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1949/12/13 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号
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1949/12/13 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号

#1
第007回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号
昭和二十四年十二月十三日(火曜日)
   午後一時五十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○水産資材割当に関する件
○越冬寝具予算処置に関する件
○残留邦人の今後の引揚に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡元義人君) 只今から委員会を開きます。
 只今政府側から案件の第一になつております水産資材割当に関する件で、水産庁資材課長石川東吾君、並びに経済安定本部水産課長稻村桂吾君が出席されております。先ずかねてから要望してございました水産資材について水産庁側から御説明して頂くことにいたして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岡元義人君) では、石川資材課長。
#4
○説明員(石川東吾君) この前の委員会、又その前の委員会も関係あつたと思いますが、いろいろ御要望がありまして、それは地方の資材調整事務所に対して漁業の資材の配給をする場合には、引揚者と一般の漁業者と特に差別することがないようによく趣旨の徹底をして貰いたい。それから並びに地方の資材調整事務所に資材の割当の委員会がありますが、その委員会には引揚者代表を立会わして貰いたい。もう一点は、先に昭本二十三年度の第二四半期ですか、特別に引揚者用の枠を設けたのでありますが、一部の資材調整事務所ではそれを引揚者以外に割当をした。こういうこともあつたわけでありますが、それは来る第四四半期の資材の割当のときには、その外の引揚者以外に割当した分をその第四四半期において引揚者に割当をして貰いたい。そういうような御要望があつたのでありまするが、これにつきましては、先般今月の八日の日にたまたま資材調整事務所の水産課の綿糸ロープ関係の担当の職員の会議がありましたので、その席上よく趣旨の徹底を図つて置きました。それから尚正式の通牒は近く第四四半期の綿糸の割当をいたしますのですが、その際に特別に御要望の趣旨に添うような通牒を同時に出したいと思つております。
 それで実は第四四半期の割当はいろいろな関係で非常に急いでおつたのでありますが、経済安定本部からの通知が遅れまして、今月の六日の日に正式の通牒が参つております。それでいろいろ急がしておりますが、大体従来安定本部から通知がありまして、半月或いは二十日間ぐらいどうしても作業にかかるのでありますが、丁度年末にもなりますが、遅くも今年中には資材調整事務所に対して枠を通知したいと、かように考えております。その際に今述べましたような、前の委員会で御要望のありましたことをもう一度通牒で知らせたい、かように考えております。
#5
○委員長(岡元義人君) 只今資材課長から御説明がありましたが、予定といたしましては、今日できたら、年末も迫つておりますので配分割当を御説明して頂きたいという要望がしてあつたのでありますが、只今御説明の通りでありますので、これに対して御質問がございましたら、各委員の御意見を承ります。
#6
○紅露みつ君 資材課長に伺いますが、この割当の数量は、大体これは資料を頂いておらないのでございましようか、まだ今度のは……。
#7
○説明員(石川東吾君) はい。
#8
○紅露みつ君 それを今度この委員会で伺いたいということになつておつたと思うのでございますが、それをまあ一つお伺いしたいと思います。これはもう繰返して言うことはないと思いますが、引揚者の全部についての問題ですが、外の一般業者と区別をしないで公平にということでございますけれども、公平にということで行きますと、実は公平に行かないのでございます。不公平にやらないと公平にならないというのが、これは引揚者の全体の行き方でございますから、通牒をお出しになります場合には、特にこれは公平にというような軽い意味でなく、そこに一つ何らか意味を持たせて、これはできるだけ引揚者の着業者の方に廻して頂くということに含みを持たせて頂きたいと思います。それが実現して漸く公平に近付くくらいでございましよう。実際地方へ行つて実情を見ますと、既存業者の勢いが強うございますし、なかなか公平にやられたのでは駄目です。どうか一つそこのところは何遍もこれは引揚問題についてはいつも出る問題ですが、不公平な公平ということを一つ考慮に入れて置いて頂きたいと思います。それから今度の割当について……。
#9
○説明員(石川東吾君) 実は今日の委員会に若し全部の割当計画ができれば印刷物にして持つて参りたいと思つておつたのでございますが、六日の日に正式の通知があつて、それから初めてはつきりした作業に入りましたから、今日までまだ府県の割当はまとめてないわけであります。それで前から準備をすれば間に合うじやないかという御意見もあるかも分りませんが、これは実際言いますと、しばしば予告を受けている数字と正式に貰つた数字に喰い違いがあることがたびたびあるのでありますので、やはり正式に文書が到達しませんと作業に入りませんからして、遺憾ながらまだ今日まで各府県の割当が決つておらないわけであります。大体約二十日間としまして二十五、六日頃になりますが、できるだけ早く年内には地方の調整事務所に出る通知が出せるように準備を進めております。それででき次第印刷物にしてこちらの委員会の方にお届けしたいと思つております。
