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1949/03/10 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第9号
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1949/03/10 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第9号

#1
第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第9号
昭和二十五年三月十日(金曜日)
   午後一時四十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電力問題に関する調査
 (第一・四半期電力割当と料金の見
 透しに関する件)
 (電気の新料金が産業界に及ぼす影
 響に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(飯田精太郎君) 只今から第九回の委員会を開会いたします。
 最初に御報告を申上げます。先程委員長理事の打合会で、来週の予定を決定いたしました。十五日水曜日に公益事業委員会法の成立を前提として、その内容の検討、それと集排法の法律解釈及び処理の実例につき持株会社整理委員会より説明の聽取、こういうような事柄を水曜日に議題としたいと思います。それから十七日の金曜日には二十五年度生産計画と電力割当計画につき説明の聽取、それと再編成による電源開発及び電力料金に対する影響の調査、この二つの事項について審議したいと思います。こういうことに決定いたしましたから御了承願います。
 本日は第一四半期の電力の割当と料金の見通しについて政府側の説明を聽取いたします。それに引続き日本産業協議会から電気の新料金が産業界に及ぼす影響について参考人から説明を聽くことといたします。順序としましては、産業界に及ぼした影響を聽いたあとで、第一四半期の電力の割当と料金の見通しを聽取した方が便宜かと思いますが、政府側の方に会議か何かの御都合で先にやりたいという御希望があります。時間の都合から政府側の説明を最初に聽くことにいたし、そのあとで事業界に及ぼした影響を順次聽取することにいたしたいと思います。尚日産協側の参考人の人選につきましては、下交渉が手間取りましたために予めお諮りができなかつたことを御了承願います。それでは最初に第一四半期電力料金の見通しにつき物価庁第三部長から御説明を願いたいと思います。
#3
○政府委員(川上為治君) 第一四半期の料金の見通しと言いますか、二十五年度の料金の見通しにつきまして申上げますと、十二月の十三日に新らしく値段が引上げられまして、今まで申上げておりますように基本の料金としましては三割二分二厘、それに対しまして地方の事業税を加えますというと三割七分五厘程度の引上げになつたわけであります。それに対しまして別に超過料金制度というのが取られておることも御承知の通りでありますが、二十五年度におきましては税金の関係で経費の方が相当殖えることに相成るかと思うのであります。即ち固定資産税、それから附加価値税、これが新らしく徴収されることになります。そういたしますと、固定資産税だけで年間の約六十億、それから附加価値税が約六億、合計いたしまして六十六億の税金が新らしく課せられて参るわけでありまして、従来の事業税その他がその代りになくなりますが、これは十八億程度でありますので、差引四十八億くらい支出が殖えるという恰好になつて参ります。この税金の新らしい徴収のために、全然この三割二分二厘の引上がそういうものを考えておりませんでしたので、料金をその分だけは引上げなければ別な方法で調整する以外に方法がないということに相成るわけでありまして、私共としましては先般上げたばかりでありますので、極力料金の引上はやりたくないというような考えを持つておるのでありますけれども、どうしてもこの四十八億程度の税金は拂わなければならんということになりますれば、本筋としましては、料金をその程度は引上げなければならんという問題が起つて来るわけであります。若し料金をそれだけ引上げないで外の方へかけるというようなことになりますというと、勢い割当の問題にからんで来るわけでありまして、割当を或る程度少くして、その代りに超過料金を取るというようなふうにしなければ、今申上げました税金は拂えないというようなことになるわけであります。料金をそれだけ引上げるかどうかという問題につきましては、まだ私共の方では研究中でありまして、何とかして割当の方でも支障がないように、又料金そのものを引上げないで、何か企業の内部で今申上げましたその程度のものを調整できないものかということをいろいろ研究をいたしておるような次第であります。その外に実はこの三割二分引上げるその内容につきましては、石炭代等につきましては相当嚴しく査定をいたしております。例えば三千七百円程度のものを三千三百二十円の査定で大体一割引というような査定でやつておりますが、その後石炭の値段はなかなか下りませず、実際の取引においては四千円程度の取引を現在やつておるのじやないかと思われるのですが、そうしますというと今申上げましたように、税金の方をどうしても、企業の内部において調整しようとしましても、この石炭代がさように相当上つておりますので、その点の調整に非常に困難じやないかというようなふうに考えておりますが、尚いろいろ各方面と相談をいたしまして研究をいたしておるような次第であります。
#4
○委員長(飯田精太郎君) 何か只今の御説明について御質疑ありませんか。
#5
○門屋盛一君 通産省当局がお見えになつておらんので、ちよつと工合が惡いと思うのですが、動力局長でお分かりになるかと思いますが大体……
#6
○委員長(飯田精太郎君) 動力局長の説明を何か伺つてからにしますか。
#7
○門屋盛一君 割当の……
#8
○委員長(飯田精太郎君) 割当の説明を済ませて……、質疑は後にいたしますか。
#9
○門屋盛一君 料金のことを聞きたいのですが、割当といい何と言つても帰するところ料金に変つて来るのですが、もう口をすつぱく申上げておるように、地域差料金になつてから、つまり電気の少い地域はもう産業が潰れかかつているんじやない、もう潰れておる産業もある。それに対して今第三部長の御説明によると、固定資産とか附加価値税によつて六十六億殖える、差引いても四十八億今度は料金の上る面の要素が殖えて来る、それを調整したいけれども、石炭代も高くてその望みもない。こういう御説明なんですが、この場合に私は、この前ここで質問しておることでもう御承知と思いますが、四・四で焚き残した石炭代というものはどういうふうに割り込んで行くのですか。
#10
○政府委員(川上為治君) 大体第四四半期におきまして、一月、二月相当水が出ました関係で、相当の利益があるわけであります。三月を一応平水とみますというと、これは正確な数字ではありませんが、大体発送電及び配電会社両方受けまして、第一四半期に繰越すであろうという利益が、約十五億くらい出て来るのじやないか、こういうふうに考えられます。これは一月、二月相当出ましたので、もつと出るのじやないか、もつと利益があるのじやないかというようなふうにお考えかも知れませんが、実は第三四半期までに約二十数億の赤字がありまして、それをどうしても埋めなければならぬ。それから又配当はこの際どうしてもしなければ、社債の消化なりそういうことが思わしくできないというようなことで、そういたしますというと、今申上げましたように大体十五億ぐらいの繰越利益というものがあるのじやないかというふうに考えております。そうしますというと、その十五億のうち、税金が更に又それにかかりますので、さつ引きますというとまあ八億か九億ぐらい、大体繰越すということになるのじやないかと考えております。その繰越を極力、先程申上げました税金の引上とかそういうものを調整する道具に私共の方では使いたいと考えておりまして、従つて割当の方もそんなに減らないように、又料金を上げるということも極力避けたいというような考えで今いろいろ計算をいたしております。
#11
○門屋盛一君 石炭のことは分つたのですが、それでまあそれより方法がないと思うのですが、石炭のことでもう一つ、これは動力局長、通産省でないと困るかと思うのですが、極く最近に石炭の無制限輸入というようなことを聞いておるのですが、そういうことがあつたとした場合、これは電気の問題では、内地の石炭が非常に安くなつて電気の方は助かるかと思うのだが、又外の産業がこのために潰れるやつもできて来ると思うのですが、他産業のことはともかくとして、電気料金の面から考えまして、こういう外国炭の無制限輸入というようなことがあるのですかないのですか。
#12
○政府委員(増岡尚士君) 外国炭の輸入について、そういう話はございません。
#13
○門屋盛一君 大体四・四程度の料金が、料金の率というものを変えることはできなかつたが、割当によつて相当地域差をカバーしたのです。このカバーされたために九州、中国あたりが本当の地域差の原価にならずに済んでおるのですが、これは一・四まではやはり四・四程度の料金で収まるという方針でやつておるのか、料金の方を先に決めて、割当が四・四よりも或る程度減つた場合に、実質料金はずつと上つておるわけですが、この点は物価庁の方はどういうふうにお考えですか。又動力局の方ではどういうふうにお考えですか。元のアロケーションで行くのですか。スタンダードを下げるのじやないのか。
#14
○政府委員(増岡尚士君) それでは便宜上第一四半期乃至は二十四年度の割当の考え方について一応御説明した方がいいと思いますが、御承知のように料金制度が改訂になつてからの割当というものが、非常に性格が変りましたために、いろいろ関連する事項が多くて、実はもう期日も逼迫しておるのでありますが、確定的な案をまだ作るまでに至つておりません。従つて今大見当の、こんなところまで考えている、まだこれも変わるかも知れませんが、今の状況を申上げます。
 供給量をどういうふうに見るかということでありますが、それには水力と火力があることは申すまでもありませんが、水力について、これはどういうふうに見るかでありますが、過去何年間ということで、二十五年を推測するより外ないのでありまして、これをどういうふうにとるかによつて大分違うのであります。非常に豊水の年ばかり取るわけに行きませんし、又渇水の年ばかり取るわけに行きませんが、現在までの考え方では、大体過去八年というものを取りまして、その中で極めて豊水であつた年と、又特に渇水であつた年という最高、最低のものを除きまして、あとの六年の平均を一応取つて水力の供給力として算定したらどうかというのであります。
