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1947/09/27 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第7号
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1947/09/27 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 治安及び地方制度委員会 第7号

#1
第001回国会 治安及び地方制度委員会 第7号
  付託事件
○地方分權の確立に關する陳情(第二
 十三號)
○經濟緊急對策中料理飮食店の措置に
 關する陳情(第二十九號)
○料理飮食店の措置に關する陳情(第
 三十五號)
○料理飮食店の休業に伴う藝妓營業に
 對する措置に關する陳情(第三十七
 號)
○地自治連盟の即時解散に關する陳情
 (第三十九號)
○地方分權の確立に開する陳情(第五
 十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百十
 三號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第百二十二號)
○地方公共團體職員の暫定加給國庫補
 助その他に關する陳情(第百三十五
 號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百三十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第百五
 十四號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百五十七號)
○道路交通取締法案(内閣送付)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百六十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百八十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第百八
 十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 百九十四號)
○特別市制實現に關する陳情(第百九
 十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十六號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百十七號)
○兵庫縣武庫郡の取扱いを都市同樣と
 することに關する請願(第百二十八
 號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 二十五號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百二十九號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百三十號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 四十號)
○地方公共團體職員の給與に關する陳
 情(第二百四十二號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百四十六號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十三號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百五十七號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十八號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 五十九號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 七十二號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百七十七號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百七十八號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 七十九號)
○特別市制施行反對その他に關する陳
 情(第二百八十一號)
○特別市制施行反對に關する陳情(第
 二百八十六號)
○地方官公廳職員待遇改善費國庫補助
 に關する陳情(第二百九十號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 九十三號)
○特別市制實現に關する陳情(第二百
 九十七號)
○地方税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○地方自治法の一部を改正することに
 關する陳情(第三百八號)
○特別市制實現に關する陳情(第三百
 十六號)
  ―――――――――――――
昭和二十二年九月二十七日(土曜日)
   午前十時四十一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○道路交通取締法案
○地方分權の確立に關する陳情(第二
 十三號)(第五十四號)
○經濟緊急對策中、料理飮食店の措置
 に關する陳情(第二十九號)
○料理飮食店の措置に關する陳情(第
 三十五號)
○料理飮食店の休業に伴う藝妓営業に
 對する措置に關する陳情(第三十七
 號)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(吉川末次郎君) それではこれから本日の治安及び地方制度常任委員會を開會することにいたします。
 先ず最初に、豫備審査のための議案といたしまして、先般來審議いたしております道路交通取締法案に關しまして先般來質疑を續行いたしておるのでありますが、尚この際御質問のある方がありましたら、當局の方も見えておるようでありますから御質疑を願いたいと思います。
#3
○鈴木直人君 第二條の「車馬とは」、云々とありますが、それから「自動車とは」云々とあるのですが、この車馬という意味は自動車は含まないと思うが、第三條の車馬その他第二條の車馬というものは自動車を含んでいるようにおもいますが、……。
#4
○説明員(原文兵衞君) 只今の御質問の、第二條の用語の車馬という意味につきましては、牛馬及び諸車でありまして、この諸車の中には人力、畜力、その他の動力により運轉する車は軌道車、小兒車以外は全部含む、從つて自動車も含んでおる、特にその次の項に「自動車とは」、となつておりますのは、この法律におきまして車馬というときには自動車も含むし、その外自動車等について特に自動車の交通機關としての重要性から規定しておる條項が多いものでございますので、それで特に車馬の中の自動車というものを入れた。こういうわけであります。
