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1949/03/22 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第11号
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1949/03/22 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第11号

#1
第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第11号
昭和二十五年三月二十二日(水曜日)
   午後二時二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電気事業会社の米国対日援助見返資
 金等の借入金の担保に関する法律案
 (内閣送付)
○電力問題に関する調査の件(昭和二
 十五年度生産計画及び電力割当計画
 の件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(飯田精太郎君) 只今より電力問題に関する特別委員会を開会いたします。
 本委員会に予備審査のため付託になりました電気事業会社の米国対日援助見返資金等の借入金の担保に関する法律案を議題といたします。先ず本法案に対する政府の説明をお願いいたします。
#3
○政府委員(始関伊平君) 只今議題となりました電気事業会社の米国対日援助見返資金等の借入金の担保に関する法律案につき提案理由の説明をいたします。
 電源の開発、電気事業の復興整備を図ることは刻下の急務でありましてこれを促進するため、電気事業に対しては従来復興金融金庫及び米国対日援助見返資金より多額の融資が行われているのでありますが、これら国家資金による融資については確実な担保を以てその債権の保全を図らなければならないのであります。併しながら電気事業のごとく公共事業たる見地からその資産について政府の監督が加えられているものについてはこれ等の債権の保全の為に強いて特別担保を設定するまでの必要なく、従来電気事業法第十九條の規定により社債権者に対して認められている一般担保の制度を採用することによつて十分その目的を達することができるものと考えられるのであります。又強いて特別担保を設定するときは社債権者の権利を侵害し将来の起債に影響する虞れもありますので、これらの支障をなくし又財団の編成維持に要する費用を設備の面に有効に使用することを可能ならしめるため見返資金及び復興金融金庫よりの借入金についていわゆる一般担保の制度を採用する必要があると思うのであります。
 この法律案は以上の趣旨によりまして電気事業会社の米国対日援助見返資金及び復興金融金庫よりの借入金にいわゆる一般担保の制度を採用し、第三者保護の見地から、かかる借入金の融資を受けた電気事業会社は借入金の主要事項を公告し併せて決算期の貸借対照表にその旨附記する事を規定してあるのであります。何とぞ本案の意図するところを了承せられ愼重御審議の上、本法律案が可決されるようお願いする次第であります。
#4
○委員長(飯田精太郎君) 本法案に対し御質疑がございましたらどうぞ……速記を止めて。
   午後二時七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時三十分速記開始
#5
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて。本日はこの程度で質疑を打切りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(飯田精太郎君) それでは只今から電力問題に関する調査に移ります。
 本日は先般来政府の方の準備が間に合いませんで延び延びとなつておりまして昭和二十五年度の生産計画と電力割当計画について安本当局の説明を願いたいと思います。尚本議題には当然第一四半期割当計画をも含むものとして御説明を願います。それでは中川次長。
#7
○政府委員(中川哲郎君) それでは只今お配りいたしました昭和二十五年度の電力配当計画の方針について御説明申上げたいと思います。この委員会におきまして非常に前から二十五年度電力配当計画がどうなるかというお尋ねもございまして、いろいろ準備の関係上遅れまして誠に申訳けなかつたと存じます。それで本日は二十五年度の年間計画について概要申上げまして、やや詳しく策定いたされました第一四半期分の改訂について御説明申上げます。御説明の関係上印刷物は昭和二十五年度第一四半期電力割当方針(案)というのがございますので、これを御覧願いたいと思います。
 この二十五年度の電力の割当方針につきましては、御案内のように従前は供給力の限度までを配当いたしまするために、それに則応いたしました計画を樹立いたしておつたのでございますが、昨年第四四半期から安い電気を割当てる限度を決めるということに方針の変更を見たので、当年度の割当方針も従つてさような意味合いで配分を行なつております。第二番目に供給力の想定という項がございます。印刷物につきまして読みながら御説明申上げたいと存じます。一、供給力の想定、
 (一) 先ず年間の供給立の見通しとして、水力は平水年の可能発電力(過去八ヶ年の可能発電力の実績のうち最大と最小のものを除いた六ヶ年分の平均値)と利用率(全国、年間平均で八七・七%)を想定して年間水力発電量を二百九十二億二千万キロワット時とし、火力は年間約五百万トンの石炭を消費して約五十億キロワット時の発電をすることを予想して、水火力合計三百四十三億キロワット時を総発電目標量とする、このうち標準料金率を適用する割当供給力に組み込む火力発電量は、電気事業の收支より年間三百万トンの石炭消費による三十億六千万キロワット時とし、火力発電量と合せ三百二十二億八千万キロワット時を割当供給力とする。
 一緒にお配りいたしました計数の入りました印刷物の方を御覧頂きますと、昭和二十五年度割当計画(概案)という印刷物がございます。第一四半期、第二四半期、第三四半期、第四四半期と各四半期別になつておりまして、年間計という欄が終りのところにございます。(A)は二十五年度の年間計画でございます。(B)は二十四年度の年間計画でございます。又(C)は二十四年度年間実績となつております。この二十四年度の計画と申しますのは、昨年度の各期の割当計画を積算いたしたものでございまして、先程申しましたように、第三四半期までは供給力一杯の計画を組んでおりますが、第四四半期につきましては、標準料金を適用する段階の計画となつておりますので、二十四年度の計画の方も一四半期だけさような意味合いでの計画の変更を見た数字が入つたわけであります。又(C)の昭和二十四年度実績と申しますのは、この第四四半期はまだ実績が分つておりませんので、二十三年度の第四四半期分を便宜これに加えてございます。従つて昭和二十四年度は一月から十二月までの実績であると、かようにお含み置きを願いたいと思います。