう第五十三條、第五十五條、第五十六條の適用をしたい、こういう申合せであります。
 六、請願の審査は、愼重を期することとし、苟も採択した以上は、必ずこれが実現の方途を講ずるものとする。これがため
 (イ)請願の内容に應じ必要あるときは、委員会において法律案を起草提出する。
 (ロ)予算的措置を必要とするものについては、必要により予算委員会と連合審査会を開く
 等の措置を講ずる。
 これは從來もそうでございましたが、請願というものが院議によつて採択された以上は、政府をしてこれを実行せしめなければならないという建前から、イ、ロという問題が出てくると承知いたしております。
 七、議院において、採択又は不採択と決したものについては、請願者にその結果を通知する。
 こういう場合に、はつきり態度のきまつたものについては、その旨を請願者に知らせてやる、こういうことであります。
 八、本会議又は委員会において既に審議を終つた議案又は請願と同一趣旨の請願でもこれを審査することは差支ない。但し既に請願の目的が達せられているものについては、審査しない。
 これは從來ですと、本会議もしくは委員会等で、ある請願と同一趣旨の法律案なりあるいは建議――最近はありませんが、從來建議というものが出ておりますれば、請願は別に何ら議決せぬでも、それと運命をともにするという取扱いでありますから、今後は法律案につきましても、一旦否決されたものがまた出せるという一事不再議の從來の原則が、よほど変つてまいりました関係から、同一の趣旨の請願でも、これを審査することは差支えないが、すでに請願の目的が達せられているものについては審査しない。その請願のようなものが法律案で通つているときには審査しない、こういうわけであります。
 九、陳情書については、請願の取扱に準ずる。
 陳情書というのは、今度初めて、常任委員会にかかりますが、やはり陳情書も請願と同じ取扱いにいたしました。
 十、陳情書についても、請願に準じて文書表を作成する。
 陳情書についても、請願に準じて一應の文書表をつくつてやつていこう、こういう申合せであります。
#8
○淺沼委員長 何か御意見ございませんか。
#9
○小澤(佐)委員 これは常任委員長会議の結果なんですか。
#10
○淺沼委員長 そうです。常任委員長会議の申合せですけれども、これを議会運営の方針として決定したいというので、正式にここで取上げてもらいたいという希望があつたのでありまして、協議に付したわけであります。
#11
○林(百)委員 規則第何條というのは、衆議院規則ですか。
#12
○大池事務総長 そうです。
#13
○林(百)委員 どうも條文がちよつと変なところがあるのです。たとえば第六十條。
#14
○大池事務総長 六十條は、連合審査会を開くことができる。
#15
○林(百)委員 これを準用するんですね。
#16
○大池事務総長 この(ロ)に「必要により予算委員会と連合審査会を開く」こういう関係の場合には、六十條に、連合審査会を開くという規定があるという参考條文です。
#17
○林(百)委員 それから十の第百七十三條、これは表紙に氏名を記さなければならぬというのが百七十三條で、文書表をつくるというのは百七十四條じやないですか。
#18
○大池事務総長 これは百七十四條の間違いです。
#19
○淺沼委員長 それから決定は見ませんけれども、議論になりました点だけを、私出席しておりましたから、参考までに追加して御報告申し上げておきたいと思います。
 第一には、專門調査員の設置に関する件、これは現在少くとも二名という規定になつているわけですが、財政金融委員会の方から、二名では足りない、もつと増員してもらいたい。全体としても考えてもらいたいということでありました。その次には、傍聽人の身体檢査を廃止したらどうか。さらに傍聽席において官吏のみに要点の筆記をすることを許しているが、議員の祕書には許さざることは不可である。議員祕書がたまたま筆記しておつたら停止されたことがある。こういう点について何らか合法化してもらいたい。第三には、バツジをいろいろ利用しているようだが、この利用も法制化するように、規則的にしてもらいたいという意見がありました。第四には、委員会は予算を審議する権能があるかということが非常に問題になりまして、たとえば、合同審査会が開かれた場合に、予算の合同審査を予算の分料会と常任委員会との合同審査会においてやつた場合に、一体可否を決定する権能があるかどうかということについて議論があつたわけですが、それはないという解釈であります。本会議は予算に対する全体会議だ、常任委員会は一諸に審査するけれども、決定権はあくまでも予算委員会がもつ、こういう解釈でありました。それから行政機構の改革に関する議案の付託について、行政機構というのが決算委員会に付議されることになりまして、それについての希望がございました。それから常任委員長の部屋の問題について議論が出まして、常任委員長の部屋があつて、そこに專門調査員、書記全部おつて、いつでも調査研究、さらに立法をすることの中心になつて働けるようにしてもらいたいという希望がございました。