 それから石炭はこれは現在の料金制度の下においてどれだけ石炭が焚けるかということでありまして、先程川上君から説明がありましたような考え方で、今一応算定しますのは、年間に三百万トン程度の石炭を焚けるとい計算になつているのであります。それでそうしました場合に割当可能の、年間で供給力としてどれだけ見られるか、今の想定で供給力がどれだけ見られるかということでありますが、それは三百二十二億程度のものが見られるだろうということであります。で、これから送配電の損失を引き、且つ配電したもので擅用されるだろうという数字を除きまして、割当できるものは常時としては二百十六億程度ではないかというふうに考えております。その外に特殊を九億五千万程作り上げるというふうに一応供給力を算定しております。総供給力は今のような状況でありますが、これを期別、地帶別に分けるわけでありますが、その際石炭をどういう地区に、どの期にどれだけつけるかということにつきましては、大体従来の実績を尊重いたしまして、各季節及び地域的に成るべくバランスがとれるように火力を入れたいというふうに考えております。従いまして石炭を入れる面で、料金制度の外に又或る程度のプールが入ることは、第四四半期の割当と大体同じであります。それから今申しましたような割当が、前年の実績に比べてどういうふうになるかということでありますが、供給力といたしましては、前年と申しましても、二十四年の一月から十二月で暦年でありますから、二十五年度計画を必ずしも直ちに対照ができない数字ではありますが、実績として取るのに便宜上二十四年の一月から十二月までの暦年ということを取りまして、それに今申しました二十五年度の計画案と比較いたしますると、供給力におきましては、二十四年度の実績は三百五十九億程度と考えられますが、これに対して二十五年度の供給力は三百二十二億程度でありますから、割当可能の供給力といたしましては、昨年の実績に比べては九〇%になるわけであります。これを先程申上げましたような常時供給力二百十六億について見ますると、昨年の実績は二百三十億程度でありますから九三・九、約九四%になります。その外に特殊を本年度におきましては九億五千見ておりますが、昨年度の需要者が使つた多いものは特殊需用で十五億でありますので、これをこみにして考えますと、昨年の割当の実績としては、割当と言いますか、使つた実績は二百四十六億で、この二十五年度の割当の計画としては二百二十五億余りで、その比率は九一・六%ぐらいになるだろうというふうに考えております。で割当可能の数量、常時として二百十六億、その外に特殊として九億五千ばかりのものをどういうふうに分けるかというような計画については、目下作業中でありまして、確実な数字は申上げられないのでありますが、仮に産業大口需用というものを考えますと、年間といたしましては百十五億程度のものが割当可能ではないか。常時需用としてそれだけのものが割当可能ではないか。第一四半期について見ますると三十一億程度が割当可能ではないかというふうに大体算定をいたしております。まだ細かい数字に入り繰りがありますので只今申上げました数字は、現在作業しておる過程において取敢えず出来ました数字でありますので、その意味で一つお願いしたいと思います。
#15
○門屋盛一君 そこで疑問が出て来るのですが、現在我が国の電気の生産量は逐年増加の傾向を辿つておるのです。その外まだ火力の修理増強、水力の開発等に生産業者は力を入れており、又自家用等の開発も計画されておるので、常識的に考えまして昨年度の実績よりも少い供給力であるとは思えないのでありますが、二十四年度の実績が三百五十九億のものを三百二十二億と推定せねばならなかつたところの理由はどこにあるかということが第一点と、それからその次には、全体の供給力は二十四年度実績よりも減つておるに拘わらず、大口需用の方に割合割当量が殖えておることは、大口需用家が主として困つたからそれの歎願陳情の方が認められた結果であつて、私はこの殖えたことに文句を言うものではないのだが、本当の供給力が昨年の九〇%に落ちておるのに、大口の方が殖えたとすれば、この無理はどこに行くかということはおのずから分つておる。この点大口を殖やしたために、その他の中小企業や家庭、一般産業の方に特殊の影響があるかないかということを聞きたいのと、それと私はこの供給力の減つた一つの原因として見るのは、二十四年度には四百六十万トンの石炭を焚く予定を見ておつたものが、今年はどういうわけでこれを三百万トンに落したか。もう水力の方がずつと増強されて、二十四年度実績よりも沢山の供給力が起るという見通しならば差支なかろうが、二十四年度に石炭四百六十万トン焚くときには、石炭はまだ統制中であつた、従つて今より値段は高い、石炭事情がますますよくなつて、そうして今外来炭の輸入がないと言われたが、輸入するというような空気まで出て来ておる際に、日本の石炭生産の面から言つても、石炭は何かに使わなければならないという実態になつておるのに、これを発電面において昨年よりも遥かに少いところの、昨年の七〇%しか焚かないというのはどういう根拠によつてそういうことを割出されたか。この三点に対して先ずお答え願いたい。
#16
○政府委員(増岡尚士君) 昨年の供給力に比べて非常に少いというのは、最初にもお断りしたように、料金制度が変つてからの割当というのは、スタンダード・レートで割当すべき量でありまして、総供給力ではないのであります。従つて総供給力としては石炭を三百万トン入れた場合には、大体限度として二百万トン程度の超過料金で供給すべき火力が余つておるので、総供給力を算定比較すれば、その二百万トン程度を炊いたものと比較をしなければならんわけであります。尚昨年の実績と本年の割当との違いで大きく数字が出ます点は、結局昨年の水の計画では、二百八十三億の計画をしておるのに対して、三百二十五億という数字が出ておるのでありまして、この点は全く豊水によつて計画よりも実績の方が沢山出ておるということ。そうしてそれが使われておるということでありまして、最初に申上げましたように、水の算定を、昨年のこの実績だけ見込むわけにはいかないから、八年間の中から然るべき六年間をとつて算定すれば二百九十億程度になつて、昨年の実績の三百二十五億というのに比べて、そこで大きく引つ込むわけであります。尚特に電力の配分については、小口というか、そういうものに圧迫を加えて、大口の産業需用に対して沢山割当てるという考え方はありません。すでに御承知だと思いますが、小さな方面については、むしろ実績主義で割当てるというような考え方に進んでおりますので、特別来期、或いは来年度の計画において大口産業に重点を置いて、外の部面に圧迫を加えるという考え方で割当をするというつもりはないのであります。
 それから石炭の点は、最初に申上げたことで御了解を願えると思うのでありますが、三百万トンというのは今の料金制度の下において、標準料金を貰つて焚ける量が三百万トンであるということでありまして、恐らく水が余り出ない場合においては、水の余り出ないというか、我々が算定いたしました程度の出水であるという場合においては、当然火力発電所は全部稼働をいたしまして、結局において五百万程度の炭が焚かれることになつて行くと考えておるのであります。
#17
○門屋盛一君 そこでますます疑問になつて来るのは、二十四年度の実績というのは、実際に使つたのですからことだけ必要なのであつて、如何に豊水であつても放電してしまつた数量ではない、それだけは産業面に必要なだけの数量なんです。だから電気の開発計画がどんどん進んで行き、逐年供給力は増加しておるのでありますから、それを私はむしろスタンダードにした方がいいんじやないか、本年の実績全部をスタンダードにするくらいのお考えで行つておるのなら問題はないのですけれども、水のとり方にしりましても、一応八年中の六年の平均をとつたということは事実上肯けるのでありますが、一方立戻つて二十四年度の実績が三百五十九億の供給力に対して、これは捨ててしまつたわけじやない、皆使つておるわけなんです。二百三十億の割当をしておつた。だから二百三十億というものは、二十四年度の実績から言うても必要な一般割当であつたわけなんです。それを二百十六億にどういうお考えでされたかということと、そういうことをせなきやならんのは、四百六十万トンの石炭を用意しておつたものが、石炭料金、電力料金のみを考えて、産業がやつて行けなくなるということの考えが薄いのじやないか。
 それからもう一つ聞き捨てならないことは、三百万トン用意をしておるが、結局渇水期になれば五百万トン焚くであろうということは、一応地域差を少くするための標準割当、基本割当というものは低い線で決めて置いて、渇水があつたならば仕方ないから石炭を焚いて、そうして超過料金は火力で決めてあるのですから、火力料金の方を余計取らせようというような考え方ですから、私は昨年通り四百六十万トンの計画をして、本年二百万トン焚くというものを実際三百万トン以上焚いて、そうして標準割当を高くすることが地域差をなくするのじやないか、こう思うのですが、どういうことでこんなことになつておるのですか。最初に実際に二百三十億要るものを二百十六億に決めるということは、どういう見解で決めたのですか。日本の産業はこれから衰退するという見透しか、産業はこれから與るという見透しか、この点が聽きたい。
#18
○政府委員(増岡尚士君) これは結局料金制度の問題になるのでありまして、料金制度では標準料金で可能な範囲の供給力というものだけを割当てまして、それ以上のものにつきましては火力料金を徴收して供給をするという建前に考えておりますので、その原則で計算をすれば、大体現在の料金制度の下においては、年間で三百万トンしか石炭が標準料金を貰つては焚けないという計算が出ますので、そういう方法をとつたわけであります。
#19
○門屋盛一君 それにしても大きな矛盾を感ずるのです。超過料金は石炭料金で取る。超過料金は水力で取るのじやない、石炭料金で取る。だから超過料金の取れる方を最初に割当を少くして置いて、超過料金を余計取るというようなことが盛込まれておる。今度豊水期になつた場合の利益というものは、生産業者、電力の業者の方の利益になつて、産業面は助からない。本州中部の産業はそれで助かつておるであろうけれども、中国、九州ではその恩惠には殆んど浴していない。浴しておるパーセンテージも極めて軽微なものである。だから私の言うのは、標準割当の量が実績以下に、二百三十億の実績以下に廻るということは、料金面のみに拘泥せずに、これはもう少し基準割当を上げるという方向に持つて行くのが本当ではないか、料金は不動のものではないから、どうしてもそれがために料金を上げなければならないというなら、基本料金は若干上るでしよう、上るのは僅かである。併し基本料金が若干上つても差支しないが、これで行くと、超過料金を石炭料金で取られるところの地域は問題にならんと思います。だから結論に戻りまして、この地域差による原価の高いところの産業は潰れていいという方針で安本は臨んでおるのか、これに対して潰れないような施策はどういう面に施しておるのか、口では潰さないと言つておるが、実際はそうなんです。
#20
○政府委員(増岡尚士君) 地域差の問題は、先程も申上げましたように、大体従来の実績で石炭を配分しておりますから、むしろこの間も申上げましたように、豊水期等においては水力地帶の方に文句があるくらいの感じもいたしますので、もとより地域差全部が解消しておるわけではありませんけれども、相当割当の問題では、先程も申しましたように、地域的に、石炭消費の実績というものを地域の原価以外に織込んでおるという点で、相当火力地帶の方にプール作用を行なつておるというふうに感じております。
#21
○門屋盛一君 長くなりますから、結論的に伺つて置きますが、一・四の基本割当は四・四よりきつくはない、地域差が甚だしくつくところの火力地帶にも四・四と変りはない割当があること、実質料金面においてもそれより高くならない、こういうお考えであるというわけですぬ。そういうふうに了承していいわけですね。これは簡単な答えですから……つまり実質においては一・四の基本割当は四・四と変りはない、従つて料金面においても四・四より高くはならないというふうに、地域差の甚だしい地域の産業はそういうふうに考えておつていいのでありますか。
#22
○政府委員(増岡尚士君) 地域的な配分の問題は、今私は資料を持つて来ておりませんので、現実にどういう数字になるかは申上げられませんが、大体の考え方としては、第一四半期は第四四半期よりも相当どこの地区でも小さくなつていないと思います。
#23
○門屋盛一君 安くなる見込みですか。
#24
○政府委員(増岡尚士君) 基本料金で割当てられる数字が多くなれば、実質と申しますか、総支拂額が少くなると思います。
#25
○門屋盛一君 了承。
#26
○委員長(飯田精太郎君) 他に御質問ございませんか。
#27