そうして供給力の方は説明書の方にもございましたように、過去八ヶ年の可能発電力の実績を原則としてとつたわけでございまして、この過去八ヶ年と申しますのは、昭和十七年から二十四年に至ります八ヶ年でありまして、昭和二十四年分につきましては、第四四半期にまだ実績が全部上つておりませんので推定値を加えて入れたわけでございます。そしてこの八ヶ年のうちで各地区別に見まして一番豊水の年と、一番渇水の年とこの二年を地区別に差引きまして残りました六年の平均値を以て可能発電力を見た、こういう計算によつたわけでございます。非常に水力の実績も、長年に亘つて遂げました実績が少いものでございますので、大体日発ができましてからあとの数字を基準にいたしまして、過去八ヶ年は割合数字が明確になつておりますので、この八ヶ年を基準にいたしまして比較的大体の最高を見た、これの最高の渇水と最高の豊水を見て作つたのでございまして、その数字を御覧頂きますと、年間、二十五年度の計画で水力が二百九十二億という数字になつております。昨年の二百八十三億を幾分上廻りましたけれども、昨年は七ヶ年平均、今年度は八ヶ年の平均基準を置きました関係上、主として昭和二十三年度、二十四年度はこの二年が豊水でありまして、大体におきまして昭和二十四年度の豊水は最高の豊水として考慮されるべき筈でありますけれども、昭和二十三年度の豊水が入りました関係上、昨年度の計画よりは水力の可能力が大きくなつております。
 それから火力につきましては、括弧のうちに、例えば年間の火力でございますと五十億五千三百二十万キロワット・アワーという数字がございますが、括弧のうちが供給力を一杯に見ました可能発電力でございまして、石炭は五百万トンを予定いたしました数字でございます。この石炭のトン数という欄が上から四番目にございまして、三百万トンと書いてございます。これは標準料金を適用する割当につきまして三百万トンを見込んだわけでございまして、供給力一杯の場合は印刷物にございますように五百万トンの数字を予定いたしております。五百万トンによりまして五十億八千三百二十万の火力発電を出しまして、水力と合せまして三百四十三億キロワット時を出すという計画であります。これは昨年度に比べますと一〇七%ということになつております。昨年度の計画に対して一〇七%、又実績において九五・五%ということになつております。
 それから送電損失、各四半期別にいたしまして年間三〇%となつております。送電損失を計算いたしましたのが上段の供給電力になるわけであります。これが供給力の方の推定でございまして、このうち標準電力料を適用すべき段階につきましては、電気事業の收支を勘案いたしまして、年間三百万トンを計画した、こういうわけでございまして、これの算出につきましては、昨年十二月の電力料金改訂の際とりまして電気事業の收支のバランスを基礎にいたしまして、その後止むを得ず増加いたしておりまする経費、例えば石炭、これは石炭の單価も益分値上りとなりましたと同時に、運賃等の値上りもございまして、石炭費が止むを得ず増加しておるということであります。
 それから税金につきましては、本年より地方税といたしまして固定資産税等がかかります点を見まして、コストの必要限度の値上りを見ますると、約六百七十五億五千万円の全般の所要支出がございます。六百七十五億五千万円、これにつきまして現行料金によります收入を石炭三百万トンとして計算いたしますと、六百五十八億五千万円の收入になりまして、約十七億円の赤字が出る計算でございまするが、今見ましたコスト計算のうち、例えば税金等につきましては、成る程法律改正によりまして、固定資産税等が賦課せられますけれども具体的に決まつたわけでございませんので、十七億円程度の收支の不足の数字につきましては、今後更に検討されますことによつて、相当この程度のものは埋められるのではないかというような見当もございましたので、大体三百万トンまでは安い料金の方の基準に見込むことができるであろうということを見込みまして三百万トンという数をとつたわけでございます。この三百万トンと押えますことによりまして、火力の供給量は三十億、水力と合せまして三百二十二億八千万キロワット時というのが割当の供給力となるわけでございます。
 印刷物の説明書の方の裏をめくつて頂きますと、(二)に第一四半期分のことがございますが、
   第一四半期については、右年間計画に基き、水力八十億一千万キロワット時、火力九億五千万キロワット時(石炭九十三万トン)合計八十八億七千万キロワット時を総発電目標量とし、割当供給力に組込む火力発電量としては右の年間石炭三百万トン計画の第一四半期分四十五万トンに、前期(昭和二十四年度第四四半期)の異常豊水による石炭節約量を考慮して三十万トンを加算して七十五万トンを消費することとして七億七千万キロワット時を見込み、水力発電と合せ八十七億七千万キロワット時(前期計画に対し一二三%、前年同期計画に対し一〇三%)を割当供給力とする。
 この第一四半期分の供給量につきましては、この年間計画のうち、第一四半期分といたしまして、水力八十億、火力四億六千万、合計いたしまして八十四億七千四百万というのが基本計画でございまするが、数字の方の印刷物の二枚目を見て頂きますと、昭和二十五年度第一四半期電力割当計画案と二十四年度掌当との比較、というのがございまして、第一番目には只今の印刷物の第一四半期を除きました二十五年度第一四半期基本計画の数字がございます。これに対しまして二番目の欄に修正計画の数字を載せてございまするが、この修正計画につきましては、本二十四年度第一四半期分におきまして、相当の豊水でありましたために、現在まで約三十万トンの石炭の余力を生じておる勘定でございますので、この三十万トンを次期であります第一四半期の供給力に加えまして、安い料金の幅を拡げるという操作にいたした次第でございます。その結果振込みます石炭は七十五万四千トンになりまして供給力が当初の六十億一千八百万キロワット時に対しまして六十二億四千一百万キロワット時という需用端供給力を計算いたしたわけでございます。この供給力を前年の計画並びに実績と比べて頂きますと、前年同期の計画(B)という欄でございますが、この(B)に対しましては一〇三%の供給力であります。それから実績に対しては九九%の実績であります。昨年の計画並びに実績はいずれも供給可能力の限度についてでございまして、従つて今回は昨年の計画並びに実績とほぼ同程度までの数量を基準料金の幅で供給するという計画になつたわけでございまするが、それだけ供給余力と申しますか、供給可能力に対しましては余力が少い、相当大部分の限度まで安い料金の幅を拡げたという結果になろうかと思います。第四四半期分は、後の欄に比較数字がございますが、一二九%、約三割の供給力の増加ということになつております。
 以上が供給力の説明でございまするが、尚需用端につきまして(三)以下に説明がございますが、
   需用端供給可能量は右発電電力量から送電損失二九%(純送電損失二五%、擅用電力査定料三・三億キロワット時)を差引いたもので六十二億三千万キロワット時(前記計画に対し一二九%、前年同期計画に対し一〇三%)となるが、このうち常時電力を五十七億三千万キロワット時(前期計画に対し一二一%、前年同期計画に対し一〇〇%)特殊電力を四億三千万キロワット時と想定する。
