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1949/02/06 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 決算委員会第一分科会 第2号
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1949/02/06 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 決算委員会第一分科会 第2号

#1
第007回国会 決算委員会第一分科会 第2号
昭和二十五年二月六日(月曜日)
   午後一時四十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計歳入歳出決
 算、昭和二十二年度特別会計歳入歳
 出決算(復興金融金庫及び農林省に
 関する事項)
  ―――――――――――――
#2
○主査(柴田政次君) 只今から会議を開きます。三百八十三号から三百八十六号に対しまする復興金融金庫融資に当り措置当を得ないもの、これを議題に供します。この問題に対しまして会計検査院第一局長の池田さんに御説明を願いたいと思います。
#3
○説明員(池田直君) 只今御審議になつております復興金融金庫の融資に当り措置当を得ないものということにつきまして会計検査院といたしまして簡單に御説明申上げます。
 復興金融金庫は御承知の通り政府の全額出資でありまする関係上、会計検査院法の規定によりまして会計検査院がこれを検査いたしております。会計検査院といたしまして復興金融金庫の検査の方針と申しますか、これにつきまして簡單にお話申上げますれば、御承知の通り復興金融金庫は国の全額出資でございまするので、金庫の融資につきましてはたとえこれが最終的には回收を見ますことになりましても、国の財政支出に異ならない融資と考えてもいいわけでございまするので、融資に当りましては経費に準じまして日本の産業の復興再建という至上命令的なものは勿論大事なことでありまするが、成るたけこれを放漫に流れないように融資に当つては第一に考慮されておるかどうか、又これが財政支出に準じても考慮すべきことでありまするので、融資に当りましてはその取扱が公正であるべきこと、こうしたことを主眼点におきまして検査して参つたような次第でございます。従いましてこの使途の内容等につきましても当初から調査の結果どうかと思われるようなことにつきましては、この融資を極力抑止すべきである、又融資後の管理につきましても、よく融資先の資金の使途又管理等につきまして十分の調査を金庫といたしましてはなすべきである、こうした観点に立ちまして金庫の融資につきまして検査をいたして参つたような次第でございます。又先程も申上げましたように融資の取扱につきましては苟くも国民の疑惑を招くようなことがあつては金庫の融資の性質上適当でないと考えまして融資に当りましては公正に取扱い得たかどうかという点につきましても愼重に検討いたしたような次第でございます。検査をいたしました結果二十二年度の検査報告に掲載されておりまする案件では当を得ないといたしまして、指摘いたしたものが三百八十三から六までございますわけでございますが、先ず三百八十三の復興金融金庫で昭和電工に融資いたしました案件について申上げますれば、検査報告に掲げてありまする通り復興金融金庫は二十二年の二月から二十三年の七月までの間に設備資金二十二億二百四十万円、運転資金六億四千万円、合わせまして二十八億四千二百四十万円を融資決定いたしまして、実際の融資は二十三年の八月までに直接融資いたしましたのが二十三億八千四百九十万円、市中銀行に支拂保証等によりまして融資させましたのが四億五千七百五十万円ということになつておりますが、これにつきましては検査報告に掲げております通り貸付がやや放漫に過ぎたものがある。又取扱上に融資に対しましての真偽の実際を見ましても、同じく肥料会社に対しまして肥料関係に融資をいたします際に昭和電工だけが他の会社に比較いたしまして、特別の取扱を受けたと認められるものがございましたので、ここに掲げてありまする通りに、会計検査院といたしては適当でないという結論を下したような次第でございます。御承知の通りこの和昭電工に対しまする二十数億の融資につきましては、長期に亘る大規模の工事に対しまする巨額の資金の融資でございますので、これを全体的に取上げました関係上事柄が非常に複雑いたしておりましたが、会計検査院といたしましても、これが調査につきましては、非常に愼重にでき得る限りの力を盡して検査いたしましたような次第でございますが、会計検査院は復興金融金庫自体の会計につきましては検査ができるのでありまするが、金庫の融資先でありまする会社、この事案で申上げますれば、昭和電工株式会社自体の経理につきましては検査の権限がありません。従いまして、最善の努力はいたしましたような次第でございまするが、そうした関係等も手伝いまして、必ずしも十二分に検査が徹底したとは私共断言できない次第でございますが、その点から多少いろいろ又御質疑もあろうかと思います。尚この案件に対しましては、政府の方から詳細に亘り説明が提出されておりますが、会計検査院が検査いたしましたことは、二十三年の八月末の現在におきまして、二十三年の十月会計実地検査をいたしましたような次第でございます。その結果がこの二十二年度の検査報告に掲げられたわけでございますが、政府側の方の御説明は二十三年の十二月末を大体押えまして、尚その後の御調査等も附加えられまして、説明書ができ上つているものと思われますが、そうした時期的の関係等によりまして、検査院の検査報告の記載事項と、政府側の説明書に記載されておる事項と、多少食違いの点等も現われておりますが、そうした点につきましても、御質問によりまして又御説明申上げることにいたしまして、簡單に只今会計検査院としましてどういうふうな方針で検査をいたしたか、昭和電工株式会社に対する融資については特にどういうふうな事情の下に検査をいたしたかということだけを簡單に御説明いたしまして、詳細のことは又御質問によつてお答えいたしたいと思います。