#5
○鈴木直人君 この諸車の中に自動車が入るという觀念ですが、人力、畜力その他の動力というのでは、その他の動力の中に自動車というものが入るのだと思いますが、非常に法令の多數のものは自動車に關係するものが多いのでありますが、ちよつと見ると自動車は含まんように輕く車馬の中に書いてあるし、後に自動車というものが別箇にあるものですから、車馬の中には自動車は含まないような感じを持つておるのですが、もつと自動車というものをはつきりと書いて置く必要がないのですか、軌道車とかそういうものは車馬の中に入つておりますが、「その他の動力により運轉する軌道車又は小兒車以外の車、そうすると自動車は何處に入るかというと、小兒車以外の車という中に入るのではないか。軌道車が入り、牛馬が入り、その他いろいろ入るのに、自動車だけが小兒車以外の車という中に包括さしてしまうというのは……。
#6
○説明員(原文兵衞君) これはですね、先程申上げましたように、この車馬の中に自動車を入れてあるのです。
#7
○鈴木直人君 何處に入るのですか。
#8
○説明員(原文兵衞君) 車馬とは、牛馬及び諸車、牛馬とは、ここにあります交通運輸に使役する家畜を言う、諸車とは、人力、畜力、その他の動力により運轉する車を言う、こういうふうに讀むわけであります。
#9
○鈴木直人君 運轉する軌道車でしよう……。
#10
○説明員(原文兵衞君) 運轉する車をいうのですね、その「いう」として、それから軌道車又は小兒車を除く、こういうふうになるのでございます。
#11
○鈴木直人君 それならばこの取締りは非常に重要ですから、運轉する自動車……軌道車又は小兒車以外の車をいうということならば非常にはつきりしますけれども……。
#12
○説明員(原文兵衞君) いや諸車には自動車を入れるわけなんです。軌道車と小兒車を除いてあるわけなんです。從いまして若しこれを書き換えますと、意味を言いますと、諸車とは人力、畜力、その他の動力で運轉する車をいう、但し軌道車、又は小兒車はこれを除く、こういう意味になるわけです。それでその諸車のうちの特に自動車というものが法律の條項に盛んに出て來るものですから、自動車を定義したわけなんです。
#13
○鈴木直人君 そうですか。
#14
○委員長(吉川末次郎君) もうよろしゆうございますか。
#15
○鈴木直人君 それからもう一つは、これは法律處罰する場合に、現行犯は直ぐやれるのでしようが、それ以外の者はどういうふうな處置を取るのですか。
#16
○説明員(原文兵衞君) この場合におきましても、現行犯以外の場合は一般の刑事訴訟法の手續によつてやるということでありますが、もう多くは……。
#17
○鈴木直人君 例えば速度を越えて運轉しておつたということが、そのときでなく、後になつてはもう全然できないものですか。速度を越えて運轉しているときに現行犯でばつとやつてそうだという場合にはあれですが、あのときには非常に高速度でやつておつたという事實を認めてそのことを……。
#18
○説明員(原文兵衞君) その方はその後になつてもこれは法規の違反でありますから、できますが、ただ實際問題としては、司法處分とかなんとかいう點で非常に困難になる。法律の性質といたしまして勿論罰則を設けておるのでありますが、交通の秩序をよく保つという教育的な意味も非常に含まれておりまして、又取締りはやはり法律の性質上主として現行犯、現にスピード違反ならスピード違反をしている者を止めて、その場合において状況によつて處罰する場合は、行政處分とか、或いは末端にその不注意を戒めるというようなことになりますけれども、手續の性質といたしましては勿論現行犯でなくてもできるわけでありますが、その場合には一般の手續に從つてやるわけでありますが、まあ法律の性質上餘りそう多くないのじやないか、こういうふうに豫想しております。
#19
○委員長(吉川末次郎君) 尚その他に本法案に關する御質問はありませんか。御質問がなければ道路交通取締法案に關する審議は、本日はこれで止めて置くことにいたします。それで引續きまして本委員會に提出されておりまするところの陳情書についておはかりいたしたいと思うのであります。憲法第十六條によりまして請願する權利を國民は有しておるわけでありますが、更に國會法第四十二條におきまして、委員會は陳情書を受領いたしまして、これを審議することになつておるわけであります。この國會法第四十二條に基ずくところの陳情書の處理につきまして、御相談申上げるわけであります。先ず本日公報に公告しておりまする順序によりまして、その陳情書の内容について上原專門調査員から説明を求めることにいたしたいと思います。
#20
○專門調査員(上原六郎君) 治安及び地方制度の常任委員會に提出されております陳情書は、ここに掲げてある陳情書以外には、特別市制に關するものが澤山ございますが、特別市制に關する陳情は一應省きまして、それ以外の陳情書をこの日程に掲げてあるわけでございます。一番初めにあります二十三號、五十四號の陳情書でございますが、これは地方分權の確立に關する陳情となつております。二十三號の陳情は宮城縣知事、福島縣知事、岩手縣知事、青森縣知事、山形縣知事、秋田縣知事、以上の知事から提出されました陳情でありまして、配布されました陳情文書にありますように、最近中央官廰の地方機關が非常に多數新設せられておるけれども、これは地方行政の運營を阻得し、且つそれがために地方の自治體が却つて國家に對し、責任を遂行することができないような結果となつておるので、今後十分に考慮せられたい、同時に現在あります出先機關の中で、この陳情書の要領には……この陳情文書表には省略されておりますが、農林省の資材調整事務所とか、或いは作物報告事務所とか、肥料に關する肥料廳の縣の出張所でありますとか、食糧事務所、又は商工省におきましては商工省の縣の出張所、厚生省の勞働基準局、運輸省の自動車事務所、戰災復興院の建築出張所というようなものは、再檢討を加えて、知事或いは道府縣にその權限を委讓して貰いたいという陳情であります。
 それから次の陳情五十四號でありますが、これはやはり地方分權の確立に關する陳情でありますが、社會黨の栃木縣の連合會委員長黒澤幸一外十四名の提出に係るものであります。この陳情の趣旨は、農林水産用竝びに商工用の指定資材の割當というような重要な地方行政の一部を、最近態く地方廳から奪い取つて、中央官廳の直轄としているのは、新しい地方自治法の精神に反するものであるから、かような濫設された出先機關を廢止して、その權限を府縣知事竝びに公共團體に委任せられたいという陳情でございます。先ず二十三號と五十四號と五十四號だけの陳情の要旨を御説明申上げました次第でございます。
#21