 それから後段にお話のありました地方の資材調整事務所の対するいろいろな趣旨の徹底、引揚者に対する考え方でありますが、なかなか細かい点は書面では表わし盡せませんので、そういう点を実は先般の会議のときによく口頭で担当官に説明したわけであります。それからやはり一応正式の通牒にいたしませんと又はつきりいたしませんから、今度の四半期の割当のときに一応正式の通牒にかる。たまたまその前にそういう会議がありましたから、口頭でよくその辺の考え方は説明して置いたわけです。
#10
○紅露みつ君 先程の御説明のときに入つておりましたか、引揚者をそこに参加させるということですね。引揚者が入つているというお話は、それはずつと前に引揚げて利用しているという引揚者、引揚者と言いましても私共の言うのは近頃引揚げた、そうして新規に着業する人ですが、そうして又着業して間もないというふうな業者を参加させて頂くということについてはどんなふうに通牒をお出し頂くことでございましようか。
#11
○説明員(石川東吾君) その資材調整事務所にある資材の割当審議会というのは、一県に人数で十人になつておつて、大体従来はその点で代表的な漁業ごとに代表者が入つているわけであります。それで特に引揚者の代表という形では恐らくどこの県も入つていなかつたろうと思います。その点を先般の委員会でいろいろお話もありましたし、その割当審議会は実は決定機関ではないのであつて、資材調整事務所で決めた割当の原案を広く公表するということと、それからもう一つはいろいろ根本的の方針について意見を徴するというような委員会なんですが、そういうように今お話のありましたような、とかく既存の漁法者に圧迫されて力で負けるというようなこともあり得るかと思いますから、そういうことがないということを明らかにするために適当な代表を引揚者側で選んで頂いて、それに参加させればいろいろの弊害が除去できるのじやないか、かように考えております。そこらのどういう代表を出したらいいかということは資材調整事務所と県の厚生課ですか、そういう所とか、或いは県の引揚者の団体等に連絡して協議して決定されればいいのじやないかというふうに考えております。
#12
○北條秀一君 只今石川君の御説明は一応了解できるのですが、具体的に話を今日して置して頂きたいと思います。それは水産庁から安本に申請をしてその割当が今月の六日に来た。たまたま申請とその最後的な決定とが喰い違うことがあるというような従来の一般的な原側論を言われておるのでありますが、具体的に割当があつたわけですか、全体的に枠、それが一つと、従来本委員会が農林省にしばしば要請しております趣旨はよく分つておられると思うのですが、今のお話ではつまりまとめて言いますと、こういうふうになつたのでとにかく善処しますということなのですが、それでは各委員の皆様も十分に満足できないと思います。でありますから、この際農林省から安本に出したところの申請に対してどれだけの割当があつたのか、この概括的なことは分ると思います。それがどういうふうに各県の引揚者に特に行くかということ、これは全体が分ると思います。それによつて大勢を掴むことができると思います。同時に各資材調整事務所にあなたは今間委員会の趣旨に副うような通告を発するつもりだということでありますが、その通告は具体的にどういう点を指示されようとしておるのか、この二つの点をはつきりして頂きたいと思います。
#13
○説明員(石川東吾君) 数字の点は今度の第四四半期の枠は四十万玉、四百万ポンドであります。それで二十四年度全体の枠が大体前から決つておりましてそれが二千万ポンドです。言い換えますと一四から四四まで二百万玉、一四から三四までの合計が千七百八十万ポンド、それで私の方が今度の四四に必要としております数字は一般的の基本的な枠としては六十万玉、それから災害用としては三十万玉、中途で打切になりましたその他のいろいろの関係があつて二十万玉、合計百十万玉必要としておるわけであります。そういう数字で経済安定本部の纖維課の方に交渉を進めておつたのであります。結局確定して今月の六日の正式な割当のありました数字は四十万玉であります。
 それから通牒をいたします要点は、従来一般的なことについては繰返し繰し返地方の調整事務所に通知をしておりますので、今度特に改めて通知をいたしたいと思つております第一点は、二十三年度の三四四半期ですか、引揚者に特別の枠を付けて出したのを他の者に流用した数量を四四で引揚者用に出して貰いたいという点と、それから先程説明しましたような割当審議会に引揚者の代表を立会わして貰いたい、こういう点であります。
#14
○委員長(岡元義人君) 水産資材関係で御質問は外にございませんか。尚安本から稻村課長も見えておられますから。
#15
○水久保甚作君 漁業組合が今後は変りまして協同組合等になつておる筈であります。それで全国的に資材調整の審議会の構成はどういうように変つたか、その点からちよつと承つて置きます。
#16
○説明員(石川東吾君) 只今の全国の協同組合の状況については遺憾ながら所管外でございますから、詳しい事情は承知しておりません。
#17
○委員長(岡元義人君) それでは、水産資材関係は外に御発言なければ打切つてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(岡元義人君) それでは、水産資材関係の割当は大体二十五、六日ごろというお話でございますから、できるだけ早くして頂くように委員長から要望いたします。
  ―――――――――――――
#19
○委員長(岡元義人君) では次の第二の案件に移りたいと思います。越冬寢具予算処置に関する件でありますが、只今政府側から矢野厚生政務次官並びに田邊援護局長がお見えになつております。尚外務省から倭島管理局長がお見えになつておりますし、宮崎援護庁次長も只今出席されました。前の委員会で木下委員、中野委員から御質問のございました尚当委員会に陳情として出されました本年度の引揚者の支給品並びに今度の越冬寢具等に関する問題で、一応その趣旨をば政府当局へ連絡申上げて置いた次第でありますが、この際政府側から一応説明をして頂くことといたしまして御異議ございませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(岡元義人君) それでは……。
