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1949/04/29 第7回国会 参議院 参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第21号
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1949/04/29 第7回国会 参議院

参議院会議録情報 第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第21号

#1
第007回国会 電力問題に関する特別委員会 第21号
昭和二十五年四月二十九日(土曜日)
   午後一時五十五分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電気事業再編成法案(内閣送付)
○公益事業法案(内閣送付)
○小委員長の報告
○電気料金の地域差縮少に関する請願
 (第一〇三号)
○電気料金の適正改訂に関する請願
 (第七七七号)
○電気料金改正に関する請願(第七九
 二号)
○電気料金の値下げ等に関する請願
 (第八三四号)
○公共用電力割当量および料金の改正
 に関する請願(第五二八号)
○かんがい排水用電力料金等に関する
 請願(第五六五号)(第二〇三九
 号)
○病院の使用電力に関する請願(第一
 一二四号)
○農業用電力料金軽減に関する請願
 (第一一五〇号)
○国立療養所の電力割当量引上げに関
 する請願(第一三七三号)(第一六
 三七号)(第一六六〇号)
○公衆浴場に電力供給の請願(第二二
 二号)
○夜間高等学校緊急停電特別取扱に関
 する請願(第三六三号)
○輸出用機業の電力基準割当量引上げ
 に関する請願(第九九二号)
○電気自動車充電用電力確保等に関す
 る請願(第一四六六号)
○日立火力発電所全員荷運転に関する
 請願(第二二〇号)(第三六八号)
○関東配電株式会社佐野変電所容量増
 加に関する請願(第三三八号)(第
 七四六号)
○日本発送電株式会社清水発電所存置
 等に関する請願(第三四五号)
○隅田火力発電所全員荷運転に関する
 請願(第三五七号)
○鶴見火力発電所全員荷運転に関する
 請願(第三五八号)
○発電所既存設備改修刷新に関する請
 願(第六一一号)
○千住火力発電所全員荷運転促進に関
 する請願(第六二四号)
○清水火力発電所閉鎖反対に関する請
 願(第一一一三号)
○電気資源開発促進に関する請願(第
 四〇六号)(第六一二号)
○南九州の電源開発に関する請願(第
 七五九号)
○自家用電気工作施設法案に関する請
 願(第一六六四号)
○新電気料金制度の適正化に関する陳
 情(第三四八号)
○新電気料金値下げに関する陳情(第
 四一三号)
○かんがい排水用電気料金値上げ反対
 に関する陳情(第八〇号)
○病院の電気料金改正等に関する陳情
 (第二九二号)
○農業用電力料金引上げ反対に関する
 陳情(第三四三号)
○かんがい排水用電力料金等に関する
 陳情(第三六八号)
○農事用電気料金に関する陳情(第四
 二一号)
○電気事業施設復興に関する陳情(第
 一一号)
○電力復興対策に関する陳情(第一〇
 五号)
○日本発送電株式会社琴浦火力発電所
 存置に関する陳情(第一四七号)
○只見川電源開発に関する陳情(第八
 号)
○上椎葉水力発電所建設工事促進に関
 する陳情(第二一号)
○東北地方の電力増強に関する陳情
 (第一五一号)
○球磨川電源開発に関する陳情(第三
 三四号)
○理事の辞任及び補欠の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(飯田精太郎君) それでは開会いたします。資料の要求があつたら一つ……
#3
○門屋盛一君 私は、大分資料を頂いておるのですけれども、今頂いておる資料は頭が惡いので分りにくいですから、はつきりしたやつを一つ頂きたいのですが、それはですね、大体私から言えば九州、中国地区が主体になるのですけれども、九つの地区において現在に電力のコストは分るのですが、今後三年間乃至できれば五ケ年ぐらいがいいと思いますが、その五ケ年くらいのコストの見通しを貰いたいのですが。それで詳しく言いますとコストですから既設の水力発電がどれだけあつてそのコストはこれこれである、それからその地区内に新規開発をする予定のものがこれだけあつて、それを開発された曉にその新規開発の分がキロ当り幾らになるか、既設水力が幾らになるか、新期開発が幾らになるか、又火力地帯では現在の火力設備と現在の石炭料金での火力の料金と、火力の一キロ当りと、それから今後やはり三ケ年間、できれば五ケ年間くらいの間のずつと石炭の動向ですね、これは電力局だけでは無理でしようから、他の関係官庁等とも打合せて貰つて、石炭がどういう動向に向いておるか、どれくらい値下りになる見込みであるか、或いは値上りになる見込みか、こういうことで火力料金で出て来る。同様に火力地帯において水力の開発が何ぼであつて、これがキロ当り何ぼというようなことで、九つに分断された曉の本当の電力コストというものはどれくらいになるかということを一応知りたいと思います。それから資料を一つ頭のいいところで我々素人に分りやすいように一つお願いします。
#4
○石原幹市郎君 私は先ず今回の提案になりました予備審査に付されております、電気事業の再編成法案並びに公益事業法案の両案に関連いたしまして、いわゆる電気事業再編成問題として一般的の問題について先ず伺いまして、いずれ又別の機会に逐條的の問題については質疑をしてみたいと思うのでありますが、先ず第一は電源開発に関した問題でありまするが、私は目下日本で国策上最も重要な問題は、この河川の総合開発即ち治山、治水、電源開発、電源による産業の振興、これらを中心とした河川の総合開発、即ちこの水資源の活用の問題だろうと思います。これは経済再建の上にも非常に重要であるばかりでなく民生の向上ということについても極めて必要な問題であると思うのでありまするが、今回の再編成というものが果してこれらの水資源の活用、電源開発という問題と関連いたしまして有利に展開するものかどうかということに、若干疑念もあるのでありまするが、先般の提案理由の説明によりますると、再編成によつて初めて供給力が増加するとこういうことを言つておられるのでありまするが、それをもう少しこう具体的に再編成すればこう有利になる、こういうふうになるのであるということを御説明を願いたいと思うのであります。私はむしろ考えようによりましては、分割されて電力の豊富ないわゆる電源地帯というものは、電力が相当所によつては余るというようなことになり、案外そういうところは開発に却つて熱意がなくなり、電力の不足する地帯は非常にこれはやりたいのでありまするが、コストが高くなつてなかなかやり難い、だから結局やろうということになれば條件の不利な所が却つてむしろ大いにやつて行かなきやならんのではないかと、こういうことになるのではないかと思いまして、逆に開発に対して若干支障があるのではないかとすら考えられる面があると思うのでありまするが、こういうことに対して更に今回のは法の上において何らかのそういうことについて措置が講じてあるかどうか。
 それからこれはたびたび聴いておるのでありまするが、今回の分割案に基いてどういうふうに将来の開発はなつて行くでうろうかという開発計画というようなものについて、まあ資料も私は欲しいのでありまするが、資料はどうもないようでありまするが、大体の見通しについて先ず第一に伺つてみたいと思います。
#5
○政府委員(宮幡靖君) 将来の開発計画につきましてお手許に届いているかどうか知りませんが、一応の考え方を資料として作つて配付することになつておりますので、それを御覧頂きたいと思つております。
 それから根本の問題としまして分割によつて電力の需給関係がよくなるかと、こういうような問題でありまするが、これは差当つては電源の絶対量が増加するわけでございませんけれども、分割即電力の増加ができると思つております。かようにことは考えられることでありまして地帯間の融通のために政府側の見るところでも大体六%くらいのロスができるのではなかろうか、かように考えておるわけでありまして、ただ将来に亘りまして本法の冒頭に掲げてありまするように、今まで国家管理的な観念の中に、各種の不平等の状態をまあ地ならしいたしましたような方法で非常に不利な電力條件にありましても、殆んど同じような料金で各種産業がそれに依存してコストの切下げをやつて参つた。かような状況からこれを課にいたしまして、そうして不利なものは不利という條件が現われて来ることによつてむしろ電源の開発が促進されるようになる。かような考え方を持つこの方面の有力なる識者もさように申しておることを聞いたのでありまするが、政府といたしましては必ずしもそれを取上げるものではありませんが、いわゆる民有民営企業としての特徴から考えまして、将来に当りましては、電源の開発が現在の発送電一本の日発の全国的な管理方式よりも開発が促進せられるものと見ておることは確かなのであります。
 それで分割された現在の開発計画はどういうふうに進んでいくかと申しますと、今まで見返資金から百億ちよつと余の開発資金の供給を受けておりますが、これは二十四年度二十五年度二十六年度、二十七年度というふうに順次継続的に見返資金のあります限り継続していくように一応は計画を樹てておるわけであります。これは資料等でお配りして御覧を願うようになつております。これを即ち民有企業に委ねて参りますことによつて相当の開発が促進され、現在は日発において開発をやつておりましても各地で御非難を受けますように、いろいろ将来日発が解散されるであろうというような先行不安の見込みもあろうと思いますが、各種の計画が意のごとく進んでおりません。これからはその空気を払拭されまして電力事情の惡い地方の方が、かえつて開発が促進されて来るというような気運になるだろうと思うのでありまして、今度の分割によりまして、電源開発の将来に対する見通しは決して惡くないものだ、かように考えておるのであります。
#6
○石原幹市郎君 只今の答弁の中で、開発計画に対する資料は、すでにお配りしてあるからそれを見て呉れというお話であつたのでありますが、これは先日来いろいろ資料説明を聞いております。ところで若干の質疑応答で判明しておるのでありますが、分割後に分割された会社を中心として、どうなるかという計画でなしに、従来の発送電一本の日発というものを中心として開発計画の資料しか私はまあないように思つておるのであります。これは分割後の資料を拵えるということはなかなか困難であろうと思いまするけれども、その点次官の話とはちよつと違つておるように思います。
 それから不利な所は却つて電源開発を促進するようになるのじやないかというお話があつたのでありまするが、これは不足な所は電力が足りないのでおりますから、まあ水力なり何なりを起したいという希望が非常に出て来ると思うのでありまするが、そういう地帯はこれは却つてそこで大いにやろうとすればコストが高くなるし何なりして、困難が伴つて来るのでありまするが、そういうことに対して特別の金融措置をしてやるとか、或いは又外資導入の際にそういうところをいろいろ優先して考えてやるとか、そういうことについても不利なところにもこれを大いに電源の開発が促進される、こういうような方策について政府で何か只今から研究しなければならんし、考えておられるものがあるかどうかということを承わつておきたいと思います。
#7
○政府委員(宮幡靖君) 御承知のように今回の分断によりまして企業が完全なる民有民営に移されたわけでありますから、政府といたしましてこれを監督し、指令いたして電源の開発をことさら促進させるという方法は、特段の場合でない限りは、先ず行うべきでないとかように考えております。併し公益事業委員会の権限内の運営におきまして、相当程度これらの点につきまして一つの干渉になるかも知れませんが、いろいろの意見を申入れいたしまして、又指導し、斡旋をいたさなければならんことは現実の問題になつて参ると思うのであります。
 それから非常に電力事情の惡い所は開発いたしましても原価が高くついておるということは一応御尤もであります。一番問題の多い九州につきましても御承知のように火力発電原価は大体六円見当であります。開発命令を出して見返資金の第一回分の解除が許可されました、上椎葉の建設をいたしますと、只今の見通しを以て三円三十銭ぐらいにつきます筈であります。従いまして六円と三円三十銭の開きというものは甚だしいが、他地区の水力の一円には及ばないでも、九州地区について見ますならば有利な電源として活用ができるものし信じておるわけであります。
 それから開発に対しましては只今の変つた言葉で申しましたならば、簡単に申せば開発自由でありますので各企業が自家発電というようなものの開発に意欲をお注ぎ下さいますならば、水利権の開発等に関する公益事業委員会が当面の責任を以てやるわけでありますが、通産省といたしましても従来の関係上建設省との交渉等につきましても十合な努力を払いまして、これらは一日も早く解決できるようにいたしたいと存じておるわけであります。
 尚只今開発されました場合どうなるかという計画は、個々の見通しは只今資料を作るわけに参りません。大体分割されまして今の考えでは公益事業委員会の考えもありますが、各地域に附属いたします未開発のものは見返資金の債務等をそのまま承継いたしまして、その地区の電気事業会社へ預けるという形がとられるべきだろうと考えておりますので、支障なく現在着手いたします電源の開発は続行いたすものだと御了承頂きたいと思います。
#8
○石原幹市郎君 更に私は開発の問題と関連いたしまして開発促進という意味で、今度電力地帯の問題でありますが、一例を言えば只見川であるとか熊野川を中心とする琵琶湖、こういう特殊の非常に大きな電源開発地帯に特に電源開発のための特殊会社というようなものを作つて、これに電源開発の作業を行わせる、或いはそういう希望を持つて株式会社を起したいという場合にはそういうものを認めて参るのであるかどうか。これはその先般の電気事業再編成審議会の答申には、たしか答申案にも、又松永案にも只見川におきましての開発地帯についての特別の考慮を払われてあるという一項目があつたように思うのでありますが、こういう点に関する政府の考えを……
#9