○委員長(吉川末次郎君) 内務省の地方局から鈴木行政課長が見えておりますが、今上原專門調査員から報告いたしました陳情書の處置につきまして、御相談いたしたいと思いますが、右の陳情の内容等に關しまして、關連して當局からこの際御聽取になるようなことがありましたら、御質疑等を願いたいと思います。それに先立ちまして、地方局の行政課長から、今上原專門調査員が紹介しました陳情書の内容についての意見を一つ述べて頂きます。
#22
○説明員(鈴木俊一君) この特別地方行政機關の問題につきましては、地方制度調査會が昨年設けられまして、その地方制度調査會におきましても非常に論議の中心になりました點でありまするし、又地方自治法が過般の國會を通過いたします場合にも、附帶決議といたしまして、そういう趣旨のことが加えられたわけでありまして、政府といたしましてはそれ以來、地方出先機關の整理という問題について、いろいろ關係方面とも折衝を重ねて參つたのであります。
 目下のところまでにおきまする經過を申上げますと、これは將來新しく地方出先機關を設けるという問題と、現在ありますところの地方出先機關を整理するという問題と、この二つの問題になると思うのであります。
 それで先ず將來、即ち今後地方出先機關を設けます場合の問題といたしましては、果してそれが眞に必要な機關であるかどうかということを十分檢討いたした上で、誠に止むを得ないものがあるというものに限つてのみこれを作るというのが當然でなければならんと思うのであります。そこで果してそういう止むを得ないものであるかどうかということの認定は、政府がいたしますよりも、やはり最高の國家機關である國會においてその點の御判定を願うということが適當ではないか、かようにまあ考えまして、近く國會に提案をいたしたいと考えております政府の地方自治法案改正法律案におきましては、今後地方出先機關を設けます場合には、特殊な技術的な機關若しくは現業機關というようなものを除きましては、總て國會の承認がなければこれを設けることができない、こういう趣旨の規定を入れることにいたしまして、この間の調整を加えることにいたしておるのであります。
 それから第二の、現にあります特別の行政機關の整理の問題でありますが、これにつきましては目下内閣の行政調査部を中心といたしまして、各省と一々協議を重ねつつありまして、何れこれにつきましては成案を得ました上で、内閣等から發表があることと存じますが、やはりこの陳情の趣旨等にもございますように、物調法關係の資材制當機關として最近設けられました各省の出先機關が一番問題になつておるようであります。その他終戰後殊に知事公選の前後になりまして、急遽設けられました各省の出先機關につきまし、一番深刻な論議があるようでありまして、これら物調法關係の機關とか公選前後に設けられました機關等につきましては、相當檢討が加えられることになりはしないかと考えておる次第であります。
#23
○委員長(吉川末次郎君) 只今の鈴木行政課長の説明に對しまして御質疑等がありましたら、お伺いいたしたいと思います。
#24
○中井光次君 今の鈴木さんの御説明で、現存のやつを、行政調査部で處理しておられるというお話でありますが、お見込は何時頃でしようか。
#25
○説明員(鈴木俊一君) これは大體今週中ぐらいに各省から一應の意見を持ち寄りまして、それを更に内閣として決定をし、更に關係方面に折衝をするという過程を取らなければなりませんので、多少時日がかかると思いますが、そう遠くない機會に實現するのではないかと考えております。案だけの決定は相當近い將來に決まりはせんかと思つております。
#26
○岡田喜久治君 今の内閣行政部の結果の處理方法はどうなる見込みですか。例えば議會に諮るような法律案の形式でもありますまいし、行政機構のことですからどんなふうな方法で、從つて又議會に何か相談を受けるような機會があるべきものかどうか。
#27
○説明員(鈴木俊一君) これはそれぞれの問題になります機關によりまして法律によつて設けられておりますものもありますし、又單なる各省大臣の告示とか、省令等によつて設けられておるものもあります。それぞれのやはり機關の種類によつて措置せられることとなると存じますが、併し問題が重要でございまするし、恐らく或る時機には政府の方から國會の方に十分お話を申上げることになるだろうと存じております。
#28
○岡田喜久治君 委員長にちよつとお願いして置きますが、今お答えもありましたが、或いはそうあろうかと想像されます。重要案件でもありますので、委員長において、又行政調査部と然るべき連絡の方法を講じまして、どうしまとようか、我々の委員會が折角こういう問題を扱つておる矢先でありますから、何かこの間において議會と政府の調査部と密接な連絡研究が遂げられるような機會を得べく御配慮願います。
#29
○阿竹齋次郎君 只今の鈴木事務官のように御説明下さいますと我々は相談し易いのであります。然るに一昨日内務大臣と地方局長が見えて、中央の代理店を地方からなくすることはできんというようなことを言われました。それから又地方政治の發展のために、その政治を監督しなければ只今のところは駄目だ、まだ手離せんと仰しやる。それで中央の行政振りを地方廳に見せることが發展の手段である。それから又地方の實状を中央に陳情せしめる必要があると思う。縣會がどうとか、市會がどうとかということを終始監督する必要があるということを言つておりましたが、こういうことは私は大いに議論をしなければならんと思います。
 それは中央が飽くまで官僚的である。時間の關係等で討論の時間でないから止めましたが、あれは根本的に改めて貰わなければならん、そうしなければこの會議を進める上に甚だ遺憾だと思います。鈴木事務官の言われることは誠によく分ります。そういうふうに行かなければならん、そうしなければ民主化にならない。ところがこの間の説明では餘りに官僚的に強過ぎた、中央というものが監督しなければ駄目だ、地方はまだ手離せんという…。
#30
○羽生三七君 確かに只今お話のような説はありましたが、それは私は地方自治體の運営に關する問題についての發言だつたというふうに記憶しております。ですからこういう各行政の所管を異にする等の出先事務、そういうものについての問題と私は別のように解釋しておりますので、これは獨自の考え方で檢討して言つたものと思います。
#31
○阿竹齋次郎君 私もそうは思う。併し氣持がいかん……。
#32
○委員長(吉川末次郎君) この問題は先般來、本委員會におきまして大きく取上げて研究いたしております問題でありますし、さきに東京都につきまして、出張いたしまして全員で實情についての調査をいたしたようなわけであります。尚又最近班に分れまして地方の實情を出張調査することにもなつておりますし、自治法の改正等もそれに伴つて審議する機會もあるかと存じますので、そうしたわれわれの調査が完了いたしました後において、委員會のこの陳情書を内如に處置するかということを決定するように取運びたいと思つておりますが、御異議ありませんか。