 もう一つは、予算委員会と他の委員会との関係並びに予算委員会の分科の方法でありますが、予算委員会は理事会において次のごときことを申し合わせたそうであります。第一点は分科会のことでありますが、分科会は第一分科会、第二分科会、第三分科会、第四分科会とわけまして、第一分科会は、法律及び國会、裁判所、会計檢査院、内閣、大藏省司法省所管並びに他の分科の所管以外の事項。それから第二分科会が外務省、文部省、厚生省所管。第三分科会が農林省及び商工省所管。第四分科会が運輸省及び逓信省所管。こういうようなことになりまして、他の常任委員会と分科会とで合同審査をやるという大体の方針をきめたそうでありますが、それにしても分科の数が四分科では少いのではなかろうか。第九十二議会においては五分科にわかれてやつておつた。そのときには予算委員は六十三名であつたので、五十名に減つた今日では大体四分科で妥当ではあるけれども、第一分科がそれぞれ独立の機関以外に大藏省、司法省等をも含めておるということは、少し大き過ぎはしないか。さらに労働省が独立するというような現実の姿でありますから、厚生、労働、さらに一省くらいを加えてもう一分科設けたらどうかということが常任委員長会議においても議論になつた点であります。しかしきめるのはやはり予算委員会できめることであるから、予算委員会に常任委員長の意見としてそれを傳えようではないかということで、決定をいたさなかつたという話でありますから御了承願つておきたいと思います。
#20
○大池事務総長 そこで、各常任委員長の申合せの七でございますが、ただいま議事部長の方からも御注意がありましたのですが、議院が請願を採択または不採択したものについては、請願者にその採択不採択の旨を通知する。これは民主的な建前からいたしますと趣旨としては結構でございますが、現実の場合には何万という同じものが來る場合があります。現在の状態で申しますと、六・三制の問題のごとき何万と來ておる。連名で來ておると、その頭の人にやるとか、そういうものは代表者にできるだけいたしますけれども、現在六・三制のごときは連名で來ずに別々に來ておる。そういうように全然同じものが別々の形でどつと來た場合には手続上たいへんだろうと思います。それでもしこれができれば採択または不採択に決したものについては、請願を紹介した議員にその結果を通知してやるという程度に直していただけば、事務上差支えないと言つておられるのでありますが、御考慮のほどを願います。
#21
○淺沼委員長 それではお諮りいたしますが、請願及び陳情書の取扱いについては、第七項目の「請願者」というのを「請願の紹介議員」ということに改めて決定することに異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#23
○淺沼委員長 次に裁判官彈劾法案を議題にいたします。
 先日小委員会の成果について若干の修正箇所を協議いたしましたが、さらに関係方面との交渉の結果、檢討を加える必要がありますので、御審議を願います。一應第一部長に説明いたさせます。第一部長。
#24
○三浦説明員 お手もとに印刷にしておあげいたしました裁判官彈劾法案というのが、小委員会において決議されました原案であります。それから一枚刷りにいたしまして裁判官彈劾法案修正というものを差上げてありますが、これはその後関係方面に折衝の結果、修正をしたらばと考えておる箇所であります。順を逐うて御説明申し上げます。
 第二條につきましては、先般の委員会の際に申上げましたが、原案に四号ありますものを二号にまとめまして、「涜職の行爲があつたとき。」というのは修正案の一号の中に含まれることに規定をいたしまして、原案の一号、二号、三号をひつくるめまして修正案の一号に、それから原案の四号を修正案の二号といたしたのであります。かように改めましたゆえんは、涜職の行爲は一應職務上の義務違反に入ることは、もとより考えておつたのでありまするが、原案第十二條との関連におきまして、一應裁判官として涜職の行爲があれば、これは訴追事由とするに足るという考えをもちまして訴追事由にあげまして、なおそれに情状によつて宥恕すべき事由があれば、十二條によつてこれを免除しよう。こういうことにいたしたのでありますが、修正案の通りに一号の中に入れてまして、「職務上の義務に著しく違反」という、著しく違反した場合において訴追事由とすることにいたしますれば、十二條の規定がその関係においてはなくなるのでありまして、それとなお一般の職務上の義務違反につきましては、著しく違反した場合につきまして原案においても訴追事由といたしておつたのでありますが、それと三号の「職務を甚だしく怠つたとき。」を一緒にして、今のような意味におきまして一号の規定としたわけであります。