#4
○主査(柴田政次君) 大蔵省の方からお伺いいたします。銀行局総務課長杉山さん一つ……。
#5
○説明員(杉山知五郎君) 只今会計検査院の方から御指摘になりました復金の二十二年度の融資の問題であります。昭和電工その他数件でございますが、先ず昭和電工問題を中心に御説明申上げようと思つております。復興金融金庫が全額政府出資の機関といたしまして、戰後主として設備資金の供給に非常な重要な使命を持つて立上つたという点は、この復金に対して租税を以て調達をした資金で出資をする、その融資の額も非常に多額に上つたというような点から見て、誠に重要な意味を持つておつたわけでございます。当時は併しながら今と違いまして、まだ戰後のごたごたの真最中でございまして、今のような落ち着きを取戻していなかつた。そうして終戰後の肥料の増産計画のごときも食糧対策の一環としまして、政府及び司令部側の強い要請に基いてなされた。従いまして肥料の設備がどんどん進んで参りまするに応じて、資金の方も後を追掛けて参るというような特殊な事態にありました点は、御想起願いたいと存ずるわけでございます。又この復金の人員の問題にいたしましても、何分何百億という融資を短期に決定いたして参りまする関係と、固有の人員を持たずに興業銀行、日本銀行、その他の金融機関から非常に短期間に人を集めまして、而もその人数も融資金額に比べればなかなか思うように集まり得なかつたということも、残念ながら申上げざるを得ない状況にあつたのであります。又融資の内容そのものを見ましても、復興金融金庫法に復金の目的が明記してございます通り、一般の金融機関から融資し得ないものを復金が出すという特殊の性格がございましたために、普通の金融ベーシスに乘る融資ばかりを見ますると、確かに変則的なものがあつた。それもただ当時の食糧増産、肥料増産という目的からして、どうしてもこれだけはやらなければいけないというような至上目的がありましたために出て参つたという点も、看過できないと思うわけでございます。
 それで、検査院の御指摘になりました要点は、昭和電工だけが他の肥料会社に比べまして特殊の優遇を受けたのではないかという点と、それから融資の承認に当つて放漫なことがなかつたかどうか、それから貸付をした後でその融資の監理に不十分で、十分な処置を採つていなかつたのでないかというような点が、主な点だと存ずるのであります。この点につきまして当時の事情を若干申上げて見ますると、例えば運転資金の融資がございますが、他の会社に比べて昭電だけが特殊なフエーヴアーを與えられたのではないかという例といたしまして御指摘になつておりまするのは、昭和二十二年七月分の運転資金の融資につきましても、七月の生産指示額というものを目安に他の会社に対しては融資をしておる。ところが、昭電の場合はそればかりでなしに、これは一応の目安になつておるが、更に融資が行われたというような点を御指摘になつております。併しこれを当時の融資の担当をいたしました者に訊いて見ますると、七月分融資額の査定方針といたしましては、七月分の金繰不足を算出いたして、それに六月末の未拂金等の事情を合せ考慮決定したものである。従つて稼働率が低くて未拂金の多い昭和電工とか、或いは稼働率は割合よろしうございますが公定価格に無理があつて未拂の累積しておる東洋高圧のごときものは、他社よりも融資率が高くなつたというような点があつたわけであります。又設備資金の方について申上げて見ますると、昭和電工においては関連産業の資金も見た。ところが他の事業においてはそういうものは考えに入れていないというような点も御指摘のようでございますが、これは当時そういうものまで見ざるを得ないというような決定がありまして、これに基いて融資がなされたように存じております。
 次に融資に当りまして、事前に十分の審査が行われなかつたのではないかという点につきましては、私共といたしましても或る程度その事実を認めざるを得ないと思いますが、ただこれもとにかくこれだけの生産の計画を司令部の方から指示がありましてやるというふうに計画が決まりまして、そうして第一次、第二次の融資においては、勿論相当の審査はいたしておりまするけれども、非常に細かい精細な審査は第三次の際に行なつたという点でございます。これも最終的な精査は第三次に讓つたという点でありまして、勿論第一次、第二次も可なりの当時のスタツフとしてはできるだけのことをいたしたのでありますが、何分工事に追掛けられた感は否定し得ないわけでございまして、且つ当時の物価が後から後から上つて参りまして、物価の全面的補正があるために、一応前に作つた予算というものは根底から算出の根拠を失なつてしまうというような事態になりましたために、今から考えて見ますると、もつと何かできたのではなかろうかというふうに思われもいたしまするが、当時の事情からすれば、或る程度止むを得なかつたというふうに認められるわけでございます。