○政府委員(宮幡靖君) 御指摘の只見川の問題でありますが、これは先般御承知のように米国の方から技術者がおいでになりまして、実地に御調査を頂いたわけであります。その後まだ正式な御意見と申しますか報告のようなものに接しておりませんが、大体のところではこれは非常に有力な電源であつて、いわゆる北陸におきまするところの補給電源というようなものでなく絶対的な電気不足を解決すべき有力な電源であるので、これは別難開発すべきであるという御意向が強かつたのであります。これは今度の再編成につきましても只見川に日発がやつております開発計画が出ております所は別でありますが、全体としての只見川の水系は別個に取扱いたいと思つております。ところが現在御審議を願つております法律の中では、電気事業会社は一地区内に一会社というような制限があるわけであります。これが公共事業として配電をやるのは一会社であつて、発電送電をやります会社は別個に作つていいと解していいのか、この点大いに我我といたしましても疑問を投げ研究をしておる問題でありますが、只見川を別個に扱いましてこれを然るべく外資或いは技術援助等によりまして、開発の段階となりました所においては十分これが有効に使われますように考慮いたさなければならない。只今のところではこれをどう動かすかということがまだ確定しておりませんが、併し九分割の再編成の上にこれを織込んでおらないということだけは確かな問題であります。さよう御了承頂きたいと思います。
#10
○石原幹市郎君 次官の方から第二十八條第三項の問題に触れられたので何でありますが、私も段々この点にも関連して伺つてみたいと思つておつたのであります。「同一の地域を供給区域とする二以上の公益事業の許可をしてはならない。」我々も配電の方面のことだむではないかと考えられるのでありますが、提案者の方でそれだけが或いは電源開発の方から関連するのかどうか研究中であるというお話で、私聞き違えたのか知れませんが、あるとすれば提案しておきながらそういう問題を今研究中であるというのはちよつと私聞きとれないような感じがするのでありまして、これは配電の問題だけであつて発電並びに送電、主として発電でありますが、電気を起すということは、電気を豊富にするという目的において希望のあるものに適当であればこれをどんどんやらせて行く、その点ははつきりすべきではないかと思いますが、重ねて……
#11
○政府委員(宮幡靖君) 私は比較的研究中という言葉を申したので曖昧にお聞き取りになられたかも知れませんがこれは大体現在は官庁でやつております。殊にいろいろな意味から申しますと一般の社会的問題を錯乱させます政治的干渉等がありまして、本当の電気行政がなかなかうまく行かないという意味で今度は別に公益事業委員会ができまして、その委員会は法律にありまするように全く民間人で国会の同意を得て内閣総理大臣が任命する、報告は内閣総理大臣を通じて国会に出すという形がありますので、公益事業委員会としてのお考えがどこにあるか、これを私が推定いたしましてこう考えたということを断定いたしがたいという気持で申上げたのであります只今考えておりまするところは、いわゆる配電をやらない発電いたしてこれを丸にいたします会社は、これを同一地区内に二つでも三つでも認めるのが正当であるかような意見を持つておることは確かであります。配電だけが一供給地域内における一事業会社である、こういう考察をされておりますが、これも公益委員会の自由なる意思を束縛するような言動になつてはならんとかような考えから慎重にいたしたのであります。
#12
○佐々木良作君 議事進行について、質問の中に質問者の意図せられているところの関連質問は許されますか。
#13
○委員長(飯田精太郎君) それはどうですかね。
#14
○石原幹市郎君 できればずつと続けさして貰いたいと思うのですが、途中で頭が惡いので聞きたいと思うのが忘れたりすると……。
 先般来からの応答で大体分りかけてはおるのでありますが、只今いろいろ建設命令或いは、準備命令等がいろいろの川について出ておるのでありますが、この川は今度皆殆んど日発に出ておるわけでありますが、今度分断されますると、その地域を持つておる分断会社の方にそれらは当然引継がれるものかどうかということを改めて聞いて置きたいと思います。
#15
○政府委員(宮幡靖君) これも先刻から申上げましたように、やはり公益事業委員会におきましてその所属を決定すると申上げた方が法律的には正しいのであります。併し実際問題といたしましてさような考え方を持つておることはこれは不用意千万な話で、只今通商産業省として考えておりますのは、その地域に所属します、殊に電気によります同一水系のものこれらを考えまして、やはりでき得べくんばその地区にありますものはその地区の電気事業会社に引継いで頂くということは、ちよつと先程触れましたように見返資金の債務等がありますれば、その見返資金の債務等を包含いたしまして承継して貰う、この原則を取つて貰いたいと思います。併しながらその最後の決定は公益事業委員会の決するところによるだろうということが法律解釈になるわけでありましてその点をお含み願いたい。併し私共の方としましてやはりその地区の水系を同じうする電気会社が引継いで建設して頂くことが一番妥当であると、それが私は実情であろうと思います。
#16
○石原幹市郎君 これは若干私は希望にもなりますがその点が不明確で、どこが引継ぐのかどうか分らんようになりますし、再編成のもやもやの間に非常に開発に対する熱意といいますか、そういうものをにぶらすようなことになるのじやないかと心配するのでありまして、原則としてはやはり一応今後のそれを引受ける会社が引継ぐのである、更にその会社がその地帯に又特殊会社でもできましてそこと合併するなり或いは契約に讓るなりいたしまして特殊会社などがやるということであればいいのでありますが、一応原則としてその地域を含め分断された会社が引継ぐのであるという考え方を取つて貰いたい。これは希望になりますが、その点一応申上げて置きます。
 それからこれはちよつとこの法案とそれるかも知れませんが、関連がありますので一言だけここで聞いて置きたいと思うのでありますが、これは確か昨日も承わつたのですが、すでに只見川の上流の奥只見、田子倉というああいう大きな地帯に対して準備命令が出て、準備をいろいろしているわけでありますが、ところがまだ只見川の上流の田子倉、奥只見の水をどういうふうに使うかということが正式の政府の方針として決まつていないようであります。只見川総合開発委員会等があつていろいろもう二年以上の研究をしているのでありますが、まだ結論は出していない。その間にアメリカからいろいろ技師が来て調査する、その結論でも待つているのじやないかというような感じもするのでありますが、日本においてこれだけの立派な権威者があり、技術者があり、而も政府がどういう計画の下に出されたのか、準備命令を出して準備をしているのに、その開発方式が未だ決まつていない。開発方式が決まらないで準備命令を出したのは、我々一体何の準備をするのかということを聞きたいぐらいでありまして、その点につきましてはもう少し権威者を総合している委員会でありますから、はつきりと早く結論を出して貰いたい。これは当の福島県と新潟県におきましては、技術的科学的の権威のある結論に従うということは両県がちやんと申合せているのであります。結論が出ないために徒らに今両県が無用なる心配をして無用なる抗争をしている。更に附加えれば無駄な費用までも使つているということになりまして、電力行政、電源開発の上において、私はこれは極めて遺憾な一事であると思います。この点について簡単でよいのでありますが、政府の所信を重ねて承りたい。
#17
○石原幹市郎君 議事進行について…先程佐々木委員の議事進行の折に、その質問のことに対して質問者の趣旨をそう害しない範囲において関連質問を認めるか、認めんかという議事進行に対して、委員長は何らの意思表示をせられないわけであります。その前に石原委員が質問者の意思として成るべく続けてやりたいということは、これは議事規則で間違つているのであつて議事進行は委員長になされたのである。委員長がそれらの関連質問を許すか許さんかということははつきりして貰わんと、我々もここで石原委員が一時間半なり二時間もやられてその間関連質問ができないと、他の委員の審議権にも影響がありますのでこの議事進行の問題をはつきりして貰いたい。
#18
○石原幹市郎君 それは例えば電源開発の区切りで電路開発だけ言つてしまうと、電源開発の関連質問ならよいと思いますが、これは今門屋委員から委員長の権限だというお話ですから。
#19
○委員長(飯田精太郎君) その程度の何でよろしうございますか。
#20
○門屋盛一君 無論関連質問ですから、関連質問が若し影響するようでしたら、委員長が御注意なさるようにして、一応関連質問を認めるという原則で行つて貰わんと。
#21
○委員長(飯田精太郎君) 簡単な関連質問はその都度に……
#22
○門屋盛一君 簡単かどうか分らんが……(答声)
#23
○石原幹市郎君 それじやあの答弁を一つ……
#24
○政府委員(宮幡靖君) 只見川の問題でありますが、只見川総合開発審議会と申しますか、これは二年ぐらいやつているわけでありまするがこれはまだ結論を承つておりません。それから福島、新潟の問題につきましては、両方とも非常に利害関係が大きいのでありますから、いろいろ関心を持たれてそれぞれの御活動があるということも一面から見れば当然のことと存じております。只見川にいたしましても、別に殊更これの開発を遅らしておる、或いは福島がよいか、新潟がよいかという問題にも一切触れないでおりますことは、主なる原因はもう御推察頂けると思いますが資金の問題であります。資金さえ供給する途がありますればこれは一刻も早く着手いたしたいのでありますが、これが小さな発電所と違いまして厖大な費用を要することと、日本人の考え方であると相当長年月を要する、アメリカの技術家の考えではやりようによつては相当縮められるということを聞いておりますが、主に資金の事情で着手が遅れている、資金の供給さえよければ直ぐに始めたいという気持のあることを御了承頂きたいと思うのであります。
#25
○石原幹市郎君 これも資金の面が非常な障碍になつていることは勿論でありますが、資金さえ都合がついたら直ぐにもやりたいというのでありますが、やるのにはどういうやり方を採るか、御承知と思いますが、階段式に、貯水池式の本流でやるか、或いは流域変更をやるか、このやり方が非常に論議されているのでありまして、そのやり方をどういうふうにしてやるか。只今の日本で最も必要とされているのは渇水期の補給電力である、これは国民の常識であろうと思うのです。その只見川の本流に沿うて階段式に堰堤を作つてやろうということが、要するに渇水期の補給電力ということを考えているのであります。そういう点と併せ考えれば、日本の最高権威者が何人も寄つて二年もかかつてこういう結論が出ないということはあり得ないと思います。資金の問題はよく分りますが如何なる開発方式を採るかということを早く決めて貰わないと、両県もそれに関連して無用なる抗争、徒らなる不安、地方問題として行政上非常にまずい点が多いと思います。この点は政府においても十分お考えを願つて、総合開発委員会を督励されまして、適当なる機会に結論を出されるようにお願いしたいと思います。続けてよろしうございますか。
#26
○門屋盛一君 開発はそれだけですか。開発問題に関連して……先ず佐々木君から……
#27
○佐々木良作君 今のことに関連してちよつとだけ申したいのですが、先程の石原委員の質問に対して、開発を促準するのだかしないのだか分らんような答弁でしたが、この法律に基きますと公益事業委員会の事務の五号として「発電水力の合理的開発を促進し」という言葉を受けて委員会の権限として、「発電水力に関して調査をすること。」と二十二にある。これを受けてあるのが第七章の「発電水力」という條項で、ここにあるやつは相変らず調査義務と報告義務です。その外には河川法上の問題、水利権の認可の問題があつたときの相談を受ける権利と勧告の権限だけです。この外には僕は発電水力に関する規定はないと思うのですけれども、例えば今現に質問されつつある只見川の総合開発をさせようと思つてもさせる方法がないし、或いはこの地域にもつと発電所を作らせたいと思つても作らせる方法がない。そうすると合理的な開発を促進することにはならんのじやないかと思うのだけれどもそれはどういうふうにしてやられるということですか。
#28
○政府委員(宮幡靖君) その点につきましては、いろいろの石原委員の御質問に対しましても、公益事業委員会ができ上り、それで主に決められることで、只今申上げていることは想定のようなものになる、それが必ずそうなるというふうには申上げかねるという意味でお答えをしておつたわけであります。それは公益事業委員会の権限の中にやはり電源開発をする意味の権限はあろうと思います。若しなければこれはそれに副いまして、必要なものは公益事業委員会が電源の開発は今まで国家の採つて来た方針を踏襲して行くということは、常識的には当然であります。従いまして常識的に処理して参ります問題に若し不都合なものがありますならば、公益事業委員会の規則等におきましてもその細目が定められるものでありますが、かかつて公益事業委員会の権限の中で処理せられるものである。政府としましては御承知のように公益事業委員会ができますれば、通商産業省の電力局ガス課は廃止になりまして、これらが大体只今のところ予想されますところは公益事業委員会の事務局を構成するわけであります。今まで採つて参りました政府の方針はこの期間を通じまして公益事業委員会のうちに現れて来るものと考えますのでここで打切られまして権限の薄い公益事業委員会で開発促進を怠るなどというようなことは、実際問題として起らないだろうと思いますし、又さような場合には一省でなくて内閣として国の電源開発問題には重要な関心を持ちまして、総理大臣の立場から然るべき勧告等をいたすべきであろうと、かように考えておる次第であります。
#29
○佐々木良作君 余り時間がありませんから申上げませんが、今言われた次官の言葉は極めて重要なことを言うたので、これまでと同様な電源開発を推進するわけですから遺憾がなかろうかと思う。それまでの電源開発を推進するのは国家管理形態で全国的な総合開発をやつて、そうして建設命令を出してやるということになつておるわけです。そういうことは又公益事業委員会ができてから考えればいいというわけで、公益事業の委員会の権限に規定されておつて、事務局の権限は調査権限と、建設大臣と協議するということと、それから都道府県知事に対して勧告するというこの三つしかない。この三つの権限のうちで、従来の建設方針が踏襲されるとすれば、重大なことだし踏襲されようもないし、これはまあとんでもないことになると思います。これは別の問題として、だから関連だけでありますから注意だけ喚起して置きますが、従来の方針が踏襲されるということになれば、これは僕は重大問題であると思います。