#21
○政府委員(田邊繁雄君) 越冬寢具と応急家財の配置につきましての状況を御説明申上げます。越冬寢具は御承知のように外地から引揚げて参ります一般邦人の中で、寢具を持たない方に対しまして、その経済状況に応じまして、政府から支給するという措置を講じておるわけでありますが、本年度では第三四半期におきまして、若干引揚者の数に応じまして経費を地方に配当いたしたのであります。併しながらその数だけでは到底地方の要求を満し得る状況に相成つておりませんので、第四四半期におきまして財務当局に対しまして、更に経費の増額を要求して折衝中でございます。近日中にまとまると思つております。尚その際、従来は配給対象を一般邦人ということに限定しておつたのでありますが、本年度は一般引揚者の数も少うございますし、かたがた復員者の中にも長く外地におつた関係から、内地に帰つて来ました実情は一般引揚者と余り違わないという点も中にはありますので、そういう気の毒な復員者の方にも事実上越冬寢具が支給できるということも考慮に入れまして、所要金額を要求しておるようなわけであります。尚応急家財の点につきましても、越冬寢具と同様な考を以ちまして目下財務当局に折衝を続けておるような次第であります。
#22
○委員長(岡元義人君) 只今の御説明に御質問ございませんか。
#23
○北條秀一君 只今の御説明は当然本年引揚者上陸地におけるところの被服支給と関連して来るわけでありますが、先般沢山の陳情が参りまして、既定支給基準の中に外套があるのだが、外套がないという話でありましたが、この問題について援護庁ではお分りになつておることと思いますが、その善後措置について何らかお考えがあれば、この際発表できる限り発表して頂きたい。
#24
○政府委員(田邊繁雄君) 舞鶴援護局におきまして、外套に代るに毛布を支給しておるということは事実でございます。本件に関する引揚援護庁の一般方針といたしましては、成る程外套は被服の支給基準表の中に載せてはございます。併し外套の数が引揚者全部に支給できる程の手持ちがございませんので、若し外套の在庫品が足りないために全部の引揚者に配ることができない場合には外套一枚に代えるに毛布一枚を以てする、こういう方針を立てまして、現地にその旨を指示しておつたのでございます。舞鶴援護局におきましては、その方針の下に一応外套の在庫品を全部拂つてその上でなくなつたならば毛布を支給する、こういうことで第一船団には外套を支給したのでございますが、その後丁度第一船団が終つたところで六千枚しか手持ちがなくなつたのでございます。ところが第二船団以降の引揚者に対しましては、或る船には出す、又極端に申しますと、或る船の中の一部には出し、他の人には出さないというようなことがあつては工合が惡いので、その後は外套に代えまして手布をずつと支給しておつたような状況でございます。現在先程申しました通り、六千枚しか在庫品がないわけでございますが、将来の方針といたしましては、函館援護局にあります若干のものと合せまして、今後はこれを極寒期、寒い時に帰つて来る引揚者だけにお渡しする、今回の問題の経過もございますので、そういうふうな取扱にしたら如何か、こう考えておる次第でございます。尚物資の支給につきましては、外套は在庫品に限つて支給するという方針をとつておりますので、新らしくこういうものを調達してやるということは引揚援護庁としては考えておらないのでございます。
#25
○北條秀一君 先程私が申しましたことは、現香は分かりましたが、併し暖かな時に帰つて来る第一般団に外套を與えて、そうして段々と寒さに向う船団に外套を與えなかつたことは、これは援護庁なり或いは本省の非常な失策であつたということを私は考えるのでありますが、その手落、私から考えれば手落だつたと思うのですが、その手落を責めるわけではありませんが、先般の陳情者諸君の意見を聞きますと、どうしても外套を貰いたい、又先般木下委員からも是非これは外套を出すようにしろという強い要望がありました。他の委員各位も恐らく同様の見解を持つておられると思うのであります。従つてこれは毛布を渡したのだから毛布で外套を作ればよいじやないかということも言えるのでありますけれども、何しろ資金を十分持たないところの引揚者、復員者でありますので、援護庁の方で多数手を加えられれば、いろいろの引揚者の授産所であるとか、県の授産所であるとか、そういうところを動員されれば、外套も極めて廉価に実質的にできるのじやないかということを考えますので、越冬物資を配給せられるということと関連したしまして、この際外套を本年外套を貰わなかつた引揚者諸君に支給するという方法を何らかの考慮を拂つて実施できれば非常によいと私は考えますので、極めて弱い私は要求をしておるのですが、これは引揚者の側から言うと、どうしてもこれはやつて呉れという強い要求がありますので、その間を考慮されて善処されることを特にこの際強く希望して置きたいと思います。
#26
○政府委員(田邊繁雄君) 御意見承わりましたのでありますが、手段といたしましては、残つている外套だけでも何らかの方法によつて引揚者に配給してやるということは御尤もでありますが、これは引揚者の御都合によつて毛布と替えようという方法もあるのでありますが、これは実際問題として困難であります。すでに配給されておる毛布を集めまして、それと外套を交換するということは、実際問題として非常にむづかしい問題であります。そこで外套を新らしく引揚者の方に追加して支給するという問題でありますが、これは九万五千の中で極く少部分の方だけが外套を貰つておるので、大部分の方が外套を貰つておらんのに僅かなものをどうやつて振向けるかということは非常に困難でございます。又若し九万五千のソ連から帰つてこられた人達に渡すとすれば、他の地域から帰つて来た方にも何かお渡ししなければならんということになります。又越冬対策として物資を引揚者に配るということになりますと、これは名目といたしましては生活困窮者に対して物資を配給するということになるのであります。それにつきましては、無差別平等という根本の原則がありますので、或いは遺族や留守家族の方もありましようし、その他生活に困つている方々に対しまして無差別平等にそういうものを支給しなければならんという原則の適用を受けまするので、厖大な物資を必要とする。引揚げ援護庁といたしましては将来の引揚者に対しましては、現在のところ相当準備して置かなければならんということもありますので、この問題は余程愼重に考えて研究しなければならんというように思つておるのであります。一応この程に……。