 次に融資後の監理において欠くるところはないかというような点につきましては、例えばこの後にございまする三百八十四号の方の大同亜炭の例でありますとか、或いは三百八十五号の方の枕木の例であるとか、若干そういう事実が無きにしも非ずである点は誠に申訳ないと存じております。昭和電工の方はその後の融資監理は非常に嚴格にやつておりまして、生産も電力の供給が増して参りましたし、それから設備完了後相当年月を経ておりまする関係上、監理、回收につきましては大体予定通り参るつもりでおります。以上申上げましたように、今から考えて見ますると、誠に混乱した事態において早急に融資をいたす必要がありましたために、若干遺憾の点はあるわけでありますが、私共といたしましても、復興金融金庫のみならず、当時の復興金融委員会、復興金融幹事会及び関係の地域の地方融資懇談会の委員、幹事等をされていた方々にも、嚴重なる書面による注意をいたしました次第でございます。非常に簡單でありますが……。
#6
○主査(柴田政次君) いま一つ私から御質問申上げて置きたいと思います。復興金融金庫の構成関係です。つまり委員会と思しますか、そういうふうなところで最後の決定をいたします場合におきまして、金額、対象によつて多少変つて来るということを聽いておりますが、この構成のことにつきまして、委員会がどういうふうなことをやりましたか、それを一つ伺いたいのです。
#7
○説明員(杉山知五郎君) 復興金融委員会の融資の手続につきましては、下部の機構においては何遍か改変があつたわけでありますが、一番上にございまする機構といたしましては、復興金融委員会という組織が現在でもあるわけであります。これは最近名前が変りまして復興金融審議会と申しております。そこで復興金融金庫に融資の申請がありますと、金庫の内部において十分審査をいたしまして、そのうち一口の融資金額が五千万円を超えるものにつきましては、復興金融委員会の認定を必要とするというふうに法規上なつておるわけであります。この認定の仕事は昨年来止まつておりまして、事実上去年の四月以降は融資はないわけでございますが、その認定がございまするものを復興金融金庫の方で貸してやるというふうな組織になつておつたのでございます。それから復興金融幹事会はどうかと申しますと、委員会にかかります案件は、すべて幹事会で下審査をいたすことになつておるのでございます。これは飽くまで下審査でございますから、下審査をいたしまして、その意見をそれぞれの幹事がそれぞれ自分の上についております委員に御報告申上げて、委員会の御審議の御参考に供するというものであつたわけでございます。
 それから五千万円以下の金額のものは、これは委員会案件ではございません。ただ特に異例なものでありまするとか特殊なものにつきましては、委員会の方で、これは委員会の案件にいたせというふうな御意見もございまして、ここで委員会で御審議願つたこともございますけれども、原則としては委員会にはかからなかつたわけでございます。但し各事業に対しまするところの融資方針というようなものにつきましては、大体一年を四期に分ちまして、四半期ごとに事業別に融資方針といつたようなものを委員会で御決定願いまして、これを金庫なり幹事会に出して頂いておつたわけであります。それで幹事会におきましては、今申上げましたような委員会関係の外に、五千万円以下で且つ地方融資懇談会限りで処理し得ない、即ち金額では幾度か変更がございましたが、大体百万円見当から五千万円の間、これは後にたしか三百万円に変つたと思いますが、この案件につきましては、幹事会で意見を附けまして、これを金庫の方へ出す。勿論幹事のメンバーの中には、金庫の中の融資関係の部長等も入つておりましたので、その部長等が幹事会の席上でいろいろ意見を表示いたしますし、又その他官庁関係の幹事でありますとか、或いは他の民間の幹事でありますとか、そういう人達が意見を出しまして、その意見を金庫に持出すというふうなやり方をいたしたのであります。
 それからその下に地方融資懇談会というものが全国の重要都市にございまして、この融資懇談会においては、大体日本銀行支店長の諮問機関としての働きをいたしておつたのであります。ここにかかりますと、これは百万円、後にたしか三百万円になつたと思いますが、これにかかりましたものにつきましては、他の金融機金から貸出し得ないかどうかというような認定をいたしまして、これを金庫の支所に意見を言う。と同時に、日本銀行の支店から日本銀行の本店へその意見が廻つて、そこから上に連絡をするといつたような仕組みになつておつたわけでございます。
 次にちよつと申落しましたが、委員会自体の構成でございますが、これは大蔵大臣が委員長でございます。その外安本長官たる国務大臣、それから通産大臣、農林大臣、それから民間の委員、原則として七人くらいになつておつたのでありますが、それからその中には日本銀行の総裁が入つております。そういう構成で審議をいたしております。
#8
○主査(柴田政次君) いま一つお伺いいたしますが、委員会が融資を決定し、金庫がその執行機関であるから責任は委員会の方にある、但し政府は監督の責任を負うということになるわけですな。
#9
○説明員(杉山知五郎君) 委員会のいたします仕事は認定と申しておりまして決定とは違うのであります。
#10
○主査(柴田政次君) 成る程。
#11
○説明員(杉山知五郎君) 認定と申しまするのは、その融資が他の市中金融機関から出せないものであるかどうか、又融資の必要があるかどうか、又この金額が大体において適性であるかどうかというようなことをやつたわけでございまして、法律的に申せば、委員会が仮に認定をいたしましても、それによつて金庫は貸付けをするとか義務付けられることではないわけであります。当時におきましても、この場合融資案件が多うございまして、一件の説明に割き得る時間が非常に少なかつたわけであります。説明を聞く方の側に立つておつたわけでありまして、その審査の資料はすべて金庫の方において決定をして、それで金庫側から説明を聽取して、委員会側から認定をいたす、こういうふうになつております。