#30
○政府委員(宮幡靖君) 先程も申しましたように常識的に考えれば、今までやつて来たものが打切れられないで続いて行くものだと考えて行く方が妥当であろうという意味だけでありましてこれが民有民営ということでありますから、日発をおいて国家管理方式による開発方式をそのまま行くという意味ではないのでありまして、今まで資金を供給し或いは開発に着手したものを打切つて行くという考え方ではなくして、それは継続的の形で而も各事業会社に対してこれを了承する、この讓渡讓受を承認いたしました以上は開発を続けるという條件を附加されて、実際問題、経済力集中排除法に伴う企業の再建整備のうちで、これは役員とその方針等につきましても十分監視し、又新会社ができますまでの間は権限があるわけでございます。十分踏襲ということは言えると思います。ただ企業の形態が企業一本になつておりました日発だけでなくして、各民有民営の事業会社でやるということでありまして、その点どうぞ誤解のないように一つお願いして置きたいと思います。
#31
○佐々木良作君 誤解しておりますのは次官の方でありまして私の方は誤解ではありません。ただ今石原委員の言われておることは、例を一つ取ると只見川の開発という問題であります。全国的な日本の発電水利を合理的に開発するということになりました場合には、只見川の開発が大体いつ頃に、どのような規模で行われなければならないかというやつは技術的には当然はじき出せるということなんであります。このはじき出しましたものはその通りにやらせようとすねのが全国的開発の促進ということになるわけなんであります。それを今すぽつと切つてそうして仮に東北にできる新らしい会社に水利権をそのまま継続さすという、公益事業委員会、或いはさつき総理大臣云々と言われましたが、総理大臣がそのようなことを言うわけもないのですが、それを含めても公益事業委員会なりその他の国家権力なり、これは今の日本の状態から行くと外の地帯よりも只見川を今開発しなければならない。而も只見川の開発れ例えば福島案によつて開発しなければならない。これが最も合理的であると技術的な想定が出されても而もこれを推進するという方法は何にもないのじやないか。何にもないのにそういうことができるだろうということを前提にしてやられるということはないわけであります。権限は調査権限だけですよ。それから水利権の問題について府県知事に勧告するというだけであります。而も勧告を受けた場合にはどうするかということは向うの勝手であります。実際にその場合には建設大臣の方が実質的に強いのであります。
#32
○政府委員(宮幡靖君) これは別に佐佐木さんと御議論を申上げるという意味じやありませんけれども、一体民有民営の企業が各地に起りまして、水利権を例えば只見川が欲しい、これは適当であるというような観点になりまして、建設大臣と協議いたしましてそれを与える、その会社が資金を求める、これは国内資金に限らず外資に依存するというような形で開発を続けて行くということを、公益事業委員会が許可するということは当然であろうと思うのです。
 今只見川の問題と九分割を一応別個の問題として、石原委員のお尋ねのあつた、方式は決まつておるじやないか階段式で行くべきじやないかというようなお話でありましたが、先程も申上げたようにまだこれは結論に達しておらないと同時に、先般の米国の技師の御調査によりますと、技術的面におきまして少し日本の考えていることよりも違つた点のあるようなこともほのかに伺つたのであります。これについてまだ結論が出ておらないので、而も九分割とは一応別個な、而も開発にも着手しているものではないのでありますから、公益事業委員会がこれを考えまして、適切な方法が講せられるのでありまして、これがために先刻の法律案が電源開発を促進しない、いわゆる電源開発をむしろストツプさせるような効果をもたらすのじやないかというお考えには、残念ながら同調できないのであります。法律の不備の点はこれは又国会の御意見を伺いまして適当な御修正を願うことは決してやぶさかでないのでありまして、これはさような意味にでき上つておらないということに是非御了解をお願いしたいと思うのであります。
#33
○佐々木良作君 時間がありませんから私は発言をこれでやめますが、私の意見はこうなんです。この法律の建前になつておるこの公益事業委員会の性格から行けば、そういう全国的な合理的開発を推進できる建前になつていない、アメリカのレギユラトリー・ボデイがそうなんです。而もこの法律の目的とか、権限とか、事務とかいうところに、電力、水力の合理的開発を促進して、つまり從来の国管的思想に基いてというよりも、日本にある水力資源を最も合理的に関発しようということになつておる、その合理的調整ということはできん仕組になつておる。全然そこに性格の矛盾があるということを言つておるのです。まあ後の問題にして打切ります。
#34
○門屋盛一君 私は一番最初に石原委員の質問されました、この再編成によつて今一番日本で重要な電源開発がちよつと遅れるのではないかという質問に対しまして、宮幡政務次官は、これは、現在日発の方がもやもやしておるが、この再編成がはつきりすれば促進されると言われたことと、それから石原委員が、併しこの不利な地点を持つておる地帯は、開発費が余計かかるから、従つてその開発がどんどんやれないのじやないかということに対して、政務次官が不利な地帯程どんどんやつて楽になる、こう言われておるのですが、この二点についてちよつと質して置きたいのですが、どういう観点から……今技術陣を充実しており、昨日、一昨日の新聞には再編成法が通らなければ見返資金を打切るかのごときことが出ておりますが、我々のこの国会を通じて知つておる範囲では見返資金法によつて現在日発が貸付の対象になつて、資金も廻つておるそうして工事にもかかつておる。成る程この再編成問題が急速な展開をしておるために、若干はその従業員等に不安があるかも知れませんけれども、これがために私は遅れておるとは思えないし、又反対に再編成されまして、これはデパートの品物を買うて来て九つに分けるというようなものじやなくて、皆血のかよつた技術的なあれが九つに分けられるのですから、そこに技術的なギヤツプが出て来、その意味からだけでも電源開発は相当渋滞するという見通しであるということ。それからもう一つは、九つの会社の資金状態とそれから新たな地帯の、先程資料要求出してあるのですが、その資料が来ればこれははつきりするのですが、例えば中部でキロ当り五万四乃至六万円で開発される水力電気が、九州では八万円乃至九万円かかる。こういうことになりますと、民営民有の会社になりました場合に電気が、今度の電力再編成法でも公共事業法を見ましても、これは後の私の本質問に入りますが、こちらの公共事業会社に責任を持たすということが非常に薄くなつておるのですから、そうすると実質問題で、九州に百万キロの電気が必要であつても現在の五十万キロしかないのを九州の産業発達と比例して高い電源を開発して行くというようなことは、これは民有民営の独立採算制の利潤本位から行きましたならば絶対あり得ないことなんで、そういう場合の資金等はどういうふうに心配してやるかということに対しての御説明も、私は石原委員の御質問と宮幡政務次官の御答弁とが喰い違つておると思うのですが、この二点ですね。どういうわけで……。観念的でなくして、実際に現在日発でやる方は電源開発が遅れるのであつて、再分割された方が電源開発が進むということと、それから不利な地帯程早くなる、早くしたいという希望は持つているけれども、実際に早くなるということはいかなる方法によつて、いかなる資金供給によつてなるかということと、前の場合には技術とか資材とか機械とかいうものがどういうふうな作用をして早くなるかというこの点をもう少し具体的に御説明を……若しなんでしたら他の政府委員からでもいいが、少し質しておきたいと思うのであります。
#35
○政府委員(宮幡靖君) 具体題な御説明をということでありますが、御尤もだと存じますが、実際に今度の法律が佐々木さんが今お見えになりませんが、民有民営ということが冒頭に書かれてある法律なのであります。従つて国家管理の観念から生れまするものはこの中には生れて参らないわけであります。この点はどういうふうにお叱りを受けましても、法律案に対しまして国会側の御意思がいずれにあろうとこれは我々の関したことではありませんけれども、国家管理と同じような命令や政令によつて促進されるということはできないわけであります。どうしても民営民有の会社の企業意欲に俟たなければならない。
 ところがお尋ねの点は尤もとして、日発の従業員が怠けているのかという言葉がありましたが、さようには考えません。私が日発に参りまして電気の事情はどうなつておるかと、我々素人が皆さんの御質問にお答えするためには日発の中央指令も暫く行つて眺めていろいろ研究しまして、これは自己研究で甚だお粗末でありまするけれどもやつております。そうして総裁副総裁或いは労働組合の方々ともお眼にかかりましても、まあ一諸に置いてくれという意向が強いのでありまして、それがどうしても分割しなければならんというので、こうなるとどうなるであろうという不安が多くて、事実において仕事は能率的でありません。
 ところが民営民有になつたら即時切換えられて速かに秩序をもつてやるかというとこれは問題でありまして、御指摘にように採算主義をとつて参りますと非常にうまく参らない点もあろうと思います。併し日発、九州の例で、門屋さんの割合お近くの築上火力発電所のごとき、これは特に開発命令を出して、そうして田川地区の低品炭を、安い火力の供給をするために入れておりますけれども、二月頃に漸く著手したという程度であつて一向に工事が進捗しておりません。若し低品炭を買うことによりまして、非常に過剩になつて来ました石炭を焚いて安い値段で民営でやつて行くことになれば一番工事が早くなりはしないか、こう思います。これらは低品炭を処理することによつて田川地区を救い、而も安い火力の電力を得られるのでありまして、これらが促進されないというのは大いに非能率的な実例じやないか、かように考えております。
 それからその次の問題の、電力不足で従来開発するのに御指摘のように一キロに対して八万から九万円の九州と、中部では五万円乃至六万円、或いはもつと安いかも知れませんが、これと比べて誰が私企業でやるかということは、相当研究を要し疑問を持つのでありますが、この法案の立案に当りまして、例の五人委員会の御意見等も聽きますと、これは同じような状態に行けば誰も高い開発はしない、併し料金差等がついておればその地域差をカバーして行くだけの開発というものは早く行くであろうということが、これは電気事業に関係しておりました方々の古い経験から割出した議論として承つております。これは丸呑みにはいたしておりません。併し九州に今の産業がありまして電気は一応量においては供給できる状況になつておりますが、火力電気料金の負担が重くてそうして産業のコストに影響を及ぼすならば、これはただに電気供給会社によつてのみ依存せずに、みずからの電源の開発と自家発電等において大いに開発が進むであろうと、これは期待しておる次第であります。特に宮崎県におきまして上椎葉、大分県の県営でやつておりますものは、これはいずれにしましても九州地区の電力料金というものは今度やろうとするのは高いのですから、開発した方が利益であるという点におきましては一応高い県営は資金の供給さえできますならば開発いたしまして、消費者にこれを売りまして、そうしたよその地区とは違つて元が高いので高く買つて貰う。併しながら消費者の側から申しますれば、やはり高い額で買いましても現在の料金制度の火力負担をするよりもよいものが供給できる、こういうような関係が生じまして、やはり電力の開発が或る程度促進されるであろうと電気事業の経験者が考えております方向が、私は一応正しいと、かように考えているわけであります。これを只今のところ具体的に申上げる資料も持つておりません。若し事務当局の方にありましたら電力局長から答えさせることにいたしたいと思います。
#36
○門屋盛一君 何か事務局で……
#37
○政府委員(始関伊平君) 只今政務次官のお話の、私共が数字的に研究いたしましたところは資料を差上げたかと思いますが、水力開発をいたしました際に一キロワツト当り大体幾らかかるかという研究をいたしたのを、既設の火力発電所において一キロワツト当りの販売料が、大体全国平均の送電端の原価で五円三十四銭という数字が出ております。新規の水力を開発いたしましてこれを一次変電所二次側の価格をとつて見ますと二円五十七銭ということになつております。従いまして新規の水力発電を供給しても既設の火力発電所を動かすよりは全国平均いたしまして安い。地区的にも違いがございますが細かくなりますから若し御要求がありますれば申上げますが、大体以上のようなことでありまして、新たに水力を開発しても既設の火力発電所を利用するよりはよいという点が出ておりますので、かような次第で、殊に九州におきましては比較的既設火力発電所のキロワツトアワー当りが安いのでありますが、四円三十六銭ということになつておりますが、新規の水力を開発することによりまして三円十六銭ということになつております。一円余り違う。これは勿論我々の行提を置いての計算でございますから、必ずその通りであるということは申上げることができないかも知れませんが、そう大した違いはないというふうに考えております。
#38