#27
○北條秀一君 私の述べた趣旨は田邊援護局長はよく了解されておると思うのですが、愼重に研究されて、これはどうしても善処するということは行政庁としてのよい政策であり、又国会としてもそこに愼重の考慮を拂つて適当の措置をとるということは、いわば政治の要諦であるかと考えますので、是非この点は軽卒にやつてはいけませんから十分各般の問題を考えて支障のない限度において、是非引揚者において十分なと言いますか、満足を與えるように一つとつて頂きたいということを重ねて要望して置きたいと思います。
#28
○委員長(岡元義人君) 越冬品関係についての御質問は他にございませんか。
#29
○中野重治君 外套なんかを配るという場合に、極寒期については用意があるというふうな話でしたが、それはいつ頃からいつまでを指すかということと、それから頭数だけ品物がない、それを配付するのでは不公平になるという話で、それは尤もなんですが、そうすると今後の研究ということになつて来るのでしようが、現在頭数に足りない手持品、これはどういうふうに将来処分する予定でありますか。
#30
○政府委員(田邊繁雄君) 実は先程ちよつとお答え申上げたのですが、外套を一部配付された事情につきましては先程申上げた通りであります。それで残つた六千枚をどういうふうに配るかという問題になりましたので、これは寒いときに帰つて来る方々に與えた方が適当ではないか、こういうことになつたのであります。尤も中には病人で舞鶴の病院からお帰りになる方々もございます。こういう方々には持に健康の点を考えて外套をやらなければならない点もあります。それから寒いときに帰つて来る方々には途中で風邪を引くことがないように外套を差上げなければならん。それで私共の方針といたしましては、十二月以降帰つて来られる方に外套を支給することが適当ではないかと思つておりましたが、何分にも今度の段団の方々全部では六千枚ではとても差上げ切れませんので、技術的に今度の般団の方々には支給できなかつたような状況でございます。大体私共の方では十二月以降帰つて来る方々どいうふうに考えております。
#31
○中野重治君 十二月から何月までですか。
#32
○政府委員(田邊繁雄君) そこの点は何月までとはつきり決めているわけじやないですが、寒い気候の状況に応じまして、従来の例で申しますると冬の間は引揚がストツプするのが通例でありますけれども、若干ときどき引揚もございますので、そういう方々にも手持品と睨み合せましてしたいと考えております。
#33
○中野重治君 その手持品というのは、今後数量に変化があり得るわけですね、若し金ができたり品物などを動かせば……。
#34
○政府委員(田邊繁雄君) 手持品と申しまするのは、舞鶴援護局には六千枚しかないわけであります。函館の方から一万枚程度向うに廻すことにいたしまして、全部を通じましてもとても九万五千というのはないわけでございまして、将来外套を新らしく支給するということは、一枚一万円もかかるのですから、非常に多額の経費を要する関係上、これは望ましいことでありますが非常に困難な問題であります。従つて手持品を有効に支給するようにいたしたい、かように考えております。
#35
○中野重治君 それは分つたのですが、そうすると下手に分ければ親切さが却て無駄になつて公平でない、これは分ります。そこでいろいろ苦心してこれを分けなければならんのだが、そうやつているうちに、分けないでいるうちに手持品が残るということがあり得るわけですね。公平な分配をする方法が見付からんでいるうちに手持品は手持品としていつまでも継続して倉庫にずつと積んである、僅かな手持品にしろ……。それの処理の仕方について案はすでにあるわけですか、それをお尋ねするわけなんです。
#36
○政府委員(田邊繁雄君) 私の方では、今後の引揚を予定いたしましてそれをやる考えでございます。
#37
○中野重治君 非常に結構ですが、来年に廻しても新らしく外套を作るということはできないのだから、来年に廻したらそれで公平に分配できるだけの頭数のバランスがとれるという見込みも今のところは立たないわけですね。
#38
○政府委員(田邊繁雄君) 先程申上げましたように、来年帰つて来る引揚者に対しましても、できるだけ外套を有効に配給したい。それには寒いときに帰つて来る方々、或いは病院の方々、病気で外套を付けて帰さなければ健康を憂慮される、こういう方々に配給して、手持ちの品をできるだけ有効に使いたい、こういうふうに考えております。(「進行」と呼ぶ者あり)
#39
○委員長(岡元義人君) 委員長より、これは政府側にお配りして頂きました基準表は、前の基準表と違つておりますから、前に委員会に配つたやつ……。ちよつと皆さんに申上げますが、只今お手許にお配りいたしました割当の基準表に、前に当委員会に出された表にはない外套、その他の、備考欄の最後に、都合により毛布と代替えすることあり、こういう注意も何もなかつたわけであります。今度改めてこれが突然に配付されておりまするので、この間の事情につきまして、局長から今一応説明を求めて置きたいと思いますので、御了承願います。
#40