 (四) 尚地域的割当供給力の策定については各四半期ごとに各地域の割当供給力が需用に対し成るべく均等になるごくに火力用炭の消費計画をたてるものとする。
 地区別につきましては第四四半期以後非常に問題がございましたが、本年第四四半期以降につきましては、やはり各地区間の割当量の差というものを、成るべくなくします趣旨から、その地域別の需用に対して、成るべく割当を均等にするようにと、こういうような意味合で需用の実績、又需用の要請等を見まして、各地区別に差がないように、地区別な割振りをする、こういうような積りであります。
 第二としまして、
 各需要部門への配当
 (一) 需用端供給可能量のうち常時電力については先ず、割当を行わない進駐軍部門及び割当量が既に供給規程に特定されておる小口電灯部門について夫々の引当分を左記により想定して、差引き残余を大口電灯、業務用電力、小口電力及び大口産業用電力の各部門に夫夫の前年同期の実績消費量に比例して配分し各需用部門の配当総枠を定める。
  1 進駐軍用引当分
   所要電力量は前年同期の実績並と想定し、これを引当電力量とする。
  2 小口電灯引当分
   (イ) 定額電灯
    取付容量、点灯時間及び利用率とから地域別にその所要量を想定する。
   (ロ) 従量電灯
   需用総量は前年同期の実績に需用家数の増加を加算したものとし、これより超過使用料金を適用するものの想定量を差引いたものを引当量とする。
 この進駐軍需用とそれから小口電灯分は供給規程及び割当の枠を外されたものでありますので、それぞれを想定いたしまして、残りにつきましては小口電力、大口電力又大口電灯又は業務用電灯、それぞれ昨年の消費の実績に比例いたしまして、先ず業種別の電力量の配分をいたします。これによりまして大体実績に対してはそう無理のない割当が各方面にできるようにという趣旨から、かような方法をとろうというわけであります。
 尚(二)に書いてございまする点は、大口電灯、業務用電力、小口電力の配当については、従来は一定の実績と一定の業種によりましる標準の消費量等を勘案いたしまして個々に決めておつたのでありますが、当期からは前年同期の実績を原則として基準にいたしまして、一定方式によつて算定するものとしまして、当該需用家の前年同期の実績に対し、一定の割当率を乘じたものを以て個々の工場、個々の消費者の割当量を決めるという行き方に変更いたしました。成るべく実績に応じまして、無理のない配当をしたいと、こういう趣旨から割当方針を変更いたしたい、かようにいたしたわけであります。
 それから三番目に大口産業用電力の配当とございまするが、
   大口産業用電力の産業部門別配当については各原局の要求書に対し、電力消費原單位及び既住の生産状況等を勘案して修正したものを基準として、これを本部門の割当総枠の範囲内に圧縮配分するものとし、その際一定産業(收益を目的としない事業、公企業及びこれに準ずる事業、鉱山保安用及び電炉電解用等)に対しては特に圧縮率を軽減して、配分するものとする。
   尚本部門の引当量の中に含まれておるオフピーク電力については鉄鋼、窯業、鉱山精錬部門等に配分するものとし、又特殊電力については、本来割当は行わないが、特定産業(鉄鋼、窯業、化学肥料、化学工業等)に対する電力配当に際し、予めその消費を予定すると共に、これが供給を可及的に確実ならしめるよう所要の措置を講ずるものとする。
 大口産業用電力の配当は、非常に各産業の生産量に影響いたしまするので、毎期株題となる点でございまするが、これにつきましては各産業部門の要求量を基準にいたしまして、要求の原單位の高いものは標準の原單位にまでこれを引下げ、又要求量が非常に過大であつて、今までの生産計画の達成の状況等から見まして大き過ぎるというようなものにつきましては、その幾分を削減いたしまして、大体の各業種間の地ならしを先ずいたしまして、その地ならしされました所要量に対しまして、大体これを一律に供給可能枠まで圧縮いたすのでございまするが、この場合に前期にも取りましたように、地域的なものではない国家の事業、それから電鉄その他の公企業或いは鉱山保安用というような、どうしても最優先にこれを見なければならないものにづきましては、優先的な取扱をするということにいたしまして、その他のものにつきましては大体平等の率で圧縮するとこういうことにいたしたいと存じております。それから尚三番目に書いてあります点は調整用保留といたしまして、
  大口産業については、輸入食糧、灌漑排水その他止むを得ざる追加專用に割当るため中央留分を置くものとし、大口電灯、業務用電力、小口電力については、新規需用引当分其の他の調整用として地方保留分を置くものとする。
 こういう趣旨でございます。
  又四に書いてあります割当調整といたしましては、万一供給力が本想定量に比し一定の限度以上に著しく増加又は減少する場合にはその程度に応じて割当量の増減を行うことがあるものとする。
 追加配当等は第四四半期は非常に窮屈であつたわけでございまするが、これは渇水の場合と見合うものではございまするが、今後更に関係方面と折衝いたしまして新らしい料金制度の下におきまする一番の難点でありまするこの配当量の修正という点につきまして一段と検討を加えまして、何らかの方法によつて追加分が今後はやや自働的に可能になりますようにいたしたい。かような意味合で割当量の調整が考えられたのであります。
 これを印刷物の方で御覧頂きますると、第一四半期の修正計画、需用端供給力六十二億という数字は、割当の欄で御覧頂きますると、普通割当量として五十八億四千八百万と言うのが割当供給量でございまするが、このうち進駐軍需用は二億二千一百万、それから電燈、業務用及び小口電力が二十三億九百万で、大口電力は保留を含めまして三十二億八千三百万、別に特殊が、これは主として大口需用に使われるものでございますが、四億二千八百万ということになりまして、前年同期の計画に対しまして、それぞれ進駐軍需用は一〇二%、電燈、業務用、小口電力は一〇一%、こういうことになつております。又第四四半期の配当に対しましては、進駐軍需用が八〇%、それから電燈、業務用、小口電力は一一五%、大口電力は一三一%、こういうことになりまして、第四四半期の非常に窮屈であつた配当から見ますると、大口電力等につきましては、三割の増加になると、かような計勘に相成ります。尚地区配分につきましては、その中に書いてございますように、各地区の需用に比例して圧縮率が平等になるように按配いたすつもりでございまするので、大体各地区におきまする第四四半期に対する殖え方或いは前年同期の実績に対する比率というようなものがほぼ平等になるものと信じております。