#33
○阿竹齋次郎君 度々で済みませんが、そういわれたことについて思い出すのですが、この前地方局長が、私共政府は毎日のように司令部に行つてこの問題について、交渉をしておるといわれたが、それならば少し待たなければいかん。その氣持でどんどん進まれては困る。氣持がそうである以上は交渉を進めておつては……。ですから早く政府に向つて委員會の意思を承知なさる方法をとつて頂いたら如何でしようか。
#34
○委員長(吉川末次郎君) 尚岡田委員から先に意見の御開陳がありました行政調査部の當局の意見を徴し、又本委員會との間に意思の連絡を圖るというようなことにつきましては、この次の委員會等におきまして行調査部から係員の出張を求めまして、そうして機會を持つようにいたしたいと思います。それでは先に申しましたように自治法の改正を中心とてて論議さるべき問題かと思つておりますので、その間岡田委員の御意見、阿竹委員の御意見その他を考慮いたしまして、委員會において委員長の方で適當に處置するようにいたしたいと思つておりますが、よろしゆうございますか……。御異議がなければそのように決定いたします。
 それではその次の陳情第二十九號經済緊急對策中料理飮食店の措置に關する陳情、同じく第三十五號料理飮食店の措置に關する陳情、同じく第三十七號料理飮食店の休業に伴う藝妓營業に對する措置に關する陳情は内容において共通しておる部分が多いかと存じますので、一括して議題に供したいと思います。先ず上原專門調査員より陳情書の内容についての説明を求めます。
#35
○專門調査員(上原六郎君) 陳情第二十九號、これは今年の六月二十四日に本委員會が受理せられました陳情でありまして、東京都中央區築地五丁目の全國料理飮食業組合連盟會長東京料理飮食業組合長宮澤濱治郎の名を以て提出せられたものであります。陳情の要旨は、東京料理飮食業組合員の一萬八千六十名は六月一日から自粛休業中であるが六月十一月政府から發表せられた經済緊急對策中の料理飮食店の措置については、食糧問題は固より國家財政問題、失業問題、社會生活等多方面に檢討せられて、國家再建の見地から愼重な檢討を願いたいという陳情でございます。
 三十五號、これは六月二十七日にやはり本院が受理したものでありまして、提出者は全國料理飮食業組合連盟、東京料理飮食業組合ということになつております。陳情の要旨は、先に政府案として傳えられるところでは、料理飮食業に對し全面的營業権を取消し或いはそれに近い強権措置を取ることを示唆しているが、これは全國二十萬業者、百萬の從業員、その家族の生活の途を奪い、思想悪化、社會不安をかもす原困を思われるから、政府は適正且つ社會公共の福祉に合致するような正常營業を積極的に推進せられたいという陳情でございます。
 次の陳情第三十七號、これはやはり六月二十七日に受理したもあでありまして、提出者は東京都中央區日本橋浪花町六番地七吉田チヨ外十二名でございます。陳情の要旨は、今回食糧事情の急迫によつて藝妓の出場所を定められた料理業者が全面的に閉鎖せられるやうに仄聞するが、社會情義のために大きな使命を持つ藝妓に對しては、従來よりは一層平易、自由演藝乃至客席の斡旋役割に勤労し得るよう考慮せられたいという陳情でございます。
 以上三件の御説明を申上げました。
#36
○委員長(吉川末次郎君) この陳情書につきまして内務省警保局の方から當局が見えておるようでありますから、それについての當局の開陳を願いたいと思います。
#37
○説明員(原文兵衞君) 只今の三件の陳情につきまして當局としての御説明を申上げます。食糧事情の緊急なる要請によりまして止むを得ざる措置として去る七月五日から本年の十二月末日まで飲食營業は營むことができない、但し特定の業態について主務大臣の指定したものは除くのでありますが、かかる非常な措置が講ぜられまして、その營業に携わつておる業主、從業員、或いはその家族の多くの人たちにとつて誠に同情は堪えないというようなことになつたのでありますが、我が國の食糧事情という絶對の要請によりまする萬止むを得ない措置であるのでありまして、この陳情が提出された當時におきまして、諸般の事情を検討した結果、尚且つあのような措置をとらざるを得なかつたのであります。この點につきましては、營業者竝びに從業員、家族の方々には誠にお氣の毒でありますが國民全部のためにと思つて忍んで貰わなければならないというような状態にあつたのであります。尚藝妓營業につきましては、これは飮食營業緊急措置令によつては藝妓營業そのものは禁止されてはおらないのでありますが、その出場所となる待合であるとか、料理屋であるとかいうようなものが休業させられます結果、自然に藝妓營業そのものも殆ど休業状態に立ち至るというようなことになつたのでありますが、これ亦前に述べましたような止むを得ざる事情によつてこのようにならざるを得なかつたのでありまして、この點も藝妓營業のそれぞれの使命なり或いは業者の非常に困難な状態に立ち至るということは重々分つておりますが、これ亦止むを得ないこととして了解して頂かなければならんというような状態であるのであります。簡單でありますがこの程度で……。
#38
○黒川武雄君 只今の料理飮食店の休業は食糧事情によるというお話でありましたが、先般私は商業の常任委員として生鮮食料品の集荷配給の調査に京都方面に参つたのであります。そのときに市場等が休業によつて一般の配給が殖えたかということを聞きましたが、何ら影響はないというようなことを聞いておりますが、その點の御考慮があつて營業を停止されたというお考えはございませんか。
#39
○説明員(原文兵衞君) これは實はこの飮食營業の緊急措置につきましては、農林、内務、厚生共管でやつておるのでもりますが、只今の點につきましてはむしろ主として農林關係のことになるかと思いますが、確かにお説のように一般配給量が果して目に見えて殖えたか殖えなかつたかということはいろいろ議論の餘地があるところだろうと思うのでありますが、私共仄聞いたしまするのに、これらの措置が食糧輸入というような對外的な關係におきましては相當重大な役割を果しておつた、又現に果しておるというふうにも聞いておりますし、又國内的にもいろいろな方面におきまして、例えばやはり地方によりましては或る程度闇價格が下つたとか。或いは相當……、まあ配給量としてはつきり殖えたかどうか分かりませんが、とにかく家庭への出廻りの良くなつたというような影響もあつたように聞いております。現在十二月三十一日までのこの措置は今のところまだこれを緩和するとか、解除するとかいうようなことは考えられておらないというふうに了解したおります。
#40