○門屋盛一君 私の関連しておるのはずつと最後の問題でなくて、提案されている再編成法からいくと一ヶ年以内にやつてしまうことになつている、そこが石原委員も心配されていることとそう思うのですが、これは又今の経済の在り方として、経済意欲を持たせて企業体に切替えるということに対しては、それは我々も相当うなずける点もあるのです。あるのだけれどもいわゆる終戰後電力の飢饉時代を乗切つたとは言えない。飢饉時代と今乗切つたというのは、今までの生産業者の企業努力と又雨のお蔭で乗切つているのであつて、実際に未だ電気が足りないのだから、宮幡政務次官は九州でもやはり必要な電気が現在起つているようにお考えのようですけれども、九州をゆつくり見て貰えばよく分るのですが九州ではまだ電気が足りない、殊に民生安定用の電気が足りない。産業に重点をおいているために、民生安定のための街燈その他いろいろな施設ができないことになつている、詳しく言うと九州では約五万キロ以上の電気が足りないのです。その際に企業努力でもつてここ三年なら三年建設に着手したのだから、このままの状態で押切つた方が開発が早いのか、今ここで再編成を一年以内にやるというような無理なことをやつて、この建設にストツプをかけることが開発が早いのか、これをお尋ねしておるのであります。再編成というものができて、いろいろ問題の不備な点を直していけばそれはいろいろ考られるのですが、私はこの出された法律を見て、一年以内にやるということを建前とした場合に相当のシヨツクを受けて開発が渋滯するというように考えておるので、石原委員の御質問もそのようであつたからこの点について率直にお考え方を聞かして貰いたい。
#39
○委員長(飯田精太郎君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて下さい。
#41
○石原幹市郎君 次に第二点は地帯間の電力融通の問題でありまするが、これは他のいろいろ専門の委員からいろいろお尋ねがあると思うのでありまするが、私はただこの地帯間の不足量、いわゆる融通量につきまして、再編成審議会の答申案、参考資料になつておりまするものと松永案の考えておられることでは、相当の開きがあるように思うのでありまして、いわゆる松永案では、そう大した地帯間の過不足はない、融通量も大いしたことはない。ところが答申案の方では非常に大きなものになるからいわゆる融通会社等を作つてやらなければならんという結論になつておるように思うのでありますが政府もこの案を作られるに際しまして、地帯間の過不足量というものはいわゆる松永案に近いものを考えられたのか、それとも答申案のあの数字くらいのものがあるという前提の下に立案企画されたのか。
#42
○政府委員(宮幡靖君) 御承知のように答申案も三木案なるものは地帯間の融通電力で大体一〇・九%程度のロスができるであろうということが書かれておつたと思う。松永案の御説明を身きますと全部その水を貯水してしまつたと考えて三%しか損失はでない。政府は両案につきまして電力局におきましていろいろ検討しまして六%程度のロスができるであろうといる見込を立てております。而もここで申上げてはどうかと思いますが松永さんの説明を聞きますと、一応御尤もだと思う点がある。例えば東北猪苗代の水を溜めておる時期にその水を使つて無理に安い電気を送るというよりも、中部に剰つておるならば自分で起すより少々高くてもそれを買つて、水は溜めて置いて渇水期に放して行くという操作が事実上できるということを簡明に考えて行くならば、〇・三%というロスはなくなるであろうと、ここでは繰返して申しませんが、これは口調まで覚えで頭にしみ込んでおります。そういうような状況で、政府としましては余り極端な考え方をせずに再検討の上一応六%程度のロスができる、かような点からこの法案を編成いたした次第であります。
#43
○石原幹市郎君 つまり政府は答申案、三木案でも松永案でもなく、独自の見解で考えたということですね。それからこれは今後非常に論議の中心になると思うのでありますが、融通契約とか融通命令はまあ融通が必要であるという場合に、なかなか実際問題としては行いにくい、十分なることを行うことはできないじやないかと思うのであります。昨日の公述人の話を聞いておりましても大体そういう話が多かつたように思うのですが、これらに対しましていずれ後で論議はされると思いますが、政府は大体これらの規定で一応支障なく融通の方法がとれると考えておられるのかどうか承つておきます。
#44
○政府委員(宮幡靖君) この点につきましては、関係方面の御意向といたしまして、むしろこれは電気事業会社相互の契約を公益事業委員会がチエツクする、こういうふうに行くのがよかろうというような御意向が強かつたのであります。これは御承知の通りアメリカは火力が主で、水力は従であります。日本水力が主体をなしまして火力が補足であります。この事情の相違から来たものと思いますので、なかなか困難であろうと思われるものを任意契約においてこれをただ監督するという程度の操作ではよくない。公益事業委員会がこれに命令をしたり認可をするという方法までいたしまして、微細な点に亘りますまで契約を、融通が円満に行くような尊置を取りたい、こういうように考えて作り上げたものであります。お手許に差上げました資料の中に、需給契約に関しますることを一応想定いたしまして御参考のためにやつております。内容につきましては……
#45
○石原幹市郎君 内容は後でよろしい。この問題は他の委員から再三繰返されることと思いますのでただ融通の問題に関連してもう一点。つまり火力の発電であるとか或いは炭鉱地帯の自家発電施設を極力修理する、或いは又必要な所にそれぞれの施設も考える、こういうことによりまして、全国的の不平均というものが相当緩和されるのではないかと思うのでありますが、殊に修理等の面についても大いに力をいたして貰わなければならんと思いますが、これらに対して政府は何らかの措置或いは計画を持つておられるのかどうか。
#46
○政府委員(武内征平君) 只今の質問は自家発の運営或いは施設等について政府としてどういうふうなことを考えておるか……
#47
○石原幹市郎君 自家発だけでなく火力全体について。
#48
○政府委員(武内征平君) 自家発について先ず申上げますと、新しいボデイにおきましては大体自家発につきましての許可、認可ということはやらないのでありまして、一般に供給する電気事業に対して調整をするような建前を採つております。その自家発につきましては特に調整をし権限的に措置をしない、こういうふうに考えるのであります。
 それから公共事業たる火力につきましても各会社がおのおの修正が必要であると見ればそれによつてやるということでありまして、特に火力の補修を怠つて一般の供給に差支えるというようなことが予見されるというような場合におきましては、これに対しまして必要な措置をする、こういうふうなことにあります。
#49
○石原幹市郎君 私ちよつと聴き違いたかも知れませんが自家発はやらないという御意見のようですが、自家発は認めて行かないということなのでありますか、電力局長の答弁がはつきりしなかつたのでこの問題を重ねて聴きます。私は自家発なんかも大いにやらすし、或いは又炭鉱地帯などの自家発のもので修理すれば能力の上るものは修理さし、そればかりでなく一般の火力についても十分修理補修等を行わせて電力不足地帯の電力を少しでも補給する、こういうことに関して特別の金融措置を将来やつて大いに助長したい、こういう気持を持つておられるのかどうか、そういう政策的のことをちよつと。
#50
○政府委員(宮幡靖君) 金融措置につきまして見返資金は暫く別としまして、一般的な設備資金及び設備改良資金等につきましてはやはりコンマーシヤル・ベースでやる問題でありますので、恐らく公益事業委員会ができましてもそれらの斡旋機関を作るべきだと私共は考えておりますが、必ず政府若しくは公益事業委員会がこれの斡旋をいたすものだとは申上げかねるのであります。ただ自家発を作ることは自由でありましてこれについて規制をしないというのが電力局長の申上げた趣旨であります。
#51
○石原幹市郎君 自由だというのですね。
#52
○門屋盛一君 質しておきたいのですが、先程の電力局長の説明は自家発の許可をこの公益事業委員会は扱わないというようなおつしやつたと思うのです。その自家発というのは火力の場合ですか、水力の場合をそういうのですか。
#53
○政府委員(武内征平君) 火力の場合をそうしたのでありまして、水力を開発するに至りますときは、事業許可という場合はありませんが水利権の許可であります。それから補足しておきますが火力の自家発につきましても、保安的見地から只今我々が考えておりますのは、資源庁の官房に電気施設部というようなものを設けましてこの検査をいたすというようなことはありますけれども、このボデイの方はさような監督はいたさないという意味でありますので御了承願いたい。
#54
○門屋盛一君 需給ではそれだけですか……需給で総括的なことを一つ質問します。大体今度の需給調整が公共事業委員会の機構で完全にできると思われるのですか、完全にはできないと思われておるか。
#55
○政府委員(宮幡靖君) 先程速記なしで申上げたような事情でありまして、本法案につきましては完全にできるものだと信じております。
#56
○政府委員(武内征平君) 地域間の融通がしばしば問題になつておるが、これは非常に今回の案で大切なところでございますので補足をいたします。大体その資料も差上げて置きましたが、融通契約は常時と期間常時と特殊と三種類に亘りまして契約をいたしております。大体常時と期間常時的のものは予想できるものであり、又我々も想定いたしております。又二十三年度の実績を見ましても大体この四十億キロワツトというものが融通されておるのでありますが、その中の三十一億というものは常時と期間常時に相当するものでありまして、非常に融通の困難だとせられておるのは特殊電力でございます。御承知のように特殊電力は急に予想しない水が出た場合に現在の日発であるとするならば、一つの給水指令でこれは富山から大阪に送るということは容易にできるのでありますけれども、新らしい再編成によりましてできた会社はおのおのその会社で契約されておりますことでありますから、予想せざる電気がでたときに直ちに両方の会社で話合がついて融通するということが現在より困難になるということは事実でございます。併しながらそこでできました電気は一応その県で、只今例を富山と北陸と関西に取つてみますと、北陸地方におきまして一時に出た電力を融通しないとすればその地区で殆んどが消費するということでありまして、それが全然ロスになり消えてなくなるかというと決してそういうことではございませんのであります。その多くの部分は御承知のように、北陸等におきましてはそういうことを前提といたしまして化学工業その他が発達いたしております。現に伊丹幹線ができましてことによつて三樣の種類の電力が関西に流れたということで、北陸から我々のところに非常に不服をもつて訴えらりたというようなこともありまして、従いまして私は、さような電力はその地帯におきまして消費せられ、ただそれが関西の方に行く急に出た特殊電力の有効利用ということが困難であるということは申上げられると思いますが、それは全然消えてなくなる電気ではないのであります。簡單に申せば北陸で使われるか関西で使われるかということになるのではないかと思うのであります。従つてその際はそういう特殊電力でありますから、加えればプラスになるとこういうことになるのであります。その電力は全然失われることはないからその点は御了承願いたいのであります。
#57
○門屋盛一君 私の質問と違うのでありますが、私は今度できるところの公共事業委員会で、完全な地帯間融通ができるという信念もない、できないとも言えないというのが実情じやないかと思うのであります。これができると言われるならば何を好んでこれだけの凧揚げをやられたか、これをお聞きしたいのであります。この凧揚げの問題になると私の質問の番が廻つて来たので、建設庁の河川局長あたりに出て貰わなければならん問題があるので、それは再び繰返して申上げることはやめますけれども、大体この公共事業委員会でこれだけの凧揚げをしても、凧揚げ後のものでもまだ困難ではないか。なぜ困難じやないかというと一つの直接使い得るところの機関を持たない。たとえて言うならば公安委員会に国家警察が一つも付いていないというような委員会で、この融通ができるという自信があるとすれば、これは電力局長の責任でどういうふうにやつてどうするか。今お話のあつたような特殊電力はその時によつて起きて来る、だからやはりこれは飽くまでも私は公共事業委員会へ頼るべきものじやなくて、そういう時ほど相互間の契約が生きて委員会なんかにかけずに、生産業者から消費業者の方につまり生産地帯から需要地帯の方に、電話一本で以てこれだけを起して送るから使えと、こういうことが年間を通じての契約一本ではできる可能性があるか。これは厄介な今のくらいなものでも地帯間の融通を公共事業委員会でできるような組織を残して置くと、これが却つて又問題の種になるのじやないかと思うのですから、まあまとめて聴きたいのは、この公共事業委員会の機構において地帯間融通が完全にできると思われるか。できない点がお心付きになつておるのじやなかろうかということを聴いておるのは、これはこの間高瀬通産大臣にも申上げたのですが、政府と司令部と折衝されたものはまあ金融無欠のものであつて、国会が別な修正をする必要はないという建前で行く以上は、一旦出した法律であるからこれを通らして貰いたいということを言うより外ないと言われておりますが、政府も国会も日本の国のためということを考える場合に、これはやはり私は速記止めて貰つた方がいいと思うのですが。
#58
○委員長(飯田精太郎君) 速記止めて下さい。
   〔速記中止〕
#59
○委員長(飯田精太郎君) 速記始めて下さい。
#60
○石原幹市郎君 次はこの料金問題につきまして質問もし意見も申上げたいと思うのでありまするが、この料金問題に関して第一に論じられておるのは地域差の問題でありますが、私は或る程度の地域差があることは当然であると思うのです。これは昨日の公述人の説明の際にも私はこのことを申上げたのでありまするが、電源地帯に電力の安くできるのは当り前のことです。これを遠い消費地に送つておれば非常なその間にロスがあるのでありまして、そこらの地帯は或る程度高くなるのは当然なことであると思う。殊に私お考え願いたいと思いまするのは、電源地帯は従来雪も多く雨も多く、而も一朝豪雨に見舞われれば非常な災害を受ける。気候的にも惠まれずむしろ地理的にも惠まれない、災害その他により非常な負担を荷つておる所が多いのであります。そういう意味から行きまして、この電源地帯の電力は或る程度安くして電力による恩惠を受けさしてやることは当然なことではないかと思うのです。従来日本の産業がいわゆる石炭ベースといいますか、石炭地帯が非常に発展して来た。これは今日の変革によりまして水力ベースに移るといいますが、電力を中心とする産業は電源に近い所にどんどん移して行かなければならん、又これは自然にそういう情勢になる、これは当然なことであろうと思うのであります。そこで日本の将来の長い目で産業構造を考えて行きまするときには、若干の或る時代に犠牲はありましても日本が将来水力ベース電力ベースに移り変るものとすれば、それを中心にいろいろなことを考えて置かねばならんと思うのであります。この問題は私は日本の人口の適正なる配分の上から考えてもとり上げて置かねばならんと思うのでありまして、そういう意味からいつて電力料金に或る程度の地域差のあるということは当然でありまして、これは平均化して電力のある所ろもない所も同樣にして、而も遠い所へ電力を送るという、所によつて非常なロスをしながらそういう所で従来通り電力を中心として産業が続けられて行かねばならんということは、もう極めて不合理なことで電源地帯の犠牲においてロスを負担するということになると思うのであります。先ず第一に地域差は当然であるということに対する政府の考え方と、これに対する所信を伺いたいと思います。