 尚この結果二十五年度或いは第一四半期の電力の割当と生産計画との関係でございまするが、現在この年間計画並びに第一四半期の計画に対応いたしまして、各業種別の配分をいたしております。各省で配分案を出しまして、それの地区配分等の方法を打合しておるわけでありまして、一応年間或は第四四半期におきまする生産計画の影響も、安本におきまして検討をしておりまするが、細かい的確な数字まで現在申上げかねるのでございまするが、大体におきましてこの電力の配当量から御覧頂きますれば前年度の計画程度の、並びに実績程度の数字になるわけでございまするが、前年は相当な豊水でありましたために、生産の実績も当初の計画より上つたものも相当ございます。従つて二十五年度の計画量といたしましては、第一四半期はほぼ前年同期並、それから年間計画といたしましては、前年の実績よりは相当一割も縮まつた数字になるわけでございまするので、最近までの豊水状況を入れました生産計画から見ますると、部分的には相当計画としては小さくなることもあると思います。併しながら本年度の計画は飽くまで基準料金の割当でございまして、これに供給力の許す限り火力料金による超過使用は認めるわけでございまして、五%乃至一割程度の超過料金による使用ということは、部門によつては可能となるわけでございまするし、又平水年を基準といたしまして年間計画は一応樹立してございまするが、今後水の状況によりましては、或いは漸減といいますか、二十四年度の豊水までは行きませんでも、相当の水の発電力の増加によりまして殖えるという点もございまするので、必ずしも電力の年間計画に即応して安定本部の生産計画全部を改訂するというところまでは行く必要はないかと思いまするが、ほぼ電力の計画に見合いました生産計画にこれをマッチさせるように、現在安本の内部におきまして考慮中でございます。大体におきまして昨年の実績程度の計画量の達成を目標として計画を樹立いたしておるわけでございまして、中には石炭のごとく生産計画の一部が、その後の状況で小さくなつておるものもあります半面に、纖維とか造船とか、そういつた部門につきましては、所要電力量の増加もございまするが、必ずしも各部門の基本量までの電力を供給し得ないと、こういう状況にございまするで、生産計画の幾分縮まるという点もある模樣でございます。
 尚第一四半期の各部門の電力の要望量がどれくらいかという点を御参考までに申上げたいと思います。第一四半期のこの計画によりまする五百キロワット以上の大口電力の供給力の方は、三十二億八千万ということに相成つております。特殊電力四億二千万を加えましても、約三十六億の供給力でございます。これに対しまして、各部門からの第一四半期におきまする要求量は、当初のそのままの数字は四十七億七千万でございます。約十一億の開きがございます。併しながら先程説明の中に申上げましたように、第一次の査定といたしまして、原單位、或いは生産計画のやや過大と見られるような点の是正からいたしまして、大体まあ妥当な生産計画に対応いたしました最低の所要量といたしまして彈きました数字が四十三億六千万キロワットアワーになつたわけでございます。四十七億という要求量は、部門によつて非常にアンバランスもございまするが、これを妥当な限度に引直しまして、約四十三億六千万というのが第一四半期の各部門からの要望量でございます。それに対しまして割当が三十六キロワットアワーになりますので、約七億キロワットアワーの不足があると、かような状況でございまして、先程申しました公共事業とか、公企業的なものにつきましては、成るべく電力を確保しなければならん関係がございまするので、一般産業につきましては、約この四十三億のベースから二割三分程度の圧縮が不可避であると、かようなつもりであります。併しながら結果におきましては、前年同期の実績程度まではほぼ確保できると、かような点は、先程申上げた通りであります。以上が大体の御説明でございます。
#8
○委員長(飯田精太郎君) 御質疑ありませんか。
#9
○栗山良夫君 先ず第一に伺いたいのは、今度のこの割当方針の中で、一番ポイントになりまする点は、石炭の消費量を三百万トンと一応押えて、そうして標準料金の中へ入れたということになるわけですが、今御説明の中にもありましたように、電気事業の收支を按配してということになつておりますが、この收支というものが、一体現在の第四四半期に異常豊水があつたわけでありますが、これによるところの余剩金というものを第一四半期で吸收する、二十五年度で若干吸收するような気持で査定されておるのかどうか、そうすれば、その金額というものは、十七億の赤字ということになつておりまするが、その余剩金まで上げるものを含めて十七億になつておりまするのか、或いはそれを除いて十七億の赤字になつておるのか、この点が先ず第一に知りたい点でございます。
 それからもう一つは、この料金制度の改変によつて、只今御説明があつたことで極めて明瞭になつておりますように、この石炭の消費量をどれだけにするかということによつて、電力消費者の負担を軽減し、或いは過重する、即ち実質上の料金の値上、値下がこれによつて行われるわけです。これを又裏から言いまするならば、電気事業者の経営の基礎になるところのその收支のバランスを、或いは彈力性を持たせ、或いは非常に細かくしてしまうと、こういうことになるわけであります。非常に重要な問題になりますので、私はその資料を是非とも欲しいと思うわけなんです。例えば收支計算におけるいろいろな実績と予定表、そういうものを是非とも出して貰わなければ、これを日発と九配電会社があるわけでありますが、その内容を個々に頂かなければ、これは電力料金の実質上の操作になるわけでありますから、ただ單に地域差料金の定価表を見せて貰つて、而も年間依然として動かないものであるという前提に立つても、料金の値上、値下は、すでに三百万トンの石炭の消費をどうするかということによつて、実質的の値上なり値下が行われるわけですから、そこのところをはつきりして頂きたい。配電会社なり日発の経理内容というものを公開されることが必要ではないか。それが分らなければ、只今の御説明の電力割当の基本方針の中で、三百万トンというものが妥当であるのか、妥当でないのか、この辺の判断が付かない、こういうふうに思うわけです。先ずその先を第一にお伺いいたしたいと思います。
#10
○政府委員(中川哲郎君) 只今三百万トンを組込むについて、電気事業の方の收支との兼ね合いがあるので、その間の資料で説明されたいと、こういうお話がございましたが、御尤もと存じます。資料につきましては、物価庁並びに通産省と打合せまして、所要の資料を御提出することにいたしたいと存じまするが、大体の仕組み方といたしましては、本来割当と電気料金とは関係するのでございまするが、コストの移動による経費の増等は、電気料金の改訂で行くのが筋合でございまして、電力の割当は飽くまで供給力に基礎を置きまして割当をしなければならんものと、かように考えまして、私共といたしましては、今回の必要最小限度の経費の増加という点も、料金改訂で行くべきものと思つております。この点については、物価庁方面におきましても同樣の考えでございまして、電気料金の改訂を別途するのが本筋であるという見解に立ちまして、いろいろ検討をいたしておるのでございますが、何分にも昨年十二月に引上げたばかりでございまするし、電気料金を改訂するということも困難な事情が現在のところございましたので、といいましても、所要の石炭費の増加とか、或いは最小限度の税金の増等止むを得ないものは、これを見ませんと、電気事業の上にも支障を来すという点がございましたので、止むを得ない限度のものは、割当に若干冬期だけは反映させると、来期以降料金改訂が或る程度若し可能となりますれば、こういうものは当然電気料金を引上げて行くべきものと、かように私共は考えております。非常に割当のラインをコストに応じて引上げますると、これを使いまする産業においても、使いにくさが加わつて参るわけでございますので、そういつたコスト事情の変化は成るべく割当には反映させたくないというのが気持ではございますが、冬期だけは止むを得ずこれを見たわけでございます。併しながら年間計画といたしましては、これを見ましたけれども、第一四半期計画におきましては、第四四半期の石炭の余裕というものをここに繰越しまして、供給計画の方を改訂いたしましたので、実質的には殆んど必要なコスト増を見込んだのがキャンセルされたという形になつて配当に現われております。尚收支の細かい点につきましては、資料を提出いたしまして御説明申上げた方が適当と存じますので、この際御説明は差控えたいと思います。