○政府委員(田邊繁雄君) 只今委員長から御注意もありましたので、私から一応釈明的に御説明を申上げさせて頂きたいと思います。実は物資支給基準表というものを毎年作りまして、舞鶴援護局にこれを備え付ける、乃至は外部の方々にこういうように物資をお配りするということを説明する便宜にするわけでありますが、実は支給基準表に載つておりまするものは、手持ち品を眺めまして、この程度はできるという確信のある数量を掲げてあるわけであります、ところが実はここに私共手落ちがございまして、外套につきましては、昭和二十二年確から実はそういう今日のような事態が憂慮されましたので、内部的に決めましたときに、このところの在庫品がない場合には、毛布と代替して支給するということが備考欄に書いてあるようにちやんと決めてあつたのであります。これは正式に舞鶴援護局と私の方の原簿、その他作つたものにあつたのでありますが、委員会と、或いは舞鶴援護局に御視察になつた際に差上げた表には、或いはその表を簡單にするために、こういう点を省いたような事情もございましたので、この点が実は皆様方に非常に御迷惑をおかけした次第でございまして、外部に説明されるときに、それはやつてある、これに載つておるからやつてある、或いは誤解をして頂いたような結果になつたことを誠に申訳ないことと思つております。本日差上げましたのが正しいのでございまして、前に差上げましたのは、実はこういう備考欄が抜けておつたのであります。この点につきまして御了承願います。
#41
○委員長(岡元義人君) 第二の案件につきましては、外に御質問ございませんですか、なければ次に進行したいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  ―――――――――――――
#42
○委員長(岡元義人君) それでは第三の残留邦人の今後の引揚問題について。只今外務省からも倭島局長もお見えになつておりますが……。
#43
○北條秀一君 委員長が、どういう処置をされたか質問いたしますが、先きの本会議において、林厚生大臣が二十二万七千通の手紙が本年中にソ連から来たということを公表されまして、その来た二十二万七千通は何人に来たか、即ち一人に三通、五通来ているのもなきにしもあらずでありますが、二十二万七千通が宛人は何人であるかということを一応調べて頂きたいということを申出て置いたんですが、その後、その点を調べられたかどうか。調表して頂きたいと思います。
#44
○委員長(岡元義人君) 北條委員にお答えいたしますが、委員長といたしましては前の委員会で要望いたしました資料をば、一刻も早くまとめて頂くように各政府を今鞭撻いたしたのでありますが、まだ今日までその回答を貰つておりません。只今政府側からも出席がありますので、この機会に政府側からその後の経過をば御説明を頂きたいと思いますが、差支えありませんか。
#45
○北條秀一君 差支えありません。
#46
○政府委員(倭島英二君) 今の郵便が来た関係の数字については、これは私の方は正確に数字を知つておりません。この前、委員会の方から調査をしろという御要望がありましたので、実はその問題につきましては、軍関係のと一般邦人関係のとそれぞれ分担がございますので、或いは軍関係の方にも、その委員会の要望は伝つておるわけだと思いますが、一般邦人の関係から申しますと、現在甚だ困難な状況であります。長く時間をかければ、それも或る程度は内輪の数字になるかと思いますが、分るかと思いますが、実は現在一般邦人の関係で外務省が持つております調査関係の職員の状況から申しますと、特別未帰還者給與法の関係の用意だとか、その外の関係の用意のために忙殺せられておる状況でありまして、短期間に委員会の方の御要望に副いにくい、何とかその関係の数字も出して見たいと思つておりますが、遺憾ながらまだその研究の過程にございまして、どれくらいでございますという点をここで御説明申上げることができない状況であります。
#47
○北條秀一君 倭島局長のお話は、本年の春外務省が、一般邦人の未帰還者の調査をされておりますが、そのまだ集計ができないという意味でありましようか。
#48
○政府委員(倭島英二君) そうではありません。一般邦人の関係で特に帰つて来られた方並びに留守宅の家族の方に御協力願つて進めておる調査は着々進んであります。そのことでなしに、留守宅の方へ通信があつた、その通信関係という意味であります。それは例えば、通信があつたとかないとか、或いは又来たとか、何回来たとかいうようなことが、実は一般邦人の関係については従来の調査では報告を受けたのもあるし、報告を受けてないものあるという状況でありまして、従来の報告を受けたのも精細なカードができておるわけでありますが、今申上げましたように、外の関係でそのカードをいろいろ調査したり、ひつくり返えしておる関係もありまして、通信というその欄の点がこれまで完全でない。数が完全でないのと、それを直ちに全部をひつくり返して見るというのが短期間でできにくいということを申上げておるので、通信関係の問題であります。
#49
○北條秀一君 それは先程私が二十二万七千通と言つたが、それは厚生大臣がそう言われたんですが、それを政府は宛先人は何人かという調べを政府にして貰うように委員長に申出てあつたわけです。その点はあなた知らんと言つておりましたが、それで今私一般邦人の本年春からの調査の内容を聞いたわけです。ですから別々です。カードというか、郵便葉書、あれはあなたの方の関係ではないのであなたは分らない……併し一般邦人の調査はあなたの方でやつておられるかどうか、外務省はその調査はいつ頃完了するのですか、いつ頃正確な数字が発表できますか。
#50
○政府委員(倭島英二君) これは、これまでも御説明申上げたと思いますが、完了の時間については遺憾ながらこれは明確にここで申上げるまでの段階になつておりません。相当のところまでもうできておりますが、先般も御説明申上げたと思いますが、一般邦人の留守宅を通じての調査ということにつきまして、それから又帰つて来られた方から聞いた未帰還者の、まだ誰がどこに残つておるというような報告の調査でありますが、いずれも甚だ我々が想像しておるより極めて内輪のものであります。従つてその部分的にはまとまりつつありますが、これを集計をして、或る段階を区切つていつ出すかというのは諸般の考慮もありますので、まだ遺憾ながらその部分的にできておるものさえもまだいつ発表するかというお尋ねに対して、その時期等を申上げるまで、そこまで行つておらんという状況がございます。