○栗山良夫君 この割当の問題は又いつか別の機会にやられるわけですね。私はちよつと希望を申上げて置きますが、今局長の方から数字を挙げて御説明になりましたが、私共或る程度実情が分つておつても数字を読み上げられただけではその前後の関連が分らないのですから、その点或る程度資料を整えて頂いて、あとでゆつくり伺うということにしたいと思います。割当の問題はいろいろな問題を残しておるので、私もいろいろ聞きたい点がありますが、これは改めて一つやつて頂くということにいたしたいと思います。
#28
○委員長(飯田精太郎君) 他に御質疑ありませんければ……
#29
○石原幹市郎君 質問はあつても参考人の方が見えておりますから……
#30
○門屋盛一君 質問をあとにして呉れというのを、政府が先にやつて呉れというのでやつたのだから……與党の人があとから来てそういうことを言われては困る。
#31
○委員長(飯田精太郎君) 外に御質疑はありませんか。
#32
○栗山良夫君 一点だけ伺つて置きたいのですが、第一四半期の割当で、私聞くところによると、第四四半期の割当方法が変つて、産業向の割当は、前年度の実績主義で大体いろいろなファクターをとつてやられるというようなことに伺うんですが、これをやりますと結局既得権益擁護の形になるし、それから前年度は各産業のいろいろな活動によつて需給調整の考え方から追加発給が随分行われておるわけですが、それがそのまま料金の方へ乗つて来ることになるので、非常に不合理な点があるというのが一つであります。もう一つは業態が、大体産業界の変動によつて相当活動の内容が変つておるわけですが、そういうものを第一四半期に織込まないということになれば、或る工場は割当を貰つて標準額の中で操業ができて尚余る。或る工場は相当超過料金を拂つてもまだ足りないというような、非常な矛盾が出て来るので、そういう点の調整をどういう工合にお考えになつておるのか、これを伺いたいと思うのです。これを極端に申しますと、今地域差料金で非常に問題になつておりますが、今度は割当の方で問題になつて来る。地域差の方で非常に問題になつてやつと収拾しようと思つておるところが、割当の方で又問題になる。今日ここへお見えになつておるような大きい鉄鋼連盟だとかセメントとかこういう特殊の生産業者の方へは、電気量が沢山要るようなところは、これは政策的にも割当てられるようなことがあり得るのでしようけれども、そういう政策的な割当をやつていいか惡いかということは、現在の政府はそういう統制的なことはしないと言つて拒否しておるんですから、若しそういうことをやられるとすれば、私は行政官庁だけの考えでなしに、政府の方針として決めて貰わんと承知はできない。そういう工合に考えておりますので、その辺のところがどういう状況になつておるか伺いたいと思います。
#33
○政府委員(増岡尚士君) 従来の割当は大体主要なものについては、生産計画と睨み合せましてやつておりましたが、そこに我々がやつて来て多少考え直さなければならないと思います点は、常に計画というものに比較的重点をおいて、実績というものを割に見ておらなかつたのではないか。割当をやる際に近いときの実績が比較的、正直なところ分らないのでありまして、二期くらい先の実績でなければ分らんということのために、なかなか産業界の変動といいますか、そういうものに対して、そういうものをその割当に反映させるということが不十分であつたというような感じもいたしますので、今後は生産の大体見通しと、それから従来の実績というものをよく睨み合せまして、産業別に実施いたしたいというふうに考えております。ただ御承知のごとく現在では統制といいますか、配給統制が外れた関係もありまして、生産計画というものが極めて嚴格なものが少いのでありまして、従つていわゆる生産計画に従つて電力を配分するということがむずかしくなつて参りますと、可なり実績が重んぜられるというような形に移つて行くのではないかというふうに考えます。そういう意味で勿論何らか基本的な方策を立てて決定を願つて、それによりまして産業別の割当を、これから作業いたしますが、私の感じといたしましては、そういうような割当にいたしたいと考えております。
#34
○委員長(飯田精太郎君) 動力局長はまだあとに残られるからあと廻にして頂きます。
 それでは次に移りたいと思います。それでは参考人の方に順次御発言を願いたいと思います。時間の関係がありますので、大体各産業別の方は十分ぐらいづつの見当で一つお願いします。それでは最初に日産協の仲矢さん。
#35
○参考人(仲矢虎雄君) 日産協の産業部長の仲矢でございます。昨年実施されました新らしい電気料金制度は、御承知のように標準料金に比べまして割当超過料金が、その格差が非常に大きいということが一つと、それから今一つは、地域差が、従来ともこの料金については地域差があつたわけでありますが、地域差が一挙に非常に拡大されておるという二つの理由からいたしまして、この影響が非常に大きいということが大体実施前に予想されておりましたので、日産協といたしましては、昨年の暮れから、大体第一四半期の予想調査と、それに新らしい制度が実施された場合の予想の調査をいたしたわけであります。調査をいたすと同時に、その調査に基きまして、これに対する要望がそれぞれの業界としての要望なり、御意見なりを検討いたしましたのでございまして、その要望なり或いは影響の調査はお手許に差上げてございますようなことでございますが、その一々につきましての各業界ごとの影響なり、御希望は、それぞれ本日御列席を頂いておる皆さんから御発言して頂くということになつておりますが、各部門に共通した根本問題を、私から拾い上げて申しますと、大体三つあるのでございます。
 一つは、先程申しました超過料金の問題でございますが、大体超過料金制度は、非常に高額でございまして、仮に割当以上一割をその部門が使いますと仮定いたしますと、ほぼ二倍ぐらいの料金の支拂額になる。こういうような、これは非常に大ざつぱな計算でございますが、こういうふうな実状でございまして、こういう関係からいたしまして、電気をいわば主な原料として使つておるような産業にとりましては、非常な負担になるわけでございます。従いまして要望といたしましては、結論としましては、そういうふうな單に大口で使うというだけでなしに、それも勿論でございますが、電力を主要原料としてそれに專ら依存しておるという産業につきましては、何がしかの特別の料金制を考慮して頂きたい、これが第一点であります。
 それから第二点は、先程の地域差の問題でございますが、これは地域差はこれも非常に一挙に拡大されまして料金自体の、第一番に申しました料率自体の問題から離れましても、割当によりまして地方的に電源、水力電源地帶と、それから火力地帶とでは割当が非常に違つて参ります関係上、その結果におきまして非常な格差が付いておるわけでございます。先程政府の動力局長からのお話もございまして、御質問にもございましたが、この第四四半期におきまして相当の格差が付いておるわけでございますが、更に二十五年度の一四半期につきましては、我々はこれは正確に聞いたわけじやございませんが、伝えられるところによりますと、更にその格差を地域別独立採算制の趣旨を徹底して、もう少し格差を大きくせよというようなことが言われておるやに仄聞するわけでございますが、若しそういうようなことにいたしますとしますと、更に更に重大な結果が招来されますので、意見の中にもその旨明記してございますが、少くとも第四四半期、現状以上の格差を付けるような措置は差控えて貰いたいということが第二点。
 第三点は、これは一、ニの総合の結論になるかと思いまするが、料金制度そのものが根本において結局割当の如何にかかるわけであります。料金が、如何に格差が大きくございましようとも、割当が相当大きく見込まれて、割当が沢山頂ければそれだけ負担は軽くなるわけでございますから、この料金制度にせよ、結局は割当がどういうふうに行われるかということによつて左右されるわけでありますが、ところがこの割当につきましては、現在のところでは消費産業部門側の実情と申しますか、希望と申しますか、その趣旨が疏通し、或いは徹底するような、反映するような機構になつておりませんので、この点につきまして、割当を行う場合には消費産業側の事情も聞いて頂いて、そうしてその上で実情に即した割当を実施して頂きたい。これが第三の要点であります。
 大体私から申上げたいことはそれに盡きておるわけでありますが、尚お手許に差上げましてございます影響調査につきましては、ちよつと簡單に補足的な御説明を申上げたいと思いますが、これは先程申上げましたように、一部分予測が入つてございますので、実績におきましては必ずしもすべての部門がかようになつておるというわけではありません。中には予測したより遥かに大きな影響を受けておる部門もございます。その点も一つお含み置きを願いたいと思います。それから第二には新料金制度の影響でございますが、この影響が、お手許に差上げましてございます。この数字は、專ら料金の面に、支拂料金の面にどういうふうな影響が出ておるかということだけがそこに記載されておりますが、業種によりましては、余りに高率な割当、超過料金を支拂うことを考慮いたしまして、つまりその負担を免れるために、生産の数量を犠牲にしまして、生産の数量を落して支拂料金を儉約しているという業種が相当にございますこともお含み置きを願いたいと思います。
 そういうふうにこの新料金制度は割当なり、或いはその会社が自家発電を持つとおるかどうかというようなこと、更にその業界の有効需要の状況によりまして、操業度がどの程度になる、従つて生産がどの程度行われているかというような問題、そういうようないろいろな複雑なる事情によりまして、影響が、一々同じ会社によりましても、工場ごとに違つて来る関係上、この新料金制度による影響の調査を数字的に、全国的に一律に、一義的に表示する、説明するということは殆んど不可能に近いような状態でございます。そういうこと。それから今一つお断り申上げいことは、お手許に差上げました資料は先程申しましたように渇水期であるところの四・四に関するものでありまして、一年間を通じた平均数字ではないということをこれも一つお含み置き願いたいと思います。大体私から申上げたいことはこれだけでございます。
#36
○委員長(飯田精太郎君) では次に鉄鋼連盟の森山君。
#37
○参考人(森山達郎君) 鉄鋼連盟の森山であります。電力料金の問題は、必然的に電力の割当と関連いたしますのでございますが、鉄鋼業といたしましては、二十四年度の第四四半期の割当は、前年の同期の実績に比較いたしまして五〇%五、約半分でございます。従いまして本年度の第三四半期にしまして、六三・七%でございまして、これはお手許に配付申上げましたところのこの資料に、この陳情の資料にございますから、御覧をお願い申上げますが、いずれにしても外の産業に比較いたしまして、非常に低位にある状態でございます。従つてよその産業に割当られた電力の余つたものを使うというようなことも、相当やつておるような実情でございますが、併しながら非常に割当の枠が足りないために、普通鋼の製造の会社でも、電力の料金が従前の三倍から五倍くらいになつたところが相当多いのでございまして、従つて製品のコストが非常に高くなつて参ります。そしてそのために企業の生産も非常に惡化するばかりでなく、輸出を基幹としてやらなければならない鉄鋼業といたしましては、非常に支障となつて参つておりますので、鉄鋼業としては重要な問題に際会しておるような次第でございます。