○岡田喜久治君 今お話ですが、これは随分やかましい、是非善悪は別としまして、やかましい問題になつております。もう少しこれの影響とか、結果とか、放果というようなことについて一生懸命に當局の人達は調査なすつたらどうです。又調査すれば或る種の意見が立つべきものじやないかと思うのです。これは世間が納得しておれば問題はないのです。或る程度までは世間の動向というか、今の政治ですから、納得せしめることが當局としての責任だと思うのであります。それには調査ということが含まれて來るのであります。今では過去の問題について、或る程度影響とか、結果とかいうことは推定、認定に属することはありましようが、調査の附かん筈はないと思います。そういう噂を聞いたとか何とかいうことでは頷けませんから、これは國民に政治に對する一層不信用を懐かせると思うのであります。やはりこれは責任を持つて、もう少し當局としてはどうしても放果的な調査をなすつて、次に來るべき處置についてのお考をせねばならん所と思います。私よく分かりませんが、聞けば暫定措置であるから、或いは今年一杯に限るとか、或いは十一月であるとか、その中には又再開されるであろうという非常に期待を持つておる者が少くないようです。關係業者の間では、或る者は殆ど自然に二三ヶ月後には解決される、若しくは解放されるという考えを持つて、いろいろな實策をしておる者さえないではない、非常に混亂しておりますこれに對しては今當分の見込みではとても駄目かも知らんというお話がありましたが、そういう駄目かも知らんというふうな、早く言えば無責任な考えだけではなく、見通しについても相當調査の結果早く立て、そうしていわば何と言いますか、善導する必要があるであろうと思います。その點について今のお話だというと、どうも御意見がありや否や疑わしく思います。殊に今今年一杯というようような考えを持つておるのですが、少なくとも今年一杯……。來るべき期待においてどうするか。今のところではどうしてもこのまま續ければならんという理由があるならば、もう少しお聴かせ願いたいと思います。
#41
○説明員(原文兵衞君) 實は調査の點につきまして、或いは又それに基いて當局としてもつとはつきりしたことを國民に知らせるなり、或いは意見を述べるというようなことについての點につきましては、私は内務省といたしましては、この緊急措置令の違反に對する取締りという點を實は所管しておるものでありまして、只今いろいろお話のありましたような面は、これはやはり政府としては當然のことでありますが、實はむしろ私共はつきりそれをお答えできませんし、又はつきりそれをお答えをなし得ないといいますか、その衝にありませんので、農林省の方が主となつておりますので、先程のようにお答え申上げたわけなんであります。その調査の點につきましては、農林省の方でもうかなりやつておるかと思います。私共の方では取締に關連しまして、或る程度のことを各府縣に調査して貰つておるのでありますが、實は從來料理屋、飮食店におきまして、消費されておりました魚とか、野菜とかいうものの非常に多くの物が闇の品物でありまして、それが今日まで正式ルートに乘つたかというと、その點先程黒川さんのお話に、關西の方では全然殖えていないというようなお話もありましたが、品物が一般の家庭には廻るようになつたかというと、或る程度廻るようになつたかと思うのでありますが、やはり闇の部分が或る程度ありました關係上、これに對して業務用のものは殆ど微々たるものである。
 その關係上やはりこれ又闇の方に行くようなことが非常に多かつたのでありまして、從つてはつきりした結果というものがびしびしとなかなか數字に出て來ないというふうに、私共の方で知り得る範囲におきましては、そういうような状況にあつたのであります。それからその影響という點につきましては、只今のような影響につきましては、そういう状態にあるのでありますが、この措置が先程來申上げましたように、食糧の確保、或いは増加ということにつきまして實は對外的にと申しますか、關係方面との關係において絶對的な……絶對的と申しますが、まあ止むを得ないというような趣旨もありましたので、ただ國内的にそういう數字の缺陥によつてこれをどうする、これを止めても一般の家庭はそう殖えやせんがというような、そういう數学的な結果だけによつて決めるわけにもいかなかつた問題でありまして、將來又それだけによつて決め得ない問題だというふうに御了解願いたいと思います。
#42
○羽生三七君 私はこの問題は多分に政治的な含みから出發しておると思うので、今の説明員の答辯は尤もだと思います。禁止を受けた料理屋の數がどれだけか知りませんが、それから配給部面に廻つたものがいくらで、どれだけ殖えているかと假りに調査しても、調査することは結構なんですが、その調査をしたその結果として現われて來るものが必ずしも禁止令を即時撤廢するというようなそういう結論を引出すに値いする程の問題ではないと思います。依然として日本の食糧事情が客觀的な諸條件から見てどういう條件に置かれておるかという問題が主でありますので、この問題を解決しない限りは非常に困難ではないか、こういうふうに考えております。
 そこで上原さんにちよつとお尋ねしたいのですが、只今の陳情書の署名人ですが、一體Aクラスに屬するのか、Bクラスに屬するのか、つまり高級料理店か一般食堂かどちらからですか。
#43
○專門調査員(上原六郎君) 料理飮食業組合は、高級料理店も下級料理店も皆含めております。
#44
○羽生三七君 それで若しそういう今の陳情書の内容は今一切含めてのようですが、將來多少でも檢討されていいということになれば、私は大衆食堂というようなものではないかと思いまして高級料理店が今直ちに復活できるというような政治的條件とは、私は今考えられないじやないか。私の言うのはイデオロギーとかいうそういうことではないのです。政治的條件としてまだそこまで行つていないと思います。但し大衆食堂には相當考慮されてもいいと考えられる點もあると思います。
#45
○青山正一君 私は今話は別なんですが、委員長にお聽きいたしますが、只今この專門委員の説明によりますとこの陳情書の受附が六月二十七日になつております、そうすると今日は九月の二十七日になります。丁度三月前のことになります。三月後にその陳情書が論議されなければならんということは、これはどうかと思いますが、これは在來の議會の行き方のようではなく、一つそういうふうな陳情書は懇切丁寧に、而も迅速にやらなければならんと思います。これは初めてだからいろいろ今まで延ばされたようなふうだと思うのでありますが、一つそういう事柄も、これは檢討すべき事柄は檢討しなければならんだろうと思います。或いはこれは委員會として採擇するかせんかという問題もあろうし、それから内閣に送るか送らないかという問題もあろうと思いますが、三月以後にそういうものをやつたのでは、それでは餘り効果がないことだろうと思いますが、如何でしようか。
#46
○羽生三七君 同感ですね。
#47
○委員長(吉川末次郎君) 御尤もな御意見だと思います。これは委員會におきまして御趣旨に副うように陳情、請願等を早く處理するようにいたしたいと思います。
#48