#51
○北條秀一君 これは事前に外務省に連絡して、或いはしていなかつたかも知れませんが、こういう点は分りましようか。外務省が引揚げ以来今日まで死亡確認証を外務省にいずれも申請したと思うのですが、そのどのくらい死亡確認をしたかその集計は分りましようか。
#52
○政府委員(倭島英二君) 今の外務省が死亡確認をするという問題につきましては、いろいろ準備を進めておりますし、或る程度の資料は整つております。併しながら外務省から正規の死亡確認の手続を取つておる数字は私今ちよつとここではつきり数は覚えておりませんが、まだ殆んどないと思います。
#53
○政府委員(宮崎太一君) 先程お尋ねの通信の問題でありますが、林厚生大臣がお話申上げましたことに対して、宛先きの数の問題でありますが、御承知のようになかなかそれを調べますことは困難な問題でありますので、郵政省の方にも何かいい方法がないかということになつております。私共の方といたしましては、地方の世話課の方にこれを調べるように話しまして、目下それを調査しておるような状態でございます。
#54
○中野重治君 帰つて来た人から援護庁の方でいろいろ向うに残つておる人々のことを開いて調査しておる。あそこに残つておる、ここに残つておるという話を聞くと、それは我々の想像よりもずつと内輪だ、この内輪の状態でどうなつておるかということはまだ発表の段階に至つていないという話でありましたが、援護庁の方の想像よりも帰つて来た人々の個々の報告を聞いて集めたものは大異内輪に見られるという話ですが、その我々の想像ということの目安はどういうふうになつておるのですか。どういう目安に基いて想像に比べて内輪だということになるのですか。
#55
○政府委員(倭島英二君) ちよつとここにはつきりした数字を持つて来なかつたのですが、最近大連地区から帰られた方、或いは今年の引揚のときに千島、樺太の方から帰られれた方の例を申上げますと、千島、樺太の方でははつきりした数字を実は持つて来ませんでしたから、又後で申上げますが、大体樺太の方の関係では九割くらいあつちで情報が得られない。外地で情報が得られるのは帰つて来られた一割くらいしか届け出ておられない。後の九割は届けのない方が帰つて来られたという状況であります。それは例えば留守宅家族がないもの、あつても届け洩れになつているというのが樺太の場合には余計多いのではないかと思います。それから最近の大連から帰つて来られた例を見ましても、これもはつきりしたパーセンテージの正確なところは覚えておりませんが、大体三、四割が符合いたしません。後は届けてない方々が帰つております。そういうふうな実情でありまして、国内で従来留守宅から届けられたもの、或いは従来帰つて来られた方からまだ何の某はどこに残つているというような覚えて来られた報通を我々頂載して一つの調査の資料にしておるわけでありますが、従来外務省の経験から申しますと、従来持つておる数字というものは、まだ引揚げて来られない方々については甚だ内輪である。これは事実各船で帰つて来られる人でも一々パーセンテージが出て参る。例えば二千人乘つておられたそのうちの何百名か符合しなかつた。或いは届けてなかつた人が帰つて来るというような状況であります。
#56
○中野重治君 それで、少し私の問いが誤解されたかも知れないのですが、外務省の方で或数字を押えている。それに比べて帰つて来た人の口から届けて貰つたまだ向うに残つている人に関する数が非常に内輪に眼に映つて来る、こういう話ですね。それで新らしく帰つて来た人から届けた報告が、それに対して内輪に見えるところの元のやつの目安は何か。それをお尋ねしているのですが……。
#57
○政府委員(倭島英二君) その目安は大体三つくらいあります。一つは従来政府が各地方に、この前は一般邦人の場合ですが、一般邦人がどれくらいおられたという。少し戰争中か或る時期の計数がありますが、そういうものが大体の目標になるのが一つと、それから一つは現地から引揚げて来られた方々が終戰時どれくらい同胞がおつた、これはどういう引揚のときにどれくらい帰つて行つたというような現地から引揚げて来られた方々が持つて帰る数字がございます。もう一つ第三番目には、留守宅の方々から例えば家族の誰が帰つて来ないというような届けがあります。大体そういうようなもので一応の見当を立てておるわけであります。
#58
○北條秀一君 先程田邊援護局長は、この今後引揚船について外套の話を進められておりましたが、先般の新聞で函館に滯留しておるところの三隻の船は、もう今年樺太は駄目だというので、舞鶴に回航される指示があつたそうでありますが、今後この年末、或いは来年の春にかけて一体引揚げのためにどれだけの船を準備するのか、どれだけの船が舞鶴なら舞鶴に待機させて置くのか、もう一つは今日までは多季間におけるところの碎氷船という問題について何を今日政府が考えておるのか、この二つの点を明らかにして頂きたいと思います。
#59
○政府委員(田邊繁雄君) 舞鶴に待機しておりまする船は、現在のところ従来と変りはございません。函館の方から舞鶴に回航になつた船舶は、今正確に覚えておりませんが、お話の通り三隻でしたか、これはまあ後程政府委員の方から……正確な数字を今記憶しておりませんので、三隻であつたかと思います。それ以外は従来の通りであります。
 尚碎氷船の問題につきましては、輸輸省の所管でございますので答弁を留保して置きます。
#60
○北條秀一君 関連しまして、従来通りだということは従来舞鶴にある十二隻の船はこの年を越して春までこれを舞鶴に繋留するという意味ですか。いつ何時でもこの船は就航し得る状態に置いておるという意味ですか。
#61
○政府委員(田邊繁雄君) この点につきましては従来と全く事情が変つておりませんので、只今お話の通りに相成ると思います。
#62