 それから尚中小企業といたしましての電気製鋼のような仕事、特殊鋼のような仕事につきましては、この陳情書の次の今回の電力料金制度に対する意見書にも一つの実例がございます。この実例について申上げさせて頂きとうございます。これは関東製鋼会社の実例でございます。この会社におきましては、割当が過去の実績の四分の一、二五%の状態でございまして、従つて普通の生産をやるために、相当電力を節約してやつたのでありますが、尚一三〇%の超過をいたしましたために、電力料金が今まで九十五銭四厘というような電力を使つておりますが、これは非常に発電地帶に近い工場でありまして群馬県にございますが、九十五銭四厘というような電力を使つておりましたのが、これが一躍五・四倍の五円十六銭七厘というような非常に高い電力になつて参りました次第でございまして、このような料金では到底やつて行けない、それで若しやつて行けないといたしますれば、当然これは電力の使用を制限するのでございますが、この五円十六銭七厘の電力に対しても、今までの過去の実績の六〇%の生産しかしてない、これは一つの例でございますが、この外若し割当だけの電力といたしますと当然生産は半分、或いはそれ以下になつて来るということでございまして、これは非常に重大な問題で以て、業界は実に電力によつて死命を制せられるというような状況になつております。それで尚電気、電力を用いて製鋼する、この鋼を作るということにつきましては、これは日本の特別な状況でございまして、これにつきましていま一つの資料を差上げてございますが、日本はアメリカその他の国と違いまして、原料といたしまして鉱石とか屑鉄とかというようなものにいたしましても、非常に電力が低いものでありまして、これは熔鉱炉、平炉のような仕事をやると同時に、電気炉の製鋼も相当やつて行かなければなりませんのでございますし、それから又電気製鋼といたしましても、大概これは中小の工業部でやつておるのでございますが、これが非常に電力を制限されるために、只今この関東製鋼会社について実例を申上げましたが、容易にやつて行けないという状況になつております。それで今回の電力の値上につきましては、この陳情書の次の料金制度に対する意見書には一般が出ておりますので、御査閲をお願い申上げたいと存ずる次第でございますが、いずれにしても鉄鋼業としては、現在従前の料金の三倍乃至五倍の料金を拂つておると思いますのでございまして、料金を値上げいたしましても、なかなか今後コスト高になつて進展し得ない、従つて電力の鉄鋼業といたしましては、この電力料金は割当によつて左右されるのでございますので、電力の割当の枠を設定する場合には、過去の実績を基といたしまして、これに生産計画を加味して割当を民主的に、誰が見てもこれは当然だと思われるようなところの民主的な割当をやつて頂くことをお願いする次第でございます。今までこの割当の制定に関しましては、過去の実績は余り加味いたしませんでございまして、主として生産計画によつてやられた次第でございますが、生産計画だけでございますと、鉄鋼業のように、殊に電気製鋼のように、深夜間に当然水を流してしまうというような電力を割当に一応割当しないで、そうして使つたあとこの枠を貰つて、そしてやるような方法が実行できませんのでありますので、そういうような過去の実績、つまり流す水を活用いたしまして、電力会社も当然捨てるべき電力を利用する、鉄鋼会社もこれを利用して、そうして両々相俟つてやつて来ましたところの実績を加味して、そして割当を民主的にやつて頂きたいということをお願いする次第であります。
#38
○委員長(飯田精太郎君) 次に化学工業協会の大島君。
#39
○参考人(大島竹治君) 大島でございます。化学工業といたしましてこの電力に関するお願いを申上げる次第でございますが、料金並びに契約問題が主でございますが、この料金に関する問題につきましては、大体日産協のお申出、今日お配りになりました書物に大体盛られております。ただここのところで皆さんに御承知願いたいことは、化学工業は非常に電力を沢山に消費しております。大体鉄鋼と化学工業が電力の消費の親玉でございます。そこでその化学工業の中でも電気化学工業という一つの部門がございますが、この化学工業の電力を使います、いわば原料として使います方が非常に食うわけであります。この方に特に響きますので、料金並びに契約につきまして一つお決め置きを願いたいことをこれから申上げます。
 料金につきましては、これは先程からお話のございましたように、大体基本料金と超過料金との関係に帰します。そこで超過料金と基本料金がどんなふうになつておるか、新料金につきまして、どんなふうに変つておるかと申上げますと、或る業界は、或いは化学工業は、非常に内部に沢山な種類の工業を持つておりますので、個々には可なり違つた需用がございますが、ものによりましては非常に不当な扱いを受けておるということでございます。それは或るものは超過料金というものをあんまり使わなくても、基本料金だけで大体済ましておるということがある。又或るものにおきましては超過料金というものが非常に沢山の分を占めておる。後刻お話がございますと思いますが、バルプのごときはその例であるわけでございますし、ソーダ並びに硫安につきましては、非常に顯著な最近の事情になつております。これをお含み願いましてソーダ並びに硫安につきましてこの点を十分御考慮願いたい。そこでこれをどうしましたらいいかということにつきましての問題でございますが、先程政府委員からお話のございました場合に、今まで計画からやつておりましたためにいろいろな齟齬が起きる、実績と計画というものが非常に違つておる、それを審査するのに間がかかるばかりでございませんで、事実これがなおざりになつてしまう場合が多いのでございます。従つて計画というものが、実際から可なり遊離している場合が多いということでございます。そこで電力の使用実績から申しますと、これは非常に明瞭に分るのであります。そこで過去の使用実績を超過料金並びに基本料金と並べましてこれを平均して比較して見る、こういうようにしまして、過去の実績を取つて見まして、それに新規の計画並びに新規の事業、生産というようなものを加味して参りましたならば、これは平明な事情に立至るであろうと、こう考えられます。これが私共の申したい重要な点でございます。これは政府委員が大体そういうような傾向に持つ行きたいとおつしやるのでありますから、私はその線をやつて頂きたいということでございますが、その際に超過料金とそれから基本料金との比率が各業、各会社がどういう比率になつておるかということを絶えず比べて頂きたい。この点でございます。そうしますとこの不公平というものが段々直つて来るというふうに考えられます。大体におきまして以上のような、二つの業界が特に酷いということを申上げたいのでありますが、最近よく調べておりますから後刻特に酷い事情にあるというものをこちらに申上げたいと思います。尚これにつきまして、超過料金を拂います場合に当然考えられることでございますが、夏分につきましては、従来特殊の料金を、安い料金であれしておりましたが、今度この点は、特に今度の料金によりますと、そういう制度がございませんから、アロケーションのときに十分に御考慮願いたいということでございます。
 それからもう一つの問題、契約の問題でございますが、契約というものは元来相互契約であつて、両者平等の立場において契約すべきものだと思うのであります。ところが電力の契約というものは、歴史的に非常に偏務的にできております。これは電力会社の方が非常に高上りしているという傾向がございます。そこでその契約の結果が、例えばここにピークのときにカットしたというような場合には、化学工業においては特に酷い被害を受けるのであります。例えば急にピークからカットするというような場合には、数時間というものはこれを又加熱するのに要することになります。そこで非常に打撃を受けるわけでありますが、その損害に対しましては賠償するという規定はございません。それから又フリークェンシーが非常に下ります。と、電気炉並びにモーターというものが非常な何といいますか運転に困難を生じます。こういう損害というものに対する規定がございません。それからヴォルテージが非常に下りましても、そういうことはございません。こういうような一連の契約上の不合理というものを直しますために、どうしても消費者と生産者と、つまり電気会社とこれを使います者側と政府と、こういうような三者の、いわゆる五人委員会とも称すべき契約の特別委員会というものをお作り下さいまして、合理的な相互契約ができるように十分指導して頂きたい。そうして全国一律な契約の方式をとつて頂きたい。これが第二の重大なお願いでございます。この二つの点につきまして、特に政府並びに議員の方にお含み置きを願いまして、御考慮願いたいと思います。
#40
○委員長(飯田精太郎君) それでは次に紙パルプ連合会の佐藤賢治君
#41
○参考人(佐藤賢治君) 紙パルプ連合会の佐藤でございます。私からは主として、やはり電力の基本割当の問題と、料金の問題について述べたいと思います。大体新制度による実際の実情をちよつと申上げたいと思います。
 本年の一月から三月までの三ヶ月間の紙パルプの生産計画、これは一応政府におきまして、パルプを十六万四千四百英トン、紙を三億五千五百十七万三千ポンド、これだけの生産計画を一応立てられた、これだけの生産を一〇〇%遂行いたしますためには、買電の所要量といたしまして、約二億一千万キロワットの買電を必要とするというような実情にあるのでございますが、それに対しまして、当初の基本割当量は八千五百二十六万四千キロワットという割当を受けたのでございます。実際の所要量に対しまして、そのパーセンテージは約四〇%という非常に圧縮された割当を受けたいいうような実情でございます。それがこの一月以降の実際の面にどういうふうな結果を現しておるかと申上げますと、只今の八千五百二十六万四千キロワットを一月には三千万七千キロワット、それから二月が二千四百五十四万二千キロワット、三月が三千七十一万五千キロワット、こういうふうに月別に一応基本の割当を受けております。それに対しまして一月の使用の実績、電力の消費の実績は、四千四百二十一万三千七百七十五キロワット、これが実際の数字でございます。これだけの電力を消費しております。結局ここでは一千四百二十万六千七百七十五キロワット、これだけはいわゆる超過料金を支拂つて使用した電力でございます。それから二月、これがパーセンテージにいたしまして約五割弱になります。それから二月に入りまして、基本の割当に対しまして、特に二月は電力の割当の追加がありました。その追加分を、実際メーカーにおいて消費しましたものが、一千万キロワットの追加に対しまして、実際消費しましたのは九百二十八万五千という数字になつておりますので、当初の基本の二千四百五十四万二千と合せまして、基本の割当が三千三百八十二万七千キロワットということですが、実際の消費数量、これは一部推定が入つておりますが、大体二月中に四千五百二十二万一千キロワット消費しておるということになつております。ここでもやはり一千百三十九万四千キロワットの超過電力料を拂つておるというような実情になつておりまして、負担は相当重くなつております。それからこれの生産の実績、いわゆる生産計画に対する生産実績がどういうふうになつておるかと申上げますと、これは一月分しか分つておりませんが、一月分の判明しておりますものについて申上げますと、パルプは一月中の生産計画が五千四百八十万二千トン、それに対しまして生産の実績は四千八百九十九万二千トン、遂行率が大体八九%、それから洋紙でございますが、洋紙は生産計画が九千二十万二千ポンドでございまして、それに対して生産の実績は八千十九万二千ポンドでございまして、これも生産の遂行率が大体八九%、こういうような実績を示しております。ところがこれを過去一ヵ年、昨年度の実際の生産の状況から見ますと、昨年度におきましては、紙の面におきましては常に生産計画に対して生産実績がオーバーしておりまして、大体一一八%乃至一二〇%程度の生産遂行率を示しております。従つてこの過去の生産実績と今度新制度によつた場合の実績を比較しますと、過去は大体一二〇%の遂行率を示しておるのに対して今度は八九%、そこに約三〇%の開きがあるのであります。