#11
○栗山良夫君 それでは資料を御提出願つたときに更に細かい御質問を申上げるとしまして、その次をお伺いいたします。
 第一点は只今中川君がおつしやつたように、二十五年度の割当は前年度の実績を基礎にして大体行うということを言われました。特に国の生産計画から言つて、各業種別の所要要求量というものを一応出して只今検討しておる、こういうことをおつしやつたのでございますけれども、ここに非常な疑問を持ちまするのは、今日本の産業部門を細かく見ますと、国全体の生産計画というものも非常に大きな部門別には変遷を急激にしつつあるわけであります。特にその変遷は全国的に同一業種に対しての大きな流れがあると同時に、その外にも非常に大きな変遷があります。例えば今度の料金によりまして九州或いは四国方面と、関東、中国方面とでは同業種についても相当な変遷があると私は見ております。そういう場合に前年同期の実績ということだけを全科玉條にしてこの新らしい割当を行われるということは、非常にそこに矛盾が出て来るのではないかという点が一つです。つまりこれは却つて第一四半期の割当の方が合理的ではないかと考えております。その点に対するお考えを伺いたい。
 第二点は、前年同期の実績と言われるんだけれども、前年同期の実績は、特に大産業になれば、或いはその他の官庁需用のようなものは相当あつたと思いますが、電力需給調整の観点からしていわゆる追加発券というものがどんどん出されて、そうしてそれが実績を構成しておるわけです。従つて当時これはあなたの前で申上げるのはちよつと変でございますけれども、官庁方面とうまく繋りの付いている、そうして割合に工合よく順調に事業の内容が認識をされたという産業は割合に電力調整の面から言つて、工合のいい電力の供給を受けている。例えば超過料金のごとき、当時の十五円の超過料金のごときは全然支拂わないで済んでいる。ところが少し立ち遅れましたり、インフレの過程において生産をやつたけれども、超過料金の十五円を拂つてそうしてやつたという、そういう産業があるわけであります。そういう基本的なところを修正しないで、前年同期の実績をそのまま基礎にして割当を行われるということになれば、それは非常に大きな矛盾が出て来ると思う。これが極く少し例ならば私もここで申上げませんけれども、追加発券によるそういうものが非常に多い。その辺の調整を実際に今度の割当でどういう工合に考えられるか。いわゆる電力の配給を公平に行うという一つの基本に立つて、今度は需給調整ではないわけですから、料金対象だから、それをどういう工合におやりになるか、この辺を私は伺いたいと思います。今の御説明ではまだそこまで消費者が納得し得るような形の割当をするということは、恐らく行えないのではないか、そういう工合に考える。これは業種別にもそうでありまして、地区別にそうであります。どちらにも関係があることなので、この点一つ明確にして頂きたい。
 それから今ここに非常に抽象的な分け方の例が述べられましたけれども、第四四半期の例から申しましても、これは非常に大きな問題で、地区別にも業種別にも起る問題だと考えられますので、この問題も先程の場合と同じように、やはり具体的な数字の入つた資料を、一つ前年同期の比較のできるような資料を頂いて、それによつて検討したいと思いますので、資料の提出を併せてお願いいたします。
#12
○政府委員(中川哲郎君) 只今お話になりました点で、前年の実績によると申しましたのは、主といたしまして安定本部の作業といたしましては、部門別の配分の際に、小口電燈或いは大口電力、この二つの関係の配当量を決めますに際しまして、いろいろこの年間の間の個々の変遷もございますが、各部門別の需用がございますが、一々そういう点を細かくケースの上に導き出すことは困難でございますけれども、前年同期の実績を基準にいたしまして、部門別に配分をする。それから地区間の配分にいたしましても、前年同期の実績、これはお話のように非常に追加発券もございましたが、追加発券をそれぞれ超過して使用いたしますようなものは別といたしまして、妥当な切符によりましてなされました追加発券は全部これら見込みまして、地区別の前年同期の需用を見まして、これと同期の各地区別の使用要請、この二つを見合いまして地区配分をいたすつもりでいるのであります。尚個々の工場の配分につきましては、大口電力については、先程も申しましたように、この年間の動きが非常にございますので、そういう点は各業種別の需用要望量の検討の際、十分これを見まして、業種間の年間の個々の需用の変化は織込むことに相成ると思います。一番心配の点は小口の電力につきまして、本年からこれは前年同期の実績を基準にして個々の工場配分をいたすわけでありますが、これにつきまして懸念されるようなお話のような点もあろうかと思いますが、單に実績のみならず、これに可なり修正のフアクターを考慮するということになつております。この修正フアクターを取るとかということは非常にむずかしい問題なんでございますが、各地区の、主としてこれは通産局の仕事になろうかと思いますが、工場のその間の生産状況とか、或いは非常に何かの特殊事由で個々の割当が過大であつたというような点につきましては、この修正フアクターを掛けます場合に、十分実情を考慮して按配すべきであろうと存じますが、現実問題としてはなかなかむずかしい点があろうかと思います。従いまして各地区間並びに各業種別の配当の仕方につきましては、次回に細かい計数を以ちまして資料を提出いたしたいと、かようにまあ存じている次第であります。
#13
○栗山良夫君 今需用の方の問題を需用者の要請に応じていろいろ査定すると言われたのですが、それはうまく行けば結構なことなんでありますが、大体政府としては何を基準にして査定をされるのですか。吉田さんは統制経済を全部撤廃して生産計画というものは全部しないのだということをはつきり言われているのです。そうなれば各工場からいろいろな電力の要求があつても、国として何を基準にして一体査定をされるのか、私はそこのところを伺いたい。これは去年の暮に料金制度が改訂になつたときから私はいつも申上げたのですが、私の納得の行くような御説明を頂いていないのであります。この点がはつきりと、国が少くとも或る一つの産業の必要電力を査定する場合に、これは国が査定するわけですから、その場合に国が査定する以上は何か一つの理論的なしつかりした根拠があるものがなければ私は査定できないと思います。この点を一つ先ず伺つて置きたい。