#61
○政府委員(川上為治君) 現在の電気料金は、御承知の通り日発並びに配電会社の各地区の裸原価をそのままとつておるのではないのでありまして、その間或る程度の調整をいたしておるし、その方法としましては定額の電燈料金につきましては全国大体一本にしまして、十二月以前よりも大体倍近く上つております。大口、小口電力料金につきましては、日発及び配電会社の裸原価のままで行きますと九州、北海道、中国等は相当の地域差が高くなるわけでありまするが、先程申上げましたような定額電燈料金の全国一本化というような措置によりまして、その他の小口、大口の電力料金につきましては地域差が非常に小さくなつておるわけであります。この地域差につきましては、私共の方としましては極力全国余りその地域差がひどくないようにしたいというような考えでおるわけでありまして、将来におきましては水力の開発或いは石炭の価格が相当下つて参りますれば、全国的に大体におきまして同じようになつて行くというようなふうに考えておりまするが、再分割をいたしましてそれぞれの電力会社というふうなことになつて来ますと、どうしても或る程度地域差がつくのは止むを得ないのではないかというようなふうに私共の方では考えております。ただ先程の地域差そのものが非常にありますとその地方の産業に相当な影響がありますので、差当りにおきましてはどうしても或る程度の調整をしなければならんというふうに考えております。
#62
○石原幹市郎君 撲の尋ねておりますることも現状においてどういうふうな調整を行わねばならんとか、これはまあ別の問題としてあとで触れたいと思うのでありますが、原則として電気が安くできる所で無駄もないところの電力は安くしておいて、そこで無駄のない産業は起して行くということが日本のやはり国策としてばかりでなく、もう一般の産業経済の原則として当然考えられることではないかということについて承つたのでありまして、併しそれが現状の産業に非常な変革を与えるとかどうとかいうことに対してはそれぞれ適正なる措置を講じて行かねばならんことは、我々も考えておるのでありまするが、発電地帯の有利な條件の所で安い電力がすべて使えるということは、もう当然なことではないかと思います。石炭の豊富な所がこれを熱源として工業がそこで興つて来たのは当然なことでありますが、そういう意味で原則論として私は承つておるのであります。これに対して政府はどういう考えを持つておりますか。
#63
○政府委員(川上為治君) 原則論としましては、今お話になりました通りに私共の方としましても考えておるのでありまして、発電地方におきましては安い電力料金になるということは当然じやないかというふうに考えますけれども、それがその裸原価のままで全国的におのおの料金を作りますと、九州その他の方面に対しましては急に非常に大きな影響を与えますので、この際或る程度の期間は調整をしなければならないというふうに考えておるのであります。
#64
○石原幹市郎君 それで私もその通りに考えておるのでありまするからそれで結構であります。私も地域差は当然でありまするが、これによつて現状に大変革を与えるということになりましたならばこれ又どうかと思います。経済再建の途上にある日本の現状にこれ又非常な混乱を起すことになりまするから、当然或る程度の地域差の調整を考えて行かねばならんことは申すまでもないことと存じます。そこで今度の法案にも四十四條による調整金の水力から賦課金を取つて火力の方へ補給金を出すことになつておるのでありますが、これは大体どのくらい水力の方から取る調整金といいまするか賦課金といいまするか、これはどのくらいのものを取ろうというふうに考えておられますか。又火力の方へ渡す補給金というものはどの程度の金を考えておられるか。それからこういう方式は暫定的なものであるか、或いはそれともいつまでも行うつもりであるか、何年間くらい大体調整をやつてそのうちに自然の軌道に乗つけて行きたい、こういうふうに考えておられるかどうか。そこらの点についてお答えを伺いたい。
#65
○政府委員(川上為治君) 大体現在の即ち十二月の十三日から引上げました料金を変えないという考えで行きますと、石炭を五百五万トン焚きまして三百三十万程度割当の方に廻し、残りを超過料金の方に廻すというような計算で行きまして、而も地域差は大体において現在と殆んど変らないようにしたいというような考え方で行きますと、水力の賦課金を一キロワツト当り常時二千三百四十円、特殊のものが七百三十円、平均いたしまして千五百円というようなことになりまして、火力の補給金は一キロワツト・アワー当り一円六十五銭というような計算になります。勿論これは固定資産税及び石炭代等につきまして相当、即ち固定資産税につきましては大体一杯に見ておりますし、石炭代につきましては現在の料金の中には三千三百二十円トン当り見ておるのでありまするがこれを三千八百円程度に見まして、今申上げましたようなふうに見ますと、今申しました程度の調整をするということに相成るわけであります。
#66
○石原幹市郎君 これはどうも私はこの数字とか経営のことについては余り知識はないので深く論ぜられないのでありますが、一キロワツト当り二千三百四十円平均いたしまして千五百円、相当厖大な数字になるのじやないかと思いますが、今回の税制改革等によりまして発電所その他が賦課される税金も相当大きなものになり、又こういう賦課金が特別に公益事業の方で考えられるということになりましたならば、相当厖大な負担になるのではないかと思うのであります。これは又いずれこれらの数字を基として研究しまして、果してこの電源地帯の発電会社がこういうことに耐えるかどうかということについて研究してみなければならんと思います。
 それから火力に対する補給金は、石炭の値段と相当変動があるように聞いておりますが、又運賃等が安くなつたことによりまして大分安いものも出て来ておるように聞いておりますが、これは価格の変動がありまするときにそれに応じて又これらも当然変更されるものと思うのでありますが、さよう承知していいのであるかどうか。それから一体何年間くらい恒久的なものとして現在では考えておられるかどうか、これは臨時的なものとして或る程度の年次行つてそれから軌道に帰す、こういうようなお考えであるのか、その点。
#67
○政府委員(川上為治君) 最近石炭の価格が運賃等の値下りによりまして或る程度下りつつあるということは事実でありまして、先程申上げましたこの案によりまして一応三千八百円というものを取つておりますけれども、恐らくそれよりも大分下つて来るのじやないかというふうに考えられます。
 それから固定資産税につきましては先程申上げましたように一杯のところを見てあるというのでありまするが、これ又どの程度に見るかという問題がありまして、この考え方では大体六十億くらい見ておるのですが、恐らくそんなにならんのじやないかというふうに考えますと、勢いこの水力の賦課金も相当少くなつて来るのじやないかというふうに考えられます。それからいつまでこれを続けるかという問題でありますが、これは一面におきましては電源の開発の進行と、石炭の値下りの問題、と噛み合いまして、私共の方としましては恒久的にこういうような措置は取らないつもりでおりまして、大体数年間程度で全国的な地域差が相当縮まつて来るのじやないかというふうに考えておりますので、その時期にはこういう調整は止めた方がいいのじやないかというふうに考えております。
#68
○石原幹市郎君 今の御説明のうち固定資産税とこの賦課金との関係があるようなお話であつたのでありますが、その点私呑み込めないのでもう一回御説明願います。
#69
○政府委員(川上為治君) 固定資産税を相当高く見ますと勢いその経費が非常に大きくなるわけでありまして、その経費が大きくなりましたものとそれ程大きくないものとによりますと、その地域差につきましても若干の影響が生じて参つて来ると私共の方では考えております。
#70
○石原幹市郎君 それからこの賦課金の問題はいずれ又更に研究して見まして、こういうことを予定した下においてのこういう條項であるということであれば、更に研究をして見なければならんと思いまするのでこの程度でこの問題は保留しておきます。
 それから料金問題と関連いたしまして私は前々からこの工業用電力といいますか、特殊電力、大口のものにつきましては或る程度の地域差があることは当然であるという強い信念を持つておるのでありまするが、併しながら家庭用の電力、いわゆる電燈のようなもの、極く小口の農業用電力、若干それを拡げて行きましたならば極めて零細な中小企業用の電力これらは私はできれば全国均一に考えて行きたい。こういうことが法制上でき得るかどうかは別問題でありますが、これは社会政策的な見地等から考えてみましても、こういう家庭用、極めて小口のもの或いは農業に関連するこれも小口の電力、こういうものはむしろ地域差を少くいたしまして、全国平均に而も成るべく安くこういう電力は供給すべきであるという考えを持つておるのでありまするが、この点に対してどういうふうに考えておりますか。
#71
○政府委員(川上為治君) 全く同感でありまして、家庭用の電燈等につきましては極力全国的に同じ程度にしたいと思うのでありまするが、或る程度の地域差がつくのは或いは止むを得ないのではないかというようなふうに考えております。
#72
○石原幹市郎君 この家庭用電力などを成るベく全国近いような値段にしたいというようなことについては、今後できます公益事業委員会というふうなものでいろいろ干渉といいますか、そういう指導措置がとれるのであるかどうか。料金の問題のときにそういうことを大いに考えてやられるのかどうか、そこらのことを一つ。
#73
○政府委員(川上為治君) 今度できます公益事業委員会の勧告或いは命令によりましてそういう措置ができると考えております。
#74
○門屋盛一君 それに関連いたしまして聴きますが、今の第三部長のお話ですと、公益事業委員会が供給規程による料金の認可権を持つように聞えるのですが、まだ現在の物価庁というものが公益事業委員会が発足しましたときに残つておりました場合、これはどちらが権限を持つのでありますか。
#75
○政府委員(川上為治君) 公益事業委員会と、物価庁との関係につきましては、物価統制令の存在するまでは共管の形で行きたいと考えておりまして、その線によりまして物価統制令を改訂するという考えでおります。
#76
○門屋盛一君 そうしますと、今石原委員から非情に適切な御質問があつたので関連質問の幅も大分縮まつたのですが、私はいわゆる電力の地帯間の融通の問題にしましても、実際に現在まで二ヶ年に余るところの電力国家管理経営時代の数字を基礎にし、又その数字でも基礎を持ちます方は幾らかいいのですが、数字も基礎としないで一つの見通しでやつておる。これはどちらも当らないのであつて、九地区に分断されまして、本当の地域差をつけて独立採算制の経営と相俟つて行くならば、地帯間電力融通等の問題は非常に今まで予想されていたものとは形が変つて来ると思う。それと同時に電力料金の地域差という問題に対する物価庁のお考え方が違つている。今石原委員が言われたいわゆるこの民生安定用の電力は全国均一のものであるべきだということに対しても、若干は地域差は止むを得ないという思想の御発表があつたのですが、この物価統制令が残つておつて公益事業委員会と共管の形で行くということを前提といたしますと、現在においてこの物価庁の思想を変えて電力の地域差ということに対する思想を変える必要がある。今この現行料金には先程石原委員も言われたように家庭用、或いは極めて小口の動力、一般産業用動力、特殊の大口用の電力こういうふうに電力の質による地域差が考えられていない。一応地帯間の地域差を考えてその中をアロケーシヨンによつて差をつけて行くという現在の行き方が、直ちに公益事業委員会の方に持込みますと、やはりどこまでも民生安定用の電力が地域差がつき過ぎることになるのでありますから、これに今意見を鬪わすのではありませんが関連しました資料要求としまして、電力量の地域差を判断する資料といたしまして需用別の電力量の表を出して頂きたい。大体三つか四つに分けて貰えばよいと思います。その一つは、これは私の勝手に付けておる名前ですが極めて日常生活に直接の関連を持つところの電燈、家庭用電力、小口用動力、それと農業用動力、この二つ。その次は一般産業用のいわゆる動力として使われておるところの電力、それから四番目は特殊電力と申しますか、むしろはつきり分り易く言えば電力を材料とする電力、化学工業みたいなもの、この四つに分けて貰えば大体地域差に対する考え方が出る。今まで貰いました割当表とき何とかでこれを拾い集めれば出て来ると思うのですけれども。
#77
○政府委員(川上為治君) 今ちよつと分りません点があるのですが需用別の電力料金でしようか。
#78
○門屋盛一君 そうです。電力量と電力料金ですね、自家用を含めて。
#79
○政府委員(川上為治君) そうしますと再編成後における電力位と電力料金なんという、例えば家庭用の電燈料金それから大口、小口の電力料金というものを作つて出して貰いたいというのですね。
#80
○門屋盛一君 いや、再編成後といつても、物価庁の立場は再編成後は非常にこれは関係あるのですが、今の地域差を少くするために調整金の問題が現行料金に基本を置いておるという立場ですから現行のものでよいのです。
#81
○政府委員(川上為治君) 現行のやつは出ておりませんでしようか、資料に。
#82