それで相当生産がチエックされておる、非常に減産をしておるという事実が、一月分の実績からほぼ推定ができるのでありまして、これは結局は超過料金を拂うということが非常に負担に堪えないということから、すでに生産をチエックしておる結果になると思うのであります。いわゆる負担の限界点のところに行つて、それで生産が止つて来るというような実情になつているのでありまして、業界としましては、生産が段々減つて来るということを非常に憂慮しておるような次第であります。そこで繰返して申上げたいことは、割当の問題でありますが、特にこの本年度の第四四半期の大口の電力の基本割当量と、新らしい料金制度との関係について考えますと、我々紙パルプ部門の電力費というものが、過当に増嵩しておるということが言えると思いますので、ちよつとそれを具体的な例で申上げますと、冒頭で申上げました通り、この一―三月の紙パルプの生産計画を遂行するに必要な買電量は、大体二億一千万キロワットでありますが、これに対して八千五百万キロワットの基本の割当量を引きますと、一億二千六百万キロワットというものを、仮に一〇〇%の生産を遂行するとすれば、これを買電しなければならないということになりますので、これの超過料金は、仮に超過料金八円のうち七円を純超過料金と見まして計算いたしますと、その負担金額は大体八億八千二百万円という巨額な数字になるのであります。ところがこの八億八千二百万円という数字は、この一―三月に日発の火力料金の収入として一応予定されておる金額で、三千億円内外だと思いますが、その三十億円に対しまして実に二六%八という大きなパーセンテージを占めることになるのであります。基本の割当の率は、大口電力の総供給力に対しまして僅かに三%四の割当を受けておるに過ぎないのであります。それなのに一方、超過料金の面では非常に大きなパーセンテージを負担をしなければいかんということで、ここでは到底紙パルプとしては負担に堪えないというような実情に追込まれておるのであります。無論これは生産計画を一〇〇%遂行する場合の計算でありますが、その後二月に追加があつたり、いろいろな事情が変つて来ておりますので、当初の計算とは実際違つておりますが、要するに先の基本の割当の量というものが、実際の紙パルプ産業界の実情に非常に副わない結果が現われて来ておるということに対しまして、私共としては、やはり基本の割当をするについての方法、実際的な方法について十分な御検討を願つて、そうして公平妥当な割当が行われるように是非お願いをいたしたいと思います。具体的な方法については、只今大島さんからお話があつた次第でありますが、その点を特にお願いすることと、それから超過料金の八円、或いは幾らということが余り高過ぎるということが、紙パルプ部門として痛切に経験しておる次第であります。基本の割当の数量をうんと圧縮されますと、八円というような超過料金では、到底企業の経営が成り立たんということを現実に経験いたしましたから、超過料金の問題についても、できることならば、もう少し安くして頂くというようなことを特にお願いをいたしたいと思います。
#42
○委員長(飯田精太郎君) 次に日本石炭協会の荻本君。
#43
○参考人(荻本芳彦君) 荻本であります。石炭業界に関する影響をお話し申上げたいと思います。
 石炭業界では電力は動力としてだけ使つているのでございまして、その生産原価のパーセンテージというものは必ずしも大きいわけではございません。お手許に差上げてありますような旧料金の場合のパーセンテージしか占めていないのでございます。ところが炭鉱で持つております自家発電所は、従来いわゆる補償を受けて増加経費を支拂つて貰つておつたのでございますが、今のところ九月十五日までしか頂いておりませんのでございます。その九月十五日以前の料金でこういうことになるのでございまして、その支拂がなく、更に新料金になりました場合には、今申上げましたパーセンテージは少いのでございますけれども、ここに差上げましたような新料金の場合の電力代の値上りが起るのでございます。自家発電所は全部が全部ぼろではなかつたのでございますけれども、いいものは或るものは取られておりまして、大部分は非常に能率の悪い発電所だけが残つているのでございまして、非常に割高な、日発の火力発電所とは及びも付かん悪い能率の発電所でございまして、この自家発電の経費を全国の出炭に割りましても約四十円トン当りにかかるのでございます。その自家発電を持つておる炭鉱だけに負担させますならば、相当優秀なる炭鉱を持つておるものが自家発電を持つておりますけれども、二百数十円のトン当りの割高になるわけでございます。かようにしまして相当の標準料金の量を頂きましたけれども、その経費のパーセンテージで申しますと、標準料金の量は三五%で、自家発電の経費によるものが二七%、火力料金によるものが三八%で、結局火力的な料金が六五%を占める、こういうような状態にあるわけでございます。次に炭鉱の保安電力でございます。この保安電力は日本の貧弱な地下資源を採掘するために、多量の湧水と多量の爆発ガスを排除するために使つている電力でございます。これは日本以外の優秀な炭層を持つている国は、こういうものは殆んど零に等しいような天然條件の所を掘つているのだろうと思いますけれども、我々は止むを得ずこういう自然と闘つているのでございまして、これはもう天然條件で仕方がないじやないかといういことも一応言えるかと思いますけれども、どうしても石炭が要るということで、私共は電力代が高かろうが何だろうが、或る程度の生産を維持しなければならん、こう考えておりますので、高度のアロケーションの調節をお願いし、要求したと思うわけでございます。そうして石炭の一トン当りの使用電力、つまり電力使用原單位が非常に高いではないか、一向下らないではないかという声が盛んでございますが、相当の努力はしておりますけれども、今申上げました保安電力は、ますます深くなるために大きくなりますし、一方戰時中のような無茶苦茶な労働力の使い方をするわけに行きませんし、労働基準法によつて時間がずつと制限されまして、今残つている坑内では非常に入出坑時間に長い時間を取りますために、現場で一時間当りの能率は下つてはいない、むしろ上つているのですけれども、一日の有効稼働時間が少いためになかなか原單位が下らないことを御了解願いたいと思うのでございます。我我は発電よりも一つ前の基礎産業である石炭が幾らでも高くなるということは、それが直接需用者に渡る場合は別でございますけれども、一般にはこれが電力に変り、鉄に変り、いろいろなものに変つて行くというようなことで、つまりその工場を経る数乗に比例して最終需用者に影響して行く。こういうことを考えますし、又石炭、殊に優秀な石炭の値段については我々の方もその点は努力いたしますから、一般の物価に影響することをお考えになつて、適当な割当方針を取つて頂きたいと思います。これについては大体私共は他の産業の方とも一致した意見と思いますが、実績を主にする、無論水力発電は拔いていいと思いますが、それに季節的な排水電力が多いとか、豊水時だけ作業なさるとか、そういう計画的なものを加味して実績を主にして、今申上げました希望を入れて今後の割当方針を立てて頂くように御盡力をお願いしたいと思います。
#44
○委員長(飯田精太郎君) 次はセメント協会の伊藤君。
#45
○参考人(伊藤宗右衞門君) セメント協会の伊藤であります。セメントは非常に重量の重いものでありまして、輸送というものに非常に大きく取られますが、御承知の通り運賃が上りまして、これは非常にいかんと思つたときに又電力の料金の改正があり、これが又相当響くので需要者に対しましても非常に御迷惑をかけている。輸出は相当やつておりますし、その面におきましても、又基礎産業としましてダムの開発の面から考えましても、これは非常に重大なものだと思いまして陳情するようなわけであります。このセメントの影響につきましては、そこに簡單に書いてありますのですが、これはちよつと話の何としまして簡單にお話しますと、大体セメントは北海道から九州まで丁度三十三工場今操業しておりまして、その中で中国と九州が約能力の五〇%を占めている。又これは将来どうしても輸出に働いて貰わなければいけないので、この話のある前に今日電力の話がありまして、九州、中国の問題でありましたのですが、我々も九州、中国につきましては、特にそういうような状況でありますし、輸出の面から鑑みましても、特に御配慮願いたいと思うのであります。この料金の影響につきましては大体四・四の生産計画は九十万トンとしまして、セメントは現在まだ九十万トンに足りませんが、セメントにはクリンカーというものがありまして、クリンカーという半製品ができまして、その半製品を潰してセメントにするのでありまして、そのクリンカーの面においては丁度この九十万トンの目標に向つて、生産計画に向つて進んでおります。それから簡單に考えて見ますると、その九十万トンの生産計画に対しまして使用量が五千二百万キロワット・アワー、これに対して三千キロワット・アワー今度割当して頂きました。パーセンテージは六二・三%になります。それからその三十三工場のうちで五工場がオール買電工場、いわゆる工場の電力を全部買う工場で、二十八工場が自家発電としまして、セメントは他の産業には余り例のないロータリーキルンから出る廃ガスを以て発電しておるのであります。これはちよつと例がないと思いますが、そういう工場が二十八工場ございまして、大体セメント一トン当り百六十キロワット・アワーの電力を使い、その三八%六十キロワット・アワーが買電という、これは今のオール買電と自家発電を合計したものであります。それで今度の料金の値上げを今の九十万トンの線で見ますると、大体自家発電と買電とを合計したもので、大体旧料金の約七十円のものが二百四十五円、三倍半ぐらいにこれがなつて来まして、これを生産原価の上から見ますと今までコストの二%のものが八%ぐらいに全体で以てなつて来る。それから一例をオール買電工場にとつて見ますと、関東地区に一工場、又北陸にありますが、北陸の方の工場を見ますと今の二百四十五円というのが九百九十八円に上り、生産原価の二四%、この電力料金は前にも申上げましたように我々としましては二%ぐらいのところがこの前のものでありましたのを、これが四倍にも上るということは、今の輸送の面から考えましても、非常に大きな影響になつて来るのであります。それでこの前に申上げましたように一月二月の実績を見ましても、クリンカーという回転、窯から燒いて出たもの、それに石膏を加えて潰したものがセメントになるのでありますが、元来クリンカーの生産はほぼ行つておるのに、セメントはそれより約五、六万トンも少い。こういう状況はこれは明らかに潰し得ない、いわゆる料金問題で潰し得ない、とてもこれはやつて行けないような状況の下にこういう生産、只今日産協の方が最初総合的にお申述べになりましたが、明らかにこれが生産阻害の條件になつておることをはつきりと現わしておると私は考えるのであります。これからこの割当のこと、或いは料金の面のいわゆる超過料金、これを少し安くして頂きたいということ。又割当のことは勿論皆様方のお話のように合理的に今後取扱つて貰いたい、こういうことと、もう一つセメントとしまして、前にも申しました九州、中国という方面、これは非常に我々の関心を持つておる電力地区でありまして、この両地区と言いますか……全体の要求量に対しての差がセメントでは相当昔からあつたのでありますが、この要求量の差というものをできるだけ要求量の比で分けて頂くように、こういうことを特に我々は関心を持つものであります。
 最後に私セメント業としまして特にお願いしたいことが一つあるのでありまして、それはセメントは大体今まで電気の税金の非課税産業であつたのでありますが、今回課税産業にされそうであるというので、我々はもう業界全部を挙げまして政府に対し懇願し、お頼みしておるようなわけでありますが、只今私が申上げましたように、この料金の差というものは、今の輸送料金が上つたということで、この料金の差が非常に大きく業者にも原価にも響くわけでありまして、その上に又税金は今まで非課税のものが課税になるというようなこと、これはもうとんでもないことだと私らは思つておるのでありまして、この点又是非一つ非課税産業の中に入れて頂くよう特に御配慮願いたいということを最後に附加えて置きます。