○政府委員(倭島英二君) 今の御質問に関連しまして、この前も委員会で御説明申上げたと思いますが、政府といたしましては、この引揚げの問題についてしよつちゆう総司令部の方にはいろいろお願いをしておるのでありまするが念のために書面を以て去る十月二十一日に引揚げの促進をお願いし、特に冬季の前に何とかこの引揚げを完了するようにして頂きたいというお願いを出したわけでありまするが、それの返事として司令部から来ました手紙の一つのところへ、未引揚げの日本人俘虜及び一般邦人が輸送機関若くは受入れ施設の不備のために帰還の機会を逸することのないように、最高司令官の管下の下に万全の準備が備えられておる次第であるということを述べられております。従いまして、只今も田邊局長からもお話がありましたが、大体万全の準備が継続せられるということであると思います。従つて碎氷船その他の問題もその準備の中へ含まれておると我々は考えております。
#63
○北條秀一君 それでは倭島局長にお伺いしますが、万全の処置ということで私共は十分な信頼を置き、如何なる事態においても、と言いますと、何千人、何万人が帰つて来てもこれを受入れるだけの手が打てるということに私は理解するのですが、そこで問題になるのは中国関係ですが、新聞によりますと、イギリスが中共政府を承認するというようなことが、若しこれが年内、或いは来年匆々に実現になりますと、中国に残つておつて、日本に帰りたいという同胞を引揚げさせるということが可なり具体的になつて来ると思うのですが、そういうふうな際に現在残つております佐世保の港とかいうものがあるのですが、佐世保の港を積極的にこれを拡張するということは当然考えられるわけでありますが、佐世保の港もそういう事態に備えて万全の措置の中に入つておると考えてよいでしようか。
#64
○政府委員(倭島英二君) この司令部の手紙には、甚だ包括的に書いてありますので、最高司令官の管轄下においては、と書いてありますから、従つて管轄下においては万全の準備が備えられておると書いてありますから、従つて勿論佐世保も入つておると思います。
#65
○北條秀一君 その最高司令部の万全の処置は当然日本政府がその命によつて実施するわけですね。船にしましても、港にしましても……。従つて最高司令部からそういうふうな書面が外務大臣のところに来れば、当然それを裏書するところの実質命令があるのではないか、或いは待機命令があるのではないかというふうに考えられますから、佐世保の問題を聽いたのですが、佐世保の問題について何か具体的処置をやつておられるか。その点について明らかにせられたい。
#66
○政府委員(倭島英二君) 私の承知しておりますところでは、従来と変りはないと思います。
#67
○中野重治君 私はこの委員会に今年になつて出て来たもので、従来の通りと言われても分らないのですが、それはよいとして、最高司令官の政府宛の手紙が今発表されましたね。それはいつの日付けですか。
#68
○政府委員(倭島英二君) 十月三十一日であります。
#69
○中野重治君 北條委員の質問を私が聞いておつて、北條委員の解釈と違うかも知れませんが、つまり引揚船、碎氷船の用意は日本伏府の責任においてはどうなつておるか。実情はどうかという問いであつたと私は受取りまして、私もそれを知りたいと思つておつたところでしたが、それに対して政府側からは、日本政府宛の総司令官の手紙が発表され、それに関しての巨細は従前の通りだ、こういうふうに答えられるのを見ますと、従来とも総司令官から日本政府に手紙があつたような場合、それを日本政府の責任において具体化するということについての日本政府自身としての責任ある答えというものは、この委員会で発表されないで従来やつて来たのでしようか。
#70
○政府委員(倭島英二君) 日本政府として措置をとる、それから手当をするというときには、御質問があります際には、その説明申上げることができる範囲においては説明して来たと思います。先程私が北條委員の御質問に対して申上げましたのは、その碎氷船の派遣の問題等につきましては、これは従来司令部から、ソ連当局の方と交渉をせられ、而してこの交渉に関係しては、その交渉に必要な程度の準備がせられて交渉があつたものだろうと思いますが、そういう際にいつも従来の例では大体司令部からの申出でによつて、いつもそれに正面からそれを受入れるとか、断るという必要等がないままに冬季の引揚が継続されずに終つて来た状況でありまして、先程北條委員からの御質問の趣旨は碎氷船の御質問でありましたが、私の了解したところでは、冬季のこれからの引揚継続に準備がいいか、碎氷船を含めての御質問のように思いましたし、日本政府としてもそこの準備はしておりますが、更にそれをはつきり日本政府に対しても総司令部の方から来た手紙の中にも書いてありましたので、むしろこれを紹介した方が包括的でもあるしと思いまして、それを御説明したわけであります。
#71
○中野重治君 そうすると、こう取つていいわけですか。総司令部からも現にこういう手紙が十月三十一日付で来ているのであるから、日本政府としても勿論冬季中も、或いは期間は実際の折衝で変化するのでしようが、来年になつて、できるだけ春早く船が動くようになれば直ぐ碎氷船をくつつけて動かせるように準備ができていると答えられたと受取つていいですか。
#72
○政府委員(倭島英二君) それは全然間違いです。私は来年にでもなればということは一つも申上げませんので、若しも冬季の間もという、先程北條さんの御質問は、これから又寒くなつて氷も張るということになり、これからの引揚の準備はいいかという御質問のように思いましたので、従つて来年にでもなればということじやないのでありまして、引揚がこの冬の間ある中の用意はいいか、こういうような、手紙でも分りますように、用意は万全にできておりますということを申上げたのです。
#73
○中野重治君 それで私の問には反対ではないわけでしよう、来年度という意味ではない。私の言うのはつまり。
#74
○政府委員(倭島英二君) 来年になればいいのではないか、そのときには用意がしてあるということではないのです。
#75
○中野重治君 つまりいつでも船が動かせる用意ができている、日本政府の答だ、こうとつていいかというわけです。
#76
○政府委員(倭島英二君) 必要ならばいつでも動かせるように用意ができていると思います。
#77