#12
○主査(柴田政次君) 只今のお話からすれば、委員会は決定ができない、最後の決定はやはり銀行の方で決定することになりますかどうか。
#13
○説明員(杉山知五郎君) さようでございます。それから監督の点につきましては、これは従来の金融機関と大分異なつておる点がございまして、復興金融金庫に対する監督権は復興金融委員会が持つておる。これは復興金融金庫法の中にあちこちに條文がございまするが、普通の金融機関に対する監督に当りますものは今は委員会になつております。その外に大蔵大臣が今度復興金融委員会を監督するということになつておるわけでございます。
#14
○主査(柴田政次君) 誰かございますか。
#15
○阿竹齋次郎君 今当局の御説明を聽きますと、いろいろ細かい御説明がございましたが、その中に若干まずいところがあつた、であるから嚴重なる書面による注意をしたいということがあつたのですが、その若干まずいところという、まずいところがどれだけあつたかはつきりせんが……嚴重なる書面による注意というのは大変私共には分り難い。それで政府の方では大変止むを得ない事情のようにおつしやつたけれども、昭和電工のごとき收賄事件も起つておるのです。であるから、そういう説明では我々には分らん。こういう事件は事が大きいのですが、であるから当時の責任者である大蔵大臣或いは融資の委員会の委員長である栗栖さんにお出で願つて説明して貰うわけに行かないでしようか。御当局の説明では理由があつて政府の方としては止むを得なかつたということになつて来るのですが……。栗栖さんがいらつしやらなくても、お見えになつておる御当局の方が責任について説明していらつしやるのでしようけれども、それで足りるというようなことでしようけれども、只今の御説明では私共分らん。分らんから御本人にお出で願つて分らせて貰うことがいいのですが、できなければ御本人にわざわざお出で願わなくても結構です。ですけれどもああいう御説明では分らない。ああいう御説明では、この会計法や財政法の改正せられた根本趣旨に抵触するものである。もつと監督を徹底させなければ……要するに今度の改正する意義がなかつた。今度の改正法の趣旨はそんなものではなかつたと思うのです。
 それから次にお尋ねいたしますが、会計検査院法の中におきましても、会計検査院法の改正せられた趣旨もそこにあつたのだろうと思う。こういう結果を見ることなくして会計検査院として事前に調査ができなかつたのであろうか……。
#16
○主査(柴田政次君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#17
○主査(柴田政次君) では速記を始めて……。
#18
○説明員(池田直君) 只今阿竹さんからの会計検査院に対する御意見がございましたわけでありますが、御意見の通りこうした不当或いは意表事項等につきまして、事前にこれを防止する、事前に監督するということが最も望ましい次第でございまして、後から問題を摘発しまして徒らに責任者等に対しましてその責任を追及しますことは、甚だ遺憾の点でございまして、国家としても好ましくないわけなのでございます。私共といたしましても、日頃検査いたす上におきましては、努めて会計経理等が軌道に乘りまして適正に行われまして不正不当等がないことを監督上念願といたしております次第でございますが、現在の会計検査院の検査監督の建前といたしましては事後検査ということになつておりまして、只今の御意見のようにこうした案件を事前に監督するという建前になつておりませんので、甚だその点は遺憾に思う次第でございます。尚会計検査院といたしましても、こうした事案につきまして行政上の改正意見等は望ましいことになつておりますわけでありますけれど、これも個々の具体的の事項につきまして直ぐ改正意見というわけには事柄が運びませんので、現在は御意見に副えるようになつていないのを甚だ残念に思つております。
#19
○阿竹齋次郎君 法制の範囲内でなければ動けませんが、金を納める国民側では事後では有難くないんです。税金を納める方では事前に防止して貰いたい。そうしなければ納めた者からすれば批難事項を聞かされても腹が立つだけです。国民から言えばそこで事後でなければ事件のあつた場合に法規上の手続を取れなければ会計検査院に対する国民の信頼感が薄くなる。大体事前にはできないから、できたやつに対しては嚴罰を要請する手続を取つて貰えたら、国民が会計検査院を信頼するようになると思います。ですから大蔵省では監査ができる筈であるから大蔵省の絶対責任になつて来る。そこで大蔵省の嚴重なる処分を会計検査院から要求することになる。どんなものですかね。
#20
○説明員(池田直君) 只今の御意見至極御尤もに存じますが、会計検査院が会計事務の不当、違法事項につきまして責任を追及いたしまして、懲戒処分の要求等を監督官庁に対しましてなす権限が現在あります次第でございますが、これは現在の建前といたしましては、国の会計事務を取扱つておる職員が故意又は重大な過失によつて国に損害を與えた場合に懲戒城分をその主務官庁に対しまして要求することになつておりまして、政府関係機関であります復興金融金庫のごときに対しましては、たとえ違法或いは不当の事項がありまして国に損害を及ぼすようなことがありましても、その責任者に対して責任を追及するように監督官庁に対しまして要求する建前には現在なつておりませんので、その点御了承願います。
#21