#46
○委員長(飯田精太郎君) 次に私鉄経営業協会の船石君。
#47
○参考人(船石吉平君) 私は船石であります。私設鉄道の場合の電力料金の影響についてお話いたしたいと思います。
 二十四年度第四四半期の電力の割当は私鉄で計画しております輸送計画に対しまして、約七五%、それから十月の実績に比べまして八二%という数字でございます。この電力料金は、他の業種と違いまして今度の新らしい料金制度の最も惡い影響を受けるような電気の使い方をしておるものであります。と申しますことは、今度の基本料金はピークに対して拂うということになつておりますので、電気鉄道は、電車が通る際は非常に大きな荷が掛りますが、平常は荷が掛らない。それで従来は総合制が認められておりまして、同じ運転線路に繋がつておるところは、直流が全部繋がつておる関係で、全体を一本にして総合料金を設定されておつたのでありますが、新らしい料金では各個々の変電所の一番大きな、最大負荷に対して基本料金を拂うというような、非常に不利な條件になりましたために、電力料金の面におきましては、十月の実績に比べまして、当初二倍八分くらいの予定でありましたが、後で申しますような事情で、実際には二倍三分乃至二倍四分くらいの値上げになつております。と申しますことは、私鉄におきまする電力料金の総支出に対する割合は、全国平均いたしまして五・七%くらいに当つておりますが、今度の新料金制度によつて今計画しておる輸送をやることになりますと、これが約二〇%に上るわけであります。一方鉄道の補修費、即ち線路とか或いは車両の補修費に使つている金が、今非常に経営困難のために約二〇%を超すところはないような状態でありまして、これに対して今まで五・七%であつたのが二〇%近くになる。人件費その他のものにはどうしても手をつけることはできません関係で、補修費の面にそれが向いて来る。今でさえ危ない線路、又御覧のような非常にきたない、不完全な危ない車両でございまして、この方の補修費を削るということはできないのでありますから、止むを得ず輸送計画を折角立てておるのを圧縮を加えて、大体当初の計画に対しまして一月の実績では全国的に六%乃至七%というものを圧縮したわけでございます。それで誠に申訳ないようでありますけれども、御覧のように今以てラッシュ・アワーには混雑して、ひどいところでは定員の三倍以上もお客さんを詰め込んでおるというような状態になつておるのであります。こういう非常措置を講じました結果が、先程申しましたように二倍三分乃至二倍四分という数字で止つておるわけでございます。折角整備しました車も十分に使うことができないで、乗客の皆さんに御迷惑をかけておるような実情であります。普通の生産事業と違いまして、電鉄自身でお客をコントロールすることはできないのでございまして、来るお客様は何とかして運ばなければならんという状態でありますので、勢いこのままで進んで参りますと、これ以上の圧縮はどうしてもできないので、止むを得ず補修費の方を削る、経費を成立たせるためには、補修費を削つて線路の状態を或る程度まで落す、又車両の惡いのも我慢するというような状態より仕方がないような現状になつておるわけでございます。現在の状態では、車は折角できておつても、一番多いところで九〇%を超えない利用率でございまして、ひどいところになりますと六〇%以下というような利用率で、後は車は遊ばしておるというようなところさえあるような実情でございます。どうぞ今度の第一四半期以後におきましては、十分こういう点を御考慮下さいまして、折角私鉄が努力して整備いたしました車をフルに使つて、輸送の緩和ができるように是非お願いしたいと思う次第でございます。
 尚先程お話がございましたように、電圧の変動とか或いはサイクルの変動に対しまして、これ又電鉄は非常な影響を受けるものでありまして、御承知のように駅と駅の間は一定の時間を決めて走つておるのでございまして、これが電圧が下りますとその間を無理に走るような状態になりまして、電力を使う量がうんと殖えるのでございます。こういう点でも電圧の変動或いはサイクルの変動に対しまして割引をするとか、或いは何らかの補償方法を考えるように……、それからもう一つ最初に申上げました総合電力料金制を是非もとのように復活して頂くように、新料金制度の改良方をお願いいたす次第でございます。
#48
○田村文吉君 参考人の方に質問申上げてよろしいですか。
#49
○委員長(飯田精太郎君) よろしうございます。
#50
○田村文吉君 森山さん、ちよつと伺いますが、鉄鋼の割当が非常に窮屈になつておる一月は凡そ五〇%ぐらいしか割当がない。殊に関東製鋼の場合においては二五%しかいわゆる割当がなかつたというような御説明を承つたのでありますが、その五〇%の平均に対して関東製鋼の場合には二五%であつたということは、業者によつて大分そういう違いがあるのでありますか。
#51
○参考人(森山達郎君) 御返答申上げます。これは普通鋼とか、特殊鋼とか、それからものによつて、又個々の企業によつて大分違つております。それで只今御質問の五〇%というものは、これは前年の第四四半期総体の五〇%でございます、割当は……。そうして先程申上げました関東製鋼の例は一月が今までの過去の実績の二五%ということでございます。
#52
○田村文吉君 もう一つ伺いますが、先程料金が五倍ぐらいになる、一月の実績でございますね、そういうお話でございましたが、それは一月だけが五倍ぐらいになるということもあると思いますが……。
#53
○参考人(森山達郎君) それは一月がそういう実績になつておるのでございます。それはこの陳情の中程にある電力料金制度に関する意見書という中にこの表がございます。この表の一番下の欄に書いてございます。
#54
○田村文吉君 分りました。この機会に増岡君もおいでになりますから一つお伺いしたいのですが、大体一月、二月、三月は全部の需用量に対して政府としては平均して何割の割当をお出しになつたのでありますか。あらゆる産業を平均したしまして……
#55
○政府委員(増岡尚士君) 正確なことは資料を持つて参りませんので申上げられませんが、大体七五%から八〇%ぐらいの割当が平均だろうと思います。
#56
○水橋藤作君 石炭協会の方に伺います。先程のお話の中に保安電力をお使いになつたということをちよつと伺つたのでありますが、どういうことで保安電力をお使いになるのか伺います。
#57
○参考人(荻本芳彦君) 保安電力という定義はいろいろございますが、一応今いわゆる指定統計で資源庁でおとりになつておるものは、排水電力と通気用電力が保安電力と言われておるのであります。併し業者ではそれだけではなくして、電燈の一部門、或いは給水の一部門、或いは圧縮機を使つて圧縮された空気でいろいろな機械を運転をします。この場合に爆発性のガスがなければ、なまの電気が使えるのだけれども、ガスの爆発を防ぐために止むを得ず圧縮した空気を使つておるという場合には、どうしても非常に能率が落ちるわけでありまして、モータを直接使う場合と、圧縮機を使つて排水、通気を運転するときは無論保安電力でございますが、運搬用機械も止むを得ず圧縮機を使う場合があるわけでございまして、圧縮空気による原動機を使う装置があります。その場合には原動機を直接使つた場合と、圧縮空気を使つた場合との使用電力の差というものも、保安的な要求によつて使われるものということになるわけでございますが、大体いわゆる指定統計による排水と通気だけで、大体全国平均いたしまして、六四―六五%は保安電力に使つておるわけでございます。圧縮機の一部とか、電燈とか入れますと、七〇%も保安的なものに使つておりまして、これは石炭を一回も出さなくてもその電力は、その炭鉱を維持して行くために使わなければならない電力でございます。
#58
○門屋盛一君 化学工業の方と、石炭の方と、セメントの方にちよつとお尋ねします。
 化学工業の方にお尋ねしたいのは、大体化学工業の発達過程から見まして、どのくらいなパーセンテージが自家用で今まで発電しておつたのですか、今のようにずつと日発から買電形式でなしに、化学工業が大体発達するのは、電気を原料とするような事業の発達は、大体自家用で発電したように自分は思つておるのですが、そうなんでしよう。だからその自家用で発電しておるパーセンテージと、それから買電でできておるもののパーセンテージを調べたものがありますか。
#59
○参考人(大島竹治君) これは私只今持つておりませんので、正確に申上げられませんが、日発の統合前には相当ございました。ところが今日では自家用の電力で化学工業をやつておりますのは、全国に鉄與社、それからあと殆んどございません。火力で別です。それで皆結局日発の統合の当時に取られちやつたわけです。そこで今、これの回復運動というものが一つの大きな運動として電力再編成に伴いまして起つております。ただ混雑を避けまするために皆慎んでおるところも可なりございます。それにはいろいろな事情もございます。中には法人が別になつておる、併し内容は全く同じ会社であつた、昔はそういうことは構わなかつたわけですが、法人は別でも内容が全く同じ会社であつたものが相当ございました。大体において化学工業でこういう種類のものが大口として、電気化学の大淀川の発電所、これは九州におきまして自家発を作つて化学工業をやつたわけです。
 その次に住友の四国電力ですが、これが一つ、それから昭和電工、それから信越化学、信越化学の方は割合に話がつきそうでございますが、これはまだはつきりしておりません。こういうようなものは同時に自家発によつて発達するのです。でおつしやる通りに大部分のものは自家発を以てやるというような式でやつた場合が非常に多うございます。電気化学工業ではこれが皆取られた恰好になつておりまして、今度会社とフリー・コンディションをやるという段階になると非常なハンデキヤップがつくことになります。この点は重大な点になります。
#60
○門屋盛一君 そういう資料が、今日でなくてもよろしい、大体化学工業の発達の過程がよく分りますようなもの、それから大体現在主な工場、その工場は初め自家用で出発してそうして取り上げられたとか、この工場は初めから買電で行つておるとか、できますればその生産費の中の電気の占めるパーセンテージ、料金は旧料金と新料金と示して貰えたら、分り易い資料を提供して頂きたいと思います。
#61
○委員長(飯田精太郎君) 通産省から雑貨局窯業課と紙業課の方、化学局化政課と化学肥料部の方、又資源庁電力局需給調整課長と業務課長、運輸省鉄道監督局民営鉄道部長が見えておりますから、若し政府の方に資料の提供をお願いすることがございましたらこの際お願いいたします。
#62
○門屋盛一君 その次に日本石炭協会の方にお尋ねしたいのですが、これは御承知のように今再編成に関しての松永案の説明によりますと、炭鉱は石炭を焚けばよいというような結論が出ておるわけです。結論じやないがそういうふうにおつしやつておるわけですが、現在炭鉱で必要な電力の中の何パーセントぐらいが自家用で賄えるのでありますか。
#63
○参考人(荻本芳彦君) 松永委員長からそういう話が出ておりますが、今のような料金制度では自家発電の中で日発の火力発電所と競争し得るものは、炭鉱の自家発電以外にはないと思う。日発と競争し得るものは炭鉱の劣等炭を利用する自家発電所以外にはないものと思つておりますけれども、あのような料金制度で、標準料金というものは殆んど水力料金でございますので、これとはどうしても絶対に競争はできないわけでございます。それで適当な料金制度になつたときには、当然炭鉱の自家発は立上らねばならないと思います。尚現在むしろ焚かされておるといいますか、その量は総需用量に対して一五―一六%でございます。補償を受けておつたときはもう少し出しておりました。