○門屋盛一君 出ておらん、それはあすこのところが曖昧なんです。小口のやつが私の言うようにお分けにはなつてない。家庭用の電力は何ぼ使つておる、小口動力は幾ら使つておるか、農業用は分つておるようですが、もう一つ普通の一般産業用の動力として使われておるものは分るが、特殊大口用の中に自家用が抜けておる、入つていない。これは一つ物価庁だけで出すとすれば困難であろうが、自家用は例えば一つの化学工業でも、その地帯における、これは地区別ですよ、地区別にお願いするわけですが、地区別にある一般の買電をしておる化学工業と、自家用でやつておるところの化学工業の電力とは非常に差がつくわけです。これはいずれ地域差問題を論ずるときの資料になる。
#83
○政府委員(川上為治君) 自家用はなかなかちよつと困難と思いますが。
#84
○門屋盛一君 あなたの方では困難でも電力局の方ではすぐ出るわけです。
#85
○政府委員(武内征平君) 家庭用の方は従来統計を取つておらんのですね、自家用は余りやつていませんから。
#86
○門屋盛一君 じやこれだけは想定ということでもいいですから、私達の方があなたよりも詳しいだろうから。それは動かしている出力と、製品ができて来るのを調べなければならんのだから、自家用が調べてないなんてことは言えないわけなんだがな。
#87
○政府委員(武内征平君) 何とかやつてみましよう。
#88
○門屋盛一君 これは想定でいいです。それから恐れ入りますが関連になるのですが、公益事業委員会の問題で先程石原委員の質問中にも……これは次の問題になるのですから、公益事業委員会の発足はこのまま通るとすれば七月一日から行くのですから、それでそのときは国会がないのですから、国会がないのですよ、この公益事業委員会が発足するときに国発がないのですから、これを理論的に言えば委員の任命のリストを今政府から貰わなければならんのですが、国会開会中にどういう委員を任命するかということを国会議員としては一応見て知つておく必要があるが、これは大きな問題ですから事務当局では困難だと思うのですけれども、一応この公益事業委員会が発足しましたらその下部機構はどういうふうにしてやるか、その下部機構の予想と定員の予定表を見せて下さい。
#89
○石原幹市郎君 次は私は電気事業のサービス面のことを中心としてお尋ねをしてみたいと思うのですが、その前にこれも各方面で論じられておる問題であるまするが、今回のこの九分割案はいわゆる日発というものについては分断するのでありますからいいのでありまするが、この九つの配電会社にとりまして配電の面に更に発電、送電の面が加わつて来るのでありましてむしろ厖大なるものになる。経済力過度集中排除法によつて指定された精神から考えてみましても、少しおかしな方向に向うのではないかというような感じを持つのであります。これに対していろいろ政府でも説明されておりますが、これと私関連いたしまして従来この配電のサービス面ということについて、まあ電気事業は発電、送電と同時に配電のサービス面というものが、これはやはり非常に必要なものであろうと思うのですが、今までの配電会社でも少し区域が大き過ぎてサービス上のいろいろの心遺いが末端まで及ばないということが多かつたと思うのであります。区域が広過ぎてすべてのことが不徹底であつた、それが今回は更にその配電会社に発電、送電が加わりましていわゆる発送配電の一貫会社となつて、非常な厖大なるものになるのでありますが、こういうことから考えまして、むしろいわゆるサービスというような面については、前よりも却つて惡くなるのじやないかという心配すら持つのでありますが、政府は先般の提案理由の説明の中でこのサービス面も今回の分断分割によつて更によくなるのである、こう言つておられるのでありまするが、これを具体的に、分断によつてどうしてどういうふうによくなるのか、この点を一応承わつておきたいと思います。
 それから又再編成実施までの間に暫らくは相当ごたごたがありと思うのでありまするが、この間こういう面に非常なサービスが落ちるのではないか、こういうことも考えられまするので、こういう間にはどういう措置が採られるか、それを先ず承わりたい。
#90
○政府委員(武内征平君) 今回のこの民有民営による自由闊達なる経営ということにいたしますことによりまして、大きな一つの狙いはサービス面をよくするということでありますが、然らばそれはどういうふうになるかというお尋ねであつたように承わつたのでありますが、これは今までも何回もお話に出ていたのでありますが、昨日の公聴会あたりにも、お話がありましたが、一つの電気の供給についての支障があつた場合に配合会社へ行つて話しても、これは日発の何であつたとか或いは更には役所のサービスが惡いのだというようなことで、責任の帰炭がはつきりしなかつたという点は確かでありまして、今回の分断されました発送配電一貫会社におきましては、責任の帰属が明らかになるということになりますので、それによりまして需用者に対する責任感からいたしまして、自然にサービスがよくなるというふうには一応考えますが、併しながに今回のレギユラトリー・ボデイはこの需用者と供給者との間に立つてサービスその他の面を十分指導するというのが大きい使命の一つでありまして、若し供給規程に従わず電気の使用者に対して不都合を来たしたという場合におきましては、公益事業委員会にその事柄につきまして異議を申立てる、又その場合におきましては、公益事業委員会はその事情を質しましてそうして然るべき決定をなすというような、それに対しましては一定のヒアリング、聴聞と申しまする手続によりまして事情をよく調べて、そうして不都合があればそれに対する適当なる命令をなす、こういうようなことに相成りますので、体制自体がサービスをよくし得るということになるのと、更にこの公益事業委員会のその面に対する監督というものはよりよく行ける制度になる。この一つの面で私は現在よりは非常によくなるというふうに信じておるわけでございます。
 それからもう一つは分断の再編成の経過において、或いは使用者の方々に御迷惑をかける点はないかという御質問のように承わつたのでありますが、誠に御指摘のように、かような再編成の間におきましては、その衝に携わつている方々におきましては、多少の精神的の強緩が来るということは考えられるのでありますが、この点につきましては公益事業委員会におきまして十分指導いたしまして、さようなことのないようにいたしたいというふうに考えておるわけであります。
#91
○石原幹市郎君 今度はまあ民有民営の自由闊達なる競争によつてそういう点が非常に改善されるというようなお話であるのでありまするが、民有民営の自由闊達になると申しましても、日本を九つに分けたその地帯にはやはりこの独占企業のような感じがするのでありまして、局長が今言われたように果して自由闊達なる競争によつてこれができるかどうか、私非常に疑問に思います。殊に会社同士の間で競争すると申しましても、九つの大きな而もそれがその地帯を独占的にやつております会社でありまするから、なかなかそういうふうには行かないのじやないのかと思うのであります。私は従来から主張しておるのでありまするが、よく発送配電一貫経営でなけりやならないということを、電気に関係する方々が言われるのでありますが、私はこれは一応の観念論であつて、必ずしも発送配電一貫経営でなけりやならんということはないと思うのであります。私の私見を申しましたならばむしろ発電、送電はこれこそ大きな規模で日本を一本にしたようなものでやるのがいいんじやないかと、公益性のもの程私はいいと思うのであります。併しながら配電の面はできるだけこれを小さくいたしまして、会社の経営者がよく末端まで眼が届くような規模のものにしたいそれでは私は従来の都道府県ぐらいの区域がいいんではないか、或いは又都道府県を中心とする一応のここに範囲というものがありますから、その区域が適当ではないかと考えておつたのであります。たしか先般の再編成審議会の答申案には、市町村等の自治体が配電事業を行う場合には、これを認めてもよろしいというような條項があつたように思うのであります。それから先年の民主化委員会の答申においても、一応配電区域は現状のままにする、この一応というので配電の区域については大いに検討しなければならない、現状のままではよろしくないということに大体意見の一致を見ました。併し今これを俄かに廻すということは大変なことであるから、一応現状のままにするということで一応という二字が入つたのでありますが、この言葉は二字でありますが精神は非常にこの一応という言葉が大きかつたのであります。そこで先程の論議によりまして大体見当はつくのでありますが、今度の二十八條の第三項によりまして、殊に供給事業、配電事業の方はその区域内で別個のものが置き得るということは困難なように思うのでありますが、その九つの会社の区域内にはなりますがその区域で全然別のものが配電を行うということになれば、それだけその区域から除かれるのでありますから、そういうふうな解釈で競合はしませんが、そこの区域だけは全然別な会社がやるというような場合に、そういうことが行い得るのか、考えられるのかどうかと、二十八條の第三項のまあ解釈に関連いたしまして伺つておきたいと思います。
#92
○政府委員(武内征平君) 本案は一応九つの会社に分けるということになつておりますが、今後の経営におきまして、これらの会社が一部供給区域を讓渡いたしまして新しく会社ができるということにつきましては、決してそれを反対するものではないのでありましてそれは認める趣旨であります。従いましてこの二十八條の意味は同一地区に重複して行くということを避けるのでありまして、新会社が既存の会社から既存の区域の譲渡を受けて営業するということにつきましては、決してそれを否定するものではないのであります。
#93
○石原幹市郎君 その点はよく分りました。そうすると将来まあ府県単位なら府県単位で配電事業をやりたい、或いは発電をして配電もやりたい、それが今回できた会社と契約ができてすべての点を讓渡されれば、そういうものは認める方針であると、これは公共事業委員会がやるのでありますから、責任あるお答えはできないかも知れませんが、法の精神はそうであると了解してよろしうございますか。
#94
○政府委員(武内征平君) さようでございます。
#95
○石原幹市郎君 それからこれは門屋委員から資料要求があつたことと関連するのでありますが、今回のこの公益事業委員会の地方機関としての事務局、支局を設けるとありますが、この支局はどういう所に設けられるのかどうかということであります。というのは実は従来の電気行政といいますか、殊にサービス面その他について比較的どうもうまく行かなかつた、不徹底であつたということは、電気行政が地方の行政機関と何らの関番がなかつた、全く電気は通産省なら通産省、商工省なら商工省、この一連の系統でこの行政が行われまして、都道府県というものは何らタツチする面がなかつたからであります。ところがこの電気というものは、地方の産業の面においても、経済の面においても、或いは日常の生活、民生の上においても非常に地方民に関係の深いものでありまして、府県と地方庁というものが食糧なり、住宅なり、衣料なりいろいろの問題のいわゆる責任官庁となつて、衣食住の問題に関連して中心になつておる地方的の機関でありますが、その最も関連の深いこの電気というものは、地方と何らの関連を持つていなかつたというところに、私は大きな欠陥があつたのではないかと思うのでありまして、そういう意味でこの電気事業のいろいろの研究をされる際に、私は常に府県ともう少し関連のある組織を持つて欲しい。政行の面においてもそうでありますし、或いは府県に委員会のようなものを作りまして、電気の配分それからサービスの供給面のこと等については大いに地方の意見も聞いてやつて貰いたいということを主張しておつたのであります。今回公益事業委員会の組織になりましたので、従来の所論とは幾らかこの面が変つて来るかも知れませんが、こういう委員会の支局のようなものもでき得れば府県単位に設けて頂きまして、府県と地方庁と、この支局がよく連繋をとつて、こういう電気の配分なり或いは供給サービス面等が本当に地方民の気持に副うように、徹するような行政が行われることを望むものでありますが、そういう意味と関連いたしまして、支局の構想等はどういうふうになつておりますか。
#96
○政府委員(武内征平君) この支局の設置につきましては、実は地方自治法の規定によりまして国会の承認を経るという必要があるということからいたしまして、閣議決定をいたしましてこの本国会中に国会の御承認を受けるという手続を今いたしておるのでありまして、その草稿は大体九つの会社が新しく生まれるわけでございますから、現在の地方通商産業局の電力部がございます所に支局を一つずつ、それから北陸の富山に支局を置くと、こういうような考え方で九ヶ所以内において設置することができるということでありまして、その設置個所につきましてはまだ関係方面と最終的の決定になつておりません。と申しますのは、本法にこの公益事業委員会の法案におきまして、公益事業委員会の定むるところによつて置くとなつておりますものですから、この本案が通りませんと、現在我々の手では何も決められないことで、ただ若し本案が通つて支局を置きますときに国会が開けてないと困りますから、さような九ヶ所以内において置くことができる。以内と思しましたのは、司令部と最終的に九ヶ所ということは話合がまだついておりませんものですから、大体我々といたしましては九ヶ所に置く、殊にレギユラトリー・ボデイということになりますと、アメリカあたりでは数の制限でありますとか、或いは料金の調整とか、融通というものは本来のレギユラトリー・ボデイの使命ではないのであります。併しながら日本におきましては、電力の供給事情の現状からいたしまして、レギユラトリーボデイにかかる権限があるのでありますから、そういう関係からいたしまして、中央のレギユラトリー・ボデイの本部ばかりでは措置ができないということからいたしまして九ヶ所以内、従つて府県の出張所は置かない、こういうようなことになるのでありましてこの石原委員の御意見に副い難いようなわけであります。ただ保安関係は先程申上げましたようにレギユラトリー・ボデイではいたしませんので、依然として資源庁の関係があります。従つて保安関係の駐在員は或いは駐在するということになるかも知れませんが、ボデイといたしましては只今のところはさようなことは考えておりません。
#97
○石原幹市郎君 この点は私誠に遺憾なのでありまするが、希望といたしましてでぎるだけやはりこの電力の配分その他についても、府県の地方民の意向が反映しまするように、それから供給面においてまずい面があればそれが直ちに上の方へ響きまするように、組織と言いまするか機構を何らかの方法において今後とも研究をして頂きたいとこういうことを希望として申上げておきます。