 それから第二号は「その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うベき非行があつたとき。」といたしまして、職務の内外を問わずという言葉を附加えました点と、従來「信用」とありましたのを「威信」ということにいたしたのであります。「職務の内外を問わず」というのは実は附け加えませんでも当然のことと考えておつたのでありまするが、これを加えまする方が明瞭でありますので、さようにいたしたのであります。なお威信といたしましたのは、この四号に関しまして多少明瞭を欠くきらいがありはしないか、要するに四号の場合は今一号にあげた以外において裁判官の非行があつて、それが司法の尊嚴を害する、こういう場合におきまして訴追事由とする方が適当ではなかろうかというような意見もありましたので、その意味を加味いたしまして威信ということに改めました。
 それから第三條は原案の二十五條と関連いたすのでありまするが、二十五條におきましては「法廷は、彈劾裁判所でこれを開く。」ということに規定してありまして、開廷の場所を明らかにしてあるわけであります。しかしながらこれはどこで開くかという疑問が多少起るのでありますが、彈劾裁判所自体は、國会が東京におかれている以上当然のことだという建前をもつて、特に規定をしなかつたのでありまして、ただ二十五條におきましては、彈劾裁判所と法廷は別個のものでありますので、法廷は彈劾裁判所で開くという一般刑事訴訟法の概念によつて規定をおいたのでありますが、なおこれを明瞭にした方がよかろうと考えますので、これは彈劾裁判所だけでなくて、訴追委員会についても同樣でありますので、総則におくことにいたしまして、第三條に修正案としてあげてありますように「彈劾裁判所及び訴追委員会は、これを東京都に置く」という規定にいたしたわけであります。從いまして條文は順次繰り下つてくるのであります。
 次に第四條の第八項であります。「訴追委員及びその職務を行う予備員は、衆議院議長の定めるところにより、相当額の手当を受ける」という問題でありますが、この点に関しまして多少の意見がありまして、修正案に示しましたように國会の閉会中その職務を行う場合に、手当を出すということに改めたのであります。この点に関しては訴追委員会並びに彈劾裁判所は國会の閉会中において職務を行うという点、さらに本來の委員の職務以外に、裁判的な職務を執行するという点におきまして、閉会中以外におきましてもこの手当を出すを相当と考えておつたのでありますが、先ほど申しました意見を斟酌いたしまして、かように改めたのであります。
 次に第七條であります。第七條については括弧書に「訴追委員の職務を行う予備員を含む。以下同じ」とあるのでありますが、この括弧書は、第四條の規定の中に、「予備員は訴追委員に事故のあり場合又は訴追委員が欠けた場合に、訴追委員の職務を行う」ということがありまして、当然予備員というものはかような條件に該当する場合におきましては、訴追委員と同樣の職務を行うということになりますので、これが当然のことだと考えまして削除いたしたわけであります。
 次に第十條の三項であります。第十條の三項は「出頭した證人には、議院の要求により、證人が出頭した場合の例により、旅費及び日当を支給する」の規定でありますが、これは一應「議院の要求により証人が出頭した場合の例により」ということにいたしまして、議院に証人の出頭した場合の額をやることに考えていたのでありますが、彈劾裁判所の場合におきましては、刑事訴訟法を準用することにいたしまして、刑事訴訟法に規定されておりますところの、旅費日当並びに止宿料を出すことにいたしましたので、その間権衡上同樣の規定にするが適当だと考えまして、裁判的な規定でありますので刑事訴訟法の原則に合わせることにいたしまして、「議院の要求により」とありましたのを「彈劾裁判所に」と改めまして、あと「証人が出頭した場合の例により、旅費及び日当を支給する」ということにいたしたのであります。
 次に第十二條であります。これは先ほど申し上げました第二條との関連において削除することにいたしたのであります。