 それからその次に各業種別に非常に割当が困難であるということをおつしやつた。国としてこれは非常にむずかしい問題を行政としてやつているということを認めるわけでありますが、問題は地域差料金において、標準料金と火力料金が余り差が甚だし過ぎるから、火力料金を織込めば、関東のごとき一番安いところでも一割火力料金を使えば、九州の高いところで標準料金の枠内で電力料金は同じになる。それ程このシヴィアなものだから、業者は標準の枠の獲得のために血みどろな運動をされることは私は当然だと思います。又実際それ程真劍な問題をここで安定本部の方でいろいろペンの先で計算をされるわけでしようけれども、これは余程自信を持つて納得の行くように査定をされないと、日本産業が実際参つてしまうと思うのだが、その点は先ず第一に私がはつきり申上げれば、安定本部が電力の査定をされるということは理論的に根拠はないのです。これはそういうことをしないでもう少し他の民主的な自由経済なら自由経済に即応したような方法を確立されることが先ず第一点。それから第二点は今言つたような標準料金と火力料金の差があまりひどすぎるから、一割やつてもそういうことになるのですから、地域差料金が高いと言つておりますが、標準をちよつとうまいことをしてとれば九州の方は却つて関東の或る業者よりは同業者の場合には競争ができるわけです。電力の生産原価だけから言えば、九州の方はちよつとへまをやつて標準電力の枠をとれないときにはこれは全然関東とは競争できないことになる。これは全く問題にならんと思います。そこまで若し割当をやられるというならば、責任を以て割当をやらなければならんと思いますが、その辺を一つ伺いたいと思います。
#14
○政府委員(中川哲郎君) 只今の業種別並びに工場別の配分についてのお話は御尤もだと思います。業種別の配分につきまして、安本で現在生産計画等が非常に減つて来ておる実情において、何を基準として按配するかというお尋ねにつきましては、私共もいわゆる小口の電力で申しますと、小口電力の配分につきましてはお話の通りでございまして、従つて各小口電力の間の業種分けについても、主として前年同期の実績等を基準といたしまして、たまたま全般的に見まして、この需用が非常に伸びております業種だけを一二程度やや例外的に扱う以外にはなかろうかと思いますが、大口の電力の配分につきましては、鉄鋼にいたしましても肥料にいたしましてもその他の化学工業のそれぞれの生産計画とは申せませんでも、需用の方と生産見通しというものをそれぞれ持つております。又輸出の要請等のございますものも輸出の資金関係からいたしまして、業種別にそれぞれの輸出の見通しというものの按分も立てる必要もございますので、大口電力につきましては、まだ少なくとも現在第四四半期におきましては業種別の配分というものにつきまして、安定本部といたしましても考慮を加える必要があるわけでございまして、さような意味合におきまして各地方から集計されました需用電力というものを勘案いたして来るわけでございます。
 それから第二点の地区別の配分につきまして、火力料金の幅が一割あれば地域差の問題はなくなるという点は全くその通りでございますので、この割当を地区別に按分いたしますにつきましては、安定本部としては成るべく各地区の火力料金は幅が平等になりますように、言換えれば仮に実績等を基準にいたしまして本年の割当を決める場合に、実績に対して一定の率に、成るべく圧縮率が均等になるように、又これに或る程度の生産の伸び等を見まして需用の希望数に対しまして按分いたしましたならば……この希望数に対して一定の比例で按分できますよう各地区間の配分という点については十分留意してやりたい、かように存じております。これを各省が更に工場別の割当を決めます場合は、又結果としてむずかしい問題となりまするが、これも成るべく各工場の今までの生産の状況或いは本年の計画等の予想というような点を見まして各省が査定をいたすわけでございまして、やや大口電力につきましては、この間は先程も申上げましたような事情から、そう不均衡な結果にならんような按配が可能であろうと思います。むしろ小口電力の点につきましては、一律的にいたさざるを得ない関係上なかなかむずかしい問題がこれに伴つて出て参ると、かように存じます。従つて何を一定の基準にして按配すべきであるかというような只今のお話もございますように、順次政府といたしまして、かような割当というものは成るべく避けて行くのが今後の見方としては当然であろうと思いますので、小口電力につきましては、そこを本年から昨年同期の実績を基準にして若干の修正を加えたもので行くという意味合で一定の拠り所を認めたわけでございます。大口電力につきましても順次何かの方法を考究いたしまして、可及的にその割当がかような一方的と申しますか、もす少し自働的な割当ができるような方法に持つて行きたいと、かように存じまして、今後関係省とその他各団体等も寄合いまして割当並びに料金制を検討するという意味合を以ちまして、この問題の解決できるような是正の方向に一歩進めて参りたいと、かように考えております。
#15
○栗山良夫君 その一番重要な点がまだ明確にならんのですけれども、結局私が戰争中物動計画でいろいろな計画をやつたことがございますが、例えて申しますと、ああいう一つの計画が出ると、沢山物を貰いたいというような結論がはつきりしているわけです。ですから貰うようにいろいろな調書を作るわけです。例えば一つの工場に必要であるバツテリーのごときは、二年に一遍くらいに取替えればよい物だけれども、計画をするときには、物動計画で第四四半期になつて四つに割れて参りますと、毎期これを入れると、表を作るにしても体裁が惡い。そうしてそれが非常に大きな数字になつて来るのですが、今度の場合でもやはり大口工場、小口工場を問わず標準枠を少しでも余計貰えば、火力料金の負担も少くて済むのだから、生産計画というものは恐らく厖大になつて来て、それによつて電力の査定を受ければ非常に楽をして、気のきいた経営者であるならば、標準料金の枠内で電力の余りを更に人に貸すこともできるでせうし、いろいろ運用の方法を巧妙にやれば幾らでもできると思う。そういうことになるので、国としてはどんな計画を出されても特定の産業の生産力を拘束する力が全然ないと私は思う。それが是であるとか非であるとかいう判定力は国にはないと思う。そういう不安定なものを基礎にしてこの重要な、その産業が成立つか成立たないだろうか、特に同種産業に対する全国的な競争ができるかできないかというようなシヴィアな問題を漠然として取扱われることについては、これは私は将来いろいろなことを考えておやりになるとおつしやつたけれど、そういう漠然たることではいけないので、もう直ぐ何とか手を打つて貰わなければ第一四半期における混乱を再び継続することになる。特に今度の場合は、第一四半期より惡いと思います。即ち実績主義というのはよくない。第一四半期には確かにそうでなかつた筈で、更に惡い結果になると思いますので、その点どうしてそういうことになつたか、あなたの方で、今安定本部で研究された結果、こういう方がいいとお考えになつたのか。前年同期のやり方が今度考えられた方法よりまずかつたとお考えになるか、その辺を先ず伺いたい。これは私はどう考えても安定本部でも自信を持つておらないと思いますので、その点がどうしても了解が付かないので弁明して置いて貰いたい。