 これと関連して尚もう一点伺つておきたいのでありまするが、今回の法律によりますると、国又は地方公共団体が新会社の株式を所有できないということになつております。これはまあ私の光程からの考え方によりますと、地方公共団体等が新会社の株式を持つているという形を通じてでもいろいろ地方の事情を電気の運営の面に反映さして行く、こういうことが私はむしろいいのではないかぐらいに思うのでありまして、どうも地方公共団体等の惡い面ばかりを見ておられるような感じがするのでありまして、こういうものの影響力が入ればどうもいかんというふうな惡い面ばかり見られるようでありますけれども、地方民の声を我々が代表いたしますものはやはり地方公共団体議会等でありまして、そういうものがむしろこれにある程度而も株主として干与して行く、この程度でありましたならば何も非常に大きな影響を与えるわけでは私はないと思うのであります。どうして所有をできないようになつたのかそういう理由。
 それから現在公共団体がいろいろ株式を持つておりまするが、これを処分する際にいろいろの今後トラブルが起きると思いまするが、これは又逐條審議のときに更に触れたいと思いまするが、こういう点にも関連いたしまして一応御説明を承つておきたいと思います。
#98
○政府委員(武内征平君) 只今御指摘の点は誠に御尤もでございます。我々がこの法案を関係方面と折衝いたしますときにおきましては、議決権のない株であれば持つていても差支ないじやないか、四ヶ月とか或いは二ヶ年或いはたかだか最高三ヶ年の間に処分しなければならんということについては、場合によつては余りに国又は地方公共団体に酷になるのではないかということで非常に折衝をいたしたのでありまするが、認められなかつたわけであります。この点我々の折衝の仕方が或いは足りなかつたのじやないかということを考えておるのでありまするが、最後までこの点はねばつたのでありますが、実現できなかつたのであります。この條文の考えておりますところは、国又は公共団体が民有民営で自由闊達に会社を経営いたしまして、そうしてサービスの改善をいたしますのに国又は地方公共団体がこれに影響を及ぼすことはいけない。そういたしますと、或いは国管法によつて国家管理いたしておる、従つてこれを廃止する際に多少なりともてういう嫌いの起るところを払拭しようというような考え方のようであります。かようなわけで民有民営の自由闊達なる操作をいやが上にもさせようという趣旨のように我々は受取つたのであります。ただ株式の処分等につきましてはこの條文にもございますように、法律施行後二年、若しくは地方団体に損害を与えその他政府に著しい影響を及ぼすことでありますれば三年まで、公益事業委員会がその処分を延ばすことができるのでありまして、非常に国又は地方公共団体が不利を蒙るということはないのではないかというふうに一応考えるわけであります。
#99
○石原幹市郎君 只今の局長の御答弁余り納得できないものが沢山あるのでありますが、サービス論はこの程度にしておきます。
#100
○門屋盛一君 関連して逐條の終りに又審議をやり直してもよいのですけれども、今の電力局長の説明が速記に載つておりますので重要なことでしたからもう一ぺん質して見たいと思います。
 事業法案第二十八條の第三項の問題で、今の電力局長の説明を聞きますと、そこに供給区域を讓渡して、讓渡は会社なり又公共団体でやる場合ができたならばそれは讓渡してもよいのだ、委員会はそういうふうにもつて行くべきものであるということを言われたのですが、時間がかかりますから前の二十八條の一項の一、二、三、というところから二項まで読むのをやめますけれども、逆に立法者がそういうお考えであるならば第三項の條文は何故そういう精神で入れられないか、條文通りに見ます場合その地域で公共事業を起そうとする場合、その許可基準というものは同一供給区域については二つ以上の公益事業の許可をしてはならないと、法律による制限條項があるのですから、仮にその区域の讓渡を受けようという申請書が出ても、委員会はそれを受理しなくとも済むことになる。そうしますと委員会の許可し得る公益事業というものは具体的になるのでありますが、一例を引けばそこに発電所を作つてそこの電気会社に供給する公益事業はできるけれども、供給区域を持つ公益事業はできないのであるから、これが第三項で前項の規定にかかわらず、同一の地域を供給区域とする二以上の公益事業の許可をしてはならない。」としておるのでありますから、條文通りに行くと今の電力局長の御説明が木に竹を継いだようなことになるのですが、どつちがほんとうなのですか。
#101
○政府委員(武内征平君) 私先程申上げた通りでございます。
#102
○門屋盛一君 これは三項はない方がよいのではないか。何ら制限規定を入れる必要はない。
#103
○政府委員(武内征平君) というのは、同時に一地区にダブつてはいけない、こういうことなのであります。
#104
○門屋盛一君 ダブつてはいけないのではなくて……
#105
○政府委員(武内征平君) Aという会社が今東京ならば、東京に供給しておる、そうしますと、Bという会社が東京の一部に、供給したいというときには、A会社は供給区域の変更を申出て、勿論その間に話合いができた場合ですが、新らしくAという会社の供給区域は変更して参ります。Bという会社は変更された供給区域を自分の供給区域として申請が出て来る。
#106
○門屋盛一君 だからそうするとサービス面から行きました場合にダブつてはならないのですから、飽くまでも地域独占ということが主たる目的になる、こういうふうに解釈してよいのですか。
#107
○政府委員(武内征平君) 独占が主たる目的というふうに申されるかも知りませんが、同一地区でダブつて許可いたしますと施設その他の関係からいたしまして、どうしても無駄ができるというようなところからいたしまして、同時に同一地区には……こういうことなんであります。
#108
○門屋盛一君 これは時間が経ちますからどうせ来国会の問題になると思うのです。併しそれならば現在のこの再編成法ででき上つたところの会社が承諾を与えない場合には、今サービスの問題で、石原委員が言うておるのですが、サービス改善を如何なる方法でさせるつもりなのですか。これは飽くまで既設の会社が承諾して協定ができなかつたら新会社の設立ができないのじやないですか。
#109
○政府委員(武内征平君) 配電会社はその話ができませんと、申請をして参りましてもオーバーラップしますから、この條文によつて……
#110
○門屋盛一君 だからそうすると、私の言うようにこの第三項を設けたことは、飽くまでも地域独占にその重きを置くのであつて、サービス面には何も考えられていないということになるのじやないか。
#111
○政府委員(武内征平君) サービス面のことは別に本條文では触れていないのです。
#112
○門屋盛一君 むしろやはり石原委員の言われるようにサービスの改善ということは他の地区との見合で、例えば関東地区は一円だが俺の方は一円二十銭掛つているとか、関東地区は電気を豊富に呉れるが、こつちは供給状態が惡いからいかんというので及びもつかないことになると言うのです。丁度どこそこ家庭では何々を買つたからうちも買おうじやないかと言つても経済が違うのだから買うことはできない、それと同じことになつて、その地域に場合によつては自由奔放ではなしに自由闊達なる経済発達によつて、サービスをよくするという政府の今度の提案理由と、この第三項の精神とは大きな喰違いができるし、それからもう一つ大切なことは、再編成法はこれは一時的のものであると、こう言われるが、この一時的の再編成法であると仮に我々がしても、この一時的のものがこの恒久立法であるところの事業法の、僅か第一項目においても動かすことのできんものになるというようなことは、立法に喰違いがあるのです。これはどういうふうに今お考えになるか。
#113
○政府委員(武内征平君) これは恐らく実は……
#114
○門屋盛一君 もつと追加して聞きますならば、自由闊達なる経済発達によつてサービスをやる、民有民営でやるのが今度の再編成の根本原理、民有民営でやつてこの間にダブつた供給区域ができても競争ができる、採算が取れるという会社が起きようとしても、これによつて起きることができなくなる。そうすると今のあなた方は、つまり今の政府の言つておるところの自由経済の根本をここで抑えてしまつておるのです。これで抑えられたら自由経済ということにはならない。而もこれに関連しまして今石原委員の聞かれておるところの公共事業委員会の下部機構というものに、地域の地方公益委員会等が置かれてないのですから如何ともすることができない。これはこの問題は事業法の根本的審議に入れば、私はこの委員会が国会の承認を得るだけでなくして、この委員会の職員には何分の一以上前官吏の経歴を有するものは入れてはならないというようなことをも規定しなかつたら、日本の電気の官僚化ということは防げなくなる。官僚を前にして言つては人気が惡いのだけれども、そういうことも考えておるくらいですけれども、この三項というものは、今電力局長の説明する精神で、この地域にできてもいいというけれども、飽くまでこの臨時立法というような再編成法で九つに分けとしまつたら、もうこれは恒久立法であるところの事業法で以て何と言いますか、セメントを打ちかけて固めてしまつたようなことになつて、これば承諾しなかつたらそこで自由競争が起らん。それはもう電気の多い所の者はそれで惠まれない、少い所の者は尚惠まれない。まあこれはお答えができなければ逐條審議の折でもいいですから、私はそういうことで今の武内電力局長の石原委員に対する答弁は納得できない。
#115
○政府委員(武内征平君) この公益事業法はサービスをよくさせるということが一つの目的でありますが、そのためには会社の経営に無理なからしめるということにして置きませんとサービスがよくならない。従つて明かに同一地区に二つあるということになりますと、不当なる競争というようなことになる場合もなきにしもあらずというようなことで、一応こういう原則を採つたということになると思います。
#116
○門屋盛一君 曖昧だけれども保留して置こう。
#117
○石原幹市郎君 私はあと雜件としてもう二つばかりお聞きしたい、大分時間を取りまして申訳ないのですが。
 最初の一つ、これは逐條のところでもいいのでありますがちよつと重要でありますので、五十二條の「昭和二十五年四月十五日において現に発行されている電気事業会社の社債の社債権者は、その会社の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。」とありますが、そうすると四月十五日以後のものの扱いというものはどうなつておるのでありますか。非常な面倒なことになるのじやないかと思うのですが、そこらの関係を一つ。
#118
○政府委員(武内征平君) この五十二條の四月十五日と切りましたのは、ごく最近に社債が発行されたのが四月の七日、八日にありましたものですから十五日で切つたのでありますが、従つてこれは一般担保の利益を従来の社債者は持つておつた。従つてその既得権をこの五十二條において規定して、今後の社債権者はゼネラル・モーゲージはない。従いまして今後社債に応募せられる方は無担保で行くか、在いは特定担保を要求するというようになるのじやないか、こう考えております。
#119
○石原幹市郎君 今後無担保で行くということになれば、もう誰が考えても現在の起債市場ではなかなか消化が困難じやないかと思われますし、特定担保財団を組成してこれに抵当権を設定して出すとかいうことになりますと、これ又今度は何といいますか、前の債権者が不利益な関係が出て来るのじやないか。非常にそこが錯綜して来ますが十五日以後のものも従来通りのような方法で行けるような考え方は取れないものでしようか。まあそういうことを私は強く希望するのでありますけれども。
#120
○政府委員(武内征平君) 今の点は誠に御尤もでありまして、実は法案の提出が遅れましたのは、この條文を最後までねばつておつたという事情もあるのでございまして誠に御尤もな点でございます。而もこのゼネラル・モーゲージという制度は、電気事業のような非常に各方面に資産が散在しておつて、それに工場財団というようなものを作るのは非常に手数も掛りますし費用も掛るというような実情でありますので、我々としては非常にいい制度であるというふうに考えて話したのでありますが、実はかようなゼネラル・モーゲージの規定のあるのは電気事業だけでありまして、外には全然ないのでございます。従いまして、電気事業にのみかかる特典を与える必要がないというようなお説もありまして、逐に我々が既得権者の権制を侵害しないというところまで何したには、相当の努力が要つたというわけです。
 もう一つ実は五十一條との関連でございまするけれども、條文によりますと大体今後は電気事業会社と雖も、従来は日発が資本の三倍まで社債を発行するということで、この限度が三倍ぐらいあつたが、本法によりますと大体商法の原則に帰りまして、資本額限度しか社債が発行できないということになりますので、現状におきましては資本金が七十二億、社債が八十九億ということになつております。その差は二年間に縮めてしまわなければならん。従つて増資をするか、或いは社債を返すかということで合せなければならんというような関係になります。従いまして、この社債というものもそう沢山出せないというようなことになるのでありまして、実際問題としてはそう今後社債というものが殖えますか、資本の増加と伴つて参りますから、このジエネラル・モージが従来通りありますれば一層便宜でありますけれども、実情はさようなわけでありますので御承知願います。
#121
○石原幹市郎君 それじや最後の点でありまするが、これは今回の公益事業法によりまして電気事業法その他も皆なくなつてしまうのでありまするが、従つてこの電気事業法の第三十三條等もなくなるわけでありますが、直接関連というものではございませんが、私は先般電産ストのありました当時質問するつもりであつたのでありまするが、丁度当日風邪のために質問できなかつたのであります。あの当時も組合の中央指令に反して猪苗代、或いは北陸の一部等において電源ストを行つた地域があるのであります。これは私專門家でないので詳しいことは分りませんが、電源ストというのは、その変化によりましては非常な思わざる災害といいますか、事故を起す、こういうことも聞いておるのであります。今回いわゆる公益事業として電気事業、ガス事業が大きく浮んで来るのでありまするが、従来ありました三十三條のようなものすらもなくなつてしまうのでありまするが、私はこの公益事業法の中にか或いは特別の法制を以て、こういう電気事業のようなものに全然罷業を禁止する、というわけには行きませんが、いわゆる電源ストのような惡質のものはこれを禁止するというような特別の措置等を講じて貰いたいと思うのであります。又そういうことを考えておられるかどうか、或いはこれは法務府、或いは労働省関係に尋ねることであるかも知れませんが、この点について一応伺つておきます。ものはこれを禁止するというような特