 次に第十四條であります。これに関しましては訴追後訴追、事由に関しましてこれを取消すを必要とするという事由が発見された場合、訴追委員会の権限においてこれを取消すという規定を置いたのであります。これは現在刑事訴訟法において檢事が公訴の取消しをするという規定ともにらみ合わせてかような規定を置いたのでありますが、この点に関しては一旦彈劾裁判所に事件が移された以上は、これを訴追委員会が取消すことはいかがであろうか、それは取消しの希望の要求をする程度に止まらなければならぬのではないかという意見もありましたので、その点をくみまして、それも一つの考え方だと存じますので、この第十四條を削除いたしまして、訴追後の取消しは一切彈劾裁判所の権限においてなすというようにいたしまして、この規定を削除することにいたしたのであります、。
 次に第十六條の第九項であります。これは先ほど申し上げましたと同樣の理由によりまして、「國会の閉会中その職務を行う場合においては」という字句を入れる程度に修正をいたしたのであります。
 次に第十九條であります。これに関しましては第七條において説明したしましたと同樣に、括弧書の中の(裁判員の職務を行う予備員を含む。以下同じ)を削除することにいたしたのであります。
 修正箇所は以上申し上げた通りでありますが、なおこれに関連いたしまして、多少御研究を願い、御檢討を願つたらよかろうと考えます箇所について申し上げたいと思います。それは第二十六條の規定であります。これは委員会においていろいろ論議された規定でありまして、現在問題となつております点は、憲法違反ではないかどうかという点であります。それは憲法第七十八條の規定との関連におきまして、さような憲法違反となりはしないかどうかという問題であります。第二十六條の但書以下の規定がその問題にあたるのであります。私どもといたしましては、この問題につきましては一應かように考えておるのであります。憲法第七十八條に「裁判所は公の彈劾によらなければ、罷免されない」という公の彈劾とは廣く一般の人、言葉をかえて申しますと、國民に名においてという意味でありまして、國民を代表される國会議員各位が職務に当られることによる公の彈劾と、公の機関による彈劾との二樣の意味に解しておるのでありまして、この第七十八條の規定から常に彈劾裁判は公開をしなければならないという意味は、公の彈劾の意味の中には含んでいないと解しておるのであります。第八十二條との関係においてこの但書に「この憲法第三章で保障する國民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない」という規定があるのでありますが、この憲法第三章で保障いたしておる規定は、憲法第十五條に「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、國民固有の権利である。」なお第十六條の中に、その他の規定がありますが、「公務員の罷免に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」という規定がありますが、この点に関しましては、第八十二條は司法権に関する公開の原則を定めたのでありまして、彈劾裁判所における規定は、憲法上特にその点に関する規定がある以上、これは特別法であり、八十二條の規定の原側そのままが彈劾裁判所の公開原則に適用されるものだとは解されない。かように解している次第であります。今申し上げましたような意味合におきまして、二十六條の但書に公序良俗を害する恐れがある場合には公開しないでこれを行うという例外的な規定を置くことは、憲法違反ではなかろうと、かように考えておる次第であります。しかしこの点につきましては、皆さま方の御意見を拜聽したいと思つている次第であります。
 次に第二十八條の規定でありますが、これは「罷免の訴追を受けた裁判官を召喚し、これを訊問することができる」こういう場合におきまして、訴追を受けた裁判官に対しまして、あるいは強制的に不利益な供述を強要するのではないかというような意見があつたのでありますが、これは憲法の第三十八條に「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」という規定があるのでありまして、この憲法上の原則は当然のことだと考えまして、特に規定を置かなかつたのであります。