○池田恒雄君 取締りのことでございますが、この問題については業者からもまた一般の利用者からもいろいろな議論があります。不自由であるということも考えられる、併しこの禁止令は一定の時期を置いておるのであります。永久に禁止するという意味のものではない、一應の希望は利用者も業者も持つておるのだ。問題は禁止したのは今年一杯である。初めに或る程度整然としたのでありますが、最近相當たががゆるんでおるのではないかと私は見るのであります。東京の街を歩きましてもこれは酒を飲んでおるという現場は我々が見ませんけれども、パンなんかも賣つておりますし、「うどん」なんかも賣つております。それからコロツケなんかも街頭で賣られておるのでございます。こういうことはそのままこれは許しておいていいものかどうか、御意見承りたい。それから酒なんか飮んでおることでも、この間或る集まりのときにもそんな話が出まして、これはどこの人の話だつたか、縣や、郡や、町村の名前は申しませんが、やはり政府は何と言つても俺のところは俺のところだから飮むといつて結局飲めると景氣よく飮んでおるということを聞いたのであります。それは眞實の程は分りませんが、併しこのようにたががゆるんでおることは明かだと思うのであります。どうお考えでありますか。
#49
○説明員(原文兵衞君) 只今のお話の街頭でパンを賣つていたり、コロツケを賣つていたりしておるということは、これはいいか惡いかという點につきましては、これはいろいろ議論があるところであるかと思うのでありますが、現在の飮食營業緊急措置令におきましては、いわゆるそういうコロツケを揚げてお惣菜に賣るとか、或いはパンなどはむしろその小麥粉なんかを使つたりなんかして食糧管理法の違反なんかということもあるかも知れませんが、いわゆる飲食営業緊急措置令の違反とはなつておらないのであります。今申上げましたおかずを作つておるとか、惣菜としてコロツケを揚げて賣るとか、「てんぷら」を揚げて賣るとか、店頭で賣る、或いは又佃煮を賣るとかいうものは、いわゆる飮食營業緊急措置令の違反とはなつておらないのであります。尚最近はたががゆるんだのではないかというお話につきましては、警察當局としましてこの取締りは當初から誠實に行うというそのままの一貫した態度で現在も少しも變つておりません。或いは緩めるとか緩めないとかいう問題ではないのであります。政令に違反にならない。ただおかずの點とか、或いは自宅で以てそういうものをいろいろ買い込んで宴會みたいなものをやる、これは政令の違反には實はならないのであります。そういうことは可なり多くなるということは、やはりたががゆるんでおるという印象を與えますが取締りの點につきましては、全然その態度を變えておりません。一貫した方針でやつております。
#50
○池田恒雄君 只今私が非常にきつい言葉で申したのでありますが、禁止令の違反になつておらなくても、禁止令と姉妹關係にある各種法令があるとすれば、そうするとそれによつて違反行爲であると私は考えております。禁止令の違反でなくても他の法令の違反ではないかと思います。且つこの問題の取締りをやる場合に、政令だけによつて取締りをやつて行つて効果を發するとは思わないのであります。やはり一つの法令が重點的に動く場合、他の關連法令がすべて動員されて行かなければ効果は擧つて來ないと思うのであります。一方で拔け穴ができてはいかんと思うのであります。ですから私はああいう街頭で賣られておる高級食糧品というものが、恐らく何らかの法令に觸れていないものはないと思うのであります。それを總合的に考えて行かなければ禁止令の目的というものは達し得られない、こういう意味で私は法令の中心には現在の期間においては、禁止令中にあるから禁止令という言葉を使つたのであろうと思います。
 それからもう一つ、料理屋なんかが氣の毒である、もう一つ利用者が不便だから……。だがあそこで取引された實際の物の量というものは少かろうということは私も認めておるのであります。というのは當て雜炊食堂をやつたときに、あれは家庭配給にしたがいいかどうとかいうことを言うた人もあつたが、警視廳はずつとあれを雜炊食堂で續けて呉れた。あれを家庭配給しましても、家庭へ配給されて助かる量にはならない、そうすると雜炊食堂をやられても一向差支えないという警視廳側の言い方が正しかつた。今日もそういつた意味で、料理屋の物資と家庭配給に廻したからといつて、家庭配給の助かるような量にはなりません。私はここで考えなければならないと思うのは、そういう物の量がどうとか算盤の問題ではない。もう一つ單なる外國に對して工合が惡いとかいう、そういう精神上の問題ではない。もつと問題があると思います。というのはあれは一つの統制を攪亂する穴になると思います。いろいろな食糧品の統制をやつておりますね。その統制を攪亂する穴になる。それがいかに微量なものであつても、その穴が大きくなれば、今度の利根川の大洪水のように、どえらい事態をつぎつぎに發生する。こういうように考えます。だから政府としてあれを精神的なものと考えて、料理屋で酒を飮ませないようにというように考えてはいけないのじやないか。少くとも一定の期間を限つて、そういう穴を堰止めて置いて、そうして流通秩序というかなんかそれを懸命に確立するために、政府自身が努力して、その流通秩序を確立させた曉において、皆さんどうぞ自由におやりなさいという工合にして行かなければならん。だから消極的にあれを止めさせることによつて物資が助かるだろうという意味でなくて、これを止めて置いて積極的に地面の工作をやらなければならん。そういう意味で料理屋で飮食させることが惡いのではなくて、それは本當に體栽的の問題で、積極的の意味は、今の配給市場で攪亂するところの行爲、これは一切一定の期間内は嚴重に取締つて、そうしてその取締つておる間に、一應水を堰止めて置いて、一方その水によつて侵されない地區を確立しなければならん。そういつた意味から言うと、たがが緩み過ぎておると思う。そうでなければ禁止したという積極的の意味はなくなつておる。依然として街頭で「うどん」なんかが賣られておるということになつて來ると、列車に警乘巡査なんかが乘り込んで、米の買出しなどを取締つてもどうにならない。一生懸命に米や芋の買出しを取締つておりましても、併し一方でそういうものが公然と賣られておることになると、これは國民の常識になつて、農民が賣出しに來るということは惡いことと思わない。そうした精神的の影響もある。そういうように物が流れて來る。野菜なんか街頭で販賣することが許されれば、當然正當のルートに、いわゆる集團的な集荷配給ということは不可能である。やはり街頭に流れる。集團的なルートを確立するために、一時堰止めなければならんということだけは私は正しいと思う。そういうような觀點から、どうしても今のあの状態においては折角禁止した、あれだけ利用者に對して犠牲を拂わせて置いて、利用者でも實に不自由をしております。それから業者でもみんな困つておりますが、それだけの犠牲を國民に拂わせたならば、それだけの効果を擧げなければならんと思う。決してこの問題は外國に對するゼスチユアやなんかじやないと思います。
#51
○青山正一君 この問題は一つの委員長の方で適當に善處して頂いて、先へ進んで頂きたいと思います。