○北條秀一君 関連して、援護局から先程返事がありませんでしたので、援護局も態度をはつきりして頂きたいと思うのは、佐世保も従来通り変化はないということを倭島局長は言われたのですが、援護庁関係はこれも準備は万全を期しある状態にあるのですか。
#78
○政府委員(田邊繁雄君) 舞鶴援護局につきましては、現在のところ船が十二隻待期しております。従来通りと申上げましたのはその意味でございます。先程中野委員の従来というのはそういう意味であります。
 それから佐世保には五隻入つております。尚その外に予備船として三隻待期船を持つております。これは船が修繕等の場合に使えなくなることを予想いたしまして、その場合にこの待期船を使用するということに三隻をとつてあるわけであります。
#79
○北條秀一君 田邊援護局長にもう一つ明らかにして頂きたいのは、私は今船のことを聞きましたら、船ばかりに御回答があるのですが、先程外套の話をいたしました。
   〔委員長退席、理事紅露みつ君委員長席に着く〕
 引揚げて来るからには、これから嚴冬に向うわけですから、これから先そうなると直ぐ外套が要るわけです。そこを地上、海上併せて万全の措置があるかということを聽いているわけです。
#80
○政府委員(田邊繁雄君) 外套については先程申上げましたように、舞鶴援護局にあります六千枚と、それから函館から廻します一万余のものを合せまして、この今後の冬季船に対処して行きたい。尚佐世保につきましても、若干の外套の手持ちがございますので、それによつて準備して行きたいということでございます。その他の物品につきましては、必ずこれだけの品物が差し上げられるように準備ができております。
#81
○中野重治君 倭島局長にお尋するのですが、必要ならば用意はできている。その必要ならばというのは、連合国間の話合い等々がついた場合というふうな意味ですか、というのは人が残つていて早く帰えして呉れと要求があるのだから、必要ならばということは国内的には仮定でなくて必要なわけですから、必要ならばというのはそういう意味ですか。
#82
○政府委員(倭島英二君) 私もこの船自身につきましては、船の用意状況につきましては、私直接の所管でもありませんから、どの程度に用意ができているかお答えできないのですが、勿論碎氷船が必要であるかどうかという問題も起つて来ると思います。氷がどの程度に張るのか、碎氷船が必要があるのか、それから外の理由でも必要かどうかということの交渉との関係その他もありましようが、とにかく私の了解しておりますところでは、冬季の引揚について必要な万全の準備がある。こう承知しております。
#83
○天田勝正君 実は今日予定されておりまする協議事項と違いまして甚だ恐縮なんでありますが、差し迫つたことでありますからこの際私お伺いして置きたい点が一点ある。それは過日大蔵省の財務局からの通牒でありまして、華北等から引揚げて参る直前か、或いは引揚港におきまして、引揚地において内地に送金している。これは領事館か或いは総領事館等で扱つて送金しているものもあります。それらは勿論正規な受取を貰つて帰つて来ている。或いは五十万持つているならば三十万を送つて二十万は寄付している。こういう恰好の人もおります。とにかく送つた分だけは領收書を持つて来ているのてありますが、それらが再々いろなん方面から調査をいたしまして、今回、先程申上げました大蔵省の財務局の通牒で各市町村長を通じまして、当人の手許へ全額を支拂う、こういう通牒が来ているんであります。但し軍人は三百円でありますか。
#84
○北條秀一君 それは話が違う。
#85
○天田勝正君 違うと言つたつと通牒が来ているんだから、大蔵省の財務局に聞くのが当然でありますけれども、厚生省にも勿論連絡があると思いまするから、この機会にその真疑をお聞きしておきます。
#86
○理事(紅露みつ君) それでは援護局長。
#87
○政府委員(田邊繁雄君) 先般大蔵省の方に協議がございまして、外地から持つ帰つた金の交換について現在までにストツクされている分を更に再開するという手続についての連絡があつたのであります。これを大蔵省の方で方針を決定いたしまして、その旨を引揚者に周知徹底せしめるように配慮して呉れ、こういう意味での連絡があつたのでありますが、只今のお話のような問題がそれと別個でありますれば、こちらの方ではまだ承知しておらないのであります。
#88
○天田勝正君 分らなければその程度でよろしいです。
#89
○理事(紅露みつ君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
   〔理事紅露みつ君退席、委員長着席〕
#90
○委員長(岡元義人君) 速記を始めて頂きます。
 では時間も大分経過いたして参りましたが、今日の引揚に関する問題はこの程度でよろしうございますか。外に御質問ございますか。御質問なければ一応委員会を閉じたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(岡元義人君) それではこれにて閉会いたします。
   午後三時二十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡元 義人君
   理事
           天田 勝正君
           水久保甚作君
           紅露 みつ君
   委員
           木下 源吾君
           木内キヤウ君
           宇都宮 登君
           北條 秀一君
           中野 重治君
           穗積眞六郎君
  政府委員
   引揚援護庁次長 宮崎 太一君
   厚生事務官
   (引揚援護庁援
   護局長)    田邊 繁雄君
   外務事務官
   (管理局長)  倭島 英二君
  説明員
   農林事務官
   (水産庁資材課
   長)      石川 東吾君
ソース: 国立国会図書館
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