 第三十七條の規定であります。「裁判官は、罷免の裁判の宣告により罷免される」という規定があるのでありますが、この罷免の効果といたしまして、恩給の問題をどう考えるか。次に他の文官等への就職の問題をいかに考えるか。あるいは裁判官への就職の問題をいかに考えるかという問題なのであります。これらの点に関しましては、裁判官への就職任命の問題に関しましては、裁判所法に、彈劾裁判によつて罷免された者は、任命することはできないということになつておりますから、そこで解決がつく次第でありますが、恩給の問題に関しましては、從來官吏懲戒法の中に、懲戒によつて免職せられました者につきましては、恩給権を喪失する規定があるのであります。今度官吏懲戒法がなくなつたのでありますが、同樣の趣旨はやはり維持していきたいと考えておるのでありまして、この点は恩給法の改正にまつことにしたいと思つておるのであります。なおまた、他の文官への就職の問題でありますが、現在の官吏懲戒法の関係におきましては、懲戒免職になりました場合におきまして、他の文官へ就職できるかどうか、就職が制限せられておるかどうかという点につきましては、明瞭な規定がないのであります。しかしながら一般文官の懲戒令によりますと、二年間は文官の他の官職へつくことができないという規定があるのであります。これらの点を考えますときに、やはり裁判官につきましても、権衡上他の文官への就職につきまして適当なる制限を加えるの必要はあると考えておるのでありまして、これは他日公務員法が制定せられます場合におきまして、公務員法の規定に讓ることにいたしたいと考えておるのであります。以上の二点に関しまては、法制局に一應事務的な連絡をとつてある次第であります。
 次に第四十二條の規定であります。四十二條は刑法の誣告罪に該当する規定でありますが、誣告罪の規定の中にこの彈劾を受けさせる目的をもつて虚僞の申告をした規定がないのでありまして、ただ刑事または懲戒処分を受けさせる目的で虚僞の申告をした場合のみが規定せられているのであります。この点に関しましては、これは刑法の改正に委ねた方がいいのではないかという意見がありまして、私ども、さようにしてもいいかとも考えておつたのでありますが、このままでもよかろうというような意見もありましたので、原案の通りこのまま規定することにいたしたのであります。以上修正に対します概要であります。
#25
○淺沼委員長 何か御意見はございませんか。
#26
○林(百)委員 二十六條の点で、今の第一部長の説明もありましたが、これはやはり裁判の手続の点ですから、裁判手続の点では司法裁判も、こうした特別裁判所の手続も、非常に相互に相似ておるし、相互に準用しておると思います。從つて裁判手続の点では、一應司法裁判所の手続に準ずべきであつて、司法裁判所がちようど二十六條に該当するような場合、殊に裁判官を彈劾する権利というものが憲法ではつきり國民に與えられておる。その憲法第三章の國民に與えられた権利に関する事件を審判する場合には、必ず公開しなければならないということが司法裁判所の方には命ぜられておるのだから、こうした裁判手続の点においては、やはり司法裁判所の手続に準じた方がいいと思いますから、二十六條の、今言つた公開を禁止することができるということは、これはやはり除いた方がいいと、私の意見では思います。
 もう一つ、四十二條ですが、これはやはり四十二條があると、せつかくできた裁判官彈劾法案が非常に私物化する危險がある。殊に「虚僞の申告をした者」というようなことが理由となつて処罰されるのですが、ただ申告をしたときだけでは、まだ裁判官は罷免をされておらないので、まだ司法上の権限をもつておるのだから、司法上の権限をもつておる者は、自分が訴追されたということを聞いて、いろいろの手を用いて、君は虚僞の申告をしたのではないかというようなことを言つて、普通の民衆ですと、裁判所へ喚ばれてそういうことを言われると、とかくいろいろの圧力で、つい、実は申訳なかつた、というようなことを言う危險があると思います。まだ國民が、國民に與えられた権利について十分な自覚のない間は、こうした四十二條のような規定はない方がいい。そういう意味で、私は四十二條は、刑法の改正の場合に十分愼重に審議してもらうことにして、裁判官の彈劾法案の中にはこれは入れない方がいい。そういう二つの意見をもつております。
#27
○石田(一)委員 ただいまの林君の御意見に私も賛成をいたします。その理由は、まず第二十六條の問題に関しまして、いろいろ憲法上の、今第一部長のおつしやつた解釈も首肯できることではございますが、この二條の「彈劾による罷免の事由」という範囲を考えたときに、その範囲に属する裁判官を裁判するときに、何がゆえに、裁判官に対する何かの思いやりと言いますか、「公の秩序又は善良の風俗を害する虞がある」といつて、これを非公開にしなければならないか。むしろこういうことこそ公開して、もつて戒めとなすべきだと私は考えます。そういう意味でもあり、また後日違憲論などの問題が起つた場合の責任を考えましても、私は今の林君の意見に同感であります。
 それから最後の四十二條のことのみ林君はおつしやいましたが、私はそれに附け加えて、四十二條を刑法の方の改正に委ねるとすれば、四十三條以下もやはりこれを刑法の改正に委ねた方が體裁上いいのではないかと考えております。