○阿竹齋次郎君 職務は法律によつて定められておることは御尤もですが、私は復金に対する批難事項の起ることを防止されように思えば、会計検査院の監督下に属する会計においてその態度を取つて貰いたい、そうすることが復金その他にも及ぼすことができる、だから復金に属することを嚴重にやつて貰いたい、それによつて殊に影響するということを言つておるのです。
#22
○主査(柴田政次君) この復金の問題は二十二年度でなく二十三年度においてもこれは相当上つて来る問題じやなかろうかと思いますが、その点は如何でございましようか。
#23
○説明員(池田直君) 復興金融金庫の融資に関しまする不当事項といたしまして、二十三年度にまあ検査報告に掲載いたしました事項は四件とまあ記憶いたしておりますが、これはこれから又御審議頂くわけと思います。尚いろいろ調査中で決定に至らんようなものはございますわけでございます。
#24
○主査(柴田政次君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#25
○主査(柴田政次君) 速記を始めて。
 今のことは重大な問題でございまして、いま一度皆さんと親しく御審議を願いたいと思います。本日はこの問題はこれで保留いたすことにいたしたいと思います。暫時休憩いたします。
   午後二時四十二分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時五十二分開会
#26
○主査(柴田政次君) 只今から開会いたします。
 三百二十五号薪炭需給調節特別会計歳入、薪炭売拂代金の徴收を遅延したもの、これを議題に供します。会計検査院の農林検査課長の大澤さん御説明願います。
#27
○説明員(大澤實君) 三百二十五号薪炭売拂代金の徴收を遅延したものが出ております。これは東京木炭事務所でそれぞれ薪炭の売拂代金を徴收していますもののうち、二十二年度末、即ち二十三年三月までにそれぞれ発送報告書が木炭事務所へ到著しておりまして、当然直ちに代金の徴收をなし得る状態であつたのに拘わらず、これの事務が遅れておつたものがここに書いておりますように一億三千万円からの金額があつた。而もそのうちの四千四百万円は二十三年九月、この二十二年度の検査報告を作成します少し前でありますが、その当時においてまだ徴收の手続が取つてなく、これは若干手続が遅かつたのであります。こういう趣旨の検査報告でございます。
#28
○主査(柴田政次君) これに対して林野庁の……。
#29
○政府委員(三浦辰雄君) これに対しましては、その年の十一月、この分につきましては完納した、全部取立てを済ました、こういう状況でございます。
#30
○主査(柴田政次君) これに対しまして阿竹さん何かありますか。
#31
○阿竹齋次郎君 これはもうこればかりではない、薪炭特別会計、これは杜撰だ、放漫だという全国的な定評になつてしまいました。ただ一つここに現われただけで薪炭特別会計というのは、疑獄だ、化物屋敷だという……。であるからこういうことは何んですね、ここに現われただけですが、これに類することは沢山外にあるのじやないかということが疑われますね……。それでは改めて……三百二十五、これは徴收が遅延していたのをその後取られたということですから、これはいいようなものですけれども、怠つたということは職務の怠慢だつたと思います。そこで薪炭特別会計ですが、これに対して世間で非常に非難の大きなのがありますが、政府はどう考えていらつしやいますか。五十四億の穴がある、そのうちの十億ばかりは現金がないとか、或いは空気木炭だとか、炭が生木だつたとかいうことを聞きますが、どんなふうに考えられておられるか。簡單に一分くらいで大体御説明願えないでしようか。どう考えていらつしやるか、十億の空気木炭があるらしい、それから現品がないのに先金が沢山出ておつたらしい、責任者の当局としてはどう考えていらつしやいますか。
#32
○政府委員(三浦辰雄君) この薪炭需給調節特別会計の運用が誠に当を得なかつた、拙劣であつたと言われますが、五十五億に近い今日欠損を見なければならんような状況にまで持つて来ましたことについては、誠に私共その担当をした責任者といたしまして何とも申訳ないことだと真に痛感しております。今日せめては只今御指摘のようにいわゆる帳簿面と実際とが合わなかつた凡そ金額十億の分、又売掛けで回收がまだ完全になつておりません分、こういうものを速かに究明し、或いはこれを取立てまして、国損の成るべく少くなるように努めるのが今日といたしましては私共の是非しなければならない責任だと、かように存じております。
#33
○阿竹齋次郎君 特別会計の薪炭の決算はもうすでに終了しましたか。今の御説明では終了してないことになりますが、延びて来ると無駄な経費が多くなつて国家の負担上甚だ迷惑だ、どういう状況でしよう。
#34
○政府委員(三浦辰雄君) 薪炭需給調節特別会計の会計は昨年の七月末で新らしい買入れは停止いたしまして、その後專ら清算に入つておるわけでございますが、この会計自身は本年度を以て打切るというつもりでございます。
#35
○阿竹齋次郎君 こんなことは余計なことですからあなたに申上げてもしようがないと思いますが、これに関係していらつしやる官吏の方々は、成るべく長く延ばしてそうして自分達の失業を食止めているというようなことを聞いたこともないわけでもないのですが、そういう惡質なことをやられては国民が迷惑だから、成るべく決算を延ばす、そうすることが自分達の現職を維持することである、そんなことを……。
#36