#52
○委員長(吉川末次郎君) それではこつ陳情書の取扱いにつきまして御相談いたしたいと思うのでありますが、參議院規則第百七十條によりまして、この陳情書は大體請願と同樣な形で實はここで取上げて御審議を願つておるわけでありますが、今申しました參議院規則第百七十條によりますと、「委員會は、審査の結果に從い、左の區別をして、議院に報告しなければならない。」一つは「議院の會議に付するを要するとするもの」及び「議院の會議に付するを要しないとするもの」と二つに分けておるのでありますが、これを議院の會議に付するを要するものとして取扱いますか、或いはその反對のものとして取扱いますか、右につきましての一つの御意見を伺いたいと思うのであります。
#53
○青山正一君 両方共採擇した方がいいのじやないかと思います。
#54
○委員長(吉川末次郎君) 採擇して議院の會議に付託するのですか……。青山委員から右の料理店及び藝者屋營業の措置に關する陳情につきまして、右の陳情書を參議院の會議に付するように措置するということについての御動議がありましたが如何ですか。
#55
○鈴木直人君 私は參議院に囘付された法律案或いはこういう陳情その他を審議する場合には、いつも衆議院がどうなつておるだろうかということを考えるのでありますが、勿論衆議院のことを考える必要はないと思いますが、やはり二つが一緒になつて國會を形成しておる關係上、衆議院にはこういう陳情が來ておるのか、來ていた場合にどういうふうに處置したかというようなことも、調査員の方で豫め調査されて、そうして報告して貰えれば非常に參考になると思いますが、今の場合はどういうふうになつておりますか。
#56
○青山正一君 この陳情書の扱い方は、どうも私の見ておる目では、各委員會共皆種々ばらばらなんであります。これはどうぞ一つ委員長が寄り合つて、一體陳情書をどういうふうに扱つていいか、今までの國會においては、受付けて置くという程度で非常に簡單に扱つておつたわけですが、今度の新國會から殆ど憲法の内容も變つておりますので、一つの委員長が全部集つて、一體どういうふうに陳情書を扱つたらいいかということを、よく委員長として一つ心の臍を決めて頂きたいと思います。ざうしないと、この委員會においてはこういうふうに扱つておる、あの委員會においてはああいうふうに扱つておるということで、例えば議院の議に付する問題にするとか、或いは内閣に送付する問題とかいうようなことで、ちよつと區別の付かんような問題もできて來るのじやないかと思います。一つ各委員會共同じような歩調でやつて頂かんことにはちよつと困るのじやないかと、私はそういうふうに考えておりますが、ちよつと御参考までに申上げて置きます。
#57
○專門調査員(上原六郎君) 今の鈴木委員長のお尋ねでござまいますが、衆議院の方にもこれに類した陳情が相當出ております。やはりこちらと同じように目下委員會で審議中のものもありますし、或ものについては……。
#58
○鈴木直人君 具體的にこの問題について伺いたい。
#59
○專門調査員(上原六郎君) この問題については、本會議に報告したのもございますし、内閣送付として……。
#60
○鈴木直人君 この三つの問題でどれを……。
#61
○專門調査員(上原六郎君) 三つの問題と申しますか、料理飮食店です。
#62
○鈴木直人君 私が聞いたのは、具體的な陳情について、衆議院に行つておるかどうか、そうしてこれがどういうふうに處置されておるかということ、その内容を知りたいのです。
#63
○專門調査員(上原六郎君) それでは後で調べて御報告いたします。
#64
○羽生三七君 今の問題については、政令としては、禁止の期間は本年一杯ですね。それですからその前に、本委員會で論議されて、これは一應採り上げるというようなことになつた場合に、これは相當私は對外的な影響があると思うのです。これはまだ依然として食糧危機が解消しない場合に、突如としてこの問題だけが採り上げられて、そういう政令の規定にも拘わらず何らかの別途の處置がとられるというようなことになれば、これは一般に與える影響力も相當大きなものがあると思うので、この問題は、やはり當局の今後の取扱いの態度も問い合せて研究する必要があると思う。
#65
○岡田喜久治君 私も今お二人の方から發言されたように、さてこれをどう扱うかということについては、相當考えなければならん問題であると思うのです。やはり御意見のごとく、委員長におきまして、衆議院との振合いも勿論當つて見る必要があると思います。それから又委員長會議というようなもので、全般的な基準というものを御相談になる必要がありはせんかと思います。とにかく參参議院としては、こういう陳情關係の取扱いは、新制度でありまするから、事實において紛慣例というものもないと思います。併しなかなかこれは迂濶にはできないと思います。これを本會議に付するものというような扱いにする場合には、少くとも委員會において、意見とか、態度とか、大體の委員會の意向というものをもつと明らかにして置かなければなるまいと思います。明らかにするとすれば、相當にこれは質問も論議も多少必要が起つて來るのではないかと想像されます。併しこれを大局から大雜把に見ますというと、今後の取扱いいかんによつては取扱いようがここに決まつて來ると思いますので、委員長においてもう少し御研究願つて、この次の機會でもよろしうございますから、それらの申上げた諸點の御意向を御聽かせ頂き、委員會でもう少し御相談を練るということにしたは如何でしよう。
#66
○委員長(吉川末次郎君) 大體これは陳情者の形で出ておるのでありますが、請願と同樣な取扱いのご審議を願つておるわけで、その點で、非常に優遇と申しますか、重視して取上げたわけでありますが、その取扱いにつきましたように、參議院規則第百七十條によりまして、議院の會議に付するものと付するを要しないものと、こう二つに分けられるわけであり、又會議に付しました場合において、これを内閣に送付するを要するものと内閣に送付するを要しないものとに分けられるわけであります。その場合に委員會といたしまして、送付を要する場合においても、送付を要しない場合におきましても、委員會の意見を付する場合もあり、又内閣に送付いたしましても、その請願及び陳情の内容の處置につきましては、行政權の措置に一任して置く、別にこちらがその問題についての特別の意見を付するを要しないものというような場合があるのでありますが、それではこれを本會議に付する場合におきましても、單にこの問題ばかりでなしに、外の委員會等の取扱い方などから見まするというと、尚その他の陳情書等をも、一括いたしまして、多數の案件を一括して本會議に委員會から會議に付しておるようでありますし、本日尚審議の豫定であります陳情第三十九號以下を十分審議する時間もないと思いますので、右の問題の處置につきましては次囘の委員會等におきまして、もう一度御相談申上げることにいたしたいと思いますが、よろしうございますか。
#67