 それから先ほどの案件の三條に追加する問題ですが、最高裁判所の規定には、やはり類似のもがあるということでありますが、東京で行われておるという、それは東京都となつておりますか、東京となつておりますか。
#28
○三浦説明員 東京です。
#29
○石田(一)委員 それならばこれに議論はないと思います。
#30
○工藤委員 この第二十六條は要らないということですけれども、これは一人でも反対があつたらいかぬので、全会一致ということが條件になつておるから、從つてその内容は十分檢討されるわけです。十目の見るところ、十指の指さすところがこれだということになれば一向差支えないと思う。憲法論を眞向からふりかざしてくれば、そういう理論的なことは多少あるけれども、われわれはもう少し社会の実情に應じた彈力性のある立法をすべきであるから、私はこの案はこのままでよかろうと思う。
#31
○小澤(佐)委員 第二條は修正案によりますと、「涜職の行爲」を削つたために、十二條をなくそうという説明ですが、そこが腑に落ちないからお尋ねする。涜職行爲を削つたから、十二條を削らなければならぬというのですか。
#32
○三浦説明員 「涜職の行爲」を第二條の一号に掲げておりますけれども、いやしくも一銭の涜職であつても「涜職の行爲」に該当する以上は、常に訴追事由になる。これは考え方によつていやしくも裁判官たる以上は当然のことであろう。しかしながら、もちろん情状によりましては、自分が直接取らなくとも、自然にこれを置いて行つたとかいうような場合もあり得るでありましようし、その他いろいろの情状によりまして、宥恕してしかるべき事情もあるかと考えられますので、原則的には常に訴追事由になるけれども、なお十二條の規定によりまして、これが緩和できるような規定を設けておる次第であります。かような考えをもつておるわけであります。
#33
○小澤(佐)委員 十二條の規定は、涜職の行爲があつたときだけに、ひつかかつておるとは言えないと思う。たとえば、二項、三項、四項の場合も情状はあり得る。從つて私は涜職の行爲だけにひつかかつたからというて、十二條を削る理由は全然ないと思う。つまり第二條の一の「職務上の義務に著しく違反し、又は職務を甚しく怠つたとき」というようなこの十二條の場合でも、涜職の、今の一銭とかいう問題ばかりでなく、あらゆる場合に情状というものはあり得るのであつて、これを削つた修正案よりは、十二條はあつた方がいいと思いますが‥‥
#34
○三浦説明員 ごもつともでありまして、今涜職に関する件だけを御説明申ましたけれども、二項、三項、四項にも、もちろん関連するわけであります。但しその第二項、第三項、第四項の、著しくとか甚しくとかいうような、限定的な規定があるのでありまして、著しくそれが違反しておるかどうか。甚しく怠つたかどうかという認定が問題なのでありまして、そこで著しいとか、甚しいという事由があつた場合においては、訴追事由になりまして、十二條において著しい場合として訴追したのに、さらにまた情状によつてこれを訴追しないということが多少そこに無理があるという意味合から十二條を削ることにしたわけであります。
#35
○淺沼委員長 速記をやめてください。
   〔速記中止〕
#36
○淺沼委員長 速記を始てください。
#37
○森(三)委員 先ほど來小澤君も申しましたが、結局新しく改正しようとする罷免事由、すなわち「職務上の義務に著しく違反し」と「著しく」ということが一号にある。それから二号の方にも「著しく」があるのですが、結局情状という問題とこれとはおのずから異なると思います。たとえば、どろぼうをした、詐欺をしたといえば、著しく威信を失うところの非行があつたことになるのですが、しかしどろぼうをする、詐欺をするというのも、結局親が病氣であるとか、妻子が病氣で長い間入院しておつて困るものだから、やつたというようなところが、結局情状というようなことになるのであつて、われわれが日常取扱つている事件でも、たとえば、子供がどろぼうをした、しかし母親が病氣で長い間患つておるために、藥を買わなければならぬから、どろぼうをした。ただどろぼうということは、著しく非行でありますが、しかし動機その他非常に改心しているとか、諸般の事情が終局情状ということになるのであつて、もう少し関係筋にも説明してくだされば、結局日本の人情味というか、二回、三回は許すわけにはいかないが、最初にやつたことは一應起訴しないで許してやろうじやないかということが現在檢事局で取計らつているやり方なので、なるべくならばその人間の一生を葬るようなことはしたくないというようなところに、この第十二條に起訴猶予の條項があるわけでありますから、これは小澤君の言われるように、できるならばこれを活かすように関係筋に対して御努力願いたい。