○政府委員(三浦辰雄君) この会計を延ばすことが、決算の終末を引延ばすことが、いわゆる離職をしない方法だということは私共は全然聞いておらず、又事実大蔵当局との間ではこの会計の整理を三月末までに何ぼの木炭を清算済みとして何人を定員減とし、又六月末までにはどこどこの事務所の清算を完了して何十人の人を減らす、こういうふうにして六月、九月末、十二月末までにそれぞれ定員の減を予定し、最後に二十月の末日を以て全く完了して、そこに八十名の人員を一応残す、そうしてそれを薪炭の一般の行政費の方に向けるか向けないかをその際に相談をして、現在千四百名ばかりのものを十二月末までに八十名にする、こういう段取りでやつておるのでございまして、さようなことを私共としては考えさせるようなことを絶対してないつもりでございます。
#37
○阿竹齋次郎君 これは証拠がないようで言えませんけれども、聞いた聞かんの問題ですけれども、これは私はこういうことをお尋ねするのは外じやない、この統制を止めるか止めないかということを、ここ八ケ月ばかり前に政府の方で御協議中に、その従業していらつしやる政府の官吏、係員の方々が、即ち公務員の方々が、重大会議を開いてその席上においてこれに対して反対運動を起すか起さんかというときにこのことが問題になつたようなことお聞きましたから、御参考に申上げるのです。即ちこれに関係しておる政府の役人というものは統制を維持しようという態度をとられた。どうしても止めなければならんから仕方がないから決算を引延ばす、そういうことを耳にいたしましたから御参考までに申述べて置く次第です。ありそうなことです。
#38
○主査(柴田政次君) 只今の御説明で大体はつきりしたでしよう。
#39
○阿竹齋次郎君 であるから注意して成るたけ早く解決して貰いたい。
#40
○主査(柴田政次君) この問題を変えまして、次の問題に移ることにいたします。
 次は三百二十八号国有林野事業特別会計歳出、工事の施行に当り措置当を得ないもの、これに対して会計検査院の御説明を願います。
#41
○説明員(大澤實君) 三百二十八号の、工事の施行に当り措置当を得ないものでありますが、これは東京営林局で靜岡県の、確か大井川の上流だつたと思いますが、そこに森林軌道を五千七百メーター程敷設しようという御計画をお立てになりまして、その工事費としまして二十二年度に百七十万円の金を支出したのでありますが、その五千七百メーターの軌道のうちの約五千五百メーター区間は、日本発送電の專用軌道でありまして、これを借りてそこへ軌條を敷設しよう、こういう御計画で二十二年度に全線五千七百メーター分の軌條を購入して、若干土工工事をなさつたのでありますが、肝心のその五千五百メーター区間の日本発送電の專用軌道を利用しようとした部分が、発送電の方で何か会社内部でごたごたがあつたんですか、承認が正式に受けられなかつたために、結局買つた軌條がまだ敷設されない状況であるという状況でありまして、工事を施行される前にはそうした点は十分にもう交渉を済まされてからされるべきではないか。若干その点に工事施行上手落ちがあつたのではないか、こういう趣旨で検査報告書に掲載された次第であります。
#42
○主査(柴田政次君) 只今三百二十八号を申されましたが、二十九、三十、三十一まで一括して御説明願います。
#43
○説明員(大澤實君) 次に三百二十九号の予算の使用当を得ないもの、恐らく三百三十号が同じような議題でありますが、これは結局職員の宿舎を作られて、その予算というのは事業費から支弁されている。事業費には現場のいわゆる仮設物程度の仮小屋その他の予算は含まれているけれども、いわゆる官舎、宿舎というものの予算は含まれていないのに、住宅難の問題は止むを得なかつた点もあるとしても、それをこの事業費から支弁したのは予算の使用上妥当でないのではないか、こういう趣旨からこの三百二十九号と三百三十号は検査報告書に掲載されている次第であります。
 次に三百三十一号の北見営林局の、予算を超過して工事を施行したもの、これは北見営林局で、予算がないのに住宅五戸を請負いまして、そうしてそれが二十二年の十一月に完成しましたけれども、勿論予算がなくてやつた仕事でありますから、金が拂えずに翌年の二十三年の五月になりましてその当時に新らしく計画されたことにして、その住宅の建設費を支拂つたという点と、それからそのときに、二十二年に実際に予算があつて行なつた工事の中で、一部請負人の言う金額とこちらの予算とが一致しない。予算が少し足りないという部分を代物弁済といいますか、木材を請負人に交付することによつて代金決済に代えた。これも予算を超過して工事を施行したものである、併せて予算がないのに工事を施行したので適当でない、こういう趣旨で検査報告書に掲載された次第であります。
#44
○主査(柴田政次君) これに対して林野庁の説明を願います。
#45
○政府委員(三浦辰雄君) この三百二十八号の、工事施行に当り措置当を得ないものとして御指摘を頂きました東京営林局の栗代林道、これは会計検査院の御説明の中に大井川の流域で、現に発送電が五十キロなにがしかをすでに持つておる。それでその当時その一部分につきましてはすでにゲージが違うものでありますからその間にもう一本鉄道軌條を入れまして、そうしていわゆるその乘入れを許されて現に使用しておつたのでありますが、この指摘を受けました三百二十八号の工事はそれのもつと上にもう暫くその既設の軌條、日発の軌條の使用を延長させて貰つて、横道に入るという工事の問題であります。当時、これは昭和二十二年の四月、旧御料林の区域でございまして、四月一日から機構の改革で農林省でやりました、そういうような多少の機構の変化もありましたし、日発自身がいろいろと当時の争議問題というようなことで、名古屋の支所に参るとそれは靜岡の支店の方で大体それぐらいのことは委しておるのだというようなことであり、又靜岡へ行けば名古屋まで伺いを立てなければならないというようなことで、その交渉がまとまりません。