○委員長(吉川末次郎君) 御異議ないものといたしまして、さように處置いたすことにいたします。
 それではこれから先日靜岡刑務所の脱走者の問題につきまして、實地御調査を願いました方からの御報告を願いたいと存じますが、それに先立ちましてちよつと私の方からこの機會に皆様に御了解を得たいことがありますので申上げて置きたいと思います。それは本日の會議におきまして、先般來多數の特別市制に關する陳情が參つておることは先に上原調査委員が報告されました通りであります。その特別市制の問題は、贊成及び反對側で猛烈なる運動が行われて參りましたことは御承知のことでありまして、私委員長といたしましては、陳情等に度々兩者側から今日まで本院に見えまして、それに應待いたします場合におきましても、この問題に對する兩者の運動が非常に猛烈化しておりますことを考えまして、委員長としての立場は、極めて公平な立場において十分そうした問題が審議される場合においては、兩者に遺憾なく審議を盡さしめるというような精神を堅持しておるということをただお答えいたしまして、右の問題につきまして、私個人といたしましての意見を開陳することをずつと差し控えて參つたようなわけであります。ところが私の所屬しておりますところの日本社會黨の方で、私のこの問題に對する意見を求められましたので、私は實は政黨の黨員といたしまして、黨の本部において私の私見を開陳したことがあるのであります。その私見の要領をプリントにしまして今日まで持つておるのでありますが、これもまた外部に頒布するというようなことにつきましては、私の先に申しましたような本委員會の委員長としての立場の上から、實は極めて消極的な態度を持しておつたわけでありますが、たまたま先般來、鈴木委員その他の御報告がありましたように關係筋の意向等によりまして、衆議院の委員會でも特別市制案を審議はせられたのでありますけれども、大體において今日においてはそれは議會に提出しないということに決まつたものと、大體推定してもいい結果になつておることは御承知のことだろうと思いますので、尚參議院が衆議院とこれを取扱うところの態度においては、必ずしも同樣でなかつた。又贊成の方もおいでになるでありましようし、反對の方もいらつしやるというようなわけで衆議院と異なる態度をも……殊に贊成でないところの方からは、對外的にも多少その點を認識さして置くというようなことを考慮いたしまして、そうしたことが決定いたしまして、數日前に初めて實は二ヶ月程前に簡單な私の意見書のようなものを黨に提出いたしました。意見書のコツピーのようなものを一部の人に發表したわけであります。たまたま東京新聞がそれを誤り傳えまして、參議院の委員會が擧つてそうした意見ににおいて反對しておるというような記事を書き、その意見書の内容等も比較的大部の物を極めて短くしてその直相も傳えておらないわけなんでありますが、全く右のような事情でありまして、東京新聞に私の名において委員會全體の意向であるかの如く報道されておりますものは、全く右申しましたようなわけで誤報なのでありますから、これを御了解を願うために申上げると同時に、右の誤報であるということを一つ速記録に留めて後日のために殘して置くというようにして置きたいと思つております。
#68
○黒川武雄君 それについては東京新聞に取消でもお出しになりましたか。
#69
○委員長(吉川末次郎君) 取消しは出しておりましておりませんけれども、若し取消文を出すところの必要があるという御意見が多ければ出してもよろしうございますが、私は速記録に留めて置くというようなことで、私としてはまあ御了解を得たいと思つております。
#70
○黒川武雄君 何も責任がどうの、こうのという、そういう意味じやありませんが、取消しになつたかどうかということをお尋ねしておるわけです。
#71
○中井光次君 新聞に出まして今釋明になつて、事情も分りましたが、個人的の問題であるというお話でありますが、先般新聞が出た翌日でしたか衆議院の方の某代議士に丁度私が會いましたところが、嚴重に、ああいうことは事實であるかどうか、事實とすれば、後段の方に國会の何か盲動だというようなことを書いてあつたということについて大變憤慨しておりましたから、一應委員長にその旨、そんなことはないだろうと思うが、お傳えをして、又事實を伺つてお答えすると申して置きましたが、大分新聞の記事による影響は大きいものがあつたと思うのです。
#72
○委員長(吉川末次郎君) 私も承つておるのでありますが、それに應えて眞相を傳えると同時に、私が書きました意見書の内容についての理論的闘爭は個人としてはいくらでもお引受けするということはお答えして置きます。そのように一つ御了解を願います。
#73
○阿竹齋次郎君 私事を荒立てるために言うのじやありませんけれども、あの記事を讀んだ人もあるし、讀まない人もある。讀まない者から言つたら分らん。だから讀んで貰つてその上で決定するのですね。
#74
○委員長(吉川末次郎君) それじや私の書きました意見書は今日決定した後なんですから、御覧を個人的にお願いをする機會を持つように私としてはお願いします。唯その問題についての意見の開陳については、私としては相當愼重な態度を示して頂くという點を特にこの際御了解を願いたいと思います。それでは靜岡の刑務所の問題について御報告を願いたいと思います。
#75
○鈴木直人君 實は議員總會を開いて再三出席方を促して來ておりますし、このときは相當長く報告しなければならんということなんですが、今日はこのぐらいにしてこの次に報告して貰つたら如何ですか。
#76
○委員長(吉川末次郎君) それではちようど時間も正午になつておるようでありますから、御希望もあるようでありますので、靜岡刑務所の御報告はこの次の委員會にして頂くことにいたしまして、本日はこれにて散會いたすことにいたします。
   午後零時二分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     吉川末次郎君
   理事
           中井 光次君
           鈴木 直人君
   委員
           羽生 三七君
           濱田 寅藏君
           奧 主一郎君
           大隅 憲二君
           黒川 武雄君
           岡田喜久治君
           鬼丸 義齊君
           青山 正一君
           岡本 愛祐君
           阿竹齋次郎君
           池田 恒雄君
  説明員
   内務事務官
   (警保局公安第
   二課長)    原 文兵衞君
   内務事務官
   (地方局行政課
   長)      鈴木 俊一君
   内務事務官
   (地方局財政課
   長)      柏村 信雄君
ソース: 国立国会図書館
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