なお第十四條というものがあつて、訴追はしたが、從來は裁判があるまでこれを取消すこともできる。これは削るということでありますが、結局第十二條の第十四條に救済の規定があるのですが、十四條は削つても十二條は置いておいた方がいいのではないかと考えます。なお先ほどの二十六條の問題で、これは林君、石田君からこの但書を削除した方がいいという御意見がありましたが、これも実際問題とすると、從來大逆罪とか、姦通罪のような場合、いよいよその公判において姦通したとか、しないとかいうようなことになつてくると、話は非常に猥褻なところまでいくのです。一緒に寝たとか、どうしたとかいうところまでいく。そういうような場合にきわどくなると判事が協議して、一般傍聽者の退廷を命ずる。弁護人だけは聽いておるわけですが、結局判事が、そういうふうな非行があるかどうかということも、われわれこうした問題が起るとも考えないのですが、かりに起つたにしても、今度は姦通罪の規定を削除しようとしているのであつて、かりにいかなることがあつたにしても、公開を禁止までしてやらなければならぬ事由はないだろうと思う。從來の祕密主義でなく、これからの民主的な裁判のあり方も、新憲法の但書に規定があるのでありますから、やはりできるだけ公開にしていただかなければならぬ。こういう建前から、ほとんどまれに生ずるようなことをあらかじめ規定をしておいて、何だか臭いものにふたをするようなやり方でない方がいいのではないか。從つて、私は二十六條の但書の規定は、とれるならばとつてもらいたいと考えます。
 それから先ほど林君が言つておつた四十二條の罰則規定ですが、林君もわれわれも同じ職業で弁護士をやつておるわけだが、一般人は裁判官を非常にこわいように思つているから、うつかり裁判官の惡口を言おうものなら、虚僞申告罪でやつつけられる。しかも三箇月以上十年以下の懲役だということで威かされる。裁判官に多少不当なことがあろうとも、また自分の権利を侵害されても、黙つておつた方が結局得だという從來の泣寝入り式な観念が拂拭できないのではないか。やはりこの彈劾法を生かして使うのには、四十二條の規定はむしろない方がいいのではないか。またこれをとつた場合に、裁判官に不当なことをされたとか、また罷免事由とするところの一号、二号があるからといつて、やたらに訴追委員会に交渉するとかどうとかいうことは、われわれとしては考えられないと思う。かりにあつたとしても、かえつてそれは裁判官彈劾法を生かすためにもこうした規定は削除した方がいいと考えております。
#38
○淺沼委員長 ちよつと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#39
○淺沼委員長 速記を始めてください。
 ではお諮りいたしますが、修正案中で、第十二條の削除は原文のまま残すこととして、一應小委員長報告並びに修正案を仮決定にしておいて、その原案に基いて両方で合同審査会を開く。そうして本決定は合同審査の結果さらに委員会を開いて本決定するという形でよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○淺沼委員長 ではそういうことにいたします。
#41
○後藤委員 その際に仮決定であるから、合同審査委員会における各委員の発言は自由でありたい。
#42
○淺沼委員長 その話をそのまま附加して決定するに異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#44
○淺沼委員長 それからこれは一昨日の本会議で議事進行について、小峯君から質問がありました通りに、事務局の方でつくつていただき、皆さんのお手もとにお配りしましたが、内閣と議員提出法律案二十三件、八月の一日現在で、その審理の状況がそこに書いてありますから、御参考までに‥‥
 ほかに何かありませんか。
#45
○山口(喜)委員 内閣提出の法律案は二十三件ですが、あと予定される法律案は、事務総長、どれくらいですか。提出がない以上は、しかたがないから、何日間会期を延期をしなければ片づかないか、予定を聽かしていただきたい。八月十日以後に出たものは取扱わないという話だつたので、十三日でも十五日でもよいからそれまでは取扱う。その以後のものは、第一回臨時國会は一應閉じて、もう一回政府が議案を整理して、引続き第二回を開いてやるということにしてもらいたい。だらだらしておつたら年末までいつてしまう。
#46
○淺沼委員長 お諮りいたします。今山口君からお話があつた問題は、運営委員会としては、議長を通じて、なるべく早く政府に提出してもらうということで、大体の予定を通知してもらいたい。こういう申込みをしておくことにして、今日はこの程度で問題を打切りたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○淺沼委員長 ではさように決定いたします。