当時出先の方及び東京営林局といたしましては、すでに同じような使用の仕方をその下流でもつて約三キロ許されているのだから、同じような仕組におきまして共用といいますか、共同使用の分も許されるというようなことを話合として、係り程度で決めたことで、話合をした程度でこの工事に掛つたのがさような手続上の問題から認可が非常に遅れて、軌條は買つた、一部の土工は極く小部分でありますが、した、こういう問題であります。誠にこの点は恐縮に存じますが、その後の措置といたしましては、その近くにあります千頭の営林署と気田の営林署で軌條を非常に必要とする事業が計画された当時といたしましては軽軌條は特に手に入りません関係上、それを廻しまして、なぜその工事をそういう途中で止めたかと言いますと、目的の線を引く、奥の所へ新たに日発が発電所を作る、そういうふうに発電所を作るということならば、そこに新たに材料を運ぶための道ができるから、むしろ軌條をそこへ引くよりは、できた舗裝道路を使つた方がいいという比較、利益比較の問題がありましてその軌條を廻したという結論になつております。
 それから次の三百二十九條の東京営林局で予算の使用当を得ず、住宅を建てたという問題であります。これはここに書いてありますように、東京都下喜多見地区の二十町歩の土地が、旧御料林でございますが、あります。戰後、森林の回復をするためには植栽を急がなければならない。そこで食糧増産のために苗圃もつぶされておつたが、これを至急苗圃地を殖やして、苗の供給を図らなければならんことから、この二十町歩を思い切つて大苗圃を作つて、そこで低廉な苗木を供給したいという考え方で、そこに自然苗圃のごときは非常に人も使うことでありますから、そこに建物の建築を図つたのであります。ところがその後農地改革の問題が出まして、如何に、苗木が大切な際であろうともあの平坦地であり、その周辺、非常に零細な農家が多いのに悠々二十町歩を挙げて苗圃のごときものにするのは妥当でない、こういうことで地元の農地委員会から非常な非難と陳情を受けて、結局それをどうしても七町歩程度に縮小せざるを得なかつた、併せて戰災後におきますところの職員の住宅に非常に困ります関係から、それを遂に職員の住宅に一応転用してしまつた、こういうことで、経過は一応はございますものの、結果的に見て誠に私共といたしましても止むを得ん事情等は述べたいのでありますが、結果的にはこういう御批難を頂いて、誠に恐縮する外ないわけでございます。
 三百三十の大阪営林局の職員住宅十戸の問題でございますが、これはこの附近に千三百七十九町歩の国有林がございます。その国有林の仕事をやつて行くためにということで、家を作り、そうして同様な、先程申上げましたような局職員の全く燒けて家のない人を一時そこに收容せざるを得ない事情になつたということで、これ又同様に恐縮に存じておるような次第でございます。
 それから三百三十一の予算を超過して工事を施行したもの、これは当時の、第一項の最初の方は、予算で三十六棟の新営費で以て家を建てる契約をした。そうしたところがそれは完成したのでありまするが、そのときの材料の残材、又家の非常になかつた時代、殊に北見は四万何戸あるわけでありますが、そのときの事情によつて引揚者が非常に多くて全然容れることができない、丁度北見の営林局は、昭和二十二年の五月一日に開設になりましたのでそこに三百人近い役所の開設の関係からいたしまして、来年度も凡そ十棟程度は新営費として貰えるというような見込の下にこの仕事を継続させてやらせて、経費の方を廻したということで、全く予算の区分を無視してやつたことで申訳ない点でございます。その次の今度は営林局自身の庁舎の問題でございますが、この庁舎を作ります際に、どうしても予算面の九百四十二万五千七百二十円というのではどうしても請負い切れないということからいたしまして、いろいろと業者との折衝の結果、つい資材の木材を請負人に交付することによつて、契約を漸く結んだ。かようなことで、役所としてはなすべからざることをしたことでありまして、これ又私共といたしましては恐縮に存じます。
 以上いずれもその関係の方面につきましては嚴に注意をし、その後の機会においてすでにそれらのことをも含めて戒飭をさせたような事情もございます。
#46
○主査(柴田政次君) 何かこれに対して、阿竹さん。
#47
○阿竹齋次郎君 只今の御説明を承つておりますというと、事情全く止むを得なかつたが、結果から見てこの御批難は止むを得んという答であります。併しそんなことで初めから分つておつたことを、凡そこうやればいいものであると分つておつてやつておるのですから、今になつて結果から見て惡かつたということは訳が分らない。財政法や会計法というものを軽んずるからこういうことになるのじやないでしようか。こういうことが起きるならば、日本の予算編成主義を沒却するものであり、国会を無視するものである、国会の決議を蹂躪すると言われてもいたし方がない。で、これに対して嚴重な処分をし、或いはその他機会に尚猛省を促したという御説明でありますが、ここに処分表を頂いておりますが、私のは拔けているのですが、処分表に書いてないのですがね、どうですか、三百二十八なんか……。
#48
○政府委員(三浦辰雄君) 尚説明中言葉が足りませんでしたが、確かに御指摘のように、本質的にこういう点は作為でやつたのではないかというお咎めで、この東京営林局の苗圃の近くに作つた家、又大阪営林局の千三百七十九町歩の施業地に作つた家、これらは予算上に認めて貰つておる労務省の住宅というものがございますが、その経費でそれぞれその局としては建てたわけなんであります。併し私共といたしましては、御指摘のように、それはいわゆる一応形式はそういうことになつても、実質上そういうことは妥当ではない、こういうことについては、私共誠に同感で恐縮しておるような次第でございます。