#64
○門屋盛一君 私のお尋ねしておるのは料金が引合うから焚く、料金が引合わないから焚かないというのではなしに、炭鉱が全部買電はやめて、自家用で行くと仮に想定した場合に、炭鉱に設備されておるところの火力設備によつて出る出力はどれぐらいあるかというのです。
#65
○参考人(荻本芳彦君) 今出しております所要量の一五―一六%といいますのは大体フルに近い出力を出しておると思います。今や先刻申上げましたように、炭鉱では特殊な、間違えれば炭鉱を潰してしまうというような保安電力が必要でございますために、或る程度の予算発電だけは残しておるわけでございます。大体それ一杯に発電しておるのが実情でございます。
#66
○門屋盛一君 そうすると、その炭鉱で発電した発生電力量は原価で使えるわけですから、日発に納めずにそのまま使うとすれば、それは現在どのぐらいの値段で起きるのですか。
#67
○参考人(荻本芳彦君) それは山によつて違いますが、償却とか、そういうものを入れずに石炭代、運転費だけで全国平均で五円ぐらいになると思います。本当の生の数でございます。石炭が上るともつと違いますけれども、劣等炭を使うと……
#68
○門屋盛一君 セメントの方にお尋ねして置きたいのですが、今余熱で発電しておる電気、これは一応配電会社に納めてそれを貰う形式になつておるのですか。
#69
○参考人(伊藤宗右衞門君) それは納めておりません。
#70
○門屋盛一君 そうすると、先程お話のあつた割当のパーセンテージが変つて来るわけですね。六二%の割当はあるが、それ以外に自家用がどのくらいあるのですか。
#71
○参考人(伊藤宗右衞門君) 今のは丁度百と六十という割合になつております。
#72
○門屋盛一君 つまりセメント工業に必要な電力量を百%とした場合に、この料金面から見た割当が六二%なのですか。
#73
○参考人(伊藤宗右衞門君) 六二%というのは、いわゆる買わなければならんものが五千三百万キロワット・アワーであるのに対して、今の低い割当のやつが僅か六二%しかなかつた。こういうことです。
#74
○門屋盛一君 買わなければならんものでなしに、セメント工業の要求量はどのくらいになるのですか。
#75
○参考人(伊藤宗右衞門君) 一億四千四百万キロワット・アワーであります。
#76
○佐々木良作君 日産協の仲矢さんに一般的に二、三お伺いいたします。個人的の御意見でよろしうございますからお伺いします。
 最初この日産協でまとめました「新電気料金制度の各種産業に及ぼす影響」云々、このパンフレットをずつと拝見しますと、今度の料金問題に対する批判が中心に出ておりますが、要点は大体私は三つぐらいじやなかろうかと思う。その一つは、今度の料金制度が電気会社の営利的な基礎偏重であり過ぎて、一般消費者の意向が無視され過ぎておるという点が一点。それから二番目には、割当の基準が非常に不明確である。これからいろいろな問題が出ておる。三番目には内容に入つて、料金の地域差が非常に拡大して来ておる。この他にも問題はありましようけれども、この三つの点が非常に大きくクローズ・アップされておると思います。この三つの点は今の電気事業と経済的の観点から言いますと、第一の点は電気の独占の強化が今度特に表れておるということが言えるのではなかろうかと思います。
 第二の点は特に官僚統制の強化が出て来た。割当の基準は役所でやることでありますから……
 三番目の地域差の拡大という点では、特に現在置かれておる工業立地條件が、地域差によつて非常に無視されておるということ。私の言葉で置き替えると、第一は電気会社の営利偏重によつて電気の独占強化が出て来た。第二に割当の基準の不明確という点からは官僚統制の強化が表われて来た。第三に地域差の拡大という点からは現在の工業立地條件が非常に大幅に無視されておるというふうな言葉に僕は置き替えられるような気がするのですが、これに対しまして個人的な御意見で結構でありますが、どうお考えになりますか、お尋ねしたいと思います。
#77
○参考人(仲矢虎雄君) 今三点御指摘にあずかりましたが、言葉の使い方、その他は別といたしまして、全くその通りであるとお答えするより外ありません。
#78
○佐々木良作君 そこで重ねてお尋ねいたしますが、再編成問題の批判にちよつと入るかも知れませんですが、今産業界に……現在再編成問題の政府案なるものが、新聞にちらちら出ておりますね、新聞にちらちら出ておつて、その内容は地域別の発送配電を一貫した独立の株式会社ができる。大体こういうふうに謳われておるわけなんでありますが、そうするとその線から出て来るものは地域的な電気資本の独占強化、地域の独占強化ということが、今よりもつとひどくなるということになるだろうと思いますが、この面に対する警戒が産業界に相当出ておるでしようか、例えばこの中を見ましても、今度の料金制度のようなものについては、消費者の意見をもつと組織的に聽くような恰好のものが採らなければいかんとか、それから割当基準についてはもつと官民合同の監査機関か何か、設けた方がよいという意見がちらほら出ておるところを見まして、今度の地域別の発送配電会社というものができた場合に、電気の地域の独占が強化されるということで、そうすると先程の三点の批判がもつと強烈に出て来るのじやなかろうかという気持があつて、その辺の批判的な、或いは警戒的な気持が動いておるのじやなかろうかという気がするのですけれども、その辺はどうなんですか。
#79
○参考人(仲矢虎雄君) この再編成の問題は本日の問題からちよつと離れますが、この問題におきましても日産協としましては大分前から検討いたしておりまして、相当の意見は持つておるわけでありますが、御承知のようにこの細分問題は地域電源地帶と、発電地帶と、火力地帶に所在する産業の立場によつて、利害或いは意見を異にする部面が相当ございますので、一時最終的な結論を出すべく努力したのでありますが、意見の対立がございましたので、この問題は多数意見で、小数意見というわけにも参りませんので、日産協といたしましては、これに対しての総合的、結論的なものを與えることを遠慮いたしておる次第でありまして、ただ大多数と申しましては工合が惡いかも知れませんが、これはここでこういうことを申上げてはちよつと工合が惡いかも知れませんが、私個人でなしに会長の個人的な意見といたしましては、いつぞや結論が出されました民主化委員会の大山私案が今以て正当である、従つて細分問題は今暫く延期した方がよろしいという意見が相当強いことはこれは確かでありまして、従いましてこの意見の中にもそういうような根本の思想が流れておることは、これは確かであると存じます。
#80
○佐々木良作君 もう一点だけお尋ねしたいのですが、お答えにくいかも知れませんが、個人的な御意見で結構なんでありますが、この再編成の問題につきまして、現在新聞その他でも切る、切らん、数の問題、七つとか八つとか九つとか十とか、この問題に重点を置いて論ぜられておるけれども、産業界におきましてはこの問題よりも、より多く企業形態の問題、例えば国営がよいとか、或いは公社がよいとか、或いは本当に自由競争させる会社がよいとか、つまり株式会社がよいとか、そういう問題の方が私は産業界では今のところむしろ重要でなければいけないような気がするけれども、産業界で論じられておるウエイトは、やはり新聞に出ておるような恰好で七つとか、九つとかいうことが重点に批判されておるのでしようか、それとも今の企業形態の問題が相当大きく批判されつつあるのでしようか。
#81
○参考人(仲矢虎雄君) 御尤もな御意見と存じますが、御承知のように幾ら細分いたしましても、地域独占という形態はこれは排除できない。その場合に独占的な形態を採りました場合に、それが企業形態の如何によつて動かされることは、これは確かでありますが、独占的な地位を占めたものの運営形態は大体想像できますかと存じますので、目下のところでは、企業形態というよりも、むしろ分割による地域独占というものに重点が置かれて論議されております。
#82
○委員長(飯田精太郎君) 外に御質疑ありませんか。
#83
○門屋盛一君 参考人に対する質疑がありませんでしたら、政府委員の方に伺いたいと思います。先程増岡動力局長の御説明で分つたのですが、二十五年度の割当量二百十六億というものに対する御要求は何ぼであつたでしようか。二十五年度の割当予定が二百十六億になつておるでしよう。その他特殊九億五千何ぼ、これに対して各局から出て来たところの要求量は幾らか、何ぼの要求に対して何ぼの予定を組んだということが……
#84
○政府委員(増岡尚士君) 全体の要求としては、要求というか、需用の算定としては、大口のみならず電燈から小口産業まであるわけでありまして、それらの点は、余りまだ詳しくは算定しておりません。特に電燈のようなものは、これは割当ということでなくて、料金制度そのものに入つておりますから、超過料金の分は別として、いわゆる標準料金で行く分は、電燈料金そのもので決まつておりますから、大体その数字をお含み願わなければならんということになつて、割当でこれを削るというようなことはできないことに相成ります。今大口産業の点だけに限つて数字を持つておりますので、大雑把な数字を申しますと……
#85
○門屋盛一君 大口産業は百十五億になりますね。
#86
○政府委員(増岡尚士君) そうです。それにその分が今大体この生産計画というか、生産をしたいというような希望から言つて、積み重ねた数字は大体百四十五億ぐらいあるだろうと思います。で、二十四年度の実績では、大口に対しては大体百三十九億でありますが、それよりも非常に大きな数字で百四十五億というのが希望数字になつているのであります。
#87
○門屋盛一君 結局大口産業でも分るように、大体二十四年度実績より少い割当で行こうというところに無理があるように思う。これは何か打開の方法はないのですか。
#88
○政府委員(増岡尚士君) 大体まあ先程も申しましたように、二十四年度の実績では計画よりも非常に出水率がよかつたということのために実績が上つているのですが、まあ我々の気持としては何とかして二十四年度の実績を下らない程度、この実績を下らないということは、二十四年度の計画に対しては相当上廻ることになるのですが、それだけの数字をできるだけ標準割当と、それから超過で賄つて行くというような気持でやつておるのでありますが、今のところは先程申しましたように、供給力としては、大口産業に対しては大雑把に言つて百十五億内外というところしか、常時としてはそれだけしか出ませんので、尚いろいろ細かいことでありますが、出水の見積りなり、或いは利用率なり、その他石炭の消費なり、ロスなりということで更に検討ができて、超過することができれば何とかその線まで行きたいと思つておりますけれども、供給力自体には統制電力量がありまして、大体石炭五百万トン焚くのと、水力が現在の設備で供給可能なだけしかなかなかできない。何と言つても申すまでもなく戰争中からのギヤップをもう急速に埋めなければ、何といつても需用の方が伸び過ぎておる。この意味で電源の開発ということをもつと急速にやらない限りはこのギヤップはなかなか割当の技術なんかでは埋め切れんということであります。
#89
○門屋盛一君 それは分るのですが、二十四年度の実績のお話の中に、予想外の豊水期があつたということは分るのですが、そうすれば石炭は二十四年度の予定量に対して何パーセントぐらい焚いておるんですが、そのトン数をはつきりして貰えば尚結構です。石炭も予定通り焚いて尚且つ豊水であつたというのか、豊水であつたから豊水であつただけ……豊水量全部ではないけれども、豊水に対しては石炭を焚き控えをした、その焚き控えがどれくらいな数字になつておるか。
#90