#48
○後藤委員 昨日の私の方の代議士会で、衆議院の法制部の早急な確立ということについて、各議員から非常に熱心な発言があつた。そこで全体の機構の再編成なり、それに伴う予算を総長の方で早急に立案してほしい。さもなければ、われわれが口頭禪的にいかに発案権があるといつて威張つてみたところで、それに伴う仕事がちつともできない。そういう意味の要望がありましたから、これを運営委員会に対して希望しておきます。
 いま一つ、秘書がはいつて議場で摘録をしたという際に、現在傍聽席では衞視の取締りがあつて、メモの摘録が許されぬ。これを許される方法を何とか運営委員会で考えていただきたい。
#49
○大池事務総長 今の摘録の問題は、自由にやれるようにしてあります。
#50
○小澤(佐)委員 法制部の問題は人がいないのでできないと聽いておつたのですが、予算がないのですか。
#51
○大池事務総長 予算はあります。適当な人が見当らないのです。
#52
○小島委員 待遇の関係で人が見つからぬのですか。
#53
○大池事務総長 現実に人がないのです。專門的の知識を要しますので……八人ぐらい取り得る予算があります。今予算的措置として、かりに十人、二十人の予算をとつても、現実には人がない。御承知の通り内閣の法制局でも七、八名ぐらいでやつております。今法制部としては参事を四名、副参事を四名、それに配するには主事等はいくらでも事務局の予算の中で、人さえあれば取り得る條件は整つております。各省に渡りをつけておりますが、人がないのです。
#54
○淺沼委員長 この問題は非常に大きな問題ですから、当然議長が当委員会に諮問されることであろうと思われる。予算のことにも関連してきようと思うので、それの審議も近々にお願いしなければならぬと思います。それも含めて、さらにあらためて法制部の拡充強化について相談することにして、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○淺沼委員長 そういうことにいたします。
#56
○後藤委員 私はまだ各議員が議員一個の発案権を活用する点について未習熟だと思う。しかしこれは習熟するに從つて活溌に行われると思います。そこで七、八名ぐらいの法制部の人的機構では、四百六十六名の人が活溌に法案提出の活動をしたらむりだと思う。制法部の機構を大きくしたらどうですか。
#57
○大池事務総長 それは私どもの方としては、法制部の問題は、單に数名だけの法制部でやるので、これは技術者だけではだめなのでありまして、その前提となるいろいろの資料その他の問題、それから議員さんの要求事項に應ずるものこういうものを法制部だけでやらすことは、とうていできないのでありますから、これは國会図書館というものが当然そのデフアレンスというものを設けて資料を提供し、その中に場合によれば法制部に当るものを全般的に配置して相談に應ずるという、アメリカ式の制度にしなければならぬということの前提で進んでおるわけです。今御承知の通りの事情で図書館の場所もないし、いろいろの方面がスタートが遅れておりますから、とりあえず各院に法制部というものを置いている。これは各院でなくて、今度図書館の中に置かれれば、両院に合致されることになります。とりあえずの問題としては各院に一應置くという形でスタートする。そのスタートしたものも今申し上げておるように困難な状態でありますから、できる限りこれは申合せだけでもしなければならぬということで十分努力中であります。
#58
○後藤委員 くどいようでありますが、國会が自主的な立法機関としてどんどん立法をやつていく、その立法によつて政府は行政技術当局になるというようなあり方に逐次推移していく、こういうふうに考えられる。從つて研究機関は國会図書館に附帶されるとしても、成文技術だけでも私はその程度では貧困であろうと考えます。より構想の大きなものを考えていただきたいと要求します。
#59
○石田(一)委員 もう一つの問題があるが、こういう細かな法案は局部的に結局飜訳がわからないでたいへんに感違いをされておるような場合があると思います。こういう場合には、これに通じたものが一應目を通して、これに立ち会つてもらつて訳してもらえば、ああいうことはないと思います。
#60
○淺沼委員長 そういうようなこともあとで相談することにいたしましよう。
 それではこれで散会いたします。
    午後零時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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