#49
○阿竹齋次郎君 そういう場合は合法的にやれる手続の道があいておるのですから、暫く待てばできるのですから、今日の予算会計法においても……。そこで処分をここで拜見いたしましたが、注意がしてある。注意ということですが、注意は処分じやないと思うのです。そこでこの中でどうですか、官吏服務紀律とか官吏懲戒令というものがあるのですが、そういうようなものを発動する必要がなかつたのですか。これでは処分したのじやない。注意は処分じやないと思います。
#50
○政府委員(三浦辰雄君) 私共この頃の状況といたしまして、この事自体だけでさような、何と申しますか、懲戒の手続はとらなかつたのでございます。先程これらのような事情を含めてと申しましたのは、言葉が少し余計なことになつたかも知れませんが、私の気持としては平素の部下の監督等の事情等も入れて、先般の整理、或いはその前における機会、こういうものも考えたという気持を現わしただけで、この事自体だけがいわゆる懲戒という正式のものまで、当時の状況としては、私は判断をそこまで決めなかつたわけでございます。
#51
○阿竹齋次郎君 私共から言えだ平素の成績は分りませんから、そこで今あなたのおつしやつたように処分をしたとおつしやるけれども、注意と書いてあるだけじや処分になつていないと思う。そこをお尋ねいたします。処分していない。この文書によるというと、注意ですから……。
#52
○政府委員(三浦辰雄君) この事自体を嚴重に注意をしたということに止まるわけであります。でありまするので、先程申上げたこれらのことも考えてあとでそれぞれ処分したということは、誤解がありまするから、それは訂正をいたします。
#53
○阿竹齋次郎君 余り理屈に囚われるものでないかと思います。平素成績がよかつたというと、どんないいことがあつたのですか。今日でなくてもいい、後日書面ででも頂きたい。
#54
○政府委員(三浦辰雄君) 平素成績がよかつたのはどういう程度であつたかというお尋ねでありますが、私共といたしましては、御承知の通りに営林局は営林局長が一応の出先としての責任でやつております。国有林の管理経営全般をやつておるのでありまして、もとより会計関係の法規というものは当然重視しなければならないのでございますが、私共といたしましては全体の管理経営の問題も又考える。こういうような面で人を見ておるような状況でございます。
#55
○阿竹齋次郎君 そんな広い範囲内のことはこつちは分りません。であるから、殊更に感服すべき行跡があつたということを聞きたいのであります。ないでしよう。あなた御承知ないのにそういうふうに御説明なすつていらつしやるのでないですか。殊更に御感心なさることがあつたならば、直ちにここで説明できる筈のものである。刑何等かを減じたという理由になつておりますから……。
#56
○政府委員(三浦辰雄君) 私か何かそこに誤解があるように存じます。説明の足りない点かと思いますが、これらの現われました事案は恐縮に堪えないし、これは当を得ないものでそれぞれありますが、この事自体によつてその責任者を処罰するということまでは、当時の環境からいたさなかつた。嚴に注意しただけに止めた、こういうことを申上げておるのでございます。
#57
○阿竹齋次郎君 その御説明だと、法が死文になつてしまいますよ。具体的事実に対して具体的取扱をすることが法の建前になつておりますから、平素成績が挙れば、具体的に惡いことがあつても取消されるということになると、法律が死文になつてしまう。法律を以て生命となさる官吏の方々、監督者の方が、さような御説明では我々は頼りない。そうすると、どんないいことがあつたのか、聞かして欲しいと思う。法律を無視してもいい程立派な行跡があつた、法律があつても適用できない程過去において立派なことがあつたのですか。法律を殺してまでも行けるだけの立派なことがなければならん。
#58
○主査(柴田政次君) 阿竹さん、これは大変もうやれば複雑になつて参りましようけれども、処分関係の問題、或いはその当時はその環境であつたというような見地から、まあ問題は決して軽いという意味ではありませんけれども、この問題はこの通りで如何ですか。
#59
○阿竹齋次郎君 それで結構であります。
#60
○主査(柴田政次君) それでは一応これを承認することにいたしまして、決定いたしたいと思います。
 本日はこの程度で散会したいと思います。
   午後三時二十八分散会
 出席者は左の通り。
   主査      柴田 政次君
   副主査     阿竹齋次郎君
   委員
           吉川末次郎君
           淺井 一郎君
           伊藤 保平君
           千田  正君
           米倉 龍也君
  政府委員
   大蔵事務官
   (大臣官房会計
   課長)     小川 潤一君
   林野庁長官   三浦 辰雄君
   農林事務官
   (官房会計課
   長)      伊東 正義君
  説明員
   会計検査院事務
   官
   (第一局長)  池田  直君
   会計検査院事務
   官
   (出資検査第一
   課長)     大澤  實君
   大蔵事務官
   (銀行局総務課
   長)      杉山知五郎君
ソース: 国立国会図書館
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