#16
○政府委員(中川哲郎君) 前回の割当方式と今回の実績主義と、今回の方が惡いように思われる。こういう点でございますが、業種別の配分或いは大口電力の配分等につきましては、必ずしも前回と方式が変更しているわけではございません。小口電力につきまして、前回と今回の方針が変つたわけでございますが、小口電力は従前は業種別に、一定の電力の限界と申しますか、負荷率を決めましてこれと実績と折半したような方式でおつたわけでございます。これの適用の結果は、従前の実績といたしました基準が低かつた点も一つにはございますけれども、実際に個々の工場に、或いは業界に適用して見ましたときに非常に無理のあるものが相当出て参つたのでございました。これは従前でありますれば、追加配当によつてその点を是正できたのでございますが、追加配当がないために、今までの方式によりますと、業種別、例えば製塩とか、そういつたものに対して出て参つたわけでございますが、非常に需用の態様が区々であるに拘わらず、一定の範疇をとりまして基準を設けたことが、逆に現実性を欠いておるという事態が出て参つたのであります。従つてこの点を是正する意味合で、前年同期等の実績を基準にして小口電力の割当を採用するという方式に今度は変更いたしたわけであります。これは変更した今回の方が、現実的には妥当であると、かような信念を持つております。尤も実績が全部確保されるわけではございませんので、或る部分は個々の工場の更にまずい点を補正する、実績に対して八割とか九割とかいう供給量から見合いました個々の工場の割当の率を変えて行くわけでございます。さような点御了承頂きたいと思います。
#17
○門屋盛一君 栗山委員から大分痛いところを突かれたようですが、これは事務当局側から言うても今の場合、今の法律規定の下ではちよつとこれは実際扱いかねる問題じやないかと、私は半分ぐらいは同情するのですが、併し先日の本会議でもやかましく言いましたように、その法律の蔭に隠れて極めて非民主的に決めて行くということはこれ又許されんことで、私はその点も非常に重大に考えておるのであります。これは今地域差料金の、基本方針は原価と地域差料金で行けというのを、それでは日本の産業がでんぐり返ることになるから、何とかそれを調整して行こうというところに基本割当とかいろいろの問題が起きて来ておるので、而もこれは本当の思い通りの自由経済の、野放しの地域差料金で行けば、これはその方の問題はないことになるのだが、現在の産業がひつくり返つてしまうという板挾みになつてしまつて、事務当局は非常に苦心をされておるので、その苦心の結果、理論的にいうと、栗山委員の言われるように相当不合理なものができて来るというようなことになると思うのですが、先ずそういうことはどうしてもいけなければ再編成法を出されてそれで直すか、或いは再編成法が簡單に行かんとすれば、私は特に電力割当及び料金に関する單行法でも作らなければならんと思つておるのだが、その基本問題については後廻しにするのですが、大体この前の四・四の説明を聞いても、今回の大体の説明を聞きましても原局の要求量との間に差が付いた。それはその原局が当初四十七億という、大口の場合をとつて見ますと、四十七億に抑えたものとうんと差が付くことは違いないのですけれども、安本の立場から四十三億六千万に査定したものに対しても、まだ供給力が足りないというところに無理があるように思うのですから、これは結局絶対量の足らんところから持つて来ることになるのじやないかと思うのですが、そういう点を今考え合せても、先程の御説明でまだ地域的の資料ができていないということですが、これは地域的に、私が言うと、非常に九州は勝手なことを言うようですが、絶対量の足らんもので割当を受けて行くんですから、余剰電力のできた場合に、四・四の電力で行くと、九州の特殊な産業なんかは非常にやりづらくなるのだが、今ちよつと各地区別の資料のできていない際には無理かも知れないんだが、九州では余剰電力はできにくいわけですね、それは成る程基本割当は九州は余計やつて、関東の方が基本割当は少いが、僅かの差で料金が変るということもあり得るのですが、又或る工業によつては余剰電力のことも十分に考慮されなければならない、こう思うので、いつ頃この各地区別の割当ができるか、その割当の資料を一応こういう委員会等に説明になつたあとで決定されるのか、もうその資料の説明の以前に閣議その他の諸手続を終られる方針か、これを先ず伺つて置きたい。ちよつとむずかしいですが、簡單なことだが……。それとも閣議にかけて返答すると言えば閣議にかけたあとでもいいですが……。私がこれを言うているのは、国会の審議権はないと思います。これは法律によつて国会が承認を與えるものではないけれども、国会は、この委員会としては料金の問題、割当を取上げている以上、これには調査権があるのです。その国会の調査権に対して、国会に十分な調査の機会をも與えずして行政府が一方的に決定して行く意思があるかないかという、これは国会対行政府の大きな問題になるのだから、若し動力局長がお答えができなければ、門屋からこういう質問があつたということを閣議にお諮りになつてはつきりしたお答えでも……。本会議で質問したけれども、これに対してはつきりしたお答えがない。これからすべてはスタートしている。というのは、今栗山委員の突かれた点は、民主的な委員会でも何でもない、又これは化学工業なら化学工業、その他の石炭鉱業なら石炭鉱業等に自主的に割当を任すのでもない、すべてが皆行政官の責任において忙がしい、苦しい思いをしてやられておるのだから、苦しい思いをしてやられることには同情するが、何らそこに民主的な意見が一つも入つていない、とすれば、審議権はないが、調査権の及ぶ範囲内において、政府の説明を聞いて、我々の意見だけは聞いて貰いたい、こういう希望を本会議で述べた。それに対する所管大臣の答弁が不親切極まるので、これはどうせこの委員会で揉まれることは覚悟の上で言つておると思う。これは動力局長に聞く質問としては少し大きいかも知れないが、即答できなければお帰りになつて閣議に諮られて返答して貰いたい。さもなければ、我々は国会の調査権がどういうものであるかということに対して、我々の見解と政府の見解とが違つておるのかも知れない。そもそもこれは十四日までに、この資料が出るという約束のものが、十七日の委員会でも出ない。今日説明されたのは、この間の日本経済に発表されておる範囲よりも出ておらない。これでは栗山君の言つたように地域的の関係がどうなつておるか、それから同じ石炭の問題にしても、三百万トンの石炭をどういうふうに焚くのか、どういう地域にどういうふうに配分するのか、それに四・四で残つておる三十万トンを加えて三百三十万トンとして、この三十万トン加えたものは主として一・四で焚こう、一・四の危機はどうにか突破するが、二、三、四の方はどういうことになるかというような、当然起つて来るいろいろの質問がありますが、先ずそれらの質問をする前に、こういう質問を続けておる間に、目的とするところの割当がぴしやつと決まるのであつたならば、国会の調査権に対しての疑問を持たねばならん。で、これは飽くまで調査であつて、決めるのはこつちが勝手に決めるのだということを政府がはつきり言うなら我々はそれでもよい。ところが安本長官は一昨日の緊急質問のあとで、当該委員会に十分の御説明をしない先には決して決めませんと言つているけれども、これは速記にも何にも残つていないから、そこで速記の付いているこの委員会で動力局長に質しておるわけです。