○政府委員(増岡尚士君) 二十四年度としては今私持つておらないのでありますが、二十四年の暦年の数字としてここに持つておりますのは三百八万トンというのがありますから、四百六十五万トンというものと比較しますれば相当引込んでおります。ただこの引込んでおるのは豊水で焚き控えを確かにしておるのでありますが、御承知のように二十四年度においては当初において料金改訂が期待されておつたのに拘わらず、それができておらなかつたということのために、収入で石炭を買うことができなかつたということのために、焚き控えというよりも実際焚けなかつたということです。それから第一四半期においては焚き控えということはないので、料金改訂以後は超過料金が出ておる範囲内では、焚いておるということであります。
#91
○門屋盛一君 二つの見方になるんですね。先程の御説明では絶対量が足らないというので、電源の開発をやらなければもうこれ以上幾ら要求が出ても、三百二十二億以上の供給力は見られんという一応説明がされておをのです。併し私の聞いておるのは三百二十二億に見なくとも、二十四年度従つて三百五十九億の供給力があつたのですから、即ちそれは動力局長は雨が余計降つたから供給力が出たのだというのであるが、雨が余計降つてその上に石炭を焚けば又更に大きな供給力が出たと思います。二十五年度の供給力を算定する上においては、雨が二十四年度程の豊水がないとしても……先ず逆に聞けば日本の火力は、今何百トンぐらいを焚き得る能力があるかということです。
#92
○政府委員(増岡尚士君) 先程申しましたように凡その見当五百万トンと見ております。
#93
○門屋盛一君 その五百万トンが供給力に何故算定できないのですか。
#94
○政府委員(増岡尚士君) 先程申しましたように、現在の料金制度の下において、標準料金が可能なものを算定割当する、電力量として算定するわけでありますから、割当電力量の範囲内においては三百万トンとしておるので、あとの二百万トンは火力料金なら供給できるということであります。
#95
○門屋盛一君 年間の供給力を五百万トン焚いた数量にして、標準料金を決めれば産業に及ぼす影響は少いのですが、その石炭三百万トンで一応の基準を決めておいて、そうして当初足らない分は二百万トン石炭を焚いたのを火力料金で取ろうとするところに無理があるのではないか、料金制度というものは変えていいときには変えてもいいじやありませんか。焚いて電気を起して、そうしてそれを平均に使うというような考え方に変らないのでしようか、そこに無理があるのでしよう。
#96
○政府委員(増岡尚士君) それは全く料金制度をどうするかということでございます。
#97
○門屋盛一君 料金制度をどうする、それじや借問しますが、現在の料金制度は完全無欠なものであつて料金制度は変えることができない。これにどこに無理がありますか、これによつて押し切るというお考えでおるのか、料金制度を変えても需用家の便宜を図ろうというようなお考えがあるのかないのか。
#98
○政府委員(増岡尚士君) 現在の料金制度は完全無欠とは決して思つておりません。従いましてもう少し合理的な料金制度を作るべきだと私は思つております。ただ第一四半期以降の事業をするのに、料金制度の改訂がそれに間に合うかどうかということの問題でありまして、尚料金制度の改訂の問題につきましては再編成という問題とも絡み合つておりますので、直ちに手がつけられるかどうかということも問題だと思います。従つて現在の状況においては、現在の料金制度の下で割当を考えざるを得ないというのが我々の立場であります。
#99
○佐々木良作君 役所の方に聞きたいのですが、その前に参考人の方に希望を兼ねてちよつとお願いして置きたいのですが、ちよつと申上げて置きたいと思います。先程仲矢さんの御意見をお伺いしましたのですが、御存じのように今電気事業の再編成という問題が非常な勢で論じられておりますけれども、その中で料金問題が今のように非常に大きなウエイトを以て論じられる際には次の二つの点に留意されて、そうしてできればいろいろな御意見を今日でなくて結構ですからお聞かせを願いたいと思います。一点は先程言いました料金の問題が非常に大きくなりしまた場合には、分割の個々の問題よりも形態の問題、国営、公営或いは私営という問題は一応技術的には地域独占でありましても料金面に及ぼす影響は私は極めて大きいと思います。従いましてこの問題を軽視されないように一ついろいろの方面から御意見を今後承わりたいと思う。それから第二点は、その一つ問題にはなりますけれども、特に今日の参考人の方は大口の需用者の方が多いと思いますが、現在大口の消費者の方は需用者の立場として一応の選択権がある。つまり日発からの直配を受けるのと、それから配電からの配電を受ける分と、二つの選択権があり得る状態になつておるんです。それから更にもう一つ自家用というものを附加えれば、自家用を加える三つの選択権が可能であり得る状態があり得る。この三つの需用者から見る競争というのか、需用選択の問題が相当今日考えられていいのか、惡いのか、現在それがそれ程選択権がないのか、或いはどの辺まですれば選択権があるようになるのかというような点、つまり三つの点は特に再編成問題に関して料金問題が非常に中心的な問題でありますが、その際の形態の問題を一つどうか批判を頂きたいということ、二番目として特に競争という問題が考えられる。そうして大口の需用という問題を考えた場合に、今の三つの受入体制の問題を御考慮願いたいという点を一つ御希望を申上げて、御註文申上げて置きたいと思います。それから昔の問題ですから答えられなかつたら後でもいいのでありますが、役所の方にお伺いしたい。役所の所管はむずかしいから、どの方に聽いたらいいか分らんから問題だけ出して置きますが、いつか、大分前ですけれども鉄道省と通産省だかで、鉄道省の車両を減らすという問題があつて、その場合に料金が高くなつて予算がなくて拂えなくなつたから、車両を減らすのだという鉄道省の意見と、そんな馬鹿なことはない。大体殆んど大部分は鉄道省は信濃川のあれを以て、あそこから受けているからそんな馬鹿なことはないという話とが新聞面で対立しておつたと思います。それに対してどちらが本当か分らんで国民も迷惑したし、我々電気を扱つている者も非常に迷惑した。料金問題が非常に大きくなるにつれて一つこれを解明して置いて貰わんと今後困るから、できれば明快にして貰わなければ……、あとでいいから両方からはつきり話合をして、これは最後まで勝負がつくようにしてはつきり回答願いたい。
#100
○説明員(竹田達夫君) お答え申上げます。電力局の需給調整課長でございます。私の方といたしましては、関東地方におきます鉄道関係の電力は信濃川系の鉄道の自家用のものによりますことと、鶴見その他の火力発電所によります関係で、大体におきまして電気事業からの買電によつて関東地方は賄つておられるという点はございませんので、アロケーションが減りましたために減車をされなければならないということはないと考えております。ただそれはむしろ火力の自家発を焚かれる程度が高くなるという点におきまして、電力原価が苦しくなつて来たという点ではないかというふうに考えております。
#101
○佐々木良作君 今の竹田さんのお話によりますと、それでは今度の料金問題とは全然無関係だ、原価計算が高くなるということであつて、今度の料金制度とは無関係だということになりますね……。そうでしよう。事業用の料金制度とは全然無関係だということになるわけですね。
#102
○説明員(竹田達夫君) これは鉄道におかれまして自分のところの火力発電を焚かないで、それを電気事業からのアロケーションによつて賄いたい、こういうお話になりますならば電気料金と無関係とは、電気のアロケーションと無関係とは申されないと思いますけれども。一応は私は自家発によつて関東地方の国鉄は賄われるという建前で進んでおりますから、その点では直接の関係はないと思います。
#103
○佐々木良作君 これは通産省だけの意見を聽きましたわけなのですが、これは今日でなくてもいいのですから一つ両方ではつきりと黒白をつけて頂きたいと思うのです。両方の数字を出して……、そうしないと困るのです。
#104
○門屋盛一君 大体通産省の政府委員及び説明員は親切にやつて貰えるのですが、日本官僚の通弊で質問の要点を成るべく外すという癖があるのです。前の答弁だけならはつきりしておるのに、後のを聽いておると鉄道省は自家用に外の買電契約があつたかのように思えのですが、火力を焚かずにもとの安い折には買電をしておつたのが、今度高くなつたから電気を買わずに火力を焚かなければならん。火力を焚けば又高くなるという感じをちよつと受けたのですが、自家用以外に配電会社からなり日発からなり供給を受けておつた実例があるのですか。
#105
○説明員(竹田達夫君) これは簡單に申しますと、信濃川の水力発電所によりましてはピークが国鉄において賄い切われい。キロワット・アワーにおきましては十分賄えますが、ピークにおいては賄えませんので、ピークの際に国鉄の方において火力を補給されるわけでございます。従いましてその点におきまして現在のアロケーションで、関東地域に電気事業からの買電のアロケーションはないわけであります。
#106
○門屋盛一君 私の聽いたのは今まで買電契約しておつたことがあつたのじやないのですか。今度はない、新料金になつてからないのか、旧料金のときには買電契約があつたのじやないか、そういう関係を言つておるのです。これは事実だから簡單でしよう。
#107
○説明員(竹田達夫君) これはちよつと……、送電系と託送の方の問題を考えますと、個々には関東地域にもあつた事例はあるわけでございますが、託送の問題によりましてアロケーションを必要としないというような……
#108
○門屋盛一君 これはあとではつきりして貰いたい。
#109
○委員長(飯田精太郎君) 外に御質疑ありませんか……。それでは参考人の方々に一言お礼を申上げて置きます。
 本日は皆様非常にお忙しいところを繰合せて出席頂きまして長時間詳細な御説明をして頂いたことを厚くお礼を申上げます。有難うございました。
 この程度で本日は散会したいと思います。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○委員長(飯田精太郎君) これで散会いたします。
   午後四時一八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     飯田精太郎君
   理事
           門屋 盛一君
           赤木 正雄君
           板野 勝次君
           水橋 藤作君
           小川 久義君
   委員
           栗山 良夫君
           吉田 法晴君
           石原幹市郎君
          深川榮左エ門君
           鎌田 逸郎君
           玉置吉之丞君
           田村 文吉君
           結城 安次君
           佐々木良作君
  政府委員
   通商産業事務官
  (大臣官房長)  永山 時雄君
   経済安定事務官
   (動力局長)  増岡 尚士君
   経済安定事務官
   (部価庁第三部
   長)      川上 為治君
  説明員
   通商産業事務官
   (資源庁動力局
  需給調整課長)  竹田 達夫君
  参考人
   日本産業協議会 仲矢 虎雄君
   鉄 鋼 連 盟 森山 達郎君
   化学工業協会  大島 竹治君
   紙パルプ連合会 佐藤 賢治君
   日本石炭協会  荻本 芳彦君
   セメント協会 伊藤宗右衞門君
   私鉄経営者協会 船石 吉平君
ソース: 国立国会図書館
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