#122
○政府委員(武内征平君) 只今石原委員の御指摘のような趣旨の條文がこの公益事業法の第八十條に規定してあります。読んでみますと「電気工作物(ここに註がございまして、)を損壊し、これに物品を接触し、その他電気工作物の機能に障害を与えて電気の供給又は使用を妨害した者は、五年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。」これは一般の規定より過重してあるというふうに思う。この三十三條は「五年以下ノ懲役又ハ三千円以下ノ罰金」でございまするが、これは「五年以下の懲役又は十万円以下の罰金」ということになつております。
#123
○石原幹市郎君 電気事業関係のものは、よく分りました。私これを見落しておりました。ただ電源ストのような極めて大きな危険を包蔵しておる形の罷業というようなものについて、何か特別の将来措置を講じるように考えられるかどうか。
#124
○政府委員(武内征平君) 八十二條には「公益事業に従事する者が電気又はガスの供給を、正当な事由がないのに取り扱わず、又は不当に取扱をしたときは」とそのときにかくかくのことということで正当な事由がないのに取扱はないという場合においては、「三年以下の懲役又は五万円以下の罰金」とこういうことになつておりまして、これは従事者でございますから或る程度その目的が達せられる、こういうふうに考えております。
#125
○石原幹市郎君 分りました。
#126
○結城安次君 逐條に入る前に、私ちよつと総括的にお聞きしておきたいのは、七十五條で電気事業法を廃止して、土地の使用その他について「公益事業者は、」云々とありますが、公共用の土地、建物、橋梁その他に対する扱い方についてはここに明記してありますが、私用に供するものについては全くないように思います。これはどこかにありますか。電気事業者が私有地を使用しようという場合には本人若しくは所有者と交渉ができないというような場合になると特例がありますか。
#127
○政府委員(武内征平君) 従来の電気事業法には特例がございましたのですけれども、所有権の尊重ということが今非常に強く主張されておりまして、これは土地收用法の原則に従つて措置するということになりまして、その地内には従来木を植え替えるとか、或いは一時立入りをするとか、土地を使用する場合におきましては、その電気を所管する主務官庁又は地方長官の許可において、協議の整わないときにはできたのでありますけれども、今後は一応收用審査会の手続に従つて措置するということで、従来よりは確かに御指摘のように簡単に参らないのでありまするけれども、やはりその救済方法といたしましては土地收用法によつて行くと、こういうふうに御了解を頂きたい。
#128
○結城安次君 土地收用法では到底やりきれんと思う。電気事業者の懇請によつて電気事業法ができたわけなのであつて、簡単に申しますと送電線を作ろうとすればそこにちよいと竹を植えるとかする、送電線の方は鉄塔の敷地が決らなければ間の路線は決まるものではないので、その鉄塔の敷地は借りなければならん、或いは買わなければならん、そこで交渉しておれば、あすことあすこまでだからこの家は負からんと、そこに何らかの措置をするという、惡質のことをする者ができたからこの電気事業法ができたのですが、これを殺してしまつてし将来電気事業者が到底動きのとれんようなことになる懸念を持つておりますが、そういう御懸念なしに行かれるというお見込みでありますか。
#129
○政府委員(武内征平君) 従来よりは困難になるとは思いますのですけれども、実は先程申上げましたように、所有権の尊重という法律論の原則論から行きまして例外は認めないということで、この点は我々執拗に折衝いたしたのでありますけれども、我々の主張が容れられなかつたというわけでありまして、確かに御指摘のように従来よりは不便ということは我々とても十分認めておるのでありますが、さようなわけですから御了承頂きたい。
#130
○結城安次君 所有権の尊重ということについては全く御同感ですが、その所有権の正当なる権利の主張は当然守られなければいけませんが、この公益事業法については他人の所有権を惡用する、そうして電気事業を妨害するという人が出て来る懸念は相当に多いのですから、この際今から何らかの措置或いはその解決方法を御研究願つて置きたいという希望を申上げて置きます。
 それからもう一つは、同一地域に公につまり供給する二つ以上の会社は認めないということで、この電気事業再編成法案のしまいを見ると、廃止する会社が十日、日発、九配電とありますが、四国の住友電気、あれは公の供給事業会社と心得ておりますが、そうするとあれは廃止することになつておりませんが、外のものは廃止してあれは残すことになりますか。
#131
○政府委員(宮幡靖君) さようでございます。
#132
○結城安次君 そうすると四国は若し今度の九分割した場合は供給会社は二つになりますか。新たにできる仮に名称を四国発送配電株式会社と申しますか、もう一つここに今日出ておるのですが、住友共同電力株式会社、これと二つ残ることになりますか。
#133
○政府委員(武内征平君) すでに住友共同電力は許可を受けて確か電気事業法の電気事業者でありまして、今回のこの集排法によつては指定されておらないのであります。従いましてそれはそのままにということでございます。
#134
○結城安次君 そうすると日本中を分けたわけてばないのですか、或るところでは二つ発送配電会社ができる。或るところは一つ、こういうことになりますか。
#135
○門屋盛一君 関連して、こういうふうに質問しましよう。つまりすでに許可を取つておつて発送配電事業を営んでいる電気事業会社があつて、それは集排法の指定を受けておらないというものは、今度の再編成の対象になつていない、こういうふうに解釈していいのですか。
#136
○政府委員(宮幡靖君) その通りです。
#137
○門屋盛一君 そうしますと関連して資料要求で、そういう所が恐らく住友だけではなく、非常に小さいものが特殊な地域に、例えば公共団体等で残されておるものがあると思いますが、それも一度示して貰いたい。
 それから今の結城先生のに関連して例の土地收用法の問題ですが、現在の電気事業法ではすでに法律として特例が設けてあるのであるが、公共事業法というものによつてこれを直して行くということは、それで電気事業家が一つの決つた法律によつて土地所有権がある現在の行き方は、土地所有権を過度に押え過ぎていると思います。そこまで、そういう場合に公共事業委員会が指定したときだけ特例が開けることになるのですか。
#138
○政府委員(宮幡靖君) この問題につきましてはまだ実は研究中なのでありまして、公益事業委員会の発足と共にこの問題は別途解決しなければならないのであります。鉱業法の改正案が出て今度御審議を願わなければならないのでありますが、やはり鉱業権を保護する上におきましても土地收用法の適用の問題がありましていろいろやりましたが、只今のところまだ了解が得られないのであります。何らかの方法を取らなければならないということだけは事実であります。まだ実は研究中だと申上げることの方が正しいと思います。これは結城委員の何もそうでございますが研究中で、現在の弱体化したもので運営ができるかというとできないと申上げる方が率直でありまして、そういうふうにしてこれをもう少し折衝を進めたいというのが本当の気持でございます。
 それから住友共同のお話がございましたが、他にも小さな会社が相当数あると思います。これはいわゆる特定供給と申しまして、特定の発電会社からその余剰電力を特定の事業に供給しているものでありまして、一般供給ではございません。従いまして一般供給をやる電気事業会社が再編成後において残るということはないと考えております。
#139
○委員長(飯田精太郎君) この程度で本日は質疑を打切りたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(飯田精太郎君) 時日がありませんので、請願陳情の小委員長の報告を聞きたいと思いますが。
   〔「異議なし」「賛成」と呼ぶ者あり〕
#141
○結城安次君 請願陳情に関する小委員会における審議の経過及び結果を御告申上げます。
 小委員会におきましては四月四日、十八日及び二十九日の三日間において慎重審議の結果次く如く決定いたしました。
 第一〇三号電気料金の地域差縮少に関する請願、第七七七号電気料金の適正改訂に関する請願、第七九二号電気料金改正に関する請願、第八三四号電気料金の値下げ等に関する請願、第三四八号新電気料金制度の適七化に関する陳情、第四一三号新電気料金値下げに関する陳情は各種電力料金の値下げ又は適正化を要望したもので第五二八号公共用電力割当量および料金の改正に関する請願、第五六五号第二〇三九号かんがい排水用電力料金等に関する請願、第一一二四号病院の使用電力に関する請願、第一一五〇号農業用電力料金軽減に関する請願、第一三七三号第一六三七号及び第一六六〇号国立療養所の電力割当量引上げに関する請願、第八〇号かんがい排水用電力料金値上げ反対に関する陳情、第二九二号病院の電気料金改正等に関する陳情、第三四三号農業用電力料金引上げ反対に関する陳情、第三六八号かんがい排水用電力料金等に関する陳情、第四二一号農事用電気料金に関する陳情、右請願、陳情は公共用、病院用、かんがい排水用又は農事用電力料金又は割当を適正化されたいとの趣旨であります。第二二二号公衆浴場に電力供給の請願、第三六三号夜間高等学校緊急停電特別取扱に関する請願、第九九二号輸出用機業の電力基準割当量引上げに関する請願、第一四六六号電気自動車充電用電力確保等に関する請願はそれぞれの特殊事情の下において電力割当又は電力の確保を要望したものであります。
 第二二〇号第三六八号日立火力発電所全員荷運転に関する請願、第三二二八号第七四六号関東配電株式会社佐野変電所容量増加に関する請願、第三四五号日本発送電株式会社清水発電所存置等に関する請願、第三五七号隅田火力発電所全員荷運転に関する請願、第三五八号鶴見火力発電所全員荷運転に関する請願、第六一一号発電所既存設備改修刷新に関する請願、第六二四号、千住火力発電所全員荷運転促進に関する請願、第一一一三号清水火力発電所閉領反対に関する請願、第一一号電気事業施設復興に関する陳情、第一〇五号電力復興対策に関する陳情、第一四七号日本発送電株式会社琴浦火力発電所存置に関する陳情は電力不足の現状に鑑み既設電力施設の補修、改良又は全能力運転を要望し又は電力復興対策を促進せられたいとの趣旨であり第四〇六号第六一二号電気資源開発促進に関する請願、第七五九号南九州の電源開発に関する請願、第八号只見川電源開発に関する陳情、第二一号上椎葉水力発電所建設工事促進に関する陳情、第一五一号東北地方の電力増強に関する陳情、第三三四号球磨川電源開発に関する陳情は電力不足に対する根本対策としてそれぞれの地域の水力電源の開発を要望したものであります。
 第一六六四号、自家用電気工作施設法案に関する請願は新気鉄道用電気施設の監督を運輸大臣に一元化されたいとの趣旨であります。
以上請願三十件、陳情十四件はいづれもその趣旨妥当であつて議院の会議に付し、内閣に送付すべきものと決定した次第であります。
 以上御報告いたします。
#142
○委員長(飯田精太郎君) 只今の小委員長の報告通り決定して御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○委員長(飯田精太郎君) 御異議ないと認めます。ではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#144
○委員長(飯田精太郎君) もう一つ御相談します。理事の下條君から辞任の申出がありました。許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#145
○委員長(飯田精太郎君) 後任は如何いたしますか。
#146
○門屋盛一君 後任は委員長一任。
#147
○委員長(飯田精太郎君) それでは栗山良夫君に後任を指名いたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(飯田精太郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#149
○委員長(飯田精太郎君) 速記を始めて下さい。それでは明日午後一時から開会いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     飯田精太郎君
   理事
           栗山 良夫君
           石坂 豊一君
           門屋 盛一君
           結城 安次君
           水橋 藤吉君
           佐々木良作君
   委員
           吉田 法晴君
           石原幹市郎君
           岩木 哲夫君
           境野 清雄君
           油井賢太郎君
           田村 文吉君
           久松 定武君
           村上 義一君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       宮幡  靖君
   資源庁長官   始関 伊平君
   通商産業事務官
   (資源庁電力局
   長)      武内 征平君
   通商産業事務官
   (資源庁電力局
   電政課長)   小室 恒夫君
   経済安定事務官
   (物価庁第三部
   長)      川上 為治君
ソース: 国立国会図書館
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