#18
○栗山良夫君 今の問題は動力局長としてはちよつと困られるだろうから、ここに安定本部長官に来て貰つて聞いたらどうですか。
#19
○門屋盛一君 それでもよい。
#20
○政府委員(増岡尚士君) それでは一応お答え申上げます。恐らく只今門屋さんが言われましたように、速記は付いておらなかつたかも知れませんが、安定本部の総務長官がそういうことを言われたといたしますれば、そういう考え方でおられると私は推測するのでありますが、ただここで御了解を願わなければならん点は、実は事務的に非常に遅れておりまして、この前、本日出す積りでおりました資料も、実はいろいろ引繰返し引繰返しやつているために、なかなか最後の資料が出ませんので、間に合いませんで、甚だ申訳なく思つておるのでありますが、そういうものを作りまして十分に御審議願つて、御調査願つて決定して頂くのが初めからいいと思つて、我々もできるだけそういうつもりで資料を整えておつたのでありますが、間に合わなくなりまして甚だ申訳ないと思うのですが、今お話もありましたように、更に調査の必要のある資料を整えまして御調査を願うことにして、いつ閣議で決定されるかというようなことについては、只今お話がありましたような点を長官にも申上げましてお伝えしたいと思います。
#21
○栗山良夫君 今の問題は……先程の質問はですね、一応資料を提出願つてから再質問を申上げるということに保留をした形になつたのでありますが、門屋委員の言われた点も尤もなので、一つ委員会として政府側にこの三百万トンの決定が妥当であつたかどうかということをですね、これは電気事業者の経営を左右する問題である、直ちにそれが電気事業者の経営をも左右する非常に重要な問題でありますから、この点が一点。それから続いて先程申上げましたように地区別の割当、更に産業別の割当であります。これをどうしても了解するような形でおくか、了解しない限りはすでに第四四半期に問題になつたことでありますから、国会議員としての責任上もどうかと思います。従つて安定本部で決定して発表せられる前に、とにかく一応国会の調査権の範囲内において、この問題を議題に供し得るように、委員長から政府へ一つ申入れをして置いて頂きたい。これは向うから聞かれる、聞かれないは自由でありますけれども、一応国会の責任として申入れをして頂きたい。
#22
○門屋盛一君 同感。
#23
○油井賢太郎君 あとから来て或いはダブつた質問をするかも知れませんが、この割当計画を見まするというと、供給力とそれから需用力というものが、損失率を掛ければ一致しているということは、結局供給力に合せて需用割当をしたということになつておるわけですね。そこでこれに対して需用力のいわゆる割当じやなしに、本当の需用電力はどのくらいであるかという内訳表をこの際出して頂きたいと思います。これはお分りになりますか。
#24
○政府委員(中川哲郎君) 只今お尋ねの点は資料としてお出しできると思います。需用がどのくらいかと申しますのは、野放しの場合に要望量としてどのくらいあるかという数字でございますか。
#25
○油井賢太郎君 ええ。
#26
○政府委員(中川哲郎君) それは推定いたしましたものをお出しできると思います。
#27
○門屋盛一君 大体栗山委員の方から要求せられた、私の方も要求しようと思つておつたものは大体こんなものですが、成るべく地域別、業種別に関する資料を揃えて貰い、そうして安本長官に列席して貰つてやることにして、この割当の問題は今日はこのくらいで打切りを願いたいと思います。
#28
○委員長(飯田精太郎君) 栗山委員の御希望のありましたように、政府の方には申入れますが、次回は安定本部長官に出て貰います。
#29
○栗山良夫君 特に希望を申上げますならば、それは相当細かい資料なんだろうと思います。ですから即日配付を受けてですね、それで済んでしまうことはちよつと困難でしようし、そうすると時間が延びますから、できればちよつと前に配付して頂いて、それで專門委員の方でよくその内容をお聞きになつて置いて、そして或る程度その準備のできるような工合にして頂けば、この審議の時間的な能率化を図る上において非常にいいのじやないかと私は考えております。
#30
○石原幹市郎君 資源庁長官もお帰りになつておられないのでありますか。
#31
○委員長(飯田精太郎君) おられます。
#32
○石原幹市郎君 そうですか。私は只今の電産のストの状況を、資源庁からでもよし或いは労働省からでもよいが、そういう模樣についてもう一遍聞きたい。殊に電源ストが若干猪苗代湖等で行われておりますが、これの状況並びに産業に及ぼす影響或いはそれに対して政府がどういう対策を講じているかという、これらの点について次回に説明して頂き、且つそれらに対してこちらからも若干聞いて見たいと思うのですが。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#33
○委員長(飯田精太郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#34
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて。本日はこれにて散会いたします。明日は午前十時より開会いたします。
   午後三時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     飯田精太郎君
   理事
           下條 恭兵君
           石坂 豊一君
           門屋 盛一君
           赤木 正雄君
   委員
           栗山 良夫君
           島   清君
           石原幹市郎君
           北村 一男君
           中川 以良君
           廣瀬與兵衞君
          深川榮左エ門君
           油井賢太郎君
           田村 文吉君
           村上 義一君
           佐々木良作君
  政府委員
   資源庁長官   始関 伊平君
   経済安定事務官
   (動力局長)  増岡 尚士君
   経済安定事務官
   (動力局次長) 中川 哲郎君
ソース: 国立国会図書館
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